説明

曲げ剛性を増加させるための布地リフレッシュキャビネット装置

布地をリフレッシュするための装置。装置はパリパリで新しい外観及び感触を布地に提供する。装置はまた、従来のアイロン及びプレスを使用せずに布地の皺を制御する。装置はまた、布地に香料及び他の活性物質などの布地リフレッシュ活性物質の供給を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
消費者は、その布地、例えば衣類が、着用前にパリパリした外観及び感触を有し、新しくプレスされていることを所望することが見出されている。布地、例えば衣類を準備する現在の方法としては、洗濯及び乾燥の後アイロン若しくはプレスするか、又は布地をドライクリーニング店に出すことが挙げられる。いくらかの製造元は、悪臭及び皺を低減するための布地処理装置を市販している。これらの装置は典型的に、装置内で蒸気又は噴霧機構を使用して布地を濡らし、その後布地を乾燥させる。これらの装置は、フレッシュ効果及び皺取り効果を提供するものとして説明されるが、これらの装置は十分な時間及びエネルギー使用の範囲内において、十分にパリパリした外観及び感触を提供しないことが見出されている。
【0002】
布地を処理するための、蒸気ベースの装置は典型的には一定量の水を沸点まで加熱し、それによって蒸気を生成する。水を沸点まで加熱するには、相当量のエネルギー及び熱を必要とする。更に、装置で使用される加熱装置は、水を沸騰温度まで加熱するのに必要な温度に到達するまでに一定の時間を必要とする。典型的には、装置は、ユーザーが衣類を入れて装置の電源を入れるまで加熱素子を始動させない。このプロセスでは典型的には、処理サイクルを運転し、達成するために長い時間がかかる。消費者は、消費者が朝準備するのに典型的にかかる時間内に布地が処理され得るように、短い時間内で処理が終わることを所望することが見出されている。蒸気ベースの衣類処理装置は、米国特許第5,815,961号(Estesら)に記載される。
【0003】
装置内に噴霧するか又は布地に流体を直接分配することによって、布地に水及び/又は化学組成物などの流体を分配する別の種類の布地処理装置は、米国特許第6,189,346号(Chenら)である。この方法に関する1つの既知の問題は、装置内の空気流によっては、霧が布地の特定部分に望ましくなく不均一に集まり得ることである。別の問題は、装置内の霧の循環を制御して装置内の布地に向かわせることが困難なため、この装置は布地を十分に湿らすのに望ましくなく長い時間がかかり得ることである。
【0004】
超音波ネブライザを使用して流体を布地に分配することを含む、更に別の種類の布地処理装置が既知である。米国特許第6,726,186号(Gaaloulら)及び同第7,367,137号(Jonssonら)を参照のこと。超音波ネブライザの1つの欠点は、超音波ネブライザが、典型的には、ネブライザヘッド当たり流体2グラム/分程度などの低流量に合わせて設計されていることである。ネブライザを通過する流量を増加させると流体分配が不十分になることがあるので、流量の増加には問題があることが判明している。不十分な流体の分配は、布地の一定の部分が適切に処理されないことへと繋がり、布地の過剰に濡れた部分を乾燥させるために、より多くの運転時間を必要とする場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,815,961号
【特許文献2】米国特許第6,189,346号
【特許文献3】米国特許第6,726,186号
【特許文献4】米国特許第7,367,137号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
布地リフレッシュ装置を提供するこれらの及び他の試みにもかかわらず、短い時間内で十分なパリパリした外観及び感触を提供し、エネルギー効率の良い装置に対する必要性が存続している。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、リフレッシュキャビネットである装置を提供し、本リフレッシュキャビネットは、開口部を有するシェルと、開口部に適合するように構成された引き出し可能な引き出しであって、外側表面を含む引き出し面と、布地又はハンガーなどの布地掛け部材に掛けられた布地を支持し、引き出し面と共に布地を操作可能に支持するように構成された受容領域を形成する支持部材と、シェル内に収容された加熱素子と、受容領域を空気が通過するよう導くように配置された空気流路と、を含み、装置は、ここで定義される、張力を加えない曲げ剛性試験方法により、少なくとも約50%の10分間曲げ剛性増加率を有する。
【0008】
本発明の別の態様は、ここに定義される、張力を加える皺試験方法により、少なくとも約0.5〜3の皺改善等級を有するリフレッシュキャビネットを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の少なくとも1つの実施形態による装置の透視図であって、引き出し可能な引き出しが部分的に開放された位置にある図。
【図2】本発明の少なくとも1つの実施形態による装置の正面図であって、引き出し可能な引き出しが閉鎖位置にある図。
【図3】本発明の少なくとも1つの実施形態による装置を形成する、本明細書で開示された任意のシェルで使用するのに好適な引き出し可能な引き出しの透視図。
【図4】本発明の少なくとも1つの実施形態による装置の透視図。
【図5】本発明の少なくとも1つの実施形態による装置の正面図。
【図6】本発明の少なくとも1つの実施形態による装置の透視図。
【図7】本発明の少なくとも1つの実施形態による装置の正面図。
【図8】本発明の少なくとも1つの実施形態による装置の正面図。
【図9】本発明の少なくとも1つの実施形態による装置の正面図。
【図10】本発明の少なくとも1つの実施形態による装置の正面図であって、引き出し可能な引き出しが垂直方向に延出している図。
【図11】本発明の少なくとも1つの実施形態による装置の透視図であって、引き出し可能な引き出しが図10に示すように垂直方向に延出している図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここで定義されるパリパリ感は、繊維の曲げ剛性と相関すると考えられる布地の感触及び外観の基準である。本明細書の定義により、ujoule/mの単位を有する曲げ剛性は、ここで定義される曲げ剛性試験方法によって、ujoule/mで測定される。
【0011】
理論に束縛されることなく、木綿を含有する布地の曲げ剛性によって測定されるパリパリ感は、布地内又は布地に適用される水分を除去し、水分が除去される際にセルロースポリマー内に水素結合の形成を促進するプロセスによって達成される。プロセス内の水素結合の形成は、布地の曲げ剛性を生成するものと考えられる。水分除去のプロセスは、布地にわたって、低相対湿度の空気を通して、水分を除去することによって達成され得る。周囲空気を上昇させて相対湿度を低減させることは、この効果を達成するために好ましい方法であり、完成した布地に温覚を提供するという追加的な利益をも、また有する。張力を加えることは、布地の外観及び感触がパリパリになり、皺を取ることを助けるものと考えられる。加えて、張力を加えることは、より大きな接触表面積で布地を一緒に圧迫することを促進することがあり、これが水素結合の追加的な形成を可能にする。
【0012】
重要なことに、布地は十分な曲げ剛性を有するように作製することができ、それによってパリパリの感触及び外観を有し、皺が減り、それにより、例えば、蒸気による又は蒸気によらない従来的なアイロン又は加熱プレスによる直接的な熱の適用を使用することなく、新しくプレス及び/又はアイロンされたように見え得ることが見出された。重要なことに、これはプレス若しくはアイロン工程又は機構を伴わない本装置によって達成されるものと考えられる。
【0013】
本発明は、開口部を有する折り畳み不能のキャビネットの形式であり得るシェルと、外側表面を含む引き出し面と、棒、柱、角材、留め金、又は布地若しくはハンガーなどの布地掛け部材に掛けられた布地を支持することができ、引き出し面と共に布地を操作可能に支持するように構成された受容領域を形成する支持部材と、引き出し可能な引き出しはシェル内に適合するように構成された支持部材と、装置内に収容された加熱素子と、受容領域を空気が通過するよう導くように配置された空気流路と、を含む、引き出し可能な引き出しと、を備える、布地処理のための装置を提供する。重要なことには、本発明が、リフレッシュ及び皺取り可能であり、迅速かつ効率的な方法で衣類及び他の織物などの布地に更なる効果をもたらすことができる多用途の装置をユーザーに提供することが判明した。更に、本発明の引き出し可能な引き出しは、装置の内部に手を入れて、ベタベタした又は薄膜状の感触の、以前使用したときの残留物を有し得る装置の内部シェル壁に触ったり、かすめたりする必要なく、キャビネットに布地を入れるための簡単でありながら、使い勝手のよい方法をユーザーに提供する。本明細書で使用する場合、布地は、衣類、衣服、織物、タオル、テーブルクロス、掛け布、椅子カバーなどの1つ以上の品目を含む。本明細書で定義する場合、「操作可能に支持する」とは、吊り下げ部材がその上に掛けられた布地を直接支持できる、又はその上に布地を掛けることができる布地掛け部材を支持できることを意味する。
【0014】
1つの非限定的な実施形態では、装置は幅の狭い設置面積を有し、それによって装置は寝室、クローゼット、又は大型で幅広の装置では不都合な他の生活空間で装置を使用できる。本発明の装置の幅の狭い設置面積は、引き出し可能な引き出しの設計によって達成される。本発明は、開き戸を含む装置と比べると、より少ない水平床面積を占めるが、これは、引き出し可能な引き出しが、開き戸の曲線的な動作によるより広い設置面積を有する、従来の開き戸と比べたキャビネットのシェルに比べて、同じ又はそれより狭い水平方向の設置面積を占めるからである。したがって、本発明の装置は、より小型であり、住宅の様々な部屋で使用するのに便利である。更に、本発明の装置は、従来の装置よりもスリムな外観であると考えられ、住宅の様々な部屋で使用するのに好適であり、迅速かつ効果的に布地を湿らせる、十分な噴霧力又は吹き付け力を提供し、更に組成物の効果的な分配を達成する。
【0015】
引き出し可能な引き出しの引き出し面に向かって装置を見た場合、シェルが引き出し可能な引き出しの引き出し面よりも大きい周囲寸法を有するように構築することが望ましい場合もあることが確認されている。1つの非限定的な実施形態では、装置を正面図で見た場合などに、シェルの少なくとも一部分が、引き出し可能な引き出しの引き出し面の周囲を超えて横方向、つまり水平方向に延びる。図2を参照。1つの実施形態では、シェルの片側又は両側が、引き出し可能な引き出しの引き出し面の周囲を越えて延びる。更に別の実施形態では、シェルの側部は、引き出し面の周囲を越えて更に延び、引き出し可能な引き出しの受容領域からのより大きい横方向距離をもたらす、1つ以上の側面突出部を更に含む。本発明は、装置の横幅を延ばすことによって、装置内に収容された任意の布地から所望の距離だけ離して配置された分配ヘッド(スプレーヘッド、散水ノズル、音波又は超音波ネブライザ、圧力旋回アトマイザー、高圧噴霧ノズル、及びこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない)を含みやすくできる。シェルの一部分の周囲を引き出し可能な引き出しの引き出し面の周囲を越えて延ばすと、装置は、装置全体が不必要に広い幅を有する必要なく、分配ヘッドから布地までの距離を増加させることができる。更に、引き出し面の幅を最小化することによって、装置の周囲を越えて横方向、つまり水平方向に延びるシェル、又は1つ以上の側面突出部を提供しつつ、装置の外観はより薄くなり、それでもなお布地への十分な組成物の分配を達成できる。
【0016】
図1は、少なくとも1つの開口部を形成するシェル100を含む、布地処理装置10の透視図であり、引き出し可能な引き出し200は部分的に開放された位置にある。この実施形態では、引き出し可能な引き出しは、任意の好適な機械的手段又は手動手段によってシェルに形成された開口部から引き出す又は作動させて出すことが可能な前面引き出しとして示される。引き出しを引き出すための機械的手段の非限定例には、バネ仕掛けの引き出し、チェーン駆動の引き出し、及びレバー式の引き出しが挙げられる。別の非限定的な実施形態では、引き出し可能な引き出しは、横方向、つまり水平方向とは対照的に、上方向、つまり垂直方向にシェルから出るように配置できる。図1との比較において図10を参照されたい。1つの実施形態では、引き出し可能な引き出しは、車輪、又はローラーベアリグ付き若しくはローラーベアリング無しの摺動部など1つ以上の摺動部材を含み、これらは、シェルから設けられたレールに沿って摺動するように構成できる。1つの非限定的な実施形態では、シェルは、一対の側壁、上壁、前壁、後壁、及び底壁を含む折り畳み不能の部材であり、上壁、前壁、及び後壁の1つの少なくとも一部分は、引き出し可能な引き出しの引き出し面により形成できる。引き出し可能な引き出し200は、外側表面212を有する引き出し面210を含む。1つの実施形態では、引き出し面は、閉鎖位置においてシェルの開口部を少なくとも部分的に封止する。引き出し面がシェルの開口部を完全には封止しない場合、封止内の間隙は、装置の換気システムにおける吸入口及び/又は排出口の機能を実行できる。別の非限定的な実施形態では、引き出し面は、閉鎖位置においてシェルの開口部を完全に封止する。更に別の実施形態では、引き出し面の外側表面が、シェルと同一平面となる閉鎖部を形成する。
【0017】
引き出し可能な引き出しを、シェルの内部から引き出し可能な引き出しを取り出すための任意の取っ手213と共に示す。引き出し可能な引き出しは、1つ以上の布地を操作可能に支持できる支持部材230を更に含み、引き出し面の支持部材は、布地の受容領域を形成する。好適な支持部材の非限定的な実施例には、引き出し面からシェル内部へと延びる棒、柱、角材、ロープ、コード、又は留め金が挙げられる。1つの非限定的な実施形態では、支持部材は、ハンガーなど布地掛け部材を支持する留め金又は切り欠きを更に含む。別の非限定的な実施形態では、支持部材は、支持部材に固定して又は取り外し可能に取り付けられたハンガーを支持する。別の非限定的な実施形態では、支持部材は、支持部材を延ばしたり、縮めたりできる伸縮部を更に含む。1つの非限定的な実施形態では、装置は、布地全体又は布地の個別部分からの皺取りを支援できる張力システムを更に含む。1つの実施形態では、張力システムは、引き出し可能な引き出しと共にハンガーによって提供される。当該技術分野において既知の好適な張力装置には、その上及び/又は周囲に布地を掛けたり、伸長したりするのに使用できる、伸縮式ハンガー、吊り下げ用の重り、柱、又は棒が挙げられる。張力システムの更なる非限定例を、下記で開示する。
【0018】
引き出し可能な引き出しを、任意の後面220及び任意の底部240と共に示す。この位置では、後面はシェル内に収容され、引き出し可能な引き出しは装置から完全には取り外されない。1つの非限定的な実施形態では、引き出し可能な引き出しは完全に取り外し可能な引き出しであり、つまり、この引き出しは、シェルから取り外すことができる。別の非限定的な実施形態では、引き出し可能な引き出しは移動可能ではあるが、シェルに取り付けられており、結果、引き出し可能な引き出しを摺動自在にシェル内に収容できるが、完全には取り外せない。引き出し面210を、支持部材230によって後面220に接続された状態で示す。図1に示す支持部材は、引き出し面及び任意の後面の両方に取り付けられた状態で示されているが、支持部材は、引き出し面又は任意の後面のいずれかに接続され得る。あるいは、支持部材は、引き出し面及び後面のいずれかにヒンジにより取り付けられてよい。シェルの内部空間内にぴったり収まる後面をもたらすことによって得られる重要な利益は、ユーザーが側壁の状態に、又はこの中に設けられる任意の管若しくは配線にさらされることが限定されることである。繰り返し使用すると、側壁の内部は、装置内で噴霧された又は吹き付けられた布地処理組成物及び布地から蒸発した布地処理組成物からの残留物又は蓄積物を集める場合があると考えられる。引き出し可能な引き出しの後面を設けることによって、ユーザーが側壁の内部にさらされることが限定される。更に、ユーザーがシェル内に収容されている管、ホース、配線、又は電子機器のいずれにも到達できないので、後面は安全性を高める。
【0019】
図1に示される装置は、加熱素子300及び空気流路400を更に含む。引き出し可能な引き出しが閉鎖位置にある場合、空気流路は、少なくとも空気の一部を受容領域に向ける及び/又は受容領域を通過させるように導く。加熱素子は、加熱素子が対流、伝導、又は放射のいずれかによってシェルの内部へ、具体的には受容領域へ、更に具体的には受容領域内に収容された任意の布地へ熱を移動できる、シェル内の任意の場所に配置できる。好適な加熱素子としては、電熱線又はコイル、赤外線電球、マイクロ波加熱素子、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。この実施形態では、加熱素子300をシェル下部とぴったり重なるように提供し、後面をシェルの後方に向けて移動した場合に引き出し可能な引き出しの閉鎖を遮らないようにすることができる。
【0020】
空気流400は、吸入口410及び排出口420を含む換気システムによって促進される。1つの実施形態では、吸入口は排出口の下に配置される。これによって、積極的な空気流を必要とせずに、熱風を自然に対流させ、移動させて排出できると考えられる。別の実施形態では、吸入口は排出口の上に配置される。吸入口から排出口へと流れる空気は、自然対流又は強制通風によるものであってよい。強制通風の場合、ファン又は他の強制空気移動手段が空気流路に挿入されてよい。ファンは、摺動ドア機構との干渉を避けるために、吸入口410又は排出口420の近くにあってもよい。空気流手段は任意の設計でよいが、典型的には、所望の流量を達成するに必要な放射状、遠心、又はクロスフローブロワ設計のファンである。
【0021】
1つの非限定的な実施形態では、排出口は、炭フィルターなど空気ろ過システムを含む。空気ろ過システムは、処理済みの布地又は装置の内部からの悪臭の捕捉に使用でき、及び/又は布地処理組成物からもたらされる過剰な芳香剤若しくは香料の捕捉に使用できる。理論に束縛されるものではないが、排出口に空気ろ過システムを提供することによって、布地から放出される悪臭が、装置を囲む周囲空気に放出されないものと考えられる。これは、放出された悪臭が顕著であり得る、住宅の寝室又は他の部屋で装置が使用される場合に特に望ましい。空気ろ過システムは、交換式であり得る。別の非限定的な実施形態では、排出口は、排出物から水分及び/又は他の物質を除去する化学物質捕捉部材を含む。別の非限定的な実施形態では、装置は、空気ろ過システム及び/又は空気処理システムを更に含む。1つの非限定的な実施形態では、吸入口を排出口の下に配置してもよく、(加熱素子300によって加熱された)装置内の熱風の移動によって、冷たい周囲空気をシェルに吸い込むようにすることができる。受容領域を上昇する熱風は、受容領域に配置された任意の布地を避けて通ったり、通過したりして、布地を乾燥させることができる。理論に束縛されるものではないが、熱により、ある程度の微生物及び細菌の抑制又は滅菌、並びに布地に存在し得る臭気の原因となる物体の除去が可能になると考えられる。この抗菌効果は、布地を十分な高温にさらして、微生物及び/又は細菌を抑制、除去、及び場合よっては滅菌する結果であると考えられる。
【0022】
1つの非限定的な実施形態では、空気処理(フレッシュニング、脱臭、消毒など)システムは、排出口の一部分であるか、排出口付近に設けられ、装置から排出された空気が、空気と共に空気処理成分をもたらす。好適な液体活性物質の非限定例は、香料、空気清浄剤、防臭剤、異臭除去剤、悪臭中和剤、家庭用洗浄剤、消毒剤、殺菌剤、忌避剤、殺虫剤、ムード向上剤、アロマセラピー製剤、治療用液体、薬剤、又はこれらの混合物を含む。これらの、及び他の好適な活性物質が、Tollensらの名で発行された米国特許第7,490,815号に開示されている。1つの非限定的な実施形態では、この装置により、消費者は空気処理組成物の放出に関する投与量及び/又は投与頻度を手動で若しくは自動的に決定できる。空気処理装置は(排気を使用して空気処理成分を放出するなど)排出/換気システムの一部であってよいが、空気処理装置は、排出換気システムから分離した要素であってもよい。
【0023】
当業者は、装置が閉鎖位置、つまり作動位置にあるときに通気口又は加熱素子が装置の後面付近に設けられる場合、後面に形成された1つ以上の開口部を空気及び/又は熱が通過でき、受容領域及び装置内で支持された布地に入るように後面が設計されていることを理解するであろう。したがって非限定的な1つの実施形態では、後面は、空気流による空気の通過を促進し、熱が受容領域に入って、蒸発した任意の布地処理組成物及び悪臭と共に装置から出ることを可能にするために配置された1つ以上の開口部を含む。更に、配線、分配ヘッドなど内部部品が装置の内部に設けられる場合、後面は操作可能に設計されており、引き出し可能な引き出しの開閉時に後面は装置のいずれの内部部品にもぶつからない。更に別の非限定的な実施形態では、引き出し可能な引き出しの開閉は更に他の要素を作動させ、装置の作動を開始できる。
【0024】
装置の奥行き12(図示せず)は、引き出し可能な引き出しがシェル内で閉鎖位置にあるときに装置の総奥行きを測定することで算出できる。引き出し面がシェルに引っ込んでいない1つの非限定的な実施形態では、装置の奥行きは、シェルの奥行き120と引き出し面の厚み220との合計に等しくなる。引き出し面がシェルに引っ込んでいて、引き出しの外側表面がシェルとぴったり重なる場合、装置の奥行きは、シェルの奥行き120と等しい。1つの実施形態では、装置の奥行きは約61cm(24インチ)〜約152cm(60インチ)、あるいは約76cm(30インチ)〜約122cm(48インチ)、あるいは約91cm(36インチ)〜約107cm(42インチ)である。シェルは、高さ125も有する。
【0025】
更に、この実施形態に示されるように、シェルは幅127を有し、引き出し面は幅227を有する。1つの実施形態では、装置は、約71cm(28インチ)未満、あるいは約51cm(20インチ)未満、あるいは約41cm(16インチ)未満、あるいは約31cm(12インチ)未満の最大横幅を有する。本明細書で定義する場合、最大横幅は、装置を正面から見たときに決定される。最大横幅は、最大幅を有する要素に応じて、底部、シェル、又はシェルから離れるように延びる任意の突出部、又は引き出し可能な引き出しの引き出し面で測定できる。1つの実施形態では、装置は、約9〜約1、あるいは約4〜1.2、あるいは約2〜1.5の、引き出し可能な引き出しの引き出し面の最大横幅に対する装置の最大横幅の比率として定義される、幅比を有する。
【0026】
重要なことに、約2未満の幅比を有する装置を提供することによって、これは装置が一般的な幅の扉を有する所望の外観を提供し、更に受容領域内に配置された布地から分配ヘッドが配置された装置の側面の位置までの距離を増加させることが判明している。
【0027】
1つの非限定的な実施形態では、装置は、約1〜約30、あるいは約2〜約15、あるいは約3〜約10、あるいは約5の設置面積縦横比を有する。設置面積縦横比は、任意の底部スタンド又はシェル幅など、装置10の最大横幅に対する装置10の最大横長の比率である。驚くべきことに本発明は多用途であり、家庭容量で使用される場合には多くの異なる領域に好適に配置できることが判明している。例えば、本発明の装置を住宅の洗濯領域で使用する場合、従来の洗濯機及び/又は乾燥装置の横に配置できる。重要なことには、本明細書で定めた設置面積縦横比を有する装置を提供することによって、装置は多用途であり、寝室又は他の居住領域など狭い空間の壁に沿って、又はクローゼット内で使用し、これらの場所にぴったり収まることができる。装置は、キャビネット、化粧台、TV台、又は長椅子の横に配置できる。重要なことには、装置を開いたときに、設置面積幅は増加しない。1つ以上の開き戸又はファスナーなどによって開放可能に封止されている開口部を含み、キャビネットに取り付けられている装置は、より大きい設置面積幅を必要とする。これは、扉又は開口部が開放位置にあるときに、装置の幅を越えて揺動する又は垂れ下がる傾向にあるからである。本明細書に定める寸法を有する装置を提供することによって、装置の外観は、当該技術分野において開示されている布地処理及びリフレッシュ装置と比較して、大幅に目立たなくなると考えられる。また、本明細書に定める寸法を有する装置を提供することによって、装置は、寝室又は他の居住領域でより容易かつ便利に使用され、着衣、脱衣、着替えなどの動作中にユーザーがより容易に装置を使用できるようになると考えられる。
【0028】
図2は、本発明による装置の正面図であり、引き出し可能な引き出し200は閉鎖位置にある。シェル100は、引き出し可能な引き出しの引き出し面よりも大きい幅を有してよい。1つの実施形態では、装置は、引き出し面210の前面平面周囲を越えて延びる1つ以上の突出部を更に含む。この実施形態では、突出部は、引き出し面より大きい幅、高さを有するように示される、シェル100を含む。更に、図2は、シェルの側壁に形成された2つの追加側面突出部130を示す。したがって、シェル幅127は、装置の中心線14に対して垂直な平面で測定する場合、シェルの対向する側部の2点間の最大横幅距離として測定されるようになる。本明細書で定義する場合、中心線は、装置の中心軸である。側面突出部は、分配ヘッドと吊り下げられた布地との間の距離を若干増加できる、様々な好適な形状で提供されてよい。
【0029】
本発明の装置は、シェル200の側壁に配置された複数個の分配ヘッド620を更に含む。1つの好適な実施形態では、分配ヘッドは、1つ以上のスプレーヘッド及び任意に1つ以上の超音波ネブライザを含む。布地処理組成物の流量が高いこと、例えばノズル当たり流体2グラム/分を超えることが望ましい場合、分配ヘッドが好ましい。好適な分配ヘッド及びスプレーヘッドの非限定的な実施例は、2009年3月28日にMeschkatらの名で出願された、米国特許出願第61/163924号に提供される。1つの非限定的な実施形態では、装置は1つ以上の側面突出部130を含み、1つ以上の分配ヘッド620を側面突出部の内部に配置して、ヘッド620と受容領域に収容された任意の布地との横方向距離を増加させることができる。当業者は、シェルの各側壁に配置された2組以上の分配ヘッドを設けることによって、より迅速で効率的な方法で布地を湿らせることができることを理解するだろう。更に、分配ヘッドと布地との水平距離を増加させることによって、分配される流体はより多くの空間を有し、布地のより多くの領域に分散して、広がることができる。
【0030】
1つの非限定的な実施形態では、装置は、約30cm(12インチ)未満、あるいは約20cm(8インチ)未満、あるいは約15cm(6インチ)未満、及び少なくとも約10cm(4インチ)、あるいは少なくとも約15cm(6インチ)、あるいは少なくとも約25cm(10インチ)の、布地が配置される受容領域(装置の中心線又は中心軸14として決定できる)と、シェルの側壁又は側面突出部のいずれかに配置される少なくとも1つの分配ヘッドとの横方向距離を有する。図2は、シェルの上部に配置され、装置内の任意の布地に下向きに噴霧するように配向された任意の分配ヘッド623を更に示す。更なるスプレーヘッドは、引き出し面若しくは後面の内部、又は分配ヘッドが好ましくは布地の適用範囲を最大化するよう配置され、いずれの支持部材によっても噴霧干渉されない底部240など、装置内部の至る所に配置できる。
【0031】
分配ヘッドが1つ以上のスプレーヘッドを含む1つの非限定的な実施形態では、スプレーヘッドは、1つ以上のスプレーノズル、例えば、2つ、3つ、4つ、5つ又は6つのスプレーノズルを含んでもよい。スプレーヘッド内の複数のスプレーノズルにより、処理対象の衣服に対する有益組成物の効果的な直接分配が可能になり、散布時間を最小化する。有益組成物の分配は、散水ノズル、音波若しくは超音波ネブライザ、圧力旋回アトマイザー、高圧噴霧ノズル、又はこれらの組み合わせなど任意の好適な装置を使用して達成し、標的粒径及び適用パターンを供給できる。好適なノズルの非限定例には、Spray Systems,Incorporated(Pomona,California)からモデル40番号850、1050、1250、1450、及び1650として市販されるノズルが挙げられる。別の好適なスプレーヘッド又はノズルの例は、Seaquist Dispensing(Cary,Illinois)によってモデル番号DU3813として製造される圧力旋回噴霧ノズルである。
【0032】
排出ノズルは、加圧スプレー又は空気補助を使用する2流体ノズルのいずれかを使用して流体噴霧ノズルとして機能できる。加圧スプレーノズルは、処理用流体の噴霧を支援するための高圧空気を必要としないという利点を有する。例えば、高圧電源を使用して静電スプレーノズルとして機能させるなど、特別なノズル設計も使用できる。
【0033】
好適なスプレーヘッドは、単独ノズル又は複数のノズルを含む複合ノズルであってよい。1つの好ましい非限定的な実施形態では、装置の各側面の側面突出部に内蔵された4個のスプレーヘッドが存在し、各スプレーヘッドは、ドーム形のハウジングに取り付けられた4個の別個のスプレーノズルを備える。ノズルの設計は、典型的には、シェルの設計と共に選択される。側面突出部が存在しないこと、又は側面突出部が薄いことが望ましい場合、処理対象の衣服までの距離が短いときに幅広い適用範囲を得るために、典型的には、より広い噴霧角を提供するノズルが使用される。より広い突出部距離は、若干狭い噴霧角を有するノズルによる許容可能な適用範囲の達成を促進できる。
【0034】
ノズル流量は、使用されるノズルの数に応じて異なってよい。典型的には、ノズル流量にノズルの数を乗じて噴霧時間を乗じると、適用される有益組成物の所望の量が算出される。好ましい態様では、総噴霧時間は約200秒未満、より好ましくは約100秒未満、及び更により好ましくは約10秒未満である。それぞれ4個の個別ノズルからなる合計8個の複合ノズルが存在する1つの非限定的な実施形態では、小型ポンプ及び圧力旋回ノズルを使用する噴霧時間は約2秒であり、噴霧される総有益組成物は最大約10グラム、あるいは最大約25グラム、あるいは最大約50グラム、あるいは最大約100グラムである。当業者は、装置内のスプレーノズルの数を増加させることによって、装置の総流量を増加させることができること、例えば、1個のスプレーノズルは約1グラム/秒の増加をもたらすことができることを理解するだろう。スプレーヘッドに加えて、装置は、当該技術分野において既知の超音波ネブライザなど1個以上の超音波ネブライザを含むこともできる。
【0035】
任意に、有益組成物は、噴霧前に加熱されてもよい。噴霧前の有益組成物の予熱は、電熱線若しくは加熱コイル、赤外線電球、マイクロ波加熱、放射加熱又は当業者に既知の加熱手段など任意の加熱素子によって達成されてよい。
【0036】
図3は、本発明の少なくとも1つの実施形態による装置と共に使用するための引き出し可能な引き出し200の透視図である。引き出し可能な引き出しは、引き出し面210及び任意の後面220の両方に取り付けられた、棒、柱、又は角材の形態などの支持部材230を含む。1つの非限定的な実施形態では、引き出し可能な引き出しは単一の掛け部材を含み、別の非限定的な実施形態では、複数の支持部材が複数の支持部材の形態などで提供される。別の非限定的な実施形態では、装置は、支持部材によって支持される、1つ以上の布地掛け部材を更に含む。布地掛け部材は、留め金、スナップオン取り付け具、又は他の好適な機構で好ましくは取り外し可能に該支持部材に取り付けられ、布地を受容領域内に配置する間、布地掛け部材は該支持部材上で支持されることができる。別の非限定的な実施形態では、1つ以上の布地掛け部材が支持部材に恒久的に取り付けられる。別の非限定的な実施形態では、1つ以上の布地掛け部材が支持部材にヒンジにより取り付けられる。
【0037】
本明細書に記載するように、任意の後面は、シェルの内部寸法に概ねぴったりな適合を形成でき、引き出し可能な引き出しが完全に延出されて開放位置にある場合には、ユーザーは後面の後ろにあるいずれの構成要素にも到達できない。当業者は、後面がシェルの内法を正確に占める必要はなく、側壁に沿ってシェル内で又はシェルの後方で作動するには、配線、管、ホース、分配ヘッド、通気口、又は他の内部要素が必要であることを理解するだろう。更に、装置が1つ以上の側面突出部を含む場合、側面突出部に内蔵されたいずれの分配ヘッドも移動する後面と必要以上に接触しないように、側面突出部は後面の寸法を超えて横方向にも延びる。シェルの後方に換気システムの1つ以上の通気口を含む1つの非限定的な実施形態では、後面は、通気口を通過して、引き出し可能な引き出しの受容領域に空気を入れることができる開口部を含むように操作可能に設計できる。更に、引き出し可能な引き出しは底部240を含む。底部は、引き出し面と同じ幅か、又は引き出し面よりも小さい幅を有してよい。1つの非限定的な実施形態では、底部は、引き出し可能な引き出しの下に提供された任意の加熱素子に露出できるようにする穴、及び/又は自然若しくは強制通風対流のいずれかによって熱風流を促進するための通路を含む。
【0038】
図4は、本発明の少なくとも1つの非限定的な実施形態による装置の透視図である。この実施形態では、側面突出部130は、弧形状(arcoidal shape)を有するように示され。側面突出部の好適な形状には、矩形、正方形、若しくは(図6に示されるように)他の多角形など任意のプリズム形状、又は円、楕円、若しくは長円などの弧形状が挙げられる。図4は、閉鎖位置にある装置の奥行きである、装置の奥行き12を有するように示される。この実施形態に示されるように、装置の奥行きは、引き出し面及びシェルの奥行きの合計であってよい。別の非限定的な実施形態では、引き出し可能な引き出しの引き出し面210がシェルの残りの部分に対して同一平面にとどまる場合、装置の奥行きは、シェルの奥行き120に概ね等しい(ただし引き出し面の外側表面が、引き出しの取っ手213など外側に向かって延びる任意の要素を更に含む場合を除く)。
【0039】
図5は、本発明の少なくとも1つの非限定的な実施形態による装置の正面図である。図5の装置は、図5が底部スタンド800を更に含むことを除いて、図4の装置と同様である。底部スタンドを含む実施形態では、装置の設置面積幅は、引き出し面若しくはシェルの最大幅、又は底部スタンドの最大幅のいずれか大きい方である。この実施形態では、設置面積幅は、底部スタンドの最大幅として測定される。
【0040】
図6は、本発明の少なくとも1つの非限定的な実施形態による装置の透視図である。図6は、四角又は直角プリズム形状など方形又は四辺形の形状を有する側面突出部134を示す。図6は、第2の引き出し面510を備える第2の引き出し可能な引き出し500を更に含む。
【0041】
1つの非限定的な実施形態では、引き出し可能な引き出しは、シェルの内部に引き込まれる。シェル内に引き出し可能な引き出しを更に封入するために、シェルの外側開き戸が設けられてもよい。任意に、このシェルの外側扉は開口部を含むことができ、ユーザーがつまみ又は取っ手を引いて、単一の動作でシェルの外側扉をヒンジにより開き、引き出し可能な引き出しを引き出すことができるように、引き出し可能な引き出しのつまみ又は取っ手が露出している。1つの非限定的な実施形態では、つまみ又は取っ手が、シェルの外側扉の開口部から突き出ている。
【0042】
本発明の装置は、好ましくは布地処理組成物の供給源を含む。1つの非限定的な実施形態では、布地処理組成物の供給源は、第2の引き出し可能な引き出し500に配置されたリザーバ610又はシェルの上部に配置されたリザーバ612を含む。リザーバが第2の引き出し可能な引き出しに配置された場合、リザーバには、第2の引き出し可能な引き出しを引き出すことによって到達できる。リザーバが上部の引き出し可能な引き出しを形成するシェルに配置されている場合、リザーバに到達できるようにシェル内に開口部を設けてもよい。布地処理組成物用リザーバは、装置内に設けられた1つ以上の分配ヘッドに操作可能に接続され、1つ以上のスプレーヘッドは、布地処理組成物を受容領域に向かって分配できるように配向される。重要なことには、リザーバは、詰め替え式又は交換式のリザーバであってよい。
【0043】
別の非限定的な実施形態では、布地処理組成物の供給源は、装置内に設けられた複数個の分配ヘッドに操作可能に接続された布地処理組成物用リザーバ、独立スプレー部材、建物の配管システムに操作可能に接続された流体輸送部材、又はこれらの組み合わせを含む。好適な独立スプレー部材には、FEBREZE(登録商標)布地用スプレー、DOWNY(登録商標)Wrinkle Releaseスプレーなど既知のハンドスプレー製品、若しくはその他の市販のスプレー装置(スプレー式洗濯のり若しくはボトル入り芳香スプレーなど)、又はFEBREZE(登録商標)Air Affectsなどエアゾール缶スプレー製品が挙げられる。好適な独立スプレー部材の寸法は、0.35(12oz)容器及び0.8L(27oz)容器である。独立スプレー部材は、装置とは別個に提供できるボトル、又はボトルスタンドなど装置に取り外し可能に取り付けできるボトルであってよい。ユーザーが単に布地を水で湿らせることを所望する、1つの非限定的な実施形態では、布地処理組成物の供給源は、洗濯機又は住宅の蛇口など別の装置から供給され得る。好適な、非限定的な布地処理組成物の供給源としては、2010年3月25日にSmithらの名で公開された米国特許出願公開第2010/0071777号、及び2008年12月18日にSmithらの名で出願された米国出願第61/138539号に開示された流体分配システムが挙げられる。
【0044】
図7は、本発明の少なくとも1つの実施形態による装置の正面図である。この装置は、図6に示される実施形態と同様であるが、側面突出部134と側壁との間の凹状に湾曲した境界面135を有する側面突出部を示す。更に、図7は任意の底部スタンド801の上に支持されており、任意の底部スタンドは、引き出し面幅227を超える設置面積幅827をもたらしている。任意の底部スタンドは、特に設置面積縦横比を考慮すれば、転倒に対して向上した安定性を提供する。この実施形態では、装置の最大横幅は、側面拡張部を形成するシェルの部分の幅を越えるものとして示される、任意の底部スタンド827の幅である。任意の底部スタンドが取り外されたか、提供されない場合、最大横幅はシェル幅127となる。
【0045】
図8は、本発明の少なくとも1つの非限定的な実施形態による装置の正面図である。図8は、丸みを帯びた上部150を含む。1つの非限定的な実施形態では、丸みを帯びた上部は完全に平滑ではなく、その上に置かれる布地を支持するために使用できる表面を含む。丸みを帯びた上部の摩擦係数を増加させることによって、布地を機械装置の上に掛けることができる。1つの非限定的な実施形態では、上部(図8に示すように丸みを帯びているか、又は図1〜7に示すように平坦である)の静止摩擦係数は、ビスコース、木綿、及びナイロンなど一般的な布地に対して約0.10を超える。1つの非限定的な実施形態では、装置の上部は非平滑仕上げ、例えば波形仕上げ、テクスチャー仕上げ(粗いサンドペーパーに似ている)を有するか、又はゴム若しくはシリコーンコーティングなど粗い又は把持表面コーティングを有する。更に、図8は、設置面積幅827を有する平坦な底部スタンド802の上で装置が支持される実施形態を示す。更に、任意の取っ手213は、把持して引くために好適な任意の形状を有してよい。1つの非限定的な実施形態では、213に示す要素は、ユーザーが押して、シェルから引き出し可能な引き出しを外す及び/又は少なくとも部分的に取り出すことができるボタンであってよい。このボタンは、引き出しを引っ込めて、機械をオンにして作動させる、単一の作動トリガであってよい。引き出し可能な引き出しはバネ仕掛けであってよく、作動時には自動的にシェルから離れるように延出する。掛け部材に接続された引き出し可能な引き出しを提供することによって、引き出し可能な引き出しを延出させるという単一の動作で、掛け部材が自動的に引き出されると考えられる。したがって、装置の内部に到達する及び/又は掛け棒を引き出す追加工程は不要である。更に、掛け部材を自動的に露出させることによって、ユーザーが装置のいずれかの内容物に触れたり、接触したりする必要がない。装置の内容物は、繰り返し使用すると、ほこり又は任意の乾燥した布地処理組成物の堆積物及び/又は蓄積物を形成する傾向にある。ユーザーが必要とする内容物との接触量を減少させることによって、装置の使用が簡易化され、より衛生的かつ清潔になる。
【0046】
別の非限定的な実施形態では、キャビネットは、例えば任意の装置又は電化製品のコンピュータプログラム部分などを含む、ユーザーが装具とやり取りできる集合手段を含む、ユーザーインターフェースを含んでよい。種々の実施形態では、インターフェイスの使用は、入力、出力、又はこれらの組み合わせを含んでよい。入力では、ユーザーが電化製品10に情報を入力し、電化製品の運転を操作又は制御できる。出力では、電化製品10がユーザーの利益のために効果をもたらすことができる。様々な実施形態において、入力及び出力は視覚装置、オーディオ装置、及び触覚装置を含んでよい。1つの実施形態では、入力はタッチキーパッドとして構成されてよく、出力はディスプレイ、発光インジケータ、及び/又は警報器として構成されてよい。
【0047】
1つの非限定的な実施形態では、装置は1つ以上の排液管(図示せず)を更に含み、キャビネットから任意の排液受け皿(図示せず)に過剰な布地処理組成物を排出できる。排液管は、引き出し可能な引き出しの底部内に形成された開口部の形状及び/又はシェルの下部に形成された開口部の形状であってよい。第2の引き出し可能な引き出しを含む実施形態では、排液受け皿は引き出し可能な引き出しと共に又は第2の引き出し可能な引き出しの下に配置でき、排液受け皿に達する過剰な布地処理組成物が従来の冷蔵庫又は冷凍庫の排液受け皿と同様の方法で蒸発できる。
【0048】
図9は、本発明の少なくとも1つの非限定的な実施形態による装置の正面図である。図9に示すように、シェルの側壁は、複数個の側面突出部137を形成してよい。それぞれの突出部は、好ましくは少なくとも1つの分配ヘッドを含む。装置の高さ全体に側面突出部を設けることによって、分配ヘッドは、引き出し可能な引き出しの受容領域内に収容された布地全体の両面を効果的かつ迅速に湿らせることができる。更に、図9は、装置が底部スタンド803を含む実施形態を示す。この底部スタンドは、装置の容易な移動及び可搬性を可能にするために車輪又はそりであってよい。
【0049】
図10は、本発明による装置の正面図であり、装置は、シェル100から離れるように垂直、つまり上方向に引き出しを延出させることによって開く引き出し可能な引き出し200を含む。シェルから離れるように引き出しを延出させる(つまり引き出しを上方向に引き出す)ための好適な方法には、装置内に設けられたバネ仕掛けの部材、又は自動開放を可能にするチェーン駆動若しくはレバー式の機構が挙げられる。1つの実施形態では、引き出し可能な引き出しは手動で上向きに引っ張られる。この図に示すように、引き出し可能な引き出し200は引き出し面210を含み、引き出し可能な引き出しの引き出し面の最大横幅227を有する。この実施形態の装置は、装置の最大横幅127を更に含む。
【0050】
図11は、シェル100から離れるように垂直、つまり上方向に引き出しを延出させることによって開く、引き出し可能な引き出し200も含む装置の透視図を示す。拡張可能な(Expandable)引き出し200は、外側表面212を有する引き出し面210を含む。この実施形態に示すように、引き出し可能な引き出し200は支持部材230を含む。布地が受容領域内の支持部材に吊り下げられる場合、引き出し可能な引き出しが閉じられると、布地は装置の内部に運ばれる。装置は、奥行き12及び高さ125を更に含む。
【0051】
更なる任意の要素には、装置の外面に設けられ、作動中の装置の状態を伝える1つ以上の目に見えるしるし、作動中の装置の状態を伝えるサウンドインジケータが挙げられるがこれらに限定されない。1つの非限定的な実施形態では、目に見えるしるしは、秒読みタイマー、赤/黄/緑のステータスライトシステム、作動状態に応じて異なる速度で点滅可能な点滅ライト、又は家庭用電化製品若しくは装置で従来使用されている任意の他のライトを含む。別の実施形態では、サウンドインジケータがコントローラに操作可能に接続され、通知音(好ましくは70dB未満)は段階に応じて異なることができる。
【0052】
1つの実施形態では、装置の作動中、作動中の装置によって発生する騒音レベルは、周波数約3150Hzで、あるいは周波数約4,000Hzで、あるいは周波数約5,000Hzで50デシベル未満である。理論に束縛されるものではないが、このレベルの騒音は十分に静かであり、装置の作動中に睡眠又は休息を取っていることもある任意の人又はペットの邪魔をしないと考えられる。これは、装置が寝室内又は寝室に隣接する若しくは繋がっているクローゼット内で使用される場合、特に重要であることが判明している。人間は、典型的には、20Hz〜20kHzの可聴音域にわたる騒音に敏感であると考えられる。
【0053】
装置は、太陽エネルギー部材、差し込み式AC又はDC電源、電池、燃料電池、潜熱アキュムレータ、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない電源によって作動し得る。
【0054】
好適な布地掛け部材
布地は、当該技術分野において既知の任意の適切な方法によって、布地処理装置の受容領域に配置され得る。1つの非限定的な実施形態では、1つ以上の布地が1つ以上の布地掛け部材に掛けられる。布地掛け部材は、取り外し可能に又は固定して吊り下げ部材に取り付けられる。1つの非限定的な実施形態では、吊り下げ部材は、1つ以上の棒、柱、ロープなどの形状であり、引き出し可能な引き出しの前面及び/又は後面に取り付けることができる(例えば、図1及び図3を参照)。別の非限定的な実施形態において、吊り下げ部材は、引き出し可能な引き出しの引き出し面から延びる。(例えば、図10参照)1つの非限定的な実施形態では、吊り下げ部材は、2つ以上の布地掛け部材(従来の衣類ハンガー又は下記に開示するその他のハンガーなど)を吊り下げる。任意の好適な布地掛け部材は、本発明に従って使用できる。布地掛け部材は、作動中の装置内におけるさびの形成、又は溶解、又は変形の影響を受けにくい材料で作製され得る。好適な布地掛け部材の非限定例は、欧州特許第812556号、同第670135号、及び同第683999号、独国特許第29713157号、米国特許第7,328,822号、同第6,964,360号、同第6,817,497号、同第5,511,701号、同第5,085,358号、及び同第5,664,710号、米国特許出願公開第2008/00616号、同2005/0023310号、並びにJP 110572999号に記載されている。
【0055】
装置内に布地掛け部材を設けることに加えて、1つの実施形態では、装置は、キャビネット内の布地に張力を加えて、装置の作動中に皺を低減する方法を更に含む。本発明の装置の受容領域内に掛けられた布地は、布地が張力を受けるように重みを加えられるか、又は伸長されるかして、皺の低減を向上させることもできる。重り吊り下げ式及び伸長装置などの張力システムは、当業者に周知である。例えば、欧州特許第587173号、独国特許第4435672号及び米国特許第5,344,054号を参照。好ましくは、布地は、容器への配置後かつプロセスの開始前又はプロセスの開始時に張力を受ける。この布地の伸長、いわゆる引っ張りは、プロセス中の皺の弛緩を促進し、装置が作動するにつれて皺のない方向に回復する回復力を布地に提供する。
【0056】
好ましい伸長システムは、重み付き、及び軽量であり、圧縮可能つまり伸縮自在の伸長システムであって、このシステムはバネなどの張力装置を含む。後者のシステムは、必要に応じて張力及び方向を調整可能であると共に、清浄装置及びリフレッシュ装置に追加重量を加えないという利益を有する。これらのシステムは容器内の底部に取り付けられ得る。このようなシステムの1つの非限定的な実施形態は、従来的に車用サンフィルターとして使用され、Halfordsから市販される、ローラーブラインドである。このシステムは、巻上げ式のバネ機構によって延ばしたり、圧縮したりできるローラーブラインドである。布地の引っ張りにこのシステムを適応させるには、ほんのわずかな変更が必要である。1つの好ましい適応例は、装置の底部にこのシステムのハウジングを取り付け、反対側に1つ以上のクランプを設けて、装置内で布地を固定し、したがって布地の伸長、つまり引っ張りを得られるようにすることを含む。バネの張力も、所定の布地の望ましい伸長力に合わせて調整されてよい。クランプの寸法は、2つ以上のクランプがこのシステムに取り付けられるように異なってよい。更に別の実施例は、システムのハウジングに対向して配置されたブラインド張力システムに沿って又は部分的に沿って配置されたクランプを1つだけ有することを含む。
【0057】
1つの非限定的な実施形態において、掛け部材及び任意の張力システムがシェル内で可動である。掛け部材及び任意の張力システムを移動することによって、その中に任意の布地を収容した受容領域が、装置の一側面からもう一方の側面へと横方向などに移動できる。布地を横方向に移動すると、対向する側壁及び/又は任意の突出部の内部に配置された分配ヘッドからの距離を増加できる。したがって、1つの非限定的な実施形態では、装置の内部の片側に布地を移動させ、また一方では装置の反対側から放出されるように布地処理組成物の分配を調整し、例えば布地の前面を湿らせる。それに応じて、別の組の分配ヘッドを作動させて、布地の裏など布地の反対側を湿らせるように、装置の反対側へと布地を移動できる。これにより、湿らせる布地面と分配ヘッドとの横方向距離が増加し、分配を向上できる。移動可能な掛け部材は、チェーン駆動のシステム又は歯車駆動のシステムなど使用に好適な任意の機械的システムによって達成できる。
【0058】
布地処理組成物
任意の従来の液体及び/又は流体布地処理組成物が、本発明から逸脱することなく布地処理組成物として使用できる。好適な布地処理組成物には、皺、悪臭を低減する及び/若しくは除去する、並びに/又は他の望ましい布地処理効果をもたらす、任意の液体若しくは流体組成物が挙げられる。更なる好適な布地処理組成物には、布地及び/又は装置が保管される場所の周囲空気に望ましい香りを付与できる香料及び芳香剤が挙げられる。精製水、水道水などを含む水も、好適な布地処理組成物である。
【0059】
本発明の装置は、好ましくは、悪臭及び/又は皺の低減などによって布地又は衣服をリフレッシュするために使用されるが、しみ防止剤であってよい、並びに/又はしみ、土、変色及び/若しくは布地の着用及び使用からの他の望ましくない影響の除去も補助する組成物を使用することが可能である。
【0060】
1つの非限定的な実施形態では、布地処理組成物は、水並びに任意に界面活性剤、香料、防腐剤、漂白剤、洗浄補助剤、収縮低減組成物、有機溶媒、抗菌剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される部材を含む。布地処理組成物は、揮発性及び不揮発性の成分の両方を含んでもよい。好適な有機溶媒の非限定的な例は、グリコールエーテル、具体的には、メトキシプロポキシプロパノール、エトキシプロポキシプロパノール、プロポキシプロポキシプロパノール、ブトキシプロポキシプロパノール、ブトキシプロパノール、エタノール、イソプロパノール、皺取り剤、着用中防皺剤、半耐久アイロン剤、臭い吸収剤、揮発性シリコーン、及びこれらの混合物である。使用に好適な布地収縮低減組成物の非限定的な例としては、エチレングリコール、プロパンジオールの全ての異性体、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、及びこれらの混合物が挙げられる。1つの非限定的な実施形態では、布地収縮低減組成物は、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1−オクタノール、及びこれらの混合物からなる群から選択される。好適な界面活性剤の非限定的な例としては、エトキシ化アルコール又はエトキシ化アルキルフェノールなど非イオン性界面活性剤が挙げられ、布地処理組成物の最大約2重量%で存在する。好適な洗浄補助剤の非限定的な例としては、シクロデキストリン及び皺取り剤、例えばシリコーン含有化合物が挙げられる。好適な防皺剤の非限定的な実施例としては、揮発性シリコーンが挙げられ、これらのいくつかはDow Corning Corporationより購入することができる。1つのこのような揮発性シリコーンは、D5シクロメチコンデカメチルシクロペンタシロキサンである。本明細書において典型的な布地処理組成物は、少なくとも約80重量%の水、あるいは少なくとも約90重量%の水、あるいは少なくとも約95重量%の水を含んでもよい。好適な布地処理組成物の非限定例は、米国特許第6,726,186号(Gaaloulら)に記載されている。
【0061】
別の好適な布地処理組成物は、共にFrankenbachらの名で発行された、米国特許第6,491,840号で開示される皺低減組成物の分配及び安定性を向上させるために特定のpHを有するポリマー組成物及び同第6,495,058号で開示される水性皺抑制組成物である。
【0062】
更に別の限定的な実施形態において、好適な布地処理組成物が、2009年2月12日にRoselleらの名で発行された米国特許出願公開第2009/0038083号に開示される。例えば、1つの好適な布地処理組成物は、水溶性の四級アンモニウム界面活性剤を含む。典型的には、組成物に含まれる水溶性四級剤の最小レベルは、少なくとも約0.01%、あるいは少なくとも約0.05%、あるいは少なくとも約0.1%であり、一方、水溶性四級剤の典型的な最大レベルは、最大約20%、あるいは約10%未満、あるいは約3%未満、及び一般には約0.2%〜約1.0%の範囲である。実質的に非水溶性の油成分又は油混合物が含まれてもよく、油成分は>1のclogPを有してよい。典型的に、組成物内に含まれる油成分の最小レベルは少なくとも約0.001%、あるいは少なくとも約0.005%、あるいは少なくとも約0.01%であり、一方で油構成成分の典型的な最大レベルは最大約5.0%、あるいは約3%未満、及び一般的には約0.05%〜約1%の範囲である。任意の成分も含まれてもよく、組成物の残部は水である。
【0063】
布地の処理方法
布地の処理方法は、布地を装置の受容領域に配置すること、布地処理組成物を布地の少なくとも一部分に堆積させること、加熱素子を作動させること、及び装置を通気することを含む。1つの非限定的な実施形態では、布地処理組成物を堆積させる工程は、例えばスプレー、蒸発、又は霧吹きなどによって、布地処理組成物を布地の上に分配することを含む。1つの非限定的な実施例において、加熱素子を作動させる工程は更に、装置内の空気を少なくとも約80℃まで、あるいは少なくとも約70℃まで、少なくとも約50℃まで加熱する工程を更に含む。理論に束縛されるものではないが、この熱を加えることは、布地の乾燥に役立つだけではなく、除臭及び/又は微生物抑制の効果を有する場合があると考えられる。更に、抗菌剤を含む布地処理組成物が使用される場合、熱を加えることは、驚くべき悪臭防止及び抗菌の効果を布地にもたらすことがある。別の非限定的な実施形態では、布地を処理する方法は、例えば約18分以内、あるいは約13分以内、あるいは約10分以内に完了する。1つの非限定的な実施形態では、この方法は、1つのボタンを押して装置の電源を入れることを更に含む。
【0064】
曲げ剛性試験方法
以下は、ASTM Method D1388−08 「Standard Test Method for Stiffness of Fabrics;Option A Cantilever Test」によって布地サンプルの曲げ剛性測定値を収集する方法を記載する。
【0065】
工程1.新しい布地材料見本の剥離
繊維工場で適用されたいずれかのコーティング、仕上げなどを取り除くために、新しい布地の剥離が行われるべきである。受容の際、以下に記載の試験布地が、以下に従って剥離及び乾燥されるべきである。
【0066】
装置及び材料
●以下の標準的な布地を2ロット、例えばTestFabrics.com(West Pittston,PA)から獲得する。
○Style 493天竺木綿151グラム/m
○布地は30cm×30cmの寸法に切断されて、洗濯中に裂けることを防ぐためにサージにされる。
●Kenmore Elite上面ドア型(top loading)洗濯機−モデル# SM9711033A(又は同様のもの)
○荷重寸法−最大荷重寸法オプション
○撹拌/回転速度−速い/速い又は高荷重速度
○洗浄サイクル時間−12分
○洗浄及びすすぎ温度−49℃(120°F)
●AATCC洗剤−1993基準対照洗剤、nil−P及びnil−増白剤
●均一な分布の100%綿の白い枕カバー、タオル、Tシャツから構成されるAATCCバラスト(目標荷重規模を達成するため)
●合計荷重−6ポンドすなわち2722グラム
●Kenmore Elite衣類乾燥機−モデル# 110.62062103(又は同様のもの)
【表1】

【0067】
洗浄サイクルが完了したときに、バラスト及び試験布地を乾燥機内に配置し、最も高い熱設定で50分乾燥させる。乾燥機から試験布地を迅速に取り出し、以下の調製工程に備えるまで、平坦に配置する。
【0068】
工程2.布地試験ストリップ調製
装置及び材料
●剥離した布地材料見本
○Style 493天竺木綿151グラム/m
●油性黒細マークペン(Permanent Black Fine-Tipped Marking Pen)(Sharpieなど)
サンプル切断及び標識
各布地ロットは、1サンプリング単位とみなされる。各サンプリング単位から、布地の4つの異なる断片にわたって機械方向に合計4つの見本をとる。これらの布地見本を25mm×235mmに切断する。Shirley Fabric Stiffness Testerに関し、方法D1388−08に指定される実際の見本長さは200mmである。布地試験ストリップを235mmに切断することによって、布地試験ストリップを衣類フレッシュニング装置内に固定するために必要な追加的なストリップ長さを試験機に提供する。処理後、「試験可能な」ストリップ長さ(Shirley装置を使用して測定される部分)が処理されるストリップから切断され、余分なストリップ長さが破棄される。これは、Shirley装置で試験するために、クリップによって変形していない、きれいな縁部が確実に生じるようにする。
【0069】
油性黒先細ペンを使用し、布地試験ストリップの北端及び南端から17.5mmの場所に点線で印をつける。これは、最終的な「試験可能な」200mmのストリップ長さを識別する。処理完了の直後に、これらの線に沿って切断し、衣類リフレッシュニング装置から試験布地試験ストリップを取り除く。
【0070】
工程3.対照サンプルのパリパリ感の評価
以下は、対照/非処理布地サンプルの突出長さを測定し、湾曲長さ及び曲げ剛性(ujoule/m)を算出する方法を記載する。このデータは、布地フレッシュニング装置における処理による、曲げ剛性の%増加率を算出するために使用される。
【0071】
装置及び材料
●SDL Atlas Textile Testing Solutions−Shirley Fabric Stiffness Tester Model M003B
●布地試験ストリップ(スタイル493)
●温度/湿度制御環境、21+/−1℃(70+/−2°F)及び65+/−2%相対湿度
ASTM Method D1388−08「Standard Test Method for Stiffness of Fabrics」参照(工程# 8(試験装置の準備及び較正)で始まり、工程# 12の完了(記録)まで続く)。
【0072】
工程4.処理されたサンプルの曲げ剛性の評価
以下は、衣類フレッシュニング装置で処理された布地サンプルの突出長さを測定し、湾曲長さ及び曲げ剛性(Ujoule/m)算出する方法を記載する。このデータは、衣類フレッシュニング装置によってもたらされる、曲げ剛性の%増加率を算出するために使用される。
【0073】
装置及び材料
●SDL Atlas Textile Testing Solutions−Shirley Fabric Stiffness Tester Model M003B
●衣類フレッシュニング装置
●布地見本
○Style 493天竺木綿151グラム/m
●バラスト衣類−Lands’End 100%綿ライトブルーSupimaピンポイントオクスフォードシャツ、サイズ16×33。これと同一の衣類が得られない場合、0.0144グラム/cm+/−5%(0.0137〜0.0151グラム/cm)を有する同様の寸法の100%綿ライトブルーピンポイントオクスフォードシャツを使用する。
●Binder Clips−Staples(登録商標)商標、中型バインダークリップ、32mm
●Cable Ties−THG The Hillman Group,part # 848646
●洗濯機−Hillman、平坦なステンレス洗濯機、#10、#12及び10×1サイズ
●温度/湿度制御環境、21+/−1℃(70+/−2°F)及び65+/−2%相対湿度
●接着剤支持クラフトフォーム又はフェルト(例えば、Creatology(商標)Fun Foam,Stick−IT Felt)
ASTM Method D1388−08「Standard Test Method for Stiffness of Fabrics」参照(工程# 8(試験装置の準備及び較正)で始まり、工程# 9(調整)の完了まで続く)。この時点において、布地試験ストリップは、処理に備えられている。
【0074】
衣類フレッシュニング装置製造元により提供される、取扱説明書に従う荷重バラストシャツ。
【0075】
張力を加えない、衣類フレッシュニング装置内への布地試験ストリップの取り付け
1つのStaples(登録商標)ブランドの中型32mmバインダークリップ。布地試験ストリップがバインダークリップのジョーの間で適所に保持されたままであることを確実にするため、把持パッド(フォーム/フェルト材料で作製される)は、バインダークリップの双方の内側把持部に配置されるべきである。Creatology(商標)粘着性背面フォーム又はStick−IT Feltの2つの部分を切断し(それぞれ32mm×10mm)、かつこれらをバインダークリップジョーの内側で適所に固定する。バインダークリップを布地試験ストリップの北端に取り付け、これを、後部のシルバーハンドルを一番上の襟ボタンの17cm下に一番近いシャツボタンの周囲で輪にすることによって、バラスト衣類に固定する。布地試験ストリップの南端は自由に吊るせるようにする。
【0076】
張力を加える、衣類フレッシュニング装置内への布地試験ストリップの取り付け
試験ストリップ張力アセンブリ−代表的な張力装置の張力をシミュレートするため、40g/cm(102グラム/インチ)の張力が使用され、よって25mmの布地試験ストリップ幅に対して、100グラムの重量が必要とされる。2つのStaples(登録商標)ブランドの中型32mmバインダークリップ。布地試験ストリップがバインダークリップのジョーの間で適所に保持されたままであることを確実にするため、把持パッド(フォーム/フェルト材料で作製される)は、双方ともバインダークリップの内側把持部に配置されるべきである。各クリップにおいて、Creatology(商標)粘着性背面フォーム又はStick−IT Feltの2つの部分を切断し(それぞれ32mm×10mm)、かつこれらをバインダークリップジョーの内側で適所に固定する。バインダークリップを取り付け、後部のシルバーハンドルを一番上の襟ボタンの17cm下に一番近いシャツボタンの周囲で輪にすることによって、布地試験ストリップの北端をバラスト衣類に固定する。シルバーのハンドルがピンチャーの外側を向いていることを確かめながら、2つ目のクリップを取り、単一のケーブルタイを双方のハンドルに通す。100グラムの合計重量をもたらすために、十分な座金をケーブルタイに通す。すなわち、バインダークリップ、グリップパッド、ケーブルタイ及び座金の合計重量が100グラムになるべきである。ケーブルタイの細い方の端部を他端の開口部に通し、タイを固定する。このクリップを布地試験ストリップの南端に取り付ける。
【0077】
衣類フレッシュニング装置を使用する処理サイクルの完了
衣類フレッシュニング装置は、以下の仕様条件:21+/−1℃(70+/−2°F)及び65+/−2%相対湿度を有する温度/湿度制御環境内に配置され、操作されなくてはならない。これは、布地試験ストリップが、衣類フレッシュニング装置から取り出され、Shirley Fabric Stiffness Testerで測定される際に常に制御環境に曝露されていることを確実にするものである。
【0078】
衣類フレッシュニング装置における試験の指定時点:
【表2】

【0079】
衣類フレッシュニング装置製造元により提供される、取扱説明書に従って処理サイクルを開始する。
【0080】
装置サイクルが完了又は終了したら、直ちに衣類フレッシュニング装置を開いて試験ストリップにアクセスする。クリップ/重りアセンブリを把持し(試験ストリップが張力下にある場合)、鋏を使用して南端の点線に沿って切断する。張力が使用されない場合であっても、南端の点線に沿って切断して、余分なストリップ長さを取り除く。慎重に北端バインダークリップを把持してこれをシャツボタンから解き、ストリップを垂直位置で、床に対して水平に、慎重に維持する。ストリップを装置から取り除く間、又はShirley試験機の水平なプラットフォーム上へと配置する間に、これを湾曲又は屈曲させない。一度試験ストリップをShirley試験プラットフォーム上に配置すると、北端バインダークリップを北点線に沿って切断して取り除き、ストリップをプラットフォームに沿って平坦に維持する。ASTM Method D−1388−08を参照し、工程# 10(手順)から開始して、工程# 12(記録)の完了まで続ける。Shirley試験機を使用する測定工程は、衣類フレッシュニング装置からの取り出しから30秒以内に開始され、布地試験ストリップの計4回の測定(両端の表裏)が、衣類フレッシュニング装置からの取り出しの5分以内に達成される。
【0081】
工程5.処理サンプルの曲げ剛性の%増加率を計算する。
式中、G=ujoule/mによる曲げ剛性
%G増加率=(処理サンプルのG−対照サンプルのG)/対照サンプルのG×100
電力消費
以下の電力計は、ワット時で測定する際に、布地処理装置が使用する電力消費を測定するために使用され得る。電力計モデル:Watts up?、電圧120VAC/60HZ(Electronic Educational Devices,Inc.(Denver,CO)、www.doubleed.com)。
【0082】
曲げ剛性データ
上記で定義された曲げ剛性試験に従って、本発明による装置で達成される曲げ剛性を測定するために、2組の試験が行われる。双方の試験は、上記の仕様に切断された0.0151グラム/cm2の重量の493布地を使用し、流体として脱イオン水を用いて試験した。試験Aは張力を加えずに行われた。試験Bは40g/cm(102グラム/インチ)の張力を加えて行われた。「n」は試験の実効回数を表す。
【表3】

【表4】

−Pret−a−Porte(登録商標)は、Whirlpool Corporation(Benton Harbor,MI)から市販されている。
−Personal Valet(登録商標)は、Whirlpool Corporation(Benton Harbor,MI)から市販されている。
−サンプル装置は、本発明に従って作製された装置である。
【0083】
布地に張力を適用しない、張力を加えない曲げ剛性:本リフレッシュキャビネットは、張力を加えずに、ここで定義される曲げ剛性試験で試験される際に、少なくとも約50%、少なくとも約100%、あるいは少なくとも約150%の10分間曲げ剛性増加率を提供し得ることが見出された。1つの非限定的な実施形態において、リフレッシュキャビネットは、少なくとも約50%、あるいは少なくとも約100%、あるいは少なくとも約148%の、13分間曲げ剛性増加率を提供し得る。別の非限定的な実施形態において、リフレッシュキャビネットは、少なくとも約100%、あるいは少なくとも150%の18分間曲げ剛性増加率を提供し得る。別の非限定的な実施形態において、リフレッシュキャビネットは、製造元が提示する完全なサイクル時間において決定する際に、少なくとも約75%、あるいは少なくとも約100%の完全なサイクルの曲げ剛性を提供し得る。好ましくは、完全なサイクルで実行した際、装置のエネルギー消費は、約800ワット時未満、あるいは約500ワット時未満、あるいは約400ワット時未満である。好ましい実施形態において、本リフレッシュキャビネットの使用による完全なサイクルの曲げ剛性増加率は、約450ワット時未満のエネルギー消費において、少なくとも約150%である。このような低いエネルギー消費量で、高い度合いの曲げ剛性増加率を提供することは、アイロン又はプレスにより適用される圧力及び熱の使用を伴わずに布地を準備するエネルギー効率の高い方法を提供するものと考えられる。25〜約50%の増加率の曲げ剛性増加率は、外観及び/又は布地の感触において、消費者によって知覚可能であるものと考えられる。
【0084】
更に、本発明のリフレッシュキャビネットは、本明細書によって定義される張力を加えない、皺試験方法に従い、約0.1〜約3、あるいは少なくとも0.5の皺改善等級を提供する。更に、1つの限定的な実施形態において、1つ以上の布地処理活性物質、例えば、芳香剤が布地に堆積される。
【0085】
張力を加える曲げ剛性(上記に定義される張力を加える):本リフレッシュキャビネットは、張力を加えて試験される際に、少なくとも約100%、あるいは少なくとも約125%、あるいは少なくとも約150%、あるいは少なくとも約200%の10分間曲げ剛性増加率を提供し得ることが見出された。別の非限定的な実施形態において、リフレッシュキャビネットは、少なくとも約150%、あるいは少なくとも約180%の、13分間曲げ剛性増加率を提供する。更に別の非限定的な実施形態において、リフレッシュキャビネットは、少なくとも約175%、あるいは少なくとも約200%、あるいは少なくとも約250%、あるいは少なくとも約275%の18分間曲げ剛性増加率を提供し得る。更に別の実施形態において、リフレッシュキャビネットは、少なくとも約150%、少なくとも約175%の完全サイクル分曲げ剛性増加率、及び約800ワット時未満、あるいは500ワット時未満、あるいは約450ワット時未満あるいは約400ワット時未満のエネルギー消費を提供し得る。
【0086】
皺試験方法及びデータ
本明細書における布地処理装置の性能を評価するための皺試験方法は、AATCC試験方法124−2006(家庭洗濯を繰り返した後の布地の外観)に従い、SAレプリカ等価物による、平滑外観(SA)評価を使用する。以降の設定点及び/又は方法に対する例外がここに記される。
【0087】
試験見本
試験見本は長袖シャツであり、Lands’End 100%綿ライトブルーSupimaピンポイントオクスフォードシャツ、サイズ16×33又は等価物。等価物のシャツは100%ライトブルーピンポイントオクスフォードシャツ、0.0137〜0.0151グラム/cmの坪量を有する同様の大きさのものであるべきである。
【0088】
試験見本調製手順:機械洗濯/機械乾燥。
1.標準的な洗濯機において、35℃(95°F)の洗浄サイクル及び29℃(85°F)のすすぎサイクルで、水道水64.3L(17ガロン)を使用する。
2.66.0±0.1gのAATCC標準対照洗剤を加える。
3.試験見本及び十分なバラスト布地を加えて、6.0±0.13ポンドの荷重を作る。
4.洗濯機の通常、又は綿剛性設定を使用し、12分間撹拌に設定する。
5.最終回転サイクルまで洗浄を自動的に進ませる。
6.最終回転サイクルの直後に試験見本を取り出し、もつれた部分を分離し、変形を最小にするように注意する。
7.見本は、洗濯機から取り出した後に、折れた又は折り目のついた外観を有し得る。洗浄後に存在するこのような折り目は、乾燥前に伸ばされるべきである。
8.試験見本及びバラストを混転乾燥機内に配置し、温度調節を綿/剛性、合計50分間(40分間加熱、10分間冷却)に設定する。
9.乾燥機サイクルが完了した後、見本及びバラストを乾燥機内に18時間放置する。
10.最初の皺評価の前に(処理装置内での処理の前に)、シャツが、21±1℃(70±2F)及び65±2%相対湿度の温度/湿度制御環境内で30分間調整される。
11.最初のSA等級が、シャツを観察ボード上に吊るして評価され、皺レプリカを使用して等級の指定を導く。観察者は、見本における皺の度合い及び数を頭の中で統合し、その平滑度外観レベルを最も近く表すSAレプリカ番号と同定され得る平滑度のレベルを決定するべきである。等級はレプリカ基準から補間され得、小数点以下2桁で四捨五入した値を指定する。以下の評価を参照。
【0089】
布地処理装置内での処理
1)シャツ見本が、綿シャツに関する製造元の推奨に従って、布地処理装置内に加えられ、処理される。
2)最後の皺評価(処理後)の前に、シャツを、21±1℃(70±2F)及び65±2%相対湿度の温度/湿度制御環境内で30分間調整する。
3)最後のSA等級が、シャツを観察ボード上に吊るして評価され、皺レプリカを使用して等級の指定を導く。観察者は、見本における皺の度合い及び数を頭の中で統合し、その平滑度外観レベルを最も近く表すSAレプリカ番号と同定され得る平滑度のレベルを決定するべきである。等級はレプリカ基準から補間され得、小数点以下2桁で四捨五入した値を指定する。以下の評価参照。
【0090】
評価
平滑度外観方法(洗濯により生じる皺に使用される、AATCC方法124)
1.3人の訓練を受けた観察者が、試験見本を別個に評価する。
2.天井の蛍光灯が、ボードを観察するための唯一の光源であるべきであり、部屋の他の全ての光は消灯されるべきである。
3.観察者らは、観察ボードから4フィート(±1.0インチ)離れて見本の直ぐ前に立つ。任意の5フィートの目の高さ前後の、観察者の身長のばらつきは、提供される評価に顕著な影響をもたらさない。
4.試験見本を観察ボードに載せる。比較評価を容易にするために、試験見本の各側に、最も似た三次元プラスチックレプリカを配置する。
5.試験見本の外観に最も近く適合するレプリカの番号(小数点以下2桁で四捨五入)を指定する。観察者は、見本における皺の度合い及び数を頭の中で統合し、その平滑度外観レベルを最も近く表すSAレプリカ番号と同定され得る平滑度のレベルを決定するべきである。
6.SA−5等級は、SA−5レプリカと同等であり、最も平滑な外観を表し、一方でSA−1レプリカは非常に良くない外観を表す。
7.乾燥機による折り目(dryer creases)が、評価されるいずれかの見本に存在する場合は、見本の評価において注意する。いくらかの乾燥機による折り目は、無視できる(一般的に「除外」と称される)。
8.各試験材料見本/衣類について行われる3回の観察結果を平均する。
9.小数点以下2桁で四捨五入した評価の平均を報告する。
10.全ての衣類が評価されるまで工程を繰り返す。
【0091】
各処理装置について2つのレプリカ見本(シャツ)が試験される。SA等級が処理前、処理後に指定された。処理前(初期)と処理後との間の差はその後、最終的な値から初期値を引くことによって算出された。
【表5】

本明細書全体にわたって記載されるあらゆる最大数値限定は、それより小さいあらゆる数値限定を、そのような小さい数値限定が本明細書に明示的に記載されたものとして包含すると理解されるべきである。本明細書全体にわたって記載されるあらゆる最小数値限定は、それより大きいあらゆる数値限定を、そのようなより大きい数値限定が本明細書に明示的に記載されているかのように含む。本明細書全体にわたって記載されるあらゆる数値範囲は、そのようなより広い数値範囲内にあるあらゆるより狭い数値範囲を、そのようなより狭い数値範囲が本明細書に全て明示的に記載されているかのように含む。
【0092】
特に指定がない限り、本明細書の明細、実施例、及び請求の範囲における全ての割合、比率、及び百分率は重量基準であり、全ての数値限定は、当該技術分野により提供される通常の程度の精度で使用される。
【0093】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0094】
「発明を実施するための形態」において引用する全ての文献は、その関連部分において参照として本明細書に組み込まれるものであるが、いずれの文献の引用も、こうした引用が本発明の先行技術であることを容認するものとして解釈すべきではない。本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれた文献におけるいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0095】
特に指定のない限り、前置詞の「a」、「an」、及び「the」は「1つ以上」を意味する。
【0096】
「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、関連部分において、本明細書の参照として組み込まれるが、いかなる文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。本書における用語の任意の意味又は定義が、参照として組み込まれた文献における同一の用語の任意の意味又は定義と相反する限りにおいて、本書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0097】
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ここで定義される、張力を加える曲げ剛性試験方法により、少なくとも100%の10分間曲げ剛性増加率を有する、リフレッシュキャビネット。
【請求項2】
前記10分間曲げ剛性増加率が少なくとも200%である、請求項1に記載のリフレッシュキャビネット。
【請求項3】
ここで定義される、張力を加える曲げ剛性試験方法により、少なくとも150%の13分間曲げ剛性増加率を更に含む、請求項1又は2に記載のリフレッシュキャビネット。
【請求項4】
ここで定義される、張力を加える曲げ剛性試験方法により、少なくとも約175%の18分間曲げ剛性増加率を更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のリフレッシュキャビネット。
【請求項5】
ここで定義される、製造元によって提示される完全サイクル時間における、張力を加える曲げ剛性試験方法により、少なくとも150%の完全サイクル分曲げ剛性増加率、及び800ワット時未満の電力消費を更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のリフレッシュキャビネット。
【請求項6】
ここで定義される、製造元によって提示される完全サイクル時間における、張力を加える曲げ剛性試験方法により、少なくとも250%の18分間曲げ剛性増加率、及び450ワット時未満の電力消費を更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のリフレッシュキャビネット。
【請求項7】
ここで定義される、張力を加える皺試験方法により、少なくとも0.1〜3の皺改善等級を更に含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のリフレッシュキャビネット。
【請求項8】
前記皺改善が少なくとも0.5である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のリフレッシュキャビネット。
【請求項9】
香料が前記布地に堆積されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載のリフレッシュキャビネット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2012−528257(P2012−528257A)
【公表日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513354(P2012−513354)
【出願日】平成22年6月1日(2010.6.1)
【国際出願番号】PCT/US2010/036864
【国際公開番号】WO2010/141440
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】