説明

楽音制御装置およびプログラム

【課題】絵画風に変換された絵画調画像の特徴に調和するようにBGMとして再生される曲を編曲する楽音制御装置を実現する。
【解決手段】変換種類および変換された絵画調画像の特徴を表すアート変換特徴パラメータと、BGMとして再生される曲の各音を表す曲データの特徴を表す曲再生特徴パラメータとをRAM12に設けておき、CPU10はアート変換特徴パラメータに含まれる変換種類に従って表示画像を絵画調画像にアート変換する一方、アート変換特徴パラメータ中の「地域」と曲再生特徴パラメータ中の「地域」との比較に基づきアート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲の調和・非調和を判別する。非調和ならば、絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が調和するよう当該曲の各音を表す曲データの音色を変更する。これにより、絵画風に変換された絵画調画像の特徴に調和する曲に編曲できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絵画風に変換された画像(以下、絵画調画像と称す)の特徴に調和するようにBGMとして再生される曲を編曲する楽音制御装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画面に表示される画像又は映像に対してBGMとなる音楽を付加する装置が知られている。例えば特許文献1には、映像に付与されるフェードイン/フェードアウト、モザイクなどの所定の映像効果に応じて、その映像に合わせて再生する音楽(曲)の音色やエフェクトあるいは演奏パート数などを表す音楽パラメータを制御することによって映像効果にマッチした音楽を得るようにした装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−240077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に開示の装置では、映像に付与される効果の種類に応じて、その映像に合わせて再生される音楽に関するパラメータ(音色やエフェクトあるいは演奏パート数など)を変更するだけなので、絵画風に変換された絵画調画像の特徴に調和するようにBGMとして再生される曲を編曲することが出来ないという問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、絵画風に変換された絵画調画像の特徴に調和するようにBGMとして再生される曲を編曲することができる楽音制御装置およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、変換種類および変換された絵画調画像の特徴を表すアート変換特徴パラメータと、BGMとして再生される曲の各音を表す曲データの特徴を表す曲再生特徴パラメータとを記憶するパラメータ記憶手段と、前記パラメータ記憶手段に記憶されるアート変換特徴パラメータ中の変換種類に従って表示画像を絵画調画像にアート変換するアート変換手段と、前記アート変換手段によりアート変換された絵画調画像の特徴を表すアート変換特徴パラメータと、BGMとして再生される曲の各音を表す曲データの特徴を表す曲再生特徴パラメータとを前記パラメータ記憶手段から読み出し、読み出した両パラメータの比較に基づきアート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲の調和・非調和を判別する判別手段と、前記判別手段により非調和と判別された場合に、アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が調和するよう当該曲を編曲する編曲手段とを具備することを特徴とする。
【0007】
上記請求項1に従属する請求項2に記載の発明では、前記判別手段は、アート変換特徴パラメータおよび曲再生特徴パラメータがそれぞれ有する複数の共通項目の内、地域を表す項目の内容が双方で異なる場合に、アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が非調和と判別することを特徴とする。
【0008】
上記請求項1に従属する請求項3に記載の発明では、前記編曲手段は、地域別の楽器音が登録される変更テーブルを備え、曲再生特徴パラメータ中の「地域」と、アート変換特徴パラメータ中の「地域」とが異なって前記判別手段により非調和と判別された場合に、当該変更テーブルを参照してアート変換特徴パラメータ中の「地域」に該当する楽器音となるように曲の音色を変更することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明では、コンピュータに、変換種類および変換された絵画調画像の特徴を表すアート変換特徴パラメータを備え、当該アート変換特徴パラメータ中の変換種類に従って表示画像を絵画調画像にアート変換するアート変換ステップと、前記アート変換ステップにてアート変換された絵画調画像の特徴を表すアート変換特徴パラメータと、BGMとして再生される曲の各音を表す曲データの特徴を表す曲再生特徴パラメータとの比較に基づきアート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲の調和・非調和を判別する判別ステップと、前記判別ステップにて非調和と判別された場合に、アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が調和するよう当該曲を編曲する編曲ステップとを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、絵画風に変換された絵画調画像の特徴に調和するようにBGMとして再生される曲を編曲することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施の一形態による楽音制御装置100の構成を示すブロック図である。
【図2】RAM12のメモリ内容を示すメモリマップである。
【図3】アート変換特徴パラメータの一例を示す図である。
【図4】曲再生特徴パラメータの一例を示す図である。
【図5】変更テーブルCTの一例を示す図である。
【図6】データメモリ13のメモリ内容を示すメモリマップである。
【図7】メインルーチンの動作を示すフローチャートである。
【図8】スイッチ処理の動作を示すフローチャートである。
【図9】表示選択スイッチ処理の動作を示すフローチャートである。
【図10】曲選択スイッチ処理の動作を示すフローチャートである。
【図11】アート変換スイッチ処理の動作を示すフローチャートである。
【図12】スタート/ストップスイッチ処理の動作を示すフローチャートである。
【図13】表示処理の動作を示すフローチャートである。
【図14】アート変換処理の動作を示すフローチャートである。
【図15】編曲処理の動作を示すフローチャートである。
【図16】BGM処理の動作を示すフローチャートである。
【図17】BGM処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
A.構成
図1は実施の一形態による楽音制御装置100の構成を示すブロック図である。この図において、CPU10は、操作部14が発生する各種スイッチイベントに応じて装置各部を制御する。本発明の要旨に係わるCPU10の処理動作については追って詳述する。ROM11には、CPU10にロードされる各種の制御プログラムが記憶される。各種の制御プログラムとは、後述するメインルーチン、スイッチ処理、表示処理、アート変換処理、編曲処理およびBGM処理を含む。なお、スイッチ処理は、表示選択スイッチ処理、曲選択スイッチ処理、アート変換スイッチ処理およびスタート/ストップスイッチ処理から構成される。
【0013】
RAM12は、図2に図示するように、ワークエリアWE、アート変換特徴パラメータエリアAE、曲再生特徴パラメータエリアMEおよび変更テーブルエリアCEから構成される。RAM12のワークエリアWEには、CPU10の処理に用いられる各種レジスタ・フラグデータが一時記憶される。
【0014】
RAM12のアート変換特徴パラメータエリアAEには、複数種のアート変換特徴パラメータが記憶される。ここで、図3を参照してRAM12のアート変換特徴パラメータエリアAEに格納されるアート変換特徴パラメータの一例について説明する。アート変換特徴パラメータは、絵画調画像の特徴を表すデータであり、アート変換番号に対応付けられた「変換種類」、「流派」、「時代」および「地域」の各内容から構成される。
【0015】
アート変換番号は、操作部14に配設されるアート変換スイッチの操作に応じて指定される。例えばアート変換スイッチの操作に応じてアート変換番号1を選択した場合には、「点描画」(変換種類)、「印象派」(流派)、「19世紀」(時代)および「欧州」(地域)からなるアート変換特徴パラメータが指定される。このアート変換特徴パラメータが意図するところについては追って述べる。
【0016】
RAM12の曲再生特徴パラメータエリアMEには、曲番号に対応付けられた曲再生特徴パラメータが記憶される。ここで、図4を参照してRAM12の曲再生特徴パラメータエリアMEに格納される曲再生特徴パラメータの一例について説明する。曲再生特徴パラメータは、BGMとして再生される曲データ(後述する)の特徴を表すデータであり、曲番号に対応付けられた「曲名」、「流派」、「時代」および「地域」の各内容から構成される。
【0017】
曲番号は、操作部14に配設される曲選択スイッチの操作に応じて選択される。例えば曲選択スイッチの操作に応じて曲番号1を選択した場合には、「月の光」(曲名)、「印象派」(流派)、「19世紀」(時代)および「欧州」(地域)からなる曲再生特徴パラメータが指定される。この曲再生特徴パラメータが意図するところについては追って述べる。
【0018】
RAM12の変更テーブルエリアCEには、図5に図示する一例の変更テーブルCTが格納される。変更テーブルCTには、地域別の音色(楽器音)およびリズム音が登録される。曲再生特徴パラメータ中の「地域」と、アート変換特徴パラメータ中の「地域」とが異なり、アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が調和しない場合には、変更テーブルCTを参照し、アート変換特徴パラメータ中の「地域」に該当する音色となるように当該曲の音色イベントの内容を変更する。つまり、絵画風に変換された絵画調画像の特徴に調和するようにBGMとして再生される曲を編曲する。
【0019】
データメモリ13は、図6に図示するように、画像データエリアIEおよび曲データエリアKEを備える。画像データエリアIEには、インデックスとして画像番号が付加された画像データが格納される。画像番号で指定される画像データは、後述するように、アート変換特徴パラメータに基づき絵画風に変換される元画像として扱われる。
【0020】
曲データエリアKEには、インデックスとして曲番号が付加された曲データが格納される。曲データは、タイムTおよびイベントEVTが対となって曲進行に対応した時系列のアドレス順に記憶される、いわゆる相対時間方式と呼ばれるデータ形式で表現される。タイムTは、前イベントからの経過時間で現イベントのタイミングを表す。
【0021】
イベントEVTは、発音音高(又は消音音高)を表すノートナンバを含み、発音(又は消音)を指示するノートオン/ノートオフイベントからなる。曲データの先頭アドレスに設けられる音色イベントは、発生楽音の音色を指定する。上述したように、BGMとして再生される曲の特徴が絵画風に変換された絵画調画像の特徴と非調和となる場合、この音色イベントの内容を変更することによって曲を絵画調画像の特徴に調和させる。
【0022】
操作部14は、装置パネルに配設される各種操作スイッチを有し、ユーザ操作されるスイッチ種に対応したスイッチイベントを発生する。このスイッチイベントは、CPU10に取り込まれる。本発明の要旨に係わるスイッチとして、この操作部14には、装置電源をパワーオンオフする電源スイッチの他、絵画風に変換される元画像を選択する表示選択スイッチ、BGMとして再生される曲を選択する曲選択スイッチ、アート変換特徴パラメータを選択するアート変換スイッチ、曲再生の開始/停止を指示するスタート/ストップスイッチ等が設けられる。
【0023】
表示部15は、カラー液晶パネル等から構成され、CPU10から供給される表示制御信号に応じて、元画像を絵画風に変換した絵画調画像を画面表示する他、本装置の設定状態や動作状態などを画面表示する。音源16は、周知の波形メモリ読み出し方式により構成され、CPU10から供給されるイベントに応じた楽音データを発生する。サウンドシステム17は、音源16から出力される楽音データをアナログ形式の楽音信号に変換した後に信号増幅してスピーカから放音する。
【0024】
B.動作
次に、図7〜図17を参照して上記構成による実施形態の動作について説明する。以下では、楽音制御装置100のCPU10が実行するメインルーチン、当該メインルーチンからコールされるスイッチ処理、表示処理、アート変換処理、編曲処理およびBGM処理の各動作について述べる。
【0025】
(1)メインルーチンの動作
装置電源がパワーオンされると、CPU10は図7に図示するメインルーチンのステップSA1に処理を進め、RAM12のワークエリアWE(図2参照)に設けられる各種レジスタ・フラグデータをゼロリセットもしくは初期値セットする他、音源16に対して初期化を指示するイニシャライズを実行する。イニシャライズが完了すると、ステップSA2を介してスイッチ処理を実行する。
【0026】
後述するように、スイッチ処理では、表示選択スイッチ操作により絵画風に変換される元画像を選択したり、曲選択スイッチ操作によりBGMとして再生される曲(曲番号)を選択したり、アート変換スイッチ操作により絵画変換する変換種類などを表すアート変換特徴パラメータ(アート変換番号)を選択したりする他、スタート/ストップスイッチの操作に応じて曲再生の開始/停止を指示する。
【0027】
続いて、ステップSA3では、表示選択スイッチ操作によって、絵画風に変換される元画像として画像番号Gの画像データが選択済みならば、その選択された画像番号Gの画像データをデータメモリ13の画像データエリアIEから読み出して表示部15に画面表示する表示処理を実行する。次いで、ステップSA4では、アート変換スイッチ操作によってアート変換番号Aが選択済みならば、そのアート変換番号Aで指定されるアート変換特徴パラメータの「変換種類」に従って表示画像(画像番号Gの元画像)をアート変換するアート変換処理を実行する。
【0028】
そして、ステップSA5では、編曲処理を実行する。後述するように、編曲処理では曲選択スイッチ操作により曲番号Mを選択する曲選択や、表示画像(画像番号Gの元画像)のアート変換が行われた場合に、曲番号Mで指定される曲再生特徴パラメータの「地域」と、アート変換番号Aで指定されるアート変換特徴パラメータの「地域」とが異なるかどうかを判断し、双方の「地域」が異なれば、音色変更フラグを「1」にセットする。
【0029】
続いて、ステップSA6では、スタートフラグSTFが「1」(曲再生の開始)ならば、最小単位時間(ティック)が経過する度にレジスタTの値(タイムT)をデクリメントし、デクリメントされたレジスタTの値が「0」以下のイベントタイミングに達する毎に、歩進された読み出しアドレスADに応じて曲番号Mの曲データ(M)を順次読み出して再生し、アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が非調和になると、再生中の曲を編曲(音色変更)して当該絵画調画像に調和させるBGM処理を実行する。ステップSA7では、例えば装置の動作状態などを表示部15に表示する等の、その他の処理を実行した後、上述のステップSA2に処理を戻す。以後、装置電源がオフされるまで上述したステップSA2〜SA7の各処理を繰り返し実行する。
【0030】
(2)スイッチ処理の動作
次に、図8〜図12を参照してスイッチ処理の動作を説明する。上述したメインルーチンのステップSA2(図7参照)を介してスイッチ処理が実行されると、CPU10は図8に図示するステップSB1に進み、表示選択スイッチの操作により絵画風に変換される元画像を選択する表示選択スイッチ処理を実行する。続いて、ステップSB2では、曲選択スイッチの操作によりBGMとして再生される曲(曲番号)を選択する曲選択スイッチ処理を実行する。
【0031】
次に、ステップSB3に進むと、アート変換スイッチの操作によりアート変換特徴パラメータ(アート変換番号)を選択するアート変換スイッチ処理を実行する。次いで、ステップSB4では、スタート/ストップスイッチの操作に応じて曲再生の開始/停止を指示するスタート/ストップスイッチ処理を実行する。そして、ステップSB5では、例えば所定のスイッチ操作に応じて、データメモリ13の画像データエリアIEに登録される複数の画像データをサムネイル画像表示させる等の、その他のスイッチ処理を実行して本処理を終える。
【0032】
以下では、ステップSB1の表示選択スイッチ処理、ステップSB2の曲選択スイッチ処理、ステップSB3のアート変換スイッチ処理およびステップSB4のスタート/ストップスイッチ処理の各動作の詳細について述べる。
【0033】
a.表示選択スイッチ処理の動作
図9を参照して表示選択スイッチ処理の動作を説明する。ステップSB1(図8参照)を介して表示選択スイッチ処理が実行されると、CPU10は図9に図示するステップSC1に進み、表示選択スイッチの操作の有無を判断する。スイッチ操作が行われなければ、判断結果は「NO」になり、本処理を終えるが、スイッチ操作が為されると、判断結果は「YES」となり、ステップSC2に進む。ステップSC2では、表示選択スイッチの操作により選択された画像番号をレジスタGにストアする。以下、レジスタGの内容を画像番号Gと称す。そして、ステップSC3では、表示フラグを「1」にセットして本処理を終える。
【0034】
b.曲選択スイッチ処理の動作
図10を参照して曲選択スイッチ処理の動作を説明する。ステップSB2(図8参照)を介して曲選択スイッチ処理が実行されると、CPU10は図10に図示するステップSD1に進み、曲選択スイッチの操作の有無を判断する。スイッチ操作が行われなければ、判断結果は「NO」になり、本処理を終えるが、スイッチ操作が為されると、判断結果は「YES」となり、ステップSD2に進む。ステップSD2では、曲選択スイッチの操作により選択された曲番号をレジスタMにストアする。以下、レジスタMの内容を曲番号Mと称す。そして、ステップSD3では、編曲フラグを「1」にセットして本処理を終える。
【0035】
c.アート変換スイッチ処理の動作
図11を参照してアート変換スイッチ処理の動作を説明する。ステップSB3(図8参照)を介してアート変換スイッチ処理が実行されると、CPU10は図11に図示するステップSE1に進み、アート変換スイッチの操作の有無を判断する。スイッチ操作が行われなければ、判断結果は「NO」になり、本処理を終えるが、スイッチ操作が為されると、判断結果は「YES」となり、ステップSE2に進む。ステップSE2では、アート変換スイッチの操作により選択されたアート変換番号をレジスタAにストアする。以下、レジスタAの内容をアート変換番号Aと称す。そして、ステップSE3では、アート変換フラグを「1」にセットして本処理を終える。
【0036】
d.スタート/ストップスイッチ処理の動作
図12を参照してスタート/ストップスイッチ処理の動作を説明する。ステップSB4(図8参照)を介してスタート/ストップスイッチ処理が実行されると、CPU10は図12に図示するステップSF1に進み、スタート/ストップスイッチのオン操作の有無を判断する。スタート/ストップスイッチがオン操作されなければ、判断結果は「NO」になり、本処理を終えるが、オン操作されると、判断結果が「YES」となり、ステップSF2に進む。
【0037】
ステップSF2では、スタートフラグSTFを反転する。スタートフラグSTFとは、フラグ値「1」の場合に曲再生の開始を表し、フラグ値「0」の場合に曲再生の停止を表すフラグである。また、スタート/ストップスイッチは所謂トグル動作するスイッチであり、オン操作される毎に曲再生の開始/停止を交互に指示するようになっている。なお、ここで言う曲再生とは後述のBGM処理を指す。
【0038】
次いで、ステップSF3では、スタート/ストップスイッチのオン操作に応じて反転されたスタートフラグSTFが「1」、つまり曲再生の開始であるか否かを判断する。以下、スタート/ストップスイッチのオン操作に応じて反転されたスタートフラグSTFが「1」(曲再生の開始)の場合と、当該スタートフラグSTFが「0」(曲再生の停止)の場合とに分けて動作説明を進める。
【0039】
<スタートフラグSTFが「1」(曲再生の開始)の場合>
反転されたスタートフラグSTFが「1」となり、曲再生の開始を表す場合には、上記ステップSF3の判断結果が「YES」になり、ステップSF4に進む。ステップSF4では、曲選択スイッチの操作により選択された曲番号Mの曲データ(M)のスタートアドレス(先頭アドレス)をレジスタADにストアする。以下、レジスタADの内容を読み出しアドレスADと称す。
【0040】
続いて、ステップSF5では、読み出しアドレスADに応じて、曲番号Mの曲データ(M)を読み出す。そして、ステップSF6では、読み出された曲データ、すなわちスタートアドレス(先頭アドレス)で指定される曲データが「音色イベント」又は「タイムT」の何れであるかを判別する。曲データの先頭が「音色イベント」ならば、ステップSF7に進み、音色変更フラグが「1」であるか否かを判断する。
【0041】
音色変更フラグは、アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が調和する場合に「0」、非調和の場合に「1」となるフラグである。調和又は非調和の判定は、後述する編曲処理(図15参照)において行われる。具体的には、曲再生特徴パラメータ中の「地域」と、アート変換特徴パラメータ中の「地域」とが異なる場合に“非調和”であるとして音色変更フラグに「1」がセットされ、一方、双方の「地域」が合致する場合に“調和”するとして音色変更フラグに「0」がセットされる。
【0042】
したがって、ステップSF7では、アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が非調和であるかどうかを判断する。非調和であると、このステップSF7の判断結果は「YES」となり、ステップSF8に進む。ステップSF8では、前述した変更テーブルCT(図5参照)を参照し、アート変換番号Aで指定されるアート変換特徴パラメータ中の「地域」に該当する音色となるように音色イベントの内容を変更する。
【0043】
例えばアート変換特徴パラメータ中の「地域」が“日本”で、曲再生特徴パラメータ中の「地域」が“欧州”であったとすると、絵画調画像の特徴に対してBGM(音楽)が非調和になる。そこで、絵画調画像の特徴に対してBGM(音楽)を調和させる為、音色イベントで定義される発生楽音の音色について、変更テーブルCTを参照して変更する。具体的には、曲再生特徴パラメータ中の「地域」が“欧州”でメロディー音の音色が「フルート」、伴奏音の音色が「ピアノ」の曲ならば、アート変換特徴パラメータ中の「地域」が“日本”である為、メロディー音を「尺八」の音色に、伴奏音を「琴」の音色となるように音色イベントの内容を変更する。
【0044】
このようにして、アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が調和するよう編曲(音色変更)し終えると、ステップSF9に進む。また、アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が調和していれば、上記ステップSF7の判断結果は「NO」となり、この場合もステップSF9に進み、読み出しアドレスADを歩進させた後、上述のステップSF5に処理を戻す。
【0045】
そして、歩進された読み出しアドレスADに応じて読み出される曲データが「タイムT」になると、上記ステップSF6を介してステップSF10に進み、レジスタTにタイムTをストアする。この後、ステップSF11に進み、タイマインタラプト禁止を解除して本処理を終える。なお、CPU10では、タイマインタラプト禁止が解除されると、曲進行時間を計時するタイマインタラプト(不図示)をスタートさせるようになっている。
【0046】
<スタートフラグSTFが「0」(曲再生の停止)の場合>
反転されたスタートフラグSTFが「0」となり、曲再生の停止を表す場合には、前述したステップSF3の判断結果が「YES」になり、ステップSF12に進む。ステップSF12では、音源16に対して発音中の全ての楽音を消音するよう指示するオールノートオフ処理を実行する。そして、ステップSF13では、曲進行時間を計時するタイマインタラプトを禁止して本処理を終える。
【0047】
このように、スタート/ストップスイッチ処理では、スタート/ストップスイッチのオン操作に応じて曲再生の開始が指示されると、曲選択スイッチの操作により選択された曲番号Mの曲データ(M)から先頭データを読み出し、読み出した先頭データが音色イベントであって、かつ音色変更フラグが「1」ならば、変更テーブルCT(図5参照)を参照し、アート変換番号Aで指定されるアート変換特徴パラメータ中の「地域」に該当する音色となるように音色イベントの内容を変更する。この後、歩進された読み出しアドレスADに応じて曲データ(M)からタイムTが読み出されると、レジスタTにタイムTをストアすると共に、タイマインタラプト禁止を解除して曲再生をスタートさせる。一方、スタート/ストップスイッチのオン操作に応じて曲再生の停止が指示されると、音源16に対して発音中の全ての楽音を消音するよう指示した後、タイマインタラプトを禁止する。
【0048】
(3)表示処理の動作
次に、図13を参照して表示処理の動作を説明する。前述したメインルーチンのステップSA3(図7参照)を介して本処理が実行されると、CPU10は図13に図示するステップSG1に進み、表示フラグが「1」であるか否か、すなわち表示選択スイッチ操作によって、絵画風に変換される元画像として画像番号Gの画像データが選択済みであるかどうかを判断する。絵画風に変換される元画像が未選択ならば、表示フラグは「0」なので、ここでの判断結果は「NO」となり、本処理を終える。
【0049】
一方、絵画風に変換される元画像として画像番号Gの画像データが選択済みであると、表示フラグは「1」にセットされる為、上記ステップSG1の判断結果は「YES」となり、ステップSG2に進む。ステップSG2では、画像番号Gの画像データをデータメモリ13の画像データエリアIEから読み出して表示部15に画面表示する。そして、ステップSG3に進み、表示フラグをゼロリセットして本処理を終える。
【0050】
(4)アート変換処理の動作
次に、図14を参照してアート変換処理の動作を説明する。前述したメインルーチンのステップSA4(図7参照)を介して本処理が実行されると、CPU10は図14に図示するステップSH1に進み、アート変換フラグが「1」であるか否か、すなわちアート変換スイッチ操作によってアート変換番号Aが選択済みであるかどうかを判断する。アート変換番号Aが選択されていなければ、アート変換フラグは「0」なので、ここでの判断結果は「NO」となり、本処理を終える。
【0051】
一方、アート変換番号Aを選択済みであると、アート変換フラグは「1」にセットされる為、上記ステップSH1の判断結果は「YES」となり、ステップSH2に進む。ステップSH2では、アート変換番号Aで指定されるアート変換特徴パラメータの「変換種類」に従って表示画像(画像番号Gの元画像)をアート変換する。例えば選択されたアート変換番号が「1」であると、表示画像を点描画に変換する。そして、ステップSH3〜SH4では、アート変換が行われたことに対応してアート変換フラグをゼロリセットすると共に、編曲フラグを「1」にセットして本処理を終える。
【0052】
(5)編曲処理の動作
次に、図15を参照して編曲処理の動作を説明する。前述したメインルーチンのステップSA5(図7参照)を介して本処理が実行されると、CPU10は図15に図示するステップSJ1に進み、編曲フラグが「1」であるか否かを判断する。編曲フラグが「0」ならば、判断結果は「NO」になり、本処理を終えるが、曲選択スイッチ操作により曲番号Mを選択する曲選択が為されたり、表示画像(画像番号Gの元画像)のアート変換が行われたりすると、編曲フラグが「1」にセットされ、これにより上記ステップSJ1の判断結果は「YES」となり、ステップSJ2に進む。
【0053】
ステップSJ2では、RAM12の曲再生特徴パラメータエリアMEから曲番号Mで指定される曲再生特徴パラメータの「地域」を読み出し、続くステップSJ3では、RAM12のアート変換特徴パラメータエリアAEからアート変換番号Aで指定されるアート変換特徴パラメータの「地域」を読み出す。そして、ステップSJ4では、曲再生特徴パラメータの「地域」と、アート変換特徴パラメータ中の「地域」とが異なるか否かを判別する。
【0054】
曲再生特徴パラメータの「地域」と、アート変換特徴パラメータ中の「地域」とが合致すると、上記ステップSJ4の判断結果は「NO」になり、ステップSJ5に進み、音色変更フラグをゼロリセットした後、ステップSJ7に進む。これに対し、曲再生特徴パラメータの「地域」と、アート変換特徴パラメータ中の「地域」とが異なると、上記ステップSJ4の判断結果は「YES」になり、ステップSJ6に進み、音色変更フラグを「1」にセットした後、ステップSJ7に進む。そして、ステップSJ7では、編曲フラグをゼロリセットして本処理を終える。
【0055】
このように、編曲処理では、曲選択スイッチ操作により曲番号Mを選択する曲選択や、表示画像(画像番号Gの元画像)のアート変換が行われた場合に、曲番号Mで指定される曲再生特徴パラメータの「地域」と、アート変換番号Aで指定されるアート変換特徴パラメータの「地域」とが異なるかどうかを判断し、双方の「地域」が異なれば、音色変更フラグを「1」にセットする。音色変更フラグを「1」にセットすることによって、アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が非調和である旨を表す。
【0056】
(6)BGM処理の動作
次に、図16〜図17を参照してBGM処理の動作を説明する。前述したメインルーチンのステップSA6(図7参照)を介して本処理が実行されると、CPU10は図16に図示するステップSK1に進み、スタートフラグSTFが「1」(曲再生の開始)であるかどうかを判断する。スタートフラグSTFが「0」(曲再生の停止)ならば、判断結果は「NO」になり、本処理を終えるが、スタートフラグSTFが「1」(曲再生の開始)であると、判断結果は「YES」になり、次のステップSK2に進む。ステップSK2では、タイマインタラプトが曲の再生テンポに対応した最小単位時間(ティック)をカウントしたか否か、すなわち最小単位時間が経過したかどうかを判断する。最小単位時間が経過していなければ、判断結果は「NO」となり、本処理を終える。
【0057】
これに対し、最小単位時間が経過していると、上記ステップSK2の判断結果は「YES」になり、ステップSK3に進み、レジスタTの値(タイムT)をデクリメントする。そして、ステップSK4では、デクリメントされたレジスタTの値が「0」以下、つまりイベントタイミングに達したかどうかを判断する。イベントタイミングに達していなければ、判断結果は「NO」になり、処理を終える。
【0058】
一方、デクリメントされたレジスタTの値が「0」以下となり、イベントタイミングに達すると、上記ステップSK4の判断結果は「YES」になり、ステップSK5に進み、読み出しアドレスADを歩進させる。次いで、ステップSK6では、歩進された読み出しアドレスADが曲終端の最終アドレスに到達していないかどうかを判断する。歩進された読み出しアドレスADが最終アドレスに達していなければ、判断結果は「YES」となり、ステップSK7に進む。ステップSK7では、歩進された読み出しアドレスADに応じて読み出した曲番号Mの曲データ(M)がイベントEVTであるか否かを判断する。
【0059】
読み出した曲番号Mの曲データ(M)がイベントEVTならば、判断結果は「YES」となり、ステップSK8に進み、当該イベントEVTがノートイベント(ノートオン/ノートオフイベント)であるか否かを判断する。そして、読み出したイベントEVTがノートイベント(ノートオン/ノートオフイベント)であると、判断結果は「YES」になり、ステップSK9に進み、そのノートイベント(ノートオン/ノートオフイベント)を音源16に供給した後、上述のステップSK5に処理を戻す。これにより、音源16では、ノートイベント(ノートオン/ノートオフイベント)で指定される音高の楽音を発音(又は消音)する。
【0060】
これに対し、読み出したイベントEVTがノートイベント以外のイベントであると、上記ステップSK8の判断結果は「NO」になり、図17に図示するステップSK10に進み、音色イベントであるか否かを判断する。読み出したイベントEVTが音色イベントでない場合には、判断結果が「NO」になり、ステップSK13に進み、読み出したイベントEVTを音源16に供給した後、前述のステップSK5に処理を戻し、読み出しアドレスADを歩進させる。
【0061】
一方、読み出したイベントEVTが音色イベントの場合には、上記ステップSK10の判断結果が「YES」になり、ステップSK11に進む。ステップSK11では、音色変更フラグが「1」であるか否か、すなわちアート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が非調和であるかどうかを判断する。アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が調和していれば、音色変更フラグは「0」なので、判断結果は「NO」になり、ステップSK13に進み、読み出したイベントEVTを音源16に供給した後、図16に図示するステップSK5に処理を戻し、読み出しアドレスADを歩進させる。
【0062】
アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が非調和であると、音色変更フラグは「1」なので、上記ステップSK11の判断結果が「YES」になり、ステップSK12に進む。ステップSK12では、前述の変更テーブルCT(図5参照)を参照し、アート変換番号Aで指定されるアート変換特徴パラメータ中の「地域」に該当する音色となるように音色イベントの内容を変更する。
【0063】
例えばアート変換特徴パラメータ中の「地域」が“日本”で、曲再生特徴パラメータ中の「地域」が“欧州”であったとすると、絵画調画像の特徴に対してBGM(音楽)が非調和になる。そこで、絵画調画像の特徴に対してBGM(音楽)を調和させる為、音色イベントで定義される発生楽音の音色について、変更テーブルCTを参照して変更する。具体的には、曲再生特徴パラメータ中の「地域」が“欧州”でメロディー音の音色が「フルート」、伴奏音の音色が「ピアノ」の曲ならば、アート変換特徴パラメータ中の「地域」が“日本”である為、メロディー音を「尺八」の音色に、伴奏音を「琴」の音色にするように音色イベントの内容を変更する。
【0064】
このようにして、アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が調和するよう編曲(音色変更)し終えると、ステップSK13に進み、内容を変更した音色イベントを音源16に供給した後、前述のステップSK5に処理を戻し、読み出しアドレスADを歩進させる。そして、歩進された読み出しアドレスADに応じて読み出した曲番号Mの曲データ(M)がタイムTであると、上述したステップSK7の判断結果が「NO」になり、ステップSK14に進み、次のイベントタイミングとなるタイムTをレジスタTにストアして本処理を終える。
【0065】
以後、スタートフラグSTFが「1」(曲再生の開始)を維持している間は、上述したステップSK1〜SK14を繰り返すことによって、アート変換された絵画調画像の特徴に調和するよう編曲(音色変更)された曲番号Mの曲データ(M)が順次再生される。そして、その再生の過程で読み出しアドレスADが曲終端の最終アドレスに達すると、図16に図示するステップSK6の判断結果が「NO」になり、ステップSK15に進み、スタートフラグSTFをゼロリセットして曲再生の停止を表し、続くステップSK16〜SK17では、音源16に対して発音中の全ての楽音を消音するよう指示するオールノートオフ処理を実行した後、曲進行時間を計時するタイマインタラプトを禁止して本処理を終える。
【0066】
以上のように、BGM処理では、スタートフラグSTFが「1」(曲再生の開始)ならば、最小単位時間(ティック)が経過する度にレジスタTの値(タイムT)をデクリメントし、デクリメントされたレジスタTの値が「0」以下のイベントタイミングに達する毎に、歩進された読み出しアドレスADに応じて曲番号Mの曲データ(M)を順次読み出して曲再生し、アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が非調和になると、再生中の曲の音色を変更して当該絵画調画像の特徴に調和させるようになっている。
【0067】
以上説明したように、本実施形態では、変換種類および変換された絵画調画像の特徴を表すアート変換特徴パラメータと、BGMとして再生される曲の各音を表す曲データの特徴を表す曲再生特徴パラメータとを備え、アート変換特徴パラメータに含まれる変換種類に従って表示画像を絵画調画像にアート変換する一方、アート変換特徴パラメータと曲再生特徴パラメータとの比較に基づきアート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲の調和・非調和を判別し、非調和ならば、絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が調和するよう当該曲の各音を表す曲データの音色を変更するので、絵画風に変換された絵画調画像の特徴に調和するようにBGMとして再生される曲を編曲することができる。
【0068】
なお、上述した実施形態では、説明の簡略化を図る為、アート変換特徴パラメータおよび曲再生特徴パラメータの双方の「地域」が異なる場合に、アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が非調和と判定する一例について言及したが、これに限らず、「流派」、「時代」および「地域」の全てが一致しなければ非調和と判定する態様や、「流派」、「時代」および「地域」の何れかが一致すれば調和と判定する態様としても構わない。
【0069】
また、本実施形態では、説明の簡略化を図る為、絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が非調和となった場合、曲データの音色を変更して調和させるようにしたが、これに限らず、例えば音階や和音の構成を変えたり、リズムパターンを変えるなど様々な編曲手法を用いる態様としてもよい。このようにすれば、各様にアート変換された絵画調画像に調和する曲をBGMとして再生することが可能になる。
【符号の説明】
【0070】
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 データメモリ
14 操作部
15 表示部
16 音源
17 サウンドシステム
100 楽音制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変換種類および変換された絵画調画像の特徴を表すアート変換特徴パラメータと、BGMとして再生される曲の各音を表す曲データの特徴を表す曲再生特徴パラメータとを記憶するパラメータ記憶手段と、
前記パラメータ記憶手段に記憶されるアート変換特徴パラメータ中の変換種類に従って表示画像を絵画調画像にアート変換するアート変換手段と、
前記アート変換手段によりアート変換された絵画調画像の特徴を表すアート変換特徴パラメータと、BGMとして再生される曲の各音を表す曲データの特徴を表す曲再生特徴パラメータとを前記パラメータ記憶手段から読み出し、読み出した両パラメータの比較に基づきアート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲の調和・非調和を判別する判別手段と、
前記判別手段により非調和と判別された場合に、アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が調和するよう当該曲を編曲する編曲手段と
を具備することを特徴とする楽音制御装置。
【請求項2】
前記判別手段は、アート変換特徴パラメータおよび曲再生特徴パラメータがそれぞれ有する複数の共通項目の内、地域を表す項目の内容が双方で異なる場合に、アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が非調和と判別することを特徴とする請求項1記載の楽音制御装置。
【請求項3】
前記編曲手段は、地域別の楽器音が登録される変更テーブルを備え、曲再生特徴パラメータ中の「地域」と、アート変換特徴パラメータ中の「地域」とが異なって前記判別手段により非調和と判別された場合に、当該変更テーブルを参照してアート変換特徴パラメータ中の「地域」に該当する楽器音となるように曲の音色を変更することを特徴とする請求項1記載の楽音制御装置。
【請求項4】
変換種類および変換された絵画調画像の特徴を表すアート変換特徴パラメータを備え、当該アート変換特徴パラメータ中の変換種類に従って表示画像を絵画調画像にアート変換するアート変換ステップと、
前記アート変換ステップにてアート変換された絵画調画像の特徴を表すアート変換特徴パラメータと、BGMとして再生される曲の各音を表す曲データの特徴を表す曲再生特徴パラメータとの比較に基づきアート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲の調和・非調和を判別する判別ステップと、
前記判別ステップにて非調和と判別された場合に、アート変換された絵画調画像の特徴に対してBGMとして再生される曲が調和するよう当該曲を編曲する編曲ステップと
を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−37612(P2012−37612A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−175462(P2010−175462)
【出願日】平成22年8月4日(2010.8.4)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】