梱包セット
【課題】地球環境に優しくかつ不使用時の管理が容易な梱包セットを提供する。
【解決手段】本発明に係る梱包セット１０では、カバーシート２０のキャップ間結合部２１が１対の保護キャップ１１，１１の間を常時連結し、ベルト１８が１対の保護キャップ１１，１１に固定されることで、梱包セット１０の主要構成部品である１対の保護キャップ１１，１１及びカバーシート２０と、梱包補助用部品であるベルト１８とが一体になり、不使用時における梱包セット１０の管理が容易になる。また、上記主要構成部品群とベルト１８との一体化により、梱包作業時においては、１対の保護キャップ１１，１１を梱包対象物９０に嵌合すると同時に、ベルト１８の取り廻し作業とカバーシート２０の保護キャップ１１，１１への一部固定作業とが一度に完了するので、効率よく梱包作業を行うことができる。
【解決手段】本発明に係る梱包セット１０では、カバーシート２０のキャップ間結合部２１が１対の保護キャップ１１，１１の間を常時連結し、ベルト１８が１対の保護キャップ１１，１１に固定されることで、梱包セット１０の主要構成部品である１対の保護キャップ１１，１１及びカバーシート２０と、梱包補助用部品であるベルト１８とが一体になり、不使用時における梱包セット１０の管理が容易になる。また、上記主要構成部品群とベルト１８との一体化により、梱包作業時においては、１対の保護キャップ１１，１１を梱包対象物９０に嵌合すると同時に、ベルト１８の取り廻し作業とカバーシート２０の保護キャップ１１，１１への一部固定作業とが一度に完了するので、効率よく梱包作業を行うことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、梱包対象物の両端部に１対の保護キャップを嵌合し、それら１対の保護キャップの間のキャップ間領域をカバーシートで包囲する梱包セットに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、この種の梱包セットとして、梱包対象物の下端部と上端部とにそれぞれ保護キャップを嵌合し、熱収縮性のフィルムでパッケージしたものが知られている（例えば、特許文献１，２参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００３−３４３６６号公報（第１図、第６図、段落［００３０］）
【特許文献２】特開２００６−１６８７６３号公報（第３図、段落［００１６］，［００１７］）
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上記した従来の梱包セットは、不使用時には主要構成部品である１対の保護キャップとフィルムとが別々になっているので、それら主要構成部品の管理が困難であった。また、梱包解体の度にフィルムがゴミになるので、地球環境上に優しくないという問題があった。
【０００５】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、地球環境に優しく、かつ、不使用時の管理が容易な梱包セットの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記目的を達成するためになされた請求項１の発明に係る梱包セットは、梱包対象物を間に挟んで対向配置され、梱包対象物の端部が嵌合される嵌合孔をそれぞれ有した１対の保護キャップと、１対の保護キャップの間のキャップ間領域を側方から包囲するカバーシートとを備えた梱包セットにおいて、カバーシートは、１対の保護キャップの間を常時連結し、キャップ間領域の一部を側方から覆うキャップ間結合部と、キャップ間結合部の一側部又は両側部から延設されてキャップ間領域の残り全体を覆う開閉幕部とからなり、開閉幕部がキャップ間結合部の両側部から延設されている場合には、両開閉幕部の先端同士を着脱可能に連結し、開閉幕部がキャップ間結合部の一側部から延設されている場合には、開閉幕部の先端部とキャップ間結合部の他方の側部とを着脱可能に連結する第１連結手段と、開閉幕部の縁部と１対の保護キャップの縁部とを着脱可能に連結する第２連結手段とを備えたところに特徴を有する。
【０００７】
請求項２の発明は、請求項１に記載の梱包セットにおいて、１対の保護キャップを互いに引き寄せる方向に締め付けるためのベルトが設けられ、ベルトは、１対の保護キャップに固定されると共に、締め付け量を調整するための締付調整部を１対の保護キャップの間に配置して備えているところに特徴を有する。
【０００８】
請求項３の発明に係る梱包セットは、梱包対象物を間に挟んで対向配置され、梱包対象物の端部が嵌合される嵌合孔をそれぞれ有した１対の保護キャップと、１対の保護キャップの間のキャップ間領域を側方から包囲するカバーシートとを備えた梱包セットにおいて、１対の保護キャップを互いに引き寄せる方向に締め付けるためのベルトが設けられ、ベルトは、１対の保護キャップの間を常時連結すると共に締め付け量を調整するための締付調整部を１対の保護キャップの間に配置して備えた第１ベルトと、キャップ間領域を間に挟んで第１ベルトに対向配置され、両端部が１対の保護キャップに固定されると共に締付調整部を１対の保護キャップの間に配置して備えた第２ベルトとからなり、カバーシートは、筒状をなしてその基端部が一方の保護キャップの外縁部に固定され、カバーシートの先端部と他方の保護キャップの外縁部とを着脱可能に連結する連結手段を備えたところに特徴を有する。
【０００９】
請求項４の発明に係る梱包セットは、梱包対象物を間に挟んで対向配置され、梱包対象物の端部が嵌合される嵌合孔をそれぞれ有した１対の保護キャップと、１対の保護キャップの間のキャップ間領域を側方から包囲するカバーシートとを備えた梱包セットにおいて、カバーシートは、１対の保護キャップの間を常時連結する筒状をなし、一方の保護キャップとカバーシートとの連結部分は、一方の保護キャップの一部とカバーシートの端部開口縁の一部とを着脱可能に連結し、離脱状態でカバーシートの端部開口を梱包対象物が挿通可能な大きさに開放するための着脱連結部と、一方の保護キャップの他の一部とカバーシートの他の一部とを常時連結された状態に保持するための常接連結部とからなり、他方の保護キャップとカバーシートとの連結部分は、他方の保護キャップがカバーシートの端部開口縁を閉塞した状態に常時保持するための常閉連結部とからなるところに特徴を有する。
【００１０】
請求項５の発明は、請求項１乃至４の何れか１の請求項に記載の梱包セットにおいて、各保護キャップは、発泡樹脂の成形品であるキャップ本体を袋体で包んでなり、キャップ間結合部は、各保護キャップの袋体に連結されているところに特徴を有する。
【００１１】
請求項６の発明は、請求項５に記載の梱包セットにおいて、袋体の開口縁には、キャップ本体同士の対向面の外縁部に係止して、キャップ本体を袋体に抜け止めするキャップ係止部が備えられ、キャップ係止部による係止を解除して袋体からキャップ本体を取り出し可能としたところに特徴を有する。
【００１２】
請求項７の発明は、請求項１乃至６の何れか１の請求項に記載の梱包セットにおいて、カバーシートには、緩衝材を収容するための緩衝材収容ポケットが備えられているところに特徴を有する。
【００１３】
請求項８の発明に係る梱包セットは、梱包対象物を間に挟んで対向配置され、梱包対象物の端部が嵌合される嵌合孔をそれぞれ有した１対の保護キャップと、１対の保護キャップの間のキャップ間領域を側方から包囲するカバーシートとを備えた梱包セットにおいて、カバーシートは、１対の保護キャップの間を常時連結する筒状をなし、一方の保護キャップは、カバーシートの端部開口に常時連結され、梱包対象物を挿通可能なキャップ枠体と、キャップ枠体に回動可能に連結されると共に嵌合孔を内面に備えた回動蓋とからなり、キャップ枠体には、回動蓋がキャップ枠体の内側開口を閉塞した状態に保持及びその保持を解除可能とするための蓋枠係止部が備えられているところに特徴を有する。
【００１４】
なお、請求項１〜８の発明における「常時」とは、「梱包セットの通常の使用時と通常の不使用時とを区別することなく常に」という意味であり、通常ではない、例えば、梱包セットのメンテナンス時やクリーニング時は、請求項１〜８の発明における「常時」には含まれない。
【発明の効果】
【００１５】
［請求項１の発明］
請求項１の構成によれば、カバーシートのキャップ間結合部が１対の保護キャップの間を常時連結しているので、梱包セットの主要構成部品である１対の保護キャップとカバーシートとが一体になり、不使用時における梱包セットの管理が容易になる。また、上記主要構成部品の一体化により、梱包作業時においては、１対の保護キャップを梱包対象物に嵌合すると同時に、カバーシートの保護キャップへの一部固定作業とが一度に完了するので、その後、第１及び第２の連結手段によるカバーシートの保護キャップ等への連結作業をスムーズに行うことができる。即ち、本発明の梱包セットによれば、効率よく梱包作業を行うことができる。さらに、第１及び第２の連結手段によるカバーシートの連結を解除すれば、梱包対象物から梱包セットを除去することができるので、梱包セットを再利用することができ、ゴミの発生が抑えられ、地球環境にも優しい。
【００１６】
［請求項２の発明］
請求項２の構成によれば、ベルトが１対の保護キャップに固定されているので、梱包セットの主要構成部品である１対の保護キャップ及びカバーシートと、梱包補助用部品であるベルトとが一体になり、不使用時における梱包セットの管理が容易になる。また、上記主要構成部品群とベルトとの一体化により、梱包作業時においては、１対の保護キャップを梱包対象物に嵌合すると同時に、ベルトの取り廻し作業も完了するので、その後、ベルトの締め作業とをスムーズに行うことができる。即ち、本発明の梱包セットによれば、更に効率よく梱包作業を行うことができる。また、締付調整部にてベルトの締め付けを解除すれば、梱包対象物から梱包セットを除去することができるので、梱包セットを再利用することができ、ゴミの発生が抑えられ、地球環境にも優しい。
【００１７】
［請求項３の発明］
請求項３の構成によれば、第１ベルトが１対の保護キャップの間を常時連結し、筒状のカバーシートの基端部が一方の保護キャップに固定されることで、梱包セットの主要構成部品である１対の保護キャップ及びカバーシートと、梱包補助用部品であるベルトとが一体になり、不使用時における梱包セットの管理が容易になる。また、上記主要構成部品群とベルトとの一体化により、梱包作業時においては、１対の保護キャップを梱包対象物に嵌合すると同時に、ベルトの取り廻し作業とカバーシートの保護キャップへの一部固定作業とが一度に完了するので、その後、連結手段によるカバーシートの一方の保護キャップへの連結作業と、ベルトの締め作業とをスムーズに行うことができる。即ち、本発明の梱包セットによれば、効率よく梱包作業を行うことができる。さらに、締付調整部にてベルトの締め付けを解除すると共に、連結手段によるカバーシートの連結を解除すれば、梱包対象物から梱包セットを除去することができるので、梱包セットを再利用することができ、ゴミの発生が抑えられ、地球環境にも優しい。
【００１８】
［請求項４の発明］
請求項４の構成によれば、カバーシートが１対の保護キャップの間を常時連結しているので、不使用時における梱包セットの管理が容易になる。また、梱包作業時においては、一方の保護キャップとカバーシートとの間の着脱連結部を離脱状態とし、これにより開放したカバーシートの端部開口から内側に梱包対象物を挿通して、他方の保護キャップの嵌合孔に梱包対象物の端部を嵌合すればよい。そして、一方の保護キャップの嵌合孔に梱包対象物の端部を嵌合してから着脱連結部を連結状態にして梱包作業が完了する。このように、本発明の梱包セットによれば、カバーシートと１対の保護キャップとが常時連結されているので、１対の保護キャップの梱包対象物への嵌合作業の完了と同時に、カバーシートの保護キャップに対する一部固定作業が完了し、効率よく梱包作業を行うことができる。梱包時と逆の作業を行って梱包対象物から梱包セットを除去することができるので、梱包セットを再利用することができ、ゴミの発生が抑えられ、地球環境にも優しい。
【００１９】
［請求項５の発明］
請求項５の梱包セットでは、保護キャップが、発泡樹脂の成形品であるキャップ本体に袋体を被せた構造になっているので、キャップ本体の損傷が防がれる。また、袋体にカバーシートのキャップ間結合部を固定したので、発泡樹脂の成形品であるキャップ本体にカバーシートのキャップ間結合部を直に固定した場合に比べて固定部分の強度確保が容易になる。
【００２０】
［請求項６の発明］
請求項６の梱包セットでは、袋体からキャップ本体を取り出し、袋体とカバーシートとを丸洗いすることができる。また、梱包対象物の種類に応じてキャップ本体を交換することもできる。
【００２１】
［請求項７の発明］
請求項７の梱包セットでは、カバーシートに備えた緩衝材収容ポケットに緩衝材を収容して、梱包対象物の保護を強化することができる。
【００２２】
［請求項８の発明］
請求項８の構成によれば、カバーシートが１対の保護キャップの間を常時連結しているので、不使用時における梱包セットの管理が容易になる。また、梱包作業時においては、一方の保護キャップのキャップ枠体に対して回動蓋を開き、キャップ枠体の内側開口に梱包対象物を挿通して、他方の保護キャップの嵌合孔に梱包対象物の端部を嵌合すればよい。そして、回動蓋がキャップ枠体の内側開口を閉塞しかつ回動蓋の嵌合孔に梱包対象物の端部が嵌合した状態にして、キャップ枠体と回動蓋とを蓋枠固定部にて固定して梱包作業が完了する。このように、本発明の梱包セットによれば、カバーシートと１対の保護キャップとが常時連結されているので、１対の保護キャップの梱包対象物への嵌合作業の完了と同時に、カバーシートの１対の保護キャップに対する固定作業が完了し、効率よく梱包作業を行うことができる。梱包時と逆の作業を行って梱包対象物から梱包セットを除去することができるので、梱包セットを再利用することができ、ゴミの発生が抑えられ、地球環境にも優しい。
【図面の簡単な説明】
【００２３】
【図１】本発明の第１実施形態に係る梱包セット及び梱包対象物の斜視図
【図２】梱包セットの分解斜視図
【図３】保護キャップの部分断面図
【図４】梱包途中の梱包セット及び梱包対象物の斜視図
【図５】梱包途中の梱包セットの斜視図
【図６】（Ａ）梱包セットの前側斜視図，（Ｂ）梱包セットの後側斜視図
【図７】バックルの斜視図
【図８】第２実施形態に係る梱包セットの梱包途中の斜視図
【図９】（Ａ）梱包セットの前側斜視図，（Ｂ）梱包セットの後側斜視図
【図１０】本発明の変形例（１）に係る梱包セットの斜視図
【図１１】本発明の変形例（８）に係る梱包セットの斜視図
【図１２】本発明の変形例（９）に係る梱包セットの斜視図
【発明を実施するための形態】
【００２４】
［第１実施形態］
以下、本発明の実施形態を図１〜図７に基づいて説明する。図１に示すように、本実施形態の梱包セット１０の梱包対象物９０は、例えば、給湯器であって、全体が直方体状になっている。また、梱包対象物９０は、前後方向より左右方向に大きくなっている。そして、梱包対象物９０の上端部における前面中央からは円柱突部９０Ａが前方に突出し、上端部における後面中央からは、突片９０Ｂが上方に突出している。
【００２５】
本実施形態の梱包セット１０は、梱包対象物９０の上端部と下端部とに嵌合可能な１対の保護キャップ１１，１１と、それら保護キャップ１１，１１を互いに引き寄せるように締付可能なベルト１８と、両保護キャップ１１，１１の間のキャップ間領域Ｒ１を全側方から包囲するためのカバーシート２０とを備えている。
【００２６】
各保護キャップ１１は、キャップ本体１２を袋体１５で包んでなる。キャップ本体１２は、例えば、独立発泡構造の発泡ポリプロピレン又は発泡ポリエチレン（より具体的には、カネカ株式会社製の「エペラン」。「エペラン」は同社の登録商標）の成形品であって、全体が扁平の直方体形状になっている。また、キャップ本体１２の平面形状は、梱包対象物９０の平面形状の長方形より大きな長方形になっている。
【００２７】
キャップ本体１２，１２同士の対向面である各キャップ本体１２の内向端面１２Ａには、それぞれ嵌合孔１３が陥没形成されている。嵌合孔１３は、直方体形状の内部空間を有した孔本体部１３Ａの一側面中央に、その孔本体部１３Ａより小さい直方体形状の内部空間を有した突部受容部１３Ｂを備えた形状になっている。また、孔本体部１３Ａの奥面のうち突部受容部１３Ｂから離れたが側の縁部に、図示しない奥面溝が形状されている。そして、上側に配置されたキャップ本体１２においては、梱包対象物９０の本体部分における上端部が孔本体部１３Ａに嵌合され、円柱突部９０Ａが突部受容部１３Ｂに嵌合され、さらに、突片９０Ｂが図示しない奥面溝に嵌合される。一方、下側に配置されたキャップ本体１２においては、梱包対象物９０の本体部分における下端部が孔本体部１３Ａに嵌合され、突部受容部１３Ｂ及び奥面溝は空いた状態になる。そして、１対の保護キャップ１１，１１が梱包対象物９０の上下両端部に嵌合されると、それら保護キャップ１１，１１の間に直方体状のキャップ間領域Ｒ１が形成される。
【００２８】
袋体１５は、例えば、樹脂製の布地（例えば、所謂、「エステル布」）を、図２に示すように一面開放の略直方体状に縫製した構造になっている。また、袋体１５の開口縁には、図３に示した環状ゴム１６が取り付けられ、袋体１５の開口縁全体が、本発明に係るキャップ係止部１７になっている。そして、袋体１５が、キャップ本体１２の外向端面１２Ｂ及び全側面１２Ｓを被覆し、キャップ係止部１７がキャップ本体１２の内向端面１２Ａの縁部に係止している。なお、環状ゴム１６を伸ばして、キャップ係止部１７とキャップ本体１２との係止を解除することで、キャップ本体１２を袋体１５から取り出すことができる。
【００２９】
図６（Ａ）及び図６（Ｂ）に示すように、各保護キャップ１１の前向側面１１Ｆと後向側面１１Ｂには、それぞれ１対ずつのベルト１８，１８が固定されている。各ベルト１８は、樹脂製の布地で構成され、基端部が保護キャップ１１の袋体１５に縫いつけて固定されている。
【００３０】
上側の保護キャップ１１から下方に延びた各ベルト１８の先端には、バックル１９（本発明の「締付調整部」に相当する）が備えられている。バックル１９は、例えば、図７（Ａ）に示すように、四角形の金属枠体１９Ｗにおける１対の側辺間に中間バー１９Ｂを差し渡した構造になっている。そして、金属枠体１９Ｗの上辺部分に上側のベルト１８を巻き付けて上方に折り返された状態に縫い付けられている。
【００３１】
カバーシート２０（図２参照）は、例えば、袋体１５と同じ樹脂製の布地で構成され、全体が水平方向に延びた帯状になっている。また、カバーシート２０の長手方向における中間部分は、両袋体１５，１５と一体になって保護キャップ１１，１１に固定されている。そして、カバーシート２０のうち両保護キャップ１１，１１に固定された部分の間の矩形領域が、本発明に係るキャップ間結合部２１をなし、そのキャップ間結合部２１の両側部から延びた部分が、本発明に係る開閉幕部２２，２３になっている（以下、第１開閉幕部２２と第２開閉幕部２３という）。
【００３２】
図１に示すように、キャップ間結合部２１は、保護キャップ１１の後向側面１１Ｂと同じ水平長をなし、キャップ間領域Ｒ１における後面側全体を覆う。図４に示すように、第１開閉幕部２２は、保護キャップ１１の横向側面１１Ｙの水平長と略同じ水平長をなし、キャップ間領域Ｒ１における一側面を覆う。図２に示すように、第２開閉幕部２３は、保護キャップ１１の横向側面１１Ｙと前向側面１１Ｆとを合わせた水平長より若干長くなっており、図５に示すように、キャップ間領域Ｒ１（図４参照）の一側面と前面とを覆い、かつ、第１開閉幕部２２に先端縁に重ねられる。そして、第１及び第２の開閉幕部２２，２３の先端縁を重ねた状態に保持するために、互いに係合可能な「面ファスナー」である第１マジックテープ２４Ａ，２４Ｂ（本発明の「第１連結手段」に相当する。）が、それら第１及び第２の開閉幕部２２，２３の先端縁に沿って設けられている。なお、「マジックテープ」は、株式会社クラレの登録商標である。
【００３３】
また、図２に示すように、第１及び第２の開閉幕部２２，２３は、共にキャップ間結合部２１より上下方向に幅広になっていて、図４に示すように、第１及び第２の開閉幕部２２，２３における上下の縁部を、保護キャップ１１，１１の横向側面１１Ｙ及び前向側面１１Ｆにおけるキャップ間領域Ｒ１側の縁部に重ねることが可能になっている。そして、第１及び第２の開閉幕部２２，２３の上下の縁部と保護キャップ１１，１１の横向側面１１Ｙ及び前向側面１１Ｆの縁部とを重ねた状態に保持するために、互いに係合可能な第２マジックテープ２５Ａ，２５Ｂ（本発明の「第２連結手段」に相当する）が、図２に示すように、第１及び第２の開閉幕部２２，２３の上下の縁部と保護キャップ１１，１１の横向側面１１Ｙ及び前向側面１１Ｆの縁部とに沿って設けられている。
【００３４】
本実施形態の梱包セット１０の構成に関する説明は以上である。次に、この梱包セット１０の作用効果について説明する。梱包セット１０で梱包対象物９０を梱包するには、その準備として、例えば、下側の保護キャップ１１を床面（又は地面）に載置し、その後側の床面にカバーシート２０及び上側の保護キャップ１１を載置しておく。そして、図１に示すように、下側の保護キャップ１１の嵌合孔１３に梱包対象物９０の下端部を嵌合してから、図４に示すように、上側の保護キャップ１１を梱包対象物９０の上端部に嵌合する。すると、カバーシート２０のキャップ間結合部２１が１対の保護キャップ１１，１１の間に張られた状態になる。
【００３５】
次いで、第１開閉幕部２２を水平に引っ張った状態にして、キャップ間結合部２１の一側部を中心に回動し、第１開閉幕部２２の上下の縁部を、両保護キャップ１１，１１における一方の横向側面１１Ｙ，１１Ｙの縁部に重ねる。すると、第１開閉幕部２２と各保護キャップ１１の横向側面１１Ｙとの間で第２マジックテープ２５Ａ，２５Ｂが互いに係合し、第１開閉幕部２２が、保護キャップ１１，１１における横向側面１１Ｙ，１１Ｙの縁部間に張られて、キャップ間領域Ｒ１側の一方の側面を覆った状態になる。
【００３６】
次いで、第２開閉幕部２３を水平に引っ張った状態にして、キャップ間結合部２１の一側部を中心に回動し、第２開閉幕部２３の上下の縁部を、両保護キャップ１１，１１における他方の横向側面１１Ｙ，１１Ｙの縁部に重ねる。すると、第２開閉幕部２３と各保護キャップ１１の横向側面１１Ｙとの間で第２マジックテープ２５Ａ，２５Ｂが互いに係合して、第２開閉幕部２３が、保護キャップ１１，１１における横向側面１１Ｙ，１１Ｙの縁部間に張られて、キャップ間領域Ｒ１側の他方の側面を覆った状態になる。
【００３７】
そして、第２開閉幕部２３を保護キャップ１１，１１の角部で折り曲げ、第２開閉幕部２３の上下の縁部を、両保護キャップ１１，１１における前向側面１１Ｆ，１１Ｆの縁部に重ねる。すると、第２開閉幕部２３と各保護キャップ１１の前向側面１１Ｆとの間で第２マジックテープ２５Ａ，２５Ｂが互いに係合し、第２開閉幕部２３が、保護キャップ１１，１１における前向側面１１Ｆ，１１Ｆの縁部間に張られて、キャップ間領域Ｒ１側の前面を覆った状態になる。そして、第２開閉幕部２３の先端部を第１開閉幕部２２の先端部に外側から重ねる。すると、第１及び第２の開閉幕部２２，２３の先端部の間で、第１マジックテープ２４Ａ，２４Ｂが互いに係合し、第１及び第２の開閉幕部２２，２３の先端部が互いに固定される。
【００３８】
次いで、図７（Ｂ）に示すように、下側の各ベルト１８の先端部を、上側の各ベルト１８のバックル１９における中間バー１９Ｂに巻き付けて下方し折り返し、金属枠体１９Ｗの下辺と中間バー１９Ｂとの間に通して下方に引く。すると、下側のベルト１８における折り返された部分が、ベルト１８の中間部と金属枠体１９Ｗの下辺部分との間に挟まり、下側のベルト１８が任意の引っ張り位置に摩擦係止される。そこで、保護キャップ１１，１１が梱包対象物９０を挟み付けるようにベルト１８を締め付け、保護キャップ１１，１１と梱包対象物９０との間のガタを排除した状態に保持する。以上で、梱包セット１０による梱包対象物９０の梱包作業が完了する。
【００３９】
梱包セット１０を梱包対象物９０から除去するには、バックル１９の金属枠体１９Ｗを回動して上記した摩擦係止を解除し、ベルト１８を緩め、例えば、保護キャップ１１の前側に配置された上下のベルト１８，１８を別々にする。なお、保護キャップ１１の後側に配置されたベルト１８，１８同士は、分離しなくてもよい。そして、第２開閉幕部２３の先端部を第１開閉幕部２２の先端部から剥がすようにして、第１マジックテープ２４Ａ，２４Ｂ同士の係合を解除し、さらに、第１及び第２の開閉幕部２２，２３を保護キャップ１１，１１の縁部から剥がすようにして、第２マジックテープ２５Ａ，２５Ｂ同士の係合を解除する。そして、上側の保護キャップ１１を梱包対象物９０から離脱し、梱包対象物９０を下側の保護キャップ１１から抜き取れる。これにより、梱包セット１０の除去作業が完了する。
【００４０】
上記したように本実施形態の梱包セット１０によれば、カバーシート２０のキャップ間結合部２１が１対の保護キャップ１１，１１の間を常時連結し、ベルト１８が１対の保護キャップ１１，１１に固定されることで、梱包セット１０の主要構成部品である１対の保護キャップ１１，１１及びカバーシート２０と、梱包補助用部品であるベルト１８とが一体になり、不使用時における梱包セット１０の管理が容易になる。また、上記主要構成部品群とベルト１８と一体化により、梱包作業時においては、１対の保護キャップ１１，１１を梱包対象物９０に嵌合すると同時に、ベルト１８の取り廻し作業とカバーシート２０の保護キャップ１１，１１への一部固定作業とが一度に完了するので、その後、カバーシート２０の保護キャップ１１等への連結作業と、ベルト１８の締め作業とをスムーズに行うことができる。即ち、本実施形態の梱包セット１０によれば、効率よく梱包作業を行うことができる。さらに、バックル１９にてベルト１８の締め付けを解除すると共に、第１及び第２のマジックテープ２４Ａ，２４Ｂ，２５Ａ，２５Ｂによるカバーシート２０の連結を解除すれば、梱包対象物９０から梱包セット１０を除去することができるので、梱包セット１０を再利用することができ、ゴミの発生が抑えられ、地球環境にも優しい。しかも、不使用時には、カバーシート２０を圧縮又は折り畳んで梱包セット１０全体をコンパクトにすることができる。
【００４１】
また、保護キャップ１１，１１が、発泡樹脂の成形品であるキャップ本体１２に袋体１５を被せた構造になっているので、キャップ本体１２の損傷が防がれる。さらに、袋体１５にカバーシート２０のキャップ間結合部２１及びベルト１８を固定したので、発泡樹脂の成形品であるキャップ本体１２にキャップ間結合部２１及びベルト１８を直に固定した場合に比べて固定部分の強度確保が容易になる。その上、袋体１５からキャップ本体１２を取り出せば、袋体１５とカバーシート２０とベルト１８とを丸洗いすることができる。また、梱包対象物９０の種類に応じてキャップ本体１２を交換することもできる。
【００４２】
［第２実施形態］
本実施形態の梱包セット１０Ｖは、図８及び図９に示されている。この梱包セット１０Ｖでは、カバーシート２０Ｖが角筒状構造をなし、そのカバーシート２０Ｖの上端部が上側の保護キャップ１１の側面における下縁部に固定されている。そして、カバーシート２０Ｖの下端部と下側の保護キャップ１１の側面における上縁部を重ねた状態に保持するために、それらカバーシート２０Ｖの下端部と下側の保護キャップ１１の側面における上縁部とにマジックテープ２６（カバーシート２０Ｖ側のマジックテープは図示せず）が備えられている。その他の構成に関しては、第１実施形態と同じであるので、重複した説明は省略する。
【００４３】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態の梱包セット１０Ｖでは、不使用時には、例えば、両保護キャップ１１，１１の後側に配置された上下のベルト１８，１８は、常時、バックル１９によって結合した状態にしておく。そして、梱包対象物９０を梱包する場合には、その準備として、両保護キャップ１１，１１の前側に配置された上下のベルト１８，１８を、互いに分離した状態とし、かつ、カバーシート２０Ｖを上側の保護キャップ１１側に手繰り寄せておく。この状態で、下側の保護キャップ１１の嵌合孔１３に梱包対象物９０の下端部を嵌合し、上側の保護キャップ１１を梱包対象物９０の上端部に嵌合する。すると、後側のベルト１８，１８が上下の保護キャップ１１，１１の間に差し渡された状態になると共に、前側のベルト１８，１８が上下方向に対向配置される。そして、バックル１９にて各ベルト１８の締め付け量を調整してから、カバーシート２０Ｖを下方に延ばし、そのカバーシート２０Ｖの下端部を、下方の保護キャップ１１にマジックテープ２６にて連結する。以上により、梱包作業が完了する。このように、本実施形態の梱包セット１０Ｖによっても、第１実施形態の梱包セット１０と同様に、カバーシート２０Ｖとベルト１８とが１対の保護キャップ１１，１１に固定されているので、１対の保護キャップ１１，１１を梱包対象物９０に嵌合すると同時に、ベルト１８の取り廻し作業とカバーシート２０Ｖの保護キャップ１１への一部固定作業とが一度に完了し、効率よく梱包作業を行うことができると共に、不使用時の梱包セット１０Ｖの管理も容易になる。
【００４４】
さらに、バックル１９にて前側のベルト１８の締め付けを解除すると共に、マジックテープ２６によるカバーシート２０Ｖの連結を解除すれば、梱包対象物９０から梱包セット１０Ｖを除去することができるので、梱包セット１０Ｖを再利用することができ、ゴミの発生が抑えられ、地球環境にも優しい。
【００４５】
［他の実施形態］
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【００４６】
（１）前記第１実施形態の梱包セット１０の変形例として、図１０に示すように、カバーシート２０の内面に複数の緩衝材収容ポケット２０Ｐを設け、例えば、発泡樹脂製の緩衝板材４０を各緩衝材収容ポケット２０Ｐの上面開口から内側に挿入し、これら緩衝板材４０にて梱包対象物９０を全側方から囲む構成にしてもよい。
【００４７】
（２）前記第１実施形態の梱包セット１０では、ベルト１８，１８が保護キャップ１１，１１の前向側面１１Ｆと後向側面１１Ｂに固定されていたが、それらベルト１８，１８を保護キャップ１１，１１の横向側面１１Ｙ，１１Ｙに固定してもよい。
【００４８】
（３）前記第１実施形態の梱包セット１０において、キャップ間結合部２１に重ねて設けられた後側のベルト１８を排除し、前側のベルト１８の締め付け力をキャップ間結合部２１にて受けるようにしてもよい。即ち、キャップ間結合部２１をベルトの一部として兼用してもよい。
【００４９】
（４）前記第１実施形態の梱包セット１０では、保護キャップ１１，１１における４つの側面のうち一側面にのみカバーシート２０が固定されていたが、保護キャップ１１，１１における４つの側面のうち２つの側面、３つの側面にカバーシート２０を固定してもよい。
【００５０】
（５）前記第１と第２の実施形態の梱包セット１０，１０Ｖでは、保護キャップ１１の平面形状が長方形であったが、これに限定されず、保護キャップの平面形状が円形であってもよいし、三角形、又は、五角形以上の多角形であってもよい。
【００５１】
（６）前記第１実施形態の梱包セット１０では、カバーシート２０の保護キャップ１１等への連結のための連結手段として、マジックテープ２４Ａ，２４Ｂ，２５Ａ，２５Ｂを用いていたが、ジッパー、ホック、ボタン等を連結手段として用いてもよい。
【００５２】
（７）前記第１実施形態の梱包セット１０には、ベルト１８，１８が備えられていたが、１対の保護キャップとカバーシートのみで構成された梱包セットも本発明の技術的範囲に含まれる。
【００５３】
（８）図１１に示した梱包セット１０Ｗでは、筒状のカバーシート２０Ｗの下端部全体が下方の保護キャップ１１の側面全体に常時連結される一方、そのカバーシート２０Ｗの上端開口縁は、一部のみが上側の保護キャップ１１の後向側面１１Ｂに常時連結され、前記一部以外が、保護キャップ１１の横向側面１１Ｙ，１１Ｙと前向側面１１Ｆに対して、マジックテープ２５Ａ，２５Ｂにて着脱可能に連結される構成になっている。この構成によっても不使用時における梱包セット１０Ｗの管理が容易になる。なお、梱包作業時においては、上側の保護キャップ１１とカバーシート２０Ｗとの間をマジックテープ２５Ａ，２５Ｂ（本発明の「着脱連結部」に相当する）にて離脱状態とし、これにより開放したカバーシート２０Ｗの上端開口から内側に梱包対象物９０を挿通して、下側の保護キャップ１１の嵌合孔１３に梱包対象物９０の端部を嵌合すればよい。そして、上側の保護キャップ１１の嵌合孔１３に梱包対象物９０の端部を嵌合してからマジックテープ２５Ａ，２５Ｂを連結状態にして梱包作業が完了する。
【００５４】
（９）図１２に示した梱包セット１０Ｘでは、筒状のカバーシート２０Ｘの両端部が上下の保護キャップ１１の側面全体に常時連結されている。また、上側の保護キャップ１１Ｘが、カバーシート２０Ｘに常時連結されたキャップ枠体５１と、キャップ枠体５１にヒンジ５２により回動可能に連結されかつ内面に嵌合孔１３を備えた回動蓋５０とからなり、その回動蓋５０をキャップ枠体５１の内側開口５３を閉塞した状態に保持及びその保持を解除可能とするための蓋枠係止部材５４が回動支持軸５４Ｐによりキャップ枠体５１に回動可能に取り付けられている。この梱包セット１０Ｘでは、梱包作業時においては、回動蓋５０を開き、キャップ枠体５１の内側開口５３に梱包対象物９０を挿通して、下側の保護キャップ１１の嵌合孔１３に嵌合してから回動蓋５０を閉塞し、回動蓋５０の嵌合孔１３に梱包対象物９０の端部を嵌合すればよい。そして、蓋枠係止部材５４によって回動蓋５０を閉塞状態に固定すれば、梱包作業が完了する。この梱包セット１０Ｘによっても効率よく梱包作業を行うことができると共にゴミの発生が抑えられ、不使用時に管理が容易になる。
【符号の説明】
【００５５】
１０，１０Ｖ，１０Ｗ，１０Ｘ 梱包セット
１１ 保護キャップ
１２ キャップ本体
１３ 嵌合孔
１５ 袋体
１７ キャップ係止部
１８ ベルト
１９ バックル（締付調整部）
２０，２０Ｖ，２０Ｗ，２０Ｘ カバーシート
２０Ｐ 緩衝材収容ポケット
２１ キャップ間結合部
２２ 第１開閉幕部
２３ 第２開閉幕部
２４Ａ，２４Ｂ 第１マジックテープ（第１連結手段）
２５Ａ，２５Ｂ 第２マジックテープ（第２連結手段）
２６ マジックテープ（連結手段）
４０ 緩衝材
９０ 梱包対象物９０
Ｒ１ キャップ間領域
【技術分野】
【０００１】
本発明は、梱包対象物の両端部に１対の保護キャップを嵌合し、それら１対の保護キャップの間のキャップ間領域をカバーシートで包囲する梱包セットに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、この種の梱包セットとして、梱包対象物の下端部と上端部とにそれぞれ保護キャップを嵌合し、熱収縮性のフィルムでパッケージしたものが知られている（例えば、特許文献１，２参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００３−３４３６６号公報（第１図、第６図、段落［００３０］）
【特許文献２】特開２００６−１６８７６３号公報（第３図、段落［００１６］，［００１７］）
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上記した従来の梱包セットは、不使用時には主要構成部品である１対の保護キャップとフィルムとが別々になっているので、それら主要構成部品の管理が困難であった。また、梱包解体の度にフィルムがゴミになるので、地球環境上に優しくないという問題があった。
【０００５】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、地球環境に優しく、かつ、不使用時の管理が容易な梱包セットの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記目的を達成するためになされた請求項１の発明に係る梱包セットは、梱包対象物を間に挟んで対向配置され、梱包対象物の端部が嵌合される嵌合孔をそれぞれ有した１対の保護キャップと、１対の保護キャップの間のキャップ間領域を側方から包囲するカバーシートとを備えた梱包セットにおいて、カバーシートは、１対の保護キャップの間を常時連結し、キャップ間領域の一部を側方から覆うキャップ間結合部と、キャップ間結合部の一側部又は両側部から延設されてキャップ間領域の残り全体を覆う開閉幕部とからなり、開閉幕部がキャップ間結合部の両側部から延設されている場合には、両開閉幕部の先端同士を着脱可能に連結し、開閉幕部がキャップ間結合部の一側部から延設されている場合には、開閉幕部の先端部とキャップ間結合部の他方の側部とを着脱可能に連結する第１連結手段と、開閉幕部の縁部と１対の保護キャップの縁部とを着脱可能に連結する第２連結手段とを備えたところに特徴を有する。
【０００７】
請求項２の発明は、請求項１に記載の梱包セットにおいて、１対の保護キャップを互いに引き寄せる方向に締め付けるためのベルトが設けられ、ベルトは、１対の保護キャップに固定されると共に、締め付け量を調整するための締付調整部を１対の保護キャップの間に配置して備えているところに特徴を有する。
【０００８】
請求項３の発明に係る梱包セットは、梱包対象物を間に挟んで対向配置され、梱包対象物の端部が嵌合される嵌合孔をそれぞれ有した１対の保護キャップと、１対の保護キャップの間のキャップ間領域を側方から包囲するカバーシートとを備えた梱包セットにおいて、１対の保護キャップを互いに引き寄せる方向に締め付けるためのベルトが設けられ、ベルトは、１対の保護キャップの間を常時連結すると共に締め付け量を調整するための締付調整部を１対の保護キャップの間に配置して備えた第１ベルトと、キャップ間領域を間に挟んで第１ベルトに対向配置され、両端部が１対の保護キャップに固定されると共に締付調整部を１対の保護キャップの間に配置して備えた第２ベルトとからなり、カバーシートは、筒状をなしてその基端部が一方の保護キャップの外縁部に固定され、カバーシートの先端部と他方の保護キャップの外縁部とを着脱可能に連結する連結手段を備えたところに特徴を有する。
【０００９】
請求項４の発明に係る梱包セットは、梱包対象物を間に挟んで対向配置され、梱包対象物の端部が嵌合される嵌合孔をそれぞれ有した１対の保護キャップと、１対の保護キャップの間のキャップ間領域を側方から包囲するカバーシートとを備えた梱包セットにおいて、カバーシートは、１対の保護キャップの間を常時連結する筒状をなし、一方の保護キャップとカバーシートとの連結部分は、一方の保護キャップの一部とカバーシートの端部開口縁の一部とを着脱可能に連結し、離脱状態でカバーシートの端部開口を梱包対象物が挿通可能な大きさに開放するための着脱連結部と、一方の保護キャップの他の一部とカバーシートの他の一部とを常時連結された状態に保持するための常接連結部とからなり、他方の保護キャップとカバーシートとの連結部分は、他方の保護キャップがカバーシートの端部開口縁を閉塞した状態に常時保持するための常閉連結部とからなるところに特徴を有する。
【００１０】
請求項５の発明は、請求項１乃至４の何れか１の請求項に記載の梱包セットにおいて、各保護キャップは、発泡樹脂の成形品であるキャップ本体を袋体で包んでなり、キャップ間結合部は、各保護キャップの袋体に連結されているところに特徴を有する。
【００１１】
請求項６の発明は、請求項５に記載の梱包セットにおいて、袋体の開口縁には、キャップ本体同士の対向面の外縁部に係止して、キャップ本体を袋体に抜け止めするキャップ係止部が備えられ、キャップ係止部による係止を解除して袋体からキャップ本体を取り出し可能としたところに特徴を有する。
【００１２】
請求項７の発明は、請求項１乃至６の何れか１の請求項に記載の梱包セットにおいて、カバーシートには、緩衝材を収容するための緩衝材収容ポケットが備えられているところに特徴を有する。
【００１３】
請求項８の発明に係る梱包セットは、梱包対象物を間に挟んで対向配置され、梱包対象物の端部が嵌合される嵌合孔をそれぞれ有した１対の保護キャップと、１対の保護キャップの間のキャップ間領域を側方から包囲するカバーシートとを備えた梱包セットにおいて、カバーシートは、１対の保護キャップの間を常時連結する筒状をなし、一方の保護キャップは、カバーシートの端部開口に常時連結され、梱包対象物を挿通可能なキャップ枠体と、キャップ枠体に回動可能に連結されると共に嵌合孔を内面に備えた回動蓋とからなり、キャップ枠体には、回動蓋がキャップ枠体の内側開口を閉塞した状態に保持及びその保持を解除可能とするための蓋枠係止部が備えられているところに特徴を有する。
【００１４】
なお、請求項１〜８の発明における「常時」とは、「梱包セットの通常の使用時と通常の不使用時とを区別することなく常に」という意味であり、通常ではない、例えば、梱包セットのメンテナンス時やクリーニング時は、請求項１〜８の発明における「常時」には含まれない。
【発明の効果】
【００１５】
［請求項１の発明］
請求項１の構成によれば、カバーシートのキャップ間結合部が１対の保護キャップの間を常時連結しているので、梱包セットの主要構成部品である１対の保護キャップとカバーシートとが一体になり、不使用時における梱包セットの管理が容易になる。また、上記主要構成部品の一体化により、梱包作業時においては、１対の保護キャップを梱包対象物に嵌合すると同時に、カバーシートの保護キャップへの一部固定作業とが一度に完了するので、その後、第１及び第２の連結手段によるカバーシートの保護キャップ等への連結作業をスムーズに行うことができる。即ち、本発明の梱包セットによれば、効率よく梱包作業を行うことができる。さらに、第１及び第２の連結手段によるカバーシートの連結を解除すれば、梱包対象物から梱包セットを除去することができるので、梱包セットを再利用することができ、ゴミの発生が抑えられ、地球環境にも優しい。
【００１６】
［請求項２の発明］
請求項２の構成によれば、ベルトが１対の保護キャップに固定されているので、梱包セットの主要構成部品である１対の保護キャップ及びカバーシートと、梱包補助用部品であるベルトとが一体になり、不使用時における梱包セットの管理が容易になる。また、上記主要構成部品群とベルトとの一体化により、梱包作業時においては、１対の保護キャップを梱包対象物に嵌合すると同時に、ベルトの取り廻し作業も完了するので、その後、ベルトの締め作業とをスムーズに行うことができる。即ち、本発明の梱包セットによれば、更に効率よく梱包作業を行うことができる。また、締付調整部にてベルトの締め付けを解除すれば、梱包対象物から梱包セットを除去することができるので、梱包セットを再利用することができ、ゴミの発生が抑えられ、地球環境にも優しい。
【００１７】
［請求項３の発明］
請求項３の構成によれば、第１ベルトが１対の保護キャップの間を常時連結し、筒状のカバーシートの基端部が一方の保護キャップに固定されることで、梱包セットの主要構成部品である１対の保護キャップ及びカバーシートと、梱包補助用部品であるベルトとが一体になり、不使用時における梱包セットの管理が容易になる。また、上記主要構成部品群とベルトとの一体化により、梱包作業時においては、１対の保護キャップを梱包対象物に嵌合すると同時に、ベルトの取り廻し作業とカバーシートの保護キャップへの一部固定作業とが一度に完了するので、その後、連結手段によるカバーシートの一方の保護キャップへの連結作業と、ベルトの締め作業とをスムーズに行うことができる。即ち、本発明の梱包セットによれば、効率よく梱包作業を行うことができる。さらに、締付調整部にてベルトの締め付けを解除すると共に、連結手段によるカバーシートの連結を解除すれば、梱包対象物から梱包セットを除去することができるので、梱包セットを再利用することができ、ゴミの発生が抑えられ、地球環境にも優しい。
【００１８】
［請求項４の発明］
請求項４の構成によれば、カバーシートが１対の保護キャップの間を常時連結しているので、不使用時における梱包セットの管理が容易になる。また、梱包作業時においては、一方の保護キャップとカバーシートとの間の着脱連結部を離脱状態とし、これにより開放したカバーシートの端部開口から内側に梱包対象物を挿通して、他方の保護キャップの嵌合孔に梱包対象物の端部を嵌合すればよい。そして、一方の保護キャップの嵌合孔に梱包対象物の端部を嵌合してから着脱連結部を連結状態にして梱包作業が完了する。このように、本発明の梱包セットによれば、カバーシートと１対の保護キャップとが常時連結されているので、１対の保護キャップの梱包対象物への嵌合作業の完了と同時に、カバーシートの保護キャップに対する一部固定作業が完了し、効率よく梱包作業を行うことができる。梱包時と逆の作業を行って梱包対象物から梱包セットを除去することができるので、梱包セットを再利用することができ、ゴミの発生が抑えられ、地球環境にも優しい。
【００１９】
［請求項５の発明］
請求項５の梱包セットでは、保護キャップが、発泡樹脂の成形品であるキャップ本体に袋体を被せた構造になっているので、キャップ本体の損傷が防がれる。また、袋体にカバーシートのキャップ間結合部を固定したので、発泡樹脂の成形品であるキャップ本体にカバーシートのキャップ間結合部を直に固定した場合に比べて固定部分の強度確保が容易になる。
【００２０】
［請求項６の発明］
請求項６の梱包セットでは、袋体からキャップ本体を取り出し、袋体とカバーシートとを丸洗いすることができる。また、梱包対象物の種類に応じてキャップ本体を交換することもできる。
【００２１】
［請求項７の発明］
請求項７の梱包セットでは、カバーシートに備えた緩衝材収容ポケットに緩衝材を収容して、梱包対象物の保護を強化することができる。
【００２２】
［請求項８の発明］
請求項８の構成によれば、カバーシートが１対の保護キャップの間を常時連結しているので、不使用時における梱包セットの管理が容易になる。また、梱包作業時においては、一方の保護キャップのキャップ枠体に対して回動蓋を開き、キャップ枠体の内側開口に梱包対象物を挿通して、他方の保護キャップの嵌合孔に梱包対象物の端部を嵌合すればよい。そして、回動蓋がキャップ枠体の内側開口を閉塞しかつ回動蓋の嵌合孔に梱包対象物の端部が嵌合した状態にして、キャップ枠体と回動蓋とを蓋枠固定部にて固定して梱包作業が完了する。このように、本発明の梱包セットによれば、カバーシートと１対の保護キャップとが常時連結されているので、１対の保護キャップの梱包対象物への嵌合作業の完了と同時に、カバーシートの１対の保護キャップに対する固定作業が完了し、効率よく梱包作業を行うことができる。梱包時と逆の作業を行って梱包対象物から梱包セットを除去することができるので、梱包セットを再利用することができ、ゴミの発生が抑えられ、地球環境にも優しい。
【図面の簡単な説明】
【００２３】
【図１】本発明の第１実施形態に係る梱包セット及び梱包対象物の斜視図
【図２】梱包セットの分解斜視図
【図３】保護キャップの部分断面図
【図４】梱包途中の梱包セット及び梱包対象物の斜視図
【図５】梱包途中の梱包セットの斜視図
【図６】（Ａ）梱包セットの前側斜視図，（Ｂ）梱包セットの後側斜視図
【図７】バックルの斜視図
【図８】第２実施形態に係る梱包セットの梱包途中の斜視図
【図９】（Ａ）梱包セットの前側斜視図，（Ｂ）梱包セットの後側斜視図
【図１０】本発明の変形例（１）に係る梱包セットの斜視図
【図１１】本発明の変形例（８）に係る梱包セットの斜視図
【図１２】本発明の変形例（９）に係る梱包セットの斜視図
【発明を実施するための形態】
【００２４】
［第１実施形態］
以下、本発明の実施形態を図１〜図７に基づいて説明する。図１に示すように、本実施形態の梱包セット１０の梱包対象物９０は、例えば、給湯器であって、全体が直方体状になっている。また、梱包対象物９０は、前後方向より左右方向に大きくなっている。そして、梱包対象物９０の上端部における前面中央からは円柱突部９０Ａが前方に突出し、上端部における後面中央からは、突片９０Ｂが上方に突出している。
【００２５】
本実施形態の梱包セット１０は、梱包対象物９０の上端部と下端部とに嵌合可能な１対の保護キャップ１１，１１と、それら保護キャップ１１，１１を互いに引き寄せるように締付可能なベルト１８と、両保護キャップ１１，１１の間のキャップ間領域Ｒ１を全側方から包囲するためのカバーシート２０とを備えている。
【００２６】
各保護キャップ１１は、キャップ本体１２を袋体１５で包んでなる。キャップ本体１２は、例えば、独立発泡構造の発泡ポリプロピレン又は発泡ポリエチレン（より具体的には、カネカ株式会社製の「エペラン」。「エペラン」は同社の登録商標）の成形品であって、全体が扁平の直方体形状になっている。また、キャップ本体１２の平面形状は、梱包対象物９０の平面形状の長方形より大きな長方形になっている。
【００２７】
キャップ本体１２，１２同士の対向面である各キャップ本体１２の内向端面１２Ａには、それぞれ嵌合孔１３が陥没形成されている。嵌合孔１３は、直方体形状の内部空間を有した孔本体部１３Ａの一側面中央に、その孔本体部１３Ａより小さい直方体形状の内部空間を有した突部受容部１３Ｂを備えた形状になっている。また、孔本体部１３Ａの奥面のうち突部受容部１３Ｂから離れたが側の縁部に、図示しない奥面溝が形状されている。そして、上側に配置されたキャップ本体１２においては、梱包対象物９０の本体部分における上端部が孔本体部１３Ａに嵌合され、円柱突部９０Ａが突部受容部１３Ｂに嵌合され、さらに、突片９０Ｂが図示しない奥面溝に嵌合される。一方、下側に配置されたキャップ本体１２においては、梱包対象物９０の本体部分における下端部が孔本体部１３Ａに嵌合され、突部受容部１３Ｂ及び奥面溝は空いた状態になる。そして、１対の保護キャップ１１，１１が梱包対象物９０の上下両端部に嵌合されると、それら保護キャップ１１，１１の間に直方体状のキャップ間領域Ｒ１が形成される。
【００２８】
袋体１５は、例えば、樹脂製の布地（例えば、所謂、「エステル布」）を、図２に示すように一面開放の略直方体状に縫製した構造になっている。また、袋体１５の開口縁には、図３に示した環状ゴム１６が取り付けられ、袋体１５の開口縁全体が、本発明に係るキャップ係止部１７になっている。そして、袋体１５が、キャップ本体１２の外向端面１２Ｂ及び全側面１２Ｓを被覆し、キャップ係止部１７がキャップ本体１２の内向端面１２Ａの縁部に係止している。なお、環状ゴム１６を伸ばして、キャップ係止部１７とキャップ本体１２との係止を解除することで、キャップ本体１２を袋体１５から取り出すことができる。
【００２９】
図６（Ａ）及び図６（Ｂ）に示すように、各保護キャップ１１の前向側面１１Ｆと後向側面１１Ｂには、それぞれ１対ずつのベルト１８，１８が固定されている。各ベルト１８は、樹脂製の布地で構成され、基端部が保護キャップ１１の袋体１５に縫いつけて固定されている。
【００３０】
上側の保護キャップ１１から下方に延びた各ベルト１８の先端には、バックル１９（本発明の「締付調整部」に相当する）が備えられている。バックル１９は、例えば、図７（Ａ）に示すように、四角形の金属枠体１９Ｗにおける１対の側辺間に中間バー１９Ｂを差し渡した構造になっている。そして、金属枠体１９Ｗの上辺部分に上側のベルト１８を巻き付けて上方に折り返された状態に縫い付けられている。
【００３１】
カバーシート２０（図２参照）は、例えば、袋体１５と同じ樹脂製の布地で構成され、全体が水平方向に延びた帯状になっている。また、カバーシート２０の長手方向における中間部分は、両袋体１５，１５と一体になって保護キャップ１１，１１に固定されている。そして、カバーシート２０のうち両保護キャップ１１，１１に固定された部分の間の矩形領域が、本発明に係るキャップ間結合部２１をなし、そのキャップ間結合部２１の両側部から延びた部分が、本発明に係る開閉幕部２２，２３になっている（以下、第１開閉幕部２２と第２開閉幕部２３という）。
【００３２】
図１に示すように、キャップ間結合部２１は、保護キャップ１１の後向側面１１Ｂと同じ水平長をなし、キャップ間領域Ｒ１における後面側全体を覆う。図４に示すように、第１開閉幕部２２は、保護キャップ１１の横向側面１１Ｙの水平長と略同じ水平長をなし、キャップ間領域Ｒ１における一側面を覆う。図２に示すように、第２開閉幕部２３は、保護キャップ１１の横向側面１１Ｙと前向側面１１Ｆとを合わせた水平長より若干長くなっており、図５に示すように、キャップ間領域Ｒ１（図４参照）の一側面と前面とを覆い、かつ、第１開閉幕部２２に先端縁に重ねられる。そして、第１及び第２の開閉幕部２２，２３の先端縁を重ねた状態に保持するために、互いに係合可能な「面ファスナー」である第１マジックテープ２４Ａ，２４Ｂ（本発明の「第１連結手段」に相当する。）が、それら第１及び第２の開閉幕部２２，２３の先端縁に沿って設けられている。なお、「マジックテープ」は、株式会社クラレの登録商標である。
【００３３】
また、図２に示すように、第１及び第２の開閉幕部２２，２３は、共にキャップ間結合部２１より上下方向に幅広になっていて、図４に示すように、第１及び第２の開閉幕部２２，２３における上下の縁部を、保護キャップ１１，１１の横向側面１１Ｙ及び前向側面１１Ｆにおけるキャップ間領域Ｒ１側の縁部に重ねることが可能になっている。そして、第１及び第２の開閉幕部２２，２３の上下の縁部と保護キャップ１１，１１の横向側面１１Ｙ及び前向側面１１Ｆの縁部とを重ねた状態に保持するために、互いに係合可能な第２マジックテープ２５Ａ，２５Ｂ（本発明の「第２連結手段」に相当する）が、図２に示すように、第１及び第２の開閉幕部２２，２３の上下の縁部と保護キャップ１１，１１の横向側面１１Ｙ及び前向側面１１Ｆの縁部とに沿って設けられている。
【００３４】
本実施形態の梱包セット１０の構成に関する説明は以上である。次に、この梱包セット１０の作用効果について説明する。梱包セット１０で梱包対象物９０を梱包するには、その準備として、例えば、下側の保護キャップ１１を床面（又は地面）に載置し、その後側の床面にカバーシート２０及び上側の保護キャップ１１を載置しておく。そして、図１に示すように、下側の保護キャップ１１の嵌合孔１３に梱包対象物９０の下端部を嵌合してから、図４に示すように、上側の保護キャップ１１を梱包対象物９０の上端部に嵌合する。すると、カバーシート２０のキャップ間結合部２１が１対の保護キャップ１１，１１の間に張られた状態になる。
【００３５】
次いで、第１開閉幕部２２を水平に引っ張った状態にして、キャップ間結合部２１の一側部を中心に回動し、第１開閉幕部２２の上下の縁部を、両保護キャップ１１，１１における一方の横向側面１１Ｙ，１１Ｙの縁部に重ねる。すると、第１開閉幕部２２と各保護キャップ１１の横向側面１１Ｙとの間で第２マジックテープ２５Ａ，２５Ｂが互いに係合し、第１開閉幕部２２が、保護キャップ１１，１１における横向側面１１Ｙ，１１Ｙの縁部間に張られて、キャップ間領域Ｒ１側の一方の側面を覆った状態になる。
【００３６】
次いで、第２開閉幕部２３を水平に引っ張った状態にして、キャップ間結合部２１の一側部を中心に回動し、第２開閉幕部２３の上下の縁部を、両保護キャップ１１，１１における他方の横向側面１１Ｙ，１１Ｙの縁部に重ねる。すると、第２開閉幕部２３と各保護キャップ１１の横向側面１１Ｙとの間で第２マジックテープ２５Ａ，２５Ｂが互いに係合して、第２開閉幕部２３が、保護キャップ１１，１１における横向側面１１Ｙ，１１Ｙの縁部間に張られて、キャップ間領域Ｒ１側の他方の側面を覆った状態になる。
【００３７】
そして、第２開閉幕部２３を保護キャップ１１，１１の角部で折り曲げ、第２開閉幕部２３の上下の縁部を、両保護キャップ１１，１１における前向側面１１Ｆ，１１Ｆの縁部に重ねる。すると、第２開閉幕部２３と各保護キャップ１１の前向側面１１Ｆとの間で第２マジックテープ２５Ａ，２５Ｂが互いに係合し、第２開閉幕部２３が、保護キャップ１１，１１における前向側面１１Ｆ，１１Ｆの縁部間に張られて、キャップ間領域Ｒ１側の前面を覆った状態になる。そして、第２開閉幕部２３の先端部を第１開閉幕部２２の先端部に外側から重ねる。すると、第１及び第２の開閉幕部２２，２３の先端部の間で、第１マジックテープ２４Ａ，２４Ｂが互いに係合し、第１及び第２の開閉幕部２２，２３の先端部が互いに固定される。
【００３８】
次いで、図７（Ｂ）に示すように、下側の各ベルト１８の先端部を、上側の各ベルト１８のバックル１９における中間バー１９Ｂに巻き付けて下方し折り返し、金属枠体１９Ｗの下辺と中間バー１９Ｂとの間に通して下方に引く。すると、下側のベルト１８における折り返された部分が、ベルト１８の中間部と金属枠体１９Ｗの下辺部分との間に挟まり、下側のベルト１８が任意の引っ張り位置に摩擦係止される。そこで、保護キャップ１１，１１が梱包対象物９０を挟み付けるようにベルト１８を締め付け、保護キャップ１１，１１と梱包対象物９０との間のガタを排除した状態に保持する。以上で、梱包セット１０による梱包対象物９０の梱包作業が完了する。
【００３９】
梱包セット１０を梱包対象物９０から除去するには、バックル１９の金属枠体１９Ｗを回動して上記した摩擦係止を解除し、ベルト１８を緩め、例えば、保護キャップ１１の前側に配置された上下のベルト１８，１８を別々にする。なお、保護キャップ１１の後側に配置されたベルト１８，１８同士は、分離しなくてもよい。そして、第２開閉幕部２３の先端部を第１開閉幕部２２の先端部から剥がすようにして、第１マジックテープ２４Ａ，２４Ｂ同士の係合を解除し、さらに、第１及び第２の開閉幕部２２，２３を保護キャップ１１，１１の縁部から剥がすようにして、第２マジックテープ２５Ａ，２５Ｂ同士の係合を解除する。そして、上側の保護キャップ１１を梱包対象物９０から離脱し、梱包対象物９０を下側の保護キャップ１１から抜き取れる。これにより、梱包セット１０の除去作業が完了する。
【００４０】
上記したように本実施形態の梱包セット１０によれば、カバーシート２０のキャップ間結合部２１が１対の保護キャップ１１，１１の間を常時連結し、ベルト１８が１対の保護キャップ１１，１１に固定されることで、梱包セット１０の主要構成部品である１対の保護キャップ１１，１１及びカバーシート２０と、梱包補助用部品であるベルト１８とが一体になり、不使用時における梱包セット１０の管理が容易になる。また、上記主要構成部品群とベルト１８と一体化により、梱包作業時においては、１対の保護キャップ１１，１１を梱包対象物９０に嵌合すると同時に、ベルト１８の取り廻し作業とカバーシート２０の保護キャップ１１，１１への一部固定作業とが一度に完了するので、その後、カバーシート２０の保護キャップ１１等への連結作業と、ベルト１８の締め作業とをスムーズに行うことができる。即ち、本実施形態の梱包セット１０によれば、効率よく梱包作業を行うことができる。さらに、バックル１９にてベルト１８の締め付けを解除すると共に、第１及び第２のマジックテープ２４Ａ，２４Ｂ，２５Ａ，２５Ｂによるカバーシート２０の連結を解除すれば、梱包対象物９０から梱包セット１０を除去することができるので、梱包セット１０を再利用することができ、ゴミの発生が抑えられ、地球環境にも優しい。しかも、不使用時には、カバーシート２０を圧縮又は折り畳んで梱包セット１０全体をコンパクトにすることができる。
【００４１】
また、保護キャップ１１，１１が、発泡樹脂の成形品であるキャップ本体１２に袋体１５を被せた構造になっているので、キャップ本体１２の損傷が防がれる。さらに、袋体１５にカバーシート２０のキャップ間結合部２１及びベルト１８を固定したので、発泡樹脂の成形品であるキャップ本体１２にキャップ間結合部２１及びベルト１８を直に固定した場合に比べて固定部分の強度確保が容易になる。その上、袋体１５からキャップ本体１２を取り出せば、袋体１５とカバーシート２０とベルト１８とを丸洗いすることができる。また、梱包対象物９０の種類に応じてキャップ本体１２を交換することもできる。
【００４２】
［第２実施形態］
本実施形態の梱包セット１０Ｖは、図８及び図９に示されている。この梱包セット１０Ｖでは、カバーシート２０Ｖが角筒状構造をなし、そのカバーシート２０Ｖの上端部が上側の保護キャップ１１の側面における下縁部に固定されている。そして、カバーシート２０Ｖの下端部と下側の保護キャップ１１の側面における上縁部を重ねた状態に保持するために、それらカバーシート２０Ｖの下端部と下側の保護キャップ１１の側面における上縁部とにマジックテープ２６（カバーシート２０Ｖ側のマジックテープは図示せず）が備えられている。その他の構成に関しては、第１実施形態と同じであるので、重複した説明は省略する。
【００４３】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態の梱包セット１０Ｖでは、不使用時には、例えば、両保護キャップ１１，１１の後側に配置された上下のベルト１８，１８は、常時、バックル１９によって結合した状態にしておく。そして、梱包対象物９０を梱包する場合には、その準備として、両保護キャップ１１，１１の前側に配置された上下のベルト１８，１８を、互いに分離した状態とし、かつ、カバーシート２０Ｖを上側の保護キャップ１１側に手繰り寄せておく。この状態で、下側の保護キャップ１１の嵌合孔１３に梱包対象物９０の下端部を嵌合し、上側の保護キャップ１１を梱包対象物９０の上端部に嵌合する。すると、後側のベルト１８，１８が上下の保護キャップ１１，１１の間に差し渡された状態になると共に、前側のベルト１８，１８が上下方向に対向配置される。そして、バックル１９にて各ベルト１８の締め付け量を調整してから、カバーシート２０Ｖを下方に延ばし、そのカバーシート２０Ｖの下端部を、下方の保護キャップ１１にマジックテープ２６にて連結する。以上により、梱包作業が完了する。このように、本実施形態の梱包セット１０Ｖによっても、第１実施形態の梱包セット１０と同様に、カバーシート２０Ｖとベルト１８とが１対の保護キャップ１１，１１に固定されているので、１対の保護キャップ１１，１１を梱包対象物９０に嵌合すると同時に、ベルト１８の取り廻し作業とカバーシート２０Ｖの保護キャップ１１への一部固定作業とが一度に完了し、効率よく梱包作業を行うことができると共に、不使用時の梱包セット１０Ｖの管理も容易になる。
【００４４】
さらに、バックル１９にて前側のベルト１８の締め付けを解除すると共に、マジックテープ２６によるカバーシート２０Ｖの連結を解除すれば、梱包対象物９０から梱包セット１０Ｖを除去することができるので、梱包セット１０Ｖを再利用することができ、ゴミの発生が抑えられ、地球環境にも優しい。
【００４５】
［他の実施形態］
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【００４６】
（１）前記第１実施形態の梱包セット１０の変形例として、図１０に示すように、カバーシート２０の内面に複数の緩衝材収容ポケット２０Ｐを設け、例えば、発泡樹脂製の緩衝板材４０を各緩衝材収容ポケット２０Ｐの上面開口から内側に挿入し、これら緩衝板材４０にて梱包対象物９０を全側方から囲む構成にしてもよい。
【００４７】
（２）前記第１実施形態の梱包セット１０では、ベルト１８，１８が保護キャップ１１，１１の前向側面１１Ｆと後向側面１１Ｂに固定されていたが、それらベルト１８，１８を保護キャップ１１，１１の横向側面１１Ｙ，１１Ｙに固定してもよい。
【００４８】
（３）前記第１実施形態の梱包セット１０において、キャップ間結合部２１に重ねて設けられた後側のベルト１８を排除し、前側のベルト１８の締め付け力をキャップ間結合部２１にて受けるようにしてもよい。即ち、キャップ間結合部２１をベルトの一部として兼用してもよい。
【００４９】
（４）前記第１実施形態の梱包セット１０では、保護キャップ１１，１１における４つの側面のうち一側面にのみカバーシート２０が固定されていたが、保護キャップ１１，１１における４つの側面のうち２つの側面、３つの側面にカバーシート２０を固定してもよい。
【００５０】
（５）前記第１と第２の実施形態の梱包セット１０，１０Ｖでは、保護キャップ１１の平面形状が長方形であったが、これに限定されず、保護キャップの平面形状が円形であってもよいし、三角形、又は、五角形以上の多角形であってもよい。
【００５１】
（６）前記第１実施形態の梱包セット１０では、カバーシート２０の保護キャップ１１等への連結のための連結手段として、マジックテープ２４Ａ，２４Ｂ，２５Ａ，２５Ｂを用いていたが、ジッパー、ホック、ボタン等を連結手段として用いてもよい。
【００５２】
（７）前記第１実施形態の梱包セット１０には、ベルト１８，１８が備えられていたが、１対の保護キャップとカバーシートのみで構成された梱包セットも本発明の技術的範囲に含まれる。
【００５３】
（８）図１１に示した梱包セット１０Ｗでは、筒状のカバーシート２０Ｗの下端部全体が下方の保護キャップ１１の側面全体に常時連結される一方、そのカバーシート２０Ｗの上端開口縁は、一部のみが上側の保護キャップ１１の後向側面１１Ｂに常時連結され、前記一部以外が、保護キャップ１１の横向側面１１Ｙ，１１Ｙと前向側面１１Ｆに対して、マジックテープ２５Ａ，２５Ｂにて着脱可能に連結される構成になっている。この構成によっても不使用時における梱包セット１０Ｗの管理が容易になる。なお、梱包作業時においては、上側の保護キャップ１１とカバーシート２０Ｗとの間をマジックテープ２５Ａ，２５Ｂ（本発明の「着脱連結部」に相当する）にて離脱状態とし、これにより開放したカバーシート２０Ｗの上端開口から内側に梱包対象物９０を挿通して、下側の保護キャップ１１の嵌合孔１３に梱包対象物９０の端部を嵌合すればよい。そして、上側の保護キャップ１１の嵌合孔１３に梱包対象物９０の端部を嵌合してからマジックテープ２５Ａ，２５Ｂを連結状態にして梱包作業が完了する。
【００５４】
（９）図１２に示した梱包セット１０Ｘでは、筒状のカバーシート２０Ｘの両端部が上下の保護キャップ１１の側面全体に常時連結されている。また、上側の保護キャップ１１Ｘが、カバーシート２０Ｘに常時連結されたキャップ枠体５１と、キャップ枠体５１にヒンジ５２により回動可能に連結されかつ内面に嵌合孔１３を備えた回動蓋５０とからなり、その回動蓋５０をキャップ枠体５１の内側開口５３を閉塞した状態に保持及びその保持を解除可能とするための蓋枠係止部材５４が回動支持軸５４Ｐによりキャップ枠体５１に回動可能に取り付けられている。この梱包セット１０Ｘでは、梱包作業時においては、回動蓋５０を開き、キャップ枠体５１の内側開口５３に梱包対象物９０を挿通して、下側の保護キャップ１１の嵌合孔１３に嵌合してから回動蓋５０を閉塞し、回動蓋５０の嵌合孔１３に梱包対象物９０の端部を嵌合すればよい。そして、蓋枠係止部材５４によって回動蓋５０を閉塞状態に固定すれば、梱包作業が完了する。この梱包セット１０Ｘによっても効率よく梱包作業を行うことができると共にゴミの発生が抑えられ、不使用時に管理が容易になる。
【符号の説明】
【００５５】
１０，１０Ｖ，１０Ｗ，１０Ｘ 梱包セット
１１ 保護キャップ
１２ キャップ本体
１３ 嵌合孔
１５ 袋体
１７ キャップ係止部
１８ ベルト
１９ バックル（締付調整部）
２０，２０Ｖ，２０Ｗ，２０Ｘ カバーシート
２０Ｐ 緩衝材収容ポケット
２１ キャップ間結合部
２２ 第１開閉幕部
２３ 第２開閉幕部
２４Ａ，２４Ｂ 第１マジックテープ（第１連結手段）
２５Ａ，２５Ｂ 第２マジックテープ（第２連結手段）
２６ マジックテープ（連結手段）
４０ 緩衝材
９０ 梱包対象物９０
Ｒ１ キャップ間領域
【特許請求の範囲】
【請求項１】
梱包対象物を間に挟んで対向配置され、前記梱包対象物の端部が嵌合される嵌合孔をそれぞれ有した１対の保護キャップと、前記１対の保護キャップの間のキャップ間領域を側方から包囲するカバーシートとを備えた梱包セットにおいて、
前記カバーシートは、前記１対の保護キャップの間を常時連結し、前記キャップ間領域の一部を側方から覆うキャップ間結合部と、前記キャップ間結合部の一側部又は両側部から延設されて前記キャップ間領域の残り全体を覆う開閉幕部とからなり、
前記開閉幕部が前記キャップ間結合部の両側部から延設されている場合には、前記両開閉幕部の先端同士を着脱可能に連結し、前記開閉幕部が前記キャップ間結合部の一側部から延設されている場合には、前記開閉幕部の先端部と前記キャップ間結合部の他方の側部とを着脱可能に連結する第１連結手段と、
前記開閉幕部の縁部と前記１対の保護キャップの縁部とを着脱可能に連結する第２連結手段とを備えたことを特徴とする梱包セット。
【請求項２】
前記１対の保護キャップを互いに引き寄せる方向に締め付けるためのベルトが設けられ、前記ベルトは、前記１対の保護キャップに固定されると共に、締め付け量を調整するための締付調整部を前記１対の保護キャップの間に配置して備えていることを特徴とする請求項１に記載の梱包セット。
【請求項３】
梱包対象物を間に挟んで対向配置され、前記梱包対象物の端部が嵌合される嵌合孔をそれぞれ有した１対の保護キャップと、前記１対の保護キャップの間のキャップ間領域を側方から包囲するカバーシートとを備えた梱包セットにおいて、
前記１対の保護キャップを互いに引き寄せる方向に締め付けるためのベルトが設けられ、前記ベルトは、前記１対の保護キャップの間を常時連結すると共に締め付け量を調整するための締付調整部を前記１対の保護キャップの間に配置して備えた第１ベルトと、前記キャップ間領域を間に挟んで前記第１ベルトに対向配置され、両端部が前記１対の保護キャップに固定されると共に前記締付調整部を前記１対の保護キャップの間に配置して備えた第２ベルトとからなり、
前記カバーシートは、筒状をなしてその基端部が一方の前記保護キャップの外縁部に固定され、
前記カバーシートの先端部と他方の前記保護キャップの外縁部とを着脱可能に連結する連結手段を備えたことを特徴とする梱包セット。
【請求項４】
梱包対象物を間に挟んで対向配置され、前記梱包対象物の端部が嵌合される嵌合孔をそれぞれ有した１対の保護キャップと、前記１対の保護キャップの間のキャップ間領域を側方から包囲するカバーシートとを備えた梱包セットにおいて、
前記カバーシートは、前記１対の保護キャップの間を常時連結する筒状をなし、
一方の前記保護キャップと前記カバーシートとの連結部分は、一方の前記保護キャップの一部と前記カバーシートの端部開口縁の一部とを着脱可能に連結し、離脱状態で前記カバーシートの端部開口を前記梱包対象物が挿通可能な大きさに開放するための着脱連結部と、一方の前記保護キャップの他の一部と前記カバーシートの他の一部とを常時連結された状態に保持するための常接連結部とからなり、
他方の前記保護キャップと前記カバーシートとの連結部分は、他方の前記保護キャップが前記カバーシートの端部開口縁を閉塞した状態に常時保持するための常閉連結部とからなることを特徴とする梱包セット。
【請求項５】
前記各保護キャップは、発泡樹脂の成形品であるキャップ本体を袋体で包んでなり、前記キャップ間結合部は、前記各保護キャップの前記袋体に連結されていることを特徴とする請求項１乃至４の何れか１の請求項に記載の梱包セット。
【請求項６】
前記袋体の開口縁には、前記キャップ本体同士の対向面の外縁部に係止して、前記キャップ本体を前記袋体に抜け止めするキャップ係止部が備えられ、
前記キャップ係止部による係止を解除して前記袋体から前記キャップ本体を取り出し可能としたことを特徴とする請求項５に記載の梱包セット。
【請求項７】
前記カバーシートには、緩衝材を収容するための緩衝材収容ポケットが備えられていることを特徴とする請求項１乃至６の何れか１の請求項に記載の梱包セット。
【請求項８】
梱包対象物を間に挟んで対向配置され、前記梱包対象物の端部が嵌合される嵌合孔をそれぞれ有した１対の保護キャップと、前記１対の保護キャップの間のキャップ間領域を側方から包囲するカバーシートとを備えた梱包セットにおいて、
前記カバーシートは、前記１対の保護キャップの間を常時連結する筒状をなし、
一方の前記保護キャップは、前記カバーシートの端部開口に常時連結され、前記梱包対象物を挿通可能なキャップ枠体と、前記キャップ枠体に回動可能に連結されると共に前記嵌合孔を内面に備えた回動蓋とからなり、
前記キャップ枠体には、前記回動蓋が前記キャップ枠体の内側開口を閉塞した状態を保持及びその保持を解除可能とするための蓋枠係止部が備えられていることを特徴とする梱包セット。
【請求項１】
梱包対象物を間に挟んで対向配置され、前記梱包対象物の端部が嵌合される嵌合孔をそれぞれ有した１対の保護キャップと、前記１対の保護キャップの間のキャップ間領域を側方から包囲するカバーシートとを備えた梱包セットにおいて、
前記カバーシートは、前記１対の保護キャップの間を常時連結し、前記キャップ間領域の一部を側方から覆うキャップ間結合部と、前記キャップ間結合部の一側部又は両側部から延設されて前記キャップ間領域の残り全体を覆う開閉幕部とからなり、
前記開閉幕部が前記キャップ間結合部の両側部から延設されている場合には、前記両開閉幕部の先端同士を着脱可能に連結し、前記開閉幕部が前記キャップ間結合部の一側部から延設されている場合には、前記開閉幕部の先端部と前記キャップ間結合部の他方の側部とを着脱可能に連結する第１連結手段と、
前記開閉幕部の縁部と前記１対の保護キャップの縁部とを着脱可能に連結する第２連結手段とを備えたことを特徴とする梱包セット。
【請求項２】
前記１対の保護キャップを互いに引き寄せる方向に締め付けるためのベルトが設けられ、前記ベルトは、前記１対の保護キャップに固定されると共に、締め付け量を調整するための締付調整部を前記１対の保護キャップの間に配置して備えていることを特徴とする請求項１に記載の梱包セット。
【請求項３】
梱包対象物を間に挟んで対向配置され、前記梱包対象物の端部が嵌合される嵌合孔をそれぞれ有した１対の保護キャップと、前記１対の保護キャップの間のキャップ間領域を側方から包囲するカバーシートとを備えた梱包セットにおいて、
前記１対の保護キャップを互いに引き寄せる方向に締め付けるためのベルトが設けられ、前記ベルトは、前記１対の保護キャップの間を常時連結すると共に締め付け量を調整するための締付調整部を前記１対の保護キャップの間に配置して備えた第１ベルトと、前記キャップ間領域を間に挟んで前記第１ベルトに対向配置され、両端部が前記１対の保護キャップに固定されると共に前記締付調整部を前記１対の保護キャップの間に配置して備えた第２ベルトとからなり、
前記カバーシートは、筒状をなしてその基端部が一方の前記保護キャップの外縁部に固定され、
前記カバーシートの先端部と他方の前記保護キャップの外縁部とを着脱可能に連結する連結手段を備えたことを特徴とする梱包セット。
【請求項４】
梱包対象物を間に挟んで対向配置され、前記梱包対象物の端部が嵌合される嵌合孔をそれぞれ有した１対の保護キャップと、前記１対の保護キャップの間のキャップ間領域を側方から包囲するカバーシートとを備えた梱包セットにおいて、
前記カバーシートは、前記１対の保護キャップの間を常時連結する筒状をなし、
一方の前記保護キャップと前記カバーシートとの連結部分は、一方の前記保護キャップの一部と前記カバーシートの端部開口縁の一部とを着脱可能に連結し、離脱状態で前記カバーシートの端部開口を前記梱包対象物が挿通可能な大きさに開放するための着脱連結部と、一方の前記保護キャップの他の一部と前記カバーシートの他の一部とを常時連結された状態に保持するための常接連結部とからなり、
他方の前記保護キャップと前記カバーシートとの連結部分は、他方の前記保護キャップが前記カバーシートの端部開口縁を閉塞した状態に常時保持するための常閉連結部とからなることを特徴とする梱包セット。
【請求項５】
前記各保護キャップは、発泡樹脂の成形品であるキャップ本体を袋体で包んでなり、前記キャップ間結合部は、前記各保護キャップの前記袋体に連結されていることを特徴とする請求項１乃至４の何れか１の請求項に記載の梱包セット。
【請求項６】
前記袋体の開口縁には、前記キャップ本体同士の対向面の外縁部に係止して、前記キャップ本体を前記袋体に抜け止めするキャップ係止部が備えられ、
前記キャップ係止部による係止を解除して前記袋体から前記キャップ本体を取り出し可能としたことを特徴とする請求項５に記載の梱包セット。
【請求項７】
前記カバーシートには、緩衝材を収容するための緩衝材収容ポケットが備えられていることを特徴とする請求項１乃至６の何れか１の請求項に記載の梱包セット。
【請求項８】
梱包対象物を間に挟んで対向配置され、前記梱包対象物の端部が嵌合される嵌合孔をそれぞれ有した１対の保護キャップと、前記１対の保護キャップの間のキャップ間領域を側方から包囲するカバーシートとを備えた梱包セットにおいて、
前記カバーシートは、前記１対の保護キャップの間を常時連結する筒状をなし、
一方の前記保護キャップは、前記カバーシートの端部開口に常時連結され、前記梱包対象物を挿通可能なキャップ枠体と、前記キャップ枠体に回動可能に連結されると共に前記嵌合孔を内面に備えた回動蓋とからなり、
前記キャップ枠体には、前記回動蓋が前記キャップ枠体の内側開口を閉塞した状態を保持及びその保持を解除可能とするための蓋枠係止部が備えられていることを特徴とする梱包セット。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【公開番号】特開２０１０−２３５１４０（Ｐ２０１０−２３５１４０Ａ）
【公開日】平成２２年１０月２１日（２０１０．１０．２１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−８４０６０（Ｐ２００９−８４０６０）
【出願日】平成２１年３月３１日（２００９．３．３１）
【出願人】（５９１００６９４４）三甲株式会社 (380)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年１０月２１日（２０１０．１０．２１）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年３月３１日（２００９．３．３１）
【出願人】（５９１００６９４４）三甲株式会社 (380)
【Ｆターム（参考）】
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