説明

最適速度支援システム、最適速度支援サーバ、最適速度支援方法及びそのプログラム

【課題】 信号機と連携して最適速度の支援を行う。
【解決手段】 最適速度支援システム100が、カーナビゲーション装置11を備える自動車10と、信号機20と、最適速度支援サーバ30とから構成され、最適速度支援サーバ30が、信号機20と自動車10との距離と、信号機20が青になるまでの時間とに基づいて、自動車10が、信号機20が青になる時間に当該信号機20に到達するための速度を、最適速度として算出する最適速度算出手段302と、最適速度の情報をカーナビゲーション装置へ通知する最適速度通知手段303とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の最適速度を支援する技術に関し、特に、信号機と連携した最適速度支援技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現状、企業また家庭においても、自動車は不可欠なものとなっており、現代の社会全体におけるエネルギー使用量とガソリン車による二酸化炭素排出量は膨大なものとなっている。そのため、地球環境の温暖化やエネルギー枯渇の懸念など多くの社会的問題の原因となっている。
【0003】
自動車は、急発進や急加速等の場合はガソリン使用量が増え、燃費が悪化する。逆に、一定の速度や、燃費が最も良いエンジン回転数による運転を続けることで、燃費はよくなる。
【0004】
ここで、関連技術として、自動車の走行を制御する技術が、例えば特許文献1に開示されている。
【0005】
特許文献1では、特定の車両専用の複数の専用軌道が平面上に交差している平面交差領域へ向かって各専用軌道上を走行する専用車両に対し、走行制御を行うことを可能としている。
【0006】
また、別の関連技術として、信号機の信号情報を用いて最適速度を算出する技術が、特許文献2に開示されている。
【0007】
特許文献2では、信号機の信号情報を取得し、現在位置から信号機のに到達するまでの所要時間を計算し、信号機が青となっている時刻と、信号機までの距離に基づいて、各信号機が青で通過できる最適速度計算する旨、及び該最適速度をディスプレイに表示する旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−109677号公報
【特許文献2】特開2007−121000号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
現状、カーナビゲーションシステムに代表されるインテリジェントトランスポートシステムITSでは、渋滞回避や最適経路の指示は可能であるが、信号機と連動したシステムにはなっておらず、信号停止による渋滞やアイドリング時、加速時エネルギーの無駄な消費を抑えるまでには至っていないのが現状である。
【0010】
また、特許文献2に開示の技術は、カーナビゲーション装置に最適速度を計算する手段と、信号データベースとを記憶する手段を必要とするため、コストが高くなるという課題がある。また、信号機の情報は変更することもあるため、該デ―タベースの情報が最新であるとは限らないという課題がある。さらに、最新の信号情報を得ようとした場合は、別途最新の信号情報を管理する装置と、該装置から最新の信号情報を取得する手段を必要とするという課題がある。
【0011】
(発明の目的)
本発明の目的は、上述の課題を解決し、信号機と連携して最適速度の支援を行う最適速度支援システム、最適速度支援サーバ、最適速度支援方法及びそのプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の最適速度支援システムは、カーナビゲーション装置を備える自動車と、信号機と、最適速度支援サーバとから構成され、最適速度支援サーバが、信号機と自動車との距離と、信号機が青になるまでの時間とに基づいて、自動車が、信号機が青になる時間に当該信号機に到達するための速度を、最適速度として算出する最適速度算出手段と、最適速度の情報をカーナビゲーション装置へ通知する最適速度通知手段とを備える。
【0013】
本発明の第1の最適速度支援サーバは、カーナビゲーション装置を備える自動車と、信号機と、最適速度支援サーバとから構成される最適速度支援システムの最適速度支援サーバであって、信号機と自動車との距離と、信号機が青になるまでの時間とに基づいて、自動車が、信号機が青になる時間に当該信号機に到達するための速度を、最適速度として算出する最適速度算出手段と、最適速度の情報をカーナビゲーション装置へ通知する最適速度通知手段とを備える。
【0014】
本発明の第1の最適速度支援方法は、カーナビゲーション装置を備える自動車と、信号機と、最適速度支援サーバとから構成される最適速度支援システムの最適速度支援方法であって、最適速度支援サーバで、信号機と自動車との距離と、信号機が青になるまでの時間とに基づいて、自動車が、信号機が青になる時間に当該信号機に到達するための速度を、最適速度として算出する最適速度算出ステップと、最適速度の情報をカーナビゲーション装置へ通知する最適速度通知ステップとを実行する。
【0015】
本発明の第1の最適速度支援プログラムは、カーナビゲーション装置を備える自動車と、信号機と、最適速度支援サーバとから構成される最適速度支援システム上で動作する最適速度支援プログラムであって、最適速度支援サーバに、信号機と自動車との距離と、信号機が青になるまでの時間とに基づいて、自動車が、信号機が青になる時間に当該信号機に到達するための速度を、最適速度として算出する最適速度算出処理と、最適速度の情報をカーナビゲーション装置へ通知する最適速度通知処理とを、実行させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、信号機と連携して最適速度の支援を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施の形態による最適速度支援システムの構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態によるカーナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態による最適速度支援サーバの構成を示すブロック図である。
【図4】第1の実施の形態による最適速度支援システムの動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態による最適速度支援システムの構成を示すブロック図である。
【図6】第2の実施の形態によるVICS情報配信サーバの構成を示すブロック図である。
【図7】第2の実施の形態によるカーナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図8】第2の実施の形態による最適速度支援システムの動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施の形態による最適速度支援システムの構成を示すブロック図である。
【図10】第3の実施の形態によるカーナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図11】第3の実施の形態による最適速度支援システムの動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の最適速度支援サーバのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図13】本発明の最適速度支援システムの最小限の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、カーナビゲーションシステムと信号機とをモバイルネットワークで接続することにより、無駄な信号停止による渋滞やエネルギー消費を極力抑えることを可能とするものである。
【0019】
またVICS(Vehicle Information and Communication System)やモバイルネットワークと連携することで、本システムの機能を広範囲に拡大することを可能とするものである。
【0020】
なお近年普及が見込まれる電気自動車EVにも応用することで、より環境負荷の低い車社会を実現することを可能とする。
【0021】
より詳細には、本発明は、カーナビゲーション装置と信号機、さらに最適速度支援サーバをモバイルネットワークで接続し、自動車と信号機間の距離から最適な自動車速度を計算し、それをカーナビゲーション装置に表示することにより、信号機が青に変わるタイミングで自動車を通過させることで、無駄な信号停止による渋滞やエネルギー消費を極力抑えることを可能とするものである。
【0022】
また、得られた最適速度情報をVICSシステムやモバイルネットワークを通じて、周辺自動車に通知することで、より広範囲に本機能を活用することを可能とするものである。但し現在のVICSシステムでは最適速度通知機能は具備していないため、VICSシステムならびにVICSカーナビゲーションへの機能追加は必要である。
【0023】
また、応用として、現在VICSシステムで圏外となっている地域に対しても、モバイルネットワークを通じてVICS情報を配信することで、より広範囲に交通情報を配信することが可能である。
【0024】
また、自動車だけでなく、鉄道などにも本発明を応用することで、更に省エネルギーな社会を実現することが可能である。
【0025】
本発明の上記及び他の目的、特徴及び利点を明確にすべく、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を以下に詳述する。なお、上述の本願発明の目的のほか、他の技術的課題、その技術的課題を解決する手段及びその作用効果についても、以下の実施形態による開示によって明らかとなるものである。
【0026】
なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0027】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態による最適速度支援システム100の構成を示す図である。
【0028】
図1を参照すると、本実施の形態による最適速度支援システム100は、自動車10と、信号機20と、最適速度支援サーバ30とから構成される。
【0029】
自動車10は、カーナビゲーション装置11を備える。
【0030】
自動車10のカーナビゲーション装置11、信号機20、及び最適速度支援サーバ30は、それぞれモバイルネットワーク40に接続する。
【0031】
なお、本実施の携帯では最適速度支援サーバ30を外部サーバの構成としているが、最適速度支援サーバ30の機能をカーナビゲーション装置11に組み込むことで、外部サーバを不要とする構成にすることも可能である。
【0032】
図2を参照すると、図2は、本実施の形態によるカーナビゲーション装置11の構成を示すブロック図である。
【0033】
カーナビゲーション装置11は、自装置の位置情報を取得する位置情報取得手段110と、モバイルネットワーク40を介して最適速度支援サーバ30とデータの送受信を行う送受信手段111と、所定の情報を表示する表示手段112とを備える。
【0034】
位置情報取得手段110は、GPSを用いて、自装置の位置情報を取得する。なお、カーナビゲーション装置11は自動車10に搭載されているため、位置情報取得手段110が取得する位置情報は自動車10の位置情報でもある。
【0035】
送受信手段111は、自動車10の位置情報及び速度情報を最適速度支援サーバ30に送信する。
【0036】
また、送受信手段111は、最適速度支援サーバ30から最適速度∨の情報を受信する。
【0037】
表示手段112は、送受信手段111から受け取った最適速度∨の情報を表示する。
【0038】
図3は、最適速度支援サーバ30の構成を示すブロック図である。
【0039】
図3を参照すると、最適速度支援サーバ30は、位置情報受信手段301と、最適速度算出手段302と、最適速度通知手段303と、信号機情報格納手段304と、距離算出手段305とを備える。

【0040】
位置情報受信手段301は、カーナビゲーション装置11から、自動車10の位置情報を受け取る。
【0041】
信号機情報格納手段304は、1つ以上の信号機20の位置情報と、信号機20の信号が青になるまでの時間Δtの情報とを格納する。該信号機20の情報は、予め登録されているものとする。また、信号機20の情報に変更があった場合、システム管理者等によって最新の情報に更新される。
【0042】
なお、カーナビゲーション装置11が信号機情報格納手段304を備え、自動車10の位置情報と共に信号機20の情報を最適速度支援サーバ30へ送信することとしても良い。
【0043】
距離算出手段305は、自動車10の位置情報と、信号機20の位置情報とから、自動車10と信号機20の距離dを算出する。
【0044】
最適速度算出手段302は、距離算出手段305が算出した距離dの情報と、信号機20の信号が青になるまでの時間Δtの情報とを用いて、自動車10が時間Δt後に信号機20に到達するための最適な速度である最適速度∨を算出する。
【0045】
より詳細には、最適速度算出手段302は、v<=d/Δtを満たす最適速度∨を算出する。
【0046】
最適速度通知手段303は、最適速度算出手段302が算出した最適速度∨の情報を、カーナビゲーション装置11へ送信する。
【0047】
(第1の実施の形態の動作の説明)
次に、本実施の形態による最適速度支援システム100の動作について、図面を参照して詳細に説明する。
【0048】
図4は、本実施の形態による最適速度支援システム100の動作を示すフローチャートである。
【0049】
図4を参照すると、まず、カーナビゲーション装置11の位置情報取得手段110が、自動車10の位置情報を取得する(ステップS401)。
【0050】
次いで、送受信手段111が、該位置情報を最適速度支援サーバ30へ送信する(ステップS402)。
【0051】
最適速度支援サーバ30は、位置情報受信手段301が自動車10の位置情報を受け取ると(ステップS403”YES”)、距離算出手段305が、自動車10の位置情報と、信号機情報格納手段304に格納されている信号機20の位置情報とを用いて、自動車10と信号機20との距離dを算出する(ステップS404)。
【0052】
次いで、最適速度算出手段302が、該距離dと、信号機情報格納手段304に格納されている、信号機20の信号が青になるまでの時間Δtの情報とを用いて、最適速度∨を算出する(ステップS405)。
【0053】
次いで、最適速度通知手段303が、最適速度∨の情報をカーナビゲーション装置11へ送信する(ステップS406)。
【0054】
カーナビゲーション装置11は、送受信手段111が最適速度∨の情報を受け取ると(ステップS407”YES”)、表示手段112が、該最適速度∨の情報を表示する(ステップS408)。
【0055】
(第1の実施の形態による効果)
本実施の形態によれば、最適速度∨が自動車10の運転者に通知され、運転者が最適速度V以下の速度で自動車10を運転することで、信号が青になった後に信号機20を通過することができ、無駄な信号停止を回避することが可能となる。
【0056】
なお、本発明の課題を解決できる最小限の構成を図13に示す。最適速度支援システム100が、カーナビゲーション装置11を備える自動車10と、信号機20と、最適速度支援サーバ30とから構成され、最適速度支援サーバ30が、信号機20と自動車10との距離と、信号機20が青になるまでの時間とに基づいて、自動車10が、信号機20が青になる時間に当該信号機20に到達するための速度を、最適速度として算出する最適速度算出手段302と、最適速度の情報をカーナビゲーション装置へ通知する最適速度通知手段303とを備えることで、上述した本発明の課題を解決することができる。
【0057】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態で得られた最適速度∨の情報及び自動車10の所定の情報をVICS情報として配信することで、該VICS情報を受信した自動車においても、該自動車の最適速度を算出して表示することを可能とする。
【0058】
図5は、本発明の第2の実施の形態による最適速度支援システム100の構成を示す図である。
【0059】
図5を参照すると、本実施の形態による最適速度支援システム100は、第1の実施の形態に加え、自動車50、自動車60、VICS情報配信サーバ80、VICSネットワーク70が加えられた構成となっている。なお、信号機20については図示を省略している。
【0060】
本実施の形態では、最適速度支援サーバ30の最適速度通知手段303が、第1の実施の形態の機能に加え、自動車10の所定の情報と、信号機20の所定の情報とを、VICS情報配信サーバ80へ通知する。
【0061】
自動車10の所定の情報は、少なくとも該自動車10の位置情報と、信号機20と自動車10の距離dの情報を含む。
【0062】
また、信号機20の所定の情報は、信号機20の信号が青になるまでの時間Δtを少なくとも含む。
【0063】
ここで、図6を参照すると、図6は、VICS情報配信サーバ80の構成を示すブロック図である。
【0064】
VICS情報配信サーバ80は、最適速度支援サーバ30から所定の情報を受信する受信手段801と、該情報をVICS情報として周辺に配信する配信手段802とを備える。
【0065】
VICSネットワーク70は、VICS情報を送信するためのネットワークである。
【0066】
自動車50、60は、カーナビゲーション装置12を備える。
【0067】
ここで、図7を参照すると、図7はカーナビゲーション装置12の構成を示すブロック図である。
【0068】
カーナビゲーション装置12は、位置情報取得手段120と、VICS情報を受信するVICS情報受信手段121と、表示手段122と、最適速度算出手段123とを備える。
【0069】
位置情報取得手段120と、表示手段122は、カーナビゲーション装置11の位置情報取得手段110、表示手段112と同様の機能であるため、詳細な説明は省略する。
【0070】
最適速度算出手段123は、VICS情報に含まれる自動車10の位置情報と、位置情報取得手段120を介して取得した自装置の位置情報とから、自装置と自動車10との距離d2を算出する。
【0071】
そして、最適速度算出手段123は、v’<=(d−d2)/Δt、またはv’<=(d+d2)/Δtを満たす最適速度∨’を算出する。最適速度算出手段123は、自装置が自動車10の前方に自身がいる場合は、v’<=(d−d2)/Δtを算出し、自装置が自動車10の後方に自身がいる場合はv’<=(d+d2)/Δtを算出する。
【0072】
なお、カーナビゲーション装置12は、カーナビゲーション装置11にVICS情報受信手段121と最適速度取得手段124を加える構成としても良い。また、このとき、VICS情報受信手段121を設けず、送受信手段111にVICS情報を受信する機能を付加する構成としてもよい。
【0073】
(第2の実施の形態の動作の説明)
次に、本実施の形態による最適速度支援システム100の動作について、図面を参照して詳細に説明する。
【0074】
図8は、本実施の形態による最適速度支援システム100の動作を示すフローチャートである。なお、図8に示す動作は、図4に示す第1の実施の形態の動作の後、行われる。
【0075】
図4の動作の後、最適速度支援サーバ30は、最適速度通知手段303が、自動車10の位置情報と、該自動車10と信号機20との距離dの情報と、信号機20が青になるまでの時間Δtの情報とを、VICS情報配信サーバ80へ送信する(ステップS801)。
【0076】
VICS情報配信サーバ80は、受信手段801が該情報を受信すると(ステップS802”YES”)、配信手段802が、該情報をVICS情報として周辺に配信する(ステップS803)。
【0077】
以下、自動車10の前方に位置する自動車50のカーナビゲーション装置12を主体として、動作を説明する。
【0078】
自動車50のカーナビゲーション装置12は、VICS情報受信手段121が該VICS情報を受信すると(ステップS804”YES”)、最適速度算出手段123が、まず、該VICS情報に含まれる自動車10の位置情報に基づき、自動車10と自動車50の走行方向が一致するか否かを確認する(ステップS805)。
【0079】
なお、走行方向の一致とは、同一道路上の進行方向の同一等を意味するものである。
【0080】
自動車10と自動車50の走行方向が一致する場合(ステップS805”YES”)、最適速度算出手段123は、位置情報取得手段120を介して取得した自装置の位置情報と、VICS情報に含まれる自動車10の位置情報とから、自動車50と自動車10との距離d2を算出する(ステップS806)。
【0081】
次いで、最適速度算出手段123は、距離dの情報と、距離d2の情報と、時間Δtの情報を用いて、v’<=(d−d2)/Δtを満たす最適速度∨’を算出する(ステップS807)。
【0082】
なお、自動車60の場合は、自動車10の後方に位置するため、最適速度算出手段123は、v’<=(d+d2)/Δtを満たす最適速度∨’を算出する。
【0083】
次いで、表示手段122が、該最適速度∨’を表示する(ステップS808)。
【0084】
(第2の実施の形態による効果)
本実施の形態によれば、1台の自動車の最適速度から、他の自動車についても最適速度を算出することができるため、本発明の機能を広範囲に活用することができる。
【0085】
(第3の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態では、最適速度∨の情報及び自動車10の所定の情報をVICS情報として配信することで、該VICS情報を受信した自動車においても、該自動車の最適速度を算出して表示することを可能としていた。
【0086】
しかし、第2の実施の形態では、VICSネットワーク70の圏外の地域ではVICS情報の送受信ができないという問題があった。
【0087】
そこで、本発明の第3の実施の形態では、最適速度∨の情報及び関連情報を、モバイルネットワーク40を介して他の自動車へ配信する。
【0088】
図9は、本発明の第3の実施の形態による最適速度支援システム100の構成を示す図である。
【0089】
図9を参照すると、本実施の形態による最適速度支援システム100は、図1に示す第1の実施の形態の構成に、自動車50、自動車60を加えた構成である。なお、信号機20は図示を省略している。
【0090】
本実施の形態では、最適速度支援サーバ30の最適速度通知手段303が、第1の実施の形態の機能に加え、自動車10の所定の情報と、信号機20の所定の情報とを、モバイルネットワーク40に接続するカーナビゲーション装置13へ送信する機能を有する。
【0091】
自動車10の所定の情報は、少なくとも自動車10の位置情報と、自動車10と信号機20との距離dの情報とを含む。
【0092】
また、信号機20の所定の情報は、信号機20の信号が青になるまでの時間Δtを少なくとも含む。
【0093】
ここで、図10を参照すると、図10は、カーナビゲーション装置13の構成を示すブロック図である。
【0094】
カーナビゲーション装置13は、位置情報取得手段130と、送受信手段131と、表示手段132と、最適速度算出手段133とを備える。
【0095】
位置情報取得手段130と、表示手段132は、カーナビゲーション装置11の位置情報取得手段110、表示手段112と同様の機能であるため、詳細な説明は省略する。
【0096】
また、最適速度算出手段133は、第2の実施の形態で示すカーナビゲーション装置12の最適速度算出手段123と同様の機能であるため、詳細な説明は省略する。
【0097】
なお、カーナビゲーション装置13は、カーナビゲーション装置11に最適速度算出手段133を加える構成としても良い。
【0098】
(第3の実施の形態の動作の説明)
次に、本実施の形態による最適速度支援システム100の動作について、図面を参照して詳細に説明する。
【0099】
図11は、本実施の形態による最適速度支援システム100の動作を示すフローチャートである。なお、図11に示す動作は、図4に示す第1の実施の形態の動作の後、行われる。
【0100】
図4の動作の後、最適速度支援サーバ30は、最適速度通知手段303が、自動車10の位置情報と、該自動車10と信号機20との距離dの情報と、信号機20が青になるまでの時間Δtの情報とを、モバイルネットワーク40に接続するカーナビゲーション装置13へ配信する(ステップS1101)。
【0101】
以下、自動車10の前方に位置する自動車50のカーナビゲーション装置13を主体として、動作を説明する。
【0102】
自動車50のカーナビゲーション装置13は、送受信手段131が該情報を受信すると(ステップS1102”YES”)、最適速度算出手段133が、まず、該情報に含まれる自動車10の位置情報に基づき、自動車10と自動車50の走行方向が一致するか否かを確認する(ステップS1103)。
【0103】
なお、走行方向の一致とは、同一道路上の進行方向の同一等を意味するものである。
【0104】
自動車10と自動車50の走行方向が一致する場合(ステップS1103”YES”)、最適速度算出手段133は、位置情報取得手段132を介して取得した自装置の位置情報と、受信した自動車10の位置情報とから、自動車50と自動車10との距離d2を算出する(ステップS1104)。
【0105】
次いで、最適速度算出手段133は、距離dの情報と、距離d2の情報と、時間Δtの情報を用いて、v’<=(d−d2)/Δtを満たす最適速度∨’を算出する(ステップS1105)。
【0106】
なお、自動車60の場合は、自動車10の後方に位置するため、最適速度算出手段123は、v’<=(d+d2)/Δtを満たす最適速度∨’を算出する。
【0107】
次いで、表示手段122が、該最適速度∨’を表示する(ステップS1106)。
【0108】
(第3の実施の形態による効果)
本実施の形態によれば、第2の実施の形態に比べ、VICS情報の送受信可能範囲外の地域においても、本発明を使用することができる。
【0109】
また、第1の実施の形態の構成に、最適速度算出手段133を加えるだけで実現できるため、第2の実施の形態に比べ、容易に実現できる。
【0110】
また、モバイルネットワーク40を用いるため、第2の実施の形態に比べ、より広範囲に情報を配信することが可能である。
【0111】
次に、本発明の最適速度支援サーバ30ハードウェア構成例について、図12を参照して説明する。図12は、最適速度支援サーバ30のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0112】
図12を参照すると、最適速度支援サーバ30は、一般的なコンピュータ装置と同様のハードウェア構成であり、CPU(Central Processing Unit)1301、RAM(Random Access Memory)等のメモリからなる、データの作業領域やデータの一時退避領域に用いられる主記憶部1302、ネットワークを介してデータの送受信を行う通信部1303、入力装置1305や出力装置1306及び記憶装置1307と接続してデータの送受信を行う入出力インタフェース部1304、上記各構成要素を相互に接続するシステムバス1308を備えている。記憶装置1307は、例えば、ROM(Read Only Memory)、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリから構成されるハードディスク装置等で実現される。
【0113】
本発明の最適速度支援サーバ30の各機能は、プログラムを組み込んだ、LSI(Large Scale Integration)等のハードウェア部品である回路部品を実装することにより、その動作をハードウェア的に実現することは勿論として、その機能を提供するプログラムを、記憶装置1307に格納し、そのプログラムを主記憶部1302にロードしてCPU1301で実行することにより、ソフトウェア的に実現することも可能である。
【0114】
また、VICS情報配信サーバ80も、上記のようなハードウェア構成を有し、VICS情報配信サーバ80が有する各機能をハードウェア的又はソフトウェア的に実現する。
【0115】
以上好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも、上記実施の形態に限定されるものでなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0116】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0117】
また、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【0118】
また、本発明の方法およびコンピュータプログラムには複数の手順を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の手順を実行する順番を限定するものではない。このため、本発明の方法およびコンピュータプログラムを実施する時には、その複数の手順の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【0119】
また、本発明の方法およびコンピュータプログラムの複数の手順は個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある手順の実行中に他の手順が発生すること、ある手順の実行タイミングと他の手順の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
【0120】
さらに、上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、これに限定されない。
【0121】
(付記1)
カーナビゲーション装置を備える自動車と、信号機と、最適速度支援サーバとから構成され、
前記最適速度支援サーバが、
前記信号機と前記自動車との距離と、前記信号機が青になるまでの時間とに基づいて、前記自動車が、前記信号機が青になる時間に当該信号機に到達するための速度を、最適速度として算出する最適速度算出手段と、
前記最適速度の情報を前記カーナビゲーション装置へ通知する最適速度通知手段と
を備えることを特徴とする最適速度支援システム。
【0122】
(付記2)
前記カーナビゲーション装置が、
前記自動車の位置情報を前記最適速度支援サーバへ送信し、前記最適速度を前記最適速度支援サーバから受信する送受信手段と、
受信した前記最適速度を表示する表示手段を備え、
前記最適速度支援サーバが、
前記自動車の位置情報と前記信号機の位置情報とから、前記自動車と信号機との距離を算出する距離算出手段を備える
ことを特徴とする付記1に記載の最適速度支援システム。
【0123】
(付記3)
前記最適速度支援サーバの最適速度通知手段が、
前記最適速度算出手段で最適速度を算出した前記自動車の位置情報と、当該自動車と前記信号機との距離の情報と、前記信号機が青になるまでの時間の情報とを、ネットワークに接続する他のカーナビゲーション装置へ送信する送信手段を備え、
前記他のカーナビゲーション装置が、
前記最適速度通知手段から受信した情報に基づいて、自装置を搭載する自動車の最適速度を計算する手段を備える
ことを特徴とする付記2に記載の最適速度支援システム。
【0124】
(付記4)
前記他のカーナビゲーション装置の前記最適速度を計算する手段は、
前記最適速度通知手段から受信した、前記自動車の位置情報に基づいて、当該自動車と自装置との距離を算出し、
前記自動車と自装置との距離と、当該自動車と前記信号機との距離とに基づき、自装置と前記信号機との距離を算出し、
自装置と前記信号機との距離と、前記信号機が青になるまでの時間とに基づき、前記最適速度を算出する
ことを特徴とする付記3に記載の最適速度支援システム。
【0125】
(付記5)
VICSネットワークを介してVICS情報の配信を行うVICS情報配信サーバを備え、
前記最適速度支援サーバの前記最適速度通知手段が、
前記最適速度算出手段で最適速度を算出した前記自動車の位置情報と、当該自動車と前記信号機との距離の情報と、前記信号機が青になるまでの時間の情報とを、前記VICS情報配信サーバへ送信し、
前記VICS情報配信サーバが、
前記最適速度支援サーバから受信した当該情報を、VICS情報として、VICSネットワークに接続する他のカーナビゲーション装置へ配信する配信手段を備え、
前記他のカーナビゲーション装置が、
前記最適速度支援サーバから配信された前記VICS情報を受信するVICS情報受信手段と、
前記VICS情報に基づいて、自装置を搭載する自動車の最適速度を計算する手段を備えることを特徴とする付記2に記載の最適速度支援システム。
【0126】
(付記6)
前記他のカーナビゲーション装置の前記最適速度を計算する手段は、
前記VICS情報に含まれる、前記自動車の位置情報に基づいて、当該自動車と自装置との距離を算出し、
前記自動車と自装置との距離と、当該自動車と前記信号機との距離とに基づき、自装置と前記信号機との距離を算出し、
自装置と前記信号機との距離と、前記信号機が青になるまでの時間とに基づき、前記最適速度を算出する
ことを特徴とする付記5に記載の最適速度支援システム。
【0127】
(付記7)
カーナビゲーション装置を備える自動車と、信号機と、最適速度支援サーバとから構成される最適速度支援システムの最適速度支援サーバであって、
前記信号機と前記自動車との距離と、前記信号機が青になるまでの時間とに基づいて、前記自動車が、前記信号機が青になる時間に当該信号機に到達するための速度を、最適速度として算出する最適速度算出手段と、
前記最適速度の情報を前記カーナビゲーション装置へ通知する最適速度通知手段と
を備えることを特徴とする最適速度支援サーバ。
【0128】
(付記8)
前記自動車の位置情報と前記信号機の位置情報とから、前記自動車と信号機との距離を算出する距離算出手段を備えるを備えることを特徴とする付記7に記載の最適速度支援サーバ。
【0129】
(付記9)
前記最適速度通知手段が、
前記最適速度算出手段で最適速度を算出した前記自動車の位置情報と、当該自動車と前記信号機との距離の情報と、前記信号機が青になるまでの時間の情報とを、ネットワークに接続する他のカーナビゲーション装置に送信する送信手段を備えることを特徴とする付記8に記載の最適速度支援サーバ。
【0130】
(付記10)
前記最適速度通知手段が、
前記最適速度算出手段で最適速度を算出した前記自動車の位置情報と、当該自動車と前記信号機との距離の情報と、前記信号機が青になるまでの時間の情報とを、VICSネットワークを介してVICS情報の配信を行うVICS情報配信サーバへ送信する付記8に記載の最適速度支援サーバ。
【0131】
(付記11)
カーナビゲーション装置を備える自動車と、信号機と、最適速度支援サーバとから構成される最適速度支援システムの最適速度支援方法であって、
前記最適速度支援サーバで、
前記信号機と前記自動車との距離と、前記信号機が青になるまでの時間とに基づいて、前記自動車が、前記信号機が青になる時間に当該信号機に到達するための速度を、最適速度として算出する最適速度算出ステップと、
前記最適速度の情報を前記カーナビゲーション装置へ通知する最適速度通知ステップと
を実行することを特徴とする最適速度支援方法。
【0132】
(付記12)
前記カーナビゲーション装置で、
前記自動車の位置情報を前記最適速度支援サーバへ送信し、前記最適速度を前記最適速度支援サーバから受信する送受信ステップと、
受信した前記最適速度を表示する表示ステップを実行し、
前記最適速度支援サーバで、
前記自動車の位置情報と前記信号機の位置情報とから、前記自動車と信号機との距離を算出する距離計算ステップを実行する
ことを特徴とする付記11に記載の最適速度支援方法。
【0133】
(付記13)
前記最適速度支援サーバの最適速度通知ステップで、
前記最適速度計算ステップで最適速度を算出した前記自動車の位置情報と、当該自動車と前記信号機との距離の情報と、前記信号機が青になるまでの時間の情報とを、ネットワークに接続する他のカーナビゲーション装置へ送信する送信ステップを実行し、
前記他のカーナビゲーション装置で、
受信した情報に基づいて、自装置を搭載する自動車の最適速度を計算するステップを実行する
ことを特徴とする付記12に記載の最適速度支援方法。
【0134】
(付記14)
前記他のカーナビゲーション装置の前記最適速度を計算するステップで、
受信した前記自動車の位置情報に基づいて、当該自動車と自装置との距離を算出し、
前記自動車と自装置との距離と、当該自動車と前記信号機との距離とに基づき、自装置と前記信号機との距離を算出し、
自装置と前記信号機との距離と、前記信号機が青になるまでの時間とに基づき、前記最適速度を算出する
ことを特徴とする付記13に記載の最適速度支援方法。
【0135】
(付記15)
前記最適速度支援サーバの前記最適速度通知ステップで、
前記最適速度計算ステップで最適速度を算出した前記自動車の位置情報と、当該自動車と前記信号機との距離の情報と、前記信号機が青になるまでの時間の情報とを、VICSネットワークを介してVICS情報の配信を行うVICS情報配信サーバへ送信し、
前記VICS情報配信サーバで、
前記最適速度支援サーバから受信した当該情報を、VICS情報として、VICSネットワークに接続する他のカーナビゲーション装置へ配信し、
前記他のカーナビゲーション装置で、
前記最適速度支援サーバから配信された前記VICS情報を受信し、
前記VICS情報に基づいて、自装置を搭載する自動車の最適速度を計算することを特徴とする付記12に記載の最適速度支援方法。
【0136】
(付記16)
前記他のカーナビゲーション装置の前記最適速度を計算するステップで、
前記VICS情報に含まれる、前記自動車の位置情報に基づいて、当該自動車と自装置との距離を算出し、
前記自動車と自装置との距離と、当該自動車と前記信号機との距離とに基づき、自装置と前記信号機との距離を算出し、
自装置と前記信号機との距離と、前記信号機が青になるまでの時間とに基づき、前記最適速度を算出する
ことを特徴とする付記15に記載の最適速度支援方法。
【0137】
(付記17)
カーナビゲーション装置を備える自動車と、信号機と、最適速度支援サーバとから構成される最適速度支援システム上で動作する最適速度支援プログラムであって、
前記最適速度支援サーバに、
前記信号機と前記自動車との距離と、前記信号機が青になるまでの時間とに基づいて、前記自動車が、前記信号機が青になる時間に当該信号機に到達するための速度を、最適速度として算出する最適速度算出処理と、
前記最適速度の情報を前記カーナビゲーション装置へ通知する最適速度通知処理とを、実行させることを特徴とする最適速度支援プログラム。
【0138】
(付記18)
前記カーナビゲーション装置に、
前記自動車の位置情報を前記最適速度支援サーバへ送信し、前記最適速度を前記最適速度支援サーバから受信する送受信処理と、
受信した前記最適速度を表示する表示処理を実行させ、
前記最適速度支援サーバに、
前記自動車の位置情報と前記信号機の位置情報とから、前記自動車と信号機との距離を算出する距離計算処理を実行させる
ことを特徴とする付記17に記載の最適速度支援プログラム。
【0139】
(付記19)
前記信号機の前記通知処理で、
前記自動車と信号機との距離の情報と、自機の信号が青になるまでの時間の情報と、前記自動車の位置情報とを前記最適速度支援サーバへ通知し、
前記最適速度支援サーバの最適速度通知処理で、
前記最適速度計算ステップで最適速度を算出した前記自動車の位置情報と、当該自動車と前記信号機との距離の情報と、前記信号機が青になるまでの時間の情報とを、ネットワークに接続する他のカーナビゲーション装置へ送信し、
前記他のカーナビゲーション装置に、
受信した情報に基づいて、自装置を搭載する自動車の最適速度を計算する処理を実行させる
ことを特徴とする付記18に記載の最適速度支援プログラム。
【0140】
(付記20)
前記他のカーナビゲーション装置の前記最適速度を計算する処理で、
受信した前記自動車の位置情報に基づいて、当該自動車と自装置との距離を算出し、
前記自動車と自装置との距離と、当該自動車と前記信号機との距離とに基づき、自装置と前記信号機との距離を算出し、
自装置と前記信号機との距離と、前記信号機が青になるまでの時間とに基づき、前記最適速度を算出する
ことを特徴とする付記19に記載の最適速度支援プログラム。
【0141】
(付記21)
前記最適速度支援サーバの前記最適速度通知ステップで、
前記最適速度計算ステップで最適速度を算出した前記自動車の位置情報と、当該自動車と前記信号機との距離の情報と、前記信号機が青になるまでの時間の情報とを、VICSネットワークを介してVICS情報の配信を行うVICS情報配信サーバへ送信し、
前記VICS情報配信サーバに、
前記最適速度支援サーバから受信した当該情報を、VICS情報として、VICSネットワークに接続する他のカーナビゲーション装置へ配信する処理を実行させ、
前記他のカーナビゲーション装置に、
前記最適速度支援サーバから配信された前記VICS情報を受信する処理と、
前記VICS情報に基づいて、自装置を搭載する自動車の最適速度を計算する処理をと実行させることを特徴とする付記18に記載の最適速度支援プログラム。
【0142】
(付記22)
前記他のカーナビゲーション装置の前記最適速度を計算する処理で。
前記VICS情報に含まれる、前記自動車の位置情報に基づいて、当該自動車と自装置との距離を算出し、
前記自動車と自装置との距離と、当該自動車と前記信号機との距離とに基づき、自装置と前記信号機との距離を算出し、
自装置と前記信号機との距離と、前記信号機が青になるまでの時間とに基づき、前記最適速度を算出する
ことを特徴とする付記21に記載の最適速度支援プログラム。
【符号の説明】
【0143】
100:最適速度支援システム
10、50、60:自動車
11、12、13:カーナビゲーション装置
110、120、130:位置情報取得手段
111、131:送受信手段
112、122、132:表示手段
121:VICS情報受信手段
124、134:最適速度算出手段
20:信号機
30:最適速度支援サーバ
301:位置情報受信手段
302:最適速度算出手段
303:最適速度通知手段
304:信号機情報格納手段
305:距離算出手段
40:モバイルネットワーク
70:VICSネットワーク
80:VICS情報配信サーバ
801:受信手段
802:配信手段
1301:CPU
1302:主記憶部
1303:通信部
1304:入出力インタフェース部
1305:入力装置
1306:出力装置
1307:記憶装置
1308:システムバス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーナビゲーション装置を備える自動車と、信号機と、最適速度支援サーバとから構成され、
前記最適速度支援サーバが、
前記信号機と前記自動車との距離と、前記信号機が青になるまでの時間とに基づいて、前記自動車が、前記信号機が青になる時間に当該信号機に到達するための速度を、最適速度として算出する最適速度算出手段と、
前記最適速度の情報を前記カーナビゲーション装置へ通知する最適速度通知手段と
を備えることを特徴とする最適速度支援システム。
【請求項2】
前記カーナビゲーション装置が、
前記自動車の位置情報を前記最適速度支援サーバへ送信し、前記最適速度を前記最適速度支援サーバから受信する送受信手段と、
受信した前記最適速度を表示する表示手段を備え、
前記最適速度支援サーバが、
前記自動車の位置情報と前記信号機の位置情報とから、前記自動車と信号機との距離を算出する距離算出手段を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の最適速度支援システム。
【請求項3】
前記信号機の前記通知手段が、
前記自動車と信号機との距離の情報と、自機の信号が青になるまでの時間の情報と、前記自動車の位置情報とを前記最適速度支援サーバへ通知し、
前記最適速度支援サーバの最適速度通知手段が、
前記最適速度算出手段で最適速度を算出した前記自動車の位置情報と、当該自動車と前記信号機との距離の情報と、前記信号機が青になるまでの時間の情報とを、ネットワークに接続する他のカーナビゲーション装置へ送信する送信手段を備え、
前記他のカーナビゲーション装置が、
前記最適速度通知手段から受信した情報に基づいて、自装置を搭載する自動車の最適速度を計算する手段を備える
ことを特徴とする請求項2に記載の最適速度支援システム。
【請求項4】
前記他のカーナビゲーション装置の前記最適速度を計算する手段は、
前記最適速度通知手段から受信した、前記自動車の位置情報に基づいて、当該自動車と自装置との距離を算出し、
前記自動車と自装置との距離と、当該自動車と前記信号機との距離とに基づき、自装置と前記信号機との距離を算出し、
自装置と前記信号機との距離と、前記信号機が青になるまでの時間とに基づき、前記最適速度を算出する
ことを特徴とする請求項3に記載の最適速度支援システム。
【請求項5】
VICSネットワークを介してVICS情報の配信を行うVICS情報配信サーバを備え、
前記最適速度支援サーバの前記最適速度通知手段が、
前記最適速度算出手段で最適速度を算出した前記自動車の位置情報と、当該自動車と前記信号機との距離の情報と、前記信号機が青になるまでの時間の情報とを、前記VICS情報配信サーバへ送信し、
前記VICS情報配信サーバが、
前記最適速度支援サーバから受信した当該情報を、VICS情報として、VICSネットワークに接続する他のカーナビゲーション装置へ配信する配信手段を備え、
前記他のカーナビゲーション装置が、
前記最適速度支援サーバから配信された前記VICS情報を受信するVICS情報受信手段と、
前記VICS情報に基づいて、自装置を搭載する自動車の最適速度を計算する手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の最適速度支援システム。
【請求項6】
前記他のカーナビゲーション装置の前記最適速度を計算する手段は、
前記VICS情報に含まれる、前記自動車の位置情報に基づいて、当該自動車と自装置との距離を算出し、
前記自動車と自装置との距離と、当該自動車と前記信号機との距離とに基づき、自装置と前記信号機との距離を算出し、
自装置と前記信号機との距離と、前記信号機が青になるまでの時間とに基づき、前記最適速度を算出する
ことを特徴とする請求項5に記載の最適速度支援システム。
【請求項7】
カーナビゲーション装置を備える自動車と、信号機と、最適速度支援サーバとから構成される最適速度支援システムの最適速度支援サーバであって、
前記信号機と前記自動車との距離と、前記信号機が青になるまでの時間とに基づいて、前記自動車が、前記信号機が青になる時間に当該信号機に到達するための速度を、最適速度として算出する最適速度算出手段と、
前記最適速度の情報を前記カーナビゲーション装置へ通知する最適速度通知手段と
を備えることを特徴とする最適速度支援サーバ。
【請求項8】
前記最適速度通知手段が、
前記最適速度算出手段で最適速度を算出した前記自動車の位置情報と、当該自動車と前記信号機との距離の情報と、前記信号機が青になるまでの時間の情報とを、VICSネットワークを介してVICS情報の配信を行うVICS情報配信サーバへ送信する請求項8に記載の最適速度支援サーバ。
【請求項9】
カーナビゲーション装置を備える自動車と、信号機と、最適速度支援サーバとから構成される最適速度支援システムの最適速度支援方法であって、
前記最適速度支援サーバで、
前記信号機と前記自動車との距離と、前記信号機が青になるまでの時間とに基づいて、前記自動車が、前記信号機が青になる時間に当該信号機に到達するための速度を、最適速度として算出する最適速度算出ステップと、
前記最適速度の情報を前記カーナビゲーション装置へ通知する最適速度通知ステップと
を実行することを特徴とする最適速度支援方法。
【請求項10】
カーナビゲーション装置を備える自動車と、信号機と、最適速度支援サーバとから構成される最適速度支援システム上で動作する最適速度支援プログラムであって、
前記最適速度支援サーバに、
前記信号機と前記自動車との距離と、前記信号機が青になるまでの時間とに基づいて、前記自動車が、前記信号機が青になる時間に当該信号機に到達するための速度を、最適速度として算出する最適速度算出処理と、
前記最適速度の情報を前記カーナビゲーション装置へ通知する最適速度通知処理とを、実行させることを特徴とする最適速度支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−208585(P2012−208585A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−72104(P2011−72104)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】