説明

杵つき餅ベーコン巻き

【課題】 餅はチルド温度或いは常温において、フィルム等で被覆することなしに放置すると硬化しやすいため、餅を食する場合は焼く、煮る、揚げる等の再加熱が必要とされるが、再加熱後もすぐに硬化するという問題があった。
【解決手段】 蒸した糯米を杵などで突いてできた餅でチーズ、キムチ、ほうれん草などを包み消費者の嗜好に合わせた具を、餅で包み、キャベツなどの野菜で更に包む。包んだ野菜の上から更にベーコンを巻きつけ串などを刺し、餅が柔らかいうちに冷凍し、糯米の素材とその風味を充分に活かし、いつでも手軽に美味しく煮込み食べられるようにした、杵つき餅ベーコン巻きを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸した糯米を杵などで突いてできた杵つき餅でチーズ、キムチ、ほうれん草などを包み消費者の嗜好に合わせたその餅の具を、キャベツなどの野菜で更に包み、包んだ野菜の上から更にベーコンを巻きつけ串などを刺し、杵つき餅が柔らかいうちに冷凍し、糯米の素材とその風味を充分に活かし、いつでも手軽に美味しく煮込み食べられるようにした、杵つき餅ベーコン巻きに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、餅はチルド温度或いは常温において、フィルム等で被覆することなしに放置すると硬化しやすいため、餅を食する場合は焼く、煮る、揚げる等の再加熱が必要とされるが、再加熱後もすぐに硬化するという問題があった。
【0003】
また、長時間の加熱、或いは、レトルト加熱に対しては、原型の保持が出来ず極度の軟化を示し、最終的には溶解してしまうなどの問題から、一般惣菜分野、菓子分野においての利用が制限されてきた。特許文献1の餅組成物及びその製造方法においては、餅粉と小麦蛋白質の割合が3:7〜7:3であることを特徴とする餅組成物であり、餅の粉を利用することで本発明による蒸した餅米を利用するものとは異なり本発明のものと比較し餅そのものが持つ食感や風味が悪い。
特許文献2の薄型加工餅についても体積比がモチ米約60〜90%、うるち米約10〜40%を使用した餅で、上面・下面どちらか一面を加熱処理することで全体が食するのに適した柔らかさに焼きあがるように厚さを調整したもので、もち米を蒸して杵などで突いた餅に具を合わせ冷却した本発明の杵つき餅ベーコン巻きとは異なるものである。
【特許文献1】特許出願2000−377475号公報
【特許文献2】特開2005−341952号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上に述べた従来の餅は、次のような問題があった。
イ)一般惣菜分野、菓子分野に利用されている糯米粉を利用する餅は、糯米のもつ粘り感がない。
ロ)一般惣菜分野、菓子分野に利用されている小麦粉を原料とした餅や、餅粉を利用した餅は、糯米の持つ、のど越しの良さがない。
ハ)一般惣菜分野、菓子分野に利用されている小麦粉を原料とした餅や、糯米粉を利用した餅は、糯米を杵でついた餅と比較し、食味・食感などを得ることができない。
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたもので、以下にその問題を解決する手段を説明する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
イ)蒸した糯米を杵などで突いて杵つき餅(1)を作り適当な大きさに切る。
ロ)チーズ、キムチ、ほうれん草など消費者の嗜好に合わせた餅の具(2)を杵つき餅(1)で包み、杵つき餅(1)で包んだ餅の具(2)をキャベツ類(3)で更に包む。
ハ)包んだキャベツ類(3)の上からベーコン(4)を巻きつけ串ざしする。
ニ)串の代わりに干瓢で巻いて固定してもよい。
ホ)串や干瓢を利用し固定した餅ベーコン巻きを餅が柔らかいうちに冷凍し保存する。
以上の如く下ごしらえした、杵つき餅ベーコン巻き。
【発明の効果】
【0006】
本発明の 杵つき餅ベーコン巻きを利用すれば、以下の利点がある。
イ)杵つき餅ベーコン巻きは冷凍保存することができるので、糯米の収穫に応じた製品の出荷が可能であるため市場への安定供給が可能である。
ロ)糯米を粉にしないため、糯米の持つ特性を活かした食味食感が充分に提供できる。
ハ)糯米を蒸して突いてできたお餅又は、のし餅を利用し杵つき餅ベーコン巻きとして製品化し商品のままで冷凍保存することで、長期的にその商品の品質を保つことが出来る。
ニ)本発明の杵つき餅ベーコン巻きは、餅が柔らかい段階で冷凍保存し、半製品の原料素材として消費者及び業者へ提供することが出来る。
ホ)本発明の杵つき餅ベーコン巻きは、糯米加工食品として製品化することにより糯米の消費拡大が図れる。
ヘ)糯米の消費拡大が図れることにより、国内農業生産者の生活の安定・生産物の安定確保に繋がり、若い農業生産者の担い手の育成に繋がる。
ト)杵つき餅ベーコン巻きが糯米の加工食品として新規食分野へ進出することにより、主食の代用ができ国内糯米の自給率の向上に繋がる。
チ)杵つき餅ベーコン巻きは、餅の特徴ある粘り感や、のど越しの良さ、食味等が確認できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
イ)蒸した糯米を杵などで突いて杵つき餅(1)を作る。
ロ)杵つき餅(1)を適当な大きさに切り、杵つき餅(1)でチーズ、キムチ、ほうれん草などの餅の具(2)を包む。
ハ)餅の具(2)を包んだ杵つき餅(1)をキャベツ類(3)で包む。
ニ)杵つき餅(1)を包んだキャベツ類(3)にベーコン(4)を巻く。
ホ)ベーコン(4)の上から串(5)で刺すか、干瓢を巻いて縛る。
ヘ)杵つき餅(1)が柔らかいうちに冷凍する。
本発明は、以上のような杵つき餅ベーコン巻きである。
【0008】
これを利用する場合の一例を以下に説明すると、
冷凍した杵つき餅ベーコン巻きを自然解凍もしくは冷凍のまま煮込む。餅のもつ粘り感や、のど越しの良さ、食味、食感を味わいながら食する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】 本発明の実施による杵つき餅ベーコン巻きの串を刺した図
【図2】 本発明の実施による杵つき餅ベーコン巻きの干瓢で縛った図
【図3】 本発明の実施による杵つき餅ベーコン巻きの串を刺した断面図
【符号の説明】
【0012】
1 杵つき餅
2 餅の具
3 キャベツ類
4 ベーコン
5 串
6 干瓢

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イ)蒸した糯米を杵などで突いて杵つき餅(1)を作る。
ロ)杵つき餅(1)を適当な大きさに切り、杵つき餅(1)でチーズ、キムチ、ほうれん草などの餅の具(2)を包む。
ハ)餅の具(2)を包んだ杵つき餅(1)をキャベツ類(3)で包む。
ニ)杵つき餅(1)を包んだキャベツ類(3)にベーコン(4)を巻く。
ホ)ベーコン(4)の上から串(5)を刺す。
ヘ)杵つき餅(1)が柔らかいうちに冷凍する。
以上のことを特徴とする杵つき餅ベーコン巻き。
【請求項2】
串(5)に代えベーコン(4)の上から干瓢(6)で縛り固定した請求項1の杵つき餅ベーコン巻き。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−96(P2009−96A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−191405(P2007−191405)
【出願日】平成19年6月25日(2007.6.25)
【出願人】(507248284)
【出願人】(505323046)株式会社関東地区昔がえりの会 (1)
【Fターム(参考)】