説明

機械加工装置及び機械加工方法

【課題】微細バブルを含む切削液を加工具の板状物に対する加工により有効に利用することができる機械加工装置を提供することである。
【解決手段】回転する円盤状の加工具18が切り込んで板状物Wを加工する機械加工装置であって、回転する前記加工具18の前記板状物Wに切り込む側の端面に対して微細バブルを含む第1切削液を吹き付ける第1の機構14、15と、回転する前記加工具18の両側面の少なくとも一方に対して微細バブルを含む第2切削液を吹き付ける第2の機構16、17とを有し、前記第2切削液に含まれる微細バブルのサイズは前記第1切削液に含まれる微細バブルのサイズより大きい構成となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転するブレードが切り込んで半導体ウェーハを複数のチップに切り分けるよう加工するダイシング装置等、回転する円盤状の加工具が切り込んで板状物を加工する機械加工装置及び機械加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回転する円盤状のブレード(加工具)がシリコンウェーハ(板状物)に切り込んで当該シリコンウェーハを微小なチップに切り分けるダイシング装置が提案されている(特許文献1)。このダイシング装置では、洗浄液や冷却水等の切削液が用いられ、シリコンウェーハにおける、このシリコンウェーハを切り進むブレードの斜め前方付近に微細バブル(微小気泡)を含む洗浄液が吹き付けられるとともに、回転するブレードの両側面のそれぞれに冷却水が吹き付けられている。そして、シリコンウェーハに吹き付けられる洗浄液中に混ざっている微細バブルは、吹き付けられることにより破裂し、超音波を発生する。このように発生する超音波による振動によってシリコンダストがシリコンウェーハに付着し難くなるとともに、付着しているシリコンダストを浮きあがらせて容易に洗い流すことができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−68677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述したように、切削液に含まれる微細バブルには、その破裂によって生ずる超音波振動によりダストをシリコンウェーハ等の板状物表面に付着し難くする、あるいは、ダストに付着して浮きあがらせ易くする等の種々の機能があるが、そのサイズによって性質が異なる。例えば、マイクロバブル等の比較的大きいサイズの微細バブルは、ダストを浮きあがらせる浮上機能が比較的高く、また、その微細バブルによって液体(切削液)を排除する効果が高い(ボイド率が高い)。一方、マイクロナノバブルやナノバブル等の比較的小さいサイズの微細バブルは、狭い隙間により多く侵入でき、その狭い隙間内においてその機能を発揮することができる。
【0005】
しかし、前述した従来のダイシング装置では、切削液に含められる微細バブルのサイズについては特に考慮されておらず、必ずしも微細バブルを含有する切削液が、ブレード(加工具)を用いたシリコンウェーハ(板状物)に対する加工に有効に利用できているとはいい得ない。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、微細バブルを含む切削液を、加工具を用いた板状物に対する加工に、より有効に利用することができる機械加工装置及び機械加工方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る機械加工装置は、回転する円盤状の加工具が切り込んで板状物を加工する機械加工装置であって、回転する前記加工具の前記板状物に切り込む側の端面に対して微細バブルを含む第1切削液を吹き付ける第1の機構と、回転する前記加工具の両側面の少なくとも一方に対して微細バブルを含む第2切削液を吹き付ける第2の機構とを有し、前記第2切削液に含まれる微細バブルのサイズは前記第1切削液に含まれる微細バブルのサイズより大きい構成となる。
【0008】
このような構成により、板状物を切り進む加工具の当該板状物に切り込む側の端面に比較的小さいサイズの微細バブルを含有する第1切削液が吹き付けられるので、前記加工具の切り込みにより前記板状物に形成される溝に微細バブルが入り込み易くなり、その切り込み溝において微細バブルのクッション作用を利用することができるようになる。その結果、加工具と板状物との間の摩擦軽減が図られて、板状物に形成される切り溝の角が欠けてしまうというチッピングを防止することができるようになる。一方、板状物を切り進む加工具の両側面の少なくとも一方に前記第1切削液に含まれる微細バブルのサイズより大きく、比較的大きいサイズの微細バブルを含有する第2切削液が吹き付けられるので、その第2切削液にて加工具が有効に冷却されるとともに、加工具に吹き付けられた第2切削液中の微細バブルは当該加工具の切り込みにより前記板状物に形成される切り込み溝には入り込み難くいものの、前記加工具を伝って板状物の表面に流れ出した第2切削液中の比較的大きいサイズの微細バブルの作用によって切りカスが切削液表面に浮上され易くなる。また、前記加工具の比較的広い両側面の少なくとも一方に多くの第2切削液が吹き付けられても、特に、第2切削液中に比較的大きいサイズの微細バブルが含まれているので、回転する加工具に付着する切削液の実質的な液密度が小さくなり、回転する加工具に対する負荷の増大も少なくさせることができる。
【0009】
本発明に係る機械加工装置において、前記加工具の前記板状物に切り込む部分の表面が微細な砥粒で覆われ、前記第1切削液に含まれる微細バブルのサイズは、前記加工具の隣接する砥粒と砥粒の隙間のサイズより小さい構成とすることができる。
【0010】
このような構成によれば、板状物を切り進む加工具の当該板状物に切り込む側の端面に比較的小さいサイズの微細バブルを含有する第1切削液が吹き付けられて、前記加工具の切り込みにより前記板状物に形成される溝に入り込んだ微細バブルが更に、その溝を形成する加工具の砥粒の間にも入り込み易くなるので、その砥粒の間に入り込んだ微細バブルのクッション作用によって更に加工具とそれによって加工される板状物との間の摩擦をより低減させることができるようになる。
【0011】
また、本発明に係る機械加工装置において、前記第1の機構は、液中に微細バブルを発生させて前記第1切削液を生成する第1切削液生成機構と、該第1切削液生成機構にて生成される前記第1切削液を前記加工具の端面に吹き付ける第1切削液吹き付け機構とを有し、前記第2の機構は、液中に微細バブルを発生させて前記第2切削液を生成する第2切削液生成機構と、該第2切削液生成機構にて生成される前記第2切削液を前記加工具の両側面の少なくとも一方に吹き付ける第2切削液吹き付け機構とを有する構成とすることができる。
【0012】
このような構成により、回転する加工具の板状物に切り込む側の端面に対して吹き付けられるべき第1切削液と、前記加工具の両側面の少なくとも一方に吹き付けられるべき第2切削液とが、別々の機構(第1切削液生成機構、第2切削液生成機構)にて生成されるので、第1切削液及び第2切削液に含まれる微細バブルの大きさを容易に異ならせることができるようになる。
【0013】
更に、本発明に係る機械加工装置において、前記第1の機構は、液中に微細バブルを発生させて微細バブル含有液を生成する第1微細バブル含有液生成機構と、該第1微細バブル含有液生成機構から第1通路を通して供給される微細バブル含有液を前記第1切削液として前記加工具の端面に吹き付ける第1切削液吹き付け機構とを有し、前記第2の機構は、液中に微細バブルを発生させて微細バブル含有液を生成する第2微細バブル含有液生成機構と、該第2微細バブル含有液生成機構から前記第1通路より長い第2通路を通して供給される微細バブル含有液を前記第2切削液として前記加工具の両側面の少なくともいずれか一方に吹き付ける第2切削液吹き付け機構とを有する構成とすることができる。
【0014】
このような構成により、第1微細バブル含有液生成機構から第1切削液吹き付け機構に至る第1通路が第2微細バブル含有液生成機構から第2切削液吹き付け機構に至る第2通路より短くなるので、第1微細バブル含有液生成機構にて生成された微細バブル含有液が第1通路によって第1切削液吹付け機構に導かれるまでの時間を、第2微細バブル含有液生成機構にて生成された微細バブル含有液が第2通路によって第2切削液吹付け機構に導かれるまでの時間より短くすることができる。このため、加工具の板状物に切り込む側の端面に第1切削液として吹き付けられるまでに微細バブル含有液中の微細バブルが成長する時間が、加工具の両側面の少なくとも一方に第2切削液として吹き付けられるまでに微細バブル含有液中の微細バブルが成長する時間より短くなり得る。その結果、加工具の板状物に切り込む側の端面に吹き付けられる前記第1切削液に含まれる微細バブルを、加工具の両側面の少なくとも一方に吹き付けられる前記第2切削液に含まれる微細バブルより小さくすることができる。
【0015】
また、本発明に係る機械加工装置において、前記第1の機構における前記第1微細バブル含有液生成機構と前記第2の機構における第2微細バブル含有液生成機構とは、共通の微細バブル含有液生成機構である構成とすることができる。
【0016】
このような構成により、共通の微細バブル含有液生成機構にて生成された微細バブル含有液が、第1の機構において比較的短い第1通路を通って比較的サイズの小さい微細バブルを含む第1切削液として第1切削液吹き付け機構から加工具の板状物に切り込む側の端部に吹き付けられる一方、第2の機構において比較的長い第2通路を通って比較的サイズの大きい微細バブルを含む第2切削液として第2切削液吹き付け機構から加工具の両側面の少なくとも一方に吹き付けられるようになる。このように、第1の機構及び第2の機構において別々の微細バブル含有液生成機構(第1微細バブル含有液生成機構、第2微細バブル含有液生成機構)を設ける必要がないので、構成をより簡素にすることができる。
【0017】
本発明に係る機械加工方法は、回転する円盤状の加工具が切り込んで板状物を加工する機械加工方法であって、回転する前記加工具の前記板状物に切り込む側の端面に対して微細バブルを含む第1切削液を吹き付け、回転する前記加工具の両側面の少なくとも一方に前記第1切削液に含まれる微細バブルのサイズより大きいサイズの微細バブルを含む第2バブル含有液を吹き付ける構成となる。
【0018】
また、本発明に係る機械加工方法において、前記加工具の前記板状物に切り込む部分の表面が微細な砥粒で覆われ、前記第1切削液に含まれる微細バブルのサイズは、前記加工具の隣接する砥粒と砥粒の隙間のサイズより小さい構成とすることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る機械加工装置及び機械加工方法によれば、微細バブルを含む切削液を、加工具を用いた板状物に対する加工に、より有効に利用することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る機械加工装置(ダイシング装置)の基本的な構成を示す図である。
【図2】図1に示すダイシング装置におけるブレードと該ブレードに吹き付けられる切削液との関係を示す図である。
【図3】ブレードと、該ブレードにて半導体ウェーハに形成される切り込み溝と、切削液中の微細バブルとの関係を模式的に示す断面図(その1)である。
【図4】ブレードと、該ブレードにて半導体ウェーハに形成される切り込み溝と、切削液中の微細バブルとの関係を模式的に示す断面図(その2)である。
【図5】ブレードと該ブレードに吹き付けられる切削液との他の関係を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る機械加工装置(ダイシング装置)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0022】
本発明の第1の実施の形態に係るダイシング装置は、図1及び図2に示すように構成される。なお、図1は、ダイシング装置の基本的な構成を示しており、図2は、図1に示すダイシング装置におけるブレード(加工具)と該ブレードに吹き付けられる切削液との関係を示している。
【0023】
図1及び図2において、このダイシング装置100は、被加工物である半導体ウェーハW(板状物)が載置されるチャッキングテーブル20と、ダイシング本体ユニット22と、ダイシング本体ユニット22を支持する支持部21とを有している。ダイシング本体ユニット22は、駆動モータ(図示略)により回転される回転軸19に装着された円盤状のブレード18(加工具)を有している。半導体ウェーハWが載置されるチャッキングテーブル20は、円盤状のブレード18の面に平行な所定方向(矢印Aの方向)に移動可能となり、ブレード18は、その移動方向上流側に向けて(矢印Bの方向)高速に回転する(例えば、30,000rpm)するようになっている。そして、チャッキングテーブル20が移動することにより、それに載置された半導体ウェーハWが回転するブレード18によって切り込まれていく。なお、チャッキングテーブル20とブレード18とは、ブレード18による半導体ウェーハWの1ラインの切削が終了する毎に、ブレード18の側面と交差する方向(本実施の形態では垂直な方向C)に所定ピッチで相対移動する。これにより、ブレード18は、半導体ウェーハWを所定間隔の複数のラインに沿って切削していく。
【0024】
また、ダイシング装置100は、切削液を生成するための液体S(例えば、純水)を貯留する貯液槽11を有し、貯液槽11から延びる送通管12aがポンプ13の入力口に接続されている。ポンプ13の出力口から延びる送通管12bは、2つの送通管12c、12eに分岐し、一方の送通管12cが第1バブル発生部14(第1切削液生成機構)に接続され、他方の送通管12eが第2バブル発生部16(第2切削液生成機構)に接続されている。
【0025】
第1バブル発生部14及び第2バブル発生部16は、圧力開放式、旋回式、多孔性物質利用等の種々の方式のいずれか、あるいは、それらのうちの複数を利用することにより、供給される液体中に微細バブルを発生させて、微細バブルを含有する液体、つまり微細バブル含有液を生成する。第1バブル発生部14は、例えば、直径100nm〜10μmの微細バブル、所謂マイクロナノバブルやナノバブルを発生させる。第2バブル発生部16は、第1バブル発生部14にて発生される微細バブルのサイズより大きいサイズ、例えば、直径10μm〜100μmの微細バブル、所謂マイクロバブルを発生させる。第1バブル発生部14にて生成される微細バブル含有液は第1切削液として送通管12dを通して第1ノズルユニット15(第1切削液吹き付け機構)に供給され、第2バブル発生部16にて生成される微細バブル含有液は第2切削液として送通管12fを通して第2ノズルユニット17(第2切削液吹き付け機構)に供給される。
【0026】
第1ノズルユニット15及び第2ノズルユニット17は、ブレード18との相対的な位置関係が保持された状態でダイシング本体ユニット22に含まれている。第1ノズルユニット15は、回転するブレード18の半導体ウェーハWに切り込む側の端面に対向して配置されている。そして、第1ノズルユニット15に供給される前記第1切削液が、ブレード18の半導体ウェーハWに切り込む側の端面の、当該半導体ウェーハW表面に対する所定の近傍部位に向けてノズル孔151から吐出するようになっている。第2ノズルユニット17は、2つのノズルユニット17a、17b(以下、第2ノズルユニット17a、第2ノズルユニット17bという)にて構成されている。2つの第2ノズルユニット17a、17bは、回転するブレード18の下方部分を挟むように配置され、一方の第2ノズルユニット17aに供給される第2切削液が、複数のノズル孔171aからブレード18の一方の側面に向けて吐出し、他方の第2ノズルユニット17bに供給される第2切削液が、複数のノズル孔171bからブレード18の他方の側面に向けて吐出するようになっている。
【0027】
なお、貯液槽11、送通管12a、12b、ポンプ13、送通管12c、第1バブル発生部14(第1切削液生成機構)、送通管12d及び第1ノズルユニット15(第1切削液吹付け機構)が、回転するブレード18の半導体ウェーハWに切り込む側の端面に対して第1切削液を吹き付ける第1の機構を構成している。また、前記第1の機構と共通となる貯液槽11、送通管12a、12b及びポンプ13とともに、送通管12e、第2バブル発生部16(第2切削液生成機構)、送通管12f及び第2ノズルユニット17a、17bとが、回転するブレード18の両側面に対して第2切削液を吹き付ける第2の機構を構成する。
【0028】
前述したようなダイシング装置100(機械加工装置)では、チャッキングテーブル20が移動しつつ、回転するブレード18がチャッキングテーブル20に載置された半導体ウェーハWを切っていく。その過程で、第1ノズルユニット15のノズル孔151から吐出する第1切削液(マイクロナノバブルやナノバブル(直径100nm〜10μm)含有)が、ブレード18の半導体ウェーハWを切り込む側の端面に常に吹き付けられるとともに、第2ノズルユニット17a、17bの各ノズル孔171a、171bから吐出する第2切削液(マイクロバブル(直径10μm〜100μm)含有)が、ブレード18の両側面に常に吹き付けられる。
【0029】
第1ノズルユニット15から、回転するブレード18の半導体ウェーハWを切り込む側の端面に吹き付けられる第1切削液は、ブレード18の回転(矢印B方向)に引きつられて、当該ブレード18により半導体ウェーハWに形成されていく切り溝に流れ込む。第1切削液に含まれる微細バブル(マイクロナノバブルやナノバブル)は、そのサイズが比較的小さいので、その切り溝に入り込み易く、例えば、図3に示すように、第1切削液中の多くの微細バブルBb1がブレード18にて形成される切り溝Scに入り込む。このように、切り溝Scに多くの微細バブルBb1が入り込むようになるので、その微細バブルBb1のクッション作用によって、ブレード18と半導体ウェーハWとの間の摩擦軽減が図られて、ブレード18の切り込みにより形成される切り溝Scの角がかけてしまうというチッピングを有効に防止することができるようになる。
【0030】
更に、第1切削液に含まれる微細バブルBb1(マイクロナノバブルやナノバブル)のサイズ(直径)は、ブレード18の表面を覆う砥粒(ダイヤモンド粒)の平均的な粒径(例えば、35μm)より小さく、ブレード18の隣接する砥粒と砥粒の隙間のサイズ(通常、砥粒のサイズとほぼ等しい。)よりも小さい。このため、その砥粒の間に入り込んだ微細バブルのクッション作用によって回転するブレード18と半導体ウェーハWとの間の摩擦を更に低減することができ、チッピング等の半導体ウェーハWのかけを更に有効に防止することができるようになる。
【0031】
一方、2つの第2ノズルユニット17a、17bから、回転するブレード18の両側面に吹き付けられる第2切削液に含まれる微細バブル(マイクロバブル)は、前記第1切削液に含まれる微細バブル(マイクロナノバブルやナノバブル)よりそのサイズが大きく、比較的大きいので、ブレード18の両側面に吹き付けられる第2切削液中の微細バブルは半導体ウェーハWに形成される前記切り溝Scには入り込みにくいものの、例えば、図4に示すように、ブレード18を伝って半導体ウェーハW上に流れ出した第2切削液中の比較的大きいサイズの微細バブルBb2の作用によって半導体ウェーハWの切りカス(第1切削液に含まれる微細バブルBb1が吸着したものを含む)が切削液面に浮上され易くなる。そのため、切りカスが切削液とともに流れ出されて半導体ウェーハWへの再付着が有効に防止されるとともに、第2切削液の連続供給による流れによって当該切りカスは半導体ウェーハW上から除去される。
【0032】
更に、2つの第2ノズルユニット17a、17bからの第2切削液が比較的広い領域となるブレード18の両側面に吹き付けられるので、ブレード18の有効な冷却が可能となる一方、その第2切削液に含まれる微細バブルBb2(マイクロバブル)のサイズが比較的大きいので、回転するブレード18に付着する切削液の実質的な液密度が小さくなり、ブレード18に対する負荷の増大を少なくすることできる。これにより、ブレード18を回転させるための駆動モータの出力を必要以上に大きくしなくても済むようになる。
【0033】
上述したように、本発明の第1の実施の形態に係るダイシング装置(機械加工装置)によれば、回転するブレード18の半導体ウェーハWを切り込む側の端面には比較的小さいサイズの微細バブルBb1(マイクロナノバブルやナノバブル)を含む第1切削液を吹き付け、比較的大きいサイズの微細バブルBb2(マイクロバブル)を含む第2切削液を、回転するブレード18の両側面に吹き付けるようにしているので、微細バブルBb1、Bb2(マイクロナノバブル、マイクロバブル)を含む切削液を回転するブレード18の半導体ウェーハWに対する加工に、より有効に利用することができるようになる。
【0034】
なお、本発明の第1の実施の形態に係るダイシング装置100では、2つの第2ノズルユニット17a、17bからブレード18の両側面に第2切削液を吹き付けるようにしたが、単一の第2ノズルユニット17を用いてブレード18のいずれか一方の側面に第2切削液を吹き付けるようにしてもよい。
【0035】
具体的には、例えば、図5に示すように構成することができる。
【0036】
図5において、ブレード18は、前述したように、半導体ウェーハWの1ライン分の切削が終了する毎に、当該ブレード18の側面と交差する方向(本実施の形態では垂直な方向C)に所定ピッチで半導体ウェーハWに対して相対移動させながら、半導体ウェーハWを複数のラインに沿って切削していく。単一の第2ノズルユニット17は、ブレード18の、当該ブレード18の側面に垂直な移動方向Cの下流側の側面(図5において下側面)に第2切削液を吹き付けるように設けられている。なお、図5において、単一の第2ノズルユニット17以外の構成については、前述した例(図1及び図2参照)と同様である。
【0037】
上述したような単一の第2ノズルユニット17を用いた構成では、比較的サイズの大きい微細バブルBb2を含む第2切削液が単一の第2ノズルユニット17からブレード18の一方の側面に吹き付けられることにより、前述した場合と同様、半導体ウェーハWの切りカスを浮上させ易くなり、また、ブレード18に対する有効な冷却が可能となり、更に、ブレード18に対する負荷の増大も少なくさせることができる。単一の第2ノズルユニット17によってブレード18の一方の側面だけにしか第2切削液を吹き付けることができないが、特に、その単一の第2ノズルユニット17からの第2の切削液が、ブレード18に対して、当該ブレード18の側面に垂直な移動方向Cとは逆の方向に吹き付けられるので、既になされた切削により生じた切削クズが、ブレード18がその側面に垂直な方向Cに移動してこれから切削する領域に回り込むことを防止することができる。このため、ブレード18が既に発生した切削クズを巻き込んで生じ得るチッピングを有効に防止することができる。
【0038】
なお、図5では単一の第2ノズルユニット17を用いたが、図2に示したように、2つのノズルユニット17a、17bを設け、ブレード18と半導体ウェーハWの相対移動方向に応じて、一方の第2ノズルユニットだけから第2切削液を吹き付けるようにしてもよい。
【0039】
また、前述したブレード18の側面に対向して配置される第2ノズルユニット17a、17b(17)は、その第2ノズルユニット17a、17b(17)の延びる方向(切削方向)に略均一に第2切削液を吐出するものであったが、これに限られない。例えば、2つの第2ノズルユニット17a、17b(図1及び図2参照)の少なくともいずれか、あるいは、単一の第2ノズルユニット17(図5参照)において、ブレード18の半導体ウェーハWに切り込む位置を境に、第1ノズルユニット15とは逆側の部分から吐出する第2切削液の量が、当該第1ノズルユニット15の側の部分から吐出する第2切削液の量より多くなるようにすることができる。この場合、半導体ウェーハWを切削した直後の摩擦熱をより多く帯びているタイミングにてブレード18を一気に冷却することができる。このため、ブレード18のより高い摩擦防止効果を得ることができる。
【0040】
本発明の第2の実施の形態に係るダイシング装置200は、図6に示すように構成される。このダイシング装置200は、比較的小さい微細バブルを含む第1切削液と、比較的大きい微細バブルを含む第2切削液とを生成する機構が、前述した本発明の第1の実施の形態に係るダイシング装置100(図1参照)と異なる。
【0041】
図6において、このダイシング装置200は、第1の実施の形態に係るダイシング装置100(図1及び図2参照)と同様に、駆動モータにより回転する回転軸19にブレード18が装着され、半導体ウェーハWの載置されたチャッキングテーブル20が移動することにより、半導体ウェーハWが、回転するブレード18によって切り込まれていくようになっている。また、ブレード18の半導体ウェーハWを切り込む側の端面に対向して第1ノズルユニット15が配置されるとともに、ブレード18の両側面に対向して2つの第2ノズルユニット17が配置されている(図6では、一方の第2ノズルユニット17しか表れていない)。
【0042】
このダイシング装置200は、更に、切削液を生成するための液体S(例えば、純水)を貯留する貯液槽31を有し、貯液槽31から延びる送通管32aがポンプ33の入力口に接続されている。貯液槽31とポンプ33との間の送通管32aには、流量調整弁35の設けられた送通管32bが接続されており、気体供給部34からの気体(例えば、窒素ガス)が流量調整弁35にて調整される流量にて送通管32bを流れ、送通管32aを通る液体Sに供給されるようになっている。このようにして気体供給部34からの気体が混ざった液体S(以下、気体含有液Saという)は、ポンプ33によって、その出力口に接続された送通管32cを通して加圧槽36に圧送され、一時的に貯留される。
【0043】
加圧槽36では、ポンプ33により圧送されて貯留される気体含有液Saが加圧され、気体含有液Sa内の気体が液中に溶解して、その液中の気体溶存濃度が上昇し、常圧における飽和溶解濃度以上に気体が溶解した状態となる気体溶存液Sbが生成される。なお、加圧槽36内の圧力は、圧力調整器37によって調整することができるようになっている。加圧槽36から延びる送通管32dが2つの送通管32e、32gに分岐され、一方の送通管32eが第1バブル発生器39(第1バブル含有液生成機構)に接続され、他方の送通管32gが第2バブル発生器41(第2バブル含有液生成機構)に接続されている。なお、第1バブル発生器39に至る送通管32eには流量調整弁38aが、第2バブル発生器41に至る送通管32gには流量調整弁38bが、それぞれ設けられている。
【0044】
第1バブル発生器39は、複数のオリフィスを有し、加圧槽36から送通管32d、32eを通して供給される気体溶存液Sbが前記複数のオリフィスを通る際の圧力開放によりその液中に微細バブルが発生するようになっている。また、第2バブル発生器41も、同様に、複数のオリフィスを有し、加圧槽36から送通管32d、32gを通して供給される気体溶存液Sbが前記複数のオリフィスを通る際の圧力開放によりその液中に微細バブルが発生するようになっている。第1バブル発生器39にて生成される微細バブル含有液に含まれる微細バブルのサイズは、第2バブル発生器41にて生成される微細バブル含有液に含まれる微細バブルのサイズより大きくない所定のサイズ、例えば、マイクロナノバブルやナノバブル(例えば、100nm〜10μm)のサイズに設定される。
【0045】
第1バブル発生器39から延びる送通管32fは、第1ノズルユニット15に接続されており、第1バブル発生器39にて生成される微細バブル含有液が、送通管32fを通って第1ノズルユニット15に供給される。そして、第1ノズルユニット15から微細バブル含有液が第1切削液として回転するブレード18の半導体ウェーハWを切り込む側の端面に吹き付けられる。また、第2バブル発生器41から延びる送通管32hは、分岐して(図示略)2つの第2ノズルユニット17に接続されており、第2バブル発生器41にて生成される微細バブル含有液が、送通管32hを通って第2ノズルユニット17に供給される。そして、第2ノズルユニット17から微細バブル含有液が第2切削液として回転するブレード18の両側面に吹き付けられる。第2バブル発生器41から第2ノズルユニット17まで延びる送通管32hは、第1バブル発生器39から第1ノズルユニット15まで延びる送通管32fより長い。
【0046】
このようなダイシング装置200では、第1バブル発生器39から第1ノズルユニット15まで延びる送通管32fが第2バブル発生器41から第2ノズルユニット17まで延びる送通管32hより短い(図6では、第1バブル発生器39を送通管32fを介して第1ノズルユニット15の直前に配置した。)ので、第1バブル発生器39にて生成された微細バブル含有液が送通管32fによって第1ノズルユニット15に導かれるまでの時間が、第2バブル発生器41にて生成された微細バブル含有液が送通管32hによって第2ノズルユニット17に導かれるまでの時間より短くなる。このため、ブレード18の半導体ウェーハWに切り込む側の端面に第1切削液として吹き付けられるまでに微細バブル含有液中の微細バブルが成長(バブル同士が合体して泡径が大きくなること)する時間が、ブレード18の両面に第2切削液として吹き付けられるまでに微細バブル含有液中の微細バブルが成長する時間より短くなるので、第1ノズルユニット15から第1切削液としてブレード18に吹き付けられる微細バブル含有液に含まれる微細バブルのサイズを、第2ノズルユニット17から第2切削液としてブレード18に吹き付けられる微細バブル含有液に含まれる微細バブルのサイズより小さく、逆に、第2切削液としてブレード18に吹き付けられる微細バブル含有液中に含まれる微細バブルのサイズを、第1切削液としてブレード18に吹き付けられる微細バブル含有液中に含まれる微細バブルのサイズより更に大きくすることができる。
【0047】
従って、ダイシング装置200においても、第1の実施の形態に係るダイシング装置100の場合と同様に、第1ノズルユニット15からブレード18の半導体ウェーハWに切り込む側の端面に比較的小さいサイズの微細バブル(マイクロナノバブル)を含む第1切削液が吹き付けられるとともに、第2ノズルユニット17からブレード18の両側面に比較的大きいサイズの微細バブル(マイクロバブル)を含む第2切削液が吹き付けられつつ、回転するブレード18によって半導体ウェーハWが切られていく。その際、切り溝Scに入り込む第1切削液中の比較的小さいサイズの微細バブルBb1によるクッション作用(図3参照)、第2切削液中の比較的大きいサイズの微細バブルBb2による切りカスを浮上させる作用(図4参照)、更に、回転するブレード18に対する負荷の増大防止等の作用を有効に利用することができる。
【0048】
なお、前述したダイシング装置200では、それぞれ発生するバブルのサイズが異なる第1バブル発生器39と第2バブル発生器41とが設けられていたが、第1バブル発生器39及び第2バブル発生器41が同じサイズの微細バブルを発生するようにしてもよい。この場合であっても、第1バブル発生器39から第1ノズルユニット15に延びる送通管32fが第2バブル発生器41から第2ノズルユニット17に延びる送通管32hより短いので、第1ノズルユニット15から吐出する第1切削液に含まれる微細バブルのサイズは、第2ノズルユニット17から吐出する第2切削液に含まれる微細バブルのサイズより小さくなる。
【0049】
更に、例えば、比較的小さいサイズの微細バブルを発生する単一のバブル発生器(共通のバブル発生器)だけを設けるような構成とすることもできる。この場合、その単一のバブル発生器から第1ノズルユニット15に至る送通管の長さをその単一のバブル発生器から第2ノズルユニット17に至る送通管の長さより短く設定される。このような構成により、前記単一のバブル発生器で生成された微細バブル含有液の第1ノズルユニット15に至るまでの時間と、第2ノズルユニット17に至るまでの時間の相違が生じ、その時間の相違により、第1ノズルユニット15から第1切削液としてブレード18に吹き付けられる微細バブル含有液中の微細バブルのサイズを第2ノズルユニット17から第2切削液としてブレードに吹き付けられる微細バブル含有液中の微細バブルのサイズより小さくすることができる。これは、次のことを可能とする。つまり、単一のバブル発生器では、第1切削液に含まれるものとして必要とされる、またはそれ以下のサイズの微細バブルを生成する。バブル発生器と第1ノズルユニット15の間に介される送通管の長さを、バブル発生器にて生成された微細バブルのサイズと第1切削液に含まれるものとして必要とされる微細バブルのサイズを考慮して決定し、例えば、バブル発生器で生成されたバブルのサイズが極力維持された状態で第1ノズルユニット15まで供給できる長さとする。一方、バブル発生器と第2ノズルユニット17の間に介される送通管の長さを、バブル発生器にて生成された微細バブルのサイズと第2切削液に含まれるものとして必要とされる微細バブルのサイズを考慮して決定し、例えば、バブル発生器で生成された微細バブルが送通管を移動する間に成長して、第2切削液に含まれるものとして必要とされるサイズの微細バブルとなって第2ノズルユニット17に供給される長さとする。これにより、単一のバブル発生器と各ノズルユニットとの間に介在させる各送通管の長さを、バブル発生器にて生成された微細バブルのサイズと切削液に含まれるものとして必要とされる微細バブルのサイズを考慮して決定することで、各ノズルユニットに必要とされるサイズの微細バブルをそれぞれ供給することができる。より具体例としては、単一のバブル発生器によって切削液中にマイクロナノバブルを発生させる。そして、この単一のバブル発生器より第1ノズルユニット15に至る送通管の長さを、マイクロナノバブルの状態が極力維持された状態の第1切削液が第1ノズルユニット15から吐出されるような長さとする。一方、単一のバブル発生器から第2ノズルユニット17に至る送通管の長さを、マイクロナノバブルが成長してマイクロバブルとなった微細バブルを含有する第2切削液が第2ノズルユニット17から吐出されるような長さとする。なお、これら送通管の長さ設定等は、使用する切削液の種類や流速などにより変化するものであり、いずれも実験などにより確認、設定される。
【0050】
なお、第1バブル発生器39から第1ノズルユニット15に延びる送通管32f及び第2バブル発生器41から第2ノズルユニット17に延びる送通管32h、あるいは、前述した単一のバブル発生器から第1ノズルユニット15に延びる送通管及び当該単一のバブル発生器から第2ノズルユニット17に延びる送通管は、直管に限られず、例えば、螺旋状の管を利用することができる。この場合、螺旋状の管の巻き数に応じてその長さを設定することができる(巻き径が一定の場合)。上記の実施の形態では、単一のバブル発生器から第1ノズルユニット15に至る送通管の巻き数を単一のバブル発生器から第2ノズルユニット17に至る送通管の巻き数より少なく設定する。
【0051】
また、前述したダイシング装置200では、圧力開放を利用して液中に微細バブルを発生させているが、旋回式、多孔質物質利用等の他の方式を利用することも可能である。
【0052】
なお、ダイシング装置100、200について説明したが、本願発明は、板状物を切るカッター装置、あるいは、グラインダ装置等の他の機械加工装置にも適用することができ、本明細書ではこれらを総称して切削と呼び、用いられる加工液を切削液と呼ぶものである。
【符号の説明】
【0053】
11 31 貯液槽
12a〜12f、32a〜32h 送通管
13 33 ポンプ
14 第1バブル発生部(第1切削液生成機構)
15 40 第1ノズルユニット(第1切削液吹き付け機構)
16 第2バブル発生部(第2切削液生成機構)
17 第2ノズルユニット(第2切削液吹き付け機構)
18 ブレード(加工具)
19 回転軸
20 チャッキングテーブル
21 支持部
22 ダイシング本体ユニット
35 38 流量調整弁
36 加圧槽
37 圧力調整器
39 第1バブル発生器(第1微細バブル含有液生成機構)
41 第2バブル発生器(第2微細バブル含有液生成機構)
100 200 ダイシング装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転する円盤状の加工具が切り込んで板状物を加工する機械加工装置であって、
回転する前記加工具の前記板状物に切り込む側の端面に対して微細バブルを含む第1切削液を吹き付ける第1の機構と、
回転する前記加工具の両側面の少なくとも一方に対して微細バブルを含む第2切削液を吹き付ける第2の機構とを有し、
前記第2切削液に含まれる微細バブルのサイズは前記第1切削液に含まれる微細バブルのサイズより大きい機械加工装置。
【請求項2】
前記加工具の前記板状物に切り込む部分の表面が微細な砥粒で覆われ、
前記第1切削液に含まれる微細バブルのサイズは、前記加工具の隣接する砥粒と砥粒の隙間のサイズより小さい請求項1記載の機械加工装置。
【請求項3】
前記第1の機構は、
液中に微細バブルを発生させて前記第1切削液を生成する第1切削液生成機構と、
該第1切削液生成機構にて生成される前記第1切削液を前記加工具の端面に吹き付ける第1切削液吹き付け機構とを有し、
前記第2の機構は、
液中に微細バブルを発生させて前記第2切削液を生成する第2切削液生成機構と、
該第2切削液生成機構にて生成される前記第2切削液を前記加工具の両側面の少なくとも一方に吹き付ける第2切削液吹き付け機構とを有する請求項1または2記載の機械加工装置。
【請求項4】
前記第1の機構は、
液中に微細バブルを発生させて微細バブル含有液を生成する第1微細バブル含有液生成機構と、
該第1微細バブル含有液生成機構から第1の通路を通して供給される微細バブル含有液を前記第1切削液として前記加工具の端面に吹き付ける第1切削液吹き付け機構とを有し、
前記第2の機構は、
液中に微細バブルを発生させて微細バブル含有液を生成する第2微細バブル含有液生成機構と、
該第2微細バブル含有液生成機構から前記第1の通路より長い第2の通路を通して供給される微細バブル含有液を前記第2切削液として前記加工具の両側面の少なくともいずれか一方に吹き付ける第2切削液吹き付け機構とを有する請求項1または2記載の機械加工装置。
【請求項5】
前記第1の機構における前記第1微細バブル含有液生成機構と前記第2の機構における前記第2微細バブル含有液生成機構とは、共通の微細バブル含有液生成機構である請求項4記載の機械加工装置。
【請求項6】
回転する円盤状の加工具が切り込んで板状物を加工する機械加工方法であって、
回転する前記加工具の前記板状物に切り込む側の端面に対して微細バブルを含む第1切削液を吹き付け、
回転する前記加工具の両側面の少なくとも一方に前記第1切削液に含まれる微細バブルのサイズより大きいサイズの微細バブルを含む第2切削液を吹き付ける機械加工方法。
【請求項7】
前記加工具の前記板状物に切り込む部分の表面が微細な砥粒で覆われ、
前記第1切削液に含まれる微細バブルのサイズは、前記加工具の隣接する砥粒と砥粒の隙間のサイズより小さい請求項6記載の機械加工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−135869(P2012−135869A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−267444(P2011−267444)
【出願日】平成23年12月7日(2011.12.7)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】