説明

検出装置および検出プログラム

【課題】検査負荷を軽減すること。
【解決手段】検出装置は、画像表示装置が色を表示する際に用いる原色ごとに、全表示領域にわたって原色を点灯した該画像表示装置の画像を撮像する。そして、検出装置は、原色ごとに撮像された画像である第一の撮像画像各々から、画像表示装置の各画素のうち周辺より暗い画素である暗点の位置を検出する。そして、検出装置は、検出した各暗点の位置に対応する前記画像表示装置の対応領域を撮像時の点灯色で点灯させる点灯パターンを作成する。そして、検出装置は、作成した点灯パターンに基づいて点灯した前記画像表示装置の画像を撮像し、撮像した画像である第二の撮像画像のうち対応領域に対応する画像部分から、暗点の位置または該暗点の個数を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出装置および検出プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、画像表示装置の表示領域にある各画素のうち、点灯指示により点灯しない画素である暗点(暗欠陥)を検出する検出手法がある。検出手法を実行する装置は、原色ごとに、全表示領域にわたって原色を点灯させた画像表示装置を撮像し、撮像した撮像画像から暗点を検出する。
【0003】
例えば、検出手法を実行する装置は、全表示領域にわたって赤色(R、Red)を点灯させた画像表示装置を撮像することで、撮像画像を取得する。また、同様に、検出手法を実行する装置は、全表示領域にわたって緑色(G、Green)を点灯させた画像表示装置を撮像することで、撮像画像を取得する。また、検出手法を実行する装置は、全表示領域にわたって青色(B、Blue)を点灯させた画像表示装置を撮像することで、撮像画像を取得する。そして、検出手法を実行する装置は、RGB(赤色(Red)、緑色(Green)、青色(Blue))ごとに取得した撮像画像からそれぞれ点灯していない箇所を検出することで、画像表示装置の表示領域にある各画素のうち暗点を検出する。すなわち、検出手法を実行する装置は、点灯指示により赤色を点灯しない画素や、点灯指示により緑色を点灯しない画素、点灯指示により青色を点灯しない画素を検出する。
【0004】
なお、画像表示装置の撮像画像を2値化し、明るい点を欠陥として検出する手法がある。また、検出した欠陥箇所に対して2次元MTF(Modulation Transfer Function)を用いる手法もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−125894号公報
【特許文献2】特開2005−326323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、上述の検出手法では、撮像画像にノイズが含まれている場合に、ノイズが含まれている箇所も暗点として検出していた。このため、上述の検出手法に加えて、画像表示装置を再度撮像して得られる画像を用いて検出処理を再度実行する再検出手法が考えられる。
【0007】
例えば、再検出手法を実行する装置は、上記した検出手法にて、全表示領域にわたって赤色を点灯させた画像表示装置の撮像画像から暗点を検出した場合には、全表示領域にわたって赤色を点灯させた画像表示装置を再度撮像することで、撮像画像を再度取得する。そして、再検出手法を実行する装置は、再度取得した撮像画像のうち、検出処理にて暗点を検出した位置と同じ位置から暗点を検出すると、検出した位置を暗点として検出する。また、再検出手法を実行する装置は、同様に、他の色についても再検出処理を行う。
【0008】
しかしながら、上述の再検出手法では、検査負荷が大きくなるという課題があった。例えば、画像表示装置を撮像する回数が増えれば増えるほど、検査負荷が大きくなっていた。
【0009】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、検査負荷を軽減可能な検出装置および検出プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
開示の検出装置は、一つの態様において、画像表示装置が色を表示する際に用いる原色ごとに、全表示領域にわたって原色を点灯した該画像表示装置の画像を撮像する第一の撮像部を備える。また、検出装置は、前記第一の撮像部によって原色ごとに撮像された画像である第一の撮像画像各々から、前記画像表示装置の各画素のうち周辺より暗い画素である暗点の位置を検出する第一の検出部を備える。また、検出装置は、前記第一の検出部によって検出された各暗点の位置に対応する前記画像表示装置の対応領域を、前記第一の撮像部による撮像時の点灯色で点灯させる点灯パターンを作成する点灯パターン作成部を備える。また、検出装置は、前記点灯パターン作成部によって作成された点灯パターンに基づいて点灯した前記画像表示装置の画像を撮像する第二の撮像部を備える。また、検出装置は、前記第二の撮像部によって撮像された画像である第二の撮像画像のうち対応領域に対応する画像部分から、暗点の位置または該暗点の個数を検出する第二の検出部を備える。
【発明の効果】
【0011】
開示の検出装置および検出プログラムの一つの態様によれば、検査負荷を軽減可能であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、実施例1に係る検出装置の構成の一例について説明するためのブロック図である。
【図2】図2は、実施例2に係る検出装置の構成の一例について説明するためのブロック図である。
【図3】図3は、実施例2に係る検出装置の配置の一例について説明するための図である。
【図4−1】図4−1は、赤色を点灯させるテストパターンに基づいて点灯した表示領域の撮像画像内にある暗点の位置の一例について説明するための図である。
【図4−2】図4−2は、緑色を点灯させるテストパターンに基づいて点灯した表示領域の撮像画像内にある暗点の位置の一例について説明するための図である。
【図4−3】図4−3は、青色を点灯させるテストパターンに基づいて点灯した表示領域の撮像画像内にある暗点の位置の一例について説明するための図である。
【図5】図5は、実施例2における対応領域の一例について説明するための図である。
【図6】図6は、実施例2における対応領域の一例について説明するための図である。
【図7−1】図7−1は、実施例2における対応領域に設定する点灯色の一例について説明するための図である。
【図7−2】図7−2は、実施例2における対応領域に設定する点灯色の一例について説明するための図である。
【図8】図8は、実施例2に係る検出装置による検出処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。
【図9】図9は、実施例2における点灯パターン作成処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。
【図10−1】図10−1は、実施例2に係る検出装置の効果の一例について説明するための図である。
【図10−2】図10−2は、実施例2に係る検出装置の効果の一例について説明するための図である。
【図11】図11は、実施例2に係る検出プログラムを実行するコンピュータの一例について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本願の開示する検出装置および検出プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施例により開示する発明が限定されるものではない。各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【実施例1】
【0014】
図1を用いて、実施例1に係る検出装置100の構成の一例について説明する。図1は、実施例1に係る検出装置の構成の一例について説明するためのブロック図である。検出装置100は、図1に示す例では、第一の撮像部101と、第一の検出部102と、点灯パターン作成部103と、第二の撮像部104と、第二の検出部105とを有する。
【0015】
第一の撮像部101は、画像表示装置が色を表示する際に用いる原色ごとに、全表示領域にわたって原色を点灯した画像表示装置の画像を撮像する。そして、第一の検出部102は、第一の撮像部101によって原色ごとに撮像された画像である第一の撮像画像各々から、画像表示装置の各画素のうち周辺より暗い画素である暗点の位置を検出する。
【0016】
点灯パターン作成部103は、第一の検出部102によって検出された各暗点の位置に対応する画像表示装置の対応領域を、第一の撮像部101による撮像時の点灯色で点灯させる点灯パターンを作成する。
【0017】
第二の撮像部104は、点灯パターン作成部103によって作成された点灯パターンに基づいて点灯した画像表示装置の画像を撮像する。そして、第二の検出部105は、第二の撮像部104によって撮像された画像である第二の撮像画像のうち対応領域に対応する画像部分から、暗点の位置または暗点の個数を検出する。
【0018】
すなわち、実施例1に係る検出装置100は、原色ごとに撮像した撮像画像を用いて、原色ごとに暗点として検出する候補となる暗点候補の位置を検出する。そして、検出装置100は、検出した暗点候補の位置に対応する領域全てを同時に点灯させた時の画像表示装置の撮像画像を用いて、全暗点候補について暗点かを検証する。
【0019】
上記したように、実施例1によれば、検査負荷を軽減可能である。例えば、実施例1によれば、原色ごとに撮像した第一の撮像画像から検出した暗点の位置に暗点があるかを再び検証する際、原色ごとに撮像画像を再度撮像することなく、撮像画像を1枚撮像すればよい。この結果、再検証に際して原色ごとに撮像する場合と比較して撮像枚数を「1/原色の数」にすることができ、検査時間を短縮することが可能である。
【実施例2】
【0020】
[実施例2に係る検出装置の構成]
図2を用いて、実施例2に係る検出装置300の構成の一例について説明する。図2は、実施例2に係る検出装置の構成の一例について説明するためのブロック図である。検出装置300は、図2に示す例では、検出装置300外にある画像表示装置200と有線あるいは無線ネットワークを介して接続され、カメラ301と制御部400とを有する。
【0021】
画像表示装置200は、検出装置300と接続される。画像表示装置200は、単色あるいは複数色を用いて静止画や動画を表示する装置であり、例えば、ディスプレイやモニタ、テレビジョンなどの装置が該当する。また、画像表示装置200は、静止画や動画を表示する表示領域を有する。すなわち、画像表示装置200は、表示領域の画素各々が出力する色を制御することで、静止画や動画を表示する。画像表示装置200は、例えば、ディスプレイやモニタ、テレビジョンなどが該当する。
【0022】
画像表示装置200は、複数の原色を用いて様々な色を再現する。以下では、画像表示装置200が、複数の原色として、RGB(赤(Red)、緑(Green)、青(Blue))を用いる場合を例に説明する。すなわち、画像表示装置200が、赤色と緑色と青色との3つの原色を混ぜることで幅広い色を再現する場合を例に説明する。
【0023】
なお、以下では、複数の原色としてRGBを用いる場合を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、RGBに他の色を加えた4つ以上の原色を用いても良く、あるいは、RGB以外の色の組合せを用いても良い。また、例えば、検出装置300を利用する者が設定した任意の色を用いても良い。
【0024】
画像表示装置200は、検出装置300の点灯指示部401やパターン指示部402からテストパターンを受信すると、受信したテストパターンに基づいて表示領域を点灯する。なお、画像表示装置200が受信するテストパターンの詳細については、ここでは説明を省略し、点灯指示部401や点灯パターン作成部412について説明する際に併せて説明する。また、画像表示装置200は、後述するように、表示領域の画像がカメラ301によって撮像される。
【0025】
検出装置300の各部の説明に戻る。カメラ301は、制御部400と接続される。カメラ301は、テストパターンを表示した画像表示装置200の表示領域が含まれる画像を撮像する。例えば、カメラ301は、異なるテストパターンが表示されるごとに、画像表示装置200の表示領域の画像を撮像する。そして、カメラ301は、撮像した撮像画像を制御部400内にある撮像画像取得部403に送信する。なお、以下では、カメラ301がモノクロの画像を撮像する場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、カラーの画像を撮像しても良い。
【0026】
ここで、後述するように、制御部400は、カメラ301によって撮像された撮像画像を用いて、画像表示装置200の表示領域にある各画素のうち暗点を検出する。このため、カメラ301は、表示領域の画素各々を区別可能な画像を撮像可能なものを用いる。
【0027】
制御部400は、画像表示装置200と接続され、検出装置300内にあるカメラ301と接続される。制御部400は、各種の処理手順などを規定したプログラムを記憶するための内部メモリを有し、種々の取得処理を実行する。制御部400は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路、または、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの電子回路である。制御部400は、図2に示す例では、点灯指示部401と、パターン指示部402と、撮像画像取得部403と、画像処理部410とを有する。
【0028】
ここで、図3を用いて、画像表示装置200と、カメラ301と、検出装置300の制御部400との配置の一例について簡単に説明する。図3に示すように、制御部400は、画像表示装置200と接続され、後述するように、テストパターンを画像表示装置200に送信する。画像表示装置200は、テストパターンを受信すると、受信したテストパターンを表示領域にて表示する。また、カメラ301は、画像表示装置200の表示領域に向かって撮像面となるレンズを向けており、テストパターンを表示した表示領域の画像を撮像する。なお、図3は、実施例2に係る検出装置の配置の一例について説明するための図である。
【0029】
図2に戻ると、点灯指示部401は、画像表示装置200が色を表示する際に用いる原色ごとに、全表示領域にわたって原色を点灯させるテストパターンを画像表示装置200に送信する。例えば、点灯指示部401は、全表示領域にわたって赤色を点灯させるテストパターンを送信し、全表示領域にわたって緑色を点灯させるテストパターンを送信し、全表示領域にわたって青色を点灯させるテストパターンを送信する。
【0030】
なお、この結果、画像表示装置200は、点灯指示部401から受信したテストパターンに基づいて表示領域を点灯する。例えば、画像表示装置200は、全表示領域にわたって赤色を点灯させるテストパターンに基づいて、全表示領域にわたって赤色を点灯する。また、同様に、画像表示装置200は、全表示領域にわたって緑色を点灯し、全表示領域にわたって青色を点灯する。
【0031】
また、その際、カメラ301は、画像表示装置200が色を表示する際に用いる原色ごとに、全表示領域にわたって原色を点灯した画像表示装置200の画像を撮像する。例えば、カメラ301は、全表示領域にわたって赤色を点灯させるテストパターンに基づいて点灯した表示領域の画像を撮像し、全表示領域にわたって緑色を点灯させるテストパターンに基づいて点灯した表示領域の画像を撮像する。また、カメラ301は、全表示領域にわたって青色を点灯させるテストパターンに基づいて点灯した表示領域の画像を撮像する。
【0032】
パターン指示部402は、画像処理部410によって作成されたテストパターンである点灯パターンを受信すると、点灯パターンを画像表示装置200に送信する。なお、点灯パターンの詳細については、ここでは説明を省略し、点灯パターン作成部412について説明する際に併せて説明する。
【0033】
なお、この結果、画像表示装置200は、パターン指示部402から受信した点灯パターンに基づいて表示領域を点灯する。その際、カメラ301が、点灯パターンに基づいて点灯した表示領域の画像を撮像する。
【0034】
撮像画像取得部403は、カメラ301によって撮像された撮像画像を取得する。具体的には、カメラ301から送られた撮像画像を受信し、受信した撮像画像を画像処理部410に送信する。ここで、カメラ301から送られる撮像画像は、テストパターンに基づいて点灯した表示領域の画像になる。
【0035】
画像処理部410は、撮像画像取得部403から撮像画像を受信し、受信した撮像画像を用いて暗点を検出する。画像処理部410は、図2に示す例では、第一の検出部411と、点灯パターン作成部412と、第二の検出部413とを有する。
【0036】
第一の検出部411は、カメラ301によって原色ごとに撮像された画像である第一の撮像画像各々から、画像表示装置200の各画素のうち周辺より暗い画素である暗点の位置を検出する。第一の検出部411は、例えば、周辺の画素と比較して輝度が低い画素を暗点として検出する。なお、第一の検出部411が暗点を検出する手法は、周辺の画素と比較して輝度が低い画素を検出する手法に限定されるものではなく、任意の手法を用いても良い。例えば、第一の検出部411は、全く点灯していない画素を選択的に検出しても良い。
【0037】
なお、第一の検出部411は、撮像画像取得部403から第一の撮像画像各々を受信する。ここで、第一の撮像画像は、点灯指示部401によって送信されたテストパターンに基づいて点灯した表示領域の撮像画像である。例えば、第一の撮像画像は、第一の検出部411は、全表示領域にわたって赤色を点灯させるテストパターンに基づいて点灯した表示領域の撮像画像や、全表示領域にわたって緑色を点灯させるテストパターンに基づいて点灯した表示領域の撮像画像が該当する。また、第一の撮像画像には、全表示領域にわたって青色を点灯させるテストパターンに基づいて点灯した表示領域の撮像画像が該当する。
【0038】
第一の検出部411が暗点の位置を検出する点についてさらに説明する。例えば、図4−1に示すように、全表示領域にわたって赤色を点灯させるテストパターンに基づいて点灯した表示領域の撮像画像内に、「x1,y1」と「x2,y2」とに暗点がある場合を例に説明する。第一の検出部411は、撮像時の点灯色である点灯色「赤色」に対応付けて、暗点の位置「x1,y1」「x2,y2」を検出する。なお、図4−1は、赤色を点灯させるテストパターンに基づいて点灯した表示領域の撮像画像内にある暗点の位置の一例について説明するための図である。
【0039】
また、同様に、図4−2に示す例では、第一の検出部411は、点灯色「緑色」に対応付けて、暗点の位置「x3,y3」「x4,y4」を検出する。図4−3に示す例では、第一の検出部411は、点灯色「青色」に対応付けて、暗点の位置「x5,y5」を検出する。なお、図4−2は、緑色を点灯させるテストパターンに基づいて点灯した表示領域の撮像画像内にある暗点の位置の一例について説明するための図である。図4−3は、青色を点灯させるテストパターンに基づいて点灯した表示領域の撮像画像内にある暗点の位置の一例について説明するための図である。
【0040】
第一の検出部411は、検出した暗点の位置を点灯パターン作成部412に送信する。例えば、第一の検出部411は、点灯色「赤色」と暗点の位置「x1,y1」「x2,y2」との対応付けを示す情報と、点灯色「緑色」と暗点の位置「x3,y3」「x4,y4」との対応付けを示す情報と、点灯色「青色」と暗点の位置「x5,y5」との対応付けを示す情報とを送信する。
【0041】
点灯パターン作成部412は、第一の検出部411によって検出された各暗点の位置に対応する画像表示装置200の対応領域を点灯色で点灯させる点灯パターンを作成する。なお、点灯パターン作成部412は、第一の検出部411によって検出された暗点ごとに点灯パターンを作成するのではなく、第一の検出部411によって検出された各暗点の位置を用いて1つの点灯パターンを作成する。
【0042】
具体的には、点灯パターン作成部412は、暗点の位置が検出された撮像画像が撮像された際に表示領域が点灯していた単独色である点灯色で対応領域を点灯させ、暗点の位置すべてを同時に点灯させる点灯パターンを作成する。以下では、点灯パターン作成部412による点灯パターン作成処理について、点灯パターンに対応領域を設定する処理と、点灯パターンに設定した対応領域の点灯色を設定する処理とに分けて説明する。
【0043】
点灯パターン作成部412が点灯パターンに対応領域を設定する処理について説明する。点灯パターン作成部412は、図5に示すように、暗点の位置それぞれについて対応領域を設定する。図5は、実施例2における対応領域の一例について説明するための図である。ここで、対応領域は、暗点の位置から所定の範囲内にある表示領域である。
【0044】
暗点の位置が「x1,y1」である場合を例に、点灯パターンに対応領域を設定する処理についてさらに説明する。図6に示す例では、暗点の位置からプラスマイナス1画素内にある表示領域を対応領域として設定する場合を示した。なお、図6は、実施例2における対応領域の一例について説明するための図である。図6に示すように、点灯パターン作成部412は、暗点の位置が「x1,y1」である場合に、「x1±1,y1±1」の範囲内にある各画素を対応領域として設定する。また、同様に、点灯パターン作成部412は、「x2,y2」〜「x5,y5」についても対応領域を設定する。この結果、図5に示すように、点灯パターン作成部412は、暗点の位置それぞれについて対応領域を設定する。
【0045】
なお、図6に示す例では、暗点の位置からプラスマイナス1画素内にある表示領域を対応領域として設定する場合を例に示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、所定の範囲として用いる画素数は上記した例示に限るものではなく、検出装置300を利用する者が任意の値に設定して良い。例えば、点灯パターン作成部412は、プラスマイナス2〜5画素内にある表示領域を対応領域として設定しても良い。
【0046】
また、図5や図6に示した例では、対応領域の形状が四角形である場合を例に示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、点灯パターン作成部412は、対応領域の形状として、円形や矩形、十字などを用いても良い。
【0047】
点灯パターン作成部412が点灯パターンに設定した対応領域の点灯色を設定する処理について説明する。点灯パターン作成部412は、他の対応領域と重なる対応領域について、重なる対応領域各々に対応する点灯色の合成色を作成し、重なる対応領域両方の点灯色として合成色を設定する。対応領域「A」「B」が重なる場合を例に用いてさらに説明する。点灯パターン作成部412は、対応領域「A」「B」のうち重なる部分の点灯色として合成色を設定するのではなく、対応領域「A」の点灯色として合成色を設定し、対応領域「B」の点灯色として合成色を設定する。一方、点灯パターン作成部412は、他の対応領域と重ならない対応領域の点灯色として、該対応領域に対応する点灯色を設定する。
【0048】
図5に示すように、「x1,y1」〜「x5,y5」それぞれについて設定された対応領域のうち、「x1,y1」と「x3,y3」とが重なり、「x2,y2」「x4,y4」「x5,y5」が重ならない場合を例に説明する。
【0049】
まず、「x1,y1」「x3,y3」について設定された対応領域について説明する。点灯パターン作成部412は、「x1,y1」と「x3,y3」とについて設定された対応領域の点灯色として、図7−1に示すように、各対応領域に対応する点灯色をそれぞれ設定するのではなく、図7−2に示すように、合成色を設定する。ここで、「x1,y1」に対応する点灯色は「赤色」であり、「x3,y3」に対応する点灯色が「緑色」である。このため、点灯パターン作成部412は、「x1,y1」と「x3,y3」とについて設定された対応領域両方の点灯色として、「赤色」と「緑色」との合成色である「黄色」を点灯色として設定する。なお、図7−1と図7−2とは、実施例2における対応領域に設定する点灯色の一例について説明するための図である。なお、点灯パターン作成部412は、点灯色が「赤色」と「青色」とである場合には、例えば、合成色「紫色」を設定する。
【0050】
なお、上記した例では、2つの対応領域が重なる場合を例に説明したが、3つ以上の対応領域が重なった場合であっても、点灯パターン作成部412は、同様に処理する。具体的には、点灯パターン作成部412は、重なった対応領域各々に対応する点灯色を合成する。例えば、点灯パターン作成部412は、「赤色」と「緑色」と「青色」とを合成する。
【0051】
次に、「x2,y2」「x4,y4」「x5,y5」について設定された対応領域について説明する。図7−1や図7−2に示すように、例えば、点灯パターン作成部412は、「x2,y2」「x4,y4」「x5,y5」について設定された対応領域の点灯色として、各対応領域に対応する点灯色をそれぞれ設定する。つまり、点灯パターン作成部412は、「x2,y2」について設定された対応領域の点灯色として「赤色」を設定し、「x4,y4」について設定された対応領域の点灯色として「青色」を設定する。また、点灯パターン作成部412は、「x5,y5」について設定された対応領域の点灯色として「緑色」を設定する。
【0052】
また、点灯パターン作成部412は、対応領域と点灯色とを点灯パターンに設定すると、設定した点灯パターンをパターン指示部402に送信する。その後、パターン指示部402が点灯パターンを画像表示装置200に送信し、画像表示装置200が点灯パターンに基づいて表示領域を点灯する。その際、カメラ301が、点灯パターンに基づいて点灯した表示領域の画像を撮像する。なお、点灯パターン作成部412による処理の流れの詳細については、後述するため、ここでは説明を省略する。
【0053】
第二の検出部413は、カメラ301によって撮像された画像である第二の撮像画像のうち対応領域に対応する画像部分から、暗点の位置または該暗点の個数を検出する。つまり、第二の検出部413は、暗点の個数を検出するに留めても良く、各暗点の位置まで検出しても良い。第二の検出部413は、撮像画像取得部403から第二の撮像画像を受信する。ここで、第二の撮像画像は、パターン指示部402によって送信された点灯パターンに基づいて点灯した表示領域の撮像画像である。
【0054】
ここで、第二の検出部413による検出処理のうち、点灯色として合成色が設定された対応領域から暗点を検出する処理についてさらに説明する。例えば、「x1,y1」と「x3,y3」とが重なり、合成色「紫色」が設定された場合を例に説明する。また、「x1,y1」には、赤色が点灯しない暗点がある一方、青色が正常に点灯する場合を例に説明する。ここで、「x1,y1」は、「青色」を点灯する。この結果、「x1,y1」の輝度値は、紫色を点灯する他の画素と比較して、「赤色」を点灯しない分低い値になる。第二の検出部413は、この差を検出することで、暗点の位置を検出する。
【0055】
なお、第二の検出部413が暗点を検出する手法は、第一の検出部411が暗点を検出する手法と同じ手法を採用しても良く、別の手法を採用しても良い。例えば、第二の検出部413による検出する手法として、第一の検出部411と比較して精度が高い検出手法を採用しても良い。つまり、第一の検出部411が検出する際には精度よりも処理速度を優先し、その後、第二の検出部413が検出する際には処理速度よりも精度を優先する設定としても良い。また、第二の検出部413が暗点を検出する手法に対して、長時間露光や複数枚撮像後合成などのノイズ低減対策をしても良い。
【0056】
第二の検出部413は、暗点の個数や暗点の位置を検出すると、例えば、検出装置300を利用する利用者に情報を出力する。例えば、第二の検出部413は、暗点が「5」個検出された旨や、検出された暗点の位置を出力する。
【0057】
なお、検出装置300は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)端末、移動体通信端末またはPDA(Personal Digital Assistant)などの情報処理装置を利用して実現しても良い。例えば、PDAなどの情報処理装置に、上記した第一の検出部411と点灯パターン作成部412と第二の検出部413などの各機能を搭載することによって実現しても良い。
【0058】
[検出装置による検出処理]
次に、図8を用いて、実施例2に係る検出装置300による検出処理の流れの一例について説明する。図8は、実施例2に係る検出装置による検出処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。
【0059】
図8に示すように、検査が開始されると(ステップS101肯定)、点灯指示部401は、全表示領域にわたって赤色を点灯させるテストパターンを送信する(ステップS102)。そして、カメラ301は、全表示領域にわたって赤色を点灯させるテストパターンに基づいて点灯した表示領域の画像を撮像する(ステップS103)。
【0060】
また、点灯指示部401は、全表示領域にわたって緑色を点灯させるテストパターンを送信する(ステップS104)。そして、カメラ301は、全表示領域にわたって緑色を点灯させるテストパターンに基づいて点灯した表示領域の画像を撮像する(ステップS105)。
【0061】
また、点灯指示部401は、全表示領域にわたって青色を点灯させるテストパターンを送信する(ステップS106)。そして、カメラ301は、全表示領域にわたって青色を点灯させるテストパターンに基づいて点灯した表示領域の画像を撮像する(ステップS107)。
【0062】
そして、第一の検出部411は、点灯指示部401によって送信されたテストパターンに基づいて点灯した表示領域の撮像画像各々から、暗点の位置を検出する(ステップS108)。例えば、第一の検出部411は、点灯色「赤色」と暗点の位置「x1,y1」「x2,y2」との対応付けや、点灯色「緑色」と暗点の位置「x3,y3」「x4,y4」との対応付け、点灯色「青色」と暗点の位置「x5,y5」との対応付けを検出する。
【0063】
そして、点灯パターン作成部412は、第一の検出部411によって検出された各暗点の位置に対応する画像表示装置200の対応領域を、点灯色で点灯させる点灯パターンを作成する(ステップS109)。そして、カメラ301は、点灯パターンに基づいて点灯した表示領域の画像を撮像する(ステップS110)。なお、点灯パターンを作成する処理の流れの一例については、図9を用いて後述するため、ここでは説明を省略する。
【0064】
そして、第二の検出部413は、点灯パターンに基づいて点灯した表示領域が撮像された撮像画像のうち対応領域に対応する画像部分から、暗点の位置または該暗点の個数を検出する(ステップS111)。例えば、第二の検出部413は、暗点が「5」個検出された旨や、検出された暗点の位置を出力する。
【0065】
なお、実施例2に係る検出装置300による検出処理は、図8に示した処理の流れにて実行する場合に限定されるものではない。例えば、図8に示した処理の内、ステップS102〜S108では、検出装置300は、第一の撮像画像各々を撮像し、その後、各撮像画像から暗点を検出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、検出装置300は、第一の撮像画像を撮像するごとに、暗点を検出しても良い。また、例えば、ステップS102〜S107では、「赤色」「緑色」「青色」の順に処理をする場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、検出装置300は、「赤色」「緑色」「青色」のうち任意の色から処理を開始し、任意の順番にて処理を実行して良い。
【0066】
[検出装置による作成処理]
次に、図9を用いて、実施例2に係る点灯パターン作成処理の流れの一例について説明する。図9は、実施例2に係る点灯パターン作成処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。なお、以下に説明する処理の流れは、図8を用いて説明した処理の流れの内ステップS108に対応する。
【0067】
図9に示すように、点灯パターン作成部412は、暗点の位置を第一の検出部411から受信すると(ステップS201肯定)、暗点の位置それぞれについて対応領域を設定する(ステップS202)。例えば、点灯パターン作成部412は、暗点の位置が「x1,y1」である場合に、「x1±1,y1±1」の範囲内にある表示領域を対応領域として設定する。
【0068】
そして、点灯パターン作成部412は、設定した対応領域の内1つを選択する(ステップS203)。そして、選択した対応領域が他の対応領域と重なる場合には(ステップS204肯定)、点灯パターン作成部412は、重なる対応領域各々に対応する点灯色の合成色を作成する(ステップS205)。例えば、暗点の位置「x1,y1」と、暗点の位置「x3,y3」とについて設定された対応領域が重なり、各対応領域に対応する点灯色が「赤色」と「青色」とである場合には、「赤色」と「青色」とを合成して合成色「紫色」を作成する。
【0069】
そして、点灯パターン作成部412は、対応領域の点灯色として合成色を設定する(ステップS206)。例えば、暗点の位置「x1,y1」と、暗点の位置「x3,y3」とについて設定された対応領域両方の点灯色として、合成色「紫色」を設定する。
【0070】
一方、選択した対応領域が他の対応領域と重ならない場合には(ステップS204否定)、選択した対応領域に対応する点灯色を設定する(ステップS207)。例えば、点灯パターン作成部412は、「x2,y2」について設定された対応領域に点灯色「赤色」を設定する。
【0071】
そして、点灯パターン作成部412は、選択した対応領域に対して点灯色を設定すると、点灯色が未設定の対応領域があるかを判定する(ステップS208)。ここで、点灯パターン作成部412は、未設定の対応領域があると判定すると(ステップS208肯定)、上記したステップS203に戻り、未設定の対応領域を1つ選択し(ステップS203)、点灯色を設定する処理を継続する(ステップS204〜S207)。一方、点灯パターン作成部412は、未設定の対応領域がないと判定すると(ステップS208否定)、点灯パターンをパターン指示部402に送信する(ステップS209)。
【0072】
[実施例2の効果]
上記したように、実施例2によれば、検出装置300は、画像表示装置200が色を表示する際に用いる原色ごとに第一の撮像画像を撮像し、第一の撮像画像各々から暗点の位置を検出する。そして、検出装置300は、検出した各暗点の位置に対応する画像表示装置200の対応領域を、撮像時の点灯色で点灯させる点灯パターンを作成する。そして、検出装置300は、点灯パターンに基づいて点灯した画像表示装置200が撮像された画像である第二の撮像画像のうち対応領域に対応する画像部分から、暗点の位置または該暗点の個数を検出する。この結果、実施例2によれば、検査負荷を軽減可能である。例えば、実施例2によれば、原色ごとに撮像した第一の撮像画像から検出した暗点の位置に暗点があるかを検証する際、原色ごとに撮像画像を再度撮像することなく、撮像画像を1枚撮像すればよい。この結果、原色ごとに撮像する場合と比較して撮像枚数を「1/原色の数」にすることができ、検査時間を短縮することが可能である。
【0073】
つまり、実施例2によれば、現在のコンピュータの処理能力ならば、簡易的な検査よりも画像を撮像するのに時間がかかることを踏まえ、第二の検出部413が、一枚の撮像画像を用いて検出可能とする。
【0074】
また、実施例2によれば、点灯パターン作成部412が、複数の対応領域が重なる場合に、対応領域各々に対応する点灯色の合成色を作成し、重なる対応領域を合成色で点灯させる点灯パターンを作成する。この結果、検出した暗点の位置が近く、表示領域が重なったとしても、暗点を精度良く検出することが可能である。
【0075】
例えば、複数の対応領域の一部が重なった場合に、合成色ではなく各対応領域に対応する点灯色をそれぞれ点灯させると、図10−1や図10−2に示すように、暗点が検出された位置と該暗点に対応する点灯色が点灯される領域のエッジとの距離が狭くなる。なお、図10−1や図10−2は、実施例2に係る検出装置の効果の一例について説明するための図である。
【0076】
図10−1や図10−2では、2つの対応領域が重なる場合を例に示した。図10−1に示す例では、片方の対応領域を他方の対応領域よりも優先して設定する場合を示した。また、図10−2に示す例では、2つの対応領域の間に境目を設定する場合を示した。いずれの場合であっても、暗点が検出された位置とエッジとの距離が狭くなってしまう。これに対して、複数の対応領域の一部が重なった場合に、複数の対応領域全面に合成色を設定することで、暗点を精度良く検出することが可能である。
【0077】
また、実施例2によれば、カメラ301は、モノクロの画像を撮像し、第一の検出部411が、暗い暗点の位置を点灯色に対応付けて検出する。そして、点灯パターン作成部412は、検出された暗点の位置から所定の範囲内にある表示領域を、該暗点の位置に対応付けて検出された点灯色で点灯させる。この結果、モノクロの画像を用いて処理を実行することができる。ここで、カラーの画像と比較してモノクロの画像は取り扱いが容易であり、検出処理を簡単に実行することが可能である。つまり、カラー画像を撮像する場合には、カラーバランス等を設定しなければならないが、これを不要にすることが可能である。また、カメラ301をモノクロカメラとすることができ、カラーカメラよりも安価なカメラを利用することが可能である。
【実施例3】
【0078】
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上記した実施例以外にも、その他の実施例にて実施されてもよい。そこで、以下では、その他の実施例について説明する。
【0079】
[カメラ]
例えば、上記した実施例では、検出装置がカメラを有する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、検出装置とカメラ301とを別装置としても良い。この場合、検出装置は、画像表示装置200の表示領域の撮像画像を取得できれば良い。例えば、利用者によって撮像画像が検出装置に入力されても良く、検出装置とは別装置のカメラから有線または無線ネットワークを介して取得しても良い。
【0080】
[暗点の位置]
また、例えば、上記した実施例では、第二の検出部413は、第一の検出部411によって検出された暗点の位置を用いて、暗点の位置や個数を検出しても良い。例えば、第一の検出部411は、検出した暗点の位置を第二の検出部413に送信する。そして、第二の検出部413は、暗点の位置を検出すると、第一の検出部411によって検出された暗点の位置と合致するかを判定し、合致した場合に初めて暗点とする。
【0081】
ここで、第二の検出部413は、合致しなかった場合には、合致しなかった暗点の位置を点灯パターン作成部412に送り、点灯パターン作成部412が、合致しなかった暗点の位置についての点灯パターンを改めて作成しても良い。つまり、その後、第二の検出部413は、合致しなかった暗点についての点灯パターンに基づいて点灯した表示領域の撮像画像を用いて再び検出処理を実行し、合致しなかった暗点と同一の位置から暗点を検出した場合に暗点として確定しても良い。
【0082】
[出力内容]
また、例えば、上記した実施例では、第二の検出部413が、暗点の位置や検出した暗点の個数を出力する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第二の検出部413は、暗点の位置や暗点の個数に加えて、暗点に対応する原色を出力しても良い。なお、ここで、暗点に対応する原色とは、暗点が点灯指示により点灯しない原色である。例えば、「x1,y1」が赤色を点灯しない暗点である場合には、「x1,y1」に対応する原色は、「赤色」になる。
【0083】
点灯指示により赤色を点灯しない画素が2画素あり、「x1,y1」と「x2,y2」である場合を例に説明する。第二の検出部413は、「赤色」を点灯しない画素が2画素ある旨を出力しても良く、「赤色」を点灯しない画素が「x1,y1」と「x2,y2」とである旨を出力しても良い。
【0084】
[システム構成]
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。例えば、上記した実施例では、カメラ301が自動的に画像を撮像する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、検出装置300を利用する利用者が手動にて撮像しても良い。
【0085】
この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については(図1〜図9)、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0086】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、カメラ301を検出装置300の外部装置としてネットワーク経由で接続するようにしてもよい。また、点灯パターン作成部412を別の装置がそれぞれ有し、ネットワーク経由で接続されて協働することで、上記した検出装置300の機能を実現するようにしてもよい。
【0087】
[コンピュータ]
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図11を用いて、上記の実施例と同様の機能を有する検出プログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。なお、図11は、実施例2に係る検出プログラムを実行するコンピュータの一例について説明するための図である。
【0088】
図11に示すように、実施例2におけるコンピュータ3000は、通信部3006、CPU3010、ROM3011、RAM(Random Access Memory)3013をバス3009などで接続して構成されている。
【0089】
ROM3011には、上記の実施例2で示した第一の検出部411と、点灯パターン作成部412と、第二の検出部413と同様の機能を発揮する制御プログラム、つまり、図11に示すように、第一の検出プログラム3011aと、点灯パターン作成プログラム3011bと、第二の検出プログラム3011cとが予め記憶されている。なお、これらのプログラム3011a〜3011cについては、図2に示した検出装置300の各構成要素と同様、適宜統合または分離しても良い。
【0090】
そして、CPU3010が、これらのプログラム3011a〜3011cをROM3011から読み出して実行することにより、図11に示すように、各プログラム3011a〜3011cについては、第一の検出プロセス3010aと、点灯パターン作成プロセス3010bと、第二の検出プロセス3010cとして機能するようになる。なお、各プロセス3010a〜3010cは、図2に示した、第一の検出部411と、点灯パターン作成部412と、第二の検出部413とにそれぞれ対応する。
【0091】
そして、CPU3010は、RAM3013に格納された第一の撮像画像データ3013aと、暗点の位置データ3013bと、点灯パターンデータ3013cと、第二の撮像画像データ3013dとを用いて、検出プログラムを実行する。
【符号の説明】
【0092】
100 検出装置
101 第一の撮像部
102 第一の検出部
103 点灯パターン作成部
104 第二の撮像部
105 第二の検出部
200 画像表示装置
300 検出装置
301 カメラ
400 制御部
401 点灯指示部
402 パターン指示部
403 撮像画像取得部
410 画像処理部
411 第一の検出部
412 点灯パターン作成部
413 第二の検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像表示装置が色を表示する際に用いる原色ごとに、全表示領域にわたって原色を点灯した該画像表示装置の画像を撮像する第一の撮像部と、
前記第一の撮像部によって原色ごとに撮像された画像である第一の撮像画像各々から、前記画像表示装置の各画素のうち周辺より暗い画素である暗点の位置を検出する第一の検出部と、
前記第一の検出部によって検出された各暗点の位置に対応する前記画像表示装置の対応領域を、前記第一の撮像部による撮像時の点灯色で点灯させる点灯パターンを作成する点灯パターン作成部と、
前記点灯パターン作成部によって作成された点灯パターンに基づいて点灯した前記画像表示装置の画像を撮像する第二の撮像部と、
前記第二の撮像部によって撮像された画像である第二の撮像画像のうち対応領域に対応する画像部分から、暗点の位置または該暗点の個数を検出する第二の検出部と
を備えることを特徴とする検出装置。
【請求項2】
前記対応領域とは、暗点の位置から所定の範囲内にある表示領域であって、
前記点灯パターン作成部は、複数の対応領域が重なる場合に、該複数の対応領域各々に対応する点灯色の合成色を作成し、該複数の対応領域各々を該合成色で点灯させる点灯パターンを作成することを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記第一の撮像部と前記第二の撮像部とは、モノクロの画像を撮像し、
前記第一の検出部は、暗点の位置を点灯色に対応付けて検出し、
前記第二の検出部は、暗点の位置または該暗点の個数に加えて、該暗点に対応する原色を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の検出装置。
【請求項4】
画像表示装置が色を表示する際に用いる原色ごとに全表示領域にわたって原色を点灯した該画像表示装置を撮像して得られた画像である第一の撮像画像各々から、該画像表示装置の各画素のうち周辺より暗い画素である暗点の位置を検出する第一の検出部と、
前記第一の検出部によって検出された各暗点の位置に対応する前記画像表示装置の対応領域を、第一の撮像画像が撮像された時の点灯色で点灯させる点灯パターンを作成する点灯パターン作成部と、
前記点灯パターン作成部によって作成された点灯パターンに基づいて点灯した画像表示装置を撮像して得られた画像である第二の撮像画像のうち、対応領域に対応する画像部分から、暗点の位置または該暗点の個数を検出する第二の検出部と
を備えることを特徴とする検出装置。
【請求項5】
画像表示装置が色を表示する際に用いる原色ごとに全表示領域にわたって原色を点灯した該画像表示装置を撮像して得られた画像である第一の撮像画像各々から、該画像表示装置の各画素のうち周辺より暗い画素である暗点の位置を検出する第一の検出手順と、
前記第一の検出手順によって検出された各暗点の位置に対応する前記画像表示装置の対応領域を、第一の撮像画像が撮像された時の点灯色で点灯させる点灯パターンを作成する点灯パターン作成手順と、
前記点灯パターン作成手順によって作成された点灯パターンに基づいて点灯した画像表示装置を撮像して得られた画像である第二の撮像画像のうち、対応領域に対応する画像部分から、暗点の位置または該暗点の個数を検出する第二の検出手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする検出プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図4−3】
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【図5】
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【図6】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図8】
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【図9】
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【図10−1】
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【図10−2】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−33475(P2011−33475A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−179997(P2009−179997)
【出願日】平成21年7月31日(2009.7.31)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】