説明

最前部表面及びディスプレイを有する装置

スマートカード(301)のような装置は、最前部表面(2)及びディスプレイ領域(312)を有する。ディスプレイ領域(312)は、活性化状態及び不活性化状態を有し、装置(301)内に組み込まれ、そして前記最前部表面(2)により囲まれたディスプレイ表面(3)を有する。ディスプレイ領域(312)は、ディスプレイ領域(312)の不活性化状態において入射光を反射する光反射部分(325)を有する。反射部分(325)により反射された光(RL)は、ディスプレイ表面(3)に、ディスプレイ表面(3)を囲む最前部表面(2)の視覚的外観と関連する所望の視覚的外観を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、最前部表面及びディスプレイを有する装置に関する。当該ディスプレイは活性化状態及び不活性化状態を有し、及び当該装置に組み込まれたディスプレイ表面を有する。
【背景技術】
【0002】
現在行われている情報技術開発では、異なる種類のディスプレイが、過去にはディスプレイを設けられていなかった装置に次第に組み込まれるようになっている。このような装置の例は、スマートカード、家庭電化製品、自動車のダッシュボード等を有する。ディスプレイは、例えばLCDディスプレイ又は他の種類のディスプレイであり得る。しばしば望まれることは、ディスプレイが活性化された場合に目に見え、不活性化された場合に事実上目に見えない、又は代案として、ディスプレイが不活性化された場合に装飾の外観を有することである。装置は、装置上にディスプレイが設置され、しばしば限られた電力容量を供給されるので、ディスプレイは不活性化状態及び活性化状態の両方において低エネルギー消費を有することが望ましい。
【0003】
特許文献1は、ディスプレイを有する塊片の形式の装置を記載している。ディスプレイは、背面照明又はLEDディスプレイを設けられたLCDディスプレイであって良い。塊片はカバーを有し、塊片の上部表面は、暗く着色された半透明プラスチックから成る。ディスプレイは、上部表面の下に設けられ、不活性化された場合には暗く着色された半透明プラスチックにより隠される。活性化、点灯された場合、ディスプレイは暗く着色された半透明プラスチックを通じて観察され得る。
【0004】
特許文献1の塊片は、暗く着色された半透明プラスチックを通じてディスプレイを見えるようにするために有意な光の量が要求されるので、ディスプレイのエネルギー消費が極めて高い、という不利点を有する。更に、明るいカバーは、活性化状態においてディスプレイを実質的に隠さず、不活性状態においてディスプレイを隠せないので、明るいカバーから成る選択肢は、困難である。
【特許文献1】米国特許第6583369 B2号明細書
【特許文献2】国際公開第99/53373号明細書
【特許文献3】国際公開第2004/001497号明細書
【特許文献4】米国特許第4447132号明細書
【特許文献5】国際公開第03/071335号明細書
【特許文献6】国際公開第03/071347号明細書
【特許文献7】国際公開第91/14197号明細書
【特許文献8】国際公開第97/22906号明細書
【特許文献9】米国特許第5815306号明細書
【特許文献10】欧州特許第1005008号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、装置に組み込まれたディスプレイを有する装置を提供することである。当該ディスプレイは、不活性状態において所望の外観を提供し、活性化状態において高エネルギー消費を要求しない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、最前部表面及びディスプレイを有する装置により達成される。当該ディスプレイは、活性状態及び不活性化状態を有し、当該装置に組み込まれ、ディスプレイ表面を有する。当該ディスプレイ表面は、少なくとも部分的に当該最前部表面に囲まれている。当該ディスプレイは、光反射部分を有する。当該光反射部分は、ディスプレイの不活性化状態では、入射光を反射し、ディスプレイ表面に少なくとも部分的に囲まれた最前部表面の視覚的外観に関連して、ディスプレイ表面に所望の視覚的外観を提供する。
【0007】
この装置の利点は、大部分の光がディスプレイに到達することである。これは、如何なる背面照明又は他の光源の必要性も有さない反射型ディスプレイを動作することを可能にする。スマートカードのような多くの用途において、利用可能な電力及び空間が非常に限られているので、これは大いに有利である。別の利点は、ディスプレイの光反射部分から反射された光が、ディスプレイ表面を黄又はオレンジ色のような明るい色の最前部表面と一致させることを同様に簡単にすることである。ディスプレイは、従って装置の装飾の統合された部分になる。ディスプレイは従って、良好な明るさ及びコントラストのみを提供するだけでなく、ディスプレイ表面を装置の最前部表面と一致させることにより、装置全体の所望の設計を提供するために利用される。
【0008】
本発明のいくつかの実施例は、ディスプレイが不活性化状態においてほとんど見えないという利点を提供する。これは、必要な時に利用可能な及び表示される情報を有するが、他の場合には周囲の表面を擬態し及び装置の視覚的外観を乱さないのでディスプレイが見えない魅力的な設計を提供する。更なる利点は、活性化状態におけるディスプレイの背景色が、非活性化状態におけるディスプレイ表面と同一の視覚的外観を有するように選択される場合、活性化状態においてディスプレイに表示される暗い又は明るい表示は、魅力的なことにディスプレイにではなく最前部表面に直接示されたように見えることである。
【0009】
本発明のいくつかの実施例は、ディスプレイでどんな方法でも利用可能で及び最前部表面の色に合わせられる必要のあるディスプレイ部品を用い、最前部表面とディスプレイ表面との間の良好な一致を可能にするという利点を提供する。従って如何なる追加部品も必要ない。
【0010】
本発明のいくつかの実施例は、ディスプレイ表面と最前部表面との間の良好な一致を、ディスプレイに余分な厚みを追加することなく、提供する有利な方法を提供する。
【0011】
本発明のいくつかの実施例は、光反射部分からの反射光の波長と強度が最前部表面からの反射光と比較して僅かな差であり、色の付いたカバーにより均一化され得るという事実により、最前部表面の視覚的外観とディスプレイ表面の視覚的外観との間のより良好な一致が可能になるという利点を提供する。
【0012】
本発明のいくつかの実施例は、明るいモードにおける電気泳動ディスプレイのような全波長を反射する種類の光反射部分の場合も、ディスプレイ表面の着色された外観を得ることが可能であるという利点を提供する。
【0013】
本発明のいくつかの実施例は、最前部表面の視覚的外観とディスプレイ表面の視覚的外観との間の僅かな差が、差がほとんど観察されない方法で、ファジイな遷移領域によりなだらかに均一化されるという利点を提供する。
【0014】
本発明のいくつかの実施例は、少なくとも部分的に反射型であるディスプレイが、低エネルギー消費を有し、及び更に所望の視覚的外観が得られるように反射光を有するという利点を提供する。
【0015】
本発明のいくつかの実施例は、電気泳動ディスプレイが、低エネルギー消費、双安定、例えば閲覧する角度において「紙のような」性能、及び最前部表面の視覚的外観と一致する種々の異なる色を用いる可能性を備えた反射型ディスプレイであるという利点を提供する。
【0016】
本発明のいくつかの実施例は、コレステリックLCDディスプレイが、種々の色において利用可能であり、最前部表面の視覚的外観と一致し、及び閲覧する角度に応じた色シフトがハイテクの外観を提供するという利点を提供する。
【0017】
本発明のいくつかの実施例は、LCDディスプレイが競争価格で製造され、及び如何なる内部光源も有さない条件で動作するという利点を提供する。
【0018】
本発明のいくつかの実施例は、ディスプレイ表面の非常に好ましいザラザラした金属的視覚的外観が得られ、当該外観が魅力的な方法で、専門的な会社のスマートカードのような多くの専用装置に用いられるザラザラした金属カラー塗料に一致する。
【0019】
本発明のいくつかの実施例は、ディスプレイ表面が最前部表面においてより良く隠され得るという利点を提供する。パターン、ロゴなどの部分をディスプレイの不活性化状態においてディスプレイに表示することは、最前部表面において当該情報を表示するために要求される面積を低減し、及び従って有利なことにディスプレイにより占有され得る装置の表面の部分を増加させる。
【0020】
本発明の上述の及び他の態様は、本願明細書に記載される実施例から、及びその説明から明らかである。
【0021】
本発明の好適な実施例は、添付の図面を参照し詳細に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1は、スマートカード1の形式の本発明による装置を図示する。スマートカード1は、発行元、有効期限等のようなスマートカードに関する情報を表示する最前部表面2を有する。最前部表面2は、ディスプレイ表面3を囲む。図1に示された場合では、ディスプレイ表面3は、活性化状態であり、スマートカード1と関係するアカウントで利用可能なクレジットを示す。スマートカード1は、入りボタン4及び切りボタン5を設けられ、ユーザーがクレジット量をディスプレイ表面3に表示させる時を決定可能にする。
【0023】
図2は、ディスプレイ表面が不活性化状態になった後、スマートカード1を示す。図2から明らかなように、最前部表面2及びディスプレイ表面3は、事実上、最前部表面2がどこで終わり、ディスプレイ表面3がどこで開始するか分からないように、互いに融合している。これは、クレジット情報が必要に応じてディスプレイ表面3に表示され得る所望の視覚的外観を提供するが、一方でディスプレイ表面3は不活性化状態にされると周囲の最前部表面2から区別できない。
【0024】
図3は、スマートカード1のカード本体6の3次元的図である。カード本体6は、ディスプレイの凹み7、プロセッサー及びバッテリーの凹み8及びボタンの凹み9、10を設けられたプラスチックシートである。
【0025】
図4は、スマートカード1の配線図である。スマートカード1は、ディスプレイ11を設けられる。ディスプレイ11は、実際の表示領域12、及びディスプレイ11を制御するために必要な接続を有するディスプレイ電子機器領域13を有する。ディスプレイ11、入りボタンセンサー14及び切りボタンセンサー15は、プロセッサー16と通信する。ボタン4、5の状態及びプロセッサー16のメモリーに格納された情報に依存して、プロセッサー16は、ディスプレイ11を制御し、必要ならば所望の情報を表示する。バッテリー17は、ディスプレイ11及びプロセッサー16に電力を供給する。
【0026】
図5は、図2のスマートカード1の線V−Vに沿った断面図である。図5に示されるように、ディスプレイ11はディスプレイの凹み7の中に位置付けられる。透明カバー18は、カード本体6の上に置かれる。カード本体6に面している透明カバー18の面において、及び最前部表面2に対応する部分で、不透明プリント19は、カバー18に塗布されている。不透明プリント19は、従って図2に示されるようにカード1の最前部表面2に表示されるべき背景色、ロゴ及び文字情報を有する。不透明プリント19は、従って、カード本体6、ディスプレイ電子機器領域13、ボタンセンサー、バッテリー及びプロセッサーを覆い、それらが最前部表面2において観察され得ないようにする。透明カバー18のその部分は、ディスプレイ表面3を形成するためであり、しかしながら如何なるプリントも設けられず、透明カバー窓20を形成する。透明カバー窓20を通じてディスプレイ領域12が観察され得る。遷移領域21は、最前部表面2とディスプレイ表面3との間に形成される。遷移領域21は、ファジイに作られる。これは、この遷移領域21内の不透明プリント19が次第に消えて最終的にカバー窓20の近くで透明になることを意味する。遷移領域21は、最前部表面2からディスプレイ表面3への視覚的に滑らかな遷移を提供する。3個の異なる波長の入射周辺光は、3個の矢印AL1、AL2及びAL3により表される。図5の右に示されるように、入射周辺光は、不透明プリント19と一致し、結果として波長AL1及びAL2を吸収する。一方、第3の波長AL3の光は、反射光RLとして反射される。入射周辺光は、ディスプレイ表面3と一致し、カバー窓20を通じ送信され、そしてディスプレイ領域12と一致する。ディスプレイ領域12は、以下に詳細に説明される光反射部分を有する。光反射部分は、波長AL1及びAL2の光を吸収し、第3の波長AL3の入射周辺光を反射し、反射光RLを供給する。反射光RLは、実質的に不透明プリント19からの反射光と同一の波長、従って色を有する。不透明プリント19からの及びディスプレイ領域12からの光RLは、同一の波長、及び従って色を有するので、ディスプレイ11が不活性化状態である場合、ディスプレイ表面3を、周囲の最前部表面2から区別することは、非常に困難である。
【0027】
ディスプレイ領域12は非常に薄く、標準的には厚さ0.6mmより薄い。ディスプレイ領域12がこのように薄い理由の1つは、ディスプレイ領域12をスマートカード1のカード本体6に合わせるために薄い厚みが必要だからである。更なる理由は、光RLがディスプレイ領域12から反射されるレベルが、光RLがプリント19から反射されるレベルより約0.5mm下に位置付けられることが望ましいからである。このレベルとレベルの間の低い差は、レベルの大きな差がディスプレイ領域12から反射された光RLがプリント19から反射された光RLより更に低いレベルから反射されることが望ましい。
【0028】
図6は、図5に示された領域VIの拡大である。この実施例のディスプレイ領域12は、着色された電気泳動ディスプレイである。電気泳動ディスプレイは、それ自体知られており、特許文献2及び特許文献3のような文献に記載され、特に米国カリフォルニア州のサイピックス・テクノロジーズ社(SiPix Technologies Inc.)により開発されている。電気泳動ディスプレイは、ディスプレイの画素毎に個々に制御される電界の影響の下、着色された流動体内で移動するよう製造された帯電粒子、通常は白色粒子、例えば二酸化チタン粒子に基づく。本発明では、ディスプレイ領域12は、第1の透明電極22、例えばインジウムスズ酸化物(ITO)電極、着色された流動体及び粒子を有する電気泳動媒体23の形式の切り替え可能な光学層、及び画素毎に個別の第2の電極のグリッド24を有する。更に、ディスプレイ領域12は、キャリア基盤を有する他の構成要素を設けられる。キャリア基盤は、それ自体知られているが図6に示されない(また以下の実施例にも示されない)。図6の実施例では、ディスプレイ領域12は、不活性化状態において、プロセッサー16により制御され、第2の電極のグリッド24に位置付けられた粒子を有する。入射周辺光は、カバー窓20、そして透明電極22及び電気泳動媒体23を通過する。媒体23では、波長AL1及びAL2の周辺光は、着色された流動体により吸収される。同時に波長AL3の周辺光は、反射光RLとして電極22及び窓20を通じ反射される。例えば、着色された流動体が緑色の場合、当該流動体は、緑色の光のみを反射し、従ってディスプレイ表面3の視覚的外観は緑色である。スマートカード1を設計する場合、不透明プリント19の色及び電気泳動媒体23の着色された流動体の色は一致し、ディスプレイ表面3において観察される光RLは、ディスプレイ表面3を囲む最前部表面2において観察される光RLと実質的に同一である。この一致では、電極なども考慮に入れられる。従って、例えばプリント19の色は、着色された流動体の色と正確に同一色に合わせられる必要はないが、しかしディスプレイ表面3が着色された流動体により与えられる視覚的外観と同一の視覚的外観を備えた最前部表面2を設けるべきである。
【0029】
図6に示される電気泳動ディスプレイの代案として、不活性化状態において着色されたコレステリックLCD、又は着色された状態に設定された双安定コレステリックLCDも用いられ得ることが理解される。このような場合、特定の波長の入射周辺光がコレステリックLCDのコレステリック液晶層により反射され、同時に他の波長が吸収される。コレステリックLCDディスプレイは、例えば特許文献3からそれ自体知られており、光に対しブラッグ反射として動作する規則的な螺旋構造を形成するCTLC分子、又は基本的に透過な(僅かに散乱する)不規則な位相を有する。CTLC分子で反射されない色は、代わりに、暗い色の吸収体、例えばCTLC分子層の下に置かれた黒色又は青色の吸収体により吸収される。
【0030】
図6に示される電気泳動ディスプレイの更に別の代案は、通常黒色に調整された液晶ディスプレイ(LCD)である。「通常黒色」とは、LCDディスプレイが不活性化状態において暗い状態であり、ほとんど光を反射せず、ディスプレイに暗い外観を与えること、つまり光はディスプレイで吸収されることを意味する。このような通常黒色のLCDの光構成要素を調整することにより、例えば液晶層から反射された暗い緑色光又は暗い青色光を得ることが可能になる。通常黒色のLCDは、例えばディスプレイの光学設計を変更することにより、例えば遅延特性、分光及び補償層の種類(線形又は捻れ)を選択することにより、遅延特性、分光及びLC層の捻れ角を選択することにより、及び偏光器、補償層及びディスプレイ内のLC整列方向の間の相対角を変更することにより変更される。また、更に又は代案として、可視波長領域全体にわたり完全に透過性を有さない着色された偏光器が用いられ得る。また、液晶層自体は着色され、ゲスト−ホストLCDとして知られるLCDの種類におけるような色を提供して良い。
【0031】
更に別の代案は、「通常白色」のLCDディスプレイに対し上述の変更の1つ以上を行うことである。「通常白色」とは、LCDの非活性状態において、周辺光がディスプレイ領域に入り、反射器で反射されそしてディスプレイ領域を離れ、ディスプレイ領域に明るい外観を与えることを意味する。通常白色のLCDディスプレイは、上述の変更のいくつかを用い、明るく、例えば明るい黄色又は明るい青色に着色されたように見せられる。
【0032】
図1によると、ディスプレイ領域12は、活性化状態において明るい背景に暗い表示で情報を表示する。明るい背景は、不活性化状態における表示と同じであり、最前部表面2と同じ視覚的外観を有する。従って、活性化状態においても、ディスプレイ表面3の背景の視覚的外観は、最前部表面2の視覚的外観と一致し、そして黒色の表示がスマートカード1に組み込まれたディスプレイ領域ではなくスマートカード1の最前部表面2に直接示されるという好ましい印象を与える。
【0033】
図7は、拡大された断面図であり、スマートカード101の形式で、本発明の第2の実施例の部分を示す。この代案の実施例では、ディスプレイ領域112は、カード本体106に合わせられる。ディスプレイ領域112は、上述のような電気泳動ディスプレイであり、従って透明の第1の電極122、着色された流動体及び白い粒子を有する電気泳動媒体123、及び画素毎に個別の第2の電極のグリッド124を有する。カバー窓120は、ディスプレイ表面103の領域においてディスプレイ領域112に適合される。カバー窓120は、ディスプレイ領域112の第1の電極122に隣接し、着色された半透明層126、例えば特定色の少量の着色剤が追加された透明プラスチックを有する。望ましくは、ディスプレイ領域112はディスプレイ領域112内に散乱効果を有するので、着色剤は色を吸収する非散乱染料である。代案として、顔料に基づく着色剤が用いられ得る。プロセッサーは、図7に示されないが、ディスプレイ領域112を不活性化状態に切り替える前に、白色粒子を制御し第1の電極122へ移動させる。この状態は図7に示される。波長AL1及びAL2の入射周辺光は、カバー窓120の半透明層126により吸収される。波長AL3の周辺光は、窓120及び第1の電極122を通過し、そして電気泳動媒体123内の白色粒子で反射し、反射光RLとして電極122及び窓120を通過して戻る。例えばカバー窓120の層126が黄色の場合、層126は黄色の光以外の全ての色を吸収する。黄色の光は、白色粒子で反射され、窓120を通じて戻り、そして従ってディスプレイ表面103の視覚的外観は黄色である。スマートカード101を設計する場合、カード本体106に設けられる透明カバー118に塗布される不透明プリント119の色、及びディスプレイ領域112に適用されるカバー窓120の層126の色は一致する。従ってディスプレイ表面103において観察される光RLは、ディスプレイ表面103を囲む最前部表面2において観察される光RLと実質的に同一である。遷移領域121は、ファジイに作られ、最前部表面102からディスプレイ表面103への滑らかな遷移を提供する。
【0034】
上述の着色された液体内を移動する白色粒子を有する電気泳動ディスプレイの代案として、着色されて良い暗い及び明るい粒子が着色されていない液体内を移動する種類の電気泳動ディスプレイを用いることも可能である。
【0035】
図8は、拡大された断面図であり、スマートカード201の形式で本発明の第3の実施例の部分を示す。スマートカード201は、スマートカード101と同様であるが、スマートカード201に組み込まれたディスプレイが通常白色のスーパーツイステッドネマティック(STN)液晶ディスプレイ(LCD)であることが異なる。図8では、ディスプレイのディスプレイ領域212のみが示される。他の部分、例えば不透明プリント119、カバー118及び着色されたカバー窓120等は、図7を参照して記載された部分と同様であり、従って同一の参照符号が与えられる。ディスプレイのディスプレイ領域212は、第1の透明電極222、液晶層223の形式で切り替え可能な光学層、第2の透明電極224、及び反射器225を設けられる。更にディスプレイ領域212は、キャリア基盤、補償フィルム及び偏光器を設けられる。これらは全て、それ自体知られているので図8に示されない。「通常白色」とは、LCDの非活性状態において、つまり如何なる電圧も電極222、224の間に印加されていない場合、周辺光がディスプレイ領域に入り、反射器225で反射されそしてディスプレイ領域212を離れることを意味する。波長AL1及びAL2の入射周辺光は、カバー窓120の半透明層126により吸収される。波長AL3の周辺光は、窓120及び第1の電極222、液晶層223、第2の電極224を通過し、そして反射器225で反射し、反射光RLとして電極222、224、層223及び窓120を通じて戻る。例えばカバー窓120の層126が黄色の場合、層126は黄色の光以外の全ての色を吸収する。黄色の光は、反射器225で反射され、窓120を通じて戻り、そして従ってディスプレイ表面103の視覚的外観は黄色である。スマートカード101を設計する場合、カード本体106に設けられる透明カバー118に塗布される不透明プリント119の色、及びディスプレイ領域212に適用されるカバー窓120の層126の色は、図7を参照した記載と同様に、一致する。
【0036】
図8に示される通常白色のLCDの代案として、通常白色のコレステリックLCD、又は明るい状態に設定された双安定コレステリックLCDも用いられ得ることが理解される。コレステリックLCDディスプレイは、上述のように例えば特許文献4からそれ自体知られている。
【0037】
図9は、拡大された断面図であり、スマートカード301の形式で、本発明の第4の実施例を示す。スマートカード301は、スマートカード1と同様であるが、スマートカード301に組み込まれたディスプレイが着色された反射器325を有する通常白色のSTN液晶ディスプレイ(LCD)であることが異なる。図9では、ディスプレイのディスプレイ領域312のみが示される。他の部分、例えば不透明プリント19、カバー18及びカバー窓20等は、図5及び図6を参照して記載された部分と同様であり、従って同一の参照符号が与えられる。ディスプレイのディスプレイ領域312は、第1の透明電極322、液晶層323の形式で切り替え可能な光学層、第2の透明電極324、及び反射器325を設けられる。更に、LCDは、図9に示されない補償フィルム及び偏光器等を有する。反射器325は、着色された薄片カラー塗料から成る。望ましくは、散乱カラー塗料は反射時に光の不要な脱分極を生じ得るので、カラー塗料は非散乱である。着色された薄片カラー塗料は、例えば有機結合剤及び金属薄片を有する1つ以上の染料を混ぜることにより編成され得る。代案として、金属薄片自体が着色され得る。薄片カラー塗料は、微小スケールにおいてのみ(マイクロの範囲で)反射鏡であるという利点を有する。これは光を脱分極せず、同時に全ての異なる方向の薄片の効果が拡散して現れ、及び如何なる不要な微小スケールの鏡の効果、例えばユーザーが反射された自身の顔を見ることがなくザラザラした外観を与える。波長AL1及びAL2の入射周辺光は、反射器325により吸収される。波長AL3の周辺光は、窓20及び第1の電極322、液晶層323の形式の切り替え可能な光学層、第2の電極324を通過し、そして反射器325で反射し、反射光RLとして電極322、324、層323及び窓20を通じて戻る。例えば反射器325が金色の着色された薄片から成る場合、反射器325は金色に輝く光を反射する。金色の光は、反射され、窓20を通じて戻り、そして従ってディスプレイ表面3の視覚的外観は金色の金属光沢である。スマートカード301を設計する場合、カード本体6に設けられる透明カバー18に塗布される不透明プリント19の色、及び反射器325の色は、図5及び図6を参照した記載と同様に、一致する。金色又は銀色を有する着色された反射器325は、スマートカードでしばしば用いられる金色の金属光沢又は銀色の金属光沢プリントと良く一致するので、特に魅力的である。
【0038】
図9を参照して以上に記載された着色された反射器の代案として、反射器の上に設けられた透明の着色された層を有する通常の反射器を用いることも可能である。又は更に別の代案として、金色のような着色された材料から成る金属の鏡を用いることも可能である。金属表面は、僅かに粗く、反射器により提供される鏡像を最小化し得る。代案として、拡散層は、例えば散乱粘着剤を用い例えば金属薄をディスプレイ領域の裏面にラミネート加工することにより、反射器の上面に設けられ得る。
【0039】
図9に示される通常白色のLCDの代案として、通常白色のコレステリックLCD、又は明るい状態に設定された双安定コレステリックLCDも用いられ得ることが理解される。このような場合、図9に示された反射器は、通常、所望の波長のみを反射し他の波長を吸収する吸収材と称される着色された層により同一位置で置き換えられる。コレステリックLCDディスプレイの「不可視性」を更に改善するため、ブラッグ反射により引き起こされる光の入射角に応じる色変化は、表示効果の基礎であり、コレステリック又は他の回折/ホログラフィック塗料を遷移領域21及び/又は全ての最前部表面部分に塗布することにより再現され得る。
【0040】
図10は、拡大された断面図であり、スマートカード401の形式で、本発明の第5の実施例を示す。スマートカード401は、スマートカード301と同様であるが、スマートカード401に組み込まれたディスプレイが通常黒色の液晶ディスプレイ(LCD)であることが異なる。図10では、ディスプレイのディスプレイ領域412のみが示される。他の部分、例えば不透明プリント19、カバー18及びカバー窓20等は、図9を参照して記載された部分と同様であり、従って同一の参照符号が与えられる。ディスプレイのディスプレイ領域412は、第1の透明電極422、液晶層423の形式で切り替え可能な光学層、第2の透明電極424、及び反射器425を設けられる。第1の電極422の上面には、反射又は散乱する着色されたパターン426が位置付けられる。着色されたパターン426は、第1の電極422の約0.1−10%のみを覆う。及び従って全波長AL1、AL2及びAL3の大部分の入射周辺光は、第1の電極422を通過し、そして不活性状態において通常黒色のLCDのディスプレイ領域412に吸収される。入射周辺光の少量は、しかしながら、着色されたパターン426と一致する。波長AL1及びAL2の周辺光は、着色されたパターン426により吸収される。同時に波長AL3の周辺光は、パターン426で反射され、反射光RLとして窓20を通る。パターン426の被覆率が低いので、少量の入射周辺光のみが反射され、大部分の光はディスプレイ領域412に吸収される。従ってディスプレイ表面3の視覚的外観は、むしろ暗い色である。例えばパターン426が赤色の薄片から成る場合、パターン426は少量の赤色の光を反射する。赤色の光は、反射され、窓20を通じて戻り、そして従ってディスプレイ表面3の視覚的外観は暗い赤色である。スマートカード401を設計する場合、カード本体6に設けられる透明カバー18に塗布される不透明プリント19の色、及びパターン426の色及び被覆率は、図5及び図6を参照した記載と同様に、一致する。ディスプレイの活性化状態では、大部分の入射周辺光はパターン426で反射又は吸収されずに液晶層423に到達しなければならないので、パターン426の低い被覆率が必要であることが理解される。また大部分の光は、パターン426の面の下で反射又は吸収されずにディスプレイ表面3へ向かって反射されなければならないことも理解される。
【0041】
図10に示される通常黒色のLCDの代案として、暗い背景を有する透明状態に設定された双安定コレステリックLCDも用いられ得ることが理解される。更に別の代案として、図10の通常黒色のLCDの代案として、暗い状態に設定された電気泳動ディスプレイが用いられる。
【0042】
図11は、本発明第6の実施例によるスマートカード501を図示する。スマートカード501は、図1に示されたスマートカード1と同様であり、従って発行元、有効期限等のようなスマートカードに関する情報を表示する最前部表面502を有する。最前部表面502は、ディスプレイ表面503を囲む。図11に示された場合では、ディスプレイ表面503の下に位置付けられたディスプレイ領域は、活性化状態であり、スマートカード501で利用可能なクレジットを示す。スマートカード501は、図1に示されたボタンと同様の入りボタン504及び切りボタン505を設けられる。図11に示されるように、ディスプレイ表面503は、最前部表面502に位置付けられたロゴ「P&H」の形式のグラフィカルパターン506の中心に位置付けられる。図11に示される活性化状態では、クレジット量は、ディスプレイ表面503の明るい背景に対し、暗い文字で明瞭に表示される。
【0043】
図12は、ディスプレイ領域が不活性化状態にされた後の、スマートカード501を示す。図11及び図12の実施例では、ディスプレイ領域は、図6及び図7を参照して上述されたような電気泳動ディスプレイである。電気泳動ディスプレイの固有特性は、双安定であり、これは電気泳動ディスプレイが不活性状態に設定される直前に明るい領域及び暗い領域の両方を有するよう設定され得ることを意味する。これら明るい領域及び暗い領域は、電気泳動ディスプレイの非活性化状態においてそれぞれの外観を保つ。図11及び図12の実施例では、電気泳動ディスプレイは、プロセッサーにより制御され(図4に示されたものと同様)、ディスプレイ表面503に示されるデザインが最前部表面502に示されるロゴ「P&H」の部分を形成するように、暗い色及び明るい領域を表示する。プロセッサーは、プロセッサーのメモリーにグラフィカルパターン506に関する情報、つまりロゴを格納している。図12から明らかなように、最前部表面502及びディスプレイ表面503に示されたデザインは、完全なロゴ「P&H」が示され、ディスプレイ表面503がどこに位置するか殆ど分からないよう、互いに融合する。
【0044】
図11及び図12を参照して上述された電気泳動ディスプレイの代案として、双安定LCD又は双安定コレステリックLCDのような別の双安定ディスプレイも用いられ得ることが理解される。
【0045】
特許請求の範囲内で上述の実施例の多くの変更が可能であることが更に理解される。
【0046】
従って例えば、上述の、ディスプレイの非活性化状態におけるディスプレイ表面の外観は、非活性化状態においてディスプレイが事実上「見えない」ような方法で、装置の全表面と一致する。代案として、ディスプレイの不活性化状態において、金色の金属のような第1の色を有するディスプレイ表面、及び銀色の金属のような別の色を有する最前部表面を設けることも可能である。このような場合、ディスプレイは、装置の装飾において統合設計要素を形成し、ディスプレイ表面は最前部表面と対照的である。
【0047】
上述のLCDは、スーパーツイステッドネマティック(STN)型である。ツイステッドネマティック(TN)LCD及び他の種類のLCDは、同様に用いられて良いことが理解される。
【0048】
以上に電気泳動ディスプレイ、LCD及びコレステリックLCDが記載された。また光反射部分を有する他の種類のディスプレイが用いられて良いことが理解される。代案のディスプレイの種類のある例は、液晶材料を電気的−光学的に切り替える面内切り替え電極を用い、LCDが単一基盤から構成され得るストラティファイド/ペインタブルLCDの種類である。LCDは高分子カプセル内に閉じ込められ、単一基盤から成る。他の代案のLCDディスプレイの種類は、ある状態(反射)で光を散乱し他の状態で透過であり偏光器を必要としないPDLC型(高分子分散液晶)、VAN型(バーティカルアラインドネマティック)、及びIPS型(インプレーンスイッチング)である。用いられ得る更なる代案のディスプレイの種類の例は、特に特許文献5及び特許文献6に記載されているエレクトロウェッティングディスプレイ、特に特許文献7及び特許文献8に記載されているエレクトロクロミックディスプレイ、特に特許文献9及び特許文献10に記載されているジャイリコンディスプレイを有する。
【0049】
上述の実施例では、プリントの色は、ディスプレイ領域により反射された光の色と一致すると記載された。例えばLCDディスプレイの反射器から反射された光は、電極、液晶層、偏光器等の複数の構成要素を伝達し、事実上この経路で薄暗くなる。この薄暗くなる効果は、プリントの色を選択する時に考慮されるのが望ましい。例えば、プリントは、同様に薄暗くなり同じ印象を与え得る。
【0050】
以上に、ディスプレイ表面は、ディスプレイの不活性化状態において緑、赤、黄、又は金色の金属光沢のような特定の色を有すると記載された。しかしながら、実際の色を有さないが明るい及び暗い状態の中間の色に設定されるディスプレイ表面を有することも可能である。ディスプレイ表面は、不活性化状態において不均一な色を有し、装置に取り付けられる一般的な装飾に適応し得ることが更に理解される。例えば、ディスプレイ表面の左部分は黄色であり、右部分はオレンジであり得る。これは、例えば、ディスプレイ領域の上面に2つの異なる色を有する半透明層を設けることにより得られる。
【0051】
上述の実施例では、図示された装置はスマートカードである。スマートカードは、バッテリーのために利用可能な領域が非常に小さく、再充電は魅力的でなく、従って図11及び図12を参照して以上に記載されたような反射型ディスプレイは、周辺光と共に動作し如何なる背面照明も必要としないので、望ましい。本発明はまた、家庭電化製品、衣類、自動車のダッシュボード等のような他の装置にも有用であることが理解される。これら他の装置は、組み込まれたディスプレイを有し、不活性化状態ではディスプレイの外観は事実上「見えない」ことが望ましい。このような装置では、トランスフレクティブディスプレイ、つまり夜間に用いられるべき背面照明を透過させる反射部分を有するディスプレイを有することが魅力的である。
【0052】
纏めると、スマートカード1のような装置は、最前部表面2及びディスプレイ領域12を有する。ディスプレイ領域12は、活性化状態及び不活性化状態を有し、装置1内に組み込まれ、そして前記最前部表面2により囲まれたディスプレイ表面3を有する。ディスプレイ領域12は、ディスプレイ領域12の不活性化状態で入射光を反射する光反射部分21、123、225、325、426を有する。反射部分により反射された光は、ディスプレイ表面3に、ディスプレイ表面3を囲む最前部表面2の視覚的外観と関連する所望の視覚的外観を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】第1の動作モードにおける本発明によるスマートカードの上面図である。
【図2】第2の動作モードにおける図1のスマートカードの上面図である。
【図3】図1のスマートカードのカード本体の3次元的図である。
【図4】図1のスマートカードの配線の上面図である。
【図5】図2のスマートカードの、第2の動作モードにおける線V−Vに沿った断面図である。
【図6】拡大された断面図であり、図5に示された領域VIを示す。
【図7】本発明の第2の実施例によるスマートカードの部分の拡大された断面図である。
【図8】本発明の第3の実施例によるスマートカードの部分の拡大された断面図である。
【図9】本発明の第4の実施例によるスマートカードの部分の拡大された断面図である。
【図10】本発明の第5の実施例によるスマートカードの部分の拡大された断面図である。
【図11】第1の動作モードにおける本発明による第6の実施例によるスマートカードの上面図である。
【図12】第2の動作モードにおける図11のスマートカードの上面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
最前部表面及びディスプレイを有する装置であって、前記ディスプレイは、活性状態及び不活性化状態を有し、及び前記装置に組み込まれ、ディスプレイ表面を有し、前記ディスプレイ表面は、少なくとも部分的に前記最前部表面に囲まれ、前記ディスプレイは、光反射部分を有し、前記光反射部分は、前記ディスプレイの不活性化状態では、入射光を反射し、少なくとも部分的に前記ディスプレイ表面を囲む前記最前部表面の視覚的外観に関連して、前記ディスプレイ表面に所望の視覚的外観を提供する、最前部表面及びディスプレイを有する装置。
【請求項2】
前記光反射部分は、前記ディスプレイ表面に、少なくとも部分的に前記ディスプレイ表面を囲む前記最前部表面の視覚的外観と実質的に同一の視覚的外観を提供する、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記ディスプレイ自体は、前記ディスプレイの不活性化状態において、特定色の光を反射するために利用される、請求項1又は2記載の装置。
【請求項4】
前記ディスプレイは、前記ディスプレイの切り替え可能な光学層の後ろに位置付けられ及び前記ディスプレイの不活性化状態において特定色の光を反射する反射器を設けられる、請求項3記載の装置。
【請求項5】
透明カバーは、前記ディスプレイの最上部に適用され、前記透明カバーは、着色を設けられ、前記光反射部分からの反射光と結合された場合、所望の視覚的外観を備えた前記ディスプレイ表面を提供する、請求項1記載の装置。
【請求項6】
前記透明カバーは、前記ディスプレイの不活性化状態において、前記光反射部分からの反射光と結合された場合、着色剤を設けられ所望の視覚的外観を提供する、請求項5記載の装置。
【請求項7】
前記最前部表面と前記ディスプレイ表面との間の変わり目に位置付けられた遷移領域は、ファジイに作られ、前記ディスプレイ表面と前記最前部表面との間の滑らかな視覚的遷移を提供する、請求項1記載の装置。
【請求項8】
前記ディスプレイは、反射型ディスプレイと部分的に反射型であり及び部分的に透過型であるディスプレイとの間で選択される、請求項1記載の装置。
【請求項9】
前記ディスプレイは、不活性化状態である場合、不活性化状態における所望の視覚的外観に依存して適切な状態に切り替えるよう適応される電気泳動ディスプレイである、請求項1記載の装置。
【請求項10】
前記ディスプレイは、コレステリックLCDディスプレイであり、前記光反射部分は、LCDディスプレイの液晶層を有し、前記液晶層の色は、前記ディスプレイ表面の所望の視覚的外観を提供するよう適応される、請求項1乃至8の何れか1項記載の装置。
【請求項11】
前記ディスプレイは、LCDディスプレイである、請求項1乃至8の何れか1項記載の装置。
【請求項12】
前記ディスプレイは、金属の着色剤を設けられ及び前記光反射部分を形成する反射器を有する通常白色のLCDディスプレイである、請求項11記載の装置。
【請求項13】
前記ディスプレイは、電気泳動ディスプレイ、双安定コレステリックディスプレイ及び双安定LCDディスプレイの中から選択され、従って前記ディスプレイの不活性化状態においても前記ディスプレイ表面に暗い部分と明るい部分との両方を表示可能であり、前記ディスプレイは、前記ディスプレイの不活性化状態において、少なくとも部分的に前記ディスプレイ表面を囲む前記最前部表面のグラフィカルパターンと一致するグラフィカルパターンを提供する、請求項1記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2008−518346(P2008−518346A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−538586(P2007−538586)
【出願日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【国際出願番号】PCT/IB2005/053516
【国際公開番号】WO2006/046214
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】