有機発光ディスプレイ装置及びその製造方法
【課題】中間層の蒸着を容易にしつつも、パターン精度を向上させる有機発光ディスプレイ装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】複数個の画素を備えた有機発光ディスプレイ装置において、各画素は、各々赤色、緑色及び青色光を放出する副画素を一方向に沿って備え、有機発光ディスプレイ装置の一方向の画素に備えられた、赤色、緑色及び青色光を放出する副画素は、各々異なる厚さを有する中間層を備えるように形成されたことを特徴とする有機発光ディスプレイ装置。
【解決手段】複数個の画素を備えた有機発光ディスプレイ装置において、各画素は、各々赤色、緑色及び青色光を放出する副画素を一方向に沿って備え、有機発光ディスプレイ装置の一方向の画素に備えられた、赤色、緑色及び青色光を放出する副画素は、各々異なる厚さを有する中間層を備えるように形成されたことを特徴とする有機発光ディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機発光ディスプレイ装置及びその製造方法に係り、さらに詳細には、中間層の蒸着を容易にしつつも、パターンの精度を向上させる有機発光ディスプレイ装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ装置のうち、有機発光ディスプレイ装置は、視野角が広く、コントラストに優れ、かつ応答速度が速いという長所を有しており、次世代ディスプレイ装置として注目を浴びている。
【0003】
一般的に、有機発光ディスプレイ装置は、アノードとカソードとから注入される正孔と電子とが発光層で再結合して発光する原理で色相を具現できるように、前記アノードとカソードとの間に単純に発光層を挿入した積層型を有している。しかし、このような構造では、高効率発光を得難いために、それぞれの電極と発光層との間に電子注入層、電子輸送層、正孔輸送層及び正孔注入層などの中間層を選択的に追加挿入して使用している。
【0004】
しかし、発光層及び中間層の有機薄膜の微細パターンを形成することが実質的に非常に難しく、前記層によって赤色、緑色及び青色の発光効率が異なるために、従来の有機発光ディスプレイ装置としては満足できるほどの駆動電圧、電流密度、輝度、色純度、発光効率及び寿命などを達成することができないため、その改善が必要である。
【0005】
一方、有機発光ディスプレイ装置は、互いに対向した第1電極及び第2電極間に発光層及び中間層を備える。この際、前記電極及び中間層は、いろいろな方法で形成されうるが、その1つの方法が蒸着である。蒸着方法を利用して有機発光ディスプレイ装置を製作するためには、薄膜形成面に、該形成される薄膜のパターンと同じパターンを有するマスクを密着させ、薄膜の材料を蒸着して所定パターンの薄膜を形成する。
【0006】
図1Aは、従来の有機発光ディスプレイ装置の発光層及び中間層のパターンを概略的に示す平面図であり、図1Bは、図1Aの有機発光ディスプレイ装置の青色発光層を蒸着するために使われるマスクを概略的に示す平面図である。
【0007】
図1A及び図1Bを参照すれば、従来の有機発光ディスプレイ装置の各画素11、12、13、14は、赤色、緑色及び青色光を放出する発光層11R、12R、13R、14R、11G、12G、13G、14G、11B、12B、13B、14Bを備える。各々赤色、緑色及び青色光を放出する三個の副画素が1つの画素をなす。
【0008】
前述したようにマスクを利用した蒸着を通じて前記副画素の発光層を形成するところ、赤色、緑色及び青色のうち、いずれか1つの色光を放出する副画素、例えば、赤色光を放出する副画素の発光層を同時に蒸着を通じて形成し、次いで、緑色光を放出する副画素の発光層を同時に蒸着を通じて形成し、次いで、青色光を放出する副画素の発光層を同時に蒸着を通じて形成する。したがって、図1Aに示されたような有機発光ディスプレイ装置の青色発光層のパターンを形成するためには、図1Bに示されたような開口部11Bm、12Bm、13Bm、14Bmを備えるマスク10Bmを利用せねばならず、図1Aに示されたような有機発光ディスプレイ装置の赤色及び緑色発光層のパターンを形成するためにも、図1Bに示されたようなマスク10Bmと同じ間隔の開口部を有するマスクを利用せねばならない。
【0009】
また、中間層も、発光層と同じパターンで形成されるために、有機発光ディスプレイ装置の中間層のパターンを形成するためにも、図1Bに示されたようなマスク10Bmと同じ間隔の開口部を有するマスクを利用せねばならない。
【0010】
ところで、高画質のディスプレイ装置を製造するために副画素間の間隔がさらに狭くなっており、これにより、前記副画素の発光層及び中間層を蒸着するためのマスクの開口部の大きさもさらに狭くなっている。すなわち、図1Bを参照すれば、開口部11Bm、12Bmの大きさl0がさらに狭くなるものである。したがって、高画質の有機発光ディスプレイ装置を具現するためには、開口部がさらに小さな高精細なマスクの製作が必須であるが、このようなマスクの高精細化には限界があるという問題点があった。
【0011】
また、高精細化によって、マスクのパターニング及びマスクと発光層/中間層の蒸着部分との配列などがさらに難しくなり、微小な誤差によって隣接した他の色光を放出する発光層との重複などが発生するなどの問題点があった。
【0012】
そして、有機発光ディスプレイ装置以外の他のディスプレイ装置においても、各副画素が蒸着を通じて備えられるディスプレイ装置の場合、前記のような問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、前記問題点を解決するためのものであって、各副画素の中間層の蒸着を容易にしつつも、パターンの精度を向上させるディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、複数個の画素を備えた有機発光ディスプレイ装置において、前記各画素は、各々赤色、緑色及び青色光を放出する副画素を一方向に沿って備え、前記有機発光ディスプレイ装置の前記一方向の画素に備えられた、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素は、各々異なる厚さを有する中間層を備えるように形成されたことを特徴とする有機発光ディスプレイ装置を提供する。
【0015】
本発明において、前記各画素間には、赤色光を放出する副画素が配され、前記赤色光を放出する副画素の両側に緑色及び青色光を放出する副画素が各々配され、前記赤色光を放出する副画素に備えられた中間層は、前記緑色及び/または前記青色光を放出する副画素に備えられた中間層より厚く形成されうる。
【0016】
ここで、前記緑色光を放出する副画素に備えられた中間層の厚さと前記青色光を放出する副画素に備えられた中間層の厚さの和は、前記赤色光を放出する副画素に備えられた中間層の厚さと実質的に同一に形成されうる。
【0017】
本発明において、前記一画素内に備えられた中間層は、一体に形成されうる。
【0018】
本発明において、前記各副画素は、互いに対向した第1電極と第2電極と、前記第1電極と第2電極との間の前記中間層の上部または下部に形成された赤色、緑色及び青色発光層をさらに含み、前記赤色発光層が形成された領域の前記中間層は、前記緑色発光層及び/または前記青色発光層が形成された領域の前記中間層より厚く形成されうる。
【0019】
本発明において、前記有機発光ディスプレイ装置の前記一方向の画素に備えられた副画素は、各副画素が放出する光の色の配列が、前記一方向に接する画素の各副画素が放出する光の色の配列と画素間を基準に互いに対称になるように備えられうる。
【0020】
本発明において、前記一方向に互いに隣接した画素において、前記隣接した画素間を基準に互いに接している2つの副画素の中間層は一体に備えられうる。
【0021】
本発明において、前記中間層は、前記一画素内で一定の厚さに形成される正孔注入層(HIL:Hole Injection Layer)と、前記正孔注入層上に形成されて前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔輸送層(HTL:Hole Transport Layer)とを含むことができる。
【0022】
本発明において、前記中間層は、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔注入層(HIL:Hole Injection Layer)と、前記正孔注入層上に形成されて前記一画素内で一定の厚さに形成される正孔輸送層(HTL:Hole Transport Layer)を含むことができる。
【0023】
本発明において、前記中間層は、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔注入層(HIL:Hole Injection Layer)と、前記正孔注入層上に形成され、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔輸送層(HTL:Hole Transport Layer)を含むことができる。
【0024】
本発明において、前記中間層は、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される電子輸送層(ETL:Electron Transport Layer)を含むことができる。
【0025】
他の側面に関する本発明は、複数個の画素を備え、前記各画素は、各々赤色、緑色及び青色光を放出する副画素を一方向に沿って備える有機発光ディスプレイ装置の製造方法において、基板の一面に第1電極を形成する段階と、前記第1電極の上部に発光層及び中間層を形成するが、前記中間層は、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚く形成する段階と、前記発光層及び中間層の上部に第2電極を形成する段階と、を含む有機発光ディスプレイ装置の製造方法を提供する。
【0026】
本発明において、前記中間層を形成する段階は、第1領域に中間層を形成する段階と、前記第1領域と少なくとも一部が重畳される第2領域に中間層を形成する段階と、を含むことができる。
【0027】
ここで、前記発光層を形成する段階は、前記第1領域と前記第2領域とが重畳される領域に赤色発光層を形成しうる。
【0028】
本発明において、前記中間層を形成する段階は、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記緑色光を放出する副画素が形成される領域とに同時に前記中間層を形成する段階と、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記青色光を放出する副画素が形成される領域とに同時に前記中間層を形成する段階を含むことができる。
【0029】
ここで、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記緑色光を放出する副画素が形成される領域とに同時に前記中間層を形成する段階は、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記緑色光を放出する副画素が形成される領域とが一体に開口されている第1マスクで前記中間層をパターニングする段階を含むことができる。
【0030】
そして、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記青色光を放出する副画素が形成される領域とに同時に前記中間層を形成する段階は、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記青色光を放出する副画素が形成される領域とが一体に開口されている第2マスクで前記中間層をパターニングする段階を含むことができる。
【0031】
本発明において、前記中間層を形成する段階は、前記一画素内に備えられた中間層を一体に形成しうる。
【0032】
本発明において、前記第1電極の上部に発光層及び中間層を形成するが、前記中間層は一部の厚さを残りの一部の厚さより厚く形成する段階は、前記第1電極の上部に、一部の厚さが残りの一部の厚さより厚くなるように中間層を形成する段階と、前記中間層の上部に発光層を形成する段階と、を含むことができる。
【0033】
ここで、前記中間層を形成する段階は、前記第1電極の上部に一定の厚さに正孔注入層を形成する段階と、前記正孔注入層の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように正孔輸送層を形成する段階を含むことができる。
【0034】
ここで、前記中間層を形成する段階は、前記第1電極の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように正孔注入層を形成する段階と、前記正孔注入層の上部に一定の厚さに正孔輸送層を形成する段階を含むことができる。
【0035】
ここで、前記中間層を形成する段階は、前記第1電極の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚く正孔注入層を形成する段階と、前記正孔注入層の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように正孔輸送層を形成する段階と、を含むことができる。
【0036】
本発明において、前記第1電極の上部に、発光層及び中間層を形成するが、前記中間層は一部の厚さを残りの一部の厚さより厚く形成する段階は、前記第1電極の上部に発光層を形成する段階と、前記発光層の上部に、一部の厚さが残りの一部の厚さより厚くなるように中間層を形成する段階を含むことができる。
【0037】
ここで、前記中間層を形成する段階は、前記発光層の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように電子輸送層を形成する段階を含むことができる。
【0038】
さらに他の側面に関する本発明は、基板と、互いに対向した第1電極と第2電極と、第1電極と第2電極との間に形成される中間層及び発光層を含み、一画素には、発光色が赤色の発光層を中心にその一側には発光色が緑色の発光層が備えられ、他側には発光色が青色の発光層が備えられ、前記赤色発光層が形成された領域の中間層の厚さは前記緑色発光層が形成された領域の中間層の厚さ及び/または前記青色発光層が形成された領域の中間層の厚さより厚く形成されることを特徴とする有機発光ディスプレイ装置を提供する。
【0039】
本発明において、前記中間層は、正孔注入層、正孔輸送層及び電子輸送層のうち、少なくとも1つを含むことができる。
【0040】
本発明において、前記一画素内に備えられた前記中間層は一体に形成されうる。
本発明において、前記第1電極が前記基板側に備えられており、前記第1電極が反射型電極であり、前記第2電極が半透明電極または透明電極であり、前記発光層で生成された光が前記第2電極を通じて外部に取り出されうる。
【0041】
本発明において、前記有機発光ディスプレイ装置の作動時、前記第1電極と前記第2電極との間に共振現象が発生しうる。
【発明の効果】
【0042】
本発明のディスプレイ装置によれば、次のような効果が得られる。
【0043】
第1に、マスク製造及び配列の難点を減少させ、これに基づいた高画質、高精細のディスプレイ装置の製造において、各副画素間の間隔が狭まることに伴う収率の下落を防止して生産コストを節減させうる。
【0044】
第2に、前記のような構造において、前記中間層を形成するためのマスクに備えられた開口部のサイズを大きくしうる。
【0045】
第3に、前記のような構造を採用することによって、高精細なマスクを容易に製造でき、前記マスクを利用して高画質のディスプレイ装置を製造しうる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1A】従来の有機発光ディスプレイ装置の発光層及び中間層のパターンを概略的に示す平面図である。
【図1B】図1Aの有機発光ディスプレイ装置の青色発光層を蒸着するために使われるマスクを概略的に示す平面図である。
【図2】本発明の第1実施例による有機発光ディスプレイ装置の構造を示す断面図である。
【図3A】本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図3B】本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図3C】本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図3D】本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図3E】本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図4】有機発光ディスプレイ装置の中間層を蒸着するために使われるマスクを概略的に示す平面図である。
【図5】有機発光ディスプレイ装置の中間層を蒸着するために使われるマスクを概略的に示す平面図である。
【図6】本発明の第2実施例による有機発光ディスプレイ装置の構造を示す断面図である。
【図7A】本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図7B】本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図7C】本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図7D】本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図7E】本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図8】本発明の第3実施例による有機発光ディスプレイ装置の構造を示す断面図である。
【図9A】本発明の第3実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図9B】本発明の第3実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図9C】本発明の第3実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図9D】本発明の第3実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図9E】本発明の第3実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図10A】本発明の第4実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の中間層のパターンを概略的に示す平面図である。
【図10B】前記図10Aの有機発光ディスプレイ装置の赤色−緑色中間層を蒸着するために使われるマスクを概略的に示す平面図である。
【図10C】前記図10Aの有機発光ディスプレイ装置の赤色−青色中間層を蒸着するために使われるマスクを概略的に示す平面図である。
【図11】電界発光部の一例を示す断面図である。
【図12】電界発光部の他の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下、本発明を添付した図面に基づいてさらに詳細に説明する。
(第1実施例)
【0048】
図2は、本発明の第1実施例による有機発光ディスプレイ装置の構造を示す断面図である。
【0049】
図2を参照すれば、本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置は、基板102、第1電極131、絶縁膜132、第2電極134、発光層111R、111G、111B及び前記発光層上/下部に形成される中間層141、142、143を含む。前記発光層111R、111G、111B及び中間層141、142、143は、第1電極131と第2電極134との間に備えられる。使われた物質によって、前記発光層111R、111G、111Bは、赤色、緑色または青色光を放出しうる。
【0050】
まず、基板102上にパターニングされた第1電極131が形成される。そして、第1電極131間に絶縁膜132が形成されて各画素領域が定義される。次いで、前記第1電極131上に正孔注入層(HIL:Hole Injection Layer)141、正孔輸送層(HTL:Hole Transport Layer)142、発光層(EML:Emission Layer)111R、111G、111B、電子輸送層(ETL:Electron Transport Layer)143、電子注入層(EIL:Electron Injection Layer、図示せず)などが単一あるいは複合構造で積層されて形成される。次いで、前記電子輸送層143の上部に基板全面にわたって第2電極134を形成する。
【0051】
前記第1電極131と前記第2電極134とのうち、いずれか1つは反射型電極であり、他の1つは半透明電極または透明電極である。したがって、素子の駆動時、前記第1電極131と前記第2電極134との間に共振現象が発生しうる。これにより、前記有機発光ディスプレイ装置の駆動時、前記第1電極131と前記第2電極134との間の発光層111R、111G、111Bで発生した光が、前記第1電極131と前記第2電極134との間で共振しつつ、有機発光ディスプレイ装置の外部で取り出されるので、発光輝度及び発光効率が増加しうる。
【0052】
さらに具体的に、前記第1電極131は、前記基板102側に備えられうる。この際、前記第1電極131は反射型電極であり、前記第2電極134は半透明電極または透明電極でありうる。したがって、前記第1電極131と前記第2電極134との間に備えられた発光層111R、111G、111Bから発生した光は、前記第1電極131と前記第2電極134との間で共振しつつ、前記第2電極134を通じて外部に、すなわち、基板の逆方向に取り出される。
【0053】
本発明による有機発光ディスプレイ装置の中間層は、正孔注入層141または正孔輸送層142を備えることができる。または、正孔注入特性と正孔輸送特性とを同時に有する単一層でもある。
【0054】
ここで、本発明の第1実施例による有機発光ディスプレイ装置は、正孔注入層141または正孔輸送層142を含む中間層の厚さが、赤色、緑色及び青色光を放出する副画素で互いに異なる厚さを有するように形成されることを一特徴とする。
【0055】
詳細には、赤色光を放出する副画素で、前記正孔輸送層142の厚さは、1600Åないし2200Åでありうる。前記正孔輸送層142の厚さが1600Å未満であるか、2200Åを超過する場合、赤色発光層111Rの共振効果に適した正孔注入特性及び正孔輸送特性を持てなくて、色純度が不良となり、効率が低下しうる。また、前記正孔輸送層142の厚さが2200Åを超える場合、駆動電圧が上昇しうる。
【0056】
一方、緑色光を放出する副画素で、前記正孔輸送層142の厚さは、1000Åないし1200Åでありうる。前記正孔輸送層142の厚さが1000Å未満であるか、1200Åを超える場合、緑色発光層111Gの共振効果に適した正孔注入特性及び正孔輸送特性を持てなくて、色純度が不良となり、効率が低下しうる。また、前記正孔輸送層142の厚さが1200Åを超える場合、駆動電圧が上昇しうる。
【0057】
最後に、青色光を放出する副画素で、前記正孔輸送層142の厚さは、100Åないし500Åでありうる。前記正孔輸送層142の厚さが100Å未満であるか、500Åを超える場合、青色発光層111Bの共振効果に適した正孔注入特性及び正孔輸送特性を持てなくて、色純度が不良となり、効率が低下しうる。また、前記正孔輸送層142の厚さが500Åを超える場合、駆動電圧が上昇しうる。
【0058】
この際、赤色光を放出する領域Rと緑色光を放出する領域Gとに同時に正孔輸送層142を形成した後、赤色光を放出する領域Rと青色光を放出する領域Bに同時に正孔輸送層142を形成する。すなわち、緑色光を放出する領域Gと青色光を放出する領域Bとに正孔輸送層142が一回蒸着される間に、赤色光を放出する領域Rには、正孔輸送層142が二回蒸着されるので、赤色光を放出する領域Rの正孔輸送層142の厚さは、緑色光を放出する領域Gの正孔輸送層142の厚さ、及び青色光を放出する領域Bの正孔輸送層142の厚さより厚くなる。言い換えれば、赤色光を放出する領域Rの正孔輸送層142の厚さは、緑色光を放出する領域Gの正孔輸送層142の厚さと青色光を放出する領域Bの正孔輸送層142の厚さとの和と実質的に同一に形成される。また、一画素内に備えられた前記正孔輸送層142は一体に形成される。
【0059】
このような本発明の一実施例に関する有機発光ディスプレイ装置によって、素子駆動時に、第1電極と第2電極との間に共振現象が発生しうるが、この際、第1電極と第2電極との間に備えられた有機層のうち、正孔輸送層は、発光層の発光カラー別に前述したような厚さを有するところ、優秀な駆動電圧、電流密度、発光輝度、色純度、発光効率及び寿命特性などを有することができる。
【0060】
以下では、本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を説明する。
【0061】
図3Aないし図3Eは、本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【0062】
図3Aないし図3Eを参照すれば、本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法は、基板の一面に第1電極を形成する段階、前記第1電極の上部に、一部の厚さが残りの一部の厚さより厚くなるように中間層を形成する段階、前記中間層の上部に発光層を形成する段階及び前記発光層の上部に第2電極を形成する段階を含む。
【0063】
まず、図3Aに図示されたように、基板102上に第1電極131を形成する。ここで、基板102としては、通常の有機発光素子で使われる基板を使用するが、透明性、表面平滑性、取扱容易性及び防水性などを考慮し、ガラス基板またはプラスチック基板などが多様に使用されうる。
【0064】
前記第1電極131は、伝導性に優れた金属、例えば、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)、カルシウム(Ca)−アルミニウム(Al)またはITO、IZO、IN2O3のような金属酸化物を利用して、反射型電極、半透明電極または透明電極として備えられうる。前記金属及び金属酸化物のうち、2つ以上の組合わせを使用することも可能である。
【0065】
次いで、有機層形成領域を定義する絶縁膜132を所定の位置に形成する。前記絶縁膜は、シリコン酸化物及び窒化物のような無機物または絶縁性有機物などを利用して蒸着法またはコーティング法など多様な方法を利用して形成されうる。
【0066】
次いで、図3Bに示されたように、前記第1電極131及び絶縁膜132の上部に、一定厚さに正孔注入層141を形成する。前記正孔注入層141は、真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB法のような公知された多様な方法を利用して、形成されうる。
【0067】
次いで、図3Cに示されたように、前記正孔注入層141の上部に、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域Rと前記緑色光を放出する副画素が形成される領域Gとに同時に正孔輸送層142aを形成する。引き続き、図3Dに示されたように、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域Rと前記青色光を放出する副画素が形成される領域Bとに同時に正孔輸送層142bを形成する。
【0068】
詳細には、高画質のディスプレイ装置を製造するために副画素間の間隔は次第に狭まっており、これにより、前記副画素の発光層/中間層を蒸着するためのマスクの開口部の大きさもさらに狭くなっている。したがって、高画質の有機発光ディスプレイ装置を具現するためには、開口部の大きさがさらに小さな高精細マスクの製作が必須であるところ、このようなマスクの高精細化には限界があるという問題点が存在した。
【0069】
本発明は、このような問題点を解決するために、隣接した二副画素領域、すなわち、赤色副画素領域と緑色副画素領域、及び赤色副画素領域と青色副画素領域との中間層を共通に成膜することを特徴とする。
【0070】
すなわち、前述したように、中間層の最適の厚さが各発光層ごとに異なるという点に着眼して、中間層の最適の厚さが最も厚い赤色光を放出する領域Rを中間に配置し、赤色光を放出する領域Rの両側に各々緑色光を放出する領域G、青色光を放出する領域Bを配置する。そして、赤色光を放出する領域Rと緑色光を放出する領域Gとに同時に中間層を形成した後、赤色光を放出する領域Rと青色光を放出する領域Bとに同時に中間層を形成する。すなわち、緑色光を放出する領域Gと青色光を放出する領域Bとに中間層が一回蒸着される間に、赤色光を放出する領域Rには、中間層が二回蒸着されるので、赤色光を放出する領域Rの中間層の厚さは、緑色光を放出する領域Gの中間層の厚さと青色光を放出する領域Bの中間層の厚さより厚くなる。言い換えれば、赤色光を放出する領域Rの厚さは、緑色光を放出する領域Gの中間層の厚さと青色光を放出する領域Bの中間層の厚さとの和と実質的に同一に形成される。
【0071】
このために、本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法では、図4及び図5に示されたようなマスクを使用することを特徴とする。すなわち、図4及び図5に示されたようなマスク110RGm、110RBmを使用する場合、前記マスク110RGm、110RBmに備えられた各開口部111RGm、112RGm、111RBm、112RBmの幅l1は、従来のマスク10Bmに備えられた各開口部11Bm、12Bmの幅l0のほぼ2倍となる(図1参照)。
【0072】
したがって、マスク製造及び配列の難点を減少させ、これを通じて、高画質、高精細のディスプレイ装置を製造するに当たって、収率の下落を防止して生産コストを節減しうる。
【0073】
最後に、図3Eに示されたように、前記正孔輸送層142の上部に各カラー別発光層111R、111G、111Bを形成する。本発明の発光層材料は、特に制限されない。そして、発光層111R、111G、111Bの上部に電子輸送物質を真空蒸着またはスピンコーティングして電子輸送層143を形成する。電子輸送物質は、特に制限されず、Alq3などを利用しうる。そして、前記電子輸送層143の上部に第2電極用物質を蒸着して第2電極134を形成する。前記第2電極用物質としては、導電性に優れた透明な金属酸化物の酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化錫(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)などが使われうる。または、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)、カルシウム(Ca)−アルミニウム(Al)などを薄膜で形成することによって、反射型電極、半透明電極、または透明電極として多様に形成されうる。前記第2電極をなす物質は、前記例示された金属及び金属の組合わせに限定されないということは言うまでもない。前記第1電極及び第2電極は、各々アノード及びカソードとしての役割を果たし、その逆も可能であるということは言うまでもない。
【0074】
このような本発明によって、中間層を形成するためのマスクに備えられた開口部を大きくし、高精細マスクを容易に製造し、前記マスクを利用して高画質のディスプレイ装置を製造しうる。
(第2実施例)
【0075】
図6は、本発明の第2実施例による有機発光ディスプレイ装置の構造を示す断面図であり、図7Aないし図7Eは、本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【0076】
図6及び図7を参照すれば、本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置は、基板202、第1電極231、絶縁膜232、第2電極234、発光層211R、211G、211B及び前記発光層の上/下部に形成される中間層241、242、243を含む。前記発光層211R、211G、211B及び中間層241、242、243は、第1電極231と第2電極234との間に備えられる。使われた物質によって、前記発光層211R、211G、211Bは、赤色、緑色または青色光を放出しうる。
【0077】
本実施形態では、正孔注入層241の厚さが赤色、緑色及び青色光を放出する副画素で互いに異なる厚さを有するように形成されるという点で前述した実施形態と区別される。すなわち、赤色光を放出する領域Rと緑色光を放出する領域Gとに同時に正孔注入層241を形成した後、赤色光を放出する領域Rと青色光を放出する領域Bとに同時に正孔注入層241を形成する。すなわち、緑色光を放出する領域Gと青色光を放出する領域Bとに正孔注入層241が一回蒸着される間、赤色光を放出する領域Rには、正孔注入層241が二回蒸着されるので、赤色光を放出する領域Rの正孔注入層241の厚さは、緑色光を放出する領域Gの正孔注入層241の厚さと青色光を放出する領域Bの正孔注入層241の厚さより厚くなる。言い換えれば、赤色光を放出する領域Rの正孔注入層241の厚さは、緑色光を放出する領域Gの正孔注入層241の厚さと青色光を放出する領域Bの正孔注入層241の厚さとの和と実質的に同一に形成される。また、一画素内に備えられた前記正孔注入層241は一体に形成される。
【0078】
このために、まず、図7Aに図示されたように、基板202の上部に第1電極231及び絶縁膜232を形成する。
【0079】
次いで、図7Bに示されたように、第1電極231及び絶縁膜232の上部に、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域Rと前記緑色光を放出する副画素が形成される領域Gとに同時に正孔注入層241aを形成する。
【0080】
引き続き、図7Cに示されたように、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域Rと前記青色光を放出する副画素が形成される領域Bとに同時に正孔注入層241bを形成する。
【0081】
次いで、図7Dに示されたように、前記正孔注入層241の上部に一定の厚さに正孔輸送層242を形成する。
【0082】
最後に、図7Eに示されたように、発光層211R、211G、211B、電子輸送層243及び第2電極234を順次に形成する。
【0083】
これにより、中間層を形成するためのマスクに備えられた開口部を大きくし、高精細マスクを容易に製造し、前記マスクを利用して高画質のディスプレイ装置を製造しうる。
【0084】
一方、前記本発明の第1実施例では、一画素内で一定の厚さに形成される正孔注入層と、前記正孔注入層上に形成されて前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔輸送層を記述しており、前記本発明の第2実施例では、赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔注入層と、前記正孔注入層上に形成されて前記一画素内で一定の厚さに形成される正孔輸送層を記述しているが、本発明の思想はこれに制限されない。すなわち、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔注入層及び前記正孔注入層上に形成され、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔輸送層を含む有機発光ディスプレイ装置も前述した第1及び第2実施例から導出することができる。
(第3実施例)
【0085】
図8は、本発明の第3実施例による有機発光ディスプレイ装置の構造を示す断面図であり、図9Aないし図9Eは、本発明の第3実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【0086】
図8及び図9を参照すれば、本発明の第3実施例に関する有機発光ディスプレイ装置は、基板302、第1電極331、絶縁膜332、第2電極334、発光層311R、311G、311B及び前記発光層上/下部に形成される中間層341、342、343を含む。前記発光層311R、311G、311B及び中間層341、342、343は、第1電極331と第2電極334との間に備えられる。使われた物質によって、前記発光層311R、311G、311Bは、赤色、緑色または青色光を放出しうる。
【0087】
本実施形態では、電子輸送層343の厚さが赤色、緑色及び青色光を放出する副画素で互いに異なる厚さを有するように形成されるという点で前述した実施形態と区別される。すなわち、赤色光を放出する領域Rと緑色光を放出する領域Gとに同時に電子輸送層343を形成した後、赤色光を放出する領域Rと青色光を放出する領域Bとに同時に電子輸送層343を形成する。すなわち、緑色光を放出する領域Gと青色光を放出する領域Bとに電子輸送層343が一回蒸着される間、赤色光を放出する領域Rには電子輸送層343が二回蒸着されるので、赤色光を放出する領域Rの電子輸送層343の厚さは、緑色光を放出する領域Gの電子輸送層343の厚さと青色光を放出する領域Bの電子輸送層343の厚さより厚くなる。言い換えれば、赤色光を放出する領域Rの電子輸送層343の厚さは、緑色光を放出する領域Gの電子輸送層343の厚さと青色光を放出する領域Bの電子輸送層343の厚さとの和と実質的に同一に形成される。また、一画素内に備えられた前記電子輸送層343は一体に形成される。
【0088】
このために、まず、図9Aに示されたように、基板302の上部に第1電極331及び絶縁膜332を形成する。
【0089】
次いで、図9Bに示されたように、第1電極331及び絶縁膜332の上部に一定の厚さに正孔注入層341及び正孔輸送層342を形成し、正孔輸送層342の上部に発光層311R、311G、311Bを形成する。
【0090】
次いで、図9Cに示されたように、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域Rと前記緑色光を放出する副画素が形成される領域Gとに同時に電子輸送層343aを形成する。
【0091】
引き続き、図9Dに示されたように、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域Rと前記青色光を放出する副画素が形成される領域Bとに同時に電子輸送層343bを形成する。
【0092】
次いで、図9Eに示されたように、前記電子輸送層343の上部に一定の厚さに第2電極334を形成する。
【0093】
このような本発明によって、中間層を形成するためのマスクに備えられた開口部の大きさを大きくし、高精細マスクを容易に製造し、前記マスクを利用して高画質のディスプレイ装置を製造しうる。
(第4実施例)
【0094】
図10Aは、本発明の第4実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の中間層のパターンを概略的に示す平面図であり、図10Bは、前記図10Aの有機発光ディスプレイ装置の赤色−緑色中間層を蒸着するために使われるマスクを概略的に示す平面図であり、図10Cは、前記図10Aの有機発光ディスプレイ装置の赤色−青色中間層を蒸着するために使われるマスクを概略的に示す平面図である。図10Aは、前述したように、有機発光ディスプレイ装置の中間層のパターンを概略的に示す図面であるが、便宜上、各副画素を概略的に示す図面であるとも見なしうる。
【0095】
本発明の第4実施例に関する有機発光ディスプレイ装置は、複数個の画素を備え、前記各画素は、赤色光を放出する副画素、緑色光を放出する副画素及び青色光を放出する副画素を一方向、例えば、図10のx方向に沿って備え、前記x方向の画素に備えられた副画素は、各副画素が放出する光の色の配列が、前記x方向に接する画素の各副画素が放出する光の色の配列と画素間を基準に互いに対称に備えられている。すなわち、前記x方向の副画素は、例えば、G、R、B、B、R、G、G、R、B、B、R、G‥‥‥のように備えられている。
【0096】
前記のような構成において、本実施例による有機発光ディスプレイ装置が、前述した第1実施例及び第2実施例による有機発光ディスプレイ装置と異なる点は、中間層の形態である。
【0097】
前記各副画素は、互いに対向した第1電極と第2電極、そして前記第1電極と前記第2電極との間に介在された中間層を備える。この際、本実施例による有機発光ディスプレイ装置は、前記x方向に互いに隣接した画素において、前記隣接した画素間を基準に互いに接している2つの副画素の中間層が一体に備えられている。
【0098】
以下、図10Aに基づいてさらに詳細に説明する。図10Aに示された中間層(副画素)のパターンにおいて、最上部の行(row)に配された画素を図10のx方向に沿って各々第1画素311、第2画素312、第3画素313及び第4画素314とすれば、前記第1画素311は、前記x方向に沿って緑色光を放出する副画素311G、赤色光を放出する副画素311R及び青色光を放出する副画素311Bを備える。
【0099】
そして、前記第1画素311と隣接した前記第2画素312との副画素312B、312R、312Gの配列は、前記第1画素311と前記第2画素312との間を基準に、前記第1画素311の副画素312G、312R、312Bの配列と対称になるように備えられる。したがって、前記第2画素312は、前記x方向に沿って青色光を放出する副画素312B、赤色光を放出する副画素312R及び緑色光を放出する副画素312Gを備える。
【0100】
前記のような構造において、前記第1画素311と前記第2画素312との間を基準に互いに隣接した副画素の中間層、すなわち、前記第1画素311の赤色光を放出する副画素と青色光を放出する副画素との中間層311RBと、前記第2画素312の赤色光を放出する副画素と青色光を放出する副画素との中間層312RBとが一体に備えられる。また、同じ構造により前記第2画素312と前記第3画素313との間を基準に互いに隣接した副画素の中間層、すなわち、前記第2画素312の赤色光を放出する副画素と緑色光を放出する副画素との中間層312RGと、前記第3画素313の赤色光を放出する副画素と緑色光を放出する副画素との中間層313RGが一体に備えられる。前記x方向の画素において、前記のような構造が続く。
【0101】
前記のような構造において、前記赤色光を放出する副画素と緑色光を放出する副画素との中間層の形成時に使われるマスクは、図10Bに示されたようなマスク310RGmであり、前記赤色光を放出する副画素と青色光を放出する副画素との中間層の形成時に使われるマスクは、図10Cに示されたようなマスク310RBmである。図10B及び図10Cを参照すれば、各マスク310RGm、310RBmに備えられた開口部が大きくなることが分かる。
【0102】
前述したように、図1Aに示されたような従来の有機発光ディスプレイ装置の副画素の配列による中間層を蒸着するためには、図1Bに示されたようなマスク10Bmを使用せねばならず、図1Bに示されたような従来のマスクの場合、前記マスク10Bmに備えられた開口部11Bm、12Bmの間の間隔l0が狭くて、高精細化及び配列などに難点があった。
【0103】
しかし、図10Aに示されたような本実施例による有機発光ディスプレイ装置の副画素の配列による中間層を蒸着するために、図10Bに示されたようなマスク310RGmを使用する場合、図10Cに示されたように、マスク310RBmに備えられた各開口部の面積が従来のマスク10Bmに備えられた各開口部の面積のほぼ4倍以上となる。したがって、高画質の有機発光ディスプレイ装置を具現できる。
【0104】
前記のような中間層などを備える、前記実施例による電界発光ディスプレイ装置に備えられる電界発光素子の構造を図11及び図12を参照して簡略に説明すれば、次の通りである。
【0105】
前述した実施例による電界発光ディスプレイ装置に備えられる電界発光素子は基板602上に備えられるところ、前記基板602は、透明なガラス材が使われうるが、その他にも、アクリル、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、マイラー(mylar)(登録商標)、その他のプラスチック材が使われうる。
【0106】
電界発光素子は、多様な形態のものが適用されうるが、すなわち、単純マトリックスタイプの受動駆動型(Passive Matrix:PM)電界発光素子でも、薄膜トランジスタを備えた能動駆動型(Active Matrix:AM)電界発光素子でも、本発明に適用されうる。
【0107】
まず、図11は、受動駆動型(PM type)電界発光素子の一例を示したものであって、基板602上にSiO2でバッファ層621が形成されており、前記バッファ層621上に第1電極631が所定のパターンで形成され、前記第1電極631の上部に発光層633及び第2電極634が順次に形成される。前記第1電極631の各ライン間には、絶縁層632がさらに介在され、前記第2電極634は、前記第1電極631のパターンと直交するパターンで形成されうる。そして、図示していないが、第2電極634のパターンのために、第1電極631と直交するパターンで別途の絶縁層がさらに備えられうる。
【0108】
前記発光層633は、有機物または無機物で備えられ、有機物の場合には、低分子または高分子有機物で備えられうる。低分子有機物を使用する場合、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層、電子注入層などが単一あるいは複合構造で積層されて形成され、使用可能な有機材料も銅フタロシアニン(CuPc:copper phthalocyanine)、N,N−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(NPB)、トリス−8−ヒドロキシキノリンアルミニウム(tris−8−hydroxyquinoline aluminum、Alq3)をはじめ、多様に適用可能である。これら低分子有機物は、前述したようなパターニングで備えられ、前述したようなマスクを利用して真空蒸着の方法で形成される。
【0109】
高分子有機物の場合には、通常、正孔輸送層(HTL)及び発光層(EML)で備えられた構造を有することができ、この際、前記正孔輸送層としてPEDOTを使用し、発光層でPPV(Poly−Phenylenevinylene)系及びポリフルオレン系など高分子有機物質を使用する。
【0110】
前記第1電極631は、アノード電極の機能を果たし、前記第2電極634は、カソード電極の機能を果たす。もちろん、これら第1電極631と第2電極634の極性は逆になっても良い。
【0111】
前記第1電極631は、透明電極または反射型電極で備えられうる。透明電極として使われる時には、ITO、IZO、ZnOまたはIn2O3で備えられ、反射型電極として使われる時には、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr及びこれらの化合物で反射膜を形成した後、その上にITO、IZO、ZnOまたはIn2O3を形成しうる。
【0112】
第2電極634も透明電極または反射型電極で備えられるが、透明電極として使われる時には、この第2電極634がカソード電極として使われるので、仕事関数が小さな金属、すなわち、Li、Ca、LiF/Ca、LiF/Al、Al、Mg及びこれらの化合物が有機膜633の方向に向かうように蒸着した後、その上にITO、IZO、ZnOまたはIn2O3などの透明電極形成用の物質で補助電極やバス電極ラインを形成しうる。そして、反射型電極として使われる時には、前記Li、Ca、LiF/Ca、LiF/Al、Al、Mg及びこれらの化合物を全面蒸着して形成する。
【0113】
図12には、能動駆動型(AM type)電界発光素子の一例を図示した。各副画素は、図12に示されたような少なくとも1つの薄膜トランジスタ(TFT)を備える。
【0114】
前記薄膜トランジスタは、必ずしも図12に示された構造にのみ限定されるものではなく、その数及び構造は、多様に変形可能である。このような能動駆動型電界発光素子をさらに詳細に説明すれば次の通りである。
【0115】
図12から分かるように、ガラス基板602上にSiO2でバッファ層621が形成されており、前記バッファ層621の上部に前述した薄膜トランジスタが備えられる。
【0116】
前記薄膜トランジスタはバッファ層621上に形成された活性層622と、この活性層622の上部に形成されたゲート絶縁膜623と、ゲート絶縁膜623の上部のゲート電極624を有する。前記ゲート絶縁膜623の上部の所定領域には、ゲート電極624が形成される。前記ゲート電極624は、薄膜トランジスタオン/オフ信号を印加するゲートラインと連結されている。そして、前記ゲート電極624が形成される領域は、活性層622のチャンネル領域に対応する。
【0117】
前記ゲート電極624の上部には、層間絶縁膜625が形成され、コンタクトホールを通じてソース電極626とドレイン電極627とが各々活性層622のソース領域及びドレイン領域に接して形成される。
【0118】
ソース電極626及びドレイン電極627の上部には、SiO2からなるパッシベーション膜628が形成され、前記パッシベーション膜628の上部には、アクリル、ポリイミドによる画素定義膜629が形成されている。前記パッシベーション膜628は、前記薄膜トランジスタを保護する保護膜の役割を果たし、その上面を平坦化させる平坦化膜の役割をも果たせる。
【0119】
そして、たとえ図示していないとしても、前記薄膜トランジスタには、少なくとも1つのキャパシタが連結される。そして、このような薄膜トランジスタを含む回路は、必ずしも図12に示された例に限定されるものではなく、多様に変形可能であるということは言うまでもない。
【0120】
一方、前記ドレイン電極627に電界発光素子が連結される。前記電界発光素子の第1電極631は、パッシベーション膜628の上部に形成されており、その上部には、絶縁性画素定義膜629が形成されており、前記画素定義膜629に備えられた所定の開口部に発光層633などが形成される。図12には、前記発光層633が前記副画素にのみ対応すべくパターニングされると図示されているが、これは各副画素の構成を説明するために、便宜上図示したものであり、前述した実施例で説明したように前記発光層633は隣接した副画素の発光層と一体に形成されうるということは言うまでもない。
【0121】
前記第1電極631及び第2電極634の材質、前記電極間に介在された発光層633及び前記発光層の上下部の中間層(図示せず)は、前述した受動駆動型電界発光素子と同一でありえる。
【0122】
基板602上に形成された電界発光素子は、対向部材(図示せず)により密封される。対向部材は、前記基板602と同一にガラスまたはプラスチック材で備えられうるが、その他に、メタルキャップなどで形成されても良い。
【0123】
前記のような構造の電界発光素子を備えた電界発光ディスプレイ装置において、前記ディスプレイ装置の中間層をして、前述した実施例のような構造を有させることによって、各副画素の中間層の蒸着を容易にしつつも、パターン精度を向上させる高画質の電界発光ディスプレイ装置が製造可能となる。
【0124】
また、前記実施例において、電界発光ディスプレイ装置の構造に基づいて、本発明を説明したが、各副画素が蒸着を通じて備えられるディスプレイ装置ならば、いかなるディスプレイ装置にも本発明が適用されうるということは言うまでもない。
【0125】
本発明は、図面に図示された実施例に基づいて説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決まるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0126】
本発明は、有機発光ディスプレイ装置及びその製造方法関連の技術分野に好適に適用されうる。
【符号の説明】
【0127】
102、202、302 基板
111、211、311 発光層
131、231、331 第1電極
134、234、334 第2電極
141、241、341 正孔注入層
142、242、342 正孔輸送層
143、243、343 電子輸送層
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機発光ディスプレイ装置及びその製造方法に係り、さらに詳細には、中間層の蒸着を容易にしつつも、パターンの精度を向上させる有機発光ディスプレイ装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ装置のうち、有機発光ディスプレイ装置は、視野角が広く、コントラストに優れ、かつ応答速度が速いという長所を有しており、次世代ディスプレイ装置として注目を浴びている。
【0003】
一般的に、有機発光ディスプレイ装置は、アノードとカソードとから注入される正孔と電子とが発光層で再結合して発光する原理で色相を具現できるように、前記アノードとカソードとの間に単純に発光層を挿入した積層型を有している。しかし、このような構造では、高効率発光を得難いために、それぞれの電極と発光層との間に電子注入層、電子輸送層、正孔輸送層及び正孔注入層などの中間層を選択的に追加挿入して使用している。
【0004】
しかし、発光層及び中間層の有機薄膜の微細パターンを形成することが実質的に非常に難しく、前記層によって赤色、緑色及び青色の発光効率が異なるために、従来の有機発光ディスプレイ装置としては満足できるほどの駆動電圧、電流密度、輝度、色純度、発光効率及び寿命などを達成することができないため、その改善が必要である。
【0005】
一方、有機発光ディスプレイ装置は、互いに対向した第1電極及び第2電極間に発光層及び中間層を備える。この際、前記電極及び中間層は、いろいろな方法で形成されうるが、その1つの方法が蒸着である。蒸着方法を利用して有機発光ディスプレイ装置を製作するためには、薄膜形成面に、該形成される薄膜のパターンと同じパターンを有するマスクを密着させ、薄膜の材料を蒸着して所定パターンの薄膜を形成する。
【0006】
図1Aは、従来の有機発光ディスプレイ装置の発光層及び中間層のパターンを概略的に示す平面図であり、図1Bは、図1Aの有機発光ディスプレイ装置の青色発光層を蒸着するために使われるマスクを概略的に示す平面図である。
【0007】
図1A及び図1Bを参照すれば、従来の有機発光ディスプレイ装置の各画素11、12、13、14は、赤色、緑色及び青色光を放出する発光層11R、12R、13R、14R、11G、12G、13G、14G、11B、12B、13B、14Bを備える。各々赤色、緑色及び青色光を放出する三個の副画素が1つの画素をなす。
【0008】
前述したようにマスクを利用した蒸着を通じて前記副画素の発光層を形成するところ、赤色、緑色及び青色のうち、いずれか1つの色光を放出する副画素、例えば、赤色光を放出する副画素の発光層を同時に蒸着を通じて形成し、次いで、緑色光を放出する副画素の発光層を同時に蒸着を通じて形成し、次いで、青色光を放出する副画素の発光層を同時に蒸着を通じて形成する。したがって、図1Aに示されたような有機発光ディスプレイ装置の青色発光層のパターンを形成するためには、図1Bに示されたような開口部11Bm、12Bm、13Bm、14Bmを備えるマスク10Bmを利用せねばならず、図1Aに示されたような有機発光ディスプレイ装置の赤色及び緑色発光層のパターンを形成するためにも、図1Bに示されたようなマスク10Bmと同じ間隔の開口部を有するマスクを利用せねばならない。
【0009】
また、中間層も、発光層と同じパターンで形成されるために、有機発光ディスプレイ装置の中間層のパターンを形成するためにも、図1Bに示されたようなマスク10Bmと同じ間隔の開口部を有するマスクを利用せねばならない。
【0010】
ところで、高画質のディスプレイ装置を製造するために副画素間の間隔がさらに狭くなっており、これにより、前記副画素の発光層及び中間層を蒸着するためのマスクの開口部の大きさもさらに狭くなっている。すなわち、図1Bを参照すれば、開口部11Bm、12Bmの大きさl0がさらに狭くなるものである。したがって、高画質の有機発光ディスプレイ装置を具現するためには、開口部がさらに小さな高精細なマスクの製作が必須であるが、このようなマスクの高精細化には限界があるという問題点があった。
【0011】
また、高精細化によって、マスクのパターニング及びマスクと発光層/中間層の蒸着部分との配列などがさらに難しくなり、微小な誤差によって隣接した他の色光を放出する発光層との重複などが発生するなどの問題点があった。
【0012】
そして、有機発光ディスプレイ装置以外の他のディスプレイ装置においても、各副画素が蒸着を通じて備えられるディスプレイ装置の場合、前記のような問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、前記問題点を解決するためのものであって、各副画素の中間層の蒸着を容易にしつつも、パターンの精度を向上させるディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、複数個の画素を備えた有機発光ディスプレイ装置において、前記各画素は、各々赤色、緑色及び青色光を放出する副画素を一方向に沿って備え、前記有機発光ディスプレイ装置の前記一方向の画素に備えられた、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素は、各々異なる厚さを有する中間層を備えるように形成されたことを特徴とする有機発光ディスプレイ装置を提供する。
【0015】
本発明において、前記各画素間には、赤色光を放出する副画素が配され、前記赤色光を放出する副画素の両側に緑色及び青色光を放出する副画素が各々配され、前記赤色光を放出する副画素に備えられた中間層は、前記緑色及び/または前記青色光を放出する副画素に備えられた中間層より厚く形成されうる。
【0016】
ここで、前記緑色光を放出する副画素に備えられた中間層の厚さと前記青色光を放出する副画素に備えられた中間層の厚さの和は、前記赤色光を放出する副画素に備えられた中間層の厚さと実質的に同一に形成されうる。
【0017】
本発明において、前記一画素内に備えられた中間層は、一体に形成されうる。
【0018】
本発明において、前記各副画素は、互いに対向した第1電極と第2電極と、前記第1電極と第2電極との間の前記中間層の上部または下部に形成された赤色、緑色及び青色発光層をさらに含み、前記赤色発光層が形成された領域の前記中間層は、前記緑色発光層及び/または前記青色発光層が形成された領域の前記中間層より厚く形成されうる。
【0019】
本発明において、前記有機発光ディスプレイ装置の前記一方向の画素に備えられた副画素は、各副画素が放出する光の色の配列が、前記一方向に接する画素の各副画素が放出する光の色の配列と画素間を基準に互いに対称になるように備えられうる。
【0020】
本発明において、前記一方向に互いに隣接した画素において、前記隣接した画素間を基準に互いに接している2つの副画素の中間層は一体に備えられうる。
【0021】
本発明において、前記中間層は、前記一画素内で一定の厚さに形成される正孔注入層(HIL:Hole Injection Layer)と、前記正孔注入層上に形成されて前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔輸送層(HTL:Hole Transport Layer)とを含むことができる。
【0022】
本発明において、前記中間層は、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔注入層(HIL:Hole Injection Layer)と、前記正孔注入層上に形成されて前記一画素内で一定の厚さに形成される正孔輸送層(HTL:Hole Transport Layer)を含むことができる。
【0023】
本発明において、前記中間層は、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔注入層(HIL:Hole Injection Layer)と、前記正孔注入層上に形成され、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔輸送層(HTL:Hole Transport Layer)を含むことができる。
【0024】
本発明において、前記中間層は、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される電子輸送層(ETL:Electron Transport Layer)を含むことができる。
【0025】
他の側面に関する本発明は、複数個の画素を備え、前記各画素は、各々赤色、緑色及び青色光を放出する副画素を一方向に沿って備える有機発光ディスプレイ装置の製造方法において、基板の一面に第1電極を形成する段階と、前記第1電極の上部に発光層及び中間層を形成するが、前記中間層は、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚く形成する段階と、前記発光層及び中間層の上部に第2電極を形成する段階と、を含む有機発光ディスプレイ装置の製造方法を提供する。
【0026】
本発明において、前記中間層を形成する段階は、第1領域に中間層を形成する段階と、前記第1領域と少なくとも一部が重畳される第2領域に中間層を形成する段階と、を含むことができる。
【0027】
ここで、前記発光層を形成する段階は、前記第1領域と前記第2領域とが重畳される領域に赤色発光層を形成しうる。
【0028】
本発明において、前記中間層を形成する段階は、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記緑色光を放出する副画素が形成される領域とに同時に前記中間層を形成する段階と、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記青色光を放出する副画素が形成される領域とに同時に前記中間層を形成する段階を含むことができる。
【0029】
ここで、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記緑色光を放出する副画素が形成される領域とに同時に前記中間層を形成する段階は、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記緑色光を放出する副画素が形成される領域とが一体に開口されている第1マスクで前記中間層をパターニングする段階を含むことができる。
【0030】
そして、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記青色光を放出する副画素が形成される領域とに同時に前記中間層を形成する段階は、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記青色光を放出する副画素が形成される領域とが一体に開口されている第2マスクで前記中間層をパターニングする段階を含むことができる。
【0031】
本発明において、前記中間層を形成する段階は、前記一画素内に備えられた中間層を一体に形成しうる。
【0032】
本発明において、前記第1電極の上部に発光層及び中間層を形成するが、前記中間層は一部の厚さを残りの一部の厚さより厚く形成する段階は、前記第1電極の上部に、一部の厚さが残りの一部の厚さより厚くなるように中間層を形成する段階と、前記中間層の上部に発光層を形成する段階と、を含むことができる。
【0033】
ここで、前記中間層を形成する段階は、前記第1電極の上部に一定の厚さに正孔注入層を形成する段階と、前記正孔注入層の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように正孔輸送層を形成する段階を含むことができる。
【0034】
ここで、前記中間層を形成する段階は、前記第1電極の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように正孔注入層を形成する段階と、前記正孔注入層の上部に一定の厚さに正孔輸送層を形成する段階を含むことができる。
【0035】
ここで、前記中間層を形成する段階は、前記第1電極の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚く正孔注入層を形成する段階と、前記正孔注入層の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように正孔輸送層を形成する段階と、を含むことができる。
【0036】
本発明において、前記第1電極の上部に、発光層及び中間層を形成するが、前記中間層は一部の厚さを残りの一部の厚さより厚く形成する段階は、前記第1電極の上部に発光層を形成する段階と、前記発光層の上部に、一部の厚さが残りの一部の厚さより厚くなるように中間層を形成する段階を含むことができる。
【0037】
ここで、前記中間層を形成する段階は、前記発光層の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように電子輸送層を形成する段階を含むことができる。
【0038】
さらに他の側面に関する本発明は、基板と、互いに対向した第1電極と第2電極と、第1電極と第2電極との間に形成される中間層及び発光層を含み、一画素には、発光色が赤色の発光層を中心にその一側には発光色が緑色の発光層が備えられ、他側には発光色が青色の発光層が備えられ、前記赤色発光層が形成された領域の中間層の厚さは前記緑色発光層が形成された領域の中間層の厚さ及び/または前記青色発光層が形成された領域の中間層の厚さより厚く形成されることを特徴とする有機発光ディスプレイ装置を提供する。
【0039】
本発明において、前記中間層は、正孔注入層、正孔輸送層及び電子輸送層のうち、少なくとも1つを含むことができる。
【0040】
本発明において、前記一画素内に備えられた前記中間層は一体に形成されうる。
本発明において、前記第1電極が前記基板側に備えられており、前記第1電極が反射型電極であり、前記第2電極が半透明電極または透明電極であり、前記発光層で生成された光が前記第2電極を通じて外部に取り出されうる。
【0041】
本発明において、前記有機発光ディスプレイ装置の作動時、前記第1電極と前記第2電極との間に共振現象が発生しうる。
【発明の効果】
【0042】
本発明のディスプレイ装置によれば、次のような効果が得られる。
【0043】
第1に、マスク製造及び配列の難点を減少させ、これに基づいた高画質、高精細のディスプレイ装置の製造において、各副画素間の間隔が狭まることに伴う収率の下落を防止して生産コストを節減させうる。
【0044】
第2に、前記のような構造において、前記中間層を形成するためのマスクに備えられた開口部のサイズを大きくしうる。
【0045】
第3に、前記のような構造を採用することによって、高精細なマスクを容易に製造でき、前記マスクを利用して高画質のディスプレイ装置を製造しうる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1A】従来の有機発光ディスプレイ装置の発光層及び中間層のパターンを概略的に示す平面図である。
【図1B】図1Aの有機発光ディスプレイ装置の青色発光層を蒸着するために使われるマスクを概略的に示す平面図である。
【図2】本発明の第1実施例による有機発光ディスプレイ装置の構造を示す断面図である。
【図3A】本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図3B】本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図3C】本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図3D】本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図3E】本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図4】有機発光ディスプレイ装置の中間層を蒸着するために使われるマスクを概略的に示す平面図である。
【図5】有機発光ディスプレイ装置の中間層を蒸着するために使われるマスクを概略的に示す平面図である。
【図6】本発明の第2実施例による有機発光ディスプレイ装置の構造を示す断面図である。
【図7A】本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図7B】本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図7C】本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図7D】本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図7E】本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図8】本発明の第3実施例による有機発光ディスプレイ装置の構造を示す断面図である。
【図9A】本発明の第3実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図9B】本発明の第3実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図9C】本発明の第3実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図9D】本発明の第3実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図9E】本発明の第3実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【図10A】本発明の第4実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の中間層のパターンを概略的に示す平面図である。
【図10B】前記図10Aの有機発光ディスプレイ装置の赤色−緑色中間層を蒸着するために使われるマスクを概略的に示す平面図である。
【図10C】前記図10Aの有機発光ディスプレイ装置の赤色−青色中間層を蒸着するために使われるマスクを概略的に示す平面図である。
【図11】電界発光部の一例を示す断面図である。
【図12】電界発光部の他の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下、本発明を添付した図面に基づいてさらに詳細に説明する。
(第1実施例)
【0048】
図2は、本発明の第1実施例による有機発光ディスプレイ装置の構造を示す断面図である。
【0049】
図2を参照すれば、本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置は、基板102、第1電極131、絶縁膜132、第2電極134、発光層111R、111G、111B及び前記発光層上/下部に形成される中間層141、142、143を含む。前記発光層111R、111G、111B及び中間層141、142、143は、第1電極131と第2電極134との間に備えられる。使われた物質によって、前記発光層111R、111G、111Bは、赤色、緑色または青色光を放出しうる。
【0050】
まず、基板102上にパターニングされた第1電極131が形成される。そして、第1電極131間に絶縁膜132が形成されて各画素領域が定義される。次いで、前記第1電極131上に正孔注入層(HIL:Hole Injection Layer)141、正孔輸送層(HTL:Hole Transport Layer)142、発光層(EML:Emission Layer)111R、111G、111B、電子輸送層(ETL:Electron Transport Layer)143、電子注入層(EIL:Electron Injection Layer、図示せず)などが単一あるいは複合構造で積層されて形成される。次いで、前記電子輸送層143の上部に基板全面にわたって第2電極134を形成する。
【0051】
前記第1電極131と前記第2電極134とのうち、いずれか1つは反射型電極であり、他の1つは半透明電極または透明電極である。したがって、素子の駆動時、前記第1電極131と前記第2電極134との間に共振現象が発生しうる。これにより、前記有機発光ディスプレイ装置の駆動時、前記第1電極131と前記第2電極134との間の発光層111R、111G、111Bで発生した光が、前記第1電極131と前記第2電極134との間で共振しつつ、有機発光ディスプレイ装置の外部で取り出されるので、発光輝度及び発光効率が増加しうる。
【0052】
さらに具体的に、前記第1電極131は、前記基板102側に備えられうる。この際、前記第1電極131は反射型電極であり、前記第2電極134は半透明電極または透明電極でありうる。したがって、前記第1電極131と前記第2電極134との間に備えられた発光層111R、111G、111Bから発生した光は、前記第1電極131と前記第2電極134との間で共振しつつ、前記第2電極134を通じて外部に、すなわち、基板の逆方向に取り出される。
【0053】
本発明による有機発光ディスプレイ装置の中間層は、正孔注入層141または正孔輸送層142を備えることができる。または、正孔注入特性と正孔輸送特性とを同時に有する単一層でもある。
【0054】
ここで、本発明の第1実施例による有機発光ディスプレイ装置は、正孔注入層141または正孔輸送層142を含む中間層の厚さが、赤色、緑色及び青色光を放出する副画素で互いに異なる厚さを有するように形成されることを一特徴とする。
【0055】
詳細には、赤色光を放出する副画素で、前記正孔輸送層142の厚さは、1600Åないし2200Åでありうる。前記正孔輸送層142の厚さが1600Å未満であるか、2200Åを超過する場合、赤色発光層111Rの共振効果に適した正孔注入特性及び正孔輸送特性を持てなくて、色純度が不良となり、効率が低下しうる。また、前記正孔輸送層142の厚さが2200Åを超える場合、駆動電圧が上昇しうる。
【0056】
一方、緑色光を放出する副画素で、前記正孔輸送層142の厚さは、1000Åないし1200Åでありうる。前記正孔輸送層142の厚さが1000Å未満であるか、1200Åを超える場合、緑色発光層111Gの共振効果に適した正孔注入特性及び正孔輸送特性を持てなくて、色純度が不良となり、効率が低下しうる。また、前記正孔輸送層142の厚さが1200Åを超える場合、駆動電圧が上昇しうる。
【0057】
最後に、青色光を放出する副画素で、前記正孔輸送層142の厚さは、100Åないし500Åでありうる。前記正孔輸送層142の厚さが100Å未満であるか、500Åを超える場合、青色発光層111Bの共振効果に適した正孔注入特性及び正孔輸送特性を持てなくて、色純度が不良となり、効率が低下しうる。また、前記正孔輸送層142の厚さが500Åを超える場合、駆動電圧が上昇しうる。
【0058】
この際、赤色光を放出する領域Rと緑色光を放出する領域Gとに同時に正孔輸送層142を形成した後、赤色光を放出する領域Rと青色光を放出する領域Bに同時に正孔輸送層142を形成する。すなわち、緑色光を放出する領域Gと青色光を放出する領域Bとに正孔輸送層142が一回蒸着される間に、赤色光を放出する領域Rには、正孔輸送層142が二回蒸着されるので、赤色光を放出する領域Rの正孔輸送層142の厚さは、緑色光を放出する領域Gの正孔輸送層142の厚さ、及び青色光を放出する領域Bの正孔輸送層142の厚さより厚くなる。言い換えれば、赤色光を放出する領域Rの正孔輸送層142の厚さは、緑色光を放出する領域Gの正孔輸送層142の厚さと青色光を放出する領域Bの正孔輸送層142の厚さとの和と実質的に同一に形成される。また、一画素内に備えられた前記正孔輸送層142は一体に形成される。
【0059】
このような本発明の一実施例に関する有機発光ディスプレイ装置によって、素子駆動時に、第1電極と第2電極との間に共振現象が発生しうるが、この際、第1電極と第2電極との間に備えられた有機層のうち、正孔輸送層は、発光層の発光カラー別に前述したような厚さを有するところ、優秀な駆動電圧、電流密度、発光輝度、色純度、発光効率及び寿命特性などを有することができる。
【0060】
以下では、本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を説明する。
【0061】
図3Aないし図3Eは、本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【0062】
図3Aないし図3Eを参照すれば、本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法は、基板の一面に第1電極を形成する段階、前記第1電極の上部に、一部の厚さが残りの一部の厚さより厚くなるように中間層を形成する段階、前記中間層の上部に発光層を形成する段階及び前記発光層の上部に第2電極を形成する段階を含む。
【0063】
まず、図3Aに図示されたように、基板102上に第1電極131を形成する。ここで、基板102としては、通常の有機発光素子で使われる基板を使用するが、透明性、表面平滑性、取扱容易性及び防水性などを考慮し、ガラス基板またはプラスチック基板などが多様に使用されうる。
【0064】
前記第1電極131は、伝導性に優れた金属、例えば、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)、カルシウム(Ca)−アルミニウム(Al)またはITO、IZO、IN2O3のような金属酸化物を利用して、反射型電極、半透明電極または透明電極として備えられうる。前記金属及び金属酸化物のうち、2つ以上の組合わせを使用することも可能である。
【0065】
次いで、有機層形成領域を定義する絶縁膜132を所定の位置に形成する。前記絶縁膜は、シリコン酸化物及び窒化物のような無機物または絶縁性有機物などを利用して蒸着法またはコーティング法など多様な方法を利用して形成されうる。
【0066】
次いで、図3Bに示されたように、前記第1電極131及び絶縁膜132の上部に、一定厚さに正孔注入層141を形成する。前記正孔注入層141は、真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB法のような公知された多様な方法を利用して、形成されうる。
【0067】
次いで、図3Cに示されたように、前記正孔注入層141の上部に、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域Rと前記緑色光を放出する副画素が形成される領域Gとに同時に正孔輸送層142aを形成する。引き続き、図3Dに示されたように、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域Rと前記青色光を放出する副画素が形成される領域Bとに同時に正孔輸送層142bを形成する。
【0068】
詳細には、高画質のディスプレイ装置を製造するために副画素間の間隔は次第に狭まっており、これにより、前記副画素の発光層/中間層を蒸着するためのマスクの開口部の大きさもさらに狭くなっている。したがって、高画質の有機発光ディスプレイ装置を具現するためには、開口部の大きさがさらに小さな高精細マスクの製作が必須であるところ、このようなマスクの高精細化には限界があるという問題点が存在した。
【0069】
本発明は、このような問題点を解決するために、隣接した二副画素領域、すなわち、赤色副画素領域と緑色副画素領域、及び赤色副画素領域と青色副画素領域との中間層を共通に成膜することを特徴とする。
【0070】
すなわち、前述したように、中間層の最適の厚さが各発光層ごとに異なるという点に着眼して、中間層の最適の厚さが最も厚い赤色光を放出する領域Rを中間に配置し、赤色光を放出する領域Rの両側に各々緑色光を放出する領域G、青色光を放出する領域Bを配置する。そして、赤色光を放出する領域Rと緑色光を放出する領域Gとに同時に中間層を形成した後、赤色光を放出する領域Rと青色光を放出する領域Bとに同時に中間層を形成する。すなわち、緑色光を放出する領域Gと青色光を放出する領域Bとに中間層が一回蒸着される間に、赤色光を放出する領域Rには、中間層が二回蒸着されるので、赤色光を放出する領域Rの中間層の厚さは、緑色光を放出する領域Gの中間層の厚さと青色光を放出する領域Bの中間層の厚さより厚くなる。言い換えれば、赤色光を放出する領域Rの厚さは、緑色光を放出する領域Gの中間層の厚さと青色光を放出する領域Bの中間層の厚さとの和と実質的に同一に形成される。
【0071】
このために、本発明の第1実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法では、図4及び図5に示されたようなマスクを使用することを特徴とする。すなわち、図4及び図5に示されたようなマスク110RGm、110RBmを使用する場合、前記マスク110RGm、110RBmに備えられた各開口部111RGm、112RGm、111RBm、112RBmの幅l1は、従来のマスク10Bmに備えられた各開口部11Bm、12Bmの幅l0のほぼ2倍となる(図1参照)。
【0072】
したがって、マスク製造及び配列の難点を減少させ、これを通じて、高画質、高精細のディスプレイ装置を製造するに当たって、収率の下落を防止して生産コストを節減しうる。
【0073】
最後に、図3Eに示されたように、前記正孔輸送層142の上部に各カラー別発光層111R、111G、111Bを形成する。本発明の発光層材料は、特に制限されない。そして、発光層111R、111G、111Bの上部に電子輸送物質を真空蒸着またはスピンコーティングして電子輸送層143を形成する。電子輸送物質は、特に制限されず、Alq3などを利用しうる。そして、前記電子輸送層143の上部に第2電極用物質を蒸着して第2電極134を形成する。前記第2電極用物質としては、導電性に優れた透明な金属酸化物の酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化錫(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)などが使われうる。または、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)、カルシウム(Ca)−アルミニウム(Al)などを薄膜で形成することによって、反射型電極、半透明電極、または透明電極として多様に形成されうる。前記第2電極をなす物質は、前記例示された金属及び金属の組合わせに限定されないということは言うまでもない。前記第1電極及び第2電極は、各々アノード及びカソードとしての役割を果たし、その逆も可能であるということは言うまでもない。
【0074】
このような本発明によって、中間層を形成するためのマスクに備えられた開口部を大きくし、高精細マスクを容易に製造し、前記マスクを利用して高画質のディスプレイ装置を製造しうる。
(第2実施例)
【0075】
図6は、本発明の第2実施例による有機発光ディスプレイ装置の構造を示す断面図であり、図7Aないし図7Eは、本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【0076】
図6及び図7を参照すれば、本発明の第2実施例に関する有機発光ディスプレイ装置は、基板202、第1電極231、絶縁膜232、第2電極234、発光層211R、211G、211B及び前記発光層の上/下部に形成される中間層241、242、243を含む。前記発光層211R、211G、211B及び中間層241、242、243は、第1電極231と第2電極234との間に備えられる。使われた物質によって、前記発光層211R、211G、211Bは、赤色、緑色または青色光を放出しうる。
【0077】
本実施形態では、正孔注入層241の厚さが赤色、緑色及び青色光を放出する副画素で互いに異なる厚さを有するように形成されるという点で前述した実施形態と区別される。すなわち、赤色光を放出する領域Rと緑色光を放出する領域Gとに同時に正孔注入層241を形成した後、赤色光を放出する領域Rと青色光を放出する領域Bとに同時に正孔注入層241を形成する。すなわち、緑色光を放出する領域Gと青色光を放出する領域Bとに正孔注入層241が一回蒸着される間、赤色光を放出する領域Rには、正孔注入層241が二回蒸着されるので、赤色光を放出する領域Rの正孔注入層241の厚さは、緑色光を放出する領域Gの正孔注入層241の厚さと青色光を放出する領域Bの正孔注入層241の厚さより厚くなる。言い換えれば、赤色光を放出する領域Rの正孔注入層241の厚さは、緑色光を放出する領域Gの正孔注入層241の厚さと青色光を放出する領域Bの正孔注入層241の厚さとの和と実質的に同一に形成される。また、一画素内に備えられた前記正孔注入層241は一体に形成される。
【0078】
このために、まず、図7Aに図示されたように、基板202の上部に第1電極231及び絶縁膜232を形成する。
【0079】
次いで、図7Bに示されたように、第1電極231及び絶縁膜232の上部に、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域Rと前記緑色光を放出する副画素が形成される領域Gとに同時に正孔注入層241aを形成する。
【0080】
引き続き、図7Cに示されたように、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域Rと前記青色光を放出する副画素が形成される領域Bとに同時に正孔注入層241bを形成する。
【0081】
次いで、図7Dに示されたように、前記正孔注入層241の上部に一定の厚さに正孔輸送層242を形成する。
【0082】
最後に、図7Eに示されたように、発光層211R、211G、211B、電子輸送層243及び第2電極234を順次に形成する。
【0083】
これにより、中間層を形成するためのマスクに備えられた開口部を大きくし、高精細マスクを容易に製造し、前記マスクを利用して高画質のディスプレイ装置を製造しうる。
【0084】
一方、前記本発明の第1実施例では、一画素内で一定の厚さに形成される正孔注入層と、前記正孔注入層上に形成されて前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔輸送層を記述しており、前記本発明の第2実施例では、赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔注入層と、前記正孔注入層上に形成されて前記一画素内で一定の厚さに形成される正孔輸送層を記述しているが、本発明の思想はこれに制限されない。すなわち、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔注入層及び前記正孔注入層上に形成され、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔輸送層を含む有機発光ディスプレイ装置も前述した第1及び第2実施例から導出することができる。
(第3実施例)
【0085】
図8は、本発明の第3実施例による有機発光ディスプレイ装置の構造を示す断面図であり、図9Aないし図9Eは、本発明の第3実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の製造方法を順次に示す概略的な断面図である。
【0086】
図8及び図9を参照すれば、本発明の第3実施例に関する有機発光ディスプレイ装置は、基板302、第1電極331、絶縁膜332、第2電極334、発光層311R、311G、311B及び前記発光層上/下部に形成される中間層341、342、343を含む。前記発光層311R、311G、311B及び中間層341、342、343は、第1電極331と第2電極334との間に備えられる。使われた物質によって、前記発光層311R、311G、311Bは、赤色、緑色または青色光を放出しうる。
【0087】
本実施形態では、電子輸送層343の厚さが赤色、緑色及び青色光を放出する副画素で互いに異なる厚さを有するように形成されるという点で前述した実施形態と区別される。すなわち、赤色光を放出する領域Rと緑色光を放出する領域Gとに同時に電子輸送層343を形成した後、赤色光を放出する領域Rと青色光を放出する領域Bとに同時に電子輸送層343を形成する。すなわち、緑色光を放出する領域Gと青色光を放出する領域Bとに電子輸送層343が一回蒸着される間、赤色光を放出する領域Rには電子輸送層343が二回蒸着されるので、赤色光を放出する領域Rの電子輸送層343の厚さは、緑色光を放出する領域Gの電子輸送層343の厚さと青色光を放出する領域Bの電子輸送層343の厚さより厚くなる。言い換えれば、赤色光を放出する領域Rの電子輸送層343の厚さは、緑色光を放出する領域Gの電子輸送層343の厚さと青色光を放出する領域Bの電子輸送層343の厚さとの和と実質的に同一に形成される。また、一画素内に備えられた前記電子輸送層343は一体に形成される。
【0088】
このために、まず、図9Aに示されたように、基板302の上部に第1電極331及び絶縁膜332を形成する。
【0089】
次いで、図9Bに示されたように、第1電極331及び絶縁膜332の上部に一定の厚さに正孔注入層341及び正孔輸送層342を形成し、正孔輸送層342の上部に発光層311R、311G、311Bを形成する。
【0090】
次いで、図9Cに示されたように、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域Rと前記緑色光を放出する副画素が形成される領域Gとに同時に電子輸送層343aを形成する。
【0091】
引き続き、図9Dに示されたように、前記赤色光を放出する副画素が形成される領域Rと前記青色光を放出する副画素が形成される領域Bとに同時に電子輸送層343bを形成する。
【0092】
次いで、図9Eに示されたように、前記電子輸送層343の上部に一定の厚さに第2電極334を形成する。
【0093】
このような本発明によって、中間層を形成するためのマスクに備えられた開口部の大きさを大きくし、高精細マスクを容易に製造し、前記マスクを利用して高画質のディスプレイ装置を製造しうる。
(第4実施例)
【0094】
図10Aは、本発明の第4実施例に関する有機発光ディスプレイ装置の中間層のパターンを概略的に示す平面図であり、図10Bは、前記図10Aの有機発光ディスプレイ装置の赤色−緑色中間層を蒸着するために使われるマスクを概略的に示す平面図であり、図10Cは、前記図10Aの有機発光ディスプレイ装置の赤色−青色中間層を蒸着するために使われるマスクを概略的に示す平面図である。図10Aは、前述したように、有機発光ディスプレイ装置の中間層のパターンを概略的に示す図面であるが、便宜上、各副画素を概略的に示す図面であるとも見なしうる。
【0095】
本発明の第4実施例に関する有機発光ディスプレイ装置は、複数個の画素を備え、前記各画素は、赤色光を放出する副画素、緑色光を放出する副画素及び青色光を放出する副画素を一方向、例えば、図10のx方向に沿って備え、前記x方向の画素に備えられた副画素は、各副画素が放出する光の色の配列が、前記x方向に接する画素の各副画素が放出する光の色の配列と画素間を基準に互いに対称に備えられている。すなわち、前記x方向の副画素は、例えば、G、R、B、B、R、G、G、R、B、B、R、G‥‥‥のように備えられている。
【0096】
前記のような構成において、本実施例による有機発光ディスプレイ装置が、前述した第1実施例及び第2実施例による有機発光ディスプレイ装置と異なる点は、中間層の形態である。
【0097】
前記各副画素は、互いに対向した第1電極と第2電極、そして前記第1電極と前記第2電極との間に介在された中間層を備える。この際、本実施例による有機発光ディスプレイ装置は、前記x方向に互いに隣接した画素において、前記隣接した画素間を基準に互いに接している2つの副画素の中間層が一体に備えられている。
【0098】
以下、図10Aに基づいてさらに詳細に説明する。図10Aに示された中間層(副画素)のパターンにおいて、最上部の行(row)に配された画素を図10のx方向に沿って各々第1画素311、第2画素312、第3画素313及び第4画素314とすれば、前記第1画素311は、前記x方向に沿って緑色光を放出する副画素311G、赤色光を放出する副画素311R及び青色光を放出する副画素311Bを備える。
【0099】
そして、前記第1画素311と隣接した前記第2画素312との副画素312B、312R、312Gの配列は、前記第1画素311と前記第2画素312との間を基準に、前記第1画素311の副画素312G、312R、312Bの配列と対称になるように備えられる。したがって、前記第2画素312は、前記x方向に沿って青色光を放出する副画素312B、赤色光を放出する副画素312R及び緑色光を放出する副画素312Gを備える。
【0100】
前記のような構造において、前記第1画素311と前記第2画素312との間を基準に互いに隣接した副画素の中間層、すなわち、前記第1画素311の赤色光を放出する副画素と青色光を放出する副画素との中間層311RBと、前記第2画素312の赤色光を放出する副画素と青色光を放出する副画素との中間層312RBとが一体に備えられる。また、同じ構造により前記第2画素312と前記第3画素313との間を基準に互いに隣接した副画素の中間層、すなわち、前記第2画素312の赤色光を放出する副画素と緑色光を放出する副画素との中間層312RGと、前記第3画素313の赤色光を放出する副画素と緑色光を放出する副画素との中間層313RGが一体に備えられる。前記x方向の画素において、前記のような構造が続く。
【0101】
前記のような構造において、前記赤色光を放出する副画素と緑色光を放出する副画素との中間層の形成時に使われるマスクは、図10Bに示されたようなマスク310RGmであり、前記赤色光を放出する副画素と青色光を放出する副画素との中間層の形成時に使われるマスクは、図10Cに示されたようなマスク310RBmである。図10B及び図10Cを参照すれば、各マスク310RGm、310RBmに備えられた開口部が大きくなることが分かる。
【0102】
前述したように、図1Aに示されたような従来の有機発光ディスプレイ装置の副画素の配列による中間層を蒸着するためには、図1Bに示されたようなマスク10Bmを使用せねばならず、図1Bに示されたような従来のマスクの場合、前記マスク10Bmに備えられた開口部11Bm、12Bmの間の間隔l0が狭くて、高精細化及び配列などに難点があった。
【0103】
しかし、図10Aに示されたような本実施例による有機発光ディスプレイ装置の副画素の配列による中間層を蒸着するために、図10Bに示されたようなマスク310RGmを使用する場合、図10Cに示されたように、マスク310RBmに備えられた各開口部の面積が従来のマスク10Bmに備えられた各開口部の面積のほぼ4倍以上となる。したがって、高画質の有機発光ディスプレイ装置を具現できる。
【0104】
前記のような中間層などを備える、前記実施例による電界発光ディスプレイ装置に備えられる電界発光素子の構造を図11及び図12を参照して簡略に説明すれば、次の通りである。
【0105】
前述した実施例による電界発光ディスプレイ装置に備えられる電界発光素子は基板602上に備えられるところ、前記基板602は、透明なガラス材が使われうるが、その他にも、アクリル、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、マイラー(mylar)(登録商標)、その他のプラスチック材が使われうる。
【0106】
電界発光素子は、多様な形態のものが適用されうるが、すなわち、単純マトリックスタイプの受動駆動型(Passive Matrix:PM)電界発光素子でも、薄膜トランジスタを備えた能動駆動型(Active Matrix:AM)電界発光素子でも、本発明に適用されうる。
【0107】
まず、図11は、受動駆動型(PM type)電界発光素子の一例を示したものであって、基板602上にSiO2でバッファ層621が形成されており、前記バッファ層621上に第1電極631が所定のパターンで形成され、前記第1電極631の上部に発光層633及び第2電極634が順次に形成される。前記第1電極631の各ライン間には、絶縁層632がさらに介在され、前記第2電極634は、前記第1電極631のパターンと直交するパターンで形成されうる。そして、図示していないが、第2電極634のパターンのために、第1電極631と直交するパターンで別途の絶縁層がさらに備えられうる。
【0108】
前記発光層633は、有機物または無機物で備えられ、有機物の場合には、低分子または高分子有機物で備えられうる。低分子有機物を使用する場合、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層、電子注入層などが単一あるいは複合構造で積層されて形成され、使用可能な有機材料も銅フタロシアニン(CuPc:copper phthalocyanine)、N,N−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(NPB)、トリス−8−ヒドロキシキノリンアルミニウム(tris−8−hydroxyquinoline aluminum、Alq3)をはじめ、多様に適用可能である。これら低分子有機物は、前述したようなパターニングで備えられ、前述したようなマスクを利用して真空蒸着の方法で形成される。
【0109】
高分子有機物の場合には、通常、正孔輸送層(HTL)及び発光層(EML)で備えられた構造を有することができ、この際、前記正孔輸送層としてPEDOTを使用し、発光層でPPV(Poly−Phenylenevinylene)系及びポリフルオレン系など高分子有機物質を使用する。
【0110】
前記第1電極631は、アノード電極の機能を果たし、前記第2電極634は、カソード電極の機能を果たす。もちろん、これら第1電極631と第2電極634の極性は逆になっても良い。
【0111】
前記第1電極631は、透明電極または反射型電極で備えられうる。透明電極として使われる時には、ITO、IZO、ZnOまたはIn2O3で備えられ、反射型電極として使われる時には、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr及びこれらの化合物で反射膜を形成した後、その上にITO、IZO、ZnOまたはIn2O3を形成しうる。
【0112】
第2電極634も透明電極または反射型電極で備えられるが、透明電極として使われる時には、この第2電極634がカソード電極として使われるので、仕事関数が小さな金属、すなわち、Li、Ca、LiF/Ca、LiF/Al、Al、Mg及びこれらの化合物が有機膜633の方向に向かうように蒸着した後、その上にITO、IZO、ZnOまたはIn2O3などの透明電極形成用の物質で補助電極やバス電極ラインを形成しうる。そして、反射型電極として使われる時には、前記Li、Ca、LiF/Ca、LiF/Al、Al、Mg及びこれらの化合物を全面蒸着して形成する。
【0113】
図12には、能動駆動型(AM type)電界発光素子の一例を図示した。各副画素は、図12に示されたような少なくとも1つの薄膜トランジスタ(TFT)を備える。
【0114】
前記薄膜トランジスタは、必ずしも図12に示された構造にのみ限定されるものではなく、その数及び構造は、多様に変形可能である。このような能動駆動型電界発光素子をさらに詳細に説明すれば次の通りである。
【0115】
図12から分かるように、ガラス基板602上にSiO2でバッファ層621が形成されており、前記バッファ層621の上部に前述した薄膜トランジスタが備えられる。
【0116】
前記薄膜トランジスタはバッファ層621上に形成された活性層622と、この活性層622の上部に形成されたゲート絶縁膜623と、ゲート絶縁膜623の上部のゲート電極624を有する。前記ゲート絶縁膜623の上部の所定領域には、ゲート電極624が形成される。前記ゲート電極624は、薄膜トランジスタオン/オフ信号を印加するゲートラインと連結されている。そして、前記ゲート電極624が形成される領域は、活性層622のチャンネル領域に対応する。
【0117】
前記ゲート電極624の上部には、層間絶縁膜625が形成され、コンタクトホールを通じてソース電極626とドレイン電極627とが各々活性層622のソース領域及びドレイン領域に接して形成される。
【0118】
ソース電極626及びドレイン電極627の上部には、SiO2からなるパッシベーション膜628が形成され、前記パッシベーション膜628の上部には、アクリル、ポリイミドによる画素定義膜629が形成されている。前記パッシベーション膜628は、前記薄膜トランジスタを保護する保護膜の役割を果たし、その上面を平坦化させる平坦化膜の役割をも果たせる。
【0119】
そして、たとえ図示していないとしても、前記薄膜トランジスタには、少なくとも1つのキャパシタが連結される。そして、このような薄膜トランジスタを含む回路は、必ずしも図12に示された例に限定されるものではなく、多様に変形可能であるということは言うまでもない。
【0120】
一方、前記ドレイン電極627に電界発光素子が連結される。前記電界発光素子の第1電極631は、パッシベーション膜628の上部に形成されており、その上部には、絶縁性画素定義膜629が形成されており、前記画素定義膜629に備えられた所定の開口部に発光層633などが形成される。図12には、前記発光層633が前記副画素にのみ対応すべくパターニングされると図示されているが、これは各副画素の構成を説明するために、便宜上図示したものであり、前述した実施例で説明したように前記発光層633は隣接した副画素の発光層と一体に形成されうるということは言うまでもない。
【0121】
前記第1電極631及び第2電極634の材質、前記電極間に介在された発光層633及び前記発光層の上下部の中間層(図示せず)は、前述した受動駆動型電界発光素子と同一でありえる。
【0122】
基板602上に形成された電界発光素子は、対向部材(図示せず)により密封される。対向部材は、前記基板602と同一にガラスまたはプラスチック材で備えられうるが、その他に、メタルキャップなどで形成されても良い。
【0123】
前記のような構造の電界発光素子を備えた電界発光ディスプレイ装置において、前記ディスプレイ装置の中間層をして、前述した実施例のような構造を有させることによって、各副画素の中間層の蒸着を容易にしつつも、パターン精度を向上させる高画質の電界発光ディスプレイ装置が製造可能となる。
【0124】
また、前記実施例において、電界発光ディスプレイ装置の構造に基づいて、本発明を説明したが、各副画素が蒸着を通じて備えられるディスプレイ装置ならば、いかなるディスプレイ装置にも本発明が適用されうるということは言うまでもない。
【0125】
本発明は、図面に図示された実施例に基づいて説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決まるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0126】
本発明は、有機発光ディスプレイ装置及びその製造方法関連の技術分野に好適に適用されうる。
【符号の説明】
【0127】
102、202、302 基板
111、211、311 発光層
131、231、331 第1電極
134、234、334 第2電極
141、241、341 正孔注入層
142、242、342 正孔輸送層
143、243、343 電子輸送層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個の画素を備えた有機発光ディスプレイ装置において、
前記各画素は、各々赤色、緑色及び青色光を放出する副画素を一方向に沿って備え、
前記有機発光ディスプレイ装置の前記一方向の画素に備えられた、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素は、各々異なる厚さを有する中間層を備えるように形成されたことを特徴とする有機発光ディスプレイ装置。
【請求項2】
前記各画素の間には赤色光を放出する副画素が配され、前記赤色光を放出する副画素の両側に緑色及び青色光を放出する副画素が各々配され、
前記赤色光を放出する副画素に備えられた中間層は、前記緑色及び/または前記青色光を放出する副画素に備えられた中間層より厚く形成されたことを特徴とする請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項3】
前記緑色光を放出する副画素に備えられた中間層の厚さと前記青色光を放出する副画素に備えられた中間層の厚さとの和は、前記赤色光を放出する副画素に備えられた中間層の厚さと実質的に同一に形成されることを特徴とする請求項2に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項4】
前記一画素内に備えられた中間層は一体に形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項5】
前記各副画素は、
互いに対向した第1電極と第2電極と、
前記第1電極と第2電極間の前記中間層の上部または下部に形成された赤色、緑色及び青色発光層をさらに含み、
前記赤色発光層が形成された領域の前記中間層は、前記緑色発光層及び/または前記青色発光層が形成された領域の前記中間層より厚く形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項6】
前記有機発光ディスプレイ装置の前記一方向の画素に備えられた副画素は、各副画素が放出する光の色の配列が前記一方向に接する画素の各副画素が放出する光の色の配列と画素間を基準に互いに対称になるように備えられたことを特徴とする請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項7】
前記一方向に互いに隣接した画素において、前記隣接した画素間を基準に互いに接している2つの副画素の中間層は一体に備えられることを特徴とする請求項6に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項8】
前記中間層は、
前記一画素内で一定の厚さに形成される正孔注入層(HIL:Hole Injection Layer)と、
前記正孔注入層上に形成され、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔輸送層(HTL:Hole Transport Layer)と、を含む請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項9】
前記中間層は、
前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔注入層と、
前記正孔注入層上に形成されて前記一画素内で一定の厚さに形成される正孔輸送層とを含む請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項10】
前記中間層は、
前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔注入層と、
前記正孔注入層上に形成され、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔輸送層と、を含む請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項11】
前記中間層は、
前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される電子輸送層を含む請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項12】
複数個の画素を備え、前記各画素は、各々赤色、緑色及び青色光を放出する副画素を一方向に沿って備える有機発光ディスプレイ装置の製造方法において、
基板の一面に第1電極を形成する段階と、
前記第1電極の上部に発光層及び中間層を形成するが、前記中間層は一部の厚さを残りの一部の厚さより厚く形成する段階と、
前記発光層及び中間層の上部に第2電極を形成する段階と、を含む有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項13】
前記中間層を形成する段階は、
第1領域に中間層を形成する段階と、
前記第1領域と少なくとも一部が重畳される第2領域に中間層を形成する段階と、を含む請求項12に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項14】
前記発光層を形成する段階は、
前記第1領域と前記第2領域とが重畳される領域に、赤色発光層を形成することを特徴とする請求項13に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項15】
前記中間層を形成する段階は、
前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記緑色光を放出する副画素が形成される領域とに同時に前記中間層を形成する段階と、
前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記青色光を放出する副画素が形成される領域とに同時に前記中間層を形成する段階と、を含む請求項12に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項16】
前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記緑色光を放出する副画素が形成される領域とに同時に前記中間層を形成する段階は、
前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記緑色光を放出する副画素が形成される領域とが一体に開口されている第1マスクで前記中間層をパターニングする段階を含む請求項15に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項17】
前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記青色光を放出する副画素が形成される領域とに同時に前記中間層を形成する段階は、
前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記青色光を放出する副画素が形成される領域とが一体に開口されている第2マスクで前記中間層をパターニングする段階を含む請求項15に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項18】
前記中間層を形成する段階は、
前記一画素内に備えられた中間層を一体に形成することを特徴とする請求項12に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項19】
前記第1電極の上部に発光層及び中間層を形成するが、前記中間層は一部の厚さを残りの一部の厚さより厚く形成する段階は、
前記第1電極の上部に、一部の厚さが残りの一部の厚さより厚くなるように中間層を形成する段階と、
前記中間層の上部に発光層を形成する段階と、を含む請求項12に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項20】
前記中間層を形成する段階は、
前記第1電極の上部に一定の厚さに正孔注入層を形成する段階と、
前記正孔注入層の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように正孔輸送層を形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項19に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項21】
前記中間層を形成する段階は、
前記第1電極の上部に一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように正孔注入層を形成する段階と、
前記正孔注入層の上部に一定の厚さに正孔輸送層を形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項19に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項22】
前記中間層を形成する段階は、
前記第1電極の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように正孔注入層を形成する段階と、
前記正孔注入層の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように正孔輸送層を形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項19に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項23】
前記第1電極の上部に、発光層及び中間層を形成するが、前記中間層は一部の厚さを残りの一部の厚さより厚く形成する段階は、
前記第1電極の上部に発光層を形成する段階と、
前記発光層の上部に、一部の厚さが残りの一部の厚さより厚くなるように中間層を形成する段階と、を含む請求項12に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項24】
前記中間層を形成する段階は、
前記発光層の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように電子輸送層を形成する段階を含むことを特徴とする請求項13に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項25】
基板と、
互いに対向した第1電極と第2電極と、
第1電極と第2電極との間に形成される中間層及び発光層と、を含み、
一画素には、発光色が赤色の発光層を中心にその一側には発光色が緑色の発光層が備えられ、他側には発光色が青色の発光層が備えられ、
前記赤色発光層が形成された領域の中間層の厚さは、前記緑色発光層が形成された領域の中間層の厚さ及び/または前記青色発光層が形成された領域の中間層の厚さより厚く形成されることを特徴とする有機発光ディスプレイ装置。
【請求項26】
前記中間層は、正孔注入層、正孔輸送層及び電子輸送層のうち、少なくとも1つを含む請求項25に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項27】
前記一画素内に備えられた前記中間層は一体に形成されることを特徴とする請求項25に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項28】
前記第1電極が前記基板側に備えられており、前記第1電極が反射型電極であり、前記第2電極が半透明電極または透明電極であり、前記発光層で生成された光が前記第2電極を通じて外部に取り出されることを特徴とする請求項25に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項29】
前記有機発光ディスプレイ装置の作動時、前記第1電極と前記第2電極との間に共振現象が起こることを特徴とする請求項25に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項1】
複数個の画素を備えた有機発光ディスプレイ装置において、
前記各画素は、各々赤色、緑色及び青色光を放出する副画素を一方向に沿って備え、
前記有機発光ディスプレイ装置の前記一方向の画素に備えられた、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素は、各々異なる厚さを有する中間層を備えるように形成されたことを特徴とする有機発光ディスプレイ装置。
【請求項2】
前記各画素の間には赤色光を放出する副画素が配され、前記赤色光を放出する副画素の両側に緑色及び青色光を放出する副画素が各々配され、
前記赤色光を放出する副画素に備えられた中間層は、前記緑色及び/または前記青色光を放出する副画素に備えられた中間層より厚く形成されたことを特徴とする請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項3】
前記緑色光を放出する副画素に備えられた中間層の厚さと前記青色光を放出する副画素に備えられた中間層の厚さとの和は、前記赤色光を放出する副画素に備えられた中間層の厚さと実質的に同一に形成されることを特徴とする請求項2に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項4】
前記一画素内に備えられた中間層は一体に形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項5】
前記各副画素は、
互いに対向した第1電極と第2電極と、
前記第1電極と第2電極間の前記中間層の上部または下部に形成された赤色、緑色及び青色発光層をさらに含み、
前記赤色発光層が形成された領域の前記中間層は、前記緑色発光層及び/または前記青色発光層が形成された領域の前記中間層より厚く形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項6】
前記有機発光ディスプレイ装置の前記一方向の画素に備えられた副画素は、各副画素が放出する光の色の配列が前記一方向に接する画素の各副画素が放出する光の色の配列と画素間を基準に互いに対称になるように備えられたことを特徴とする請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項7】
前記一方向に互いに隣接した画素において、前記隣接した画素間を基準に互いに接している2つの副画素の中間層は一体に備えられることを特徴とする請求項6に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項8】
前記中間層は、
前記一画素内で一定の厚さに形成される正孔注入層(HIL:Hole Injection Layer)と、
前記正孔注入層上に形成され、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔輸送層(HTL:Hole Transport Layer)と、を含む請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項9】
前記中間層は、
前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔注入層と、
前記正孔注入層上に形成されて前記一画素内で一定の厚さに形成される正孔輸送層とを含む請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項10】
前記中間層は、
前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔注入層と、
前記正孔注入層上に形成され、前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される正孔輸送層と、を含む請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項11】
前記中間層は、
前記赤色、緑色及び青色光を放出する副画素ごとに互いに異なる厚さに形成される電子輸送層を含む請求項1に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項12】
複数個の画素を備え、前記各画素は、各々赤色、緑色及び青色光を放出する副画素を一方向に沿って備える有機発光ディスプレイ装置の製造方法において、
基板の一面に第1電極を形成する段階と、
前記第1電極の上部に発光層及び中間層を形成するが、前記中間層は一部の厚さを残りの一部の厚さより厚く形成する段階と、
前記発光層及び中間層の上部に第2電極を形成する段階と、を含む有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項13】
前記中間層を形成する段階は、
第1領域に中間層を形成する段階と、
前記第1領域と少なくとも一部が重畳される第2領域に中間層を形成する段階と、を含む請求項12に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項14】
前記発光層を形成する段階は、
前記第1領域と前記第2領域とが重畳される領域に、赤色発光層を形成することを特徴とする請求項13に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項15】
前記中間層を形成する段階は、
前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記緑色光を放出する副画素が形成される領域とに同時に前記中間層を形成する段階と、
前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記青色光を放出する副画素が形成される領域とに同時に前記中間層を形成する段階と、を含む請求項12に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項16】
前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記緑色光を放出する副画素が形成される領域とに同時に前記中間層を形成する段階は、
前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記緑色光を放出する副画素が形成される領域とが一体に開口されている第1マスクで前記中間層をパターニングする段階を含む請求項15に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項17】
前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記青色光を放出する副画素が形成される領域とに同時に前記中間層を形成する段階は、
前記赤色光を放出する副画素が形成される領域と前記青色光を放出する副画素が形成される領域とが一体に開口されている第2マスクで前記中間層をパターニングする段階を含む請求項15に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項18】
前記中間層を形成する段階は、
前記一画素内に備えられた中間層を一体に形成することを特徴とする請求項12に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項19】
前記第1電極の上部に発光層及び中間層を形成するが、前記中間層は一部の厚さを残りの一部の厚さより厚く形成する段階は、
前記第1電極の上部に、一部の厚さが残りの一部の厚さより厚くなるように中間層を形成する段階と、
前記中間層の上部に発光層を形成する段階と、を含む請求項12に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項20】
前記中間層を形成する段階は、
前記第1電極の上部に一定の厚さに正孔注入層を形成する段階と、
前記正孔注入層の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように正孔輸送層を形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項19に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項21】
前記中間層を形成する段階は、
前記第1電極の上部に一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように正孔注入層を形成する段階と、
前記正孔注入層の上部に一定の厚さに正孔輸送層を形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項19に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項22】
前記中間層を形成する段階は、
前記第1電極の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように正孔注入層を形成する段階と、
前記正孔注入層の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように正孔輸送層を形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項19に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項23】
前記第1電極の上部に、発光層及び中間層を形成するが、前記中間層は一部の厚さを残りの一部の厚さより厚く形成する段階は、
前記第1電極の上部に発光層を形成する段階と、
前記発光層の上部に、一部の厚さが残りの一部の厚さより厚くなるように中間層を形成する段階と、を含む請求項12に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項24】
前記中間層を形成する段階は、
前記発光層の上部に、一部の厚さを残りの一部の厚さより厚くなるように電子輸送層を形成する段階を含むことを特徴とする請求項13に記載の有機発光ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項25】
基板と、
互いに対向した第1電極と第2電極と、
第1電極と第2電極との間に形成される中間層及び発光層と、を含み、
一画素には、発光色が赤色の発光層を中心にその一側には発光色が緑色の発光層が備えられ、他側には発光色が青色の発光層が備えられ、
前記赤色発光層が形成された領域の中間層の厚さは、前記緑色発光層が形成された領域の中間層の厚さ及び/または前記青色発光層が形成された領域の中間層の厚さより厚く形成されることを特徴とする有機発光ディスプレイ装置。
【請求項26】
前記中間層は、正孔注入層、正孔輸送層及び電子輸送層のうち、少なくとも1つを含む請求項25に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項27】
前記一画素内に備えられた前記中間層は一体に形成されることを特徴とする請求項25に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項28】
前記第1電極が前記基板側に備えられており、前記第1電極が反射型電極であり、前記第2電極が半透明電極または透明電極であり、前記発光層で生成された光が前記第2電極を通じて外部に取り出されることを特徴とする請求項25に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【請求項29】
前記有機発光ディスプレイ装置の作動時、前記第1電極と前記第2電極との間に共振現象が起こることを特徴とする請求項25に記載の有機発光ディスプレイ装置。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図9E】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図9E】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−224781(P2009−224781A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−61494(P2009−61494)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【Fターム(参考)】
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