説明

正のアキシャルレーキ角および複数の切削エッジを備えた割出し可能切削インサート

【課題】正のアキシャルレーキ角および複数の切削エッジを備えた割出し可能切削インサートを提供する。
【解決手段】割出し可能切削インサートは、外面または上面と側面とを備える第1構成要素を含む。第3構成要素が、第1構成要素に対して切削インサートの垂直軸すなわちy軸を中心に鏡面対称である。第2構成要素が、第1構成要素と第3構成要素との間に配置される。側面と上面との交差部分において、複数の切削エッジが画定され、切削エッジは、正のアキシャルレーキ角を画定する。一実施形態では、第1構成要素および第3構成要素は、星形の外観の多角形の形状であり、第2構成要素は、正方形の形状である。第1構成要素および第3構成要素は、互いから第1オフセット角だけずれており、第2構成要素は、第1構成要素および第3構成要素から第2オフセット角だけずれており、それにより切削インサートが割出し可能となり得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、正のアキシャルレーキ角および複数の切削エッジを備えた割出し可能切削インサートに関する。
【背景技術】
【0002】
オンエッジ(on−edge)またはレイダウン(lay down)切削インサートとしても知られるタンジェンシャル切削インサートは、被加工物の切削作業中に切削力が切削インサートの大きい方(厚い方)の寸法に沿って向けられるように、インサートホルダ内で方向付けられる。かかる配置の利点は、切削力が切削インサートの小さい方(薄い方)の寸法に沿って向けられるように切削インサートが方向付けられる場合より、切削インサートがより大きい切削力に耐えることができる、ということである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
目下、複数の切削エッジを備えた両面割出し可能切削インサート(indexable
cutting insert)は、切削クリアランスに対して負のアキシャルレーキ(axial rake)角を有するようになっている。切削インサートに負のアキシャルレーキ角を取り付けることにより、切削インサートは、切込み深さが制限されることにより、インサートホルダまたはツールホルダに接線方向に取り付けられる場合に、それが耐えることができるより大きい切削力を、完全に利用することができない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
要約すると、本発明によれば、上面と少なくとも1つの側面とを含む第1構成要素であって、第1切削エッジが少なくとも1つの側面と上面との交差部分に画定される、第1構成要素と、第1構成要素に対し切削インサートの垂直軸を中心に鏡面対称である第3構成要素と、第1構成要素と第3構成要素との間に配置される第2構成要素と、を備え、第1切削エッジが正のアキシャルレーキ角を画定する、割出し可能切削インサートが提供される。
【0005】
本発明の別の態様では、ツールホルダが、割出し可能切削インサートを収容することができる少なくとも1つのインサートポケットを備える。割出し可能切削インサートは、上面と少なくとも1つの側面とを含む第1構成要素であって、第1切削エッジが少なくとも1つの側面と上面との交差部分に画定される、第1構成要素と、第1構成要素に対し切削インサートの垂直軸を中心に鏡面対称である第3構成要素と、第1構成要素と第3構成要素との間に配置される第2構成要素と、を備え、第1切削エッジが正のアキシャルレーキ角を画定する。
【0006】
本発明のさらに別の態様は、割出し可能切削インサートを、3つの基本構成要素、すなわち、上面と少なくとも1つの側面とを含む第1構成要素であって、少なくとも1つの切削エッジが少なくとも1つの側面と上面との交差部分に画定される、第1構成要素と、第1構成要素に対し切削インサートの垂直軸を中心に鏡面対称である第3構成要素と、第1構成要素と第3構成要素との間に配置される第2構成要素と、から作製する方法であって、第1構成要素を、垂直軸を中心に、第3構成要素に対して第1オフセット角だけ回転させるステップと、第2構成要素を、垂直軸を中心に、第1構成要素および第3構成要素に対して第2オフセット角で回転させるステップと、を含み、少なくとも1つの切削エッジが正のアキシャルレーキ角を画定する、割出し可能切削インサートを作製する方法である。
【0007】
本発明のさらなる特徴は、そこから得られる利点とともに、図面に関連してなされる以下の詳細な説明から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態による正のアキシャルレーキと8つの切削エッジとを備えた割出し可能切削インサートに対する設計概念の組立分解図である。
【図2】図1の設計概念の斜視図である。
【図3】図1の設計概念の平面図である。
【図4】図1の設計概念の側面図である。
【図5】本発明の一実施形態による設計概念の原理を使用する、正のアキシャルレーキと8つの切削エッジとを備えた割出し可能切削インサートの一例の斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態による設計概念の原理を使用する、正のアキシャルレーキおよび8つの切削エッジを備えた割出し可能切削インサートの一例の斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態による設計概念の原理を使用する、正のアキシャルレーキおよび8つの切削エッジを備えた割出し可能切削インサートの一例の斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態による右勝手フライス加工ツールホルダのインサート受けポケットに着座している図7の切削インサートの斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態による右勝手ヘリカルエンドミルのインサート受けポケットに着座している図7の切削インサートの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
同様の参照文字が同様の要素を表す図面を参照すると、図1〜図4は、本発明による、概して10で示す、正のアキシャルレーキと複数の切削エッジとを備えた割出し可能切削インサートを作製する概略的な設計概念を示す。概して、切削インサート10を作製する設計概念には、3つの構成単位すなわち構成要素がある。すなわち、概して12で示す第1構成要素と、第1構成要素12と概して16で示す第3構成要素との間に配置される、概して14で示す中央または第2構成要素と、である。第3構成要素16は、実質的に第1構成要素12と同じであり、垂直軸すなわちy軸を中心に180度回転した場合に第1構成要素12に対して鏡面対称である。簡潔のために、以下では第1構成要素12についてのみ詳述する。
【0010】
第1構成要素12は、概して形状が多角形である。例示する実施形態では、第1構成要素12は、切削インサート10の上面18を形成する外面を含み、第3構成要素は、切削インサート10の底面19(図4)を形成する同様の外面を含む。切削インサート10を裏返した場合、底面19は上面18になり、第3構成要素16の切削エッジが切削作業に使用されることが理解されよう。構成要素12、14および16の中心に開口20が配置され位置合せされていることが好ましく、それには、切削インサート10をツールホルダ300のインサートポケット310に確実に固定して保持するために、ねじ等の締結具(図示せず)を挿入することができる。開口20は、設計される切削インサート10のタイプに応じて任意であることが留意されるべきである。
【0011】
第1構成要素12は、概して22、24、26および28で示す複数の側壁すなわち側面を含む。図示する実施形態では、側面22、24、26および28の各々は、実質的に互いに同じである。簡潔のために、側面22についてのみ詳述する。側面22は、第1実質的平面22aと、第1ラジアス(radiused)(丸みが付けられた)面22bと、第2ラジアス面または平面22cと、第2実質的平面22dと、を含む。第1ラジアス面22bおよび第2ラジアス面22cは、第1平面22aと第2平面22dとの間の混交部を形成する連続したラジアス面を形成してもよい。第1ラジアス面22bおよび第2ラジアス面22cの目的は、切削作業中に適当な切屑除去を可能にすることである。側面22は、切削インサート10がツールホルダ300(図8)のインサートポケット310に取り付けられた時にアキシャルレーキ面を形成する。図示する実施形態は、面22a、24a、26aおよび28aを実質的に平面として示すが、面22a、24a、26aおよび28aのうちの1つまたは複数は蛇行形状等を有してもよい、ということが考えられる。
【0012】
第1前縁すなわち切削エッジ30は、側面22の第1平面22aと上面18との交差部分に形成されている。同様に、第2前縁すなわち切削エッジ32は、側面24の第1平面24aと上面18との交差部分に形成されており、第3前縁すなわち切削エッジ34は、側面26の第1平面26aと上面18との交差部分に形成されており、第4前縁すなわち切削エッジ36は、側面28の第1平面28aと上面18との交差部分に形成されている。第3構成要素16が第1構成要素12と実質的に同じであるため、切削インサート10は、合計8つの切削エッジを有する(2構成要素×4切削エッジ/構成要素=8切削エッジ)。本発明を、より少ないかまたは多い切削エッジで実施してもよい、ということが理解されよう。たとえば、切削エッジを、第1構成要素および第3構成要素が正三角形の形態であるように設計してもよい。この場合、切削インサートは、合計6つの切削エッジを有する(2構成要素×3切削エッジ/構成要素=6切削エッジ)。別の例では、切削インサートは、五線星形の形態である(2構成要素×5切削エッジ/構成要素=10切削エッジ)。図示する実施形態は2つの実質的に同じ多角形構成要素を有するが、切削エッジを、追加の多角形構成要素が同様の数の側面を有する追加の中心構成要素によって分離されるように設計してもよい、ということが可能である。
【0013】
図3に示すように、第1(および第3)構成要素12は、外観が、4つの頂点を有する概して星型多角形である。第1頂点すなわちノーズ半径部38が、側面22の第2平面22dと隣接する側面28の第1平面28aとの交差部分に形成されている。同様に、第2頂点すなわちノーズ半径部40が、側面24の第2平面24dと隣接する側面22の第1平面22aとの交差部分に形成されており、第3頂点すなわちノーズ半径部42が、側面26の第2平面26dと隣接する側面24の第1平面24aとの交差部分に形成されており、第4頂点すなわちノーズ半径部42が、側面28の第2平面28dと隣接する側面26の第1平面26aとの交差部分に形成されている。
【0014】
図示する実施形態では、第1(および第3)構成要素12の4つの頂点38、40、42および44間の長さすなわち距離46は、実質的に同じであり、寸法がおよそ0.500インチ(12.70mm)の正方形を形成している。しかしながら、頂点38、40、42および44間の距離46は、本発明の原理を実施するために等距離である必要はない、ということが理解されよう。たとえば、4つの頂点38、40、42および44間の距離は矩形を形成してもよく、そこでは、頂点32および38と頂点34および36とが実質的に同じ第1距離を有し、頂点32および34と頂点36および38とが、第1距離とは異なる実質的に同じ第2距離を有する。
【0015】
さらに、本発明は、頂点38、40、42および44の数に限定されない。たとえば、本発明の原理を、第1構成要素12および第3構成要素16が3つの頂点を有するように実施してもよく、それらは、正三角形の多角形形状を形成するように互いから等距離であってもなくてもよい。別の例では、第1構成要素12および第3構成要素16は5つの頂点を有してもよく、それらは五線星形の多角形形状を形成するように互いから等距離であってもなくてもよい。他の多角形形状も本発明の企図内にある。
【0016】
本発明の一態様は、各切削エッジ30、32、34および36が、夫々のノーズ半径部38、40、42および44から夫々の側面22、24、26および28の第1ラジアス面22b、24b、26bおよび28bまで延在する長さを有する、というものである。図3に示すように、各構成要素12、16の各切削エッジ30、32、34および36の長さは、切削インサート10の内接円(IC)寸法48の1/2を上回り、それは、切削エッジが切削インサートのIC寸法以下である従来のインサート設計とは異なる。本発明のこの態様により、切削インサート10は、従来の切削インサートと比較して、鋼等、切削される特定の材料に対してより積極的な切込み深さを提供することができる。
【0017】
本発明の別の態様は、各切削エッジ30、32、34および36(ならびに第3構成要素16の4つの切削エッジの各々)が、正のアキシャルレーキ角50で形成されている、ということである。図示する実施形態では、角50は、およそ15度であるが、本発明は、それが正のアキシャルレーキ角である限り、角50によって限定されない。たとえば、正のアキシャルレーキ角50は、たとえば切削される材料、所望の切込み深さおよび切削インサート10に対する送り量等の設計要素に応じて、より小さく、たとえば10度であってもよく、またはより大きく、たとえば20度であってもよい。また、本発明のこの態様により、切削インサート10は、従来の切削インサートと比較して、鋼等、切削される特定の材料に対してより積極的な切込み深さを提供することも可能である。
【0018】
第2構成要素14は、概して、切削インサート10がツールホルダ300(図8)のポケット壁310に取り付けられる時に、切削インサート10の当接面を提供する、4つの実質的平面側壁52、54、56および58を有する、正方形形状の多角形を含む。たとえば2点接触の場合、2つの側壁52、54、56および58は、ツールホルダ300(図8)のポケット壁314、316と係合する。さらに、第2構成要素14は、有効な切屑処理および排出のために第1構成要素12の夫々の側面22、24、26および28とのラジアス混交部(radius blend)の一部を形成する、上面53、55、57および59(図3に示すように)を含む。第2構成要素12の底面(図では見えない)もまた、第3構成要素16の夫々の側面とラジアス混交部の一部を形成することが理解されよう。構成要素12、16に類似して、第2構成要素14は、第1構成要素12および第2構成要素16の開口20のサイズおよび寸法に対応する開口60を含む。第2構成要素14の側壁52、54、56および58の長さは、第1構成要素12および第3構成要素16の頂点38、40、42および44間の距離46より小さいことが留意されるべきである。
【0019】
図3に示すように、第1構成要素12および第3構成要素16は、第1構成要素12、第2構成要素14および第3構成要素16が互いに適当に位置合せされた場合に、互いに対してオフセット角62だけ回転している、すなわちずれている。オフセット角62の目的は、たとえば切削エッジ22aの真下にある第3構成要素16の頂点すなわちノーズ半径部が、切削エッジ22aが被加工物(図示せず)と係合している時、被加工物に対して引きずられないようにする、ということである。図示する実施形態では、オフセット角62はおよそ5度である。しかしながら、切込み深さ等、切削インサート10の特定の設計要件に応じて、本発明を任意の所望の角度を有するように実施してもよい。
【0020】
さらに、第2構成要素14は、切削インサート10が割出し可能となり得るように、第1構成要素12および第3構成要素16に対してオフセット角64だけ回転している、すなわちずれている。言い換えれば、オフセット角64により、切削インサート10に対する第1構成要素12および第3構成要素16が、ツールホルダ300(図8)のインサートポケット310に適当に着座することができる。第2構成要素14のオフセット角64は、第1構成要素12および第3構成要素16のオフセット角62のおよそ1/2であることが推奨される。図示する実施形態では、オフセット角64は、およそ2.5度(2度30秒)である。それは、第1構成要素12および第3構成要素16は、およそ5度のオフセット角62でずれているためである。第2構成要素14を、第1構成要素12および第3構成要素16のオフセットのおよそ1/2だけずらすことにより、切削インサート10を180度裏返すことができ、それにより、第1構成要素12および第3構成要素16の切削エッジ30、32、34および36を合計8つの切削エッジに対して使用することができる。第1構成要素12、第2構成要素14および第3構成要素16は、オフセット角62、64を達成するために、切削インサート10の中心の垂直軸すなわちy軸68を中心に同心状に回転することが留意されるべきである。
【0021】
図4に示すように、第1構成要素12、第2構成要素14および第3構成要素16が適当に位置合せされると、切削インサート10の厚さ66は、第1構成要素12および第3構成要素16の頂点38、40、42および44間の距離46のおよそ1/2である。図示する実施形態では、厚さ66は、およそ0.250インチ(6.35mm)である。しかしながら、厚さ66は、切削インサート10が意図された切削作業を適当に行うための適当な構造的強度を有する限り、いかなる所望の厚さ66であってもよい。
【0022】
図1〜図4は、3つの構成単位すなわち構成要素12、14または16から形成される、正のアキシャルレーキ角および複数の切削エッジを備えた割出し可能切削インサート10に対する設計概念を示す。上述した設計概念の原理を使用して、正のアキシャルレーキ角および複数の切削エッジを備えた割出し可能切削インサートに対する多くの異なる設計を達成することができる。
【0023】
たとえば、本発明の設計概念の原理を使用して、図5に示す切削インサート100を達成することができる。簡潔のために、切削インサート10の同様の要素に対する切削インサート100の参照番号に対し、100の値を加えた。切削インサート100は、3つの基本多角形構成要素112、114、116を含み、構成要素112、116は、垂直軸すなわちy軸を中心に回転すると鏡面対称である星形の外観を有する。簡潔のために、以下では第1構成要素112についてのみ詳述する。図示するように、第1構成要素112は、切削インサート100の上面118を形成する外面を含み、第3構成要素は、切削インサート100の底面119を形成する外面を含む。当然ながら、切削インサート100をインサートポケット310から取り外し、180度回転させた後、インサートポケット310(図8)に取り付けた場合、底面119は上面になる。第1構成要素112、第2構成要素114および第3構成要素116の中心に任意の開口120が配置され、それらを貫通している。上面118および底面119は、ツールホルダ300(図8)のインサートポケット310に取り付けられた時の切削インサート100にクリアランスを提供するように、1つまたは複数の逃げ面またはクリアランス面119a、119bを含んでもよい。
【0024】
第1構成要素112は、概して122、124、126(図では見えない)および128(図では見えない)で示す複数のアキシャルレーキ面または側面を含む。図示する実施形態では、アキシャルレーキ面または側面122、124、126および128の各々は、互いに実質的に同じである。簡潔のために、側面122についてのみ詳述する。側面122は、第1実質的平面122aと、第1ラジアス面122bと、第2ラジアス面122cと、第2実質的平面122dと、を含む。第1ラジアス面122bおよび第2ラジアス面122cは、第1平面122aと第3平面122dとの間の混交部を形成する連続したラジアス面を形成してもよい。図示する実施形態は面122aを実質的に平面として示すが、面122aは、蛇行形状、S字型等を有してもよい、ということが考えられる。
【0025】
第1前縁すなわち切削エッジ130は、側面122の第1平面122aと上面118との交差部分に形成されている。同様に、第2前縁すなわち切削エッジ132、第3前縁すなわち切削エッジ134および第4前縁すなわち切削エッジ136は、側面124、126および128の第1平面124a、126aおよび128aと上面118との交差部分に形成されている。第3構成要素116は第1構成要素112と実質的に同じであるため、切削インサート100は合計8つの切削エッジを有する(2構成要素×4切削エッジ/構成要素=8切削エッジ)。
【0026】
ラジアス混交部153が、第2構成要素114によって形成され、第1構成要素112の側面122と第2構成要素114の側壁152との間に延在している。ラジアス混交部153は、有効な切屑処理のために第1構成要素112のラジアス側面122bおよび122cと協働する。図示する実施形態では、ラジアス混交部153はS字型輪郭を有するが、本発明により他の形状も考えられる。同様に、ラジアス混交部155が、第2構成要素114によって形成され、第1構成要素112の側面124と第2構成要素114の側壁154との間に延在している。同様に、ラジアス混交部157(図では見えない)が、第2構成要素114によって形成され、第1構成要素112の側面126と第2構成要素114の側壁156との間に延在しており、ラジアス混交部159(図では見えない)が、第2構成要素114によって形成され、第1構成要素112の側面128と第2構成要素114の側壁158との間に延在している。
【0027】
第1頂点すなわちノーズ半径部138が、側面122の第2平面122dと隣接する側面128の第1平面128aとの交差部分に形成されている。同様に、第2頂点すなわちノーズ半径部140が、側面124の第2平面124dと隣接する側面122の第1平面122aとの交差部分に形成されており、第3頂点すなわちノーズ半径部142が、側面126の第2平面126dと隣接する側面124の第1平面124aとの交差部分に形成されており、第4頂点すなわちノーズ半径部144が、側面128の第2平面128dと隣接する側面126の第1平面126aとの交差部分に形成されている。
【0028】
さらに、第1ワイパエッジ139が、ノーズ半径部138と第2構成要素114の側壁152、158との交差部分に形成されている。同様に、第2ワイパエッジ141が、ノーズ半径部140と第2構成要素114の側壁152、154との交差部分に形成されており、第3ワイパエッジ143(図では見えない)が、ノーズ半径部142と第2構成要素114の側壁154、156との交差部分に形成されており、第4ワイパエッジ143(図では見えない)が、ノーズ半径部144と第2構成要素114の側壁156、158との交差部分に形成されている。
【0029】
本発明の設計概念を使用することにより、各切削エッジ130、132、134および136は、夫々のノーズ半径部138、140、142および144から夫々の側面122、124、126および128の第1ラジアス面122b、124b、126bおよび128bまで延在する長さを有する。各切削エッジ130、132、134および136の長さが切削インサート100の内接円(IC)寸法の1/2を上回ることにより、従来のインサート設計と比較して、切削される特定の材料に対しより積極的な切込み深さが提供される。
【0030】
本発明の別の態様は、各切削エッジ130、132、134および136(ならびに第3構成要素116の4つの切削エッジの各々)が、正のアキシャルレーキ角150で形成されている、というものである。図示する実施形態では、角150はおよそ15度であるが、本発明は、それが正のアキシャルレーキ角である限り、角150によって限定されない。たとえば、正のアキシャルレーキ角150は、たとえば切削される材料、所望の切込み深さおよび切削インサート100に対する送り量等の設計要素に応じて、0°を上回る任意の角度であってもよい。また、本発明のこの態様により、切削インサート100は、従来の切削インサートと比較して、鋼等、切削される特定の材料に対しより積極的な切込み深さを提供することができる。
【0031】
別の例では、本発明の設計概念の原理を使用して、図6に示す切削インサート100’を達成することができる。切削インサート100’は、切削インサート100と実質的に同じであるが、切削インサート100’の第2構成要素114’は切削インサート100の第2構成要素114と異なる。上述したように、第2構成要素114の側壁152、154、156(図では見えない)および158(図では見えない)は、長手方向軸すなわちz軸に対して実質的に扁平すなわち平面である。図6の実施形態では、たとえば、ラジアス混交部152cによって分離される一対の先細または傾斜側壁152a、152bを備えた側壁152’に置き換えられている。同様に、ラジアス混交部154cによって分離される一対の傾斜側壁154a、154bを備えた側壁154’に置き換えられている。夫々ラジアス混交部156c、158cによって分離される傾斜側壁156a、156b、158a、158bを備えた側壁156’、158’(図では見えない)にも置き換えられている。
【0032】
図示する実施形態では、傾斜側壁152aは、長手方向軸すなわちz軸に対しておよそ10度の着座角度157で形成されている。同様に、傾斜側壁154a、156a(図では見えない)および158a(図では見えない)は、およそ10度の着座角度157で形成されている。傾斜側壁152bもまた、およそ10度の着座角度159で形成されている。同様に、傾斜側壁154b、156b(図では見えない)および158b(図では見えない)は、およそ10度の着座角度159にある。側壁152’、154’、156’および158’の着座角度157、159は、切削インサート100’をツールホルダ300(図8)のインサートポケット310内へ「あり接ぎにする(dovetail)」のに役立つ。この実施形態では、インサートポケット310の側壁すなわち着座パッド314、316は、切削インサート100を着座させるために実質的に平面であるのではなく、同じ着座角度157、159を有する。着座角度157、159は、切削インサート100’を被加工物内により確実に固定して保持し、切削インサート100’をインサートポケット310において保持する締結具(図示せず)に対する荷重を低減する。その結果、切削インサート100’は、重量のあるフライス加工および高RPM機械加工の用途で使用される場合に、切削インサート100より有利である。
【0033】
図示する実施形態では、角度157、159は実質的に同じである。しかしながら、角度159は角度157と異なってもよい。さらに、角度157、159は、切削インサート100’によって行われる所望の切削作業に応じて、10度以外の任意の所望の角度であってもよい。
【0034】
さらに別の例では、本発明の設計概念の原理を使用して、図7および図8に示す切削インサート200を達成することができる。簡潔のために、切削インサート10の同様の要素に対する切削インサート200の参照番号に、200の値を加えた。切削インサート200は、3つの基本多角形構成要素212、214、216を含み、構成要素212、216は、垂直軸すなわちy軸64を中心に回転した時に鏡面対称である星形の外観を有する。簡潔のために、以下では第1構成要素212についてのみ詳述する。図示するように、第1構成要素212は、切削インサート200の上面218を形成する外面を含み、第3構成要素は、切削インサート200の底面219を形成する外面を含む。当然ながら、切削インサート200をインサートポケット310から取り外し、180度回転させた後、インサートポケットに取り付けた場合、底面219は上面になる。好ましくは、第1構成要素212、第2構成要素214および第3構成要素216の中心に任意の開口220が配置され、それらを貫通している。上面218および底面219は、ツールホルダ300のインサートポケット310に取り付けられた時の切削インサート200にクリアランスを提供するように、1つまたは複数の逃げ面またはクリアランス面219a、219bを含んでもよい。
【0035】
第1構成要素212は、概して222、224、226(図には見えない)および228(図には見えない)で示す、複数のアキシャルレーキ面すなわち側面を含む。図示する実施形態では、アキシャルレーキ面すなわち側面222、224、226および228の各々は、互いに実質的に同じである。簡潔のために、側面222についてのみ詳述する。側面222は、第1実質的平面222aと、第1ラジアス面222bと、第2ラジアス面222cと、第2実質的平面222dと、を含む。第1ラジアス面222bおよび第2ラジアス面222cは、第1平面222aと第2平面222dとの間に混交部を形成する連続したラジアス面を形成してもよい。図示する実施形態は、面222aを実質的に平面として示すが、面222aは蛇行形状、S字型等を有してもよい、ということが考えられる。
【0036】
第1前縁すなわち切削エッジ230が、側面222の第1平面222aと上面218との交差部分に形成されている。同様に、第2前縁すなわち切削エッジ232、第3前縁すなわち切削エッジ234および第4前縁すなわち切削エッジ236が、側面224、226および228の第1平面224a、226aおよび228aと上面128との交差部分に形成されている。第3構成要素216は第1構成要素212と実質的に同じであるため、切削インサート200は合計8つの切削エッジを有する(2構成要素×4切削エッジ/構成要素=8切削エッジ)。
【0037】
ラジアス混交部253が、第2構成要素214によって形成され、第1構成要素212の側面222と第2構成要素214の側壁252との間に延在している。ラジアス混交部253は、有効な切屑処理のために第1構成要素212のラジアス側面222bおよび222cと協働する。図示する実施形態では、ラジアス混交部253はS字型輪郭を有するが、本発明により他の形状も考えられる。同様に、ラジアス混交部255が第2構成要素214によって形成され、第1構成要素212の側面224と第2構成要素214の側壁254との間に延在している。同様に、ラジアス混交部257(図には見えない)が、第2構成要素214によって形成され、第1構成要素212の側面226と第2構成要素214の側壁256との間に延在しており、ラジアス混交部259(図には見えない)が、第2構成要素214によって形成され、第1構成要素212の側面228と第2構成要素214の側壁258との間に延在している。
【0038】
第1頂点すなわちノーズ半径部238が、側面222の第2平面222dと隣接する側面228の第1平面228aとの交差部分に形成されている。同様に、第2頂点すなわちノーズ半径部240が、側面224の第2平面224dと隣接する側面222の第1平面222aとの交差部分に形成されており、第3頂点すなわちノーズ半径部242が、側面226の第2平面226dと隣接する側面224の第1平面224aとの交差部分に形成されており、第4頂点すなわちノーズ半径部244が、側面228の第2平面228dと隣接する側面226の第1平面226aとの交差部分に形成されている。
【0039】
さらに、第1ワイパエッジ239が、ノーズ半径部238と第2構成要素214の側壁252、258との交差部分に形成されている。同様に、第2ワイパエッジ241が、ノーズ半径部240と第2構成要素214の側壁252、254との交差部分に形成されており、第3ワイパエッジ243(図には見えない)が、ノーズ半径部242と第2構成要素214の側壁254、256との交差部分に形成されており、第4ワイパエッジ243(図には見えない)が、ノーズ半径部244と第2構成要素214の側壁256、258との交差部分に形成されている。
【0040】
本発明の設計概念を使用することにより、各切削エッジ230、232、234および236は、夫々のノーズ半径部238、240、242および244から夫々の側面222、224、226および228の第1ラジアス面222b、224b、226bおよび228bまで延在する長さを有する。各切削エッジ230、232、234および236の長さが、切削インサート200の内接円(IC)寸法の1/2を上回ることにより、従来のインサート設計に比較して、切削される特定の材料に対しより積極的な切込み深さが提供される。
【0041】
本発明の別の態様は、各切削エッジ230、232、234および236(ならびに第3構成要素216の4つの切削エッジの各々)が、正のアキシャルレーキ角250で形成されている、ということである。図示する実施形態では、角度250はおよそ15度であるが、本発明は、それが正のアキシャルレーキ角である限り、角250によって限定されない。たとえば、正のアキシャルレーキ角250は、たとえば切削される材料、所望の切込み深さ、および切削インサート200に対する送り量等の設計要素に応じて、0°を上回る任意の角度であってもよい。本発明のこの態様により、切削インサート200は、従来の切削インサートに比較して、鋼等、切削される特定の材料に対してより積極的な切込み深さを提供することができる。
【0042】
図8に示すように、本発明の切削インサート10、100、200を確実に固定して取り付ける1つまたは複数のインサート受けポケット310を有するツールホルダ300が示されている。単に例示の目的で、切削インサート200を、右勝手フライスのインサートポケット310に接線方向に取り付けられるように示している。しかしながら、切削インサート10、100、200を、z軸を中心に鏡面対称であるように設計することにより、左勝手フライス等、左勝手ツールホルダに取り付けることも可能である、ということが理解されよう。各インサートポケット310は、底壁312と、少なくとも2つの側壁314、316と、を含む。図示する実施形態では、側壁314、316は、互いに対しておよそ90度の角度にある。インサートポケット310に取り付けられると、切削インサート200の側壁の2つ252、254(図では見えない)は、インサートポケット310の側壁314、316と当接することにより、切削インサート200に対する2点接触を提供する。さらに、切削インサート200の底面219は、インサートポケット310の底壁312に当接する。
【0043】
図示するように、切削インサート200は、およそ5度の負の角度320でインサートポケット310に取り付けられており、それにより、切削インサート200の頂点238は、ツールホルダ300の外面322のわずかに下にある。切削インサート200をインサートポケット310に負の角度320で取り付ける結果として、切削インサート200は、およそ10度の正の正味アキシャルレーキ角(15−5=10)を提供する。正の正味アキシャルレーキ角は、切削インサート10、100、200によって提供される正のアキシャルレーキの大きさとインサートポケット310の負の角320の大きさとに応じて、いかなる所望の正のアキシャルレーキ角であってもよい、ということが理解されよう。
【0044】
切削インサート10、100、200に対する他の取付構成も本発明の範囲内にある。たとえば、切削インサート200を、図9に示すように、螺旋状に配置してエンドミルツールホルダ400に接線方向に取り付けてもよい。
【0045】
上述したように、割出し可能な切削インサート10、100、200は、ツールホルダのインサートポケットに取り付けられると正のアキシャルレーキ角を有する、複数の切削エッジを含む。正のアキシャルレーキ角を提供することにより、切削インサートは、負のアキシャルレーキ角を有する従来の切削インサートと比較した場合、より積極的な軸方向切込み深さが可能である。
【0046】
本明細書で参照した文書、特許および特許出願は、参照により開示内容が本明細書に援用される。
【0047】
本発明を、特にそのいくつかの特定の実施形態に関連して説明したが、これは限定ではなく単に例示の目的であることが理解されるべきであり、添付の特許請求の範囲は、従来技術が可能とする限り広く解釈されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
割出し可能切削インサートであって、
上面と複数の側面とを含む第1構成要素であって、少なくとも1つの切削エッジが前記複数の側面の少なくとも1つと前記上面との交差部分に画定され、前記複数の側面の一つの第1側面と前記第1の側面に隣接する第2側面との交差部分に第1頂点が形成され、前記第2側面と前記第2側面に隣接する第3側面との交差部分に第2頂点が形成される、前記第1構成要素と、
前記第1構成要素に対し当該切削インサートの垂直軸を中心に鏡面対称であり、複数の側面を含む第3構成要素と、
前記第1構成要素と前記第3構成要素との間に配置され、複数の側面を含む第2構成要素と、
を具備し、
前記少なくとも1つの切削エッジが正のアキシャルレーキ角を画定し、
前記第1構成要素および前記第3構成要素が、互いから第1オフセット角だけずれており、前記第1オフセット角は前記第1頂点と前記第2頂点との間に延長する平面と、前記第3構成要素の前記複数の側面の少なくとも一つに延長する平面により画定され、
前記第2構成要素が、前記第1構成要素および第3構成要素から第2オフセット角だけずれており、前記第2オフセット角は前記第1頂点と前記第2頂点との間に延長する平面と、前記第2構成要素の前記複数の側面の少なくとも一つに延長する平面により画定される、
割出し可能切削インサート。
【請求項2】
前記少なくとも1つの切削エッジの長さが、当該切削インサートの内接円(IC)寸法の1/2を上回る、請求項1に記載の切削インサート。
【請求項3】
前記第2オフセット角が前記第1オフセット角の1/2である、請求項1に記載の切削インサート。
【請求項4】
前記第1構成要素の前記複数の側面の一つが、前記第1頂点から第1ラジアス面まで延在する第1実質的平面と、前記第1ラジアス面から第2実質的平面まで延在する第2ラジアス面または平面と、を含み、前記第2実質的平面が前記第2頂点まで延在する、請求項1に記載の切削インサート。
【請求項5】
前記第1構成要素および第3構成要素が4つの頂点を含み、各頂点間の長さが互いに概ね等しい、請求項1に記載の切削インサート。
【請求項6】
前記第2構成要素が複数の実質的平面側壁を含み、前記側壁の各々の長さが概ね等しい、請求項5に記載の切削インサート。
【請求項7】
前記第1頂点と前記第2頂点間の長さが、前記第2構成要素の各側壁の長さを上回る、請求項6に記載の切削インサート。
【請求項8】
前記第2構成要素が複数の実質的平面側壁を含み、各側壁が一対の傾斜側壁を含む、請求項5に記載の切削インサート。
【請求項9】
割出し可能切削インサートを収容することができる少なくとも1つのインサートポケットを備えるツールホルダであって、前記割出し可能切削インサートが、
上面と複数の側面とを含む第1構成要素であって、少なくとも1つの切削エッジが前記複数の側面の少なくとも1つと前記上面との交差部分に画定され、前記複数の側面の一つの第1側面と前記第1の側面に隣接する第2側面との交差部分に第1頂点が形成され、前記第2側面と前記第2側面に隣接する第3側面との交差部分に第2頂点が形成される、前記第1構成要素と、
前記第1構成要素に対し前記切削インサートの垂直軸を中心に鏡面対称であり、複数の側面を含む第3構成要素と、
前記第1構成要素と前記第3構成要素との間に配置され、複数の側面を含む第2構成要素と、
を具備し、
前記少なくとも1つの切削エッジが正のアキシャルレーキ角を画定し、
前記第1構成要素および前記第3構成要素が、互いから第1オフセット角だけずれており、前記第1オフセット角は前記第1頂点と前記第2頂点との間に延長する平面と、前記第3構成要素の前記複数の側面の少なくとも一つに延長する平面により画定され、
前記第2構成要素が、前記第1構成要素および第3構成要素から第2オフセット角だけずれており、前記第2オフセット角は前記第1頂点と前記第2頂点との間に延長する平面と、前記第2構成要素の前記複数の側面の少なくとも一つに延長する平面により画定される、
ツールホルダ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの切削エッジの長さが、前記切削インサートの内接円(IC)寸法の1/2を上回る、請求項9に記載のツールホルダ。
【請求項11】
前記第2オフセット角が前記第1オフセット角の1/2である、請求項9に記載のツールホルダ。
【請求項12】
前記第1構成要素の前記複数の側面の一つが、前記第1頂点から第1ラジアス面まで延在する第1実質的平面と、前記第1ラジアス面から第2実質的平面まで延在する第2ラジアス面または平面と、を含み、前記第2実質的平面が前記第2頂点まで延在する、請求項9に記載のツールホルダ。
【請求項13】
前記第1構成要素および第3構成要素が4つの頂点を含み、各頂点間の長さが互いに概ね等しい、請求項9に記載のツールホルダ。
【請求項14】
前記第2構成要素が複数の実質的平面側壁を含み、前記側壁の各々の長さが概ね等しい、請求項13に記載のツールホルダ。
【請求項15】
前記第1頂点と前記第2頂点間の長さが、前記第2構成要素の各側壁の長さを上回る、請求項14に記載のツールホルダ。
【請求項16】
3つの基本構成要素から割出し可能切削インサートを作製する方法であって、
前記3つの基本構成要素が、
上面と複数の側面とを含む第1構成要素であって、少なくとも1つの切削エッジが前記複数の側面の少なくとも1つと前記上面との交差部分に画定され、前記複数の側面の一つの第1側面と前記第1の側面に隣接する第2側面との交差部分に第1頂点が形成され、前記第2側面と前記第2側面に隣接する第3側面との交差部分に第2頂点が形成される、前記第1構成要素と、
前記第1構成要素に対し前記切削インサートの垂直軸を中心に鏡面対称であり、複数の側面を含む第3構成要素と、
前記第1構成要素と前記第3構成要素との間に配置され、複数の側面を含む第2構成要素とであり、
前記方法は、
前記第1構成要素を、前記垂直軸を中心に、前記第3構成要素に対して第1オフセット角だけ回転させるステップであって、前記第1オフセット角は前記第1頂点と前記第2頂点との間に延長する平面と、前記第3構成要素の前記複数の側面の少なくとも一つに延長する平面により画定される、ステップと、
前記第2構成要素を、前記垂直軸を中心に、前記第1構成要素および前記第3構成要素に対して第2オフセット角だけ回転させるステップであって、前記第2オフセット角は前記第1頂点と前記第2頂点との間に延長する平面と、前記第2構成要素の前記複数の側面の少なくとも一つに延長する平面により画定される、ステップと、
を含み、
前記少なくとも1つの切削エッジが正のアキシャルレーキ角を画定する、割出し可能切削インサートを作製する方法。
【請求項17】
前記第1オフセット角が前記第2オフセット角よりも大きい、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1オフセット角が前記第2オフセット角の2倍である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1構成要素は正のアキシャルレーキ角を画定する少なくとも4つの切削エッジを有する、請求項1に記載の切削インサート。
【請求項20】
前記第1構成要素は正のアキシャルレーキ角を画定する少なくとも4つの切削エッジを有する、請求項9に記載のツールホルダ。
【請求項21】
前記第1構成要素は正のアキシャルレーキ角を画定する少なくとも4つの切削エッジを有する、請求項16に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−245615(P2012−245615A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−205818(P2012−205818)
【出願日】平成24年9月19日(2012.9.19)
【分割の表示】特願2009−516509(P2009−516509)の分割
【原出願日】平成19年6月8日(2007.6.8)
【出願人】(399031078)ケンナメタル インコーポレイテッド (182)
【氏名又は名称原語表記】Kennametal Inc.
【住所又は居所原語表記】1600 Technology Way Latrobe PA 15650−0231, USA
【Fターム(参考)】