説明

樹脂フィルムの製膜装置

【課題】架橋剤を含む樹脂フィルム10の巻取が行われている途中の段階で、樹脂フィルム10の架橋度を評価できるような樹脂フィルムの製膜装置を提供する。
【解決手段】架橋剤を含む樹脂フィルム10を製膜する樹脂フィルム製膜部20と、製膜された樹脂フィルム10を巻取用のロール31まで案内する樹脂フィルム案内部30と、樹脂フィルム10を当該樹脂フィルム10の搬送方向に平行に切断して、帯状の検査フィルム40を連続的に分離する切断分離部50と、所定形状の計測用試料片41の粘度を計測する粘度計測装置70と、切断分離後の検査フィルム40から所定形状の計測用試料片41を採取すると共に粘度計測装置70まで搬送する計測用試料片採取搬送機構60と、検査フィルムの巻取用のロール91まで検査フィルムを案内する検査フィルム巻取案内部90と、を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂フィルムの製膜装置に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池モジュールは、光電変換素子(太陽電池)を、上下から封止材により保護するパッケージ構造をしており、封止材には、太陽光を透過させる(透過性)だけでなく、環境負荷より太陽電池を保護する機能(耐熱性、衝撃性、密封性)が求められている。そのため、一般的に、封止材には、高分子間を架橋させることで強度をもたせる、架橋性フィルムが用いられている。
【0003】
しかしながら、架橋させたフィルムは溶着しにくいため、太陽電池と封止材とをパッケージ化するラミネート工程(もしくは後工程)において、フィルムは架橋される。このことから、架橋剤を含む樹脂を用いて、架橋反応が起きないような温度で封止材を製膜するか、架橋剤を含まないフィルムを製膜した後に架橋剤を含浸させて封止材の製膜をしている。
【0004】
架橋剤を含む樹脂フィルムを製膜する従来技術としては、特開平08−283696号公報(特許文献1)及び特開昭59−138234号公報(特許文献2)がある。
【0005】
このような架橋剤を含む樹脂フィルムを製膜する際に、架橋反応が起きてしまった場合、不良となる。また、架橋剤を含まないフィルムに架橋剤を含浸させる際には、含浸が不十分である場合、不良となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平08−283696号公報
【特許文献2】特開昭59−138234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来は、樹脂フィルムの巻取が完了した後に、樹脂フィルムから試料片を採取し、架橋度を検査していた。このため、不良となった樹脂フィルムは、ロール全体について廃棄しなければならず、材料コスト及び製膜コストのロスが大きかった。
【0008】
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、架橋剤を含む樹脂フィルムの巻取が行われている途中の段階で、樹脂フィルムの架橋度を評価できるような樹脂フィルムの製膜装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、架橋剤を含む樹脂フィルムを製膜する樹脂フィルム製膜部と、製膜された樹脂フィルムを巻取用のロールまで案内するフィルム案内部と、前記樹脂フィルムを当該樹脂フィルムの搬送方向に平行に切断して、帯状の検査フィルムを連続的に分離する切断分離部と、所定形状の計測用試料片の粘度を計測する粘度計測装置と、切断分離後の検査フィルムから前記所定形状の計測用試料片を採取すると共に前記粘度計測装置まで搬送する計測用試料片採取搬送機構と、検査フィルムの巻取用のロールまで検査フィルムを案内する検査フィルム巻取案内部と、を備えたことを特徴とする樹脂フィルムの製膜装置である。
【0010】
本発明によれば、架橋剤を含む樹脂フィルムの巻取が行われている途中の段階で、製膜された樹脂フィルムの粘度を計測して架橋度を評価することができる。そのため、架橋剤を含む樹脂フィルムの巻取が行われている途中の段階で、製膜条件の適否について判断することができる。従って、製膜条件を迅速に修正することが可能で、材料コスト及び製膜コストのロスを削減することができる。
【0011】
更に、前記切断分離部は、樹脂フィルムの幅方向端部を切断することが好ましい。これにより、従来廃棄処分していた端部を検査フィルムとして有効に活用でき、製品の有効面積を広く確保できる。
【0012】
好ましくは、前記計測用試料片採取搬送機構は、前記検査フィルムから前記計測用試料片を打抜くと共に保持する計測用試料片打抜機構と、前記計測用試料片打抜機構により保持された計測用試料片を落下させる計測用試料片落下機構と、前記検査フィルムから前記計測用試料片を打抜く計測用試料片打抜位置と、前記計測用試料片打抜機構により保持された計測用試料片を落下させる計測用試料片落下位置と、の間で、前記計測用試料片打抜機構を移動させる移動機構と、を有する。このような形態が採用されるならば、計測用試料片を計測用試料片打抜機構によって検査フィルムから打抜くと共に保持し、更に、移動機構によって計測用試料片落下位置まで計測用試料片を移動させれば、計測用試料片落下機構によって粘度計測装置に計測用試料片を搬送させることができる。すなわち、計測用試料片の採取及び粘度計測装置への搬送をきわめて効率的に行うことができる。
【0013】
更に、好ましくは、前記粘度計測装置は、前記計測用試料片落下機構によって落下される計測用試料片が移載される移載トレイを有しており、前記移載トレイは、前記計測用試料片が落下される落下位置と、粘度計測が行われる粘度計測位置と、の間を移動可能となっている。これにより、計測用試料片落下機構によって落下される計測用試料片が移載トレイに移載された後、移載トレイを粘度計測位置に移動させることで、迅速に粘度計測を行うことができる。
【0014】
更に、好ましくは、前記移載トレイは、当該移載トレイ上に載置される計測用試料片を加熱する加熱機構を有しており、前記移載トレイが前記粘度計測位置にある際に、前記計測用試料片を押圧しながら回転して当該回転時のトルクの応答に基づいて計測用試料片の粘度を計測する粘度計測器を更に備える。この場合、移載トレイが落下位置から粘度計測位置に計測用試料片を移動する間に計測用試料片を加熱することができるため、計測用試料片の温度を所定の高温度に迅速に調整することができ、迅速に粘度計測を行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、架橋剤を含む樹脂フィルムの巻取が行われている途中の段階で、製膜された樹脂フィルムの粘度を計測して架橋度を評価することができる。そのため、架橋剤を含む樹脂フィルムの巻取が行われている途中の段階で、製膜条件の適否について判断することができる。従って、製膜条件を迅速に修正することが可能で、材料コスト及び製膜コストのロスを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施の形態における樹脂フィルムの製膜装置の概略図である。
【図2】図1の樹脂フィルムの製膜装置における切断分離部を示す概略斜視図である。
【図3】図1の樹脂フィルムの製膜装置の要部を示す概略斜視図である。
【図4】図1の樹脂フィルムの製膜装置による計測用試料片の採取及び計測を説明するための概略斜視図である。
【図5】図1の樹脂フィルムの製膜装置による計測用試料片の採取及び計測を説明するための概略斜視図である。
【図6】図1の樹脂フィルムの製膜装置による計測用試料片の採取及び計測を説明するための概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の一実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施の形態における樹脂フィルムの製膜装置の概略図である。図2は、図1の樹脂フィルムの製膜装置における切断分離部を示す概略斜視図である。図3は、図1の樹脂フィルムの製膜装置の要部を示す概略斜視図である。図4乃至図6は、図1の樹脂フィルムの製膜装置による計測用試料片の採取及び計測を説明するための概略斜視図である。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態の樹脂フィルムの製膜装置は、架橋剤を含む樹脂フィルム10を製膜する樹脂フィルム製膜部20と、製膜された樹脂フィルム10を巻取用ロール31まで案内する樹脂フィルム案内部30と、樹脂フィルム10を当該樹脂フィルム10の搬送方向に平行に切断して、帯状の検査フィルム40を連続的に分離する切断分離部50と、検査フィルム巻取用ロール91まで検査フィルム40を案内する検査フィルム巻取案内部90と、を備えている。
【0019】
更に、本装置は、本発明の特徴として、円形形状の計測用試料片41の粘度を計測する粘度計測装置70と、切断分離後の検査フィルム40から円形形状の計測用試料片41を採取すると共に粘度計測装置70まで搬送する計測用試料片採取搬送機構60と、を備えている。
【0020】
先ず、樹脂フィルム10について説明する。樹脂フィルム10には、例えば、架橋剤を含む熱可塑性樹脂が適用される。熱可塑性樹脂としては、例えば、トリアセチルセルロース等のセルロース、ナイロン6及びナイロン66等のポリアミド、並びにポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフイン等を挙げることができる。特に、封止材として要求される透明性、柔軟性及び耐久性を考慮すると、エチレン系共重合体が好ましい。一般には、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が用いられる。
【0021】
ところで、架橋剤を含む熱可塑性樹脂には、熱によって架橋反応が起きる特性を有するものでもよいが(熱架橋性樹脂)、放射線によって架橋反応が起きる特性を有するものでもよい(放射線架橋性樹脂)。
【0022】
架橋剤としては、有機過酸化物が一般には用いられる。このような有機過酸化物として、例えば、第3ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、第3ブチルパーオキシアセテート、ベンゾイルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、ジクロヘキサノンパーオキサイド等が挙げられる。
【0023】
次に、樹脂フィルム製膜部20は、架橋反応が起きないような温度で架橋剤を含む熱可塑性樹脂を溶融させて押出す押出機21と、溶融状態の熱可塑性樹脂をフィルム状に成形するダイ22と、により構成されている。そして、例えば、EVAからなる樹脂100重量部に対して架橋剤を0.05〜10重量部程度混合させた樹脂が、押出機21に供給されるようになっている。更に、これらの樹脂に、適宜各種の添加剤を混合して用いてもよい。このような添加剤としては、例えば、架橋助剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、光拡散剤、などが挙げられる。
【0024】
図2に示すように、切断分離部50は、切断部51と、ガイドローラ52と、により構成されている。切断部51は、図2に示すように、金属円盤の外周部に刃を設けた丸刃で構成されている。もっとも、切り出しナイフ刃や超音波切断機等が採用されてもよい。
【0025】
図3に示すように、計測用試料片採取搬送機構60は、検査フィルム40から計測用試料片41を打抜くと共に保持する計測用試料片打抜機構61を有する。本実施の形態の計測用試料片打抜機構61は、計測用試料片41を打抜く円筒状の中空シャフトと、当該中空シャフトを鉛直方向に移動させるエアシリンダ(図示せず)と、により構成されている。中空シャフトは、エアシリンダによる鉛直方向の移動の際に、検査フィルム40を打抜可能となっている。
【0026】
更に、計測用試料片採取搬送機構60は、計測用試料片打抜機構61により保持された計測用試料片41を落下させる計測用試料片落下機構62を有している。本実施の形態の計測用試料片落下機構62は、電磁プランジャにより構成されている。電磁プランジャ62は、電磁コイル(図示せず)と、当該電磁コイルの軸線上に可動に配置された可動鉄芯と、を有している。電磁コイルに通電がなされると、磁力の作用により可動鉄芯が電磁コイルの軸線の一方向(本実施の形態においては鉛直下方)に押出されるようになっている。また、電磁プランジャ62は、可動鉄芯が押出された状態から元の位置に戻るための復元用バネを有している。もっとも、計測用試料片落下機構62は、計測用試料片打抜機構61の中空シャフト内部に配置されたエア吹付手段により構成されていてもよい。この場合、当該エア吹付手段によって計測用試料片41にエアを吹付けることで、計測用試料片41を落下させるようになっている。
【0027】
更に、計測用試料片採取搬送機構60は、移動機構63を有している。移動機構63は、検査フィルム40から計測用試料片41を打抜く計測用試料片打抜位置と、計測用試料片打抜機構61により保持された計測用試料片41を落下させる計測用試料片落下位置と、の間で、計測用試料片打抜機構61を移動させることができるようになっている。
【0028】
粘度計測装置70は、計測用試料片落下機構62によって落下される計測用試料片41が移載される移載トレイ71を有している。移載トレイ71は、計測用試料片41が落下される落下位置と、粘度計測が行われる粘度計測位置と、の間を、レール72上で移動可能となっている。更に、移載トレイ71は、当該移載トレイ71上に載置される計測用試料片41を加熱する加熱機構(図示せず)を有している。
【0029】
本実施の形態の粘度計測装置70は、レオメータ(粘弾性測定装置)からなる粘度計測器73を有している。例えば、本装置の粘度計測器73は、Anton Paar社製Physica MCR301を用いることができる。粘度計測器73は、移載トレイ71が粘度計測位置にある際に、計測用試料片41を押圧しながら回転するようになっている。そして、当該回転時のトルクの応答に基づいて、計測用試料片41の粘度を計測できるようになっている。
【0030】
次に、以上のような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
図1に示すように、架橋剤を含む熱可塑性樹脂が、押出機21に供給されて、架橋反応が起きないような温度で溶融される。当該溶融状態の熱可塑性樹脂は、押出機21により押出されながら、ダイ22を通過してフィルム状に成形される。フィルム状に成形された樹脂フィルム10は、樹脂フィルム案内部30に案内されて、巻取用ロール31によって巻取られる。
【0031】
図2に示すように、樹脂フィルム10は、切断部51により、樹脂シート10の搬送方向に平行に切断されて、帯状の検査フィルム40が連続的に分離される。好ましくは、樹脂フィルム10の幅方向端部が切断されることが望ましい。これにより、従来廃棄処分されていた端部が、検査フィルム40として有効に活用でき、製品の有効面積を広く確保できる。その後、検査フィルム40は、ガイドローラ52を介して、計測用試料片採取搬送機構60に案内される。
【0032】
ここで、計測用試料片41の採取及び計測を図3乃至図6を参照して詳細に説明する。
【0033】
図3に示すように、計測用試料片打抜機構61によって、検査フィルム40から円筒形状の計測用試料片41が打抜かれると共に保持される。具体的には、エアシリンダ(図示せず)によって鉛直方向に一往復下降上昇移動させられる中空シャフトによって、検査フィルム40から円筒形状の計測用試料片41が打抜かれると共に保持される。計測用試料片41が採取された後の検査フィルム40は、検査フィルム巻取用ロール91によって巻取られる。
【0034】
次に、図4に示すように、計測用試料片打抜機構61は、計測用試料片41を保持した状態で、移動機構63によって計測用試料片落下位置まで移動させられる。計測用試料片打抜機構61が計測用試料片落下位置に移動させられると、電磁プランジャ62の電磁コイルに通電がなされて、可動鉄芯が鉛直下方に押出されることにより、計測用試料片打抜機構61に保持された計測用試料片41が移載トレイ71上に落下する。そして、計測用試料片41は、移載トレイ71の加熱機構によって、加熱される。
【0035】
次に、図5に示すように、計測用試料片41が移載された移載トレイ71は、粘度計測位置に移動される。
【0036】
次に、図6に示すように、移載トレイ71が粘度計測位置に移動され、計測用試料片41の温度が所定の高温度に調整されると、粘度計測器73が計測用試料片41を押圧しながら鉛直方向軸回りに回転する。そして、当該回転時のトルクの応答に基づいて、計測用試料片41の粘度が計測される。ここで、計測された粘度が所定の粘度範囲内にある場合は、樹脂フィルム10は正常に製膜されていると判断される。一方、架橋反応が起きてしまった場合、計測される粘度は、所定の粘度範囲を越えてしまう(高粘度になる)。
【0037】
本実施の形態によれば、架橋剤を含む樹脂フィルム10の巻取が行われている途中の段階で、製膜された樹脂フィルム10の粘度を計測して架橋度を評価することができる。そのため、架橋剤を含む樹脂フィルム10の巻取が行われている途中の段階で、製膜条件の適否について判断することができる。従って、製膜条件を迅速に修正することが可能で、材料コスト及び製膜コストのロスを削減することができる。
【0038】
また、計測用試料片採取搬送機構60は、計測用試料片打抜機構61と、計測用試料片落下機構62と、移動機構63と、を有するため、計測用試料片41を計測用試料片打抜機構61によって検査フィルム40から打抜くと共に保持し、移動機構63によって計測用試料片落下位置まで計測用試料片41を移動させれば、計測用試料片落下機構62によって粘度計測装置70に計測用試料片41を落下させることができる。すなわち、計測用試料片41の採取及び粘度計測装置70への搬送をきわめて効率的に行うことができる。
【0039】
また、粘度計測装置70は、計測用試料片落下機構62によって落下される計測用試料片が移載される移載トレイ71を有しているため、計測用試料片落下機構62によって落下される計測用試料片41が移載トレイ71に移載された後、移載トレイ71を粘度計測位置に移動させることで、迅速に粘度計測を行うことができる。
【0040】
更に、移載トレイ71が加熱機構を有することから、移載トレイ71が落下位置から粘度計測位置にまで計測用試料片41を移動する間に、当該計測用試料片41を加熱することができる。このため、計測用試料片41の温度を所定の高温度に迅速に調整することができ、迅速に粘度計測を行うことができる。
【符号の説明】
【0041】
10 樹脂フィルム
20 樹脂フィルム製膜部
21 押出機
22 ダイ
30 樹脂フィルム案内部
31 巻取用ロール
40 検査フィルム(切断された樹脂フィルムの端部)
41 計測用試料片
50 切断分離部
51 切断部
52 ガイドローラ
60 計測用試料片採取搬送機構
61 計測用試料片打抜機構
62 計測用試料片落下機構(電磁プランジャ)
63 移動機構
70 粘度計測装置
71 移載トレイ
72 レール
73 粘度計測器
90 検査フィルム巻取案内部
91 検査フィルム巻取用ロール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
架橋剤を含む樹脂フィルムを製膜する樹脂フィルム製膜部と、
製膜された樹脂フィルムを巻取用のロールまで案内する樹脂フィルム案内部と、
前記樹脂フィルムを当該樹脂フィルムの搬送方向に平行に切断して、帯状の検査フィルムを連続的に分離する切断分離部と、
所定形状の計測用試料片の粘度を計測する粘度計測装置と、
切断分離後の検査フィルムから前記所定形状の計測用試料片を採取すると共に前記粘度計測装置まで搬送する計測用試料片採取搬送機構と、
検査フィルムの巻取用のロールまで検査フィルムを案内する検査フィルム巻取案内部と、
を備えたことを特徴とする樹脂フィルムの製膜装置。
【請求項2】
前記切断分離部は、樹脂フィルムの幅方向端部を切断する
ことを特徴とする請求項1に記載の樹脂フィルムの製膜装置。
【請求項3】
前記計測用試料片採取搬送機構は、
前記検査フィルムから前記計測用試料片を打抜くと共に保持する計測用試料片打抜機構と、
前記計測用試料片打抜機構により保持された計測用試料片を落下させる計測用試料片落下機構と、
前記計測用試料片を打抜く計測用試料片打抜位置と、前記計測用試料片を落下させる計測用試料片落下位置と、の間で、前記計測用試料片打抜機構を移動させる移動機構と、
を有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂フィルムの製膜装置。
【請求項4】
前記粘度計測装置は、前記計測用試料片落下機構によって落下される計測用試料片が移載される移載トレイを有しており、
前記移載トレイは、前記計測用試料片が落下される落下位置と、粘度計測が行われる粘度計測位置と、の間を移動可能となっている
ことを特徴とする請求項3に記載の樹脂フィルムの製膜装置。
【請求項5】
前記移載トレイは、当該移載トレイ上に載置される計測用試料片を加熱する加熱機構を有しており、
前記移載トレイが前記粘度計測位置にある際に、前記計測用試料片を押圧しながら回転して当該回転時のトルクの応答に基づいて計測用試料片の粘度を計測する粘度計測器を更に備える
ことを特徴とする請求項4に記載の樹脂フィルムの製膜装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−67139(P2013−67139A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−208959(P2011−208959)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】