説明

歯牙美白用組成物

【解決手段】タンニン分解酵素とエチレンオキサイドの平均付加モル数30〜100のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油とを含有してなることを特徴とする歯牙美白用組成物。
【効果】本発明の歯牙美白用組成物は、歯牙に適用することで、歯牙着色汚れの形成を効果的に抑制し、着色汚れのない白い歯にする効果に優れ、かつ良好な使用性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯牙に適用することで、タンニンやクロロゲン酸などのポリフェノール化合物の関与する歯牙表面の着色汚れの形成を効果的に抑制することによって、着色汚れのない白い歯にすることができ、使用感も良好な歯牙美白用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
歯牙の着色汚れは、ステイン、又はステインドペリクルといわれ、唾液タンパクが歯面に吸着したペリクルに、飲食物由来のタンニンや金属イオン、タバコタールなどが吸着・着色したものと考えられている。このうち、もっとも頻繁に観察されるステインは、ブラウンステインと呼ばれ、飲食物中のタンニンやクロロゲン酸などのポリフェノール化合物が関与しているとされている(非特許文献1参照)。
【0003】
従来、歯面に付着・沈着した着色物は、主として歯磨剤などの口腔用組成物に配合された研磨剤の機械的作用によって除去されている。一方、研磨剤の機械的作用に対し、ピロリン酸塩を配合した歯磨剤組成物(特許文献1参照)、スルホコハク酸系界面活性剤を配合した口腔用組成物(特許文献2参照)などの化学的作用による技術、更にパパイン、溶菌酵素、リパーゼ、デキストラナーゼ、グルコシダーゼ、β−グルカナーゼ、ムタナーゼなどの酵素による除去技術(特許文献3、4参照)が提案されている。
【0004】
しかしながら、研磨剤の機械的操作には無理なブラッシングによる歯牙損傷と、ブラシの毛先が届かない部位での汚れの残存が懸念される。一方、化学的な作用では、除去成分に由来する味や使用感の低下が課題であり、また、パパインは口腔内の軟組織に作用する可能性を有し、他の酵素は着色汚れと酵素の分解基質との関係が明確でないなどの問題点がある。
【0005】
一方で、歯牙の着色汚れの形成を抑制する技術が提案されている。例えば、ゼオライト、ポリリン酸塩(非特許文献2参照)が提案されているが、その有効性は十分なものとは言えないのが現状であった。
【0006】
従って、歯牙表面の着色汚れ、特にポリフェノール化合物が関与する歯牙着色物の形成をより効果的に抑制することができる技術の開発が望まれる。
【0007】
【非特許文献1】Hattabら、Dental discoloration:An overview. Journal of Esthetic Dentistry 11:291−310
【非特許文献2】清水ら、口腔衛生学会雑誌、平成15年53巻4号365頁
【特許文献1】特開平10−182389号公報
【特許文献2】特開平10−17443号公報
【特許文献3】特許第2628666号公報
【特許文献4】特開2001−181163号公報
【特許文献5】特開平10−313784号公報
【特許文献6】特開2003−208号公報
【特許文献7】特許第2613652号公報
【特許文献8】特開2001−238603号公報
【特許文献9】特開2001−321115号公報
【特許文献10】特開2003−144049号公報
【特許文献11】特開2005−204555号公報
【特許文献12】特開平4−71449号公報
【特許文献13】特許第2604833号公報
【特許文献14】特開2005−204555号公報
【特許文献15】特表平10−508057号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、歯牙着色物、特に最も頻繁に観察されるポリフェノール化合物が関与する歯牙着色物の形成抑制効果に優れ、ブラシの毛先が届きにくく、歯牙着色物の物理的なコントロールが困難な部位でも歯牙着色物の形成を効果的に抑制でき、着色汚れのない白い歯にすることができ、使用感も良好な歯牙美白用組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記目的を達成するため、鋭意検討を行った結果、タンニン分解酵素とエチレンオキサイドの平均付加モル数30〜100のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油とを含有する歯牙美白用組成物を歯牙に適用することで、歯面へのタンニン分解酵素の滞留性が向上し、最も頻繁に観察されるポリフェノール化合物の関与する歯牙着色物の形成に関し、歯牙着色物の形成過程において、ポリフェノール−タンパク複合体からポリフェノールを遊離させ歯牙着色物の中間生成物を分解すると共に、上記特定の非イオン性界面活性剤がペリクルに吸着し、遊離ポリフェノールなどとペリクルとの反応を阻害すること、よって、歯面へのタンニン分解酵素の滞留性向上、及び上記分解物の歯面への再付着防止効果により、ポリフェノールが関与する歯牙着色汚れの形成を効果的に抑制することができ、しかも、使用性も良好となることを見出し、本発明をなすに至った。
【0010】
なお、タンニン分解酵素は、飲料の安定性向上(特許文献5、6参照)、植物生体内成分の抽出工程(特許文献7〜11参照)、ガム用樹脂製造(特許文献12、13参照)などに利用されている。また、口腔疾患の予防・治療に関して、ココアパウダーに酵素を処理して得られた抽出物を含有する歯垢形成抑制剤が提案されており、酵素の一つとしてタンナーゼが挙げられている(特許文献14参照)。
【0011】
しかしながら、上記特許文献14では、酵素を用いた抽出工程において、酵素反応の停止を目的として100℃、10分間の加熱処理を行っており、口腔内に適用される際にはタンナーゼ活性が残存している可能性はない。また、歯垢形成抑制剤効果が、タンナーゼ又はその活性によるとは記載されていない。
【0012】
更に、キシラナーゼと種々の酵素及び非イオン性界面活性剤をはじめとする界面活性剤からなるクリーニング組成物が提案され、酵素の一つとしてタンナーゼが挙げられ、口腔用への使途も挙げられているが、具体的な効果及びタンナーゼの寄与については記載がない(特許文献15参照)。
【0013】
従って、本発明は、タンニン分解酵素とエチレンオキサイドの平均付加モル数30〜100のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油とを含有してなることを特徴とする歯牙美白用組成物を提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明の歯牙美白用組成物は、歯牙に適用することで、歯牙着色汚れの形成を効果的に抑制し、着色汚れのない白い歯にする効果に優れ、かつ良好な使用性を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明につき更に詳細に説明すると、本発明の歯牙美白用組成物は、タンニン分解酵素とエチレンオキサイドの平均付加モル数30〜100のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油とを含有することを特徴とする。
【0016】
本発明に配合するタンニン分解酵素は、タンニン酸のエステル結合を加水分解する酵素であり、茶などに含まれるポリフェノール化合物に作用し、タンニン酸を没食子酸とグルコースに、ジ没食子酸を没食子酸に、クロロゲン酸をカフェ酸とキナ酸に加水分解することができ、更にガレート型カテキンをエピガロカテキンと没食子酸に加水分解する能力を有する酵素である。
【0017】
タンニン分解酵素としては、タンナーゼ、クロロゲン酸エステラーゼ等が挙げられ、具体的には、タンナーゼ−KTFH、タンナーゼ−KT05、クロロゲン酸エステラーゼ(以上、キッコーマン株式会社製)、タンナーゼ「三共」(三共株式会社製)等が好適に用いられ、中でも上記タンナーゼが好適である。
【0018】
タンニン分解酵素の配合量は、活性単位にて定義され、1単位(ユニット、U)はpH5.5、30℃において、タンニン酸のエステル結合を1分間に1μmol加水分解させる酵素量である(キッコーマン株式会社「Tannase」カタログ掲載)。
また、クロロゲン酸エステラーゼは、クロロゲン酸などのヒドロキシシンナミック酸エステルを加水分解する酵素であり、例えばクロロゲン酸はキナ酸とカフェ酸に加水分解される。クロロゲン酸エステラーゼの配合量は、活性単位にて定義され、1単位(ユニット、U)はpH6.5、30℃において、クロロゲン酸のエステル結合を1分間に1μmol加水分解させる酵素量である(キッコーマン株式会社「Chlorogenate Esterase」カタログ掲載)。
【0019】
本発明組成物において、タンニン分解酵素の配合量は、30〜3,000単位/組成物100gが好ましく、より好ましくは50〜2,500単位/組成物100gであり、30単位/組成物100gに満たないと満足な歯牙着色汚れの形成抑制効果が得られない場合があり、3,000単位/組成物100gを超えると使用性が悪くなる場合がある。
【0020】
更に、タンニン分解酵素の配合量は、本発明組成物の製剤の形態に応じて適宜調整することがより好ましい。即ち、本発明の歯牙美白用組成物は、練歯磨、潤製歯磨、液体歯磨などの歯磨剤、洗口剤、口中清涼剤、うがい用錠剤、義歯用洗浄剤、チューイングガム等の各種形態の剤型に調製して用いることができるが、これら製剤の形態に応じてタンニン分解酵素の配合量を適宜調整することが望ましく、具体的には、練り状、ガム状又はタブレット状である練歯磨、潤製歯磨、チューイングガム等、更にはうがい用の錠剤といった製剤においては、口腔内に約1gの製剤が適用されることを想定し、300〜3,000単位/組成物100gが好ましく、更に500〜2,500単位/組成物100gが好ましい。配合量が300単位/組成物100g未満の場合は十分な歯牙着色物の形成抑制効果が得られない場合があり、3,000単位/組成物100gを超える場合は味やすすぎ後のさっぱり感などの使用感が低下する場合がある。
【0021】
また、液体又は液状である洗口剤、液体歯磨等の製剤では、口腔内に約10gの製剤が適用されることを想定し、30〜300単位/組成物100gが好ましく、特に50〜250単位/組成物100gが好ましい。配合量が30単位/組成物100g未満の場合は十分な歯牙着色物の形成抑制効果が得られない場合があり、300単位/組成物100gを超える場合は味や保存時のオリなど製品の安定性が低下する場合がある。
なお、口中清涼剤等の製剤では、口腔内にごく少量(約0.2g)の製剤が適用されることを想定すると、1,500〜3,000単位/組成物100gが好ましく、更に2,000〜2,500単位/組成物100gが好ましい。
【0022】
上記タンニン分解酵素の配合量を質量%に換算すると、組成物全体の0.006〜6%(質量%、以下同様。)、特に0.01〜5%が好ましい。
更に、組成物の形態に応じた配合量を質量%に換算すると、練歯磨、潤製歯磨、チューイングガム等の練り状又はガム状製剤、更にはうがい用錠剤等のタブレット状製剤へのタンニン分解酵素の配合量は、タンナーゼ−KTFH(500単位/g)及びタンナーゼ「三共」(500単位/g)の場合、組成物全体の0.6〜6%が好ましく、特に1〜5%が好ましい。タンナーゼ−KT05(5,000単位/g)の場合は、組成物全体の0.06〜0.6%が好ましく、特に0.1〜0.5%が好ましい。
【0023】
同様に洗口剤、液体歯磨剤等の液体又は液状製剤では、タンナーゼ−KTFH(500単位/g)及びタンナーゼ「三共」(500単位/g)の場合、組成物全体の0.06〜0.6%が好ましく、更に0.1〜0.5%が好ましく、タンナーゼ−KT05(5,000単位/g)の場合、組成物全体の0.006〜0.06%が好ましく、更に0.01〜0.05%が好ましい。また、クロロゲン酸エステラーゼ(15単位/g)を含め、種々のタンニン分解酵素を混合して用いる場合は、総活性単位が上記活性単位範囲内となるように適宜使用することができる。
【0024】
本発明では、更にポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を用いる。エチレンオキサイドの平均付加モル数は30〜100モル、好ましくは30〜80モルであり、特に練歯磨剤や液状歯磨剤の場合、30モルが好ましく、液体歯磨剤や洗口剤、チューイングガムなどの場合、40〜100モルが好ましく、とりわけ40〜60モルが良い。平均付加モル数が30モル未満では、使用性が低下したり、満足な歯牙着色汚れ抑制効果が得られない場合があり、100モルを超えると市販品のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の入手が困難となる。
【0025】
上記ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油としては、ポリオキシエチレン(エチレンオキサイドの平均付加モル数30〜100)硬化ヒマシ油の市販品を用いることができ、例えば日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL HCO−30(エチレンオキサイドの平均付加モル数30)、HCO−40(エチレンオキサイドの平均付加モル数40)、HCO−50(エチレンオキサイドの平均付加モル数50)、HCO−60(エチレンオキサイドの平均付加モル数60)、HCO−80(エチレンオキサイドの平均付加モル数80)、HCO−100(エチレンオキサイドの平均付加モル数100)、日本エマルジョン株式会社のEMALEX HC−40(エチレンオキサイドの平均付加モル数40)、HC−50(エチレンオキサイドの平均付加モル数50)、HC−60(エチレンオキサイドの平均付加モル数60)、HC−80(エチレンオキサイドの平均付加モル数80)、HC−100(エチレンオキサイドの平均付加モル数100)などが挙げられる。
【0026】
上記ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は1種又は2種以上を混合して用いることができ、その配合量は、組成物全体の0.2〜5%、特に0.5〜3%、とりわけ0.8〜2%が好適である。0.2%未満の配合量ではタンニン分解酵素と組み合わせても充分な歯牙着色汚れ抑制効果を得られない場合があり、5%を超えると使用感が悪くなる場合がある。
【0027】
本発明の歯牙美白用組成物には、上記ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油に加えて、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などのその他の界面活性剤を本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。具体的には、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステルの水溶性塩、N−ラウロイルサルコシンナトリウム、N−ミリストイルサルコシンラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸モノグリセリド硫酸ナトリウム、高級脂肪酸モノグリセリド硫酸ナトリウム等の脂肪酸基の炭素数が10〜18である水溶性の高級脂肪酸モノグリセリド硫酸塩、スルホコハク酸(C12〜14)パレス−2ナトリウム等のアルキルスルホコハク酸塩、N−メチル−N−パルミトイルタウライドのナトリウム塩、N−ラウロイル−β−アラニンナトリウムなどのアニオン性界面活性剤や、N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−ミリスチルジアミノエチルグリシン等のN−アルキルジアミノエチルグリシン、N−アルキル−N−カルボシキメチルアンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどの両性界面活性剤を1種又は2種以上併用することが可能である。2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインの場合、特に2−ヤシ油アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウムが好ましい。
【0028】
これらアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等の他の界面活性剤を配合する場合、他の界面活性剤の合計配合量は、組成物全体の0.1〜0.5%とすることが好ましい。更に、他の界面活性剤の配合量は、エチレンオキサイドの平均付加モル数30〜100のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の配合量の1/5以下、特に1/5〜1/10であることが、好ましく、1/5を超えて配合すると、エチレンオキサイドの平均付加モル数30〜100のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油とタンニン分解酵素との組合せによる歯牙着色抑制効果が満足に得られない場合がある。
【0029】
本発明の歯牙美白用組成物は、練歯磨、潤製歯磨、液体歯磨等の歯磨剤、洗口剤、口中清涼剤、うがい用錠剤、義歯用洗浄剤、チューイングガム等の剤型に調製することができ、その特徴に応じ、その他の任意成分を本発明の効果を損ねない範囲で使用し、通常の方法で調製することができる。
【0030】
本発明の歯牙美白用組成物に配合可能な任意成分としては、研磨剤、粘結剤、湿潤剤、甘味剤、防腐剤、香料、薬用成分、pH調整剤、溶媒などが挙げられ、これら任意成分を美白効果、使用性や製剤安定性を損なわない範囲で配合し得る。以下に任意成分の具体例を示すが、本発明の組成物に配合可能な成分はこれらに制限されるものではない。
【0031】
研磨剤としては、沈降性シリカ、シリカゲル、アルミノシリケート、ゼオライト、ジルコノシリケート、第二リン酸カルシウム・二水和物及び無水物、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸マグネシウム、第三リン酸マグネシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、不溶性メタリン酸カリウム、酸化チタン、ハイドロキシアパタイト、合成樹脂系研磨剤等が挙げられる(配合量;通常、組成物全体に対して5〜50%)。
【0032】
粘結剤としては、例えば、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、プルラン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、寒天、ペクチン等が挙げられる(配合量;通常、組成物全体に対して0.1〜5%)。
【0033】
湿潤剤としては、例えば、ソルビット、キシリトール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等の中から適宜選択できる(配合量;通常、組成物全体に対して10〜50%)。
【0034】
甘味剤としては、例えば、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、p−メトキシシンナミックアルデヒド、ソーマチン、パラチノース、エリスリトール、マルチトール、アスパルテーム・L−フェニルアラニン化合物、アセスルファムK等が挙げられる。
【0035】
防腐剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル、メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、エチレンジアミン四酢酸塩などが挙げられる。
【0036】
香料としては、例えば、ペパーミント,スペアミント等の精油、レモン,ストロベリー等のフルーツ系のエッセンス、l−メントール、カルボン、オイゲノール、アネトール、リナロール、リモネン、オシメン、シネオール、n−デシルアルコール、シトロネロール、ワニリン、α−テルビネオール、サリチル酸メチル、チモール、ローズマリー油、セージ油、シソ油、レモン油、オレンジ油等の香料素材から適宜選択して使用できる。
【0037】
更に、上記タンニン分解酵素以外の薬用成分としては、例えば、エタンヒドロキシジホスフォネート等の歯石予防剤、トラネキサム酸、グリチルリチン2カリウム塩等の抗炎症剤、デキストラナーゼ、ムタナーゼ等の酵素剤、硝酸カリウム等の知覚過敏抑制剤、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化第一スズ等のう蝕予防剤などを、薬剤学的に許容できる範囲で使用することができる。
また、溶剤としては、エタノール、水等を配合し得る。
【0038】
pH調整剤としては、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、リン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム等を適量配合し得る。
【0039】
本発明組成物のpHは、口腔内及び人体に安全性上問題ない範囲であれば、特に限定されるものではないが、望ましくはpH4〜10であり、タンニン分解酵素の安定性の点からより望ましくはpH5.5〜9である。更に、練歯磨、潤製歯磨、液体歯磨等の歯磨剤、洗口剤、口中清涼剤など、酵素が組成物中で水を含む液体成分に溶解している場合は、とりわけpH5.5〜7が望ましい。pH4未満の場合には適用時間によっては脱灰の懸念があり、pH10を超える場合には、使用性や味が悪くなる場合がある。
【実施例】
【0040】
以下、実験例、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例で%は質量百分率を示す。
【0041】
〔実験例1〕
表1,2に示す組成の処置液(実施例1〜12、比較例1〜10)を下記方法で調製し、下記の試験法に従い、歯牙着色汚れ抑制効果及び使用感の評価を行った。結果を表1,2に示す。
【0042】
1.緑茶抽出液の調製
緑茶抽出液は、食品成分分析法に記載された抽出方法にて調製した。即ち、約90℃の水道水100mLに3gの緑茶葉(農家の自家出し茶980、株式会社伊藤園製)を含むティーパックを加え、2分間抽出した。
【0043】
2.処置液の調製
表1,2に記載の各成分を所定濃度となるよう蒸留水に溶解した。なお、用いた成分は以下の通りである。
タンニン分解酵素は、タンナーゼ−KTFH(500単位/g、キッコーマン株式会社製)、タンナーゼ「三共」(500単位/g、三共株式会社製)及びタンナーゼ−KT05(5,000単位/g、キッコーマン株式会社製)を用いた。その他公知の汚れ分解酵素として、β−1,3−グルカナーゼは、キタラーゼ(2,000単位/g、和光純薬工業株式会社製)を使用した。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は、NIKKOL(登録商標)HCO−30(エチレンオキサイドの平均付加モル数30、日光ケミカルズ株式会社製)、同HCO−60(エチレンオキサイドの平均付加モル数60)、同HCO−80(エチレンオキサイドの平均付加モル数80)、その他比較品として、同HCO−20(エチレンオキサイドの平均付加モル数20)、ポリオキシエチレンラウリルエーテルとして、NIKKOL(登録商標)BL−21(エチレンオキサイドの平均付加モル数21、日光ケミカルズ株式会社製)、ラウリルグルコシドとしてマイドール12(花王株式会社製)、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタンとしてノニオン(登録商標)LT−21(エチレンオキサイドの平均付加モル数20、日本油脂株式会社製)、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンとして、EMALEX ET−8040(エチレンオキサイドの平均付加モル数40、日本エマルジョン株式会社製)、ポリオキシエチレンステアリルエーテルとして、EMALEX 640(エチレンオキサイドの平均付加モル数40、日本エマルジョン株式会社製)を用いた。アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)を用いた。
【0044】
3.ハイドロキシアパタイト(HA)ディスクを用いた着色汚れ抑制効果の評価
被試験面を#1,500のサンドペーパーで研磨したHAディスク(APP−735;ペンタックス株式会社製)の初期のHAの色度を測色色差計(CM2002、コニカミノルタ株式会社製)にて測定した。次に、HAディスク6個をマウスピースに装着し、ボランティア11名の下顎舌側に固定した。固定時間は1時間とし、蒸留水中で撹拌洗浄後、緑茶抽出液に5分間浸漬した。この口腔内固定と緑茶抽出液への浸漬を3回繰り返した後、各処置液を蒸留水で4倍希釈した液(37℃)に、これらのHAディスクを5分間浸漬した。その後蒸留水で軽くすすぎ、余分な水分をろ紙で吸い取った。なお、4倍希釈液とは、歯磨き時に歯磨剤が唾液によって希釈されることを想定した。また、蒸留水によるすすぎは、歯磨剤使用後の洗口を想定した。この口腔内固定、緑茶抽出液への浸漬及び処置液への浸漬を3回繰り返す操作を1日2回行い、他の時間は生理食塩水に浸漬した。この操作を14日間繰り返し、HAの色度を測色色差計にて測定し、L*a*b*表色系のb*値にて着色度を下記基準で評価した。
【0045】
歯牙着色汚れ抑制効果の評価基準:
一連の実験操作は、各実施例及び比較例につきN=3で行い、その平均値を算出した。歯牙着色汚れ抑制効果の評価基準は以下の通りであった。
歯牙着色汚れ形成量
(Δb*値)=14日間処置後b*値−初期b*値
◎: Δb*値が6.0以上
◎〜○:Δb*値が4.0以上6.0未満
○: Δb*値が2.0以上4.0未満
△: Δb*値が0.5以上2.0未満
×: Δb*値が0.5未満
【0046】
4.処置液の使用感の評価
2.処置液の調製において調製した処置液を、5名のパネラーに30秒間口に含んでもらい、使用感を評価した。評価基準は以下の通り設定し、5名の平均を示した。
【0047】
使用感の評価基準:
○:良好な使用感である
△:やや苦味を感じる
×:苦味が感じられ、不快な使用感である
【0048】
5.総合評価
総合評価は下記基準で行った。
◎ :歯牙着色汚れ抑制効果が◎で、使用感も○である
◎〜○:歯牙着色汚れ抑制効果が◎〜○で、使用感が○である
○ :歯牙着色汚れ抑制効果が○で、使用感が○である
△ :歯牙着色汚れ抑制効果が○で、使用感が△あるいは×である、もしくは
歯牙着色汚れ抑制効果が△で、使用感が○あるいは△である
× :歯牙着色汚れ抑制効果が△で、使用感が×である、もしくは歯牙着色汚れ
抑制効果が×で、使用感が○乃至△乃至×である
【0049】
【表1】

【0050】
【表2】

【0051】
表1,2の結果の通り、本発明のタンニン分解酵素とポリオキシエチレン硬化ヒマシ油とを組合せた組成(実施例)は、使用感も良好で、優れた歯牙着色汚れ抑制効果を有していた。この理由として、本発明にかかわるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が、タンニン分解酵素のHAディスク表面(人工歯面)への滞留性を高めたこと、また、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油のHAディスク表面への高い吸着性により、歯牙着色物の分解物のHAディスク表面への再付着を防止し得たことにより、高い歯牙着色汚れ抑制効果が得られたものと予想される。一方、本発明のタンニン分解酵素とポリオキシエチレン硬化ヒマシ油のうち、どちらかが含まれていないもの(比較例1〜3)は、満足な歯牙着色汚れ抑制効果が得られず、また、その他の非イオン性界面活性剤やアニオン性界面活性剤を使用した場合(比較例4〜10)は、使用性が悪く、高い歯牙着色汚れ抑制効果も得られなかった。これは、非イオン性界面活性剤そのものの使用性の低さとともに、HAディスク表面へのタンニン分解酵素の滞留性が低いこと、更には分解物の再付着防止効果が劣るためと予想される。
【0052】
〔実験例2〕
下記組成(実施例13〜23)の製剤を下記方法により調製し、これを処置液とし、下記の試験法に従い、歯牙着色汚れ抑制効果及び使用感の評価を行った。結果を表3に示す。
【0053】
1.緑茶抽出液の調製
実験例1と同様に調製した。
【0054】
2.処置液の調製
(1)歯磨剤分散液
歯磨剤(実施例13〜16)を以下のように調製し、得られた歯磨剤の分散液を調製した。
精製水中に水溶性成分(フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、サッカリンナトリウム、キシリトール、70%ソルビット液等)を常温で混合溶解させたA相を調製した。一方、プロピレングリコール中に、ポリアクリル酸ナトリウム、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム等を常温で溶解・分散させたB相を調製した。次に、撹拌中のA相の中にB相を添加混合し、C相を調製した。C相中に、香料、無水ケイ酸、タンニン分解酵素、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、及びその他の成分(ラウリル硫酸ナトリウム等)を添加し、1.5Lニーダー(石山工作所製)を用い常温で混合し、4kPaまで減圧し脱泡を行うことで、歯磨剤1.0kgを得た。得られた歯磨剤20gを蒸留水60gに分散し、処置液とした。
【0055】
(2)洗口剤希釈液
洗口剤(実施例17〜20)を以下のように調製し、得られた洗口剤の希釈液を調製した。
スリーワンモーターと回転羽根を有する撹拌機を装着したステンレス製容器に、規定量の精製水を投入し、配合成分のうち水溶性成分を撹拌しながら投入、溶解させた。一方、スリーワンモーターと回転羽根を有する撹拌機を装着した別のステンレス製容器に、規定量のエタノール等の有機溶剤を投入し、配合成分のうち油溶性成分を撹拌しながら投入、溶解させた。更に、水溶性成分を溶解させた容器に、油溶性成分を加え、1分〜30分撹拌し、均一溶液とし洗口剤を得た。この洗口剤50gと蒸留水5gを混合して1.1倍希釈液とし、これを処置液とした。なお、1.1倍希釈は、洗口時に洗口剤が唾液によって希釈されることを想定したことによる。
【0056】
(3)チューイングガム抽出液
チューイングガム(実施例21〜23)を以下のように常法によって製造し、得られたチューイングガムの抽出液を得た。
ガムベースを80〜90℃に加温して、混合釜に溶解状態で加えてから、甘味剤、界面活性剤、可塑剤、軟化剤などを加えて混合した。更に、混合釜を40〜45℃に冷却して香料、タンニン分解酵素などを加え、均質になるまで混合した。このガム塊を約3mm角に切断したガム2gに、37℃の蒸留水10mLを加えて、37℃において乳鉢中で3分間混和して抽出を行い、抽出液をろ過してガムから分離した。この蒸留水の添加と混和を2回繰り返し、各抽出液を混合して処置液(チューイングガム)とした。
【0057】
3.ハイドロキシアパタイト(HA)ディスクを用いた着色汚れ抑制効果の評価
処置液として上記調製法で得られた実施例13〜23の製剤の分散液、希釈液又は抽出液を用いた以外は実験例1と同様に行った。ただし、洗口剤(実施例17〜20)、チューイングガム(実施例21〜23)の場合、ヒトでの使用条件を想定し、処置後の蒸留水による濯ぎは行わなかった。
【0058】
4.処置液の使用感の評価
処置液として上記調製法で得られた実施例13〜23の分散液、希釈液又は抽出液を用いた以外は、実験例1と同様に行った。なお、着色汚れ抑制効果の評価基準、使用感の評価基準、総合評価の基準も実験例1に従った。
【0059】
〔実施例13〕歯磨剤
タンニン分解酵素 1.5
(タンナーゼ−KTFH(500単位/g)、キッコーマン(株)製)
ポリオキシエチレン(平均付加モル数30)硬化ヒマシ油 1.0
(NIKKOL(登録商標)HCO−30、日光ケミカルズ(株)製)
無水ケイ酸 15.0
ポリアクリル酸ナトリウム(レオジック250H、日本純薬(株)製) 0.8
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.8
(CMCダイセル(登録商標)1350、ダイセル化学工業(株)製)
アルギン酸ナトリウム(IL−6G、(株)キミカ製) 0.3
酸化チタン 0.5
酸化アルミニウム 1.0
70%ソルビット液 30.0
キシリトール 5.0
プロピレングリコール 3.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.2
フッ化ナトリウム 0.21
ピロリン酸二水素二ナトリウム 0.5
香料 1.0
精製水 残
計 100.0%
【0060】
〔実施例14〕歯磨剤
タンニン分解酵素 0.3
(タンナーゼ−KT05(5,000単位/g)、キッコーマン(株)製)
ポリオキシエチレン(平均付加モル数30)硬化ヒマシ油 1.5
(EMALEX(登録商標)HC−30、日本エマルジョン(株)製)
無水ケイ酸 18.0
ポリビニルピロリドン(K−30、BASFジャパン製) 0.2
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.5
(CMCダイセル(登録商標)1260、ダイセル化学工業(株)製)
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L、日本曹達(株)製) 0.5
酸化チタン 0.5
70%ソルビット液 22.0
キシリトール 10.0
プロピレングリコール 3.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.3
フッ化ナトリウム 0.21
香料 1.1
精製水 残
計 100.0%
【0061】
〔実施例15〕歯磨剤
タンニン分解酵素 3.0
(タンナーゼ「三共」(500単位/g)、第一三共(株)製)
ポリオキシエチレン(平均付加モル数30)硬化ヒマシ油 0.4
(NIKKOL(登録商標)HCO−30、日光ケミカルズ(株)製)
ポリオキシエチレン(平均付加モル数30)硬化ヒマシ油 0.4
(EMALEX HC−30、日本エマルジョン(株)製)
無水ケイ酸 15.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.5
(CMCダイセル(登録商標)1240、ダイセル化学工業(株)製)
カラギーナン(GENUIN type SWG−J、三晶(株)製) 0.2
アルギン酸ナトリウム(IL−6G、(株)キミカ製) 0.7
酸化アルミニウム 1.0
70%ソルビット液 35.0
キシリトール 3.0
プロピレングリコール 5.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.1
2−ヤシ油アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチル
イミダゾリニウムベタインナトリウムの30%水溶液
(エナジコールC−40H、ライオン(株)製) 0.1
ラウリルジメチルアミノグリシン 0.1
フッ化ナトリウム 0.21
香料 0.8
精製水 残
計 100.0%
【0062】
〔実施例16〕歯磨剤
タンニン分解酵素 1.0
(タンナーゼ「三共」(500単位/g)、第一三共(株)製)
ポリオキシエチレン(平均付加モル数60)硬化ヒマシ油 1.0
(NIKKOL(登録商標)HCO−60、日光ケミカルズ(株)製)
無水ケイ酸 2.0
第二リン酸カルシウム(歯磨用リン酸カルシウム) 45.0
ポリビニルピロリドン(K−30、BASFジャパン製) 0.2
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.6
(CMCダイセル(登録商標)1260、ダイセル化学工業(株)製)
カラギーナン(GENUIN type SWG−J、三晶(株)製) 0.5
キサンタンガム(KELZAN ST、三晶(株)製) 0.7
酸化チタン 0.3
70%ソルビット液 15.0
グリセリン 18.0
プロピレングリコール 4.0
ラウロイルサルコシンナトリウム 0.1
フッ化ナトリウム 0.21
リンゴ酸ナトリウム 0.3
香料 0.1
精製水 残
計 100.0%
【0063】
〔実施例17〕洗口剤
タンニン分解酵素 0.08
(タンナーゼ−KTFH(500単位/g)、キッコーマン(株)製)
ポリオキシエチレン(平均付加モル数40)硬化ヒマシ油 1.0
(EMALEX HC−40、日本エマルジョン(株)製)
クエン酸 0.01
クエン酸3ナトリウム 0.3
塩化ベンザルコニウム 0.01
サッカリンナトリウム 0.1
キシリトール 5.0
0.1%緑色3号 0.8
香料 0.3
精製水 残
計 100.0%
【0064】
〔実施例18〕洗口剤
タンニン分解酵素 0.05
(タンナーゼ−KT05(5,000単位/g)、キッコーマン(株)製)
ポリオキシエチレン(平均付加モル数80)硬化ヒマシ油 1.5
(NIKKOL(登録商標)HCO−80、日光ケミカルズ(株)製)
クエン酸 0.01
クエン酸3ナトリウム 0.3
塩化ベンザルコニウム 0.01
サッカリンナトリウム 0.1
キシリトール 5.0
0.1%緑色3号 0.8
香料 0.3
精製水 残
計 100.0%
【0065】
〔実施例19〕洗口剤
タンニン分解酵素 0.03
(タンナーゼ−KT05(5,000単位/g)、キッコーマン(株)製)
ポリオキシエチレン(平均付加モル数60)硬化ヒマシ油 2.0
(NIKKOL(登録商標)HCO−60、日光ケミカルズ(株)製)
フッ化ナトリウム 0.05
イソプロピルメチルフェノール 0.05
エタノール 3.0
クエン酸 0.01
クエン酸3ナトリウム 0.3
サッカリンナトリウム 0.1
0.1%緑色3号 0.8
香料 0.3
精製水 残
計 100.0%
【0066】
〔実施例20〕洗口剤
タンニン分解酵素 0.2
(タンナーゼ−KTFH(500単位/g)、キッコーマン(株)製)
タンニン分解酵素 0.3
(タンナーゼ「三共」(500単位/g)、第一三共(株)製)
ポリオキシエチレン(平均付加モル数50)硬化ヒマシ油 1.3
(EMALEX HC−50、日本エマルジョン(株)製)
フッ化ナトリウム 0.05
トリクロサン 0.05
エタノール 3.0
クエン酸 0.01
クエン酸3ナトリウム 0.3
サッカリンナトリウム 0.1
0.1%緑色3号 0.8
香料 0.3
精製水 残
計 100.0%
【0067】
〔実施例21〕チューイングガム
タンニン分解酵素 3.0
(タンナーゼ−KTFH(500単位/g)、キッコーマン(株)製)
ポリオキシエチレン(平均付加モル数40)硬化ヒマシ油 0.2
(EMALEX HC−40、日本エマルジョン(株)製)
ポリオキシエチレン(平均付加モル数50)硬化ヒマシ油 0.3
(EMALEX HC−50、日本エマルジョン(株)製)
ガム基材 25.0
ソルビット粉末 34.6
マンニトール粉末 15.0
マルチトール粉末 10.0
香料 1.5
グリセリン 3.5
サッカリン 0.1
精製水 残
計 100.0%
【0068】
〔実施例22〕チューイングガム
タンニン分解酵素 0.2
(タンナーゼ−KT05(5,000単位/g)、キッコーマン(株)製)
ポリオキシエチレン(平均付加モル数60)硬化ヒマシ油 1.5
(NIKKOL(登録商標)HCO−60、日光ケミカルズ(株)製)
ガム基材 25.0
ソルビット粉末 30.0
マンニトール粉末 15.0
マルチトール粉末 10.0
香料 1.5
グリセリン 3.5
サッカリン 0.1
精製水 残
計 100.0%
【0069】
〔実施例23〕チューイングガム
タンニン分解酵素 1.2
(タンナーゼ−KTFH(500単位/g)、キッコーマン(株)製)
タンニン分解酵素 1.2
(タンナーゼ「三共」(500単位/g)、第一三共(株)製)
ポリオキシエチレン(平均付加モル数50)硬化ヒマシ油 1.8
(EMALEX HC−50、日本エマルジョン(株)製)
ガム基材 30.0
ソルビット粉末 54.6
マンニトール粉末 15.0
マルチトール粉末 10.0
香料 1.3
グリセリン 6.0
アスパルテーム 0.05
精製水 残
計 100.0%
【0070】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンニン分解酵素とエチレンオキサイドの平均付加モル数30〜100のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油とを含有してなることを特徴とする歯牙美白用組成物。

【公開番号】特開2007−308429(P2007−308429A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−140185(P2006−140185)
【出願日】平成18年5月19日(2006.5.19)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】