説明

機器設置支援装置、機器設置支援方法、及び、プログラム

【課題】複数の機器を集中管理するための設定処理を支援するのに好適な機器設置支援装置等を提供する。
【解決手段】複数の無線基地局400と当該無線基地局400を介して無線通信を行う無線端末500と通信する複数の機器100の設置を支援する機器設置支援装置(システムコントローラ)200は、2つの無線基地局400を基点として、当該2つの無線基地局400からの距離に基づいて、他の無線基地局400の位置を測定し、無線端末500を移動させ、当該無線端末500の位置と測定された無線基地局400の位置との距離、及び、当該無線端末500と当該無線基地局400との間の無線伝搬時間に基づいて、当該無線端末500が移動した軌跡を生成し、軌跡に基づいて複数の機器100が設置された空間領域を特定し、無線端末500の位置と機器100が設置された設置位置とを対応付けて、空間領域上に当該機器100が設置された設置位置を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器設置支援装置、機器設置支援方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ビル等の施設において設置された、複数の機器(例えば、空調機器、照明機器、換気機器等)の動作を集中管理するシステムが知られている。複数の機器を集中管理するためには、システム上において機器を特定するアドレスと、当該機器が設置された位置と、を対応付けて記録する必要がある。例えば、特許文献1には、複数の機器から発信される各自己識別情報を、無線端末に取得し、機器を特定するアドレスと、当該機器が設置された位置と、を対応付けて記録する方法が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、機器の自己識別情報が記録されたRFID(Radio Frequency IDentification)タグを各機器に設置し、当該RFIDタグに記録された情報を無線端末により取得することにより、各機器が設置された位置を特定する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−010223号公報
【特許文献2】特開2007−003126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されている構成では、複数の機器が設置された位置を特定するために、基準となる無線端末の位置を特定する必要があり、複数の機器を集中管理するための設定処理が煩雑である。また、特許文献2に開示される構成では、機器が設置されたビル等の施設レイアウト図と各機器が設置された位置とを対応付けて、各機器が設置された位置を特定しているため、施設レイアウト図が必要である。このため、複数の機器を集中管理するための設定処理を、容易に行うための新たな手法が求められている。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、複数の機器を集中管理するための設定処理を支援するのに好適な機器設置支援装置、機器設置支援方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る機器設置支援装置は、
複数の無線基地局と、当該無線基地局を介して無線通信を行う無線端末と、通信する、複数の機器の設置を支援する機器設置支援装置であって、
前記複数の無線基地局のうち、2つの無線基地局を基点として、当該2つの無線基地局からの距離に基づいて、他の無線基地局の位置を測定する基地局位置測定部と、
前記無線端末を移動させ、当該移動させた無線端末と前記測定された無線基地局との間の無線電波強度、及び、当該無線端末と当該無線基地局との間の無線伝搬時間に基づいて、当該無線端末が移動した軌跡を生成する軌跡生成部と、
前記生成された軌跡に基づいて、前記複数の機器が設置された空間領域を特定する領域特定部と、
前記無線端末の位置と前記機器が設置された設置位置とを対応付けて、前記特定された空間領域上に、当該機器が設置された設置位置を設定する設定部と、を備える、
ことを特徴とする。
【0008】
本発明の第2の観点に係る機器設置支援方法は、
複数の無線基地局と、当該無線基地局を介して無線通信を行う無線端末と、通信するシステムにおける、複数の機器の設置を支援する機器設置支援方法であって、
前記複数の無線基地局のうち、2つの無線基地局を基点として、当該2つの無線基地局からの距離に基づいて、他の無線基地局の位置を測定し、
前記無線端末を移動させ、当該移動させた無線端末と前記測定された無線基地局との間の無線電波強度、及び、当該無線端末と当該無線基地局との間の無線伝搬時間に基づいて、当該無線端末が移動した軌跡を生成し、
前記生成された軌跡に基づいて、前記複数の機器が設置された空間領域を特定し、
前記無線端末の位置と前記機器が設置された設置位置とを対応付けて、前記特定された空間領域上に、当該機器が設置された設置位置を設定する、
ことを特徴とする。
【0009】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
複数の機器の設置を支援するプログラムであって、
複数の無線基地局と、当該無線基地局を介して無線通信を行う無線端末と、通信するコンピュータを、
前記複数の無線基地局のうち、2つの無線基地局を基点として、当該2つの無線基地局からの距離に基づいて、他の無線基地局の位置を測定する基地局位置測定部、
前記無線端末を移動させ、当該移動させた無線端末と前記測定された無線基地局との間の無線電波強度、及び、当該無線端末と当該無線基地局との間の無線伝搬時間に基づいて、当該無線端末が移動した軌跡を生成する軌跡生成部、
前記生成された軌跡に基づいて、前記複数の機器が設置された空間領域を特定する領域特定部、
前記無線端末の位置と前記機器が設置された設置位置とを対応付けて、前記特定された空間領域上に、当該機器が設置された設置位置を設定する設定部、として機能させる、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数の機器を集中管理するための設定処理を、容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態1に係る機器設置支援システムを示す図である。
【図2】システムコントローラの構成を示す図である。
【図3】無線端末の構成を示す図である。
【図4】位置測定処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】無線基地局の位置を測定する方法を説明するための図である。
【図6】レイアウト設定処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】軌跡を生成する方法を説明するための図である。
【図8】軌跡を修正する方法を説明するための図である。
【図9】機器設定処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】機器の設置位置を決定する方法を説明するための図である。
【図11】機器の設置位置を修正する方法を説明するための図である。
【図12】実施形態2に係る機器設置支援システムを示す図である。
【図13】実施形態2に係る位置測定処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】複数の軌跡を生成する方法を説明するための図である。
【図15】境界を特定する方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態1)
以下に本発明の実施形態を説明する。以下に記載する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0013】
本発明の実施形態1に係る機器設置支援システムは、機器を設置するためにユーザが予め行う、各機器のシステム上のアドレス(ID番号)と各機器の設置位置との対応付け作業を補助して、複数の機器をシステム上に容易に登録することを支援するシステムである。各機器をシステム上に登録することにより、所定のシステムコントローラによって集中的に複数の機器を制御(管理)できるようになる。本実施形態に係る機器設置支援システムは、図1に示すように、複数の機器100、システムコントローラ200、専用通信線300、複数の無線基地局400、無線端末500から構成される。機器設置支援システム1では、複数の機器100とシステムコントローラ200とが、専用通信線300で互いに通信(信号の送受信)が可能なように接続されている。また、無線基地局400を介して、システムコントローラ200と無線端末500とが、無線通信可能なように接続されている。機器設置支援システム1は、無線端末500から入力される情報、複数の機器100が設置された位置情報、及び、機器100が特定される自己識別情報(アドレス情報、ID番号情報)等を、対応付けることにより、システムコントローラ200によって複数の機器100を集中的に制御(管理)できるように設定を行うことを支援する。
【0014】
機器100は、例えば、空調機器、照明機器、換気機器等から構成される、任意の電気機器である。機器100は、ビル等の建物施設、家庭内の部屋の任意の位置に設置され、システムコントローラ200により集中制御される。
【0015】
システムコントローラ200は、複数の機器100を機器設置支援システム1上に登録する支援を行い、当該登録された複数の機器100の動作を制御するための制御装置(機器設置支援装置)である。システムコントローラ200は、機器設置支援システム1全体を統括的に制御し、複数の機器100が設置された設置位置、及び、当該機器100が特定される自己識別情報を対応付ける設定を行う。システムコントローラ200は、図2に示すように、制御部210、記憶部220、入力部230、表示部240、通信部250から構成される。
【0016】
制御部210は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理回路やワークエリアとなるRAM(Random Access Memory)、各種ドライバなどから構成され、システムコントローラ200の各部を制御するとともに、記憶部220に格納されている所定の動作プログラムに基づいて後述する各処理を実行する。システムコントローラ200の各構成は、それぞれ制御部210と接続されており、各構成間でのデータ授受などは制御部210を介しておこなわれる。また、制御部210は、例えば、RTC(Real Time Clock)等を備え、時間を計時(カウント)することにより、タイマーや時計として機能する。制御部210は、同図に示すように、基地局位置測定部211、軌跡生成部212、領域特定部213、設定部214から構成される。
【0017】
基地局位置測定部211は、複数の無線基地局400のうち、任意の2つの無線基地局400を抽出し、当該2つの無線基地局400を基点として、当該2つの無線基地局400以外の無線基地局400の位置を測定する。無線基地局400の位置を測定する方法は、後述する。
【0018】
軌跡生成部212は、無線端末500と無線基地局400との間の電波強度、及び、無線端末500と無線基地局400との間で無線通信が行われた際の無線伝搬時間に基づいて、無線端末500の位置を測定し、当該測定した複数の位置に基づいて、無線端末500が移動した軌跡を生成する。軌跡生成部212は、タイマーや時計を機能させて、所定の時間周期(例えば、1秒周期)ごとに、無線端末500が存在する位置を測定し、当該測定した無線端末500の複数の位置情報に基づいて、無線端末500が移動した軌跡を生成する。
【0019】
領域特定部213は、軌跡生成部212により生成された軌跡に基づいて、複数の機器100が設置された空間領域を特定する。ここで、空間領域とは、室内のレイアウト、部屋と部屋とを仕切る境界線、室内の形状、壁や柱の位置から特定される室内の領域等をいう。すなわち、領域特定部213は、部屋を仕切る境界位置(具体的には、壁、パーティション等の位置)や、室内の大きさを特定する。
【0020】
設定部214は、無線端末500の位置と機器100が設置された設置位置とを対応付けて、領域特定部213が特定した空間領域(室内レイアウト)上に、機器100が設置された設置位置を設定する。機器100の設置位置を設定する方法は、後述する。
【0021】
記憶部220は、例えば、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリなどといった所定の記憶装置から構成され、制御部210が実行する動作プログラム(アプリケーション)の他、各処理の実行に必要なデータや各処理の実行によって生成されたデータなどを格納する。
【0022】
記憶部220に格納される動作プログラムは、システムコントローラ200の基本動作を司る任意の基本プログラム(すなわち、OS(Operating System))などの他に、後述する各処理を実現するための動作プログラム(アプリケーションプログラムなど)が格納されている。システムコントローラ200による処理は、制御部210がこれらの動作プログラムを実行することで実現される。
【0023】
また、記憶部220は、機器100の自己識別情報、無線基地局400の自己識別情報を記憶する。また、記憶部220は、制御部210が動作することにより取得された情報を、適宜記憶する。
【0024】
入力部230は、ユーザからの指示を受け付けるための各種のキー、ボタン若しくはタッチパネル等を備え、制御部210への各種の指示やデータを入力する。
【0025】
表示部240は、例えば、ドットマトリクスタイプのLCD若しくは有機ELパネルとドライバ回路等を備え、任意の画像を表示する。表示部240は、複数の機器100が設置されている空間領域(レイアウト)を示す図面画像を表示し、当該図面画像上に、複数の機器100の位置を示す画像(アイコン)、無線基地局400の位置を示す画像(アイコン)、無線端末の位置を示す画像(アイコン)、無線端末500が移動した軌跡等を表示する。
【0026】
通信部250は、通信を行うためのインターフェース等を備え、所定のプロトコルに沿って、専用通信線300を通じて、複数の機器100とシステムコントローラ200との間で行われる通信の仲立ちをする。また、通信部250は、無線基地局400を介して、無線端末500とシステムコントローラ200との間で行われる無線通信の仲立ちをする。
【0027】
図1に戻って、専用通信線300は、有線あるいは無線の任意の通信経路である。専用通信線300は、機器100とシステムコントローラ200との間で、任意の信号を相互に伝送する。専用通信線300を介して、システムコントローラ200から機器100へ信号が伝送されることにより、機器100は、システムコントローラ200により集中制御される。
【0028】
無線基地局400は、システムコントローラ200と無線端末500との無線通信を中継する装置である。本実施形態では、無線基地局400を介して、システムコントローラ200と無線端末500との間で行われる無線通信は、UWB(Ultra Wide Band)方式が想定される。これは、UWB方式を用いて無線基地局400の位置や無線端末500の位置を検出する処理を行うと、位置精度が約±15cmと高く、位置検出を行う精度として十分なためである。後述する基地局の位置測定処理において、複数の無線基地局400の位置が測定される。なお、位置測定処理において、無線基地局400の位置を測定するために、少なくとも3つの無線基地局400が、機器設定支援システム1内に設置されている。
【0029】
無線端末500は、例えば、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等の無線通信機能を備える装置から構成され、複数の機器100が設置された空間領域内を、ユーザが持ち運ぶことにより自由に移動させることができる端末装置である。典型的には、無線端末500を所持するユーザが所定の空間領域(室内)を移動することにより、当該ユーザに所持された無線端末500も移動することとなる。無線端末500は、図3に示すように、端末制御部510、端末記憶部520、端末入力部530、端末表示部540、端末通信部550から構成される。
【0030】
端末制御部510は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理回路やワークエリアとなるRAM(Random Access Memory)、各種ドライバなどから構成され、無線端末500の各部を制御するとともに、端末記憶部520に格納されている所定の動作プログラムに基づいて後述する各処理を実行する。無線端末500の各構成は、それぞれ端末制御部510と接続されており、各構成間でのデータ授受などは端末制御部510を介しておこなわれる。また、端末制御部510は、例えば、RTC(Real Time Clock)等を備え、時間を計時(カウント)することにより、タイマーや時計として機能する。
【0031】
また、端末制御部510は、システムコントローラ200に対して、自無線端末500の位置の測定(検出)開始を促す開始要求、及び、測定終了を促す終了要求を送信する。また、無線端末500の位置を測定するための情報として、端末制御部510は、タイマーや時計を機能させて、複数の無線基地局400と無線端末500との間の電波伝搬時間や電波強度を測定し、当該情報をシステムコントローラ200に送信する。
【0032】
端末記憶部520は、例えば、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリなどといった所定の記憶装置から構成され、端末制御部510が実行する動作プログラム(アプリケーション)の他、各処理の実行に必要なデータや各処理の実行によって取得又は生成されたデータなどを格納する。無線端末500による処理は、端末記憶部520に記憶された動作プログラムを端末制御部510が実行することで実現される。
【0033】
端末入力部530は、ユーザからの指示を受け付けるための各種のキー、ボタン若しくはタッチパネル等を備え、端末制御部510への各種の指示やデータを入力する。端末入力部530は、ユーザから、無線端末500の位置を測定(検出)する処理を開始する旨の要求、終了する旨の要求を受け付ける。そして、これらの要求が、端末通信部550を介して、システムコントローラ200に送信される。また、端末入力部530は、軌跡やレイアウト情報を修正するための要求を受け付ける。
【0034】
端末表示部540は、例えば、ドットマトリクスタイプのLCD若しくは有機ELパネルとドライバ回路等を備え、任意の画像を表示する。端末表示部540は、システムコントローラ200から送信される、無線端末500の位置情報や、機器100が設置された部屋のレイアウト情報を表示する。
【0035】
端末通信部550は、通信を行うためのインターフェース等を備え、所定のプロトコルに沿って、無線基地局400を介して、システムコントローラ200と無線端末500との間で行われる無線通信の仲立ちをする。
【0036】
次に、図1及び図2に示すシステムコントローラ200の動作について説明する。システムコントローラ200が実行する処理は、無線基地局400が設置された位置を測定する位置測定処理、複数の機器100が設置された空間領域(室内のレイアウト)を設定するレイアウト設定処理、及び、機器100の設置位置を設定する機器設定処理の3つに大別される。まず、位置測定処理について、図4及び図5を参照して説明する。
【0037】
システムコントローラ200は、複数の無線基地局400が設置された後、ユーザに対して位置測定操作を行うように促して、当該ユーザからの何らかの入力操作を受け付けると、当該無線基地局400の位置を測定する位置測定処理を開始する。
【0038】
まず、制御部210は、ユーザに対して、無線基地局400の位置を測定するための基点となる無線基地局401を設定するよう促す。そして、制御部210は、入力部230を制御して、又は、通信部250を制御して無線端末500から情報を受信して、基点となる無線基地局401を受け付けて、当該無線基地局401を基点として設定する(ステップS101)。図5に示すように、制御部210は、受け付けた無線基地局401における基点の座標を、X軸とY軸との交点座標(0,0)として設定する。
【0039】
次に、制御部210は、入力部230等を制御して、基点となっている無線基地局401とは異なる、基点の無線基地局401に対応する無線基地局402を受け付けて、当該無線基地局402を対応点として設定する(ステップS102)。無線基地局401と当該無線基地局401に対応する無線基地局402との距離がDabの場合、制御部210は、無線基地局402における対応点の座標がX軸上となるように設定し、当該対応点の座標を(Dab,0)として設定する。
【0040】
ここで、無線基地局402の設定については、無線基地局401と無線基地局402とが結ばれる直線(軸)に対し、位置を測定する無線基地局403が、直線のいずれか一方となるように、無線基地局402を設定することが好ましい。これは、位置測定処理の計算処理負担を軽減することができるためである。このため、典型的には、無線基地局400が設置された室内の角や壁側に位置する無線基地局400を、基点となる無線基地局401や、基点に対応する無線基地局402として設定する。
【0041】
次に、制御部210は、基地局位置測定部211を制御することにより、基点となる無線基地局401の位置と、当該基点に対応する無線基地局402の位置とに基づいて、他の無線基地局403の位置を測定する(ステップS103)。図5に示すように、まず、制御部210は、基点(0,0)を中心とする半径R1の円と、対応点(Dab,0)を中心とする半径R2の円と、を描く。次に、制御部210は、2つの円が交わる交点を求め、当該交点と基点と対応点との3点を結ぶ三角形を描く。そして、制御部210は、3辺の長さ(Dab,R1,R2)が定まった三角形から、交点の座標(X1,Y1)を求める。この交点の座標(X1,Y1)が、無線基地局402の位置となる。
【0042】
次に、制御部210は、位置を測定していない無線基地局403があるか否かを判別する(ステップS104)。
【0043】
位置を測定していない無線基地局403がある場合(ステップS104;Yes)、制御部210は、位置を測定していない無線基地局403の位置を測定する(ステップS103)。制御部210は、交点の座標(X1,Y1)を求めるのと同様に、交点の座標(X2,Y2)、(X3,Y3)、(X4,Y4)を求め、当該交点の座標を無線基地局403の位置と定める。ステップS103〜S104の処理が繰り返されることにより、すべての無線基地局403の位置が測定される。
【0044】
一方、位置を測定していない無線基地局403がない場合(ステップS104;No)、制御部210は、位置を測定すべき無線基地局403がないものとして、本処理を終了する。
【0045】
以上の処理により、基点となる無線基地局401と当該基点に対応する無線基地局402とを設定することにより、機器設定支援システム1内に設置されているすべての無線基地局400の位置を測定することができる。
【0046】
次に、複数の機器100が設置された室内のレイアウトを設定するレイアウト設定処理について、図6及び図7を参照して、説明する。
【0047】
システムコントローラ200は、無線基地局400の位置を測定する位置測定処理の終了後に、本処理を開始する。
【0048】
まず、制御部210は、無線端末500から、当該無線端末500の位置測定を開始する要求があるか否かを判別する(ステップS201)。
【0049】
開始要求がない場合(ステップS201;No)、所定時間待機した後、制御部210は、無線端末500から、当該無線端末500の位置測定を開始する要求があるか否かを再び判別する(ステップS201)。
【0050】
開始要求がある場合(ステップS201;Yes)、制御部210は、複数の無線基地局400と無線端末500との間の電波強度及び電波伝搬時間に基づいて、無線端末500の位置を測定する(ステップS202)。なお、無線端末500の位置を検出する処理は、例えば、無線通信の電波強度が距離のn乗に比例すること利用した方法、電波伝搬時間を利用した方法、三辺測量法、特開2005−318553号公報等に記載される手法が用いられる。
【0051】
次に、制御部210は、ステップS202において測定された無線端末500の位置を記録していく(ステップS203)。
【0052】
次に、制御部210は、無線端末500から、当該無線端末500の位置測定を終了する要求があるか否かを判別する(ステップS204)。
【0053】
終了要求がない場合(ステップS204;No)、制御部210は、無線端末500の位置を測定し続ける(ステップS202)。
【0054】
ここで、ステップS202からステップS204の処理を実施する際、図7に示すように、ユーザは、無線基地局400が設置された室内の外周600に沿って、無線端末500を移動させる。無線端末500を所持したユーザが移動すると、ユーザの移動に伴って無線端末500も移動していく。ステップS202における無線端末500の位置測定の処理は、所定の時間周期(例えば、1秒周期)ごとに実施される。移動していく無線端末500の位置が、所定の時間周期ごとに測定されると、測定された複数の位置から無線端末500が移動した軌跡601を求めることができる。そして、無線端末400が移動した始点から終点までの経路が軌跡601となり、空間領域(レイアウト)は当該軌跡601により囲まれた領域で示される。
【0055】
終了要求がある場合(ステップS204;Yes)、制御部210は、軌跡生成部212を制御して、ステップS202からステップS204において測定された、無線端末500の複数の位置に基づいて、無線端末500が移動した軌跡601を生成する(ステップS205)。軌跡601は、ユーザが室内の外周600に沿って移動することにより求められたものであるため、軌跡601と空間領域の外周600とは、ほぼ一致した形状となる。このため、外周600と形状がほぼ一致する軌跡601を、室内の境界位置や大きさを示す空間領域(レイアウト)として使用することができる。
【0056】
次に、制御部210は、領域特定部213を制御して、生成した軌跡601に基づいて、複数の機器100が設置された部屋のレイアウトを特定(生成)し、当該レイアウトを示す画面を表示する(ステップS206)。軌跡601の形状と機器100が設置された部屋の外周600の形状とがほぼ一致するため、制御部210は、軌跡601の形状と一致する部屋のレイアウトを生成することにより、複数の機器100が設置された部屋の空間領域(レイアウト)を特定する。また、制御部210は、通信部250を介して、軌跡601やレイアウトを無線端末500に送信し、無線端末500は、送信された情報を表示する。これにより、ユーザは、軌跡601や室内のレイアウトを視認することができる。
【0057】
次に、制御部210は、入力部230を制御して、又は、通信部250を制御して無線端末500から情報を受信して、レイアウトを修正する旨のユーザからの修正要求があるか否かを判別する(ステップS207)。
【0058】
レイアウトの修正要求がある場合(ステップS207;Yes)、制御部210は、入力部230等を制御して、ユーザからの修正指示を受け付ける(ステップS208)。図8に示すように、軌跡601の形状が外周600の形状と一致せずに、ある無線基地局403が軌跡601の外部にある場合、ユーザは、修正を行いたい軌跡601(軌跡のアイコン)を操作(例えば、ドラッグ、ドロップ)することにより、軌跡601を適宜修正することができる。
【0059】
そして、レイアウトの修正が終了すると、本処理は終了する。また、レイアウトの修正要求がない場合(ステップS207;No)、レイアウトの設定が終了したものとして、本処理は終了する。
【0060】
以上の処理により、無線端末500が移動した軌跡601に基づいて、複数の機器100が設置された室内のレイアウトを自動的に設定することができる。
【0061】
次に、機器100の設置位置を設定する機器設定処理について、図9及び図10を参照して、説明する。
【0062】
システムコントローラ200は、レイアウト設定処理の終了後に、本処理を開始する。
【0063】
まず、制御部210は、機器設置支援システム1が備える複数の機器100のうちから、任意の機器100を抽出する(ステップS301)。制御部210は、例えば、機器100が備えるID番号の順番に、各機器100を抽出する。
【0064】
次に、制御部210は、抽出した機器100が設置された設置位置に、無線端末500を移動させることを要求する(ステップS302)。制御部210は、機器101を抽出し(ステップS301)、当該機器101が設置された設置位置に、無線端末500を移動させることをユーザに要求することにより(ステップS302)、ユーザは、機器101が設置された設置位置に無線端末500を移動させる。制御部210は、通信部250を制御して無線端末500に情報を送信し、無線端末500を所持するユーザは、無線端末500が受信した情報を視認しながら機器101が設置された設置位置まで、無線端末500を移動させる。
【0065】
次に、制御部210は、無線端末500の位置を検出(測定)する(ステップS303)。なお、無線端末500の位置を測定(検出)する方法は、図6のステップS202と同様の処理である。
【0066】
次に、制御部210は、測定した無線端末500の位置を、機器100が設置された設置位置と決定する(ステップS304)。図10では、機器101が設置された設置位置まで無線端末500をユーザが移動させて、当該設置位置において、制御部210が無線端末500の位置を検出している。このため、無線端末500が検出された位置と、機器101が設置された設置位置とは、一致することとなる。このため、制御部210は、無線端末500が検出された位置と機器101が設置された設置位置とが同一であるとして、無線端末500が検出された位置を機器100の設置位置と決定する。これにより、機器100の自己識別情報(ID)と当該機器100が設置された設置位置とを対応付けることができる。
【0067】
次に、制御部210は、抽出すべき他の機器100があるか否かを判別する(ステップS305)。
【0068】
他の機器100がある場合(ステップS305;Yes)、制御部210は、機器設置支援システム1が備える複数の機器100のうちから、抽出を行っていない機器100を抽出する(ステップS301)。機器101をすでに抽出している場合には、制御部210は、機器101以外の機器102〜105のいずれかを抽出する。そして、ステップS301〜S305の処理が繰り返されることにより、すべての機器100の設置位置が決定される。
【0069】
一方、他の機器100がない場合(ステップS305;No)、すべての機器100を抽出したものとして、制御部210は、設定部214を制御して、機器100の設置位置を表した画像を出力する(ステップS306)。図10に示すように、制御部210は、機器100(機器101〜105)が設置された室内のレイアウト(外周600の画像)を表示し、さらに、設置位置が決定された機器100の画像(機器101〜105の画像)を表示する。制御部210は、通信部250を介して、画像情報を無線端末500に送信し、無線端末500は、送信された画像情報を表示する。これにより、ユーザは、機器100が設置された設置位置を示す画像を視認することによって、各機器100の設置位置を確認することができる。
【0070】
次に、制御部210は、入力部230を制御して、又は、通信部250を制御して無線端末500から情報を受信して、機器100の設置位置を修正する旨のユーザからの修正要求があるか否かを判別する(ステップS307)。
【0071】
設置位置の修正要求がある場合(ステップS307;Yes)、制御部210は、入力部230等を制御して、ユーザからの修正指示を受け付ける(ステップS308)。図11に示すように、無線端末500の位置と機器104の設置位置とが一致しない場合、ユーザは、修正を行いたい機器104(機器のアイコン)を操作(例えば、ドラッグ、ドロップ)することにより、機器104の設置位置を適宜修正することができる。
【0072】
そして、機器100の設置位置の修正が終了すると、本処理は終了する。また、設置位置の修正要求がない場合(ステップS307;No)、機器100の設置位置の設定が終了したものとして、本処理は終了する。
【0073】
以上の処理により、無線端末500を検出した位置が、機器100の設置位置となるため、機器100の設置位置を自動的に設定することができる。また、機器100の自己識別情報(ID)と当該機器100の設置位置とを対応付けることができる。
【0074】
以上説明したように、無線端末500が移動した軌跡601に基づいて、機器100が設置された室内のレイアウトを自動的に設定することができる。そして、当該レイアウト上に、機器100の自己識別情報(ID)と当該機器100の設置位置とが対応付けられた、機器100の設置位置を表示することができる。このため、機器100を設置するための負荷を軽減することができ、また、設置の際の人為的なミスを削減することもできる。
【0075】
(実施形態2)
実施形態1に係る機器設置支援システム1では、無線基地局400が独立して存在する場合について説明した。本実施形態では、機器100が無線基地局400を備える(兼ねる)場合について説明する。なお、実施形態1に係る機器設置支援システム1と同様の構成、動作については、説明を適宜省略する。
【0076】
図12は、本発明の実施形態2に係る機器設置支援システム2を示す図である。機器設置支援システム2は、同図に示すように、無線基地局400を備える複数の機器100、システムコントローラ200、専用通信線300、無線端末500から構成される。システムコントローラ200と無線端末500とは、実施形態1と同様に、無線基地局400を介して、無線通信可能なように接続されている。
【0077】
記憶部220は、無線基地局400の自己識別情報(ID)と、当該無線基地局400を備える機器100の自己識別情報(ID)との対応を、予め記憶している。これにより、無線基地局400が特定されると、当該無線基地局40を備える機器100を特定することができる。
【0078】
本実施形態では、機器100が無線基地局400を備えるため、測定された無線基地局400の位置が、機器100が設置された設置位置となる。このため、システムコントローラ200は、図9に示す機器設置処理を実施することなく、機器100の設置位置を決定することができる。次に、本実施形態に係る機器100の設置位置を設定(測定)する処理について、図13を参照して、説明する。
【0079】
ここで、ステップS101〜S104の処理は、実施形態1と同様の動作であるため、説明を省略する。実施形態1では、位置を測定していない無線基地局400がない場合(ステップS104;No)には本処理を終了するが、本実施形態では本処理を終了せずに、機器100の設置位置を表示する(ステップS306)。これは、無線基地局400の設置位置と機器100の設置位置とが一致するため、ステップS103において測定した無線基地局400の位置を、機器100の設置位置として決定することができるためである。なお、ステップS306〜S308の処理は、実施形態1と同様の動作であるため、説明を省略する。
【0080】
以上の処理により、無線基地局400を設置するコストを削減することができる。また、無線基地局400の位置を検出することにより、機器10の設置位置を検出することができる。また、機器100の設置位置を検出することにより、機器100の自己識別情報(ID)と当該機器100の設置位置とを対応付けることができる。このため、本実施形態では、無線基地局400を設置する負担を軽減することができる。また、機器100の設置位置を測定する処理を簡略化することができる。
【0081】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。
【0082】
機器設置支援システム1、2が備える機器100の台数は任意である。また、機器設置支援システム1、2が備える無線基地局400の台数は任意である。また、無線端末500の台数は任意である。
【0083】
無線基地局400の設置位置は任意である。実施形態2では、機器100が無線基地局400を備えているが、すべての機器100が無線基地局400を備える必要はなく、また、独立した無線基地局400があってもよい。
【0084】
無線基地局400を介して、システムコントローラ200と無線端末500との間で行われる無線通信は、無線基地局400の位置や無線端末500の位置を測定(検出)できる任意の無線通信であってもよい。
【0085】
また、無線基地局400及び無線端末500は、GPS(Global Positioning System)機能を備えることもできる。そして、システムコントローラ200は、GPS機能を用いて、無線基地局400及び無線端末500の位置を測定することもできる。
【0086】
位置測定処理において、無線基地局400が2つ以下の場合、又は、無線基地局400が直線上に設置されている場合、三辺測量法により、無線基地局400の設置位置を検出することができない。このような場合、無線基地局400が1つの直線上に並ばないように、新たな無線基地局400を設置することもできる。これにより、上述した位置測定処理により、無線基地局400の位置を測定(検出)することができる。
【0087】
軌跡生成部212は、室内の任意の場所を移動した無線端末500の位置に基づいて、軌跡601を生成することもできる。図14では、無線端末500は、室内の外周600以外の場所を移動している。軌跡生成部212は、無線端末500が移動した位置を測定(検出)し、当該測定した複数の位置に基づいて、軌跡601を生成する。そして、領域特定部213は、軌跡生成部212が生成した軌跡601に基づいて、任意の領域を特定することもできる。図15では、3つの軌跡601から3つの領域が特定されて、室内を仕切る境界602が特定されている。ユーザは、無線端末500を任意の場所に移動させることができるため、軌跡生成部212は、無線端末500が移動した位置に基づいて、任意の軌跡を生成することができる。このため、ユーザは、無線端末500を移動させることにより、1つの部屋をユーザが所望する複数の領域に分割することもできる。
【0088】
システムコントローラ200が実施する処理を、無線端末500が実施することもできる。
【0089】
また、無線端末500は、温度センサ、湿度センサ、照度センサ、COセンサ等の各種センサを備えることもできる。無線端末500は、各種センサを制御して温度等の情報を取得し、当該情報を無線基地局400を介してシステムコントローラに送信する。そして、システムコントローラ200は、無線端末500から送信された温度等の情報に基づいて、複数の機器100の動作を制御することもできる。
【0090】
無線端末500を、ユーザによってではなく、室内を自動で巡回する装置を用いて移動させることもできる。
【0091】
その他、前記のハードウエェア構成やフローチャートは一例であり、任意に変更および修正が可能である。
【0092】
制御部210、記憶部220、入力部230、表示部240、通信部250等などから構成されるシステムコントローラ200の処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。たとえば、前記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM等)に格納して配布し、当該コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、前記の処理を実行するシステムコントローラ200を構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に当該コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロード等することでシステムコントローラ200を構成してもよい。
【0093】
また、システムコントローラ200の機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
【0094】
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。たとえば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS; Bulletin Board System)に前記コンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介して前記コンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前記の処理を実行できるように構成してもよい。
【符号の説明】
【0095】
1、2 機器設置支援システム
100(101〜105) 機器
200 システムコントローラ(機器設置支援装置)
210 制御部
211 基地局位置測定部
212 軌跡生成部
213 領域特定部
214 設定部
220 記憶部
230 入力部
240 表示部
250 通信部
300 専用通信線
400(401〜403) 無線基地局
500 無線端末
510 端末制御部
520 端末記憶部
530 端末入力部
540 端末表示部
550 端末通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の無線基地局と、当該無線基地局を介して無線通信を行う無線端末と、通信する、複数の機器の設置を支援する機器設置支援装置であって、
前記複数の無線基地局のうち、2つの無線基地局を基点として、当該2つの無線基地局からの距離に基づいて、他の無線基地局の位置を測定する基地局位置測定部と、
前記無線端末を移動させ、当該移動させた無線端末と前記測定された無線基地局との間の無線電波強度、及び、当該無線端末と当該無線基地局との間の無線伝搬時間に基づいて、当該無線端末が移動した軌跡を生成する軌跡生成部と、
前記生成された軌跡に基づいて、前記複数の機器が設置された空間領域を特定する領域特定部と、
前記無線端末の位置と前記機器が設置された設置位置とを対応付けて、前記特定された空間領域上に、当該機器が設置された設置位置を設定する設定部と、を備える、
ことを特徴とする機器設置支援装置。
【請求項2】
前記空間領域は、前記無線端末が移動した始点から終点までの軌跡により囲まれた領域である、
ことを特徴とする請求項1に記載の機器設置支援装置。
【請求項3】
前記無線端末は、前記空間領域の内周に沿って移動する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の機器設置支援装置。
【請求項4】
前記設定された機器の設置位置を、前記特定された空間領域上に表示する表示部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の機器設置支援装置。
【請求項5】
前記機器が、前記無線基地局を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の機器設置支援装置。
【請求項6】
前記無線通信は、UWB(Ultra Wide Band)方式である、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の機器設置支援装置。
【請求項7】
複数の無線基地局と、当該無線基地局を介して無線通信を行う無線端末と、通信するシステムにおける、複数の機器の設置を支援する機器設置支援方法であって、
前記複数の無線基地局のうち、2つの無線基地局を基点として、当該2つの無線基地局からの距離に基づいて、他の無線基地局の位置を測定し、
前記無線端末を移動させ、当該移動させた無線端末と前記測定された無線基地局との間の無線電波強度、及び、当該無線端末と当該無線基地局との間の無線伝搬時間に基づいて、当該無線端末が移動した軌跡を生成し、
前記生成された軌跡に基づいて、前記複数の機器が設置された空間領域を特定し、
前記無線端末の位置と前記機器が設置された設置位置とを対応付けて、前記特定された空間領域上に、当該機器が設置された設置位置を設定する、
ことを特徴とする機器設置支援方法。
【請求項8】
複数の機器の設置を支援するプログラムであって、
複数の無線基地局と、当該無線基地局を介して無線通信を行う無線端末と、通信するコンピュータを、
前記複数の無線基地局のうち、2つの無線基地局を基点として、当該2つの無線基地局からの距離に基づいて、他の無線基地局の位置を測定する基地局位置測定部、
前記無線端末を移動させ、当該移動させた無線端末と前記測定された無線基地局との間の無線電波強度、及び、当該無線端末と当該無線基地局との間の無線伝搬時間に基づいて、当該無線端末が移動した軌跡を生成する軌跡生成部、
前記生成された軌跡に基づいて、前記複数の機器が設置された空間領域を特定する領域特定部、
前記無線端末の位置と前記機器が設置された設置位置とを対応付けて、前記特定された空間領域上に、当該機器が設置された設置位置を設定する設定部、として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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