説明

構造体の製造方法及び構造体

【課題】フィルム積層方式において、エネルギー線により選択的に照射された後のフィルム材の除去対象部を容易に除去することができる技術を有する構造体の製造方法及びこの方法により製造された構造体を提供すること。
【解決手段】露光を目的としない(パターンが形成されない)フィルムである現像用フィルム12’が、パターンの潜像が行われたパターン用フィルム12にラミネートされる。そして、現像用フィルム12’に現像液が供給されることで、パターン用フィルム12の除去対象部(未硬化部12b)が現像用フィルム12’とともに膨潤化するので、その除去対象部を現像用フィルム12’とともに除去しやすくなる。その結果、高精度なパターンを形成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルム状の材料を積層して3次元の構造体を製造する製造方法及びその構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
積層方式の光造形プロセスでは、例えば、光硬化性樹脂が用いられ、1層ごとにその樹脂液の液面をガラス板で規制しながら、そのガラスを介してその液面に光照射を行うことで、高精度な膜厚で造形物を形成する規制液面方式がある。
【0003】
ところが実際には、造形物が面積(平面方向で見た面積)が大きくなるほど、光硬化性樹脂の硬化による厚さ方向の収縮量が大きくなり、樹脂の種類によっては面内で数十%程度の膜厚分布が発生するという問題があった。また、樹脂の収縮によって、硬化した樹脂とガラス板との密着性が強く、規制液面用のガラス板から硬化した樹脂を剥がすプロセス(離型プロセス)が容易ではないという問題もあった。
【0004】
そこで、フィルム状に形成された感光材料を積層して造形するフィルム積層方式がある。フィルム積層方式では、このフィルム材を用いることにより、液面を規制する必要がなくなるので、上述のような問題が解決される。さらに、フィルム材の方が液体材料より取扱いが容易であり、洗浄剤の使用量も大きく削減されるので、安全衛生の面からも利点がある。
【0005】
なお、感光フィルム材を積層する造形方法として、例えば特許文献1が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−227909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、樹脂材料の露光後は現像のために未露光部(ネガ型の場合)を除去する必要がある。樹脂材料が液体の場合、除去の対象となる部分(以下、除去対象部という。)は洗浄液により除去されやすいが、フィルム積層方式では、フィルム材が固体や半固体状であるため、除去対象部を除去しにくいという問題がある。
【0008】
特に、幅が狭くアスペクト比の高い溝や穴内の除去対象部を除去することは困難である。この場合、手作業により粘着テープを造形物に押し付けて粘着テープに溝や穴内に残った除去対象部を除去する方法もある。しかし、この方法では、造形物に粘着テープの跡が残り、また、手作業によるため生産性が悪い。
【0009】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、フィルム積層方式において、エネルギー線により選択的に照射された後のフィルムの除去対象部を容易に除去することができる技術を有する構造体の製造方法及びこの方法により製造された構造体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る構造体の製造方法は、第1のフィルムを基材上にラミネートする。
前記第1のフィルムにパターンの潜像を行うために、前記基材上の前記第1のフィルムの表面の位置に応じて選択的に前記エネルギー線が照射される。
前記第1のフィルムの前記表面に第2のフィルムがラミネートされる。
前記第2のフィルムに現像液を供給し、前記第1のフィルムの、選択的な除去の対象となる除去対象部を前記第2のフィルムとともに除去することで、前記パターンが現像される。
【0011】
第2のフィルムに現像液が供給されることで、第1のフィルムの除去対象部が第2のフィルムとともに膨潤化するので、膨潤化した除去対象部を第2のフィルムとともに除去しやすくなる。その結果、高精度なパターンを形成することができる。
【0012】
前記第1のフィルムを前記基材上にラミネートする工程は、複数の前記第1のフィルムを用いてその1層ごとに繰り返されてもよい。その場合、少なくとも最後にラミネートされた前記第1のフィルムへの前記エネルギー線の照射後、前記複数の第1のフィルムを対象に一括して前記現像工程が行われる。これにより、第1のフィルムの1層ごとに現像を行う必要がなく、製造時間を大幅に短縮することができる。複数の第1のフィルムに一括してエネルギー線の照射が行われてもよいし、第1のフィルムの1層ごとにエネルギー線の照射が行われてもよい。
【0013】
前記第1のフィルムと前記第2のフィルムとは同じ材料でなっていてもよい。これにより、第1のフィルム及び第2のフィルムでそれぞれ異なる材料のフィルムを使用する必要がなく、コストを削減できる。また、この製造方法を用いた製造装置を実現する場合、フィルムの供給機構は1つでよいので、その製造装置の構造を単純化することができる。
【0014】
前記構造体の製造方法は、前記第2のフィルムをラミネートした工程の後、前記現像工程の前に、前記基材上の前記第1のフィルム及び前記第2のフィルムに加圧脱泡を施す工程をさらに具備してもよい。これにより、第2のフィルムとその下層の第1のフィルムとの密着力が高まり、それらのフィルムの物理的な(機械的な)一体化が促進され、現像工程において両者が一体的に除去されやすくなる。
【0015】
本発明の一形態に係る構造体は、上記製造方法により製造された構造体である。
【発明の効果】
【0016】
以上、本発明によれば、フィルム積層方式において、エネルギー線により選択的に照射された後のフィルムの除去対象部を容易に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る、構造体(造形物を含む)の製造方法を順に示す図である。
【図2】図2は、図1に示す製造方法の続きである。
【図3】図3は、本実施形態に係る構造体の製造方法による分解能の改善結果を示す写真であり、解像度テストチャートが形成された構造体の平面写真である。
【図4】図4は、その比較対象となる製造方法により製造された構造体の平面写真である。
【図5】比較対象となる製造方法の例を順に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0019】
図1及び2は、本発明の一実施形態に係る、構造体(造形物を含む)の製造方法を順に示す図である。
【0020】
この構造体は、典型的にはマイクロ流路チップとして利用されるが、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)構造体、またはその他の構造体としても利用可能である。
【0021】
基材として例えばガラス基板11が用意される。基材は、ガラス基板11以外にも、金属や樹脂等の基板であってもよい。
【0022】
図1Aに示すように、エネルギー線に反応してパターンの潜像が行われるフィルム(第1のフィルム)12がガラス基板11上にラミネートされる。以下、このフィルムを説明の便宜上、パターン用フィルムという。パターン用フィルム12の厚さは、例えば10〜30μm、典型的には20μmであるが、これらの範囲には限られない。
【0023】
エネルギー線とは、電磁波、荷電粒子線のうち、エネルギー量子を有するものである。それらは、例えば赤外線、紫外線、可視光、または電子線等である。以下の説明では、エネルギー線として紫外線が用いられる形態を説明する。
【0024】
パターン用フィルム12は、紫外線が照射されることにより硬化(架橋)する高分子材料(紫外線硬化樹脂)でなる。例えば、パターン用フィルム12として、特開2009−180880に開示された「紫外線硬化型高分子材料」が用いられる。パターン用フィルム12は、例えば転写によりガラス基板11によりラミネートされる。パターン用フィルム12は半固体のゲル状の材料が用いられる場合もある。
【0025】
パターン用フィルム12がガラス基板11上にラミネートされる前に、ガラス基板11の表面にベース層として、図示しない別の(パターン用フィルム12とは異なる種類の)フィルムまたは塗布膜が形成されてもよい。ベース層は、このベース層を介しての、ガラス基板11とパターン用フィルム12との密着性を高めるために用いられる。
【0026】
図1Bに示すように、図1に示したパターン用フィルム12のラミネート工程が繰り返され、パターン用フィルム12が積層される。パターン用フィルム12が使用される枚数は、形成される構造体の形状により適宜設定され、例えば5〜10枚程度である。しかし、パターン用フィルム12は積層される場合に限られず、1枚のみ(単層)でもよい。
【0027】
図1Cに示すように、積層されたパターン用フィルム12に所定のパターンを形成するために、パターン用フィルム12の表面位置に応じて選択的に紫外線が照射され、複数のパターン用フィルム12が一括して露光される。紫外線が照射された部分として硬化部12aが形成され、未露光部分として未硬化部12bが形成される。この図に示した例では、深さの深い2つの溝部と、浅い1つの溝部とが、未硬化部12bとして形成されている。このパターンは、説明を分かりやすくするための一例であり、形成されるパターンは様々である。紫外線の照射方法としては、レーザ光をスキャンさせる方法でもよいし、マスクを用いる方法でもよい。
【0028】
本実施形態における露光処理では、形成されるパターンの形状に応じて、紫外線の照射深度を適宜調整することができる。しかし、下記のように複数回に分けて露光処理が行われてもよい。
【0029】
すなわち、図1Bでは、パターン用フィルム12が積層された後、それらが一括で露光されたが、構造体のパターンの形状によって、あるいは要求される構造体の形状の精度によって、少なくとも1枚のパターン用フィルム12ごとに露光が行われてもよい。
例えば、図1Cに示した、最上層のパターン用フィルム12への露光処理と、それより下層の複数のパターン用フィルム12への露光処理とが、別々の工程でそれぞれ行われてもよい。これにより、図1Cに示すように、最上層12のパターン用フィルム12に、それより下層の複数のパターン用フィルム12に形成されるパターンとは異なるパターンを形成することができる。
【0030】
図1Bの工程後、図1Cの工程前に、酸素阻害を防止するために、最上層のパターン用フィルム12上に保護層が形成されてもよい。保護層は、保護材料の塗布や、保護フィルムのラミネートにより形成される。保護層が形成される場合、保護層の上から露光用の紫外線が照射される。酸素阻害による弊害として、パターン用フィルム12が酸素に触れた状態で露光が行われると、パターン用フィルム12中の酸素によってパターン用フィルム12の表面の露光の進行が遅れる、あるいは露光できない場合がある。保護層は、露光後、図2Aの処理前に剥離される。
【0031】
保護層として、例えば光学特性、膜厚精度及び平滑性に優れたポリカーボネートシートが用いられる。ポリカーボネートシートは、これらの有利な特性があることから、造形処理の規制液面法における規制体としての機能も有する。また、ポリカーボネートシートは、最上層のパターン用フィルム12から簡単に剥がれる。
【0032】
保護層が設けられる代わりに、低酸素雰囲気で、露光が行われてもよい。低酸素雰囲気は、真空や、不活性ガス雰囲気等により実現される。
【0033】
次に、現像処理の前工程として、図2Aに示すようにフィルム(第2のフィルム)12’が、最上層のパターン用フィルム12の表面にラミネートされる。この現像処理の前工程にラミネートされるフィルムを、以下の説明では便宜的に現像用フィルムという。この現像用フィルム12’は、典型的にはパターン用フィルム12と同じ材料のものが用いられる。現像用フィルム12’には、パターンは形成されない。つまり、露光は行われない。
【0034】
パターン用フィルム12と現像用フィルム12’とで同じ材料が用いられることにより、異なる種類のフィルムを用いる必要がなく、コストを削減できる。また、この製造方法を用いた製造装置を実現する場合、フィルムの供給機構は1つでよいので、その製造装置の構造を単純化することができる。
【0035】
しかしながら、パターン用フィルム12と現像用フィルム12’とは同じ材料でなくてもよい。例えば、パターン用フィルム12に比べ、後述するように現像液に反応しやすい材料が現像用フィルム12’に適用されてもよい。
【0036】
次に、図2B及びCに示すように、現像処理が行われる。具体的には、エタノール等の現像液が、少なくとも現像用フィルム12’上に供給される。現像液としてエタノールが用いられるが、その他、パターン用フィルム12、現像用フィルム12’の材料によっては、トルエン、メタノール、アセトン等が用いられてもよい。現像方法は、ディップ式、パドル式、スプレー式等、何でもよい。
【0037】
現像時間は、例えば2〜10分程度であり、これは主にパターン用フィルム12の使用枚数により適宜設定される。
【0038】
現像液の供給により、パターン用フィルム12の、選択的な除去の対象となる除去対象部(未硬化部12b)が、実質的に全部が未硬化である現像用フィルム12’とともに、一体的に膨潤化し白濁化する。つまり、この現像用フィルム12’は剥離層として機能する。
【0039】
現像用フィルム12’と、パターン用フィルム12の未硬化部12bとは、ある程度一体的に膨潤化するような材料が用いられれば、上述のようにそれら2つのフィルム12及び12’の材料が異なっていても何も問題ない。
【0040】
図2Cに示すように、膨潤化された部分(膨潤化部)12"の除去が行われる。この膨潤化部12"は、実質的には図2Cの現像途中において自然に除去される。したがって、例えばこの膨潤化部12"を除去するためのガスブロー、超音波洗浄、あるいは洗浄液等による除去処理は不要となる。これにより処理時間を短縮することができる。
【0041】
また従来では、現像後、エアブローにより未硬化部の除去が行われていたが、本実施形態ではこれも必要なく、処理時間を短縮することができる。
【0042】
さらに、これら洗浄処理やエアブローの工程が必要ないことから、対象物に物理的な衝撃力が加わらないので、パターン用フィルム12同士の界面(積層の場合)や、ガラス基板11とパターン用フィルム12の界面において、剥離等が生じるおそれもない。
【0043】
本実施形態では、超音波洗浄を行う場合であっても、従来に比較して1〜2分と短時間でよい。
【0044】
以上のように、本実施形態に係る製造方法では、現像用フィルム12’に現像液が供給されることで、パターン用フィルム12の除去対象部(未硬化部12b)が現像用フィルム12’とともに膨潤化するので、その除去対象部を現像用フィルム12’とともに除去しやすくなる。その結果、高精度なパターンを形成することができる。
【0045】
また特に、粘着テープを用いて粘着テープに除去しにくい部分を付着させて剥がす必要がないので、構造体の表面(最上層のパターン用フィルム12の表面)に粘着テープの跡が残ることもない。また、本実施形態によれば、粘着テープを用いる場合に比べ除去対象部をよりきれいに除去することができる。さらに、本実施形態に係る製造方法によれば、粘着テープを用いる必要がないため、プロセスの自動化が容易であり、生産性も向上する。
【0046】
本実施形態では、図1Cの工程の後、図2A〜Cに示すように、複数のパターン用フィルム12にパターンの潜像処理(露光処理)が行われた後に、その複数のパターン用フィルム12を対象に一括して現像が行われる。これにより、パターン用フィルム12の1層ごとに現像を行う必要がなく、製造時間を大幅に短縮することができる。
【0047】
図2Aで示した工程後、図2B及びCにおける現像処理の前に、脱泡処理が行われてもよい。脱泡処理は例えば加圧により行われる。これにより、現像用フィルム12’とその下層のパターン用フィルム12との密着力が高められ、一体膨潤化の処理をより確実に行うことができる。
【0048】
図3は、本実施形態に係る構造体の製造方法による分解能の改善結果を示す写真であり、解像度テストチャートが形成された構造体の平面写真である。図4は、その比較対象となる写真である。本テストの条件を以下に示す。
【0049】
パターン用フィルム(紫外線硬化樹脂)の厚さ:20μm(積層ではなく単層)
現像用フィルム(パターン用フィルム12と同じ材料の紫外線硬化樹脂)の厚さ:20μm(図4では、現像用フィルムを用いていない。)
エネルギー線:波長375nmの紫外線レーザ
レーザビームのスポット直径:約2μm
露光方式:ガルバノミラーによるスキャン(対物レンズのNAは0.1)、スキャン速度が120mm/s、送りピッチが1.0μm、露光出力(対物レンズから出射後の紫外線出力)が1.5mW
解像度テストチャートの形状:10μm/20μm/30μm/40μm/50μmのそれぞれの幅を有する、凹状であって直線状の溝
現像方式:現像液がエタノールで、5分間のディップ式(図4のみ、超音波を20分間照射しながら現像された。)
保護層(ポリカーボネートのハードコート層):有り(現像処理前にこれを剥離)
未硬化部12bの除去のための高圧エアブロー:図4のみ有り
【0050】
本テストにおいて、図3は未硬化部12bである溝内部を、上述の本実施形態に係る製造方法で現像した結果を示し、図4は比較対象となる現像方法で現像した結果を示している。比較対象となる現像方法とは、例えば図5に示すような方法である。
【0051】
図5Aに示すように、紫外線の露光処理により硬化部112a及び未硬化部112bの形成後、ポリカーボネートの保護層13が剥がされる。図5Bに示すように、対象物がエタノール15内に浸漬されることにより未硬化部112bが膨潤化する。図5Cに示すように、高圧エアブローにより、膨潤化した未硬化部112b’が除去される。なお、この例では、ガラス基板11上に密着性を高めるためのベース層14が形成されている。
【0052】
図3では、10〜50μmのすべての溝内の未硬化部が除去された。これに対して図4では、10μm及び20μmの溝内の未硬化部が除去されておらず、図3に示した本実施形態に係る製造方法の優位性が証明された。
【0053】
しかも、本実施形態では、現像時に超音波照射及び高圧エアブローの工程も必要なく、比較対象の方法に比べ、処理時間を短縮することができる。また、これらの工程が必要がないことから、対象物に物理的な衝撃力が加わらないので、パターン用フィルム12同士の界面(積層の場合)や、ガラス基板11とパターン用フィルム12の界面において、剥離等が生じるおそれもない。
【0054】
上記テストの他、本発明者は、溝形状のアスペクト比を変えて、どれくらいの深さの溝内の未硬化部12bが除去できるかも実験により確認した。その結果、現状ではアスペクト比は4程度まで、未硬化部12bを除去可能であることが確かめられた。
【0055】
[その他の実施形態]
本発明に係る実施形態は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態が実現される。
【0056】
上記フィルムとして、エネルギー線の照射により硬化するネガ型フィルムが用いられたが、エネルギー線の照射により軟化するポジ型フィルムが用いられてもよい。
【符号の説明】
【0057】
11…ガラス基板
12…パターン用フィルム
12a…硬化部
12b…未硬化部
12’…現像用フィルム
12"…膨潤化部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のフィルムを基材上にラミネートし、
前記第1のフィルムにパターンの潜像を行うために、前記基材上の前記第1のフィルムの表面の位置に応じて選択的に前記エネルギー線を照射し、
前記第1のフィルムの前記表面に第2のフィルムをラミネートし、
前記第2のフィルムに現像液を供給し、前記第1のフィルムの、選択的な除去の対象となる除去対象部を前記第2のフィルムとともに除去することで、前記パターンを現像する
構造体の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の構造体の製造方法であって、
前記第1のフィルムを前記基材上にラミネートする工程を、複数の前記第1のフィルムを用いてその1層ごとに繰り返し、
少なくとも最後にラミネートされた前記第1のフィルムへの前記エネルギー線の照射後、前記複数の第1のフィルムを対象に一括して前記現像工程が行われる
構造体の製造方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の構造体の製造方法であって、
前記第1のフィルムと前記第2のフィルムとは同じ材料でなる
構造体の製造方法。
【請求項4】
請求項1から3のうちいずれか1項に記載の構造体の製造方法であって、
前記第2のフィルムをラミネートした工程の後、前記現像工程の前に、前記基材上の前記第1のフィルム及び前記第2のフィルムに加圧脱泡を施す工程をさらに具備する構造体の製造方法。
【請求項5】
第1のフィルムを基材上にラミネートし、
前記第1のフィルムにパターンの潜像を行うために、前記基材上の前記第1のフィルムの表面の位置に応じて選択的に前記エネルギー線を照射し、
前記第1のフィルムの前記表面に第2のフィルムをラミネートし、
前記第2のフィルムに現像液を供給し、前記第1のフィルムの、選択的な除去の対象となる除去対象部を前記第2のフィルムとともに除去することで、前記パターンを現像する
製造方法により製造された構造体。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−45759(P2012−45759A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−188272(P2010−188272)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】