説明

新規19−ノル−プレグネン誘導体類

【課題】特異的且つ強力なプロゲステロン様の性質を有し、且つ残留するアンドロゲン活性に欠ける新規化合物の提供。
【解決手段】式(I)に示された化合物及びそれらを含有する薬学的組成物。


(ここでR、R、R、R、R、Rは水素又は特定の置換基を表し、Xは、酸素等を表し、nは1である。)

【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【0001】
本発明は、置換された19−ノル−プレグネン誘導体、これらの化合物の製造方法およびそれらを含む薬学的組成物に関する。
【0002】
本発明の化合物は、特異的且つ強力なプロゲステロン様の性質を有し、且つ残留するアンドロゲン活性に欠ける。
【0003】
1,2位が置換された19−ノル−プレグネン誘導体類は、文献に記述されている。例えば、FR-A-1 525 916は、次式の化合物の製造方法に関する:
【化1】

【0004】
ここで、Rは水素、またはアセチル基若しくはヘキサノイル基のようなアシル残基である。
【0005】
加えて、6位で置換された19−ノル−プレグネン誘導体類については、以下の文献に記述がある。
【0006】
FR-A-1 524 013は、次式の4-プレグネン-3,20-ジオン類から得られた3-エノールエーテルプレグナン誘導体類に関する:
【化2】

【0007】
このうち、6α-メチル-17α-ヒドロキシ-4-プレグネン-3,20-ジオンが特記されている。
【0008】
DE-A-2 148 261は、次式の6α-メチル-19-ノル-プレグネン類の製造方法について記述している:
【化3】

【0009】
ここで、Rは、水素またはメチル基、Rは(C−C)アルキル基。
【0010】
BE 757 285は、3,20-ジオキソ-6α-メチル-17α-アセトキシ-19-ノル-Δ-プレグネンを含有する医薬品に関する。
【0011】
しかしながら、上述されたような19-ノル-プレグネン誘導体類は、通常、アンドロゲン様の副作用を示す。
【0012】
また他方、17α,20-イソプロピリデンジオキシ-4,5-セコ-3-プレグニン-5-オンから6,6-ジメチル-17α-ヒドロキシプロゲステロンへの変換が、US3,891,677に開示されている。
【0013】
さて、出願人は、1位、2位、1,2位および/または6位において少なくとも2つの置換基を有する19-ノル-プレグネン誘導体類(有効なプロゲステロン活性を有し、一方で、残留するアンドロゲン活性が全くない)を発見した。
【0014】
従って、本発明の第一の側面は、以下の一般式(I)で表される構造を有する化合物を包含する:
【化4】

【0015】
ここで:
、R、R、RおよびRは、各々独立して、水素または(C−C)アルキル基を示し、
は、水素、(C−C)アルキル基または−COR基[Rは、(C−C)アルキル基]であり、
nは、0または1であり
Xは、酸素またはヒドロキシイミノ基である;
但し、n=0であるときは、少なくともR、R、RおよびRの少なくとも2つは水素ではなく、n=1であるときは、RおよびRが同時に水素であることはない。
【0016】
ここで使用される「アルキル」の語は、分岐鎖または直鎖の飽和炭化水素基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基およびヘキシル基等である。
【0017】
ここで使用される−COR[Rは(C−C)アルキル基]は、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、t−ブチリル基、バレリル基、およびヘキサノイル基等であり、アセチル基が好ましい。
【0018】
好ましい式(I)の化合物は、R、RおよびRが水素、RおよびRが(C−C)アルキル基、Rが−COR基、並びにnが0である化合物であり、それらのうちでもとりわけ、Xが酸素である化合物が好ましい。また、R、R、RおよびRが水素、Rが(C−C)アルキル基、Rが−COR、nは1である式(I)の化合物も好ましい。更に、RおよびRが水素、Rが(C−C)アルキル基、Rが−COR基およびnは0である式(I)の化合物も好ましい。後者では、Rが水素、Rが(C−C)アルキル基である化合物、更にRが(C−C)アルキル基、Rが水素である化合物も好ましく、それらのうちでもとりわけ、Xが酸素である化合物が好ましい。
【0019】
もう一つの側面に従えば、本発明は、式(I)の化合物の製造方法に関する:それらは、以下の反応スキームの通りに製造することができる[ここでR、R、R、R、R、R、nおよびXは、上述と同様の意味を示す]。
【化5】

【0020】
化合物5[RおよびRは(C−C)アルキル基]は以下のように製造することができる。
【0021】
化合物1は、DE-A-2 148 261の記述と同様の方法を用いて製造する。
【0022】
=−CORである場合、それらをエタノールとテトラヒドロフランとの混合物中の水酸化ナトリウムにより鹸化する。生成物1(R=H)を、水中で沈澱させ、続いてアルコール(好ましくは、メタノールまたはエタノール)中で結晶化させることにより分離する。次に、分取したものをトルエン[1から10モル等量のエチレングリコール(好ましくは5モル等量)、オルト蟻酸トリエチル、および触媒量のp-トルエンスルホン酸を添加されたトルエン]中に溶解する。この反応混合物を、約20℃から80℃、好ましくは40℃の温度で2から8時間攪拌する。反応混合物を冷却し、氷冷した水に注ぎ入れ、適切な有機溶媒で抽出する。溶媒を蒸発した後で得られる残留物を、結晶化またはフラッシュクラマトグラフィにより精製し、化合物2を得る。
【0023】
化合物2を塩化メチレン中の3-クロロペルオキシ安息香酸(MCPBA)で処理することにより、5,6-オキシラン3の混合物[結晶化またはフラッシュクロマトグラフィにより分離される]を得る。R-ハロゲン化マグネシウムの過剰量を、テトラヒドロフラン中の化合物3に、約20℃から60℃の温度で約8時間を要して添加し、反応混合物を塩化アンモニウム溶液で処理し、トルエンにより抽出し、その溶媒を蒸発させることにより化合物4が得られる。
【0024】
脱保護基、それに続くt-水酸基の脱水により、化合物5が得られる。化合物5は、公知の方法(ステロイド化学におけるエステル化のために使用される方法)により任意にエステル化されてもよく、また、ウイリアムソン・エーテル合成(Williamson ether synthesis;例えば、B.G.Zupancic and M.Sopcic,Synthesis,1979,123、またはD.R.Benedict et al.,Synthesis,1979,428-9に記述される)の従来の方法に従って、ハロゲン化アルキルにより任意にアルキル化されてもよい。
【0025】
化合物6[ここで、Rは(C−C)アルキル基、Rは水素である]は、以下の方法により製造することが可能である。
【0026】
5β-H配置を伴う化合物6は、テトラヒドロフラン、酢酸またはアルコール(メタノール、エタノールまたはプロパノール等)中のパラジウムまたはパラジウム誘導体若しくはプラチナ誘導体を用いた化合物1または5の水素付加により得ることが可能である。
【0027】
5α-H配置を伴う化合物6は、亜ジチオン酸ナトリウムを用いた、カンプスらの方法(F.Camps et al.,Tetrahedron Lett.,1986,42,n16,4603-4609)またはダイロンらの方法(R.S.Dhillon et al.,Tetrahedron Lett.,1995,36,n7,1107-8)による化合物1または化合物5の化学的還元により得ることができる。
【0028】
式(I)の化合物は以下の通り得ることができる。
【0029】
周知技術(Y.J.Abul-Hajj,J.Org.Chem.,1986,51,3059-61;C.Djerassi and C.R.Scholz,J.Am.Chem.Soc.,1948,417;R.Joly et al.,Bull.Soc.Chim.Fr.,1957,366)に従って、化合物6の臭素化、それに続く脱臭化水素により化合物7(R=R=H)を得た。
【0030】
化合物5(R=H)は、それらの20,20-エタンジオキシ誘導体に変換され、次に、それらの2-ヒドロキシメチレンナトリウム塩に変換され、更に、沃化アルキル(沃化メチル、沃化エチルまたは沃化プロピル等)を用いたアトウォーターらの方法(N.W.Atwater et al., J.Org.Chem.,1961,23,3077-83)によるアルキル化を行って化合物10(R=H、R=アルキル基、n=0)を得ることが可能である。
【0031】
所望に応じて、化合物10の4,5位の二重結合に水素付加することで化学的還元を行い、それに続いて臭素化/脱臭化水素することにより化合物7(R=H、R=アルキル基)を得る。
【0032】
銅触媒の存在下で、化合物7(R=R=H)に対してジアルキル銅酸リチウムLiCu(R)、または相当するハロゲン化アルキルマグネシウムを添加することにより化合物12(R=アルキル基)が得られ、これは、化合物10(R=アルキル基、R=H、n=0)への変換(4,5位に二重結合を導入するために、ステロイド化学における周知技術を使用)、または、化合物7(R=アルキル基、R=H)への変換(脱水素若しくは臭素化/脱臭化水素により変換)が可能である。また、化合物12は、同様の方法によって第2位をアルキル化し、化合物10(R=アルキル基、n=0)を得ることも可能であり、化合物10は、上述の通り化合物7(R=R=アルキル基)に変換される。
【0033】
化合物9(R=Hまたはアルキル基、R=Hまたはアルキル基、n=1)は、化合物7(R=Hまたはアルキル基、R=Hまたはアルキル基)を、ジメチルスルホキソニウム・メチルイリド[テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド中で、沃化トリメチルスルホキソニウムを水酸化ナトリウム(好ましくは塩基)と反応させることにより生成した]と反応することにより製造する。また、それらは、パラジウム誘導体または銅誘導体による触媒効果の下で、化合物7とジアゾメタンとを反応させることにより製造することができる。この方法の代わりに、化合物7(R=Hまたはアルキル基、R=Hまたはアルキル基)を、塩化セリウムの存在下で、ホウ水素化ナトリウムで還元することにより化合物8(R=Hまたはアルキル基、R=Hまたはアルキル基)を得ることも可能であり、この化合物8は、種々の公知の方法(H.E.Simmons and R.D.Smith,J.Am.Chem.Soc.,1958,80,5323;H.E.Simmons and R.D.Smith,J.Am.Chem.Soc.,1959,81,4256;Org.Synthesis,1961,41,72;J.Furukawa et al.,Tetrahedron Lett.,1966,3353;J.Furukawa et al.,Tetrahedron 1968,24,53;S.E.Denmark and Edwaeds,J.Org.Chem.,1991,56,6974-81)に従ってシモンズ・スミス反応を受ける。
【0034】
化合物8の3−水酸基を、種々の酸化剤(例えば、CrO/ピリジン)で酸化することにより化合物9が得られる。
【0035】
化合物9(R=Hまたはアルキル基、R=Hまたはアルキル基、n=0または1)を、それらのシリルエノールエーテルに変換し、還流下のアセトニトリル中で、酢酸パラジウムにより脱水素し、化合物10が得られる。この方法の代わりに、上述した化合物7と同様の方法を用いて、臭素化とそれに続いて脱臭化水素することにより、4,5位に二重結合を導入してもよい。ジオキサンとピリジンの混合物中で、化合物10を塩酸ヒドロキシルアミンと縮合することにより、化合物11が得られる。
【0036】
本発明の化合物は、特異的且つ強力なプロゲステロン様の性質を有する。そのため、月経障害[スパニオメノルヘア(spaniomenorrhea)、希発月経、続発性無月経、月経前緊張(premenstrual tension)、頭痛、水分停滞、気分変動]、乳房疾患(周期性乳房痛、良性乳房疾患、乳癌)、子宮内膜疾患(肥厚、前悪性変性腫瘍)を含むエストロゲン/プロゲステロンの平衡異常、または性腺刺激性/性腺性分泌の阻害を必要とする状態(子宮内膜症、女性の多嚢胞卵巣症候群、男性の前立腺疾患)のいずれかに関連する様々な内分泌系婦人科系疾患の治療に有効である。
【0037】
他方、本発明の化合物は、単独適用または有効量の性ステロイド(エストラジオール、エチニルエストラジオールまたはテストステロン等)と組み合わせての適用の何れかによって、避妊薬として使用することが可能であり、更に、閉経後の女性におけるホルモン代償療法のためにも、単独適用またはエストラジオールと組み合わせて適用することが可能である。
【0038】
本発明の化合物のプロゲステロン活性は、主に2つの独特な実験方法[即ち、インビトロでのプロゲステロン受容体(PR)に対する親和性と、インビボでのウサギ子宮を用いた子宮内膜の変質(endometrial transformation)]によって評価することが可能である。
【0039】
既に、ヒトPRsは、培養T47-D細胞系から多量に入手することが可能である(M.B.Mockus,et al., Endocrinology,1982,110,1564-1571)。ヒトT47-D細胞PRに対する相対的結合親和性(RBA)は、従来技術(J.Botella et al.,J.Steroid Biochem.Molec.Biol.,1994,50,41-47)の方法により、標識した特異的リガンドとして[3H]-ORG2058(G.Fleischmann and M.Beato,Biochim.Biophys.Acta,1978,540,500-517)と、放射活性を持たない参照用プロゲスチンとしての酢酸ノメゲストロール(nomegestrol acetate)を用いて決定される。2nMの[3H]-ORG2058に対して4℃で3時間、6種類の異なる濃度の非標識ステロイド(1/2希釈スキームで作成した、4から256nMの間から選択した濃度)と共に、競合させるためのインキュベーションを行った。置換曲線(displacement curve)は、各々の実験に適合し、[3H]-ORG2058の特異的結合の50%を阻害する濃度が、各々の曲線に対して算出された(IC50)。
【表1】

【0040】
30代半ばからの偽黄体ホルモン活性のインビボでの検出と定量のために、ある特異的な薬理学的試験が標準化された:即ち、それはエストロゲン処理 (estrogen-primed)未成熟雌性ウサギの子宮の性質に基づくものであり、子宮内膜の典型的な変質[緻密に詰り、且つ絡み合う「レース(dentelle)」と呼ばれる上皮ネットワークを形成するための変質]を指標とした、非常に微量なプロゲスチンに対する反応試験である。原型である試験スケジュール[即ち、6日間のエストロゲン処理(安息香酸エストラジオールの皮下注射による総投与量は30μg/ウサギ)と、それに続く5日間のプロゲステロン処理が含まれる]は、早くも1930年には、クローバーグ(C.Clauberg,Zentr.Grnakol.,1930,54,2757-2770)により計画されていた。レース(dentlle)を顕微鏡観察により効力について等級付けするのに使用した準定量スケールは、マックファイル(M.K.McPhail,J.Physiol(London),1934,83,145-156)により提供された。この総括的なクローバーグ・マックファイル法は、ステロイドを推定されるインビボのプロゲステロン活性についてスクリーニングするために広範囲で使用されており、今でも、ノルゲスチメート(norgestimate:A Phillips et al.,Contraception,1987,36,181-192)、デソゲストレル(desogestrel:J.Van der Vies and J.De Visser,Arzneim.Forsch./Drug Res.,1983,33,231-236)等の新規プロゲスチンにおける、基本的なホルモン的特徴の一部分をなす。
【0041】
プロゲステロンの有効性は、レース(dentelle)の最大刺激の1/2を誘導するのに必要な用量(即ち、平均マックファイル等級では2と表示される)に反比例する。このED50は、用量反応曲線から導き出すことができ、総投与量/ウサギ/5daysで示される。全ての化合物は、カルボキシメチルセルロース溶液への懸濁液として、胃管栄養法による経口投与のみを用いて試験を行った。投与された最高用量は、1mgであり、これは、大凡、酢酸ノメゲストロール(経口投与で強力な活性を示す19-ノルプロゲステロン由来のプロゲスチン;J.Paris et al., Arzneim.Forsch./Drug Res.,1983,33,710-715)のED50の5倍に相当する。
【表2】

【0042】
残留するアンドロゲン能は、女性におけるアンドロゲン様の副作用を高確率で反映するから、何れの新規プロゲスチンにとっても評価が行われるべき重要な特徴である。アンドロゲン活性に関する一つの薬理学的モデルは、未成熟去勢雄性ラットにおいて、ステロイドまたは関連する化合物をスクリーニングするために標準化したものであり、10日間の連続投与後の終点として、腹側前立腺(ventral prostate)の肥大および精嚢の肥大を用いている(R.I.Dorfman,in Methods in Hormone Research,volume 2,London,Academic Press,1962:275-313;A.G.Hilgar and D.J.Hummel,Androgenic and Myogenic Endocrine Bioassay Data,U.S.Department of Health,Education and Welfare,Washington D.C.,1964)。酢酸メドロキシプロゲステロンは、6α-メチルプレグネン誘導体であり、著しいプロゲステロン活性を有する上に、アンドロゲン様の性質が弱いことでよく知られている(M.Tausk and J.de Visser,In International Encyclopedia of Pharmacology and Therapeutics,Section 48:Progesterone,Progestational Drugs and Antifertility Agents,volume II,OXFORD,Pergamon Press,1972:35-216); そのため、本発明の化合物類に関して残留するアンドロゲン活性を試験するに当たり、参照用化合物として選択された。
【0043】
例1および例4の化合物を、残留するアンドロゲン活性について、未成熟去勢雄性ラットにおける胃管栄養法(PO)により試験し、各々、酢酸メドロキシプロゲステロンおよび酢酸シプロテロン(プロゲステロン活性を持つ1,2α-シクロメチレンプレグネン誘導体)と比較した;テストステロンは、標準アンドロゲン剤として皮下注射(SC)で使用した。
【表3】

【表4】

【0044】
例1および例4の化合物は、全体として、雄性副性器(accessory sex organs)の成長に対して不活性であった(表3、4)。酢酸シプロテロンの刺激効果は、非常に弱く、且つ前立腺肥大に対して、統計学的に有意差が得られる境界域内で制限した(表4)。それに対して、酢酸メドロキシプロゲステロンは、両器官に対して、略2倍の重量増を引き起こした(表3)。
【0045】
このように、本発明の化合物は、残留アンドロゲン活性を少しも持たない有効なプロゲストゲンである。
【0046】
もう一つの側面に従うと、本発明は、式(I)化合物の有効量を含有し、且つ適切な薬学的に許容される賦形剤が混合された薬学的組成物に関する。前記組成物は、更に有効量のエストロゲンを含有していてもよい。
【0047】
本発明のもう一つの側面は、分泌系婦人科系疾患の治療方法または予防方法、および性腺刺激性/性腺性分泌に対する阻害方法を具備する。
【0048】
本発明の化合物は、上記で言及した各病気に対して、治療学的に効果的な用量で投与されることが可能である。ここで記述した活性化合物の投与は、同様な適応において使用される薬剤に対して許容される、如何なる投与様式を介してなされてもよい。
【0049】
通常、本発明の化合物の1日当たりの必要投与量は、1日当たり式(I)の活性化合物0.001から1mg/体重(kg)の範囲である。大抵の病気は、1日当たり0.002から0.2mg/体重(kg)の範囲の用量からなる治療薬に対して良好な反応を示す。従って、50kgのヒトのための投与には、用量範囲は、1日当たり約1mg、好ましくは1日当たり約0.1から10mgの間であろう。
【0050】
その疾患に特有の臨床的状態に応じた、許容される何れの全身性デリバリーシステムを介して投与されてもよく、例えば、経口投与、または非経口投与(静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与若しくは経皮的投与等、または膣内投与、眼科的投与経路、鼻科的投与経路)を用いることが可能であり、剤形にあっては固体、半固体または液体の何れの剤形でも(例えば、錠剤、座剤、丸剤、カプセル、粉末、溶液、懸濁液、クリーム、ゲル、インプラント、パッチ、膣座剤、エアロゾル、眼軟膏、乳液等)可能であり、好ましくは、安定した剤形であり且つ投与が容易な単位投薬形式である。薬学的組成物は、慣習的な担体または媒体および式(I)の化合物を含有することが可能であり、加えて、他の薬効成分、薬剤、担体、補助剤等を含有することも可能である。
【0051】
また、所望に応じて、投与すべき薬学的組成物は、湿潤剤、乳化剤、pH緩衝剤等の少量の無毒性補助物質も含有することが可能であり、その例は、酢酸ナトリウム、モノラウリン酸ソルビタン、オレイン酸トリエタノールアミン等である。
【0052】
本発明の化合物は、化合物(I)と組み合わせて薬学的媒体を含有する薬学的組成物として、一般的に投与される。処方される薬物量は、当業者により使用される最大範囲(例えば、調剤する処方全体を100%として、約0.01重量 %(wt%)から約99.99 wt% の薬剤と約0.01wt%から99.99 wt% の賦形剤)で変えることが可能である。
【0053】
上述の病気に対する好ましい投与様式は、1日当たりの用量に関する適切な投薬計画(その病気の程度に応じた調節が可能)を用いた経口投与である。前記の経口投与には、薬学的に許容される無毒性の組成物を、従来使用されている何れかの賦形剤(例えば、製剤に適した等級のマンニトール、乳糖、澱粉、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、ゼラチン、蔗糖、炭酸マグネシウム等)中に、選択した式(I)の化合物を混和することにより形成する。
【0054】
その様な組成物は、溶液、懸濁液、錠剤、丸剤、カプセル、粉末、徐放性製剤等の形態を取る。その様な組成物は、約0.01 wt% から99.99 wt%の割合で、本発明の活性化合物を含んでよい。好ましくは、該組成物は、糖衣丸剤または糖衣錠の形態であってもよく、従って、それらは活性成分と一緒に、乳糖、蔗糖、リン酸二カルシウム等の希釈剤、澱粉またはその誘導体等の崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム等の潤滑剤、澱粉、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、ゼラチン、セルロースおよびその誘導体等の結合剤を含有することが可能である。次に、本発明を後述の例を用いて説明する。これらの例で、以下の略語を使用する:
s:シングレット(singlet)
d:ダブレット(doublet)
t:トリプレット(triplet)
q:クアドラプレット(quadruplet)
m:マルチプレット(multiplet)
dd:ダブルダブレット(doubled doublet)
bs:ブロードシングレット(broad singlet)。
【0055】
例1:17α-アセトキシ-6,6-ジメチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン (5)
A/17a-ヒドロキシ-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン(1)
無水エタノールとテトロヒドロフラン(200 mL)中の 17α-アセトキシ-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン(lOO g、268 mmol.)に、1Nの水酸化ナトリウム(300 mL、300 mmol.)を、室温で45分かけて添加した。その溶液を攪拌(8 hours)し、氷冷した水(4000 mL)に注いだ。沈澱物を濾過し、50℃で、真空下にて乾燥した(収量:70g、78.9%)、mp:172℃。
【0056】
H-NMR(CDC13,δ) : 0.79 (s, 3H) ; 1.25 (d, 3H) ; 2.29 (s, 3H) ; 2.68 (m, 1H) ; 5.87 (s, 1H)。
【0057】
B/ビス-[3,3-20,20-エタンジオキシ]-17α-ヒドロキシ-6-メチル-19-ノル-プレグナン-5-エン(2)
無水エチレングリコール(1000 mL)、アセトニトリル(700 mL)およびオルト蟻酸トリエチル(l05 mL, 633 mmol.)の化合物1(70 g,211 mmol.)の懸濁液に、パラ-トルエンスルホン酸・1水和物(5.25 g, 27.6 mmol.)を添加した。その混合物を攪拌(2 hours)し、トリエチルアミン(8 mL, 57.4 mmol.)により中和した。1000 mLに濃縮した後、その懸濁液を水(4000 mL)に注ぎ入れた。沈澱物を濾過し、60℃で、真空下にて乾燥した(収量: 81 g, 92.1 %), mp : 214℃。
【0058】
H-NMR(CDCl3,δ) : 0.85 (s, 3H) ; 1.40 (s, 3H) ; 1.65 (s, 3H) ; 2.80 (m, 1H) ; 4.00 (m, 8H)。
【0059】
C/5α,6α-エポキシ-ビス[3,3-20,20-エタンジオキシ]-17α-ヒドロキシ-6β-メチル-19-ノル-プレグナン(3)
塩化メチレン(800 mL)中の化合物2(70 g, 167 mmol.)の溶液に、塩化メチレン(250 mL)中の MCPBA (43.29 g, 200.17 mmol., 80% 純度)を添加した。この反応混合物を1時間攪拌した。この沈澱を濾過し、有機層をNaHSO3および炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。その有機層を乾燥し(Na2SO4)、濃縮し、その残渣を、溶出液としてトルエン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィに供し、20.3gの表題化合物(収率:27.63%)を得た,mp:220℃。
【0060】
1H-NMR (CDCl3,δ) : 0.80 (s, 3H) ; 1.25 (s, 3H) ; 1.35 (s, 3H) ; 4.00 (m, 8H)。
【0061】
D/ビス[3,3-20,20-エタンジオキシ]-5α,17α-ジヒドロキシ-6,6-ジメチル-19-ノル-プレグナン(4)
テトラヒドロフラン(1200mL)中の化合物3(30g,69mmol.)の溶液に、テトラヒドロフラン/トルエン混合物(250mL,345mmol.)中の1.4Mの臭化メチルマグネシウムを添加した。その溶液を還流下で一晩攪拌した。その混合物を氷と飽和塩化アンモニウム(1000mL)の混合液中に注いだ。その反応混合物をトルエンで抽出し、水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)した。溶媒の蒸発により、残渣を得て、これを溶出液としてトルエン/酢酸エチルを用いたクロマトグラフィーに供した(収量:15.4g,49.55%),mp:212℃。
【0062】
H-NMR (CDC13,δ) : 0.85(s, 3H) ; 0.95 (s, 6H) ; 1.35 (s, 3H) ; 4.00 (m, 8H)。
【0063】
E/17α-アセトキシ-6,6-ジメチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン
アセトン(300mL)および水(30mL)中の上記の化合物(30.8g,68.33mmol.)に、パラトルエンスルホン酸・1水和物(1.33g,7mmol.)を添加した。この反応混合物を室温で5時間攪拌した。NaHCO3で中和した後、この混合物を氷冷した水(100mL)中に注ぎ、塩化メチレンで2回抽出した。その有機層を水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濃縮して24.3gの5α,17α-ジヒドロキシ-6,6-ジメチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン(収率:98.2%)を得た,mp:224℃。
【0064】
1H-NMR (CDCl3,δ) : 0.75 (s, 3H) ; 0.91 (s, 3H) ; 1.08 (s, 3H) ; 2.29 (s, 3H)。
【0065】
酢酸(120mL)中のこの化合物(15g、41.20mmol.)の溶液に、H2SO4(98%)を数滴添加した。この混合物を、60℃で5時間加熱した。次に、それをNaHCO3で飽和した溶液に注ぎ入れ、塩化メチレンで抽出した。有機層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発して12.3gの17α-ヒドロキシ-6,6-ジメチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン(収率96.3%)を得た,mp:172℃。
【0066】
1H-NMR (CDC13,δ) : 0.79 (s, 3H) ; 1.15 (s, 6H) ; 2.09 (s, 3H) ; 5.97 (s, 1H)。
【0067】
酢酸(120mL)と無水酢酸(70mL)中のこの化合物(12.3g、35.7mmol.)の溶液に、パラトルエンスルホン酸(2.5g、13.2mmol.)を添加した。この混合物を室温にて12時間攪拌した。反応が完了した後、過剰の無水物を水により分解した。この混合物を塩化メチレンにより抽出し、1NのNaOH水溶液にて洗浄した。有機層を乾燥し(Na2SO4)し、濃縮した。残渣を、溶出液としてトルエン/酢酸エチルを用いたフラッシュクロマトグラフィに供して、ジイソプロピルエーテルで再結晶化した(収量:7g,50.81%)、mp:200℃。
【0068】
1H-NMR (COC13,δ) : 0.71 (s, 3H) ; 1.18 (s, 6H) ; 2.05 (s, 3H) ; 2.11 (s, 3H) ; 5.99 (s, 1H)。
【0069】
例2および例3: 17α-アセトキシ-6β-エチル-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン(5.a)および17α-アセトキシ-6β-プロピル-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プログナン-4-エン (5.b)
化合物3から出発し、化合物5で記述した方法を用いたが、臭化メチルマグネシウムについては、臭化エチルマグネシウムまたは臭化プロピルマグネシウムで置き換えて、以下の化合物を得た:17α-アセトキシ-6β-エチル-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン、mp:160℃(例2)
1H-NMR (CDCl3,δ) : 0.7 (s, 3H) ; 0.72 (t, 3H) ; 1.08 (s, 3H) ; 2.05 (s, 3H) ; 2.11 (s, 3H) ; 5.95 (s, 1H) ;
また、17α-アセトキシ-6β-プロピル-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン (例 3)を得た。
【0070】
例 4 : 17α-アセトキシ-1α,2α-メチレン-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン (lO)
/17α-アセトキシ-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン(6)
NaHCO3(14.65g、174.46mmol.)含有のジオキサン(100mL)および水(100mL)中の17α-アセトキシ-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン(10g、26.84mmol.)の溶液に、亜ジチオン酸ナトリウム(7.9g、38.5mmol.)を添加し、この反応混合液を50℃で1時間攪拌し、その間に、追加の亜ジチオン酸ナトリウムを、それぞれ7.9gずつを3回に分けて添加した。反応混合物を室温にまで冷却し、冷水を溶液が透明になるまで添加した。その後、その溶液をジエチルエーテルで抽出し、乾燥(Na2SO4)し、真空下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(トルエン/酢酸エチル)に供して、2gの化合物6(収率:20%)を得た。mp:202℃。
【0071】
1H-NMR (CDCl3, δ) : 0.65 (s, 3H) ; 0.86 (d, 3H) ; 2.03 (s, 3H) ; 2.09 (s, 3H) ; 2.31 (m, 3H) ; 2.62 (m, 1H) ; 2.90 (m, 1H)。
【0072】
/17α-アセトキシ-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-1-エン(7)
アセトニトリル(300mL)中の化合物6(20g、53.40mmol.)およびPd(OAc)2(14.38g、64.05mmol.)の混合物を8時間還流した。冷却した後、パラジウムを濾過し、溶媒を蒸発した。その残渣を、溶出液としてトルエン/酢酸エチル(8/2)を用いたシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーに供し、7gの化合物7を得た(収率:35%)、mp:186-188℃。
【0073】
1H-NMR (CDC13, δ) : 0.69 (s, 3H) ; 0.93 (d, 3H) ; 2.07 (s, 3H) ; 2.12 (s, 3H) ; 2.76 (d, 1H) ; 2.94 (m, 1H) ; 6.02 (dd, 1H) ; 7.11 (dd, 1H)。 C/17α-アセトキシ-lα,2α-メチレン-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン (9)
ジメチルスルホキシド(50mL)中の沃化トリメチルスルホキソニウム(7.68g、34.91mmol.)の攪拌した懸濁液に、オイル(60%)中の水酸化ナトリウム(1.53g、38.2mmol.)を添加した。この混合物を25℃で1時間攪拌し、次に化合物7(2.97g、7.98mmol.)を添加した。3時間後、この反応混合物を水に注ぎ入れた。得られた固体を濾過により回収し、溶出液としてトルエン/酢酸エチルを用いてシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーに供し、化合物9(収率:33%)を得た、mp:204℃。
【0074】
1H-NMR (CDC13, δ) : 0.68 (s, 3H) ; 0.84 (d, 3H) ; 2.02 (s, 3H) ; 2.12 (s, 3H) ; 2.52 (dd, 1H) ; 2.92 (m, 1H)。
【0075】
/17α-アセトキシ-1α,2α-メチレン-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン
テトラヒドロフラン(80mL)中の化合物9(3.83g、10.35mmol.)の溶液に、ピリジニウムトリブロミド(3.83g、11.38mmol)を分割して添加した。30分後、この混合物を濾過し、蒸発し、その残留物を塩化メチレンで抽出し、水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)した。その溶媒を蒸発し、5gの茶色油状物質を得て、これにジメチルホルムアミド(80mL)、Li2CO3(1.53g、20.70mmol.)およびLiBr(0.90g、10.35mmol.)を添加した。この混合物を140℃で1時間加熱した。冷却した後、塩を濾過により除去し、減圧下で溶媒を濃縮した。この残渣を塩化メチレンで抽出し、水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶出液としてトルエン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーで、2gの表題化合物(収率:50%)を得た、mp:210℃。
【0076】
1H NMR (CDC13,δ) : 0.71 (s, 3H) ; 1.09 (d, 3H) ; 2.04 (s, 3H) ; 2.12 (s, 3H) ; 2.42 (m, 1H) ; 2.84 (m,1H) ; 5.65 (s, 1H)。
【0077】
/代替え法として、化合物10を、Pd(OH)2を触媒として用いた酢酸中の17α-アセトキシ-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エンの水素付加によって、17α-アセトキシ-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-5β-プレグナンから製造することも可能である。
【0078】
/次に、冷却したTHF(200mL)中の得られた化合物(20g、53mmol.)の溶液に、17.1 g (53 mmol.)のピリジニウムトリブロミドを添加した。2時間後、この混合物を濾過し、氷冷した水に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。溶媒の蒸発により23.8g(収率 : 98.3 %)の粗17α-アセトキシ-2α-ブロモ-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-5β-プレグナンを得た。続いて、これを上述のステップDの条件で、脱臭化水素を行い、15.9g(収率:80%)の17α-アセトキシ-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-5β-プレグナン-1-エン(7.a)を得た、mp:184℃。
【0079】
1H-NMR (CDCl3, δ) : 0.69 (s, 3H) ; 0.9 (d, 3H) ; 2.02 (s, 3H) ; 2.1 (s, 3H) ; 2.9 (m, 1H) ; 6.02 (d, 1H)。
【0080】
/17α-アセトキシ-3α-ヒドロキシ-6α-メチル-20-オキソ-19-ノル-5β-H-プレグナン-1-エン(8.a)
0℃に冷却したメタノール(200mL)中の、ステップBで得られた10g(27mmol.)の化合物と12gの塩化セリウム・7水化物に、2.5g(54mmol.)のホウ水素化ナトリウムを分割して添加した。次に、この混合物を室温で1時間攪拌し、氷冷した水に注ぎ、沈澱物を濾過により回収、乾燥し、ジイソプロピルエーテルから再結晶し、3.6gの8.a(収率:35.6%)を得た、mp:211℃。
【0081】
1H-NMR (COC13,δ) : 0.65 (s, 3H) ; 0.92 (d, 3H) ; 2.0 (s, 3H) ; 2.1 (s, 3H) ; 2.9 (m, 1H) ; 4.32 (m, 1H) ; 5.64 (d, 1H) ; 5.96 (dd, 1H)。
【0082】
/17α-アセトキシ-1α,2α-メチレン-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-5β-プレグナン(9.a)
ジクロロエタン(200mL)中の3gの化合物8.aに、-25℃で、ヘキサン中の1Nのジエチル亜鉛の溶液40mLを滴下により添加し、続いて6.45mLのジヨードメタンを添加した。室温で1晩放置した後、白色混合物を塩化アンモニウムの溶液に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。溶媒を蒸発し、残渣を得て、これを溶出液としてトルエン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上でのフラッシュフラッシュクロマトグラフィーに供して1.43gの3α-ヒドロキシ-1α,2α-メチレン誘導体を得た。
【0083】
1H-NMR (CDC13, δ) : 0.4 (m, 2H) ; 0.68 (s, 3H) ; 0.85 (d, 3H) ; 2.05 (s, 3H) ; 2.16 (s, 3H) ; 2.9 (m,1H) ; 4.13 (m, 1H)。
【0084】
例 5 : 17α-アセトキシ-1β,2β-メチレン-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン (lO.a)
A/17α-アセトキシ-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-5β-プレグナン(6.a)
酢酸(5mL)および活性炭上の20% Pd(OH)2(200mg)を含有するメタノール(200mL)中の化合物1(20 g, 53.69 mmol.)を1atmのH2中で水素付加した。触媒を濾過し、溶媒を除去し、酢酸エチル中での再結晶化を行い、12.06gの化合物6.a(収率:60%)を得た、mp:204℃。
【0085】
1H-NMR (CDC13, δ) : 0.63 (s, 3H) ; 0.80 (d, 3H) ; 2.01 (s, 3H) ; 2.lO (s, 3H) ; 2.91 (m,1H)。
【0086】
B/17α-アセトキシ-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-5β-プレグナン−1-エン(7.a)
化合物7.aは、例4のステップBに記述の方法により、30%の収率で製造された、mp:184℃。
【0087】
1H-NMR (CDC13, δ) : 0.68 (s, 3H) ; 0.92 (d, 3H) ; 2.03 (s, 3H) ; 2.09 (s, 3H) ; 2.92 (m, 1H) ; 6.03 (d, 1H) ; 7.16 (dd, 1H)。
【0088】
C/17α-アセトキシ-1β,2β-メチレン-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-5β-プレグナン (9.b)
化合物9.bは、例4のステップCおよびDに記述の方法によって収率30%で製造された、mp:174−176℃。
【0089】
1H-NMR (COC13, δ) : 0.61 (s, 3H) ; 0.79 (d, 3H) ; 2.01 (s, 3H) ; 2.11 (s, 3H) ; 2.88 (m, 1H)。
【0090】
D/17α-アセトキシ-1β,2β-メチレン-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン
この化合物は、例4に記述されるステップDの方法により19%の収率で製造された、mp:247℃。
【0091】
IR (KBr, cm-1) : 1730νC = O ; 1720νC = O ; 1644νC = O ; 1458νC = C.
1H-NMR (CDC13, δ) : 0.59 (s, 3H) ; 0.94 (d, 3H) ; 1.95 (s, 3H) ; 2.00 (s, 3H) ; 2.37 (d, 1H) ; 2.82 (m, 1H) ; 5.52 (s, 1H)。
【0092】
例6および例 7 : 17α-アセトキシ-1β,2β-メチレン-3E-ヒドロキシイミノ-6α-メチル-20-オキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン (11) および17α-アセトキシ-1β,2β-メチレン-3Z-ヒドロキシイミノ-6α-メチル-20-オキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン (11.a)
ジオキサン(50mL)中の化合物10(1.24g、3.25mmol.)の溶液に、塩酸ヒドロキシアミン(0.45g、6.46mmol)およびピリジン(3.1mL)を継続的に添加した。その混合物を還流下で1.5時間加熱した。続いて、この反応混合物を、氷冷した水に注ぎ入れ、1NのHCl溶液により酸性化した。塩化メチレンにより抽出し、溶媒を蒸発して1.29gの粗生成物を得て、これを溶出液としてトルエン/酢酸エチルを用いたフラッシュクロマトグラフィーに供した。
【0093】
最初に溶出した生成物は、E異性体であり、エタノールからの結晶化を行った(0.3 g, 収率 : 28.8 %), mp : 172'C (例 6)。
【0094】
1H-NMR (CDCl3, δ) : 0.5 (q, 1H) ; 0.65 (s, 3H) ; 1.02-1 .04 (d, 3H) ; 2.05 (s, 3H) ; 2.12 (s, 3H) ; 2.95 (m, 2H) ; 5.62 (s, 1H).
(0.080 g, yield : 7.7 %), mp : 168'C (例 7)。
【0095】
次に溶出した生成物は、Z異性体であり、無水エタノールとジイソプロピルエーテルの混合液から結晶化した(0.080g、収率:7.7%)、mp:168℃(例7)。
【0096】
1H-NMR (CDCl3, 6) : 0.681 (s, 3H) ; 1.08-1.1 (d, 3H) ; 2.05 (s, 3H) ; 2.12 (s, 3H) ; 2. 95 (m, 1H) ; 6.32 (s, 1H)。
【0097】
例8 :17α-アセトキシ-2α,6α-ジメチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン (10.b)
20,20-エタンジオキシ-17α-ヒドロキシ-6α-メチル-19-ノル-プレグナン-4-エン(化合物5から製造、R3=CH3、R5=H、R6=H、R4=H)(10g、26.7mmol)、メトキシドナトリウム(8.25g、152.2mmol)および蟻酸エチル(12.71g、171.6mmol)の溶液を4時間室温で攪拌した。次に、その沈澱を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、11gの粗2-ヒドロキシメチレンナトリウム塩誘導体を得て、更なる精製は行わずに使用した。
【0098】
アセトン(180mL)中のこの化合物(11g)に炭酸カリウム(13.5g、98mmol.)および沃化メチル(46.4g、326.8mmol.)を添加し、この混合物を室温にて12時間攪拌した。濾過の後、有機溶媒を1NのNaOHに注ぎ入れ、塩化メチレンで抽出し、乾燥(Na2SO4)し、真空下で濃縮し、粗生成物(12.70g)を得た。これにメタノール(70mL)および水(6.6mL)中の水酸化ナトリウム6.66g(166.5mmol)溶液を添加し、この溶液を5時間還流した。冷却した後、この混合物をpH=1になるまで1NのHCl溶液を用いて酸性化し、続いて、水に注いだ。沈澱物を回収し、水で洗浄し、乾燥した。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(トルエン/酢酸エチル)にょり、4.10gの表題化合物の17α−ヒドロキシ誘導体を得た(収率:40%)。
【0099】
1H-NMR (ODC13, δ) : 0.78 (s, 3H) ; 1.10 (d, 6H) ; 2.27 (s, 3H) ; 2.68 (t, 1H) ; 2.83 (s, 1H) ; 5.87 (s, 1H)。
【0100】
化合物6.aで記述した方法により、30%の収率で、そのアセチル誘導体に変換した、mp:144℃。
【0101】
1H-NMR (CDC13, δ) : 0.7 (s, 3H) ; 1.13 (d, 6H) ; 2.06 (s, 3H) ; 2.12 (s, 3H) ; 2.95 (t, 1H) ; 5.88 (bs, 1H)。
【0102】
例9 : 17α-アセトキシ-1α,6α-ジメチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン (lO.c)
A/17α-アセトキシ-1α,6α-ジメチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン (12)
0℃でN存在下において、テトロヒドロフラン(400mL)中の塩化銅(1.59g、16.11mmol)の懸濁液に、ジエチルオキシド(28.76mL、32.21mmol.)中のメチルリチウム(1.6N)をゆっくりと添加した。1時間後、テトラヒドロフラン(40mL)中の化合物7(5g、13.42mmol.)の溶液を、0℃で該混合物に添加した。6時間後、塩化アンモニウムの飽和溶液を、10分間以上かけて注意深く滴下により添加した。この混合物を15分間攪拌し、次に、ジクロロメタンで抽出した。有機層を乾燥(MgSO4)し、濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(トルエン/酢酸エチル)に供して、3gの12(収率:57%)を得た、mp:183℃。
【0103】
1H-NMR (CDC13, δ) : 0.66 (s, 3H) ; 0.81 (d, 3H) ; 0.86 (d, 3H) ; 2.01 (s, 3H) ; 2.10 (s, 3H) ; 2.90 (t, 1H)。
【0104】
B/化合物9から化合物10を製造するために記述された方法と同様の方法を用いて、化合物10.cを35%の収率で得た、mp:209℃。
【0105】
1H-NMR (CDC13, δ) : 0.81 (s, 3H) ; 0.90 (d, 3H) ; 1.15 (d, 3H) ; 2.06 (s, 3H) ; 2.12 (s, 3H) ; 2.95 (t, 1H) ; 5.95 (s, 1H)。
【0106】
例 10 :17α-アセトキシ-1β,6α-ジメチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン (10.d)
A/17α-アセトキシ-1β,6α-ジメチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-5β-プレグナン (12.a)
化合物12.aは、化合物12に記述された方法により、60%の収率で製造された、 mp : 142℃。
1H-NMR (CDCl3, δ) : 0.66 (s, 3H) ; 0.83 (d, 3H) ; 0.98 (d, 3H) ; 2.06 (s, 3H) ; 2.14 (s, 3H) ; 2.92 (t, 1H)。
【0107】
B/: 化合物9から化合物10を製造するための記述と同様の方法を用いることにより、化合物10.dが収率40%で得られた、mp:187℃。
1H-NMR (CDCl3, δ) : 0.69 (s, 3H) ; 1.06 (d, 3H) ; 1.09 (d, 3H) ; 2.06 (s, 3H) ; 2.12 (s, 3H) ; 2.97 (m, 1H) ; 5.77 (s, 1H)。
【0108】
例 11 : 17α-アセトキシ-1,2α-メチレン-6,6-ジメチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン (10.e)
この化合物は、化合物10のために例4に記載した方法に従って製造した、mp : 251.5℃。
【0109】
1H-NMR (CDCl3, δ) : 0.75 (s, 3H) ; 1.12 (d, 6H) ; 2.03 (s, 3H) ; 2.11 (s, 3H) ; 2.65 (m, 1H) ; 2.95 (m, 1H) ; 5.25 (s, 1H)。
【0110】
以下の例は、式(I)化合物を含有する代表的な調剤用処方の調合について説明している。
【0111】
経口投与用
例12
遅延放出を伴った錠剤
多様に亘る適用量に対する単位当たりの処方
【表5】

【0112】
例13
急速放出錠剤
多様に亘る適用量に対する単位当たりの処方
【表6】

【0113】
例14
錠剤
多様に亘る適用量に対する単位当たりの処方
【表7】

【0114】
カプセル
多様に亘る適用量に対する単位当たりの処方
【表8】

【0115】
被覆剤:ゼラチン、保存剤、グリセロール。
【0116】
膣内投与用
例15
膣内婦人科用カプセル
1カプセルのための単位処方
【表9】

【0117】
被覆剤:ゼラチン、グリセロール、重量2.55gのソフトカプセルに対する保存剤。
【0118】
例16
膣座剤
1座剤のための単位処方
【表10】

【0119】
例17
徐放膣座剤
3.00gの1座剤の単位処方
【表11】

【0120】
皮膚科用または婦人科用
例18
皮膚科用または婦人科用の生体用接着剤ゲル
100gに対する処方
【表12】

【0121】
例19
皮膚科用ゲル
100gに対する処方
【表13】

【0122】
例20
パッチ
貯蔵器またはマトリックスの内容物
100gのための調合
【表14】

【0123】
エンハンサー:パルミチン酸イソプロピル、プロピレングリコール、メントール、アゾン(azone)、N,N-ジメチルアセタミド、モノ置換ピロリドンまたはジ置換ピロリドン誘導体;**HPMC:ヒドロキシプロピルメチルセルロース。
【0124】
経皮的投与用
例21
インプラント
100gの押出される薬剤に対する処方
【表15】

【0125】
混合物の温度は、活性成分を損なわないために150℃以上にはすべきではない。
【0126】
貯蔵器を伴ったインプラント
インプラントは、2.5から3.5cm長、0.4から0.8mm厚および直径1.40から2mmのシリコーン管材料に封入されている。調製は以下の様な懸濁液として処方される。
【0127】
100gの懸濁液に対して:
【表16】

【0128】
1インプラントに対して50mgの懸濁液。
【0129】
例22
注射用貯蔵剤
5ml容器に対する単位処方
【表17】

【0130】
例23
注射用懸濁剤
2mlアンプルに対する単位処方
【表18】

【0131】
懸濁溶液
【表19】

【0132】
例24
貯蔵器を伴う子宮内デバイス
2.5から3.5cm長および0.4から0.8mm厚のシリコーン貯蔵器を伴ったデバイス。調合は、以下の様な懸濁剤としての処方である。
【0133】
100gの懸濁剤に対して:
【表20】

【0134】
例25
生体用接着剤の婦人科用泡沫剤
50gのディスペンサーおよび噴霧用バルブ(2ml)に対する処方
【表21】

【0135】
使用前に懸濁剤を振り混ぜる。
【0136】
調剤される容量は2.00から10.00mg。
【0137】
鼻科用投与用
例26
鼻科用懸濁剤
100gの懸濁剤に対する処方
【表22】

【0138】
使用前に懸濁剤を振り混ぜる。
【0139】
調剤される容量は0.5から2.5mg。
【0140】
眼科用投与用
例27
眼科用溶液(眼軟膏)
100gの溶液に対する処方。ガラス製滴下器の付いた5mlの容器。
【表23】

【0141】
溶液は滅菌した水溶液;安定剤および抗生物質を含有してもよい。
【0142】
推奨する用量は、1滴を1日4回。
【0143】
例28
眼科用ゲル
100gのゲルに対する処方。容器:折り畳めるチューブ:
【表24】

【0144】
滅菌した水溶性ゲルを折り畳み可能なチューブに詰める。
【0145】
推奨する用量は、1滴を1日1回または2回。
【0146】
本発明により提供される式(I)化合物の典型的な実施例は、以下を包含する:
・17α-アセトキシ-6,6-ジメチル-3,20-ジオキソ-19−ノル-プレグナン-4-エン
・17α-アセトキシ-6β-エチル-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン
・17α-アセトキシ-6β-プロピル-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン
・17α-アセトキシ-1α,2α-メチレン-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン
・17α-アセトキシ-1β,2β-メチレン-6α-メチル-3,20-ジオキソ-19−プレグナン-4-エン
・17α-アセトキシ-1β,2β-メチレン-3E-ヒドロキシイミノ-6α-メチル-20-オキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン
・17α-アセトキシ-1β,2β-メチレン-3Z-ヒドロキシイミノ-6α-メチル-20-オキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン
・17α-アセトキシ-2α,6α-ジメチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン
・17α-アセトキシ-1α,6α-ジメチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン
・17α-アセトキシ-1β,6α-ジメチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン
・17α-アセトキシ-1,2α-メチレン-6,6-ジメチル-3,20-ジオキソ-19-ノル-プレグナン-4-エン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物:
【化1】

ここで:
、R、R、RおよびRは、各々独立して、水素または(C−C)アルキル基を示し、
は、水素、(C−C)アルキル基または−COR基[Rは、(C−C)アルキル基]であり、
nは、0または1であり、
Xは、酸素またはヒドロキシイミノ基である;
但し、n=0であるときは、R、R、RおよびRの少なくとも2つは水素ではなく、n=1であるときは、RおよびRが同時に水素であることはない。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物であって、R、RおよびRは水素であり、RおよびRは(C−C)アルキル基であり、Rは−COR基であり、nは1であり、RおよびXは請求項1の(I)に定義した通りである化合物。
【請求項3】
請求項1に記載の化合物であって、R、R、RおよびRは水素であり、Rは(C−C)アルキル基であり、Rは−COR基であり、nは1であり、RおよびXは請求項の(I)に定義した通りである化合物。
【請求項4】
請求項1に記載の化合物であって、RおよびRは水素であり、Rは(C−C)アルキル基であり、Rは−COR基であり、nは0であり、X、R、RおよびRは請求項1の定義の通りである化合物。
【請求項5】
請求項4に記載の化合物であって、Rは水素であり、Rは(C−C)アルキル基である化合物。
【請求項6】
請求項4に記載の化合物であって、Rは(C−C)アルキル基であり、Rは水素である化合物。
【請求項7】
請求項5または6に記載の化合物であって、Xが酸素である化合物。
【請求項8】
(i)請求項1から7の何れか1項に記載の式(I)の化合物の有効量と、 (ii)適切な賦形剤とを含有する薬学的組成物。
【請求項9】
請求項8に記載の薬学的組成物であって、0.01wt%から99.99wt%の式(I)の化合物を含有する組成物。
【請求項10】
請求項8または9に記載の薬学的組成物であって、避妊薬用の組成物である組成物。
【請求項11】
請求項10に記載の避妊薬用の組成物であって、更に有効量の性ステロイドを含有する組成物。
【請求項12】
エストロゲン/プロゲステロンの平衡異常に関する婦人科系疾患の治療または予防を行うための医薬品を製造するための、請求項1から7の何れか1項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項13】
性腺刺激性/性腺性分泌を阻害するための医薬品を製造するための、請求項1から7の何れか1項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項14】
避妊薬の製造のために、単独または性ステロイドと組み合わせた、請求項1から7の何れか1項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項15】
閉経後のホルモン代償療法のための医薬品を製造するための、単独または性ステロイドと組み合わせた、請求項1から7の何れか1項に記載の式(I)の化合物の使用。

【公開番号】特開2009−167188(P2009−167188A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−24075(P2009−24075)
【出願日】平成21年2月4日(2009.2.4)
【分割の表示】特願平9−526566の分割
【原出願日】平成9年1月17日(1997.1.17)
【出願人】(509005775)
【Fターム(参考)】