機器電源管理システム及び機器電源管理プログラム
【課題】
周辺機器の電源の切り忘れなどを防止するための制御を行う機器電源管理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
端末は、ネットワークに接続して使用されている周辺機器に対して行った制御の内容を示す機器制御情報を管理サーバに送信する。管理サーバは、取得した機器制御情報に基づいて端末と周辺機器との関係を示す関係情報を生成し保存する。さらに管理サーバは端末の電源情報も取得し関係情報と共に保存する。管理サーバは、取得した関係情報と電源情報とに基づいて、端末の周辺機器に対する電源操作の必要性を判定し、判定結果に応じて制御を行う。
周辺機器の電源の切り忘れなどを防止するための制御を行う機器電源管理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
端末は、ネットワークに接続して使用されている周辺機器に対して行った制御の内容を示す機器制御情報を管理サーバに送信する。管理サーバは、取得した機器制御情報に基づいて端末と周辺機器との関係を示す関係情報を生成し保存する。さらに管理サーバは端末の電源情報も取得し関係情報と共に保存する。管理サーバは、取得した関係情報と電源情報とに基づいて、端末の周辺機器に対する電源操作の必要性を判定し、判定結果に応じて制御を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器の電源管理に関し、特にコンピュータで使用される周辺機器の電源状態を管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザがコンピュータ端末を使用する際、プリンタ等の周辺機器を接続して使用することが多い。多くの周辺機器は電源スイッチを備えており、コンピュータ端末本体の電源オンオフに関係なく、独立して電源制御を行うことができる構成となっている。このため、ユーザがコンピュータ端末の使用後に周辺機器の電源を切り忘れることがある。よって、無駄な電力を消費してしまうという問題点がある
【0003】
例えば、ユーザがコンピュータ端末の電源を切る操作を行った場合に、コンピュータ端末に内蔵されている電源監視手段が、接続されている周辺機器の電源の状態を確認し、確認した結果をコンピュータ端末のディスプレイ上に表示する技術がある。これにより、ユーザに注意喚起することができ、電源の切り忘れを防止することが可能となる。(特許文献1参照)
【0004】
また、家屋内に設置された各種機器の電源を制御する電源制御装置において、予め記憶されたユーザのスケジュール情報に基づいて、各種機器の電源の投入及び遮断を制御することにより、各種機器の未使用時の待機電力を減少させるという技術もある。(特許文献2参照)
【0005】
【特許文献1】特開平8−87357号公報(第2−3頁、第1、3図)
【特許文献2】特開2004−110455号公報(第5−8頁、第1−4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
企業では、複数台のコンピュータ端末が一台の周辺機器を共有する場合や、一台のコンピュータ端末が複数台の周辺機器を使用する場合がある。引用文献1の技術では、特定の端末と特定の周辺機器とが一対一の関係で接続されていることが必要であり、一台の周辺機器を複数の端末で共有していたとしても、予め定められた端末一台に対してのみ、周辺機器の電源情報が通知されることになる。しかし、企業等における多対一や多対多の接続環境では、どの端末に周辺機器の電源情報を通知したらよいかを設定することは手間がかかるという問題がある。
【0007】
引用文献2の技術では、家庭内に設置された各種機器という複数の機器に対する制御について記載されている。しかし、対するユーザ側は予めスケジュールを登録した特定の者に限られるため、一対多の関係での接続となっている。そのため、引用文献2の技術においても、ユーザが不特定多数となるような接続環境には対応できていない。
【0008】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消することを課題とする。具体的には、複数のコンピュータ端末と複数の周辺機器とがネットワークを介して接続され、その周辺機器を共有して使用することができるネットワーク環境において、その周辺機器の電源の切り忘れを防止するシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明の機器電源管理システムは、端末から周辺機器に対する制御情報とその端末の識別情報とを含む機器制御情報を取得する機器制御情報取得部と、端末の電源状態の変化を示す電源情報を取得する端末電源情報取得部と、周辺機器と端末とを関係づけた関係情報を記憶する関係情報記憶部と、機器制御情報に基づき関係情報を生成し、関係情報記憶部に保存する関係情報生成部と、関係情報記憶部の関係情報と取得した端末の電源情報とに基づき、その端末の周辺機器に対する電源操作の必要性を判定する判定部と、判定した結果に応じて制御を行う制御部と、を備えている。
【0010】
本発明のように構成することにより、端末と周辺機器との関係を示す情報を保存することができる。さらに、端末の電源情報を取得することで、その端末と関係する周辺機器を検索し、関係する周辺機器への電源操作の必要性を判定することができる。これにより、あらかじめ端末と周辺機器との使用関係が固定的に決められていないネットワーク環境であっても、端末の周辺機器に対する制御状況及び端末の電源状況の変化に応じて端末と周辺機器との使用関係が都度生成されるため、周辺機器の電源の切り忘れを防止することができる。
【0011】
本発明における周辺機器とは、ネットワークを介して共用される機器のことをいう。具体的には、サーバ、ネットワークドライバ、またはネットワーク通信装置(ルータ、HUB、モデム、ターミナルアダプタ等)がある。さらに、ネットワーク通信機能を有するプリンタ、プロジェクタ、FAX、またはカメラ等も対象の一つである。
【0012】
本発明における機器制御情報とは、どの端末がどの周辺機器に対してどういう操作制御を行ったのかを示す情報である。
【0013】
本発明における関係情報とは、端末と周辺機器との関係を示す情報のことである。ここでいう「関係」は、端末と周辺機器との間の使用もしくは使用が予測される関係、直接使用しないが管理を行っている関係、または設置場所が接近している関係等、端末と周辺機器との間において何かしらの繋がりが見出せるという概念の言葉として用いている。
【0014】
本発明の機器電源管理システムにおける関係情報生成部はさらに、取得した機器制御情報に基づいて周辺機器の利用度を算出し、算出した利用度に応じてその周辺機器と端末との関係情報を生成するという構成としてもよい。
【0015】
本発明のように構成することにより、ある周辺機器に対して、当該周辺機器をよく使用する端末なのか、一時的に使用しただけの端末なのかという情報(以下、「利用度」という)も考慮されるため、生成される関係情報の精度が向上する。
【0016】
本発明における利用度とは、端末が特定の周辺機器をどの程度使用しているのかを指し示す指標値のことをいう。
【0017】
本発明の機器電源管理システムはさらに、端末における操作を示す操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得部を備え、関係情報生成部は、機器制御情報に基づいて操作ログ情報を検索することによって周辺機器に関係する端末を特定し、関係情報を生成するという構成としてもよい。
【0018】
本発明のように構成することにより、端末の使用方法に応じて周辺機器と端末との関係情報が生成される。すなわち、端末が周辺機器を使用した場合、実際にその周辺機器を使用しなかった端末であっても周辺機器を使用した端末と同じような操作をしていると、関連する端末であるとして関係情報が生成されることになる。このため、その周辺機器を使用する可能性のある端末を含む関係情報を生成することが可能となる。
【0019】
本発明における操作ログ情報とは、端末において、ユーザの操作やアプリケーションの指示によって発生した通知・要求に従って実行した処理の履歴を示す情報のことをいう。
【0020】
本発明の機器電源管理システムはさらに、端末の識別情報とその端末の属性情報を関連付けた端末情報を記憶する端末情報記憶部を備え、関係情報生成部は、機器制御情報に含まれる端末の識別情報に従って、その端末の属性情報を端末情報記憶部から取得し、その属性情報と関連する属性情報を含む端末情報を検索することで、周辺機器に関する端末を特定し、関係情報を生成するという構成としてもよい。
【0021】
本発明のように構成することにより、ある端末が周辺機器を使用すると、その端末と同じ部署に所属している端末や同じエリアに設置されている端末等であれば、それらの端末が同じ周辺機器を使用する可能性が高いと判断され、実際にその周辺機器を使用していなくても、関係する端末であるとして関係情報が生成される。すなわち、端末の属性情報に応じて、当該周辺機器を使用する可能性のある端末を含む関係情報を生成することが可能となる。
【0022】
本発明における属性情報とは、端末の所属または所在等の特性や特徴を示す情報のことをいう。
【0023】
本発明の機器電源管理システムにおける関係情報生成部はさらに、端末情報を特定した結果に基づき、端末と検索された端末との関連度を算出し、その関連度に応じて周辺機器に関係する端末の関係情報を生成するという構成としてもよい。
【0024】
本発明のように構成することにより、端末と検索された端末とがどの程度関連しているのかという情報も考慮されるため、生成される関係情報の精度が向上する。
【0025】
本発明における関連度とは、端末と検索された端末との間において、その操作、または属性について、その関連している度合いを指し示す指標値のことをいう。
【0026】
また、本発明のプログラムをコンピュータ端末に読み込ませて実行することで、上述の本発明を実現させることも可能である。つまり、周辺機器と端末とを関係付けた関係情報を記憶する関係情報記憶部を備える機器電源管理システムのための機器電源管理プログラムであって、端末から周辺機器に対する制御とその端末の識別情報とを含む機器制御情報を取得する機器制御情報取得機能と、端末の電源状態の変化を示す電源情報を取得する端末電源情報取得機能と、機器制御情報に基づき前記関係情報を生成し、関係情報記憶部に保存する関係情報生成機能と、関係情報と取得した端末の電源情報に基づき、その端末の周辺機器に対する電源操作の必要性を判定する判定機能と、判定結果に応じて制御を行う制御機能と、をコンピュータに実現させる機器電源管理プログラムとして構成してもよい。
【0027】
この機器電源管理プログラムも、上述の機器電源管理システムと同様の作用効果を伴うものであり、上述した種々の特徴構成を備えることもできる。
【発明の効果】
【0028】
上述のように構成された本発明によれば、端末の周辺機器に対する機器制御情報に基づいて周辺機器と端末の関係情報を生成し、その関係情報と端末の電源情報とに基づいて、周辺機器に対する電源操作の必要性を判定することによって、あらかじめ端末と周辺機器との管理関係が決められていない環境でも、周辺機器の電源の切り忘れを防止に関する処理を行うことができるという効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の機器電源管理システムの全体の構成図を示す。本発明は図1に示すように、機器電源管理サーバA(以下、「管理サーバA」という)が、通信ネットワークN(以下、「ネットワークN」という)を介して、複数のクライアント端末B(以下、「端末B」という)及び複数の周辺機器Cと接続されるという形で構成されている。
【0030】
ネットワークNは、企業や学校等の限られた施設内において情報を物理的に送るケーブルと、LANスイッチやハブ等でなる中継機器を備えたCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)方式のイーサネット(Ethernet)(商標)型のLANとして構成されたものであるが、このネットワークNとしてイーサネット型のLAN以外に、インターネットの技術を用いたイントラネットで構築されたものや、WAN(Wide Area Network)の技術によって構築されるものでも良い。
【0031】
図2は、管理サーバAのハードウェア構成の一例を模式的に示す。管理サーバAは、プログラムの演算処理を実行するCPU等の演算装置1と、情報を記憶するRAMやハードディスク等の記憶装置2と、演算装置1の処理結果や記憶装置2に記憶する情報をインターネットやLAN等のネットワークを介して送受信する通信装置5とを少なくとも有している。端末上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュール等)が演算装置1に読み込まれることでその処理が実行される。各機能は、記憶装置2に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置2から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置1における処理に用いる。
【0032】
管理サーバAは、必要に応じてディスプレイ(画面)等の表示装置3と、キーボードやマウスやテンキー等の入力装置4とを備えた構成としても良い。また、管理サーバAは、複数の端末またはサーバに、その機能が分散配置されていても良い。
【0033】
端末Bのハードウェア構成は管理サーバAとほぼ同様で、図2に示したとおり、演算装置1と、記憶装置2と、表示装置3と、入力装置4と、通信装置5とを有している。
【0034】
周辺機器Cのハードウェア構成は特に図示しないが、演算装置1と通信装置5とは少なくとも有した形で構成される。
【0035】
図3は、本発明の機器電源管理システムを構成する管理サーバAと端末Bと周辺機器Cの機能ブロック図を示す。本発明における各構成部及び各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上同一の領域を為していても良い。
【0036】
管理サーバAの内部には、ネットワークNを介して端末B及び周辺機器Cと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F10、端末Bが行った周辺機器Cに対する制御を示す機器制御情報を取得する機器制御情報取得部11、取得した機器制御情報から関係情報を生成する関係情報生成部12、生成した関係情報を保存する関係情報記憶部13、端末の電源情報を取得する端末電源情報取得部14、周辺機器の電源情報を取得する機器電源情報取得部17、保存した関係情報と取得した電源情報から電源操作の必要性を判定する判定部15、判定結果に応じて制御を行う制御部16を備えている。
【0037】
端末Bの内部には、ネットワークNを介して管理サーバA及び周辺機器Cと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F20、周辺機器Cに対して制御を行う制御指示部21、周辺機器Cを制御制御した内容を表す機器制御情報を生成し管理サーバAに送信する機器制御情報送信部22、端末Bの電源状態を示す端末電源情報を送信する端末電源情報送信部23、端末Bに対して各種動作を実行させる情報を受信する端末制御情報受信部24、端末Bにおける各種動作を実行する端末制御部25を備えている。
【0038】
周辺機器Cの内部には、ネットワークNを介して管理サーバA及び端末Bと様々な制御指示情報を送受信するためのネットワークI/F30、端末Bから出力され周辺機器Cを制御する情報を受信する制御指示情報受信部31、周辺機器Cの電源状態を示す機器電源情報を送信する機器電源情報送信部32、周辺機器Cにおける各種制御を実行する機器制御部33を備えている。
【0039】
通常、管理サーバA、端末B、及び周辺機器Cの内部にある各構成部は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュール等)がハードウェアに読み込まれることでその処理が実行されるが、これらをハードウェアとの組み合わせにより構成しても良いし、ロジック等を組み合わせたハードウェアのみで構成しても構わない。
【0040】
以下、図3に記載した本発明を構成する機能ブロック図に基づいて、各構成部の動作について説明する。
【0041】
制御指示部21は、端末Bの内部にある端末制御部25の指示に基づき、ネットワークNに接続されている周辺機器Cに対して制御を行う制御指示情報を送信する。周辺機器Cの内部にある機器制御部33は、制御指示情報受信部31が受信した制御指示情報に基づき周辺機器Cの制御を実行する。
【0042】
ここで制御指示情報とは、周辺機器Cが有する各種機能を実行させるために端末Bが出力する情報のことをいう。例えば、周辺機器がプリンタの場合、プリンタにあるデータの印刷を実行させるための印刷ジョブ情報、プリンタの状態読み出し指示情報、または印刷中止指示情報等がこれに該当する。他にも、例えば周辺機器Cがネットワークドライブの場合、ファイルの書き込み、読み込み、削除、または移動を指示する情報等がこれに該当する。
【0043】
機器制御情報送信部22は、周辺機器Cを制御した内容を表す機器制御情報を生成し管理サーバAに送信する。機器制御情報取得部11は、ネットワークNに接続されている各端末の機器制御情報を、ネットワークI/F10を介して取得する。
【0044】
ここで機器制御情報とは、端末Bが周辺機器Cに対して行った制御の内容を表すものであり、端末識別情報、周辺機器識別情報、制御の内容、日時情報等が含まれている。また、端末識別情報は、端末Bを一義的に識別可能な情報であり、IPアドレス、MACアドレス、端末名、端末BのOSのシリアル番号、端末毎に排他的に割り振られた固有の番号等を用いることができる。同様に、周辺機器識別情報は、周辺機器Cを一義的に識別可能な情報であり、IPアドレス、周辺機器名、周辺機器Cのシリアル番号、周辺機器毎に排他的に割り振られた固有の番号等を用いることができる。端末識別情報及び周辺機器識別情報は、これらに限定されるものではなく、本発明の目的を達する限りにおいて、一部の情報のみでも良いし他の情報を用いても構わない。
【0045】
関係情報生成部12は、機器制御情報取得部11で取得した機器制御情報から、端末識別情報と周辺機器識別情報とを抽出する。さらに、抽出した端末識別情報に従って特定される端末Bと周辺機器識別情報によって特定される周辺機器Cとは、互いに使用関係にあると判定し、両者を関係付けた関係情報を生成する。
【0046】
ここで関係情報とは、特定の端末と特定の周辺機器との関係を示す情報のことであり、当該周辺機器の周辺機器識別情報と、当該端末の端末識別情報とを関係付けて生成される情報のことをいう。さらに、関係の度合い・レベルを示す情報等を含んでも良い。
【0047】
関係情報記憶部13は、関係情報生成部12で生成した関係情報を保存する。保存の形式は基本的に、周辺機器Cに対してそれを使用する端末Bを関係付け、周辺機器C毎に端末をグループ化する形式とする。ただし、端末B毎に使用した周辺機器Cをグループ化して保存する形式であっても、端末Bと周辺機器Cを一対一で関連付けた形式であっても、本発明の目的を達成することが可能な形であれば、その保存の形式はどのような形であっても良い。
【0048】
関係情報記憶部13は更に、各端末及び各周辺機器の電源状態も併せて保存することもできる。電源状態は、後述する端末電源情報取得部14が取得した電源情報を基に、判定部15によって情報更新がなされる。電源状態を保存する形式は、端末Bを示す識別情報に関連付けて保存しても良いし、電源OFF状態となった端末Bについて、その識別情報自体を削除するという形式でも良い。
【0049】
端末電源情報取得部14は、ネットワークNに接続されている各端末の端末電源情報送信部23から出力される端末電源情報を、ネットワークI/F10を介して取得する。
【0050】
ここで端末電源情報とは、端末の電源状態そのものを示す情報(ON状態・OFF状態を示す情報)であっても良いし、ON状態からOFF状態またはOFF状態からON状態への変化を示す情報であっても良いし、単に電源をOFF状態に移行させる命令を取得した信号のようなものであっても良い。少なくとも、端末の電源状態に関する情報であれば、いかなるものであっても良い。
【0051】
端末電源情報取得部14が端末電源情報を取得するタイミングは、端末BのOS起動時や端末Bのシャットダウン時でも良いし、任意のタイミングで取得しても良いし、若しくは端末に問い合わせて端末電源情報を取得しても良い。例えば、端末Bの電源をON状態からOFF状態へ切替えようとする場合、ユーザは端末Bに対してシャットダウン命令を行い、端末Bは受信したシャットダウン命令に基づいて端末の電源OFF処理を行う。ここで、端末電源情報として端末Cの電源状態そのものを示す情報を取得しても良いし、端末に対して発せられたシャットダウン命令を示す情報を取得しても良い。
【0052】
判定部15は、端末電源情報取得部14において端末電源情報を取得した端末Bについて、関係情報記憶部13に保存している関係情報を参照し、周辺機器Cに対する電源操作の必要性を判定する。例えば、端末電源情報を取得した端末Bの関係情報を関係情報記憶部13より検索した際に、一台の周辺機器Cに対して当該端末Bのみが関係付けられていた場合、当該周辺機器Cへの電源操作が必要な端末(以下「最終端末」という)として判定する。つまり、最終端末以外に当該周辺機器Cを使用する端末はないため、その最終端末のユーザ以外に当該周辺機器Cの電源操作をする者がいないと判断できるためである。また、関係情報記憶部13において、一台の周辺機器Cに対して複数の端末が関係付けられていた場合であれば、当該端末Bのみが電源ON状態で、残りの端末全てが電源OFF状態であれば、当該端末Bを最終端末として判定する。そして、最終端末である端末Bの端末識別情報は、制御部16に送信される。この判定は、端末Bに関係する全ての周辺機器Cに対して行う。
【0053】
判定部15は、最終端末を判定した後、端末電源情報取得部14から受け取った端末電源情報に基づき、関係情報記憶部13に保存している端末の電源状態を更新する。
【0054】
制御部16は、判定部15からの通知に基づき、最終端末と判定された端末Bに対して制御情報を送信する。具体的には、制御部16は、当該端末Bに対して制御情報を送信し、当該端末Bの端末制御部25は、制御情報受信部23で受信した制御情報に基づき当該端末Bの表示装置3に対して、周辺機器Cに対する電源操作を促す表示を行わせる。図5にその一例を示す。
【0055】
制御部16は更に、周辺機器Cへの電源操作を促したにも関わらず、周辺機器Cに対して電源OFF操作を行わなかった最終端末の情報を記録しておき、所定期間経過後に当該最終端末の表示装置2にその情報を表示させても良いし、ネットワーク管理者の端末の表示装置2にレポート情報として表示させても良い。図6にその一例を示す。
【0056】
また制御部16は、上述のように電源操作を促す制御ではなく、直接周辺機器Cの電源操作を行う制御をしてもよい。また、該当する周辺機器Cの電源をOFFにする制御を行っても良いし、周辺機器Cの電源をOFFにしなければ、該当する最終端末の電源OFF操作を無効とする制御を行っても良い。さらに、最終端末が複数存在する場合には、その最終端末のうち、電源ON状態の端末数に応じて制御部16で行う制御内容を変化させるとしても良い。
【実施例1】
【0057】
〔実施例1−1〕
次に本発明の機器電源管理システムにおける処理プロセスの一例を、図4のフローチャート、図3の機能ブロック図等を用いて説明する。なお、以下の説明では周辺機器としてプリンタを使用し、さらに機器制御情報として図7が出力された場合を例に説明する。
【0058】
ネットワークNには複数の端末Bと複数のプリンタが接続されており、端末Bの制御指示部21はプリンタに対して制御指示情報を送信し、プリンタはその制御指示情報に従って印刷等の処理を行っている。
【0059】
端末Bの機器制御情報送信部22は、制御指示部21が出力した制御指示情報の内容を示す機器制御情報を生成し、管理サーバAに送信する。
【0060】
管理サーバAは、端末Bから出力される機器制御情報を、機器制御情報取得部11により取得する(S101)。機器制御情報の一例を図7に示す。図7は、一定期間内において出力された機器制御情報の一例をまとめて示したものであり、実際は端末による制御指示が行われる都度、機器制御情報は出力される。
【0061】
機器制御情報取得部11は、取得した機器制御情報を関係情報生成部12に渡す。図7に示す機器制御情報(1の機器制御情報)を取得した場合、関係情報生成部12は印刷要求を出した端末Bの端末識別情報「AB12345」と、印刷要求を受け取ったプリンタの周辺機器識別情報「XX―102―GT」を抽出する。さらに、抽出した両者の識別情報を関係付ける関係情報を生成し、その生成した関係情報を関係情報記憶部13に保存する(S102)。その後出力される機器制御情報(2以降の機器制御情報)についても同様の処理を行う。
【0062】
関係情報記憶部13には、プリンタ「XX―102―GT」を使用した端末Bは「AB12345」と「CD67890」と「EF85214」の3台となるので、プリンタ識別番号「XX―102―GT」とこれら3台の端末識別番号とをグループ化して保存される。プリンタ「HH―322―OR」についても同様に、使用した端末は「GH32145」と「IJ98756」の2台となるので、プリンタ識別番号「HH―322―OR」とこれら2台の端末識別番号とをグループ化して保存する(S103)。関係情報記憶部13においてグループ化して保存された一例を図8に示す。
【0063】
端末電源情報取得部14は、ネットワーク内に接続されている端末Bの電源情報を取得する。取得した電源情報は判定部15に送られる(S104)。
【0064】
判定部15は、端末「CD67890」の電源OFF要求を示す電源情報を取得すると、関係情報記憶部13に保存されている関係情報を検索し、電源操作が必要な最終端末かどうかを判定する。端末「CD67890」はプリンタ「XX−102―GT」と関係付けられている。しかし、プリンタ「XX−102―GT」と関係付けられている端末は他に「AB12345」と「EF85214」との2台があるので、端末「CD67890」は最終端末ではないと判定される(S105)。
【0065】
判定部15は、関係情報記憶部13に保存されている端末「CD67890」の関係情報を更新する(S106)。
【0066】
判定部15は次に、端末「EF85214」の電源OFF要求を示す電源情報を取得した場合も、上記と同様にS105の判定処理を行う。この場合もプリンタ「XX−102―GT」と関係付けられている端末は他に「AB12345」の1台があるので、端末「EF85214」は最終端末ではないと判定され、S106の関係情報を更新する処理が行われる。情報更新の結果、プリンタ識別番号「XX―102―GT」に関連付けられた端末Bは「AB12345」1台となる。
【0067】
判定部15は次に、端末電源情報取得部14から「AB12345」の電源OFF要求を示す電源情報を取得すると、プリンタ識別番号「XX―102―GT」に関連付けられた端末Bは「AB12345」1台であるので、「AB12345」を最終端末であると判定する。さらに、制御部16に対し、関連しているプリンタ「XX―102―GT」に対して電源操作の必要性があるとして、最終端末の端末識別情報と当該プリンタのプリンタ識別情報とを送信する(S105)。
【0068】
判定部15は更に、関係情報記憶部13に保存されている端末「AB12345」の関係情報を更新する(S107)。
【0069】
制御部16は、判定部15から受信した情報に基づき、端末「AB12345」に対して、そのディスプレイ上でプリンタ「XX―102―GT」への電源操作を促す表示を行わせるような制御情報を送信する(S108)。
【0070】
〔実施例1−2〕
実施例1−1において、周辺機器の電源情報を取得する機器電源情報取得部17を設け、判定部15は、取得される周辺機器の電源情報を更に利用して関係情報保存部13の情報更新を行ってもよい。
【0071】
機器電源情報取得部17は、ネットワークNに接続されている各周辺機器Cの機器電源情報送信部32から出力される機器電源情報を、ネットワークI/F10を介して取得する。
【0072】
ここで機器電源情報とは、周辺機器Cの電源状態を示す情報のことであり、周辺機器Cの電源状態そのものを示す情報(ON状態・OFF状態を示す情報)であっても良いし、ON状態からOFF状態またはOFF状態からON状態への変化を示す情報であっても良いし、単に電源をOFF状態に移行させる命令を取得した信号のようなものであっても良い。少なくとも、周辺機器Cの電源状態に関する情報であれば、いかなるものであっても良い。
【0073】
機器電源情報取得部17が周辺機器電源情報を取得するタイミングは、周辺機器Cの電源ON・OFF時でも良いし、任意のタイミングで取得しても良いし、若しくは周辺機器Cに問い合わせて機器電源情報を取得しても良い。
【0074】
以下、処理内容を具体的に説明する。判定部15は、機器電源情報取得部17よりプリンタ「HH―322―OR」の電源OFF要求が出されたことを検出すると、関係情報保存部13に保存されている「HH―322―OR」とそれに関連付けられている端末2台の情報(「GH32145」、「IJ98756」)とのグループ化された関係情報ごと削除する。これにより、端末毎の電源情報を取得する時の判定処理を軽減させることができ、本システムの処理速度を向上させる効果がある。
【0075】
〔実施例1−3〕
実施例1−1において、機器制御情報取得部11で取得した機器制御情報を保存する機器制御情報記憶部(図示せず)を設け、関係情報生成部12では過去の機器制御情報も利用して関係情報を生成するとしてもよい。
【0076】
具体的に説明すると、関係情報生成部12は過去一週間において出力された機器制御情報を機器制御情報記憶部から抽出し関係情報を生成する。ここで、機器制御情報を抽出する期間は過去一週間としたが、この期間は任意に設定することが可能であり、過去一ヶ月間でも過去一日間でも良い。
【0077】
関係情報生成部12は、端末電源情報取得部14や機器電源情報取得部17から端末または周辺機器の電源がONになったことを示す情報を取得したタイミングで、当該過去の機器制御情報を利用した関係情報を生成する。過去の機器制御情報を利用した関係情報を生成するタイミングはこれに限らず、予め定められた任意のタイミングによって作成されるとしても良い。
【0078】
上述のような実施形態とすることにより、端末Bが随時出力している操作機器制御情報に加えて、過去の機器制御情報も利用して関係情報を生成することが可能となる。これにより、現在は周辺機器Cを使用していないが、過去に当該周辺機器Cを使用していたというような端末についても関係情報を生成することが可能となる。本構成とすることにより、周辺機器Cを使用している端末Bだけでなく、周辺機器Cを使用する可能性のある端末Bまでを含んだ関係情報の生成を行うことが可能となる。
【0079】
〔実施例1−4〕
実施例1−3において、関係情報生成部12は、機器制御情報記憶部から過去の機器制御情報を抽出して利用度を算出し、その算出した利用度に応じて関係情報を生成するとしてもよい。
【0080】
ここで利用度とは、端末Bが周辺機器Cを利用した度合いを表す値をいう。利用度は、端末Bが周辺機器Cに対して制御を行った頻度、制御を行った時の状況、または制御内容から導かれる周辺機器Cの使い方等に基づいて算出される。例えば、所定の期間における機器制御情報が出力された回数そのものを利用度としても良いし、機器制御情報に含まれる制御内容に応じて所定値を定めておき、その所定値を合算した値を利用度としても良い。周辺機器Cがプリンタであれば、印刷指示を行った回数、印刷枚数、印刷したデータの容量、印刷したデータの内容等の情報をさらに用いて利用度を算出することもできる。この様に、制御指示情報に含まれる多様な情報を用いても良い。
【0081】
以下、本実施例における処理プロセスの一例を説明する。本実施例では、機器制御情報記憶部に保存された過去24時間分の機器制御情報を用いて利用度を算出することとする。また、周辺機器はプリンタとし、算出される利用度は機器制御情報が出力された回数そのものとする。
【0082】
管理サーバAは、端末Bから出力されているプリンタを制御したことを示す機器制御情報を、機器制御情報取得部11により取得する。機器制御情報取得部11は、取得した機器制御情報を機器制御情報記憶部に保存する。
【0083】
関係情報生成部12は、機器制御情報記憶部から過去24時間分の機器制御情報を抽出し、機器制御情報が出力された回数を算出する。抽出した機器制御情報の一例を図9に示す。図9の場合、プリンタ「XX―102―GT」に対し印刷を行った回数は、端末「AB12345」が7回、端末「CD67890」が5回、端末「EF85214」が3回、端末「IJ98756」が1回と算出することができる。
【0084】
関係情報生成部12は、算出した回数をそのまま利用度とし、生成した関係情報と共に関係情報記憶部13に送信する。図9の場合であれば、関係情報生成部12は、端末「AB12345」とプリンタ「XX―102―GT」とを関係付ける関係情報を生成し、その利用度は7として関係情報記憶部13に送信する。関係情報記憶部13では、関係情報と利用度とを併せて保存する。関係情報記憶部13に保存される利用度を含めた関係情報の一例を図10に示す。
【0085】
関係情報生成部12は、利用度が予め定められた所定値以下の端末Bと周辺機器Cについては、関係情報を生成しないとしても良い。例えば利用度の所定値を2と設定すると、図9の場合、端末「IJ98756」のプリンタ「XX―102―GT」に対する利用度は1であるため、関係情報の生成は行わない。このように構成することにより、周辺機器Cに対して一時的に使用しただけの端末Bについては関係情報を生成しないことになるため、無駄な関係情報の生成をなくすことができ、本システムの処理速度を向上させることができる。さらに、関係情報の精度を上げることもができる。
【0086】
本実施例において関係情報生成部12は、所定時刻に実行することとしたがこれに限らず、機器制御情報の受信、機器電源情報の受信、端末電源情報の受信等のタイミングで実行することとしてもよい。
【0087】
端末電源情報取得部14は、実施例1−1と同様の処理を行い、ネットワーク内に接続されている端末Bの電源情報を取得する。取得した電源情報は判定部15に送られる。
【0088】
判定部15は、利用度が予め定められた所定値以上の端末Bが電源OFF状態に切り替わったことを検出すると、その端末Bを最終端末として判定しても良い。例えば利用度の所定値を6と設定すると、図9の場合、端末「AB12345」のプリンタ「XX―102―GT」に対する利用度は7であるため、端末「AB12345」が電源OFF状態に切り替わると最終端末と判断し、プリンタ「XX―102―GT」への電源操作が必要な端末として制御部16に通知する。
【0089】
このように構成することにより、周辺機器Cを利用する頻度が高いユーザの使用する端末Bに対して電源操作を促す制御がなされるため、より周辺機器Cの電源の切り忘れを防止することができる。
【実施例2】
【0090】
〔実施例2−1〕
次に、図11の機能ブロック図を用いて本発明の機器電源管理システムの第2実施形態を説明する。なお、実施例1と同様の構成部には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
【0091】
本発明の機器電源管理システムの第2実施形態は、管理サーバAの内部に、端末Bから出力された操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得部18a、取得した操作ログ情報を保存する操作ログ情報記憶部19aを備えているという点、さらに、クライアント端末Bの内部に、端末Bにおいて実行された操作を示す操作ログ情報を送信する操作ログ情報送信部26を備えているという点において、実施例1の実施形態と異なっている。
【0092】
本実施例では、実施例1のように周辺機器に対する機器制御情報のみを利用するのではなく、端末Bの各種操作毎に出力される操作ログ情報を利用し、操作ログ情報から実施例1における機器制御情報を含む操作ログ情報を取得し、本システムを動作させるという点に特徴がある。
【0093】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1と同様の構成部または動作については、詳細な説明を省略する。
【0094】
操作ログ情報送信部26は、端末Bの行った操作を表す操作ログ情報を生成し管理サーバAに送信する。操作ログ情報取得部18aは、ネットワークNに接続されている各端末の操作ログ情報を、ネットワークI/F10を介して取得する。
【0095】
ここで操作ログ情報とは、例えば端末Bの入力装置4を用いてユーザにより操作された内容を示す情報、端末Bにおいて実行されるまたは実行された内容であって、端末識別情報、ユーザ識別情報、日時情報、操作内容、操作対象情報等を含むものをいう。
【0096】
さらに、操作内容とは、端末において実行された内容であって、ミドルウェアまたはOS等において処理されるアプリケーションやハードウェア等に対する制御のことをいい、本実施例における周辺機器Cに対する制御も含まれる。より具体的には、キー入力、ポインティングデバイスの操作(ボタン押下、移動など)、外部記憶媒体の着脱、外部機器(プリンタなど)との接続、ファイル操作(作成、削除、コピー、移動、ファイル名変更、ファイル読み込み、ファイル書込み等)、フォルダ操作(作成、削除、コピー、移動、フォルダ名変更等)、アプリケーション操作(起動、終了等)、ドライブの追加・削除・検知、IPアドレス変更、コンピュータ名変更、記憶媒体の書き込み、印刷、クリップボードへのコピー等を示す情報がある。なお、これらは一例であって限定されるものではない。
【0097】
さらに、操作対象情報とは、操作内容に従って実行される対象のことをいう。本実施例においては、端末Bによって制御された周辺機器Cの識別情報も含まれる。より具体的には、操作された周辺機器の識別情報、操作されたファイルの識別情報(ファイル名、フォルダ名等)、操作されたアプリケーション名等がある。なお、これらは一例であって限定されるものではない。
【0098】
操作ログ情報記憶部19aは、操作ログ情報取得部18aで取得した操作ログ情報を保存する。
【0099】
関係情報生成部12は、操作ログ情報取得部18aから、端末Bが周辺機器Cに対して制御指示を行ったことを示す操作内容を含む操作ログ情報を、機器制御情報として取得する。さらに取得した機器制御情報に含まれる端末識別情報と周辺機器識別情報とファイル識別情報を抽出する。具体的には、ファイル識別情報は、端末Bがプリンタに対して印刷指示したファイル等が該当する。
【0100】
つぎに、関係情報生成部12は、操作ログ情報記憶部19aを検索し、端末Bが利用したファイルと同一のファイルを利用している端末を端末Bの関連端末として特定する。さらに、特定した関連端末の端末識別情報を抽出する。ここで関連端末とは、端末Bと同じような使われ方(操作)をしている端末のことをいう。
【0101】
そして、関係情報生成部12は、前記抽出した周辺機器Cの周辺機器識別情報に対して、前記抽出した端末Bの端末識別情報と前記特定した関連端末の端末識別情報とを関係付けて、関係情報を生成する。
【0102】
次に本実施例おける処理プロセスの一例を、図12のフローチャート、図11の機能ブロック図等を用いて説明する。なお、周辺機器としてプリンタを使用する場合を例に説明する。
【0103】
管理サーバAは、端末Bから出力される操作ログ情報を、操作ログ情報取得部18aにより取得する。取得した操作ログ情報は、操作ログ情報記憶部19aに保存する(S201)。保存された操作ログ情報の一例を、図13に示す。
【0104】
関係情報生成部12は、操作ログ情報取得部18aが取得した操作ログ情報のうち、操作内容が「印刷」となっている機器制御情報として取得する(S202)。つぎに、取得した操作ログ情報に含まれる端末Bの端末識別情報「AB12345」と、印刷要求を受け取ったプリンタの周辺機器識別情報「XX―102―GT」を抽出する。さらに、取得した操作ログ情報に含まれる印刷されたファイルのファイル名「tokkyofile.xls」も抽出する。
【0105】
関係情報生成部12は、操作ログ情報記憶部19aから、ファイル名「tokkyofile.xls」を検索し、そのファイルを利用した端末を端末Bの関連端末として特定する。図13の場合、端末「SS77889」と端末「UV32321」とが関連端末として特定される(S203)。
【0106】
関係情報生成部12は、プリンタ「XX―102―GT」に対して関係する端末は、当該プリンタに印刷指示を行った端末「AB12345」と関連端末「SS77889」「UV32321」との合計3台であるとして関係情報を生成し、関係情報記憶部13に保存する(S204)。
【0107】
後に続く処理プロセス(S205〜S210)は実施例1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0108】
本実施例のように構成することにより、周辺機器を使用していない端末であっても、周辺機器を使用した端末と同じような使われ方をしている関連端末であると判定された場合、関係する端末であるとして関係情報が生成されることになる。よって、周辺機器を使用する可能性のある端末を含む関係情報を生成することが可能となる。
【0109】
〔実施例2−2〕
本実施形態において、ネットワークに接続されている各端末の識別情報と各端末の属性情報とを保存する端末情報記憶部19bを設け、関係情報生成部では、端末情報記憶部に保存された属性情報を利用して関連端末を特定するとしても良い。端末情報記憶部19bに保存されている情報の一例を、図14に示す。
【0110】
ここで属性情報とは、端末の所属または所在等の特性や特徴を示す情報のことをいう。具体的には、端末を使用・管理する部署名、ユーザ名、または端末の所在場所を示す位置情報(エリア情報等も含む)、フロア情報、若しくはネットワーク情報(IPアドレス、セグメント、接続ドメイン等)等がある。なお、これらは一例であって限定されるものではない。
【0111】
また端末情報記憶部19bは、管理サーバA内に構成されても良いし、管理サーバA以外でネットワークNに接続される別のサーバ内に構成されても良い。
【0112】
以下、関係情報生成部12の処理の流れについて説明する。その他の処理の流れについては実施例2−1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0113】
関連情報生成部12は、操作ログ情報取得部18aから、端末Bが周辺機器Cに対して制御指示を行ったことを示す操作内容を含む操作ログ情報を取得する。さらに取得した操作ログ情報に含まれる端末識別情報と周辺機器識別情報を抽出する。
【0114】
して端末情報記憶部19bを検索し、当該端末Bと属性情報が類似する端末を特定する。ここでいう「属性情報が類似する端末」とは、端末Bと一致する属性情報を有する端末のことをいい、具体的に図14の場合を例に説明すると、属性情報が5項目登録されていた場合、そのうち1項目以上一致する端末のことをいう。類似する端末として判定する際の一致項目数については、1項目以上としても良いし、予め定めておいた所定項目数以上の一致が必要としても良いし、特定の項目のみを用いても良い。
【0115】
つぎに、関連情報生成部12は、端末Bと属性情報が類似する端末を端末Bの関連端末として特定し、関連端末の端末識別情報を抽出する。そして、前記抽出した周辺機器Cの周辺機器識別情報に対して、前記抽出した端末Bの端末識別情報と前記特定した関連端末の端末識別情報とを関係付けて、関係情報を生成する。
【0116】
次に本実施例おける処理プロセスの一例を、図12のフローチャート、図11の機能ブロック図等を用いて説明する。なお、周辺機器としてプリンタを使用する場合を例に説明する。
【0117】
管理サーバAは、端末Bから出力される操作ログ情報を、操作ログ情報取得部18aにより取得する(S201)。取得した操作ログ情報は、操作ログ情報記憶部19aに保存される(S202)。保存された操作ログ情報の一例を、図13に示す。
【0118】
関係情報生成部12は、操作ログ情報記憶部19aを検索し、操作内容が「印刷」となっている操作ログ情報を取得する。つぎに、取得した操作ログ情報に含まれる端末Bの端末識別情報「AB12345」と、印刷要求を受け取ったプリンタの周辺機器識別情報「XX―102―GT」を抽出する。
【0119】
関係情報生成部12は、端末情報記憶部19bを検索し、端末「AB12345」と属性情報が3項目以上一致する端末を端末Bの関連端末として特定する。図14の場合、端末「SS77889」と端末「UV32321」とが関連端末として特定される(S203)。
【0120】
関連情報生成部12は、プリンタ「XX―102―GT」に対して関係する端末は、当該プリンタに印刷指示を行った端末「AB12345」と関連端末「SS77889」「UV32321」との合計3台であるとして関係情報を生成し、関係情報記憶部13に渡す(S204)。
【0121】
後に続く処理プロセス(S205〜S209)は実施例1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0122】
本実施例のように構成することにより、周辺機器を使用していない端末であっても、周辺機器を使用した端末と同じ部署で管理されている端末や同じエリアに設置されている端末であれば、同じ周辺機器を使用する可能性が高いと判断することができる。よって、周辺機器を使用する可能性のある端末を含む関係情報を生成することが可能となる。
【0123】
〔実施例2−3〕
実施例2−2において、関係情報生成部12は、操作ログ情報や属性情報に基づいて端末同士の関連度を算出し、その算出した関連度に応じて関連端末を特定しても良い。
【0124】
ここで関連度とは、周辺機器を使用した端末Bが出力した操作ログ情報や属性情報と、他の端末が出力した操作ログ情報や属性情報が類似しているかどうかを示す値をいう。例えば、操作ログ情報を用いた関連度の算出方法として、端末Bが利用したファイルと同一のファイルを別の端末が利用したことを示す内容の操作ログ情報を取得した数に基づいて関連度が算出されるとしても良い。関連度は、当該操作ログ情報を取得した数そのものとしても良いし、操作ログ情報に含まれる操作内容に応じて所定値を定めておき、その所定値を合算した値としても良いし、当該ファイルを利用したことを示す操作ログ情報の数の端末毎の割合に応じた値としても良い。
【0125】
また、端末の属性情報を用いた関連度の算出方法として、端末Bの属性情報と一致する項目数に基づいて算出される。例えば関連度は、端末Bの属性情報と一致した項目数そのものとしても良いし、属性情報の項目に応じて所定値を定めておき、一致した項目に設定された所定値を合算した値としても良いし、全項目数における一致した項目の割合に応じた値としても良い。
【0126】
また、後述の実施例2−4の場合、関係情報生成部12は、ユーザ情報記憶部の検索結果に基づいて端末同士の関連度を算出しても良い。この場合の関連度は、端末Bのユーザ属性情報一致する項目数に基づいて算出される。例えば、端末Bのユーザ属性情報と一致した項目数そのものを関連度としても良いし、ユーザ属性情報の項目に応じて所定値を定めておき、一致した項目に設定された所定値を合算した値を関連度としても良い。
【0127】
本実施例において関係情報生成部12は、算出した関連度が予め定められた所定値以下の端末は、関連端末と判定しないとしても良い。本実施例のように構成することにより、周辺機器Cを使用した端末Bに対して関連性の高い端末以外は関連端末としないこととなり、無駄な関係情報の生成をなくすことができ、本システムの処理速度を向上させることができる。
【0128】
本実施例では、操作ログ情報や属性情報を用いて関連度を算出することとしたが、これに限らず端末間の関連度を示すことができるのであればいかなる方法でも構わない。
【0129】
〔実施例2−4〕
本実施形態において、ネットワークに接続されている各端末の識別情報と各端末を使用するユーザのユーザ属性情報とを保存するユーザ情報記憶部(図示せず)を設け、関係情報生成部では、ユーザ情報記憶部に保存されたユーザ属性情報を利用して関連端末を特定するとしても良い。ユーザ情報記憶部に保存されている情報の一例を、図15に示す。
【0130】
ここでユーザ属性情報とは、ユーザそのものに備わっている固有の性質・特徴に関する情報のことをいう。具体的には、端末を使用・管理するユーザ名、ユーザの所属する部署名、若しくはユーザの役職情報等がある。なお、これらは一例であって限定されるものではなく、端末を使用するユーザに関する情報であればいかなるものでも良い。
【0131】
実施例2−2における端末情報記憶部19bの箇所を、本実施例のユーザ情報記憶部に置き換える構成などとすることにより、実施例2−2と同様の効果を得ることができる。
【実施例3】
【0132】
次に、図16の機能ブロック図を用いて本発明の機器電源管理システムの第3実施形態を説明する。なお、実施例1および実施例2と同様の構成部には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
【0133】
本発明の機器電源管理システムの第3実施形態は、管理サーバAの内部に、端末Bから出力された操作情報を取得する操作情報取得部18b備えているという点、さらに、端末Bの内部に、端末Bにおいて実行された操作と電源情報を含む操作イベント情報を送信する操作情報送信部27を備えているという点、さらに周辺機器Cの内部に、周辺機器Cにおいて実行された操作と電源情報を含む操作情報送信部34を備えているという点において、第1実施形態及び第2実施形態と異なっている。
【0134】
ここで操作情報とは、操作ログ情報に当該操作ログ情報を出力した端末B及び周辺機器Cの電源情報(操作イベント情報)を含めた情報のことをいう。
【0135】
ここで操作イベント情報とは、操作が実行される前の要求・指示を表す情報であり、本実施例では、端末B及び周辺機器Cの電源OFF要求等の電源に関する要求・指示(電源情報の一部)が含まれる。
【0136】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1及び実施例2と同様の構成部または動作については、詳細な説明を省略する。
【0137】
操作情報送信部27は、端末Bの行った操作を表す操作ログ情報や端末Bの電源情報を含む操作イベント情報を生成し管理サーバAに送信する。操作情報取得部18bは、ネットワークNに接続されている各端末の操作情報を、ネットワークI/F10を介して取得する。
【0138】
操作情報送信部34は、周辺機器Cの行った操作を表す操作ログ情報や周辺機器Cの電源情報を含む操作イベント情報を生成し管理サーバAに送信する。操作情報取得部18bは、ネットワークNに接続されている各端末の操作情報を、ネットワークI/F10を介して取得する。
【0139】
操作ログ情報記憶部19aは、操作情報取得部18bが取得した操作情報から、操作ログ情報を抽出して保存する。
【0140】
端末電源情報取得部14は、操作情報取得部18bが取得した操作情報から、操作イベント情報に含まれる端末Bの電源情報を抽出する。
【0141】
機器電源情報取得部17は、操作情報取得部18bが取得した操作情報から、操作イベント情報に含まれる周辺機器Cの電源情報を抽出する。
【0142】
本実施例おける処理プロセスについては、端末Bおよび周辺機器Cの電源情報を操作イベント情報として操作情報に含める形で取得する以外は、実施例1および実施例2と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0143】
本実施例のように構成することにより、端末Bまたは周辺機器Cの内部に電源情報を取得するための構成部や電源情報を送信するための構成部を設けなくても、本発明の機器電源管理システムを動作させることができる。
【実施例4】
【0144】
〔別実施例1〕
本発明の判定部15による最終端末の判定について、一台の周辺機器に対して関連付けられている端末の台数に応じて最終端末と判定するという方法を用いても良い。以下、具体的な動作について説明する。
【0145】
判定部15は、関係情報記憶部13に保存されている関係情報のうち、一台の周辺機器に対して複数の端末が関係付けられている際に、当該関係付けられている端末の台数が所定数以下であった場合、当該関係付けられている端末であって、電源OFF要求を示す端末電源情報を取得した端末は全て最終端末として判定する。
【0146】
この構成とすることにより、複数台の端末に対して周辺機器の電源操作が必要である旨を通知することができるため、周辺機器の電源の切り忘れをより防止することが可能となる。
【0147】
〔別実施例2〕
本発明の判定部15による最終端末の判定について、端末電源情報を取得した時間帯に応じて最終端末と判定するという方法を用いても良い。以下、具体的な動作について説明する。
【0148】
判定部15は、関係情報記憶部13に保存されている関係情報であって、特定の周辺機器に関係付けられている端末の電源OFF要求を示す端末電源情報を取得した際に、その端末電源情報を取得した時刻を取得する。判定部15は更に、当該取得した時刻と予め定めておいた所定時刻とを比較し、取得した時刻が所定時刻以降である場合、当該端末を最終端末として判定する。
【0149】
この構成とすることにより、例えば企業であれば、業務時刻が終了した後に電源OFF要求を出した端末全てに対して周辺機器の電源操作が必要である旨を通知することができるため、周辺機器の電源の切り忘れをより防止することが可能となる。
【0150】
〔別実施例3〕
本発明の判定部15による最終端末の判定について、端末電源情報を取得した端末の利用度に応じて最終端末を判定するという方法を用いても良い。例えば、関係情報記憶部13に記憶されている関係情報であって、特定の周辺機器に関係付けられている端末の電源OFF要求を示す端末電源情報を取得した際に、その端末の利用度を抽出する。判定部15は更に、当該抽出した利用度と予め定めておいた所定値とを比較し、抽出した利用度が所定値以上である場合、当該端末を最終端末として判定する。または、予め定めておいた所定値と比較するのではなく、特定の周辺機器に関係付けられている端末であって電源ON状態にある他の端末の利用度と比較し、その中で最も利用度が高い場合に最終端末として判定するとしてもよい。
【0151】
この構成とすることにより、周辺機器を利用した度合いの高い端末に対して周辺機器の電源操作が必要である旨を通知することができるため、周辺機器の電源の切り忘れをより防止することが可能となる。
【0152】
〔別実施例4〕
本発明の判定部15による最終端末の判定について、端末電源情報を取得した端末の関連度に応じて最終端末を判定するという方法を用いても良い。例えば、関係情報記憶部13に記憶されている関係情報であって、特定の周辺機器に関係付けられている端末の電源OFF要求を示す端末電源情報を取得した際に、その端末の関連度を抽出する。判定部15は更に、当該抽出した関連度と予め定めておいた所定値とを比較し、抽出した関連度が所定値以上である場合、当該端末を最終端末として判定する。または、予め定めておいた所定値と比較するのではなく、特定の周辺機器に関係付けられている端末であって電源ON状態にある他の端末の関連度と比較し、その中で最も関連度が高い場合に最終端末として判定するとしてもよい。
【0153】
この構成とすることにより、周辺機器を使用した端末と最も関連性が高い端末に対して周辺機器の電源操作が必要である旨を通知することができるため、周辺機器の電源の切り忘れをより防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1】本発明のシステム構成の一例を示す概念図。
【図2】本発明の管理サーバのハードウェア構成の一例を示す概念図。
【図3】本発明の実施例1におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図4】本発明の実施例1における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図5】本発明の端末の表示装置で表示する画像の一例を示すイメージ図。
【図6】本発明の端末の表示装置で表示する画像の一例を示すイメージ図。
【図7】本発明の機器制御情報の一例を示す図。
【図8】本発明の関係情報記憶部に保存された情報の一例を示す図。
【図9】本発明の機器制御情報記憶部に保存された情報の一例を示す図。
【図10】本発明の関係上放棄億部に保存された情報の一例を示す図。
【図11】本発明の実施例2におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図12】本発明の実施例2における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図13】本発明の操作ログ情報記憶部に保存された情報の一例を示す図。
【図14】本発明の端末情報記憶部に保存された情報の一例を示す図。
【図15】本発明のユーザ情報記憶部に保存された情報の一例を示す図。
【図16】本発明の実施例3におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【符号の説明】
【0155】
A:管理サーバ
B:端末
C:周辺機器
1:演算装置
2:記憶装置
3:表示装置
4:入力装置
5:通信装置
11:機器制御情報取得部
12:関係情報生成部
13:関係情報記憶部
14:端末電源情報取得部
15:判定部
16:制御部
17:機器電源情報取得部
18a:操作ログ情報取得部
18b:操作情報取得
19a:操作ログ情報記憶部
19b:端末情報記憶部
21:制御指示部
22:機器制御情報送信部
23:端末電源情報送信部
24:端末制御情報受信部
25:端末制御部
26:操作ログ情報送信部
27:操作情報送信部
31:制御指示情報受信部
32:機器電源情報送信部
33:機器制御部
34:操作情報送信部
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器の電源管理に関し、特にコンピュータで使用される周辺機器の電源状態を管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザがコンピュータ端末を使用する際、プリンタ等の周辺機器を接続して使用することが多い。多くの周辺機器は電源スイッチを備えており、コンピュータ端末本体の電源オンオフに関係なく、独立して電源制御を行うことができる構成となっている。このため、ユーザがコンピュータ端末の使用後に周辺機器の電源を切り忘れることがある。よって、無駄な電力を消費してしまうという問題点がある
【0003】
例えば、ユーザがコンピュータ端末の電源を切る操作を行った場合に、コンピュータ端末に内蔵されている電源監視手段が、接続されている周辺機器の電源の状態を確認し、確認した結果をコンピュータ端末のディスプレイ上に表示する技術がある。これにより、ユーザに注意喚起することができ、電源の切り忘れを防止することが可能となる。(特許文献1参照)
【0004】
また、家屋内に設置された各種機器の電源を制御する電源制御装置において、予め記憶されたユーザのスケジュール情報に基づいて、各種機器の電源の投入及び遮断を制御することにより、各種機器の未使用時の待機電力を減少させるという技術もある。(特許文献2参照)
【0005】
【特許文献1】特開平8−87357号公報(第2−3頁、第1、3図)
【特許文献2】特開2004−110455号公報(第5−8頁、第1−4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
企業では、複数台のコンピュータ端末が一台の周辺機器を共有する場合や、一台のコンピュータ端末が複数台の周辺機器を使用する場合がある。引用文献1の技術では、特定の端末と特定の周辺機器とが一対一の関係で接続されていることが必要であり、一台の周辺機器を複数の端末で共有していたとしても、予め定められた端末一台に対してのみ、周辺機器の電源情報が通知されることになる。しかし、企業等における多対一や多対多の接続環境では、どの端末に周辺機器の電源情報を通知したらよいかを設定することは手間がかかるという問題がある。
【0007】
引用文献2の技術では、家庭内に設置された各種機器という複数の機器に対する制御について記載されている。しかし、対するユーザ側は予めスケジュールを登録した特定の者に限られるため、一対多の関係での接続となっている。そのため、引用文献2の技術においても、ユーザが不特定多数となるような接続環境には対応できていない。
【0008】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消することを課題とする。具体的には、複数のコンピュータ端末と複数の周辺機器とがネットワークを介して接続され、その周辺機器を共有して使用することができるネットワーク環境において、その周辺機器の電源の切り忘れを防止するシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明の機器電源管理システムは、端末から周辺機器に対する制御情報とその端末の識別情報とを含む機器制御情報を取得する機器制御情報取得部と、端末の電源状態の変化を示す電源情報を取得する端末電源情報取得部と、周辺機器と端末とを関係づけた関係情報を記憶する関係情報記憶部と、機器制御情報に基づき関係情報を生成し、関係情報記憶部に保存する関係情報生成部と、関係情報記憶部の関係情報と取得した端末の電源情報とに基づき、その端末の周辺機器に対する電源操作の必要性を判定する判定部と、判定した結果に応じて制御を行う制御部と、を備えている。
【0010】
本発明のように構成することにより、端末と周辺機器との関係を示す情報を保存することができる。さらに、端末の電源情報を取得することで、その端末と関係する周辺機器を検索し、関係する周辺機器への電源操作の必要性を判定することができる。これにより、あらかじめ端末と周辺機器との使用関係が固定的に決められていないネットワーク環境であっても、端末の周辺機器に対する制御状況及び端末の電源状況の変化に応じて端末と周辺機器との使用関係が都度生成されるため、周辺機器の電源の切り忘れを防止することができる。
【0011】
本発明における周辺機器とは、ネットワークを介して共用される機器のことをいう。具体的には、サーバ、ネットワークドライバ、またはネットワーク通信装置(ルータ、HUB、モデム、ターミナルアダプタ等)がある。さらに、ネットワーク通信機能を有するプリンタ、プロジェクタ、FAX、またはカメラ等も対象の一つである。
【0012】
本発明における機器制御情報とは、どの端末がどの周辺機器に対してどういう操作制御を行ったのかを示す情報である。
【0013】
本発明における関係情報とは、端末と周辺機器との関係を示す情報のことである。ここでいう「関係」は、端末と周辺機器との間の使用もしくは使用が予測される関係、直接使用しないが管理を行っている関係、または設置場所が接近している関係等、端末と周辺機器との間において何かしらの繋がりが見出せるという概念の言葉として用いている。
【0014】
本発明の機器電源管理システムにおける関係情報生成部はさらに、取得した機器制御情報に基づいて周辺機器の利用度を算出し、算出した利用度に応じてその周辺機器と端末との関係情報を生成するという構成としてもよい。
【0015】
本発明のように構成することにより、ある周辺機器に対して、当該周辺機器をよく使用する端末なのか、一時的に使用しただけの端末なのかという情報(以下、「利用度」という)も考慮されるため、生成される関係情報の精度が向上する。
【0016】
本発明における利用度とは、端末が特定の周辺機器をどの程度使用しているのかを指し示す指標値のことをいう。
【0017】
本発明の機器電源管理システムはさらに、端末における操作を示す操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得部を備え、関係情報生成部は、機器制御情報に基づいて操作ログ情報を検索することによって周辺機器に関係する端末を特定し、関係情報を生成するという構成としてもよい。
【0018】
本発明のように構成することにより、端末の使用方法に応じて周辺機器と端末との関係情報が生成される。すなわち、端末が周辺機器を使用した場合、実際にその周辺機器を使用しなかった端末であっても周辺機器を使用した端末と同じような操作をしていると、関連する端末であるとして関係情報が生成されることになる。このため、その周辺機器を使用する可能性のある端末を含む関係情報を生成することが可能となる。
【0019】
本発明における操作ログ情報とは、端末において、ユーザの操作やアプリケーションの指示によって発生した通知・要求に従って実行した処理の履歴を示す情報のことをいう。
【0020】
本発明の機器電源管理システムはさらに、端末の識別情報とその端末の属性情報を関連付けた端末情報を記憶する端末情報記憶部を備え、関係情報生成部は、機器制御情報に含まれる端末の識別情報に従って、その端末の属性情報を端末情報記憶部から取得し、その属性情報と関連する属性情報を含む端末情報を検索することで、周辺機器に関する端末を特定し、関係情報を生成するという構成としてもよい。
【0021】
本発明のように構成することにより、ある端末が周辺機器を使用すると、その端末と同じ部署に所属している端末や同じエリアに設置されている端末等であれば、それらの端末が同じ周辺機器を使用する可能性が高いと判断され、実際にその周辺機器を使用していなくても、関係する端末であるとして関係情報が生成される。すなわち、端末の属性情報に応じて、当該周辺機器を使用する可能性のある端末を含む関係情報を生成することが可能となる。
【0022】
本発明における属性情報とは、端末の所属または所在等の特性や特徴を示す情報のことをいう。
【0023】
本発明の機器電源管理システムにおける関係情報生成部はさらに、端末情報を特定した結果に基づき、端末と検索された端末との関連度を算出し、その関連度に応じて周辺機器に関係する端末の関係情報を生成するという構成としてもよい。
【0024】
本発明のように構成することにより、端末と検索された端末とがどの程度関連しているのかという情報も考慮されるため、生成される関係情報の精度が向上する。
【0025】
本発明における関連度とは、端末と検索された端末との間において、その操作、または属性について、その関連している度合いを指し示す指標値のことをいう。
【0026】
また、本発明のプログラムをコンピュータ端末に読み込ませて実行することで、上述の本発明を実現させることも可能である。つまり、周辺機器と端末とを関係付けた関係情報を記憶する関係情報記憶部を備える機器電源管理システムのための機器電源管理プログラムであって、端末から周辺機器に対する制御とその端末の識別情報とを含む機器制御情報を取得する機器制御情報取得機能と、端末の電源状態の変化を示す電源情報を取得する端末電源情報取得機能と、機器制御情報に基づき前記関係情報を生成し、関係情報記憶部に保存する関係情報生成機能と、関係情報と取得した端末の電源情報に基づき、その端末の周辺機器に対する電源操作の必要性を判定する判定機能と、判定結果に応じて制御を行う制御機能と、をコンピュータに実現させる機器電源管理プログラムとして構成してもよい。
【0027】
この機器電源管理プログラムも、上述の機器電源管理システムと同様の作用効果を伴うものであり、上述した種々の特徴構成を備えることもできる。
【発明の効果】
【0028】
上述のように構成された本発明によれば、端末の周辺機器に対する機器制御情報に基づいて周辺機器と端末の関係情報を生成し、その関係情報と端末の電源情報とに基づいて、周辺機器に対する電源操作の必要性を判定することによって、あらかじめ端末と周辺機器との管理関係が決められていない環境でも、周辺機器の電源の切り忘れを防止に関する処理を行うことができるという効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の機器電源管理システムの全体の構成図を示す。本発明は図1に示すように、機器電源管理サーバA(以下、「管理サーバA」という)が、通信ネットワークN(以下、「ネットワークN」という)を介して、複数のクライアント端末B(以下、「端末B」という)及び複数の周辺機器Cと接続されるという形で構成されている。
【0030】
ネットワークNは、企業や学校等の限られた施設内において情報を物理的に送るケーブルと、LANスイッチやハブ等でなる中継機器を備えたCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)方式のイーサネット(Ethernet)(商標)型のLANとして構成されたものであるが、このネットワークNとしてイーサネット型のLAN以外に、インターネットの技術を用いたイントラネットで構築されたものや、WAN(Wide Area Network)の技術によって構築されるものでも良い。
【0031】
図2は、管理サーバAのハードウェア構成の一例を模式的に示す。管理サーバAは、プログラムの演算処理を実行するCPU等の演算装置1と、情報を記憶するRAMやハードディスク等の記憶装置2と、演算装置1の処理結果や記憶装置2に記憶する情報をインターネットやLAN等のネットワークを介して送受信する通信装置5とを少なくとも有している。端末上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュール等)が演算装置1に読み込まれることでその処理が実行される。各機能は、記憶装置2に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置2から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置1における処理に用いる。
【0032】
管理サーバAは、必要に応じてディスプレイ(画面)等の表示装置3と、キーボードやマウスやテンキー等の入力装置4とを備えた構成としても良い。また、管理サーバAは、複数の端末またはサーバに、その機能が分散配置されていても良い。
【0033】
端末Bのハードウェア構成は管理サーバAとほぼ同様で、図2に示したとおり、演算装置1と、記憶装置2と、表示装置3と、入力装置4と、通信装置5とを有している。
【0034】
周辺機器Cのハードウェア構成は特に図示しないが、演算装置1と通信装置5とは少なくとも有した形で構成される。
【0035】
図3は、本発明の機器電源管理システムを構成する管理サーバAと端末Bと周辺機器Cの機能ブロック図を示す。本発明における各構成部及び各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上同一の領域を為していても良い。
【0036】
管理サーバAの内部には、ネットワークNを介して端末B及び周辺機器Cと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F10、端末Bが行った周辺機器Cに対する制御を示す機器制御情報を取得する機器制御情報取得部11、取得した機器制御情報から関係情報を生成する関係情報生成部12、生成した関係情報を保存する関係情報記憶部13、端末の電源情報を取得する端末電源情報取得部14、周辺機器の電源情報を取得する機器電源情報取得部17、保存した関係情報と取得した電源情報から電源操作の必要性を判定する判定部15、判定結果に応じて制御を行う制御部16を備えている。
【0037】
端末Bの内部には、ネットワークNを介して管理サーバA及び周辺機器Cと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F20、周辺機器Cに対して制御を行う制御指示部21、周辺機器Cを制御制御した内容を表す機器制御情報を生成し管理サーバAに送信する機器制御情報送信部22、端末Bの電源状態を示す端末電源情報を送信する端末電源情報送信部23、端末Bに対して各種動作を実行させる情報を受信する端末制御情報受信部24、端末Bにおける各種動作を実行する端末制御部25を備えている。
【0038】
周辺機器Cの内部には、ネットワークNを介して管理サーバA及び端末Bと様々な制御指示情報を送受信するためのネットワークI/F30、端末Bから出力され周辺機器Cを制御する情報を受信する制御指示情報受信部31、周辺機器Cの電源状態を示す機器電源情報を送信する機器電源情報送信部32、周辺機器Cにおける各種制御を実行する機器制御部33を備えている。
【0039】
通常、管理サーバA、端末B、及び周辺機器Cの内部にある各構成部は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュール等)がハードウェアに読み込まれることでその処理が実行されるが、これらをハードウェアとの組み合わせにより構成しても良いし、ロジック等を組み合わせたハードウェアのみで構成しても構わない。
【0040】
以下、図3に記載した本発明を構成する機能ブロック図に基づいて、各構成部の動作について説明する。
【0041】
制御指示部21は、端末Bの内部にある端末制御部25の指示に基づき、ネットワークNに接続されている周辺機器Cに対して制御を行う制御指示情報を送信する。周辺機器Cの内部にある機器制御部33は、制御指示情報受信部31が受信した制御指示情報に基づき周辺機器Cの制御を実行する。
【0042】
ここで制御指示情報とは、周辺機器Cが有する各種機能を実行させるために端末Bが出力する情報のことをいう。例えば、周辺機器がプリンタの場合、プリンタにあるデータの印刷を実行させるための印刷ジョブ情報、プリンタの状態読み出し指示情報、または印刷中止指示情報等がこれに該当する。他にも、例えば周辺機器Cがネットワークドライブの場合、ファイルの書き込み、読み込み、削除、または移動を指示する情報等がこれに該当する。
【0043】
機器制御情報送信部22は、周辺機器Cを制御した内容を表す機器制御情報を生成し管理サーバAに送信する。機器制御情報取得部11は、ネットワークNに接続されている各端末の機器制御情報を、ネットワークI/F10を介して取得する。
【0044】
ここで機器制御情報とは、端末Bが周辺機器Cに対して行った制御の内容を表すものであり、端末識別情報、周辺機器識別情報、制御の内容、日時情報等が含まれている。また、端末識別情報は、端末Bを一義的に識別可能な情報であり、IPアドレス、MACアドレス、端末名、端末BのOSのシリアル番号、端末毎に排他的に割り振られた固有の番号等を用いることができる。同様に、周辺機器識別情報は、周辺機器Cを一義的に識別可能な情報であり、IPアドレス、周辺機器名、周辺機器Cのシリアル番号、周辺機器毎に排他的に割り振られた固有の番号等を用いることができる。端末識別情報及び周辺機器識別情報は、これらに限定されるものではなく、本発明の目的を達する限りにおいて、一部の情報のみでも良いし他の情報を用いても構わない。
【0045】
関係情報生成部12は、機器制御情報取得部11で取得した機器制御情報から、端末識別情報と周辺機器識別情報とを抽出する。さらに、抽出した端末識別情報に従って特定される端末Bと周辺機器識別情報によって特定される周辺機器Cとは、互いに使用関係にあると判定し、両者を関係付けた関係情報を生成する。
【0046】
ここで関係情報とは、特定の端末と特定の周辺機器との関係を示す情報のことであり、当該周辺機器の周辺機器識別情報と、当該端末の端末識別情報とを関係付けて生成される情報のことをいう。さらに、関係の度合い・レベルを示す情報等を含んでも良い。
【0047】
関係情報記憶部13は、関係情報生成部12で生成した関係情報を保存する。保存の形式は基本的に、周辺機器Cに対してそれを使用する端末Bを関係付け、周辺機器C毎に端末をグループ化する形式とする。ただし、端末B毎に使用した周辺機器Cをグループ化して保存する形式であっても、端末Bと周辺機器Cを一対一で関連付けた形式であっても、本発明の目的を達成することが可能な形であれば、その保存の形式はどのような形であっても良い。
【0048】
関係情報記憶部13は更に、各端末及び各周辺機器の電源状態も併せて保存することもできる。電源状態は、後述する端末電源情報取得部14が取得した電源情報を基に、判定部15によって情報更新がなされる。電源状態を保存する形式は、端末Bを示す識別情報に関連付けて保存しても良いし、電源OFF状態となった端末Bについて、その識別情報自体を削除するという形式でも良い。
【0049】
端末電源情報取得部14は、ネットワークNに接続されている各端末の端末電源情報送信部23から出力される端末電源情報を、ネットワークI/F10を介して取得する。
【0050】
ここで端末電源情報とは、端末の電源状態そのものを示す情報(ON状態・OFF状態を示す情報)であっても良いし、ON状態からOFF状態またはOFF状態からON状態への変化を示す情報であっても良いし、単に電源をOFF状態に移行させる命令を取得した信号のようなものであっても良い。少なくとも、端末の電源状態に関する情報であれば、いかなるものであっても良い。
【0051】
端末電源情報取得部14が端末電源情報を取得するタイミングは、端末BのOS起動時や端末Bのシャットダウン時でも良いし、任意のタイミングで取得しても良いし、若しくは端末に問い合わせて端末電源情報を取得しても良い。例えば、端末Bの電源をON状態からOFF状態へ切替えようとする場合、ユーザは端末Bに対してシャットダウン命令を行い、端末Bは受信したシャットダウン命令に基づいて端末の電源OFF処理を行う。ここで、端末電源情報として端末Cの電源状態そのものを示す情報を取得しても良いし、端末に対して発せられたシャットダウン命令を示す情報を取得しても良い。
【0052】
判定部15は、端末電源情報取得部14において端末電源情報を取得した端末Bについて、関係情報記憶部13に保存している関係情報を参照し、周辺機器Cに対する電源操作の必要性を判定する。例えば、端末電源情報を取得した端末Bの関係情報を関係情報記憶部13より検索した際に、一台の周辺機器Cに対して当該端末Bのみが関係付けられていた場合、当該周辺機器Cへの電源操作が必要な端末(以下「最終端末」という)として判定する。つまり、最終端末以外に当該周辺機器Cを使用する端末はないため、その最終端末のユーザ以外に当該周辺機器Cの電源操作をする者がいないと判断できるためである。また、関係情報記憶部13において、一台の周辺機器Cに対して複数の端末が関係付けられていた場合であれば、当該端末Bのみが電源ON状態で、残りの端末全てが電源OFF状態であれば、当該端末Bを最終端末として判定する。そして、最終端末である端末Bの端末識別情報は、制御部16に送信される。この判定は、端末Bに関係する全ての周辺機器Cに対して行う。
【0053】
判定部15は、最終端末を判定した後、端末電源情報取得部14から受け取った端末電源情報に基づき、関係情報記憶部13に保存している端末の電源状態を更新する。
【0054】
制御部16は、判定部15からの通知に基づき、最終端末と判定された端末Bに対して制御情報を送信する。具体的には、制御部16は、当該端末Bに対して制御情報を送信し、当該端末Bの端末制御部25は、制御情報受信部23で受信した制御情報に基づき当該端末Bの表示装置3に対して、周辺機器Cに対する電源操作を促す表示を行わせる。図5にその一例を示す。
【0055】
制御部16は更に、周辺機器Cへの電源操作を促したにも関わらず、周辺機器Cに対して電源OFF操作を行わなかった最終端末の情報を記録しておき、所定期間経過後に当該最終端末の表示装置2にその情報を表示させても良いし、ネットワーク管理者の端末の表示装置2にレポート情報として表示させても良い。図6にその一例を示す。
【0056】
また制御部16は、上述のように電源操作を促す制御ではなく、直接周辺機器Cの電源操作を行う制御をしてもよい。また、該当する周辺機器Cの電源をOFFにする制御を行っても良いし、周辺機器Cの電源をOFFにしなければ、該当する最終端末の電源OFF操作を無効とする制御を行っても良い。さらに、最終端末が複数存在する場合には、その最終端末のうち、電源ON状態の端末数に応じて制御部16で行う制御内容を変化させるとしても良い。
【実施例1】
【0057】
〔実施例1−1〕
次に本発明の機器電源管理システムにおける処理プロセスの一例を、図4のフローチャート、図3の機能ブロック図等を用いて説明する。なお、以下の説明では周辺機器としてプリンタを使用し、さらに機器制御情報として図7が出力された場合を例に説明する。
【0058】
ネットワークNには複数の端末Bと複数のプリンタが接続されており、端末Bの制御指示部21はプリンタに対して制御指示情報を送信し、プリンタはその制御指示情報に従って印刷等の処理を行っている。
【0059】
端末Bの機器制御情報送信部22は、制御指示部21が出力した制御指示情報の内容を示す機器制御情報を生成し、管理サーバAに送信する。
【0060】
管理サーバAは、端末Bから出力される機器制御情報を、機器制御情報取得部11により取得する(S101)。機器制御情報の一例を図7に示す。図7は、一定期間内において出力された機器制御情報の一例をまとめて示したものであり、実際は端末による制御指示が行われる都度、機器制御情報は出力される。
【0061】
機器制御情報取得部11は、取得した機器制御情報を関係情報生成部12に渡す。図7に示す機器制御情報(1の機器制御情報)を取得した場合、関係情報生成部12は印刷要求を出した端末Bの端末識別情報「AB12345」と、印刷要求を受け取ったプリンタの周辺機器識別情報「XX―102―GT」を抽出する。さらに、抽出した両者の識別情報を関係付ける関係情報を生成し、その生成した関係情報を関係情報記憶部13に保存する(S102)。その後出力される機器制御情報(2以降の機器制御情報)についても同様の処理を行う。
【0062】
関係情報記憶部13には、プリンタ「XX―102―GT」を使用した端末Bは「AB12345」と「CD67890」と「EF85214」の3台となるので、プリンタ識別番号「XX―102―GT」とこれら3台の端末識別番号とをグループ化して保存される。プリンタ「HH―322―OR」についても同様に、使用した端末は「GH32145」と「IJ98756」の2台となるので、プリンタ識別番号「HH―322―OR」とこれら2台の端末識別番号とをグループ化して保存する(S103)。関係情報記憶部13においてグループ化して保存された一例を図8に示す。
【0063】
端末電源情報取得部14は、ネットワーク内に接続されている端末Bの電源情報を取得する。取得した電源情報は判定部15に送られる(S104)。
【0064】
判定部15は、端末「CD67890」の電源OFF要求を示す電源情報を取得すると、関係情報記憶部13に保存されている関係情報を検索し、電源操作が必要な最終端末かどうかを判定する。端末「CD67890」はプリンタ「XX−102―GT」と関係付けられている。しかし、プリンタ「XX−102―GT」と関係付けられている端末は他に「AB12345」と「EF85214」との2台があるので、端末「CD67890」は最終端末ではないと判定される(S105)。
【0065】
判定部15は、関係情報記憶部13に保存されている端末「CD67890」の関係情報を更新する(S106)。
【0066】
判定部15は次に、端末「EF85214」の電源OFF要求を示す電源情報を取得した場合も、上記と同様にS105の判定処理を行う。この場合もプリンタ「XX−102―GT」と関係付けられている端末は他に「AB12345」の1台があるので、端末「EF85214」は最終端末ではないと判定され、S106の関係情報を更新する処理が行われる。情報更新の結果、プリンタ識別番号「XX―102―GT」に関連付けられた端末Bは「AB12345」1台となる。
【0067】
判定部15は次に、端末電源情報取得部14から「AB12345」の電源OFF要求を示す電源情報を取得すると、プリンタ識別番号「XX―102―GT」に関連付けられた端末Bは「AB12345」1台であるので、「AB12345」を最終端末であると判定する。さらに、制御部16に対し、関連しているプリンタ「XX―102―GT」に対して電源操作の必要性があるとして、最終端末の端末識別情報と当該プリンタのプリンタ識別情報とを送信する(S105)。
【0068】
判定部15は更に、関係情報記憶部13に保存されている端末「AB12345」の関係情報を更新する(S107)。
【0069】
制御部16は、判定部15から受信した情報に基づき、端末「AB12345」に対して、そのディスプレイ上でプリンタ「XX―102―GT」への電源操作を促す表示を行わせるような制御情報を送信する(S108)。
【0070】
〔実施例1−2〕
実施例1−1において、周辺機器の電源情報を取得する機器電源情報取得部17を設け、判定部15は、取得される周辺機器の電源情報を更に利用して関係情報保存部13の情報更新を行ってもよい。
【0071】
機器電源情報取得部17は、ネットワークNに接続されている各周辺機器Cの機器電源情報送信部32から出力される機器電源情報を、ネットワークI/F10を介して取得する。
【0072】
ここで機器電源情報とは、周辺機器Cの電源状態を示す情報のことであり、周辺機器Cの電源状態そのものを示す情報(ON状態・OFF状態を示す情報)であっても良いし、ON状態からOFF状態またはOFF状態からON状態への変化を示す情報であっても良いし、単に電源をOFF状態に移行させる命令を取得した信号のようなものであっても良い。少なくとも、周辺機器Cの電源状態に関する情報であれば、いかなるものであっても良い。
【0073】
機器電源情報取得部17が周辺機器電源情報を取得するタイミングは、周辺機器Cの電源ON・OFF時でも良いし、任意のタイミングで取得しても良いし、若しくは周辺機器Cに問い合わせて機器電源情報を取得しても良い。
【0074】
以下、処理内容を具体的に説明する。判定部15は、機器電源情報取得部17よりプリンタ「HH―322―OR」の電源OFF要求が出されたことを検出すると、関係情報保存部13に保存されている「HH―322―OR」とそれに関連付けられている端末2台の情報(「GH32145」、「IJ98756」)とのグループ化された関係情報ごと削除する。これにより、端末毎の電源情報を取得する時の判定処理を軽減させることができ、本システムの処理速度を向上させる効果がある。
【0075】
〔実施例1−3〕
実施例1−1において、機器制御情報取得部11で取得した機器制御情報を保存する機器制御情報記憶部(図示せず)を設け、関係情報生成部12では過去の機器制御情報も利用して関係情報を生成するとしてもよい。
【0076】
具体的に説明すると、関係情報生成部12は過去一週間において出力された機器制御情報を機器制御情報記憶部から抽出し関係情報を生成する。ここで、機器制御情報を抽出する期間は過去一週間としたが、この期間は任意に設定することが可能であり、過去一ヶ月間でも過去一日間でも良い。
【0077】
関係情報生成部12は、端末電源情報取得部14や機器電源情報取得部17から端末または周辺機器の電源がONになったことを示す情報を取得したタイミングで、当該過去の機器制御情報を利用した関係情報を生成する。過去の機器制御情報を利用した関係情報を生成するタイミングはこれに限らず、予め定められた任意のタイミングによって作成されるとしても良い。
【0078】
上述のような実施形態とすることにより、端末Bが随時出力している操作機器制御情報に加えて、過去の機器制御情報も利用して関係情報を生成することが可能となる。これにより、現在は周辺機器Cを使用していないが、過去に当該周辺機器Cを使用していたというような端末についても関係情報を生成することが可能となる。本構成とすることにより、周辺機器Cを使用している端末Bだけでなく、周辺機器Cを使用する可能性のある端末Bまでを含んだ関係情報の生成を行うことが可能となる。
【0079】
〔実施例1−4〕
実施例1−3において、関係情報生成部12は、機器制御情報記憶部から過去の機器制御情報を抽出して利用度を算出し、その算出した利用度に応じて関係情報を生成するとしてもよい。
【0080】
ここで利用度とは、端末Bが周辺機器Cを利用した度合いを表す値をいう。利用度は、端末Bが周辺機器Cに対して制御を行った頻度、制御を行った時の状況、または制御内容から導かれる周辺機器Cの使い方等に基づいて算出される。例えば、所定の期間における機器制御情報が出力された回数そのものを利用度としても良いし、機器制御情報に含まれる制御内容に応じて所定値を定めておき、その所定値を合算した値を利用度としても良い。周辺機器Cがプリンタであれば、印刷指示を行った回数、印刷枚数、印刷したデータの容量、印刷したデータの内容等の情報をさらに用いて利用度を算出することもできる。この様に、制御指示情報に含まれる多様な情報を用いても良い。
【0081】
以下、本実施例における処理プロセスの一例を説明する。本実施例では、機器制御情報記憶部に保存された過去24時間分の機器制御情報を用いて利用度を算出することとする。また、周辺機器はプリンタとし、算出される利用度は機器制御情報が出力された回数そのものとする。
【0082】
管理サーバAは、端末Bから出力されているプリンタを制御したことを示す機器制御情報を、機器制御情報取得部11により取得する。機器制御情報取得部11は、取得した機器制御情報を機器制御情報記憶部に保存する。
【0083】
関係情報生成部12は、機器制御情報記憶部から過去24時間分の機器制御情報を抽出し、機器制御情報が出力された回数を算出する。抽出した機器制御情報の一例を図9に示す。図9の場合、プリンタ「XX―102―GT」に対し印刷を行った回数は、端末「AB12345」が7回、端末「CD67890」が5回、端末「EF85214」が3回、端末「IJ98756」が1回と算出することができる。
【0084】
関係情報生成部12は、算出した回数をそのまま利用度とし、生成した関係情報と共に関係情報記憶部13に送信する。図9の場合であれば、関係情報生成部12は、端末「AB12345」とプリンタ「XX―102―GT」とを関係付ける関係情報を生成し、その利用度は7として関係情報記憶部13に送信する。関係情報記憶部13では、関係情報と利用度とを併せて保存する。関係情報記憶部13に保存される利用度を含めた関係情報の一例を図10に示す。
【0085】
関係情報生成部12は、利用度が予め定められた所定値以下の端末Bと周辺機器Cについては、関係情報を生成しないとしても良い。例えば利用度の所定値を2と設定すると、図9の場合、端末「IJ98756」のプリンタ「XX―102―GT」に対する利用度は1であるため、関係情報の生成は行わない。このように構成することにより、周辺機器Cに対して一時的に使用しただけの端末Bについては関係情報を生成しないことになるため、無駄な関係情報の生成をなくすことができ、本システムの処理速度を向上させることができる。さらに、関係情報の精度を上げることもができる。
【0086】
本実施例において関係情報生成部12は、所定時刻に実行することとしたがこれに限らず、機器制御情報の受信、機器電源情報の受信、端末電源情報の受信等のタイミングで実行することとしてもよい。
【0087】
端末電源情報取得部14は、実施例1−1と同様の処理を行い、ネットワーク内に接続されている端末Bの電源情報を取得する。取得した電源情報は判定部15に送られる。
【0088】
判定部15は、利用度が予め定められた所定値以上の端末Bが電源OFF状態に切り替わったことを検出すると、その端末Bを最終端末として判定しても良い。例えば利用度の所定値を6と設定すると、図9の場合、端末「AB12345」のプリンタ「XX―102―GT」に対する利用度は7であるため、端末「AB12345」が電源OFF状態に切り替わると最終端末と判断し、プリンタ「XX―102―GT」への電源操作が必要な端末として制御部16に通知する。
【0089】
このように構成することにより、周辺機器Cを利用する頻度が高いユーザの使用する端末Bに対して電源操作を促す制御がなされるため、より周辺機器Cの電源の切り忘れを防止することができる。
【実施例2】
【0090】
〔実施例2−1〕
次に、図11の機能ブロック図を用いて本発明の機器電源管理システムの第2実施形態を説明する。なお、実施例1と同様の構成部には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
【0091】
本発明の機器電源管理システムの第2実施形態は、管理サーバAの内部に、端末Bから出力された操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得部18a、取得した操作ログ情報を保存する操作ログ情報記憶部19aを備えているという点、さらに、クライアント端末Bの内部に、端末Bにおいて実行された操作を示す操作ログ情報を送信する操作ログ情報送信部26を備えているという点において、実施例1の実施形態と異なっている。
【0092】
本実施例では、実施例1のように周辺機器に対する機器制御情報のみを利用するのではなく、端末Bの各種操作毎に出力される操作ログ情報を利用し、操作ログ情報から実施例1における機器制御情報を含む操作ログ情報を取得し、本システムを動作させるという点に特徴がある。
【0093】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1と同様の構成部または動作については、詳細な説明を省略する。
【0094】
操作ログ情報送信部26は、端末Bの行った操作を表す操作ログ情報を生成し管理サーバAに送信する。操作ログ情報取得部18aは、ネットワークNに接続されている各端末の操作ログ情報を、ネットワークI/F10を介して取得する。
【0095】
ここで操作ログ情報とは、例えば端末Bの入力装置4を用いてユーザにより操作された内容を示す情報、端末Bにおいて実行されるまたは実行された内容であって、端末識別情報、ユーザ識別情報、日時情報、操作内容、操作対象情報等を含むものをいう。
【0096】
さらに、操作内容とは、端末において実行された内容であって、ミドルウェアまたはOS等において処理されるアプリケーションやハードウェア等に対する制御のことをいい、本実施例における周辺機器Cに対する制御も含まれる。より具体的には、キー入力、ポインティングデバイスの操作(ボタン押下、移動など)、外部記憶媒体の着脱、外部機器(プリンタなど)との接続、ファイル操作(作成、削除、コピー、移動、ファイル名変更、ファイル読み込み、ファイル書込み等)、フォルダ操作(作成、削除、コピー、移動、フォルダ名変更等)、アプリケーション操作(起動、終了等)、ドライブの追加・削除・検知、IPアドレス変更、コンピュータ名変更、記憶媒体の書き込み、印刷、クリップボードへのコピー等を示す情報がある。なお、これらは一例であって限定されるものではない。
【0097】
さらに、操作対象情報とは、操作内容に従って実行される対象のことをいう。本実施例においては、端末Bによって制御された周辺機器Cの識別情報も含まれる。より具体的には、操作された周辺機器の識別情報、操作されたファイルの識別情報(ファイル名、フォルダ名等)、操作されたアプリケーション名等がある。なお、これらは一例であって限定されるものではない。
【0098】
操作ログ情報記憶部19aは、操作ログ情報取得部18aで取得した操作ログ情報を保存する。
【0099】
関係情報生成部12は、操作ログ情報取得部18aから、端末Bが周辺機器Cに対して制御指示を行ったことを示す操作内容を含む操作ログ情報を、機器制御情報として取得する。さらに取得した機器制御情報に含まれる端末識別情報と周辺機器識別情報とファイル識別情報を抽出する。具体的には、ファイル識別情報は、端末Bがプリンタに対して印刷指示したファイル等が該当する。
【0100】
つぎに、関係情報生成部12は、操作ログ情報記憶部19aを検索し、端末Bが利用したファイルと同一のファイルを利用している端末を端末Bの関連端末として特定する。さらに、特定した関連端末の端末識別情報を抽出する。ここで関連端末とは、端末Bと同じような使われ方(操作)をしている端末のことをいう。
【0101】
そして、関係情報生成部12は、前記抽出した周辺機器Cの周辺機器識別情報に対して、前記抽出した端末Bの端末識別情報と前記特定した関連端末の端末識別情報とを関係付けて、関係情報を生成する。
【0102】
次に本実施例おける処理プロセスの一例を、図12のフローチャート、図11の機能ブロック図等を用いて説明する。なお、周辺機器としてプリンタを使用する場合を例に説明する。
【0103】
管理サーバAは、端末Bから出力される操作ログ情報を、操作ログ情報取得部18aにより取得する。取得した操作ログ情報は、操作ログ情報記憶部19aに保存する(S201)。保存された操作ログ情報の一例を、図13に示す。
【0104】
関係情報生成部12は、操作ログ情報取得部18aが取得した操作ログ情報のうち、操作内容が「印刷」となっている機器制御情報として取得する(S202)。つぎに、取得した操作ログ情報に含まれる端末Bの端末識別情報「AB12345」と、印刷要求を受け取ったプリンタの周辺機器識別情報「XX―102―GT」を抽出する。さらに、取得した操作ログ情報に含まれる印刷されたファイルのファイル名「tokkyofile.xls」も抽出する。
【0105】
関係情報生成部12は、操作ログ情報記憶部19aから、ファイル名「tokkyofile.xls」を検索し、そのファイルを利用した端末を端末Bの関連端末として特定する。図13の場合、端末「SS77889」と端末「UV32321」とが関連端末として特定される(S203)。
【0106】
関係情報生成部12は、プリンタ「XX―102―GT」に対して関係する端末は、当該プリンタに印刷指示を行った端末「AB12345」と関連端末「SS77889」「UV32321」との合計3台であるとして関係情報を生成し、関係情報記憶部13に保存する(S204)。
【0107】
後に続く処理プロセス(S205〜S210)は実施例1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0108】
本実施例のように構成することにより、周辺機器を使用していない端末であっても、周辺機器を使用した端末と同じような使われ方をしている関連端末であると判定された場合、関係する端末であるとして関係情報が生成されることになる。よって、周辺機器を使用する可能性のある端末を含む関係情報を生成することが可能となる。
【0109】
〔実施例2−2〕
本実施形態において、ネットワークに接続されている各端末の識別情報と各端末の属性情報とを保存する端末情報記憶部19bを設け、関係情報生成部では、端末情報記憶部に保存された属性情報を利用して関連端末を特定するとしても良い。端末情報記憶部19bに保存されている情報の一例を、図14に示す。
【0110】
ここで属性情報とは、端末の所属または所在等の特性や特徴を示す情報のことをいう。具体的には、端末を使用・管理する部署名、ユーザ名、または端末の所在場所を示す位置情報(エリア情報等も含む)、フロア情報、若しくはネットワーク情報(IPアドレス、セグメント、接続ドメイン等)等がある。なお、これらは一例であって限定されるものではない。
【0111】
また端末情報記憶部19bは、管理サーバA内に構成されても良いし、管理サーバA以外でネットワークNに接続される別のサーバ内に構成されても良い。
【0112】
以下、関係情報生成部12の処理の流れについて説明する。その他の処理の流れについては実施例2−1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0113】
関連情報生成部12は、操作ログ情報取得部18aから、端末Bが周辺機器Cに対して制御指示を行ったことを示す操作内容を含む操作ログ情報を取得する。さらに取得した操作ログ情報に含まれる端末識別情報と周辺機器識別情報を抽出する。
【0114】
して端末情報記憶部19bを検索し、当該端末Bと属性情報が類似する端末を特定する。ここでいう「属性情報が類似する端末」とは、端末Bと一致する属性情報を有する端末のことをいい、具体的に図14の場合を例に説明すると、属性情報が5項目登録されていた場合、そのうち1項目以上一致する端末のことをいう。類似する端末として判定する際の一致項目数については、1項目以上としても良いし、予め定めておいた所定項目数以上の一致が必要としても良いし、特定の項目のみを用いても良い。
【0115】
つぎに、関連情報生成部12は、端末Bと属性情報が類似する端末を端末Bの関連端末として特定し、関連端末の端末識別情報を抽出する。そして、前記抽出した周辺機器Cの周辺機器識別情報に対して、前記抽出した端末Bの端末識別情報と前記特定した関連端末の端末識別情報とを関係付けて、関係情報を生成する。
【0116】
次に本実施例おける処理プロセスの一例を、図12のフローチャート、図11の機能ブロック図等を用いて説明する。なお、周辺機器としてプリンタを使用する場合を例に説明する。
【0117】
管理サーバAは、端末Bから出力される操作ログ情報を、操作ログ情報取得部18aにより取得する(S201)。取得した操作ログ情報は、操作ログ情報記憶部19aに保存される(S202)。保存された操作ログ情報の一例を、図13に示す。
【0118】
関係情報生成部12は、操作ログ情報記憶部19aを検索し、操作内容が「印刷」となっている操作ログ情報を取得する。つぎに、取得した操作ログ情報に含まれる端末Bの端末識別情報「AB12345」と、印刷要求を受け取ったプリンタの周辺機器識別情報「XX―102―GT」を抽出する。
【0119】
関係情報生成部12は、端末情報記憶部19bを検索し、端末「AB12345」と属性情報が3項目以上一致する端末を端末Bの関連端末として特定する。図14の場合、端末「SS77889」と端末「UV32321」とが関連端末として特定される(S203)。
【0120】
関連情報生成部12は、プリンタ「XX―102―GT」に対して関係する端末は、当該プリンタに印刷指示を行った端末「AB12345」と関連端末「SS77889」「UV32321」との合計3台であるとして関係情報を生成し、関係情報記憶部13に渡す(S204)。
【0121】
後に続く処理プロセス(S205〜S209)は実施例1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0122】
本実施例のように構成することにより、周辺機器を使用していない端末であっても、周辺機器を使用した端末と同じ部署で管理されている端末や同じエリアに設置されている端末であれば、同じ周辺機器を使用する可能性が高いと判断することができる。よって、周辺機器を使用する可能性のある端末を含む関係情報を生成することが可能となる。
【0123】
〔実施例2−3〕
実施例2−2において、関係情報生成部12は、操作ログ情報や属性情報に基づいて端末同士の関連度を算出し、その算出した関連度に応じて関連端末を特定しても良い。
【0124】
ここで関連度とは、周辺機器を使用した端末Bが出力した操作ログ情報や属性情報と、他の端末が出力した操作ログ情報や属性情報が類似しているかどうかを示す値をいう。例えば、操作ログ情報を用いた関連度の算出方法として、端末Bが利用したファイルと同一のファイルを別の端末が利用したことを示す内容の操作ログ情報を取得した数に基づいて関連度が算出されるとしても良い。関連度は、当該操作ログ情報を取得した数そのものとしても良いし、操作ログ情報に含まれる操作内容に応じて所定値を定めておき、その所定値を合算した値としても良いし、当該ファイルを利用したことを示す操作ログ情報の数の端末毎の割合に応じた値としても良い。
【0125】
また、端末の属性情報を用いた関連度の算出方法として、端末Bの属性情報と一致する項目数に基づいて算出される。例えば関連度は、端末Bの属性情報と一致した項目数そのものとしても良いし、属性情報の項目に応じて所定値を定めておき、一致した項目に設定された所定値を合算した値としても良いし、全項目数における一致した項目の割合に応じた値としても良い。
【0126】
また、後述の実施例2−4の場合、関係情報生成部12は、ユーザ情報記憶部の検索結果に基づいて端末同士の関連度を算出しても良い。この場合の関連度は、端末Bのユーザ属性情報一致する項目数に基づいて算出される。例えば、端末Bのユーザ属性情報と一致した項目数そのものを関連度としても良いし、ユーザ属性情報の項目に応じて所定値を定めておき、一致した項目に設定された所定値を合算した値を関連度としても良い。
【0127】
本実施例において関係情報生成部12は、算出した関連度が予め定められた所定値以下の端末は、関連端末と判定しないとしても良い。本実施例のように構成することにより、周辺機器Cを使用した端末Bに対して関連性の高い端末以外は関連端末としないこととなり、無駄な関係情報の生成をなくすことができ、本システムの処理速度を向上させることができる。
【0128】
本実施例では、操作ログ情報や属性情報を用いて関連度を算出することとしたが、これに限らず端末間の関連度を示すことができるのであればいかなる方法でも構わない。
【0129】
〔実施例2−4〕
本実施形態において、ネットワークに接続されている各端末の識別情報と各端末を使用するユーザのユーザ属性情報とを保存するユーザ情報記憶部(図示せず)を設け、関係情報生成部では、ユーザ情報記憶部に保存されたユーザ属性情報を利用して関連端末を特定するとしても良い。ユーザ情報記憶部に保存されている情報の一例を、図15に示す。
【0130】
ここでユーザ属性情報とは、ユーザそのものに備わっている固有の性質・特徴に関する情報のことをいう。具体的には、端末を使用・管理するユーザ名、ユーザの所属する部署名、若しくはユーザの役職情報等がある。なお、これらは一例であって限定されるものではなく、端末を使用するユーザに関する情報であればいかなるものでも良い。
【0131】
実施例2−2における端末情報記憶部19bの箇所を、本実施例のユーザ情報記憶部に置き換える構成などとすることにより、実施例2−2と同様の効果を得ることができる。
【実施例3】
【0132】
次に、図16の機能ブロック図を用いて本発明の機器電源管理システムの第3実施形態を説明する。なお、実施例1および実施例2と同様の構成部には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
【0133】
本発明の機器電源管理システムの第3実施形態は、管理サーバAの内部に、端末Bから出力された操作情報を取得する操作情報取得部18b備えているという点、さらに、端末Bの内部に、端末Bにおいて実行された操作と電源情報を含む操作イベント情報を送信する操作情報送信部27を備えているという点、さらに周辺機器Cの内部に、周辺機器Cにおいて実行された操作と電源情報を含む操作情報送信部34を備えているという点において、第1実施形態及び第2実施形態と異なっている。
【0134】
ここで操作情報とは、操作ログ情報に当該操作ログ情報を出力した端末B及び周辺機器Cの電源情報(操作イベント情報)を含めた情報のことをいう。
【0135】
ここで操作イベント情報とは、操作が実行される前の要求・指示を表す情報であり、本実施例では、端末B及び周辺機器Cの電源OFF要求等の電源に関する要求・指示(電源情報の一部)が含まれる。
【0136】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1及び実施例2と同様の構成部または動作については、詳細な説明を省略する。
【0137】
操作情報送信部27は、端末Bの行った操作を表す操作ログ情報や端末Bの電源情報を含む操作イベント情報を生成し管理サーバAに送信する。操作情報取得部18bは、ネットワークNに接続されている各端末の操作情報を、ネットワークI/F10を介して取得する。
【0138】
操作情報送信部34は、周辺機器Cの行った操作を表す操作ログ情報や周辺機器Cの電源情報を含む操作イベント情報を生成し管理サーバAに送信する。操作情報取得部18bは、ネットワークNに接続されている各端末の操作情報を、ネットワークI/F10を介して取得する。
【0139】
操作ログ情報記憶部19aは、操作情報取得部18bが取得した操作情報から、操作ログ情報を抽出して保存する。
【0140】
端末電源情報取得部14は、操作情報取得部18bが取得した操作情報から、操作イベント情報に含まれる端末Bの電源情報を抽出する。
【0141】
機器電源情報取得部17は、操作情報取得部18bが取得した操作情報から、操作イベント情報に含まれる周辺機器Cの電源情報を抽出する。
【0142】
本実施例おける処理プロセスについては、端末Bおよび周辺機器Cの電源情報を操作イベント情報として操作情報に含める形で取得する以外は、実施例1および実施例2と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0143】
本実施例のように構成することにより、端末Bまたは周辺機器Cの内部に電源情報を取得するための構成部や電源情報を送信するための構成部を設けなくても、本発明の機器電源管理システムを動作させることができる。
【実施例4】
【0144】
〔別実施例1〕
本発明の判定部15による最終端末の判定について、一台の周辺機器に対して関連付けられている端末の台数に応じて最終端末と判定するという方法を用いても良い。以下、具体的な動作について説明する。
【0145】
判定部15は、関係情報記憶部13に保存されている関係情報のうち、一台の周辺機器に対して複数の端末が関係付けられている際に、当該関係付けられている端末の台数が所定数以下であった場合、当該関係付けられている端末であって、電源OFF要求を示す端末電源情報を取得した端末は全て最終端末として判定する。
【0146】
この構成とすることにより、複数台の端末に対して周辺機器の電源操作が必要である旨を通知することができるため、周辺機器の電源の切り忘れをより防止することが可能となる。
【0147】
〔別実施例2〕
本発明の判定部15による最終端末の判定について、端末電源情報を取得した時間帯に応じて最終端末と判定するという方法を用いても良い。以下、具体的な動作について説明する。
【0148】
判定部15は、関係情報記憶部13に保存されている関係情報であって、特定の周辺機器に関係付けられている端末の電源OFF要求を示す端末電源情報を取得した際に、その端末電源情報を取得した時刻を取得する。判定部15は更に、当該取得した時刻と予め定めておいた所定時刻とを比較し、取得した時刻が所定時刻以降である場合、当該端末を最終端末として判定する。
【0149】
この構成とすることにより、例えば企業であれば、業務時刻が終了した後に電源OFF要求を出した端末全てに対して周辺機器の電源操作が必要である旨を通知することができるため、周辺機器の電源の切り忘れをより防止することが可能となる。
【0150】
〔別実施例3〕
本発明の判定部15による最終端末の判定について、端末電源情報を取得した端末の利用度に応じて最終端末を判定するという方法を用いても良い。例えば、関係情報記憶部13に記憶されている関係情報であって、特定の周辺機器に関係付けられている端末の電源OFF要求を示す端末電源情報を取得した際に、その端末の利用度を抽出する。判定部15は更に、当該抽出した利用度と予め定めておいた所定値とを比較し、抽出した利用度が所定値以上である場合、当該端末を最終端末として判定する。または、予め定めておいた所定値と比較するのではなく、特定の周辺機器に関係付けられている端末であって電源ON状態にある他の端末の利用度と比較し、その中で最も利用度が高い場合に最終端末として判定するとしてもよい。
【0151】
この構成とすることにより、周辺機器を利用した度合いの高い端末に対して周辺機器の電源操作が必要である旨を通知することができるため、周辺機器の電源の切り忘れをより防止することが可能となる。
【0152】
〔別実施例4〕
本発明の判定部15による最終端末の判定について、端末電源情報を取得した端末の関連度に応じて最終端末を判定するという方法を用いても良い。例えば、関係情報記憶部13に記憶されている関係情報であって、特定の周辺機器に関係付けられている端末の電源OFF要求を示す端末電源情報を取得した際に、その端末の関連度を抽出する。判定部15は更に、当該抽出した関連度と予め定めておいた所定値とを比較し、抽出した関連度が所定値以上である場合、当該端末を最終端末として判定する。または、予め定めておいた所定値と比較するのではなく、特定の周辺機器に関係付けられている端末であって電源ON状態にある他の端末の関連度と比較し、その中で最も関連度が高い場合に最終端末として判定するとしてもよい。
【0153】
この構成とすることにより、周辺機器を使用した端末と最も関連性が高い端末に対して周辺機器の電源操作が必要である旨を通知することができるため、周辺機器の電源の切り忘れをより防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1】本発明のシステム構成の一例を示す概念図。
【図2】本発明の管理サーバのハードウェア構成の一例を示す概念図。
【図3】本発明の実施例1におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図4】本発明の実施例1における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図5】本発明の端末の表示装置で表示する画像の一例を示すイメージ図。
【図6】本発明の端末の表示装置で表示する画像の一例を示すイメージ図。
【図7】本発明の機器制御情報の一例を示す図。
【図8】本発明の関係情報記憶部に保存された情報の一例を示す図。
【図9】本発明の機器制御情報記憶部に保存された情報の一例を示す図。
【図10】本発明の関係上放棄億部に保存された情報の一例を示す図。
【図11】本発明の実施例2におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図12】本発明の実施例2における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図13】本発明の操作ログ情報記憶部に保存された情報の一例を示す図。
【図14】本発明の端末情報記憶部に保存された情報の一例を示す図。
【図15】本発明のユーザ情報記憶部に保存された情報の一例を示す図。
【図16】本発明の実施例3におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【符号の説明】
【0155】
A:管理サーバ
B:端末
C:周辺機器
1:演算装置
2:記憶装置
3:表示装置
4:入力装置
5:通信装置
11:機器制御情報取得部
12:関係情報生成部
13:関係情報記憶部
14:端末電源情報取得部
15:判定部
16:制御部
17:機器電源情報取得部
18a:操作ログ情報取得部
18b:操作情報取得
19a:操作ログ情報記憶部
19b:端末情報記憶部
21:制御指示部
22:機器制御情報送信部
23:端末電源情報送信部
24:端末制御情報受信部
25:端末制御部
26:操作ログ情報送信部
27:操作情報送信部
31:制御指示情報受信部
32:機器電源情報送信部
33:機器制御部
34:操作情報送信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末から周辺機器に対する制御情報と該端末の識別情報とを含む機器制御情報を取得する機器制御情報取得部と、
端末の電源状態に関する電源情報を取得する端末電源情報取得部と、
周辺機器と端末とを関係づけた関係情報を記憶する関係情報記憶部と、
前記機器制御情報に基づき前記関係情報を生成し、前記関係情報記憶部に保存する関係情報生成部と、
前記関係情報記憶部の関係情報と前記取得した端末の電源情報とに基づき、当該端末の周辺機器に対する電源操作の必要性を判定する判定部と、
前記判定した結果に応じて制御を行う制御部と、
を備える機器電源管理システム。
【請求項2】
前記関係情報生成部は、
前記取得した機器制御情報に基づき前記周辺機器の利用度を算出し、当該利用度に応じて、前記周辺機器と前記端末との関係情報を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の機器電源管理システム。
【請求項3】
端末における操作を示す操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得部を更に備え、
前記関係情報生成部は、
前記機器制御情報に基づいて操作ログ情報を検索することで、
前記周辺機器に関係する端末を特定し、前記関係情報を生成する
ことを特徴とする請求項1または請求億2記載の機器電源管理システム。
【請求項4】
端末の識別情報とその端末の属性情報とを関連付けた端末情報を記憶する端末情報記憶部を更に備え、
前記関係情報生成部は、
前記機器制御情報に含まれる端末の識別情報に従って、当該端末の属性情報を前記端末情報記憶部から取得し、前記取得した属性情報と関連する属性情報を含む端末情報を検索することで、前記周辺機器に関係する端末を特定し、前記関係情報を生成する
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の機器電源管理システム。
【請求項5】
前記関係情報生成部は、
前記検索の結果に基づき、前記端末と前記特定された端末との関連度を算出し、当該関連度に応じて前記周辺機器に関係する端末の関係情報を生成する
ことを特徴とする請求項3または請求項4記載の機器電源管理システム。
【請求項6】
周辺機器と端末とを関係付けた関係情報を記憶する関係情報記憶部を備える機器電源管理システムのための機器電源管理プログラムであって、
端末から前記周辺機器に対する制御と該端末の識別情報とを含む機器制御情報を取得する機器制御情報取得機能と、
前記端末の電源状態の変化を示す電源情報を取得する端末電源情報取得機能と、
前記機器制御情報に基づき前記関係情報を生成し、前記関係情報記憶部に保存する関係情報生成機能と、
前記関係情報と前記取得した端末の電源情報に基づき、該端末の周辺機器に対する電源操作の必要性を判定する判定機能と、
前記判定結果に応じて制御を行う制御機能と、
をコンピュータに実現させる機器電源管理プログラム。
【請求項1】
端末から周辺機器に対する制御情報と該端末の識別情報とを含む機器制御情報を取得する機器制御情報取得部と、
端末の電源状態に関する電源情報を取得する端末電源情報取得部と、
周辺機器と端末とを関係づけた関係情報を記憶する関係情報記憶部と、
前記機器制御情報に基づき前記関係情報を生成し、前記関係情報記憶部に保存する関係情報生成部と、
前記関係情報記憶部の関係情報と前記取得した端末の電源情報とに基づき、当該端末の周辺機器に対する電源操作の必要性を判定する判定部と、
前記判定した結果に応じて制御を行う制御部と、
を備える機器電源管理システム。
【請求項2】
前記関係情報生成部は、
前記取得した機器制御情報に基づき前記周辺機器の利用度を算出し、当該利用度に応じて、前記周辺機器と前記端末との関係情報を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の機器電源管理システム。
【請求項3】
端末における操作を示す操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得部を更に備え、
前記関係情報生成部は、
前記機器制御情報に基づいて操作ログ情報を検索することで、
前記周辺機器に関係する端末を特定し、前記関係情報を生成する
ことを特徴とする請求項1または請求億2記載の機器電源管理システム。
【請求項4】
端末の識別情報とその端末の属性情報とを関連付けた端末情報を記憶する端末情報記憶部を更に備え、
前記関係情報生成部は、
前記機器制御情報に含まれる端末の識別情報に従って、当該端末の属性情報を前記端末情報記憶部から取得し、前記取得した属性情報と関連する属性情報を含む端末情報を検索することで、前記周辺機器に関係する端末を特定し、前記関係情報を生成する
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の機器電源管理システム。
【請求項5】
前記関係情報生成部は、
前記検索の結果に基づき、前記端末と前記特定された端末との関連度を算出し、当該関連度に応じて前記周辺機器に関係する端末の関係情報を生成する
ことを特徴とする請求項3または請求項4記載の機器電源管理システム。
【請求項6】
周辺機器と端末とを関係付けた関係情報を記憶する関係情報記憶部を備える機器電源管理システムのための機器電源管理プログラムであって、
端末から前記周辺機器に対する制御と該端末の識別情報とを含む機器制御情報を取得する機器制御情報取得機能と、
前記端末の電源状態の変化を示す電源情報を取得する端末電源情報取得機能と、
前記機器制御情報に基づき前記関係情報を生成し、前記関係情報記憶部に保存する関係情報生成機能と、
前記関係情報と前記取得した端末の電源情報に基づき、該端末の周辺機器に対する電源操作の必要性を判定する判定機能と、
前記判定結果に応じて制御を行う制御機能と、
をコンピュータに実現させる機器電源管理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2010−146454(P2010−146454A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−325330(P2008−325330)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(599108242)Sky株式会社 (257)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(599108242)Sky株式会社 (257)
【Fターム(参考)】
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