説明

機器操作システム、制御装置、及び、制御プログラム

【課題】ディスプレイに表示されるポインタを移動させる機器操作システム、制御装置、及び、制御プログラムに関し、ユーザによる制御対象機器の操作性を向上させることができる機器操作システム、制御装置、及び、制御プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、操作対象機器にコマンドを発行し、操作対象機器を制御する機器操作システムであって、操作対象機器への指示を行う操作デバイスと、操作デバイスの移動軌跡を検出する移動軌跡検出部と、移動軌跡検出部で検出された移動軌跡に基づいて操作対象機器を制御する操作する制御部とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は機器操作システム、制御装置、及び、制御プログラムに係り、特に、ディスプレイに表示されるポインタを移動させる機器操作システム、制御装置、及び、制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車には様々な機器が搭載されている。自動車に搭載されている機器は、機器毎に操作デバイスが異なるのが現状である。このため、運転者は、操作したい機器毎に操作する操作デバイスを変える必要があった。
【0003】
例えば、エアコンを操作するにはエアコン操作用スイッチを操作し、オーディオを操作するにはオーディオ操作用スイッチを操作する必要があった。エアコン操作用スイッチをとオーディオ操作用スイッチとは、一カ所に設けられてはいるものの、異なる操作スイッチであり、運転者は運転中に操作を行う場合には、手探りで必要とする操作を行うための操作スイッチを探り当て、手探りで操作する必要があった。実質的には運転者が運転を行いながら操作することには困難があった。
【0004】
運転者の操作性を向上させるために車載用入力装置が各種開発されている(例えば、特許文献1−4参照)。
【特許文献1】特開平11−278173号公報
【特許文献2】特開2000−149721号公報
【特許文献3】特開2004−279095号公報
【特許文献4】特開2005−96515号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかるに、従来の車載用入力装置には、操作に応じて振動をフィードバックすることにより視認を行わずに済むようにされたものはあるが、単に、操作が行われたことを振動により認識できるにとどまっていた。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、ユーザによる制御対象機器の操作性を向上させることができる機器操作システム、制御装置、及び、制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、操作対象機器にコマンドを発行し、該操作対象機器を制御する機器操作システムであって、前記操作対象機器への指示を行う操作デバイスと、前記操作デバイスの移動軌跡を検出する移動軌跡検出部と、前記移動軌跡検出部で検出された移動軌跡に基づいて前記操作対象機器を制御する操作する制御部とを有することを特徴とする。
【0008】
前記制御部は、前記操作対象機器を制御するための移動軌跡をユーザにより設定可能とされていることを特徴とする。
【0009】
前記操作対象機器の制御状態を表示する制御画面を表示する表示装置を有し、前記制御部は、前記操作デバイスからの操作信号に応じて前記操作部の操作方向を検出し、前記操作部の操作方向に応じて前記表示装置に表示される制御画面を切り換えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、操作対象機器にコマンドを発行し、該操作対象機器を制御する機器操作システムであって、操作部の操作方向に応じた操作信号を出力するとともに、該操作部が駆動可能とされた操作デバイスと、前記操作デバイスからの操作信号に応じて前記操作対象機器を制御するとともに、前記操作対象機器の状態に応じて前記操作デバイスの前記操作部を駆動する制御部とを有することを特徴とする。
【0011】
前記制御部は、前記操作デバイスの前記操作部の駆動又は振動動作をユーザにより設定可能とされていることを特徴とする。
【0012】
前記操作対象機器は、カーナビゲーションシステムであり、前記制御部は、前記カーナビゲーションシステムから供給される車両の進行方向の情報に応じて前記操作デバイスの前記操作部を移動又は振動させることにより、ユーザに車両の進行方向を通知することを特徴とする。
【0013】
前記操作対象機器は、カーナビゲーションシステムであり、前記制御部は、前記カーナビゲーションシステムからの目標位置までの距離情報に応じて前記操作デバイスの前記操作部の移動又は振動動作を異ならせることを特徴とする。
【0014】
前記制御部は、前記操作対象機器に発行するコマンドに応じて前記操作デバイスの前記操作部を移動させることにより、ユーザに操作を学習させることを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明は、操作対象機器への指示を行う操作デバイスの操作に基づいて該操作対象機器にコマンドを発行し、該操作対象機器を制御する制御装置であって、前記操作デバイスの移動軌跡を検出する移動軌跡検出部と、前記移動軌跡検出部で検出された移動軌跡に基づいて前記操作対象機器を制御する制御部とを有することを特徴とする。
【0016】
前記制御部は、前記操作対象機器を制御するための移動軌跡をユーザにより設定可能とされていることを特徴とする。
【0017】
前記制御部は、前記操作デバイスからの操作信号に応じて前記操作部の操作方向を検出し、前記操作部の操作方向に応じて表示装置に表示される前記操作対象機器を制御するための制御画面を制御画面を切り換えることを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、操作部の操作方向に応じた操作信号を出力するとともに、該操作部が駆動可能とされた操作デバイスの操作に応じて操作対象機器にコマンドを発行し、該操作対象機器を制御する制御装置であって、前記操作デバイスからの操作信号に応じて前記操作対象機器を制御する機器制御部と、前記操作対象機器の状態に応じて前記操作デバイスの前記操作部を駆動する操作デバイス制御部とを有する制御装置。
【0019】
前記操作デバイス制御部は、前記操作デバイスの前記操作部の移動又は振動動作をユーザにより設定可能とされていることを特徴とする。
【0020】
前記操作対象機器は、カーナビゲーションシステムであり、前記操作デバイス制御部は、前記カーナビゲーションシステムから供給される車両の進行方向の情報に応じて前記操作デバイスの前記操作部を移動又は振動させることにより、ユーザに車両の進行方向を通知することを特徴とする。
【0021】
前記操作対象機器は、カーナビゲーションシステムであり、前記操作デバイス制御部は、前記カーナビゲーションシステムからの目標位置までの距離情報に応じて前記操作デバイスの前記操作部の移動又は振動動作を異ならせることを特徴とする。
【0022】
前記操作デバイス制御部は、前記操作対象機器に発行するコマンドに応じて前記操作デバイスの前記操作部を移動させることにより、ユーザに操作を学習させることを特徴とする。
【0023】
本発明の制御プログラムは、コンピュータに、操作部の操作方向に応じた操作信号を出力するとともに、該操作部が駆動可能とされた操作デバイスからの操作信号に基づいて該操作部の移動軌跡を検出する移動軌跡検出手順と、前記移動軌跡検出手順で検出された前記操作部の移動軌跡に基づいて前記操作対象機器を制御する操作する制御手順とを実行させることを特徴とする。
【0024】
本発明の制御プログラムは、コンピュータに、操作部の操作方向に応じた操作信号を出力するとともに、該操作部が駆動可能とされた操作デバイスからの操作信号に基づいて前記操作部の操作方向を検出する操作方向検出手順と、前記操作方向検出手順で検出された前記操作部の操作方向に基づいて表示装置に表示される操作対象機器を制御するための制御画面を切り換える画面切換制御手順とを実行させることを特徴とする。
【0025】
本発明の制御プログラムは、コンピュータに、操作部の操作方向に応じた操作信号を出力するとともに、該操作部が駆動可能とされた操作デバイスからの該操作信号を検出する操作信号検出手順と、前記操作信号検出手順で検出された操作信号に応じて前記操作デバイスの前記操作部を駆動させる制御手順とを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、操作対象機器への指示を行う操作デバイスの移動軌跡を検出する移動軌跡検出部と、移動軌跡検出部で検出された移動軌跡に基づいて操作対象機器を制御することにより、一つの操作デバイスの操作により操作対象機器の種々の制御を行うことができる。
【0027】
また、操作部の操作方向に応じた操作信号を出力するとともに、操作部が駆動可能とされた操作デバイスからの操作信号に基づいて操作部の操作方向を検出し、検出された操作部の操作方向に基づいて表示装置に表示される操作対象機器を制御するための制御画面を切り換えることにより、一つの操作デバイスの操作により操作対象機器の種々の制御を行うことができる。
【0028】
さらに、操作部の操作方向に応じた操作信号を出力するとともに、操作部が駆動可能とされた操作デバイスからの操作信号に応じて操作対象機器を制御するとともに、操作対象機器の状態に応じて操作デバイスの操作部を駆動することにより、ユーザに振動などにより操作を知らせることができるため、ユーザは目視しなくても操作を認識できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図1は本発明の第1実施例のシステム構成図を示す。
【0030】
本実施例の機器操作システム100は、例えば、自動車などに搭載されて、エアコン、オーディオ、カーナビなどの操作対象機器114にコマンドを発行し、操作対象機器114を制御するためのシステムである。機器操作システム100は、操作対象機器114への指示を行う操作デバイス111と、ホストコンピュータ112、ディスプレイ113から構成されている。
【0031】
操作デバイス111について説明する。
【0032】
図2は操作デバイス111の斜視図、図3は操作デバイス111の分解斜視図、図4は本発明の一実施例の要部のブロック構成図、図5は操作デバイス111の動作説明図を示す。
【0033】
操作デバイス111は、いわゆる、触覚アクチュエータとよばれるものであり、車両のステアリングに固定される。操作デバイス111は、固定部121に対する操作部122の位置情報をホストコンピュータ112に出力するとともに、ホストコンピュータ112からの駆動情報に応じて操作部122がX−Y平面上で駆動するデバイスである。
【0034】
固定部121は、フレーム131にマグネット132a、132b、132c、132dをX−Y平面上で円環状に固定した構成とされている。マグネット132a、132b、132c、132dは板状をなし、隣接するマグネットはX−Y平面に直交する方向、矢印Z方向に磁極を有し、かつ、隣接するマグネットは互いに極性が異なるように配置されている。
【0035】
操作部122は、回路基板141にホールIC142、及び、コイル143a、143b、143c、143d、コントローラ144を搭載した構成とされている。
【0036】
ホールIC142は、4つのホール素子142a、142b、142c、142dが搭載されている。ホール素子142a、142b、142c、142dは、コントローラ144に接続されている。
【0037】
コントローラ144は、アンプ151a、151b、MCU152、ドライバ153から構成されている。アンプ151aは、ホール素子142aの出力とホール素子142cの出力との差分を出力する。ホール素子142a及びホール素子142cは、例えば、X軸方向に配列されている。アンプ151aの出力は、操作部122の固定部121に対するX軸方向の位置に応じた信号となる。
【0038】
アンプ151bは、ホール素子142bの出力とホール素子142dの出力との差分を出力する。ホール素子142b及びホール素子142dは、例えば、X軸方向に配列されている。アンプ151bの出力は、Y軸方向の位置に応じた信号となる。
【0039】
アンプ151a、152bの出力は、MCU152に供給される。MCU152は、アンプ151a、152bの出力から操作部122の固定部121に対する位置情報を作成し、ホストコンピュータ112に供給する。
【0040】
また、MCU152は、ホストコンピュータ112から供給される駆動指示に基づいてドライバ153に駆動信号を供給する。
【0041】
ドライバ153は、MCU152からの駆動信号に基づいてコイル143a、143b、143c、143dに駆動電流を供給する。コイル143a、143b、143c、143dは、マグネット132a、132b、132c、132dに対向した配置されている。このとき、コイル143aはマグネット132aとマグネット132bにまたがって配置され、コイル143bは、マグネット132bとマグネット132cにまたがって配置され、コイル143cは、マグネット132cとマグネット132dにまたがって配置され、コイル143dは、マグネット132dとマグネット132aにまたがって配置されている。上記構成によりマグネット132a、132b、132c、132d及びコイル143a、143b、143c、143dによりX−Y平面上で平行に駆動されるボイスコイルモータが構成される。
【0042】
これにより、操作部121はコイル143a、143b、143c、143dに駆動電流を流すことによりX−Y平面上で平行移動する。
【0043】
ホストコンピュータ112は、操作デバイス111からの位置情報に基づいてディスプレイ113の表示及び操作対象機器114の動作を制御する。また、ホストコンピュータ112は、操作対象機器114からの情報に基づいて操作部121を駆動する駆動指示を生成し、操作デバイス111に供給する。操作デバイス111は、ホストコンピュータ112からの駆動指示に基づいて操作部122を駆動する。
【0044】
次にホストコンピュータ112について説明する。
【0045】
ホストコンピュータ112は、マイコンなどから構成されており、オーディオシステム、エアコン、カーナビゲーションシステムなどの操作対象機器114と所定のインタフェースを介して通信可能とされており、オーディオシステム、エアコン、カーナビゲーションシステムなどの操作対象機器114を統合的に制御可能としている。また、ホストコンピュータ112は、ディスプレイ113にオーディオシステム、エアコン、カーナビゲーションシステムの操作画面、システムの状態を示す状態画面などを表示する。このとき、ホストコンピュータ112は、コントローラ112からの供給される操作デバイス111の操作情報によってオーディオシステム、エアコン、カーナビゲーションシステムなどの操作対象機器114を制御する。
【0046】
図6は、ホストコンピュータ112の移動軌跡検出処理のフローチャートを示す。
【0047】
ホストコンピュータ112は、ステップS1−1でユーザによって操作部が操作され、操作部が移動すると、ステップS1−2でコントローラ112から操作部の現在位置情報を取得する。次に、ホストコンピュータ112は、ステップS1−3で取得した現在位置情報を前回の位置情報と比較し、現在位置と前回位置とを結ぶ線分を取得する。次にホストコンピュータ112は、ステップS1−4で現在位置と前回位置とを結ぶ線分から操作軌跡を推定する。ホストコンピュータ112は、ステップS1−5で推定した操作軌跡から操作パターンを絞り込む。
【0048】
ホストコンピュータ112は、ステップS1−6で現在位置情報を前回位置情報に更新する。
【0049】
ステップS1−7で操作が終了したか否かを判定する。このとき、ホストコンピュータ112は、例えば、現在位置と前回位置とが一定回数変化しなときに、操作が終了したと判定する。
【0050】
ホストコンピュータ112は、ステップS1−7で操作が終了したと判定されると、ステップS1−8で操作パターンを決定する。ホストコンピュータ112は、ステップS1−8で操作パターンが決定されると、ステップS1−9で操作パターンに応じたコマンドを操作対象機器に発行する。操作対象機器は、ホストコンピュータ112から発行されたコマンドに基づいて操作対象機器114を制御する。
【0051】
図7はホストコンピュータ112による移動軌跡検出処理の動作説明図を示す。
【0052】
例えば、図7(A)に示すように操作部がユーザによってコの字状に移動されると、コントローラ112がこれを検出して、ホストコンピュータ112に、例えば、オーディオシステムをオンするコマンドを発行する。
【0053】
また、図7(B)に示すように操作部がユーザによって時計回りの渦巻き状に移動されると、コントローラ112がこれを検出して、ホストコンピュータ112に、エアコンをオンするコマンドを発行する。
【0054】
さらに、図7(C)に示すように操作部がユーザによって星型に移動されると、コントローラ112はこれを検出して、ホストコンピュータ112にナビゲーションをオフするコマンドを発行する。
【0055】
なお、移動軌跡は、上記の図7に示す形状に限定されるものではなく、丸型、三角形、四角形など種々の形状、あるいは、アルファベット、数字などの文字の形状であってもよく、また、ホストコンピュータ112に学習機能を設け、移動軌跡と発行するコマンドとの対応をユーザによって変更できる構成としてもよい。
【0056】
図8はホストコンピュータ112の操作処理のフローチャート、図9はホストコンピュータ112の操作処理の動作説明図を示す。
【0057】
ホストコンピュータ112は、ステップS2−1で操作デバイス111の操作部122が矢印Y2方向に操作されると、ステップS2−2で操作対象を切り換える。ホストコンピュータ112は、ステップS2−3で操作デバイス111の操作部122が矢印X方向に操作されると、ステップS2−4で選択されている操作対象の調整を行う。
【0058】
例えば、図9(A)に示されるオーディオ操作画面が表示された状態では、操作部122をX方向に操作することによりバンドが切り替わる。バンド切換選択状態で、操作部122を矢印Y2方向に操作すると、図9(A)に示されるオーディオ操作画面のチャンネル選択が可能となり、操作部122をX方向に操作することによりチャンネルが切り替わる。
【0059】
チャンネル切換状態で、操作部122を矢印Y2方向に操作すると、図9(B)に示されるディスプレイ113の表示画面がエアコン操作画面に切り替わり、風量調整が可能となる。ここで、操作部122をX方向に操作することにより風量が調整される。風量調整状態で、操作部122を矢印Y2方向に操作すると、図9(B)に示されるディスプレイ113の表示画面がエアコン操作画面の温度調整が可能となる。ここで、操作部122をX方向に操作することにより温度が調整される。温度調整状態で、操作部122を矢印Y2方向に操作すると、図9(B)に示されるディスプレイ113の表示画面がエアコン操作画面の運転切換が可能となる。ここで、操作部122をX方向に操作することにより運転切換が行われる。運転切換は、例えば、冷房、暖房、送風などの運転を切り換える操作である。
【0060】
以上によりエンターキーなどの操作を行うことなく、機器の制御を行うことができる。
【0061】
次にカーナビゲーションシステムと連携した動作について説明する。
【0062】
図10はカーナビゲーションシステムとの連携動作の処理フローチャートを示す。
【0063】
ナビゲーションシステムは、目標位置から所定の距離、交差点、進行方向に変更が生じた場合、あるいは、一定時間毎にホストコンピュータ112にナビゲート情報を供給する。
【0064】
ホストコンピュータ112は、ステップS3−1でカーナビゲーションシステムからナビゲート情報が供給されると、ステップS3−2でナビゲート情報を解析する。
【0065】
ホストコンピュータ112は、ステップS3−3で車両の進行方向、あるいは、進行すべき方向、あるいは、目標位置までの距離に応じた振動情報をコントローラ112に供給する。例えば、車両に進行方向、あるいは、進行すべき方向が第1の方向のときには、操作部122が定常位置から第1の方向に移動する第1移動指示をコントローラ112に供給し、第2の方向のときには、操作部122が定常位置から第2の方向に移動する第2移動指示をコントローラ112に供給する。
【0066】
コントローラ112は、ステップS4−1でホストコンピュータ112から振動指示が供給されると、ステップS4−2で指示内容を解析して、ステップS4−3でホストコンピュータ112から供給された移動指示に応じて操作部122を移動し、かつ、振動指示に応じた振動周波数、振動の大きさ、あるいは、振動パターンで操作部122が振動するようにドライバ153介してコイル143a、143b、143c、143dに電気信号を供給する。
【0067】
ユーザは、操作部122をさわっているだけで、進行すべき方向を認識できる。また、操作部122の振動により目標位置までの距離を認識できる。
【0068】
さらに、ユーザが操作部122にさわっていない場合であっても操作デバイス111の振動は、ステアリングを介してユーザに伝達されるため、ユーザは目標位置までの距離などを認識できる。なお、操作デバイス111の振動周波数、振動の大きさ、あるいは、振動パターンに応じて車両の進行、あるいは、進行すべき方向を認識できるようにしてもよい。
【0069】
次に、ホストコンピュータ112により、ユーザに操作を学習させる学習処理について説明する。
【0070】
図11はホストコンピュータ112のユーザ学習処理の処理フローチャートを示す。
【0071】
ホストコンピュータ112は、ユーザ学習処理が起動され、ステップS5−1で学習すべき操作が選択されると、ステップS5−2で操作デバイス111に駆動指示を送出する。
【0072】
操作デバイス111は、ステップS6−1でホストコンピュータ112から駆動指示を受信すると、ステップS6−2で駆動指示に応じてドライバ153に駆動信号を供給し、操作部122を駆動する。
【0073】
これにより、操作部122が学習すべき操作に応じた移動パターンで移動される。例えば、操作部122は、図7に示すような移動パターンで移動する。ユーザは操作部122に触れているだけで移動パターンを学習できる。
【0074】
ユーザが学習した移動パターンとなるように操作部122を移動させることにより、所望の動作を行うことができる。
【0075】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形例が考えられることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の一実施例のシステム構成図である。
【図2】操作デバイス111の斜視図である。
【図3】操作デバイス111の分解斜視図である。
【図4】本発明の一実施例の要部のブロック構成図である。
【図5】図5は操作デバイス111の動作説明図を示す。
【図6】ホストコンピュータ112の移動軌跡検出処理のフローチャートである。
【図7】ホストコンピュータ112による移動軌跡検出処理の動作説明図である。
【図8】ホストコンピュータ112の操作処理のフローチャートである。
【図9】ホストコンピュータ112の操作処理の動作説明図である。
【図10】カーナビゲーションシステムとの連携動作の処理フローチャートである。
【図11】ホストコンピュータ112のユーザ学習処理の処理フローチャートである。
【符号の説明】
【0077】
100 機器操作システム
111 操作デバイス、112 ホストコンピュータ、113 ディスプレイ
114 操作対象機器
121 固定部、122 操作部
131 フレーム、132a、132b、132c、132d マグネット
141 回路基板、142 ホールIC
142a、142b、142c、142d ホール素子
143a、143b、143c、143d コイル、144 コントローラ
151a、151b アンプ、152 MCU、153 ドライバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作対象機器にコマンドを発行し、該操作対象機器を制御する機器操作システムであって、
前記操作対象機器への指示を行う操作デバイスと、
前記操作デバイスの移動軌跡を検出する移動軌跡検出部と、
前記移動軌跡検出部で検出された移動軌跡に基づいて前記操作対象機器を制御する制御部とを有する機器操作システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記操作対象機器を制御するための移動軌跡をユーザにより設定可能とされている請求項1記載の機器操作システム。
【請求項3】
前記操作対象機器の制御状態を表示する制御画面を表示する表示装置を有し、
前記制御部は、前記操作デバイスからの操作信号に応じて前記操作部の操作方向を検出し、前記操作部の操作方向に応じて前記表示装置に表示される制御画面を切り換える請求項1記載の機器操作システム。
【請求項4】
操作対象機器にコマンドを発行し、該操作対象機器を制御する機器操作システムであって、
操作部の操作方向に応じた操作信号を出力するとともに、該操作部が駆動可能とされた操作デバイスと、
前記操作デバイスからの操作信号に応じて前記操作対象機器を制御するとともに、前記操作対象機器の状態に応じて前記操作デバイスの前記操作部を駆動する制御部とを有する機器操作システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記操作デバイスの前記操作部の駆動又は振動動作をユーザにより設定可能とされている請求項4記載の機器操作システム。
【請求項6】
前記操作対象機器は、カーナビゲーションシステムであり、
前記制御部は、前記カーナビゲーションシステムから供給される車両の進行方向の情報に応じて前記操作デバイスの前記操作部を移動又は振動させることにより、ユーザに車両の進行方向を通知する請求項4記載の機器操作システム。
【請求項7】
前記操作対象機器は、カーナビゲーションシステムであり、
前記制御部は、前記カーナビゲーションシステムからの目標位置までの距離情報に応じて前記操作デバイスの前記操作部の移動又は振動動作を異ならせる請求項4記載の機器操作システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記操作対象機器に発行するコマンドに応じて前記操作デバイスの前記操作部を移動させることにより、ユーザに操作を学習させる請求項4記載の機器操作システム。
【請求項9】
操作対象機器への指示を行う操作デバイスの操作に基づいて該操作対象機器にコマンドを発行し、該操作対象機器を制御する制御装置であって、
前記操作デバイスの移動軌跡を検出する移動軌跡検出部と、
前記移動軌跡検出部で検出された移動軌跡に基づいて前記操作対象機器を制御する制御部とを有する制御装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記操作対象機器を制御するための移動軌跡をユーザにより設定可能とされている請求項9記載の制御装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記操作デバイスからの操作信号に応じて前記操作部の操作方向を検出し、前記操作部の操作方向に応じて表示装置に表示される前記操作対象機器を制御するための制御画面を切り換える請求項9記載の制御装置。
【請求項12】
操作部の操作方向に応じた操作信号を出力するとともに、該操作部が駆動可能とされた操作デバイスの操作に応じて操作対象機器にコマンドを発行し、該操作対象機器を制御する制御装置であって、
前記操作デバイスからの操作信号に応じて前記操作対象機器を制御する機器制御部と、 前記操作対象機器の状態に応じて前記操作デバイスの前記操作部を駆動する操作デバイス制御部とを有する制御装置。
【請求項13】
前記操作デバイス制御部は、前記操作デバイスの前記操作部の移動又は振動動作をユーザにより設定可能とされている請求項12記載の制御装置。
【請求項14】
前記操作対象機器は、カーナビゲーションシステムであり、
前記操作デバイス制御部は、前記カーナビゲーションシステムから供給される車両の進行方向の情報に応じて前記操作デバイスの前記操作部を移動又は振動させることにより、ユーザに車両の進行方向を通知する請求項12記載の制御装置。
【請求項15】
前記操作対象機器は、カーナビゲーションシステムであり、
前記操作デバイス制御部は、前記カーナビゲーションシステムからの目標位置までの距離情報に応じて前記操作デバイスの前記操作部の移動又は振動動作を異ならせる請求項12記載の制御装置。
【請求項16】
前記操作デバイス制御部は、前記操作対象機器に発行するコマンドに応じて前記操作デバイスの前記操作部を移動させることにより、ユーザに操作を学習させる請求項12記載の制御装置。
【請求項17】
コンピュータに、
操作部の操作方向に応じた操作信号を出力するとともに、該操作部が駆動可能とされた操作デバイスからの操作信号に基づいて該操作部の移動軌跡を検出する移動軌跡検出手順と、
前記移動軌跡検出手順で検出された前記操作部の移動軌跡に基づいて前記操作対象機器を制御する操作する制御手順とを実行させるコンピュータ読み取り可能な制御プログラム。
【請求項18】
コンピュータに、
操作部の操作方向に応じた操作信号を出力するとともに、該操作部が駆動可能とされた操作デバイスからの操作信号に基づいて前記操作部の操作方向を検出する操作方向検出手順と、
前記操作方向検出手順で検出された前記操作部の操作方向に基づいて表示装置に表示される操作対象機器を制御するための制御画面を切り換える画面切換制御手順とを実行させるコンピュータ読み取り可能な制御プログラム。
【請求項19】
コンピュータに、
操作部の操作方向に応じた操作信号を出力するとともに、該操作部が駆動可能とされた操作デバイスからの該操作信号を検出する操作信号検出手順と、
前記操作信号検出手順で検出された操作信号に応じて前記操作デバイスの前記操作部を駆動させる制御手順とを実行させるコンピュータ読み取り可能な制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−250793(P2008−250793A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−92823(P2007−92823)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】