説明

有機エレクトロルミネセンスパネル及びその製造方法

【課題】インクジェット印刷法等の塗布法により発光層等の有機膜が形成される際に、液状材料の溢れや引き込みに起因する隣接画素間での混色が抑制され、かつ上部電極の段切れ(段差による物理的・電気的な分離)が低減された有機エレクトロルミネセンスパネル、その製造方法及び有機エレクトロルミネセンス表示装置を提供する。
【解決手段】基板上に下部電極、バンク、有機膜及び上部電極が形成された有機エレクトロルミネセンスパネルであって、上記有機エレクトロルミネセンスパネルは、異なる膜厚の2以上のバンク領域、及び、2以上のバンク領域により囲まれ、平面形状が四辺形又は頂点若しくは辺に丸みを帯びた略四辺形の有機膜領域を有する有機エレクトロルミネセンスパネル。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機エレクトロルミネセンスパネル及びその製造方法、並びに、カラーフィルタ基板及びその製造方法に関する。より詳しくは、パネルの大型化・フルカラー化に好適な有機エレクトロルミネセンスパネル、その製造方法及び有機エレクトロルミネセンス表示装置、並びに、カラーフィルタ基板、その製造方法、液晶表示パネル及び液晶表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネセンス(以下、「EL」ともいう。)ディスプレイは、コントラストや視野角等の視認性や応答性に優れ、低消費電力化、薄型軽量化、及び、ディスプレイ本体のフレキシブル化が可能であることから、次世代のフラットパネルディスプレイ(FPD)として注目を集めている。現在は、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイパネル(PDP)に比べ、技術の完成度や産業インフラの水準がまだ劣っているため、有機ELディスプレイの実用化は、カーオーディオや一部のモバイル情報機器等への搭載に留まっているものの、理論的には最も優れたFPDであることから、今後の市場拡大が期待されている。
【0003】
このような有機ELディスプレイは、画素毎に自発光型の有機EL素子が配置された構成を有する有機ELパネルを駆動させることにより、画像表示を行うものである。有機EL素子は、少なくとも一方が透光性を有する一対の電極間に、発光層を含む有機層が狭持された構造を有するものである。最初に発光の原理が発見されたのが低分子系の有機(EL)材料であったことから、従来、有機EL素子の有機層には、低分子系の有機材料が用いられていた。低分子系の有機材料を用いたパッシブマトリクス(PM)駆動の有機ELパネルの製造プロセスフローについては、開示されている(例えば、非特許文献1参照。)。なお、低分子系の有機材料の成膜には、材料を真空状態で昇華させ、基板上に蒸着させて成膜する蒸着法が主に適用される。
【0004】
図6は、現在実用化されているPM駆動型有機EL表示装置の有機層形成前の構造を示す平面模式図であり、図7は、図6に示す有機EL表示装置を線分d−d’にて切断したときの断面模式図である。なお、図6中のR・G・Bはそれぞれ、赤・緑・青色の画素を表す。
図6に示す有機EL表示装置では、図7に示すように、下部電極(アノード)50上に、エッジカバー(絶縁層)51及びカソードセパレータ(陰極隔壁)52という2種の絶縁膜からなる線状絶縁体が設けられており、陰極の微細パターニングや蒸着時における有機薄膜の塗り分けを行うことができる。なお、製造工程の簡略化等を目的として、エッジカバーの役割を果たすハーフトーンパターンとカソードセパレータの役割を果たす絶縁層とが一層で形成されてなる有機EL素子の構成についても開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
ところで、近年、各種のFPDと同様に、有機EL表示装置においても、パネルの大型化が要求されるようになってきた。大型化に伴う課題としては、(I)画素の駆動方式、(II)有機層の成膜方法が挙げられる。
(I)に関して、大型化に伴い画素数が多くなると、PM駆動型では応答速度が遅くなったり、画素同士で信号の干渉が起こり、クロストークを生じたりしてしまう。これに対し、個々の画素を独立に駆動するアクティブマトリクス(AM)駆動型は、上述したような不具合を起こさず、大型パネルにおける画素の駆動方式として好適である。しかしながら、AM駆動型では、上部電極が全ての画素に共通の電極として全面に形成され、上部電極がストライプ状に形成されるPM駆動型に比べ、上部電極とバンクとの積層箇所が多くなるため、バンクと下部電極との境界部にて上部電極の段切れ(段差による物理的・電気的な分離)が生じやすくなるという点で工夫の余地があった。
【0006】
また、(II)に関して、低分子系の有機材料を用いた有機ELパネルでは、通常有機層の形成過程において蒸着技術が用いられることから、大面積にした場合には膜ムラが生じやすく、製造コストも高いため、パネルの大型化に対する製造プロセスの技術的な見通しは立たなかった。そこで、有機層の材料として、高分子系の有機(EL)材料が注目されてきている。高分子系の有機材料は、溶液(溶剤)に溶かすことができることから、キャスト法、スピンコート法、インクジェット印刷法といったウェットプロセスにて成膜が可能である。特に、インクジェット印刷法は、大面積にした場合の膜厚ムラを低減することができるとともに、塗布時の塗り分けによるディスプレイの高精細化、材料の削減、歩留まりの向上を図ることが可能となるため、大型パネルにおける有機層の成膜方法として好適である。しかしながら、インクジェット印刷法を用いる場合には、インクの溢れや引き込みによる画素間の混色が生じるおそれがあるという点でも工夫の余地があった。なお、上述の非特許文献1や特許文献1では、(I)、(II)についての検討はなされていない。
【0007】
図8は、従来のアクティブマトリクス(AM)駆動型フルカラー有機ELパネルの構成を示す平面模式図である。なお、図8中のR・G・Bはそれぞれ、赤・緑・青色の画素を表す。
図8に示す有機ELパネルでは、上部電極(図示せず)の段切れを防止することができる高さt1でバンク62を形成している。しかしながら、バンク62の高さ(厚み)がt1の場合には、バンク内にインクを蓄える能力が低く、例えばG(緑色)の画素領域に塗布したインクが隣接するR(赤色)やB(青色)の画素領域まで溢れ、混色不良が発生してしまう可能性が高かった。これは、例えば、1回に塗布する(溜める)インク量を減らすことにより回避することが可能であるが、所望の発光特性(発光効率、寿命)を得るのに必要な膜厚を得るためには、塗布・乾燥の組み合わせの繰り返し回数を増加させる必要が生じ、有機層の形成にかかる工数が増大してしまうという点で改善の余地があった。一方、充分にインクを蓄えることができる高さt2でバンク62を形成すると、インクの保持能力は確保することができるものの、下部電極61とバンク62との境界部近傍において、上部電極の段切れが生じやすくなり、段切れにより電気的に分離された画素(ドット)が点灯しなくなってしまうという点で改善の余地があった。
【0008】
また、液晶ディスプレイについても、有機ELディスプレイと同様に大型化が要求されている。このため、液晶ディスプレイ用のカラーフィルタ基板の着色層の形成においても、インクジェット印刷法等のウェットプロセスの適用が検討されている。したがって、カラーフィルタ基板の作製に際しても、液状材料の溢れや引き込みに起因する隣接画素間での混色や、上部電極の段切れを防止することが求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2003−100466号公報(第2、12、14頁、第3図)
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】イー・エクスプレス(E Express)編,「絵で見る有機ELディスプレイの製造プロセス03年版」,イー・エクスプレス社,2003年,CD−ROM
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、インクジェット印刷法等の塗布法により発光層等の有機膜や着色層が形成される際に、液状材料の溢れや引き込みに起因する隣接画素間での混色が抑制され、かつ上部電極の段切れ(段差による物理的・電気的な分離)が低減された有機エレクトロルミネセンスパネル、その製造方法及び有機エレクトロルミネセンス表示装置、並びに、カラーフィルタ基板、その製造方法、液晶表示パネル及び液晶表示装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者は、混色や上部電極の段切れが効果的に抑制される有機エレクトロルミネセンスパネルの構成について種々検討したところ、基板上に形成するバンクの膜厚(高さ)及びその配置形態に着目した。そして、異なる膜厚の2以上のバンク領域、及び、2以上のバンク領域により囲まれた平面形状が四辺形又は頂点若しくは辺に丸みを帯びた略四辺形の有機膜領域を有する形態とすることにより、混色や上部電極の段切れを効果的に抑制することができることを見いだした。すなわち、液状材料塗布時に隣接画素間で起こるインクの溢れや引き込みによる混色を主に膜厚が相対的に厚いバンク領域を利用して抑制するとともに、膜厚が相対的に薄いバンク領域を設けることにより、上部電極とバンクとの積層箇所における上部電極の段切れを低減することができることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
【0013】
すなわち、本発明は、基板上に下部電極、バンク、有機膜及び上部電極が形成された有機エレクトロルミネセンスパネルであって、上記有機エレクトロルミネセンスパネルは、異なる膜厚の2以上のバンク領域、及び、2以上のバンク領域により囲まれ、平面形状が四辺形又は頂点若しくは辺に丸みを帯びた略四辺形の有機膜領域を有する有機エレクトロルミネセンスパネルである。なお、本明細書における「以上」は、当該数値を含むものである。また、有機膜領域の平面形状とは、基板面法線方向から見たときの形状のことをいう。本発明の有機エレクトロルミネセンス(EL)パネルの構成としては、このような構成要素を必須として形成されるものである限り、その他の構成要素を含んでいても含んでいなくてもよく、特に限定されるものではない。
【0014】
本発明の有機ELパネルでは、有機膜を介して下部電極と上部電極との間に電圧を印加することにより、発光を得ることができる。バンク(土手)は、複数の有機膜領域(ドット状の有機膜)同士を隔てる構造物(凸部)であり、異なる膜厚の2以上のバンク領域により構成されるものである。バンクの好ましい形態としては、有機膜領域の縦側と横側とで膜厚が異なる形態が挙げられる。このような本発明によれば、バンクの膜厚を領域毎に適切に調整することにより、液状の有機膜材料(インク)をインクジェット印刷法により塗布した際に、隣接する画素に滴下された液状材料同士が混じり合うのを防止することができるとともに、上部電極の段切れ(段差による物理的・電気的な分離)を低減することができる。
本発明においては、異なる膜厚の2以上のバンク領域により有機膜領域が囲まれるが、着弾後のインク液滴は球形になろうとするため、有機膜領域に対して縦方向のバンクの膜厚が薄くても、横方向のバンクの膜厚が厚いことで、インクの溢れを抑制し、インクが隣接画素に流入するのを防止することが可能である。
【0015】
本発明の有機エレクトロルミネセンスパネルは、膜厚が相対的に薄いバンク領域を第1のバンク領域とし、第1のバンク領域よりも膜厚が厚い別のバンク領域を第2のバンク領域としたときに、第1のバンク領域が、長方形又は頂点若しくは短辺に丸みを帯びた略長方形の平面形状を有する有機膜領域の短辺側を構成することが好ましい。このような有機膜領域の短辺側に膜厚が相対的に薄いバンクを有する形態によれば、本発明の作用効果を充分に奏することができる。また、本発明において、上記有機膜領域の平面形状が正方形又は頂点に丸みを帯びた略正方形である場合には、第1のバンク領域は、どちらか一方の一対の辺に配置されることが好ましく、一対の対辺に丸みを帯びた略正方形(例えば、小判形等。)である場合には、第1のバンク領域は、丸みを帯びた辺に配置されることが好ましい。
【0016】
本発明の有機エレクトロルミネセンスパネルは、アクティブマトリクス(AM)駆動方式又はスタティック駆動方式により駆動されることが好ましい。通常、AM駆動方式等の有機ELパネルは、上部電極が全ての画素に共通の電極として構成されるが、このような形態においても、本発明の作用効果を充分に奏することができる。
【0017】
また、本発明の有機エレクトロルミネセンスパネルは、膜厚が相対的に薄いバンク領域を第1のバンク領域とし、第1のバンク領域よりも膜厚が厚い別のバンク領域を第2のバンク領域としたときに、第1のバンク領域が複数色を含む画素構成における同一色を隔てる側を構成することが好ましい。このような形態によれば、第1のバンク領域が同一色を隔てる側に位置することから、第1のバンク領域を越えてインクが隣接する画素に流入した場合であっても、混色は生じないこととなる。また、このような形態において、画素構成は、複数色がストライプ配列されたものであることが好ましい。
【0018】
上記バンクは、膜厚が相対的に薄い領域(第1のバンク領域)の膜厚をt1、膜厚が相対的に厚い領域(第2のバンク領域)の膜厚をt2としたときに、t2>t1×1.5の関係を満たすことが好ましい。これにより、インクが隣接する画素に流入するのを効果的に抑制することができると同時に、上部電極の段切れを効果的に低減することができる。本発明の作用効果をより顕著なものとするためには、t2>t1×3.0の関係を満たすことがより好ましい。なお、t1やt2の値は、有機層の膜厚等に応じて適宜調整されるが、t1の好ましい下限は、0.5μmであり、好ましい上限は、2.0μmである。また、t2の好ましい下限は、1.5μmであり、好ましい上限は、10.0μmである。
【0019】
上記バンクは、膜厚が相対的に厚い領域(第2のバンク領域)の断面形状が順テーパ形状であることが好ましい。これにより、バンク側面に乗り上げた液滴が滑落してバンク内に集まりやすくなるため、インクの塗布位置をより高精度に制御してパターニングの確実性を向上させることができ、混色をより効果的に抑制することができる。なお、バンクが順テーパ形状であるとは、基板に対して垂直な面で切断したときのバンクの断面形状が、下側が幅広である(上底が下底より短い)略台形となることを意味する。より好ましくは、膜厚が相対的に厚い領域のバンク(第2のバンク領域)と膜厚が相対的に薄い領域のバンク(第1のバンク領域)がともに順テーパ形状の断面形状を有する形態である。
【0020】
上記バンクは、膜厚が相対的に厚い領域(第2のバンク領域)が不連続に形成されたものであることが好ましい。このように膜厚が相対的に厚い領域(第2のバンク領域)のバンクパターンと膜厚が相対的に薄い領域(第1のバンク領域)のバンクパターンとの交点において膜厚が相対的に薄い側のバンク(第1のバンク領域)が優先して形成されることにより、上部電極において、横方向(図1のR・G・Bが並ぶ方向)に電流が流れるようになり、上部電極の抵抗値を効果的に低下させることができる。
【0021】
本発明はまた、基板上に下部電極、バンク、有機膜及び上部電極が形成された有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法であって、上記バンクの形成工程は、感光性樹脂を含むバンク形成材料をフォトリソプロセスによってパターニングする際に、領域毎に露光量に差を設けて異なる膜厚でバンクを形成する有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法でもある。このような本発明の有機ELパネルの製造方法によれば、露光量に差を設けるという比較的簡便な方法により、膜厚の異なるバンクを形成することが可能であり、塗布、露光、現像、ベークプロセスといったバンク形成プロセスをそれぞれ1回で済ませることができる。従って、バンクの膜厚に差を設けた構成の有機ELパネルの製造プロセスを短縮化することができる。
【0022】
本発明はまた、上記有機エレクトロルミネセンスパネル、又は、上記有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法を用いて製造された有機エレクトロルミネセンスパネルを備えてなる有機エレクトロルミネセンス表示装置でもある。本発明の有機EL表示装置によれば、液状材料塗布時に起こる混色、及び、上部電極とバンクとの積層箇所における上部電極の段切れの発生がともに抑制された信頼性及び表示品位の高い有機エレクトロルミネセンス表示装置を提供することができる。
【0023】
本発明はまた、基板上にバンク、着色層及び上部電極が形成されたカラーフィルタ基板であって、上記カラーフィルタ基板は、異なる膜厚の2以上のバンク領域、及び、2以上のバンク領域により囲まれ、平面形状が四辺形又は頂点若しくは辺に丸みを帯びた略四辺形の着色層領域を有するカラーフィルタ基板でもある。本発明のカラーフィルタ(CF)基板は、下部電極を必須の構成要素として有さない点、及び、有機膜の替わりに着色層を構成要素として有する点で本発明の有機ELパネルと異なるものの、バンク間に着色層を形成するに際してインクジェット法等を用いる点、及び、着色層やバンクの上層に上部電極を形成する点で本発明の有機ELパネルと共通する。従って、本発明のCF基板によっても、着色層領域を本発明の有機ELパネルにおける有機膜領域と同様の構成にすることにより、着色層形成用インクの塗付時に、液状材料同士が混じり合うのを防止することができ、かつ上部電極の段切れ(段差による物理的・電気的な分離)を抑制することができる。
【0024】
本発明のCF基板の好ましい形態としては、膜厚が相対的に薄いバンク領域を第1のバンク領域とし、第1のバンク領域よりも膜厚が厚い別のバンク領域を第2のバンク領域としたときに、(1)第1のバンク領域が、長方形又は頂点若しくは辺に丸みを帯びた略長方形の平面形状を有する着色層領域の短辺側を構成する形態、(2)第1のバンク領域が複数色を含む画素構成における同一色を隔てる側を構成する形態、(3)上記(2)の形態において、画素構成が、複数色がストライプ配列されたものである形態、(4)第1のバンク領域の膜厚をt1、第2のバンク領域の膜厚をt2としたときに、t2>t1×1.5の関係を満たす形態、(5)第2のバンク領域の断面形状が順テーパ形状である形態、(6)第2のバンク領域が不連続に形成されたものである形態が挙げられる。
【0025】
本発明はまた、基板上にバンク、着色層及び上部電極が形成されたカラーフィルタ基板の製造方法であって、上記バンクの形成工程は、感光性樹脂を含むバンク形成材料をフォトリソプロセスによってパターニングする際に、領域毎に露光量に差を設けて異なる膜厚でバンクを形成するカラーフィルタ基板の製造方法でもある。このような本発明のCF基板の製造方法によれば、露光量に差を設けるという比較的簡便な方法により、膜厚の異なるバンクを形成することが可能であり、バンクの膜厚に差を設けた構成のCF基板の製造プロセスを短縮化することができる。
【0026】
本発明はまた、上記カラーフィルタ基板、又は、上記カラーフィルタ基板の製造方法を用いて製造されたカラーフィルタ基板を備えてなる液晶表示パネルでもある。本発明の液晶表示パネルの駆動方式としては、AM駆動方式やスタティック駆動方式が好適である。
【0027】
本発明は更に、上記液晶表示パネルを備えてなる液晶表示装置でもある。本発明の液晶表示装置によれば、着色層の混色及び上部電極の段切れが効果的に抑制されているため、良好な表示品位を実現することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の有機エレクトロルミネセンスパネルによれば、異なる膜厚の2以上のバンク領域、及び、2以上のバンク領域により囲まれ、平面形状が四辺形又は頂点若しくは辺に丸みを帯びた略四辺形の有機膜領域を有する形態であることから、インクジェット印刷法等の塗布法により発光層等の有機膜を形成する際に、液状材料の溢れや引き込みに起因する隣接画素間での混色について、主に膜厚が厚い側のバンクを利用して抑制することができ、また、上部電極の段切れ(段差による物理的・電気的な分離)について、膜厚が薄い側のバンクを設けることにより、低減することができる。
また、本発明のカラーフィルタ基板によれば、異なる膜厚の2以上のバンク領域、及び、2以上のバンク領域により囲まれ、平面形状が四辺形又は頂点若しくは辺に丸みを帯びた略四辺形の着色層領域を有する形態であることから、インクジェット印刷法等の塗布法により着色層を形成する際に、液状材料の溢れや引き込みに起因する隣接画素間での混色について、主に膜厚が厚い側のバンクを利用して抑制することができ、また、上部電極の段切れ(段差による物理的・電気的な分離)について、膜厚が薄い側のバンクを設けることにより、低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態1のアクティブマトリクス(AM)駆動フルカラー有機エレクトロルミネセンス(EL)表示装置の構成を示す正面模式図である。
【図2】図1に示すバンク12を線分a−a’にて切断したときの断面模式図である。
【図3】(a)〜(d)は、図1に示す有機EL表示装置の製造フローについて、有機層20形成用のインクの塗布前から蒸着による上部電極の形成完了までの線分b−b’における切断面の構造変化の様子を用いて説明する模式図である。(a)は、インク塗布前の様子、(b)は、正孔輸送層形成用のインク16を着弾させたときの様子、(c)は、インク16を乾燥させて正孔輸送層17を形成したときの様子、(d)は、正孔輸送層17上にインクジェット印刷法により発光層18を形成して有機層20を完成させた後に、蒸着により上部電極13を形成したときの様子をそれぞれ示している。
【図4】(a)〜(d)は、図1に示す有機EL表示装置の製造フローについて、有機層20形成用のインクの塗布前から蒸着による上部電極の形成完了までの線分c−c’における切断面の構造変化の様子を用いて説明する模式図である。(a)は、インク塗布前の様子、(b)は、正孔輸送層形成用のインク16を着弾させたときの様子、(c)は、インク16を乾燥させて正孔輸送層17を形成したときの様子、(d)は、正孔輸送層17上にインクジェット印刷法により発光層18を形成して有機層20を完成させた後に、蒸着により上部電極13を形成したときの様子をそれぞれ示している。
【図5】本発明の実施形態2のパッシブマトリクス(PM)駆動フルカラー有機エレクトロルミネセンス(EL)表示装置の構成を示す正面模式図である。
【図6】現在実用化されているパッシブマトリクス(PM)駆動型有機EL表示装置の構造を示す平面模式図である。
【図7】図6に示す有機EL表示装置を線分d−d’にて切断したときの断面模式図である。
【図8】従来のアクティブマトリクス(AM)駆動型フルカラー有機ELパネルの構成を示す平面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に実施形態を掲げ、本発明について図面を参照しながら更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
【0031】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1のアクティブマトリクス(AM)駆動フルカラー有機エレクトロルミネセンス(EL)表示装置の構成を示す正面模式図である。なお、図1中のR・G・Bはそれぞれ、赤・緑・青色の画素を表す。
本実施形態の有機EL表示装置は、AM駆動を想定したものであるから、画素電極として機能する下部電極11は、図1に示すように、ドット単位で(画素毎に)互いに隔離された島状のパターンに構成されており、上部電極13は、全ての画素に共通の電極として構成されている。下部電極11としては、基板側(下部電極側)より光を取り出すボトムエミッション型の場合には、ITO(酸化インジウム錫)、IZO(酸化亜鉛錫)等の透明導電膜が用いられ、上部電極側より光を取り出すトップエミッション型の場合には、反射性を高めるため、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)等又はそれらを含む合金膜等が用いられる。なお、それらの膜の形成方法としては特に限定されないが、スパッタ法が一般的である。
【0032】
バンク12は、インクジェット印刷法を用いて、有機材料を含むインク(塗液)を所定の形状でパターニングするために必要なものである。バンク12の材料としては、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ノボラック樹脂等の感光性樹脂を用いるのが一般的である。バンクの材料として感光性樹脂を用いることにより、樹脂材料の塗布、プリベーク、露光、現像、ポストベークという一連のプロセスでパターン形成が可能となり、製造工程を短縮することができる。バンク12の表面には、塗液をはじく特性(撥液性)、バンク12内(下部電極11の表面)には塗液に対し濡れる特性(親液性)を付与することが好ましく、それによりノズルから吐出された液滴がバンクにかかったとしても、パターニングを的確に行うことが可能となる。親液性の付与は紫外線(UV)−オゾン処理や酸素プラズマ処理、撥液性の付与は四フッ化炭素等のフッ素系ガスを用いたプラズマ処理により可能である。
【0033】
本実施形態において、バンク12は、図1に示すように、膜厚が互いに異なる第1のバンク12aと第2のバンク12bとからなる。
図2は、図1に示すバンク12を線分a−a’で切断したときの断面模式図である。バンク12の膜厚について、第1のバンク12aの膜厚をt1、第2のバンク12bの膜厚をt2とすると、例えばt1=1μm、t2=5μmという具合に、第1のバンク12aが第2のバンク12bより薄く形成されている。
【0034】
本実施形態によれば、第1のバンク12aが形成された領域にて上部電極(図1、2中には図示せず)の隣接画素間の電気的接続を確実に取ることと、第2のバンク12bが形成された領域にて、隣接画素間におけるインクの混色を抑制するという2つの目的を同時に達成することが可能である。また、バンク12の膜厚値は、t2>t1×1.5となるように設定することが好ましい。すなわち、t1=2μmとした場合、t2>3μmとなるように設定することが好ましい。このとき、相対的に膜厚が小さい第1のバンク12aは、画素の形状が長方形又は頂点若しくは短辺に丸みを帯びた略長方形の場合、その短辺部に設ける。これは、インク液滴は球形になろうという性質があるため、長辺方向に対し短辺方向は膜厚が薄めであってもインク液滴の溢れを生じにくいと考えられるからである。
【0035】
また、図1に示すように、画素配列がストライプ配列である場合には、第1のバンク12aは、同一色が並ぶ方向に設ける。これにより、上部電極の段切れを低減することができるとともに、インクが隣接画素に漏れた場合でも乾燥膜厚の差として現れるだけで、混色を生じないからである。
【0036】
更に、第1のバンク12a及び第2のバンク12bは、断面形状がともに順テーパ状である。これにより、液滴の塗布時においてバンク12上に乗り上げた液滴が滑落しやすくなるため、パターニングを確実に行うことができる。そして、バンク12の形成には、第1のバンク12aをパターニング(塗布〜ポストベーク)した後、第2のバンク12bを同様のプロセスでパターニングするという方法も、もちろん適用可能であるが、第2のバンク12bの厚みでバンク材を塗布したのち、バンク12の開口部(すなわち透過部分)の露光量よりも少ない露光量で第1のバンク12aの部分を露光することにより、t1だけ膜厚を残した状態でパターニングするという方法を好適に用いることができる。これにより、塗布工程、露光工程、現像工程、ベークプロセスといったバンク形成に必要なプロセスをそれぞれ1回で済ませることができるため、製造プロセスを短縮することができる。なお、この製造プロセスは、バンク材としてポジ型感光性樹脂を用いる場合に適用することができる。
【0037】
有機層(有機膜)20は、発光効率及び寿命向上の観点から、図3(d)及び4に示すように、少なくとも正孔輸送層17と発光層18とを含む積層構造を有することが好ましい。本実施形態では、有機層20として、高分子系の有機EL材料を用いることを前提としており、インクジェット印刷法を用いて、正孔輸送層17形成用のインク〔ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)/ポリエチレンスルフォン酸(PSS)の分散液〕及び発光層形成用のインク〔ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)(PDF)の芳香族炭化水素溶液〕を塗布し、各層毎に乾燥を施すことにより、積層膜(各層の膜厚は100nm程度)を形成した。なお、正孔輸送層17にはポリアニリン系等、発光層18にはポリp−フェニレンビニレン系、ポリスピロフルオレン系、ポリビニルカルバゾール等の材料も適用可能である。
【0038】
上部電極13としては、ボトムエミッション型の場合には、アルミニウム(Al)、銀(Ag)等の反射膜、トップエミッション型の場合には、ITO、IZO等の透明導電膜が用いられる。本発明においては、下部電極11及び上部電極13の少なくとも一方が透光性を有するものであればよく、透光性を有する電極側から発光を取り出すことができる。
上部電極13の形成方法としては特に限定されないが、蒸着法や成膜ダメージを抑制することができるスパッタ法が一般的である。なお、トップエミッション型の場合には、電子の注入効率を向上させるために、上部透過電極13と発光層18との間に、低仕事関数の金属(リチウム(Li)等のアルカリ金属やカルシウム(Ca)等のアルカリ土類金属)やそれらのフッ化物、酸化物等の膜(図示せず)を挿入することが好ましい。
【0039】
図3(a)〜(d)は、図1に示す有機EL表示装置の製造フローについて、有機層形成用のインクの塗布前から蒸着による上部電極の形成完了までの線分b−b’における切断面の構造変化の様子を用いて説明する模式図である。なお、図3(a)は、インク塗布前の様子、(b)は、正孔輸送層形成用のインク16を着弾させたときの様子、(c)は、インク16を乾燥させて正孔輸送層17を形成したときの様子、(d)は、正孔輸送層17上にインクジェット印刷法により発光層18を形成して有機層20を完成させた後に、蒸着により上部電極13を形成したときの様子をそれぞれ示している。
上述したように、第1のバンク12aは第2のバンク12bに対して膜厚が薄く(高さが低く)、バンク12上に一部乗り上げた状態でインクが溜められる場合があるが、バンク12の開口部14の平面形状は縦横比を1:1に近づける(すなわち、円形や正方形に近づける)ことが好ましく、図1中の黒塗り領域15には薄膜トランジスタ(TFT)が配置されることが多いため、第1のバンク12aの幅は広くとることができ、それにより隣接画素へインクが漏れるのを抑制することができる。また、断面のテーパ角を小さくすることができるため、上部電極13の導通を確保することが容易となる。
【0040】
図4(a)〜(d)は、図1に示す有機EL表示装置の製造フローについて、有機層20形成用のインクの塗布前から蒸着による上部電極の形成完了までの線分c−c’における切断面の構造変化の様子を用いて説明する模式図である。なお、図4(a)は、インク塗布前の様子、(b)は、正孔輸送層形成用のインク16を着弾させたときの様子、(c)は、インク16を乾燥させて正孔輸送層17を形成したときの様子、(d)は、正孔輸送層17上にインクジェット印刷法により発光層18を形成して有機層20を完成させた後に、蒸着により上部電極13を形成したときの様子をそれぞれ示している。
本実施形態では、第2のバンク12bは第1のバンク12aに対して膜厚が厚いため、図4(b)に示すように、インクがバンク12に乗り上げる、又は、インクが隣接ドットに流出するといった現象を抑制することができる。また、図4(d)に示す丸(点線)で囲まれた部分にて、上部電極13の段切れを生じる可能性があるが、第2のバンク12bは、図1に示すように、不連続に形成されており、R・G・Bが並ぶ方向に電流が流れるようになっているため、上部電極の抵抗値を効果的に低減することができる。
【0041】
(実施形態2)
図5は、本発明の実施形態2のパッシブマトリクス(PM)駆動フルカラー有機エレクトロルミネセンス(EL)表示装置の構成を示す正面模式図である。なお、図5中のR・G・Bはそれぞれ、赤・緑・青色の画素を表す。
本実施形態の有機EL表示装置は、PM駆動を想定したものであるから、下部電極11は、図5に示すように、列方向(図5の縦方向)に延伸されたストライプ(縞)状のパターンに構成され、上部電極(図示せず)は、行方向(図5の横方向)に延伸された縞状のパターンに構成されている。また、画素領域14は、異なる形態の2つのバンク12(第1のバンク12a及び第2のバンク12b)に囲まれている。
【0042】
以下に、本実施形態の有機EL表示装置の製造プロセスフローについて、説明する。
まず、下部電極11を列方向に延伸された縞状にパターン形成する。続いて、下部電極11に直交するように、第1のバンク12aを縞状にパターン形成する。続いて、下部電極11及び第1のバンク12aに囲まれた領域に、第2のバンク12bを所定の間隔でパターン形成する。このとき、第2のバンク12bは、その上面が、下部電極11上に形成された第1のバンク12aの上面よりも高くなるように形成する。なお、第1のバンク12aの膜厚をt1とし、第2のバンク12bのうち下部電極11よりも上に出ている部分の膜厚をt2とすると、t2>t1×1.5となるように設定することが好ましい。また、第1のバンク12aの形成と第2のバンク12bの形成とは、製造プロセスを短縮する観点から、同一の工程にて行うことが好ましい。
【0043】
次に、第1のバンク12a上に、第1のバンク12aよりも幅が小さいカソードセパレータ19をパターン形成する。続いて、画素領域14に、インクジェット印刷法を用いて、正孔輸送層及び発光層等の有機膜を順に形成する。このとき、画素領域14の長辺側が充分な高さを有する第2のバンク12bにより構成されているため、混色等のリーク不良を充分に抑制することができる。最後に、カソードセパレータ19で挟まれた領域に、上部電極(カソード)を行方向に縞状にパターン形成する。このとき、第2のバンク12bと画素領域14との境界領域で、上部電極の段切れの発生するおそれがあるが、カソードセパレータ19と第2のバンク12bとの間の膜厚が薄いバンク領域において、上部電極の横方向(図5のR・G・Bが並ぶ方向)の導通を充分に確保することができる。従って、本実施形態の有機EL表示装置によっても、本発明の作用効果を奏することができる。
【0044】
なお、上述の実施形態1及び2は、下部電極11を形成せず、有機層20を着色層に置き換えた形態とすることで、液晶表示パネル等に用いられるカラーフィルタ基板にも適用することが可能である。この場合、着色層の形成に用いられるインク(塗液)としては、顔料を分散させた感光性樹脂モノマー含有溶液等を用いることができる。
なお、液晶表示パネルを作製する場合であれば、カラーフィルタ基板は、薄膜トランジスタアレイ基板と貼り合わされ、液晶層がカラーフィルタ基板と薄膜トランジスタアレイ基板との間に注入される。そして、カラーフィルタ基板に設けられた上部電極と、薄膜トランジスタアレイ基板に設けられた画素電極との間に電圧が印加されることによって、液晶の配向制御が行われることになる。
【0045】
本願は、2004年10月28日に出願された日本国特許出願第2004−314546号を基礎として、(合衆国法典35巻第119条に基づく)優先権を主張するものである。該出願の内容は、その全体が本願中に参照として組み込まれている。
【符号の説明】
【0046】
11、61:下部電極
12、62:バンク(絶縁層)
12a:第1のバンク
12b:第2のバンク
13:上部電極
14、64:画素(バンク開口部)
15、65:薄膜トランジスタ(TFT)形成領域
16:(正孔輸送層17形成用の)インク
17:正孔輸送層
18:発光層
19、52:カソードセパレータ(陰極隔壁)
20:有機層(有機膜)
50:下部電極
51:エッジカバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に下部電極、バンク、有機膜及び上部電極が形成された有機エレクトロルミネセンスパネルであって、
該有機エレクトロルミネセンスパネルは、異なる膜厚の2以上のバンク領域、及び、2以上のバンク領域により囲まれ、平面形状が長方形又は頂点若しくは短辺に丸みを帯びた略長方形の有機膜領域を有し、
膜厚が相対的に薄いバンク領域を第1のバンク領域とし、第1のバンク領域よりも膜厚が厚い別のバンク領域を第2のバンク領域としたときに、
該バンクは、第2のバンク領域が第1のバンク領域との交点において不連続に形成され、
上部電極に覆われたものであり、
該第1のバンク領域は、複数色がストライプ配列された画素構成における同一色を隔てる側である有機膜領域の短辺側を構成する
ことを特徴とする有機エレクトロルミネセンスパネル。
【請求項2】
前記有機エレクトロルミネセンスパネルは、アクティブマトリクス駆動方式又はスタティック駆動方式により駆動されることを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネセンスパネル。
【請求項3】
前記バンクは、第1のバンク領域の膜厚をt1、第2のバンク領域の膜厚をt2としたときに、t2>t1×1.5の関係を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネセンスパネル。
【請求項4】
前記バンクは、第2のバンク領域の断面形状が順テーパ形状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネル。
【請求項5】
基板上に下部電極、バンク、有機膜及び上部電極が形成された有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法であって、
該バンクの形成工程は、感光性樹脂を含むバンク形成材料をフォトリソプロセスによってパターニングする際に、領域毎に露光量に差を設けて異なる膜厚でバンクを形成し、
膜厚が相対的に薄いバンク領域を第1のバンク領域とし、第1のバンク領域よりも膜厚が厚い別のバンク領域を第2のバンク領域としたときに、
該バンクは、第2のバンク領域が第1のバンク領域との交点において不連続に形成され、
上部電極に覆われ、
該第1のバンク領域は、複数色がストライプ配列された画素構成における同一色を隔てる側である有機膜領域の短辺側を構成し、
略有機膜領域は、平面形状が長方形又は頂点若しくは短辺に丸みを帯びた略長方形に形成される
ことを特徴とする有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルを備えてなることを特徴とする有機エレクトロルミネセンス表示装置。
【請求項7】
請求項5記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法を用いて製造された有機エレクトロルミネセンスパネルを備えてなることを特徴とする有機エレクトロルミネセンス表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−262940(P2010−262940A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−166996(P2010−166996)
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【分割の表示】特願2006−544821(P2006−544821)の分割
【原出願日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】