説明

新規なジチオロピロロンおよびそれらの治療的応用

本発明は、一般式Iのジチオロピロロン化合物およびそれらの塩を提供する。式中、Aは硫黄または炭素であり、R1、R2およびR3は本明細書に定義される群より選択され、
Aが硫黄の場合、Bは酸素であって、かつn=1または2であり、Aが炭素の場合、Bは酸素または硫黄であって、かつn=1である。本化合物は、HIV感染などの微生物感染の予防および治療、ならびに、好中球減少症などの血液障害の治療に有用である。特に、本化合物は、白血球細胞を増加させるための医薬品の製造に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、白血球細胞の産生を促進し、HIV感染等の微生物感染と、好中球減少症ならびに他の関連疾患等の血液障害との予防および治療に有用な新規なジチオロピロロン化合物およびそれらの塩を提供する。また、本発明は、ジチオロピロロンの特に有用なタイプまたはその塩を含む治療用組成物、および疾患の治療のための医薬品の製造における方法および使用も提供する。
【背景技術】
【0002】
ヒト血液形成(造血)系は、種々の白血球細胞(好中球、マクロファージ、好塩基球、肥満細胞、好酸球、TおよびB細胞を含む)、赤血球細胞(赤血球)および血塊形成細胞(巨核球、血小板)から構成されている。
【0003】
動物内で自然発生的な化学物質およびタンパク質等のある種の造血系成長因子は、少数の「幹細胞」の、それらの細胞の強力な増殖のための、およびそれらの細胞株からの成熟血液細胞の最終的分化のための、種々の血液細胞前駆体への分化を担うことが理解されている。造血再生系は正常な条件下では十分に機能する。しかしながら、化学療法、放射線、または自然発生的骨髄異形成障害によってストレスが加えられた場合、患者が重篤な白血球減少症、貧血、または血小板減少症である間の結果としての期間が生じる。好中球減少症は血液における好中球数が異常に低下する疾患である。好中球は骨髄で産生される白血球細胞(WBC)であって、血液のほぼ60%を含む。これらの細胞は、免疫応答に対して決定的に重要であって、感染の間に血液から組織に移動する。それらは粒子および病原菌を取り込み破壊する。病原菌とは、疾患を引き起こす細菌、原生動物、ウイルスおよび真菌等の微生物である。好中球減少症は、低下した免疫機能を有する可能性がある癌患者についての特に重度の障害である。その原因は、好中球減少症により身体がウイルス、細菌および真菌感染に対して攻撃され易くなるためである。白血球細胞は、化学療法に対して特に感受性である。放射線療法および化学療法の間に殺傷される細胞の数は、投与の用量および回数に依存する。
【0004】
好中球減少症は、血液中の好中球の数を(ANC)好中球の絶対数で評価する場合に、異常な低値を示す血液障害である。好中球の不足は、微生物感染リスクの増大に結びつく。健康なヒト成人の血液には1mm3当たり約2500個〜6000個の好中球が含まれ
る。6歳未満の子供においては、かかる数値はより低い値となる場合がある。種々の関係筋では、1mm3当たりANCが約2000個から1mm3当たり約1500個の範囲の異なる値の好中球レベルに、好中球減少症診断の閾値を設定してきた。その開示すべてを本明細書に参照により援用する非特許文献1の第11節を参照されたい。ANCが1mm3
当たり好中球500個未満まで低下した場合、重度好中球減少症と診断される。感染リスクの増大の兆候は、好中球減少症の重症度、および障害の継続期間に依存して決定される。
【0005】
本発明の化合物および方法によって治療可能な好中球減少症は慢性障害であってもよい。慢性障害としての好中球減少症は、先天性、周期性、および特発性好中球減少症としてさらに分類することができる。慢性先天性好中球減少症は、少数の個体によって遺伝される。先天性好中球減少症の最も重篤な形態はコストマン症候群であり、他にもより軽微な変形形態がある。症状には頻繁な感染および発熱を含む。
【0006】
周期性好中球減少症は、好中球ならびに他のタイプの血液細胞の産生に影響を及ぼす造血系幹細胞レベルにおける調節欠損に由来する。この障害を有する個体は、各周期から3
日間〜6日間、1mm3当たり約100個の好中球数を有することになる。好中球数は、
周期の大半を通して重度から中等度の好中球減少症レベルの範囲にある。
【0007】
慢性特発性好中球減少症とは、上記分類のいずれかにも明確には該当しない重度慢性好中球減少症を指す。慢性特発性好中球減少症に罹患した個体は、典型的には、生存期間の早期には正常な好中球数を有した後に障害を発症する。好中球減少症は、人口集団において200,000人当たり1例の割合で先天性または特発性の障害として起こり得ると見積もられている。
【0008】
また、好中球減少症は、癌または後天性免疫不全症候群(エイズ)等の別の疾患に対しても副次的に起こり得る。また、好中球減少症は、薬物療法等の事象に対しても副次的に起こり得る。このように、好中球減少症は、免疫系に直接的に悪影響を及ぼす生理学的障害に由来し得る。例えば、白血病、ミエローマ、リンパ腫、または例えば乳癌または前立腺癌等の転移性固体腫瘍が骨髄に浸潤し、それを置き換える場合に、好中球産生が低下することになる。一過性の好中球減少症は、しばしば、ウイルス感染と関連している。慢性好中球減少症は、しばしば、ウイルス感染に由来する免疫不全症、例えば、ヒト免疫不全症ウイルス(HIV)での感染に由来するエイズに関連している。自己免疫性好中球減少症は、血中抗好中球抗体に関連している場合がある。
【0009】
共通する原因の極めて多くは、薬物療法、特に、癌化学療法、癌に対する放射線療法、および癌療法に関連する骨髄移植の副作用としての好中球減少症である。薬物療法に対して副次的に生じる好中球減少症は、このように、2つの群に細分化することができる。最初のものは、ハプテンとして作用して、抗体形成を促進する薬物から生起し得る免疫−媒介好中球減少症を含む。ジフェニルヒダントインおよびフェノバルビタールによって引き起こされたもの等の急性過敏性反応は数日間継続し得る。しかしながら、慢性過敏性反応は数か月間または数年間継続し得る。非特許文献1参照。
【0010】
薬物誘発性好中球減少症の第二の領域は、大用量の細胞減少性の制癌剤の投与後に予測可能に起こり、また、イオン化放射線療法を伴う重度好中球減少症を含む。これらの細胞傷害性療法は、好中球前駆体細胞の増殖特性、および血中好中球の正常かつ迅速な代謝回転速度により好中球減少症を誘発する。The Merck Manual、第18版を参照。癌化学療法または放射線療法に対して副次的に生じる好中球減少症のリスクは、癌のタイプおよび病期、および癌治療のタイプ、用量および投与スケジュールに依存する。毎年、合衆国において150万人を超える癌患者が化学療法を受けている。化学療法患者の約半分が好中球減少症を発症する。現在、化学療法患者の10%未満が好中球減少症を予防するために予防的処置を受けている。
【0011】
造血系障害に対して現在存在する治療法は、EPO、G−CSF、GM−CSF、CSF−1、IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IGF−I、またはLIF(白血球阻害因子)等のタンパク質性造血因子、および他の化学物質の使用を含む。好中球レベルを上昇させる治療法は、主として、フィルグラスチム(Nupogen(米国登録商標))および、より最近では、フィルグラスチムのより長く作用する誘導体であるペグフィルグラスチム(Neulasta(米国商標))からなる。フィルグラスチムは、白血球細胞の産生を選択的に刺激するヒトタンパク質G−CSF(顆粒球−コロニー刺激因子)の組換えバージョンである。G−CSFは、現在、好中球減少症に対して選択される薬物である。これらの薬物の双方は組換えタンパク質であるので、それらは経口的に活性ではなく、注射によって投与しなければならない。加えて、タンパク質系の薬物は、しばしば、迅速な代謝に従う。
【0012】
新しい薬物、特に、好中球減少症の治療に有用な非タンパク質系薬物が必要とされる。特に、注射以外の経路を介して投与される場合に生物学的活性を示す薬剤が必要とされる。特に、経口的に活性である剤が必要とされる。その理由は、かかる薬剤が患者の服薬遵守率を高めるように働き得るからである。
【0013】
ジチオロピロロンは、1,2−ジチオロ[4,3−b]ピロール−5(4H)オン環を有する化合物の群である。この基本的な構造特性を保有する化合物は、抗微生物、化学予防剤(非特許文献2)および抗癌剤(特許文献1および2、共にWebster et al.)を含めた、広範囲の活性を有し、当該分野において既知である。しかしながら、動物において白血球細胞を増加させる驚くべき新規な活性は現在まで知られていなかった。ある種の合成ジチオロピロロンおよびそれらの抗微生物活性がこれまでに開示されている(非特許文献3,4および特許文献1〜4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】WO99/12543
【特許文献2】WO2003/080624
【特許文献3】WO9505384
【特許文献4】イギリス国特許第2170498号
【非特許文献】
【0015】
【非特許文献1】The Merck Manual 第18版、第11節
【非特許文献2】Sharma et al.,1994
【非特許文献3】D.S.Bhate & Y.M.Sambray,1963.Hindustan,Antibiotic Bulletin 6(1):17−18
【非特許文献4】Katsuaki Hagio et al.Bull.Chem.Soc.Jpn 1974,47,1484−89
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、新しいジチオロピロロン、白血球細胞の増加に関するかかるジチオロピロロンの新規な活性、ならびに白血球細胞の促進、微生物感染の予防ならびに治療、および好中球減少症等の血液障害の予防ならびに治療におけるかかるジチオロピロロンの使用に関する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
1つの態様において、本発明は、有効量の本発明の化合物のうちの1つを、治療の必要がある対象に投与することを含む、好中球減少症等の血液障害を治療する方法および組成物を提供する。別の態様において、本発明は、以下に示される構造の化合物を含有する医薬組成物を取り扱う。別の態様において、本発明は、以下の式I:
【0018】
【化1】

で示される構造を有する新規化合物を含む。
【0019】
本開示において、式I内のジチオロピロロンは、本発明によれば、あるいは同様な用語により、「ジチオロピロロンのタイプ」と呼ばれ、本明細書中に開示される個々の化合物は、用語「特定のジチオロピロロン」、「特定の化合物」、「特定の化合物」または「本発明の化合物」によって、または同様な用語により呼ばれる。
【0020】
「有効量」という語句は、個体に対する治療法について説明する際に用いる場合、白血球細胞の増大、特に、個体の血液中の好中球の絶対数によって測定される好中球産生をもたらす式Iの化合物のことを指す。微生物感染および好中球減少症の予防および治療のための、有効量の式Iの化合物は、罹患した個体における好中球の絶対数を上昇させる量である。好中球減少症の予防のための式Iの化合物の有効量は、個体の好中球の絶対数を、好中球減少症のリスク増大に合致する時間間隔における個体での1mm3当たり約500
個の好中球のレベルを超えて維持する量である。好中球減少症のリスク増大に関連する疾患は、例えば、癌化学療法の現在のまたは将来の投与計画を含む。
【0021】
用語「個体」または「対象」はヒトおよび非ヒト動物を含む。白血球細胞(好中球)産生を増大させる開示された方法に関しては、それらの用語は、内容がそうでないことを示さない場合、(a)好中球減少症を含めた、WBCの低値により特徴付けられる障害に罹患した生物;または(b)例えば、将来の癌化学療法による好中球減少症を発症するリスクが増大する生物を指す。好中球減少症を発症するリスクが増大する個体の選択は、公知のリスク因子の存在を考慮することができる。そのような因子は、例えば、化学療法または治療用電離放射線を必要とする癌;例えば、エイズ等の免疫系に直接的な悪影響をする疾患;またはエイズを引き起こすことが知られているHIV等のウイルスの存在を含むことができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明によれば、式Iのジチオロピロロン、およびその医薬として許容される塩を用いて、WBC、特に、血球数によって測定される個体中の好中球レベルを増大させることができる。
【0023】
本発明で有用な式Iのジチオロピロロンは、いくつかの方法の1つによって調製することができる。これらの方法は、一般には、その開示すべてを本明細書に参照により援用する、Webster et al.(WO2003/080624)およびそこに引用された文献によって開示されたこれらの合成で用いられる合成ストラテジーおよび手順に従う。
【0024】
本発明のジチオロピロロンのタイプおよび特定のジチオロピロロンは、以下に記載され
る方法によって調製され、それと同時に、各ジチオロピロロン化合物の構造の情報が与えられ、そのNMRおよびMS分光測定によって確認されている。
【0025】
当該分野の化学者は、本明細書中に開示された手順その他を用いて、市販されている原料物質からこれらのタイプのジチオロピロロンおよび特定のジチオロピロロンを産生することができよう。そのような操作を行うにおいて、いずれかの適切な濾過、クロマトグラフィー、および他の精製技術が当業者によって使用できるであろう。本発明のより完全な理解は、以下の本発明の実施形態および方法によって示される、本発明の好ましい実施形態を参照することによって得ることができる。該実施形態は、化学会社から市販されている材料および試薬の使用を含むことは当業者に明らかであり、従って、それらに関しては詳細を掲げない。
【0026】
本発明の方法で用いる化合物は、医薬として許容される塩の形態を採ることができる。用語「塩」は、アルカリ金属塩を形成する場合に、および遊離酸または遊離塩基の付加塩を形成する場合に通常用いられる塩を含む。用語「医薬として許容される塩」とは、医薬応用において有用性を有するような範囲内に毒性プロフィールを有する塩を言う。適切な酸付加塩は、無機酸から、または有機酸から調製することができる。そのような無機酸の例は塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、硫酸およびリン酸である。適切な有機酸は有機酸の脂肪族、シクロ脂肪族、芳香族、芳香族脂肪族、複素環、カルボン酸およびスルホン酸クラスより選択することができ、その例はギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、メシル酸、サリチル酸、4−ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(パモ酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルファニル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、ステアリン酸、アルゲン酸、ベータ−ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、ガラクタル酸およびガラクツロン酸である。
【0027】
本発明の方法で有用な適切な式Iの化合物の塩基付加塩は、例えば、カルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛から作製された金属塩、またはクロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)およびプロカインから作製された有機塩を含む。これらの塩のすべては、例えば、適切な酸または塩基を式Iの化合物の反応させることによって、式Iの対応する化合物から従来の手段によって調製することができる。
【0028】
WBCレベルを上昇させる式Iの化合物の使用は、いくつかの治療的目標の1つ以上に関連している場合がある。WBCレベルを上昇させる治療法は、原発性の疾患状態として存在する好中球減少症等の、WBC−関連障害を治療することができる。別法として、本発明の使用および方法による治療法は、別の因子に対して副次的である障害を治療することができる。そのような因子は、例えば、微生物感染、癌、またはこれらの疾患を引き起こす薬物での治療法を含む。微生物感染はウイルス、細菌および真菌によって引き起こされるものを含む。
【0029】
本発明の方法によってWBCレベルを上昇させる治療法は、個体が好中球減少症を発症するリスクを有する場合において好中球減少症を予防することもできる。そのような場合は、例えば、好中球減少症を引き起こすことが知られている、またはそれが疑われる薬物を用いる薬物療法の開始を予測する個体を含む。
【0030】
多数の薬物が、副作用として好中球減少症を引き起こすことが示されている。そのような副作用は、例えば、甲状腺阻害剤、抗生物質、神経向精神薬、心血管薬、鎮痛剤、抗マ
ラリア剤、非ステロイド性抗炎症剤、抗ヒスタミン剤およびその組合せを含めた種々の薬物クラスにおける薬物で観察されている。その開示すべてを本明細書に参照により援用する、Lee,Wintrobe’s Hematology,Lippincott,p.1862−1869、およびvan der Klauw,M.M et al.,Arch.Intern.Med.,1999,159(4)を参照。前記薬物のいずれかによって誘発された好中球減少症は、本発明によれば治療または予防することができる。
【0031】
薬物誘発性好中球減少症のより一般的な原因には、細胞減少性制癌剤の大用量の投与後に予測可能に起こり、かつ電離放射線療法も伴う重度好中球減少症が含まれる。癌に対する化学療法を受ける個体における好中球減少症の予測可能性は、予防的投与を行うための本発明の方法についての基礎を提供する。その開示すべてを本明細書に参照により援用する、The Merck Manual、第18版、2006、第11節“Hematology and Oncology”を参照。
【0032】
本発明の方法における有用な化合物は、白血球細胞の減少、および好中球減少症等の関連障害の治療または予防のための個体(動物およびヒトを含めた哺乳動物)へ投与することができる。
【0033】
好中球減少症を予防できる例には、癌化学療法を受けている個体への、または癌化学療法を間近に控えた個体への投与が含まれる。本発明の方法は、結果として好中球減少症を発症する個体のリスクを増大させることが示されている他の事象に関連する個体への、またはそれらの事象を間近に控えた個体への投与も含む。そのような因子は、限定されるものではないが、治療放射線療法;好中球減少症を発症するリスクを増大させる治療法に対する感受性を個体が有することが知られているかまたは疑われる癌化学療法以外の薬物療法;薬物が好中球減少症、エイズ等の免疫不全症の高い発症率に関連する癌化学以外の薬物療法;またはHIV等の免疫療法を引き起こすことが知られているウイルス;を含む。
【0034】
本発明で用いる場合に有用な化合物は、微生物感染を予防または治療する白血球細胞減少の治療のために個体(動物およびヒトを含めた哺乳動物)に投与することができる。白血球細胞の主たる機能の1つはウイルス、細菌および真菌等の微生物感染と戦うことであるということが知られている。白血球細胞を増加させる活性は、微生物感染の予防および治療での使用および有用性を見出す。当該分野の実施者は、当業者によって使用されるであろう手順を用いることが可能であろう。その開示すべてが本明細書に参照により援用されるThe Merck Manual、第18版、2006を参照。
【0035】
本発明は、上記化合物またはその医薬として許容される塩、もしくは本発明のジチオロピロロンのタイプより選択される化合物または医薬として許容される塩の有効成分を含有する医薬組成物、ならびにそのような医薬組成物の調製方法にも関する。
【0036】
医薬組成物の例は、経口、局所または非経口投与用の適切な組成物中のいずれかの固体(錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、粉末等)または液体(溶液、懸濁剤またはエマルジョン)を含む。これらの処方は、純粋な化合物またはその塩を含有することができるか、あるいは担体、またはいくつかの他の医薬上活性な化合物と組み合わせることができる。これらの組成物は、非経口投与する場合には滅菌される必要があろう。
【0037】
感染および好中球減少症を治療または予防するためには、治療的利益を得る本発明による化合物の特定の用量は、患者のサイズ、体重、年齢および性別を含めた個々の患者の特別な状況によって決定されるであろう。また、決定因子は、疾患の性質および病期、および投与の経路であろう。例えば、約100〜1500mg/日の日用量を利用することができる。好ましくは、約100〜1000mg/日の日用量を利用することができる。よ
り好ましくは、約100〜500mg/日の日用量を利用することができる。より高いまたはより低い用量も考えられる。好中球レベルは患者においてモニターすることができ、好中球レベルが正常な範囲に到達するまで、治療投与計画を維持することができる。
【0038】
予防的投与の場合には、本発明の方法の実施で有用な化合物は、該化合物が治療効果を発揮するのに十分な濃度にて作用部位に到達できるように、好中球減少症のリスクを増大させる公知の事象より十分に早いうちに投与すべきである。特定の化合物の薬物動態を、当該分野で公知の手段によって決定することができ、特定の個体における化合物の組織中濃度は、従来の分析法によって決定することができる。
【0039】
本発明の実施で有用な1つ以上の化合物は、同時に投与することができ、あるいは本発明の実施で有用な異なるジチオピロロンは、治療または予防療法の間に異なる時点で投与することができる。
【0040】
本発明の方法は、医薬として許容される担体と組み合わせて、医薬組成物の形態で本発明の化合物を投与することを含むことができる。そのような処方における有効成分は、0.1〜99.99重量パーセントを含むことができる。「医薬として許容される担体」とは、処方の他の成分と適合し、かつ受容体に対して有害ないずれの担体、希釈剤または不活性添加剤も意味する。
【0041】
本発明の方法で有用な化合物は、いずれかの経路、例えば、経腸投与(例えば、経口、直腸、鼻腔内、局所等)および非経口投与によって治療効果のために投与することができる。非経口投与は、例えば、静脈内、筋肉内、動脈内、腹腔内、膣内、(例えば、膀胱への)嚢内、皮内、局所または皮下投与を含む。また、本発明の範囲内で考えられるのは、より遅い時点で起こる薬物の全身または局所放出を伴う、制御された処方での患者の体内への薬物の点滴である。好中球レベル等のWBCを増加させる使用では、薬物は、血中への制御放出用のデポ剤として局所応用することができる。
【0042】
活性剤は、好ましくは、選択された投与経路および標準的薬務に基づいて選択される医薬として許容される担体と共に投与される。活性剤は、医薬製剤の分野における標準的薬務に従って投与形態で処方することができる。Alphonso Gennaro編,Remington,Pharmaceutical Sciences、第18版(1990)Mack Publishing Co.,Easton,Paを参照。適切な投与形態は、例えば、錠剤、溶液、非経口溶液、トローチ、座薬、または懸濁剤を含むことができる。
【0043】
非経口投与では、活性剤は、水、油(特に植物油)、エタノール、生理食塩水、水性デキストロース(ブドウ糖)および関連する糖溶液、グリセロール、あるいはプロピレングリコールまたはポリエチレングリコール等のグリコールのごとき適切な担体または不活性添加剤と混合することができる。非経口投与用の溶液は、好ましくは、活性剤の医薬として許容される水溶性塩を含有する。安定化剤、抗酸化剤および保存剤を加えることもできる。適切な抗酸化剤は、亜硫酸塩、アスコルビン酸、クエン酸およびその塩、およびEDTAナトリウムを含む。適切な保存剤は、塩化ベンザルコニウム、メチル−またはプロピル−パラベン、およびクロルブタノールを含む。非経口投与のために組成物は、水性または非水性溶液、分散液、懸濁液またはエマルジョンの形態を採ることができる。
【0044】
経口投与では、活性剤は、錠剤、カプセル、丸剤、粉末、顆粒、または他の適切な経口投与形態の調製用の1つ以上の固体不活性成分と組み合わせることができる。例えば、活性剤は、充填剤、バインダー、保湿剤、崩壊剤、溶解遅延剤、吸収促進剤、湿潤剤吸収剤または活滑剤等の少なくとも1つの不活性添加剤と合わせることができる。1つの錠剤の
実施形態では、活性剤はカルボキシメチルセルロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、マンニトールおよび澱粉と合わせることができ、次いで、従来の錠剤化法によって錠剤に形成することができる。
【0045】
本発明の組成物は、その中での有効成分のゆっくりとした、または制御された放出を供するように処方することもできる。一般に、制御放出製剤は、望ましい時間、一定の薬理学的活性を維持するために必要な速度で有効成分を放出することができる組成物である。そのような投与形態は、所定の時間、身体に薬物の供給を供することができ、このため、他の非−制御所法よりも長い時間、治療的範囲に薬物レベルを維持することができる。
【0046】
有効成分の制御放出は、種々の誘導物質、例えば、pH、温度、酵素、水、または他の生理学的条件または化合物によって促進することができる。薬物放出の種々のメカニズムが存在する。例えば、1つの実施形態において、制御放出成分は膨潤し、患者への投与後に有効成分を放出するのに十分大きな多孔性開口を形成することができる。本発明における意味合いでの用語「制御された放出成分」は、本明細書中においては、医薬組成物中の有効成分またはその医薬として許容される塩の制御放出を容易とする、ポリマー、ポリマーマトリクス、ゲル、浸透膜、リポソームおよび/またはミクロスフィア等の化合物または複数化合物と定義される。別の実施形態では、制御放出成分は、身体内での水性環境、pH、温度または酵素への曝露によって誘導され、生分解性である。別の実施形態では、ゾル−ゲルを用いることができ、ここに、有効成分は、室温で固体であるゾル−ゲルマトリクスへ組み込まれる。このマトリクスは、ゾル−ゲルマトリクスのゲル形成を誘導し、それにより、有効成分を患者に放出するのに十分高い体温を有する患者、好ましくは哺乳動物に移植される。
【0047】
本発明の実施を、以下の非限定的実施例によって説明する。
【実施例1】
【0048】
マウスにおける白血球細胞(WBC)を増加させる活性
この活性はCDF雄マウス(18〜20g)を用いて決定した:マウスは:賦形剤30mg/kgシクロホスファミド(CTX)、15mg/kg試験化合物にグループ分けした。マウスはIP注射:3つの用量については1日目、3日目および5日目に試験化合物、6日間毎日賦形剤およびCTXを投与した。7日目に、末梢血液試料を採取し、血液細胞を計数した。
【0049】
結果:試験化合物は末梢白血球細胞を有意に増加させた(表1)。
【0050】
【表1】

【実施例2】
【0051】
イヌにおいてWBCを増加させる活性
試験化合物の効果を、4日間、異なる用量にて毎日のIV注射によりビーグル犬で試験した。血球数は5日目に計数した。
【0052】
結果:0058および0192は、明らかな用量反応を伴って、イヌにおける白血球数を有意に増加させた(表2および3)。
【0053】
【表2】

【0054】
【表3】

【実施例3】
【0055】
マウスの白血球細胞に対する治療効果
この活性はCDF1雄マウスを用いて決定し:マウスはグループ分けし、6日間の30mg/kgの毎日のCTXIP注射にて投与した。治療的処置は7日目において開始し、その時、白血球細胞数は、3日間毎日、15mg/kgの試験化合物で有意に減少した。陽性対照群を、20μg/kgのG−CSFの毎日の皮下注射にて投与した。末梢血液試料を採取し、10日目に、血液細胞を計数した。
【0056】
結果:試験化合物は、マウスにおける白血球細胞に対して有意な治療効果を有する(表4)。
【0057】
【表4】

【実施例4】
【0058】
本発明の化合物の合成
本発明の化合物を以下の合成スキーム(スキーム1)に従って調製する:
【0059】
【化2】

前記合成スキーム(スキーム1)手順に従って調製し、その後合成で用いた中間体を以下の表に記載する。
【0060】

【表5】


合成の詳細:
化合物1a−jの合成:乾燥THF(100ml)中の1,3−ビス(t−ブチルチオ)−アセトン(10mmol)、R1NH2(10mmol)およびトリエチルアミンEt3N(20mmol)の十分に攪拌された溶液に、15ml乾燥ヘキサン中のTiCl4(5.5mmol)の溶液をN2下で0〜5℃にて30分間滴下した。滴下後、反応混合物
を2時間還流した。こうして得られたイミン化合物を化合物1の精製を行わずに次の工程で用いた。
【0061】
化合物2a−jの合成:−10℃において、塩化オキサリル(0.84ml、10mmol)を先の工程で得られた溶液に加えた。同一温度にて、かつ攪拌下で、100mlのTHF中のEt3N(20mmol)を30分間滴下した。次いで、溶液を室温にて10
時間攪拌した。沈殿を濾過し、エーテル(250ml)で洗浄した。有機溶液を水で3回洗浄し、溶媒を蒸発させて、暗褐色粉末を得た。それを酢酸エチルおよびヘキサン中で結晶化させて、化合物2の淡黄色結晶を得た。すべての化合物2a−jはこれらの2つの工程にて記載したものと同一の方法で調製することができる。化合物の各々についてのこれら2つの工程の全収率は約60%〜70%であった。
【0062】
化合物3a−kの合成:50gの酢酸アンモニウムを含む250ml三首フラスコを、NH4OAcが融解するまでN2下で油浴中で加熱した。化合物2(5mmol)をフラスコに加え、得られた溶液を1時間攪拌した。反応温度は、化合物2の特性に応じて、140℃〜165℃の範囲内であった。1時間後に、加熱を停止し、反応混合物を室温まで冷却した。反応混合物を100mlの水に溶解し、100mlのエーテルで3回抽出した。抽出物を合せ、Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲルのカラム上でクロマトグラフィーに付して、化合物3を得た。3a−iについての収率は約50%〜60%であった。化合物3kは、化合物3a−jの調製における副産物として得られ、その収率は反応温度および反応時間の長さに依存した。
【0063】
化合物3lおよび3mの合成:ベンジルアミン酢酸塩30gおよび化合物2g(2mmol)を含む150mlのフラスコをN2下で170℃まで加熱した。混合物を約1時間
、この温度で攪拌した。それを冷却すると、50mlの水を加え、それを50mのエーテルで2回抽出した。有機溶媒をNa2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲルで精製した。2つの化合物3lおよび3mは、各々、収率25%および15%で得られた。
【0064】
化合物3nの合成:メチルアミン酢酸塩20gおよび化合物2a(1mmol)を含む100mlのフラスコをN2の下で170℃まで加熱した。混合物を約1時間この温度で
攪拌した。それを冷却すると、50mlの水を加え、それを50mlのエーテルで2回抽出した。有機溶媒をNa2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲルで精製した。3nは40%の収率で得られた。
【0065】
4aの合成:10mlの無水酢酸中の200mg(0.474mmol)の3aの十分に攪拌された溶液に、20mgの濃H2SO4を加えた。半時間後に、溶液をシリカゲルのカラムに移し、200mlのCH2Cl2、次いで、CH2Cl2中の500mlの20%エーテルで処理し、4a 190mg(0.41mmol、86%)を得た。
【0066】
4bの合成:10mlのTHF中の3a 100mg(0.24mmol)、塩化ニコチノイル塩酸塩200mg(1.12mmol)、およびトリエチルアミン250mg(2.47mmol)の溶液を室温にて24時間攪拌した。その後、50mgのエーテルを加え、溶液を水で3回洗浄した。それをNa2SO4で乾燥した後、溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルのカラムで精製して、4b 90mg(0.171mmol、72%)を得
た。
【0067】
4cの合成:5mlのジクロロメタン中の3a 100mg(0.24mmol)の溶液に、300mgの無水トリフルオロ酢酸を加えた。得られた溶液を半時間攪拌し、次いで、溶媒を減圧下で蒸発させて、4c 122mg(0.237mmol、100%)を得た。
【0068】
4dの合成:5mlのアセトニトリル211mg 3a(0.5mmol)中で、1mlのホルマリンを100mgのNaCNBH3と混合した。攪拌しながら、0.1mgの
氷酢酸を30分間かけて滴下した。この反応混合物を4時間攪拌し、コースの中央にて、別の0.1mlの氷酢酸を加えた。それを50mlのエーテルで希釈し、1N NaOH、ならびに水で抽出した。それを乾燥し、真空中で蒸発させた後、残渣をシリカゲルのカラム上でのクロマトグラフィーに付し、150mg(0.33mmol)の4dが67%収率で得られた。
【0069】
4eの合成:5mlの乾燥THF中の3a 100mg(0.24mmol)および塩化メチルスルホニル300mgの溶液に、300mgのトリエチルアミンを室温にて1分間一滴ずつ加えた。この溶液を半時間攪拌し、50mlのエーテルを加え、溶液を水で3回洗浄した。それをNa2SO4で乾燥した後、溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して4e 110mg(0.19mmol、80%)を得た。
【0070】
4fの合成:10mlのTHF中の3a 100mg(0.24mmol)、塩化2−チオフェンカルボニル200mg(1.37mmol)およびトリメチルアミン200mg(1.98mmol)の溶液を10時間還流した。その後、50mlのエーテルを加え、溶液を水で3回洗浄した。それをNa2SO4で乾燥した後、溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、4f 120mg(0.187mmol、79%)を得た。
【0071】
4gの合成:10mlのTHF中の3a 100mg(0.24mmol)、塩化アセトキシアセチル118mg(1.0mmol)およびトリエチルアミン120mg(1.19mmol)の溶液を室温にて24時間攪拌した。その後、50mlのエーテルを加え、溶液を水で3回洗浄した。溶媒を蒸発させ、残渣をメタノール10ml中の0.1N水酸化ナトリウム1mlの溶液に溶解した。この溶液を1時間攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた後、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、4g 105mg(0.22mmol、91%)を得た。
【0072】
4hの合成:10mlのTHF中の3j 100mg(0.35mmol)、塩化ニコチノイル塩酸塩250mg(1.40mmol)およびトリエチルアミン350mg(3.46mmol)の溶液を室温にて24時間攪拌した。その後、50mlのエーテルを加え、溶液を水で3回洗浄した。それをNa2SO4で乾燥した後、溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、4h 100mg(0.256mmol、73%)を得た。
【0073】
4iの合成:10mlのTHF中の3g 100mg(0.255mmol)、塩化アセチル100mg(1.28mmol)およびトリエチルアミン260mg(2.56mmol)の溶液を50℃にて12時間攪拌した。その後、50mlのエーテルを加え、溶液を水で3回洗浄した。それをNa2SO4で乾燥した後、溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、4i 110mg(0.231mmol、90%)を得た。
【0074】
4jの合成:5mlのジクロロメタン中の3g 100mg(0.255mmol)の溶液に、300mgの無水トリフルオロ酢酸を加えた。溶液を半時間攪拌し、次いで、溶媒を減圧下で蒸発させて、4j 125mg(0.255mmol、100%)を得た。
【0075】
4kの合成:5mlのジクロロメタン中の31 50mg(0.104mmol)の溶液に150mgの無水トリフルオロ酢酸を加えた。溶液を半時間攪拌し、次いで、溶媒を減圧下で蒸発させて、4k 60mg(0.104mmol、100%)を得た。
【0076】
4lの合成:5mlのジクロロメタン中の3m 50mg(0.107mmol)の溶液に200mgの無水トリフルオロ酢酸を加えた。溶液を半時間攪拌し、次いで、溶媒を減圧下で蒸発させて、41 60mg(0.107mmol、100%)を得た。
【0077】
4mの合成:10mlのTHF中の3c 100mg(0.22mmol)、塩化アセチル70mg(0.9mmol)およびトリエチルアミン100mg(0.99mmol)の溶液を室温にて24時間攪拌した。その後、50mlのエーテルを加え、溶液を水で3回洗浄した。それをNa2SO4で乾燥した後、溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、4m 80mg(0.162mmol、73%)を得た。
【0078】
4nの合成:10mlのTHF中の3f 100mg(0.266mmol)、塩化アセチル70mg(0.9mmol)およびトリエチルアミン100mg(0.99mmol)の溶液を室温にて24時間攪拌した。その後、50mlのエーテルを加え、溶液を水で3回洗浄した。それをNa2SO4で乾燥した後、溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、4n 90mg(0.215mmol、81%)を得た。
【0079】
4oの合成:5mlのジクロロメタン中の3b 80mg(0.210mmol)の溶液に300mgの無水トリフルオロ酢酸を加えた。溶媒を半時間攪拌し、次いで、溶媒を減圧下で蒸発させて、4o 100mg(0.210mmol、100%)を得た。
【0080】
4pの合成:10mlのTHF中の3g 100mg(0.255mmol)、塩化アセチル50mg(0.64mmol)およびトリエチルアミン1300mg(1.28mmol)の溶液を25℃にて24時間攪拌した。その後、50mlのエーテルを加え、溶液を水で3回洗浄した。それをNa2SO4で乾燥した後、溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、4p 90mg(0.19mmol、70%)を得た。
【0081】
4qの合成:5mlのジクロロメタン中の3h 100mg(0.24mmol)の溶液に、300mgの無水トリフルオロ酢酸を加えた。溶液を半時間攪拌し、次いで、溶媒を減圧下で蒸発させて、4q 120mg(0.24mmol、100%)を得た。
【0082】
4rの合成:5mlのジクロロメタン中の3i 50mg(0.124mmol)の溶液に200mgの無水トリフルオロ酢酸を加えた。溶液を半時間攪拌し、次いで、溶媒を減圧下で蒸発させて、4r 57mg(0.124mmol、100%)を得た。
【0083】
4sの合成:5mlのジクロロメタン中の3j 50mgの溶液に、200mgの無水トリフルオロ酢酸を加えた。溶液を半時間攪拌し、次いで、溶媒を減圧下で蒸発させて、4s 66mgを得た。収率:100%
4tの合成:5mlのジクロロメタン中の3d 50mgの溶液に200mgの無水ト
リフルオロ酢酸を加えた。溶液を半時間攪拌し、次いで、溶媒を減圧下で蒸発させて、4s 65mgを得た。収率:100%
4uの合成:5mlのジクロロメタン中の3n 50mgの溶液に200mgの無水トリフルオロ酢酸を加えた。溶液を半時間攪拌し、次いで、溶媒を減圧下で蒸発させて、4s 62mgを得た。収率:100%
前記したこれらの中間体を用いて調製されたジチオロピロロン誘導体を表5に記載する。
【0084】
【表6】

0003の合成:10mlのTFA中の4p 90mg(0.19mmol)およびHg(OAc)2 6.8mg(0.19mmol)の溶液を室温にて1時間攪拌した。TFAを減圧下で蒸発させた後、残渣を100mlのCH3CNに溶解した。H2Sを溶液に通気した。1時間後に、N2を溶液に通気して、微量のH2Sを除去し、次いで、10mlのCH2Cl2中の0.20mmolのI2を溶液に加えた。半時間後に、溶媒を減圧下で
蒸発させ、残渣をシリカゲルのカラムにてクロマトグラフィーに付して、0003 43
mgを得た。収率:67%。1H NMR(100MHz,CDCl3)δ2.2(s,3H),3.9(s,3H),6.7(s,1H),7.0−7.4(dd,4H),7.8(s,1H)。
【0085】
0004の合成:0004は、0003と同一の合成方法によって4iから合成した。収率:60%。1H NMR(100MHz,CDCl3)δ2.5(s,6H),3.9(s,3H),6.95(s,1H),7.0−7.5(dd,4H),MS(Cl):363(M+1)。
【0086】
0005の合成:0005は、0003と同一の合成方法によって4jから合成した。収率:75%。1H NMR(100MHz,CDCl3)δ3.9(s,3H),6.82(s,1H),7.0−7.4(dd,4H),8.3(s,1H)。
【0087】
0008の合成:0008は、0003と同一の合成方法によって4nから合成した。収率:70%。1H NMR(100MHz,CDCl3)δ2.1(s,3H),2.4(s,3H),6.7(s,1H),7.3(s,4H),80(s,1H)。
【0088】
0012の合成:0012は、0003と同一の合成方法によって4kから合成した。収率:72%。1H NMR(100MHz,CDCl3)δ3.9(s,3H),4.2−5.8(dd,2H),6.9(s,1H),7.0−7.4(dd,4H),7.4(s,5H)。MS(CI):465(M+l)。
【0089】
0013の合成:0013は、0003と同一の合成方法によって4lから合成した。収率:65%。1H NMR(100MHz,CDCl3)δ4.2−5.8(dd,2H),6.6(s,1H),7.1−7.5(ブロードピーク,9H),7.4(s,5H)。
【0090】
0014の合成:0014は、0003と同一の合成方法によって4から合成した。収率:77%。1H NMR(100MHz,CDCl3)δ2.73(s,3H),3.77(s,3H),3.82(s,3H),6.6(s,1H),6.4−7.3(マルチ,3H),8.0(ブロードピーク,1H)。MS:350(M)。
【0091】
0017の合成:0017は、0003と同一の合成方法によって4mから合成した。収率:55%。1H NMR(100MHz,CDCl3)δ3.8(s,6H),3.9(s,3H),6.7(s,1H),7.4(s,2H),7.9(ブロードピーク,1H)。MS:380(M)。
【0092】
0018の合成:0018は、0003と同一の合成方法によって4bから合成した。収率:45%。1H NMR(100MHz,CD3OD)δ3.8(s,3H),3.9(s,3H),6.7(s,1H),6.6−9.2(マルチ,7H)。MS:380(M)。
【0093】
0019の合成:10mg(0.024mmol)の0018を1mlのCH3Iに溶
解し、溶媒を室温にて10時間放置した。溶液中で形成された赤色結晶を濾過し、9mg(0.016mmol)の0019が67%で得られた。1H NMR(100MHz,
CD3OD)δ3.7(s,3H),3.8(s,3H),4.4(s,3H),6.9
(s,1H),6.5−9.4(マルチ,7H)。
【0094】
0020の合成:0020は0003と同一の合成方法によって4cから合成された。収率:83%。1H NMR(100MHz,CDCl3),δ3.8(s,3H),3.
9(s,3H),6.6(マルチ,3H),7.2(d,1H),8.4(s,1H)。MS:Cl405(M+l)。
【0095】
0022の合成:0022は、0003と同一の合成方法によって4oから合成した。収率:6.6%。1H NMR(100MHz,CDCl3),δ1.5(t,3H),4.0(q,2H),6.3(d,1H),6.9(s,1H),7.7(d,1H),8.4(s,1H)。MS:Cl363(M+l)。
【0096】
0024の合成:0024は、0003と同一の合成方法によって4dから合成した。19%。1H NMR(100MHz,CDCl3),δ2.6(s,6H),3.8(s,3H),3.9(s,3H),6.4(s,1H),6.5(マルチ,2H),7.2(d,1H)。MS:Cl405(M+l)。
【0097】
0028の合成:0028は、0003と同一の合成方法によって4fから合成した。収率:43%。1H NMR(100MHz,CDCl3),δ3.8(s,3H),3.9(s,3H),6.5(s,1H),6.65(マルチ,4H),7.2(マルチ,2H),7.7(マルチ,3H)。MS:529(M+l)。
【0098】
0030の合成:0030は、0003と同一の合成方法によって4gから合成した。収率:41%。1H NMR(100MHz,CDCl3),δ3.8(s,3H),3.9(s,3H),4.3(s,2H),6.5(s,1H),6.65(マルチ,2H),7.2(d,1H),8.35(s,1H)。MS:367(M+l)。
【0099】
CSL−25の合成:CSL−25は、スキーム1の手順を用いて合成した。CSL−25は以下の特徴を有する:1H NMR(100MHz,CDCl3),δ2.2(s,3H),6.8(s,1H),7.4−7.6(マルチ,5H),7.8(s,1H)。
【0100】
CSL−26の合成:CSL−26は、スキーム1の手順を用いて合成した。CSL−26は以下の特徴を有する:1H NMR(100MHz,CDCl3),δ5.1(s,2H),6.5(s,1H),7.2−8.0(マルチ,10H),8.3(s,1H)。
【0101】
CSL−28の合成:CSL−28は、0003と同一の合成方法によって4hから合成した。収率:43%。1H NMR(100MHz,CDCl3),δ6.8(s,1H),7.9(s,1H),8.1−9.2(マルチ,4H),MS:CI,278(M+1)。
【0102】
0050の合成:0050は、0003と同一の合成方法によって4qから合成した。収率:80%。1H NMR(100MHz,CDCl3),δ0.9(t,3H),1.3(d,3H),1.65(マルチ,2H),2.7(マルチ,1H),6.9(s,1H),7.3(s,4H),8.4(s,2H)。
【0103】
0061の合成:0061は、0003と同一の合成方法によって4sから合成した。収率:82%。1H NMR(100MHz,CDCl3),2.8(s,3H),6.6(s,1H),8.4(s,1H)。
【0104】
0092の合成:0092は、0003と同一の合成方法によって4rから合成した。収率:77%。1H NMR(100MHz,CDCl3),δ1.26(d,6H),3.0(マルチ,1H),6.7(s,1H),7.35(s,4H),8.6(s,1H)。
【0105】
0103の合成:0103は、0003と同一の合成方法によって4tから合成した。収率:85%。1H NMR(100MHz,CDCl3),4.3(s,2H),6.6(s,1H),7.3(s,5H),8.4(s,1H)。
【0106】
0119の合成:0119は、0003と同一の合成方法によって4uから合成した。収率:85%。1H NMR(100MHz,CDCl3),δ2.7(s,3H),3.8(s,3H),3.85(s,3H),6.55(s,1H),6.6(マルチ,2H),7.2(d,1H),8.4(s,1H)。
【0107】
以下の合成経路(スキーム2)は、R3が−NR45、−OR6および−NHSO26、アリール、複素環の基、あるいはスキーム1中の最終工程の反応条件下で不安定ないくつかの基である場合に、アナログを合成する有効な方法である。
【0108】
以下の化合物は、以下の合成スキーム(スキーム2)に従って調製される:
【0109】
【化3】

スキーム2に記載された方法によって、いくつかの中間体が合成され、表6に記載される。
【0110】
【表7】

0021の合成:0020(1g)を150mlのメタノール中の5mlの塩酸の溶液に溶解した。溶液を2時間還流した。溶媒を真空中で蒸発させた後、0021(0.76g)を暗緑色粉末として収集した。
【0111】
中間体0051、0079、0093、0104、および0120は、各々、0050、0061、0092、0103および0119の出発物質から0021の合成で用いたものと同一の方法によって合成した。
【0112】
スキーム2に記載された方法によって調製されたジチオロピロロン誘導体は表7に記載される。
【0113】

【表8】




【0114】
【表9】

0023の合成:50mg(0.16mmol)0021を20mlの乾燥THFに溶解した。十分に攪拌しながら、43mg(0.32mmol)の塩化2−フルオロを最初に加え、次いで、50mgのトリエチルアミンを2分間かけて滴下した。反応は半時間後に完了し、生成物をシリカゲルのカラムによって精製して、51mg(0.12mmol、80%)の0023を得た。1H NMR(100MHz,CDCl3)δ3.8(s,3H),3.9(s,3H),6.5(s,1H),6.6(sマルチ,3H),7.2(マルチ,2H),7.6(d,1H),8.4(s,1H)。MS:403(M+1)。
【0115】
0025の合成:0025は、0023と同一の合成方法によって0021と塩化2,4−ジメトキシベンゾイルとの反応によって合成した。収率:89%。1H NMR(1
00MHz,CDCl3)δ3.8(s,3H),3.9(s,3H),3.93(s,
3H),4.07(s,3H),6.4(s,1H),6.6(sマルチ,4H),7.
2(d,1H),8.2(d,1H),10.2(s,1H)。MS:473(M+1)。
【0116】
0026の合成:0026は、0023と同一の合成方法によって、0021と塩化4−トリフルオロメチルベンゾイルとの反応によって合成した。収率:90%。1H NM
R(100MHz,CDCl3)δ3.8(s,3H),3.9(s,3H),6.5(
s,1H),6.6(マルチ,2H),7.25(d,1H),7.8(d,2H),8.1(d,2H),8.4(s,1H)。MS:480(M)。
【0117】
0029の合成:0029は、0023と同一の合成方法によって、0021と塩化2−チオフェンカルボニルとの反応によって合成した。収率:88%。1H NMR(10
0MHz,CDCl3)δ3.8(s,3H),3.9(s,3H),6.55(s,1
H),6.63(マルチ,2H),7.2(マルチ,2H),7.7(マルチ,2H)。MS:418(M)。
【0118】
0031の合成:0031は、0023と同一の合成方法によって、0021と塩化ヘプタノイルとの反応によって合成した。収率:74%。1H NMR(100MHz,C
DCl3)δ0.9(t,3H),1.4(マルチ,8H),2.4(t,2H),3.
8(s,3H),3.9(s,3H),4.3(s,2H),6.6(s,1H),6.65(マルチ,2H),7.2(d,1H),8.4(s,1H)。MS:420(M)。
【0119】
0032の合成:0032は、0023と同一の合成方法によって、0021と塩化3,4−ジフルオロベンゾイルとの反応によって合成した。収率:81%。1H NMR(
100MHz,CDCl3)δ3.8(s,3H),3.9(s,3H),6.5(s,
1H),6.6(マルチ,2H),7.1(マルチ,2H),7.5(マルチ,2H),8.4(s,1H)。MS:448(M)。
【0120】
0033の合成:0033は、0023と同一の合成方法によって、0021と塩化2,3,4−トリフルオロベンゾイルとの反応によって合成した。収率:84%。1H N
MR(100MHz,CDCl3)δ3.8(s,3H),3.9(s,3H),6.5
(s,1H),6.6(マルチ,2H),7.2(マルチ,2H),7.9(マルチ,1H),8.6(s,1H)。MS:466(M)。
【0121】
0036の合成:0036は、0023と同一の合成方法によって、0021と塩化4−フルオロベンゾイルとの反応によって合成した。収率:85%。1H NMR(100
MHz,CDCl3)δ3.8(s,3H),3.9(s,3H),6.5(s,1H)
,6.65(マルチ,3H),7.1(マルチ,2H),7.5(マルチ,2H),8.4(s,1H)。MS:430(M)。
【0122】
0037の合成:0037は、0023と同一の合成方法によって、0021と塩化チオフェンアセチルとの反応によって合成した。収率:81%。1H NMR(100MH
z,CDCl3)δ3.75(s,3H),3.85(s,3H),3.9(s,2H)
,6.42(s,1H),6.55(マルチ,2H),7.1−7.3(マルチ,4H),8.2(s,1H)。MS:433(M+1)。
【0123】
0038の合成:0038は、0023と同一の合成方法によって、0021と塩化4−ニトロベンゾイルとの反応によって合成した。収率:81%。1H NMR(100M
Hz,CDCl3)δ3.8(s,3H),3.85(s,3H),6.55(マルチ,
3H),7.1−7.3(dd,1H),8.2(dd,4H),8.9(s,1H)。
MS:458(M+1)。
【0124】
0040の合成:100mg(0.32mmol)、0021 55mg(0.32mmol)の4−(ジメチルアミノ)安息香酸および75mg(0.34mmol)のDCCを20mlの乾燥CH2Cl2に溶解した。この溶液は2時間攪拌されたものであった。溶媒を蒸発させた後、生成物をシリカゲルのカラムによって精製して、65mg(60%)の0040を得た。1HNMR(100MHz,CDCl3)δ3.1(s,6H),3.8(s,3H),3.85(s,3H),6.4(s,1H),6.5(マルチ,2H),6.8(d,2H),7.25(d,1H),7.85(d,2H),8.1(s,1H)。MS:456(M+1)。
【0125】
0041の合成:100mg(0.32mmol)、0021 80mg(0.32mmol)の4−トリフルオロアセタミド安息香酸および75mg(0.34mmol)のDCCを20mlの乾燥CH2Cl2に溶解した。この溶液は2時間攪拌したものであった。溶媒を蒸発させた後、残渣を40mlのメタノールに溶解した。この溶液に、2mlの濃HC1を加え、得られた溶液を1時間還流した。生成物を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥した水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、50mgの(40%)の0041を得た。1H NMR(
100MHz,DMSO−d6)δ3.7(s,3H),3.8(s,3H),5.9(
s,2H),6.6(d,2H),6.7(マルチ,2H),6.8(s,1H),7.2(d,1H),7.75(d,2H),9.55(s,1H)。MS:428(M+1)。
【0126】
0042の合成:100mg(0.32mmol)、0021、100mg(0.33mmol)の2,3:4,6−ジ−O−イソプロピリデン−2−ケト−L−グロン酸一水和物および80mg(0.35mmol)のDCCを20mlの乾燥CH2Cl2に溶解した。この溶液は2時間攪拌した。溶媒を蒸発させた後、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、110mg(60%)の0042を得た。1H NMR(1
00MHz,CDCl3)δ1.4(s,3H),1.42(s,3H),1.6(s,
6H),3.75(s,3H),3.85(s,3H),4.1−4.7(マルチ,5H),6.4(s,1H),6.5−6.6(マルチ,2H),7.2(d,1H),9.0(s,1H)。MS:565(M+1)。
【0127】
0043の合成:1N HClおよびTHFの20mlの混合液(1:5)中の50mgの0042の溶液を室温にて3時間攪拌した。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、42mg(85%)の0043を得た。1H NMR(100MHz,CDCl3)δ1.4(s,3H),1.42(s,3H),3.8(s,3H),3.9(s,3H),4.1−4.7(マルチ,5H),6.5(s,1H),6.5−6.6(マルチ,2H),7.2(d,1H),9.0(s,1H)。MS:525(M+1)。
【0128】
0044の合成:酢酸および水の20mlの混合液(7:3)中の50mgの0042の溶液を4時間還流した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、36mg(85%)の0044を得た。1H NMR(10
0MHz,CDCl3)δ2.6−4.5(ブロード,10H),3.8(s,3H),
3.9(s,3H),6.5−6.6(マルチ,3H),7.2(d,1H),9.0(s,1H)。MS:485(M+1)。
【0129】
0047の合成:0047の合成は、0023と同一の合成方法によって、0021と塩化3−トリフオロメチルベンゾイルとの反応によって達成された。収率:85%。1
NMR(100MHz,CDCl3),δ3.8(s,3H),3.85(s,3H)
,6.55(s,1H),6.6(マルチ,2H),7.2(d,1H),7.8(s,1H),7.7−8.4(マルチ,4H)。MS:487(M+1)。
【0130】
0052の合成:100mgの0021を40mlの乾燥THFに溶解した。十分に攪拌しながら、100mgの塩化クロロアセチルを加え、次いで、50mgのトリエチルアミンを2分間かけて滴下した。反応を半時間後に完了した。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣を10mlのアセトニトリルに溶解した。この溶液に、0.5mlのモルホリンを加え、溶液を60℃にて4時間攪拌した。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、0052 65mgを得た。収率:50%。1H NM
R(100MHz,CDCl3),δ2.8(マルチ,4H),3.8(マルチ,4H)
,3.81(s,3H),3.85(s<3H),6.45(s,1H),6.6(マルチ,2H),7.25(d,1H),9.45(s,1H)。MS:436(M+1)。
【0131】
0054の合成:化合物0054は、0023と同一の合成方法を用い、0051と塩化4−トリフルオロメチルベンゾイルとの反応によって合成した。収率:85%。1
NMR(100MHz,CDCl3),δ0.9(t,3H),1.3(d,3H),1
.65(マルチ,2H),2.7(マルチ,1H),6.9(s,1H),7.3(s,4H),7.8(d,2H),8.1(d,2H),8.4(s,1H)。MS:477(M+1)。
【0132】
0055の合成:化合物0055は、0023と同一の合成方法を用い、0051と塩化2−フロイルとの反応によって合成した。収率:90%。1H NMR(100MHz
,CDCl3),δ0.9(t,3H),1.3(d,3H),1.65(マルチ,2H
),2.7(マルチ,1H),6.6(dd,1H),6.9(s,1H),7.3(s,4H),7.4(d,1H),7.6(d,1H),8.4(s,1H)。MS:413(M+1)。
【0133】
0056の合成:化合物0056は、0023と同一の合成方法を用い、0051と塩化2−チオフェンカルボニルとの反応によって合成した。収率:90%。1H NMR(
100MHz,CDCl3),δ0.9(t,3H),1.3(d,3H),1.65(
マルチ,2H),2.7(マルチ,1H),6.85(s,1H),7.2(dd,1H),7.3(s,4H),7.6(d,2H),7.8(d,2H),8.2(s,1H)。MS:429(M+1)。
【0134】
0057の合成:化合物0057は、0023と同一の合成方法を用い、0051と塩化3−トリフルオロメチルベンゾイルとの反応によって合成した。収率:88%。1
NMR(100MHz,CDCl3),δ0.9(t,3H),1.3(d,3H),1
.65(マルチ,2H),2.7(マルチ,1H),6.9(s,1H),7.35(s,4H),7.6−8.3(マルチ,4H),8.4(s,1H)。MS:477(M+1)。
【0135】
0058の合成:(N−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンズアミド)。化合物0058は、0023と同一の合成方法を用い、0021および塩化3,5−ジ−トリフルオロメチルベンゾイルとの反応によって合成した。収率:88%。1H NMR(100MHz,CDCl3),δ3.8(s,3H),3.85(s,3H),6.55(s,1H),6.6(マルチ,2H),7.2(d,1H),8.1(s,1H),8.4(s,2H),8.6(s,1H)。MS
:545(M+1)。
【0136】
0059の合成:化合物0059は、0023と同一の合成方法を用い、0051と塩化3,5−ジートリフルオロメチルベンゾイルとの反応によって合成した。収率:80%。1H NMR(100MHz,CDCl3),δ0.9(t,3H),1.65(マルチ,2H),2.7(マルチ,1H),6.95(s,1H),7.3(s,4H),8.1(s,1H),8.4(s,2H),8.6(s,1H)。MS:549(M+1)。
【0137】
0062の合成:100mgの0021を40mlの乾燥THFに溶解した。十分に攪拌しながら、100mgの塩化クロロアセチルを加え、次いで、100mgのトリエチルアミンを2分間かけて加えた。反応は半時間後に完了した。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣を10mlのDMFに溶解した。この溶液に、200mgのピペラジンを加え、溶液を60℃にて4時間攪拌した。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、0062 70mgを得た。収率:53%。1H NMR(10
0MHz,CDCl3),δ2.7(マルチ,4H),3.1(マルチ,4H),3.2
(s,2H),3.4(s,1H),3.8(s,3H),3.9(s,3H),6.4(s,1H),6.6(マルチ,2H),7.2(d,1H),9.2(s,1H)。MS:435(M+1)。
【0138】
0066の合成:100mgの0021を40mlの乾燥THFに溶解した。十分に攪拌しながら、120mgの4−クロロメチル安息香酸塩化物を加え、次いで、100mgのトリエチルアミンを2分間かけて滴下した。反応は半時間後に完了した。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣を2mlのモルホリンに溶解した。この溶液を60℃にて2時間攪拌し、水を加えた。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、0066 110mgを得た。収率:68%。1H NMR(100 MHz,C
DCl3),δ2.5(マルチ,4H),3.8(マルチ,4H),3.6(s,2H)
,3.85(s,3H),3.9(s,3H),6.5(s,1H),6.6(マルチ,2H),7.2(d,1H),7.7(dd,4H),8.3(s,1H).MS:512(M+1)。
【0139】
0068の合成:100mgの0021を40mlの乾燥THFに溶解した。十分に攪拌しながら、4−クロロメチル安息香酸塩化物120mgを加え、次いで、100mgのトリエチルアミンを2分間かけて滴下した。反応は半時間後に完了した。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣を2mlのN−メチルピペラジンに溶解した。この溶液を60℃にて2時間攪拌し、水を加えた。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、0068 120mgを得た。収率:70%。1H NMR(100MH
z,CDCl3),δ2.4(s,3H),2.6(s,8H),3.6(s,2H),
3.85(s,3H),3.9(s,3H),6.45(s,1H),6.6(マルチ,2H),7.2(d,1H),7.7(dd,4H),8.3(s,1H)。MS:525(M+1)。
【0140】
0069の合成:100mgの0021を40mlの乾燥THFに溶解した。十分に攪拌しながら、120mgの塩化4−クロロメチルベンゾイルを加え、次いで、100mgのトリエチルアミンを2分間かけて滴下した。反応は半時間後に完了した。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣を10mlのDMFに溶解した。この溶液に、200mgのピペラジンを加え、溶液を60℃にて4時間攪拌した。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣をシリカゲルのカ
ラム上のクロマトグラフィーに付して、0069 125mgを得た。収率:70%。1
H NMR(100MHz,CDCl3),δ2.6(s,4H),3.1(マルチ,4
H),3.6(s,2H),3.85(s,3H),3.9(s,3H),6.5(s,1H),6.6(マルチ,2H),7.25(d,1H),7.7(dd,4H),8.4(s,1H)。MS:511(M+1)。
【0141】
0080の合成:80mgの0079を20mlの乾燥THFに溶解した。この溶液に、150mgの塩化3−ニコチノイルカルボニルを加え、100mgのトリエチルアミンを滴下した。得られた溶液を室温にて半時間攪拌した。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、0080 90mgを得た。収率:80%。1H NMR(100MHz,CD3OD),δ2.8(s,3H),6.7(s,1H),7.6(d,1H),8.4(dd,1H),8.7(s,1H),8.9(d,1H),9.2(s,1H)。MS:292(M+1)。
【0142】
0110の合成:80mgの0079を20mlの乾燥THFに溶解した。この溶液に、180mgの塩化3,5−ジメトキシル−4−イソプロピルベンゾイルを加え、攪拌しながら、100mgのトリエチルアミンを滴下した。得られた溶液を室温にて半時間攪拌した。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣を5mlのジクロロメタンに溶解し、この溶液に、100mgのBBr3を−78℃にて加えた。
この溶液を室温にて一晩攪拌し、次いで、100mlの水を加え、生成物を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を蒸発させた後、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、0110 50mgを得た。収率:40%。1H NM
R(100 MHz,CDCl3),δ1.24(d,3H),1.26(d,3H),
3.1(マルチ,1H),2.75(s,3H),6.6(s,1H),6.95(s,2H),8.3(s,1H)。MS:565(M+1)。
【0143】
0096の合成:100mgの0093を20mlの乾燥THFに溶解した。この溶液に、180mgの塩化3,5−ジメトキシル−4−イソプロピルベンゾイルを加え、攪拌しながら、100mgのトリエチルアミンを滴下した。得られた溶液を室温で半時間攪拌した。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣を5mlのジクロロメタンに溶解し、この溶液に、100mgのBBr3を−78℃で加えた。こ
の溶液を室温にて一晩攪拌し、次いで、100mlの水を加え、生成物を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を蒸発させた後、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、0096 60mgを得た。収率43%。1H NMR(
100MHz,CDCl3),δ1.24(d,6H),1.26(d,6H),3.0
5(マルチ,2H),6.88(s,1H),6.98(s,2H),7.3(s,4H)。MS:469(M+1)。
【0144】
0102の合成:0021 100mg、3,5−ジアセトキシ−4−イソプロピル安息香酸80mgおよびDCC80mgを10mlの乾燥ジクロロメタンに加えた。この溶液を室温にて2時間攪拌した。カラムクロマトグラフィーによる精製の後、生成物を20mlのメタノールに溶解した。この溶液に、2mlの水中の50mgの炭酸ナトリウムの溶液を加え、得られた溶液を50℃にて4時間攪拌した。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、カラムによって精製して、0102 30mgを得た。収率:16%。1
NMR(100MHz,CDCl3),δ1.24(d,6H),1.26(d,6H
),3.1(マルチ,1H),3.75(s,3H),3.85(s,3H),6.6(s,1H),6.62(マルチ,2H),6.95(s,2H),7.2(d,1H),8.3(s,1H)。MS:487(M+1)。
【0145】
0107の合成:化合物0107は、0096の合成と同一の方法によって0104から合成した。収率:52%。1H NMR(100MHz,CDCl3),δ1.25(d,3H),1.27(d,3H),3.05(マルチ,1H),5.02(s,2H),6.6(s,1H),6.95(s,2H),7.1(s,5H),8.4(s,1H)。MS:441(M+1)。
【0146】
0113の合成:化合物0113は、0023と同一の合成方法によって、0104と塩化2−チオフェンカルボニルとの反応によって合成した。収率:90%。1H NMR
(100MHz,CDCl3),δ5.05(s,2H),6.85(s,1H),7.
2(dd,1H),7.25(s,5H),7.6(d,1H),7.8(d,1H),8.3(s,1H)。MH:373(M+1)。
【0147】
0116の合成:化合物0116は、0066の合成と同一の方法によって0104から合成した。収率:50%。1H NMR(100 MHz,CDCl3),δ2.5(マルチ,4H),3.6(s,2H),3.8(マルチ,4H),4.9(s,2H),6.5(s,1H),7.12(s,5H),7.6(dd,4H),8.3(s,1H)。MS:466(M+1)。
【0148】
0122の合成:化合物0122は、0066の合成と同一の方法によって0120から合成した。収率:55%。1H NMR(100MHz,CDCl3),δ2.5(マルチ,4H),2.9(s,3H),3.6(s,2H),3.8(マルチ,4H),3.85(s,3H),3.9(s,3H),6.6(s,1H),6.7(マルチ,2H),7.2(d,1H),7.7(dd,4H),8.4(s,1H)。MS:526(M+1)。
【0149】
0125の合成:100mgの0093を40mlの乾燥THFに溶解した。十分に攪拌しながら、120mgの3−クロロメチル安息香酸塩化物を加え、次いで、100mgのトリエチルアミンを2分間かけて滴下した。反応は半時間後に完了した。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣を2mlのモルホリンに溶解した。この溶液を60℃にて2時間攪拌し、水を加えた。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、0125 100mgを得た。収率:60%。1H NMR(100MHz,CD
Cl3),δ1.27(d,6H),2.6(マルチ,4H),3(マルチ,1H),3
.65(s,2H),3.8(マルチ,4H),6.85(s,1H),7.4(s,4H),7.4−8.0(マルチ,4H),8.35(s,1H)。MS:494(M+1)。
【0150】
0126の合成:化合物0126は、0125と同一の合成方法によって0021から合成した。収率:60%。1H NMR(100 MHz,CDCl3),δ2.55(マルチ,4H),3.6(s,2H),3.8(マルチ,4H),3.85(s,3H),3.9(s,3H),6.4(s,1H),6.6(マルチ,2H),7.25(d,1H),7.4−8.0(マルチ,4H),8.25(s,1H)。MS:512(M+1)。
【0151】
0128の合成:化合物0128は、0080と同一の合成方法によって0093から合成した。収率:80%。1H NMR(100 MHz,CDCl3),δ1.26(d,6H),3.0(マルチ,1H),7.02(s,1H),7.35(s,4H),7.8(s,1H),8.7(s,1H),9.0(s,1H),9.2(s,H),9.4(s,1H)。MS:396(M+1)。
【0152】
0135の合成:化合物0135は、0080と同一の合成方法によって0104から合成した。収率:82%。1H NMR(100 MHz,CDCl3),δ4.1(s,2H),6.7(s,1H),7.25(s,5H),7.6(d,1H),8.4(dd,1H),8.7(s,1H),8.9(d,1H),9.2(s,1H)。MS:299(M+1)。
【0153】
0136の合成:100mgの0104を40mlの乾燥THFに溶解した。十分に攪拌しながら、120mgの3−クロロメチル安息香酸塩化物を加え、次いで、100mgのトリエチルアミンを2分間かけて滴下した。反応は半時間後に完了した。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣を2mlのN−メチルピペラジンに溶解した。この溶液を60℃にて2時間攪拌し、水を加えた。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、0136 115mgを得た。収率:70%。1H NMR(10
0 MHz,CD3OD),δ4.1(s,2H),6.7(s,1H),7.25(s
,5H),7.6(d,1H),8.4(dd,1H),8.7(s,1H),8.9(d,1H),9.2(s,1H)。MS:479(M+1)。
【0154】
0137の合成:100mgの0104を40mlの乾燥THFに溶解した。十分に攪拌しながら、120mgの3−クロロメチル安息香酸塩化物を加え、次いで、100mgのトリエチルアミンを2分間かけて滴下した。反応は半時間後に完了した。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣を2mlのモルホリンに溶解した。この溶液を60℃にて2時間攪拌し、水を加えた。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、残渣をシリカゲルのカラム上のクロマトグラフィーに付して、0137 130mgを得た。収率:75%。1H NMR(100 MHz
,CD3OD),δ2.4(s,3H),2.6(s,8H),3.6(s,2H),5
.05(s,2H),6.5(s,1H),7.35(s,5H),7.4−8.0(マルチ,4H),8.2(s,1H)。MS:466(M+1)。
【0155】
0211の合成:50mg(0.16mmol)の0021を20mlの乾燥DMFに溶解した。十分に攪拌しながら、50mg(0.2mmol)のイソシアン酸3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニルを加えた。反応は半時間後に完了し、生成物をシリカゲルのカラムによって精製して、73mg(0.13mmol、77%)の0211を得た。1H NMR(100 MHz,CDCl3),δ3.67(s,3H),3.75(s,3H),6.4(s,1H),6.52(マルチ,3H),7.23(d,1H),7.47(s,1H),7.52(s,2H),8.74(s,1H),9.2(s,1H)。MS:564(M+1)。
【0156】
0212の合成:50mg(0.16mmol)の0021を20mlの乾燥DMFに溶解した。十分に攪拌しながら、55mg(0.2mmol)のイソシアン酸p−トルエンスルホニルを加えた。反応は半時間後に完了し、生成物をシリカゲルのカラムによって精製して、60mg(0.12mmol、75%)の0212を得た。1H NMR(1
00 MHz,CDCl3),δ2.21(s,3H),3.68(s,3H),3.7
3(s,3H),6.397(s,1H),6.45(s,1H),6.5(d,J=9.2,1H),6.97(d,J=8,2H),7.73(d,J=8,2H),7.95(d,J=8,1H),9.8(s,1H),MS:506(M+1)。
【0157】
0213の合成:50mg(0.16mmol)の0021を20mlの乾燥DMFに溶解した。十分に攪拌しながら、32mg(0.2mmol)のイソシアン酸3,5−ジフルオロフェニルを加えた。反応は半時間後に完了し、生成物をシリカゲルのカラムによって精製して、45mg(0.10mmol、60%)の0213を得た。1H NMR
(100 MHz,CDCl3),δ3.67(s,3H),3.71(s,3H),6
.38(マルチ,2H),6.44(s,1H),6.66(マルチ,1H),6.66(マルチ,1H),7.14(d,1H),7.60(マルチ,1H),8.16(s,1H),9.06(s,1H),MS:464(M+1)。
【0158】
0214の合成:50mg(0.16mmol)の0021を20mlの乾燥DMFに溶解した。十分に攪拌しながら、45mg(0.2mmol)のイソシアン酸イソチオシアン酸3,5−ジフルオロフェニルを加えた。反応は半時間後に完了し、生成物をシリカゲルのカラムによって精製して、40mg(0.08mmol、50%)の0212を得た。1H NMR(100MHz,CDCl3),δ3.72(s,3H),3.752(s,3H),6.37(s,1H),6.42(d,1H),6.72(マルチ,2H),7.02(マルチ,1H),7.16(d,1H),7.53(マルチ,1H),7.45(マルチ,1H),8.12(s,1H),9.35(s,1H),MS:480(M+1)。
【0159】
0215の合成:50mg(0.16mmol)の0021を20mlの乾燥DMFに溶解した。十分に攪拌しながら、26mg(0.2mmol)の塩化メタンスルホニルを加えた。反応は半時間後に完了し、生成物をシリカゲルのカラムによって精製して、50mg(0.13mmol、70%)の0215を得た。1H NMR(100MHz,C
DCl3),δ2.86(s,3H),3.76(s,3H),3.79(s,3H),
6.6(s,1H),6.4−7.3(マルチ,3H),9.4(s,1H)。
【0160】
0227の合成:中間体0021(300mg、0.9mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。トリエチルアミン(200mg、2mmol)、クロロギ酸フェニル(281mg、1.8mmol)を−20℃にて混合物に滴下し、2時間攪拌した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物001(273mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−d6):3.75(38,s),3.84(
38,s),6.63−6.83(3H,m),7.20−7.46(6H,m),10.10(1H,s)。m/z:428.05。融点204℃〜206℃。
【0161】
0228の合成:中間体0021(300mg、0.9mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。トリエチルアミン(300mg、3mmol)を加え、0℃にて、クロロギ酸イソブチル(365mg、2.7mmol)を混合物に滴下し、1.5時間攪拌した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物002(248mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−d6):0.92(6H,d),
1.91(1H,m),3.74(3H,s),3.82(3H,s),3.89(2H,d),6.60−6.75(3H,m),7.19(1H,d),9.35(1H,s)。m/z:408.08;融点226℃〜227℃。
【0162】
0229の合成:中間体0021(300mg、0.9mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。トリエチルアミン(181mg、1.8mmol)を加え、20℃にて、クロロギ酸ベンジル(306mg、1.8mmol)を滴下し、1時間攪拌した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物003(260mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−d6):3.74(3H,s),3.82
(3H,s),3.89(2H,s),6.60−6.75(3H,m),7.10−7.90(6H,m),9.35(1H,s)。m/:442.07;融点165℃〜166℃。
【0163】
0230の合成:中間体0021(300mg、0.9mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。トリエチルアミン(181mg、1.8mmol)を加え、50℃にて、クロロギ酸エチル(97mg、0.9mmol)を滴下し、1時間攪拌した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物004(228mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−d6):1.25(3H,m),3.74(3
H,s),3.84(3H,s),4.17(2H,m),6.62−6.76(3H,m),7.72(1H,d),9.31(1H,s)。m/z:380.05;融点208℃〜210℃。
【0164】
0231の合成:中間体0021(500mg、1.5mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。トリエチルアミン(272mg、2.7mmol)を加え、30℃にて、クロロギ酸メチル(256mg、2.7mmol)を滴下し、30分間攪拌した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。ジクロロメタン(30ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物005(380mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−d6):3.68(3H,s),3.72
(3H,s),5.82(3H,s),6.37−6.80(3H,m),7.23(1H,d),9.4(1H,s)。m/z:366.03;融点186℃〜188℃。
【0165】
0232の合成:中間体0021(400mg、1.5mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。トリホスゲン(234mg、0.8mmol)を加え、室温にてトリエチルアミン(272mg、2.7mmol)を滴下し、1時間攪拌した。真空下で蒸留して、80%溶媒を除去した。塩酸(1ml)を加え、5分間攪拌した。残った溶媒を蒸留した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物006(240mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−
NMR(DMSO−d6):3.73(3H,s),3.82(3H,s),6.22−6.73(テトラヒドロ,m),7.18(1H,d),8.31(1H,s),m/z:351.03;融点245℃〜248℃。
【0166】
0233の合成:イソプロパノール(36mg、0.6mmol)、トリエチルアミン(61mg、0.6mmol)をジクロロメタン(20ml)に溶解した。0℃にて、トリホスゲン(180ml、0.6mmol)をジクロロメタン(5ml)に滴下した。反応を室温まで加温し、30分間攪拌した。水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。ジクロロメタン(20ml)および中間体0021(300mg、0.9mmol)を加えた。室温で2時間攪拌した。水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物007(260mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−d6):1.24(6H,
d),3.72(3H,s),3.81(3H,s),4.87(1H,s),6.59−7.18(4H,m),9.14(1H,s)。m/z:394.09;融点230℃〜232℃。
【0167】
0234の合成:中間体0021(300mg、0.9mmol)をクロロホルム(2
0ml)に溶解した。トリエチルアミン(181mg、1.8mmol)を加え、室温にてクロロギ酸アリル(216mg、1.8mmol)を滴下し、1.5時間攪拌した。水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物008(290mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−d6):3.73(3H,s),3.
81(3H,s),4.61(2H,d),5.23(1H,dd),5.39(1H,dd),5.95(2H,m),6.60−7.19(4H,m),9.48(1H,s)。m/z:392.06;融点210℃〜212℃。
【0168】
0235の合成:n−プロパノール(36mg、0.6mmol)、トリエチルアミン(61mg、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。0℃にてトリホスゲン(180ml、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(5ml)に滴下した。反応を室温まで加温し、30分間攪拌した。ジクロロメタン(20ml)および中間体0021(300mg、0.9mmol)を加えた。室温にて1.5時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して除去した。ジクロロメタンを加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物009(285mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−
NMR(DMSO−d6):0.96(3H,t),1.61(2H,m),3.18(2H,t),3.78(3H,s),3.84(3H,s),6.28−7.50(4H,m),9.31(1H,s)。m/z:394.06;融点202℃〜204℃。
【0169】
0236の合成:3−メトキシフェノール(74.4mg、0.6mmol)、トリエチルアミン(61mg、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。0℃にて、トリホスゲン(180ml、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(5ml)に滴下した。40℃にて1.5時間攪拌した。中間体0021(300mg、0.9mmol)を加えた。室温にて3.5時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物010(180mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−
d6):3.73(3H,s),3.74(3H,s),3.83(3H,s),6.62−7.23(8H,m),9.99(1H,s)。m/z:458.06;融点204℃〜207℃。
【0170】
0237の合成:n−アミルアルコール(53mg、0.6mmol)、トリエチルアミン(61mg、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。0℃にて、トリホスゲン(180ml、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(5ml)に滴下した。反応を室温まで加温し、1時間攪拌した。中間体0021(300mg、00.9mmol)を加えた。室温にて2.5時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物011(240mg)を、クロロホルム/メタノールカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−
d6):0.89(3H,t),1.34(4H,m),1.61(2H,t),3.74(3H,s),3.83(3H,s),4.09(2H,t),6.61−7.21(4H,m),9.33(1H,s)。m/z:422.10;融点178℃〜179℃。
【0171】
0238の合成:安息香酸テトラヒドロフルフリル(61mg、0.6mmol)、トリエチルアミン(61mg、00.6mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。トリホスゲン(180ml、0.6mmol)を0℃にてテトラヒドロフラン(5ml)に滴下した。反応を室温まで加温し、30分間攪拌した。中間体0021(300mg、0.9mmol)を加えた。室温にて2時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、
除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物012(243mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR
(DMSO−d6):1.95(4H,m),3.77(3H,s),3.87(3H,s),3.91(1H,m),3.93(2H,d),4.25(2H,t),6.28−6.58(3H,m),6.97(1H,s),7.18(1H,d)。
【0172】
m/z:436.08;融点156℃〜158℃。
0239の合成:n−ブタノール(44mg、0.6mmol)、トリエチルアミン(61mg、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。0℃にて、トリホスゲン(180ml、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(5ml)に滴下した。反応を室温まで加温し、1時間攪拌した。中間体0021(300mg、0.9mmol)を加えた。室温にて2時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で溶媒を蒸留して、除去した。生成物013(280mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−d6)
:0.91(3H,t),1.38(2H,m),1.59(2H,m),3.73(3H,s),3.82(3H,s),4.11(2H,t),6.61−7.20(4H,m),9.31(1H,s)。m/z:408.08;融点177℃〜178℃。
【0173】
0240の合成:(78mg、0.9mmol)、トリエチルアミン(90mg、0.9mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。0℃にて、トリホスゲン(270ml、0.9mmol)をテトラヒドロフラン(5ml)に滴下した。反応を室温まで加温し、1.5時間攪拌した。中間体0021(500mg、1.5mmol)を加えた。室温にて3時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で、蒸留して溶媒を除去した。生成物014(300mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−d6):1.56
(2H,s),1.69(2H,s),1.85(2H,t),3.72(3H,s),3.82(3H,s),5.07(1H,s),6.61−7.19(4H,m),9.16(1H,s)。m/z:420.08;融点228℃〜230℃。
【0174】
0241の合成:1−ヘプタノール(70mg、0.6mmol)、トリエチルアミン(61mg、0.6mmol]のテトラヒドロフラン(20ml)を溶解した。0℃にて、トリホスゲン(180ml、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(5ml)に滴下した。反応を室温まで加温し、1.5時間攪拌した。中間体0021(300mg、0.9mmol)を加えた。室温にて2時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物015(220mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−
d6):0.87(3H,t),1.31(8H,t),1.59(2H,t),3.72(3H,s),3.82(3H,),4.09(2H,t),6.61−7.20(4H,m),9.31(1H,s)0.m/z:450./13;融点144℃〜146℃。
【0175】
0242の合成:クロロエタノール(48mg、0.6mmol)、トリエチルアミン(61mg、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。トリホスゲン(180ml、0.6mmol)を0℃にてテトラヒドロフラン(5ml)に滴下した。反応を室温まで加温し、30分間攪拌した。中間体0021(300mg、0.9mmol)を加えた。室温にて1時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロ
ロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物016(220mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−d6
):3.72(3H,s),3.82(3H,s),4.37(2H,t),6.61−7.21(4H,m),9.61(1H,s)。m/z:414.01;融点211℃〜214℃。
【0176】
0243の合成:4−クロロフェノール(77mg、0.6mmol)、トリエチルアミン(61mg、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。トリホスゲン(180ml、0.6mmol)を、0℃にて、テトラヒドロフラン(5ml)に滴下した。40℃にて30分間攪拌した。中間体0021(300mg、00.9mmol)を加えた。室温にて3.5時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物017(200mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−d
6):3.75(3H,s),3.84(3H,s),6.48−7.70(8H,m),9.53(1H,s)。m/z:462.01;融点233℃〜236℃。
【0177】
0244の合成:4−メチルフェノール(65mg、0.6mmol)、トリエチルアミン(61mg、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。トリホスゲン(180ml、0.6mmol)を0℃にてテトラヒドロフラン(5ml)に滴下した。40℃にて1時間攪拌した。中間体0021(300mg、0.9mmol)を加えた。室温にて2時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物018(210mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−d6):2.2
0(3H,s),3.75(3H,s),3.84(3H,s),6.61−7.77(8H,m),9.43(1H,s)。m/z:442.04;融点260℃〜262℃。
【0178】
0245の合成:2−フリルメタノール(59mg、0.6mmol)、ピリジン(56mg、0.7mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。0℃にて、トリホスゲン(180ml、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(5ml)に滴下した。反応を室温まで加温し、30分間攪拌した。中間体0021(300mg、0.9mmol)を加えた。室温にて1時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物019(235mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。
【0179】
0246の合成:α−フェニルエタノール(73mg、0.6mmol)、トリエチルアミン(61mg、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。トリホスゲン(180ml、0.6mmol)を0℃にてテトラヒドロフラン(5ml)に滴下した。反応を室温まで加温し、1.5時間攪拌した。中間体0021(300mg、0.9mmol)を加えた。50℃にて1時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物020(200mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DM
SO−d6):2.94(2H,t),3.73(3H,s),3.83(3H,s),4.30(2H,t),6.61−7.31(9H,m),9.41(1H,s)。m/z:456.08;融点200℃〜203℃。
【0180】
0247の合成:2−チエニルメタノール(68mg、0.6mmol)、トリエチルアミン(61mg、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。トリホスゲン(180ml、0.6mmol)を−20℃にてテトラヒドロフラン(5ml)に滴下した。反応を室温まで加温し、1時間攪拌した。中間体0021(300mg、0.9mmol)を加えた。室温で1時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物021(225mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO
−d6):3.73(3H,s),3.82(3H,s),5.34(2H,s),6.61−7.57(7H,m),9.56(1H,s)。m/z:448.01;融点225℃〜226℃。
【0181】
0248の合成:3−ヒドロキシピリジン(114mg、1.2mmol)、トリエチルアミン(120mg、1.2mmol)をテトラヒドロフラン(30ml)に溶解した。−15℃にて、ホスゲン(360ml、1.2mmol)をテトラヒドロフラン(5ml)に滴下した。40℃にて1.5時間攪拌した。中間体0021(600mg、1.8mmol)を加えた。50℃にて3時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(40ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物022(300mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−
d6):3.73(3H,s),3.82(3H,s),6.23−7.42(8H,m),10.23(1H,s)。m/z:429.05;融点176℃〜178℃。
【0182】
0249の合成:モルホリン(52mg、0.6mmol)、トリエチルアミン(61mg、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。0℃にて、トリホスゲン(180ml、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(5ml)に滴下した。反応を室温まで加温し、1時間攪拌した。中間体0021(300mg、0.9mmol)を加えた。室温にて1時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物023(238mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO−d6):3
.43(4H,t),3.58(4H,t),3.72(3H,s),3.82(3H,s),6.60−7.20(4H,m),8.23(1H,s)。m/z:421.08;融点226℃〜227℃。
【0183】
0250の合成:トリホスゲン(180ml、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(10ml)に溶解した。0℃まで冷却した。中間体0021(300mg、0.9mmol)およびトリエチルアミン(200mg、2mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下した。20℃にて1時間攪拌した。ベンジルアミン(147mg、01.4mmol)を加え、20℃にて1時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物024(320mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DMSO
−d6):3.72(3H,s),3.82(3H,s),4.31(2H,s),6.61−7.37(9H,m),8.39(1H,s)。m/z:441.08;融点249℃〜250℃。
【0184】
0251の合成:トリホスゲン(180ml、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(10ml)に溶解した。0℃まで冷却した。中間体0021(300mg、0.9mmol)およびトリエチルアミン(200mg、2mmol)のテトラヒドロフラン(20
ml)溶液を滴下した。反応を室温まで加温し、1時間攪拌した。ブチルアミン(88mg、1.4mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物025(270mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DM
SO−d6):0.91(3H,t),1.38(4H,m),3.08(2H,t),3.74(3H,s),3.83(3H,s),6.61−7.21(4H,m),8.22(1H,s)。m/z:407.10;融点247℃〜249℃。
【0185】
0252の合成:トリホスゲン(180ml、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(10ml)に溶解した。0℃まで冷却した。中間体0021(300mg、0.9mmol)およびトリエチルアミン(200mg、2mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)の溶液を滴下した。50℃まで加温し、1時間攪拌した。フェニルアミン(130mg、1.4mmol)を加え、50℃にて1時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物026(300mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(
DMSO−d6):3.74(3H,s),3.83(3H,s),6.70−7.50(9H,m),8.58(1H,s),9.18(1H,s)。m/z:427.10;融点220℃〜222℃。
【0186】
0253の合成:エチルメルカプタン(37mg、0.6mmol)、トリエチルアミン(61mg、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(30ml)に溶解した。−15℃にて、トリホスゲン(180ml、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(5ml)に滴下した。反応を室温まで加温し、30分間攪拌した。中間体0021(300mg、0.9mmol)を加えた。50℃にて1時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物027(220mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。1H−NMR(DM
SO−d6):1.23(3H,t),2.87(2H,m),3.74(3H,s)3.84(3H,s),6.62−7.72(4H,m),10.39(1H,s)。m/z:396.01;融点200℃〜202℃。
【0187】
0254の合成:中間体0021(300mg、0.9mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。トリエチルアミン(181mg、1.8mmol)を加えた。カルボノクロリジン酸(carbonochloridic acid)エチルエステル(194mg、1.8mmol)を滴下した。室温にて1時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物004(228mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。
【0188】
0255の合成:中間体0021(300mg、0.9mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。トリエチルアミン(181mg、1.8mmol)を加えた。カルボノクロリジン酸フェニルエステル(281mg、1.8mmol)を滴下した。室温にて1時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物001(273mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。
【0189】
0256の合成:中間体0021(300mg、0.9mmol)をクロロホルム(2
0ml)に溶解した。トリエチルアミン(181mg、1.8mmol)を加えた。カルボノクロリジン酸プロピニルエステル(216mg、1.8mmol)を滴下した。室温で1.5時間攪拌した。水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物008(290mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。
【0190】
0257の合成:トリホスゲン(180ml、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(10ml)に溶解した。0℃まで冷却した。中間体0021(300mg、0.9mmol)およびトリエチルアミン(200mg、2mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に滴下した。室温まで加温し、1時間攪拌した。N,N−ジメチルアミノエタノール(88mg、1.4mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。残った溶媒を蒸留して、除去した。ジクロロメタン(20ml)を加え、水(20ml×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で蒸留して、溶媒を除去した。生成物025(270mg)を、クロロホルム/メタノールでのカラム精製によって得た。
【0191】
結論
本発明の種々の実施形態が本明細書中に開示されるが、当業者の共通した一般的知識に従い、多くの適合および修正を本発明の範囲内で為すことができる。そのような修正は、実質的に同一の方法で同一の結果を達成する、本発明の任意の態様についての既知の同等物との置き換えをも含む。数字の範囲は、該範囲を規定する数字を含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式Iを有する化合物。
【化1】

(式中、
a)Aは硫黄(S)であり、Bは酸素(O)であって、n=1または2であり、R、R2およびR3は、独立して、水素、アルキル(C1−C18)、アラルキル(C7−C18)、シクロアルキル(C3−C18)、アリール(C6−C18)、および複素環(C3−C18)の群より選択され、
b)Aは炭素(C)であり、Bは酸素(O)または硫黄(S)であって、n=1であり、RおよびR2は、独立して、水素、アルキル(C1−C18)、アラルキル(C7−
C18)、シクロアルキル(C3−C18)、アリール(C6−C18)、および複素環(C3−C18)の群より選択され、
3は−NR45、−OR6および−NHSO26の群より選択され、R4およびR5は、独立して、水素、アルキル(C1−C18)、アラルキル(C7−C18)、シクロアルキル(C3−C18)、アリール(C6−C18)、および複素環(C3−C18)の群より選択され、
6は、アルキル(C1−C18)、アラルキル(C7−C18)、シクロアルキル(
C3−C18)、アリール(C6−C18)、および複素環(C3−C18)の群より選択される)
【請求項2】
Aが硫黄(S)であり、Bが酸素(O)であって、n=1または2であり、R、R2
およびR3は、独立して、水素、アルキル(C1−C18)、アラルキル(C7−C18
)、シクロアルキル(C3−C18)、アリール(C6−C18)、および複素環(C3−C18)の群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Aが炭素(C)であり、Bが酸素(O)または硫黄(S)であって、n=1であり、RおよびR2は、独立して、水素、アルキル(C1−C18)、アラルキル(C7−C1
8)、シクロアルキル(C3−C18)、アリール(C6−C18)、および複素環(C3−C18)の群より選択され、
3は−NR45、−OR6および−NHSO26の群より選択され、R4およびR5は、独立して、水素、アルキル(C1−C18)、アラルキル(C7−C18)、シクロアルキル(C3−C18)、アリール(C6−C18)、および複素環(C3−C18)の群より選択され、
6は水素、アルキル(C1−C18)、アラルキル(C7−C18)、シクロアルキ
ル(C3−C18)、アリール(C6−C18)、および複素環(C3−C18)の群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
前記化合物が:
a)1−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−3−[4−(2,4−ジ
メトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−尿素、
b)1−(トルエン−4−スルホニル)−3−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−尿素、
c)1−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−3−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−尿素、
d)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸フェニルエステル、
e)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸イソブチル、
f)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸ベンジルエステル、
g)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸エチルエステル、
h)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸メチルエステル、
i)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸、
j)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸イソプロピルエステル、
k)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸アリルエステル、
l)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸プロピルエステル、
m)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸4−メトキシ−フェニルエステル、
n)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸ペンチルエステルエステル、
o)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸ピラニルメチルエステル、
p)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸ブチルエステル、
q)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸シクロペンタニルエステル、
r)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸ヘプチルエステル、
s)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸2−クロロ−フェニルエステル、
t)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸4−クロロ−フェニルエステル、
u)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1
,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸p−トリルエステル、
v)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸フラン−2−イルメチルエステル、
w)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸フェネチルエステル、
x)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸チオフェン−2−イルメチルエステル、
y)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸ピリジン−3−イルエステル、
z)3−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−1,1−ビス−(2−ヒドロキシ−エチル)−尿素、
aa)1−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−3−ベンジル−尿素、
bb)1−ブチル−3−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−尿素、
cc)1−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−3−フェニル−尿素、
dd)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−チオカルバミン酸S−エチルエステル、
ee)1−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−3−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−チオ尿素、および
ff)N−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−メタンスルホンアミド
からなる群より選択される、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
医薬担体または希釈剤と組み合わされた、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物またはその医薬として許容される塩を含む医薬組成物。
【請求項6】
医薬品の製造における、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物の使用方法。
【請求項7】
ウイルス、細菌ならびに真菌の少なくともいずれかの感染または血液障害の予防または治療に有用な白血球細胞を増加させる医薬品の製造における、請求項6に記載の使用方法。
【請求項8】
ウイルス、細菌ならびに真菌の少なくともいずれかの感染の予防または治療に有用な白血球細胞を増加させるための請求項7に記載の使用方法。
【請求項9】
血液障害、好中球減少症の予防または治療に有用な白血球細胞を増加させるための請求項7に記載の使用方法。
【請求項10】
前記化合物が:
a)1−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−3−[4−(2,4−ジ
メトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−尿素、
b)1−(トルエン−4−スルホニル)−3−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−尿素、
c)1−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−3−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−尿素、
d)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸フェニルエステル、
e)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸イソブチル、
f)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸ベンジルエステル、
g)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸エチルエステル、
h)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸メチルエステル、
i)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸、
j)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸イソプロピルエステル、
k)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸アリルエステル、
l)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸プロピルエステル、
m)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸4−メトキシ−フェニルエステル、
n)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸ペンチルエステルエステル、
o)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸ピラニルメチルエステル、
p)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸ブチルエステル、
q)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸シクロペンタニルエステル、
r)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸ヘプチルエステル、
s)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸2−クロロ−フェニルエステル、
t)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸4−クロロ−フェニルエステル、
u)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1
,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸p−トリルエステル、
v)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸フラン−2−イルメチルエステル、
w)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸フェネチルエステル、
x)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸チオフェン−2−イルメチルエステル、
y)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−カルバミン酸ピリジン−3−イルエステル、
z)3−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−1,1−ビス−(2−ヒドロキシ−エチル)−尿素、
aa)1−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−3−ベンジル−尿素、
bb)1−ブチル−3−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−尿素、
cc)1−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−3−ペンチル−尿素、
dd)[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−チオカルバミン酸S−エチルエステル、
ee)1−(3,5−ジフルオロ−フェニル−3−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−チオ尿素、および
ff)N−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−メタンスルホンアミド
からなる群より選択される、請求項4に記載の使用方法。
【請求項11】
白血球細胞を増加させる医薬品の製造における、以下の式Iを有する化合物の使用方法。
【化2】

(式中、Aは炭素(C)であり、Bは酸素(O)であって、n=1であり、R、R2
よびR3は、独立して、水素、アルキル(C1−C18)、アラルキル(C7−C18)
、シクロアルキル(C3−C18)、アリール(C6−C18)および複素環(C3−C18)の群より選択される)
【請求項12】
好中球減少症の予防または治療に有用な白血球細胞を増加させる医薬品の製造における、請求項11に記載の使用方法。
【請求項13】
前記化合物が:
a)N−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンズアミド、および
b)N−[4−(4−イソプロピル−フェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2]ジチオロ[4,3−b]ピロール−6−イル]−3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンズアミド
からなる群より選択される、請求項12に記載の使用方法。

【公表番号】特表2010−504956(P2010−504956A)
【公表日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−529806(P2009−529806)
【出願日】平成19年9月10日(2007.9.10)
【国際出願番号】PCT/IB2007/053641
【国際公開番号】WO2008/038175
【国際公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(509088239)セレスティアル ファーマシューティカルズ (シェンチェン) リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】CELESTIAL PHARMACEUTICALS (SHENZHEN) LTD.
【出願人】(503257413)ウェリケム バイオテック インコーポレーテッド (2)
【Fターム(参考)】