説明

検査装置、シュリンクラベル付容器及びシュリンクラベル

【課題】カップ状の容器に対しても、シュリンクラベルの装着状態を確実に検査することのできる検査装置を提供する。
【解決手段】本発明の検査装置1は、カップ状容器Cの側面部12及び底面部11に、カップ状容器Cの径方向に向けて熱収縮することによって装着され、カップ状容器Cの底面部11に検査用マーク13が設けられたシュリンクラベルLの、カップ状容器Cに対する装着状態を検査するものであって、カップ状容器Cの底面部11の画像を撮像する撮像装置3と、撮像装置3によって撮像された画像から検査用マーク13の輪郭形状を抽出し、抽出された検査用マーク13の輪郭形状に基づいて、シュリンクラベルLの装着状態の良否を判別する画像処理装置4とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばカップ状容器の側面部及び底面部に、カップ状容器の径方向に向けて熱収縮することによって装着されたシュリンクラベルのカップ状容器に対する装着状態を検査する検査装置、シュリンクラベル付容器、及びシュリンクラベルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、飲料や食材等を内部に充填可能な容器が提案されている。このような容器には、通常、その内部に充填される内容物を表した図柄を有する透明又は不透明のラベルが装着されている。
【0003】
特許文献1には、飲料等が充填されたペットボトル等の容器に、内容物を表した図柄を有するいわゆるシュリンクラベルが装着され、そのシュリンクラベル付き容器に対して、シュリンクラベルの破れ、めくれ、又は高さ位置不良等を検査する検査装置が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−119706号公報
【0005】
すなわち、特許文献1に記載の検査装置は、図15に示すように、検査対象としてのペットボトル(容器)31に対して白色光又は赤外線を投光する照明装置32と、容器31やシュリンクラベル33で反射した光を撮像するCCDカメラ34と、CCDカメラ34で撮像された画像を処理する画像処理装置35とを備えている。画像処理装置35では、予め登録された容器31内の液体の色、容器31の色、又はシュリンクラベル33の色と、画像中のシュリンクラベル33が装着された部分の色とを比較し、シュリンクラベル33の欠陥を検出している。
【0006】
一方、飲料や食材等を内部に充填可能な容器として、例えば底面部の面積が開口面の面積より狭い、いわゆるカップ状容器も提案されている。このカップ状容器にも、その内部に充填される内容物を表した図柄を有する透明又は不透明のシュリンクラベルが装着されるのであるが、カップ状容器が先細りの形状を有しているため、シュリンクラベルは、カップ状容器の側面部に装着されるとともに、カップ状容器の周縁部で折り曲げられてカップ状容器の底面部にも装着される。すなわち、シュリンクラベルは、カップ状容器のほぼ全面に装着されることになる。
【0007】
このカップ状容器を上記した特許文献1に記載された検査装置に適用した場合を考えると、特許文献1の検査装置では、容器31内の液体の色と画像中のシュリンクラベル33が装着された部分の色とを比較しているが、カップ状容器にシュリンクラベルが装着される場合は、内容物が充填される前にシュリンクラベルを装着すること(「プレラベル」という)が多いため、このような場合には、カップ状容器内の液体の色とシュリンクラベルの色とを比較することは、できないことになる。
【0008】
また、特許文献1の検査装置では、容器31の色と画像中のシュリンクラベル33が装着された部分の色とを比較しているが、カップ状容器では、シュリンクラベルがほぼ全面に装着されることが多いため、このような場合には、容器の色とシュリンクラベルの色とを比較することは困難である。
【0009】
さらに、特許文献1の検査装置では、シュリンクラベル33の色と、画像中のシュリンクラベル33が装着された部分の色とを比較しているが、カップ状容器が略円筒形状に形成されている場合、撮像する角度によってはその角度から見えるシュリンクラベルの図柄が異なるため、あらゆる角度から撮像した種々の画像を登録しておく必要がある。仮に一方向から見た画像を予め登録し、その画像と実際に撮像した画像とを比較することも考えられるが、実際に撮像した画像を取得するとき、予め画像を登録したときの方向と、実際に画像を撮像する方向とを正確に一致させなければならず、検査作業に甚大な労力を要することになる。
【0010】
このように、カップ状容器では、シュリンクラベルがカップ状容器に適切に装着しているか否かの検査を行う場合、上記特許文献1の検査装置を適用することは非常に困難である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、カップ状の容器に対しても、シュリンクラベルの装着状態を確実に検査することのできる検査装置を提供することを、その課題とする。また、その検査装置に適用されるシュリンクラベル付容器を提供することを、その課題とする。さらに、そのシュリンクラベル付容器に適用可能なシュリンクラベルを提供することを、その課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0013】
本発明の第1の側面によって提供される検査装置は、カップ状容器の側面部及び底面部に、前記カップ状容器の径方向に向けて熱収縮することによって装着され、前記カップ状容器の底面部に検査用マークが設けられたシュリンクラベルの、前記カップ状容器に対する装着状態を検査する検査装置であって、前記カップ状容器の底面部の画像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段によって撮像された画像から前記検査用マークの輪郭形状を抽出する画像処理手段と、前記画像処理手段により抽出された前記検査用マークの輪郭形状に基づいて、前記シュリンクラベルの装着状態の良否を判別する判別手段と、を備えたことを特徴としている(請求項1)。
【0014】
この構成によれば、カップ状容器にシュリンクラベルが装着される際、シュリンクラベルは、カップ状容器の径方向に向けて熱収縮することによって、カップ状容器の側面部及び底面部に装着される。このとき、カップ状容器の底面部に密着するシュリンクラベルの表面に検査用マークが設けられていると、シュリンクラベルが熱収縮することにともなって検査用マークも収縮するが、例えばカップ状容器に対してシュリンクラベルが歪んで装着された場合には、検査用マークは、適切に装着された場合の本来の形状に比べ変化するようになる。検査装置では、カップ状容器の底面部の画像を画像処理して、検査用マークの変化する形状を抽出している。そのため、この検査用マークの変化する形状に基づいて、シュリンクラベルのカップ状容器に対する装着状態の良否を容易にかつ確実に検出することができる。
【0015】
また、本発明の検査装置として、前記画像処理手段は、前記撮像手段の各画素から出力される画像データの濃度レベルに基づいて前記検査用マークの輪郭形状を抽出し、前記判別手段は、前記画像処理手段によって抽出された前記検査用マークの輪郭形状が予め設定された所定の基準形状の範囲内であるか否かによって前記シュリンクラベルの装着状態の良否を判別するとよい(請求項2)。
【0016】
また、本発明の検査装置として、前記判別手段は、前記検査用マークの輪郭形状を構成する各画素毎に、前記基準形状の対応する画素に対する距離が所定の閾値範囲内にあるか否かを判別することにより、前記輪郭形状が所定の基準形状の範囲内であるか否かを判別するとよい(請求項3)。
【0017】
また、本発明の検査装置として、前記判別手段によって前記検査用マークの輪郭形状が所定の基準形状の範囲外であると判別されると、他の外部装置に対してその判別結果を出力する出力手段をさらに備えるとよい(請求項4)。
【0018】
本発明の第2の側面によって提供されるシュリンクラベル付容器は、カップ状容器の側面部及び底面部に、前記カップ状容器の径方向に向けて熱収縮することによってシュリンクラベルが装着されたシュリンクラベル付容器であって、前記カップ状容器の底面部における前記シュリンクラベルの表面に、当該シュリンクラベルの前記カップ状容器に対する装着状態を検査するための検査用マークが設けられていることを特徴としている(請求項5)。
【0019】
また、本発明のシュリンクラベル付容器として、前記検査用マークは、前記カップ状容器の底面部の周縁に沿って略リング状に設けられているとよい(請求項6)。
【0020】
また、本発明のシュリンクラベル付容器として、前記検査用マークは、複数種類の同心円状のリング状マークからなり、前記リング状マークは、互いに色相が異なりかつ隣接されて設けられているとよい(請求項7)。
【0021】
また、本発明のシュリンクラベル付容器として、前記検査用マークは、所定の波長領域の光によって発光自在な顔料を含む塗料によって印刷されたリング状マークからなるとよい(請求項8)。
【0022】
本発明の第3の側面によって提供されるシュリンクラベルは、カップ状容器の側面部及び底面部に、前記カップ状容器の径方向に向けて熱収縮することによって装着されるシュリンクラベルであって、表面の適所に、このシュリンクラベルの前記カップ状容器に対する装着状態を検査するための検査用マークが設けられていることを特徴としている(請求項9)。
【0023】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0025】
図1は、本発明に係る検査装置の概要を示す構成図である。この検査装置1は、被検査対象物であるカップ状の容器Cに対して、それに装着されたシュリンクラベルLの装着状態の良否を検査するためのものである。すなわち、検査装置1は、カップ状容器Cに装着されたシュリンクラベルLが正規の位置からずれることなく適切に装着されているか否かを検査するものである。
【0026】
検査装置1は、図1に示すように、カップ状容器Cに対して光を照射するための照明装置2と、カップ状容器Cを撮像するための撮像装置3と、撮像装置3によって撮像された画像を画像データにして処理し、シュリンクラベルLの装着状態の良否を判別する画像処理装置4と、撮像装置3による撮像画面を表示するための表示装置5とによって構成されている。
【0027】
上記検査装置1は、詳細は後述するが、例えば複数のカップ状容器Cを所定の間隔で順次搬送しながらそれらにシュリンクラベルLを装着するための搬送ライン6上に設けられている。画像処理装置4には、その搬送ライン6上に設置された各種の装置(後述)を統括的に制御する搬送制御装置7が接続されている。画像処理装置4は、シュリンクラベルLの装着状態が不良のカップ状容器Cを検出した場合、その内容を搬送制御装置7に出力する。搬送制御装置7では、画像処理装置4からの出力に基づいて、搬送ライン6上から不良のカップ状容器Cを除去するための制御を行うようになっている。なお、カップ状容器Cは、通常使用される姿勢に対して反対の姿勢、すなわち、底面部11が上方側を向くようにして搬送ライン6上を搬送されるようになっている。
【0028】
照明装置2は、カップ状容器Cの底面部11に対して例えば白色光を上方から照射するものであり、カップ状容器Cの直径より大の直径を有する略ドーナツ状に形成された蛍光灯からなる。なお、照明装置2は、蛍光灯に限らず、例えば複数のLEDが配列された照明装置であってもよい。
【0029】
照明装置2は、搬送ライン6上を搬送されるカップ状容器Cが照明装置6の下方を通過するとき、略ドーナツ状の照明装置2の中心がカップ状容器Cの底面部11の中心に略一致する位置に配置されている。そのため、照明装置2は、カップ状容器Cの底面部11の一面を均等に光照射することができる。なお、照明装置2は、そのオン、オフ動作(通常オン状態)が画像処理装置4によって制御される。
【0030】
撮像装置3は、例えばCCDカメラによって構成されており、略ドーナツ状に形成された照明装置2の中央中空部を覗き込むような方向にその撮像方向が定められ、すなわち撮像方向が略鉛直方向に向くように配置されている。撮像装置3は、このように、撮像方向が定められることにより、カップ状容器Cの底面部11を確実に撮像することができるようになっている。
【0031】
画像処理装置4は、撮像装置3によって撮像された画像を処理するものであり、撮像装置3から出力される撮像信号(アナログ信号)をディジタル信号に変換した後、所定の画像メモリ(図示略)にディジタル信号としての画像データを格納し、画像データに対して例えばフィルタ処理等の所定のディジタル信号処理を施す。また、画像処理装置4は、所定のディジタル信号処理された画像データに基づいて、シュリンクラベルLがカップ状容器Cに適切に装着されたか否かを判別する。この判別処理については、後述する。画像処理装置4は、画像データに基づいてシュリンクラベルLが適切に装着されていない不良のカップ状容器Cが検出された場合、その内容を搬送制御装置7に出力する。
【0032】
表示装置5は、カップ状容器Cの撮像状態を表示するためのものであり、ユーザがカップ状容器Cの底面部11を目視したいときに用いられる。また、この表示装置5によって、撮像装置3等が本来の配置場所にあるか否かのチェックも必要に応じて行うことができる。すなわち、カップ状容器Cの底面部11の中心が撮像装置2による撮像中心と一致しているか否かが、この表示装置5によって確認することができるようになっている。
【0033】
搬送制御装置7は、搬送ライン6上に設置された各装置(後述)の動作を統括的に制御するものである。搬送制御装置7は、例えばCPU、ROM、RAM、ハードディスク装置等からなるマイクロコンピュータによって構成されている。
【0034】
搬送制御装置7は、例えば搬送ライン6上から除去すべきカップ状容器Cが検出されたことの情報を画像処理装置4から受信すると、後述する容器除去装置の位置に搬送されたタイミングで容器除去装置を動作させ、搬送ライン6上から除去すべきカップ状容器Cを除去させる。
【0035】
図2は、この検査装置1に適用される、シュリンクラベルLが装着されたカップ状容器Cの斜視図であり、カップ状容器Cの底面部11が上方向を向いて表されている。図3は、図2に示すカップ状容器Cの底面部11側から見た図である。
【0036】
このカップ状容器Cは、例えば飲料水若しくは酒類等の液体、又はカップ麺若しくはみそ汁の具等の固体等を内部に収容自在な容器である。このカップ状容器Cは、一方の面(図2に示す下端面)が開放された略カップ状に形成されており、その材質が例えば合成樹脂によって形成されている。なお、通常、カップ状容器Cの下端開口面には、図示しない蓋が取り付けられ、この蓋は、必要に応じてユーザによってカップ状容器Cに対して脱着されることにより用いられる。
【0037】
このカップ状容器Cの側面部12及び底面部11の一部には、それらを覆うように設けられたシュリンクラベルLが装着されている。すなわち、図4に示すように、このカップ状容器Cは、略筒状のシュリンクラベルLが装着されたものである。シュリンクラベルLは、その内径が、カップ状容器Cの下端開口面の外径と略同一か又はやや大きく形成されている。
【0038】
シュリンクラベルLは、カップ状容器Cに嵌挿された後、後述する収縮工程においてカップ状容器Cの径方向に向けて熱収縮されることにより、カップ状容器Cの側面部12及び底面部11の一部の表面に密着して装着される。例えば、図4に示すシュリンクラベルLの高さHは、カップ状容器Cの高さH0に比べ長く形成されており、シュリンクラベルLがカップ状容器Cに装着される際、シュリンクラベルLは、カップ状容器Cの側面部12に密着するとともに、図5に示すように、カップ状容器Cの上部周縁部において折り曲げられ、カップ状容器Cの底面部11に密着する。
【0039】
また、シュリンクラベルLの下端内側には、図4に示すように、例えば熱接着性樹脂を主成分とした溶液からなる感熱性接着剤14が予め塗布されている。シュリンクラベルLは、熱収縮されてカップ状容器Cに対して密着するのであるが、この感熱性接着剤14によってより確実にカップ状容器Cに密着させることができる。
【0040】
シュリンクラベルLは、例えばポリエステル系樹脂又はポリスチレン系樹脂等からなり、その厚さが約20〜80μmの透明又は半透明のフィルムによって形成されている。シュリンクラベルLの片面であって、シュリンクラベルLの中央部から下部にわたる部分La(図4参照)、すなわちカップ状容器Cの側面部12に密着する部分には、このカップ状容器Cに収容された内容物を表す所定のデザインが印刷されている。また、シュリンクラベルLの片面であって、シュリンクラベルLの上部部分Lb(図4参照)、すなわちカップ状容器Cの底面部11に密着する部分には、カップ状容器Cの底面部11の周縁に沿って略リング状の検査用マーク13が印刷されている。
【0041】
検査用マーク13は、カップ状容器CにシュリンクラベルLが装着された後、当該シュリンクラベルLがカップ状容器Cに適切に装着されているか否かを判別するために用いられるものである。検査用マーク13は、図3に示すように、同心円状の複数種類のリングによって構成されている。検査用マーク13の複数のリングは、互いに色相が異なりかつ隣接しており、最も外側に配置された第1リング13a、その内側に配置された第2リング13b、及び最も内側に配置された第3リング13cからなる。なお、図3において、第3リング13cより内側の部分には、検査用マーク13が印刷されていないフィルム部分15があり、その内側はカップ状容器Cの底面部11が露出している。
【0042】
各リング13a〜13cの幅は、上記撮像装置3で撮像可能なように、例えば約1〜5mmに設定されており、その色相は、第1リング13aが例えば白色とされ、第2リング13bが例えば黒色とされ、第3リング13cが例えば白色とされている。このように、色相が大きく異なる配色で各リング13a〜13cが構成される検査用マーク13が設けられることにより、例えば黒色の第2リング13bが白色の第1リング13a及び第3リング13cに対して明瞭になり、確実に識別されるようになっている。
【0043】
すなわち、シュリンクラベルLが装着されたカップ状容器Cは、その底面部11側から撮像装置3によって撮像されることにより、シュリンクラベルLに印刷された検査用マーク13をも撮像される。撮像された検査用マーク13の画像は、画像処理装置4に出力され画像処理が行われるが、黒色の第2リング13bは白色の第1リング13a及び第3リング13cに対して明瞭であるため、画像処理装置4では、第2リング13bの輪郭形状を適格に画像データとして捉えることができる。
【0044】
なお、検査用マークとしては、上記したように、白色、黒色、白色といった3色の組み合わせに限るものではなく、シュリンクラベルLの装着状態が判別できる配色、すなわち、画像装置3による撮像画像において濃度差が生じるものであるならば、種々の配色の組み合わせを適用することができる。上記白色、黒色、白色の配色は、第2リング13bの黒色を際立たせて撮像装置3及び画像処理装置4における判別を容易にするためのものである。したがって、例えば第1リング13a及び第3リング13cの白色が灰色であって第2リング13bの黒色と目視での区別が困難であっても、撮像装置3の撮像性能が高く第2リング13bが判別可能であれば、そのような配色にしてもかまわない。
【0045】
また、白色、黒色、白色といった配色は、撮像装置3によってカップ状容器Cが撮像されたとき、カップ状容器Cが例えば透明であるためにカップ状容器Cを透かして搬送ライン6やカップ状容器Cを保持する治具部材22(後述)の色と区別がつかなくなるのを防止するためのものである。したがって、例えば搬送ライン6や治具部材22が白色であるならば、検査用マークとしては、例えば黒色のリングがひとつ設けられたものでもよい。また、カップ状容器C全体が例えば白色であるならば、検査用マークとしては、例えば黒色のリングがひとつ設けられたものでもよい。
【0046】
さらに、検査用マークとしては、例えばカップ状容器Cに対してUVインキが塗布されてリング状に形成されたものでもよい。UVインキは、例えば紫外線で励起発光する顔料が含まれる塗料として定義することが可能であるが、このように可視光以外の領域の電磁波で励起発光するものであれば、UVインキに限るものではない。なお、この場合、撮像装置3としては、UVインキを感知することのできる撮像装置であることが必要となる。
【0047】
図6は、撮像装置3によって撮像される検査用マーク13の画像の一例を示す図である。撮像装置3による検査用マーク13の画像では、上記したように第2リング13bが第1及び第3リング13a,13cに対して濃度が濃く、第2リング13bと第1及び第3リング13a,13cの境界で濃度が急激に変化するために、第2リング13bが明瞭に表されることになる。なお、撮像装置3によって撮像される画像(表示装置5に出力される画像)には、カップ状容器Cの下端周縁や底面部11の周縁は、照明装置2による照射具合等によって表示されにくくなっている。
【0048】
画像処理装置4では、撮像装置3によって撮像された画像が入力され、アナログ−ディジタル変換された後、変換後のディジタル信号が画像データ(画素データ)として一旦画像メモリ(図略)に格納される。この後、画像メモリに格納された画像データを処理することにより検査用マーク13の輪郭形状が抽出される。すなわち、濃度差に基づいて第2リング13bを構成する画素データの抽出が、カップ状容器Cの底面部11における全周にわたって行われる。
【0049】
なお、画素データの抽出においては、図6に示すように、略円弧状で表される部分Aの範囲で第2リング13bを構成する画素データが抽出されるようにしてもよい。より詳細には、画像メモリに格納された画素データのうち、基準線K(例えばカップ状容器Cの搬送方向に対して直交する方向に沿う線)から画像中心Oを中心にして例えば角度α°までの略円弧状で表される範囲Aの画素データに対して第2リング13bを構成する画素データの抽出が行われてもよい(全周の場合は、α=360°となる。)。
【0050】
第2リング13bを構成する画素データの抽出処理は、例えば、画素データのレベル濃度が濃いほど低レベルになる場合、第2リング13bの全周にわたる全画素データを所定の閾値と比較し、その閾値よりも低レベルの画素データが第2リング13bを構成する画素データとして抽出される。なお、画素データのレベル濃度が濃いほど高レベルになる場合は、上記とは逆に閾値よりも高レベルの画素データが第2リング13bを構成する画素データとして抽出されることはいうまでもない。
【0051】
第2リング13bを構成する画素データが抽出されると、その画素データの画素位置の座標(直交座標)が極座標の座標に変換される。なお、直交座標から極座標への変換は、図7に示すように、座標中心Oに対する点Pの座標を(x,y)とすると、距離Lは、√(x2+y2)で算出され、角度θはcos-1(y/L)により算出される。したがって、図6において、画像中心Oの画素位置を(xo,yo)とし、第2リング13bを構成する任意の画素データ(点P)の画素位置を(xp,yp)とすると、距離Lは、√[(xp−xo)2+(yp−yo)2]で算出され、角度θはcos-1[(yp−yo)/L]により算出される。
【0052】
そして、画像処理装置4では、輪郭形状が抽出された第2リング13bの画素データが、図8に示すように、横軸に基準線Kからの角度θ、縦軸に画像中心Oからの距離Lで示されるグラフ上に表される。
【0053】
画像処理装置4では、このグラフに基づいて、第2リング13b上の点Pにおける画像中心Oからの距離Lが予め定める許容幅W(図8参照)の範囲にあるか否かが判別される。すなわち、図9に示すように、点P′における画像中心Oからの距離L′が許容幅Wに対して小さく外れている場合(距離L′が許容幅Wを規定する下限値以下の場合)、あるいは図9に示していないが、距離Lが許容幅Wに対して大きく外れている場合(距離L′が許容幅Wを規定する上限値以上の場合)、画像処理装置4では不良と判別される。
【0054】
すなわち、シュリンクラベルLは、熱収縮されてカップ状容器Cの側面部12に密着されるとともに、底面部11の周縁部において折り曲げられて(図5参照)、底面部11にも密着される。このとき、カップ状容器Cに対してシュリンクラベルLが適切に装着されなかった場合、図10に示すように、例えばシュリンクラベルLがカップ状容器Cの下端から適切に装着されなかったときには、検査用マーク13の径が正規の検査用マークのそれに比べ小さくなる。
【0055】
また、図11に示すように、例えばシュリンクラベルLがカップ状容器Cに対して深く装着されたときには、検査用マーク13の径が正規の検査用マークのそれに比べ大きくなる。あるいは、図12に示すように、例えばシュリンクラベルLがカップ状容器Cに対して歪んで装着されたときには、検査用マーク13が真円にならず例えば略楕円形状になり、かついずれかの周縁に偏るようになる。なお、検査用マーク13が正規の検査用マークから外れる形態は、これらの形態に限るものではない。
【0056】
このように、カップ状容器Cに対してシュリンクラベルLが適切に装着されなかった場合、検査用マーク13が正規の検査用マークに比べ、小さくなったり、大きくなったり、あるいは歪んだりしてその形状が変化するようになる。このような場合には、輪郭形状が抽出された第2リング13bの画素データ中の点Pが許容幅Wを外れることになり、シュリンクラベルLがカップ状容器Cに適切に装着されなかったと判別し、当該カップ状容器Cを不良品として検出する。したがって、カップ状容器Cの底面部11における検査用マーク13の画像を画像処理することにより、この検査用マーク13の変化する形状に基づいて、シュリンクラベルLのカップ状容器Cに対する装着状態の良否を容易にかつ確実に検出することができる。
【0057】
上記した画像処理では、カップ状容器Cの底面部11の画像のうち、検査用マーク13の全周の画素データを用いて判別処理を行うようにしたが、上述したように、基準線Kから所定角度α°の範囲までの略円弧状の部分Aを抽出し画素データに変換して画像処理するようにしてもよい。この画像処理によれば、検査用マーク13の全周について画像データに変換する場合に比べ、制御が容易になるといった利点がある。ただし、この場合、略円弧状の部分Aのみだけでカップ状容器Cに対してシュリンクラベルLが適切に装着されていないか否かの判別を行うのに必要十分であることが必要となる。
【0058】
また、カップ状容器Cが不良であるとする条件は、上記した条件に限らず、例えば輪郭形状が抽出された第2リング13bの画素データのうち、所定の割合の画素データが許容幅Wを外れた場合としてもよい。
【0059】
次に、カップ状容器Cに対してシュリンクラベルLが装着される装着工程について、図13に示す模式図を用いて説明する。
【0060】
シュリンクラベル付きのカップ状容器Cは、図13に示す手順でシュリンクラベルLが装着される。この装着工程では、複数のカップ状容器Cを一定の搬送速度でかつ所定の間隔で順次搬送するための搬送コンベア21が用いられる。搬送コンベア21は、カップ状容器Cを連続的に一列に並べて搬送するものであり、搬送コンベア21には、カップ状容器Cを嵌め込み保持する複数の治具部材22が設けられている。治具部材22は、カップ状容器Cを保持しやすいように、略円錐台状に形成されており、下部周縁にカップ状容器Cを当接支持するフランジ部22aを有している。なお、搬送コンベア21は、図示していないが、例えば環状に形成されている。
【0061】
この装着工程は、搬送コンベア21の上流側から下流側へ向かう搬送経路において、カップ状容器Cを治具部材22に嵌挿する容器嵌挿工程(図13(a),(b)参照)、シュリンクラベルLをカップ状容器Cに嵌挿するラベル嵌挿工程(図13(c)参照)、シュリンクラベルLを熱収縮させてカップ状容器Cに密着させる収縮工程(図13(d)参照)、シュリンクラベルLのカップ状容器Cに対する装着状態を検査する検査工程(図13(e)参照)、不良のシュリンクラベル付きカップ状容器Cを搬送コンベア21から除去するための不良除去工程(図13(f)参照)、及び良品のシュリンクラベル付きカップ状容器Cを搬送コンベア21から排出するための排出工程(図略)等からなる。
【0062】
ラベル嵌挿工程及び収縮工程においてシュリンクラベルLが熱収縮されて装着されたカップ状容器Cは、そのシュリンクラベルLの装着状態が検査工程において検査され、不良のカップ状容器Cが検出されたときには、不良除去工程において搬送コンベア21から除去される。一方、検査工程において良品のカップ状容器Cが検出されたときには、排出工程において搬送コンベア21から図示しない次工程(例えば梱包工程)へ排出される。以下、図13に示す模式図を参照して、シュリンクラベルLの装着工程について説明する。
【0063】
まず、搬送コンベア21に設けられた治具部材22には、図13(a),(b)に示す容器嵌挿工程において、シュリンクラベルLが未装着のカップ状容器Cが順次供給される。容器嵌挿工程によって治具部材22に供給されたカップ状容器Cは、搬送コンベア21によって搬送され、図13(c)に示すラベル嵌挿工程において、シュリンクラベルLが嵌挿される。シュリンクラベルLは、複数のシュリンクラベルLが連続的に接続された長尺部材(図略)が所定長さごとに切断され、筒状に形成されたものである。
【0064】
なお、ラベル嵌挿工程においては、カップ状容器Cに対するシュリンクラベルLの嵌挿後に、シュリンクラベルLを下方向に押圧してカップ状容器CにシュリンクラベルLを確実に嵌挿させるための押圧機構が設けられていてもよい。
【0065】
ラベル嵌挿工程においてシュリンクラベルLが嵌挿されたカップ状容器Cは、搬送コンベア21によってさらに搬送され、図13(d)に示す収縮工程においてシュリンクラベルLが密着される。すなわち、収縮工程では、治具部材22を搬送させながら回転させる回転機構(図略)、及び治具部材22に保持されかつシュリンクラベルLが嵌挿されたカップ状容器Cに対して、熱風を供給する熱風ヒータ(スチームヒータ、図略)等が備えられている。
【0066】
熱風ヒータは、ヒートガン16によってカップ状容器Cに熱風を供給しながらカップ状容器Cを熱するものであり、ヒートガン16は、カップ状容器Cに熱風を供給しながら上方向に移動するようになっている。カップ状容器Cに嵌挿されているシュリンクラベルLは、回転機構によって回転されながら、かつヒートガン16によって下部から上部にかけて熱せられる。そのため、シュリンクラベルLは、カップ状容器Cの側面部12の下部部分から上部部分を介して底面部11と徐々に熱せられ、熱収縮される。
【0067】
図13(d)に示す図は、カップ状容器Cの側面部12におけるシュリンクラベルLが熱せられて熱収縮している状態を示している。なお、ヒートガン16は、図13(d)ではカップ状容器Cの搬送方向においてカップ状容器Cの前後に設けられているように記載されているが、実際には、搬送方向に対して直交方向に熱風を噴射するような位置に設けられ、カップ状容器Cの左右から熱風が供給されるようになっている。
【0068】
なお、シュリンクラベルLの下端内側には、感熱性接着剤14が予め塗布されているため、シュリンクラベルLは、この収縮工程において熱収縮されるとき、この感熱性接着剤14によってより確実にカップ状容器Cに密着される。
【0069】
収縮工程においてカップ状容器Cに密着されたシュリンクラベルLは、図13(e)に示す検査工程においてカップ状容器Cに対する装着状態が検査される。すなわち、収縮工程においてカップ状容器Cに密着されたシュリンクラベルLが位置ずれすることなくカップ状容器Cに装着されているか否かが検査される。検査工程では、上述した検査装置1(図1参照)が備えられており、カップ状容器Cの底面部11が照明装置2によって光照射され、撮像装置3によって撮像される。
【0070】
ここで、カップ状容器Cは、搬送コンベア21によって連続的に搬送されているため、カップ状容器Cの底面部11の中心が撮像装置3の撮像中心と一致したときに、撮像装置3によってカップ状容器Cを撮像し、かつ画像処理装置4が画像を取り込む必要がある。
【0071】
図14は、画像処理装置4が画像を取り込むときの様子を示す図であるが、カップ状容器Cが搬送されてカップ状容器Cの底面部11の中心と、表示装置5の表示中心(撮像装置3の撮像中心に相当)とが一致したときに、画像処理装置4が画像を取り込むことを示している。すなわち、図14(a)は、カップ状容器Cが表示装置5の表示範囲S内(撮像装置3の撮像範囲内)に入っていない状態を示しており、図14(b)は、カップ状容器Cが搬送されて表示装置5の表示範囲S内に入りかけた状態を示しており、図14(c)は、カップ状容器Cがさらに搬送されて表示装置5の表示範囲S内に入り、カップ状容器Cの底面部11の中心と、表示装置5の表示中心とが一致したときの状態を示している。
【0072】
搬送コンベア21の適所には、カップ状容器Cの底面部11の中心と、表示装置5の表示中心とが一致したときの状態を検出するための位置センサ(図略)が設けられており、画像処理装置4は、この位置センサの出力に基づいて、カップ状容器Cの底面部11の中心と、表示装置5の表示中心とが一致したとき、撮像装置3で撮像された画像を取り込むようにしている。
【0073】
画像処理装置4に取り込まれた画像は、画像データに変換された後、画像処理され、シュリンクラベルLがカップ状容器Cに適切に装着されたか否かが判別される。画像処理装置4は、画像データに基づいてシュリンクラベルLが適切に装着されていない不良のカップ状容器Cが検出された場合、その内容を搬送制御装置7に出力する。
【0074】
画像処理装置3によって撮像され、搬送コンベア21によって搬送されたカップ状容器Cのうち、画像処理装置3によって不良と判別されたカップ状容器Cは、図13(f)に示す不良除去工程において搬送コンベア21から除去される。すなわち、搬送制御装置7は、搬送コンベア21から除去すべきカップ状容器Cが検出されたことを画像処理装置4から受信すると、そのカップ状容器Cを保持している治具部材22が容器除去装置(図略)の位置に搬送されたタイミングで容器除去装置を動作させ、不良のカップ状容器Cを搬送コンベア21から除去する。なお、容器除去装置は、治具部材2に保持されているカップ状容器Cを吸引するための例えば吸引装置からなる。
【0075】
一方、画像処理装置3によって撮像され、搬送コンベア21によって搬送されたカップ状容器Cのうち、画像処理装置3によって不良と判別されなかったカップ状容器Cは、容器除去装置では除去されず、排出工程において搬送コンベア21から排出される。
【0076】
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、カップ状容器Cとして略円筒形のものを例として挙げたが、本発明に係る検査装置1に適用されるカップ状容器Cとしては上記形状に限るものではなく、例えば角型のカップ状容器Cが採用されてもよい。この場合、不良か否かの判別処理における判別基準は、角型のカップ状容器Cに応じた判別基準を採用すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明に係る検査装置の概要を示す構成図である。
【図2】検査装置に適用される、シュリンクラベルが装着された容器の斜視図である。
【図3】図2に示す容器の底面部側から見た図である。
【図4】容器にシュリンクラベルが嵌挿されるときの状態を示す図である。
【図5】容器にシュリンクラベルが密着するときの状態を示す図である。
【図6】撮像装置によって撮像される画像の一例を示す図である。
【図7】画像データ中のP点と画像中心との距離を算出する場合を説明するための図である。
【図8】画像データの画像中心からの距離を表したグラフを示す図である。
【図9】画像データの画像中心からの距離を表したグラフを示す図であり、画像データが所定の許容範囲を外れたときを示す。
【図10】容器に対してシュリンクラベルが適切に装着されていない状態の一例を示す図である。
【図11】容器に対してシュリンクラベルが適切に装着されていない状態の他の例を示す図である。
【図12】容器に対してシュリンクラベルが適切に装着されていない状態の他の例を示す図である。
【図13】容器に対してシュリンクラベルが装着される装着工程を説明する図であり、(a),(b)は容器嵌挿工程を示し、(c)はラベル嵌挿工程を示し、(d)は収縮工程を示し、(e)は検査工程を示し、(f)は不良除去工程をそれぞれ示す。
【図14】画像処理装置が画像を取り込むときの様子を示す図であり、(a)は、容器が表示装置の表示範囲内に入っていない状態を示し、(b)は、容器が搬送されて表示装置の表示範囲内に入りかけた状態を示し、(c)は、容器がさらに搬送されて表示装置の表示範囲内に入ったときの状態を示す。
【図15】従来の検査装置の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
【0078】
1 検査装置
2 照明装置
3 撮像装置
4 画像処理装置
5 表示装置
6 搬送ライン
7 搬送制御装置
11 底面部
12 側面部
13 検査用マーク
13a 第1リング
13b 第2リング
13c 第3リング
14 感熱性接着剤
21 搬送コンベア
22 治具部材
C 容器
L シュリンクラベル
W 許容幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カップ状容器の側面部及び底面部に、前記カップ状容器の径方向に向けて熱収縮することによって装着され、前記カップ状容器の底面部に検査用マークが設けられたシュリンクラベルの、前記カップ状容器に対する装着状態を検査する検査装置であって、
前記カップ状容器の底面部の画像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された画像から前記検査用マークの輪郭形状を抽出する画像処理手段と、
前記画像処理手段により抽出された前記検査用マークの輪郭形状に基づいて、前記シュリンクラベルの装着状態の良否を判別する判別手段と、
を備えたことを特徴とする、検査装置。
【請求項2】
前記画像処理手段は、
前記撮像手段の各画素から出力される画像データの濃度レベルに基づいて前記検査用マークの輪郭形状を抽出し、
前記判別手段は、
前記画像処理手段によって抽出された前記検査用マークの輪郭形状が予め設定された所定の基準形状の範囲内であるか否かによって前記シュリンクラベルの装着状態の良否を判別する、請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記判別手段は、
前記検査用マークの輪郭形状を構成する各画素毎に、前記基準形状の対応する画素に対する距離が所定の閾値範囲内にあるか否かを判別することにより、前記輪郭形状が所定の基準形状の範囲内であるか否かを判別する、請求項2に記載の検査装置。
【請求項4】
前記判別手段によって前記検査用マークの輪郭形状が所定の基準形状の範囲外であると判別されると、他の外部装置に対してその判別結果を出力する出力手段をさらに備える、請求項2に記載の検査装置。
【請求項5】
カップ状容器の側面部及び底面部に、前記カップ状容器の径方向に向けて熱収縮することによってシュリンクラベルが装着されたシュリンクラベル付容器であって、
前記カップ状容器の底面部における前記シュリンクラベルの表面に、当該シュリンクラベルの前記カップ状容器に対する装着状態を検査するための検査用マークが設けられていることを特徴とする、シュリンクラベル付容器。
【請求項6】
前記検査用マークは、
前記カップ状容器の底面部の周縁に沿って略リング状に設けられている、請求項5に記載のシュリンクラベル付容器。
【請求項7】
前記検査用マークは、複数種類の同心円状のリング状マークからなり、
前記リング状マークは、互いに色相が異なりかつ隣接されて設けられている、請求項5又は6に記載のシュリンクラベル付容器。
【請求項8】
前記検査用マークは、
所定の波長領域の光によって発光自在な顔料を含む塗料によって印刷されたリング状マークからなる、請求項6に記載のシュリンクラベル付容器。
【請求項9】
カップ状容器の側面部及び底面部に、前記カップ状容器の径方向に向けて熱収縮することによって装着されるシュリンクラベルであって、
表面の適所に、このシュリンクラベルの前記カップ状容器に対する装着状態を検査するための検査用マークが設けられていることを特徴とする、シュリンクラベル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−161327(P2007−161327A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−362689(P2005−362689)
【出願日】平成17年12月16日(2005.12.16)
【出願人】(000238005)株式会社フジシールインターナショナル (641)
【Fターム(参考)】