説明

柱部材の接合構造

【課題】上下に連続する柱部材同士の接続強度を確保しつつも接続部での傾き調整が可能で、かつ、接続部の耐久性を確保することを可能とした柱部材の接合構造を簡易かつ安価に提供する。
【解決手段】上側の柱部材10の下端部に設けられた上鋼管12と、下側の柱部材20の上端部に設けられた下鋼管22と、上鋼管12および下鋼管22の周囲に配置される複数の連結部材30,30,30とを備え、各連結部材30,30,30は上鋼管12および下鋼管22の外側面を覆うカバープレート31と、カバープレート31と一体に形成されたスプライスプレート32,32とを有し、カバープレート31およびスプライスプレート32には防錆処理が施されていて、各連結部材30の周縁部にはシール材50が配設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、柱部材の接合構造に関する。
【背景技術】
【0002】
アンテナを設置するための電波塔等、複数のコンクリート製の柱部材を軸方向に連結することにより塔状の構造物を構築する場合がある。
【0003】
このような柱部材同士の接続部は、図5に示すように、一方の柱部材101の端部に鋼管110設け、この鋼管110に一体に形成された円形のフランジ120を、上下に隣り合う他方の柱部材101のフランジ120と重ね合わせた状態で、両フランジ120,120を挿通するボルトB,B,…により締着することにより行うのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。なお、図5において符号130は、フランジ120を補強するための補強リブである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−13951号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、前記従来の柱部材同士の接合構造は、接続部の耐久性を確保するために、鋼管110、フランジ120および補強リブ130等の鋼製部材(以下、「接合部材110,120,130」という)に対して溶融亜鉛めっき加工を施す必要があった。
接合部材110,120,130は、事前に成形加工を行い、めっき工場に輸送して溶融亜鉛めっきを施す必要がある。そして、溶融亜鉛めっきを行った後、接合部材110,120,130を、柱部材101の製造工場に輸送し、柱部材101の型枠にセットして遠心成形製造により柱部材を製造する。
そのため、接合部材110,120,130を輸送するための費用が嵩むとともに、接合部材110,120,130のハンドリングに手間が係る等の問題があった。
【0006】
また、前記従来の柱部材の接合構造は、柱部材101の建て方精度を調整する機能を備えるものではないため、柱部材101の製作および施工を高精度に行う必要があった。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、上下に連続する柱部材同士の接続強度を確保しつつも接続部での傾き調整が可能で、かつ、接続部の耐久性を確保することを可能とした柱部材の接合構造を簡易かつ安価に提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明に係る柱部材の接合構造は、上側の柱部材の下端部に設けられた上鋼管と、下側の柱部材の上端部に設けられた下鋼管と、前記上鋼管および前記下鋼管の周囲に配置される複数の連結部材と、を備える柱部材の接合構造であって、前記上鋼管の外側面には、上下方向に沿って延在する複数の上ガセットプレートが周方向に間隔をあけて設けられており、前記下鋼管の外側面には、上下方向に沿って延在する複数の下ガセットプレートが周方向に間隔をあけて設けられており、前記各連結部材は、前記上鋼管および前記下鋼管の外側面を覆うカバープレートと、前記カバープレートと一体に形成されたスプライスプレートとを有し、前記カバープレートおよび前記スプライスプレートには防錆処理が施されていて、前記各連結部材の周縁部にはシール材が配設されており、上下に隣り合う上ガセットプレートおよび下ガセットプレートが、一の前記連結部材の前記スプライスプレートと他の前記連結部材の前記スプライスプレートとによって把持されていることを特徴としている。
【0009】
かかる柱部材の接合構造によれば、溶融亜鉛めっき等の防錆処理が施された連結部材により、柱部材同士の接合部を覆い、かつ連結部材の周縁部にシール材を配設しているため、接合部を外部と遮断することができ、ひいては、接続部における接続強度を確保しつつ耐久性を確保することが可能となる。
また、上下のガセットプレートを一対のスプライスプレートにより挟み込むことで柱部材同士を接合するため、柱部材同士の突合せ面の隙間幅を調節することができる。したがって、製作精度や建て方精度に起因する塔状構造物の角度ずれの調整(鉛直度の調整)を簡単に行うことができる。
【0010】
また、前記柱部材の接合構造は、前記柱部材の端面に配設された端板と、前記柱部材同士の突き合わせ部に介設された調整プレートとを備えていてもよい。
【0011】
かかる柱部材の接合構造によれば、柱部材同士の間に介設された調整プレートにより角度ずれが調整されるため、鉛直度の高い塔状構造物を簡単に構築することができる。また、調整プレートが介設されることで柱部材の端面に部分的に応力が集中する箇所が生じたとしても、端板により補強されているため品質が低下するおそれもない。
【発明の効果】
【0012】
本発明の柱部材の接合構造によれば、上下に連続する柱部材同士の接続強度を確保しつつも接続部での傾き調整が可能で、かつ、接続部の耐久性を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】(a)は柱部材の接合構造を示す立面図、(b)は(a)のX1−X1断面図である。
【図2】(a)は柱部材の一部を示す立面図、(b)は(a)のX2−X2断面図である。
【図3】(a)は図2の(b)のY1−Y1断面図、(b)は(a)のX3−X3断面図である。
【図4】(a)は連結部材を示す斜視図、(b)は連結部材の変形例を示す斜視図である。
【図5】(a)は従来の柱部材の接合構造を示す立面図、(b)は(a)のX4−X4断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本実施の形態では、柱部材10,20同士を軸方向で突き合わせて塔状構造物を構築する場合について説明する。
【0015】
柱部材の接合構造1は、図1の(a)および(b)に示すように、上側の柱部材(以下、単に「上柱部材」という)10と、下側の柱部材(以下、単に「下柱部材」という)20と、上柱部材10および下柱部材20の接続部に配置された複数の連結部材30,30,30とを備えている。
【0016】
上柱部材10は、図2の(a)および(b)に示すように、コンクリート部分である本体部11と、上鋼管12とを備えて構成された円柱状のプレキャスト部材である。
【0017】
本体部11の中心部には軸方向に貫通する中空部13が形成されている。なお、中空部13は、必ずしも形成されている必要はない。
本体部11の構成は限定されるものではなく、例えば、鉄筋コンクリートであってもよいし、プレストレスコンクリートであってもよい。
【0018】
上柱部材10(本体部11)の下端部には、上鋼管12が配設されている。
上鋼管12は、本体部11の下端部の外周囲を覆うように配設されている。なお、上鋼管12は、円形断面であって、外径が本体部11の外径と同じ大きさである。本体部11の下端部は縮径されていて、この縮径部分が上鋼管12内に挿入された状態となっている。
【0019】
上鋼管12の外側面には、上下方向(軸方向)に沿って延在する複数(本実施形態では3枚)の上ガセットプレート14,14,14が設けられている。複数の上ガセットプレート14,14,14は、周方向に対して等間隔で配設されている。
【0020】
上ガセットプレート14は、複数のボルト孔14a,14a,…が形成された鋼板からなり、上鋼管12の外側面に溶接接合されている。なお、上ガセットプレート14の形成方法は限定されるものではなく、例えば、押出成型等により上鋼管12と一体に形成してもよい。
【0021】
ボルト孔14aは、後記するボルトBのボルト径よりも大きな内径を有して形成されていて、角度調整により上ガセットプレート14が連結部材30に対して傾斜していたとしても、ボルトBを挿通できるようになっている。なお、ボルト孔14aは、長穴であってもよい。
【0022】
なお、上ガセットプレート14の枚数および配置は限定されるものではなく、必要とされる設計剛性および設計耐力に応じて、適宜増減させればよい。また、上ガセットプレート14の板厚やボルト孔14aの数も適宜設定すればよい。
【0023】
図3の(a)に示すように、上柱部材10の下端面には、上端板15が配設されている。
上端板15は、上鋼管12の下端に溶接接合された鋼板である。上端板15の中央部には、本体部11の中空部13に対応して貫通孔15aが形成されている。
【0024】
下柱部材20は、図2に示すように、コンクリート部分である本体部21と、下鋼管22とを備えて構成された円柱状のプレキャスト部材である。
【0025】
本体部21の中心部には、図3の(a)に示すように、軸方向に貫通する中空部23が形成されている。なお、中空部23は、必ずしも形成されている必要はない。
本体部21の構成は限定されるものではなく、例えば、鉄筋コンクリートであってもよいし、プレストレスコンクリートであってもよい。
【0026】
下柱部材20(本体部21)の上端部には、下鋼管22が配設されている。
下鋼管22は、本体部21の上端部の外周囲を覆うように配設されている。なお、下鋼管22は、円形断面であって、外径が本体部21の外径と同じ大きさである。本体部21の下端部は縮径されていて、この縮径部分が下鋼管22内に挿入された状態となっている。
【0027】
下鋼管22の外側面には、上下方向(軸方向)に沿って延在する複数(本実施形態では3枚)の下ガセットプレート24,24,24が設けられている。複数の下ガセットプレート24,24,24は、周方向に対して等間隔で配設されている。
【0028】
下ガセットプレート24は、複数のボルト孔24a,24a,…が形成された鋼板であり、下鋼管22の外側面に溶接接合されている。なお、下ガセットプレート24の形成方法は限定されるものではなく、例えば、押出成型等により上鋼管22と一体に形成してもよい。
【0029】
ボルト孔24aは、後記するボルトBのボルト径よりも大きな内径を有して形成されていて、角度調整により下ガセットプレート24が連結部材30に対して傾斜していたとしても、ボルトBを挿通できるようになっている。なお、ボルト孔24aは長穴であってもよい。
【0030】
下ガセットプレート24の数および配置は、上ガセットプレート14に応じて設定する。つまり、下ガセットプレート24の数は、上ガセットプレート14と同数であり、周方向に対して等間隔となるように配置されている。なお、下ガセットプレート24の板厚やボルト孔24aの数等は、適宜設定すればよい。
【0031】
図3の(a)に示すように、下側の柱部材20の上端面には、下端板25が配設されている。
下端板25は、下鋼管22の上端に溶接接合された鋼板からなる。下端板25の中央部には、本体部21の中空部23に対応して貫通孔25aが形成されている。
【0032】
上柱部材および下柱部材(以下、単に「柱部材10,20」と称する場合がある)は、遠心成形により形成されている。
柱部材10,20の形成は、上ガセットプレート14と上端板15とが固着された上鋼管12を型枠の一端部にセットするとともに、下ガセットプレート24と下端板25とが固着された下鋼管22を型枠の他端部にセットして、所定の配筋を行った後、型枠内にコンクリートを打設して遠心成形することにより行う。なお、柱部材10,20は、必ずしも上鋼管12および下鋼管22の両方を備える必要はない。
【0033】
図3の(a)および(b)に示すように、上端板15と下端板25との間には、調整プレート40が介設されている。
調整プレート40は、下側の柱部材20の上端面が製作誤差や施工誤差等により傾斜している場合に、下端板25の上面に配設される。調整プレート40によって、上側の柱部材10の建て方精度が確保される。
【0034】
調整プレート40は、平面視矩形の鋼板であって、上端板15および下端板25よりも小さい平面積を有している。調整プレート40の厚みは、下側の柱部材20の上端面の角度に応じて適宜設定すればよい。なお、調整プレート40の厚みは限定されるものではないが、0.5mm〜2.0mmの範囲内が望ましい。また、調整プレート40の形状も限定されるものではない。また、調整プレート40は、必要に応じて一方の面に対して他方の面(例えば上面に対して下面)が傾斜していてもよい。
【0035】
調整プレート40の周囲には、調整プレート40のズレ止めや、柱部材10,20同士の突合せ部の隙間埋めの観点から、エポキシ樹脂、グラウト、モルタル、接着剤等からなる充填材を充填する。調整プレート40の周囲に充填材を充填することで、調整プレート40の耐食性が高まる。
【0036】
本実施形態では、3枚の調整プレート40,40,40を、下端板25の上面の一部(図3の(b)において左側半面)に配設する。なお、調整プレート40の配置や枚数は限定されるものではない。
【0037】
連結部材30は、図1の(a)および(b)に示すように、周方向で隣り合う上ガセットプレート14,14の間に配置されるとともに、周方向で隣り合う下ガセットプレート24,24の間に配置されていて、上鋼管12および下鋼管22の側面を覆っている。要するに、連結部材30の上半部は周方向で隣り合う上ガセットプレート14,14の間に配置され、連結部材30の下半部は周方向で隣り合う下ガセットプレート24,24の間に配置される。以下、上ガセットプレート14と下ガセットプレート24を区別しない場合は、単に「ガセットプレート14,24」という。
【0038】
複数の連結部材30,30,30は、筒状を呈し、上鋼管12および下鋼管22の周囲を取り囲んでいる。
【0039】
連結部材30は、図4の(a)に示すように、上鋼管12および下鋼管22の外側面を覆うカバープレート31と、このカバープレート31と一体に形成されたスプライスプレート32,32とを有している。カバープレート31およびスプライスプレート32,32には、溶融亜鉛めっき加工が施されており、耐食性に優れている。なお、本実施形態では、防錆処理として溶融亜鉛めっきを行うものとしたが、防錆処理方法は限定されるものではない。
【0040】
カバープレート31は、鋼板により構成されていて、柱部材10,20の外側面形状に沿って、平面視で円弧状に湾曲している。すなわち、カバープレート31の上半部は上柱部材10の外側面に沿わされ、カバープレート31の下半部は下柱部材20の外側面に沿わされている。
【0041】
スプライスプレート32,32は、カバープレート31の端部を折り曲げることにより形成されていて、ガセットプレート14,24の側面に当接可能に形成されている。すなわち、スプライスプレート32の上半部は上ガセットプレート14にあてがわれ、スプライスプレート32の下半部は下ガセットプレート24にあてがわれる。
スプライスプレート32には、ガセットプレート14,24のボルト孔14a,24aの位置に応じてボルト孔32a,32a,…が形成されている。
【0042】
なお、図4の(b)に示す連結部材30’のように、カバープレート31’の両端部に別体のスプライスプレート32’,32’を固着してもよい。
また、カバープレート31(31’)は、スプライスプレート32(32’)よりも肉厚が薄く形成されていてもよい。
【0043】
連結部材30同士は、ガセットプレート14,24を挟んで互いのスプライスプレート32同士をボルトBにより締着することで接合されている。つまり、一の連結部材30のスプライスプレート32と、他の連結部材30のスプライスプレート32は、上下に隣り合う上ガセットプレート14および下ガセットプレート24を把持(挟持)した状態でボルトBにより接合されている。
【0044】
ボルトBは、スプライスプレート32,32とガセットプレート14,24を挿通した状態で締着されることで、スプライスプレート32,32をガセットプレート14,24に圧着させている。
【0045】
連結部材30の内側面(上鋼管12、下鋼管22またはガセットプレート14,24側の面)の周縁部にシール材50が設置されている。
つまり、上柱部材10と連結部材30の上半部との間の隙間、下柱部材20と連結部材30の下半部との間の隙間、連結部材30同士の間の隙間(ガセットプレート14,24の上下の端面および側端面)は、シール材50により密閉されている。なお、シール材50は、予め連結部材30に接着しておいてもよいし、連結部材30を柱部材10,20に取り付けた後、現場で充填してもよい。
【0046】
上柱部材10と下柱部材20は、上下に隣り合う上ガセットプレート14および下ガセットプレート24が、一の連結部材30のスプライスプレート32と他の連結部材30のスプライスプレート32とによって把持されていることで連結されている。
【0047】
本実施形態の柱部材の接合構造によれば、カバープレート31とスプライスプレート32,32とが一体に形成された連結部材30により上柱部材10と下柱部材20の接合部を覆うため、接合部が劣化から保護されている。
【0048】
すなわち、溶融亜鉛めっきされた連結部材30とシール材50により接合部(上鋼管12、下鋼管22、上端板15、下端板25、調整プレート40)が密閉されているため、これらを個別に溶融亜鉛めっきした場合と同様な耐久性を確保することができる。
よって、本実施形態によれば、上鋼管12、下鋼管22、上端板15、下端板25、調整プレート40等の鋼製部材を腐食から保護することができ、ひいては、上鋼管12、下鋼管22、上端板15、下端板25および調整プレート40に溶融亜鉛めっき等の保護処理に要する手間やコストを削減することが可能である。
【0049】
また、上下方向に沿って形成されたガセットプレート14,24を介して接合するため、上下方向に沿って配設される長尺物の設置の妨げとなることがない。
【0050】
スプライスプレート32,32による摩擦接合で上柱部材10と下柱部材20を接合するため、柱部材10,20同士の突合せ面の隙間幅の調節が可能となり、製作精度や建て方精度に起因する塔状構造物の角度ずれの調整を簡易に行うことができる。
【0051】
柱部材10,20同士の間に介設された調整プレート40により角度ずれが調整されるため、鉛直度の高い塔状構造物を簡単に構築することができる。
また、調整プレート40が介設されることで柱部材10,20の端面に部分的に応力が集中する箇所が生じたとしても、上端板15または下端板25により補強されているため品質が低下するおそれもない。
【0052】
連結部材30は、ボルト接合されているため、何らかの原因により腐食した場合には、交換可能である。
【0053】
本実施形態の柱部材の接合構造1を利用して、柱部材10,20を複数連結すれば、所望の高さの塔状構造物を構築することができる。
【0054】
以上、本発明について、好適な実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の各実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能であることはいうまでもない。
【0055】
例えば、前記実施形態では端板を配設する場合について説明したが、端板は必要応じて配設すればよく、省略してもよい。
また、調整プレートは必要に応じて配置すればよく、省略してもよい。
【0056】
柱部材の材質は限定されるものではなく、例えば鋼管柱であってもよい。
また、柱部材の形成方法は遠心成形に限定されるものではない。
【0057】
上ガセットプレートおよび下ガセットプレートのボルト孔について、内径をボルトのボルト径よりも大きくする場合について説明したが、上ガセットプレートまたは下ガセットプレートのいずれか一方のボルト孔のみの内径をボルトのボルト径よりも大きくしてもよい。また、スプライスプレートのボルト孔の形状により調整してもよい。
【符号の説明】
【0058】
1 柱部材の接合構造
10 上側の柱部材
12 上鋼管
14 上ガセットプレート
15 上端板
20 下側の柱部材
22 下鋼管
24 下ガセットプレート
25 下端板
30 連結部材
31 カバープレート
32 スプライスプレート
40 調整プレート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側の柱部材の下端部に設けられた上鋼管と、
下側の柱部材の上端部に設けられた下鋼管と、
前記上鋼管および前記下鋼管の周囲に配置される複数の連結部材と、を備える柱部材の接合構造であって、
前記上鋼管の外側面には、上下方向に沿って延在する複数の上ガセットプレートが周方向に間隔をあけて設けられており、
前記下鋼管の外側面には、上下方向に沿って延在する複数の下ガセットプレートが周方向に間隔をあけて設けられており、
前記各連結部材は、前記上鋼管および前記下鋼管の外側面を覆うカバープレートと、前記カバープレートと一体に形成されたスプライスプレートとを有し、
前記カバープレートおよび前記スプライスプレートには防錆処理が施されていて、
前記各連結部材の周縁部にはシール材が配設されており、
上下に隣り合う上ガセットプレートおよび下ガセットプレートが、一の前記連結部材の前記スプライスプレートと他の前記連結部材の前記スプライスプレートとによって把持されていることを特徴とする、柱部材の接合構造。
【請求項2】
上側の柱部材の下端面に設けられた上端板と、
下側の柱部材の上端面に設けられた下端板と、
前記上端板と前記下端板との間に介設された調整プレートと、を備えることを特徴とする、請求項1に記載の柱部材の接合構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−215037(P2012−215037A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−81624(P2011−81624)
【出願日】平成23年4月1日(2011.4.1)
【出願人】(000206211)大成建設株式会社 (1,602)
【Fターム(参考)】