説明

有機化合物の、または有機化合物に関連する改良

巨大分子および結晶担体材料を含む、吸入用の粉末製剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物活性のある巨大分子(以後、「巨大分子」と称する)の肺送達のための乾燥粉末製剤、およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
吸入による巨大分子の送達は、従来の非経口の送達と比較して、肺を送達経路とするという利点から、ますます多くの注目を集めている。
【0003】
しかしながら、巨大分子の吸入製剤が、市場において良好な治療効果としての潜在能力を実現しうる以前に、克服しなければならない特定の技術的ハードルが存在する。すなわち、嵩高い巨大分子を含む材料の寸法を低減して、肺の奥深くまで吸入され、そこから前身に送達されるのに十分に小さい細粒を形成しなければならない。しかしながら、細粒は一般にバルク特性に乏しく、何らかの補助なしにそれらを処理し、投薬装置内に充填することは困難である。したがって、吸入用製剤を提供するためには、細粒は、その細粒の分離を補助し、また、吸入製剤のバルク特性(流動性など)を調節する担体材料と混合しなければならない。細粒と粗い担体材料との混合は、巨大分子の全体性に影響を与えることなく密接な混合物を形成しなければならない場合には、複雑な工程である。混合の工程は、巨大分子が大抵そうであるように、特にバルク材料が粘着性または凝集性の場合には、時間がかかり、その混合に大きなエネルギーが必要とされうる。
【0004】
さらには、製剤が、一定で確実な用量均一性を有する細粒の形態をした生物活性のある巨大分子を高比率で有し、乾燥粉末吸入装置から分散される能力を有している場合であっても、吸入可能な製剤は、製剤のバルク特性または巨大分子の生物活性に悪影響を与えることなく、長期間保存可能でなければならない。
【0005】
先行技術には、吸入用の細粒として製剤化された、低分子量の合成医薬品の例が含まれる。しかしながら、多くの場合に極めて不安定な巨大分子の性質、および、巨大分子のバルク形態における粘着性または凝集性の性質のため、巨大分子の製剤化は、より複雑である。
【0006】
巨大分子の不安定な性質は、一部には、その活性が、折り畳まれて3次元構造を形成する方法に依存するためである。これは、しばしば、巨大分子の「三次構造」と称される。三次構造は、非常に小さいエネルギー投入で分解(大抵は不可逆的)することができる。要約すると、巨大分子は一般的にあまり堅固ではなく、粒径の低減およびその後の混合のためにしばしば必要とされる厳しい条件が与えられると、巨大分子の吸入形態の製剤化は、製剤業者に難問を提示することとなる。
【0007】
したがって、巨大分子の生物活性を破壊することなく、巨大分子を担体材料と共に含む、細粒の混合方法の提供が必要とされている。さらには、巨大分子にとって安定な媒体を提供し、長期保存後でさえも一定かつ確実に細粒画分の大きい巨大分子を投薬する能力がある、良好なバルク特性を有する、乾燥粉末の形態の吸入製剤が必要とされている。
【0008】
巨大分子の生物活性を破壊することなく、肺の奥深くまで送達される、十分に小さい平均塊径(mean mass diameters)を有する巨大分子含有粒子を提供することを目的とした、巨大分子材料のバルク粒径を低減する方法の提供もまた、必要とされている。
【0009】
さらには、多くのバルク巨大分子が高コストであることを考慮すると、本方法および製剤は、単純かつ費用効率の高い方法で達成させなければならない。
【0010】
肺送達に好適な巨大分子を含む細粒製剤に関しては、従来技術ではほとんど教示されていない。
【0011】
特許文献1には、巨大分子を含む粉末製剤、およびその製造方法が記載されている。その粉末は、噴霧乾燥技術を使用して形成される。噴霧乾燥は、巨大分子の溶液、スラリーまたは懸濁液を調製する工程と、その溶液、スラリーまたは懸濁液を霧化して粒子を形成する工程と、その粒子を乾燥する工程から実質的に構成される。
【0012】
従来の噴霧乾燥は、巨大分子に厳しい化学的、機械的、および熱的応力を与え、したがって、不安定な巨大分子の製剤に好適とは思われない。溶液では、巨大分子は化学分解の影響を受けやすく、例えば、糖、緩衝剤、塩、および他のタンパク質を用いて安定化させる必要がありうる。さらには、霧化の際のせん断力および乾燥が、巨大分子に機械的および熱的応力を生じる。それにもかかわらず、噴霧乾燥条件を注意深く調節することにより、特許文献1は、巨大分子を含む細粒の製造にその技術をさらに順応させることを目的として、従来の噴霧乾燥方法の欠陥を改善できると主張する。しかしながら、これらの欠陥は複雑な多段階工程を用いることによってのみ改善されるものであり、その各段階において工程パラメータおよび条件を注意深く調節することが必要である。したがって、特許文献1は、許容できる粒子の形成を主張するが、記載されている方法およびその工程管理は比較的複雑であり、コスト効率が高くはない。巨大分子のコスト高を考えると、コスト効率のよい製剤を実現すべき場合に、製剤業者には複雑な製剤技術を遂行する自由はない。
【0013】
他の粒径低減技術には、当技術分野で既知の沈殿技術および微粒子化技術が含まれる。
【0014】
沈殿技術は複雑である。的確な溶媒条件を選択して所要の粒径を得なければならない。さらには、適切な溶液を選択して所望の粒径を達成するための製剤業者の自由度は、巨大分子を製剤化する場合には、材料の化学的に不安定な性質に起因して制限されよう。それでもなお、特許文献1および2は、タンパク質含有巨大分子について報告している。同様に、特許文献3〜6および非特許文献1にさらに十分に記載されるようなBiosphere(登録商標)微粒子では、タンパク質含有微粒子について記載されている。
【0015】
微粉化は、相対的に単純であることから、魅力的な技術となる潜在性を有している。それは、製剤化されるべき材料を乱気流の流れ上のチャンバー内に導入する工程を含む。それは、巨大分子の溶液を調製する必要がなく、したがって、巨大分子の化学的不安定性は問題とならない。しかしながら、微粉化装置から生じる高エネルギーは、大抵の巨大分子を分解するのに十分であろうし、そうであれば、当業者はこの方法が実現不可能であるものとして却下するであろう。
【0016】
細粒を粗い担体材料と混合して吸入製剤を形成することに関する先行技術は、情報価値がない。それは、単に、担体が不活性かつ肺の奥深くまで吸入されないように十分に粗くなくてはならないことを提供するに過ぎない。吸入製剤に使用される適切な担体材料は、乳糖、ブドウ糖、ショ糖、またはトレハロースなどの単糖類または二糖類、マンニトールまたはキシリトールなどの糖アルコール、ポリ酢酸およびシクロデキストリンである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】米国特許第6,051,256号明細書
【特許文献2】米国特許第5,981,719号明細書
【特許文献3】米国特許第4,822,535号明細書
【特許文献4】米国特許第6,120,787号明細書
【特許文献5】国際公開第02/28908号パンフレット
【特許文献6】国際公開第02/39986号パンフレット
【非特許文献】
【0018】
【非特許文献1】Reslow et al “Drug Delivery Systems & Sciences 2002, Vol 2 No. 4 pp 103-109
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0019】
本出願人は、特定の性質の担体材料の選択において、巨大分子を含む細粒を担体材料と混合して上述の利点のすべてを有する吸入製剤を形成することが可能であることを見出した。さらには、本出願人は、担体材料を巨大分子と共に微粉化する(co-micronised)微粉化技術によって、巨大分子を分解または実質的に分解することなく、コスト効率の高い方式で、巨大分子の粒径の低減に影響を与える可能性があることも見出した。
【発明を実施するための形態】
【0020】
したがって、第1の態様では、本発明は、巨大分子を含む細粒および担体材料を含む、吸入製剤を提供し、ここで担体材料は結晶形態で存在する。
【0021】
結晶質の担体材料は、流動性などの優れたバルク特性を有し、粘着性または凝集性の巨大分子でさえも製剤化可能にする。これに関連して、凍結乾燥の形態で提供されたバルク巨大分子は特に凝集性の材料となる傾向にあり、本発明は、特にこのような材料の製剤化に適している。
【0022】
さらには、非晶質の材料とは異なり、結晶質の担体材料は不規則な形状をしており、理論に縛られるつもりはないが、巨大分子から作られた細粒は結晶質の担体材料に付着し、比較的固定された状態になり、よって分子レベルでの反応性が低くなると考えられる。非晶質の担体は比較的滑らかであり、対照的に、これらの担体と関係する巨大分子は比較的移動性であり、分子レベルでは、より反応性である。したがって、非晶質の担体と共に製剤化された不安定な巨大分子は、湿気および酸素などの周囲環境に曝露されるとさらに感受性になる。
【0023】
好ましい結晶質の担体材料は、吸入組成物における使用が承認された、任意の不活性な担体材料から選択される。適切な結晶質の担体材料の例は、果糖、サッカロース、ショ糖、麦芽糖、マンニトール、乳糖一水和物、ブドウ糖一水和物、キシリトール、キシロース、およびソルビトールからなる群より選択される。
【0024】
さらに好ましい結晶質の担体材料は、80%以下の湿度で担体が水を吸収しないか、実質的に吸収しない、吸着等温線を示すような材料である。最も好適な結晶質の担体材料は、乳糖一水和物またはブドウ糖一水和物である。
【0025】
本発明に使用する結晶質の担体材料は、少量の非晶質の材料が存在しうることを考慮しないわけにはいかないが、実質的に完全に結晶質の形態であり、結晶質が95%を超えることが好ましく、さらに詳細には99%以上であることが好ましい。
【0026】
非晶質の領域は周囲の水分を引き付ける傾向にあり、周囲の水分が十分に存在する場合には再結晶化する傾向にあるであろう。したがって、非晶質材料の実質的領域が存在する場合には、再結晶化は、例えば製剤が凝集する、または外皮を形成するなど、吸入製剤のバルク特性にとって有害となりうる。これは、言い換えれば、確実な用量均一性を有する乾燥粉末吸入装置から発出されるべき製剤の能力に影響を及ぼしうる。したがって、本発明に従った製剤には、残留水分を隔離するために提供される第3の成分を使用して差し支えない。これに関連する好ましい第3の成分は、ステアリン酸マグネシウムである。
【0027】
ステアリン酸マグネシウムの使用は、吸入製剤の性質を向上させ、その結果、剤形が湿度の高い条件で保管される場合でも、巨大分子の保存安定性を向上し、吸入製剤に浸透する水分の影響を低減しうる。
【0028】
ステアリン酸マグネシウムは、微粉形態の製剤に使用して差し支えない。混合を簡略化するためには、用いる粗い担体材料と同様の粒径が好ましいが、粒径は重要ではない。
【0029】
巨大分子を含む細粒は、約1〜約10μmの平均塊径を有することが好ましい。これらの寸法を有する粒子は、肺の奥深くを通過し、全身に送達されるには十分な細かさである。
【0030】
一方、担体粒子は、吸入されないような平均塊径を有するべき、すなわち、比較的大きい粒径に起因して肺の奥深くまでの浸透が妨害されるべきである。典型的には、担体材料は、約10〜1000μm、さらに詳細には20〜500μmの平均塊径を有しうる。この範囲と整合して、ごく一部の非常に細かい粒子が、担体材料の機能に影響を与えることなく粗い粒子中に存在しうることが、当業者には理解されよう。
【0031】
本発明に従った吸入可能な製剤は、担体材料を、約1〜99重量%以上、詳細には10〜99重量%、さらに詳細には50〜99重量%の量で含みうる。
【0032】
吸入製剤に使用する巨大分子の量は、その巨大分子の特性、治療すべき病状の種類および重症度、ならびに治療すべき被験体の性質に応じて決まるであろう。本発明に従った吸入可能な製剤は、巨大分子を、0.1〜20重量%、詳細には、0.1〜5重量%、さらに詳細には0.1〜2重量%の量で含みうる。
【0033】
第3の成分としてステアリン酸マグネシウムを用いる場合には、0.001〜10重量%、さらに詳細には、0.01〜5重量%の量で用いて差し支えない。
【0034】
本発明の用途の巨大分子は、例えば、凍結乾燥塊などのバルク形態、または結晶質の形態で提供されて構わない。あるいは、巨大分子は、予め配合された状態で提供されてもよい。例えば、それらは、「ペグ化」として知られるようになった方法でポリエチレングリコールと複合化するなどの複合化された形態で提供されて差し支えない。このような複合化タンパク質は、参照することにより本明細書に援用される、米国特許第6,136,563号明細書に記載されている。あるいは、それらは、参照することにより本明細書に援用される、特許文献1および2にさらに詳細に記載されているように、微粒子の形態で用いられてもよい。さらなる代替として、巨大分子は、参照することにより本明細書に援用される、特許文献3〜6および非特許文献1にさらに詳細に記載されているように、「Biosphere」微粒子に取り込ませてもよい。
【0035】
上記微粒子は、例えば、約1〜10μmなど、吸入に適した平均塊径を伴って形成されて差し支えなく、そのような場合、担体材料との混合前に、さらなる粒径の低減は必要ないであろう。
【0036】
対照的に、バルク形態で提供される場合には、バルク巨大分子は、通常、担体材料と混合される前に粒径を低減させる必要がある。粒径の低減方法は、本発明の別の態様を形成する。方法には、巨大分子含有材料を担体材料と共に微粉化する(co-micronising)工程が含まれる。
【0037】
微粉化方法は、通常は巨大分子の三次構造を破壊するであろう十分なエネルギーを含みうる、極めて高い機械的および熱的応力に、材料を供するが、それに対し、担体材料と共に微粉化する方法の利用は、エネルギーを巨大分子から逸らすものと考えられる。いずれの理論にも縛られることは意図しないが、担体材料の存在がエネルギーシンクを実質的に提供し、巨大分子から過剰なエネルギーを逸らすと考えられる。その結果、巨大分子は、微粉化の工程に晒されたにもかかわらず、すべての、または実質的にすべての生物活性を保持する。このようにして、粒径の低減を、単純かつコスト効率のよい方法によって達成することができる。
【0038】
本発明はまた、別の態様において、巨大分子と担体材料とを共に微粉化した混合物を含む、細粒材料を提供する。細粒材料は吸入可能であり、上述のように約1〜10μmの平均塊径を有することが好ましい。
【0039】
共微粉化された混合物は、0.1〜80重量%の巨大分子を含んで差し支えなく、混合物の残りは、担体材料によってもたらされて構わない。しかしながら、特に、この混合物を、担体材料と混合して吸入可能な製剤を形成する前に長期間保存する場合には、随意的に、混合物にステアリン酸マグネシウムなどの水分の封鎖剤を加えることができる。吸入可能な製剤に用いられるであろう、実質的にすべてのステアリン酸マグネシウムは、共微粉化された混合物に加えて差し支えなく、あるいはその一部のみを製剤業者自らの裁量で加えてもよい。微粉化前に、ステアリン酸マグネシウムを別の成分に加えてもよく、あるいは、微粉化工程の後に共微粉化された混合物に加えてもよい。
【0040】
共微粉化された混合物に使用する担体材料は、上述の理由から、結晶質の形態で提供されることが好ましい。しかしながら、共微粉化された混合物に使用する担体材料の量を考慮して、非晶質の形態を使用してもよいであろう。これは特に、用いる担体材料の量が少ない場合、および/または、共微粉化された混合物に、ステアリン酸マグネシウムを第3の成分として用いるような事例である。
【0041】
本発明に用いられる巨大分子には、種々のタンパク質、ペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチド、ポリアミノ酸核酸、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、および高分子量多糖類が含まれる。
【0042】
本発明における用途を見出した巨大分子の例としては:
アルブミン類(好ましくは、ヒト血清インスリン;アルブミン);BSA;IgG;IgM;インスリン;GCSF;GMCSF;LHRH;VEGF;hGH;リゾチーム;α−ラクトグロブリン;塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF);アスパラギナーゼ;tPA;ウロキナーゼ(urokin-)VEGF;キモトリプシン;トリプシン;ストレプトキナーゼ;インターフェロン;炭酸脱水酵素;オボアルブミン;グルカゴン;ACTH;オキシトシン;ホスホリラーゼb;アルカリフォスファターゼ(alkaline phos-)セクレチン;バソプレシン;レボチロキシン;ファターゼ(phatase);β−ガラクトシダーゼ;副甲状腺ホルモン;カルシトニン;フィブリノゲン;ポリアミノ酸(例えば、DNase、α1−アンチトリプシン、ポリリシン、ポリアルギニン);血管形成阻害薬またはプロ免疫グロブリン(pro- immunoglobulins)(例えば、抗体);モーター(moters);ソマトスタチンおよび類似体、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン;大豆タンパク質;およびサイトカイン(例えば、インターフェロン、インターロイキン);免疫グロブリン;
【0043】
ペプチドホルモン、サイトカイン、成長因子、心臓血管系に作用する因子、中枢神経系および末梢神経系に作用する因子、体液の電解質および血中物質に作用する因子、骨組織および骨格に作用する因子、胃腸系に作用する因子、免疫系に作用する因子、呼吸器系に作用する因子、生殖器官に作用する因子、および酵素などの生理活性を有するタンパク質;
【0044】
インスリン、プロインスリン、インスリンのC−ペプチド、インスリンおよびインスリンのC−ペプチドの混合物、ハイブリッドインスリンの共結晶(Nature Biotechnology, 20, 800-804, 2002)、成長ホルモン、副甲状腺ホルモン、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LH−RH)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、アミリン、オキシトシン、黄体形成ホルモン、(D−Trp6)−LHRH、酢酸ナファレリン、酢酸ロイプロリド、卵胞刺激ホルモン、グルカゴン、プロスタグランジン、エストラジオール、テストステロン、および生殖器官に作用する他の因子およびそれらの誘導体、類似体、および同種のものを含む、ホルモンおよびホルモン調節剤。前記LH−RHの類似体としては、米国特許第4,008,209号、同第4,086,219号、同第4,124,577号、同第4,317,815号、および同第5,110,904号の各明細書に記載されるような既知の物質が挙げられる;
【0045】
とりわけ、エリスロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、およびマクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)、白血球増殖因子製剤(Leucoprol(森永乳業株式会社製))トロンボポエチン、血小板増殖刺激因子、巨核球増殖(刺激)因子、および第VIII因子を含む、造血因子または血小板増加因子;
【0046】
骨γカルボキシグルタミン酸含有ペプチド、副甲状腺ホルモンおよびその活性断片(オステオスタチン(osteostatin), Endocrinology 129, 324, 1991)、ヒストンH4に関連した骨形成および増殖ペプチド(OGP, The EMBO Journal 11, 1867, 1992)、およびそれらの突然変異タンパク質、誘導体、および類似体を含む、骨組織および骨格に作用する治療的因子、ならびに、骨粗鬆症治療剤;
【0047】
膵消化酵素(pancrease)、L−アスパラギナーゼ、ヒアルロニダーゼ、キモトリプシン、トリプシン、tPA、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、パンクレアチン、コラゲナーゼ、トリプシノゲン、キモトリプシノゲン、プラスミノゲン、ストレプトキナーゼ、アデニル・シクラーゼ、およびスーパーオキシド・ジスムターゼ(SOD)を含む、酵素および酵素補因子;
【0048】
B型肝炎、MMR(はしか、おたふく風邪、および風疹)、およびポリオワクチンを含む、ワクチン;
【0049】
神経成長因子(NGF,NGF−2/NT−3)、上皮細胞増殖因子(EGF)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、形質転換成長因子(TGF)、血小板由来細胞増殖因子(PDGF)、および肝細胞成長因子(HGF)を含む、成長因子;
【0050】
欧州特許出願公開第436189号、同第457195号、同第496452号、および同第528312号の各明細書、特開平3(1991)−94692号および特開平3(1991)−130299号の各公報に記載される、エンドセリン、エンドセリン抑制剤、エンドセリン拮抗薬などの血圧、動脈硬化等を調節する因子、また、エンドセリン生成酵素抑制剤である、バソプレシン、レニン、アンギオテンシンI、アンギオテンシンII、アンギオテンシンIII、アンギオテンシンI抑制剤、アンギオテンシンII受容体拮抗薬、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、および抗不整脈ペプチドを含む、心臓血管系に作用する因子;
【0051】
オピオイド・ペプチド(例えば、エンケファリン、エンドルフィン)、神経親和性因子(NTF)、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、甲状腺ホルモン放出ホルモン(TRH)、TRHの塩および誘導体[特開昭50(1975)−121273号公報(米国特許第3,959,247号明細書)、特開昭52(1977)−116465号公報(米国特許第4,100,152号明細書)]、およびニューロテンシンを含む、中枢神経系および末梢神経系に作用する因子;
【0052】
セクレチンおよびガストリンを含む、胃腸系に作用する因子;
【0053】
カルシトニン、アポタンパク質E、およびヒルジンなど、血球凝集、血漿コレステロール濃度、または金属イオン濃度を調節する因子を含む、体液中の電解質および血中物質に作用する因子、および、ラミニンおよび細胞間接着分子1(ICAM1)に代表される、細胞粘着因子;
【0054】
脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、およびウロテンシンなど、腎臓の機能を制御する物質を含む、腎臓および尿管に作用する因子;
【0055】
P物質など、種々の器官の感受性を調節する因子を含む、感覚器官に作用する因子;
パクリタキセル、マイトマイシンC、BCNU、およびドキソルビシンなどの化学療法剤;
【0056】
炎症および悪性新生物を調節する因子、ならびに、走化性ペプチドおよびブラジキニンなど、伝染性の微生物を攻撃する因子を含む、免疫系に作用する因子;
【0057】
単独で、またはハプテンと結合させて、またはアジュバントと一緒に用いる、スギ花粉および、ブタクサ花粉など、抗原として作用しうる、天然、化学合成、または組換えのペプチドまたはタンパク質。
【0058】
上述のように吸入製剤の調製を容易にするため、本発明のさらなる態様では、巨大分子を含む細粒を結晶質の担体材料と混合する工程を有してなる、上述のような吸入製剤の調製方法が提供される。
【0059】
混合は、それ自体は既知の装置を使用して、既知の方法で行って差し支えない。しかしながら、結晶質の担体材料の有益な特性、および粘着性または凝集性であるそれらの取り扱いが比較的容易なこと、さらには、扱いにくい巨大分子を含む材料を考慮すると、混合工程は、タンブルミキサー(tumble mixer)などの低せん断装置を使用して行うことができる。このような方式で、典型的には、例えばボールミル粉砕技術などを用いた混合方法のように、比較的厳しい高せん断条件に頼らずに、均一に混合された細粒および担体材料を含む吸入製剤を得ることができる。
【0060】
使用する場合には、ステアリン酸マグネシウムなどの第3の賦形剤を混合物に加えて差し支えない。成分を混合する正確な順番は重要ではなく、担体、巨大分子、およびステアリン酸マグネシウムを一緒に混合し、一体化させると好都合である。
【0061】
本発明の方法の1つの実施の形態では、巨大分子を含む細粒は、巨大分子を含む微粒子として予備形成される。
【0062】
別の実施の形態では、細粒は、巨大分子と担体材料を共に微粉化することによって形成され、上記の必要な平均塊径を有する、共微粉化された混合物を生じる。
【0063】
共微粉化された混合物は、ジェット・ミルなどの適切な微粉化装置で、巨大分子と担体材料を混合し、それ自体は既知の方法で、高速度の圧縮された気流のせん断作用によって混合物を細粒に低減化し、その混合物を微粉化チャンバー内に供給することによって、調製して差し支えない。
【0064】
本発明の製剤の製造方法に関しては、以下に記載する実施例において、さらに十分に説明する。
【0065】
本発明の吸入製剤は、適切な容器に充填され、当技術分野で周知の技術によって封止されて差し支えない。よって、形成されるパッケージは、本発明の別の態様を表す。パッケージは、吸入製剤の患者への送達を可能にするため、乾燥粉末吸入器(DPI)に収まり、該吸入器と協働するように適合される。パッケージは当技術分野で周知であり、1回、数十回、または数百回の治療用量で構成される吸入製剤を受容するように適合される。本明細書で用いられる「治療用量」という用語は、例えば、治療すべき特定の状態を軽減、予防、または抑制するなど、治療効果を生じさせるのに必要な量の巨大分子を含む吸入製剤の量を意味する。典型的な治療用量は存在せず、主に、巨大分子の性質、患者の状態、および治療すべき病状の性質および重症度に応じて決まる。治療用量は、わずか1ng/kg〜10mg/kgまでの範囲であって差し支えなく、さらに詳細には、20ng/kg〜1mg/kgの範囲である。
【0066】
本発明の別の態様では、上述の吸入製剤を含むDPI装置が提供される。
【0067】
本発明によって得られる吸入製剤は、当技術分野で通常入手可能な、あらゆる乾燥粉末吸入装置に使用することができる。それらは、粉末容器を含む、複数回用量のDPI装置における使用に特に適している。特に有用なDPI装置は、参照することにより本明細書に援用される、国際公開第97/20589号パンフレットに記載されている。
【0068】
治療用量は、DPI装置を1回以上作動させることによって送達されて差し支えない。これは、例えば咳き込むなど、患者を不愉快にさせることなく、患者に送達可能な粉末の量が、1作動当たり約50mg、さらに詳細には、1作動当たり25mgに制限されるためである。したがって、巨大分子の性質および治療すべき病状の性質および重症度に応じて、数時間当たり、1日当たり、数日間、数週間、数月間などに1回以上の作動を必要として差し支えない。
【0069】
本発明に関連する上述の吸入製剤は、多くの利点を有している。結晶質の担体材料の使用は、巨大分子の生物活性の損失、または実質的損失なしに、不安定な巨大分子を混合し、吸入製剤への形成を可能にする。吸入製剤は、担体材料粒子の結晶質の性質と調和する、流動性のよい(free-flowing)形態で提供される。
【0070】
担体材料は結晶質または実質的に結晶質であるため、粘着性または凝集性の巨大分子材料と容易に混合させることが可能である。さらには、混合は、長期化することなく、また、厳しい条件下で行なうこともなく、したがって、不安定な材料は、その生物活性を損失、または実質的に損失することなく、混合することができる。さらには、製剤は、凝集することも外皮を形成することもない。流動性のよい粉末として吸入製剤の全体性が維持されるため、治療剤形は、高湿度の条件で長期間保管された後でさえも、優れた用量均一性を有して、DPI装置から発出することができる。
【0071】
優れた用量均一性に加えて、肺の奥深くまで浸透して全身に送達可能な、細粒を含む剤形の割合が非常に高い。
【0072】
周知のように、DPI装置から発出される用量には、粗い粒子と細粒が含まれている。肺の奥深くまで浸透して全身に送達できるのは、細粒である。パッケージには巨大分子を含む非常に細かい粒子が充填されうるが、保存の間に、粉末の性質は、上記の理由から、細粒が装置から高効率で発出できないほどに変化しうる。このような細かい粒子の形態で送達される割合は、通常、細粒画分(Fine Particle Fraction)またはFPFという用語で表される。
【0073】
FPFは、DPI装置から発出される用量のうち、細粒量の、総量に対する比で表される。FPFは、発出される吸入製剤の空気力学的粒径分布の決定によって測定することができる。米国薬局方およびヨーロッパ薬局方に記載されるような、薬局方の試験研究論文(test monographs)に記載される、Andersen Cascade ImpactorまたはMulti-stage Liquid Impingerなどの簡易装置および方法を使用して測定することができる。
【0074】
本発明の特徴は、吸入製剤が、50%のFPF、さらに詳細には70%を超えるFPF、さらになお詳細には90%を超えるFPF、例えば95%を超えるFPFを有する巨大分子を含む用量を発出することができることである。
【0075】
極めて高い細粒画分を有する巨大分子を含む薬剤は、当然ながら、内科医および患者一般にとって非常に有益である。内科医は、所定の用量の薬剤で、より大きい全身的な効果を提供することができ、あるいは、内科医は、所定の全身的な効果を得るために、患者に、より少ない用量(よって、より少ない容量)を投与することができる。
【実施例】
【0076】
本発明を、以下の実施例に関連してさらに例証する。
【0077】
実施例1
10gの微粉の乳糖(Pharmatose 325 M、DMV International社(オランダ国所在)製)および0.1gのステアリン酸マグネシウムを250μmメッシュの篩いにかけ、32rpmで20分間、ターンブルブレンダーで混合し、乳糖とステアリン酸マグネシウムの予混合物を得た。約13kDaの分子量を有する0.2gの凍結乾燥させたバルクタンパク質と、1.8gのステアリン酸マグネシウム−乳糖予混合物の重量を量り、適切な混合容器内へと250μmメッシュの篩にかけた。容器の内容物を、ターンブルブレンダーで、32rpmで20分間、混合した。得られた混合物を、8barの吸気口気圧でエア・ジェット・ミル(Hosokawa Alpine 50AS)で微粉化し、1.6gの微粉化混合物を得た。次いで、その微粉化混合物と5.4gの乳糖予混合物を一緒に、適切な大きさの混合用器内へと250μmメッシュの篩にかけた。容器の内容物を32rpmで10分間、ターンブルブレンダーで混合した。得られた乾燥粉末製剤を乾燥粉末吸入装置(SkyeHaler(登録商標))に充填した。2.3%w/wのタンパク質を含む、送達される乾燥粉末製剤の細粒画分は、簡便な方法に従い60L/分のAndersen Cascade Impactorを用いてインビトロ試験した場合に、総回復用量(total recovered dose)に基づいた正常タンパク質で50%を上回った。
【0078】
最終的な薬物製品を40℃/75%相対湿度で6ヶ月間保存後、細粒画分は50%を超える割合で残存していた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
巨大分子および結晶質の担体材料を含む吸入用の粉末製剤。
【請求項2】
前記担体材料が、果糖、サッカロース、ショ糖、麦芽糖、マンニトール、乳糖一水和物、ブドウ糖一水和物、キシリトール、キシロース、およびソルビトールからなる群より選択されることを特徴とする請求項1記載の製剤。
【請求項3】
ステアリン酸マグネシウムを含むことを特徴とする請求項1または2記載の製剤。
【請求項4】
前記巨大分子が、タンパク質、ペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチド、ポリアミノ酸核酸、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、および高分子量多糖類からなる群より選択されることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の製剤。
【請求項5】
請求項1〜4いずれか1項記載の製剤であって、前記巨大分子が、
アルブミン類;BSA;IgG;IgM;インスリン;GCSF;GMCSF;LHRH;VEGF;hGH;リゾチーム;α−ラクトグロブリン;塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF);アスパラギナーゼ;tPA;ウロキナーゼ(urokin-)VEGF;キモトリプシン;トリプシン;ストレプトキナーゼ;インターフェロン;炭酸脱水酵素;オボアルブミン;グルカゴン;ACTH;オキシトシン;ホスホリラーゼb;アルカリフォスファターゼ(alkaline phos-)セクレチン;バソプレシン;レボチロキシン;ファターゼ(phatase);β−ガラクトシダーゼ;副甲状腺ホルモン;カルシトニン;フィブリノゲン;ポリアミノ酸;血管形成阻害薬またはプロ免疫グロブリン(pro- immunoglobulins);モーター(moters);ソマトスタチンおよび類似体、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン;大豆タンパク質;およびサイトカイン;免疫グロブリン;
生理活性を有するタンパク質;
インスリン、プロインスリン、インスリンのC−ペプチド、インスリンおよびインスリンのC−ペプチドの混合物、ハイブリッドインスリンの共結晶、成長ホルモン、副甲状腺ホルモン、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LH−RH)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、アミリン、オキシトシン、黄体形成ホルモン、(D−Trp6)−LHRH、酢酸ナファレリン、酢酸ロイプロリド、卵胞刺激ホルモン、グルカゴン、プロスタグランジン、エストラジオール、テストステロン、および生殖器官に作用する他の因子およびそれらの誘導体、類似体、および同種のものを含む、ホルモンおよびホルモン調節剤;
とりわけ、エリスロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、およびマクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)、白血球増殖因子製剤(Leucoprol)トロンボポエチン、血小板増殖刺激因子、巨核球増殖(刺激)因子、および第VIII因子を含む、造血因子または血小板増加因子;
骨γカルボキシグルタミン酸含有ペプチド、副甲状腺ホルモンおよびその活性断片(オステオスタチン)、ヒストンH4に関連した骨形成および増殖ペプチド(OGP)、およびそれらの突然変異タンパク質、誘導体、および類似体を含む、骨組織および骨格に作用する治療的因子、ならびに、骨粗鬆症治療剤;
膵消化酵素(pancrease)、L−アスパラギナーゼ、ヒアルロニダーゼ、キモトリプシン、トリプシン、tPA、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、パンクレアチン、コラゲナーゼ、トリプシノゲン、キモトリプシノゲン、プラスミノゲン、ストレプトキナーゼ、アデニル・シクラーゼ、およびスーパーオキシド・ジスムターゼ(SOD)を含む、酵素および酵素補因子;
B型肝炎、MMR(はしか、おたふく風邪、および風疹)、およびポリオワクチンを含む、ワクチン;
神経成長因子(NGF,NGF−2/NT−3)、上皮細胞増殖因子(EGF)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、形質転換成長因子(TGF)、血小板由来細胞増殖因子(PDGF)、および肝細胞成長因子(HGF)を含む、成長因子;
血圧、動脈硬化等を調節する因子を含む、心臓血管系に作用する因子;
オピオイド・ペプチド、神経親和性因子(NTF)、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、甲状腺ホルモン放出ホルモン(TRH)、TRHの塩および誘導体、およびニューロテンシンを含む、中枢神経系および末梢神経系に作用する因子;
セクレチンおよびガストリンを含む、胃腸系に作用する因子;
血球凝集、血漿コレステロール濃度、または金属イオン濃度を調節する因子を含む、体液中の電解質および血中物質に作用する因子、および、細胞粘着因子;
腎臓の機能を制御する物質を含む、腎臓および尿管に作用する因子;
種々の器官の感受性を調節する因子を含む、感覚器官に作用する因子;
化学療法剤;
炎症および悪性新生物を調節する因子、および、伝染性の微生物を攻撃する因子を含む、免疫系に作用する因子;
単独で、またはハプテンと結合させて、またはアジュバントと一緒に用いる、抗原として作用しうる、天然、化学合成、または組換えのペプチドまたはタンパク質;
からなる群より選択されることを特徴とする製剤。
【請求項6】
前記巨大分子が、バルク形態、ペグ化形態、または微粒子の形態で提供されることを特徴とする、請求項1〜5いずれか1項記載の製剤。
【請求項7】
前記巨大分子が、微粉化された形態で提供されることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の製剤。
【請求項8】
巨大分子を含む細粒を担体材料と混合する工程を有してなる、請求項1〜7いずれか1項記載の製剤を形成する方法。
【請求項9】
前記巨大分子の細粒が、バルク巨大分子を担体材料と共に微粉化する工程で形成されることを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項10】
共微粉化された巨大分子および担体材料を含む、細粒材料。
【請求項11】
請求項1〜6いずれか1項記載の吸入製剤を、単回または複数回の治療用量で含むパッケージ。
【請求項12】
請求項11記載のパッケージを備えた、乾燥粉末吸入器。
【請求項13】
請求項1〜6いずれか1項記載の吸入製剤を、治療用量で患者に投与する工程を含む、患者の循環血流に巨大分子を投与する方法。

【公表番号】特表2010−509384(P2010−509384A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536642(P2009−536642)
【出願日】平成19年11月12日(2007.11.12)
【国際出願番号】PCT/EP2007/009761
【国際公開番号】WO2008/058691
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(500322826)ヤゴテック アーゲー (16)
【Fターム(参考)】