説明

樹脂と金属との接合方法および装置

【課題】従来、樹脂部材を溶融温度または軟化温度まで加熱して樹脂部材と金属部材とを接合した場合、十分な接合強度が得られなかった。
【解決手段】樹脂部材4と金属部材3とを加熱により接合する接合方法であって、前記樹脂部材4と金属部材3との接合界面を、樹脂部材4の分解温度tb以上かつ樹脂部材4に気泡が発生する温度tc未満の範囲の温度に加熱するとともに、樹脂部材4の金属部材3との接合面5とは反対側の面を、樹脂部材4の融点ta未満の温度に冷却することにより、樹脂部材4と金属部材3との接合を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂と金属とを加熱により接合する接合方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、樹脂部材と金属部材とを接合する際には、接着剤を用いて両者を接合することが一般的に行われているが、接合工程の簡略化や、VOC(Volatile Organic Compounds)規制への対応等を図るために、金属部材の樹脂部材との接合面に酸・アルカリ処理やプライマー処理等の表面処理を施して、前記接合面に物理的な凹凸を形成したり化学的官能基を修飾したりするとともに、その金属部材の接合面に熱可塑性樹脂をインサート成形することにより樹脂と金属との接合体を得ることも行われている。
【0003】
前述のように金属部材の接合面に表面処理を施して金属部材と樹脂部材との接合を行う場合、接着剤は使用しないものの、酸やアルカリやプライマー処理剤等の表面処理剤を多く使用するため、使用済の表面処理剤を廃棄することにより環境負荷が生じる原因となる。
また、表面処理後の金属部材は洗浄・乾燥する必要があるが、この洗浄・乾燥に長時間を要するため、自動車用途等に用いられる部品のように高生産性が必要とされる部品に適用するのには不適である。
さらに、金属部材と樹脂部材との接合が金属部材に熱可塑性樹脂をインサート成形することにより行われるため、接合体の形状に制約が生じるという問題がある。
【0004】
従って、従来においては、接着剤や表面処理剤を用いることなく、環境負荷を生じさせずに簡単な工程で短時間に樹脂部材と金属部材とを接合する方法として、例えば特許文献1に記載される技術のように、樹脂部材を加熱溶融することにより金属部材と接合する技術が考案されている。
【特許文献1】特開平5−185521号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前述のごとく樹脂部材を溶融温度または軟化温度まで加熱した場合、軟化した樹脂部材が金属部材表面の凹凸に沿って変形してアンカー効果を発揮することにより両者の接合が行われるが、アンカー効果による接合のみでは十分な接合強度が得られなかった。
一方、樹脂部材は、オーブン内の加熱雰囲気やヒータ等により加熱されるが、加熱温度が高くなり過ぎると樹脂内部に気泡が発生して、接合後に樹脂部材にクラックが生じる原因となってしまう。
さらに、樹脂部材を全体的に加熱すると、樹脂部材が全体的に溶融してしまい、樹脂部材の外表面の意匠性が損なわれてしまうため、樹脂部材と金属部材との接合体の用途が限られてしまうといった問題もある。
【0006】
そこで、本発明においては、環境負荷を生じさせることなく簡単な工程で短時間に樹脂部材と金属部材とを接合することができるとともに、十分な接合強度を得ることができ、樹脂部材の外表面の意匠性を損なうこともない樹脂と金属との接合方法および装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する樹脂と金属との接合方法および装置は、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載の如く、樹脂と金属とを加熱により接合する接合方法であって、前記樹脂と金属との接合界面を、樹脂の分解温度以上かつ樹脂に気泡が発生する温度未満の範囲の温度に加熱することにより、前記樹脂と金属との接合を行う。
これにより、表面処理剤を用いることなく、必要十分な接合強度を短時間で得ることができ、樹脂と金属との接合工程における環境負荷を低減することが可能となる。
また、樹脂と金属との接合後に、樹脂と金属との接合界面に気泡を起点とするクラックが発生することを防止することができ、樹脂と金属との接合強度を確保することが可能となる。
【0008】
また、請求項2記載の如く、樹脂と金属とを加熱により接合する接合方法であって、前記樹脂と金属との接合界面を、前記金属の樹脂との接合面とは反対側の面から加熱するとともに、前記樹脂の金属との接合面とは反対側の面を、樹脂の融点未満の温度に冷却することにより、前記樹脂と金属との接合を行う。
これにより、表面処理剤を用いることなく、必要十分な接合強度を短時間で得ることができ、樹脂と金属との接合工程における環境負荷を低減することが可能となる。
また、樹脂と金属との接合時における樹脂の熱変形を防止しつつ、樹脂と金属との接合を行うことができるので、樹脂と金属との接合体における樹脂側の外面の意匠性を低下させることがなく、前記接合体の製品価値を向上することができる。
【0009】
また、請求項3記載の如く、前記樹脂と金属との接合界面の加熱温度は、前記樹脂の分解温度以上かつ樹脂に気泡が発生する温度未満の範囲の温度である。
これにより、表面処理剤を用いることなく、必要十分な接合強度を短時間で得ることができ、樹脂と金属との接合工程における環境負荷を低減することが可能となる。
また、樹脂と金属との接合後に、樹脂と金属との接合界面に気泡を起点とするクラックが発生することを防止することができ、樹脂と金属との接合強度を確保することが可能となる。
【0010】
また、請求項4記載の如く、樹脂と金属との接合界面に、前記金属よりも高い電気抵抗を有する薄膜を介装し、前記薄膜を、前記樹脂の金属との接合面側とは反対の面側から高周波加熱することにより、前記樹脂と金属との接合を行う。
これにより、金属が、熱伝導率が高く電気抵抗が小さな材料で構成されている場合でも、金属と樹脂との接合範囲への入熱効率を高めることができ、金属と樹脂との接合界面を簡単な工程かつ短時間で適切に加熱して接合することができ、十分な接合強度を得ることが可能となる。
【0011】
また、請求項5記載の如く、樹脂と金属との接合界面に、前記金属よりも低いレーザー反射率を有する薄膜を介装し、前記樹脂をレーザー光が透過可能な素材にて構成し、前記樹脂の金属との接合面側とは反対の面側から前記薄膜へ向けてレーザー光を照射して、前記薄膜を加熱することにより、前記樹脂と金属との接合を行う。
これにより、金属がレーザー光の反射率が高い部材であっても、金属と樹脂との接合範囲への入熱効率を高めることができ金属と樹脂との接合界面を簡単な工程かつ短時間で適切に加熱して接合することができ、十分な接合強度を得ることが可能となる。
【0012】
また、請求項6記載の如く、前記金属と樹脂との接合界面における、前記樹脂と金属との接合範囲の周辺箇所に、加熱された樹脂が侵入可能な凹部を形成した。
これにより、金属と樹脂との接合時に、軟化した樹脂が前記凹部の内部に侵入して、アンカー効果が生じるため、接合後の金属と樹脂との接合強度を向上させることが可能となる。
【0013】
また、請求項7記載の如く、樹脂と金属とを加熱により接合する際に用いる接合装置であって、前記樹脂と金属との接合界面を、前記金属の樹脂との接合面とは反対側の面から加熱する加熱具と、前記樹脂の金属との接合面とは反対側の面を、樹脂の融点未満の温度に冷却する冷却具とを備える。
これにより、表面処理剤を用いることなく、必要十分な接合強度を短時間で得ることができ、樹脂と金属との接合工程における環境負荷を低減することが可能となる。
また、樹脂と金属との接合時における樹脂の熱変形を防止しつつ、樹脂と金属との接合を行うことができるので、樹脂と金属との接合体における樹脂側の外面の意匠性を低下させることがなく、前記接合体の製品価値を向上することができる。
【0014】
また、請求項8記載の如く、前記加熱具は、前記樹脂と金属との接合界面を、前記樹脂の分解温度以上かつ樹脂に気泡が発生する温度未満の範囲の温度に加熱する。
これにより、表面処理剤を用いることなく、必要十分な接合強度を短時間で得ることができ、樹脂と金属との接合工程における環境負荷を低減することが可能となる。
また、樹脂と金属との接合後に、樹脂と金属との接合界面に気泡を起点とするクラックが発生することを防止することができ、樹脂と金属との接合強度を確保することが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、表面処理剤を用いることなく、必要十分な接合強度を短時間で得ることができ、樹脂と金属との接合工程における環境負荷を低減することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
【0017】
図1に示すように、本例の樹脂部材(樹脂)4と金属部材(金属)3との接合方法においては、前記樹脂部材4と金属部材3とを互いに重ね合わせた状態で、加熱具である加熱体1により樹脂部材4と金属部材3との接合界面を所定の温度に加熱することにより両者の接合が行われる。
【0018】
具体的には、例えば金属部材3の樹脂部材4との接合面とは反対側の面に加熱体1を当接させることにより樹脂部材4と金属部材3との接合界面を加熱する。
また、前記加熱体1による加熱は、樹脂部材4の金属部材3との接合面5が、樹脂部材4の分解温度以上かつ樹脂部材4に気泡が発生する温度未満の範囲の温度となるように行う。
【0019】
この場合、図2に示すように、樹脂部材4の分解温度tbは樹脂部材4の融点taよりも高く、樹脂部材4に気泡が発生する温度tcは樹脂部材4の分解温度tbよりも高い温度である。また、加熱体1の温度tdは樹脂部材4に気泡が発生する温度tcよりも高い温度となっている(つまり、(加熱体1の温度td)>(樹脂部材4に気泡が発生する温度tc)>(樹脂部材4の分解温度tb)>(樹脂部材4の融点ta)となっている)。
そして、樹脂部材4と金属部材3との接合を行う際には、樹脂部材4と金属部材3との接合界面、より厳密には樹脂部材4の前記接合面5を、樹脂部材4の分解温度以上かつ樹脂部材4に気泡が発生する温度未満の範囲(図2においてハッチングにて示した部分に含まれる範囲)の温度に所定の時間ΔTだけ保持することにより、両者の接合が行われる。
【0020】
一方、前述のように前記加熱体1による加熱を行うのと同時に、樹脂部材4の接合面5とは反対側の面に冷却具である冷却体2を当接させ、前記樹脂部材4の接合面5とは反対側の面が、樹脂部材4の融点未満の温度に冷却される。
【0021】
つまり、樹脂部材4と金属部材3とを互いに重ね合わせた状態で、樹脂部材4の金属部材3との接合界面に接する接合面5を、樹脂部材4の分解温度以上かつ樹脂部材4に気泡が発生する温度未満の範囲の温度となるように加熱するとともに、樹脂部材4の接合面5とは反対側の面を樹脂部材4の融点未満の温度に冷却することで、樹脂部材4と金属部材3との接合を行うようにしている。
【0022】
ここで、樹脂部材4を融点taにまで加熱して樹脂部材4と金属部材3との接合を行った場合、溶融温度に達して軟化した樹脂部材4の接合面5が金属部材3の接合面の凹凸に沿って変形してアンカー効果を発揮することのみにより両者の接合が行われる。
これに対し、前述のごとく樹脂部材4の接合面5を樹脂部材4の分解温度以上に加熱すると、前記接合面5における樹脂部材4が分解して該接合面5に溶着活性基が創生される。
樹脂部材4の接合面5に創生される溶着活性基は、金属部材3の樹脂部材4との接合面との間で分子間力による結合を行うものであり、樹脂部材4と金属部材3との接合界面において前記アンカー効果による接合に加えて、この溶着活性基の分子間力による接合が行われることにより、大きな接合強度を得ることが可能となっている。
【0023】
このように、樹脂部材4と金属部材3との接合界面を、前記金属部材3の樹脂部材4との接合面とは反対側の面から加熱する加熱体1と、前記樹脂部材4の金属部材3との接合面5とは反対側の面を、樹脂部材4の融点未満の温度に冷却する冷却体2とを備える接合装置により接合している。
【0024】
つまり、樹脂部材4の接合面5を、樹脂部材4の分解温度以上かつ樹脂部材4に気泡が発生する温度未満の範囲の温度に加熱して、樹脂部材4と金属部材3とを接合することで、接着剤を用いたり、酸やアルカリやプライマー処理剤等の表面処理剤を用いたりすることなく、必要十分な接合強度を短時間で得ることができ、樹脂部材4と金属部材3との接合工程における環境負荷を低減することが可能となっている。
また、樹脂部材4の接合面5の加熱温度は、樹脂部材4に気泡が発生する温度未満であるので、加熱により樹脂部材4の接合面5に気泡が発生することがなく、樹脂部材4と金属部材3との接合後に、樹脂部材4と金属部材3との接合界面に気泡を起点とするクラックが発生することを防止することができ、樹脂部材4と金属部材3との接合強度を確保することが可能となる。
【0025】
さらに、樹脂部材4と金属部材3とを接合する際、前記樹脂部材4の接合面5とは反対側の面が、樹脂部材4の融点未満の温度に冷却されるので、当該面が熱により変形することがない。
このように、樹脂部材4と金属部材3との接合時における樹脂部材4の熱変形を防止することができるので、樹脂部材4と金属部材3との接合体の樹脂部材4側の外面の意匠性を低下させることがなく、前記接合体の製品価値を向上させることができる。
【0026】
また、金属部材3を構成する素材としては、例えば各種鉄鋼材料、ステンレス材、アルミニウム材(アルミニウム合金材含む)、マグネシウム材(マグネシウム合金材含む)、銅材(銅合金材含む)等が用いられるがこれに限るものではなく、他の金属材を適用することもできる。
【0027】
また、樹脂部材4を構成する素材としては、熱可塑性を有する素材が用いられ、例えばナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、その他汎用熱可塑性樹脂、汎用エンジニアリングプラスチック(汎用エンプラ)、スーパーエンジニアリングプラスチック(スーパーエンプラ)、および熱可塑性エラストマーが用いられる。
さらに、樹脂部材4は、機械的強度等を向上するための炭素繊維、ガラス繊維、タルク、マイカ、カオリン、および炭酸カルシウム等のフィラーを、前述の素材に混入させて構成することもできる。
【0028】
また、樹脂部材4が官能基を全く有しない無極性樹脂にて構成されている場合は、樹脂部材4の接合面5に対して、酸やアルカリやプライマー処理剤等の表面処理剤を使用しない、プラズマ処理やコロナ放電等の一般的な乾式表面処理を施した後に、樹脂部材4と金属部材3との接合を行うことが望ましい。
このように乾式表面処理を施した後に樹脂部材4と金属部材3との接合を行うことで、環境負荷が少ない表面処理方法にて前記接合面5に溶着活性基を導入することができ、接合強度の向上を図ることができる。
【0029】
また、樹脂部材4が官能基を全く有しない無極性樹脂にて構成されている場合、サンドペーパーなどの研磨具を用いて金属部材3の樹脂部材4との接合面に粗さを付与したり、電子ビーム加工やレーザー加工により金属部材3の樹脂部材4との接合面に凹凸を付与したりした後に、樹脂部材4と金属部材3との接合を行うことも望ましい。
このように金属部材3の樹脂部材4との接合面に粗さや凹凸を付与することで、加熱された樹脂部材4が金属部材3の接合面に入り込んでアンカー効果を発揮することが可能となる。
【0030】
また、前記加熱体1は、樹脂部材4の接合面5を樹脂部材4の分解温度以上かつ樹脂部材4に気泡が発生する温度未満の範囲の温度に加熱することができるだけの高温の物体(固体、液体、または気体)にて構成することができ、この高温の物体を金属部材3の樹脂部材4との接合面とは反対側の面に当接させることで、前記接合面5の加熱を行うように構成することができる。
さらに加熱体1としては、例えば通電抵抗、高周波、赤外線、およびレーザー等を用いて前記接合面5を加熱するものや、振動または超音波等による摩擦熱を用いて前記接合面5を加熱するものに構成することができるが、これらのものに限定するものではなく、他の加熱手段を用いることもできる。
【0031】
また、前記冷却体2は、樹脂部材4の接合面5とは反対側の面を樹脂部材4の融点未満の温度に冷却することができるだけの低温の物体(固体、液体、または気体)にて構成することができるが、これに限定するものではなく、他のものを用いることもできる。
【0032】
次に、図3に示すように、加熱体1および冷却体2として棒状部材を用い、この棒状の加熱体1を金属部材3の樹脂部材4との接合面とは反対側の面に当接させて加熱を行うとともに、同じく棒状の冷却体2を樹脂部材4の接合面5とは反対側の面に当接させて冷却を行うことで金属部材3と樹脂部材4との接合を行うように構成した例について説明する。
【0033】
本例の加熱体1および冷却体2は、スポット溶接機のガンと同様の形状に形成されている。具体的には、加熱体1および冷却体2は、それぞれ金属部材3および樹脂部材4に当接する側の端部が先細り形状に形成された略円柱状の部材であり、重ね合わせた状態の金属部材3および樹脂部材4の両側に配置されている。
そして、前記加熱体1を金属部材3に押し付けるとともに冷却体2を樹脂部材4に押し付けて、重ね合わせた状態の金属部材3および樹脂部材4をプレスすることにより、加熱体1からの熱で樹脂部材4の接合面5が溶融し、さらに分解することで、金属部材3と樹脂部材4とが接合される。
この場合、樹脂部材4の冷却体2が当接している側の面は、該冷却体2により冷却されているので、熱変形することがない。
このように、加熱体1および冷却体2をスポット溶接機のガンと同様の形状に形成することで、金属部材3と樹脂部材4とを接合する工程に、従来から使用しているスポット溶接機のラインやシステムを流用することができる。
【0034】
また、図4に示すように、加熱体1および冷却体2は、それぞれローラー部材にて構成することもできる。
ローラー部材にて構成された加熱体1と冷却体2とは、重ね合わした状態の金属部材3と樹脂部材4との厚み寸法、またはその厚み寸法より若干小さい寸法だけ間隔を隔てて対向配置されている。
【0035】
そして、対向配置される加熱体1と冷却体2との間に重ね合わせた状態の金属部材3と樹脂部材4とを送り込み、該加熱体1と冷却体2とで重ね合わせた状態の金属部材3および樹脂部材4を挟み込むことにより、加熱体1からの熱で樹脂部材4の接合面5が溶融し、さらに分解することで、金属部材3と樹脂部材4とが接合される。
この場合、樹脂部材4の冷却体2が当接している側の面は、該冷却体2により冷却されているので、熱変形することがない。
金属部材3と樹脂部材4との接合を行う際には、ローラー状の加熱体1と冷却体2との間に送り込まれた金属部材3および樹脂部材4を、該加熱体1と冷却体2とを回転させて順次送り出すことで、金属部材3と樹脂部材4との接合をシーム溶接のように連続的に行うことが可能となる。
【0036】
前記金属部材3は、次のように構成することができる。
つまり、図5〜図7に示すように、金属部材3における、金属部材3と樹脂部材4との接合範囲6の周囲にスリット(空洞)3aを形成することができる。
スリット3aは、金属部材3の樹脂部材4に対する接合方向に貫通しており、前記接合範囲6の周囲の複数箇所に形成されている。
【0037】
金属部材3におけるスリット3aが形成された部分は空洞になっているため、金属部材3のスリット3aを挟んだ両側の間(スリット3aの内側と外側との間)では、熱の伝達が阻害されることとなる。
従って、加熱体1から金属部材3を通じて該金属部材3と樹脂部材4との接合界面に供給される熱が接合範囲6の平面方向外側へ拡散することを防止でき(図6参照)、前記接合範囲6を効率的に加熱することができる。
また、スリット3aの外側には熱が伝達されずに金属部材3と樹脂部材4との接合が行われないので、前記接合範囲6を精度良く制御することができる。
【0038】
また、樹脂部材4の接合面5においては、前記接合範囲6よりも若干広い範囲で樹脂部材4が溶融するため、図8に示すように、溶融して軟化した樹脂部材4が前記スリット3aの内部に侵入することとなる。
このように、樹脂部材4が金属部材3のスリット3a内に入り込んだ部分ではアンカー効果が生じるため、接合後の金属部材3と樹脂部材4との接合強度を向上させることが可能となる。
【0039】
このように、金属部材3における接合範囲6の周囲にスリット3aを形成することで、スリット3aを挟んだ両側の間での熱の伝達を妨げることができ、加熱体1から金属部材3を通じて該金属部材3と樹脂部材4との接合界面に供給される熱が、接合範囲6の平面方向外側へ拡散することを防止することができる(図6参照)。
【0040】
なお、図7に示すように、スリット3aは、本例では、前記接合範囲6の周囲の略全域を覆うように形成されているが、前記接合範囲6の周囲を覆う割合は適宜変更することが可能である。
すなわち、前記接合範囲6へ伝達される熱の平面方向への拡散を抑える程度に応じて、スリット3aにより覆う範囲を適宜決定することができる。
また、金属部材3に形成されるスリット3aは、刃具による切削やパンチングなどの加工により形成する他、レーザーや電子ビームによる加工などにて形成することができる。
【0041】
また、接合範囲6以外への熱の伝達を阻害する構造として、金属部材3に前述のスリット3aを形成する他、図9、図10に示すように溝3bを形成することもできる。
溝3bは、金属部材3の樹脂部材4との接合面とは反対側の面から、前記接合界面側へ向けて形成されている。つまり、溝3bにおいては、金属部材3の樹脂部材4との接合面とは反対側の面に開口しており、金属部材3の樹脂部材4との接合界面側は閉じて底部を有している。
【0042】
また、溝3bは、前記スリット3aと同様に、前記接合範囲6の周囲の複数箇所に形成されており、加熱体1から金属部材3を通じて該金属部材3と樹脂部材4との接合界面に供給される熱が、接合範囲6の平面方向外側への拡散を防止することが可能となっている。
このように、接合範囲6へ伝達される熱の平面方向への拡散を抑える構成として、溝3bを形成した場合、溝3bにおける金属部材3と樹脂部材4との接合界面側には底部が形成されていて、溝3bが金属部材3を前述のスリット3aのように貫通していないので、金属部材3にスリット3aを形成した場合に比べて金属部材3の剛性を高くすることができる。
【0043】
また、接合範囲6以外への熱の伝達を阻害する構造としては、図11に示すように、金属部材3の樹脂部材4との接合界面側、および前記接合界面側とは反対の面側に、それぞれ溝3cおよび溝3dを形成することもできる。
溝3cは金属部材3の樹脂部材4との接合面に開口し、金属部材3の樹脂部材4との接合方向における途中部に底部を有している。
溝3dは前記接合界面とは反対側の面に開口し、金属部材3の樹脂部材4との接合方向における途中部に底部を有している。
本例の場合、溝3cと溝3dとは、金属部材3と樹脂部材4との接合方向において略同じ位置に配置されており、前記溝3cの底部と溝3dの底部とは共通している。
【0044】
また、溝3c・3dは、前記スリット3aと同様に、前記接合範囲6の周囲の複数箇所に形成されており、加熱体1から金属部材3を通じて該金属部材3と樹脂部材4との接合界面に供給される熱が、接合範囲6の平面方向外側へ拡散することの防止が可能となっている。
このように、接合範囲6へ伝達される熱の平面方向への拡散を抑える構成として、溝3c・3dを形成した場合、金属部材3内の溝3cと溝3dとの間に各溝3c・3dの底部が形成されていて、溝3c・3dが金属部材3を前述のスリット3aのように貫通していないので、金属部材3にスリット3aを形成した場合に比べて金属部材3の剛性を高くすることができる。
【0045】
また、接合範囲6以外への熱の伝達を阻害する構造として、図12、図13に示すように溝3eを形成することもできる。
溝3eは、金属部材3の樹脂部材4との接合面から、該接合面とは反対側の面へ向けて形成されている。つまり、溝3eは、金属部材3の樹脂部材4との接合面に開口しており、金属部材3の樹脂部材4との接合面とは反対側の面は閉じて底部を有している。
【0046】
また、溝3eは、前記スリット3aと同様に、前記接合範囲6の周囲の複数箇所に形成されており、金属部材3と樹脂部材4との接合界面に供給される熱が、接合範囲6の平面方向外側への拡散を防止することが可能となっている。
このように、接合範囲6へ伝達される熱の平面方向への拡散を抑える構成として、溝3eを形成した場合、金属部材3の樹脂部材4との接合面とは反対側の面には溝3eの底部が形成されていて、溝3eが金属部材3を前述のスリット3aのように貫通していないので、金属部材3にスリット3aを形成した場合に比べて金属部材3の剛性を高くすることができる。
【0047】
なお、前記図9、図10に示した溝3bを金属部材3に形成する構成は、図3等に示した加熱体1を金属部材3の樹脂部材4との接合面側とは反対の面側に配置して、金属部材3と樹脂部材4との接合界面を金属部材3側から加熱を行うように構成した場合に特に適している。
また、図12、図13に示した溝3eを金属部材3に形成する構成は、後述する高周波加熱装置11やレーザー照射装置12を用いて金属部材3と樹脂部材4との接合界面を樹脂部材4側から加熱するように構成した場合に特に適している。
さらに、図5〜図7に示したスリット3a、および図11に示した溝3c・3dを金属部材3に形成する構成は、金属部材3側から加熱を行うように構成した場合、および樹脂部材4側から加熱するように構成した場合の両方に適している。
【0048】
また、図14に示すように、金属部材3の樹脂部材4との接合界面を加熱する場合、加熱具として高周波加熱装置11を用いることもできる。
高周波加熱装置11を用いて前記接合界面を加熱する場合、金属部材3の樹脂部材4との間に薄膜8を介装し、前記高周波加熱装置11を樹脂部材4の接合面5側とは反対の面側に配置する。
【0049】
本例のように、金属部材3の樹脂部材4との間に薄膜8を介装し、高周波加熱装置11を用いて金属部材3の樹脂部材4との接合界面を加熱する加熱方法は、金属部材3がアルミニウム(Al)や銅(Cu)等の熱伝導率が高く、かつ電気抵抗が小さく、かつ非磁性体の材料系であるときに適用することができる。
【0050】
この場合、前記薄膜8としては、金属部材3よりも電気抵抗が高く、かつ磁性体である材料、例えば鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、およびコバルト(Co)等の金属材料が用いられる。
また、薄膜8は、例えば金属部材3の樹脂部材4との接合面に前記金属材料をメッキ、溶射、またはコールドスプレー等の種々の方法を施すことにより薄膜として付与することができる。
そして、薄膜8が付与された金属部材3と樹脂部材4とを重ね合わせたうえで、前記高周波加熱装置11にて、金属部材3の樹脂部材4との接合界面に介装されている薄膜8を高周波加熱することにより、金属部材3の樹脂部材4との接合を行う。
【0051】
一般的に、金属部材3がアルミニウム(Al)や銅(Cu)等の熱伝導率が高く、電気抵抗が小さな材料で構成されている場合、金属部材3を樹脂部材4との接合面とは反対側の面から加熱して、金属部材3に伝達された熱により前記接合界面を加熱するように構成すると、前記接合面とは反対側の面から金属部材3に伝達された熱が広範囲に拡散してしまい、金属部材3と樹脂部材4との接合範囲6への入熱効率が低く、入熱範囲の制御も困難である。
【0052】
これに対し、本例では、金属部材3と樹脂部材4との接合界面に薄膜8を介装し、樹脂部材4側に配置した高周波加熱装置11により前記薄膜8を直接加熱することで、樹脂部材4の接合面5を、樹脂部材4の分解温度以上かつ樹脂部材4に気泡が発生する温度未満の範囲の温度となるように加熱している。
【0053】
このように、金属部材3と樹脂部材4との接合界面に配置される薄膜8を直接加熱することで、金属部材3が熱伝導率が高く電気抵抗が小さな材料で構成されている場合でも、前記接合範囲6への入熱効率を高めることができる。
また、加熱体1を高周波加熱装置11にて構成し、該高周波加熱装置11の加熱コイルを接合範囲6の大きさに応じた大きさに形成することで、金属部材3と樹脂部材4との接合界面に対する入熱範囲を制御することができる。
これにより、金属部材3と樹脂部材4との接合界面を簡単な工程かつ短時間で適切に加熱して接合することができ、十分な接合強度を得ることが可能となる。
なお、本例では金属部材3の樹脂部材4との接合界面を加熱する加熱具として高周波加熱装置11のみを用いているが、該高周波加熱装置11と前記加熱体1および/または冷却体2とを併用することも可能である。
【0054】
また、図15に示すように、金属部材3の樹脂部材4との接合界面を加熱する場合、加熱体1としてレーザー照射装置12を用い、レーザー照射装置12からレーザー光を前記接合界面に照射して加熱を行うように構成することもできる。
レーザー照射装置12からレーザー光を前記接合界面に照射して加熱を行う場合、金属部材3と樹脂部材4との間に薄膜9を介装し、前記レーザー照射装置12を樹脂部材4の接合面5側とは反対の面側に配置する。
【0055】
本例のように、金属部材3と樹脂部材4との間に薄膜9を介装し、レーザー照射装置12からのレーザー光を用いて金属部材3の樹脂部材4との接合界面を加熱する加熱方法は、金属部材3がアルミニウム(Al)や銅(Cu)等の熱伝導率が高く、かつ赤外域のレーザー光の反射率が高い材料系であるときに適用することができる。
【0056】
この場合、樹脂部材4はレーザー光を透過可能な部材にて構成し、前記薄膜9としては、金属部材3よりも赤外域のレーザー光の反射率が低い材料、例えば鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、および亜鉛(Zn)等の金属材料が用いられる。
また、薄膜9は、例えば金属部材3の樹脂部材4との接合面に前記金属材料をメッキ、溶射、またはコールドスプレー等の種々の方法を施すことにより薄膜として付与することができる。
【0057】
そして、薄膜9が付与された金属部材3と樹脂部材4とを重ね合わせたうえで、前記レーザー照射装置12から、金属部材3と樹脂部材4との接合界面に介装されている薄膜9に対してレーザー光を照射することにより前記接合界面を加熱して、金属部材3と樹脂部材4との接合を行う。
なお、前記レーザー照射装置12は、YAGレーザーや、半導体レーザーや、COレーザー等の赤外レーザー光を照射する装置に構成することが望ましい。
【0058】
一般的に、金属部材3がアルミニウム(Al)や銅(Cu)等といった赤外レーザー光の反射率が大きい材料で構成されている場合、金属部材3の樹脂部材4との接合面にレーザー光を照射しても、その多くが前記接合面上で反射されてしまうため加熱効率が悪く、レーザー光を照射しての加熱により金属部材3と樹脂部材4との接合を行うことは困難である。
【0059】
これに対し、本例では、金属部材3と樹脂部材4との接合界面に薄膜9を介装し、樹脂部材4側に配置したレーザー照射装置12から前記薄膜9に対してレーザー光を照射することで、樹脂部材4の接合面5を、樹脂部材4の分解温度以上かつ樹脂部材4に気泡が発生する温度未満の範囲の温度となるように加熱している。
【0060】
このように、金属部材3と樹脂部材4との接合界面に配置される薄膜9をレーザー光により加熱することで、金属部材3がレーザー光の反射率が高い部材であっても、前記接合範囲6への入熱効率を高めることができ、レーザー光を照射しての加熱により金属部材3と樹脂部材4との接合を行うことを容易に実現することが可能となる。
また、加熱体1をレーザー照射装置12にて構成し、該レーザー照射装置12からのレーザー光の照射範囲を接合範囲6の大きさに応じた大きさに形成することで、金属部材3と樹脂部材4との接合界面に対する入熱範囲を制御することができる。
これにより、金属部材3と樹脂部材4との接合界面を簡単な工程かつ短時間で適切に加熱して接合することができ、十分な接合強度を得ることが可能となる。
なお、本例では金属部材3の樹脂部材4との接合界面を加熱する加熱具としてレーザー照射装置12のみを用いているが、該レーザー照射装置12と前記加熱体1および/または冷却体2とを併用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】加熱体と冷却体とを備える接合装置を用いて金属部材と樹脂部材とを接合する様子を示す側面図である。
【図2】樹脂部材における接合面の温度と加熱時間との関係を示す図である。
【図3】加熱体および冷却体をスポット溶接機のガンと同様の形状に形成した接合装置を示す側面図である。
【図4】加熱体および冷却体をローラー部材にて構成した接合装置を示す側面図である。
【図5】金属部材と樹脂部材との接合範囲の周囲にスリットを形成した金属部材を示す斜視図である。
【図6】金属部材と樹脂部材との接合範囲の周囲にスリットを形成した金属部材における熱の伝達状態を示す側面断面図である。
【図7】金属部材と樹脂部材との接合範囲の周囲にスリットを形成した金属部材を示す平面図である。
【図8】金属部材に形成されたスリットに軟化した樹脂部材が侵入した状態を示す側面断面図である。
【図9】樹脂部材との接合面とは反対側の面に開口する溝が、金属部材と樹脂部材との接合範囲の周囲に形成された金属部材を示す斜視図である。
【図10】樹脂部材との接合面とは反対側の面に開口する溝が、金属部材と樹脂部材との接合範囲の周囲に形成された金属部材を示す側面断面図である。
【図11】樹脂部材との接合面に開口する溝、および樹脂部材との接合面とは反対側の面に開口する溝が、金属部材と樹脂部材との接合範囲の周囲に形成された金属部材を示す側面断面図である。
【図12】樹脂部材との接合面に開口する溝が、金属部材と樹脂部材との接合範囲の周囲に形成された金属部材を示す斜視図である。
【図13】樹脂部材との接合面に開口する溝が、金属部材と樹脂部材との接合範囲の周囲に形成された金属部材を示す側面断面図である。
【図14】加熱体として高周波加熱装置を用いて金属部材の樹脂部材との接合界面を加熱する様子を示す側面断面図である。
【図15】加熱体としてレーザー光を用いて金属部材の樹脂部材との接合界面を加熱する様子を示す側面断面図である。
【符号の説明】
【0062】
1 加熱体
2 冷却体
3 金属部材
3a スリット
3b・3c・3d・3e 溝
4 樹脂部材
5 (樹脂部材の)接合面
6 接合範囲
8・9 薄膜
11 高周波加熱装置
12 レーザー照射装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂と金属とを加熱により接合する接合方法であって、
前記樹脂と金属との接合界面を、樹脂の分解温度以上かつ樹脂に気泡が発生する温度未満の範囲の温度に加熱することにより、前記樹脂と金属との接合を行う、
ことを特徴とする樹脂と金属との接合方法。
【請求項2】
樹脂と金属とを加熱により接合する接合方法であって、
前記樹脂と金属との接合界面を、前記金属の樹脂との接合面とは反対側の面から加熱するとともに、
前記樹脂の金属との接合面とは反対側の面を、樹脂の融点未満の温度に冷却することにより、
前記樹脂と金属との接合を行う、
ことを特徴とする樹脂と金属との接合方法。
【請求項3】
前記樹脂と金属との接合界面の加熱温度は、
前記樹脂の分解温度以上かつ樹脂に気泡が発生する温度未満の範囲の温度である、
ことを特徴とする請求項2に記載の樹脂と金属との接合方法。
【請求項4】
樹脂と金属との接合界面に、前記金属よりも高い電気抵抗を有する薄膜を介装し、
前記薄膜を、前記樹脂の金属との接合面側とは反対の面側から高周波加熱することにより、
前記樹脂と金属との接合を行う、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の樹脂と金属との接合方法。
【請求項5】
樹脂と金属との接合界面に、前記金属よりも低いレーザー反射率を有する薄膜を介装し、
前記樹脂をレーザー光が透過可能な素材にて構成し、
前記樹脂の金属との接合面側とは反対の面側から前記薄膜へ向けてレーザー光を照射して、前記薄膜を加熱することにより、
前記樹脂と金属との接合を行う、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の樹脂と金属との接合方法。
【請求項6】
前記金属と樹脂との接合界面における、前記樹脂と金属との接合範囲の周辺箇所に、加熱された樹脂が侵入可能な凹部を形成した、
ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の樹脂と金属との接合方法。
【請求項7】
樹脂と金属とを加熱により接合する際に用いる接合装置であって、
前記樹脂と金属との接合界面を、前記金属の樹脂との接合面とは反対側の面から加熱する加熱具と、
前記樹脂の金属との接合面とは反対側の面を、樹脂の融点未満の温度に冷却する冷却具とを備える、
ことを特徴とする樹脂と金属との接合装置。
【請求項8】
前記加熱具は、前記樹脂と金属との接合界面を、
前記樹脂の分解温度以上かつ樹脂に気泡が発生する温度未満の範囲の温度に加熱する、
ことを特徴とする請求項7に記載の樹脂と金属との接合装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−46831(P2010−46831A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−211081(P2008−211081)
【出願日】平成20年8月19日(2008.8.19)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】