旅客交通システムの情報表示方法
【課題】 列車の発車順番と到着時間との関係が把握しやすい旅客交通システムの情報表示方法を提供する。
【解決手段】 各駅40での列車の発着や通過時刻を管理する列車発着時刻テーブル60と、各駅40での列車情報を表示する案内表示板50と、列車発着時刻テーブル60に基づいて情報表示板50に当該駅での列車情報を表示させる制御装置41を備え、情報表示板50に、駅名40が路線に対応して配列される路線駅の配列軸152を横軸とし、この横軸と平行な等間隔の発着順番入替軸155で順番が規定される発車順番軸150を縦軸とするマトリックス領域158を表示し、列車発着時刻テーブル60から発着順番入替軸155で順番が規定されて表示され所定の個数の列車識別名130を縦軸に配列し、この列車識別名130の発車時刻131を横軸の路線駅毎にソートして順番の入れ替えを行い、これらのソート結果を帯状の経路線154で表示する。
【解決手段】 各駅40での列車の発着や通過時刻を管理する列車発着時刻テーブル60と、各駅40での列車情報を表示する案内表示板50と、列車発着時刻テーブル60に基づいて情報表示板50に当該駅での列車情報を表示させる制御装置41を備え、情報表示板50に、駅名40が路線に対応して配列される路線駅の配列軸152を横軸とし、この横軸と平行な等間隔の発着順番入替軸155で順番が規定される発車順番軸150を縦軸とするマトリックス領域158を表示し、列車発着時刻テーブル60から発着順番入替軸155で順番が規定されて表示され所定の個数の列車識別名130を縦軸に配列し、この列車識別名130の発車時刻131を横軸の路線駅毎にソートして順番の入れ替えを行い、これらのソート結果を帯状の経路線154で表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、列車やモノレールなどの旅客交通システムの駅の改札口や各ホームの番線で乗車待ちをしている顧客に列車等の運行予定の情報を提供する旅客交通システムの情報表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道などの各駅には、各ホーム毎に標示板が設けられており、そのホームで発着する列車の発車時刻や到着番線,行先,車両数などの発着する列車に関する情報が表示される。また、次に発着する先発列車が到着,発車するときや遅れなどの運行異常が発生したときには、その旨のアナウンスがなされる。
【0003】
これに対し、列車の運行状況をより詳細に表示するようにした技術も提案されている。その一例としては、駅のコンコースやホームなどに表示部を設け、この表示部に、次に発着する先発列車やその後の後発列車毎に、この駅を含むその前後の駅が、その駅名とともに、記された路線図が表示され、それら路線図で先発列車や後発列車の現在の位置や当駅に到着するまでの時刻(待ち時間),当駅以降の各駅での待ち時間,列車名が表示されるものである(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、他の例としては、駅係員によって操作されるパソコンなどに表示されるものであるが、この駅を含む前後2つの駅間での各列車の状況を示す線形画面と、この線形画面に表示さる各列車の列車番号や列車種別,愛称名,行先,到着時刻,発車時刻,発着する番線名,遅延時間などを示す表形式画面とが表示されるものである(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
一方、1つの路線を運転する列車は、縦軸に距離(駅)、横軸に時間を設定した運転パターン図で一般に管理される。この運転パターン図によれば、各列車の運転状況が時系列で把握できる他、先発列車が後発列車に何処の駅で何時に追い越されるかなどを把握することができる。(例えば、参考文献3参照)
【特許文献1】特開平7ー285438号公報
【特許文献2】特開2005ー212633号公報
【特許文献3】特開H10−329718号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記特許文献1、2の従来技術によれば、当駅における先発列車と後発列車の到着時間や以後の停車駅に関する情報を利用者が把握することができる。しかし、この従来例では、先発列車と後発列車の情報が別々に表示されるので、それぞれの列車の情報を見比べないと、例えば、どの列車が一番早く目的地につくのか、あるいは、何処の駅で乗継ぐことができるのかなどを把握することができない。このため、出発時間が迫った時に、即座に、乗るべき列車を把握することに課題がある。
【0007】
また、従来から、列車の運行管理者に普及されている運転パターン図は、時間軸と距離軸(駅)で全ての列車が描かれているため、専門家であれば、どの列車が一番早く目的地につけるとか、あるいは、何処の駅で乗り継げるなどを把握することができる。一般利用者は、この複雑な運転パターン図を理解することには課題が残る。特に、一般利用者にとっては、列車の先発順序と到着順番及び乗継があれば乗継ぎ情報が有用である点からすると、前記運転パターン図は複雑すぎて利用者にとっては分かりやすい情報ではないといえる。
【0008】
そこで、この発明の目的とするところは、列車の発車順番と到着時間との関係が把握しやすい旅客交通システムの情報表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る旅客交通システムの情報表示方法では、各駅での列車の発着や通過時刻を管理する列車発着時刻テーブルと、各駅での列車情報を表示する案内表示板と、前記列車発着時刻テーブルに基づいて前記情報表示板に当該駅での列車情報を表示させる制御装置を備え、前記情報表示板に、駅名が路線に対応して配列される路線駅の配列軸を横軸とし、前記横軸と平行な等間隔の発着順番入替軸で順番が規定される発着順番軸を縦軸とするマトリックス領域を表示し、前記列車発着時刻テーブルから前記発着順番入替軸で順番が規定されて表示され所定の個数の列車識別名を前記縦軸に配列し、前記列車識別名の発着時刻を前記横軸の路線駅毎にソートして順番の入れ替えを行い、これらのソート結果を帯状の経路線で表示する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、出発時間で並べられた列車等が、路線に対してどのような順番変化を起こして目的地に到着するかが、帯状の経路線の変化で表示されるので、列車等の発車順番と到着時間との関係が把握しやすい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図1から図10を参照して、この発明に係る旅客交通システムを具体的に説明する。ここで、図1から図4が実施例1、図5から図11が他の実施例2〜7を示している。なお、同一部位や矢印などは同一符号をもって示し、重複した説明を省略する。なお、ここでは鉄道を例として説明するが、他の旅客交通システムも同様に適用可能である。
【実施例1】
【0012】
図1から図4は、列車の発車順番と到着時間との関係が把握しやすい情報表示板を備えた鉄道システムを示している。ここで、図1はこの実施の形態に係る鉄道システムの概略構成図である。図2はこの実施の形態に係る鉄道システムの列車発着時刻テーブル図である。図3は、この実施の形態に係る鉄道システムの列車案内画面の生成説明図である。図4はこの実施の形態に係る鉄道システムの列車案内画面である。
【0013】
先ず、図1を参照して、この鉄道システムの概略構造を説明する。符号1で総括的に示す鉄道システムは、鉄道事業者の指令室20と、この鉄道事業者の指令室20と広域LAN30で接続される複数の駅40とを含んで構成される。指令室20には列車の運行管理を行う運行管理システム21と、この運行管理システム21に列車の遅れや運転見合わせなどの運行情報を入力する運行情報入力装置25が設けられている。運行管理システム21には図示しないサーバや記憶装置が設けられており、この運行管理システム21に搭載される運行管理プログラム22と列車発着時刻制御プログラム23により、各駅の列車の発着または通過時刻情報がリアルタイムに管理されている。
【0014】
また、同じく指令室20に設置されている運行情報入力装置25は、図示しない表示装置や記憶装置及びキーボードなどを備え、この運行情報入力装置25に搭載される運転情報プログラム26により、各列車の運行情報を入力することができる。
【0015】
この実施の形態に係る運行管理システム1によれば、各駅40の発着時刻情報と運行情報が、広域LAN30を通じて、駅40に設置されている制御装置41に送られる。
【0016】
一方、各駅40には、図示しないサーバと記憶装置を含んで構成される制御装置41と、この制御装置41からの情報を表示する情報表示板50が設けられている。制御装置41には、列車発着時刻受信プログラム42と運行情報受信プログラム43及び画面表示制御プログラム44が搭載され、運行管理システム21から送信される発着時刻情報と運行情報を受信し、これらの情報に基づいて各駅40での列車の発着や通過時刻を管理する列車発着時刻テーブル60(図2参照)を生成し、この列車発着時刻テーブル60から画面イメージを算出し、これを情報表示板50に出力することができる。
【0017】
情報表示板50は、駅40の改札口や各ホームに1台または複数台設置される顧客用の表示装置である。例えば、この実施の形態では、液晶表示装置やプラズマ表示装置などの大型の薄型表示装置で構成し、この情報表示板50を天井から吊るして取付けたり、あるいは、支柱を介して床面に設置して使用する。
【0018】
そして、この実施の形態に係る鉄道システムの大きな特徴の1つは、情報表示板50が設置される当該駅における列車の発車順番と目的地への到着時間との関係が把握しやすい列車案内情報を提供する情報表示板50を採用した点にある。
【0019】
即ち、この情報表示板50に表示される列車案内画面100は、横長の表示領域の対向する両側の縦軸に列車の発車順番軸150と列車の到着順番軸151を設定し、横軸には路線駅の配列軸152を設定している。そして、列車の発車順番軸150には、当該駅を発車または通過する複数の列車名120を順に配列し、これに対向する到着順番軸151には発車順番軸150に表示される列車名120が到着順に並び替えられて表示され、この発車順番軸150と到着順番軸151との間には、発車順番軸150に表示される列車名120と、この列車名120と対応する到着順番軸151に表示される列車名121とを結ぶ経路線153が表示される。
【0020】
ここで、列車名120、121とは列車を識別・特定するための名称であり少なくとも当該駅を発車または通過する時刻を含み、特定の列車の固有名詞や急行や各駅などの種別、あるいは、これらと時刻、あるいはこれらの並記でもよい。この経路線153は、横軸の路線駅の配列軸152に対応して、発着順番が入れ違った駅154で、先行列車と後発列車の経路線153A、153Bが交差するように表示される。
【0021】
このように、この実施の形態では、当該駅40を発車する複数の列車名120が発車順に表示され、これら列車が横軸の路線駅の配列軸152に対して何時抜かれて、あるいは抜かれないで、どの列車が一番早く目的地に着けるかを、経路線153を見るだけで認識することができる。
【0022】
また、この実施の形態に係る鉄道システムの大きな特徴の1つは、縦軸の発車順番軸150に表示される列車名120の間に発着順番入替軸155をそれぞれ設定し、この発着順番入替軸155上に経路線153の交点156が設けられるように表示した点である。これにより、経路線153の視認性を向上することができる。
【0023】
また、この実施の形態に係る鉄道システム1の大きな特徴の1つは、前記経路線153の交点156に乗換可能か(通過待ちか)の識別表示157を行うようにした点にある。これにより、経路線153を追うことにより、乗り換えの有無が簡単に識別できて、当該駅における最良の列車を選択することができる。
【0024】
また、この実施の形態に係る鉄道システム1の大きな特徴の1つは、発車順番軸150に沿って列車案内情報130を路線駅の配列軸152に沿って配列して表示する発車列車案内画面101と、この発車案内画面101の発車順番軸150を継承して到着時間軸151と路線駅の配列軸152及び経路線153を表示する目的地列車案内画面102とを定期的または特定の操作により切り替える点にある。
【0025】
即ち、乗車駅で従来から利用者に提供される列車案内情報130としては、当該駅の発車時刻情報131と、各駅や特急の種別を示す種別情報132と、目的地を示す列車名情報133などがある。一方、この実施の形態で利用者に提供する新たな列車案内情報は、横軸の路線駅の配列軸152と到着順番軸151とで構成されるマトリックス領域158に表示される複数の経路線153と到着時刻情報134である。
【0026】
したがって、従来からの列車案内情報130に新たな列車案内情報を付加すると、個々の情報を小さくしなければならず視認性の課題が懸念される。この実施の形態では、大きな情報表示板を横姿勢で利用し、その長手方向の横軸に路線駅の配列軸152を配置しているが、横配列の文字列を採用しているので、視認性の課題が残る。
【0027】
そこで、この実施の形態では、発車時に必要な情報と目的地に関する情報とを分離し、この2つの情報を結ぶ発車順番軸150に配列される発車時刻情報131、あるいは、この発車時刻情報131と種別情報132を残して(固定表示して)切り替えるようにする。そして、画面が切り替えられることによる利用者の混乱を避けるために、固定表示される発車順番軸150に配列される情報に対して発車時に必要な情報と目的地に関する情報をスライド挿入するようにする(参考画面103参照)。これにより、前記課題を解決するとともに、視認性をより向上することができる。
【0028】
以下、図2から図4を参照して、この鉄道システム1の列車案内画面を更に説明する。ここで、この実施の形態に係る鉄道システム1では、上り線と下り線が各1本で構成される路線に対して、各路線駅を停車する各駅停車の列車と、特定の路線駅のみ停車する急行や特急列車とを運転させ、急行や特急が各駅停車を追い越す際には、追い越す路線駅のホームで待ち合わせして乗り換え可能としたり、あるいは一方が停車しないで追い越したりする極一般的な運転管理を行う鉄道システム1を想定している。しかしながら、この発明に係る鉄道システム1では、後で説明するように、これに限定されるものではない。
【0029】
まず、図2を参照して、列車発着時刻テーブル60を具体的に説明する。制御装置41は、運行管理システム21から送信される発着時刻情報と運行情報に基づいて、当該駅40での列車の発着や通過時刻を管理する列車発着時刻テーブル60を生成する。なお、この列車発着時刻テーブル60は、運行管理システム21で生成し、各駅40に送信するようにしてもよい。
【0030】
図2において、この実施の形態に係る列車発着時刻テーブル60は、縦軸に各列車の種別を示す列車名、横軸に路線駅名が設定される。ここでは、便宜上、前記列車名は種別情報132を記載しているが、実際には列車の運行管理を行う列車編成番号などが付される。横軸は、当該乗車駅であるA駅から路線に沿って駅名が順に設定されている。そして、前記縦軸と横軸で設定される各欄には、当該駅に列車が到着する到着時刻(上段)と発車時刻(下段)が対で設定される。また、通過する列車は通過時刻が設定される。
【0031】
例えば、16:20分発の特急列車は、A駅のホームに16:19分に到着し、16:20分にA駅を発車する。そして、D駅を16:23分、H駅を16:31分、K駅を16:39分に通過し、N駅に16:46分に到着することが分かる。したがって、この特急列車の先発列車である16:13分発の各駅列車はD駅で後発列車の特急列車に追い越され、このD駅では特急列車は通過するため、各駅列車の利用客はD駅では後発の特急列車に乗り換えられないことが分かる。
【0032】
さて、制御装置41は、この列車発着時刻テーブル60の縦軸を発車順番軸150と到着順番軸151とし、この列車発着時刻テーブル60の横軸を路線駅の配列軸152として、列車案内画面100の画面イメージを算出する。
【0033】
図3は、制御装置41が列車案内画面100を生成する過程を示す説明図である。この図3に示す生成手法は一例であって、これに限定されるものではない。
【0034】
図3(a)図において、先ず、制御装置41は、列車発着時刻テーブル60から列車案内画面100で案内表示するn個の列車データを抽出して縦軸の上方から下方に等間隔に配置する。そして、この列車データの間に発着順番入替軸155を設定する。この実施の形態では、(a)図に示すように、これからA駅を発車する4個の列車データを抽出して、等間隔に設定されるLine3からLine6に割り当てる。また、各Lineの間には等間隔の発着順番入替軸155が設定されている。
【0035】
通常、従来の列車運行表は、路線と時間軸とで形成されるマトリックス表で各列車の運転状態が表現される。この実施の形態では、従来の時間軸に換えて、各路線駅に対して、どの列車が早く発着または通過するかの順番を定義する順番軸を採用している。したがって、この実施の形態が採用する順番軸であれば、時間の長さを表現しなくてもよいので、縦軸を等間隔に表現して視認性を向上させることができる。
【0036】
一方、横軸には、路線駅が順番に配列される路線駅の配列軸152が設定される。各路線駅は「着」の到着時刻と「発」の発車時刻が対となって設定され、これらが等間隔に設定される。そして、各Lineの各路線駅の到着時刻と発車時刻には当該時刻が列車発着時刻テーブル60から抽出されて割り当てられる。ここで、この実施の形態では、通過する列車については、到着・発車時刻ともに当該駅の通過時刻を割り当てる。
【0037】
このように、この列車案内画面100は、同一の順番軸で設定される発車順番軸150と到着順番軸151とを両対極の縦軸とし、横軸を路線駅の配列軸152とすることで、運行管理者向けの従来の時間的正確さを主体とした運行管理表とは大きくことなり、到着または発車順番が際立って強調された利用者向けの表示形態とすることができる。
【0038】
ここで、Line2は、既にA駅を発車した列車データであり、Line7、Line8はこれからA駅を発車する列車データである。この実施の形態では、列車案内画面100で案内表示する情報は、これから発車するn個の列車データ、即ち、発車順番軸150で表示されるn個の列車の状況を主体に表示する。このn個の列車は、当然、目的地に到着するまでの間に、n個の列車以外の先発列車を抜いたり、あるいは後発列車に抜かれたりすることが想定される。しかし、n個の列車に関係する列車を全て表示すると、情報が複雑となり、利用者に無用な混乱を生じさせてしまう課題がある。そこで、この実施の形態では、n個の列車については、太い経路線153として明確に表示し、n個以外の列車については細い経路線159として参考表示する。
【0039】
さて、この図3の(a)図によれば、各Lineに割り当てられる列車の間に追い抜いたり、追い越されたりする関係が生じなければ、各Lineで生成される経路線153は各Lineの横軸に沿って直線状に生成される。しかし、追い抜いたり、追い越されたりする関係が生じる場合は、経路線153が交差することとなる。
【0040】
制御装置41は、各Lineに割り当てられる列車の経路線153を生成するために、路線駅の配列軸152の左から右に向かって設定される各路線駅の到着時刻と発車時刻に対して、それぞれ早い時刻順にソートして、早いものから順に上方から下方に配置する。
【0041】
つまり、Line3からLine6の列車について、A駅の「発」(発車時刻)をソートし、次にB駅の「着」(到着時刻)をソートし、次にB駅の「発」(発車時刻)をソートするように、左から右に向かって順にソートの処理を実行する。ここで、ソート処理を行って各Lineの間に順番の変更が無ければ、各LineにこのLineに沿った経路線153を生成する。
【0042】
一方、B駅の「発」(発車時刻)のように順番の変更が生じた場合、Line3とLine4に割り当てられるB駅の「発」以降の列車データを入れ替え、Line3とLine4の経路線153A、153Bを入れ替えの起こったB駅の「着」と「発」の間で交差させる。
【0043】
この実施の形態では、上記ソート処理を順次行うことで、各Lineの間の列車データの入れ替えを行い、そのソート処理に基づいて経路線153を生成する。
【0044】
なお、上記ソート処理は、まず、Line3からLine6の列車データについて実行し、Line3からLine6の形状が確定した上で、Line3からLine6以外の列車データにつき実行する。これにより、細い経路線159を表示することができる。
【0045】
また、Line3が発車した後は、発車順番軸150で表示されるn個の列車は、Line4からLine7となり、Line7の経路線は細い経路線159から太い経路線153に変更となる。
【0046】
さて、図3の(a)図で生成される各列車に対応する経路線153をそのまま列車案内画面100に反映させてもよいが、このまま表現すると、横軸である路線駅の配列軸152が長くなってしまい、多くの情報を限られた大きさの列車案内画面100に表示することができない。そこで、この実施の形態では、隣り合う路線駅の「発」と「着」の間の空間160を省略し、各路線駅の中心軸線161を各路線駅の「発」と「着」の間に設定する。
【0047】
これにより、図3の(b)図に示すように、路線駅の配列軸152の長さを短くすることができるとともに、順番に変更が無ければ、経路線153を各Line上に表示させ、順番に変更が生じれば、その交点156を路線駅の中心軸線161の上に表示することができる。
【0048】
なお、ここでは縦軸を発着の順番軸、横軸を路線駅の配列軸としたが、縦軸と横軸が逆であってもよい。情報表示板の寸法や設置場所の環境に応じて、表示しやすい、または、見やすい方向に軸を設定可能である。以下に示す実施例においても同様である。
【0049】
次に、図4を参照して、前記図3の説明で生成される列車案内画面100を更に説明する。ここで、この実施の形態では、列車案内画面100を従来から見慣れた発車時に必要な列車案内情報130を表示する発車案内画面101と、この発車案内画面101の列車案内情報130を一部継承して目的地に早く着く順番を主体に表示する目的地列車案内画面102とを定期的に切り替えるようにしている。図4において、(a)図が発車案内画面101、(b)図が目的地列車案内画面102を示している。
【0050】
図4の(a)図において、発車案内画面101は、当該駅を発車する最も早い発車時刻順にn個の列車情報が上から順に表示されている。各列車案内情報130は、横長の短冊状に表示されており、この実施の形態では、4枚の列車案内情報130が上下に配置され、最下部に横長短冊状のガイダンスエリア136が設けられている。
【0051】
列車案内情報130は、左側から右側に向かって、当該駅の発車時刻を示す発車時刻情報131、各駅や特急などの列車の種別を示す種別情報132と、列車の目的地や列車の名称を示す列車名情報133と、列車の発車ホームを示す発車ホーム情報135とが設けられている。また、列車名情報133には列車の編成も表示されている。
【0052】
更に、ガイダンスエリア136には、制御装置41に接続される図示しない入力装置から入力される利用者のガイダンスが例えば、右から左に向かってスクロール表示される。ガイダンスが短い場合などはスクロール表示でなく、通常の表示であっても良い。
【0053】
この列車案内情報130によれば、発車する列車を特定するための情報やガイダンスが大きく表示されているので、予め列車を特定している(分かっている)利用客にとっては内容が確認しやすく便利である。しかし、この列車案内情報130では、現在表示されている列車の中で、どの列車が利用者の目的地に一番早く着けるかが分からない課題がある。
【0054】
そこで、この実施の形態では、当駅を発車する列車を特定できる発車時刻情報131と種別情報132とを固定表示として残し、右端にある発車ホーム情報135とこれに続く隠れたマトリックス領域158が列車名情報133に侵略するようにスライド移動(矢印参照)して(b)図の目的地列車案内画面102に切り替えるようにする。
【0055】
(b)図において、目的地列車案内画面102は、左側に固定表示される発車時刻情報131と種別情報132は元々発車順番に上下に配列されているので、この縦軸を発車順番軸150として活用する。また、上下に配置される列車案内情報130の分割線を発着順番入替軸155としてマトリックス領域158に延長させて活用する。更に、ガイダンスエリア136は、路線駅の配列軸152の駅名表示領域162に活用する。
【0056】
このように、この目的地列車案内画面102は、発車案内画面101から継承した列車案内情報130とガイダンスエリア136と連続して経路線153を表示するマトリックス領域158と、その横軸を表示する駅名表示領域162と縦軸の到着順番軸151を違和感無く画面切り替えして表示することができる。
【0057】
特に、この目的地列車案内画面102によれば、発着順番入替軸155を列車案内情報130の分割線と連続して設定することができるので、視認性を向上することができる。しかも、発車時刻情報131と種別情報132の文字のならびに連続して図3で説明した各Lineが設定されるので、この各Lineに沿って表示する経路線153と文字列を直線状に配列表示することができるから視認性を向上することができる。更にまた、路線駅の配列軸152の各路線駅の中心軸線161が発着順番入替軸155とが交わる線を交点156とすることができるので、視認性が向上することができる。
【0058】
また、この実施の形態の制御装置41は、交点156を設定した場合に、当該駅での乗換えが可能であるかを判定して、乗換えが可能であれば、乗換えが可能であることを示すマーク(白丸表示)164を付すようにする。同様に、制御装置41は、路線駅の中心軸線161と経路線153との交点163に対して、当該駅が停車駅かを判定してマーク(白丸表示)164を付すようにしてもよい。
【0059】
次に、図5から図11を参照して、他の応用例を説明する。なお、同一部位や矢印などは同一符号をもって示し、重複した説明を省略する。また、以後で説明する内容は、前記実施例1にも適用することができ、また、これらを組み合わせることができる。
【実施例2】
【0060】
図5は、この実施の形態に係る鉄道システムの他の応用表示を示した画面例を示したも
【0061】
のである。この実施の形態に係る列車案内画面110は、1つの画面表示の中に、前記第1の実施の形態で説明した発車案内画面101と目的地列車案内画面102の表示内容を示したものである。各部の説明は、同一符号をもって示し、重複した説明を省略するが、列車名情報133のスペースを簡略表示して、小さくする点にある。
【0062】
また、前記実施例1でも適用可能であるが、路線駅の配列軸152に係る全ての駅を表示するのではなく、乗換えや追い抜きの起こる駅のみを表示することで、路線駅の配列軸152の長さを短くすることができる。また、この路線駅の配列軸152を短くする(簡略化する)表示は、予め設定することもできるし、制御装置41が前記ソート処理を行う際に、入れ替えが生じなければ、路線駅の配列軸152での当該駅を省略するようにしてもよい。これは第1の実施の形態でも適用することができる。
【実施例3】
【0063】
図6は、この実施の形態に係る鉄道システムの他の応用表示を示した画面例を示したものである。この実施の形態に係る列車案内画面111,112は、表示する情報を簡素化した実施の形態を示している。図6において、(a)図が複線軌道での列車案内画面、(b)図が複々線軌道での列車案内画面を示している。
【0064】
(a)図において、この実施の形態では、発車順番軸150には、列車の種別を示す情報を表示すれば足りる。したがって、最低限当該駅を発車する発車時刻情報131を表示することでもよい。また、到着順番軸151には、到着時刻情報134と行き先駅137を表示させれば足りる。ここで、行き先駅137が固定されていれば、この一部を省略することができる。
【0065】
(b)図において、前記した実施の形態では、複線を事例に説明したが、単線はもちろん、複々線でも、この表示システムを適用することができる。この(b)図は複々線軌道の表示形態を示したものである。
【0066】
複々線軌道の場合、一方の軌道は、各駅停車が主体で運転させ、他方の軌道では特急列車や快速列車を主体で運転させることができる。また、路線の一部が複々線軌道となっている路線もある。このシステムでは、これら全線複々線や一部複々線軌道に適用することができる。このような複々線では、路線駅が異なったり、ホームが違ったりすることで、追い抜きや追い抜かれが路線駅で生じない場合がある。典型的なものとしては、先発列車が次の駅に着くまでの間に後発列車に抜かれてしまう現象である。
【0067】
この場合は、例えば、図3の(a)図で説明した隣り合う路線駅の「発」と「着」の間の空間160の省略を行わないようにする。これにより、図6(b)図の「H駅」と「K駅」との間に示すように、先発列車の経路線153Aと後発列車の経路線153Cとの交点156を駅の間で表示することができる。
【0068】
一方、先発列車の経路線153Aは、それ以前に、後発列車の経路線153Bで追い越されるものの、その追い越される位置は、交点163が「D駅」の路線駅の中心軸線161上であり、マーク(白丸表示)164も付されていることから、乗り換え可能であることが分かる。このように、この表示を見る利用客は、複々線においても、第1の実施の形態と同様な作用効果を得ることができる。また、図6のように表示する情報を簡素化すれば、図4の発車案内画面101と目的地列車案内画面102のように画面切り替えをする必要がなく、一つの画面で最低限必要な情報を表示可能である。
【実施例4】
【0069】
図7は、この実施の形態に係る鉄道システムの他の応用表示を示した画面例を示したものである。この実施の形態に係る列車案内画面113,114は、経路線の表示を工夫することで、当駅の通過電車や乗換駅や乗車駅の識別性を向上させたものである。
【0070】
(a)図において、前記の実施の形態の説明では、当駅を発車する列車を主体に説明したが、これに限定されるものではなく、当駅を通過する列車も表示させることで、後続列車への乗り換えの情報を利用者に提供することができる。
【0071】
(a)図の例は、当駅を通過する列車の経路線153B,Cを破線で示し、当駅に停車する列車の経路線153A,Dを実線で示している。この列車案内画面113によれば、先発列車(経路線A)は「D駅」で後発列車(経路線153B,C)に追い越されるが、次の「H駅」では交点163にマーク(白丸表示)164が付されているので、後発列車(経路線C)に乗り継げることが分かる。
【0072】
一方、(b)図に示す列車案内画面114は、当該列車の全ての停車駅を経路線153にマーク(白丸表示)164を付して表示させる事例を示している。前記した実施の形態では、図3に示すように、路線駅の配列軸152に示された路線駅ごとに「発」と「着」を設定し、この全てに対して、ソート処理を実行することで説明したが、これに限定されるものではない。
【0073】
即ち、予め設定した路線駅に対してのみ前記ソート処理を実行してもよい。例えば、路線においては追越が可能な駅と、追越ができない駅がある場合がある。このような路線では、追越ができない駅の間での列車の順番の変更は生じない。このシステムの特徴は、列車の順番を規定することを主体としているので、当該順番の変更を伴わない路線駅をソート処理から除外することができる。このソート処理から除外する路線駅は予め設定することもできるし、全ての路線駅に対してソート処理を実行して、順番の変更が伴わない路線駅をその都度除外することができる。この場合、当該路線駅が連続する場合は、図3で示した空間160にように、その路線範囲自体を省略することで、経路線153の表示を単純にすることができる。
【0074】
(b)図の列車案内画面114は、前記処理を行った表示形態を示している。列車案内画面114によれば、経路線153に全ての停車駅を表示する場合、経路線153が斜めの線であってもマーク(白丸表示)164を付すことができる。
【0075】
この実施の形態では、順番の入れ替えが可能な路線駅についてのみ、路線駅の中心軸線161を表示し、路線駅の配列軸152の名称を大きく文字で表示し、他の順番の変更が伴わない路線駅については小さな文字で表している。
【実施例5】
【0076】
図8と図9は、1駅で複数本の列車に抜かれる場合の表示形態を示したものである。図8は、発車順番軸150に表示される複数の列車に抜かれる場合の列車案内画面115である。図9は、発車順番軸150に表示される以外の列車に抜かれる場合の画面図であり、(a)図が発車順番軸150に表示される列車と他の列車に抜かれる場合の画面図、(b)図は他の複数の列車に抜かれる場合の画面図である。
【0077】
図8において、発車順番軸150に表示される複数の列車に抜かれる場合は、先発列車(経路線153A)は、2台の後発列車(153B,153C)に抜かれるので、経路線153の表現方法としては、当該経路駅の中心軸線161に沿って最初の後発列車(経路線153B)を跨ぐように経路線153を表示する。そして、2つの後発列車(153B,153C)と乗り継げる場合はマーク(白丸表示)164を直線で結んで表現する。これにより、利用者に、どちらの列車にも乗り継げることを知らせることができる。
【0078】
一方、図9に示す発車順番軸150に表示される以外の列車に抜かれる場合、基本的には、発車順番軸150に表示される列車の経路線153の表示内容を変化させず、この経路線153の表示内容に支障を来たさない範囲での表示表現とする。
【0079】
例えば、(a)図の列車案内画面116においては、先発列車(経路線153A)が、「H駅」で後発列車(経路線153C)と他の後発列車(細い経路線159)に追い越される場合、先発列車(経路線153A)と後発列車(経路線153C)に抜かれる表現方法と同じものとする。ただ、他の後発列車(細い経路線159)と乗継ができる場合は、マーク(白丸表示)164の表現方法を変更するようにする。
【0080】
また、例えば、(b)図に示す列車案内画面117のように、「N駅」において、他の2台の後発列車(細い経路線159)に抜かれる場合は、先発列車(経路線153D)の表現を変えることなく、2本の細い経路線159を経路線153Dと交差させるようにする。この場合も、乗換えが可能な否かのマーク(白丸表示)164を付すようにする。
【0081】
なお、これらの細い経路線159は、時刻が進んで先発列車が発車すると、順次発車順番軸150に表示されることとなり、発車順番軸150に表示される際にはその経路線は細い経路線159から太い経路線153に変更して表示される。
【実施例6】
【0082】
次に、図10は運行異常発生時の列車案内画面180の表示形態を示したものである。図10の(a)図と(b)図は列車案内画面180の一部を省いて、ガイダンスエリア136を確保したものであり、(c)図は列車案内画面180の全面をガイダンスエリア136とするものである。
【0083】
この実施の形態では、図4の(a)図のガイダンスエリア136と同様に、制御装置41に接続される図示しない入力装置から入力されるガイダンスを表示することができる。この実施の形態では、前記入力装置からの指示により、図10の3つの画面を選択表示することができる。
【0084】
(a)図の列車案内画面181は、当該路線以外の路線での運行異常を知らせる画面例であり、(b)図の列車案内画面182は当該路線での遅れなどの運行異常を知らせる画面例、(c)図の列車案内画面183は当該路線が運転見合わせの画面例を示している。
【0085】
(a)図の列車案内画面181では、当該路線での列車の運行には支障がないので、発車順番軸150に表示されるn個の列車の1つを減らして、当該減ったエリアをガイダンスエリア136Aとする。そして、このガイダンスエリア136Aにガイダンス情報を表示する。
【0086】
一方、(b)図の列車案内画面182では、当該路線での運転遅れであるので、この列車案内画面182では、前記(a)と同様に、発車順番軸150に表示されるn個の列車の1つを減らして、当該減ったエリアをガイダンスエリア136Aとする。また、マトリックス領域158での経路線153の表示は、確定的なことが表示できないので、各経路線153を生成するものの、当該経路線153が予定であることを示すように、斜線表示などの表示を行う。
【0087】
更に、(c)図の列車案内画面183では、列車発着時刻テーブル60自体が生成できないので、画面全体を入力装置で入力されるガイダンス表示とする。
【実施例7】
【0088】
図11は、情報表示板50が横長の表示部を備えている場合の表示形態を示したものである。発車案内画面101と目的地列車案内画面102を並べて表示することが可能であり、表示されている内容は図4の例と同様であるが、図4(a)と図4(b)のような画面切り替えをしなくても発車案内画面101と目的地列車案内画面102を一覧することが可能である。また、図5の表示形態に示したような列車名情報の簡略化も不要であり、列車名および車両の情報をすべて見ることができる。このように、情報表示板50が十分な横幅を備えている場合には、発車案内画面101と目的地列車案内画面102とを見やすい大きさで一覧表示することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の実施例1に係る鉄道システムの概略構成図である。
【図2】本発明の実施例1に係る鉄道システムの列車発着時刻テーブル図である。
【図3】本発明の実施例1に係る鉄道システムの列車案内画面の生成説明図である。
【図4】本発明の実施例1に係る鉄道システムの列車案内画面図である。
【図5】本発明の実施例2に係る鉄道システムの列車案内画面図である。
【図6】本発明の実施例3に係る鉄道システムの列車案内画面図である。
【図7】本発明の実施例4に係る鉄道システムの列車案内画面図である。
【図8】本発明の実施例5に係る鉄道システムの列車案内画面図である。
【図9】本発明の実施例5に係る鉄道システムの列車案内画面図である。
【図10】本発明の実施例6に係る鉄道システムの列車案内画面図である。
【図11】本発明の実施例7に係る鉄道システムの列車案内画面図である。
【符号の説明】
【0090】
1…鉄道システム、20…指令室、21…運行管理システム、22…運行管理プログラム、23…列車発着時刻制御プログラム、25…運行情報入力装置、26…運転情報プログラム、30…広域LAN、40…駅、41…制御装置、42…列車発着時刻受信プログラム、43…運行情報受信プログラム、44…画面表示制御プログラム、50…情報表示板、60…列車発着時刻テーブル、100…列車案内画面、101…発車案内画面、102…目的地列車案内画面、103…参考画面、120…列車名、121…列車名、130…列車案内情報、131…発車時刻情報、132…種別情報、133…列車名情報、134…到着時刻情報、135…発車ホーム情報、136…ガイダンスエリア、137…行き先駅、150…発車順番軸、151…到着順番軸、152…路線駅の配列軸、153、153A、153B、153C…経路線、154…路線駅、155…発着順番入替軸、156…交点、157…識別表示、158…マトリックス領域、159…細い経路線、160…空間、161…路線駅の中心軸線、162…駅名表示領域、163…交点、164…マーク(白丸表示)、180から183…列車案内画面
【技術分野】
【0001】
本発明は、列車やモノレールなどの旅客交通システムの駅の改札口や各ホームの番線で乗車待ちをしている顧客に列車等の運行予定の情報を提供する旅客交通システムの情報表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道などの各駅には、各ホーム毎に標示板が設けられており、そのホームで発着する列車の発車時刻や到着番線,行先,車両数などの発着する列車に関する情報が表示される。また、次に発着する先発列車が到着,発車するときや遅れなどの運行異常が発生したときには、その旨のアナウンスがなされる。
【0003】
これに対し、列車の運行状況をより詳細に表示するようにした技術も提案されている。その一例としては、駅のコンコースやホームなどに表示部を設け、この表示部に、次に発着する先発列車やその後の後発列車毎に、この駅を含むその前後の駅が、その駅名とともに、記された路線図が表示され、それら路線図で先発列車や後発列車の現在の位置や当駅に到着するまでの時刻(待ち時間),当駅以降の各駅での待ち時間,列車名が表示されるものである(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、他の例としては、駅係員によって操作されるパソコンなどに表示されるものであるが、この駅を含む前後2つの駅間での各列車の状況を示す線形画面と、この線形画面に表示さる各列車の列車番号や列車種別,愛称名,行先,到着時刻,発車時刻,発着する番線名,遅延時間などを示す表形式画面とが表示されるものである(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
一方、1つの路線を運転する列車は、縦軸に距離(駅)、横軸に時間を設定した運転パターン図で一般に管理される。この運転パターン図によれば、各列車の運転状況が時系列で把握できる他、先発列車が後発列車に何処の駅で何時に追い越されるかなどを把握することができる。(例えば、参考文献3参照)
【特許文献1】特開平7ー285438号公報
【特許文献2】特開2005ー212633号公報
【特許文献3】特開H10−329718号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記特許文献1、2の従来技術によれば、当駅における先発列車と後発列車の到着時間や以後の停車駅に関する情報を利用者が把握することができる。しかし、この従来例では、先発列車と後発列車の情報が別々に表示されるので、それぞれの列車の情報を見比べないと、例えば、どの列車が一番早く目的地につくのか、あるいは、何処の駅で乗継ぐことができるのかなどを把握することができない。このため、出発時間が迫った時に、即座に、乗るべき列車を把握することに課題がある。
【0007】
また、従来から、列車の運行管理者に普及されている運転パターン図は、時間軸と距離軸(駅)で全ての列車が描かれているため、専門家であれば、どの列車が一番早く目的地につけるとか、あるいは、何処の駅で乗り継げるなどを把握することができる。一般利用者は、この複雑な運転パターン図を理解することには課題が残る。特に、一般利用者にとっては、列車の先発順序と到着順番及び乗継があれば乗継ぎ情報が有用である点からすると、前記運転パターン図は複雑すぎて利用者にとっては分かりやすい情報ではないといえる。
【0008】
そこで、この発明の目的とするところは、列車の発車順番と到着時間との関係が把握しやすい旅客交通システムの情報表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る旅客交通システムの情報表示方法では、各駅での列車の発着や通過時刻を管理する列車発着時刻テーブルと、各駅での列車情報を表示する案内表示板と、前記列車発着時刻テーブルに基づいて前記情報表示板に当該駅での列車情報を表示させる制御装置を備え、前記情報表示板に、駅名が路線に対応して配列される路線駅の配列軸を横軸とし、前記横軸と平行な等間隔の発着順番入替軸で順番が規定される発着順番軸を縦軸とするマトリックス領域を表示し、前記列車発着時刻テーブルから前記発着順番入替軸で順番が規定されて表示され所定の個数の列車識別名を前記縦軸に配列し、前記列車識別名の発着時刻を前記横軸の路線駅毎にソートして順番の入れ替えを行い、これらのソート結果を帯状の経路線で表示する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、出発時間で並べられた列車等が、路線に対してどのような順番変化を起こして目的地に到着するかが、帯状の経路線の変化で表示されるので、列車等の発車順番と到着時間との関係が把握しやすい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図1から図10を参照して、この発明に係る旅客交通システムを具体的に説明する。ここで、図1から図4が実施例1、図5から図11が他の実施例2〜7を示している。なお、同一部位や矢印などは同一符号をもって示し、重複した説明を省略する。なお、ここでは鉄道を例として説明するが、他の旅客交通システムも同様に適用可能である。
【実施例1】
【0012】
図1から図4は、列車の発車順番と到着時間との関係が把握しやすい情報表示板を備えた鉄道システムを示している。ここで、図1はこの実施の形態に係る鉄道システムの概略構成図である。図2はこの実施の形態に係る鉄道システムの列車発着時刻テーブル図である。図3は、この実施の形態に係る鉄道システムの列車案内画面の生成説明図である。図4はこの実施の形態に係る鉄道システムの列車案内画面である。
【0013】
先ず、図1を参照して、この鉄道システムの概略構造を説明する。符号1で総括的に示す鉄道システムは、鉄道事業者の指令室20と、この鉄道事業者の指令室20と広域LAN30で接続される複数の駅40とを含んで構成される。指令室20には列車の運行管理を行う運行管理システム21と、この運行管理システム21に列車の遅れや運転見合わせなどの運行情報を入力する運行情報入力装置25が設けられている。運行管理システム21には図示しないサーバや記憶装置が設けられており、この運行管理システム21に搭載される運行管理プログラム22と列車発着時刻制御プログラム23により、各駅の列車の発着または通過時刻情報がリアルタイムに管理されている。
【0014】
また、同じく指令室20に設置されている運行情報入力装置25は、図示しない表示装置や記憶装置及びキーボードなどを備え、この運行情報入力装置25に搭載される運転情報プログラム26により、各列車の運行情報を入力することができる。
【0015】
この実施の形態に係る運行管理システム1によれば、各駅40の発着時刻情報と運行情報が、広域LAN30を通じて、駅40に設置されている制御装置41に送られる。
【0016】
一方、各駅40には、図示しないサーバと記憶装置を含んで構成される制御装置41と、この制御装置41からの情報を表示する情報表示板50が設けられている。制御装置41には、列車発着時刻受信プログラム42と運行情報受信プログラム43及び画面表示制御プログラム44が搭載され、運行管理システム21から送信される発着時刻情報と運行情報を受信し、これらの情報に基づいて各駅40での列車の発着や通過時刻を管理する列車発着時刻テーブル60(図2参照)を生成し、この列車発着時刻テーブル60から画面イメージを算出し、これを情報表示板50に出力することができる。
【0017】
情報表示板50は、駅40の改札口や各ホームに1台または複数台設置される顧客用の表示装置である。例えば、この実施の形態では、液晶表示装置やプラズマ表示装置などの大型の薄型表示装置で構成し、この情報表示板50を天井から吊るして取付けたり、あるいは、支柱を介して床面に設置して使用する。
【0018】
そして、この実施の形態に係る鉄道システムの大きな特徴の1つは、情報表示板50が設置される当該駅における列車の発車順番と目的地への到着時間との関係が把握しやすい列車案内情報を提供する情報表示板50を採用した点にある。
【0019】
即ち、この情報表示板50に表示される列車案内画面100は、横長の表示領域の対向する両側の縦軸に列車の発車順番軸150と列車の到着順番軸151を設定し、横軸には路線駅の配列軸152を設定している。そして、列車の発車順番軸150には、当該駅を発車または通過する複数の列車名120を順に配列し、これに対向する到着順番軸151には発車順番軸150に表示される列車名120が到着順に並び替えられて表示され、この発車順番軸150と到着順番軸151との間には、発車順番軸150に表示される列車名120と、この列車名120と対応する到着順番軸151に表示される列車名121とを結ぶ経路線153が表示される。
【0020】
ここで、列車名120、121とは列車を識別・特定するための名称であり少なくとも当該駅を発車または通過する時刻を含み、特定の列車の固有名詞や急行や各駅などの種別、あるいは、これらと時刻、あるいはこれらの並記でもよい。この経路線153は、横軸の路線駅の配列軸152に対応して、発着順番が入れ違った駅154で、先行列車と後発列車の経路線153A、153Bが交差するように表示される。
【0021】
このように、この実施の形態では、当該駅40を発車する複数の列車名120が発車順に表示され、これら列車が横軸の路線駅の配列軸152に対して何時抜かれて、あるいは抜かれないで、どの列車が一番早く目的地に着けるかを、経路線153を見るだけで認識することができる。
【0022】
また、この実施の形態に係る鉄道システムの大きな特徴の1つは、縦軸の発車順番軸150に表示される列車名120の間に発着順番入替軸155をそれぞれ設定し、この発着順番入替軸155上に経路線153の交点156が設けられるように表示した点である。これにより、経路線153の視認性を向上することができる。
【0023】
また、この実施の形態に係る鉄道システム1の大きな特徴の1つは、前記経路線153の交点156に乗換可能か(通過待ちか)の識別表示157を行うようにした点にある。これにより、経路線153を追うことにより、乗り換えの有無が簡単に識別できて、当該駅における最良の列車を選択することができる。
【0024】
また、この実施の形態に係る鉄道システム1の大きな特徴の1つは、発車順番軸150に沿って列車案内情報130を路線駅の配列軸152に沿って配列して表示する発車列車案内画面101と、この発車案内画面101の発車順番軸150を継承して到着時間軸151と路線駅の配列軸152及び経路線153を表示する目的地列車案内画面102とを定期的または特定の操作により切り替える点にある。
【0025】
即ち、乗車駅で従来から利用者に提供される列車案内情報130としては、当該駅の発車時刻情報131と、各駅や特急の種別を示す種別情報132と、目的地を示す列車名情報133などがある。一方、この実施の形態で利用者に提供する新たな列車案内情報は、横軸の路線駅の配列軸152と到着順番軸151とで構成されるマトリックス領域158に表示される複数の経路線153と到着時刻情報134である。
【0026】
したがって、従来からの列車案内情報130に新たな列車案内情報を付加すると、個々の情報を小さくしなければならず視認性の課題が懸念される。この実施の形態では、大きな情報表示板を横姿勢で利用し、その長手方向の横軸に路線駅の配列軸152を配置しているが、横配列の文字列を採用しているので、視認性の課題が残る。
【0027】
そこで、この実施の形態では、発車時に必要な情報と目的地に関する情報とを分離し、この2つの情報を結ぶ発車順番軸150に配列される発車時刻情報131、あるいは、この発車時刻情報131と種別情報132を残して(固定表示して)切り替えるようにする。そして、画面が切り替えられることによる利用者の混乱を避けるために、固定表示される発車順番軸150に配列される情報に対して発車時に必要な情報と目的地に関する情報をスライド挿入するようにする(参考画面103参照)。これにより、前記課題を解決するとともに、視認性をより向上することができる。
【0028】
以下、図2から図4を参照して、この鉄道システム1の列車案内画面を更に説明する。ここで、この実施の形態に係る鉄道システム1では、上り線と下り線が各1本で構成される路線に対して、各路線駅を停車する各駅停車の列車と、特定の路線駅のみ停車する急行や特急列車とを運転させ、急行や特急が各駅停車を追い越す際には、追い越す路線駅のホームで待ち合わせして乗り換え可能としたり、あるいは一方が停車しないで追い越したりする極一般的な運転管理を行う鉄道システム1を想定している。しかしながら、この発明に係る鉄道システム1では、後で説明するように、これに限定されるものではない。
【0029】
まず、図2を参照して、列車発着時刻テーブル60を具体的に説明する。制御装置41は、運行管理システム21から送信される発着時刻情報と運行情報に基づいて、当該駅40での列車の発着や通過時刻を管理する列車発着時刻テーブル60を生成する。なお、この列車発着時刻テーブル60は、運行管理システム21で生成し、各駅40に送信するようにしてもよい。
【0030】
図2において、この実施の形態に係る列車発着時刻テーブル60は、縦軸に各列車の種別を示す列車名、横軸に路線駅名が設定される。ここでは、便宜上、前記列車名は種別情報132を記載しているが、実際には列車の運行管理を行う列車編成番号などが付される。横軸は、当該乗車駅であるA駅から路線に沿って駅名が順に設定されている。そして、前記縦軸と横軸で設定される各欄には、当該駅に列車が到着する到着時刻(上段)と発車時刻(下段)が対で設定される。また、通過する列車は通過時刻が設定される。
【0031】
例えば、16:20分発の特急列車は、A駅のホームに16:19分に到着し、16:20分にA駅を発車する。そして、D駅を16:23分、H駅を16:31分、K駅を16:39分に通過し、N駅に16:46分に到着することが分かる。したがって、この特急列車の先発列車である16:13分発の各駅列車はD駅で後発列車の特急列車に追い越され、このD駅では特急列車は通過するため、各駅列車の利用客はD駅では後発の特急列車に乗り換えられないことが分かる。
【0032】
さて、制御装置41は、この列車発着時刻テーブル60の縦軸を発車順番軸150と到着順番軸151とし、この列車発着時刻テーブル60の横軸を路線駅の配列軸152として、列車案内画面100の画面イメージを算出する。
【0033】
図3は、制御装置41が列車案内画面100を生成する過程を示す説明図である。この図3に示す生成手法は一例であって、これに限定されるものではない。
【0034】
図3(a)図において、先ず、制御装置41は、列車発着時刻テーブル60から列車案内画面100で案内表示するn個の列車データを抽出して縦軸の上方から下方に等間隔に配置する。そして、この列車データの間に発着順番入替軸155を設定する。この実施の形態では、(a)図に示すように、これからA駅を発車する4個の列車データを抽出して、等間隔に設定されるLine3からLine6に割り当てる。また、各Lineの間には等間隔の発着順番入替軸155が設定されている。
【0035】
通常、従来の列車運行表は、路線と時間軸とで形成されるマトリックス表で各列車の運転状態が表現される。この実施の形態では、従来の時間軸に換えて、各路線駅に対して、どの列車が早く発着または通過するかの順番を定義する順番軸を採用している。したがって、この実施の形態が採用する順番軸であれば、時間の長さを表現しなくてもよいので、縦軸を等間隔に表現して視認性を向上させることができる。
【0036】
一方、横軸には、路線駅が順番に配列される路線駅の配列軸152が設定される。各路線駅は「着」の到着時刻と「発」の発車時刻が対となって設定され、これらが等間隔に設定される。そして、各Lineの各路線駅の到着時刻と発車時刻には当該時刻が列車発着時刻テーブル60から抽出されて割り当てられる。ここで、この実施の形態では、通過する列車については、到着・発車時刻ともに当該駅の通過時刻を割り当てる。
【0037】
このように、この列車案内画面100は、同一の順番軸で設定される発車順番軸150と到着順番軸151とを両対極の縦軸とし、横軸を路線駅の配列軸152とすることで、運行管理者向けの従来の時間的正確さを主体とした運行管理表とは大きくことなり、到着または発車順番が際立って強調された利用者向けの表示形態とすることができる。
【0038】
ここで、Line2は、既にA駅を発車した列車データであり、Line7、Line8はこれからA駅を発車する列車データである。この実施の形態では、列車案内画面100で案内表示する情報は、これから発車するn個の列車データ、即ち、発車順番軸150で表示されるn個の列車の状況を主体に表示する。このn個の列車は、当然、目的地に到着するまでの間に、n個の列車以外の先発列車を抜いたり、あるいは後発列車に抜かれたりすることが想定される。しかし、n個の列車に関係する列車を全て表示すると、情報が複雑となり、利用者に無用な混乱を生じさせてしまう課題がある。そこで、この実施の形態では、n個の列車については、太い経路線153として明確に表示し、n個以外の列車については細い経路線159として参考表示する。
【0039】
さて、この図3の(a)図によれば、各Lineに割り当てられる列車の間に追い抜いたり、追い越されたりする関係が生じなければ、各Lineで生成される経路線153は各Lineの横軸に沿って直線状に生成される。しかし、追い抜いたり、追い越されたりする関係が生じる場合は、経路線153が交差することとなる。
【0040】
制御装置41は、各Lineに割り当てられる列車の経路線153を生成するために、路線駅の配列軸152の左から右に向かって設定される各路線駅の到着時刻と発車時刻に対して、それぞれ早い時刻順にソートして、早いものから順に上方から下方に配置する。
【0041】
つまり、Line3からLine6の列車について、A駅の「発」(発車時刻)をソートし、次にB駅の「着」(到着時刻)をソートし、次にB駅の「発」(発車時刻)をソートするように、左から右に向かって順にソートの処理を実行する。ここで、ソート処理を行って各Lineの間に順番の変更が無ければ、各LineにこのLineに沿った経路線153を生成する。
【0042】
一方、B駅の「発」(発車時刻)のように順番の変更が生じた場合、Line3とLine4に割り当てられるB駅の「発」以降の列車データを入れ替え、Line3とLine4の経路線153A、153Bを入れ替えの起こったB駅の「着」と「発」の間で交差させる。
【0043】
この実施の形態では、上記ソート処理を順次行うことで、各Lineの間の列車データの入れ替えを行い、そのソート処理に基づいて経路線153を生成する。
【0044】
なお、上記ソート処理は、まず、Line3からLine6の列車データについて実行し、Line3からLine6の形状が確定した上で、Line3からLine6以外の列車データにつき実行する。これにより、細い経路線159を表示することができる。
【0045】
また、Line3が発車した後は、発車順番軸150で表示されるn個の列車は、Line4からLine7となり、Line7の経路線は細い経路線159から太い経路線153に変更となる。
【0046】
さて、図3の(a)図で生成される各列車に対応する経路線153をそのまま列車案内画面100に反映させてもよいが、このまま表現すると、横軸である路線駅の配列軸152が長くなってしまい、多くの情報を限られた大きさの列車案内画面100に表示することができない。そこで、この実施の形態では、隣り合う路線駅の「発」と「着」の間の空間160を省略し、各路線駅の中心軸線161を各路線駅の「発」と「着」の間に設定する。
【0047】
これにより、図3の(b)図に示すように、路線駅の配列軸152の長さを短くすることができるとともに、順番に変更が無ければ、経路線153を各Line上に表示させ、順番に変更が生じれば、その交点156を路線駅の中心軸線161の上に表示することができる。
【0048】
なお、ここでは縦軸を発着の順番軸、横軸を路線駅の配列軸としたが、縦軸と横軸が逆であってもよい。情報表示板の寸法や設置場所の環境に応じて、表示しやすい、または、見やすい方向に軸を設定可能である。以下に示す実施例においても同様である。
【0049】
次に、図4を参照して、前記図3の説明で生成される列車案内画面100を更に説明する。ここで、この実施の形態では、列車案内画面100を従来から見慣れた発車時に必要な列車案内情報130を表示する発車案内画面101と、この発車案内画面101の列車案内情報130を一部継承して目的地に早く着く順番を主体に表示する目的地列車案内画面102とを定期的に切り替えるようにしている。図4において、(a)図が発車案内画面101、(b)図が目的地列車案内画面102を示している。
【0050】
図4の(a)図において、発車案内画面101は、当該駅を発車する最も早い発車時刻順にn個の列車情報が上から順に表示されている。各列車案内情報130は、横長の短冊状に表示されており、この実施の形態では、4枚の列車案内情報130が上下に配置され、最下部に横長短冊状のガイダンスエリア136が設けられている。
【0051】
列車案内情報130は、左側から右側に向かって、当該駅の発車時刻を示す発車時刻情報131、各駅や特急などの列車の種別を示す種別情報132と、列車の目的地や列車の名称を示す列車名情報133と、列車の発車ホームを示す発車ホーム情報135とが設けられている。また、列車名情報133には列車の編成も表示されている。
【0052】
更に、ガイダンスエリア136には、制御装置41に接続される図示しない入力装置から入力される利用者のガイダンスが例えば、右から左に向かってスクロール表示される。ガイダンスが短い場合などはスクロール表示でなく、通常の表示であっても良い。
【0053】
この列車案内情報130によれば、発車する列車を特定するための情報やガイダンスが大きく表示されているので、予め列車を特定している(分かっている)利用客にとっては内容が確認しやすく便利である。しかし、この列車案内情報130では、現在表示されている列車の中で、どの列車が利用者の目的地に一番早く着けるかが分からない課題がある。
【0054】
そこで、この実施の形態では、当駅を発車する列車を特定できる発車時刻情報131と種別情報132とを固定表示として残し、右端にある発車ホーム情報135とこれに続く隠れたマトリックス領域158が列車名情報133に侵略するようにスライド移動(矢印参照)して(b)図の目的地列車案内画面102に切り替えるようにする。
【0055】
(b)図において、目的地列車案内画面102は、左側に固定表示される発車時刻情報131と種別情報132は元々発車順番に上下に配列されているので、この縦軸を発車順番軸150として活用する。また、上下に配置される列車案内情報130の分割線を発着順番入替軸155としてマトリックス領域158に延長させて活用する。更に、ガイダンスエリア136は、路線駅の配列軸152の駅名表示領域162に活用する。
【0056】
このように、この目的地列車案内画面102は、発車案内画面101から継承した列車案内情報130とガイダンスエリア136と連続して経路線153を表示するマトリックス領域158と、その横軸を表示する駅名表示領域162と縦軸の到着順番軸151を違和感無く画面切り替えして表示することができる。
【0057】
特に、この目的地列車案内画面102によれば、発着順番入替軸155を列車案内情報130の分割線と連続して設定することができるので、視認性を向上することができる。しかも、発車時刻情報131と種別情報132の文字のならびに連続して図3で説明した各Lineが設定されるので、この各Lineに沿って表示する経路線153と文字列を直線状に配列表示することができるから視認性を向上することができる。更にまた、路線駅の配列軸152の各路線駅の中心軸線161が発着順番入替軸155とが交わる線を交点156とすることができるので、視認性が向上することができる。
【0058】
また、この実施の形態の制御装置41は、交点156を設定した場合に、当該駅での乗換えが可能であるかを判定して、乗換えが可能であれば、乗換えが可能であることを示すマーク(白丸表示)164を付すようにする。同様に、制御装置41は、路線駅の中心軸線161と経路線153との交点163に対して、当該駅が停車駅かを判定してマーク(白丸表示)164を付すようにしてもよい。
【0059】
次に、図5から図11を参照して、他の応用例を説明する。なお、同一部位や矢印などは同一符号をもって示し、重複した説明を省略する。また、以後で説明する内容は、前記実施例1にも適用することができ、また、これらを組み合わせることができる。
【実施例2】
【0060】
図5は、この実施の形態に係る鉄道システムの他の応用表示を示した画面例を示したも
【0061】
のである。この実施の形態に係る列車案内画面110は、1つの画面表示の中に、前記第1の実施の形態で説明した発車案内画面101と目的地列車案内画面102の表示内容を示したものである。各部の説明は、同一符号をもって示し、重複した説明を省略するが、列車名情報133のスペースを簡略表示して、小さくする点にある。
【0062】
また、前記実施例1でも適用可能であるが、路線駅の配列軸152に係る全ての駅を表示するのではなく、乗換えや追い抜きの起こる駅のみを表示することで、路線駅の配列軸152の長さを短くすることができる。また、この路線駅の配列軸152を短くする(簡略化する)表示は、予め設定することもできるし、制御装置41が前記ソート処理を行う際に、入れ替えが生じなければ、路線駅の配列軸152での当該駅を省略するようにしてもよい。これは第1の実施の形態でも適用することができる。
【実施例3】
【0063】
図6は、この実施の形態に係る鉄道システムの他の応用表示を示した画面例を示したものである。この実施の形態に係る列車案内画面111,112は、表示する情報を簡素化した実施の形態を示している。図6において、(a)図が複線軌道での列車案内画面、(b)図が複々線軌道での列車案内画面を示している。
【0064】
(a)図において、この実施の形態では、発車順番軸150には、列車の種別を示す情報を表示すれば足りる。したがって、最低限当該駅を発車する発車時刻情報131を表示することでもよい。また、到着順番軸151には、到着時刻情報134と行き先駅137を表示させれば足りる。ここで、行き先駅137が固定されていれば、この一部を省略することができる。
【0065】
(b)図において、前記した実施の形態では、複線を事例に説明したが、単線はもちろん、複々線でも、この表示システムを適用することができる。この(b)図は複々線軌道の表示形態を示したものである。
【0066】
複々線軌道の場合、一方の軌道は、各駅停車が主体で運転させ、他方の軌道では特急列車や快速列車を主体で運転させることができる。また、路線の一部が複々線軌道となっている路線もある。このシステムでは、これら全線複々線や一部複々線軌道に適用することができる。このような複々線では、路線駅が異なったり、ホームが違ったりすることで、追い抜きや追い抜かれが路線駅で生じない場合がある。典型的なものとしては、先発列車が次の駅に着くまでの間に後発列車に抜かれてしまう現象である。
【0067】
この場合は、例えば、図3の(a)図で説明した隣り合う路線駅の「発」と「着」の間の空間160の省略を行わないようにする。これにより、図6(b)図の「H駅」と「K駅」との間に示すように、先発列車の経路線153Aと後発列車の経路線153Cとの交点156を駅の間で表示することができる。
【0068】
一方、先発列車の経路線153Aは、それ以前に、後発列車の経路線153Bで追い越されるものの、その追い越される位置は、交点163が「D駅」の路線駅の中心軸線161上であり、マーク(白丸表示)164も付されていることから、乗り換え可能であることが分かる。このように、この表示を見る利用客は、複々線においても、第1の実施の形態と同様な作用効果を得ることができる。また、図6のように表示する情報を簡素化すれば、図4の発車案内画面101と目的地列車案内画面102のように画面切り替えをする必要がなく、一つの画面で最低限必要な情報を表示可能である。
【実施例4】
【0069】
図7は、この実施の形態に係る鉄道システムの他の応用表示を示した画面例を示したものである。この実施の形態に係る列車案内画面113,114は、経路線の表示を工夫することで、当駅の通過電車や乗換駅や乗車駅の識別性を向上させたものである。
【0070】
(a)図において、前記の実施の形態の説明では、当駅を発車する列車を主体に説明したが、これに限定されるものではなく、当駅を通過する列車も表示させることで、後続列車への乗り換えの情報を利用者に提供することができる。
【0071】
(a)図の例は、当駅を通過する列車の経路線153B,Cを破線で示し、当駅に停車する列車の経路線153A,Dを実線で示している。この列車案内画面113によれば、先発列車(経路線A)は「D駅」で後発列車(経路線153B,C)に追い越されるが、次の「H駅」では交点163にマーク(白丸表示)164が付されているので、後発列車(経路線C)に乗り継げることが分かる。
【0072】
一方、(b)図に示す列車案内画面114は、当該列車の全ての停車駅を経路線153にマーク(白丸表示)164を付して表示させる事例を示している。前記した実施の形態では、図3に示すように、路線駅の配列軸152に示された路線駅ごとに「発」と「着」を設定し、この全てに対して、ソート処理を実行することで説明したが、これに限定されるものではない。
【0073】
即ち、予め設定した路線駅に対してのみ前記ソート処理を実行してもよい。例えば、路線においては追越が可能な駅と、追越ができない駅がある場合がある。このような路線では、追越ができない駅の間での列車の順番の変更は生じない。このシステムの特徴は、列車の順番を規定することを主体としているので、当該順番の変更を伴わない路線駅をソート処理から除外することができる。このソート処理から除外する路線駅は予め設定することもできるし、全ての路線駅に対してソート処理を実行して、順番の変更が伴わない路線駅をその都度除外することができる。この場合、当該路線駅が連続する場合は、図3で示した空間160にように、その路線範囲自体を省略することで、経路線153の表示を単純にすることができる。
【0074】
(b)図の列車案内画面114は、前記処理を行った表示形態を示している。列車案内画面114によれば、経路線153に全ての停車駅を表示する場合、経路線153が斜めの線であってもマーク(白丸表示)164を付すことができる。
【0075】
この実施の形態では、順番の入れ替えが可能な路線駅についてのみ、路線駅の中心軸線161を表示し、路線駅の配列軸152の名称を大きく文字で表示し、他の順番の変更が伴わない路線駅については小さな文字で表している。
【実施例5】
【0076】
図8と図9は、1駅で複数本の列車に抜かれる場合の表示形態を示したものである。図8は、発車順番軸150に表示される複数の列車に抜かれる場合の列車案内画面115である。図9は、発車順番軸150に表示される以外の列車に抜かれる場合の画面図であり、(a)図が発車順番軸150に表示される列車と他の列車に抜かれる場合の画面図、(b)図は他の複数の列車に抜かれる場合の画面図である。
【0077】
図8において、発車順番軸150に表示される複数の列車に抜かれる場合は、先発列車(経路線153A)は、2台の後発列車(153B,153C)に抜かれるので、経路線153の表現方法としては、当該経路駅の中心軸線161に沿って最初の後発列車(経路線153B)を跨ぐように経路線153を表示する。そして、2つの後発列車(153B,153C)と乗り継げる場合はマーク(白丸表示)164を直線で結んで表現する。これにより、利用者に、どちらの列車にも乗り継げることを知らせることができる。
【0078】
一方、図9に示す発車順番軸150に表示される以外の列車に抜かれる場合、基本的には、発車順番軸150に表示される列車の経路線153の表示内容を変化させず、この経路線153の表示内容に支障を来たさない範囲での表示表現とする。
【0079】
例えば、(a)図の列車案内画面116においては、先発列車(経路線153A)が、「H駅」で後発列車(経路線153C)と他の後発列車(細い経路線159)に追い越される場合、先発列車(経路線153A)と後発列車(経路線153C)に抜かれる表現方法と同じものとする。ただ、他の後発列車(細い経路線159)と乗継ができる場合は、マーク(白丸表示)164の表現方法を変更するようにする。
【0080】
また、例えば、(b)図に示す列車案内画面117のように、「N駅」において、他の2台の後発列車(細い経路線159)に抜かれる場合は、先発列車(経路線153D)の表現を変えることなく、2本の細い経路線159を経路線153Dと交差させるようにする。この場合も、乗換えが可能な否かのマーク(白丸表示)164を付すようにする。
【0081】
なお、これらの細い経路線159は、時刻が進んで先発列車が発車すると、順次発車順番軸150に表示されることとなり、発車順番軸150に表示される際にはその経路線は細い経路線159から太い経路線153に変更して表示される。
【実施例6】
【0082】
次に、図10は運行異常発生時の列車案内画面180の表示形態を示したものである。図10の(a)図と(b)図は列車案内画面180の一部を省いて、ガイダンスエリア136を確保したものであり、(c)図は列車案内画面180の全面をガイダンスエリア136とするものである。
【0083】
この実施の形態では、図4の(a)図のガイダンスエリア136と同様に、制御装置41に接続される図示しない入力装置から入力されるガイダンスを表示することができる。この実施の形態では、前記入力装置からの指示により、図10の3つの画面を選択表示することができる。
【0084】
(a)図の列車案内画面181は、当該路線以外の路線での運行異常を知らせる画面例であり、(b)図の列車案内画面182は当該路線での遅れなどの運行異常を知らせる画面例、(c)図の列車案内画面183は当該路線が運転見合わせの画面例を示している。
【0085】
(a)図の列車案内画面181では、当該路線での列車の運行には支障がないので、発車順番軸150に表示されるn個の列車の1つを減らして、当該減ったエリアをガイダンスエリア136Aとする。そして、このガイダンスエリア136Aにガイダンス情報を表示する。
【0086】
一方、(b)図の列車案内画面182では、当該路線での運転遅れであるので、この列車案内画面182では、前記(a)と同様に、発車順番軸150に表示されるn個の列車の1つを減らして、当該減ったエリアをガイダンスエリア136Aとする。また、マトリックス領域158での経路線153の表示は、確定的なことが表示できないので、各経路線153を生成するものの、当該経路線153が予定であることを示すように、斜線表示などの表示を行う。
【0087】
更に、(c)図の列車案内画面183では、列車発着時刻テーブル60自体が生成できないので、画面全体を入力装置で入力されるガイダンス表示とする。
【実施例7】
【0088】
図11は、情報表示板50が横長の表示部を備えている場合の表示形態を示したものである。発車案内画面101と目的地列車案内画面102を並べて表示することが可能であり、表示されている内容は図4の例と同様であるが、図4(a)と図4(b)のような画面切り替えをしなくても発車案内画面101と目的地列車案内画面102を一覧することが可能である。また、図5の表示形態に示したような列車名情報の簡略化も不要であり、列車名および車両の情報をすべて見ることができる。このように、情報表示板50が十分な横幅を備えている場合には、発車案内画面101と目的地列車案内画面102とを見やすい大きさで一覧表示することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の実施例1に係る鉄道システムの概略構成図である。
【図2】本発明の実施例1に係る鉄道システムの列車発着時刻テーブル図である。
【図3】本発明の実施例1に係る鉄道システムの列車案内画面の生成説明図である。
【図4】本発明の実施例1に係る鉄道システムの列車案内画面図である。
【図5】本発明の実施例2に係る鉄道システムの列車案内画面図である。
【図6】本発明の実施例3に係る鉄道システムの列車案内画面図である。
【図7】本発明の実施例4に係る鉄道システムの列車案内画面図である。
【図8】本発明の実施例5に係る鉄道システムの列車案内画面図である。
【図9】本発明の実施例5に係る鉄道システムの列車案内画面図である。
【図10】本発明の実施例6に係る鉄道システムの列車案内画面図である。
【図11】本発明の実施例7に係る鉄道システムの列車案内画面図である。
【符号の説明】
【0090】
1…鉄道システム、20…指令室、21…運行管理システム、22…運行管理プログラム、23…列車発着時刻制御プログラム、25…運行情報入力装置、26…運転情報プログラム、30…広域LAN、40…駅、41…制御装置、42…列車発着時刻受信プログラム、43…運行情報受信プログラム、44…画面表示制御プログラム、50…情報表示板、60…列車発着時刻テーブル、100…列車案内画面、101…発車案内画面、102…目的地列車案内画面、103…参考画面、120…列車名、121…列車名、130…列車案内情報、131…発車時刻情報、132…種別情報、133…列車名情報、134…到着時刻情報、135…発車ホーム情報、136…ガイダンスエリア、137…行き先駅、150…発車順番軸、151…到着順番軸、152…路線駅の配列軸、153、153A、153B、153C…経路線、154…路線駅、155…発着順番入替軸、156…交点、157…識別表示、158…マトリックス領域、159…細い経路線、160…空間、161…路線駅の中心軸線、162…駅名表示領域、163…交点、164…マーク(白丸表示)、180から183…列車案内画面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各駅での列車の発車や通過時刻を管理する列車発着時刻テーブルと、各駅での列車情報を表示する案内表示板と、前記列車発着時刻テーブルに基づいて前記情報表示板に当該駅での列車情報を表示させる制御装置を備えた旅客交通システムの情報表示方法において、
前記情報表示板に、駅名が路線に対応して配列される路線駅の配列軸を横軸とし、前記横軸と平行な発着順番入替軸で順番が規定される発着順番軸を縦軸とするマトリックス領域を表示し、
前記列車発着時刻テーブルから前記発着順番入替軸で順番が規定されて表示され所定の個数の列車識別名を前記縦軸に配列し、
前記列車識別名は少なくとも当該駅を発車または通過する時刻を含み、
前記列車識別名の発着時刻を前記横軸の路線駅毎にソートして順番の入れ替えを行い、これらのソート結果を帯状の経路線で表示した
ことを特徴とする旅客交通システムの情報表示方法。
【請求項2】
前記請求項1記載の旅客交通システムの情報表示方法において、
前記横軸の列車の出発側に列車識別名を表示し、この出発側と対向する到着側に前記列車識別名の目的地と到着時間を表示し、
前記経路線は前記列車識別名と当該列車識別名の目的地と到着時間とを結ぶように表示され、
前記各路線駅でのソート結果に伴って、順番が変更された当該経路線は前記発着順番入替軸上で交差する
ことを特徴とする旅客交通システムの情報表示方法。
【請求項3】
前記請求項1または2記載の旅客交通システムの情報表示方法において、
前記路線駅の配列軸の前記各路線駅には縦軸と平行な補助線が表示され、
前記各路線駅でのソート結果に伴って、順番が変更された当該経路線は、前記補助線と前記発着順番入替軸との交点位置で交差する
ことを特徴とする旅客交通システムの情報表示方法。
【請求項4】
前記請求項2または3記載の旅客交通システムの情報表示方法において、
当該経路線の交差する位置に乗り換え可能か否かを表すマークを表示する
ことを特徴とする旅客交通システムの情報表示方法。
【請求項1】
各駅での列車の発車や通過時刻を管理する列車発着時刻テーブルと、各駅での列車情報を表示する案内表示板と、前記列車発着時刻テーブルに基づいて前記情報表示板に当該駅での列車情報を表示させる制御装置を備えた旅客交通システムの情報表示方法において、
前記情報表示板に、駅名が路線に対応して配列される路線駅の配列軸を横軸とし、前記横軸と平行な発着順番入替軸で順番が規定される発着順番軸を縦軸とするマトリックス領域を表示し、
前記列車発着時刻テーブルから前記発着順番入替軸で順番が規定されて表示され所定の個数の列車識別名を前記縦軸に配列し、
前記列車識別名は少なくとも当該駅を発車または通過する時刻を含み、
前記列車識別名の発着時刻を前記横軸の路線駅毎にソートして順番の入れ替えを行い、これらのソート結果を帯状の経路線で表示した
ことを特徴とする旅客交通システムの情報表示方法。
【請求項2】
前記請求項1記載の旅客交通システムの情報表示方法において、
前記横軸の列車の出発側に列車識別名を表示し、この出発側と対向する到着側に前記列車識別名の目的地と到着時間を表示し、
前記経路線は前記列車識別名と当該列車識別名の目的地と到着時間とを結ぶように表示され、
前記各路線駅でのソート結果に伴って、順番が変更された当該経路線は前記発着順番入替軸上で交差する
ことを特徴とする旅客交通システムの情報表示方法。
【請求項3】
前記請求項1または2記載の旅客交通システムの情報表示方法において、
前記路線駅の配列軸の前記各路線駅には縦軸と平行な補助線が表示され、
前記各路線駅でのソート結果に伴って、順番が変更された当該経路線は、前記補助線と前記発着順番入替軸との交点位置で交差する
ことを特徴とする旅客交通システムの情報表示方法。
【請求項4】
前記請求項2または3記載の旅客交通システムの情報表示方法において、
当該経路線の交差する位置に乗り換え可能か否かを表すマークを表示する
ことを特徴とする旅客交通システムの情報表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−30540(P2010−30540A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−197198(P2008−197198)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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