説明

有機電子装置およびその製造方法

基板(1)と、第1の電極(2)と、第2の電極(4)と、第1の電極(2)および第2の電極(4)の間に設けられた電子伝導領域(3A、3B)と、を有し、電子伝導領域(3A,3B)は、有機マトリクス材料(3B)と、塩(3A)とを含み、塩(3A)は、金属カチオンと、少なくとも3価のアニオンとを含む有機電子装置に関する。電子輸送は該有機電子装置により改善される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願はドイツ国特許出願第DE102009047880.9号の優先権を主張するものであり、当該出願は本明細書中に参照により含まれる。
【0002】
本発明は、有機発光装置などの有機電子構成装置、光電池や光検出器などの有機感光装置、または、有機電界効果トランジスタなどの有機トランジスタに関する。
【背景技術】
【0003】
有機電子装置における広く知られた問題は、エレクトロルミネセンス装置の場合、たとえばアノードおよびカソードを介した少なくとも1つの有機エレクトロルミネセンス層への十分なキャリア注入が保証されることである。OLEDでは、注入された電子およびホールの再結合により励起子が形成され、この励起子によって有機エレクトロルミネセンス層が発光のために励起される。このとき、OLEDの輝度、効率および寿命は、キャリア注入によってエレクトロルミネセンス層に形成される励起子の密度およびキャリア注入の質に強く依存する。
【0004】
有機発光ダイオード(OLED)と同様に、光電池や光検出器などの有機感光装置においても、光活性層における励起子の解離によって形成される電子およびホールの電極へのキャリア輸送における問題が生じる。キャリア輸送は、光電子工学において使用されない有機電子装置においても、たとえば、有機電界効果トランジスタなどの有機トランジスタにおいても大きな役割を有し、その電気特性に影響する。
【0005】
文献"Elucidation of the electron injection mechanism of evaporated cesium carbonate cathode interlayer for organic light-emitting diodes", Journal Applied Physics Letters(90, 2007)には、OLEDにおける電子注入層が記載されている。この電子注入層は、炭酸セシウムによる真空堆積によって形成されたものであり、OLED装置の高い効率が得られる。この文献の著者は、真空堆積において炭酸セシウムが金属セシウムに分解され、これが薄層を形成し、この薄層が電子注入層として機能すると結論づけている。他の著者は炭酸セシウムのCsOおよびCOへの分解を議論している。これによると、真空堆積のために導入された塩のアニオン、すなわち炭酸塩が電子注入において何らの役割も有しないということになる。
【0006】
本発明の実施形態の課題は、電子輸送が改善された有機電子装置を提供することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、請求項1に記載の有機電子装置によって解決される。他の請求項は、本有機電子装置およびその製造方法の好ましい実施形態に関する。
【0008】
本発明の一実施形態では、基板と、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極および第2の電極の間に設けられた電子伝導領域と、を有し、電子伝導領域は、有機マトリクス材料と、塩とを含み、塩は、金属カチオンと、少なくとも3価のアニオンとを含む有機電子装置が提供される。
【0009】
上述の明細書の冒頭に示される文献と異なり、金属塩のアニオンの組成が、有機電子装置中のキャリア輸送において一定の役割を果たすことを本発明者らは発見した。金属塩のアニオンが有機電子装置の製造のために用いられてこの装置に含入されると、アニオンの価数、すなわち電荷が電子輸送において一定の役割を果たすと本発明者らは推定する。したがって、従来技術で用いられている、2価のみの、すなわち2価の負電荷を有する炭酸セシウムと比較して、少なくとも3価(3価の負電荷)を有するアニオンによる有機電子装置の電気特性の向上が観察可能である。
【0010】
本発明の有機電子装置の一実施形態において、電子伝導領域は、少なくとも2つの層を有する。2つの層のうち、第1の層はマトリクス材料を含み、第1の層と接触する第2の層は塩を含む。第2の層は、いわゆる電子注入層として好ましくは電極の近傍に設けられ、カソードとマトリクス材料を含む第1の層とに接続されている(たとえば、図2参照)。
【0011】
本発明の別の好ましい実施形態において、電子伝導領域は電子伝導層を有し、電子伝導層は塩がnドーパントとして含入されている有機マトリクス材料を含む。この実施形態において、電気特性の向上が特に明確となる。
【0012】
塩がnドーパントとして含入されている有機マトリクス材料を含む電子伝導層を、たとえば、有機電子装置のある部分から他の部分に電子を輸送するキャリア輸送層として用いることができる。さらに、電子伝導層はいわゆるキャリア生成領域の構成部分であってよい(いわゆる「電荷生成層(CGL)」)。CGLには、たとえば、ドーピングされたホール輸送層およびドーピングされた電子輸送層が存在し、これらは、たとえば金属から形成される薄い中間層により分離可能であるか、または、直接互いに接触していてよい。このようなCGLはたとえばOLEDタンデム格子において異なるOLED副格子を互いに接続する。
【0013】
マトリクス材料を含む層中のドーパントとしての、少なくとも3価のアニオンすなわちたとえば3価または4価のアニオンを含む塩が、2価のアニオンのみを含む塩たとえば炭酸セシウム由来のドーパントに対して利点を有することを本発明者らは発見した。すなわち、たとえば、少なくとも3価のアニオンを電子を輸送するマトリクス材料中のドーパントとして有する塩を、2価のアニオンを含む塩よりも5倍以下の低い濃度で含入させることができる。さらに、少なくとも3価のアニオンを含む塩を用いたドーピングにおいて、2価のみのアニオンを含む塩における場合よりも、導電性が少なくとも1桁分向上されることが電流電圧特性図により示される(たとえば図5および6の比較を参照)。少なくとも3価のアニオンを含む塩における、より低いドーパント濃度に基づいて、さらに、高い頻度で、2価のアニオンを含む塩と比べて、オフ状態における電子装置の色効果の改善が得られる。たとえば、炭酸セシウムを用いたマトリクス材料BCPのドーピングによって、オフ状態におけるドーピングされた電子輸送層の青みをおびた色効果がもたらされ、一方で、たとえばリン酸セシウムを用いたドーピングによれば、少なくとも3価のアニオンを含む塩について、有機電子装置のオフ状態における中間的な色効果が残存する。
【0014】
マトリクス材料を含む層中にnドーパントとして塩が含入されている場合、nドーパントが1〜50体積%、好ましくは5〜15体積%で有機マトリクス材料中に存在する場合が好ましい。この範囲の体積%濃度は、電気特性、たとえば電流−電圧特性の特に顕著な向上をもたらす。これは、マトリクス材料としてBCPを用いる際に特に顕著である。
【0015】
塩の金属カチオンは、1価の金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、ジルコニウムカチオンまたはその組み合わせから選択可能である。
【0016】
とりわけ、1価の金属カチオン、たとえば、Rb(I)およびCs(II)などのアルカリ金属カチオンまたはAg(I)、Cu(I)、Tl(I)およびアルカリ土類金属と、少なくとも3価のアニオンとの組み合わせがよいドーパントであることを本発明者らは発見した。3価のアニオンのこの塩は、分解することなく蒸発可能である。
【0017】
少なくとも3価のアニオンは、たとえば、
リン酸塩アニオンPO3−
バナジウム酸塩アニオンVO3−
ケイ酸塩アニオンSiO4−
少なくとも3価のアニオン性多価有機アニオン、たとえば、1,3,5−ベンゾールトリカルボン酸のトリアニオンまたはナフタリンテトラカルボン酸のテトラアニオン、または、少なくとも3価の有機酸、たとえば、メタンテトラカルボン酸のテトラアニオンまたはメタントリカルボン酸のトリアニオンから選択可能である。
【0018】
メタンテトラカルボン酸およびメタントリカルボン酸の対応するセシウム塩は以下の構造式を有する。
【0019】
【化1】

【0020】
有機アニオンは、たとえば、窒素原子を含有する芳香環を有する。全ての既知のアニオンおよびカチオンも、組み合わせて用いることができる。
【0021】
上述のカチオンおよびアニオン、とりわけリン酸塩が、ドーパントとして電子輸送層に用いられている場合に、有機電子装置の電気特性に良い影響を与えることを、本発明者らは発見した。
【0022】
有機マトリクス材料を含む層中に塩がnドーパントとして用いられている場合、解離していない塩はたとえば金属カチオンを介して有機マトリクス材料に配位する(たとえば図4A参照)。その価数に関わらず、アニオンはキレート配位子として作用し、この際、たとえば、リン酸塩アニオンなどの3価のアニオンは3つの面を構成することができ、したがって、3つの金属カチオン(セシウムリン酸塩の場合はCs(I))を配位相手として有しうる。
【0023】
さらに、このドーパントにより、たとえばマトリクス材料および塩の同時蒸発(共蒸着)の際に、塩の解離の下で、塩の金属カチオンと、配位子としての有機金属材料との間に配位結合が形成され、このとき、マトリクス中にアニオンが取り込まれる(図4B参照)。特に好ましくは、塩のカチオンと配位子としての有機マトリクス材料との間に錯体が形成されたとき、配位結合を介した3次元導電性ネットワークが構築される。
【0024】
本発明に係る有機電子装置の他の実施形態において、有機マトリクス材料は、窒素含有複素環化合物を含んでいる。ここで、該化合物は、たとえば、ピリジン基本構造、たとえば、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP)であってよい。窒素含有複素環化合物は、nドーパントの金属カチオンのための配位子として用いるために特に適しており、一般に、良好な電子伝導体である。
【0025】
本発明の別の実施形態において、有機マトリクス材料は、以下の一般式を有する繰り返し構造を有する。
【0026】
【化2】

【0027】
式中、
環原子A乃至Fは、最大2つのN原子が存在しうる限り、互いに独立にCまたはNを意味し、
nは2乃至8の整数であり、繰り返し構造の分子鎖の末端の自由原子価は、それぞれ互いに独立に、H、メチル、フェニル、2−ピリジル、3−ピリジルまたは4−ピリジルにより飽和されていてよく、
乃至Rは、それぞれ互いに独立に、H、メチル、フェニル、2−ピリジル、3−ピリジルまたは4−ピリジルであってよく、および/または、RとRまたはRとRは互いにブタジエン構造またはアザブタジエン構造を形成してよく、これにより、環付加された6環系が形成され、繰り返し構造が、エチレン構造またはアゾメチン構造によりn−10環および(n+1)−10環の間で結合可能であり、ここで、フェナントレン構造またはアザフェナントレン構造が形成される。
【0028】
このようなオリゴピリジルおよび/またはオリゴピリジニルアレーンは、ドーパントに良好に配位するため、とりわけ適しており、たとえば、PCT出願WO2008/058929においてこの材料に関する記載において開示されている。既知のマトリクス材料のキャリア輸送特性は、環系の窒素原子の数によって制御される。
【0029】
有機マトリクス材料は、以下の具体的な化合物およびその組み合わせから選択可能である。
【0030】
【化3】

【0031】
【化4】

【0032】
【化5】

【0033】
さらに、以下のマトリクス材料およびその組み合わせも可能である:
2,2’,2’’−(1,3,5−ベンジントリイル)−トリス(1−フェニル−1−H−ベンズイミダゾール)、
2−(4−ビフェニルイル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、
2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP)、
8−ヒドロキシキノリナト−リチウム、
4−(ナフタレン−1−イル)−3,5−ジフェニル−4H−1,2,4−トリアゾール、
1,3−ビス[2−(2,2’−ビピリジン−6−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]ベンゾール、
4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、
3−(4−ビフェニルイル)−4−フェニル−5−tert−ブチルフェニル−1,2,4−トリアゾール、
ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−(フェニルフェノラト)アルミニウム、
6,6’−ビス[5−ビフェニル−4−イル)1,3,4−オキサジアゾ−2−イル]2,2’−ビピリジル、
2−フェニル−9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)−アントラセン、
2,7−ビス[2−(2,2’−ビピリジン−6−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]−9,9−ジメチルフルオレン、
1,3−ビス[2−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル)ベンゾール、
2−(ナフタレン−2−イル)−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、
2,9−ビス(ナフタレン−2−イル)−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、
トリス(2,4,6−トリメチル−3−(ピリジン−3−イル)フェニル)ボラン、
1−メチル−2−(4−(ナフタレン−2−イル)フェニル)1−H−イミダゾ[4,5−f][1,10]−フェナントロリン、
シラシクロペンタジエン構造を有するシロール。
【0034】
ドーパントに用いる塩として、特に、リン酸のアルカリ塩、有利には、リン酸セシウムが好ましい。
【0035】
本発明の他の実施形態の対象は、有機エレクトロルミネセンスダイオード(OLED)として構成された、有機エレクトロルミネセンス層を電子伝導領域と電極との間にさらに含む有機電子装置である。このエレクトロルミネセンス(EL)層は、OLEDの積層中に、EL層とカソードとして挿入された電極との間に電子伝導領域が存在するように配置される。OLEDのこのような構成において、特にカソードから有機EL層へのよい電子輸送が保証される。
【0036】
さらに、本発明の有機電子装置は、有機感光層として、たとえばバルクヘテロ接合がn導電材料とp導電材料との間に設けられている有機感光装置として構成されていてよい。n導電材料は、たとえばフラーレンC60であってよく、たとえば、ポリパラフェニレンビニレンなどのp導電性ポリマーと混合されるか、または、個別に互いの上に形成された層において形成される。このような有機感光装置において、本発明に係る電子伝導領域は、同様に、有機感光層とカソードとして挿入された電極との間に配置され、光の放射により励起子から形成された電子の、有機感光層からの特に効率的な輸送が可能である。
【0037】
有機電子装置のさらに別の例は、有機トランジスタ、たとえば、電界効果トランジスタである。これには、たとえば本発明に係る、ドーパントとして塩を含む電子伝導層を含む有機半導体が設けられている(たとえば図9参照)。このような電子伝導層は、キャリア注入の向上を実現するために、たとえばトランジスタの電極と接触している。特に好ましくは、電子伝導層はnチャネルトランジスタにおいて用いられる。
【0038】
本発明の対象は、さらに、
A)1つの第1の電極を有する基板を用意するステップと、
B)第1の電極上に電子伝導領域を形成するステップと、
C)電子伝導領域と導電的に接触される第2の電極を形成するステップと、を含む、有機電子装置の製造方法であって、
電子伝導領域を形成するステップを、有機マトリクス材料および塩の蒸着により行い、
塩は、金属カチオンと、少なくとも3価のアニオンとを含む、
方法に関する。
【0039】
特に好ましくは、方法ステップB)において、電子伝導領域は、気相蒸着法、特に好ましくは物理気相蒸着法(PVD)により形成される。電子伝導領域がnドーパントとして塩を含む有機マトリクス材料の層を構成する場合、塩および有機マトリクス材料の同時蒸発または共蒸着が好ましい。少なくとも3価のアニオンを含む塩は良好に蒸発可能であり、この際、多くの場合、残渣はほとんどまたは全く観察されない。アニオンの、大きい、少なくとも3価の負の電荷の存在によって、このような塩は非常に蒸発しにくい。しかし、驚くべきことに、たとえば、フロー加熱したモリブデンボートからのセシウムリン酸塩が実質的に残渣無く蒸発することに本発明者らは発見した。リン酸セシウムの蒸発特性は、負に帯電した、フッ化物アニオンのみを有するフッ化リチウム塩の蒸発特性に類似している。これに対して、従来技術に知られている炭酸セシウムは、同一条件下で蒸発可能な残渣を形成しない。
【0040】
また、本発明の対象は、
電子伝導性マトリクス材料と、nドーパントとしての塩とを含み、
塩は、少なくとも3価のアニオンとカチオンとを含む、
電子伝導性組成物に関する。
【0041】
以下、本発明の態様について、実施形態および図面によってより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】有機感光装置としてまたは有機エレクトロルミネセンス装置(OLED)として構成可能であり、有機マトリクス材料のマトリクス中にnドーパントとして塩が含入されている、本発明に係る有機電子装置の一実施形態の概略断面図を示す。
【図2】有機マトリクス材料および塩が個別の層に設けられている本発明の有機電子装置の別の実施形態の概略断面図を示す。
【図3A】本発明の有機エレクトロルミネセンス装置の詳細の透視図を示す。
【図3B】本発明の有機エレクトロルミネセンス装置の詳細の断面図を示す。
【図4A】有機マトリクス材料中にnドーパントとして塩が含入されている場合の、少なくとも3価のアニオンを有する塩と、有機マトリクス材料との間の配位の例を示す。
【図4B】有機マトリクス材料中にnドーパントとして塩が含入されている場合の、少なくとも3価のアニオンを有する塩と、有機マトリクス材料との間の別の配位の例を示す。
【図5】マトリクス材料としてのBCPにおけるリン酸セシウムの種々のドーピング濃度を有する本発明に係るOLED装置の電流電圧特性図を示す。
【図6】従来技術において知られているドーパント手段である炭酸セシウムが種々の濃度で用いられている、図5に示すものと異なる、OLED装置の電流電圧特性図を示す。
【図7】15体積%のCsPOを含むBCPマトリクスについての、1mA電流を用いた、開始時および66秒後の、2つの異なる電流電圧特性図を示す。
【図8】本発明に係るOLED装置に用いることのできる、キャリア輸送材料およびエレクトロルミネセンス材料の化学構造の例を示す。
【図9】本発明に係る有機電界効果トランジスタの概略断面図を示す。
【図10】BCPおよび他のマトリクス材料中のメタンテトラカルボン酸(Cs)のセシウム塩における種々のドーパント濃度を有する2つの電極の間に設けられた電子伝導層の電流電圧特性図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1は有機電子装置の断面図を示し、この装置は、基板1と、第1の電極2と、第2の電極4と、有機機能層5とを有する。有機機能層5は、OLEDの場合には有機エレクトロルミネセンス(EL)層を含み、あるいは、有機感光装置の場合には光活性層を含む。有機機能層5と、カソードとして挿入されている第2の電極4との間には、電子伝導領域が設けられている。電子伝導領域は、有機マトリクス材料3Bと、nドーパントとして有機マトリクス材料の層3B中に設けられている、少なくとも3価のアニオンを含む塩3Aとを含む。このような有機電子装置は、電子伝導領域3Aおよび3Bにより、カソード4と有機機能層5との間の電子に関する向上されたキャリア輸送特性を有する。OLEDの場合、このような装置において、カソード4から有機エレクトロルミネセンス層5への電子輸送は向上され、一方で、有機感光層の場合、光活性層5に形成された電子のカソード4への電子輸送は向上される。
【0044】
図2に示される概略断面図は、有機電子装置の、図1とは異なる実施形態を示す。図1とは異なり、図2では、電子伝導領域は、2つの個別の層すなわち、マトリクス材料3bと、少なくとも3価のアニオンを含む塩を含むこれとは異なる層3aとして用いられている。それ以外については、全ての他の層は図1の構成と変わりはない。図1および図2に示される装置において、付加的な層が設けられていてもよい。
【0045】
図3Aおよび3Bは、本発明に係るOLEDの別の実施形態の透視図および断面図を示す。図中、有機エレクトロルミネセンス層5および本発明に係る電子伝導層3A、3Bの近くには、さらに別の層、たとえば、ホール輸送層9、ホール注入層7、ホールブロック層6および電子注入層8が設けられており、これらにより、アノード2およびカソード4からエレクトロルミネセンス層への効果的なキャリア輸送が保証される。
【0046】
図4Aは、塩がリン酸セシウムであり、マトリクス材料がBCP (2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)である場合の、少なくとも3価のアニオンを含む塩とマトリクス材料との間の配位の例を示す。なお、便宜上、BCPのメチル置換基およびフェニル置換基は示していない。図4Aにおいて、リン酸セシウムは解離せずに有機マトリクス材料中に存在しており、塩にはセシウムカチオンを介して配位子としてのBCPが配位している。この場合、3つのセシウムカチオンを形成する3価のリン酸塩アニオンは、3面のキレート配位子として作用する。リン酸セシウム塩の各セシウムカチオンは、2〜3個の、配位子としてのBCP分子を配位しうる。
【0047】
図4Bは、有機マトリクス材料としてBCPを含む塩としてのリン酸セシウムによる配位の別の例を示す。ここで、リン酸セシウムは分離したアニオンおよびカチオンを有する解離形態で存在し、セシウムカチオンとBCPとの間に配位結合が形成され、この際、中性であることから、リン酸塩アニオンはマトリクス中に電荷バランスのために含入されている。
【0048】
図5は、ITOアノードとアルミニウムカソードとの間のBCP層において、ドーピングされるnドーパントとしてのリン酸セシウムのドーパント濃度を、マトリクス材料としてのBCPに対して変化させた場合の電流電圧特性の変化を示す。積層構造は、ITO(インジウムスズ酸化物)でパターニング化したガラス基板上に、200nm厚のBCP層を熱蒸着によって蒸着して生成し、この際、リン酸セシウムの蒸着速度は、BCPの蒸着速度の5%、10%、15%および30%である(BCPおよびリン酸セシウムの同時蒸発)。ドーピングしたBCP層上に、カソードとしてアルミニウムを蒸着させる。参照符号5で示される電流電圧特性図は、ITOアノードとアルミニウムカソードとの間に設けられた、純正のドーピングされていないBCP層のI−U特性を示す。参照符号3で示される電流電圧特性図は、nドーパントとして5体積%のリン酸セシウムを含むBCP層のI−U特性を示す。これに対して、電流電圧特性1におけるドーパント濃度を10体積%に高めた場合、および、電流電圧特性2における15体積%に高めた場合、電流電圧特性は変化する。30体積%のドーパント濃度において電気特性はわずかに低下することが観察される。したがって、5体積%〜15体積%の濃度範囲において、非ドープBCPに対する電流電圧特性の良好な改善が観察され、30%においてこれは再び低下する。
【0049】
図6は、ITOアノード層とアルミニウムカソード層との間に設けられた、CsCOの異なる体積%濃度でドーピングされたBCP層の電流電圧特性図を示す。11で示される電流電圧特性図は純粋BCP層の電流電圧特性を示し、一方で、21で示される特性図は炭酸セシウム1体積%でのドーピングを示す。31で示される電流電圧特性図は10体積%の炭酸セシウムでドーピングを行った場合に測定され、電流電圧特性図41は20体積%の炭酸セシウムでドーピングした場合に得られる。50体積%の炭酸セシウムでの1:1のドーピングにおいて、10で示されるI−U特性が得られる。
【0050】
図5および6の電流電圧特性図を比較して、ドーパントとしてのリン酸セシウムCsPOを用いた場合、炭酸セシウムCsCOと比較して、電気特性の明確な向上が観察されることが明らかに示されている。一方で、同等の電流電圧曲線は、炭酸セシウムと比較して、5倍低い濃度のリン酸セシウムで実現されている。多くの場合、リン酸セシウムでドーピングした場合、ドーパントとしての炭酸セシウムに対して1目盛分改善された電流電圧特性を得る。さらに、高い炭酸セシウム濃度でドーピングされたBCP層はオフ状態において青色を発色し、一方で、低いドーピング濃度において、リン酸セシウムではドーピングされたBCP層は中性の色効果を残す。これは、とりわけ、オフ状態のOLED装置の、できるだけ中性の色であるべき色効果にとって重要である。従って、図5および6は、3価アニオンを含むドーパントの塩の使用により、2価のアニオンを含むドーパント塩の使用と比較して、電気特性の明らかに向上されることを明らかに示す。
【0051】
図7は、1mAの電流を66秒間印加する前と後の、図5に示されるBCPプローブと関連した電流電圧特性図を示す。ここで、15体積%のリン酸セシウムでドーピングされた、ITOアノードとアルミニウムカソードとの間に設けたBCP層を用いたプローブが用いられる。参照符号61で示される電流電圧特性図は1mAの印加の前の電流電圧特性を示し、60で示される電流電圧特性図は1mA、66秒間の印加後のI−U特性を示す。高い電流印加がBCP層の顕著な劣化をもたらさないことが明らかに見て取れ、したがって、本発明による電子輸送領域を有する有機電子装置が長い寿命を有することを推定される。
【0052】
図8は、たとえばOLEDに用いることのできる3つの有機化合物の構造を示す。第1の構造は、NPB (N,N’−ジ(ナフチル−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン)を示す。NPBはたとえばホール輸送層およびマトリクスとして放射材料に適している。2番目の構造式は、Ir(ac) (イリジウム(III)ビス(2−メチルジベンゾ−[f,h]キノキサリン(アセチルアセトナト))を示す。Ir錯体はたとえば赤色の燐光性色素としてOLEDに用いられる。3番目の構造式は、TPBI (1,3,5−トリス(1−フェニル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン)(有機化合物III)を示す。この化合物は、中でも、ホールブロック層および電子伝導層3A,3Bのためにマトリクス材料として用いることができる。
【0053】
図9は、有機電界効果トランジスタとして構成されている、有機電子装置の別の実施形態の概略断面図を示す。基板1上に、ゲート電極層として構成された第1の電極2が設けられている。この第1の電極2の上に、たとえば誘電体を含んで構成された絶縁層60が続く。第2の電極4は、分離されたソース/ドレインコンタクト層として形成されている。分離されたソース/ドレインコンタクト層の間に、ホール伝導性材料を含んで構成された半導体80が設けられている。有機電界効果トランジスタは、たとえばカプセル化のために用いることができるカバー層70をさらに有する。第2の電極4、すなわち、分離されたソース/ドレインコンタクト層は、本発明に係る電子伝導領域および組成物も含んでよい。有利には、電子伝導層は電極4の表面上に設けられ、電子の注入はこの電極4から促進される。
【0054】
図10は、図5に記載の装置と関連する構成に類似した構成による装置の電流電圧特性図を示す。この場合、異なるマトリクス材料がメタンテトラ炭酸のセシウム塩(Cs)によってドーピングされた装置が製造される。リン酸セシウムにおけるように、ITO層の上に200nm厚のドーピング層が共蒸着によって堆積され、これはアルミニウム電極と接触される。これにより、再び4mmの面を有する装置を作成し、この電流電圧特性を測定する。マトリクス材料としてBCPならびに市販の材料ETM−033、LG201(LG製)およびET7を試した。70で示される電流電圧特性図は純粋BCP層の電流電圧特性を示し、一方で、75で示される特性図はBCPにおける5体積%のメタンテトラ炭酸セシウムでのドーピングを表す。80で示される電流電圧特性図はBCPにおける15体積%のメタンテトラ炭酸セシウムでドーピングがされている場合を表し、電流電圧特性図85は5体積%のメタンテトラ炭酸セシウムでのマトリクス材料ETM−033のドーピングにおいて得られる。15体積%のメタンテトラ炭酸セシウムでのマトリクス材料ETM−033のドーピングにおいて90で示されるI−U特性が得られる。両方の非常に類似する電流電圧特性図95および100は、5体積%のメタンテトラ炭酸セシウムでそれぞれドーピングされたLG201またはET7層のI−U特性を表す。上述の体積濃度は、蒸着速度に基づいて推定されたものである。実際の濃度はおそらくより低いものであり、相対的な濃度はマトリクス材料全体において等しく、従って同等である。高められた濃度は3倍に対応する。したがって、実際の濃度はたとえば3%および9%にある可能性もある。ET7およびLG201の特性図の水平領域は、本装置による電流制限を示すものではなく、測定装置の電流制限を示すものである。
【0055】
メタンテトラ炭酸セシウムでのドーピングによって、電子伝導層の電気特性の明らかな向上が観察されることがさらに明らかに示されている。
【0056】
メタンテトラ炭酸およびメタントリ炭酸のセシウム塩の合成。
【0057】
不活性雰囲気下、1モルのマロン酸ジエチルエステルを、1モルの冷却した調製ナトリウムエタノール溶液中に滴下した。その後、1モルのクロロギ酸エチルエステルを滴下し、50℃で1時間加熱した。反応混合物を再び1モルの冷却した調製ナトリウムエタノール溶液に移し、1モルのクロロギ酸エチルエステルの添加を続けた。最後に、再び50℃で1時間、さらに還流下で1時間加熱した。反応混合物は氷酢酸で弱酸性とし、ロータリエバポレータで油状物となるまで濃縮した。その後、残渣を水に移し、テトラカルボン酸エステルをエーテルで抽出した。ドライにしたエーテル層についてロータリエバポレータで完全にエーテルを除去し、残った油状物を減圧下で分留した(沸点170℃/12mbar)。メタンテトラカルボン酸テトラエチルエステルの留分を等量の水酸化セシウムとともに水中で、2層の混合液が互いに溶解するまで撹拌した。溶媒である水はロータリエバポレータで完全に蒸発させ、残渣をメタノールで結晶化させた。結晶化した白色生成物を吸引濾過し、減圧乾燥後、ドレン型昇華装置内でアルゴンを流しつつ減圧下(10〜2mbar)、300℃で乾燥させた。乾燥させたメタンテトラカルボン酸のセシウム塩は、グローブボックス内で空気に触れる前に収集した(昇華温度>625℃の灰白色粉末)。
【0058】
これと同様にして、メタントリカルボン酸のセシウム塩を製造することができ、この際、合成は最初のアルキル化段階で止める。
【0059】
本発明は、実施例に基づく記載によって限定されない。むしろ、本発明は、新規な個別の特徴および特徴の個別の組み合わせ、特に、特許請求の範囲に記載の特徴の個別の組み合わせについて、この特徴またはこれらの組み合わせ自体が特許請求の範囲または実施例に明確に記載されていなくとも、これらを含むものである。
【符号の説明】
【0060】
1 基板、 2 第1の電極、 3A、3B 電子伝導領域、 4 第2の電極、 5 有機機能層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板(1)と、
第1の電極(2)と、
第2の電極(4)と、
前記第1の電極(2)および前記第2の電極(4)の間に設けられた電子伝導領域(3A、3B)と、を有し、
前記電子伝導領域(3A,3B)は、有機マトリクス材料(3B)と、塩(3A)とを含み、
前記塩(3A)は、金属カチオンと、少なくとも3価のアニオンとを含む、
ことを特徴とする、有機電子装置。
【請求項2】
前記電子伝導領域は電子伝導層を有し、前記電子伝導層は前記有機マトリクス材料を含み、前記電子伝導層中に前記塩がnドーパントとして含入されている、
請求項1記載の電子装置。
【請求項3】
前記nドーパントは、前記有機マトリクス材料中に、1から50体積%、好ましくは、5から15体積%で存在する、請求項2記載の電子装置。
【請求項4】
前記塩は、前記金属カチオンを介して、前記有機マトリクス材料に配位している、請求項2または3記載の電子装置。
【請求項5】
前記電子伝導層(3)中に、前記金属カチオンと前記有機マトリクス材料との配位結合が存在し、前記配位結合中にアニオンが取り込まれている、請求項2から4のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項6】
前記電子伝導層(3)は、前記有機マトリクス材料と、前記金属カチオンおよび前記アニオンの塩との共蒸着により得られる、請求項2から5のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項7】
前記金属カチオンは、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、Ag、Cu、Tlおよびこれらの組み合わせから選択される、請求項1から6のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項8】
前記有機マトリクス材料は、窒素含有複素環化合物を含む、請求項1から7のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項9】
前記有機マトリクス材料は、一般式:
【化1】

で表される繰り返し構造を有し、式中、
環原子A乃至Fは、最大2つのN原子が存在しうる限り、互いに独立にCまたはNを意味し、
nは2乃至8の整数であり、前記繰り返し構造の分子鎖の末端の自由原子価は、それぞれ互いに独立に、H、メチル、フェニル、2−ピリジル、3−ピリジルまたは4−ピリジルにより飽和されていてよく、
乃至Rは、それぞれ互いに独立に、H、メチル、フェニル、2−ピリジル、3−ピリジルまたは4−ピリジルであってよく、および/または、RとRまたはRとRは互いにブタジエン構造またはアザブタジエン構造を形成してよく、これにより、環付加された6環系が形成され、前記繰り返し構造が、エチレン構造またはアゾメチン構造によりn−10環および(n+1)−10環の間で結合可能であり、ここで、フェナントレン構造またはアザフェナントレン構造が形成される、
請求項1から8のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項10】
前記有機マトリクス材料は、
【化2】

【化3】

【化4】

またはこれらの組み合わせから選択される、
請求項1から9のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項11】
前記有機マトリクス材料は、以下の化合物:
2,2’,2’’−(1,3,5−ベンジントリイル)−トリス(1−フェニル−1−H−ベンズイミダゾール)、
2−(4−ビフェニルイル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、
2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP)、
8−ヒドロキシキノリナト−リチウム、
4−(ナフタレン−1−イル)−3,5−ジフェニル−4H−1,2,4−トリアゾール、
1,3−ビス[2−(2,2’−ビピリジン−6−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]ベンゾール、
4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、
3−(4−ビフェニルイル)−4−フェニル−5−tert−ブチルフェニル−1,2,4−トリアゾール、
ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−(フェニルフェノラト)アルミニウム、
6,6’−ビス[5−ビフェニル−4−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−2−イル]−2,2’−ビピリジル、
2−フェニル−9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)−アントラセン、
2,7−ビス[2−(2,2’−ビピリジン−6−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]−9,9−ジメチルフルオレン、
1,3−ビス[2−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル)−ベンゾール、
2−(ナフタレン−2−イル)−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、
2,9−ビス(ナフタレン−2−イル)−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、
トリス(2,4,6−トリメチル−3−(ピリジン−3−イル)フェニル)ボラン、
1−メチル−2−(4−(ナフタレン−2−イル)フェニル)1−H−イミダゾ[4,5−f][1,10]−フェナントロリン、
シラシクロペンタジエン構造を有するシロール
から選択される、
請求項1から10のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項12】
有機エレクトロルミネセンスデバイス(OLED)として構成され、
前記電子伝導領域(3A、3B)と、前記電極の1つ(2または4)との間に設けられた有機エレクトロルミネセンス層(5)をさらに備える、
請求項1から11のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項13】
有機感光装置として構成され、
前記電子伝導領域(3A、3B)と、前記電極の1つ(2または4)との間に設けられた有機感光層(5)をさらに備える、
請求項1から10のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項14】
A)1つの第1の電極(2)を有する基板(1)を用意するステップと、
B)前記第1の電極(2)上に電子伝導領域(3A、3B)を形成するステップと、
C)前記電子伝導領域(3A、3B)と導電的に接触される第2の電極(4)を形成するステップと、を含む、有機電子装置の製造方法であって、
前記電子伝導領域(3A、3B)を形成するステップを、有機マトリクス材料および塩の蒸着により行い、
前記塩は、金属カチオンと、少なくとも3価のアニオンとを含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項15】
電子伝導性マトリクス材料と、nドーパントとしての塩とを含み、
前記塩は、少なくとも3価のアニオンとカチオンとを含む、
ことを特徴とする電子伝導性組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−506984(P2013−506984A)
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−531434(P2012−531434)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際出願番号】PCT/EP2010/064592
【国際公開番号】WO2011/039323
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(599133716)オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (586)
【氏名又は名称原語表記】Osram Opto Semiconductors GmbH
【住所又は居所原語表記】Leibnizstrasse 4, D−93055 Regensburg, Germany
【Fターム(参考)】