説明

映像処理システム

【課題】フレーム数、解像度、画素数あるいは映像データの伝送ビットレート等を目的に応じて変更することのできる監視カメラシステムを提供する。
【解決手段】複数の映像信号を送信する映像信号送信側と上記映像信号を受信する映像信号受信側とを伝送路104で接続し、上記映像信号受信側で上記複数の映像信号をマルチ表示する映像処理システムにおいて、上記映像信号受信側は、中央処理装置106と、画像処理部107と、記憶部108と、表示部109および操作部110を有し、上記記憶部108に上記表示部109に表示する複数の映像信号の表示位置と大きさを設定する表示画面を設定すると共に管理テーブルを記憶し、上記管理テーブルに上記表示画面に表示する映像信号の上記表示位置に対応して上記複数の映像信号のそれぞれについて少なくとも上記映像信号の表示するフレーム数を対応させるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像処理システムに関し、特に、複数の映像の処理量を最適化できる映像処理システムを提供することである。
【背景技術】
【0002】
監視カメラ装置の普及により複数の場所に配置されたカメラ装置から多数の映像が簡単に入手できる。具体的な事例として監視カメラ映像の入手について説明すると、例えば、ホテルやビル、コンビニエンスストアや金融機関あるいはダムや道路といった公共施設には、犯罪抑止や事故防止等の目的で映像監視システムが設置されている。これら映像監視システムは、監視対象をカメラ等の撮像装置で撮影し、その映像を管理事務所や警備室等の監視センタに伝送し、監視者がそれを監視し、目的や必要に応じて、注意や警告をしたり、あるいは映像を記録し、保存するものである。
【0003】
近年、こうした映像監視システムの分野において、監視カメラ映像をディジタル化し、インターネットに代表されるIPネットワークを介して映像を伝送し監視を行うネットワーク型映像監視システムの普及が進みつつある。
【0004】
現在、主流となっているネットワーク型映像監視システムは、監視カメラに接続された映像伝送装置から映像受信装置にネットワークを介してライブ映像を配信するものである。配信された映像は、例えば、監視センタに常駐する監視者(または操作者とも言う。)が常時この映像を視聴し、問題発生時には状況に応じた対応をすることのできる監視システムとなっている。
【0005】
一方、映像監視には、上述のようなライブ(live)映像監視を主体とする「ライブ型監視」の他に監視映像を記録・保存し、問題発生時に時間を遡って記録映像を見るといった監視形態もあり、金融機関や商店を中心にこうした「記録型監視」の顧客ニーズが存在する。
【0006】
而して、こうした映像監視システムのように専用の映像監視システムでは、映像の送信側と受信側でそれぞれ前もって送受信する情報の内容を定め、その内容に従ってシステム設計をしておけば、その映像監視システムを動作させることで、定められた情報、例えば、監視映像が送信側から送られ、受信側では、送られた監視映像をモニタ等の表示装置で見ることができる。
【0007】
この従来の監視カメラシステムの一例を図9を用いて説明する。図9は、従来のカメラシステムを説明するための概略構成を示すブロック図である。図9において、901−1、901−2、・・901−Nは、カメラ装置であり、被写体を撮像してその映像信号を出力する。なお、カメラ装置を代表する場合は、カメラ装置901と称する。902−1、902−2、・・・902−Nは、カメラ装置901からの映像信号をデジタル信号に変換するA/D変換部である。なお、A/D変換部を代表する場合は、A/D変換部902と称する。903−1、903−2、・・・903−Nは、エンコーダ部であり、例えば、MPEG2(Moving Pictures Experts Group 2)やMPEG4のような画像圧縮機能を有し、必要に応じて画像の伝送帯域を圧縮して送ることができるように構成されている。なお、エンコーダ部を代表する場合は、エンコーダ部903と称する。904は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、ISDN(Integrated Services Digital Network)あるいはインターネット等の通信ネットワークであり、一般には、信号伝送路で構成されている。905は、例えば、監視センタであり、中央処理装置906、記憶部907、表示部908および操作部909で構成されている。なお、エンコーダ部903と信号伝送路904との接続および信号伝送路904と監視センタ905との接続は、接続インターフェースを介して接続されるが、図9では、省略してある。また、カメラ装置901から伝送路904までを映像信号送信側と称し、伝送路904から監視センター905までを映像信号受信側と称することにする。
【0008】
次に、図9に示される監視カメラシステムの動作について以下説明する。複数のカメラ装置901で撮影された映像信号は、A/D変換部902でデジタル信号に変換され、エンコーダ部903に供給される。エンコーダ部903では、映像信号を符号化し、また、必要に応じて、例えば、MPEG2で圧縮され、また、伝送に適した信号フォーマットに変換された後、接続インターフェースを介して映像データとして伝送路904に供給される。このようにして伝送路904に送出された映像データは、監視センタ905の中央処理装置906に供給される。
【0009】
中央処理装置906では、それぞれのカメラ装置901から送られてくる映像データを元の映像信号に復元し、記憶部907に記憶する。また、操作者(またはユーザ)は、操作部909を操作して、例えば、カメラ装置901−1の監視映像を表示部908に表示し、監視映像をライブ映像として見ることができる。また、操作者は、操作部909を操作して、他の監視カメラ901のライブ映像を必要に応じて、カメラ装置901−1の監視映像を切替えて表示部908に表示し、他の監視カメラ901の監視映像を見ることができる。また、操作者は、操作部909を操作して、記憶部907に記録されている過去の記録映像を必要に応じて読み出し、表示部908に表示することもできる。更に、表示部908は、操作部909の操作により、複数のカメラ装置901の画像をマルチ画面として表示する機能も有している。また、カメラ装置901は、例えば、パン、チルト、ズーム等の制御を実行する機能も有しており、操作者は、操作部909を操作して、カメラ装置901の、例えば、ズーム機能を操作し、拡大された映像を見ることもできる。
【0010】
而して、上述した監視カメラシステムでは、多数のカメラ装置901で撮像された映像データを1台の中央処理装置906で処理し、中央処理装置906の表示部908上に多数の動画像を同時に表示させようとする、所謂、マルチ画面表示の場合には、中央処理装置906に非常に大きな処理能力が必要となる。このため、多数の動画像をそれぞれ最高のフレームレートで表示させるのは困難であった。また、同時に表示されている多数の映像の中で操作者が注目して見ているものは、大抵の場合、1つか2つであると考えられる。
【0011】
このため、操作者が注目していない映像に対して中央処理装置906の処理能力が無駄に使われているという問題がある。また、この処理能力の無駄を防止するために複数の映像のフレームレートを単純に低くしたのでは、表示される映像の品質が劣化してしまい、映像が見にくくなってしまうため、現実的でない。
【0012】
一方、映像信号送信側の画像処理に比べて映像信号受信側の監視センターの中央処理装置906の処理能力が十分でない場合は、映像信号受信側では送信フレームレートよりも低いフレームレートでしか映像を表示させることができない。このため、画像の処理能力が異なる複数の処理装置が映像の送受信として用いられる場合には、最低の処理能力を持つ映像処理装置に合わせて送信フレームレートを落とさざるを得なく、他の処理装置の処理能力を十分に活用することができないだけでなく、表示される映像の品質も低下してしまうという問題がある。
【0013】
そのため複数のカメラ装置側のフレーム数、解像度、画素数あるいは映像データの伝送ビットレート等は、ほぼ同じに設定されているのが普通である。また、中央処理装置906の処理能力により表示部908に表示できるフレーム数、解像度あるいは画素数も制限されるのが普通である。
【0014】
図10は、従来の監視カメラシステムで撮影した映像を表示部908に表示した表示画面の一例を示している。図10において、画面A7は、例えば、カメラ装置901−1の映像画面を示す。また、画面B7−1、B7−2、・・・B7−7は、例えば、それぞれカメラ装置901−2、901−3、・・・901−8の映像画面を示している。しかしながら、従来の中央処理装置906の処理スピードの限界が、例えば、80フレーム/秒とした場合、8台のカメラ装置901で撮影した映像は、それぞれ同じフレーム数/秒の映像となる。即ち、画面A7、画面B7−1、B7−2、・・・B7−7では、画面の大きさにかかわらず全ての映像は、10フレーム/秒で表示される。従って、例えば、カメラ装置901−1がNTSC(National Television system committee)方式の30フレーム/秒で被写体を撮像したとしても、画面A7では、10フレーム/秒で表示され、30フレーム/秒の動画像の監視映像を見ることができない。
【0015】
図11は、従来の監視カメラシステムで撮影した映像を表示部908に表示した表示画面の他の一例を示している。図11において、画面A8は、例えば、カメラ装置901−1の映像画面を示す。また、画面B8は、カメラ装置901−2の映像画面を示す。また、C8−1、C8−2、C8−3は、例えば、それぞれカメラ装置901−3、901−4、901−5の映像画面を示している。そして、画面A8は、最も表示範囲が広く、画面B8は、次に表示範囲が広く、画面C8−1、C8−2、C8−3は、表示範囲が狭い表示形態となっている。しかしながら、従来の中央処理装置906の処理スピードの限界が、例えば、40フレーム/秒とした場合、このように重要な映像画面の表示面積を広くしているにもかかわらず、表示フレーム数は、やはり図10と同様に10フレーム/秒で表示されることとなる。
【0016】
而して、先にも説明したようにホテルやビル、コンビニエンスストアや金融機関あるいはダムや道路といった公共施設には、犯罪抑止や事故防止等の目的で映像監視システムが設置されており、カメラ装置901から送出される映像データによっては、フレーム数、解像度、画素数あるいは映像データの伝送ビットレート等を監視目的に応じて変更する必要がある。また、映像信号受信側でも中央処理装置の映像処理能力を効率的に用いて映像を表示することにより、映像を表示する際の映像処理能力の無駄を防止し、また、表示される映像の品質劣化をなくす必要がある。しかし、従来の監視カメラシステムでは、そのような機能を持つシステムがなく、そのような機能を有する映像処理システムの実現が望まれている。
【0017】
【特許文献1】特開平7−162691号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
表示装置に表示される映像データによっては、フレーム数、解像度、画素数あるいは映像データの伝送ビットレート等を目的に応じて変更する必要があるが、従来の監視カメラシステムでは、そのような機能を持つシステムがない。
【0019】
本発明の目的は、目的に応じて映像データの処理量を最適にする映像処理システムを提供することである。
【0020】
本発明の他の目的は、画像処理部の画像処理能力を効率的に使用し、画像処理能力の無駄をなくす映像処理システムを提供することである。
【0021】
本発明の他の目的は、操作者が適宜表示データ量を指定できる映像処理システムを提供することである。
【0022】
本発明の更に他の目的は、画像データのフレーム数、解像度、画素数あるいは映像データの伝送ビットレート等を容易に設定できる映像処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明は、複数の映像信号を送信する映像信号送信側と上記映像信号を受信する映像信号受信側とを伝送路で接続し、上記映像信号受信側で上記複数の映像信号をマルチ表示する映像処理システムにおいて、上記映像信号受信側は、中央処理装置と、画像処理部と、記憶部と、表示部および操作部を有し、上記記憶部に上記表示部に表示する複数の映像信号の表示位置と大きさを設定する画面を設定すると共に、上記記憶部に管理テーブルを記憶し、上記管理テーブルに上記表示画面に表示する映像信号の上記表示位置に対応して上記複数の映像信号のそれぞれについて少なくとも上記映像信号の表示するフレーム数を対応させるように構成される。
【0024】
また、本発明の映像処理システムにおいて、上記映像信号送信側は、複数のカメラ装置を有し、上記複数のカメラ装置からの映像信号を上記記憶部に記憶し、上記操作部の操作により上記画像処理部は、上記管理テーブルに基づいて上記記憶部に記憶されている上記複数の映像信号を上記表示画面の上記表示位置に表示するように構成される。
【0025】
また、本発明は、複数の映像信号を送信する映像信号送信側と上記映像信号を受信する映像信号受信側とを伝送路で接続し、上記受信側で上記複数の映像信号をマルチ表示する映像処理システムにおいて、上記映像信号送信側は、複数のカメラ装置と、上記複数のカメラ装置を制御する第1の制御部と、信号処理部と上記信号処理部を制御する第2の制御部を有し、上記映像信号受信側は、中央処理装置と、記憶部と、表示部および操作部を有し、上記記憶部に上記表示部に表示する複数の映像信号の表示位置と大きさを設定する表示画面を設定すると共に、上記記憶部に管理テーブルを記憶し、上記管理テーブルに上記表示画面に表示する映像信号の表示位置に対応して上記第1または第2の制御部を制御する制御情報を記憶し、上記操作部の操作により上記記憶部に記憶されている上記管理テーブルの上記制御情報に基づいて上記第1の制御部または上記第2の制御部を制御するように構成される。
【0026】
また、本発明の映像処理システムにおいて、上記信号処理部は、方式変換部を有し、上記管理テーブルに上記方式変換部の画素数を定める制御情報を記録し、上記操作部の操作により上記中央処理装置は、上記管理テーブルに記録された画素数を定める制御情報に基づいて上記第2の制御部を介して上記方式変換部を制御するように構成される。
【0027】
また、本発明の映像処理システムにおいて、上記信号処理部は、エンコーダ部を有し、上記管理テーブルに上記エンコーダ部の符号化のビットレートを定める制御情報を記録し、上記操作部の操作により上記中央処理装置は、上記管理テーブルに記録された符号化のビットレートを定める制御情報に基づいて上記第2の制御部を介して上記エンコーダ部を制御するように構成される。
【発明の効果】
【0028】
以上説明したように、本発明によれば、表示装置に表示される映像データによっては、フレーム数、解像度、画素数あるいは映像データの伝送ビットレート等を目的に応じて容易に変更できる映像処理システムが実現できる。また、処理装置での映像データの処理量を最適にでき、処理能力の無駄をなくす映像処理システムを実現できる特徴がある。また、操作者が適宜表示データ量を指定でき、更に、画像データのフレーム数、解像度、画素数あるいは映像データの伝送ビットレート等を容易に設定できる映像処理システムを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
まず、映像信号受信側での本発明の一実施例について図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例の概略構成のブロック図である。図1において、101−1、101−2、・・101−Nは、カメラ装置であり、被写体を撮像してその映像信号を出力する。なお、カメラ装置を代表する場合は、カメラ装置101と称する。102−1、102−2、・・・102−Nは、カメラ装置101からの映像信号をデジタル信号に変換するA/D変換部である。なお、A/D変換部を代表する場合は、A/D変換部102と称する。103−1、103−2、・・・103−Nは、エンコーダ部であり、例えば、MPEG2(Moving Pictures Experts Group 2)やMPEG4のような画像圧縮機能を有し、必要に応じて画像の伝送帯域を圧縮して送ることができるように構成されている。なお、エンコーダ部を代表する場合は、エンコーダ部103と称する。なお、カメラ装置101は、カメラ装置以外の映像信号供給装置であっても良い。904は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、ISDN(Integrated Services Digital Network)あるいはインターネット等の通信ネットワークであり、一般には、信号伝送路で構成されている。105は、例えば、監視センタ(一般的には、情報端末装置であるが、Webデコーダ等により構成されてもよい。)であり、中央処理装置106、画像処理部107、記憶部108、表示部109および操作部110で構成されている。なお、エンコーダ部103と信号伝送路104との接続および信号伝送路104と監視センタ105との接続は、接続インターフェースを介して接続されるが、図1では、省略してある。また、カメラ装置101から伝送路104までを映像信号送信側と称し、伝送路104から監視センター105までを映像信号受信側と称することにする。
【0030】
次に、図1に示される監視カメラシステムの動作について、図3を用いて説明する。なお、図3(A)は、後述する管理テーブルを示し、図3(B)は、表示部109の表示画面を示している。複数のカメラ装置101で撮影された映像信号は、A/D変換部102でデジタル信号に変換され、エンコーダ部103に供給される。エンコーダ部103では、映像信号を符号化し、必要に応じて、例えば、MPEG2で圧縮され、また、伝送に適した信号フォーマットに変換された後、接続インターフェースを介して映像データとして伝送路104に供給される。このようにして伝送路104に送出された映像データは、監視センタ105の中央処理装置106に供給される。中央処理装置106では、それぞれのカメラ装置101から送られてくる映像データを元の映像信号に復元し、記憶部108に記録する。
【0031】
而して、図1に示される映像処理システムでは、例えば、カメラ装置101は、NTSC方式で、30フレーム/秒の映像信号を出力しているものとすると、各カメラ装置101から30フレーム/秒の映像信号が出力される。この30フレーム/秒の映像信号は、A/D変換部102でデジタル信号に変換され、エンコーダ部103で、例えば、2Mbpsのビットレートの映像データに変換され、伝送路104に送出される。しかしながら伝送路104が、例えば、6Mbpsの伝送容量を持つLAN伝送路の場合、1度に3台のカメラ装置101からの映像信号が伝送できるのみであり、多数のカメラ装置101から同時には伝送できない。従って、各カメラ装置101からは良く知られた時分割方式か、あるいは、インターネットでよく用いられるTCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)プロトコルのパケット方式で伝送路104に送出され、監視センタ105の記憶部108に順次記憶される。
【0032】
次に、監視センタ105で、各カメラ装置101から送られた30フレーム/秒(fps)の映像信号を表示部109上にマルチ画面で再生する場合について説明する。操作者は、操作部110を操作して記憶部108に記憶されている各カメラ装置101の30フレーム/秒の映像信号を読出し、表示部109に表示するわけであるが、中央処理装置106の画像処理部107の処理能力が、例えば、高々80fpsであるとすると、例えば、8台のカメラ装置101からの記録映像を再生するためには、各記録映像のフレーム数は、10fpsとなってしまう。
【0033】
これを解決するために本発明では、図3(A)に示す管理テーブルを記憶部108に設けている。なお、本実施例では、N=7である。図3(A)において、カメラNo.は、各カメラ装置101に対応する。なお、各カメラ装置101のIDであってもよい。画面位置B1−1、A1、B1−2、・・・B1−7は、図3(B)に示される画面位置に対応する。フレーム数(fps)は、各カメラ装置101の再生映像のフレーム数を示している。ここで、画面位置A1は、他の画面位置B1−1、B1−2、・・・B1−7に比較して大きな面積にしてある。これは、この画面位置A1には、最も重要なカメラ装置からの映像を表示することを意味している。従って、例えば、各カメラ装置101がコンビニエンスストアや金融機関あるいはダムや道路といった公共施設に配置されている場合、金融機関に配置してあるカメラ装置101−2は、犯罪抑止のため、最重要であるとして、画面位置A1に割当て、かつ、詳細な動画像を再生するために30fpsを割当てる。そして、他のカメラ装置101−1、101−3、・・・101−7には、B1−1、B1−2、・・・B1−7の小画面を割当て、かつ、フレーム数は、5fpsが割当てられる。なお、図3(B)の画面構成は、記憶部108に記憶され、また、この画面構成は、操作部110を操作して中央処理装置106を動作させ、例えば、画面A1を少し小さくしたり、画面B1−1を少し大きくしたり、また、画面B1−7を削除したりというように操作者が適宜変更、修正することで、画面構成が適宜設定できるようになされている。このような画面設定については、以下の実施例においても同様である。
【0034】
さて、図3(A)のような管理テーブルが作成されると、操作者は、操作部110を操作して中央処理装置106を起動すると、中央処理装置106の画像処理部107は、この図3(A)の管理テーブルを読出し、記憶部108に記憶されている各カメラ装置101の記録映像を図3(A)の管理テーブルに従って処理し、表示部109に表示する。即ち、画面位置A1には、カメラ装置101−2の30fpsの記録映像が読み出され、表示されるので、操作者は、画面位置A1でカメラ装置101−2で撮像されたNTSC方式の30fpsの動画像を見ることができる。他方、カメラ装置101−1、101−3、・・・101−7からの30fpsの記録映像は、画像処理部107で読み出す時に、それぞれ5fps、即ち、1/6にフレーム数を少なくして読み出され、表示される。結果として、画像処理部107では、65fpsの画像処理枚数で良く、80fpsのフレーム処理能力を持つ画像処理部107で、最大限の処理能力の活用が計れ、また、過剰な処理や処理不足といった問題が解消される。
【0035】
なお、図3(A)、図3(B)に示す実施例は、一例を示すのみで、システム構成、カメラ装置の設置場所の重要性等を勘案して適宜設定変更、修正等をすることができる。図8は、他の一実施例を説明するための図であって、図8(A)は、5台のカメラ装置の管理テーブルを示している。図8(B)は、図8(A)に示す5台のカメラ装置の画像の重要度と画面位置を示している。図8(A)において、カメラ装置101−2は、最も重要な映像を表示するもので、画面位置も最も重要な画面位置A6にNTSC方式の30fpsの動画像を表示することができる。カメラ装置101−1は、次に重要な映像を表示するもので、画面位置B6に10fpsの映像を表示する。他のカメラ装置101−3、101−4、101−5の映像は、画面位置C6−1、C6−2、C6−3に5fpsの映像を表示する。
【0036】
このように図3(A)あるいは図8(A)に示す管理テーブルを作成することで、複数台のカメラ装置の映像に重要度やランク付けすることも容易に実施できる。更に、図3(B)あるいは図8(B)では、表示の大きさに関連付けて重要度を表すことができる。従って、図3(A)あるいは図8(A)の管理テーブルと図3(B)あるいは図8(B)の画面の大きさと画面位置の組み合わせにより映像処理システムの各種設定が容易に行えるので、未熟な技術者であっても容易に映像処理システムの各種設定ができる等の特徴がある。
【0037】
以上の実施例の説明では、映像信号受信側での画像処理について説明したが、映像信号送信側でも同様に種々の設定を行うことができる。これについて以下に説明する。図2は、本発明の他の一実施例を説明するための概略構成を示すブロック図である。図2において、201−1、201−2、・・・201−Nは、信号処理部である。なお、信号処理部を代表する場合は、信号処理部201と称する。202−1、202−2、・・・202−Nは、方式変換部、203−1、203−2、・・・203−Nは、エンコーダ部である。なお、方式変換部を代表する場合は、方式変換部202と称し、エンコーダ部を代表する場合は、エンコーダ部203と称する。204−1、204−2、・・・204−Nは、制御部を示す。なお、制御部を代表する場合は、制御部204と称する。また、205−1、205−2、・・・205−Nは、カメラ装置101−1、101−2、・・・101−Nのそれぞれの制御部を示す。なお、制御部を代表する場合は、制御部205と称する。信号処理部201は、方式変換部202、エンコーダ部203および制御部204を有しており、制御部204は、方式変換部202およびエンコーダ部203を制御する。この信号処理部201は、例えば、良く知られているFPGA(Field Programmable Gate Array)で構成されている。なお、図1と同じものには同じ符号が付されている。
【0038】
さて、映像監視システムには、ライブ映像監視を主体とする「ライブ型監視」と監視映像を記録・保存し、問題発生時に時間を遡って記録映像を見る「記録型監視」があることを説明した。先に説明した各実施例は、記録型監視システムである。即ち、伝送路の伝送速度(伝送ビットレート)は、制限されているため、多数の監視カメラからの映像を高精細で、しかも、30fpsの動画像で送ることは不可能である。従って、各カメラ装置からの動画像を時分割伝送あるいはインターネットで使用されるTCP/IPのパケット伝送で送信し、記憶部108に記録する方法が採用されている。
【0039】
一方、ライブ型監視では、撮像されている映像を直接表示部に表示する必要があるので、上記実施例で説明したように記憶部に記録されている映像を処理して、見るということはできない。図2に示す本発明の他の一実施例は、これを解決するためのものである。以下、図2の一実施例の動作を説明する。複数のカメラ装置101で撮影された映像は、A/D変換部102でデジタル信号に変換され、信号処理部201に供給される。信号処理部201では、方式変換部202で方式変換され、また、エンコーダ部201では、適宜所定のビットレートに変換され、また、必要に応じて、例えば、MPEG2で圧縮され、伝送に適した信号フォーマットに変換された後、接続インターフェースを介して映像データとして伝送路104に供給される。このようにして伝送路104に送出された映像データは、監視センタ105の中央処理装置106に供給される。中央処理装置106では、それぞれのカメラ装置101から送られてくる映像データを元の映像信号に復元し、表示部109に表示すると共に記憶部108に記録する。
【0040】
ここで、方式変換部202について説明する。方式変換部202は、カメラ装置101で撮像された映像の画素数を変換する変換部を意味する。方式変換部202では、カメラ装置101からの映像信号を、例えば、パソコン等の表示画面で表されるVGA(Video Graphics Array)(640画素×480画素)、QVGA(Quarter Video Graphics Array)(320画素×240画素)、XGA(Extended Graphics Array)(1024画素×768画素)等の表示画素数に変換する。そして、方式変換部202の動作は、例えば、操作者が操作部110を操作して監視センタ105の中央処理装置106を起動し、後述する管理テーブルに従って、所定の表示画素数の方式変換をする制御命令が制御部204に供給される。従って、方式変換部202では、この制御部204の制御によって所定の画素数に変換された映像信号が生成され、エンコーダ部201に供給される。
【0041】
また、エンコーダ部201は、方式変換部202からの映像信号を所定の伝送速度に変換し、また、必要に応じて、例えば、MPEG2の圧縮方式を用いて圧縮し、伝送路104に送出する。ここで、所定の伝送速度に変換するとは、例えば、映像データを2Mbpsあるいは320Kbpsのように伝送路104の伝送容量の範囲内の伝送ビットレートに変換することをいう。
【0042】
ここで、ライブ型監視システムについて、図4を用いて説明する。図4は、本発明のライブ型監視システムの動作を説明するための図であって、図4(A)は、管理テーブル、図4(B)は、表示部109上の表示画面を示している。図4(A)において、カメラNo.は、カメラ装置101に対応する。画面位置は、図4(B)に示す表示画面に対応する。また、撮像枚数は、各カメラ装置101が撮像する映像の撮像枚数を示している。この図4(A)に示される管理テーブルは、監視センタ105の記憶部108に記憶され、操作者が操作部110を操作することによって内容が読み出され、各カメラ装置101の撮像枚数を制御する制御命令が、例えば、インターネットのTCP/IPプロトコルで各カメラ装置101の制御部205に送信される。
【0043】
この動作を簡単に説明する。例えば、カメラ装置101−2の制御部205−2に撮像枚数30fpsの制御命令が送信されると、制御部205−2は、例えば、カメラ装置101−2の撮像素子、例えば、CCD(Charge Coupled Device)の読み出し周期を30fps(NTSC方式のフレーム数に対応する。)に制御し、30fpsの映像信号を出力する。また、カメラ装置101−1の制御部205−1には、撮像枚数5fps(NTSC方式のフレーム数の1/6)の制御命令が送信されると、制御部205−1は、例えば、カメラ装置101−1の撮像素子、例えば、CCDの読み出し周期を5fpsに制御し、5fpsの映像信号を出力する。他のカメラ装置101についても同様である。なお、図4では、大きな画面位置A2と小さな画面位置B2の2種類で説明したが、図8で示すように3種類あるいはそれ以上の異なった大きさに設定し、また、撮像枚数も30fps、10fps、5fps、・・・のように設定することができることはいうまでもない。
【0044】
このようにして各カメラ装置101から送られた映像信号は、A/D変換部102、信号処理部201、伝送路104を経由して監視センタ105に送信される。監視センタ105の中央処理装置106では、送られた映像信号について図4(A)の管理テーブルの画面位置にそれぞれ映像信号を再生し、表示する。その結果、図4(B)に示されるように、最も重要なカメラ装置101−2の映像は、最も大きな範囲の画像位置A2に30fpsの動画像を表示し、他のカメラ装置101−1、101−3、101−4、・・・101−7からの映像信号は、画面位置B2−1、B2−2、・・・B2−7の狭い表示範囲にそれぞれ5fpsの画像を表示する。このように操作者が操作部110を操作して、図4(A)の管理テーブルの画面位置および撮像枚数を適宜設定することで、表示部109に表示されるマルチ画面の表示画像を容易に設定することができるので、例えば、監視カメラでの目的に応じて適宜変更が行える特徴がある。また、予めカメラ装置101側で撮像枚数を制限しているので、中央処理装置106での処理の負荷を少なくできる特徴がある。
【0045】
図5は、本発明の他の一実施例を説明するための図であり、方式変換部202による画素数を変更する実施例である。図5(A)は、管理テーブル、図5(B)は、表示部109上の表示画面を示している。図5(A)に示す管理テーブルは、記憶部108に記憶されている。図5(A)において、カメラNo.は、カメラ装置101に対応する。画面位置は、図5(B)に示す表示画面に対応する。また、表示方式(画素数)は、信号処理部201の方式変換部202で変換される画素数を表している。
【0046】
以下、動作を説明する。図5(A)に示される管理テーブルは、操作者が操作部110を操作することによって記憶部108から内容が読み出され、各方式変換部202を制御する制御命令が、例えば、インターネットのTCP/IPプロトコルで各信号処理部201の制御部204に送信される。例えば、制御部204−2には、VGA(640×480)方式の映像信号を発生するように制御命令が、供給されるので、カメラ装置101−2からの映像信号は、A/D変換部102−2を介して方式変換部202−2に供給されるが、ここでVGA(640×480)方式の映像信号に変換され、伝送路104を介して監視センタ105に供給される。また、制御部204−1には、QVGA(320×240)方式の映像信号を発生するように制御命令が、供給される。このQVGA方式の映像信号は、VGA方式の映像信号に比べて1/4の画素数に低減された映像信号である。従って、カメラ装置101−1からの映像信号は、A/D変換部102−1を介して方式変換部202−1に供給されるが、ここでQVGA(320×240)方式の映像信号に変換され、伝送路104を介して監視センタ105に供給される。他の方式変換部202についても同様である。なお、図5では、大きな画面位置A2と小さな画面位置B2の2種類で説明したが、図8で示すように3種類あるいはそれ以上の異なった大きさに設定し、また、表示方式もVQA、QVGA、XGA・・・のように設定することもできることはいうまでもない。以下の各実施例においても同様である。
【0047】
監視センタ105の中央処理装置106では、送られた映像信号について図5(A)の管理テーブルの画面位置にそれぞれ映像信号を再生し、表示する。その結果、図5(B)に示されるように、最も重要なカメラ装置101−2の映像は、最も広い範囲を持つ画面位置A3に最も画素数の多いVGA(640×480)方式の映像信号の再生画像が表示され、他のカメラ装置101−1、101−3、101−4、・・・101−7からの映像信号は、画面位置B3−1、B3−2、・・・B3−7の狭い表示範囲にそれぞれQVGA(320×240)方式の映像信号の再生画像が表示される。このように操作者が操作部110を操作して、図5(A)の管理テーブルの各カメラ装置に対応する画面位置および表示方式を適宜設定することで、表示部109に表示されるマルチ画面の表示画像を容易に設定することができるので、例えば、監視カメラでの目的に応じて適宜表示方式の変更が行える特徴がある。
【0048】
図6は、本発明の更に他の一実施例を説明するための図であり、伝送するビットレートを変更する実施例である。図6(A)は、管理テーブル、図6(B)は、表示部109上の表示画面を示している。図6(A)に示す管理テーブルは、記憶部108に記憶されている。図6(A)において、カメラNo.は、カメラ装置101に対応する。画面位置は、図6(B)に示す表示画面に対応する。また、ビットレートは、エンコーダ部203での符号化時のビットレートを表している。なお、フレーム数は、例えば、図4で説明したカメラ装置101の撮像枚数に対応している。
【0049】
以下、動作を説明する。図6(A)に示される管理テーブルは、操作者が操作部110を操作することによって記憶部108から内容が読み出され、ビットレートおよびフレーム枚数を制御する制御命令が、例えば、インターネットのTCP/IPプロトコルで制御部204および制御部205に送信される。なお、撮像枚数を制御する制御部205については、図4で示される実施例で説明したので、ここでの説明は省略する。
【0050】
さて、図6(A)に示す2Mbpsにビットレートを制御する制御命令が、例えば、制御部204−2に供給されると、制御部204−2は、エンコーダ部203−2を制御し、A/D変換部102−2を介してカメラ装置101−2から送られてくる30fpsの映像信号を2Mbpsのビットレートを有する映像信号に変換し、伝送路104を介して監視センタ105に供給する。また、制御部204−1には、320Kbpsにビットレートを制御する制御命令が、供給され、エンコーダ部203−1は、A/D変換部102−1を介してカメラ装置101−1から送られてくる5fpsの映像信号を320Kbpsのビットレートを有する映像信号に変換し、伝送路104を介して監視センタ105に供給する。他のエンコーダ部203についても同様である。
【0051】
監視センタ105の中央処理装置106では、送られた映像信号について図6(A)の管理テーブルの画面位置にそれぞれ映像信号を再生し、表示する。その結果、図6(B)に示されるように、最も重要なカメラ装置101−2の映像は、最も広い範囲を持つ画面位置A4に2Mbps、30fpsの映像信号の再生画像が表示され、他のカメラ装置101−1、101−3、101−4、・・・101−7からの映像信号は、画面位置B4−1、B4−2、・・・B4−7の狭い表示範囲にそれぞれ320Kbps、5fpsの映像信号の再生画像が表示される。このように操作者が操作部110を操作して、図6(A)の管理テーブルの各カメラ装置に対応する画面位置およびビットレート、フレーム数を適宜設定することで、表示部109に表示されるマルチ画面の表示画像を容易に設定することができるので、例えば、監視カメラでの目的に応じて適宜ビットレート、フレーム数の変更が行える特徴がある。また、ビットレートを変更することによって多数のカメラ装置101からの映像信号を伝送路104を介して同時に伝送できるので、ライブ映像の監視には好都合であり、重要な映像信号は高ビットレートの映像信号で送信できるので、画質も向上できる利点がある。
【0052】
図7は、本発明の更に他の一実施例を説明するための図であり、映像信号送信側、受信側および表示部で、フレーム数を変更する実施例である。図7(A)は、管理テーブル、図7(B)は、表示部109上の表示画面を示している。図7(A)に示す管理テーブルは、記憶部108に記憶されている。図7(A)において、カメラNo.は、カメラ装置101に対応する。画面位置は、図7(B)に示す表示画面に対応する。送信側fpsは、例えば、図4の実施例で説明したカメラ装置101での撮像枚数を示す。受信側fpsは、管理センタ105で受信した映像信号を中央処理装置106で、更に、少ないフレームで受信し、例えば、記憶部108に記憶する場合を示している。また、表示部fpsは、受信した映像信号を更に変更したフレーム数で表示部109に表示する場合を示している。
【0053】
以下、動作を説明する。図7(A)に示される管理テーブルは、操作者が操作部110を操作することによって記憶部108から内容が読み出され、送信側fpsは、例えば、カメラ装置101のフレーム枚数を制御する制御命令が、例えば、インターネットのTCP/IPプロトコルで制御部205に送信され、カメラ装置101は、その制御に応じた撮像枚数の映像信号を出力する。なお、撮像枚数を制御する制御部205については、図4で示される実施例で説明したので、ここでの説明は省略する。一方、受信側fpsは、中央処理装置106で受信する時、フレーム数を少なくして受信する。表示部fpsは、ライブ映像を表示する場合は、受信側fpsをそのまま表示したり、また、記憶部108に記憶されている映像信号のフレーム数を中央処理装置106で適宜処理し、表示部109に表示する。
【0054】
図7(A)において、例えば、カメラ装置101−2では、撮像枚数30fpsの映像信号が出力され、伝送路104を介して監視センタ105に供給される。監視センタ105では、30fpsの映像信号がそのまま受信され、図7(B)で示される表示部109の画面位置A5に30fpsの映像信号の再生映像が表示される。また、カメラ装置101−3では、撮像枚数20fpsの映像信号が出力され、伝送路104を介して監視センタ105に供給される。監視センタ105では、20fpsの映像信号から10fpsの映像信号(フレーム数1/2)が受信され、記録部108に記録される。一方、この10fpsの映像信号は、中央処理装置106の処理により、5fpsの映像信号に変換され、図7(B)で示される表示部109の画面位置B5−2に5fpsの映像信号の再生映像が表示される。他のカメラ装置101についても同様である。
【0055】
以上各実施例で詳細に説明したように映像信号送信側、映像信号受信側、表示画面それぞれにおいて、管理テーブルと表示画面の位置、大きさを表示する映像の重要度に応じて対応付けることにより操作者は、管理テーブルの内容を適宜変更したり、表示画面の位置や大きさを変更するだけで、容易に目的とする映像を入手することが可能となり、極めて優れた映像処理システムを実現することができる。
【0056】
ここで、本発明に係る映像信号送信側や映像信号受信側の装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして提供することも可能であり、また、種々な装置やシステムとして提供することも可能である。
【0057】
また、本発明に係る映像信号送信側や映像信号受信側の装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
【0058】
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【0059】
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は、ここに記載された映像処理システムの実施例に限定されるものではなく、上記以外の映像処理システムに広く適応することが出来ることは、言うまでも無い。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施例の概略構成のブロック図である。
【図2】本発明の他の一実施例の概略構成のブロック図である。
【図3】図1に示す本発明の一実施例の動作を説明するための図である。
【図4】図2に示す本発明の他の一実施例の動作を説明するための図である。
【図5】図2に示す本発明の更に他の一実施例の動作を説明するための図である。
【図6】図2に示す本発明の更に他の一実施例の動作を説明するための図である。
【図7】図2に示す本発明の更に他の一実施例の動作を説明するための図である。
【図8】図1に示す本発明の他の一実施例の動作を説明するための図である。
【図9】従来の監視カメラシステムの一例の概略構成のブロック部を示す。
【図10】従来の監視カメラシステムの動作を説明するための図である。
【図11】従来の監視カメラシステムの他の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
【0061】
101、901:カメラ装置、102、902:A/D変換部、103、203、903:エンコーダ部、104、904:伝送路、105、905:監視センタ、106、906:中央処理装置、107:画像処理部、108、907:記憶部、109、908:表示部、110、909:操作部、201:信号処理部、202:方式変換部、204、205:制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の映像信号を送信する映像信号送信側と上記映像信号を受信する映像信号受信側とを伝送路で接続し、上記映像信号受信側で上記複数の映像信号をマルチ表示する映像処理システムにおいて、上記映像信号受信側は、中央処理装置と、画像処理部と、記憶部と、表示部および操作部を有し、上記記憶部に上記表示部に表示する複数の映像信号の表示位置と大きさを設定する表示画面を設定すると共に、上記記憶部に管理テーブルを記憶し、上記管理テーブルに上記表示画面に表示する映像信号の上記表示位置に対応して上記複数の映像信号のそれぞれについて少なくとも上記映像信号の表示するフレーム数を対応させたことを特徴とする映像処理システム。
【請求項2】
請求項1記載の映像処理システムにおいて、上記映像信号送信側は、複数のカメラ装置を有し、上記複数のカメラ装置からの映像信号を上記記憶部に記憶し、上記操作部の操作により上記画像処理部は、上記管理テーブルに基づいて上記記憶部に記憶されている上記複数の映像信号を上記表示画面の上記表示位置に表示することを特徴とする映像処理システム。
【請求項3】
複数の映像信号を送信する映像信号送信側と上記映像信号を受信する映像信号受信側とを伝送路で接続し、上記受信側で上記複数の映像信号をマルチ表示する映像処理システムにおいて、上記映像信号送信側は、複数のカメラ装置と、上記複数のカメラ装置を制御する第1の制御部と、信号処理部と上記信号処理部を制御する第2の制御部を有し、上記映像信号受信側は、中央処理装置と、記憶部と、表示部および操作部を有し、上記記憶部に上記表示部に表示する複数の映像信号の表示位置と大きさを設定する表示画面を設定すると共に、上記記憶部に管理テーブルを記憶し、上記管理テーブルに上記表示画面に表示する映像信号の表示位置に対応して上記第1または第2の制御部を制御する制御情報を記憶し、上記操作部の操作により上記記憶部に記憶されている上記管理テーブルの上記制御情報に基づいて上記第1の制御部または上記第2の制御部を制御することを特徴とする映像処理システム。
【請求項4】
請求項3記載の映像処理システムにおいて、上記信号処理部は、方式変換部を有し、上記管理テーブルに上記方式変換部の画素数を定める制御情報を記録し、上記操作部の操作により上記中央処理装置は、上記管理テーブルに記録された画素数を定める制御情報に基づいて上記第2の制御部を介して上記方式変換部を制御することを特徴とする映像処理システム。
【請求項5】
請求項3記載の映像処理システムにおいて、上記信号処理部は、エンコーダ部を有し、上記管理テーブルに上記エンコーダ部の符号化のビットレートを定める制御情報を記録し、上記操作部の操作により上記中央処理装置は、上記管理テーブルに記録された符号化のビットレートを定める制御情報に基づいて上記第2の制御部を介して上記エンコーダ部を制御することを特徴とする映像処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−214831(P2007−214831A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−31910(P2006−31910)
【出願日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】