説明

楽音制御装置及びプログラム

【課題】 1乃至複数種類の機能を実現する一連の動作をループ制御することが簡単にできるようにした楽音制御装置の提供。
【解決手段】 1乃至複数種類の楽音制御機能に含まれる複数の動作を組み合わせたループパターン情報を記憶し、操作子の操作に応じて複数の動作のうち実行対象とする動作を切り替え順に切り替えて該動作に対応した楽音制御を実行する。その際に、複数の動作の切り替えが一巡していた場合には、切り替え順の最初の動作に切り替えることを繰り返すことによって、前記複数の動作からなる1乃至複数種類の楽音制御機能に関するループ制御を実現するようにしている。こうすることにより、ユーザはフットスイッチなどの操作子の操作に応じて、複数種類の機能を実現する多様な複数の動作を順次に切り替えることができると共に、異なる複数種類の機能を実現する一連の動作をループ制御することができるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、フットスイッチ等の所定の操作子の操作に応じて楽音制御に係る動作を切り替える楽音制御装置及びプログラムに関する。特に、操作子の操作に応じて複数の動作を順次に切り替え、1乃至複数種類の機能を実現する一連の動作をループ制御することができるようにした技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、オン状態又はオフ状態のいずれかの操作状態をとる操作子であって、前記オフ状態からオン状態(オン操作と呼ぶ)又はオン状態からオフ状態(オフ操作と呼ぶ)への少なくともいずれか一方の操作に伴って所定の信号(又はデータ)を発生する操作子への操作、例えばフットスイッチへの踏み込み操作(オン操作)が行われるたびに、前記信号の発生に基づき楽音の制御に係る所定の動作を切り替えて実行する楽音制御装置及びプログラムが知られている。こうした装置の一例を挙げると、下記に示す特許文献1又は2に記載の装置がある。
【0003】
特許文献1に記載された装置はソングデータや自動伴奏データを再生可能な電子楽器であって、フットスイッチの機能として曲や伴奏を自動演奏する楽音の再生機能を割り当てておき、「再生開始」と「再生停止」、あるいは「再生開始」と「再生停止及び再生位置を先頭に戻す」といったような2つの動作を即座に切り替えることができるようにしている。一方、特許文献2に記載された装置はシーケンサー機能を有する電子楽器であって、フットスイッチの機能として楽音再生中の演奏操作子等の操作に応じて楽音を更新して記録する所謂パンチイン機能を割り当てておき、「楽音の記録(パンチイン)」と「楽音の再生(パンチアウト)」といったような2つの動作を即座に切り替えることができるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−182092号
【特許文献2】特開平11−194768号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1や特許文献2に記載したような従来の装置においては、ユーザがギターなどの演奏時においてもその演奏を中断させることなく、足元のフットスイッチを操作するだけで上記したような「再生/停止」や「パンチイン/パンチアウト」といった動作の切り替えを行うことができるようになっている。しかし、従来においては、単一種類の機能(上記例では再生機能やパンチイン機能)において対で制御される2つの動作を交互に切り替えるだけのものでしかなく使い勝手が悪い、という問題点があった。
【0006】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、フットスイッチなどの操作子の操作に応じて、単一種類の機能(上記例では再生/停止機能やパンチイン/アウト機能)において対をなす2つの動作を交互に切り替えるだけでなく、多様な複数の動作を順次に切り替えることができるようにし、またこうした動作の切り替えによって異なる複数種類の機能を実現する一連の動作をループ制御することが簡単にできるようにした楽音制御装置及びプログラムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る楽音制御装置は、所定の楽音制御機能に関して該機能に含まれる楽音信号の制御に係る複数の動作を適宜に切り替えることによって、前記機能に対応した一連の楽音制御を実現する楽音制御装置であって、操作子と、所定の楽音制御機能に含まれる前記複数の動作を切り替え順に記憶する記憶手段であって、1乃至複数種類の楽音制御機能に含まれる複数の動作を組み合わせたループパターン情報を記憶してなるものと、前記ループパターン情報に基づいて前記複数の動作に対応する表示体を前記切り替え順に表示する表示手段であって、前記表示体を一連の動作ループを形成する表示態様に配置し表示するものと、前記操作子の操作に応じて、前記表示された表示体のうち少なくとも実行対象に切り替えられた動作に対応する表示体を他の表示体とは異なる表示態様で表示するように前記表示手段を制御する表示制御手段と、前記操作子の操作に応じて、前記ループパターン情報に従って複数の動作のうち実行対象とする動作を切り替え順に切り替えて該動作に対応した楽音制御を実行する制御手段とを具えてなり、前記制御手段は、前記複数の動作の切り替えが一巡することに伴って前記切り替え順の最初の動作に切り替えることを繰り返すことによって、前記複数の動作からなる1乃至複数種類の楽音制御機能に関するループ制御を実現することを特徴とする。
【0008】
本発明によると、1乃至複数種類の楽音制御機能に含まれる複数の動作を組み合わせたループパターン情報を記憶手段に記憶しておき、操作子の操作に応じて、前記ループパターン情報に従って複数の動作のうち実行対象とする動作を切り替え順に切り替えて該動作に対応した楽音制御を実行する。その際に、前記複数の動作の切り替えが一巡していた場合には前記切り替え順の最初の動作に切り替えることを繰り返すことによって、前記複数の動作からなる1乃至複数種類の楽音制御機能に関するループ制御を実現するようにしている。こうすることにより、ユーザはフットスイッチなどの操作子の操作に応じて、単一種類の機能において対をなす2つの動作を交互に切り替えるだけでなく、複数種類の機能を実現する多様な複数の動作を順次に切り替えることができると共に、異なる複数種類の機能を実現する一連の動作をループ制御することができるようになる。こうした装置はユーザにとって非常に使い勝手がよい。
【0009】
本発明は装置の発明として構成し実施することができるのみならず、方法の発明として構成し実施することができる。また、本発明は、コンピュータまたはDSP等のプロセッサのプログラムの形態で実施することができるし、そのようなプログラムを記憶した記憶媒体の形態で実施することもできる。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、操作子の操作に応じて1乃至複数種類の機能を実現する複数の動作を順次に切り替えての該動作に対応する楽音制御の実行を1連の動作ループとして繰り返すことができるようにしたことから、ユーザは1乃至複数種類の機能を実現する一連の動作をループ制御することが操作子を繰り返し操作するだけで簡単にできるようになる、という効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明に係る楽音制御装置の全体構成の一実施例を示したハード構成ブロック図である。
【図2】ループパターンテーブルのデータ構成の一実施例を示す概念図である。
【図3】ループエディット画面の一実施例を示す概念図である。
【図4】ループエディット画面の別の実施例を示す概念図である。
【図5A】メイン処理の前半処理の一実施例を示すフローチャートである。
【図5B】メイン処理の後半処理の一実施例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に従って詳細に説明する。
【0013】
図1は、この発明に係る楽音制御装置の全体構成の一実施例を示したハード構成ブロック図である。ここに示された楽音制御装置Aのハードウェア構成例はパーソナルコンピュータを用いて構成されており、そこにおいてさまざまな音楽アプリケーションを実行するための処理はコンピュータがそれぞれの音楽アプリケーションに対応する所定の制御プログラム(例えばシーケンサーソフトウェアプログラムなど)を実行することにより実施される。勿論、これらの処理はコンピュータソフトウェアの形態に限らず、DSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)によって処理されるマイクロプログラムの形態でも実施可能であり、また、この種のプログラムの形態に限らず、ディスクリート回路又は集積回路若しくは大規模集積回路等を含んで構成された専用ハードウェア装置の形態で実施してもよい。
【0014】
ここで、音楽アプリケーションプログラムはシーケンサーソフトウェアプログラムに限らないが、以下では説明を理解しやすくするためにシーケンサーソフトウェアプログラムによって楽音の再生/記録等に関する各種機能を有するシーケンサーとして当該装置が動作する場合を例に説明する。
【0015】
まず、本発明に係る楽音制御装置Aは、通信インタフェース8(例えばUSB(Universal Serial Bus)など)を介して外部の演奏制御装置Eと接続されるようになっている。外部の演奏制御装置Eには、1乃至複数の楽器Gで生成された各種の楽音信号(例えば自然楽器の場合にはマイク入力したオーディオ信号であり、電子楽器の場合には該楽器自体が生成した演奏情報(MIDIデータ)など)が入力されるようになっており、該入力された楽音信号を通信インタフェース8を介して楽音制御装置Aに送るようになっている。この際に、演奏制御装置Eでは、入力された楽音信号の増幅や複数の楽音信号のミキシングなどの信号処理を行って、該処理後の楽音信号を通信インタフェース8を介して楽音制御装置Aに送ることもできる。
【0016】
楽音制御装置Aでは、該送られてきた楽音信号をRAM3さらには外部記憶装置7に記録することができる。そして、楽音制御装置Aは記録済みの前記楽音信号に基づき楽音を再生し、再生した楽音を通信インタフェース8を介して外部の演奏制御装置Eに対して送ることができる。演奏制御装置Eにはアンプやスピーカ等からなるサウンドシステムXが接続されており、楽音制御装置Aから送られた楽音を発音するようになっている。
【0017】
また、演奏制御装置Eにはフットスイッチのような、オン状態又はオフ状態のいずれかの操作状態をとる操作子であって、前記オフ状態からオン状態(オン操作)又はオン状態からオフ状態(オフ操作)への少なくともいずれか一方の操作に伴って所定の信号(又はデータ)を発生する操作子Fが接続されている。この操作子Fの操作に応じて発生される信号が演奏制御装置E及び通信インタフェース8を介して楽音制御装置Aに入力されて、該信号を受信した楽音制御装置Aは所定の順序に従って複数の動作を順次に切り替えることができるようにしている。こうした操作子F(フットスイッチ)の操作に応じた複数の動作の切り替えについての詳細な説明は後述する。
【0018】
図1に示すように、本実施例に示す楽音制御装置Aは、マイクロプロセッサユニット(CPU)1、リードオンリメモリ(ROM)2、ランダムアクセスメモリ(RAM)3からなるマイクロコンピュータによって制御される。CPU1は、この装置全体の動作を制御する。このCPU1に対して、通信バス1D(例えばデータ及びアドレスバス)を介してROM2、RAM3、入力操作部4、表示部5、音源6、外部記憶装置7、通信インタフェース(I/F)8がそれぞれ接続されている。
【0019】
ROM2は、CPU1により実行あるいは参照される各種制御プログラム(シーケンサープログラムなど)や、ループパターンテーブル(後述する図2参照)などの各種データ等を格納する。RAM3は、CPU1が所定の制御プログラムを実行する際に発生する各種データなどを一時的に記憶するワーキングメモリとして、あるいは現在実行中の制御プログラムやそれに関連するデータを一時的に記憶するメモリ等として使用される。RAM3の所定のアドレス領域がそれぞれの機能に割り当てられ、レジスタやフラグ、テーブル、メモリなどとして利用される。この実施例においては、ROM2に記憶されているループパターンテーブルを直接参照して動作の切り替えを行うのではなく、ループパターンテーブルから読み出されてRAM3内に記憶された任意のループパターンデータ(ループパターン情報)を参照して動作の切り替え(及び後述する図3に示すようなループエディット画面の表示更新等)を行う。
【0020】
入力操作部4は、当該機器をシーケンサーとして動作するように設定するスイッチ(該スイッチの操作に応じてシーケンサープログラムが起動する)、再生あるいは編集対象の楽音を選択するスイッチ、楽音の再生/停止を指示するボタン、さらには「ループエディット画面」(後述する図3及び図4参照)を表示するスイッチなどの他、数値データ入力用のテンキーや文字データ入力用のキーボードあるいはマウスなど、操作子として利用できるものであればどのようなものであってもよい。さらには、ユーザ操作に応じて演奏情報(MIDIデータなど)を発生する例えば鍵盤等の演奏操作子であってもよい。
【0021】
表示部5は例えば液晶表示パネル(LCD)やCRT等からなるディスプレイによって構成されてなり、後述する「ループエディット画面」(図3及び図4参照)、予め記憶されている再生あるいは編集対象の楽音に関する情報(例えば曲データや自動伴奏データの一覧)、あるいはCPU1の制御状態などといった各種情報を表示する。なお、表示部5は、画面上において行われたユーザタッチ操作を検出(認識)する検知機能を有するタッチパネルであってよい。
【0022】
音源6は複数のチャンネルで楽音信号の同時発生が可能であり、バス1Dを経由して与えられる演奏情報(MIDIデータ)に基づいて楽音を発生する。音源6から発生された楽音は、通信インタフェース8さらには外部の演奏制御装置Eを経由して、前記演奏制御装置Eに接続されたアンプやスピーカなどを含むサウンドシステムXから発音される。この音源6から発生された楽音に対して、効果回路など(図示せず)を用いて効果を付与するようにしてよい。なお、音源6の構成には、従来のいかなる構成を用いてもよい。例えば、音源6はFM、PCM、物理モデル、フォルマント合成等の各種楽音合成方式のいずれを採用してもよく、専用のハードウェアで構成してもよいし、CPU1によるソフトウェア処理で構成してもよい。
【0023】
外部記憶装置7は、予め用意された曲データや自動伴奏データ、記録済みの楽音信号、さらにはCPU1が実行する各種制御プログラムなどの各種情報を記憶する。なお、前記ROM2に制御プログラムが記憶されていない場合、この外部記憶装置7(例えばハードディスク)に制御プログラムを記憶させておき、それを前記RAM3に読み込むことにより、ROM2に制御プログラムを記憶している場合と同様の動作をCPU1に実行させることができる。このようにすると、制御プログラムの追加やバージョンアップ等が容易に行える。なお、外部記憶装置7はハードディスク(HD)に限られず、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、光磁気ディスク(MO)、あるいはDVD(Digital Versatile Disk)等の着脱自在な様々な形態の外部記録媒体を利用する記憶装置であってもよい。あるいは、半導体メモリなどであってもよい。
【0024】
通信インタフェース(I/F)8は、当該装置と前記演奏制御装置Eとの間で楽器Gからの楽音信号やフットスイッチFからの操作信号(又はデータ)、当該楽音制御装置Aで再生した楽音などの各種情報を送受信するためのインタフェースである。この通信インタフェース8は、例えばMIDIインタフェース,LAN,インターネット,電話回線等であってよく、また有線あるいは無線のものいずれかでなく双方を具えていてよい。
【0025】
なお、上述した楽音制御装置Aにおいて、入力操作部4や表示部5あるいは音源6などを1つの装置本体に内蔵したものに限らず、それぞれが別々に構成され、MIDIインタフェースや各種ネットワーク等の通信インタフェースを用いて各装置を接続するように構成されたものであってよいことは言うまでもない。特に、楽音制御装置Aは音源6を必ずしも内蔵している必要はなく、通信インタフェース8を介して接続された外部音源を利用するものであってもよい。その場合、サウンドシステムXを外部音源に接続するとよい。
【0026】
なお、本実施例に示す楽音制御装置Aは、楽音の再生/記録等の楽音制御に関連した音楽アプリケーションプログラムなどの様々なソフトウェアプログラムを実行させることのできる装置であって、パーソナルコンピュータに限らず、携帯電話やPDAなどの携帯型通信端末、あるいはカラオケ装置、その他のマルチメディア機器等、任意の製品応用形態をとっているものであってよい。携帯型通信端末に適用した場合、端末のみで所定の機能が完結している場合に限らず、機能の一部をサーバ側に持たせ、端末とサーバとからなるシステム全体として所定の機能を実現するようにしてもよい。
【0027】
次に、フットスイッチFの操作に応じて切り替える複数の動作を定義するループパターンテーブルについて、図2を用いて説明する。図2は、ループパターンテーブルのデータ構成の一実施例を示す概念図である。
【0028】
ループパターンテーブルは、複数のループパターンデータからなる(ここでは5個)。各ループパターンデータには、ループパターン名、順番、表示、状態、動作内容が定義されている。ループパターン名は各ループパターンデータに固有の名称であって、例えば該ループパターンデータで定義している主要な機能を端的に表す名称が付してある。図示の例では、「再生」は楽音の再生機能を、「再生+RTZ」は前記再生機能に加えて「再生位置を先頭に戻す」機能を、「録音」は楽音信号の記録機能を、「試聴+録音」は楽音信号の再生機能に加えて再生後の楽音信号の記録機能を、「録音+確認」は楽音信号の記録機能に加えて記録後の楽音の再生機能を担うデータであることを表す。
【0029】
「順番」は、フットスイッチFの操作に応じて切り替える動作の順番を定義する。ここでは、2つの動作を切り替えるもの(再生)、3つの動作を切り替えるもの(再生+RTZ,録音)、6つの動作を切り替えるもの(試聴+録音,録音+確認)についてそれぞれの動作の順番(1〜6)が定義されている。また、この「順番」は後述する「ループエディット画面」(図3及び図4参照)に表示されるいずれかの動作ボックスD(D1〜D6,D1〜D3)及び動作位置指示子H(H1〜H6,H1〜H3)に対応付けられる。「表示」は、「ループエディット画面」に表示する動作内容である。該「表示」内容は、後述する動作内容に対応している。「状態」は、「ループエディット画面」に表示する現時点及び次の切り替え対象の動作を表すものであって、ループパターンテーブルでは初期状態が定義されている(詳しくは後述する)。
【0030】
「動作内容」は、切り替え対象とする一連の動作を定義する。この一連の動作の例として、この実施例では上から順に「再生(PLAY)→再生停止(STOP)」、「再生(PLAY)→再生停止(STOP)→先頭に戻る(RTZ)」、「録音スタンバイ(REC)→録音中(PLAY)→録音終了(STOP)」といった単一種類の機能を実現する複数の動作を定義したものと、「再生(PLAY)→再生停止(STOP)→先頭に戻る(RTZ)→録音スタンバイ(REC)→録音中(PLAY)→録音終了(STOP)」、「録音スタンバイ(REC)→録音中(PLAY)→録音終了(STOP)→先頭に戻る(RTZ)→再生(PLAY)→再生停止(STOP)」といった異なる複数種類の機能を実現する複数の動作を定義したものとを示している。上記例において複数種類の機能は「再生機能」と「録音機能」である。一連の動作の例としてはこの他にも、例えば「録音スタンバイ(REC)→録音中(PLAY)→録音終了(STOP)→楽音信号の保存(SAVE)→次のマーカー位置へ移動」、「録音スタンバイ(REC)→録音中(PLAY)→録音終了(STOP)→次のトラックを対象にする→先頭に戻る(RTZ)」など各種のものがある。
【0031】
次に、「ループエディット画面」について説明する。図3及び図4は、「ループエディット画面」の一実施例を示す概念図である。この「ループエディット画面」は、ユーザが動作を切り替える際に現在既に実行中である動作や次に実行させる動作を参照したり、ループパターン情報を編集したりするために利用される画面である。なお、図3は6つの動作を切り替える場合に表示される画面を、図4は3つの動作を切り替える場合に表示される画面を示している。
【0032】
図3及び図4に示すように、「ループエディット画面」には大きく分けて、複数の動作ボックスD(D1〜D6,D1〜D3)、前記複数の動作ボックスDにそれぞれ対応するようにして同心円状に等間隔に配置された複数の動作位置指示子H(H1〜H6,H1〜H3)を含むリング表示R、パターン選択ドロップダウンリストP、「+/−」ボタンNが適宜の位置に表示される。ここでは、複数の動作が順次に切り替えられることにより、1乃至複数種類の機能を実現する一連の動作がループ制御されて繰り返されることを示すためにリング表示Rしている。前記動作ボックスD及び動作位置指示子Hの表示数は、パターン選択ドロップダウンリストPに表示されているループパターン情報(図2参照)の「動作内容」に対応する数だけ表示される。動作ボックスDには、前記ループパターン情報の「表示」が「順番」に従って順(例えば右回り)に表示される。
【0033】
例えば、図3に示した表示例の場合にはループパターン情報が「試聴+録音」ループパターンであることから、前記動作ボックスD及び動作位置指示子Hはそれぞれ6個ずつ表示されることになり、各動作ボックスD1〜D6には右回りに「PLAY」、「STOP」、「RTZ」、「REC」、「PLAY」、「STOP」が表示される。他方、図4に示した表示例の場合にはループパターン情報が「録音」ループパターンであることから、前記動作ボックスD及び動作位置指示子Hはそれぞれ3個ずつ表示されることになり、各動作ボックスD1〜D3には右回りに「REC」、「PLAY」、「STOP」が表示される。
【0034】
また、動作ボックスDはドロップダウンリストになっており、例えば上記した「PLAY/STOP/RTZ/REC」などの動作の他に「PunchIn/PunchOut」などの当該装置で実現可能な各種機能に関する複数の動作を表示して、ユーザが表示されたもののいずれかを選択できるようになっている。すなわち、ユーザは任意の動作ボックスDでの動作選択によって、切り替え対象の動作を変更する、つまり選択中のループパターン情報の「動作内容」を編集することができる。
【0035】
リング表示Rにおける動作位置指示子Hは少なくとも現在実行中の動作を指し示すためのものであり、現在実行中の動作を指し示す動作位置指示子Hは点灯されるようになっている。図3では、右回りに配置された「PLAY」、「STOP」、「RTZ」、「REC」、「PLAY」、「STOP」のうち2番目の「STOP」に対応する動作位置指示子H2が点灯されていることから(図中において黒く塗りつぶして示す)、現在実行中の動作は「(再生)停止」であることが分かるようになっている。こうした現在実行中の動作を指し示す動作位置指示子Hの点灯制御は、ユーザによるフットスイッチFの踏み込み操作に応じて動作の切り替えにあわせて行われる。また、次に実行される動作を指し示すために、次の動作を指し示す動作位置指示子Hを点滅するようになっている(図3の例では、図中において斜線で示す3番目の「RTZ」に対応する動作位置指示子H3)。これら以外の動作位置指示子Hは消灯されている。
【0036】
このようにして、ユーザによるフットスイッチFの踏み込み操作が繰り返されると、動作位置指示子Hは一周するようにして順次に点灯/消灯/点滅制御される。また、こうした表示制御と共に、複数の動作の切り替えが行われて1乃至複数種類の機能を実現する一連の動作が繰り返し行われる(ループ制御される)ようになっている。なお、「ループエディット画面」の初期表示状態(フットスイッチFがまだ操作されていない状態)においては、図4に示すように次の動作を指し示す動作位置指示子H1のみを点滅すればよい(図中において斜線で示す)。こうした一連の動作に応じて動作位置指示子H及び動作ボックスDを切り替え順にリング表示Rした表示レイアウトは、ユーザにとって見やすく動作の繰り替え操作を行いやすい。
【0037】
パターン選択ドロップダウンリストPは、ループパターンテーブルに定義されている複数のループパターン情報のうち、動作パターンが同じ数のループパターン情報を表示して、ユーザが表示されたもののいずれかを選択できるようになっている。例えば、図3においては6つの動作を切り替えるものを表示しているので、パターン選択ドロップダウンリストPには6つの動作を切り替えるパターンとして、上記「試聴+録音」ループパターンの他に「録音+確認」ループパターンが表示され、ユーザはいずれかのパターンを選択することができる。このパターン選択に応じて、動作ボックスD内の動作が選択されたループパターン情報の「表示」に従って更新され、また動作位置指示子Hの点灯/消灯/点滅状態が選択されたループパターン情報の「状態」に従って更新される。
【0038】
「+/−」ボタンNは、切り替える動作の数を調整するためのものである。「+」ボタンを操作すると動作の数を増加し、「−」ボタンを操作すると動作の数を減少する。「+/−」ボタンNによる動作数の調整に従って、動作位置指示子H及び動作ボックスDの表示が追加あるいは削除される。例えば、図4の表示画面であるときに、「+」ボタンを操作して動作の数を「3」から「6」に増加した場合には、図3に示すような6つの動作位置指示子H及び動作ボックスDが表示されることになる。そして、上述したように、ユーザは動作ボックスDにより切り替え対象の動作内容を選択して設定することができることから、追加表示された動作ボックスDあるいは削除後の残りの動作ボックスD等から動作内容を適宜に選択することができる。すなわち、「+/−」ボタンNによる動作数の調整は、パターン選択ドロップダウンリストPによるループパターン情報の変更なしに、選択中のループパターン情報の内容を編集するためのものであるといえる。
【0039】
なお、ループパターン情報を新規作成できるようにするには、パターン選択ドロップダウンリストP内において「新規」を選択できるようにしておいてもよいし、画面内に新規作成用の「新規」ボタンを別途配置しておいてもよい。ループパターン情報を新規作成する場合、デフォルトの数だけ動作位置指示子H及び動作ボックスDを表示しておき、ユーザが「+/−」ボタンNを操作して動作数の調整を行い、動作ボックスDを操作して動作内容を決定できるようにするとよい。
【0040】
なお、リング表示Rとしたがこれに限らず、フットスイッチFの踏み込み操作に応じて複数の動作が順次に切り替えられることによって、これら複数の動作を含む1乃至複数種類の機能を実現する一連の動作をループ制御できることをユーザに理解させることができればどのような表示形態によってもよい。
なお、上述した実施例においては現在の動作位置を動作位置指示子Hを点灯することによりユーザに対して提示するようにしたがこれに限らない。例えば、常に所定位置にある動作位置指示子H(例えば上部に表示されているH1)が常に現在実行中の動作を指し示すように、複数の動作位置指示子Hからなるリング表示R及び各動作位置指示子Hに対応する動作ボックスDを全体的に回転(右又は左いずれか一方向への回転)させることによってもよい。
【0041】
次に、フットスイッチFの踏み込み操作に応じて複数の動作の切り替え処理及びそれに伴う「ループエディット画面」の表示更新処理に加えて、「ループエディット画面」を用いてのループパターン情報の更新処理を実現する「メイン処理」について、図5を用いて説明する。図5は「メイン処理」の一実施例を示すフローチャートであり、図示の都合上、図5Aに前半処理を、図5Bに前半処理に後続する後半処理をそれぞれ分けて示してある。当該処理はCPU1により実行される処理であって、例えばユーザによる所定スイッチの操作に従って開始される。
【0042】
まず、図5Aに示すように、ステップS1は「ループパターンエディタ画面」を表示する。「ループパターンエディタ画面」を表示する際に参照するループパターンデータ(ループパターン情報)は、例えばROM2に記憶されているループパターンテーブルから読み出されてRAM3内に記憶されたデフォルトの任意のループパターンデータ、あるいは前回の「メイン処理」実行時に参照していたRAM3内に記憶されているループパターンデータなどである。
【0043】
ステップS2は、1ループ中の動作数はOKか否かを判定する。すなわち、切り替え制御する複数の動作の数が「ループパターンエディタ画面」に表示されている動作数(動作位置指示子Hの数に相当する)と同じであるか否かをユーザに確認させる。ユーザの確認操作に応じて1ループ中の動作数はOKでないと判定した場合には(ステップS2のNO)、ユーザによる画面の「+/−」ボタンNの操作に応じた1ループ内の動作数の調整を受け付ける(ステップS3)。そして、前記調整にあわせて画面の表示を更新する(ステップS4)。この画面表示更新としては、動作位置指示子H及び動作ボックスDの数を増減すると共に、数を増やした場合には増やした動作ボックスDに「STOP」を表示させ、それ以外の動作ボックスDには表示更新前に表示していた動作名を引き続き表示させる。上記ステップS4の処理後、ステップS2の処理に戻る。
【0044】
一方、1ループ中の動作数はOKであると判定した場合には(ステップS2のYES)、ループパターンはOKか否かを判定する(ステップS5)。すなわち、切り替え制御する1乃至複数の機能がパターン選択ドロップダウンリストPに表示されているループパターンと同じであるか否かをユーザに確認させる。ユーザの確認操作に応じてループパターンはOKでないと判定した場合には(ステップS5のNO)、ユーザにパターン選択ドロップダウンリストPから現在の動作数に合うループパターン情報を選択させ、ユーザ選択に応じて選択されたループパターン情報を元に画面を表示更新する(ステップS6)。上記ステップS6の処理後、ステップS2の処理に戻る。
【0045】
ループパターンはOKであると判定した場合には(ステップS5のYES)、現在のループパターン情報(順番、表示、状態、動作内容)をループパターンテーブルより読み出しRAM3に一時記憶する(ステップS7)。そして、現在のループパターン情報に基づき「状態」がスタンバイの「順番」を探し、画面上の「順番」に対応付けられた動作位置指示子Hを点滅表示させる(ステップS8)。例えば、現在のループパターン情報が図2に示す「試聴+録音」パターンである場合には、「状態」がスタンバイの「順番」は「1」であることから図3に示す動作位置指示子H1が点滅することになる。
【0046】
ステップS9は、外部の演奏制御装置Eにつながれた楽器Gの操作に応じて発生される楽音信号を通信インタフェース8経由で取得したか否かを判定する。楽音信号を取得したと判定した場合には(ステップS9のYES)、順次再生処理若しくは録音処理を実行するように処理部(DSPなど)に指示する(ステップS10)。ここで、順次再生処理は外部の演奏制御装置Eから取得した演奏情報(MIDIデータ)に基づく楽音再生、録音処理は外部の演奏制御装置Eから入力されるオーディオ信号を外部記憶装置4へ記録(録音)する処理である。楽音信号を取得していないと判定した場合(ステップS9のNO)又は上記ステップS10の処理後は、引き続き図5Bの後半処理におけるステップS11の処理を実行する。
【0047】
図5Aに示した処理に続く図5Bに示す処理において、ステップS11は外部の演奏制御装置EにつながれたフットスイッチFの操作に応じて発生されるON操作信号を通信インタフェース8経由で取得したか否かを判定する。フットスイッチからON操作信号を取得した場合つまり踏み込み操作がなされた場合には(ステップS11のYES)、点灯している動作位置指示子Hを消灯すると共に点滅している動作位置指示子Hを点灯し(これにより画面上において点灯位置が順次に移動する)、またループパターン情報を参照して「動作内容」が示すコマンドを実行するよう例えばシーケンサー機能を実現する処理部(DSPなど)に対して指示する(ステップS12)。ステップS13は、現在のループパターン情報の「状態」においてスタンバイ設定を現在設定に変えると共に、「順番」が次の(動作の)「状態」をスタンバイ設定にする。ステップS14は、新たにスタンバイ設定された「順番」に対応する画面上の動作位置指示子Hを点滅表示にする。これにより画面上において上記した点灯位置の移動と同様にして、点滅位置も順次に移動する。ステップS14の処理後、図5AのステップS9の処理に戻る。
【0048】
フットスイッチFからON操作信号を取得していないと判定した場合には(ステップS11のNO)、フットスイッチFからキャンセル信号を取得したか否かを判定する(ステップS15)。フットスイッチFからキャンセル信号を取得した場合、例えば踏み込み操作が所定時間内に連続して行われたような場合には(ステップS15のYES)、実行中の動作を中断するよう処理部(DSPなど)に対して指示する(ステップS16)。ステップS17は、画面上において点灯又は点滅表示されている動作位置指示子Hを消灯する。ステップS18は、ループパターン情報の「順番」が1番目の「状態」をスタンバイ設定にし、その他の「状態」を‘‐’設定にする。ステップS19は、ループパターン情報の「順番」が1番目に対応する画面上の動作位置指示子H(図3及び図4においてH1)のみを点滅表示にする。ステップS19の処理後、図5AのステップS9の処理に戻る。このように、フットスイッチFの特殊な操作(ダブルクリック的な連続的な踏み込み操作)で現在実行中の動作を中断して、ループ先頭の動作から再スタートできる状態にすばやく戻すことができる(キャンセル機能)。勿論、中断した動作から再スタートできるようにしてもよい。
【0049】
フットスイッチFからキャンセル信号を取得していないと判定した場合には(ステップS15のNO)、ループパターン情報を変更するか否かを判定する(ステップS20)。パターン選択ドロップダウンリストP内におけるユーザ選択に応じてループパターン情報を変更すると判定した場合には(ステップS20のYES)、実行中の動作があれば中断するように処理部に指示し(ステップS21)、RAM3に記憶されているループパターン情報を指定されたループパターン情報により書き換える(ステップS22)。ステップS22の処理後、図5AのステップS2の処理に戻る。
【0050】
ループパターン情報を変更しないと判定した場合には(ステップS20のNO)、終了操作が行われたか否かを判定する(ステップS23)。終了操作が行われたと判定した場合には(ステップS23のYES)、実行中の動作があれば中断するように処理部に指示すると共に(ステップS24)、画面を閉じるなどの終了処理を行い(ステップS25)、当該処理を終了する。他方、終了操作が行われていないと判定した場合には(ステップS23のNO)、その他の処理操作が行われたか否かを判定する(ステップS26)。その他の処理操作が行われたと判定した場合には(ステップS26のYES)、操作に対応した例えば音量調整などのその他の処理操作に対応した各種処理を実行するよう指示する(ステップS27)。ステップS27の処理後、図5AのステップS9の処理に戻る。
【0051】
以上のようにして、フットスイッチFの操作に応じて1乃至複数種類の機能を実現する複数の動作を順次に切り替えての該動作に対応する楽音制御の実行を1連の動作ループとして繰り返すことができるようにしたことから、ユーザは1乃至複数種類の機能を実現する一連の動作をループ制御することが操作子を繰り返し操作するだけで簡単にでき、また動作や機能の組み合わせに自由度が高くユーザにとって非常に使い勝手がよくなる。例えば「試聴」と「録音」といった複数種類の機能を、フットスイッチFの踏み込み操作の繰り返しだけでループ制御することができる。これは、ユーザがフットスイッチFを踏むだけで、何度でもあるいは連続した動作の途中まででも思い通りにそれらの機能に関する動作を簡単に実行できるようになることを意味する。
また、ループする動作の種類と現在もしくは次の動作を画面上に表示するようにしたことから、ユーザは演奏しながらでも実行中の動作及び次に切り替えられる動作を画面から確認することができ便利である。
【0052】
なお、「ループエディット画面」において各動作の表示は、表示画面上のループに動作数に応じて「箱」状の動作ボックスDを表示するようにしているが、例えば予め最大の動作数分の「箱」状の動作ボックスDを表示しておき、使わない動作ボックスDをグレイアウト表示するなどしてもよい。
なお、上述した実施例では「ループエディット画面」の各「箱」状の動作ボックスDに入る動作をドロップダウンリストで選択するようにしているが、例えばダイアログを開いて選択させるような形式にしてもよい。または「PLAY」などのテキスト表示だけによらずに、アイコン表示などを使うようにしてもよい。
なお、上述した実施例では「ループエディット画面」において、実行中の動作に対応する動作位置指示子Hを点灯表示させ、「次」に切り替えられる動作に対応する動作位置指示子Hを点滅表示させてユーザに報知するようにしたが、ユーザが実行中の動作及び次に切り替えられる動作を識別できる方法であればこれに限らず、例えば実行中の動作と次に切り替えられる動作とそれら以外の動作とで、それぞれに対応する動作位置指示子Hを大きさを変えて表示するようにしてもよい。
【0053】
なお、ループとして選択する一連の動作(ループパターン情報)は予め楽音制御装置A内に記憶されているものであるが、ユーザは「ループエディット画面」で各動作ボックスDにおいて動作を選択して新たな一連の動作を作成することができ、該作成した一連の動作(ループパターン情報)を登録することができることは言うまでもない。勿論、登録された一連の動作(ループパターン情報)は予め記憶されているものと同様に選択して使用することができる。なお、登録のために別途専用のボタンなどがあってよい。
なお、各動作ボックスDに設定される動作は、状況によっては使用できないものがある。例えば「直前のマーカーの位置に戻る」動作などの場合、元の曲データにマーカーが設定されていなければ使用できない。こうした場合には、「使用できない動作」を選択できないようにする。
【0054】
なお、上述した実施例ではフットスイッチFをダブルクリック的に連続的に踏み込むことでキャンセル機能を実現しているがこれに限らず、例えば装置上に配置されたいずれかのボタンにキャンセル機能を対応させるようにすることも考えられる。
なお、一連の動作を示す情報を有効にしたとき先頭に定義された動作を示す情報をデフォルトでスタンバイ状態にするが、例えば2番目、3番目に定義されたものからでもスタートできるように設定可能になっていてもよい。
なお、フットスイッチFの踏み込み操作に限らず、オン状態又はオフ状態のいずれかの操作状態をとる操作子であって、前記オフ状態からオン状態(オン操作)又はオン状態からオフ状態(オフ操作)への少なくともいずれか一方の操作に伴って所定の信号を発生する操作子(フィンガーペダルなどと呼ぶ)をユーザの手元に置くような構成にしてもよい。
なお、当該装置を例えばシーケンサーとして動作するように設定するためのスイッチを演奏制御装置E側に設けてもよい。
なお、演奏制御装置Eを楽音制御装置Aが内蔵していてもよい。
【符号の説明】
【0055】
1…CPU、2…ROM、3…RAM、4…入力操作部、5…表示部、6…音源、7…外部記憶装置、8…通信インタフェース、1D…通信バス、A…楽音制御装置、E…演奏制御装置、F…操作子(フットスイッチ等)、G…楽器、X…サウンドシステム、D(D1〜D6)…動作ボックス、H(H1〜H6)…動作位置指示子、P…パターン選択ドロップダウンリスト、N…「+/−」ボタン、R…リング表示

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の楽音制御機能に関して該機能に含まれる楽音信号の制御に係る複数の動作を適宜に切り替えることによって、前記機能に対応した一連の楽音制御を実現する楽音制御装置であって、
操作子と、
所定の楽音制御機能に含まれる前記複数の動作を切り替え順に記憶する記憶手段であって、1乃至複数種類の楽音制御機能に含まれる複数の動作を組み合わせたループパターン情報を記憶してなるものと、
前記ループパターン情報に基づいて前記複数の動作に対応する表示体を前記切り替え順に表示する表示手段であって、前記表示体を一連の動作ループを形成する表示態様に配置し表示するものと、
前記操作子の操作に応じて、前記表示された表示体のうち少なくとも実行対象に切り替えられた動作に対応する表示体を他の表示体とは異なる表示態様で表示するように前記表示手段を制御する表示制御手段と、
前記操作子の操作に応じて、前記ループパターン情報に従って複数の動作のうち実行対象とする動作を切り替え順に切り替えて該動作に対応した楽音制御を実行する制御手段と
を具えてなり、
前記制御手段は、前記複数の動作の切り替えが一巡することに伴って前記切り替え順の最初の動作に切り替えることを繰り返すことによって、前記複数の動作からなる1乃至複数種類の楽音制御機能に関するループ制御を実現することを特徴とする楽音制御装置。
【請求項2】
前記操作子の操作に応じて、前記複数の動作を切り替える指示であるかあるいは実行対象に切り替えられた動作に対応した楽音制御の実行を中断する指示であるかを判定する判定手段をさらに具えてなり、前記制御手段は楽音制御の実行を中断する指示である場合には実行中の楽音制御を中断することを特徴とする請求項1に記載の楽音制御装置。
【請求項3】
コンピュータに、
所定の楽音制御機能に関して該機能に含まれる楽音信号の制御に係る複数の動作を切り替え順に記憶手段に記憶する手順であって、1乃至複数種類の楽音制御機能に含まれる複数の動作を組み合わせたループパターン情報を記憶するものと、
前記ループパターン情報に基づいて表示手段に前記複数の動作に対応する表示体を前記切り替え順に表示する手順であって、前記表示体を一連の動作ループを形成する表示態様に配置し表示するものと、
操作子の操作に応じて、前記表示された表示体のうち少なくとも実行対象に切り替えられた動作に対応する表示体を他の表示体とは異なる表示態様で表示するように前記表示手段を制御する手順と、
前記操作子の操作に応じて、前記ループパターン情報に従って複数の動作のうち実行対象とする動作を切り替え順に切り替えて該動作に対応した楽音制御を実行する手順であって、前記複数の動作の切り替えが一巡することに伴って前記切り替え順の最初の動作に切り替えることを繰り返すことによって、前記複数の動作からなる1乃至複数種類の楽音制御機能に関するループ制御を実現するものと
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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