説明

梱包装置および梱包装置の組み立て方法

【課題】保管・運送にかかるコストを削減できるとともに、美観に優れた梱包装置を提供する。
【解決手段】折畳みの際は、梱包装置100を平面的に折畳むことができ、組み立ての際は、第1の補助板23が設けられた第1の閉塞板21に直方体形状に起立させた第1の枠体22を被せた後に、第1の補助板23を第1の枠体22の外側面に貼着して箱本体部2を形成し、他方、第2の補助板33が設けられた第2の閉塞板31に第2の枠体32を被せた後に、第2の補助板33を第2の枠体32の外側面に貼着して、蓋体3を形成する。よって、保管、運送の際はスペースをとらないようにコンパクトに折畳んだ状態とし、店頭等で梱包装置として用いるときに箱状に組み立て状態とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包装置および梱包装置の組み立て方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、腕時計等の物品(梱包対象物)を梱包する梱包装置として、紙製シート等の材料を箱状に組み立てたものが知られている。
【0003】
例えば、出願人は、前面部材と、背面部材と、左右それぞれに設けられる側面部材と、側面部材から内方に離間した位置に物品を受け入れて保持する上端開口状の物品保持部とを備え、物品の外観を目視しやすく展示性に優れた梱包装置を提案している(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このような梱包装置は、従来、小売店等において組み立てを行うことが難しく、予め出荷時に組み立てを行い、組立状態で保管や運送を行うことが多かった。特に、外観における高級感を演出する等のため周面に化粧紙が貼られた梱包装置(いわゆる化粧箱)等においては、梱包装置を組み立てた後に化粧紙を貼る工程が行われることが多い。このため、工場出荷時においては既に梱包装置が組立状態となっているのが一般だった。
【特許文献1】特許第3962857号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、梱包装置を組立状態で出荷する場合には、梱包装置を保管するために広いスペースが必要となり、運送する際に1度に運ぶことのできる個数も少なくなる。このため、保管・運送等にコストがかかるという問題がある。
他方で、店頭等、梱包装置の出荷先において手間のかかる組立作業を行うことは難しいとの問題もある。
【0006】
そこで、本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、折畳み状態で保管・運送を行うことができ、必要に応じて簡易に組み立てることのできる梱包装置および梱包装置の組み立て方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような問題を解決するため、請求項1に記載の梱包装置は、
平面的に折畳み可能に構成され、組立状態で側面部を構成する無端状の枠体と、
この枠体を外面側から固定する枠体固定板と、
この枠体固定板に折曲げ線を介して連設され、組立状態で前記枠体によって形成される開口部の一方側を閉塞する第1の閉塞板と、
この第1の閉塞板に折曲げ線を介して連設され、組立状態で前記第1の閉塞板に対して垂直となるように前記折曲げ線で折り曲げられて前記側面部の外面側に内面側が当接する第1の補助部と、
この第1の補助部を前記枠体に固定する固定手段と、を備えていることを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の梱包装置において、
前記枠体固定板における前記第1の閉塞板が連設されている折曲げ線と対向する辺に折曲げ線を介して連設され、組立状態で前記枠体によって形成される開口部の他方側を閉塞する第2の閉塞板をさらに備え、
前記枠体は、底面側に配置される箱本体部の側面部を構成する第1の枠体と、上面側に配置される蓋体の側面部を構成する第2の枠体とから構成されており、
前記第1の閉塞板は、第1の枠体の底面側の開口部を閉塞し、
前記第2の閉塞板は、第2の枠体の上面側の開口部を閉塞するものであることを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の梱包装置において、
前記第1の枠体及び前記第2の枠体の一方側に係止用凹部を設け、他方側にこの係止用凹部と嵌り合う係止用凸部を設けたことを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の梱包装置において、
前記第2の閉塞板に折曲げ線を介して連設され、組立状態で前記第2の閉塞板に対して垂直となるように前記折曲げ線で折り曲げられて前記第2の枠体の側面部の外面側に内面側が当接する第2の補助部をさらに備え、
前記第1の補助部及び前記第2の補助部の一方側に係止用凹部を設け、他方側にこの係止用凹部と嵌り合う係止用凸部を設けたことを特徴としている。
【0011】
また、請求項5に記載の梱包装置は、
平面的に折畳み可能に構成され、組立状態で側面部を構成する無端状の枠体と、
この枠体に折曲げ線を介して連設され、組立状態で前記枠体によって形成される開口部の一方側を閉塞する第1の閉塞板と、
この第1の閉塞板に折曲げ線を介して連設され、組立状態で前記第1の閉塞板に対して垂直となるように前記折曲げ線で折り曲げられて前記側面部の外面側に内面側が当接する第1の補助部と、
この第1の補助部を前記枠体に固定する固定手段と、を備えていることを特徴としている。
【0012】
また、請求項6に記載の梱包装置の組み立て方法は、
平面的に折畳まれた無端状の第1の枠体を直方体形状に起立させ、この第1の枠体を外面側から固定する枠体固定板に折曲げ線を介して連設された第1の閉塞板に被せて、前記第1の枠体の底面側の開口部を閉塞した後に、前記第1の閉塞板に折曲げ線を介して連設されている第1の補助部を前記第1の枠体の外側面に固定手段により固定して箱本体部を形成する工程と、
平面的に折畳まれた無端状の第2の枠体を直方体形状に起立させ、前記枠体固定板に折曲げ線を介して連設された第2の閉塞板に被せて、前記第2の枠体の上面側の開口部を閉塞した後に、前記第2の閉塞板に折曲げ線を介して連設されている第2の補助部を前記第2の枠体の外側面に固定手段により固定して、蓋体を形成する工程と、を含んでいることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、迅速にかつ、簡易に組み立てできる一方で、組み立てが必要となる店頭等までは平面的な折畳み状態で保管・運送等することができ、さらに、保管や運送等にかかるコストを大幅に削減することが可能な梱包装置および梱包装置の組み立て方法を提供することができるとの効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下では、本発明に係る梱包装置が腕時計を収納する梱包装置である場合を例として説明するが、本発明を適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
【0015】
[第1の実施形態]
先ず、図1から図8を参照しつつ、本発明に係る梱包装置の第1の実施形態について説明する。
【0016】
図1は、本実施形態における梱包装置100の組立状態における斜視図であり、図2は、梱包装置100を平面上に展開した展開状態における斜視図である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態における梱包装置100は、組立状態でほぼ直方体形状となるものであり、組立状態において上部に開口部を有する箱本体部2と、この箱本体部2と一体的に形成され、箱本体部2の開口部を閉塞する閉塞状態を取り得る蓋体3とを含んでいる。
【0018】
梱包装置100は、箱本体部2を構成する第1の閉塞板21及び第1の枠体22、蓋体3を構成する第2の閉塞板31及び第2の枠体32、第1の枠体22及び第2の枠体32を固定する枠体固定板4等を備えて構成されている。このうち、第1の閉塞板21、第2の閉塞板31、枠体固定板4は、後述するように、互いに連設され、1つのパーツとして構成されている。
梱包装置100は、例えば板紙や段ボール紙等の紙製シート等の材料で形成された各構成要素(パーツ)に化粧紙等を貼付した上で、各構成要素を貼り合わせることにより形成されている。
なお、梱包装置100の内部には、梱包対象物として図示しない腕時計等が収納される。
【0019】
枠体固定板4は、組立状態で梱包装置100の背面部分を構成する部材である。
枠体固定板4には、折曲げ線41を介して第1の閉塞板21が連設されている。また、枠体固定板4における折曲げ線41に対向する辺には、折曲げ線42を介して第2の閉塞板31が連設されている。
【0020】
図2に示すように、枠体固定板4には、平面的に折畳み可能に構成され、組立状態において梱包装置100の側面部を構成する枠体10が、枠体固定板4における折曲げ線41,42の設けられている側に向かって開口するように固定されている。枠体10は、第1の枠体22及び第2の枠体32から構成されており、第1の枠体22及び第2の枠体32は、その開口部が互いにほぼ平行となるように配置されている。
枠体固定板4は、第1の枠体22と第2の枠体32との境界部分において折曲げ可能となっており、梱包装置100の蓋の開閉時には、枠体固定板4における第1の枠体22と第2の枠体32との境界部分を中心に蓋体3が箱本体部2の開口部を被覆している被覆状態から開口部が開被される開被状態まで回動するようになっている。
【0021】
本実施形態において、梱包装置100は、前述のように組立状態においてほぼ直方体形状となっており、前後左右4つの側面部を有している。第1の枠体及び第2の枠体は、この梱包装置100の形状に合わせて梱包装置100の各側面部に対応する4つの平面部を備えている。この4つの平面部は、折曲げ線を介して無端状に連結されている。
これにより、組立状態において、第1の枠体22及び第2の枠体32は、例えば図5に示すように、四角形状の枠を形成可能となっており、その枠を形成する面のうち梱包装置100の背面側に配置される面の外面側が、例えば糊付け等により枠体固定板4に固定されている。
他方、折り畳み状態においては、第1の枠体22及び第2の枠体32は、図3に示すように、折曲げ線に沿って折曲げられ、枠体固定板4の上に平面的に折り畳まれる。
【0022】
第2の枠体32における前面側に配置される面(すなわち、組立状態において、枠体固定板4に固定されている面と対向する面)の中央部近傍であって第1の枠体22と対向する辺には、凸状の係止部35(係止用凸部)が形成されている。また、第1の枠体22における前面側に配置される面(すなわち、組立状態において、枠体固定板4に固定されている面と対向する面)の中央部近傍であって係止部35に対応する位置には、係止部35を受ける凹部状の係止用切欠部25(係止用凹部)が形成されている。
係止部35と係止用切欠部25とは互いに嵌り合うようになっており、係止部35が係止用切欠部25に係止されることにより、第1の枠体22と第2の枠体32との間のずれやがたつきを抑えることができる。これにより、蓋体3によって箱本体部2の開口部を被覆した際に、箱本体部2に対する蓋体3の前後左右方向のずれやがたつきを抑えることができる。
【0023】
第1の閉塞板21は、折曲げ線41を介して枠体固定板4に連設されており、組立状態において当該折曲げ線41で谷折りに折り曲げられて第1の枠体22の底面側開口部22aを閉塞し、梱包装置100の箱本体部2の底面部を構成する。
【0024】
第1の閉塞板21は、例えば僅かに大きさの異なる2つの板状部材21a,21bを貼り合わせて形成されており、第1の閉塞板21の周縁部は、第1の閉塞板21の中央部よりも1段低い段差部となっている。
段差部は、第1の枠体22等の板厚よりも僅かに大きい幅寸法を有しており、組立状態において前記第1の枠体22は、この段差部上に底面側開口部22aの端面が配置されるようになっている。
【0025】
第1の閉塞板21における枠体固定板4との連設部(折曲げ線41)と対向する辺には、折曲げ線211を介して第1の補助板23(第1の補助部)が連結されている。
この第1の補助板23における内側面には、第1の枠体22の外面に第1の補助板23を固定するための固定手段231が設けられている。固定手段231は例えば両面接着テープや各種の糊等である。なお、固定手段231には、図示しないカバーが設けられており、保管・運送時にはカバーを被覆した状態とし、組立時にカバーを剥がして貼着又は粘着可能な状態となる。
【0026】
組立状態において、第1の補助板23の内面側は、第1の枠体22の外面側に当接し、第1の枠体22を外側から支持するようになっている。
【0027】
枠体固定板4における折曲げ線41に対向する辺には、折曲げ線42を介して第2の閉塞板31が連設されている。第2の閉塞板31は、組立状態において当該折曲げ線42で谷折りに折り曲げられて第2の枠体32の上面側開口部32aを閉塞し、梱包装置100の蓋体3の蓋部を構成する。
【0028】
第2の閉塞板31は、第1の閉塞板21と同様に、例えば僅かに大きさの違う2つの板状部材31a,31bを貼り合わせて形成されており、第2の閉塞板31の周縁部は、第2の閉塞板31の中央部よりも1段低い段差部となっている。
段差部は、第2の枠体32等の板厚よりも僅かに大きい幅寸法を有しており、組立状態において第2の枠体32は、この段差部上に上面側開口部32aの端面が配置されるようになっている。
【0029】
第2の閉塞板31における枠体固定板4との連設部(折曲げ線42)と対向する辺には、折曲げ線311を介して第2の補助板33(第2の補助部)が連結されている。
この第2の補助板33における内側面には、第2の枠体32の外面に第2の補助板33を固定するための固定手段331が設けられている。固定手段331は例えば両面接着テープや各種の糊等である。なお、固定手段331には、図示しないカバーが設けられており、保管・運送時にはカバーを被覆した状態とし、組立時にカバーを剥がして貼着又は粘着可能な状態となる。
【0030】
組立状態において、第2の補助板33の内面側は、第2の枠体32の外面側に当接し、第2の枠体32を外側から支持するようになっている。
【0031】
なお、組立状態における第1の補助板23の上端面の高さは、第1の枠体22の高さよりも低くなっており、第1の補助板23と第1枠体22との間で段差が生じるようになっている。また、第2の補助板33の上端面の高さは、第2の枠体32の凸状の係止部35の高さよりも低くなっており、第2の補助板33と第2枠体32との間で段差が生じるようになっている。また、第1の補助板23の高さと第2の補助板33高さとを合わせた長さ寸法は、枠体固定板4の高さとほぼ等しくなるように構成されている。
これにより、蓋体3によって箱本体部2の開口部を被覆した際に、蓋体3を構成する第2の枠体32の係止部35と第1の枠体22の係止用切欠部25とが互いに嵌り合い箱本体部2に対する蓋体2の前後左右方向のずれやがたつきを抑えることができるとともに、第1の補助板23の端面に第2の補助板33の端面が当接し、梱包装置100を側面から見たときに箱本体部2と蓋体3との間に隙間が開かないようになっている。
【0032】
次に、図3から図8を参照しつつ、本実施形態における作用として梱包装置100の組み立て方法について説明する。
本実施形態における梱包装置100は、保管、運送する際には、最も面積を取らない形状に折り畳まれる。
すなわち、図3に示すように、第2の閉塞板31を折曲げ線42において、枠体固定板4における枠体10の設けられている面と反対側の面に重なるように折り返す。
【0033】
梱包装置100を組み立てる際は、まず、図4及び図5に示すように、第1の枠体22を引き起こして枠形状とし、これを第1の閉塞板21の上に被せる。このとき、第1の枠体22は、第1の閉塞板21の段差部に沿って配置され、位置決めされる。
【0034】
第1の枠体22を被せた後、図6に示すように、第1の補助板23を折曲げ線211において谷折りして、第1の閉塞板21に対して垂直となるように立ち上げる。そして、固定手段231のカバーを剥がすとともに、第1の補助板23の内側面を第1の枠体22の外側面に押し当てる。これにより、固定手段231が第1の枠体22の外側面に接着し、第1の補助板23が第1の枠体22に対して固定されて(図7参照)、箱本体部2が完成する。
【0035】
次に、図7に示すように、第2の枠体32を引き起こして枠形状とし、これを第2の閉塞板31の上に被せる。このとき、第2の枠体32は、第2の閉塞板31の段差部に沿って配置され、位置決めされる。
【0036】
第2の枠体32を被せた後、第2の補助板24を折曲げ線311において谷折りして、第2の閉塞板31に対して垂直となるように立ち上げる。そして、固定手段331のカバーを剥がすとともに、第2の補助板33の内側面を第2の枠体32の外側面に押し当てる。これにより、固定手段331が第2の枠体32の外側面に接着し、第2の補助板33が第2の枠体32に対して固定されて(図8参照)、蓋体3が完成する。
【0037】
そして、箱本体部2に対して蓋体3を被せる。これにより、第1の枠体22の係止用切欠部25に第2の枠体32の係止部35が嵌り合うとともに、第1の補助板23の端面に第2の補助板33の端面が当接し、箱本体部2の上側の開口部が被覆される。
【0038】
以上のように、本実施形態では、折畳み時には、梱包装置100を平面的に折畳むことができるとともに、組み立てる際には、第1の補助板23の設けられた第1の閉塞板21に第1の枠体22を被せた後に、第1の補助板23を第1の枠体22の外側面に貼着することにより、箱本体部2を形成し、第2の補助板33の設けられた第2の閉塞板31に第2の枠体32を被せた後に、第2の補助板33を第2の枠体32の外側面に貼着することにより、蓋体3を形成することにより、簡易に組み立てることができる。このため、保管、運送の際にはスペースをとらないようにコンパクトに折畳んだ状態とし、店頭等で梱包装置100として用いるときに適宜組み立てを行えばよく、保管や運送にかかるコストを削減することができる。
【0039】
また、箱本体部2に蓋体3を被せる構成であるため、梱包装置100としての美観に優れ、店頭等で展示する際にも梱包装置100内部に収納された梱包対象物を見やすく展示することができる。
また、このように第1の補助板23で第1の枠体22を支持し、第2の補助板33で第2の枠体32を支持する構成となっているので、箱本体部2及び蓋体3の前面部分が2重構造となり、腕時計等を梱包する梱包装置として、高級感を演出することができる。
【0040】
また、第1の補助板23及び第2の補助板33を、粘着テープや糊等の固定手段231,331によって第1の枠体22、第2の枠体32にそれぞれ固定するので、組み立て、固定を誰でも容易に行うことができる。
【0041】
また、第1の枠体22の係止用切欠部25に第2の枠体32の係止部35が嵌り合うようになっているので、箱本体部2と蓋体3との前後左右方向のずれやがたつきを抑えることができる。
【0042】
また、係止用切欠部25及び係止部35は、組立状態において第1の補助板23及び第2の補助板33によって被覆されるので、梱包装置100の外形に影響を与えず、美観に優れている。
【0043】
なお、本実施形態においては、この第1の補助板23の内側面及び第2の補助板33の内側面に、固定手段231,331を設ける構成としたが、固定手段231,331を設ける位置はこれに限定されない。例えば、第1の枠体22の外面側及び第2の枠体32の外面側に固定手段を設けてもよいし、第1の補助板23の内側面及び第2の補助板33の内側面と第1の枠体22の外面側及び第2の枠体32の外面側の両方に固定手段を設けてもよい。
【0044】
また、本実施形態においては、固定手段231,331にカバーを設けて、組立時にカバーを剥がして用いるようにしたが、保管・運送時には固定手段のない状態とし、組立時に所定の箇所に固定手段を貼付又は塗布して、第1の補助板23及び第2の補助板33と第1の枠体22及び第2の枠体32との固定を行うようにしてもよい。
【0045】
また、固定手段は、両面接着テープや糊等に限定されない。例えば、面ファスナー(例えば、マジックテープ(登録商標)、ベロクロファスナー)や、雄雌のスナップボタン等を、固定手段として第1の補助板23の内側面及び第2の補助板33の内側面と第1の枠体22の外面側及び第2の枠体32の外面側にそれぞれ設けてもよい。
【0046】
また、本実施形態においては、第1の枠体22に係止用切欠部25を設け、第2の枠体32に係止部35を設けたが、これとは逆に第1の枠体22に係止部を設け、第2の枠体32に係止用切欠部を設けてもよい。
【0047】
さらに、図9及び図10に示すように、無端状の枠体50(第1の枠体52及び第2の枠体62)には、係止用切欠部及び係止部を設けずに、第1の閉塞板51に折曲げ線511を介して連設される第1の補助板53に係止用切欠部55を設け、第2の閉塞板61に折曲げ線611を介して連設される第2の補助板63に係止部65を設けるようにしてもよい。
この場合、組立時には、第1の枠体52を第1の閉塞板51の上に被せる。このとき、第1の枠体52は、第1の閉塞板51の板状部材51a,51bによって形成された段差部に沿って配置され、位置決めされる。そして、第1の補助板53を第1の閉塞板51に対して垂直となるように立ち上げ、固定手段531により第1の補助板53と第1の枠体52とを接着固定することにより箱本体部5が完成する。同様に、第2の枠体62を第2の閉塞板61の上に被せる。このとき、第2の枠体62は、第2の閉塞板61の板状部材61a,61bによって形成された段差部に沿って配置され、位置決めされる。そして、第2の補助板63を第2の閉塞板61に対して垂直となるように立ち上げ、固定手段631により第2の補助板63と第2の枠体62とを接着固定することにより蓋体6が完成する。そして、第1の補助板53の係止用切欠部55に第2の補助板63の係止部65が嵌り合う位置まで箱本体部5に対して蓋体6を被せることにより、箱本体部5の上側の開口部が被覆される。
【0048】
梱包装置200をこのように構成することにより、第1の実施形態と同様に、折畳み時には、梱包装置200を平面的に折畳むことができるとともに、組み立てを簡易に行うことができる。このため、保管、運送の際にはスペースをとらないようにコンパクトに折畳んだ状態とし、店頭等で梱包装置200として用いるときに適宜組み立てを行えばよく、保管や運送にかかるコストを削減することができる。
また、このように第1の補助板53で第1の枠体52を支持し、第2の補助板63で第2の枠体62を支持する構成となっているので、箱本体部5及び蓋体6の前面部分が2重構造となり、腕時計等を梱包する梱包装置として、高級感を演出することができる。
また、第1の補助板53及び第2の補助板63を、粘着テープや糊等の固定手段531,631によって第1の枠体52、第2の枠体62にそれぞれ固定するので、組み立て、固定を誰でも容易に行うことができる。
また、第1の枠体52の係止用切欠部55に第2の枠体62の係止部65が嵌り合うようになっているので、箱本体部5と蓋体6との前後左右方向のずれやがたつきを抑えることができる。
【0049】
[第2の実施形態]
次に、図11から図16を参照しつつ、本発明に係る梱包装置の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態は、枠体の構成等が第1の実施形態の構成と異なっているため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる部分について説明する。
【0050】
図11に示すように、本実施形態において、梱包装置300は第1の実施形態と同様に、箱本体部7及び蓋体8を備えており、図示しない腕時計等を内部に収納するためのものである。
【0051】
図11及び図12に示すように、箱本体部7は、無端状の枠体72と枠体72を固定する枠体固定板9と、この枠体固定板9に連設されている第1の閉塞板71と、第1の閉塞板71に連設されている第1の補助板73とを備えている。また、蓋体8は、枠体固定板9に連設されている第2の閉塞板81と、第1の閉塞板81に連設されている第2の補助板83とを備えている。
【0052】
枠体72は、組立状態において、例えば図15に示すように、四角形状の枠を形成可能となっており、その枠を形成する面のうち梱包装置300の背面側に配置される面が、例えば糊付け等により枠体固定板9に固定されている。
他方、折り畳み状態においては、枠体72は、図13に示すように、折曲げ線に沿って折曲げられ、枠体固定板9の上に平面的に折り畳まれる。
【0053】
枠体72における前面側に配置される面(すなわち、組立状態において、枠体固定板9に固定されている面と対向する面)の一端側には固定手段としてのスナップボタンの雄スナップ75が枠体72における外側に凸部がくるように設けられている。
【0054】
第1の閉塞板71は、折曲げ線91を介して枠体固定板9に連設されている。第1の閉塞板71は、組立状態において当該折曲げ線91で谷折りに折り曲げられて枠体72の底面側開口部72aを閉塞し、梱包装置100の蓋体3の蓋部を構成する。
第1の閉塞板71は、第1の実施形態と同様に、例えば僅かに大きさの違う2つの板状部材71a,71bを貼り合わせて形成されており、第1の閉塞板71の周縁部は、第1の閉塞板71の中央部よりも1段低い段差部となっている。
段差部は、第1の枠体72等の板厚よりも僅かに大きい幅寸法を有しており、組立状態において第1の枠体72は、この段差部上に底面側開口部72aの端面が配置されるようになっている。
【0055】
第1の閉塞板71における枠体固定板9との連設部(折曲げ線91)と対向する辺には、折曲げ線711を介して第1の補助板73が連結されている。
この第1の補助板73における内側面には、枠体72の外面に第1の補助板73を固定するための固定手段731が設けられている。固定手段731は例えば両面接着テープや各種の糊等である。なお、固定手段731には、図示しないカバーが設けられており、保管・運送時にはカバーを被覆した状態とし、組立時にカバーを剥がして貼着又は粘着可能な状態となる。
【0056】
組立状態において、第1の補助板73の内面側は、枠体72の外面側に当接し、第1の枠体72を外側から支持するようになっている。
【0057】
枠体固定板9における折曲げ線91に対向する辺には、折曲げ線92を介して第2の閉塞板81が連設されている。第2の閉塞板81は、組立状態において当該折曲げ線92で谷折りに折り曲げられて枠体72の上面側開口部72bを閉塞し、梱包装置300の蓋体8の蓋部を構成する。
【0058】
第2の閉塞板81は、第1の閉塞板71と同様に、例えば僅かに大きさの違う2つの板状部材81a,81bを貼り合わせて形成されており、第2の閉塞板81の周縁部は、第2の閉塞板81の中央部よりも1段低い段差部となっている。
段差部は、枠体72等の板厚よりも僅かに大きい幅寸法を有しており、組立状態において枠体72は、この段差部上に上面側開口部72bの端面が配置されるようになっている。
【0059】
第2の閉塞板81における枠体固定板9との連設部(折曲げ線92)と対向する辺には、折曲げ線811を介して第2の補助板83が連結されている。
この第2の補助板83における内側面の一端であって枠体72の雄スナップ75に対応する位置には、スナップボタンの雌スナップ85が、第2の補助板83における内側に凹部がくるように設けられている。
組立状態において、第2の補助板83の内面側は、枠体72の外面側に当接し、枠体72を外側から支持するようになっている。
【0060】
次に、図13から図16を参照しつつ、本実施形態における作用として梱包装置300の組み立て方法について説明する。
本実施形態における梱包装置300は、保管、運送する際には、最も面積を取らない形状に折り畳まれる。
すなわち、図13に示すように、第1の閉塞板71を折曲げ線91において、枠体固定板9における枠体72の設けられている面と反対側の面に重なるように折り返す。
【0061】
梱包装置300を組み立てる際は、まず、図14及び図15に示すように、枠体72を引き起こして枠形状とする。そして、これを第1の閉塞板71の上に被せる。このとき、枠体72は、第1の閉塞板71の板状部材71a,71bによって形成された段差部に沿って配置され、位置決めされる。そして、図16に示すように、第1の補助板73を第1の閉塞板71に対して垂直となるように立ち上げ、固定手段731により第1の補助板73と枠体72とを接着固定することにより箱本体部7が完成する。
次に、蓋体8の蓋部となる第2の閉塞板81を、枠体72の上面側開口部72bを被覆するように箱本体部7に被せる。このとき、枠体72は、第2の閉塞板81の板状部材81a,81bによって形成された段差部に沿って配置され、位置決めされる。
さらに、第2の補助板83を折曲げ線811に沿って折曲げて、枠体72の前面部に重ね合わせる。そして、枠体72に設けられた雄スナップ75に第2の補助板83の雌スナップ85を嵌め合わせ結合させる。これにより、蓋体8が箱本体部7に対して固定され、梱包装置300が完成する。
【0062】
以上のように、本実施形態においては、折畳み時には、梱包装置300を平面的な形状に折畳むことができる。また、梱包装置300は、枠体72の底面側開口部72aと上面側開口部72bとを第1の閉塞板71及び第2の閉塞板81により閉塞し、第1の補助板73及び第2の補助板83によって固定することにより容易かつ迅速に組み立てることができる構成とされている。このため、保管、運送の際にはスペースをとらないようにコンパクトに折畳んだ状態とし、店頭等で梱包装置300として用いるときに適宜組み立てを行えばよく、保管や運送にかかるコストを削減することができる。
また、枠体72を1つしか備えていないため、部品点数が少なく、生産段階の工数も少ないことから、生産コストを抑えることもできる。
【0063】
なお、本実施形態において、第1の補助板73には両面接着テープ等の固定手段731を設け、第2の補助板83には固定手段としてのスナップボタンを設けたが、固定手段はこれに限定されない。例えば、第1の補助板73、第2の補助板83ともに、固定手段としてスナップボタンを設けてもよいし、両面接着テープ等を設けてもよい。また、固定手段として各種の面ファスナーを適用することも可能である。
【0064】
また、上記各実施形態では、枠体を固定する部材として枠体固定板を備える構成としたが、枠体固定板は必須ではなく、枠体に第1の閉塞板及び第2の閉塞板が直接連設される構成としてもよい。
この場合にも、平面的に折畳み可能で、かつ組み立てが容易な構成とすることができる。これによって、上記各実施形態と同様に、折り畳んだまま保管・運送することができ、保管・運送にかかるコストを削減することができる。
【0065】
また、各実施形態では、一体的に蓋体を備える構成のものを例としたが、蓋体を備えない構成のものにも本発明を適用することができる。
【0066】
また、上記各実施形態では、梱包装置がほぼ直方体形状である場合について説明したが、梱包装置の形状はこれに限定されない。例えば梱包装置が六角柱形状、その他、各種多角形、円筒形状等の形状の場合にも本発明を適用することができる。
以下、一例として梱包装置が六角柱形状である場合の構成及び梱包装置が円筒形状である場合の構成について、図17から図20を参照しつつ説明する。
【0067】
図17は、六角柱形状の梱包装置400の斜視図であり、図18は、図17に示す梱包装置400の展開図である。
図18に示すように、枠体固定板410には、平面的に折畳み可能に構成され、組立状態において梱包装置400の側面部を構成する枠体420として、第1の枠体421及び第2の枠体423が固定されている。第1の枠体421及び第2の枠体423は、この梱包装置400の形状に合わせて梱包装置400の各側面部に対応する6つの平面部を備えている。この6つの平面部は、折曲げ線を介して無端状に連結されている。
第1の枠体421及び第2の枠体423は、組立状態において六角形状の枠を形成可能となっており、その枠を形成する面のうち梱包装置400の背面側に配置される面が、例えば糊付け等により枠体固定板410に固定されている。
他方、折り畳み状態においては、第1の枠体421及び第2の枠体423は、図18に示すように、折曲げ線に沿って折曲げられ、枠体固定板410の上に平面的に折り畳まれる。
【0068】
第2の枠体423における前面側に配置される面(すなわち、組立状態において、枠体固定板410に固定されている面と対向する面)の中央部近傍であって第1の枠体421と対向する辺には、凸状の係止部424が形成されている。また、第1の枠体421における前面側に配置される面(すなわち、組立状態において、枠体固定板410に固定されている面と対向する面)の中央部近傍であって係止部424に対応する位置には、係止部424を受ける凹部状の係止用切欠部422が形成されている。
【0069】
枠体固定板410には、六角形状の第1の閉塞板431が折曲げ線411を介して連設されている。第1の閉塞板431は、組立状態において当該折曲げ線411で谷折りに折り曲げられて第1の枠体421の底面側開口部を閉塞し、梱包装置400の箱本体部430の底面部を構成する。
第1の閉塞板431は、例えば僅かに大きさの異なる2つの板状部材431a,431bを貼り合わせて形成されており、第1の閉塞板431の周縁部は、第1の閉塞板431の中央部よりも1段低い段差部となっている。
段差部は、第1の枠体421等の板厚よりも僅かに大きい幅寸法を有しており、組立状態において前記第1の枠体421は、この段差部上に底面側開口部の端面が配置されるようになっている。
第1の閉塞板431における枠体固定板410との連設部(折曲げ線411)と対向する辺には、折曲げ線412を介して第1の補助板433が連結されている。
この第1の補助板433における内側面には、第1の枠体421の外面に第1の補助板433を固定するための固定手段434が設けられている。
組立状態において、第1の補助板433の内面側は、第1の枠体421の外面側に当接し、第1の枠体421を外側から支持するようになっている。
【0070】
枠体固定板410における折曲げ線411に対向する辺には、折曲げ線412を介して六角形状の第2の閉塞板441が連設されている。第2の閉塞板441は、組立状態において当該折曲げ線412で谷折りに折り曲げられて第2の枠体423の上面側開口部を閉塞し、梱包装置400の蓋体440の蓋部を構成する。
第2の閉塞板441は、第1の閉塞板431と同様に、例えば僅かに大きさの違う2つの板状部材441a,441bを貼り合わせて形成されており、第2の閉塞板441の周縁部は、第2の閉塞板441の中央部よりも1段低い段差部となっている。
段差部は、第2の枠体423等の板厚よりも僅かに大きい幅寸法を有しており、組立状態において第2の枠体423は、この段差部上に上面側開口部の端面が配置されるようになっている。
第2の閉塞板441における枠体固定板410との連設部(折曲げ線412)と対向する辺には、折曲げ線442を介して第2の補助板443が連結されている。
この第2の補助板443における内側面には、第2の枠体423の外面に第2の補助板443を固定するための固定手段444が設けられている。
組立状態において、第2の補助板443の内面側は、第2の枠体423の外面側に当接し、第2の枠体423を外側から支持するようになっている。
【0071】
次に、梱包装置が円筒形状である場合の構成について、図19及び図20を参照しつつ説明する。
【0072】
図19は、円筒形状の梱包装置900の斜視図であり、図20は、図19に示す梱包装置900の展開図である。
図20に示すように、枠体固定板910には、平面的に折畳み可能に構成され、組立状態において梱包装置900の側面部を構成する無端状の枠体920として、第1の枠体921及び第2の枠体923が固定されている。第1の枠体921及び第2の枠体923は、この梱包装置900の形状に合わせて環状に形成されている。
第1の枠体921及び第2の枠体923は、組立状態において環状の枠を形成可能となっており、その一部が、例えば糊付け等により枠体固定板910に固定されている。
他方、折り畳み状態においては、第1の枠体921及び第2の枠体923は、図20に示すように、組立状態において前面部分に位置する部分がほぼ中心となるようにして、枠体固定板910の上に平面的に折り畳まれる。
【0073】
第2の枠体923における前面側(すなわち、組立状態において、枠体固定板910に固定されている側と対向する側)に配置される部分の中央部近傍であって第1の枠体921と対向する辺には、凸状の係止部924が形成されている。また、第1の枠体921における前面側(すなわち、組立状態において、枠体固定板910に固定されている側と対向する側)に配置される部分の中央部近傍であって係止部924に対応する位置には、係止部924を受ける凹部状の係止用切欠部922が形成されている。
【0074】
枠体固定板910には、円形状の第1の閉塞板931が折曲げ線911を介して連設されている。第1の閉塞板931は、組立状態において当該折曲げ線911で谷折りに折り曲げられて第1の枠体921の底面側開口部を閉塞し、梱包装置900の箱本体部930の底面部を構成する。
第1の閉塞板931は、例えば僅かに大きさの異なる2つの板状部材931a,931bを貼り合わせて形成されており、第1の閉塞板931の周縁部は、第1の閉塞板931の中央部よりも1段低い段差部となっている。
段差部は、第1の枠体921等の板厚よりも僅かに大きい幅寸法を有しており、組立状態において前記第1の枠体921は、この段差部上に底面側開口部の端面が配置されるようになっている。
第1の閉塞板931における枠体固定板910との連設部(折曲げ線911)と対向する辺には、折曲げ線912を介して第1の補助板933が連結されている。
この第1の補助板933における内側面には、第1の枠体921の外面に第1の補助板933を固定するための固定手段934が設けられている。
組立状態において、第1の補助板933の内面側は、第1の枠体921の外面側に当接し、第1の枠体921を外側から支持するようになっている。
【0075】
枠体固定板910における折曲げ線911に対向する辺には、折曲げ線912を介して円形状の第2の閉塞板941が連設されている。第2の閉塞板941は、組立状態において当該折曲げ線912で谷折りに折り曲げられて第2の枠体923の上面側開口部を閉塞し、梱包装置900の蓋体940の蓋部を構成する。
第2の閉塞板941は、第1の閉塞板931と同様に、例えば僅かに大きさの違う2つの板状部材941a,941bを貼り合わせて形成されており、第2の閉塞板941の周縁部は、第2の閉塞板941の中央部よりも1段低い段差部となっている。
段差部は、第2の枠体923等の板厚よりも僅かに大きい幅寸法を有しており、組立状態において第2の枠体923は、この段差部上に上面側開口部の端面が配置されるようになっている。
第2の閉塞板941における枠体固定板910との連設部(折曲げ線912)と対向する辺には、折曲げ線942を介して第2の補助板943が連結されている。
この第2の補助板943における内側面には、第2の枠体923の外面に第2の補助板943を固定するための固定手段944が設けられている。
組立状態において、第2の補助板943の内面側は、第2の枠体923の外面側に当接し、第2の枠体923を外側から支持するようになっている。
【0076】
このように、梱包装置を直方体形状以外の形状とした場合でも、折畳み時には、梱包装置を平面的に折畳むことができるとともに、組み立てる際には、第1の補助板の設けられた第1の閉塞板に第1の枠体を被せた後に、第1の補助板を第1の枠体の外側面に貼着することにより、箱本体部を形成し、第2の補助板の設けられた第2の閉塞板に第2の枠体を被せた後に、第2の補助板を第2の枠体の外側面に貼着して、蓋体を形成することにより、簡易に組み立てることができる。このため、保管、運送の際にはスペースをとらないようにコンパクトに折畳んだ状態とし、店頭等で梱包装置として用いるときに適宜組み立てを行えばよく、保管や運送にかかるコストを削減することができる。
また、第1の実施形態と同様、第1の補助板で第1の枠体を支持し、第2の補助板で第2の枠体を支持する構成となっているので、箱本体部及び蓋体の前面部分が2重構造となり、腕時計等を梱包する梱包装置として、高級感を演出することができる。
また、第1の枠体の係止用切欠部に第2の枠体の係止部が嵌り合うようになっているので、箱本体部と蓋体との前後左右方向のずれやがたつきを抑えることができる。
【0077】
また、上記各実施形態では、梱包装置が板紙や段ボール紙等の紙製シートで形成されている場合を例として説明したが、梱包装置を形成する材料はこれに限定されない。例えば、例えば梱包装置を形成する材料としてプラスチック等の樹脂製シート等を適用することも可能である。
【0078】
その他、本発明が上記各実施形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る梱包装置の組立状態を示す斜視図である。
【図2】図1の梱包装置の展開状態を示す斜視図である。
【図3】図1の梱包装置の折畳み時の形状を示す展開図である。
【図4】図1の梱包装置における第1の枠体を立ち上げている様子を示す展開図である。
【図5】図4における第1の枠体を立ち上げた状態を示す展開図である。
【図6】図4における第1の枠体を第1の閉塞板上に被せた状態を示す展開図である。
【図7】図4おける第1の補助板を立ち上げて第1の枠体に固定するとともに、第2の枠体を立ち上げている様子を示す展開図である。
【図8】図7おける第1の補助板を立ち上げて第1の枠体に固定し組み立てが完了した状態を示す斜視図である。
【図9】図1に示す梱包装置の一変形例の組立状態を示す斜視図である。
【図10】図9の梱包装置の展開状態を示す斜視図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る梱包装置の組立状態を示す斜視図である。
【図12】図11の梱包装置の展開状態を示す斜視図である。
【図13】図11の梱包装置の折畳み時の形状を示す展開図である。
【図14】図11における枠体を立ち上げている様子を示す展開図である。
【図15】図14における枠体を立ち上げた状態を示す展開図である。
【図16】図14における枠体を第1の閉塞板上に被せた状態を示す斜視図である。
【図17】本発明の梱包装置の一変形例を示す斜視図である。
【図18】本発明の梱包装置の一変形例を示す展開図である。
【図19】本発明の梱包装置の一変形例を示す斜視図である。
【図20】本発明の梱包装置の一変形例を示す展開図である。
【符号の説明】
【0080】
2 箱本体部
3 蓋体
4 枠体固定板
10 枠体
21 第1の閉塞板
22 第1の枠体
25 係止用切欠部
31 第2の閉塞板
32 第2の枠体
23 第1の補助板
33 第2の補助板
35 係止部
100 梱包装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面的に折畳み可能に構成され、組立状態で側面部を構成する無端状の枠体と、
この枠体を外面側から固定する枠体固定板と、
この枠体固定板に折曲げ線を介して連設され、組立状態で前記枠体によって形成される開口部の一方側を閉塞する第1の閉塞板と、
この第1の閉塞板に折曲げ線を介して連設され、組立状態で前記第1の閉塞板に対して垂直となるように前記折曲げ線で折り曲げられて前記側面部の外面側に内面側が当接する第1の補助部と、
この第1の補助部を前記枠体に固定する固定手段と、
を備えていることを特徴とする梱包装置。
【請求項2】
前記枠体固定板における前記第1の閉塞板が連設されている折曲げ線と対向する辺に折曲げ線を介して連設され、組立状態で前記枠体によって形成される開口部の他方側を閉塞する第2の閉塞板をさらに備え、
前記枠体は、底面側に配置される箱本体部の側面部を構成する第1の枠体と、上面側に配置される蓋体の側面部を構成する第2の枠体とから構成されており、
前記第1の閉塞板は、第1の枠体の底面側の開口部を閉塞し、
前記第2の閉塞板は、第2の枠体の上面側の開口部を閉塞するものであることを特徴とする請求項1に記載の梱包装置。
【請求項3】
前記第1の枠体及び前記第2の枠体の一方側に係止用凹部を設け、他方側にこの係止用凹部と嵌り合う係止用凸部を設けたことを特徴とする請求項2に記載の梱包装置。
【請求項4】
前記第2の閉塞板に折曲げ線を介して連設され、組立状態で前記第2の閉塞板に対して垂直となるように前記折曲げ線で折り曲げられて前記第2の枠体の側面部の外面側に内面側が当接する第2の補助部をさらに備え、
前記第1の補助部及び前記第2の補助部の一方側に係止用凹部を設け、他方側にこの係止用凹部と嵌り合う係止用凸部を設けたことを特徴とする請求項2に記載の梱包装置。
【請求項5】
平面的に折畳み可能に構成され、組立状態で側面部を構成する無端状の枠体と、
この枠体に折曲げ線を介して連設され、組立状態で前記枠体によって形成される開口部の一方側を閉塞する第1の閉塞板と、
この第1の閉塞板に折曲げ線を介して連設され、組立状態で前記第1の閉塞板に対して垂直となるように前記折曲げ線で折り曲げられて前記側面部の外面側に内面側が当接する第1の補助部と、
この第1の補助部を前記枠体に固定する固定手段と、
を備えていることを特徴とする梱包装置。
【請求項6】
平面的に折畳まれた無端状の第1の枠体を直方体形状に起立させ、この第1の枠体を外面側から固定する枠体固定板に折曲げ線を介して連設された第1の閉塞板に被せて、前記第1の枠体の底面側の開口部を閉塞した後に、前記第1の閉塞板に折曲げ線を介して連設されている第1の補助部を前記第1の枠体の外側面に固定手段により固定して箱本体部を形成する工程と、
平面的に折畳まれた無端状の第2の枠体を直方体形状に起立させ、前記枠体固定板に折曲げ線を介して連設された第2の閉塞板に被せて、前記第2の枠体の上面側の開口部を閉塞した後に、前記第2の閉塞板に折曲げ線を介して連設されている第2の補助部を前記第2の枠体の外側面に固定手段により固定して、蓋体を形成する工程と、
を含んでいることを特徴とする梱包装置の組み立て方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−143633(P2010−143633A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−325540(P2008−325540)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【出願人】(000108801)タマパック株式会社 (10)
【Fターム(参考)】