説明

有機電界発光素子用組成物、有機電界発光素子の製造方法、及び有機電界発光素子

【課題】経時安定性に優れた有機電界発光素子用組成物を提供する。さらに、発光効率、発光輝度が高く、耐久性に優れた有機電界発光素子を安定且つ簡易に製造することができる有機電界発光素子の製造方法、及び、該製造方法により製造された有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】インクジェット法によるパターン形成に用いられる有機電界発光素子用組成物であって、3座以上の配位子を有する金属錯体を少なくとも一種含有することを特徴とする有機電界発光素子用組成物、該有機電界発光素子用組成物をインクジェット装置によりをパターン状に吐出して前記有機化合物層形成する工程を含むことを特徴とする有機電界発光素子の製造方法、及び、3座以上の配位子を有する金属錯体を含有する有機化合物層を有する転写材料を用いることを特徴とする有機電界発光素子の製造方法、並びに、これらの製造方法により得られた有機電界発光素子。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクジェット法によるパターン形成に用いられる有機電界発光素子用組成物であって、3座以上の配位子を有する金属錯体を少なくとも一種含有することを特徴とする有機電界発光素子用組成物。
【請求項2】
前記3座以上の配位子が、鎖状配位子であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記3座以上の配位子を有する金属錯体が、下記一般式(I)で表される化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
【化1】

(一般式(I)中、M11は金属イオンを表し、L11〜L15はそれぞれM11に配位する配位子を表す。L11とL14との間に原子群がさらに存在して環状配位子を形成することは無い。L15はL11及びL14の両方と結合して環状配位子を形成することはない。Y11、Y12、Y13はそれぞれ連結基、単結合、又は二重結合を表す。また、Y11、Y12、又はY13が連結基である場合、L11とY12、Y12とL12、L12とY11、Y11とL13、L13とY13、Y13とL14の間の結合は、それぞれ独立に、単結合又は二重結合を表す。n11は0〜4を表す。M11とL11〜L15との結合は、それぞれ配位結合、イオン結合、共有結合のいずれでもよい。)
【請求項4】
前記3座以上の配位子を有する金属錯体が、下記一般式(II)で表される化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【化2】

(一般式(II)中、MX1は金属イオンを表す。QX11〜QX16はMX1に配位する原子又はMX1に配位する原子を含んだ原子群を表す。LX11〜LX14は単結合、二重結合又は連結基を表す。すなわち、QX11−LX11−QX12−LX12−QX13からなる原子群及びQX14−LX13−QX15−LX14−QX16からなる原子群はそれぞれ三座の配位子である。MX1とQX11〜QX16との結合は、それぞれ配位結合、イオン結合、共有結合のいずれでもよい。)
【請求項5】
前記3座以上の配位子を有する金属錯体が、下記一般式(III)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【化3】

(一般式(III)中、Q11は含窒素へテロ環を形成する原子群を表し、Z11、Z12、Z13はそれぞれ置換又は無置換の、炭素原子又は窒素原子を表し、MY1は更に配位子を有してもよい金属イオンを表す。)
【請求項6】
前記3座以上の配位子を有する金属錯体を分散するためのポリマーを含有したポリマー分散液を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
第一の電極を基板上に形成する工程と、
該第一の電極を形成した基板上に、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物をインクジェット装置により被成膜面にパターン状に吐出して前記有機化合物層を形成する工程と、
該有機化合物層上に第二の電極を形成する工程と、
を有することを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。
【請求項8】
第一の電極を基板上に形成する工程と、
該第一の電極を形成した基板上に、仮支持体上に3座以上の配位子を有する金属錯体を含有する有機化合物層を有する転写材料を用い、前記有機化合物層側が基板の被成膜面に対面するように前記転写材料を前記基板に重ねて加熱及び/又は加圧し、前記仮支持体を引き剥がすことにより前記有機化合物層を前記基板の被成膜面に転写する工程と、
該有機化合物層上に第二の電極を形成する工程と、
を有することを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。
【請求項9】
前記3座以上の配位子を有する金属錯体を含有する有機化合物層が、3座以上の配位子を有する金属錯体を含有する液を用いて、前記仮支持体上に形成されることを特徴とする請求項8に記載の有機電界発光素子の製造方法。
【請求項10】
前記3座以上の配位子が、鎖状配位子であることを特徴とする請求項8又は9に記載の有機電界発光素子の製造方法。
【請求項11】
前記3座以上の配位子を有する金属錯体が、下記一般式(I)で表される化合物であることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の有機電界発光素子の製造方法。
【化4】

(一般式(I)中、M11は金属イオンを表し、L11〜L15はそれぞれM11に配位する配位子を表す。L11とL14との間に原子群がさらに存在して環状配位子を形成することは無い。L15はL11及びL14の両方と結合して環状配位子を形成することはない。Y11、Y12、Y13はそれぞれ連結基、単結合、又は二重結合を表す。また、Y11、Y12、又はY13が連結基である場合、L11とY12、Y12とL12、L12とY11、Y11とL13、L13とY13、Y13とL14の間の結合は、それぞれ独立に、単結合又は二重結合を表す。n11は0〜4を表す。M11とL11〜L15との結合は、それぞれ配位結合、イオン結合、共有結合のいずれでもよい。)
【請求項12】
前記3座以上の配位子を有する金属錯体が、下記一般式(II)で表される化合物であることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の有機電界発光素子の製造方法。
【化5】

(一般式(II)中、MX1は金属イオンを表す。QX11〜QX16はMX1に配位する原子又はMX1に配位する原子を含んだ原子群を表す。LX11〜LX14は単結合、二重結合又は連結基を表す。すなわち、QX11−LX11−QX12−LX12−QX13からなる原子群及びQX14−LX13−QX15−LX14−QX16からなる原子群はそれぞれ三座の配位子である。MX1とQX11〜QX16との結合は、それぞれ配位結合、イオン結合、共有結合のいずれでもよい。)
【請求項13】
前記3座以上の配位子を有する金属錯体が、下記一般式(III)で表される化合物であることを特徴とする請求項8又は9に記載の有機電界発光素子の製造方法。
【化6】

(一般式(III)中、Q11は含窒素へテロ環を形成する原子群を表し、Z11、Z12、Z13はそれぞれ置換又は無置換の、炭素原子又は窒素原子を表し、MY1は更に配位子を有してもよい金属イオンを表す。)
【請求項14】
前記3座以上の配位子を含有する金属錯体を含有する液が、該金属錯体を分散するためのポリマーを含有したポリマー分散液であることを特徴とする請求項8〜13のいずれか1項に記載の有機電界発光素子の製造方法。
【請求項15】
請求項7〜14のいずれか1項に記載の有機電界発光素子の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする有機電界発光素子。

【公開番号】特開2007−110067(P2007−110067A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−47240(P2006−47240)
【出願日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】