段付きポンプ式泡ディスペンサー
【課題】段付きポンプ式泡ディスペンサーの提供。
【解決手段】本発明は、第1の体積を移動させるための第1のポンプと、第1の体積よりも大きい第2の体積を移動させるための第2のポンプとを備えるポンプアセンブリを提供する。第1のポンプがリザーバから流体を引き込み第2のポンプへと送出する。第2のポンプは、第1のポンプからの放出物と、さらに空気からなる体積とを引き込み液体及び空気の両方を排出する。第1のポンプは好ましくは第1の内側チャンバーにおいて可動なピストンを有し、第2のポンプは第2の外側チャンバーにおいて可動な同じピストンを有する。第1及び第2のチャンバーは連通している。一変種においては、一方向バルブが第1のチャンバーから第2のチャンバーへの外向きの流れのみをもたらし、第1のポンプが排出を行うとき第2のポンプは引き込み、その逆も然りである。
【解決手段】本発明は、第1の体積を移動させるための第1のポンプと、第1の体積よりも大きい第2の体積を移動させるための第2のポンプとを備えるポンプアセンブリを提供する。第1のポンプがリザーバから流体を引き込み第2のポンプへと送出する。第2のポンプは、第1のポンプからの放出物と、さらに空気からなる体積とを引き込み液体及び空気の両方を排出する。第1のポンプは好ましくは第1の内側チャンバーにおいて可動なピストンを有し、第2のポンプは第2の外側チャンバーにおいて可動な同じピストンを有する。第1及び第2のチャンバーは連通している。一変種においては、一方向バルブが第1のチャンバーから第2のチャンバーへの外向きの流れのみをもたらし、第1のポンプが排出を行うとき第2のポンプは引き込み、その逆も然りである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体ディスペンサーに関し、さらに詳しくは、液体を好ましくは泡として送出するための液体ディスペンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
石けん又は他の同様の流体を液体の形態で送出するための液体ディスペンサーが知られている。様々な理由で、いくつかの用途においては、石けん又は他の同様の流体を泡の形態で送出することが好ましい。一般に、泡の形態においては、液体の形態の石けんと対照的に、使用に必要とされる石けん液の量が少ない。さらに、泡としての石けんは、ユーザの手又は他の洗浄対象の表面から流れ落ちてしまう可能性が少ない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、流体を、好ましくは空気と一緒に泡として送出するための簡潔かつ優れた装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、好ましくは射出成型によって形成される、ばねの改良された構成、及び、そのようなばねを使用するポンプ機構を提供する。
【0005】
さらに本発明は、容積ポンプ及び/又はばねとして機能するように弾性可撓性ベローズ部材を利用するポンプ機構を提供する。ベローズ部材は、好ましくは、ポンプのピストンの構成要素としてプラスチックから一体形成される。
【0006】
さらに本発明は、第1の体積を移動させるための第1のポンプと、第1の体積よりも大きい第2の体積を移動させるための第2のポンプとを備えるポンプ・アセンブリを提供する。第1のポンプが、リザーバから流体を引き込み、第2のポンプへと送出する。第2のポンプは、第1のポンプからの放出物と、さらに空気からなる体積とを引き込み、液体及び空気の両方を排出する。第1のポンプは、好ましくは、第1の内側チャンバーにおいて可動なピストンを有し、第2のポンプは、第2の外側チャンバーにおいて可動な同じピストンを有する。第1及び第2のチャンバーは、連通している。一変種においては、一方向バルブが、第1のチャンバーから第2のチャンバーへの外向きの流れのみをもたらし、第1のポンプが排出を行うとき、第2のポンプは引き込み、その逆も然りである。第2の変種においては、一方向バルブが第1のチャンバーとリザーバとの間に設けられ、リザーバから第1のチャンバーへの外向きの流れのみをもたらし、第1のポンプ及び第2のポンプが、同時に排出し、同時に引き込む。
【0007】
好ましくは同時に排出される空気及び液体が、多孔質部材などといった泡発生器を通過することによって、好ましくは泡を生成することができ、あるいはノズルを通過することなどによって、霧化することができる。
【0008】
本発明の目的は、液体を送出するための改良されたポンプを提供することである。
【0009】
他の目的は、液体を泡の形態で送出するための改良されたポンプを提供することである。
【0010】
他の目的は、容積ポンプ及びばねのうち1つ以上として機能するベローズ部材を有する改良されたポンプを提供することである。
【0011】
他の目的は、プラスチック製ばねを有する改良されたポンプを提供することである。
【0012】
他の目的は、改良されたプラスチック製ばね部材を提供することである。
【0013】
一態様において、本発明は、リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
【0014】
・内側円筒チャンバー、中間円筒チャンバー及び外側円筒チャンバーを有しており、これら内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーはそれぞれ直径、チャンバー壁、内側端及び外側端を有するピストン・チャンバー形成部材であって、
【0015】
内側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
【0016】
外側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
【0017】
内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーが、同軸であって、内側チャンバーの外側端が中間チャンバーの内側端へと開くとともに、中間チャンバーの外側端が外側チャンバーの内側端へと開いており、
【0018】
内側チャンバーの内側端がリザーバに連通していて流体が通過できる
ピストン・チャンバー形成部材、
【0019】
・上記ピストン・チャンバー形成手段内に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を内向き及び外向きに軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
【0020】
中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、この中空ステムが、内側端において閉じている中央通路及び外側端の付近に位置する出口を有している
ピストン形成要素、
【0021】
・上記ステムから半径方向外側へと延びる内側ディスクであって、内側チャンバーのチャンバー壁に係合するように構成されている内側ディスク、
【0022】
・上記内側ディスクから軸方向外側に離間した位置で上記ステムから半径方向外側へと延びる中間ディスクであって、外側チャンバーのチャンバー壁に係合するように構成されている中間ディスク、
【0023】
・上記中間ディスクから軸方向外側に離間した位置で上記ステムから半径方向外側へと延びる外側ディスクであって、外側チャンバーのチャンバー壁に係合している外側ディスク、及び
【0024】
・上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間で上記ステム上に位置し、上記通路に連通している入り口
を有しており、
【0025】
上記ピストン形成要素が、上記内側ディスクを上記内側チャンバーに、上記中間ディスクを上記中間チャンバーに、上記外側ディスクを上記外側チャンバーに位置させつつ、往復の軸方向の内向き及び外向きの移動を行うように上記ピストン・チャンバー形成手段内にスライド可能に収容され、
【0026】
上記内側ディスクが、この内側ディスクを内向き方向に通過しようとする内側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
【0027】
上記中間ディスクが、この中間ディスクを内向き方向に通過しようとする中間チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
【0028】
上記外側ディスクが、この外側封止ディスクを外向き方向に通過しようとする外側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
【0029】
上記内側ディスクが弾性変形可能なために内側チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、流体が内側チャンバー内で内側ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
【0030】
上記中間ディスクが弾性変形可能なために中間チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、流体が中間チャンバー内で中間ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
【0031】
上記ピストン形成要素が延伸位置から引き込み位置へと移動するときに、第1の体積に等しくかつリザーバからの液体からなる体積が、上記内側ディスクを外向き方向に通過して上記内側ディスクと上記中間ディスクとの間に移動するとともに、第1の体積よりも大きい第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間から上記入り口及び通路を通って移動して上記出口から出、
【0032】
上記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、上記第1の体積に等しくかつ液体を含んでいる体積が、上記中間ディスクを外向き方向に通過して上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間に移動するとともに、上記第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間へと引き込まれ、
【0033】
上記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間へと引き込まれる上記第2の体積に等しい体積が、上記中間ディスクを外向き方向に通過して移動する液体を含んでいる上記第1の体積に等しい体積と、大気中の空気を含んでいる第3の体積とを含んでいることを特徴とするポンプを提供する。
【0034】
他の態様において、本発明は、リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
【0035】
・内側円筒チャンバー、中間円筒チャンバー及び外側円筒チャンバーを有しており、これら内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーはそれぞれ直径、チャンバー壁、内側端及び外側端を有するピストン・チャンバー形成部材であって、
【0036】
内側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
【0037】
外側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
【0038】
内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーが、同軸であって、内側チャンバーの外側端が中間チャンバーの内側端へと開くとともに、中間チャンバーの外側端が外側チャンバーの内側端へと開いており、
【0039】
内側チャンバーの内側端がリザーバに連通していて流体が通過できる
ピストン・チャンバー形成部材、
【0040】
・上記ピストン・チャンバー形成手段内に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を内向き及び外向きに軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
【0041】
中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、この中空ステムが、内側端において閉じている中央通路及び外側端の付近に位置する出口を有している
ピストン形成要素、
【0042】
・上記ステムから半径方向外側へと延びる内側ディスクであって、内側チャンバーのチャンバー壁に係合するように構成されている内側ディスク、
【0043】
・上記内側ディスクから軸方向外側に離間した位置で上記ステムから半径方向外側へと延びる外側ディスクであって、外側チャンバーのチャンバー壁に係合している外側ディスク、
【0044】
・上記ピストン・チャンバー形成部材に保持され、中間チャンバーのチャンバー壁から半径方向内側へと延びる中間ディスクであって、上記内側ディスク及び上記外側ディスクの中間で上記ステムに係合するように構成されている中間ディスク、及び、
【0045】
・上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間で上記ステム上に位置し、上記通路に連通している入り口
を有しており、
【0046】
上記ピストン形成要素が、上記内側ディスクを上記内側チャンバーに、上記外側ディスクを上記外側チャンバーに位置させつつ、往復の軸方向の内向き及び外向きの移動を行うように上記ピストン・チャンバー形成手段内にスライド可能に収容され、
【0047】
上記内側ディスクが、この内側ディスクを内向き方向に通過しようとする内側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
【0048】
上記中間ディスクが、この中間ディスクを内向き方向に通過しようとする中間チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
【0049】
上記外側ディスクが、この外側封止ディスクを外向き方向に通過しようとする外側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
【0050】
上記内側ディスクが弾性変形可能なために内側チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、流体が内側チャンバー内で内側ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
【0051】
上記中間ディスクが弾性変形可能なために上記ステムから離れることができるので、流体が中間チャンバー内で中間ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
【0052】
上記ピストン形成要素が延伸位置から引き込み位置へと移動するときに、第1の体積に等しくかつリザーバからの液体からなる体積が、上記内側ディスクを外向き方向に通過して上記内側ディスクと上記中間ディスクとの間に移動するとともに、第1の体積よりも大きい第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間から上記入り口及び通路を通って移動して上記出口から出、
【0053】
上記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、上記第1の体積に等しくかつ液体を含んでいる体積が、上記中間ディスクを外向き方向に通過して上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間に移動するとともに、上記第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間へと引き込まれ、
【0054】
上記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間へと引き込まれる上記第2の体積に等しい体積が、上記中間ディスクを外向き方向に通過して移動する液体を含んでいる上記第1の体積に等しい体積と、大気中の空気を含んでいる第3の体積とを含んでいることを特徴とするポンプを提供する。
【0055】
一態様において、本発明は、リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
【0056】
・ピストン・チャンバー形成部材、
【0057】
・上記ピストン・チャンバー形成手段内に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を内向き及び外向きに軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
【0058】
中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、この中空ステムが、内側端を有する中央通路と、外側端の付近に位置し、上記ピストン・チャンバー形成部材の外へと延び、液体の送出を行う出口を有している
ピストン形成要素、及び、
【0059】
・上記ピストン形成要素と上記ピストン・チャンバー形成部材との間で上記ステムの周囲に環状に形成された少なくとも1つの環状チャンバーであって、引き込み位置と延伸位置との間を上記ピストン形成要素がスライドして往復する際に、リザーバからこの環状チャンバー内への液体の移動が制御され、かつ、この環状チャンバー内の液体が上記出口へ送出される少なくとも1つの環状チャンバー
を有しており、
【0060】
上記ピストン形成要素が、上記ステムから内向きに延び、上記ピストン・チャンバー形成部材と協働して上記通路の内側端へと開いているベローズ・チャンバーを形成するベローズ部材を有しており、
【0061】
上記ベローズ部材は折り畳むことができ、そのため、引き込み位置と延伸位置との間を上記ピストン形成要素がスライドして往復する際にベローズ・チャンバーの体積を増減させることができるため、上記出口を通って上記通路を介してベローズ・チャンバーへと流体を引き込むこと、及び、ベローズ・チャンバー内の流体を上記通路を介して上記出口から放出することができることを特徴とするポンプを提供する。
【0062】
一態様において、本発明は、長手軸の周りを第1の端部から第2の端部まで延びているばね部材であって、
【0063】
上記ばねは、第1の端部と第2の端部とが上記軸方向に離れた延伸位置をとるよう、固有のバイアスを有しており、
【0064】
上記ばねは上記軸に平行に加えられた力で圧縮されると圧縮位置をとり、この圧縮位置では、弾性力により上記ばねの第1及び第2の端部が互いから離れた延伸位置をとろうとし、
【0065】
上記ばね部材は回転体の形状の壁を有し、この回転体は、上記軸の周りを回転し、かつ、第1の端部が開いていて第2の端部が実質的に閉じた中央空洞を内側に有するものであり、
【0066】
非バイアスの延伸位置にあるとき、上記壁が、第1の端部において最大の直径を有し、第2の端部において最小の直径を有しており、
【0067】
複数の開口が上記壁を貫いており、これらの開口が互いに対して周方向及び軸方向に対称に配置されていることを特徴とするばね部材を提供する。
【0068】
他の態様において、本発明は、リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
【0069】
・ピストン・チャンバー形成部材、
【0070】
・上記ピストン・チャンバー形成手段内に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を或る軸の周りを内向き及び外向きに同軸かつ軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
【0071】
中央を軸方向に延びるステムを有しており、このステムが、内側端を有する中央通路と、外側端の付近に位置し、上記ピストン・チャンバー形成部材の外へと延び、液体の送出を行う出口を有している
ピストン形成要素、
【0072】
・上記ピストン形成要素と上記ピストン・チャンバー形成部材との間で上記ステムの周囲に環状に形成された少なくとも1つの環状チャンバーであって、引き込み位置と延伸位置との間を上記ピストン形成要素がスライドして往復する際に、リザーバからこの環状チャンバー内への液体の移動が制御され、かつ、この環状チャンバー内の液体が上記出口へ送出される少なくとも1つの環状チャンバー、及び、
【0073】
・上記ピストン形成要素のステムの内側端から内向きに延びるばね部材であって、ばねの内側端から上記ピストン・チャンバー形成部材の内側端へと接続されるばねの外側端までが上記ピストン形成要素に対して同軸であるばね部材
を有しており、
【0074】
上記ばね部材が、延伸位置から引き込み位置へと上記ピストン形成要素がスライドして往復する際に軸方向に圧縮され、かつ、上記ピストン形成要素を引き込み位置から延伸位置に向かって軸方向に押すという固有のバイアスを有していることを特徴とするポンプを提供する。
【0075】
(図面の説明)
本発明のさらなる態様及び利点が、添付の図面と一緒に検討される以下の説明から明らかになるであろう。
【0076】
図1は、本発明によるリザーバ及びポンプ・アセンブリを備えている液体ディスペンサーの第1の好ましい実施形態の部分切断の側面図である。
【0077】
図2は、図1に示したポンプ・アセンブリの部分分解斜視図である。
【0078】
図3は、組み立てられた図2のポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に引き込まれた位置に示されている。
【0079】
図4は、図3と同じ側面図であるが、完全に延伸した位置にあるポンプを示している。
【0080】
図5は、本発明の第2の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に引き込まれた位置に示されている。
【0081】
図6は、図5と同じ側面図であるが、延伸位置にあるポンプを示している。
【0082】
図7は、本発明の第3の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0083】
図8は、図7と同じ側面図であるが、内側チャンバーの軸方向の長さが軸方向に短縮された状態のポンプを示している。
【0084】
図9は、本発明の第4の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0085】
図10は、図9と同じ側面図であるが、ピストン・チャンバー形成体が図9に比べて軸方向外側へと動かされた状態のポンプを示している。
【0086】
図11は、本発明の第5の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0087】
図12は、本発明の第6の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0088】
図13は、本発明によるポンプの第7の実施形態であり、ピストンが延伸位置にて実線で、引き込み位置にて破線で示されている。
【0089】
図14は、図13に類似する本発明によるポンプの第8の実施形態であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0090】
図15は、図14のポンプに類似する本発明によるポンプの第9の実施形態であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0091】
図16は、図15と同じであるが、本体が図15に示されている本体に比べて軸方向に移動しており、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0092】
図17は、図14に示した実施形態に類似する本発明の第10の実施形態であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0093】
図18は、本発明の第11の実施形態であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0094】
図19は、図2〜4の実施形態において使用するための第1の代案としてのピストンの断面側面図である。
【0095】
図20は、図2〜4の実施形態において使用するためのピストンの第2の代案の実施形態の断面側面図である。
【0096】
図21は、図2〜4のポンプに類似する本発明の第12の実施形態を示しており、ピストンが引き込み位置にて示されている。
【0097】
図22は、図21と同じ側面図であるが、ポンプが中間的な位置かつ延伸位置に示されている。
【0098】
図23は、本発明の第13の実施形態を示している。
【0099】
図24は、本発明の第14の実施形態であり、ベローズ部材を取り入れる図6の実施形態の変形を表わしている。
【0100】
図25は、本発明の第15の実施形態であり、第2のベローズ部材を取り入れる図24の実施形態のさらなる変形を表わしている。
【0101】
図26は、本発明の第16の実施形態を示しており、ベローズを有する重力送りの容積移送式ポンプを示している。
【0102】
図27は、本発明の第17の実施形態を示しており、ただ1つのベローズ部材を有する泡ポンプの構成を説明している。
【0103】
図28は、本発明の第18の実施形態を示しており、1つのベローズ部材を単にばねとして有している液体ポンプを示している。
【0104】
図29は、本発明の第19の実施形態の断面側面図であり、プラスチック製ばね部材を有する泡ポンプの構成を示している。
【0105】
図30は、本発明の第20の実施形態の断面側面図であり、プラスチック製ばね部材を有する泡ポンプの構成を示している。
【0106】
図31は、図30に示した断面に直交する断面における図30のポンプの断面側面図であり、ピストンが延伸位置に示されている。
【0107】
図32は、図31と同じ断面側面図であるが、ピストンが引き込み位置に示されている。
【0108】
図33及び34は、図30に示したばね部材の非バイアス状態を描写した図である。
【0109】
図35は、図33のばね部材の部分切断を描写した図である。
【0110】
図36は、図33のばね部材の断面側面図である。
【0111】
図37は、図33のばね部材について、図36の断面に直交する断面の断面側面図である。
【0112】
図38は、図32に示すようなばね部材の圧縮された状態の部分切断を描写した図である。
【0113】
図39は、図38の圧縮されたばね部材の断面側面図である。
【0114】
図40は、図39の圧縮されたばね部材について、図39の断面に直交する断面の断面側面図である。
【0115】
図41は、本発明によるばねの第2の実施形態を描写した図である。
【0116】
図42〜49は、それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0117】
(図面の詳細な説明)
まず、図2、3及び4を参照すると、ポンプ・アセンブリの第1の実施の形態が、全般的に参照番号10で示されている。ポンプ・アセンブリ10は、図2に最もよく示されており、2つの主たる要素、すなわちピストン・チャンバー形成体12及びピストン14を有している。
【0118】
ピストン・チャンバー形成体12は、異なった半径で示されている3つの円筒形部を有しており、これらの部が、いずれも軸26の周りに同軸に配置されている3つのチャンバー、すなわち内側チャンバー20、中間チャンバー22及び外側チャンバー24を形成している。
【0119】
中間円筒形チャンバー22は、最小の半径を有している。外側円筒形チャンバー24の半径は、中間円筒形チャンバー22の半径よりも大きい。内側円筒形チャンバー20の半径は、中間円筒形チャンバー22の半径よりも大きく、さらには外側円筒形チャンバー24の半径よりも小さい半径で示されている。
【0120】
内側チャンバー20は、入り口開口28及び出口開口29を有している。内側チャンバーは、円筒形のチャンバー側壁30を有している。出口開口29が、内側チャンバー20の出口端を形成している段部31の開口から、中間チャンバー22の入り口端へと開いている。中間チャンバー22は、入り口開口、出口開口32、及び、円筒形のチャンバー側壁33を有している。中間チャンバー22の出口開口32は、外側チャンバー24の内側端を形成している段部34の開口から、外側チャンバー24の入り口端へと開いている。外側チャンバー24は、入り口開口、出口開口35、及び、円筒形のチャンバー側壁36を有している。
【0121】
ピストン14は、本体12内に軸方向にスライド可能に収容されている。ピストン14は、細長いステム38を有しており、ステム38上に4枚のディスクが軸方向に間隔を開けて配置されている。内側可撓性ディスク40が、最も内側の端部に設けられ、中間可撓性ディスク42から軸方向に離間しており、中間可撓性ディスク42は、外側封止ディスク44から軸方向に離間している。内側ディスク40は、内側チャンバー20内で軸方向にスライド可能に構成されている。中間ディスク42は、中間チャンバー22内で軸方向にスライド可能に構成されている。
【0122】
中間ディスク42は弾性を有する周縁を有しており、この周縁は、外側へ向かっていて、かつ、内側への流体の流れを阻止する一方で、流体が外側に通過できるように、反った構成になっている。同様に、内側ディスク40は弾性を有する外周縁を有しており、この外周縁は、外側へ向かっていて、かつ、内側への流体の流れを阻止する一方で、流体が外側に通過できるように、反った構成になっている。
【0123】
外側封止ディスク44は、外側円筒形チャンバー24内で軸方向にスライド可能に構成されている。外側封止ディスク44は、ステム38から半径方向外側へと延び、外側チャンバー24の側壁36に密に係合して、ここを通過する流れを内向き及び外向きの両方について阻止している。
【0124】
ピストン14は、基本的には、内側ディスク40と中間ディスク42との間に、ディスク42及び44の間の環状の開口として半径方向外側に開いている環状の内側区画64を形成している。
【0125】
同様に、ピストン14は、実質的に、中間封止ディスク42と外側封止ディスク44との間に、ディスク42及び44の間の環状の開口として半径方向外側に開いている環状の外側区画66を形成している。
【0126】
ステム38の最も外側の部分は、中空であって、ステム38の最外端50の出口48からステム38の中央を貫いて閉じた内側端52まで延びている中央通路46を有している。半径方向に延びる入り口54が、ステムを貫いて通路46へと半径方向に延びており、ここで入り口54は、外側ディスク44と中間ディスク42との間においてステムに設けられている。泡発生スクリーン56が、入り口54と出口48との間の中途で通路46に設けられている。スクリーン56は、プラスチック、ワイヤ又は布材料で製造することができる。スクリーン56は、多孔質のセラミック手段を有していてもよい。スクリーン56が、空気と液体との混合物が通過することができる小さな孔を提供し、公知の方法にて、スクリーンの小さな穴又は孔を通過する乱流を生成することで泡の生成を促進する。
【0127】
さらに、ピストン14は、外側封止ディスク44の外側のステム38上に、係合フランジ又はディスク62を保持している。係合ディスク62は、ピストン14を本体12に出し入れすべく移動させるため、操作装置を係合させるために設けられている。
【0128】
図3の引き込み位置から図4の延伸位置への移動を伴う引き出しのストロークにおいて、内側ディスク40と中間ディスク42との間の体積が減少し、したがって流体が、中間ディスク42を過ぎて外側へと、中間ディスク42と外側ディスク44との間に押し出される。同時に、中間ディスク42と外側ディスク44との間の体積が増加し、この増加は、内側ディスク40と中間ディスク42との間の体積の減少よりも大きく、したがって流体が中間ディスク42を過ぎて外側へと移動するだけでなく、空気が出口48、通路46及び入り口54を介して内側へと、中間ディスク42と外側ディスク44との間に引き込まれる。
【0129】
図4の位置から図3の位置への引き込みのストロークにおいては、中間ディスク42と外側ディスク44との間の体積が減少し、したがって両ディスクの間及びスクリーン56よりも上方の通路46内の空気及び液体が、圧力によってスクリーン56を通って押し出され、混合されて泡を生成する。
【0130】
同時に、この引き込みのストロークにおいて、内側ディスク40と中間ディスク42との間の体積が増加し、容器内から内側ディスク40を通って液体が引き込まれる。ピストン14を引き込み位置と延伸位置との間で往復運動させることで、正確な量の流体を容器から順次に引き込んでポンピングし、そのような流体を大気中の空気と混ぜ合わせ、空気と混ぜ合わせられた流体を泡として送出することができる。
【0131】
図2〜4に示したポンプ・アセンブリの動作は、容器から液体を引き込んで、容器内に真空を生じさせる。このポンプ・アセンブリは、好ましくは折り畳める容器において使用されるように構成されている。あるいは、所望であれば、適切な通気機構を設けることもでき、これによって、例えば折り畳みできない容器において使用する際に、大気が容器内に進入できるようにし、かつ、容器内で真空が蓄積されることによる送出の阻止がないようにしてもよい。
【0132】
当然のことながら、内側ディスク40及び中間ディスク42が第1の段付きポンプを形成し、同様に中間ディスク42及び外側ディスク44が第2の段付きポンプを形成している。第1のポンプ及び第2のポンプは、引き込み又は延伸のいずれのストロークにおいても、一方のポンプが流体を引き込む一方で、他方が流体を排出している点で、位相が不一致である。
【0133】
ピストン14及び本体12のどちらも、射出成型などによって、プラスチックから単一の要素として形成することが可能である。
【0134】
ここで、図1を参照すると、図2〜4のポンプ・アセンブリ10を利用する液体石けんディスペンサーが、全般的に参照番号70で示されており、ポンプ・アセンブリ10が、送出されるべき液体手洗い石けん68の入った折り畳める密封容器又はリザーバ60の首部58に取り付けられている。ディスペンサー70は、ポンプ・アセンブリ10及びリザーバ60を収容して支持するために、全般的に参照番号78で示されたハウジングを有している。ハウジング78が、ハウジングを例えば建物の壁82へと取り付けるための背板80を備えて示されている。底部支持板84が、リザーバ60及びポンプ・アセンブリ10を支持して受け止めるべく、背板から前方へと延びている。図示のとおり、底部支持板84を円形の開口86が貫通している。リザーバ60が、リザーバ60の首部58を開口86に通して、摩擦や締め付けなどによって開口に固定した状態で、支持板84の段部79に支持されている。カバー部材85が、背板80の上部の前方延伸部87へとヒンジで取り付けられ、リザーバ60及びポンプ・アセンブリ10の交換を可能にしている。
【0135】
支持板84の前部が、水平軸90の周囲を枢動するように軸受された操作レバー88を保持している。レバー88の上端が、係合ディスク62に係合してレバー88をピストン14へと連結するフック94を保持しており、したがってレバー88の下部のハンドル端96を、破線の位置から実線の位置へと矢印98によって示されている方向に動かすことで、ピストン14が、矢印100によって示されているとおり引き込みのポンピングストロークにて内側へとスライドする。下部のハンドル端96を放すと、ばね102がレバー88の上部を下向きにバイアス(bias)し、したがってレバーが、図1に破線で示されているように、ピストン14を完全に引き出された位置へと外向きに引く。レバー88及びレバー88の内側のフック94は、リザーバ60及びポンプ・アセンブリ10を取り外して交換するために必要であるように、フック94を手作業で連結し、さらには切り離すことができるように構成されている。ピストンを動かすために、機械化及び動力化された機構など、他の機構を設けてもよい。
【0136】
ディスペンサー70の使用時、使い切った場合に、空の折り畳まれたリザーバ60が付随のポンプ10と一緒に取り除かれ、新たなリザーバ60及び付随のポンプ10を、ハウジングへと挿入することができる。好ましくは、取り除かれたリザーバ60及び付随のポンプ10の両者の全体が、切断及び細断に先立って分解する必要なく容易にリサイクルできるリサイクル可能なプラスチック材料で作られている。
【0137】
次に、図5及び6を参照すると、本発明によるポンプ・アセンブリの第2の実施形態が示されている。これらの図の全体を通して、同じ参照番号を使用して同じ要素を指し示す。
【0138】
図5もまた、ピストン・チャンバー形成体12及びピストン14を有するポンプ・アセンブリ10を示している。ピストン・チャンバー形成体12は、瓶又はリザーバ(図示されていない)の首部へと螺合可能に固定されるように構成されている。
【0139】
本体12は、円筒形の外側管状部108を備えて形成されており、この外側管状部108が、内側端において半径方向に延びるフランジ部110を介して円筒形の内側管状部112へとつながっている。内側管状部112は、外側管状部108の半径方向内側を軸方向に延びている。さらに、本体12は、軸方向に内側へと延びる略円筒形の支持管170を、フランジ部110に保持しており、支持管170が、空気チャンバー形成部材172を支持するように構成されている。部材172は、円筒形の側壁174を有しており、端壁176によって内側端において閉じられている。矢印179で示されているように、開口178が、リザーバの内部から部材170の内部への連絡をもたらし、したがって内側チャンバー20への連絡をもたらすように位置合わせされて、壁174を貫いて設けられている。
【0140】
外側チャンバー24が、周囲に側壁36を有しており、出口開口34において開いている外側管状部108の半径方向内側に形成されている。図示のとおり、側壁36は、ピストン14の進入を容易にするため、出口開口35の付近の面取りにおいて外向きに先細りとされている。
【0141】
中間チャンバー22が、内側管状部112の半径方向内側に形成されている。内側管状部112は、中間チャンバー22の出口開口32及び側壁33を定めている。中間チャンバー22の側壁33は、ピストン14の中間チャンバーへ22の進入を容易にするために、出口開口32の付近の面取りとして外向きに先細りとされている。
【0142】
内側チャンバー20が、円筒形の支持管170の半径方向内側に形成されている。円筒形の支持管170、内側管状部112、外側管状部108、内側チャンバー20、中間チャンバー22及び外側チャンバー24は、それぞれ軸26の周囲で同軸である。
【0143】
ピストン14は、ユニットとして一体に固定された5つの要素から形成されている。これらの要素は、各部材、すなわち外側ケーシング120、内側コア122、泡生成要素、係合ディスク62及び空気ポンプ・ディスク180を含んでいる。
【0144】
泡生成要素は、2つのスクリーン56及び57と、公知のフィルタ部材と同様に小さな貫通開口を備える略円錐台形の壁を有している三次元のバスケット様スクリーン188との組み合わせである。
【0145】
ピストン14は、内側端に空気ポンプ・ディスク180を保持しており、空気ポンプ・ディスク180が、内側コア122の中空の支持管118の内側に固定された中空の首部管182によって固定に支持されている。首部管182は、両端が開いた貫通通路46を定めている。
【0146】
空気ポンプ・ディスク180は、円筒形の側壁174に位置決め可能に係合する位置決めフランジ184と、側壁174に気密に係合して、流体の流れが軸方向外側へと通過することがないようにする弾性可撓性円形封止ディスク185とを有している。空気チャンバー186が、空気チャンバー形成部材172と空気ポンプ・ディスク180との間に定められ、ピストン14が本体12内で延伸位置と引き込み位置との間を軸方向に移動するときに、体積を増減させる。空気チャンバー186は、首部管182を介して通路46につながっている。
【0147】
外側ケーシング120の直径が、外側ディスク44が設けられている軸方向内側の端部において広げられている。外側ディスク44は、外側チャンバー24の円筒形の側壁36に位置決め可能に係合する位置決めフランジ128と、側壁36に気密に係合して、流体の流れが軸方向外側へと通過することがないようにする弾性可撓性円形封止フランジ130とを備えて示されている。
【0148】
外側ケーシング120は、外側ディスク44を、円筒形の大径管状部132の半径方向外側に延びるフランジとして保持しており、円筒形の大径管状部132は、半径方向内側に延びて小径管状部136を支持する段部134まで、外側へと軸方向に延びており、小径管部136が、段部134から出口48まで、外側へと軸方向に延びている。スクリーン56、57及び88が、段部134において段部と内側コア122の外側端との間に挟まれて位置している。
【0149】
内側コア122が、内側ディスク40及び中間ディスク42を保持している。内側ディスク40及び中間ディスク42はそれぞれ、半径方向外側かつ出口48に向かって延びる円形弾性可撓性ディスクを有している。内側ディスク40は、内側チャンバー20、すなわち円筒形の支持管170の円筒形の側壁に係合したとき、流体が内側チャンバー20を軸方向内向きに流れるのを阻止するが、弾性を有する外縁が半径方向内側に反っているため、圧力差が所定値を超えた際に流体が軸方向外向きに通過できる。中間可撓性ディスク42は、中間チャンバー22、すなわち内側管状部112の内壁に係合したとき、流体が中間チャンバー22を軸方向内向きに流れるのを阻止するが、弾性を有する外縁が半径方向内側に反っているため、圧力差が所定値を超えた際に流体が軸方向外向きに通過できる。
【0150】
内側ディスク40の外周は外側に延びていて、これにより支持管170の円筒形の内壁に係合して、したがって流体がこれを通って内側に流れるのを阻止している。しかし、内側封止ディスク40の他の周囲は弾性を有しているため、支持管170から離れるように半径方向内側に反ることが可能なので、これにより流体が外側へと通過できる。
【0151】
同様に、中間ディスク42は、弾性を有するその外周が外側に延びていて、内側管状部112の円筒形の内壁に係合するため、流体がこれを通って内側に流れるのを阻止する一方で、充分に弾性的に反ることが可能であるために、流体が外側へと通過して流れることができる。
【0152】
内側コア122は、軸方向内側の端部及び軸方向外側の端部の両方が開いている通路46を有している。内側コア122は、周囲に複数の溝を周方向において離間した位置に有している円筒形の下部123を備えており、これらの溝が外側ケーシング120と協働し、軸方向に延びる外周の通路152を事実上形成している。通路152は、通路の内側端において、ディスク42及び44の間の外側区画66へと開いている。通路152は、外側端において、中央の通路46への連絡をもたらす下部123の半径方向の入り口54につながっている。
【0153】
ピストン14が中央の流通経路を提供しているため、スクリーン56、57及び88、並びに、より小さい管状部136を通過して出口48へと至る通路46内を流体が流れることができる。さらに、ピストン14は別の流通経路を提供しているため、外側区画66から開口152、外周の通路150及び入り口54を経由して通路46へと流体が流れることができる。この経路は、内向き及び外向きのいずれの方向にも流体が流れるようにし、重力のもとで外周の通路150への開口150が設けられている外側区画66の下方かつ軸方向の最も外側部へと流れ落ちる液体を受けるような構成を特に有している。
【0154】
図5及び6の第2の実施形態の動作は、空気ポンプ・ディスク180に関する点を除き、図2〜4の第1の実施形態における動作と同様である。
【0155】
引き出しのストロークにおいて、当然ながら図5に示したカバー107を取り除いた後で、ピストン14が図5に示されているような引き込み位置から図6に示されている延伸位置へと移動するとき、ピストン14の外側への移動に伴ってディスク40及び42の間の体積が減少するため、内側ディスク40と中間ディスク42との間の流体が、中間ディスク42を通過して外側へと押し出される。
【0156】
このピストンの引き出しのストロークにおいて、大気が、出口48及び通路46を経由して空気チャンバー186へと内向きに引き込まれると同時に、入り口54及び通路152を介して中間ディスク42と外側ディスク44との間に引き込まれる。
【0157】
空気は、ピストン14が外向きに引かれるときにディスク42及び44の間の体積が増加するため、大径の外側ディスク44と小径の中間ディスク42との間の領域へと引き込まれる。
【0158】
引き込みのストロークにおいては、内側ディスク40と中間ディスク42との間の体積が増加し、中間ディスク42が流体が外側から通過して流れるのを阻止しているため、真空が生じて内側ディスク40が反り、矢印179で示されているように入り口178を通って容器から流体が引き込まれ、反った状態の内側ディスク40を外側へと通過する。この引き込みのストロークにおいて、外側ディスク44と中間ディスク42との間の体積が減少し、したがってディスク44及び42の間の空気又は流体が、通路152及び入り口54から押し出され、通路46及びスクリーンを通って出口48へと外向きに通過する。同時に、この引き込みのストロークにおいて、空気チャンバー186からの空気が通路46を通って外向きに押し出され、やはりスクリーン188を外向きに通過する。
【0159】
図5及び6に示したポンプの動作は、容器から液体を引き出して、容器内に真空を生じさせる。
【0160】
図5に示されているように、外側ディスク44は、外側チャンバー24の側壁36の付近に弾性変形可能な縁部を有する薄い弾性フランジとして形成された弾性封止フランジ130を備えている。この封止フランジ130の縁部は半径方向内側へと反ることができるため、真空の差が充分に大きい場合には、空気を軸方向内側へと通過させることができる。好ましくは、ピストン14を、内側へと引き込まれるべき空気の実質的にすべてが出口48を介して内側へと引き込まれるように構成できるが、空気の或る割合又は実質的にすべてが封止フランジ130を通って引き込まれるよう、スクリーン56、57及び188を通過する流れが制限されるように装置を構成することも可能である。外側ディスク44の位置決めフランジ128は、好ましくは流体が流れることができるように設けられるが、内向き及び/又は外向きの流体の流れを阻止するように構成してもよい。出口管136に出口48を通過する逆流を阻止する一方向バルブ機構が設けられている他の実施形態も可能である。
【0161】
延伸のストロークにおいて、図5に示した引き込み位置から延伸位置に向かってピストン14がスライドするとき、流体(特には出口48からの空気であるが、出口管136及び通路46の液体及び/又は泡も考えられる)が、空気チャンバー186へと上方に引き込まれると同時に、液体、泡及び/又は空気が、下部の区画66へと引き込まれる。
【0162】
引き込みのストロークにおいて、ピストン14が延伸位置から引き込み位置へとスライドするとき、空気チャンバー186内の空気及び/又は他の泡若しくは流体が加圧され、通路46及びスクリーンを通って外へと押し出される。空気ポンプ・ディスク180が、流体(特には、空気)の吸入及び排出を、ポンプ・アセンブリの残りの部分によって吸入及び排出される流体の量に加えてもたらしており、すなわち空気ポンプ・ディスク180が、泡を形成すべくスクリーンを通って押し出すために利用できる空気の量を増やしている。この図示の構成は、空気チャンバー形成部材172及び空気ポンプ・ディスク180を含む空気ポンプ179を、ポンプ・アセンブリ10の残りの部分よりも内側に有しており、この空気ポンプ179の直径が、外側管状部108の直径を超えていない。これは、リザーバの口へと挿入できる装置において、同じピストンのストロークにて追加の空気ポンピング能力をもたらすために、好都合な構成である。
【0163】
内側ディスク40及び中間ディスク42が、第1の段付きポンプを形成している。中間ディスク42及び外側ディスク44が、第1のポンプと位相が不一致である第2の段付きポンプを形成している。空気ポンプ179は、第2のポンプと位相が一致しており、第1のポンプとは位相が不一致である。
【0164】
図5は、泡を生成するための2つのスクリーン56及び57に加え、公知のフィルタ部材同様に小さな貫通開口を備える略円錐台形の壁を有している三次元のバスケット様スクリーン188を示している。これら3つのスクリーンのうち、ただ1つを設けるだけでよい。泡を生成するために、他の多孔質部材を使用することも可能である。
【0165】
図5及び6においては、ただ1つの通路152及び入り口54が、外側区画66から通路への連絡をもたらすために示されている。外側区画66から通路46への連絡をもたらすために、他の通路を設けることも可能である。
【0166】
当然のことながら、送出されるべき液体の粘度及び流動特性などといった性質が、相対的なサイズ及び寸法、並びに、種々の通路、入り口、出口、スクリーン及び/又は種々のディスクに応じて生じる流通抵抗を当業者が適切に選択する際に重要である。
【0167】
同様に、各ストロークにおいて送出が望まれる流体の量も、とくには内側区画64、外側区画66、及び、ピストンのストロークの軸方向の長さなど、構成要素の相対的な比及び寸法付けに影響する。
【0168】
好ましい実施形態においては、係合ディスク62が、ピストンを内側及び外側へと動かすための係合のために、ピストン14に設けられている。当然のことながら、係合及び本体12に対するピストンの移動のために、他の様々な機構を設けることが可能である。
【0169】
好ましい実施形態は、液体を泡として送出するため、液体及び空気をスクリーン56、57及び188に通すディスペンサーを示している。スクリーン56、57及び188を除くことも可能であり、その場合、図示のディスペンサーは、液体を空気と一緒に送出すべく機能することができる。泡形成用スクリーンを、霧又は噴霧を生成するための霧化ノズルなど、他のオリフィス装置で置き換えることが可能である。
【0170】
本発明の好ましい実施形態は、空気及び/又は液体の送出のための通路を、ピストンの内部に設けられるものとして示している。そのような配置構成は、ポンプ・アセンブリ10の構成の容易さという観点から、好ましいと考えられる。しかし、当然のことながら、液体及び/又は泡の送出のための通路を、少なくとも部分的に、本体12の一部として設けてもよく、あるいは本体12へと着脱可能に取り付けてもよい。
【0171】
図示の好ましい実施形態によれば、液体内の空気の相対的な浮力、したがって重力に起因する空気及び液体の分離を利用することによって、例えば内側区画64がリザーバへと開かれたときに、例えば区画64内の空気をリザーバ60へと上方に流すことができ、リザーバ60内の液体を内側区画64へと下方に流すことができる。したがって、当然のことながら、本発明によるポンプ・アセンブリが、典型的には、ポンプ・アセンブリの内側端が外側出口端の高さよりも上方の高さにあるものとして上述したとおりに配置されなければならない。
【0172】
図7及び8を参照すると、本発明によるポンプ・アセンブリの第3の実施形態が示されている。図7及び8の実施形態のポンプ・アセンブリは、図2〜4の実施形態と同一であるが、ピストン・チャンバー形成体12が、お互いに対して軸方向に移動するように構成された外側本体部材13及び内側本体部材11という2つの別個の部材で構成されている。
【0173】
この点に関し、外側本体部材11は、断面が円形であって、内側端に半径方向内向きに延びるフランジ90を有している環状のリングであり、フランジ90によって内側チャンバー20の円筒形のチャンバー側壁30が定められている。フランジ90は、段部91を終端としており、外側本体部材13は、半径方向内向きの表面にねじ山93を保持しているリング様部92として、段部91から軸方向に延びている。内側本体部材11は、断面が円形であって、内側に中間チャンバー22及び外側チャンバー24を定めている環状の部材である。やはり内側本体部材11も、内側チャンバー20の外側端を形成する段部31を保持及び画定している。内側本体部材11は、円筒形の外表面を有する下部95を有しており、この下部の円筒形の外表面に、外側本体部材13のねじ山に一致して螺合するねじ山が設けられており、したがって本体部材11及び13の相対回転によって、本体部材11及び13がお互いに対して軸方向に移動する。内側本体部材11は、外表面に段部96を、外側本体部材11の段部91に対向する関係で有している。段部96の内側において、内側本体部材11は、間にシールを形成すべく外側本体部材13のフランジ90の半径方向内向きの円筒壁30に密に係合するように構成された周状の外壁97を有している。図7及び8の間の比較において見て取ることができるように、内側本体部材11及び外側本体部材13の軸方向の相対移動によって、外側チャンバー20の軸方向の広がりを変化させることができるが、中間チャンバー22及び外側チャンバー24は変化しない。図7の実施形態は、ピストン14が、Sとして示されている軸方向の距離として示されているストロークを移動する配置構成を示している。図7に破線で示されている完全に引き込まれた位置において、内側ディスク40が、内側チャンバー20の側壁との封止の状態に維持され、外側に流体が通過するのを阻止するように意図されている。ピストンの各サイクルにおいてリザーバから引き込まれる流体の体積は、内側チャンバー20と中間チャンバー22との間の断面積の差に、ストロークの長さを乗算することによって決定される。次に、図8を参照すると、内側チャンバー20の軸方向の広がりが少なくされている。図8におけるピストンのストロークは、図7と同じであって、やはりSとして示されている。しかし、ピストンの完全なサイクルのそれぞれにおいて、リザーバから引き込まれる流体の体積は、内側チャンバー20の軸方向の広がりのうちの内側ディスク40と密に係合する部分のみによって表わされ、これは、図7において内側ディスクが内側チャンバーに密に係合する軸方向の広がりの一部分にすぎない。
【0174】
すなわち、当然のことながら、内側チャンバー部材11を外側チャンバー部材13に対して軸方向に移動させることで、それぞれの全ストロークにおいて送出される流体の量を変化させることができる一方で、中間ディスク42と外側ディスク44との間のポンプの容積変化は事実上不変であるため、各ストロークにおいて送出される空気に対する送出される液体の相対的な体積を、ピストンのストロークの長さは一定であっても変化させることができる。
【0175】
図8を参照すると、当然のことながら、内側ディスク40がもはや内側チャンバー40と係合しないように内側ディスク20が内側チャンバー20よりも内側寄りに位置している場合、内側ディスク20が、リザーバから内側チャンバー20への流体の流れ、又は内側チャンバー20から出る流体の流れを阻止しない。
【0176】
図9及び10を参照すると、本発明の第4の実施形態が示されている。図9及び10のピストン14及び本体12は、図2〜4の第1の実施形態に示したそれらと同一の特徴を有しているが、軸方向における比が異なっており、さらには本体12の円筒形の外表面にねじ山が設けられ、対のねじ山を円筒形の内表面に有している環状の支持リング15に螺合可能に係合する。支持リング15は、レバー88に対する位置が固定であるよう、図1に示したようなディスペンサーの支持板84に対して固定の位置に配置される。本体12をその軸の周りを回転させることによって、本体12の軸方向の位置、すなわち図1に見たときの垂直位置を、変化させることができる。しかし、レバー88の支持リングに対する位置が固定であるため、レバー88によって保持されたピストン14も、支持リング15に対して固定の位置に保持される。
【0177】
図9を参照すると、ピストン14の位置が、実線で延伸位置に示され、破線で引き込み位置に示されている。延伸位置から引き込み位置までの軸方向のピストンの移動は、Sとして示されている一定の固定の長さの単一のストロークの軸方向の長さである。図9においては、全ストロークの間、内側ディスク40が内側チャンバー20内に保たれる。
【0178】
図10を参照すると、図10は、本体12を支持リング15に対して軸方向の外側へと移動させた状態を示している。
【0179】
図示のとおり、図9及び10を比較すると、図9においては、本体12が、支持リング15から距離Xだけ延びている一方で、図10においては、本体12が、X+Yに等しい距離だけ支持リングから延びている。それぞれの実施形態において、係合フランジ62の支持リング15からの軸方向の距離は、Zとして表わされている一定の距離である。図10の実施形態では、引き込み位置において、内側ディスク40が内側チャンバー20よりも軸方向内側に位置しており、したがってリザーバから内側チャンバー40へと出入りする内向き又は外向きの液体の流れを阻止しない。Sとして示されている一定のストロークを通過する図10のピストン14のサイクルにおいて、内側ディスク20が内側チャンバー40の入り口端を最初に封じ始めてから、内側ディスク20が図10に実線で示したストロークの延伸位置に行くまで、内側ディスク20が通過する軸方向の距離においてポンプ動作が有効となる。
【0180】
図9及び10の説明において、引き込み位置におけるピストン14の位置を、インデキシング位置と定める。このインデキシング位置から、ピストン14は、本体12に対する各ストロークにおいて、延伸位置まで移動して、インデキシング(引き込まれた)位置へと戻る。図9及び10のポンプにおいて、図9は、ポンプ10を、ピストン14が本体12に対して第1のインデキシング位置を有している第1のインデキシング状態に示している。1回の引き込みストローク及び1回の延伸ストロークを含む動作のサイクルにおいて、Sとして示されている固定の長さのストロークについて、第1の固定の体積の流体が、リザーバから引き込まれて中間ディスク22を過ぎて移動する。ポンプは、ピストンが図9のインデキシング位置と異なるインデキシング位置にある図10に示したインデキシング構成など、他のインデキシング構成をとることができる。ピストンの同じ固定長さのストロークにおいて、中間ディスク22を過ぎて排出される液体の体積は、内側ディスク40が内側へと通過する流体の流れを阻止すべく内側チャンバー20に係合する、ストロークの相対割合を考慮した異なる量に等しい。本体12を支持リング15に対して軸方向に移動させることでインデキシング調節機構が設けられ、ピストン14のインデキシング位置が変化して、送出される体積が変化する。
【0181】
次に、図11を参照すると、本発明の第5の実施形態が示されており、ピストン14が完全に延伸した位置にて実線で示され、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。ピストン14は、図2〜4の実施形態のピストンと同一である。本体12は類似であるが、内側チャンバー20及び中間チャンバー22の軸方向の長さが短縮されている。
【0182】
実線の延伸位置に見られるように、中間ディスク42が、中間チャンバー22を超えて外側へと延びており、内側ディスク40が、内側チャンバー20に係合している。この延伸位置において、外側チャンバー24からの空気が、中間ディスク42を過ぎて中間ディスク42と内側ディスク40との間へと内向きに流れることができ、流体が、中間ディスク42を過ぎて外向きに流れることができる。破線で示されているような引き込まれた位置にあるとき、内側ディスク40は、内側チャンバー20を超えて内側に位置しており、中間ディスク42が、中間チャンバー22に係合している。中間ディスク42と内側ディスク40との間に存在し得る空気が、重力のもとで上方へと移動して、ポンプ10の上方に配置されている瓶又は他のリザーバに進入でき、リザーバからの流体が、内側チャンバー40を満たすべく下方へと流れることができる。この構成は、折り畳めない剛な容器において使用することができ、各ストロークにおいてリザーバに空気を割り当て、リザーバ内での真空の進行の阻止を促進できるという利点を有し得る。実際、図11のポンプは、積極的にリザーバへと空気をポンピングすることができる。内側ディスク40が内側チャンバー20を過ぎて内側へと延びる程度、及び、中間ディスク42が中間チャンバー22を過ぎて外側へと延びる程度が、リザーバへと上方に通過できる空気の量を決定する上で役に立つ。
【0183】
図12を参照すると、本発明の第6の実施形態が示されており、ピストン14が、完全に延伸した位置に実線で示され、引き込まれた位置に破線で示されている。図12のポンプ・アセンブリ10は、図2〜4のポンプ・アセンブリと同じであるが、ピストン14から中間ディスク42を取り除き、同等な可撓性の環状中間ディスク又はフランジ142を中間チャンバー22内において本体12から内向きに延伸させて設けるように変更されている。この点に関し、ピストン14は、内側ディスク40と外側ディスク44との間で一定の直径のステム38を有している。また、ピストン14は、内側ディスク42を保持する内側部分43及び外側ディスク44を保持する外側部分45という2つの部で構成されて示されている。
【0184】
中間フランジ142は、半径方向外側及び下方に延びており、内側ディスク40と外側ディスク44との間でステム38に係合する可撓性の外周を有しており、これが内側へと通過する流体の流れを阻止する一方で、外側へと通過する流体の流れを可能にすべく半径方向外側に反ることができる。
【0185】
図1〜11の実施形態のそれぞれにおいて、中間ディスク42を、図12のように中間フランジ142で置き換えることが可能である。同様に、図13〜17の実施形態のそれぞれにおいて、内側ディスク40を、内側チャンバー20から内向きに延びる同様の中間フランジによって置き換えることができる。
【0186】
図1〜12は、内側チャンバー20が中間チャンバー22よりも大きな直径であり、中間チャンバー22が外側チャンバー24よりも大きな直径である本発明の第1の変種を示している。
【0187】
次に、図13〜17を参照すると、内側チャンバー20が中間チャンバー22よりも小さな直径であり、中間チャンバー22が外側チャンバー24よりも小さな直径である本発明のポンプ・アセンブリの第2の変種が示されている。図13〜17のそれぞれに示されているピストンは、図2〜4に示した構成要素と同一の構成要素を有しているが、内側ディスク40が中間ディスク42よりも小さいという注目すべき相違を有している。図13は、内側ディスク40及び中間ディスク42が第1の段付きポンプを形成し、中間ディスク42及び外側ディスク44が第2の段付きポンプを形成している本発明の第7の実施形態を示している。これら2つの段付きポンプは、両者とも、引き込みのストロークにおいて流体を外側へと排出し、延伸のストロークにおいてそれぞれのディスク間に流体を引き込むように動作する点で、位相が一致している。延伸のストロークにおいて、内側ポンプは、リザーバから内側ディスク40と中間ディスク42との間へと液体を引き込み、これを、中間ディスク42を過ぎて中間ディスク42と外側ディスク44との間へと排出するように効果的に機能する。第2のポンプは、引き出しのストロークにおいて、中間ディスク42と外側ディスク44との間へと空気を内側に引き込むように機能し、引き込みのストロークにおいて、出口48を通って液体及び空気を外側へと排出するように機能する。
【0188】
図14を参照すると、本発明の第8の実施形態が示されており、内側チャンバー20の軸方向長さが、図14に破線で示されている引き込み位置において内側ディスク40が内側チャンバー20を超えて内側に延びる程度にまで減らされている点を除き、図13に示した実施の形態と同一である。図14の実施形態においては、図13の実施形態に比べ、ピストンの各サイクルにおいてリザーバから引き込まれる流体が、各ストロークにおいて内側ディスク40が内側チャンバー20に係合する軸方向の範囲に鑑み、少なくなる。
【0189】
図16及び17は、ポンプの第2の変種の第9の実施形態を示しており、第1の変種の図9及び10に示した実施形態と同様の配置構成を有しており、すなわち本体12が細長く、位置決めリング15内に螺合可能に収容されており、本体12のリング15に対する軸方向の相対移動によって、ポンプの各サイクルにおいてリザーバからポンプへと引き込まれる液体の量を変化させることができる。図15を図16と比較すると、リング支持部材15をディスペンサーの支持部材84及びレバー88の枢支点に対して固定した状態で、本体12が、図15の位置から図16の位置へと、Yに等しい軸方向の変位にて内側に動かされている。図15及び16はそれぞれ、同一のピストンのSで示された同一のストロークにわたる移動を示している。
【0190】
図17を参照すると、図14に類似した第10の実施形態が示されているが、この実施形態においては、引き込み位置において内側ディスク40が内側チャンバー20よりも内側に位置するだけでなく、加えて、引き込み位置において中間ディスク42が中間チャンバー22よりも外側に位置する。図17の実施形態は、各ストロークにおいて或る量の空気を、まずはポンプが延伸位置にあるときに外側ディスク44と中間ディスク42との間から中間ディスク42を過ぎて内向きに通し、その後にピストンが引き込み位置にあるときに中間ディスク42と内側ディスク40との間から内側ディスク40を過ぎてリザーバへと通すことができる点で、折り畳めない瓶とともに使用することができる。各ディスク40及び42がそれぞれのチャンバーから離れる時期の相対的な選択、及び種々のチャンバーの相対サイズを、各ストロークにおいてリザーバへと戻され得る空気の量の決定に使用することができる。好ましくは、図示のとおり、内側ディスク及び中間ディスク44の少なくとも一方が、外側への流体の流れを阻止すべく、常にそれぞれのチャンバーに係合している。
【0191】
図18を参照すると、本発明のポンプ・アセンブリの第3の変種が示されており、第1及び第2の実施形態に類似しているが、外側チャンバー24が、そこから中間の内側のチャンバー42よりも大きい。リザーバからチャンバー42への内向きの一方向の流れのために、一方向バルブ機構(図1〜17の場合における内側チャンバー内の内側ディスク40など)を設ける代わりに、チャンバー42への入り口ポート152に一方向バルブ150が設けられている。
【0192】
バルブ150は、ステム154を有しており、ステム154が、ステム154から半径方向外側へと延びてチャンバー42の側壁に係合する内側バルブ板156を保持している。バルブ板156は、外側へと向けられた弾性を有する外周を有しており、この外周が、チャンバー42に係合して内向きに通過する流体の流れを阻止する一方で、半径方向内側へと反って外側へと通過する流体の流れを阻止する。同様のこのような一方向バルブを、図13〜17の実施形態において内側ディスク40の代わりに使用することができる。
【0193】
図19を参照すると、図2〜4の実施形態のピストン14を置き換えるべく構成されたピストン14の第1の別の形態が示されている。図19に示したピストン14は、図2〜4に示したピストンと同一であるが、外側ディスク44に設けられた一方向バルブ160を備えており、この一方向バルブ160が、外側ディスク44を内向きに通過する流体の流れをもたらし、外向きの流体の流れを阻止するように構成されている。この点に関し、ディスク44には、中央開口162及びこの中央開口の両側に位置する一対の開口164が設けられている。バルブ部材165は、中央開口を通過して、外れることがないようにバルブ部材を中央開口に固定するように構成された矢印様先端166を備えるステムを有している。バルブ部材は、開口162及び164に重なってこれらを閉じる平坦な状態を本質的には想定するが、延伸のストロークにおいて外側チャンバー44内に真空が生じた結果圧力差が生ずる場合には、開口を通って内側へと空気を流すことができるよう、図19に破線で示した位置へと反るべく弾性的に撓むことができる内側可撓性ディスク部材168を備えている。このようにして、延伸のストロークにおいて、大気が外側ディスク44に設けられた一方向バルブ165を通って外側チャンバー24へと流入できる。しかし、引き込みストロークにおいてピストン14が内側へと移動するときは、一方向バルブ165が、一方向バルブを外側へと通過しようとする流体の流れを阻止する。
【0194】
図20を参照すると、図2〜4に示したピストン・アセンブリの実施形態において使用するためのピストン14の第2の別の形態が示されている。図20に示した第2の代案は、外側ディスク44に内側向きの弾性内側縁41が設けられており、この弾性内側縁41が、外側チャンバー24の壁36に係合して外側へと通過する流体の流れを阻止する一方で、ピストン14が外側へと動くときに大気が外側ディスク44を通過して流れることができるように半径方向内側へと反るように構成されている点を除き、図3及び4に示したものと同一である。
【0195】
さらに、図20の第2の代案のピストン14は、入り口54とスクリーン56との間において通路46の内部に設けられた一方向バルブ170を備えている。このバルブ170は、動かぬように通路46に摩擦によって収容される内側固定ディスク172を有している。ステム173が、ディスク172から軸方向に延び、外側へと向けられた弾性可撓性ディスク174を保持している。固定ディスクは、通過可能な開口176を有している。可撓性封止ディスク174は弾性を有する外周を有しており、この外周は、通路46の内表面に係合して内向きの流体の流れを阻止する一方で、流体が通路を外向きに通過できるように、半径方向内側に反った構成になっている。図20に示したピストンの使用時、ステム38の内側の一方向バルブ170が、延伸ストロークにおいて外側チャンバー24へと引き込まれる事実上すべての空気が外側ディスク44の反った外周を通過しなければならないよう、延伸ストロークにおいて外側チャンバー24へと戻る流体の流れを実質的に阻止する。さらなる実施形態としては、内部の一方向バルブ170が設けられず、したがって延伸のストロークにおいて、スクリーン56を通っての空気及び泡の引き戻し、並びに外側ディスク44の弾性縁41の反りによるチャンバー24への空気の引き込みが存在し得る。
【0196】
次に、図21を参照すると、本発明によるポンプ・アセンブリの第11の実施形態が示されている。図21のポンプ・アセンブリ10は、参照番号180で示されている環状の弾性外周フランジを備える外側ディスク44を設けるようにピストン14が変更されている点を除き、図2〜4のポンプ・アセンブリと同一である。この弾性フランジは、内向きかつ外側へと向けられた外側アーム41だけでなく、半径方向内側かつ内向きに向けられた弾性内側アーム39を備えている。図21の本体12は、環状のチャネル182が外側チャンバー24の段部34へと内向きに延びており、この環状のチャンバー182が、チャンバー24の残りの部分と共通の外壁36を有するとともに、新たな外向きの内壁184を設けている点を除き、図2〜4の本体と同一である。
【0197】
外側アーム41は、外側チャンバー44の円筒形の壁36に係合して、外向きに通過する流体の流れを阻止するように構成されている。
【0198】
一方で、内側アーム39は、円筒形の内壁184に係合して、外側ディスク44と中間ディスク42との間へと内向きに外側ディスク44を通過する流体(特には、大気)の流れを阻止する。
【0199】
したがって、引き出しストロークにおいて、ピストン14が、図21に示されている引き込み位置から、内側アーム39が段部34よりも軸方向外側に位置して内壁184又は段部34に係合しなくなる中間位置まで移動するとき、外側ディスク44を内向きに通過する空気の流れは阻止されている。しかし、抜き取りストロークにおいて、ひとたび内側アーム39が段部34の外側に位置し、すなわち環状のチャネル182の外側に位置すると、アーム41が反ることによって大気を外側ディスク44を通過して内向きに引き込むことができる。したがって、当然のことながら、図21に示されている引き込み位置から、まずは内側アーム39を環状のチャネル182内に位置させたままでピストンを外側に動かすと、出口48からの液体及び泡の滴下を阻止するために好都合であり得るように、空気及び液体を含んでいる流体が通路46から引き戻される。一方で、ピストン14がさらに外側へと動かされ、内側アーム39が環状のチャネル182の外側になると、外側ディスク44と中間ディスク42との間に生じる吸引によって、外側アーム41を通ってさらに空気を内向きに引き込むことができ、結果として大気は、外側ディスク44の外側又は通路46を、この2つの経路のそれぞれを通る流れの相対的な抵抗に鑑みた流れの相対割合で通過して、外側ディスク44と中間ディスク42との間に流れることができる。当然のことながら、内側アーム39が環状のチャネル182内にある間は、通路46を通過する引き戻ししか存在せず、ひとたび内側アーム39が環状のチャネル182から出ると、事実上外側ディスク44の外周を内向きに通過する流れのみが存在できることを理解すべきである。図21に示したようなバイフォケート(bifocated)な内側ディスクを、図示の他の実施形態における使用に合わせて構成することも可能である。
【0200】
図23を参照すると、本発明によるポンプ・アセンブリの第4の変種が示されている。図23に示したポンプ・アセンブリは、図4のポンプ・アセンブリと同様であると考えることができるが、中間ディスク42が取り除かれており、ステム38が、内側ディスク40と外側ディスク44との間に円筒形の不変の断面積を備えており、中間チャンバー42の直径が、内側ディスク40と外側ディスク44との間のステム38の直径に近い直径まで小さくされ、間を通る流体の流れを効果的に阻止している。
【0201】
内側チャンバーと外側チャンバーとの間に、一方向バルブ180が設けられている。2つのチャネル184及び中央開口182が、内側チャンバー20と外側チャンバー24との間に、入り口を内側チャンバー20の外側の段部31に位置させ、出口を外側チャンバー24の内側の段部34に位置させて設けられている。一方向バルブ部材185が設けられており、チャネル184及び開口182を通過する内向きの流体の流れを阻止する一方で、チャネル184を通過する外向きの流体の流れは許容する。一方向バルブ部材185は、中央開口182を通過し、チャネル184の外側に可撓性ディスクを保持している中央ステムと、内側に保持される矢印とを有している。したがって、チャネル184及び一方向バルブ部材185は、図2〜4の実施形態の中間ディスク42又は図12の実施形態の中間フランジ142と同様の機能を提供する。さらに図23は、スクリーン56をノズル部材156によって置き換える変更を示しており、ノズル部材156が、出口48の付近に配置され、液体及び空気が同時に通過するときに液体を少なくとも部分的に霧化させる。
【0202】
図21において、ピストン14は、ピストンを射出成型などによってプラスチックから一体の要素として形成して、外側チャンバー24を通って挿入することができるように、内側ディスク40が中間チャンバー22を通って内側へと通過することができるように弾性を有する構成をとるよう、外周の厚さが薄い内側ディスク40に関して、図2〜4に示したピストンに対してわずかに変更されている。例えば、これによって、例えば図12の実施形態に示されているようにピストンを複数の部にて製作する必要性を回避することができる。
【0203】
図2〜4に示したポンプの動作時に、ピストン14が引き込み位置から延伸位置へと移動するとき、第1の体積に等しい体積の液体が、中間ディスク42を過ぎて中間ディスク42と外側ディスク44との間へと内向きに移動し、第1の体積よりも大きくかつ液体及び空気の両者を含んでいる第2の体積に等しい体積が、中間ディスク42と外側ディスク44との間に引き込まれる。ピストン14が延伸位置から引き込み位置へと移動するときは、第1の体積に等しい体積の液体が、リザーバから内側ディスク40を過ぎて内側ディスク40と中間ディスク42との間へと外向きに移動し、第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、中間ディスク42と外側ディスク44との間から出口48を出るように移動する。
【0204】
ピストン14が引き込み位置から延伸位置へと移動するとき、中間ディスク42と外側ディスク44との間に引き込まれた第2の体積に等しい体積は、中間ディスクを過ぎて外向きに移動した第1の体積と、大気中の空気を含む第3の体積とを含んでおり、通路から出口を介して引き戻される液体を第4の体積として含むことができる。
【0205】
図2〜4に示したような本体に図20に示したようなピストン14を使用し、通路46内に内蔵の一方向バルブ170を備えている実施形態に関しては、ピストン14が引き込み位置から延伸位置へと移動するとき、中間ディスク42と外側ディスク44との間に引き込まれた第2の体積に等しい体積は、中間ディスク42を過ぎて外向きに移動した流体で構成される第1の体積と、外側ディスク44を過ぎて内向きに引き込まれる大気中の空気を含んでいる第3の体積とを含む。図209に示したようなピストンが、図2〜4のような本体において一方向バルブ170を備えずに使用される場合、第2の体積は、中間ディスク42を過ぎて外向きに移動する第1の体積と、通路46及び/又は外側ディスク44の外側を通って引き込まれ得る大気中の空気を含む第3の体積とを含むと考えられる。同じことが、図21に示した実施形態に関しても当てはまると考えられる。出口48を通っての液体の引き戻しが存在する場合、第2の体積は、通路46を通って引き戻される液体を第4の体積としてさらに含むと考えられる。
【0206】
図7及び8、さらには図9及び10、並びに図15及び16の実施形態は、送出できる液体及び空気の相対的な量を変化させることができる構成を説明している。図7及び8の実施形態は、内側チャンバー20の軸方向の広がりを変化させることによる変更を効果的に説明している。本発明によれば、本体20を、内側チャンバー20の軸方向の広がりを変化させることができる本体12を形成する金型空洞にて、射出成型によって製造することができる。このやり方で、実質的に同じ金型を使用して、単に内側チャンバー20の軸方向の長さを変化させるだけで様々な体積の液体を送出できる本体、すなわちポンプを提供することができる。
【0207】
本発明の多数の実施形態によるポンプの基本的な動作は、外側ディスクを通過して送出される体積が、中間ディスクを通過して送出される体積よりも大きいというものである。
【0208】
すなわち、例えば図2〜4のような実施形態においては、外側ディスク44を通過して送出される体積が、中間ディスク42を通過して送出される体積よりも大きく、これによって空気をポンプ・アセンブリへと引き込んで、その後に送出することができる。引き込み及び延伸のストロークの全体にわたって、内側、中間、及び外側の各ディスクが、すべてそれぞれのチャンバーに係合したままである場合には、外側チャンバーと中間チャンバーとの間の面積の差が、内側チャンバーと中間チャンバーとの間の面積の差よりも大きいことが好ましい。この関係を、例えば図2〜4の実施形態に見ることができる。
【0209】
図22を参照すると、本発明によるポンプ・アセンブリの第13の実施形態が示されている。図22に示されているポンプ・アセンブリは、図4のポンプ・アセンブリと同様であると考えることができるが、中間ディスク42が取り除かれており、ステムが、内側ディスク40と外側ディスク44との間に円筒形の不変の断面積を有しており、中間チャンバーの直径が、内側ディスク40と外側ディスク44との間のステムに係合して間を通る流体の流れを効果的に阻止する直径まで効果的に小さくされている。しかし、内側チャンバー20と外側チャンバー24との間に、チャネルが、入り口を内側チャンバーの外側の段部に位置させ、出口を外側チャンバーの内側の段部に位置させて設けられている。このチャネルに、チャネルを通過する内向きの流体の流れを阻止する一方で、流体がチャネルを外向きに通過できる一方向バルブが設けられている。すなわち、チャネル及び一方向バルブが、図2〜4の実施形態の中間ディスク42又は図22の実施形態の中間フランジと同様の機能を提供する。さらに図23は、スクリーン56をノズル部材156によって置き換える変更を示しており、ノズル部材156が、出口48の付近に配置され、液体及び空気がノズル部材156を同時に通過するときに液体を少なくとも部分的に霧化させる。
【0210】
図24は、図6に示した実施形態の変形であり、ピストン14の内側端に、空気チャンバー形成部材172内をスライドする空気ポンプ・ディスク180ではなく、ピストン14の一体部分として後方に延びて、部材172の後壁176に係合する可撓性内側ベローズ/ばね部材200が設けられている。内側ベローズ部材200は、図24に示されているように、ディスク40を段部110との係合に向かって前方へと常に押し付けるように圧縮されている。使用時にピストン14が内側へと動くと、内側ベローズ部材200がさらに弾性的に撓み、この関係で、ピストン14を外向きにバイアス(bias)するためのばねとして機能する。
【0211】
さらに、ピストン14が後方へと動くとき、内側ベローズ部材200の内側の空気チャンバー186の体積が減少し、したがって内側ベローズ部材200が、使用の際に空気を引き込み、空気を放出する。
【0212】
内側ベローズ部材200は、ポンプ及びピストン14をバイアス(bias)するための内部ばねの両者として機能するという利点を有しているが、他の実施形態において、これらの機能の一方又は他方のみ、あるいは両方に機能してもよく、さらには空気、流体、あるいは空気と流体との混合物のためのポンプとして構成することも可能である。
【0213】
図25は、図24の変形に対する図6のさらなる変形を示しており、図6のピストン外側ディスク130が、空気/液体の引き込み及び送出だけでなく、ピストン14を外向きにバイアス(bias)するばねとしても機能する第2のベローズ部材202によって、同様に置き換えられている。
【0214】
図26を参照すると、本発明によるポンプのさらなる実施形態が示されており、内側ベローズ部材200が、ポンプの内側コア122の内側端に、図24に示したベローズ部材と同様の様相で設けられている。しかし、図29においては、ポンプ機構が、2003年8月5日発行のOphardtらの米国特許第6,601,736号に開示の様相のようにしてリザーバからの流体を、ディスク42を通って移動させて送出するための重力送り定量ポンプである。当然のことながら、図29の内側ベローズ200が、図6に示したピストン・ポンプと同様のピストン・ポンプを置き換えている。同様に、当然のことながら、図28の封止フランジ130に代えて外側ベローズ202を設けてもよい。
【0215】
図27は、外側ベローズ202が設けられ、出口48を介して空気を引き込んで、出口48を通して外向きに送出する唯一の空気チャンバーを形成しているさらなる実施形態である。ベローズ・チャンバー66が、リザーバからの液体を、ディスク40及び42を備える段付き円筒液体ポンプから受け取る。空気及び液体の両者が、ポート54を介して通路46へと送出され、さらに泡発生器56、188及び57を通って送出される。
【0216】
図28は、図26の実施形態の一変形形態を示しており、空気を比較的自由に内向き及び外向きに通すことができる通気開口204を有し、ばねとしてのみ機能するように構成された外側ベローズ202を備えている。図28には、アコーディオン様外側ベローズ部材202が示されているが、図27等のベローズ部材も、通気孔を備えて使用することが可能である。
【0217】
ディスク42は、図27のディスクに対して変更されており、外側へと通過する流体の流れを阻止するようにされている。入り口256が、ディスク40及び42の間においてピストンのステム38の側壁を貫いて設けられ、ディスク40及び42の間の流体を、外へと向かって通路46へと導く。図28のディスペンサーは、単に液体を送出する。
【0218】
図24〜28に示した実施形態のそれぞれにおいて、内側ベローズ200及び外側ベローズ202のそれぞれが、可撓性で折り畳める側壁の内側にベローズ・チャンバーをもたらしており、このベローズ・チャンバーの体積が、延伸位置へと向かうピストン14の動きに伴って増加し、引き込み位置へと向かうピストン14の動きに伴って減少する。それぞれのベローズは、流体をベローズ・チャンバーへと内向きに引き込み、かつ流体をベローズ・チャンバーから外向きに送出するため、弾性的で、折り畳むことができ、延伸可能なポンプとして機能するように設けられている。
【0219】
図示の好ましい実施形態においては、弾性ベローズ部材が、中央を軸方向に延びる中空ステムを有しているピストンの構成要素に一体形成されており、ベローズが中空ステムの延伸として形成され、中空ステムへと開いている。
【0220】
図示のベローズ部材200及び202のそれぞれは、管状部材の端部として形成されている。図25〜28の実施形態のそれぞれにおいては、ピストン14が、ユニットとして一体に固定される複数の要素から形成されており、2つの主たる要素として、外側ケーシング120及び内側コア122を備えている。内側コア122が、中空の支持管118を保持しており、支持管118の内側端から内側ベローズ220が、空気チャンバー形成部材172の端壁176に気密の様相で係合する内側端206まで内向きに延びている。外側ケーシング120は、外側端に位置する小径の管部136と、内側端において開いている大径の管部132とを備えており、内側端から外側ベローズ202が、フランジ部110の外側に気密の様相で係合する内側端208まで内向きに延びている。
【0221】
図24及び25の実施形態の両者においては、内側ベローズ部材200が、中空ステム38を貫く中央内部通路46へと開いているピストン14の一部の内側への延伸として形成されている。
【0222】
図24〜28の実施形態のそれぞれにおいては、少なくとも1つの環状チャンバーが、ピストン14とピストン・チャンバー形成部材12との間でステム38の周囲に環状に形成されており、引き込み位置と延伸位置との間をピストン14がスライドして往復する際に、リザーバから環状チャンバーへの液体の移動が制御され、液体の移動が制御されることによって環状チャンバーから出口へ液体が送出される(空気が同時に送出されても、あるいは送出されなくてもよい)。
【0223】
ベローズ200及び202のそれぞれは、延伸構成をとる固有の傾向を有している弾性材料から形成される。ポリエチレン及びポリプロピレンあるいは共重合体などのプラスチック材料が、適切な弾性を提供する。ベローズは、軸方向に折り畳める弾性管部を形成し、その外壁が、複数の段付きの環状部を形成している。壁の弾性が、壁を延伸構成に戻すべく圧縮ばねと同様の固有のバイアスをもたらす。側壁が、効果的にひだ付けされ、長手方向に折り畳まれるように構成される。図25に示されている側壁は、略円錐形であって、内側に向かって段階的に直径が増加している。図28においては、ベローズ部材202が、比較的一定の直径のアコーディオン様側壁を有するものとして示されている。あるいは、側壁を、単なる環状のランドではなく、らせん状の溝及び溝の間のらせん状のランドを備えて形成することができる。
【0224】
図29を参照すると、図24の実施形態の変形であって、ベローズ200がばね300によって置き換えられていると考えられる第19の実施形態が示されている。図29に見られるように、ばね300が、ばねチャンバー形成部材172と一体形成されており、それ以外については、ばね形成部材172は図5及び24に関して説明した空気チャンバー形成部材172と同じである。図24のベローズ200と同様、ばね300は、弾性的に縮むことが可能であり、ピストン14を延伸位置へと外向きにバイアス(bias)している。図24及び5の実施形態と対照的に、ピストン14の通路46は、内側端において参照番号52で閉じられている。ピストン14の内側コア122の中空の支持管118が、ピストン14の内側端をばね300へと接続するため、内部にばね300の首部管302を固定に保持して収容している。図29のポンプは、実質的に図4に示したポンプと同様の様相で動作するが、ばね300が、ピストン14を延伸位置へと外向きにバイアス(bias)するとともに、ポンプが引き込み位置に向かって内側へと動くときに圧縮される。
【0225】
図30〜40を参照すると、本発明の第20の実施形態が示されている。図30のポンプ・アセンブリ10は、ピストン・チャンバー形成体12及びピストン14を有している。本体12は、第1のフランジ310によって中間管状部312の内側端へと接続された外側管状部308を有しており、中間管状部312の外側端が、第2のフランジ314によって内側管状部316へと接続されている。外側チャンバー24が、周囲に側壁36を有している外側管状部308の半径方向内側に形成されている。中間チャンバー22が、側壁33の内側において内側管状部316の半径方向内側に形成されている。内側チャンバー20が、周囲に側壁30を備えている中間管状部312の半径方向内側に形成されている。内側チャンバー20の出口開口が、中間チャンバー22の入り口端へと開いている。中間チャンバー22の出口開口が、外側チャンバー24の入り口端へと開いている。
【0226】
ピストン14は、外側ケーシング120、内側コア122及び泡生成要素318から形成されている。泡生成要素318は、好ましくは、開放気孔の発泡プラスチックなどの多孔質材料からなる円柱ディスクである。泡生成要素は、図示のとおり外側ケーシング120の外側端へと固定されている内側コア122の外側端の外側において、外側ケーシング120の外側端に形成された区画320に保持されている。外側ケーシング120は、外側チャンバー24において外側チャンバー24の側壁36に係合するように外側ディスク44を保持している。外側管状部308が、外側チャンバー24から外側へと延びる円筒形の延長部322を備えており、この円筒形の延長部322が、ピストン14の外側ケーシング120によって保持された位置決めフランジ324の係合を受け、本体12内でのピストン14の同軸の位置決めを助けるように構成されている。ピストン14は、最内端における内側可撓性ディスク40と、中間可撓性ディスク42とを保持する細長いステム38を有している。内側可撓性ディスク40は、内側チャンバー20内に同軸に収容される。中間可撓性ディスク42は、中間チャンバー22内に同軸に配置される。図31及び32に見られるように、ピストン14は、好都合には、中間チャンバー22のチャンバー壁33に係合して本体12内でのピストン14の同軸の位置決めを助けるために、内側ディスク40と中間ディスク42との間に、周上を離間して位置する複数の位置決めフランジ(そのうちの1つだけが、参照番号324として図示されている)を保持している。
【0227】
ステム38の最も外側の部は、中空であって、ステム38の最外端の出口48からステム38の中央を貫いて閉じた内側端52まで延びる中央通路46を備えている。半径方向に延びる入り口54が、ステムを貫いて通路46まで半径方向に延びており、この出入り口54は、外側ディスク44と中間ディスク42との間においてステムに設けられている。
【0228】
ピストン14は、ピストンを本体12に対して内側及び外側へと動かすため、操作装置などを係合させるべく一緒に設けられた相補的な係合フランジ62及び係合溝63を保持している。ステム38の最も内側の部分も、やはり中空であって、外側端が参照番号327において閉じられている中央穴326を備えている。ばねアセンブリ330が、ピストン14を延伸位置へと外向きにバイアス(bias)するために、本体12とピストン14との間に接続されている。ばねアセンブリ330は、ばね300を中空管状ばねハウジング332内に配置して備えている。ばねハウジング332は、第1のフランジ310の周囲において本体12の外側管状部308の内側端へと嵌り合いの関係で固定される外側端334を有している。ばねハウジング332は、略円筒形であるがわずかに円錐台形状で内側に向かって先細りである壁336として、半径方向内側に延びてばね300の内側端340を支持するフランジ338を設けている内側端まで、外向きに延びている。ばね300は、内側端340から外向きに、ピストン14の穴326に堅く固定に係合して収容される管状首部302として形成された外側端まで延びている。ばねハウジング332の側壁を貫いて開口178が設けられ、容器の内部から内側チャンバー20の入り口開口への連絡をもたらしている。厳密に述べると、好ましい実施形態においては容器の内部がばねハウジング332のフランジ338の中央開口341を通じ、ばね300の横開口348を下方へと通じて内側チャンバーの入り口開口に連絡するため、このような開口179は不要である。しかし、このような開口178によれば、容器内においてばねハウジング332のフランジ338の開口341よりも下方の高さに位置する流体を、内側チャンバーへの入り口開口へともたらして送出することができる。
【0229】
ばね部材300は、ばねハウジング332のフランジからばね300の管状首部302へと内向きに延びる側壁342を有している。図37に示されているように、好ましい実施形態において、側壁342は、ドーム部(参照番号346として示されている)にて終わる円錐台形状である円錐部(広く参照番号344として示されている)を有しており、ドーム部346において側壁342が円錐部344の端部から湾曲して、ピストン14と同軸な軸26に対して実質的に直角に延び、ここで側壁342が管状首部302に融合している。ばね300の側壁342は、互いに正対してドーム部346からフランジ338へと延びている2つの開口348を有している。これらの横開口346は、概念的には、軸26の周囲を完全に巡る図31に見られるような外側側壁を有する部材をこの軸の周囲の回転体として設け、次いで側壁342の一部分を、この軸の両側に位置し、図30に示した断面に対して直角であり、かつ図30に開口348を含むものとして示されている線に沿っている平面にて切除することを考えることで、形成されたと考えることができる。
【0230】
図33、34及び35の描写図が、側壁342の外表面350からばねの内部へと側壁342を貫いて開口348を備えているばね300の側壁342を最もよく示している。図36及び37は、例えば図33、34及び35に示すような非バイアスの延伸位置にあるばねアセンブリ330の拡大断面図を、それぞれ図30及び31に示した向きと同じ向きで示している。
【0231】
図30〜40の実施形態のポンプの使用時、ポンプが図31の延伸位置から図32の引き込み位置へと動かされる。ピストン14が本体12に対して軸方向内側に移動することで、ばね300が圧縮される。ばね300は、例えば図36及び37に示した非圧縮の位置にあるための固有のバイアスを有しており、したがってピストンへと力を加え、ピストン14を完全に延伸した位置に向かって押す。図32、38、39及び40は、ばね300を完全に引き込まれて圧縮された状態に示している。図示のとおり、壁342の円錐部344が、少なくとも円錐部の中央部において、半径方向外側へと撓んでいる。ドーム部346は、例えばドーム部346の上部最中央部を平たくするように、ドームの半径を増すように撓んでいる。図示の実施形態において、ばね300のさらなる圧縮は、ピストン14の外側ケーシング120に係合する内側管状部316の外側端のストッパ機構によって阻止されている。ばね部材300のさらなる圧縮を許すことができる場合には、側壁342の円錐部344の外向きの撓みが継続して生じ、ドーム部の中央部を、管状首部302の周囲の外表面が次第に凸状でなくなり、次いで平坦になり、さらに凹状になるように移動させることができ、側壁のうちの首部302の周囲の部が側壁の半径方向外側の部を超えて内側へと延びて、側壁が自分自身へと折り返されるように撓む。このような外表面が凸状である状態から外表面が凹状である状態へのドーム部346の反転は、ばね300にバイアスされた弾性をもたらすために好都合であり得る。
【0232】
図に示されているように、ばね300は、非バイアスの延伸位置にあるときは、第1の端部において最大の直径を有し、第2の端部において最小の直径を有している。側壁342を貫く2つの開口348は、互いに正対しており、軸26の周方向及び長手方向に軸26に関して対称である。同様に、それぞれの開口348は、開口348の中央を通過して軸26を含んでいる仮想の中央面について対称である。さらに、各開口は、そのような中央面に直交する仮想の平面の側壁342との交差に位置している。各開口の円周方向の広がりは、第2の端部からの距離とともに大きくなる。側壁342は、実質的に一定の厚さを有しているが、側壁342は、好ましくは、実質的に一定の厚さを有するべきであり、あるいは表面上の任意の隣接2点の間の勾配が0.1パーセント〜10パーセントの間を超えないように徐々に変化する厚さを有するべきである。
【0233】
ばねアセンブリ330をポンプの他の要素とは別個の要素として設けると、所望の弾性特性をもたらすべく、ばね300をポンプの他の要素とは異なるプラスチックで製作することが望まれる場合に、好都合である。しかし、本発明は、ばねアセンブリ330を別個の要素として設けることに限定されない。ばね300を、例えばベローズ200が図24のピストン14の延長部を形成する様相で、ピストン14の一体の後方への延長部として形成することができる(内側の通路46を入り口54の後方で閉じる必要がある)。ばね300がピストン14に一体形成される場合、好都合には、ばねハウジング332を、例えば同様のフランジ338及び中央開口341を有しており、組み立ての際にばね300を備えているピストン14の内側コア122を、フランジ338を通して挿入できる本体12の後方への実質的に円筒形の延長部として、本体12の一体の一部として形成できる。
【0234】
本発明によれば、同様ではあるが横開口348を有しておらず、すなわち軸26の周囲の回転体として、例えば自身の中心軸の周囲を360°にわたって延びる側壁342を有するように形成されたばね部材を設けることができる。しかし、側壁342を貫いて開口348を設けることが、いくつかの理由で好都合である。第1に、ばねハウジング332内でばね330の下方に形成される区画が、容積ポンプとして機能して、開口178を通じて流体を内側へと引き込み、外側へと送出する傾向にあるという難題を、少なくとも部分的に取り除くことができる。しかし、この難題は、単純に開口178のサイズ及び数を増すことによって克服可能である。より重要なことには、横開口348を設けることで、側壁の相対厚さ及びばね300の非バイアスの延伸位置からの撓みの距離によって発生するばね力に関して、ばね300の特性の選択が容易になる。ばね300の軸方向長さに沿った任意の位置における開口348の円周方向の広がり、及び、ばねに対する横開口348の軸方向の相対位置によって、ばねの強さ及び撓みを変化させることが可能である。
【0235】
図28のベローズ200などのベローズをばね部材として使用する場合と対照的に、ばね300は、それぞれのひだ又は折り目の周囲で折りたたまれ、あるいは曲げられるときに、抵抗に段付きの変化がもたらされる傾向にあるひだ付きベローズと対照的に、比較的滑らかなバイアス抵抗力をもたらす。ばね300の側壁342の任意の特定の厚さにおいて、横開口348の相対サイズ及び位置を、圧縮の距離並びに撓みの程度によって適切な力が生み出されるように、少なくとも試行錯誤のやり方にて変化させることができることは、当業者にとって明らかである。
【0236】
好ましいばねアセンブリ330は、本体12及びピストン14の両方の内側端に接続されるように構成されている。しかし、本発明によるばね300は、そのような使用法には限定されず、ポンプ以外のばねとして他の様々な用途に使用することが可能である。
【0237】
図41を参照すると、図35に示したばね部材に類似しているが、ばねハウジング332を備えない別個の部材として用意されたばね部材300が示されている。好都合には、図41に見られるように、側壁が、ばねの内側端に、側壁342の正対する側部353及び354を一体に保持する上で役立つ円周リング352を備えている。
【0238】
図42〜49を参照すると、本発明によるばね300のいくつかの他の変種が示されている。図42、44、46及び48の実施形態はそれぞれ、ばね300の側壁342に開口が設けられていない実施形態である。図43、44、45及び46に示した実施形態はそれぞれ、側壁342を貫く2つ以上の開口348を、ばね300を通過する中心軸を中心とした外周上に一様の間隔で有している。
【0239】
図46〜49の実施形態においては、ばね300の閉じた端部に係合ソケット370が設けられており、係合ソケット370が、ばね300から外側へと延びる同軸な首部302が存在している図42〜45の実施形態と対照的に、ばねの内側へと同軸に延びている。
【0240】
図42及び43の実施形態は、側壁342が円筒形であり、端壁360が軸26に対して放射状に延びる平面内で円形である配置構成を説明している。図44及び45の実施の形態においては、側壁342が円錐形である。図46〜49の実施形態においては、側壁342が、半球に近い略ドーム状である。
【0241】
図48及び49の実施形態は、側壁342から半径方向外側に延びるフランジ361を有しており、横開口348が、フランジ361を通って軸方向内側へと延びているが、側壁342の半径方向外側のフランジの部が、側壁342の離間した各セグメント362、363及び364を一体に保つ連続的な環状リムをもたらしている。
【0242】
ばね部材300を、好ましくは、図30〜40のばねハウジング332を例とする相補的なばねハウジング内に配置することができる。ばねハウジングは、ばねハウジング332の壁の内表面がばね部材300の壁の外表面に係合するという理由により、ばね部材300が折り畳まれる際に実質的に同軸に配置されたままであり、あるいは少なくとも同軸方向の折り畳まれ方から過度に逸脱することがないように保証する上で、役立つことができる。好ましくは、所望の撓みを許容及び収容しつつ、望ましくない撓みを阻止するため、ばねハウジング332に、ばねハウジング332内に収容されるばね300の形状及び性質に対して相補的である内表面を設けることができる。例えば、円筒形の壁を備える図42及び43に示したばね300に関連して、例えばばね300の反転を促進し、端壁を凹状の様相で内側向きにドーム状にし、次いでばねの側壁342を側壁自身へと折り返すようにばねの内側へと半径方向内側に移動させるために、ハウジングが、ばね300から半径方向外側に離間しているが、大きくは離れていない円筒形の壁であってよい。
【0243】
ばね300の側壁の相対厚さが、好ましい実施形態においては比較的一定であるものとして示されているが、当然のことながら、側壁の厚さ、すなわち内表面から外表面まで測定される厚さが、様々な部において側壁に種々の弾性及び剛性をもたらすために望ましいと考えられるとおりに様々であってよい。好ましくは、側壁の厚さの推移は、漸進的であって、段階的ではない。側壁の厚さは、ばねの軸方向において変化してもよい。
【0244】
ばね300の構成の好ましい材料は、射出成型によって容易に操ることが可能でありながら、ばねとして機能するために適した固有の弾性を有しており、ばねが適用される用途にとって適切であるとおりの充分な時間及びサイクル数にわたり、繰り返される撓みに対して弾力性に関する寿命を有しているエラストマー材料及びプラスチック材料である。ばね部材300は、液体を送出するためのポンプであって、容器の流体が空になった場合にポンプ及び容器の全体が廃棄されるようなポンプにおける使用のために特に構成されている。
【0245】
本発明を、好ましい実施形態を参照しつつ説明したが、本発明がこのように限定されるわけではない。今や、多数の変形及び変種が、当業者にとって可能である。本発明の定義のために、添付の特許請求の範囲が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0246】
【図1】本発明によるリザーバ及びポンプ・アセンブリを備えている液体ディスペンサーの第1の好ましい実施形態の部分切断の側面図である。
【図2】図1に示したポンプ・アセンブリの部分分解斜視図である。
【図3】組み立てられた図2のポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に引き込まれた位置に示されている。
【図4】図3と同じ側面図であるが、完全に延伸した位置にあるポンプを示している。
【図5】本発明の第2の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に引き込まれた位置に示されている。
【図6】図5と同じ側面図であるが、延伸位置にあるポンプを示している。
【図7】本発明の第3の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図8】図7と同じ側面図であるが、内側チャンバーの軸方向の長さが軸方向に短縮された状態のポンプを示している。
【図9】本発明の第4の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図10】図9と同じ側面図であるが、ピストン・チャンバー形成体が図9に比べて軸方向外側へと動かされた状態のポンプを示している。
【図11】本発明の第5の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図12】本発明の第6の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図13】本発明によるポンプの第7の実施形態であり、ピストンが延伸位置にて実線で、引き込み位置にて破線で示されている。
【図14】図13に類似する本発明によるポンプの第8の実施形態であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図15】図14のポンプに類似する本発明によるポンプの第9の実施形態であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図16】図15と同じであるが、本体が図15に示されている本体に比べて軸方向に移動しており、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図17】図14に示した実施形態に類似する本発明の第10の実施形態であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図18】本発明の第11の実施形態であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図19】図2〜4の実施形態において使用するための第1の代案としてのピストンの断面側面図である。
【図20】図2〜4の実施形態において使用するためのピストンの第2の代案の実施形態の断面側面図である。
【図21】図2〜4のポンプに類似する本発明の第12の実施形態を示しており、ピストンが引き込み位置にて示されている。
【図22】図21と同じ側面図であるが、ポンプが中間的な位置かつ延伸位置に示されている。
【図23】本発明の第13の実施形態を示している。
【図24】本発明の第14の実施形態であり、ベローズ部材を取り入れる図6の実施形態の変形を表わしている。
【図25】本発明の第15の実施形態であり、第2のベローズ部材を取り入れる図24の実施形態のさらなる変形を表わしている。
【図26】本発明の第16の実施形態を示しており、ベローズを有する重力送りの容積移送式ポンプを示している。
【図27】本発明の第17の実施形態を示しており、ただ1つのベローズ部材を有する泡ポンプの構成を説明している。
【図28】本発明の第18の実施形態を示しており、1つのベローズ部材を単にばねとして有している液体ポンプを示している。
【図29】本発明の第19の実施形態の断面側面図であり、プラスチック製ばね部材を有する泡ポンプの構成を示している。
【図30】本発明の第20の実施形態の断面側面図であり、プラスチック製ばね部材を有する泡ポンプの構成を示している。
【図31】図30に示した断面に直交する断面における図30のポンプの断面側面図であり、ピストンが延伸位置に示されている。
【図32】図31と同じ断面側面図であるが、ピストンが引き込み位置に示されている。
【図33】図30に示したばね部材の非バイアス状態を描写した図である。
【図34】図30に示したばね部材の非バイアス状態を描写した図である。
【図35】図33のばね部材の部分切断を描写した図である。
【図36】図33のばね部材の断面側面図である。
【図37】図33のばね部材について、図36の断面に直交する断面の断面側面図である。
【図38】図32に示すようなばね部材の圧縮された状態の部分切断を描写した図である。
【図39】図38の圧縮されたばね部材の断面側面図である。
【図40】図39の圧縮されたばね部材について、図39の断面に直交する断面の断面側面図である。
【図41】本発明によるばねの第2の実施形態を描写した図である。
【図42】それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【図43】それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【図44】それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【図45】それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【図46】それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【図47】それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【図48】それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【図49】それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体ディスペンサーに関し、さらに詳しくは、液体を好ましくは泡として送出するための液体ディスペンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
石けん又は他の同様の流体を液体の形態で送出するための液体ディスペンサーが知られている。様々な理由で、いくつかの用途においては、石けん又は他の同様の流体を泡の形態で送出することが好ましい。一般に、泡の形態においては、液体の形態の石けんと対照的に、使用に必要とされる石けん液の量が少ない。さらに、泡としての石けんは、ユーザの手又は他の洗浄対象の表面から流れ落ちてしまう可能性が少ない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、流体を、好ましくは空気と一緒に泡として送出するための簡潔かつ優れた装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、好ましくは射出成型によって形成される、ばねの改良された構成、及び、そのようなばねを使用するポンプ機構を提供する。
【0005】
さらに本発明は、容積ポンプ及び/又はばねとして機能するように弾性可撓性ベローズ部材を利用するポンプ機構を提供する。ベローズ部材は、好ましくは、ポンプのピストンの構成要素としてプラスチックから一体形成される。
【0006】
さらに本発明は、第1の体積を移動させるための第1のポンプと、第1の体積よりも大きい第2の体積を移動させるための第2のポンプとを備えるポンプ・アセンブリを提供する。第1のポンプが、リザーバから流体を引き込み、第2のポンプへと送出する。第2のポンプは、第1のポンプからの放出物と、さらに空気からなる体積とを引き込み、液体及び空気の両方を排出する。第1のポンプは、好ましくは、第1の内側チャンバーにおいて可動なピストンを有し、第2のポンプは、第2の外側チャンバーにおいて可動な同じピストンを有する。第1及び第2のチャンバーは、連通している。一変種においては、一方向バルブが、第1のチャンバーから第2のチャンバーへの外向きの流れのみをもたらし、第1のポンプが排出を行うとき、第2のポンプは引き込み、その逆も然りである。第2の変種においては、一方向バルブが第1のチャンバーとリザーバとの間に設けられ、リザーバから第1のチャンバーへの外向きの流れのみをもたらし、第1のポンプ及び第2のポンプが、同時に排出し、同時に引き込む。
【0007】
好ましくは同時に排出される空気及び液体が、多孔質部材などといった泡発生器を通過することによって、好ましくは泡を生成することができ、あるいはノズルを通過することなどによって、霧化することができる。
【0008】
本発明の目的は、液体を送出するための改良されたポンプを提供することである。
【0009】
他の目的は、液体を泡の形態で送出するための改良されたポンプを提供することである。
【0010】
他の目的は、容積ポンプ及びばねのうち1つ以上として機能するベローズ部材を有する改良されたポンプを提供することである。
【0011】
他の目的は、プラスチック製ばねを有する改良されたポンプを提供することである。
【0012】
他の目的は、改良されたプラスチック製ばね部材を提供することである。
【0013】
一態様において、本発明は、リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
【0014】
・内側円筒チャンバー、中間円筒チャンバー及び外側円筒チャンバーを有しており、これら内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーはそれぞれ直径、チャンバー壁、内側端及び外側端を有するピストン・チャンバー形成部材であって、
【0015】
内側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
【0016】
外側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
【0017】
内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーが、同軸であって、内側チャンバーの外側端が中間チャンバーの内側端へと開くとともに、中間チャンバーの外側端が外側チャンバーの内側端へと開いており、
【0018】
内側チャンバーの内側端がリザーバに連通していて流体が通過できる
ピストン・チャンバー形成部材、
【0019】
・上記ピストン・チャンバー形成手段内に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を内向き及び外向きに軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
【0020】
中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、この中空ステムが、内側端において閉じている中央通路及び外側端の付近に位置する出口を有している
ピストン形成要素、
【0021】
・上記ステムから半径方向外側へと延びる内側ディスクであって、内側チャンバーのチャンバー壁に係合するように構成されている内側ディスク、
【0022】
・上記内側ディスクから軸方向外側に離間した位置で上記ステムから半径方向外側へと延びる中間ディスクであって、外側チャンバーのチャンバー壁に係合するように構成されている中間ディスク、
【0023】
・上記中間ディスクから軸方向外側に離間した位置で上記ステムから半径方向外側へと延びる外側ディスクであって、外側チャンバーのチャンバー壁に係合している外側ディスク、及び
【0024】
・上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間で上記ステム上に位置し、上記通路に連通している入り口
を有しており、
【0025】
上記ピストン形成要素が、上記内側ディスクを上記内側チャンバーに、上記中間ディスクを上記中間チャンバーに、上記外側ディスクを上記外側チャンバーに位置させつつ、往復の軸方向の内向き及び外向きの移動を行うように上記ピストン・チャンバー形成手段内にスライド可能に収容され、
【0026】
上記内側ディスクが、この内側ディスクを内向き方向に通過しようとする内側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
【0027】
上記中間ディスクが、この中間ディスクを内向き方向に通過しようとする中間チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
【0028】
上記外側ディスクが、この外側封止ディスクを外向き方向に通過しようとする外側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
【0029】
上記内側ディスクが弾性変形可能なために内側チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、流体が内側チャンバー内で内側ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
【0030】
上記中間ディスクが弾性変形可能なために中間チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、流体が中間チャンバー内で中間ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
【0031】
上記ピストン形成要素が延伸位置から引き込み位置へと移動するときに、第1の体積に等しくかつリザーバからの液体からなる体積が、上記内側ディスクを外向き方向に通過して上記内側ディスクと上記中間ディスクとの間に移動するとともに、第1の体積よりも大きい第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間から上記入り口及び通路を通って移動して上記出口から出、
【0032】
上記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、上記第1の体積に等しくかつ液体を含んでいる体積が、上記中間ディスクを外向き方向に通過して上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間に移動するとともに、上記第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間へと引き込まれ、
【0033】
上記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間へと引き込まれる上記第2の体積に等しい体積が、上記中間ディスクを外向き方向に通過して移動する液体を含んでいる上記第1の体積に等しい体積と、大気中の空気を含んでいる第3の体積とを含んでいることを特徴とするポンプを提供する。
【0034】
他の態様において、本発明は、リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
【0035】
・内側円筒チャンバー、中間円筒チャンバー及び外側円筒チャンバーを有しており、これら内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーはそれぞれ直径、チャンバー壁、内側端及び外側端を有するピストン・チャンバー形成部材であって、
【0036】
内側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
【0037】
外側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
【0038】
内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーが、同軸であって、内側チャンバーの外側端が中間チャンバーの内側端へと開くとともに、中間チャンバーの外側端が外側チャンバーの内側端へと開いており、
【0039】
内側チャンバーの内側端がリザーバに連通していて流体が通過できる
ピストン・チャンバー形成部材、
【0040】
・上記ピストン・チャンバー形成手段内に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を内向き及び外向きに軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
【0041】
中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、この中空ステムが、内側端において閉じている中央通路及び外側端の付近に位置する出口を有している
ピストン形成要素、
【0042】
・上記ステムから半径方向外側へと延びる内側ディスクであって、内側チャンバーのチャンバー壁に係合するように構成されている内側ディスク、
【0043】
・上記内側ディスクから軸方向外側に離間した位置で上記ステムから半径方向外側へと延びる外側ディスクであって、外側チャンバーのチャンバー壁に係合している外側ディスク、
【0044】
・上記ピストン・チャンバー形成部材に保持され、中間チャンバーのチャンバー壁から半径方向内側へと延びる中間ディスクであって、上記内側ディスク及び上記外側ディスクの中間で上記ステムに係合するように構成されている中間ディスク、及び、
【0045】
・上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間で上記ステム上に位置し、上記通路に連通している入り口
を有しており、
【0046】
上記ピストン形成要素が、上記内側ディスクを上記内側チャンバーに、上記外側ディスクを上記外側チャンバーに位置させつつ、往復の軸方向の内向き及び外向きの移動を行うように上記ピストン・チャンバー形成手段内にスライド可能に収容され、
【0047】
上記内側ディスクが、この内側ディスクを内向き方向に通過しようとする内側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
【0048】
上記中間ディスクが、この中間ディスクを内向き方向に通過しようとする中間チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
【0049】
上記外側ディスクが、この外側封止ディスクを外向き方向に通過しようとする外側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
【0050】
上記内側ディスクが弾性変形可能なために内側チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、流体が内側チャンバー内で内側ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
【0051】
上記中間ディスクが弾性変形可能なために上記ステムから離れることができるので、流体が中間チャンバー内で中間ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
【0052】
上記ピストン形成要素が延伸位置から引き込み位置へと移動するときに、第1の体積に等しくかつリザーバからの液体からなる体積が、上記内側ディスクを外向き方向に通過して上記内側ディスクと上記中間ディスクとの間に移動するとともに、第1の体積よりも大きい第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間から上記入り口及び通路を通って移動して上記出口から出、
【0053】
上記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、上記第1の体積に等しくかつ液体を含んでいる体積が、上記中間ディスクを外向き方向に通過して上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間に移動するとともに、上記第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間へと引き込まれ、
【0054】
上記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、上記中間ディスクと上記外側ディスクとの間へと引き込まれる上記第2の体積に等しい体積が、上記中間ディスクを外向き方向に通過して移動する液体を含んでいる上記第1の体積に等しい体積と、大気中の空気を含んでいる第3の体積とを含んでいることを特徴とするポンプを提供する。
【0055】
一態様において、本発明は、リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
【0056】
・ピストン・チャンバー形成部材、
【0057】
・上記ピストン・チャンバー形成手段内に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を内向き及び外向きに軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
【0058】
中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、この中空ステムが、内側端を有する中央通路と、外側端の付近に位置し、上記ピストン・チャンバー形成部材の外へと延び、液体の送出を行う出口を有している
ピストン形成要素、及び、
【0059】
・上記ピストン形成要素と上記ピストン・チャンバー形成部材との間で上記ステムの周囲に環状に形成された少なくとも1つの環状チャンバーであって、引き込み位置と延伸位置との間を上記ピストン形成要素がスライドして往復する際に、リザーバからこの環状チャンバー内への液体の移動が制御され、かつ、この環状チャンバー内の液体が上記出口へ送出される少なくとも1つの環状チャンバー
を有しており、
【0060】
上記ピストン形成要素が、上記ステムから内向きに延び、上記ピストン・チャンバー形成部材と協働して上記通路の内側端へと開いているベローズ・チャンバーを形成するベローズ部材を有しており、
【0061】
上記ベローズ部材は折り畳むことができ、そのため、引き込み位置と延伸位置との間を上記ピストン形成要素がスライドして往復する際にベローズ・チャンバーの体積を増減させることができるため、上記出口を通って上記通路を介してベローズ・チャンバーへと流体を引き込むこと、及び、ベローズ・チャンバー内の流体を上記通路を介して上記出口から放出することができることを特徴とするポンプを提供する。
【0062】
一態様において、本発明は、長手軸の周りを第1の端部から第2の端部まで延びているばね部材であって、
【0063】
上記ばねは、第1の端部と第2の端部とが上記軸方向に離れた延伸位置をとるよう、固有のバイアスを有しており、
【0064】
上記ばねは上記軸に平行に加えられた力で圧縮されると圧縮位置をとり、この圧縮位置では、弾性力により上記ばねの第1及び第2の端部が互いから離れた延伸位置をとろうとし、
【0065】
上記ばね部材は回転体の形状の壁を有し、この回転体は、上記軸の周りを回転し、かつ、第1の端部が開いていて第2の端部が実質的に閉じた中央空洞を内側に有するものであり、
【0066】
非バイアスの延伸位置にあるとき、上記壁が、第1の端部において最大の直径を有し、第2の端部において最小の直径を有しており、
【0067】
複数の開口が上記壁を貫いており、これらの開口が互いに対して周方向及び軸方向に対称に配置されていることを特徴とするばね部材を提供する。
【0068】
他の態様において、本発明は、リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
【0069】
・ピストン・チャンバー形成部材、
【0070】
・上記ピストン・チャンバー形成手段内に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を或る軸の周りを内向き及び外向きに同軸かつ軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
【0071】
中央を軸方向に延びるステムを有しており、このステムが、内側端を有する中央通路と、外側端の付近に位置し、上記ピストン・チャンバー形成部材の外へと延び、液体の送出を行う出口を有している
ピストン形成要素、
【0072】
・上記ピストン形成要素と上記ピストン・チャンバー形成部材との間で上記ステムの周囲に環状に形成された少なくとも1つの環状チャンバーであって、引き込み位置と延伸位置との間を上記ピストン形成要素がスライドして往復する際に、リザーバからこの環状チャンバー内への液体の移動が制御され、かつ、この環状チャンバー内の液体が上記出口へ送出される少なくとも1つの環状チャンバー、及び、
【0073】
・上記ピストン形成要素のステムの内側端から内向きに延びるばね部材であって、ばねの内側端から上記ピストン・チャンバー形成部材の内側端へと接続されるばねの外側端までが上記ピストン形成要素に対して同軸であるばね部材
を有しており、
【0074】
上記ばね部材が、延伸位置から引き込み位置へと上記ピストン形成要素がスライドして往復する際に軸方向に圧縮され、かつ、上記ピストン形成要素を引き込み位置から延伸位置に向かって軸方向に押すという固有のバイアスを有していることを特徴とするポンプを提供する。
【0075】
(図面の説明)
本発明のさらなる態様及び利点が、添付の図面と一緒に検討される以下の説明から明らかになるであろう。
【0076】
図1は、本発明によるリザーバ及びポンプ・アセンブリを備えている液体ディスペンサーの第1の好ましい実施形態の部分切断の側面図である。
【0077】
図2は、図1に示したポンプ・アセンブリの部分分解斜視図である。
【0078】
図3は、組み立てられた図2のポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に引き込まれた位置に示されている。
【0079】
図4は、図3と同じ側面図であるが、完全に延伸した位置にあるポンプを示している。
【0080】
図5は、本発明の第2の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に引き込まれた位置に示されている。
【0081】
図6は、図5と同じ側面図であるが、延伸位置にあるポンプを示している。
【0082】
図7は、本発明の第3の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0083】
図8は、図7と同じ側面図であるが、内側チャンバーの軸方向の長さが軸方向に短縮された状態のポンプを示している。
【0084】
図9は、本発明の第4の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0085】
図10は、図9と同じ側面図であるが、ピストン・チャンバー形成体が図9に比べて軸方向外側へと動かされた状態のポンプを示している。
【0086】
図11は、本発明の第5の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0087】
図12は、本発明の第6の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0088】
図13は、本発明によるポンプの第7の実施形態であり、ピストンが延伸位置にて実線で、引き込み位置にて破線で示されている。
【0089】
図14は、図13に類似する本発明によるポンプの第8の実施形態であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0090】
図15は、図14のポンプに類似する本発明によるポンプの第9の実施形態であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0091】
図16は、図15と同じであるが、本体が図15に示されている本体に比べて軸方向に移動しており、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0092】
図17は、図14に示した実施形態に類似する本発明の第10の実施形態であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0093】
図18は、本発明の第11の実施形態であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【0094】
図19は、図2〜4の実施形態において使用するための第1の代案としてのピストンの断面側面図である。
【0095】
図20は、図2〜4の実施形態において使用するためのピストンの第2の代案の実施形態の断面側面図である。
【0096】
図21は、図2〜4のポンプに類似する本発明の第12の実施形態を示しており、ピストンが引き込み位置にて示されている。
【0097】
図22は、図21と同じ側面図であるが、ポンプが中間的な位置かつ延伸位置に示されている。
【0098】
図23は、本発明の第13の実施形態を示している。
【0099】
図24は、本発明の第14の実施形態であり、ベローズ部材を取り入れる図6の実施形態の変形を表わしている。
【0100】
図25は、本発明の第15の実施形態であり、第2のベローズ部材を取り入れる図24の実施形態のさらなる変形を表わしている。
【0101】
図26は、本発明の第16の実施形態を示しており、ベローズを有する重力送りの容積移送式ポンプを示している。
【0102】
図27は、本発明の第17の実施形態を示しており、ただ1つのベローズ部材を有する泡ポンプの構成を説明している。
【0103】
図28は、本発明の第18の実施形態を示しており、1つのベローズ部材を単にばねとして有している液体ポンプを示している。
【0104】
図29は、本発明の第19の実施形態の断面側面図であり、プラスチック製ばね部材を有する泡ポンプの構成を示している。
【0105】
図30は、本発明の第20の実施形態の断面側面図であり、プラスチック製ばね部材を有する泡ポンプの構成を示している。
【0106】
図31は、図30に示した断面に直交する断面における図30のポンプの断面側面図であり、ピストンが延伸位置に示されている。
【0107】
図32は、図31と同じ断面側面図であるが、ピストンが引き込み位置に示されている。
【0108】
図33及び34は、図30に示したばね部材の非バイアス状態を描写した図である。
【0109】
図35は、図33のばね部材の部分切断を描写した図である。
【0110】
図36は、図33のばね部材の断面側面図である。
【0111】
図37は、図33のばね部材について、図36の断面に直交する断面の断面側面図である。
【0112】
図38は、図32に示すようなばね部材の圧縮された状態の部分切断を描写した図である。
【0113】
図39は、図38の圧縮されたばね部材の断面側面図である。
【0114】
図40は、図39の圧縮されたばね部材について、図39の断面に直交する断面の断面側面図である。
【0115】
図41は、本発明によるばねの第2の実施形態を描写した図である。
【0116】
図42〜49は、それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0117】
(図面の詳細な説明)
まず、図2、3及び4を参照すると、ポンプ・アセンブリの第1の実施の形態が、全般的に参照番号10で示されている。ポンプ・アセンブリ10は、図2に最もよく示されており、2つの主たる要素、すなわちピストン・チャンバー形成体12及びピストン14を有している。
【0118】
ピストン・チャンバー形成体12は、異なった半径で示されている3つの円筒形部を有しており、これらの部が、いずれも軸26の周りに同軸に配置されている3つのチャンバー、すなわち内側チャンバー20、中間チャンバー22及び外側チャンバー24を形成している。
【0119】
中間円筒形チャンバー22は、最小の半径を有している。外側円筒形チャンバー24の半径は、中間円筒形チャンバー22の半径よりも大きい。内側円筒形チャンバー20の半径は、中間円筒形チャンバー22の半径よりも大きく、さらには外側円筒形チャンバー24の半径よりも小さい半径で示されている。
【0120】
内側チャンバー20は、入り口開口28及び出口開口29を有している。内側チャンバーは、円筒形のチャンバー側壁30を有している。出口開口29が、内側チャンバー20の出口端を形成している段部31の開口から、中間チャンバー22の入り口端へと開いている。中間チャンバー22は、入り口開口、出口開口32、及び、円筒形のチャンバー側壁33を有している。中間チャンバー22の出口開口32は、外側チャンバー24の内側端を形成している段部34の開口から、外側チャンバー24の入り口端へと開いている。外側チャンバー24は、入り口開口、出口開口35、及び、円筒形のチャンバー側壁36を有している。
【0121】
ピストン14は、本体12内に軸方向にスライド可能に収容されている。ピストン14は、細長いステム38を有しており、ステム38上に4枚のディスクが軸方向に間隔を開けて配置されている。内側可撓性ディスク40が、最も内側の端部に設けられ、中間可撓性ディスク42から軸方向に離間しており、中間可撓性ディスク42は、外側封止ディスク44から軸方向に離間している。内側ディスク40は、内側チャンバー20内で軸方向にスライド可能に構成されている。中間ディスク42は、中間チャンバー22内で軸方向にスライド可能に構成されている。
【0122】
中間ディスク42は弾性を有する周縁を有しており、この周縁は、外側へ向かっていて、かつ、内側への流体の流れを阻止する一方で、流体が外側に通過できるように、反った構成になっている。同様に、内側ディスク40は弾性を有する外周縁を有しており、この外周縁は、外側へ向かっていて、かつ、内側への流体の流れを阻止する一方で、流体が外側に通過できるように、反った構成になっている。
【0123】
外側封止ディスク44は、外側円筒形チャンバー24内で軸方向にスライド可能に構成されている。外側封止ディスク44は、ステム38から半径方向外側へと延び、外側チャンバー24の側壁36に密に係合して、ここを通過する流れを内向き及び外向きの両方について阻止している。
【0124】
ピストン14は、基本的には、内側ディスク40と中間ディスク42との間に、ディスク42及び44の間の環状の開口として半径方向外側に開いている環状の内側区画64を形成している。
【0125】
同様に、ピストン14は、実質的に、中間封止ディスク42と外側封止ディスク44との間に、ディスク42及び44の間の環状の開口として半径方向外側に開いている環状の外側区画66を形成している。
【0126】
ステム38の最も外側の部分は、中空であって、ステム38の最外端50の出口48からステム38の中央を貫いて閉じた内側端52まで延びている中央通路46を有している。半径方向に延びる入り口54が、ステムを貫いて通路46へと半径方向に延びており、ここで入り口54は、外側ディスク44と中間ディスク42との間においてステムに設けられている。泡発生スクリーン56が、入り口54と出口48との間の中途で通路46に設けられている。スクリーン56は、プラスチック、ワイヤ又は布材料で製造することができる。スクリーン56は、多孔質のセラミック手段を有していてもよい。スクリーン56が、空気と液体との混合物が通過することができる小さな孔を提供し、公知の方法にて、スクリーンの小さな穴又は孔を通過する乱流を生成することで泡の生成を促進する。
【0127】
さらに、ピストン14は、外側封止ディスク44の外側のステム38上に、係合フランジ又はディスク62を保持している。係合ディスク62は、ピストン14を本体12に出し入れすべく移動させるため、操作装置を係合させるために設けられている。
【0128】
図3の引き込み位置から図4の延伸位置への移動を伴う引き出しのストロークにおいて、内側ディスク40と中間ディスク42との間の体積が減少し、したがって流体が、中間ディスク42を過ぎて外側へと、中間ディスク42と外側ディスク44との間に押し出される。同時に、中間ディスク42と外側ディスク44との間の体積が増加し、この増加は、内側ディスク40と中間ディスク42との間の体積の減少よりも大きく、したがって流体が中間ディスク42を過ぎて外側へと移動するだけでなく、空気が出口48、通路46及び入り口54を介して内側へと、中間ディスク42と外側ディスク44との間に引き込まれる。
【0129】
図4の位置から図3の位置への引き込みのストロークにおいては、中間ディスク42と外側ディスク44との間の体積が減少し、したがって両ディスクの間及びスクリーン56よりも上方の通路46内の空気及び液体が、圧力によってスクリーン56を通って押し出され、混合されて泡を生成する。
【0130】
同時に、この引き込みのストロークにおいて、内側ディスク40と中間ディスク42との間の体積が増加し、容器内から内側ディスク40を通って液体が引き込まれる。ピストン14を引き込み位置と延伸位置との間で往復運動させることで、正確な量の流体を容器から順次に引き込んでポンピングし、そのような流体を大気中の空気と混ぜ合わせ、空気と混ぜ合わせられた流体を泡として送出することができる。
【0131】
図2〜4に示したポンプ・アセンブリの動作は、容器から液体を引き込んで、容器内に真空を生じさせる。このポンプ・アセンブリは、好ましくは折り畳める容器において使用されるように構成されている。あるいは、所望であれば、適切な通気機構を設けることもでき、これによって、例えば折り畳みできない容器において使用する際に、大気が容器内に進入できるようにし、かつ、容器内で真空が蓄積されることによる送出の阻止がないようにしてもよい。
【0132】
当然のことながら、内側ディスク40及び中間ディスク42が第1の段付きポンプを形成し、同様に中間ディスク42及び外側ディスク44が第2の段付きポンプを形成している。第1のポンプ及び第2のポンプは、引き込み又は延伸のいずれのストロークにおいても、一方のポンプが流体を引き込む一方で、他方が流体を排出している点で、位相が不一致である。
【0133】
ピストン14及び本体12のどちらも、射出成型などによって、プラスチックから単一の要素として形成することが可能である。
【0134】
ここで、図1を参照すると、図2〜4のポンプ・アセンブリ10を利用する液体石けんディスペンサーが、全般的に参照番号70で示されており、ポンプ・アセンブリ10が、送出されるべき液体手洗い石けん68の入った折り畳める密封容器又はリザーバ60の首部58に取り付けられている。ディスペンサー70は、ポンプ・アセンブリ10及びリザーバ60を収容して支持するために、全般的に参照番号78で示されたハウジングを有している。ハウジング78が、ハウジングを例えば建物の壁82へと取り付けるための背板80を備えて示されている。底部支持板84が、リザーバ60及びポンプ・アセンブリ10を支持して受け止めるべく、背板から前方へと延びている。図示のとおり、底部支持板84を円形の開口86が貫通している。リザーバ60が、リザーバ60の首部58を開口86に通して、摩擦や締め付けなどによって開口に固定した状態で、支持板84の段部79に支持されている。カバー部材85が、背板80の上部の前方延伸部87へとヒンジで取り付けられ、リザーバ60及びポンプ・アセンブリ10の交換を可能にしている。
【0135】
支持板84の前部が、水平軸90の周囲を枢動するように軸受された操作レバー88を保持している。レバー88の上端が、係合ディスク62に係合してレバー88をピストン14へと連結するフック94を保持しており、したがってレバー88の下部のハンドル端96を、破線の位置から実線の位置へと矢印98によって示されている方向に動かすことで、ピストン14が、矢印100によって示されているとおり引き込みのポンピングストロークにて内側へとスライドする。下部のハンドル端96を放すと、ばね102がレバー88の上部を下向きにバイアス(bias)し、したがってレバーが、図1に破線で示されているように、ピストン14を完全に引き出された位置へと外向きに引く。レバー88及びレバー88の内側のフック94は、リザーバ60及びポンプ・アセンブリ10を取り外して交換するために必要であるように、フック94を手作業で連結し、さらには切り離すことができるように構成されている。ピストンを動かすために、機械化及び動力化された機構など、他の機構を設けてもよい。
【0136】
ディスペンサー70の使用時、使い切った場合に、空の折り畳まれたリザーバ60が付随のポンプ10と一緒に取り除かれ、新たなリザーバ60及び付随のポンプ10を、ハウジングへと挿入することができる。好ましくは、取り除かれたリザーバ60及び付随のポンプ10の両者の全体が、切断及び細断に先立って分解する必要なく容易にリサイクルできるリサイクル可能なプラスチック材料で作られている。
【0137】
次に、図5及び6を参照すると、本発明によるポンプ・アセンブリの第2の実施形態が示されている。これらの図の全体を通して、同じ参照番号を使用して同じ要素を指し示す。
【0138】
図5もまた、ピストン・チャンバー形成体12及びピストン14を有するポンプ・アセンブリ10を示している。ピストン・チャンバー形成体12は、瓶又はリザーバ(図示されていない)の首部へと螺合可能に固定されるように構成されている。
【0139】
本体12は、円筒形の外側管状部108を備えて形成されており、この外側管状部108が、内側端において半径方向に延びるフランジ部110を介して円筒形の内側管状部112へとつながっている。内側管状部112は、外側管状部108の半径方向内側を軸方向に延びている。さらに、本体12は、軸方向に内側へと延びる略円筒形の支持管170を、フランジ部110に保持しており、支持管170が、空気チャンバー形成部材172を支持するように構成されている。部材172は、円筒形の側壁174を有しており、端壁176によって内側端において閉じられている。矢印179で示されているように、開口178が、リザーバの内部から部材170の内部への連絡をもたらし、したがって内側チャンバー20への連絡をもたらすように位置合わせされて、壁174を貫いて設けられている。
【0140】
外側チャンバー24が、周囲に側壁36を有しており、出口開口34において開いている外側管状部108の半径方向内側に形成されている。図示のとおり、側壁36は、ピストン14の進入を容易にするため、出口開口35の付近の面取りにおいて外向きに先細りとされている。
【0141】
中間チャンバー22が、内側管状部112の半径方向内側に形成されている。内側管状部112は、中間チャンバー22の出口開口32及び側壁33を定めている。中間チャンバー22の側壁33は、ピストン14の中間チャンバーへ22の進入を容易にするために、出口開口32の付近の面取りとして外向きに先細りとされている。
【0142】
内側チャンバー20が、円筒形の支持管170の半径方向内側に形成されている。円筒形の支持管170、内側管状部112、外側管状部108、内側チャンバー20、中間チャンバー22及び外側チャンバー24は、それぞれ軸26の周囲で同軸である。
【0143】
ピストン14は、ユニットとして一体に固定された5つの要素から形成されている。これらの要素は、各部材、すなわち外側ケーシング120、内側コア122、泡生成要素、係合ディスク62及び空気ポンプ・ディスク180を含んでいる。
【0144】
泡生成要素は、2つのスクリーン56及び57と、公知のフィルタ部材と同様に小さな貫通開口を備える略円錐台形の壁を有している三次元のバスケット様スクリーン188との組み合わせである。
【0145】
ピストン14は、内側端に空気ポンプ・ディスク180を保持しており、空気ポンプ・ディスク180が、内側コア122の中空の支持管118の内側に固定された中空の首部管182によって固定に支持されている。首部管182は、両端が開いた貫通通路46を定めている。
【0146】
空気ポンプ・ディスク180は、円筒形の側壁174に位置決め可能に係合する位置決めフランジ184と、側壁174に気密に係合して、流体の流れが軸方向外側へと通過することがないようにする弾性可撓性円形封止ディスク185とを有している。空気チャンバー186が、空気チャンバー形成部材172と空気ポンプ・ディスク180との間に定められ、ピストン14が本体12内で延伸位置と引き込み位置との間を軸方向に移動するときに、体積を増減させる。空気チャンバー186は、首部管182を介して通路46につながっている。
【0147】
外側ケーシング120の直径が、外側ディスク44が設けられている軸方向内側の端部において広げられている。外側ディスク44は、外側チャンバー24の円筒形の側壁36に位置決め可能に係合する位置決めフランジ128と、側壁36に気密に係合して、流体の流れが軸方向外側へと通過することがないようにする弾性可撓性円形封止フランジ130とを備えて示されている。
【0148】
外側ケーシング120は、外側ディスク44を、円筒形の大径管状部132の半径方向外側に延びるフランジとして保持しており、円筒形の大径管状部132は、半径方向内側に延びて小径管状部136を支持する段部134まで、外側へと軸方向に延びており、小径管部136が、段部134から出口48まで、外側へと軸方向に延びている。スクリーン56、57及び88が、段部134において段部と内側コア122の外側端との間に挟まれて位置している。
【0149】
内側コア122が、内側ディスク40及び中間ディスク42を保持している。内側ディスク40及び中間ディスク42はそれぞれ、半径方向外側かつ出口48に向かって延びる円形弾性可撓性ディスクを有している。内側ディスク40は、内側チャンバー20、すなわち円筒形の支持管170の円筒形の側壁に係合したとき、流体が内側チャンバー20を軸方向内向きに流れるのを阻止するが、弾性を有する外縁が半径方向内側に反っているため、圧力差が所定値を超えた際に流体が軸方向外向きに通過できる。中間可撓性ディスク42は、中間チャンバー22、すなわち内側管状部112の内壁に係合したとき、流体が中間チャンバー22を軸方向内向きに流れるのを阻止するが、弾性を有する外縁が半径方向内側に反っているため、圧力差が所定値を超えた際に流体が軸方向外向きに通過できる。
【0150】
内側ディスク40の外周は外側に延びていて、これにより支持管170の円筒形の内壁に係合して、したがって流体がこれを通って内側に流れるのを阻止している。しかし、内側封止ディスク40の他の周囲は弾性を有しているため、支持管170から離れるように半径方向内側に反ることが可能なので、これにより流体が外側へと通過できる。
【0151】
同様に、中間ディスク42は、弾性を有するその外周が外側に延びていて、内側管状部112の円筒形の内壁に係合するため、流体がこれを通って内側に流れるのを阻止する一方で、充分に弾性的に反ることが可能であるために、流体が外側へと通過して流れることができる。
【0152】
内側コア122は、軸方向内側の端部及び軸方向外側の端部の両方が開いている通路46を有している。内側コア122は、周囲に複数の溝を周方向において離間した位置に有している円筒形の下部123を備えており、これらの溝が外側ケーシング120と協働し、軸方向に延びる外周の通路152を事実上形成している。通路152は、通路の内側端において、ディスク42及び44の間の外側区画66へと開いている。通路152は、外側端において、中央の通路46への連絡をもたらす下部123の半径方向の入り口54につながっている。
【0153】
ピストン14が中央の流通経路を提供しているため、スクリーン56、57及び88、並びに、より小さい管状部136を通過して出口48へと至る通路46内を流体が流れることができる。さらに、ピストン14は別の流通経路を提供しているため、外側区画66から開口152、外周の通路150及び入り口54を経由して通路46へと流体が流れることができる。この経路は、内向き及び外向きのいずれの方向にも流体が流れるようにし、重力のもとで外周の通路150への開口150が設けられている外側区画66の下方かつ軸方向の最も外側部へと流れ落ちる液体を受けるような構成を特に有している。
【0154】
図5及び6の第2の実施形態の動作は、空気ポンプ・ディスク180に関する点を除き、図2〜4の第1の実施形態における動作と同様である。
【0155】
引き出しのストロークにおいて、当然ながら図5に示したカバー107を取り除いた後で、ピストン14が図5に示されているような引き込み位置から図6に示されている延伸位置へと移動するとき、ピストン14の外側への移動に伴ってディスク40及び42の間の体積が減少するため、内側ディスク40と中間ディスク42との間の流体が、中間ディスク42を通過して外側へと押し出される。
【0156】
このピストンの引き出しのストロークにおいて、大気が、出口48及び通路46を経由して空気チャンバー186へと内向きに引き込まれると同時に、入り口54及び通路152を介して中間ディスク42と外側ディスク44との間に引き込まれる。
【0157】
空気は、ピストン14が外向きに引かれるときにディスク42及び44の間の体積が増加するため、大径の外側ディスク44と小径の中間ディスク42との間の領域へと引き込まれる。
【0158】
引き込みのストロークにおいては、内側ディスク40と中間ディスク42との間の体積が増加し、中間ディスク42が流体が外側から通過して流れるのを阻止しているため、真空が生じて内側ディスク40が反り、矢印179で示されているように入り口178を通って容器から流体が引き込まれ、反った状態の内側ディスク40を外側へと通過する。この引き込みのストロークにおいて、外側ディスク44と中間ディスク42との間の体積が減少し、したがってディスク44及び42の間の空気又は流体が、通路152及び入り口54から押し出され、通路46及びスクリーンを通って出口48へと外向きに通過する。同時に、この引き込みのストロークにおいて、空気チャンバー186からの空気が通路46を通って外向きに押し出され、やはりスクリーン188を外向きに通過する。
【0159】
図5及び6に示したポンプの動作は、容器から液体を引き出して、容器内に真空を生じさせる。
【0160】
図5に示されているように、外側ディスク44は、外側チャンバー24の側壁36の付近に弾性変形可能な縁部を有する薄い弾性フランジとして形成された弾性封止フランジ130を備えている。この封止フランジ130の縁部は半径方向内側へと反ることができるため、真空の差が充分に大きい場合には、空気を軸方向内側へと通過させることができる。好ましくは、ピストン14を、内側へと引き込まれるべき空気の実質的にすべてが出口48を介して内側へと引き込まれるように構成できるが、空気の或る割合又は実質的にすべてが封止フランジ130を通って引き込まれるよう、スクリーン56、57及び188を通過する流れが制限されるように装置を構成することも可能である。外側ディスク44の位置決めフランジ128は、好ましくは流体が流れることができるように設けられるが、内向き及び/又は外向きの流体の流れを阻止するように構成してもよい。出口管136に出口48を通過する逆流を阻止する一方向バルブ機構が設けられている他の実施形態も可能である。
【0161】
延伸のストロークにおいて、図5に示した引き込み位置から延伸位置に向かってピストン14がスライドするとき、流体(特には出口48からの空気であるが、出口管136及び通路46の液体及び/又は泡も考えられる)が、空気チャンバー186へと上方に引き込まれると同時に、液体、泡及び/又は空気が、下部の区画66へと引き込まれる。
【0162】
引き込みのストロークにおいて、ピストン14が延伸位置から引き込み位置へとスライドするとき、空気チャンバー186内の空気及び/又は他の泡若しくは流体が加圧され、通路46及びスクリーンを通って外へと押し出される。空気ポンプ・ディスク180が、流体(特には、空気)の吸入及び排出を、ポンプ・アセンブリの残りの部分によって吸入及び排出される流体の量に加えてもたらしており、すなわち空気ポンプ・ディスク180が、泡を形成すべくスクリーンを通って押し出すために利用できる空気の量を増やしている。この図示の構成は、空気チャンバー形成部材172及び空気ポンプ・ディスク180を含む空気ポンプ179を、ポンプ・アセンブリ10の残りの部分よりも内側に有しており、この空気ポンプ179の直径が、外側管状部108の直径を超えていない。これは、リザーバの口へと挿入できる装置において、同じピストンのストロークにて追加の空気ポンピング能力をもたらすために、好都合な構成である。
【0163】
内側ディスク40及び中間ディスク42が、第1の段付きポンプを形成している。中間ディスク42及び外側ディスク44が、第1のポンプと位相が不一致である第2の段付きポンプを形成している。空気ポンプ179は、第2のポンプと位相が一致しており、第1のポンプとは位相が不一致である。
【0164】
図5は、泡を生成するための2つのスクリーン56及び57に加え、公知のフィルタ部材同様に小さな貫通開口を備える略円錐台形の壁を有している三次元のバスケット様スクリーン188を示している。これら3つのスクリーンのうち、ただ1つを設けるだけでよい。泡を生成するために、他の多孔質部材を使用することも可能である。
【0165】
図5及び6においては、ただ1つの通路152及び入り口54が、外側区画66から通路への連絡をもたらすために示されている。外側区画66から通路46への連絡をもたらすために、他の通路を設けることも可能である。
【0166】
当然のことながら、送出されるべき液体の粘度及び流動特性などといった性質が、相対的なサイズ及び寸法、並びに、種々の通路、入り口、出口、スクリーン及び/又は種々のディスクに応じて生じる流通抵抗を当業者が適切に選択する際に重要である。
【0167】
同様に、各ストロークにおいて送出が望まれる流体の量も、とくには内側区画64、外側区画66、及び、ピストンのストロークの軸方向の長さなど、構成要素の相対的な比及び寸法付けに影響する。
【0168】
好ましい実施形態においては、係合ディスク62が、ピストンを内側及び外側へと動かすための係合のために、ピストン14に設けられている。当然のことながら、係合及び本体12に対するピストンの移動のために、他の様々な機構を設けることが可能である。
【0169】
好ましい実施形態は、液体を泡として送出するため、液体及び空気をスクリーン56、57及び188に通すディスペンサーを示している。スクリーン56、57及び188を除くことも可能であり、その場合、図示のディスペンサーは、液体を空気と一緒に送出すべく機能することができる。泡形成用スクリーンを、霧又は噴霧を生成するための霧化ノズルなど、他のオリフィス装置で置き換えることが可能である。
【0170】
本発明の好ましい実施形態は、空気及び/又は液体の送出のための通路を、ピストンの内部に設けられるものとして示している。そのような配置構成は、ポンプ・アセンブリ10の構成の容易さという観点から、好ましいと考えられる。しかし、当然のことながら、液体及び/又は泡の送出のための通路を、少なくとも部分的に、本体12の一部として設けてもよく、あるいは本体12へと着脱可能に取り付けてもよい。
【0171】
図示の好ましい実施形態によれば、液体内の空気の相対的な浮力、したがって重力に起因する空気及び液体の分離を利用することによって、例えば内側区画64がリザーバへと開かれたときに、例えば区画64内の空気をリザーバ60へと上方に流すことができ、リザーバ60内の液体を内側区画64へと下方に流すことができる。したがって、当然のことながら、本発明によるポンプ・アセンブリが、典型的には、ポンプ・アセンブリの内側端が外側出口端の高さよりも上方の高さにあるものとして上述したとおりに配置されなければならない。
【0172】
図7及び8を参照すると、本発明によるポンプ・アセンブリの第3の実施形態が示されている。図7及び8の実施形態のポンプ・アセンブリは、図2〜4の実施形態と同一であるが、ピストン・チャンバー形成体12が、お互いに対して軸方向に移動するように構成された外側本体部材13及び内側本体部材11という2つの別個の部材で構成されている。
【0173】
この点に関し、外側本体部材11は、断面が円形であって、内側端に半径方向内向きに延びるフランジ90を有している環状のリングであり、フランジ90によって内側チャンバー20の円筒形のチャンバー側壁30が定められている。フランジ90は、段部91を終端としており、外側本体部材13は、半径方向内向きの表面にねじ山93を保持しているリング様部92として、段部91から軸方向に延びている。内側本体部材11は、断面が円形であって、内側に中間チャンバー22及び外側チャンバー24を定めている環状の部材である。やはり内側本体部材11も、内側チャンバー20の外側端を形成する段部31を保持及び画定している。内側本体部材11は、円筒形の外表面を有する下部95を有しており、この下部の円筒形の外表面に、外側本体部材13のねじ山に一致して螺合するねじ山が設けられており、したがって本体部材11及び13の相対回転によって、本体部材11及び13がお互いに対して軸方向に移動する。内側本体部材11は、外表面に段部96を、外側本体部材11の段部91に対向する関係で有している。段部96の内側において、内側本体部材11は、間にシールを形成すべく外側本体部材13のフランジ90の半径方向内向きの円筒壁30に密に係合するように構成された周状の外壁97を有している。図7及び8の間の比較において見て取ることができるように、内側本体部材11及び外側本体部材13の軸方向の相対移動によって、外側チャンバー20の軸方向の広がりを変化させることができるが、中間チャンバー22及び外側チャンバー24は変化しない。図7の実施形態は、ピストン14が、Sとして示されている軸方向の距離として示されているストロークを移動する配置構成を示している。図7に破線で示されている完全に引き込まれた位置において、内側ディスク40が、内側チャンバー20の側壁との封止の状態に維持され、外側に流体が通過するのを阻止するように意図されている。ピストンの各サイクルにおいてリザーバから引き込まれる流体の体積は、内側チャンバー20と中間チャンバー22との間の断面積の差に、ストロークの長さを乗算することによって決定される。次に、図8を参照すると、内側チャンバー20の軸方向の広がりが少なくされている。図8におけるピストンのストロークは、図7と同じであって、やはりSとして示されている。しかし、ピストンの完全なサイクルのそれぞれにおいて、リザーバから引き込まれる流体の体積は、内側チャンバー20の軸方向の広がりのうちの内側ディスク40と密に係合する部分のみによって表わされ、これは、図7において内側ディスクが内側チャンバーに密に係合する軸方向の広がりの一部分にすぎない。
【0174】
すなわち、当然のことながら、内側チャンバー部材11を外側チャンバー部材13に対して軸方向に移動させることで、それぞれの全ストロークにおいて送出される流体の量を変化させることができる一方で、中間ディスク42と外側ディスク44との間のポンプの容積変化は事実上不変であるため、各ストロークにおいて送出される空気に対する送出される液体の相対的な体積を、ピストンのストロークの長さは一定であっても変化させることができる。
【0175】
図8を参照すると、当然のことながら、内側ディスク40がもはや内側チャンバー40と係合しないように内側ディスク20が内側チャンバー20よりも内側寄りに位置している場合、内側ディスク20が、リザーバから内側チャンバー20への流体の流れ、又は内側チャンバー20から出る流体の流れを阻止しない。
【0176】
図9及び10を参照すると、本発明の第4の実施形態が示されている。図9及び10のピストン14及び本体12は、図2〜4の第1の実施形態に示したそれらと同一の特徴を有しているが、軸方向における比が異なっており、さらには本体12の円筒形の外表面にねじ山が設けられ、対のねじ山を円筒形の内表面に有している環状の支持リング15に螺合可能に係合する。支持リング15は、レバー88に対する位置が固定であるよう、図1に示したようなディスペンサーの支持板84に対して固定の位置に配置される。本体12をその軸の周りを回転させることによって、本体12の軸方向の位置、すなわち図1に見たときの垂直位置を、変化させることができる。しかし、レバー88の支持リングに対する位置が固定であるため、レバー88によって保持されたピストン14も、支持リング15に対して固定の位置に保持される。
【0177】
図9を参照すると、ピストン14の位置が、実線で延伸位置に示され、破線で引き込み位置に示されている。延伸位置から引き込み位置までの軸方向のピストンの移動は、Sとして示されている一定の固定の長さの単一のストロークの軸方向の長さである。図9においては、全ストロークの間、内側ディスク40が内側チャンバー20内に保たれる。
【0178】
図10を参照すると、図10は、本体12を支持リング15に対して軸方向の外側へと移動させた状態を示している。
【0179】
図示のとおり、図9及び10を比較すると、図9においては、本体12が、支持リング15から距離Xだけ延びている一方で、図10においては、本体12が、X+Yに等しい距離だけ支持リングから延びている。それぞれの実施形態において、係合フランジ62の支持リング15からの軸方向の距離は、Zとして表わされている一定の距離である。図10の実施形態では、引き込み位置において、内側ディスク40が内側チャンバー20よりも軸方向内側に位置しており、したがってリザーバから内側チャンバー40へと出入りする内向き又は外向きの液体の流れを阻止しない。Sとして示されている一定のストロークを通過する図10のピストン14のサイクルにおいて、内側ディスク20が内側チャンバー40の入り口端を最初に封じ始めてから、内側ディスク20が図10に実線で示したストロークの延伸位置に行くまで、内側ディスク20が通過する軸方向の距離においてポンプ動作が有効となる。
【0180】
図9及び10の説明において、引き込み位置におけるピストン14の位置を、インデキシング位置と定める。このインデキシング位置から、ピストン14は、本体12に対する各ストロークにおいて、延伸位置まで移動して、インデキシング(引き込まれた)位置へと戻る。図9及び10のポンプにおいて、図9は、ポンプ10を、ピストン14が本体12に対して第1のインデキシング位置を有している第1のインデキシング状態に示している。1回の引き込みストローク及び1回の延伸ストロークを含む動作のサイクルにおいて、Sとして示されている固定の長さのストロークについて、第1の固定の体積の流体が、リザーバから引き込まれて中間ディスク22を過ぎて移動する。ポンプは、ピストンが図9のインデキシング位置と異なるインデキシング位置にある図10に示したインデキシング構成など、他のインデキシング構成をとることができる。ピストンの同じ固定長さのストロークにおいて、中間ディスク22を過ぎて排出される液体の体積は、内側ディスク40が内側へと通過する流体の流れを阻止すべく内側チャンバー20に係合する、ストロークの相対割合を考慮した異なる量に等しい。本体12を支持リング15に対して軸方向に移動させることでインデキシング調節機構が設けられ、ピストン14のインデキシング位置が変化して、送出される体積が変化する。
【0181】
次に、図11を参照すると、本発明の第5の実施形態が示されており、ピストン14が完全に延伸した位置にて実線で示され、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。ピストン14は、図2〜4の実施形態のピストンと同一である。本体12は類似であるが、内側チャンバー20及び中間チャンバー22の軸方向の長さが短縮されている。
【0182】
実線の延伸位置に見られるように、中間ディスク42が、中間チャンバー22を超えて外側へと延びており、内側ディスク40が、内側チャンバー20に係合している。この延伸位置において、外側チャンバー24からの空気が、中間ディスク42を過ぎて中間ディスク42と内側ディスク40との間へと内向きに流れることができ、流体が、中間ディスク42を過ぎて外向きに流れることができる。破線で示されているような引き込まれた位置にあるとき、内側ディスク40は、内側チャンバー20を超えて内側に位置しており、中間ディスク42が、中間チャンバー22に係合している。中間ディスク42と内側ディスク40との間に存在し得る空気が、重力のもとで上方へと移動して、ポンプ10の上方に配置されている瓶又は他のリザーバに進入でき、リザーバからの流体が、内側チャンバー40を満たすべく下方へと流れることができる。この構成は、折り畳めない剛な容器において使用することができ、各ストロークにおいてリザーバに空気を割り当て、リザーバ内での真空の進行の阻止を促進できるという利点を有し得る。実際、図11のポンプは、積極的にリザーバへと空気をポンピングすることができる。内側ディスク40が内側チャンバー20を過ぎて内側へと延びる程度、及び、中間ディスク42が中間チャンバー22を過ぎて外側へと延びる程度が、リザーバへと上方に通過できる空気の量を決定する上で役に立つ。
【0183】
図12を参照すると、本発明の第6の実施形態が示されており、ピストン14が、完全に延伸した位置に実線で示され、引き込まれた位置に破線で示されている。図12のポンプ・アセンブリ10は、図2〜4のポンプ・アセンブリと同じであるが、ピストン14から中間ディスク42を取り除き、同等な可撓性の環状中間ディスク又はフランジ142を中間チャンバー22内において本体12から内向きに延伸させて設けるように変更されている。この点に関し、ピストン14は、内側ディスク40と外側ディスク44との間で一定の直径のステム38を有している。また、ピストン14は、内側ディスク42を保持する内側部分43及び外側ディスク44を保持する外側部分45という2つの部で構成されて示されている。
【0184】
中間フランジ142は、半径方向外側及び下方に延びており、内側ディスク40と外側ディスク44との間でステム38に係合する可撓性の外周を有しており、これが内側へと通過する流体の流れを阻止する一方で、外側へと通過する流体の流れを可能にすべく半径方向外側に反ることができる。
【0185】
図1〜11の実施形態のそれぞれにおいて、中間ディスク42を、図12のように中間フランジ142で置き換えることが可能である。同様に、図13〜17の実施形態のそれぞれにおいて、内側ディスク40を、内側チャンバー20から内向きに延びる同様の中間フランジによって置き換えることができる。
【0186】
図1〜12は、内側チャンバー20が中間チャンバー22よりも大きな直径であり、中間チャンバー22が外側チャンバー24よりも大きな直径である本発明の第1の変種を示している。
【0187】
次に、図13〜17を参照すると、内側チャンバー20が中間チャンバー22よりも小さな直径であり、中間チャンバー22が外側チャンバー24よりも小さな直径である本発明のポンプ・アセンブリの第2の変種が示されている。図13〜17のそれぞれに示されているピストンは、図2〜4に示した構成要素と同一の構成要素を有しているが、内側ディスク40が中間ディスク42よりも小さいという注目すべき相違を有している。図13は、内側ディスク40及び中間ディスク42が第1の段付きポンプを形成し、中間ディスク42及び外側ディスク44が第2の段付きポンプを形成している本発明の第7の実施形態を示している。これら2つの段付きポンプは、両者とも、引き込みのストロークにおいて流体を外側へと排出し、延伸のストロークにおいてそれぞれのディスク間に流体を引き込むように動作する点で、位相が一致している。延伸のストロークにおいて、内側ポンプは、リザーバから内側ディスク40と中間ディスク42との間へと液体を引き込み、これを、中間ディスク42を過ぎて中間ディスク42と外側ディスク44との間へと排出するように効果的に機能する。第2のポンプは、引き出しのストロークにおいて、中間ディスク42と外側ディスク44との間へと空気を内側に引き込むように機能し、引き込みのストロークにおいて、出口48を通って液体及び空気を外側へと排出するように機能する。
【0188】
図14を参照すると、本発明の第8の実施形態が示されており、内側チャンバー20の軸方向長さが、図14に破線で示されている引き込み位置において内側ディスク40が内側チャンバー20を超えて内側に延びる程度にまで減らされている点を除き、図13に示した実施の形態と同一である。図14の実施形態においては、図13の実施形態に比べ、ピストンの各サイクルにおいてリザーバから引き込まれる流体が、各ストロークにおいて内側ディスク40が内側チャンバー20に係合する軸方向の範囲に鑑み、少なくなる。
【0189】
図16及び17は、ポンプの第2の変種の第9の実施形態を示しており、第1の変種の図9及び10に示した実施形態と同様の配置構成を有しており、すなわち本体12が細長く、位置決めリング15内に螺合可能に収容されており、本体12のリング15に対する軸方向の相対移動によって、ポンプの各サイクルにおいてリザーバからポンプへと引き込まれる液体の量を変化させることができる。図15を図16と比較すると、リング支持部材15をディスペンサーの支持部材84及びレバー88の枢支点に対して固定した状態で、本体12が、図15の位置から図16の位置へと、Yに等しい軸方向の変位にて内側に動かされている。図15及び16はそれぞれ、同一のピストンのSで示された同一のストロークにわたる移動を示している。
【0190】
図17を参照すると、図14に類似した第10の実施形態が示されているが、この実施形態においては、引き込み位置において内側ディスク40が内側チャンバー20よりも内側に位置するだけでなく、加えて、引き込み位置において中間ディスク42が中間チャンバー22よりも外側に位置する。図17の実施形態は、各ストロークにおいて或る量の空気を、まずはポンプが延伸位置にあるときに外側ディスク44と中間ディスク42との間から中間ディスク42を過ぎて内向きに通し、その後にピストンが引き込み位置にあるときに中間ディスク42と内側ディスク40との間から内側ディスク40を過ぎてリザーバへと通すことができる点で、折り畳めない瓶とともに使用することができる。各ディスク40及び42がそれぞれのチャンバーから離れる時期の相対的な選択、及び種々のチャンバーの相対サイズを、各ストロークにおいてリザーバへと戻され得る空気の量の決定に使用することができる。好ましくは、図示のとおり、内側ディスク及び中間ディスク44の少なくとも一方が、外側への流体の流れを阻止すべく、常にそれぞれのチャンバーに係合している。
【0191】
図18を参照すると、本発明のポンプ・アセンブリの第3の変種が示されており、第1及び第2の実施形態に類似しているが、外側チャンバー24が、そこから中間の内側のチャンバー42よりも大きい。リザーバからチャンバー42への内向きの一方向の流れのために、一方向バルブ機構(図1〜17の場合における内側チャンバー内の内側ディスク40など)を設ける代わりに、チャンバー42への入り口ポート152に一方向バルブ150が設けられている。
【0192】
バルブ150は、ステム154を有しており、ステム154が、ステム154から半径方向外側へと延びてチャンバー42の側壁に係合する内側バルブ板156を保持している。バルブ板156は、外側へと向けられた弾性を有する外周を有しており、この外周が、チャンバー42に係合して内向きに通過する流体の流れを阻止する一方で、半径方向内側へと反って外側へと通過する流体の流れを阻止する。同様のこのような一方向バルブを、図13〜17の実施形態において内側ディスク40の代わりに使用することができる。
【0193】
図19を参照すると、図2〜4の実施形態のピストン14を置き換えるべく構成されたピストン14の第1の別の形態が示されている。図19に示したピストン14は、図2〜4に示したピストンと同一であるが、外側ディスク44に設けられた一方向バルブ160を備えており、この一方向バルブ160が、外側ディスク44を内向きに通過する流体の流れをもたらし、外向きの流体の流れを阻止するように構成されている。この点に関し、ディスク44には、中央開口162及びこの中央開口の両側に位置する一対の開口164が設けられている。バルブ部材165は、中央開口を通過して、外れることがないようにバルブ部材を中央開口に固定するように構成された矢印様先端166を備えるステムを有している。バルブ部材は、開口162及び164に重なってこれらを閉じる平坦な状態を本質的には想定するが、延伸のストロークにおいて外側チャンバー44内に真空が生じた結果圧力差が生ずる場合には、開口を通って内側へと空気を流すことができるよう、図19に破線で示した位置へと反るべく弾性的に撓むことができる内側可撓性ディスク部材168を備えている。このようにして、延伸のストロークにおいて、大気が外側ディスク44に設けられた一方向バルブ165を通って外側チャンバー24へと流入できる。しかし、引き込みストロークにおいてピストン14が内側へと移動するときは、一方向バルブ165が、一方向バルブを外側へと通過しようとする流体の流れを阻止する。
【0194】
図20を参照すると、図2〜4に示したピストン・アセンブリの実施形態において使用するためのピストン14の第2の別の形態が示されている。図20に示した第2の代案は、外側ディスク44に内側向きの弾性内側縁41が設けられており、この弾性内側縁41が、外側チャンバー24の壁36に係合して外側へと通過する流体の流れを阻止する一方で、ピストン14が外側へと動くときに大気が外側ディスク44を通過して流れることができるように半径方向内側へと反るように構成されている点を除き、図3及び4に示したものと同一である。
【0195】
さらに、図20の第2の代案のピストン14は、入り口54とスクリーン56との間において通路46の内部に設けられた一方向バルブ170を備えている。このバルブ170は、動かぬように通路46に摩擦によって収容される内側固定ディスク172を有している。ステム173が、ディスク172から軸方向に延び、外側へと向けられた弾性可撓性ディスク174を保持している。固定ディスクは、通過可能な開口176を有している。可撓性封止ディスク174は弾性を有する外周を有しており、この外周は、通路46の内表面に係合して内向きの流体の流れを阻止する一方で、流体が通路を外向きに通過できるように、半径方向内側に反った構成になっている。図20に示したピストンの使用時、ステム38の内側の一方向バルブ170が、延伸ストロークにおいて外側チャンバー24へと引き込まれる事実上すべての空気が外側ディスク44の反った外周を通過しなければならないよう、延伸ストロークにおいて外側チャンバー24へと戻る流体の流れを実質的に阻止する。さらなる実施形態としては、内部の一方向バルブ170が設けられず、したがって延伸のストロークにおいて、スクリーン56を通っての空気及び泡の引き戻し、並びに外側ディスク44の弾性縁41の反りによるチャンバー24への空気の引き込みが存在し得る。
【0196】
次に、図21を参照すると、本発明によるポンプ・アセンブリの第11の実施形態が示されている。図21のポンプ・アセンブリ10は、参照番号180で示されている環状の弾性外周フランジを備える外側ディスク44を設けるようにピストン14が変更されている点を除き、図2〜4のポンプ・アセンブリと同一である。この弾性フランジは、内向きかつ外側へと向けられた外側アーム41だけでなく、半径方向内側かつ内向きに向けられた弾性内側アーム39を備えている。図21の本体12は、環状のチャネル182が外側チャンバー24の段部34へと内向きに延びており、この環状のチャンバー182が、チャンバー24の残りの部分と共通の外壁36を有するとともに、新たな外向きの内壁184を設けている点を除き、図2〜4の本体と同一である。
【0197】
外側アーム41は、外側チャンバー44の円筒形の壁36に係合して、外向きに通過する流体の流れを阻止するように構成されている。
【0198】
一方で、内側アーム39は、円筒形の内壁184に係合して、外側ディスク44と中間ディスク42との間へと内向きに外側ディスク44を通過する流体(特には、大気)の流れを阻止する。
【0199】
したがって、引き出しストロークにおいて、ピストン14が、図21に示されている引き込み位置から、内側アーム39が段部34よりも軸方向外側に位置して内壁184又は段部34に係合しなくなる中間位置まで移動するとき、外側ディスク44を内向きに通過する空気の流れは阻止されている。しかし、抜き取りストロークにおいて、ひとたび内側アーム39が段部34の外側に位置し、すなわち環状のチャネル182の外側に位置すると、アーム41が反ることによって大気を外側ディスク44を通過して内向きに引き込むことができる。したがって、当然のことながら、図21に示されている引き込み位置から、まずは内側アーム39を環状のチャネル182内に位置させたままでピストンを外側に動かすと、出口48からの液体及び泡の滴下を阻止するために好都合であり得るように、空気及び液体を含んでいる流体が通路46から引き戻される。一方で、ピストン14がさらに外側へと動かされ、内側アーム39が環状のチャネル182の外側になると、外側ディスク44と中間ディスク42との間に生じる吸引によって、外側アーム41を通ってさらに空気を内向きに引き込むことができ、結果として大気は、外側ディスク44の外側又は通路46を、この2つの経路のそれぞれを通る流れの相対的な抵抗に鑑みた流れの相対割合で通過して、外側ディスク44と中間ディスク42との間に流れることができる。当然のことながら、内側アーム39が環状のチャネル182内にある間は、通路46を通過する引き戻ししか存在せず、ひとたび内側アーム39が環状のチャネル182から出ると、事実上外側ディスク44の外周を内向きに通過する流れのみが存在できることを理解すべきである。図21に示したようなバイフォケート(bifocated)な内側ディスクを、図示の他の実施形態における使用に合わせて構成することも可能である。
【0200】
図23を参照すると、本発明によるポンプ・アセンブリの第4の変種が示されている。図23に示したポンプ・アセンブリは、図4のポンプ・アセンブリと同様であると考えることができるが、中間ディスク42が取り除かれており、ステム38が、内側ディスク40と外側ディスク44との間に円筒形の不変の断面積を備えており、中間チャンバー42の直径が、内側ディスク40と外側ディスク44との間のステム38の直径に近い直径まで小さくされ、間を通る流体の流れを効果的に阻止している。
【0201】
内側チャンバーと外側チャンバーとの間に、一方向バルブ180が設けられている。2つのチャネル184及び中央開口182が、内側チャンバー20と外側チャンバー24との間に、入り口を内側チャンバー20の外側の段部31に位置させ、出口を外側チャンバー24の内側の段部34に位置させて設けられている。一方向バルブ部材185が設けられており、チャネル184及び開口182を通過する内向きの流体の流れを阻止する一方で、チャネル184を通過する外向きの流体の流れは許容する。一方向バルブ部材185は、中央開口182を通過し、チャネル184の外側に可撓性ディスクを保持している中央ステムと、内側に保持される矢印とを有している。したがって、チャネル184及び一方向バルブ部材185は、図2〜4の実施形態の中間ディスク42又は図12の実施形態の中間フランジ142と同様の機能を提供する。さらに図23は、スクリーン56をノズル部材156によって置き換える変更を示しており、ノズル部材156が、出口48の付近に配置され、液体及び空気が同時に通過するときに液体を少なくとも部分的に霧化させる。
【0202】
図21において、ピストン14は、ピストンを射出成型などによってプラスチックから一体の要素として形成して、外側チャンバー24を通って挿入することができるように、内側ディスク40が中間チャンバー22を通って内側へと通過することができるように弾性を有する構成をとるよう、外周の厚さが薄い内側ディスク40に関して、図2〜4に示したピストンに対してわずかに変更されている。例えば、これによって、例えば図12の実施形態に示されているようにピストンを複数の部にて製作する必要性を回避することができる。
【0203】
図2〜4に示したポンプの動作時に、ピストン14が引き込み位置から延伸位置へと移動するとき、第1の体積に等しい体積の液体が、中間ディスク42を過ぎて中間ディスク42と外側ディスク44との間へと内向きに移動し、第1の体積よりも大きくかつ液体及び空気の両者を含んでいる第2の体積に等しい体積が、中間ディスク42と外側ディスク44との間に引き込まれる。ピストン14が延伸位置から引き込み位置へと移動するときは、第1の体積に等しい体積の液体が、リザーバから内側ディスク40を過ぎて内側ディスク40と中間ディスク42との間へと外向きに移動し、第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、中間ディスク42と外側ディスク44との間から出口48を出るように移動する。
【0204】
ピストン14が引き込み位置から延伸位置へと移動するとき、中間ディスク42と外側ディスク44との間に引き込まれた第2の体積に等しい体積は、中間ディスクを過ぎて外向きに移動した第1の体積と、大気中の空気を含む第3の体積とを含んでおり、通路から出口を介して引き戻される液体を第4の体積として含むことができる。
【0205】
図2〜4に示したような本体に図20に示したようなピストン14を使用し、通路46内に内蔵の一方向バルブ170を備えている実施形態に関しては、ピストン14が引き込み位置から延伸位置へと移動するとき、中間ディスク42と外側ディスク44との間に引き込まれた第2の体積に等しい体積は、中間ディスク42を過ぎて外向きに移動した流体で構成される第1の体積と、外側ディスク44を過ぎて内向きに引き込まれる大気中の空気を含んでいる第3の体積とを含む。図209に示したようなピストンが、図2〜4のような本体において一方向バルブ170を備えずに使用される場合、第2の体積は、中間ディスク42を過ぎて外向きに移動する第1の体積と、通路46及び/又は外側ディスク44の外側を通って引き込まれ得る大気中の空気を含む第3の体積とを含むと考えられる。同じことが、図21に示した実施形態に関しても当てはまると考えられる。出口48を通っての液体の引き戻しが存在する場合、第2の体積は、通路46を通って引き戻される液体を第4の体積としてさらに含むと考えられる。
【0206】
図7及び8、さらには図9及び10、並びに図15及び16の実施形態は、送出できる液体及び空気の相対的な量を変化させることができる構成を説明している。図7及び8の実施形態は、内側チャンバー20の軸方向の広がりを変化させることによる変更を効果的に説明している。本発明によれば、本体20を、内側チャンバー20の軸方向の広がりを変化させることができる本体12を形成する金型空洞にて、射出成型によって製造することができる。このやり方で、実質的に同じ金型を使用して、単に内側チャンバー20の軸方向の長さを変化させるだけで様々な体積の液体を送出できる本体、すなわちポンプを提供することができる。
【0207】
本発明の多数の実施形態によるポンプの基本的な動作は、外側ディスクを通過して送出される体積が、中間ディスクを通過して送出される体積よりも大きいというものである。
【0208】
すなわち、例えば図2〜4のような実施形態においては、外側ディスク44を通過して送出される体積が、中間ディスク42を通過して送出される体積よりも大きく、これによって空気をポンプ・アセンブリへと引き込んで、その後に送出することができる。引き込み及び延伸のストロークの全体にわたって、内側、中間、及び外側の各ディスクが、すべてそれぞれのチャンバーに係合したままである場合には、外側チャンバーと中間チャンバーとの間の面積の差が、内側チャンバーと中間チャンバーとの間の面積の差よりも大きいことが好ましい。この関係を、例えば図2〜4の実施形態に見ることができる。
【0209】
図22を参照すると、本発明によるポンプ・アセンブリの第13の実施形態が示されている。図22に示されているポンプ・アセンブリは、図4のポンプ・アセンブリと同様であると考えることができるが、中間ディスク42が取り除かれており、ステムが、内側ディスク40と外側ディスク44との間に円筒形の不変の断面積を有しており、中間チャンバーの直径が、内側ディスク40と外側ディスク44との間のステムに係合して間を通る流体の流れを効果的に阻止する直径まで効果的に小さくされている。しかし、内側チャンバー20と外側チャンバー24との間に、チャネルが、入り口を内側チャンバーの外側の段部に位置させ、出口を外側チャンバーの内側の段部に位置させて設けられている。このチャネルに、チャネルを通過する内向きの流体の流れを阻止する一方で、流体がチャネルを外向きに通過できる一方向バルブが設けられている。すなわち、チャネル及び一方向バルブが、図2〜4の実施形態の中間ディスク42又は図22の実施形態の中間フランジと同様の機能を提供する。さらに図23は、スクリーン56をノズル部材156によって置き換える変更を示しており、ノズル部材156が、出口48の付近に配置され、液体及び空気がノズル部材156を同時に通過するときに液体を少なくとも部分的に霧化させる。
【0210】
図24は、図6に示した実施形態の変形であり、ピストン14の内側端に、空気チャンバー形成部材172内をスライドする空気ポンプ・ディスク180ではなく、ピストン14の一体部分として後方に延びて、部材172の後壁176に係合する可撓性内側ベローズ/ばね部材200が設けられている。内側ベローズ部材200は、図24に示されているように、ディスク40を段部110との係合に向かって前方へと常に押し付けるように圧縮されている。使用時にピストン14が内側へと動くと、内側ベローズ部材200がさらに弾性的に撓み、この関係で、ピストン14を外向きにバイアス(bias)するためのばねとして機能する。
【0211】
さらに、ピストン14が後方へと動くとき、内側ベローズ部材200の内側の空気チャンバー186の体積が減少し、したがって内側ベローズ部材200が、使用の際に空気を引き込み、空気を放出する。
【0212】
内側ベローズ部材200は、ポンプ及びピストン14をバイアス(bias)するための内部ばねの両者として機能するという利点を有しているが、他の実施形態において、これらの機能の一方又は他方のみ、あるいは両方に機能してもよく、さらには空気、流体、あるいは空気と流体との混合物のためのポンプとして構成することも可能である。
【0213】
図25は、図24の変形に対する図6のさらなる変形を示しており、図6のピストン外側ディスク130が、空気/液体の引き込み及び送出だけでなく、ピストン14を外向きにバイアス(bias)するばねとしても機能する第2のベローズ部材202によって、同様に置き換えられている。
【0214】
図26を参照すると、本発明によるポンプのさらなる実施形態が示されており、内側ベローズ部材200が、ポンプの内側コア122の内側端に、図24に示したベローズ部材と同様の様相で設けられている。しかし、図29においては、ポンプ機構が、2003年8月5日発行のOphardtらの米国特許第6,601,736号に開示の様相のようにしてリザーバからの流体を、ディスク42を通って移動させて送出するための重力送り定量ポンプである。当然のことながら、図29の内側ベローズ200が、図6に示したピストン・ポンプと同様のピストン・ポンプを置き換えている。同様に、当然のことながら、図28の封止フランジ130に代えて外側ベローズ202を設けてもよい。
【0215】
図27は、外側ベローズ202が設けられ、出口48を介して空気を引き込んで、出口48を通して外向きに送出する唯一の空気チャンバーを形成しているさらなる実施形態である。ベローズ・チャンバー66が、リザーバからの液体を、ディスク40及び42を備える段付き円筒液体ポンプから受け取る。空気及び液体の両者が、ポート54を介して通路46へと送出され、さらに泡発生器56、188及び57を通って送出される。
【0216】
図28は、図26の実施形態の一変形形態を示しており、空気を比較的自由に内向き及び外向きに通すことができる通気開口204を有し、ばねとしてのみ機能するように構成された外側ベローズ202を備えている。図28には、アコーディオン様外側ベローズ部材202が示されているが、図27等のベローズ部材も、通気孔を備えて使用することが可能である。
【0217】
ディスク42は、図27のディスクに対して変更されており、外側へと通過する流体の流れを阻止するようにされている。入り口256が、ディスク40及び42の間においてピストンのステム38の側壁を貫いて設けられ、ディスク40及び42の間の流体を、外へと向かって通路46へと導く。図28のディスペンサーは、単に液体を送出する。
【0218】
図24〜28に示した実施形態のそれぞれにおいて、内側ベローズ200及び外側ベローズ202のそれぞれが、可撓性で折り畳める側壁の内側にベローズ・チャンバーをもたらしており、このベローズ・チャンバーの体積が、延伸位置へと向かうピストン14の動きに伴って増加し、引き込み位置へと向かうピストン14の動きに伴って減少する。それぞれのベローズは、流体をベローズ・チャンバーへと内向きに引き込み、かつ流体をベローズ・チャンバーから外向きに送出するため、弾性的で、折り畳むことができ、延伸可能なポンプとして機能するように設けられている。
【0219】
図示の好ましい実施形態においては、弾性ベローズ部材が、中央を軸方向に延びる中空ステムを有しているピストンの構成要素に一体形成されており、ベローズが中空ステムの延伸として形成され、中空ステムへと開いている。
【0220】
図示のベローズ部材200及び202のそれぞれは、管状部材の端部として形成されている。図25〜28の実施形態のそれぞれにおいては、ピストン14が、ユニットとして一体に固定される複数の要素から形成されており、2つの主たる要素として、外側ケーシング120及び内側コア122を備えている。内側コア122が、中空の支持管118を保持しており、支持管118の内側端から内側ベローズ220が、空気チャンバー形成部材172の端壁176に気密の様相で係合する内側端206まで内向きに延びている。外側ケーシング120は、外側端に位置する小径の管部136と、内側端において開いている大径の管部132とを備えており、内側端から外側ベローズ202が、フランジ部110の外側に気密の様相で係合する内側端208まで内向きに延びている。
【0221】
図24及び25の実施形態の両者においては、内側ベローズ部材200が、中空ステム38を貫く中央内部通路46へと開いているピストン14の一部の内側への延伸として形成されている。
【0222】
図24〜28の実施形態のそれぞれにおいては、少なくとも1つの環状チャンバーが、ピストン14とピストン・チャンバー形成部材12との間でステム38の周囲に環状に形成されており、引き込み位置と延伸位置との間をピストン14がスライドして往復する際に、リザーバから環状チャンバーへの液体の移動が制御され、液体の移動が制御されることによって環状チャンバーから出口へ液体が送出される(空気が同時に送出されても、あるいは送出されなくてもよい)。
【0223】
ベローズ200及び202のそれぞれは、延伸構成をとる固有の傾向を有している弾性材料から形成される。ポリエチレン及びポリプロピレンあるいは共重合体などのプラスチック材料が、適切な弾性を提供する。ベローズは、軸方向に折り畳める弾性管部を形成し、その外壁が、複数の段付きの環状部を形成している。壁の弾性が、壁を延伸構成に戻すべく圧縮ばねと同様の固有のバイアスをもたらす。側壁が、効果的にひだ付けされ、長手方向に折り畳まれるように構成される。図25に示されている側壁は、略円錐形であって、内側に向かって段階的に直径が増加している。図28においては、ベローズ部材202が、比較的一定の直径のアコーディオン様側壁を有するものとして示されている。あるいは、側壁を、単なる環状のランドではなく、らせん状の溝及び溝の間のらせん状のランドを備えて形成することができる。
【0224】
図29を参照すると、図24の実施形態の変形であって、ベローズ200がばね300によって置き換えられていると考えられる第19の実施形態が示されている。図29に見られるように、ばね300が、ばねチャンバー形成部材172と一体形成されており、それ以外については、ばね形成部材172は図5及び24に関して説明した空気チャンバー形成部材172と同じである。図24のベローズ200と同様、ばね300は、弾性的に縮むことが可能であり、ピストン14を延伸位置へと外向きにバイアス(bias)している。図24及び5の実施形態と対照的に、ピストン14の通路46は、内側端において参照番号52で閉じられている。ピストン14の内側コア122の中空の支持管118が、ピストン14の内側端をばね300へと接続するため、内部にばね300の首部管302を固定に保持して収容している。図29のポンプは、実質的に図4に示したポンプと同様の様相で動作するが、ばね300が、ピストン14を延伸位置へと外向きにバイアス(bias)するとともに、ポンプが引き込み位置に向かって内側へと動くときに圧縮される。
【0225】
図30〜40を参照すると、本発明の第20の実施形態が示されている。図30のポンプ・アセンブリ10は、ピストン・チャンバー形成体12及びピストン14を有している。本体12は、第1のフランジ310によって中間管状部312の内側端へと接続された外側管状部308を有しており、中間管状部312の外側端が、第2のフランジ314によって内側管状部316へと接続されている。外側チャンバー24が、周囲に側壁36を有している外側管状部308の半径方向内側に形成されている。中間チャンバー22が、側壁33の内側において内側管状部316の半径方向内側に形成されている。内側チャンバー20が、周囲に側壁30を備えている中間管状部312の半径方向内側に形成されている。内側チャンバー20の出口開口が、中間チャンバー22の入り口端へと開いている。中間チャンバー22の出口開口が、外側チャンバー24の入り口端へと開いている。
【0226】
ピストン14は、外側ケーシング120、内側コア122及び泡生成要素318から形成されている。泡生成要素318は、好ましくは、開放気孔の発泡プラスチックなどの多孔質材料からなる円柱ディスクである。泡生成要素は、図示のとおり外側ケーシング120の外側端へと固定されている内側コア122の外側端の外側において、外側ケーシング120の外側端に形成された区画320に保持されている。外側ケーシング120は、外側チャンバー24において外側チャンバー24の側壁36に係合するように外側ディスク44を保持している。外側管状部308が、外側チャンバー24から外側へと延びる円筒形の延長部322を備えており、この円筒形の延長部322が、ピストン14の外側ケーシング120によって保持された位置決めフランジ324の係合を受け、本体12内でのピストン14の同軸の位置決めを助けるように構成されている。ピストン14は、最内端における内側可撓性ディスク40と、中間可撓性ディスク42とを保持する細長いステム38を有している。内側可撓性ディスク40は、内側チャンバー20内に同軸に収容される。中間可撓性ディスク42は、中間チャンバー22内に同軸に配置される。図31及び32に見られるように、ピストン14は、好都合には、中間チャンバー22のチャンバー壁33に係合して本体12内でのピストン14の同軸の位置決めを助けるために、内側ディスク40と中間ディスク42との間に、周上を離間して位置する複数の位置決めフランジ(そのうちの1つだけが、参照番号324として図示されている)を保持している。
【0227】
ステム38の最も外側の部は、中空であって、ステム38の最外端の出口48からステム38の中央を貫いて閉じた内側端52まで延びる中央通路46を備えている。半径方向に延びる入り口54が、ステムを貫いて通路46まで半径方向に延びており、この出入り口54は、外側ディスク44と中間ディスク42との間においてステムに設けられている。
【0228】
ピストン14は、ピストンを本体12に対して内側及び外側へと動かすため、操作装置などを係合させるべく一緒に設けられた相補的な係合フランジ62及び係合溝63を保持している。ステム38の最も内側の部分も、やはり中空であって、外側端が参照番号327において閉じられている中央穴326を備えている。ばねアセンブリ330が、ピストン14を延伸位置へと外向きにバイアス(bias)するために、本体12とピストン14との間に接続されている。ばねアセンブリ330は、ばね300を中空管状ばねハウジング332内に配置して備えている。ばねハウジング332は、第1のフランジ310の周囲において本体12の外側管状部308の内側端へと嵌り合いの関係で固定される外側端334を有している。ばねハウジング332は、略円筒形であるがわずかに円錐台形状で内側に向かって先細りである壁336として、半径方向内側に延びてばね300の内側端340を支持するフランジ338を設けている内側端まで、外向きに延びている。ばね300は、内側端340から外向きに、ピストン14の穴326に堅く固定に係合して収容される管状首部302として形成された外側端まで延びている。ばねハウジング332の側壁を貫いて開口178が設けられ、容器の内部から内側チャンバー20の入り口開口への連絡をもたらしている。厳密に述べると、好ましい実施形態においては容器の内部がばねハウジング332のフランジ338の中央開口341を通じ、ばね300の横開口348を下方へと通じて内側チャンバーの入り口開口に連絡するため、このような開口179は不要である。しかし、このような開口178によれば、容器内においてばねハウジング332のフランジ338の開口341よりも下方の高さに位置する流体を、内側チャンバーへの入り口開口へともたらして送出することができる。
【0229】
ばね部材300は、ばねハウジング332のフランジからばね300の管状首部302へと内向きに延びる側壁342を有している。図37に示されているように、好ましい実施形態において、側壁342は、ドーム部(参照番号346として示されている)にて終わる円錐台形状である円錐部(広く参照番号344として示されている)を有しており、ドーム部346において側壁342が円錐部344の端部から湾曲して、ピストン14と同軸な軸26に対して実質的に直角に延び、ここで側壁342が管状首部302に融合している。ばね300の側壁342は、互いに正対してドーム部346からフランジ338へと延びている2つの開口348を有している。これらの横開口346は、概念的には、軸26の周囲を完全に巡る図31に見られるような外側側壁を有する部材をこの軸の周囲の回転体として設け、次いで側壁342の一部分を、この軸の両側に位置し、図30に示した断面に対して直角であり、かつ図30に開口348を含むものとして示されている線に沿っている平面にて切除することを考えることで、形成されたと考えることができる。
【0230】
図33、34及び35の描写図が、側壁342の外表面350からばねの内部へと側壁342を貫いて開口348を備えているばね300の側壁342を最もよく示している。図36及び37は、例えば図33、34及び35に示すような非バイアスの延伸位置にあるばねアセンブリ330の拡大断面図を、それぞれ図30及び31に示した向きと同じ向きで示している。
【0231】
図30〜40の実施形態のポンプの使用時、ポンプが図31の延伸位置から図32の引き込み位置へと動かされる。ピストン14が本体12に対して軸方向内側に移動することで、ばね300が圧縮される。ばね300は、例えば図36及び37に示した非圧縮の位置にあるための固有のバイアスを有しており、したがってピストンへと力を加え、ピストン14を完全に延伸した位置に向かって押す。図32、38、39及び40は、ばね300を完全に引き込まれて圧縮された状態に示している。図示のとおり、壁342の円錐部344が、少なくとも円錐部の中央部において、半径方向外側へと撓んでいる。ドーム部346は、例えばドーム部346の上部最中央部を平たくするように、ドームの半径を増すように撓んでいる。図示の実施形態において、ばね300のさらなる圧縮は、ピストン14の外側ケーシング120に係合する内側管状部316の外側端のストッパ機構によって阻止されている。ばね部材300のさらなる圧縮を許すことができる場合には、側壁342の円錐部344の外向きの撓みが継続して生じ、ドーム部の中央部を、管状首部302の周囲の外表面が次第に凸状でなくなり、次いで平坦になり、さらに凹状になるように移動させることができ、側壁のうちの首部302の周囲の部が側壁の半径方向外側の部を超えて内側へと延びて、側壁が自分自身へと折り返されるように撓む。このような外表面が凸状である状態から外表面が凹状である状態へのドーム部346の反転は、ばね300にバイアスされた弾性をもたらすために好都合であり得る。
【0232】
図に示されているように、ばね300は、非バイアスの延伸位置にあるときは、第1の端部において最大の直径を有し、第2の端部において最小の直径を有している。側壁342を貫く2つの開口348は、互いに正対しており、軸26の周方向及び長手方向に軸26に関して対称である。同様に、それぞれの開口348は、開口348の中央を通過して軸26を含んでいる仮想の中央面について対称である。さらに、各開口は、そのような中央面に直交する仮想の平面の側壁342との交差に位置している。各開口の円周方向の広がりは、第2の端部からの距離とともに大きくなる。側壁342は、実質的に一定の厚さを有しているが、側壁342は、好ましくは、実質的に一定の厚さを有するべきであり、あるいは表面上の任意の隣接2点の間の勾配が0.1パーセント〜10パーセントの間を超えないように徐々に変化する厚さを有するべきである。
【0233】
ばねアセンブリ330をポンプの他の要素とは別個の要素として設けると、所望の弾性特性をもたらすべく、ばね300をポンプの他の要素とは異なるプラスチックで製作することが望まれる場合に、好都合である。しかし、本発明は、ばねアセンブリ330を別個の要素として設けることに限定されない。ばね300を、例えばベローズ200が図24のピストン14の延長部を形成する様相で、ピストン14の一体の後方への延長部として形成することができる(内側の通路46を入り口54の後方で閉じる必要がある)。ばね300がピストン14に一体形成される場合、好都合には、ばねハウジング332を、例えば同様のフランジ338及び中央開口341を有しており、組み立ての際にばね300を備えているピストン14の内側コア122を、フランジ338を通して挿入できる本体12の後方への実質的に円筒形の延長部として、本体12の一体の一部として形成できる。
【0234】
本発明によれば、同様ではあるが横開口348を有しておらず、すなわち軸26の周囲の回転体として、例えば自身の中心軸の周囲を360°にわたって延びる側壁342を有するように形成されたばね部材を設けることができる。しかし、側壁342を貫いて開口348を設けることが、いくつかの理由で好都合である。第1に、ばねハウジング332内でばね330の下方に形成される区画が、容積ポンプとして機能して、開口178を通じて流体を内側へと引き込み、外側へと送出する傾向にあるという難題を、少なくとも部分的に取り除くことができる。しかし、この難題は、単純に開口178のサイズ及び数を増すことによって克服可能である。より重要なことには、横開口348を設けることで、側壁の相対厚さ及びばね300の非バイアスの延伸位置からの撓みの距離によって発生するばね力に関して、ばね300の特性の選択が容易になる。ばね300の軸方向長さに沿った任意の位置における開口348の円周方向の広がり、及び、ばねに対する横開口348の軸方向の相対位置によって、ばねの強さ及び撓みを変化させることが可能である。
【0235】
図28のベローズ200などのベローズをばね部材として使用する場合と対照的に、ばね300は、それぞれのひだ又は折り目の周囲で折りたたまれ、あるいは曲げられるときに、抵抗に段付きの変化がもたらされる傾向にあるひだ付きベローズと対照的に、比較的滑らかなバイアス抵抗力をもたらす。ばね300の側壁342の任意の特定の厚さにおいて、横開口348の相対サイズ及び位置を、圧縮の距離並びに撓みの程度によって適切な力が生み出されるように、少なくとも試行錯誤のやり方にて変化させることができることは、当業者にとって明らかである。
【0236】
好ましいばねアセンブリ330は、本体12及びピストン14の両方の内側端に接続されるように構成されている。しかし、本発明によるばね300は、そのような使用法には限定されず、ポンプ以外のばねとして他の様々な用途に使用することが可能である。
【0237】
図41を参照すると、図35に示したばね部材に類似しているが、ばねハウジング332を備えない別個の部材として用意されたばね部材300が示されている。好都合には、図41に見られるように、側壁が、ばねの内側端に、側壁342の正対する側部353及び354を一体に保持する上で役立つ円周リング352を備えている。
【0238】
図42〜49を参照すると、本発明によるばね300のいくつかの他の変種が示されている。図42、44、46及び48の実施形態はそれぞれ、ばね300の側壁342に開口が設けられていない実施形態である。図43、44、45及び46に示した実施形態はそれぞれ、側壁342を貫く2つ以上の開口348を、ばね300を通過する中心軸を中心とした外周上に一様の間隔で有している。
【0239】
図46〜49の実施形態においては、ばね300の閉じた端部に係合ソケット370が設けられており、係合ソケット370が、ばね300から外側へと延びる同軸な首部302が存在している図42〜45の実施形態と対照的に、ばねの内側へと同軸に延びている。
【0240】
図42及び43の実施形態は、側壁342が円筒形であり、端壁360が軸26に対して放射状に延びる平面内で円形である配置構成を説明している。図44及び45の実施の形態においては、側壁342が円錐形である。図46〜49の実施形態においては、側壁342が、半球に近い略ドーム状である。
【0241】
図48及び49の実施形態は、側壁342から半径方向外側に延びるフランジ361を有しており、横開口348が、フランジ361を通って軸方向内側へと延びているが、側壁342の半径方向外側のフランジの部が、側壁342の離間した各セグメント362、363及び364を一体に保つ連続的な環状リムをもたらしている。
【0242】
ばね部材300を、好ましくは、図30〜40のばねハウジング332を例とする相補的なばねハウジング内に配置することができる。ばねハウジングは、ばねハウジング332の壁の内表面がばね部材300の壁の外表面に係合するという理由により、ばね部材300が折り畳まれる際に実質的に同軸に配置されたままであり、あるいは少なくとも同軸方向の折り畳まれ方から過度に逸脱することがないように保証する上で、役立つことができる。好ましくは、所望の撓みを許容及び収容しつつ、望ましくない撓みを阻止するため、ばねハウジング332に、ばねハウジング332内に収容されるばね300の形状及び性質に対して相補的である内表面を設けることができる。例えば、円筒形の壁を備える図42及び43に示したばね300に関連して、例えばばね300の反転を促進し、端壁を凹状の様相で内側向きにドーム状にし、次いでばねの側壁342を側壁自身へと折り返すようにばねの内側へと半径方向内側に移動させるために、ハウジングが、ばね300から半径方向外側に離間しているが、大きくは離れていない円筒形の壁であってよい。
【0243】
ばね300の側壁の相対厚さが、好ましい実施形態においては比較的一定であるものとして示されているが、当然のことながら、側壁の厚さ、すなわち内表面から外表面まで測定される厚さが、様々な部において側壁に種々の弾性及び剛性をもたらすために望ましいと考えられるとおりに様々であってよい。好ましくは、側壁の厚さの推移は、漸進的であって、段階的ではない。側壁の厚さは、ばねの軸方向において変化してもよい。
【0244】
ばね300の構成の好ましい材料は、射出成型によって容易に操ることが可能でありながら、ばねとして機能するために適した固有の弾性を有しており、ばねが適用される用途にとって適切であるとおりの充分な時間及びサイクル数にわたり、繰り返される撓みに対して弾力性に関する寿命を有しているエラストマー材料及びプラスチック材料である。ばね部材300は、液体を送出するためのポンプであって、容器の流体が空になった場合にポンプ及び容器の全体が廃棄されるようなポンプにおける使用のために特に構成されている。
【0245】
本発明を、好ましい実施形態を参照しつつ説明したが、本発明がこのように限定されるわけではない。今や、多数の変形及び変種が、当業者にとって可能である。本発明の定義のために、添付の特許請求の範囲が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0246】
【図1】本発明によるリザーバ及びポンプ・アセンブリを備えている液体ディスペンサーの第1の好ましい実施形態の部分切断の側面図である。
【図2】図1に示したポンプ・アセンブリの部分分解斜視図である。
【図3】組み立てられた図2のポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に引き込まれた位置に示されている。
【図4】図3と同じ側面図であるが、完全に延伸した位置にあるポンプを示している。
【図5】本発明の第2の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に引き込まれた位置に示されている。
【図6】図5と同じ側面図であるが、延伸位置にあるポンプを示している。
【図7】本発明の第3の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図8】図7と同じ側面図であるが、内側チャンバーの軸方向の長さが軸方向に短縮された状態のポンプを示している。
【図9】本発明の第4の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図10】図9と同じ側面図であるが、ピストン・チャンバー形成体が図9に比べて軸方向外側へと動かされた状態のポンプを示している。
【図11】本発明の第5の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図12】本発明の第6の実施形態によるポンプ・アセンブリの断面側面図であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図13】本発明によるポンプの第7の実施形態であり、ピストンが延伸位置にて実線で、引き込み位置にて破線で示されている。
【図14】図13に類似する本発明によるポンプの第8の実施形態であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図15】図14のポンプに類似する本発明によるポンプの第9の実施形態であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図16】図15と同じであるが、本体が図15に示されている本体に比べて軸方向に移動しており、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図17】図14に示した実施形態に類似する本発明の第10の実施形態であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図18】本発明の第11の実施形態であり、ピストンが完全に延伸した位置にて実線で、完全に引き込まれた位置にて破線で示されている。
【図19】図2〜4の実施形態において使用するための第1の代案としてのピストンの断面側面図である。
【図20】図2〜4の実施形態において使用するためのピストンの第2の代案の実施形態の断面側面図である。
【図21】図2〜4のポンプに類似する本発明の第12の実施形態を示しており、ピストンが引き込み位置にて示されている。
【図22】図21と同じ側面図であるが、ポンプが中間的な位置かつ延伸位置に示されている。
【図23】本発明の第13の実施形態を示している。
【図24】本発明の第14の実施形態であり、ベローズ部材を取り入れる図6の実施形態の変形を表わしている。
【図25】本発明の第15の実施形態であり、第2のベローズ部材を取り入れる図24の実施形態のさらなる変形を表わしている。
【図26】本発明の第16の実施形態を示しており、ベローズを有する重力送りの容積移送式ポンプを示している。
【図27】本発明の第17の実施形態を示しており、ただ1つのベローズ部材を有する泡ポンプの構成を説明している。
【図28】本発明の第18の実施形態を示しており、1つのベローズ部材を単にばねとして有している液体ポンプを示している。
【図29】本発明の第19の実施形態の断面側面図であり、プラスチック製ばね部材を有する泡ポンプの構成を示している。
【図30】本発明の第20の実施形態の断面側面図であり、プラスチック製ばね部材を有する泡ポンプの構成を示している。
【図31】図30に示した断面に直交する断面における図30のポンプの断面側面図であり、ピストンが延伸位置に示されている。
【図32】図31と同じ断面側面図であるが、ピストンが引き込み位置に示されている。
【図33】図30に示したばね部材の非バイアス状態を描写した図である。
【図34】図30に示したばね部材の非バイアス状態を描写した図である。
【図35】図33のばね部材の部分切断を描写した図である。
【図36】図33のばね部材の断面側面図である。
【図37】図33のばね部材について、図36の断面に直交する断面の断面側面図である。
【図38】図32に示すようなばね部材の圧縮された状態の部分切断を描写した図である。
【図39】図38の圧縮されたばね部材の断面側面図である。
【図40】図39の圧縮されたばね部材について、図39の断面に直交する断面の断面側面図である。
【図41】本発明によるばねの第2の実施形態を描写した図である。
【図42】それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【図43】それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【図44】それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【図45】それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【図46】それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【図47】それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【図48】それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【図49】それぞれ本発明によるばねの第3〜10の実施形態の斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
・内側円筒チャンバー、中間円筒チャンバー及び外側円筒チャンバーを有しており、
これら内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーがそれぞれ、直径、チャンバー壁、内側端及び外側端を有するピストン・チャンバー形成部材であって、
内側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
外側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーが、同軸であって、内側チャンバーの外側端が中間チャンバーの内側端へと開くとともに、中間チャンバーの外側端が外側チャンバーの内側端へと開いており、
内側チャンバーの内側端がリザーバに連通していて流体が通過できる
ピストン・チャンバー形成部材、
・前記ピストン・チャンバー形成手段内に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を内向き及び外向きに軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、この中空ステムが、内側端において閉じている中央通路及び外側端の付近に位置する出口を有している
ピストン形成要素、
・前記ステムから半径方向外側へと延びる内側ディスクであって、内側チャンバーのチャンバー壁に係合するように構成されている内側ディスク、
・前記内側ディスクから軸方向外側に離間した位置で前記ステムから半径方向外側へと延びる中間ディスクであって、外側チャンバーのチャンバー壁に係合するように構成されている中間ディスク、
・前記中間ディスクから軸方向外側に離間した位置で前記ステムから半径方向外側へと延びる外側ディスクであって、外側チャンバーのチャンバー壁に係合している外側ディスク、及び
・前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間で前記ステム上に位置し、前記通路に連通している入り口
を有しており、
前記ピストン形成要素が、前記内側ディスクを前記内側チャンバーに、前記中間ディスクを前記中間チャンバーに、前記外側ディスクを前記外側チャンバーに位置させつつ、往復の軸方向の内向き及び外向きの移動を行うように前記ピストン・チャンバー形成手段内にスライド可能に収容され、
前記内側ディスクが、この内側ディスクを内向き方向に通過しようとする内側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記中間ディスクが、この中間ディスクを内向き方向に通過しようとする中間チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記外側ディスクが、この外側封止ディスクを外向き方向に通過しようとする外側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記内側ディスクが弾性変形可能なために内側チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、流体が内側チャンバー内で内側ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
前記中間ディスクが弾性変形可能なために中間チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、流体が中間チャンバー内で中間ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
(a)前記ピストン形成要素が延伸位置から引き込み位置へと移動するときに、第1の体積に等しくかつリザーバからの液体からなる体積が、前記内側ディスクを外向き方向に通過して前記内側ディスクと前記中間ディスクとの間に移動するとともに、第1の体積よりも大きい第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間から前記入り口及び通路を通って移動して前記出口から出、
(b)前記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、前記第1の体積に等しくかつ液体を含んでいる体積が、前記中間ディスクを外向き方向に通過して前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間に移動するとともに、前記第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれ、
前記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれる前記第2の体積に等しい体積が、前記中間ディスクを外向き方向に通過して移動する液体を含んでいる前記第1の体積に等しい体積と、大気中の空気を含んでいる第3の体積とを含んでいるポンプ。
【請求項2】
前記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれる前記第2の体積に等しい体積が、前記通路から前記出口を介して引き戻される液体を含んでいる第4の体積をさらに含んでいる、請求項1に記載のポンプ。
【請求項3】
前記第3の体積が、前記通路から前記出口を介して引き戻される大気を含んでいる、請求項2に記載のポンプ。
【請求項4】
前記第3の体積が、前記外側ディスクを通過して前記外側チャンバー内を内向きに引き込まれる大気をさらに含んでいる、請求項3に記載のポンプ。
【請求項5】
前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれる前記第2の体積が、前記中間ディスクを通過して外向き方向に移動する前記体積と、前記通路から前記出口を介して引き戻される大気で構成される前記第3の体積と、前記通路から前記出口を介して引き戻される液体で構成される第4の体積とを含んでいる、請求項1に記載のポンプ。
【請求項6】
前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれる前記第2の体積が、前記中間ディスクを通過して外向き方向に移動する前記体積と、前記通路から前記出口を介して引き戻される大気で構成される前記第3の体積と、前記通路から前記出口を介して引き戻される液体で構成される第4の体積とで構成されている、請求項1に記載のポンプ。
【請求項7】
前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれる前記第2の体積が、前記中間ディスクを通過して外向き方向に移動する前記体積と、前記通路から前記出口を介して引き戻される大気及び前記外側ディスクを通過して前記外側チャンバー内を内向きに前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれる大気で構成される前記第3の体積と、前記通路から前記出口を介して引き戻される液体で構成される第4の体積とで構成される、請求項1又は7に記載のポンプ。
【請求項8】
前記中間ディスクと前記外側封止ディスクとの間へと引き込まれる大気の少なくとも一部が、前記出口、通路、及び入り口を介して引き込まれる、請求項1に記載のポンプ。
【請求項9】
前記外側ディスクが、周囲を囲んでいる前記外側チャンバーのチャンバー壁に係合して、前記ピストン形成要素が引き込み位置と延伸位置との間を内向き及び外向きにスライドするときに実質的に流体を通すことができない封止を形成し、
前記中間ディスクと前記外側封止ディスクとの間へと引き込まれる大気のすべてが、前記出口、通路、及び入り口を介して引き込まれる、請求項1〜8のいずれかに記載のポンプ。
【請求項10】
前記外側ディスクが、周囲を囲んでいる前記内側チャンバーのチャンバー壁の付近に弾性変形可能な縁部を有しており、
前記外側ディスクが弾性変形可能なために前記外側チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、空気が前記外側チャンバー内で外側ディスクを内向き方向に通過して流れることができ、
前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれる大気の少なくとも一部が、前記外側ディスクを通過して前記外側チャンバー内を内向きに引き込まれる、請求項1〜9のいずれかに記載のポンプ。
【請求項11】
液体及び空気が同時に通過するときに泡を発生させるべく通過する流体に乱流を発生させるための多孔質部材、並びに、液体及び空気が同時に通過するときに液体を少なくとも部分的に霧化させるためのノズル部材から選択されるオリフィス部材を、前記入り口と前記出口との間において前記通路に備えている、請求項1〜10のいずれかに記載のポンプ。
【請求項12】
引き込み位置と延伸位置との間のピストン形成要素の移動の各ストロークの全体にわたって、前記外側ディスクが、周囲を囲んでいる前記外側チャンバーのチャンバー壁に係合して、外向き方向に外側ディスクを通過する外側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止する、請求項1〜11のいずれかに記載のポンプ。
【請求項13】
引き込み位置と延伸位置との間のピストン形成要素の移動の各ストロークの全体にわたって、前記中間ディスクが、周囲を囲んでいる前記中間チャンバーのチャンバー壁に係合して、内向き方向に中間ディスクを通過する中間チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止する、請求項12に記載のポンプ。
【請求項14】
引き込み位置と延伸位置との間のピストン形成要素の移動の各ストロークの全体にわたって、前記内側ディスクが、周囲を囲んでいる前記内側チャンバーのチャンバー壁に係合して、内向き方向に内側ディスクを通過する内側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止する、請求項12又は13に記載のポンプ。
【請求項15】
引き込み位置と引き込み位置と延伸位置との間である第1の中間位置との間のピストン形成要素の移動の各ストロークの全体にわたって、前記内側ディスクが、周囲を囲んでいる前記内側チャンバーのチャンバー壁に係合して、内向き方向に内側ディスクを通過する内側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記第1の中間位置と延伸位置との間のピストン形成要素の移動においては、前記内側可撓性ディスクが、内向き方向に内側ディスクを通過する内側チャンバー内の流体の流れを阻止しない、請求項12、13、又は14に記載のポンプ。
【請求項16】
引き込み位置と、引き込み位置と延伸位置との間である第2の中間位置との間のピストン形成要素の移動において、前記中間ディスクが、周囲を囲んでいる前記中間チャンバーのチャンバー壁に係合して、内向き方向に中間ディスクを通過する中間チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記第2の中間位置と延伸位置との間のピストン形成要素の移動においては、前記中間ディスクが、内向き方向に中間ディスクを通過する内側チャンバー内の流体の流れを阻止しない、請求項12、13、14、又は15に記載のポンプ。
【請求項17】
前記第1の中間位置が、前記第2の中間位置と同じである、請求項16に記載のポンプ。
【請求項18】
ポンプの任意の構成についてピストン形成要素のインデキシング位置が、ピストン形成要素が引き込み位置にあるときのピストン・チャンバー形成部材に対するピストン形成要素の軸方向の相対位置として定められ、このインデキシング位置から延伸位置まで、ピストン形成要素が各ストロークにおいてピストン・チャンバー形成部材に対して移動し、次いでインデキシング位置まで戻り、
ポンプが、ピストン形成要素が第1のインデキシング位置を有する第1のインデキシング構成をとるとき、引き込み位置と延伸位置との間のピストン・チャンバー形成部材の固定の長さのストロークにおいて、前記第1の体積が、各ストロークにおいて第1の量に等しく、
ポンプが、ピストン形成要素がそれぞれの異なるインデキシング位置を有する他のインデキシング構成をとるとき、ピストン・チャンバー形成部材の同じ固定の長さのストロークにおいて、種々の構成のそれぞれにおけるそれぞれの前記第1の体積が、ストロークのうちで内側ディスクが内側チャンバーに係合して内向きに通過する流体の流れを阻止する部分の相対割合に鑑みた種々の量に等しくなる、請求項1〜17のいずれかに記載のポンプ。
【請求項19】
前記第1の体積を変更すべくピストン形成要素のインデキシング位置を変化させるためのインデキシング調節機構を備えている、請求項18に記載のポンプ。
【請求項20】
内側チャンバーの外側端が、中間チャンバーの外側端へと開いている環状の段部を有しており、
外側チャンバーの内側端が、中間チャンバーの外側端へと開いている環状の段部を有している、請求項1〜19のいずれかに記載のポンプ。
【請求項21】
ピストン・チャンバー形成部材及びピストン形成要素のそれぞれが、中心軸の周囲に同軸に配置された略円形の断面であり、この中心軸に沿ってピストン形成要素及びピストン・チャンバー形成部材がお互いに対してスライド可能である、請求項1〜20のいずれかに記載のポンプ。
【請求項22】
内側チャンバーが中間チャンバーの上方にあり、
中間チャンバーが外側チャンバーの上方にあり、
内側チャンバーの内側端が、内側チャンバーの外側端よりも上方にあり、
中間チャンバーの内側端が、中間チャンバーの外側端よりも上方にあり、
外側チャンバーの内側端が、外側チャンバーの外側端よりも上方にある、
請求項1〜21のいずれかに記載のポンプ。
【請求項23】
リザーバが内側チャンバーの上方にある、請求項22に記載のポンプ。
【請求項24】
空気ポンプ・チャンバーと空気ポンプ・チャンバー内をスライド可能な空気ポンプ・ディスクとを有している空気ポンプ機構を備えており、
空気ポンプ・チャンバー及び空気ポンプ・ディスクの一方が、前記ピストン・チャンバー形成部材に保持され、他方が、前記ピストン形成要素に保持されており、
空気ポンプ・チャンバー及び空気ポンプ・ディスクが、前記中央通路へと開いている可変の体積の区画を形成し、前記ピストン形成要素が延伸位置に向かって外向きに移動するときにこの閉じた区画へと空気を引き込み、前記ピストン形成要素が引き込み位置に向かって内向きに移動するときに前記出口から空気を押し出すように相互作用する、請求項1〜23のいずれかに記載のポンプ。
【請求項25】
ピストン・チャンバー形成部材が、円筒形の空気ポンプ・チャンバーを、内側チャンバーと同軸に内側チャンバーの内側に配置して有しており、
空気ポンプ・チャンバーが、直径、チャンバー壁、閉じた内側端、及び開いた外側端を有しており、
ピストン形成要素のステムが、空気ポンプ・チャンバーの外側端を介して空気ポンプ・チャンバー内へと軸方向に延びており、
空気ポンプ・ディスクが、ステム上でステムから半径方向外側に延びており、
空気ポンプ・ディスクが、ピストン形成要素が延伸位置と引き込み位置との間のスライドの際にとるすべての位置において、空気ポンプ・チャンバーのチャンバー壁に係合して内向き及び外向きに通過する流体の流れを阻止する状態で、空気ポンプ・チャンバー内に収容されており、
前記中央通路の内側端が、空気ポンプ・ディスクよりも内側で空気ポンプ・チャンバーへと開いており、
空気ポンプ・チャンバー及び空気ポンプ・ディスクが、前記中央通路の前記内側端を介してのみ開いている可変の体積の閉じた区画を形成しており、
ピストン形成要素のスライド時、空気ポンプ・ディスクの相対移動が、ピストン形成要素が延伸位置に向かって外向きにスライドするときは前記中央通路から前記閉じた区画へと流体が引き込まれ、ピストン形成要素が引き込み位置に向かって内向きにスライドするときは前記閉じた区画から前記中央通路を介して流体が押し出されるように、前記閉じた区画の体積を変化させる、請求項1〜23のいずれか一項に記載のポンプ。
【請求項26】
内側チャンバーが中間チャンバーの上方にあり、
中間チャンバーが外側チャンバーの上方にあり、
空気ポンプ・チャンバーが、内側チャンバーの上方に配置され、
内側チャンバーの内側端が、内側チャンバーの外側端よりも上方にあり、
中間チャンバーの内側端が、中間チャンバーの外側端よりも上方にあり、
外側チャンバーの内側端が、外側チャンバーの外側端よりも上方にある、
請求項25に記載のポンプ。
【請求項27】
リザーバが内側チャンバーの上方にある、請求項26に記載のポンプ。
【請求項28】
前記ピストン形成要素の断面が、略円柱形であり、
内側ディスクが、円形であって、弾性変形可能な縁部を、周囲を囲む内側チャンバーのチャンバー壁の付近に有しており、
中間ディスクが、円形であって、弾性変形可能な縁部を、周囲を囲む中間チャンバーのチャンバー壁の付近に有しており、
外側ディスクが円形である、
請求項1〜27のいずれかに記載のポンプ。
【請求項29】
外側ディスクの直径が、内側ディスクの直径よりも大きい、請求項28に記載のポンプ。
【請求項30】
リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
・内側円筒チャンバー、中間円筒チャンバー及び外側円筒チャンバーを有しており、
これら内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーがそれぞれ、直径、チャンバー壁、内側端及び外側端を有するピストン・チャンバー形成部材であって、
内側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
外側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーが、同軸であって、内側チャンバーの外側端が中間チャンバーの内側端へと開くとともに、中間チャンバーの外側端が外側チャンバーの内側端へと開いており、
内側チャンバーの内側端がリザーバに連通していて流体が通過できる
ピストン・チャンバー形成部材、
・前記ピストン・チャンバー形成手段内に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を内向き及び外向きに軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、この中空ステムが、内側端において閉じている中央通路及び外側端の付近に位置する出口を有している
ピストン形成要素、
・前記ステムから半径方向外側へと延びる内側ディスクであって、内側チャンバーのチャンバー壁に係合するように構成されている内側ディスク、
・前記内側ディスクから軸方向外側に離間した位置で前記ステムから半径方向外側へと延びる中間ディスクであって、外側チャンバーのチャンバー壁に係合するように構成されている中間ディスク、
・前記中間ディスクから軸方向外側に離間した位置で前記ステムから半径方向外側へと延びる外側ディスクであって、外側チャンバーのチャンバー壁に係合している外側ディスク、及び
・前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間で前記ステム上に位置し、前記通路に連通している入り口
を有しており、
前記ピストン形成要素が、前記内側ディスクを前記内側チャンバーに、前記中間ディスクを前記中間チャンバーに、前記外側ディスクを前記外側チャンバーに位置させつつ、往復の軸方向の内向き及び外向きの移動を行うように前記ピストン・チャンバー形成手段内にスライド可能に収容され、
前記内側ディスクが、この内側ディスクを内向き方向に通過しようとする内側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記中間ディスクが、この中間ディスクを内向き方向に通過しようとする中間チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記外側封止ディスクが、この外側封止ディスクを外向き方向に通過しようとする外側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記内側ディスクが弾性変形可能なために内側チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、流体が内側チャンバー内で内側ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
前記中間ディスクが弾性変形可能なために中間チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、流体が中間チャンバー内で中間ディスクを外向き方向に通過して流れることができるポンプ。
【請求項31】
リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
・内側円筒チャンバー、中間円筒チャンバー及び外側円筒チャンバーを有しており、
これら内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーがそれぞれ、直径、チャンバー壁、内側端及び外側端を有するピストン・チャンバー形成部材であって、
内側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
外側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーが、同軸であって、内側チャンバーの外側端が中間チャンバーの内側端へと開くとともに、中間チャンバーの外側端が外側チャンバーの内側端へと開いており、
内側チャンバーの内側端がリザーバに連通していて流体が通過できる
ピストン・チャンバー形成部材、
・前記ピストン・チャンバー形成手段内に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を内向き及び外向きに軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、この中空ステムが、内側端において閉じている中央通路及び外側端の付近に位置する出口を有している
ピストン形成要素、
・前記ステムから半径方向外側へと延びる内側ディスクであって、内側チャンバーのチャンバー壁に係合するように構成されている内側ディスク、
・前記内側ディスクから軸方向外側に離間した位置で前記ステムから半径方向外側へと延びる外側ディスクであって、外側チャンバーのチャンバー壁に係合している外側ディスク、
・前記ピストン・チャンバー形成部材に保持され、中間チャンバーのチャンバー壁から半径方向内側へと延びる中間ディスクであって、前記内側ディスク及び前記外側ディスクの中間で前記ステムに係合するように構成されている中間ディスク、及び
・前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間で前記ステム上に位置し、前記通路に連通している入り口
を有しており、
前記ピストン形成要素が、前記内側ディスクを前記内側チャンバーに、前記外側ディスクを前記外側チャンバーに位置させつつ、往復の軸方向の内向き及び外向きの移動を行うように前記ピストン・チャンバー形成手段内にスライド可能に収容され、
前記内側ディスクが、この内側ディスクを内向き方向に通過しようとする内側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記中間ディスクが、この中間ディスクを内向き方向に通過しようとする中間チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記外側ディスクが、この外側封止ディスクを外向き方向に通過しようとする外側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記内側ディスクが弾性変形可能なために内側チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、流体が内側チャンバー内で内側ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
前記中間ディスクが弾性変形可能なために前記ステムから離れることができるので、流体が中間チャンバー内で中間ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
(a)前記ピストン形成要素が延伸位置から引き込み位置へと移動するときに、第1の体積に等しくかつリザーバからの液体からなる体積が、前記内側ディスクを外向き方向に通過して前記内側ディスクと前記中間ディスクとの間に移動するとともに、第1の体積よりも大きい第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間から前記入り口及び通路を通って移動して前記出口から出、
(b)前記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、前記第1の体積に等しくかつ液体を含んでいる体積が、前記中間ディスクを外向き方向に通過して前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間に移動するとともに、前記第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれ、
前記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれる前記第2の体積に等しい体積が、前記中間ディスクを外向き方向に通過して移動する液体を含んでいる前記第1の体積に等しい体積と、大気中の空気を含んでいる第3の体積とを含んでいるポンプ。
【請求項32】
リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
・ピストン・チャンバー形成部材、
・前記ピストン・チャンバー形成手段内に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を内向き及び外向きに軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、この中空ステムが、内側端を有する中央通路と、外側端の付近に位置し、前記ピストン・チャンバー形成部材の外へと延び、液体の送出を行う出口とを有している
ピストン形成要素、及び
・前記ピストン形成要素と前記ピストン・チャンバー形成部材との間で前記ステムの周囲に環状に形成された少なくとも1つの環状チャンバーであって、引き込み位置と延伸位置との間を前記ピストン形成要素がスライドして往復する際に、リザーバからこの環状チャンバー内への液体の移動が制御され、かつ、この環状チャンバー内の液体が前記出口へ送出される少なくとも1つの環状チャンバー
を有しており、
前記ピストン形成要素が、前記ステムから内向きに延びて前記ピストン・チャンバー形成部材と協働して前記通路の内側端へと開いているベローズ・チャンバーを形成するベローズ部材を有しており、
前記ベローズ部材は折り畳むことができ、そのため、引き込み位置と延伸位置との間を前記ピストン形成要素がスライドして往復する際にベローズ・チャンバーの体積を増減させることができるため、前記出口を通って前記通路を介してベローズ・チャンバーへと流体を引き込むこと、及び、ベローズ・チャンバー内の流体を前記通路を介して前記出口から放出することができることを特徴とするポンプ。
【請求項33】
前記ベローズ部材が、ピストン形成要素が延伸位置に向かって移動するときにベローズ・チャンバーの体積を増加させ、ピストン形成要素が引き込み位置に向かって移動するときにベローズ・チャンバーの体積を減少させる折り畳める側壁を有している、請求項32に記載のポンプ。
【請求項34】
前記環状チャンバーが、リザーバからの液体の流れをもたらす一方向入り口バルブ機構、及び環状チャンバー内の液体を前記出口へと送出するための一方向出口機構を有している、請求項32又は33に記載のポンプ。
【請求項35】
前記ベローズ部材が、前記ステムから前記ピストン・チャンバー形成部材に係合する前記ベローズ部材の内側端まで内向きに延びており、弾性的に変形可能であって、前記ピストン形成要素を引き込み位置及び延伸位置の一方をとるようにバイアスしている、請求項32、33、又は34に記載のポンプ。
【請求項36】
前記ベローズ部材が、前記ステムから、ベローズ・チャンバーの内側端を閉じるべく前記ピストン・チャンバー形成部材に気密に係合する前記ベローズ部材の内側端まで内向きに延びている、請求項32〜35のいずれかに記載のポンプ。
【請求項37】
前記ピストン形成要素が、前記ステムを有しており、前記ピストン・ベローズ部材が、射出成型によるプラスチックの一体の部材として形成されている、請求項32〜36のいずれかに記載のポンプ。
【請求項38】
ピストン形成要素が、外側ピストン部材及び内側ピストン部材を備えており、
前記外側ピストン部材が、中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、このステムが、開いた内側端及び開いた外側端を備える中央通路を有しており、
前記内側ピストン部材が、中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、このステムが、内側端及び開いた外側端を備える中央通路を有しており、
前記外側ピストン部材及び内側ピストン部材が、管状の内側ピストン部材の外側端を外側ピストン部材の開いた内側端へと延伸させつつ、一体に固定されており、
[A](a)前記外側ピストン部材が前記ベローズ部材を、前記ステムから前記ピストン・チャンバー形成部材に係合する前記ベローズ部材の内側端まで内向きに延伸させて有し、又は(b)前記内側ピストン部材が前記ベローズ部材を、前記ステムから前記ピストン・チャンバー形成部材に係合する前記ベローズ部材の内側端まで内向きに延伸させて有しており、あるいは
[B]前記外側ピストン部材が第1の前記ベローズ部材を、前記ステムから前記ピストン・チャンバー形成部材に係合する前記ベローズ部材の内側端まで内向きに延伸させて有するとともに、前記内側ピストン部材が第2の前記ベローズ部材を、前記ステムから前記ピストン・チャンバー形成部材に係合する前記ベローズ部材の内側端まで内向きに延伸させて有している、
請求項32〜37のいずれかに記載のポンプ。
【請求項39】
外側ピストン部材の中央通路が、内側ピストン部材の中央通路に連通している請求項32〜38のいずれか一項に記載のポンプ。
【請求項40】
異なる直径の段付きの同軸チャンバーを備えているポンプ及び重力送り定量ポンプから選択されるポンプ機構が、ピストン形成要素とピストン・チャンバー形成部材との間で前記ステムの周囲に環状に形成され、引き込み位置と延伸位置との間を前記ピストン形成要素がスライドして往復する際に、リザーバから環状チャンバーへの液体の移動が制御され、かつ、環状チャンバー内の液体が前記出口へ送出される、請求項32に記載のポンプ。
【請求項41】
ベローズ・チャンバーが、前記環状のチャンバーを形成している、請求項32に記載のポンプ。
【請求項42】
ベローズ・チャンバーが、前記環状のチャンバーに加えて形成されている請求項32に記載のポンプ。
【請求項43】
ベローズ・チャンバーが、前記環状チャンバーに連通している、請求項42に記載のポンプ。
【請求項44】
泡発生器が前記出口の上流に配置され、空気及び液体が同時に通過するときに泡を生成する、請求項32に記載のポンプ。
【請求項45】
リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
・ピストン・チャンバー形成部材、
・前記ピストン・チャンバー形成手段内に或る軸の周囲に同軸かつ軸方向にスライド可能に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を内向き及び外向きに軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
中央を軸方向に延びるステムを有しており、このステムが、内側端を有する中央通路と、外側端の付近に位置し、前記ピストン・チャンバー形成部材の外へと延び、液体の送出を行う出口とを有している
ピストン形成要素、
・前記ピストン形成要素と前記ピストン・チャンバー形成部材との間で前記ステムの周囲に環状に形成された少なくとも1つの環状チャンバーであって、引き込み位置と延伸位置との間を前記ピストン形成要素がスライドして往復する際に、リザーバからこの環状チャンバー内への液体の移動が制御され、かつ、この環状チャンバー内の液体が前記出口へ送出される少なくとも1つの環状チャンバー、及び
・前記ピストン形成要素のステムの内側端から内向きに延びるばね部材であって、ばねの内側端から前記ピストン・チャンバー形成部材の内側端へと接続されるばねの外側端までが前記ピストン形成要素に対して同軸であるばね部材
を有しており、
前記ばね部材が、延伸位置から引き込み位置へと前記ピストン形成要素がスライドして往復する際に軸方向に圧縮され、かつ、前記ピストン形成要素を引き込み位置から延伸位置に向かって軸方向に押すという固有のバイアスを有しているポンプ。
【請求項46】
ばね部材が、前記軸を中心として内側の第1の端部から外側の第2の端部まで延びるばねを有しており、
前記ばねが、第1の端部と第2の端部とが前記軸方向に離れた延伸位置をとるよう、固有のバイアスを有しており、
前記ばねは回転体の形状の壁を有し、この回転体は、前記軸の周りを回転し、かつ、中央空洞を内側に有するものであり、
前記ばねの第2の端部が、前記ピストン形成要素のステムの内側端に固定に接続され、
前記ばねの第1の端部が、前記ピストン・チャンバー形成部材の内側端に固定に接続されている、
請求項45に記載のポンプ。
【請求項47】
ばね部材が、ばね及びばねハウジングを有しており、
前記ばねが、前記軸の周りを内側の第1の端部から外側の第2の端部まで延びており、
前記ばねが、第1の端部と第2の端部とが前記軸方向に離れた延伸位置をとるよう、固有のバイアスを有しており、
前記ばねは回転体の形状の壁を有し、この回転体は、前記軸の周りを回転し、かつ、中央空洞を内側に有するものであり、
前記ばねが、ばねの周囲に同軸に位置する前記ばねハウジングの内側に配置されており、
前記ばねハウジングが、内側の第1の端部及び外側の第2の端部を有する側壁を有しており、
前記側壁が、ばねの壁の半径方向外側に、ばねの壁の周囲を巡って配置されており、
前記ばねの第1の端部が、前記ハウジングの側壁の第1の端部へと固定に接続され、前記ハウジングの側壁が、前記ばねの第1の端部から外向きに、前記ばねの周囲を同軸に軸方向に延びており、
前記ばねの第2の端部が、前記ピストン形成要素のステムの内側端に固定に接続され、
前記ばねハウジングの第2の端部が、前記ピストン・チャンバー形成部材の内側端に固定に接続されている、
請求項45に記載のポンプ。
【請求項48】
前記ばねの壁が、ばねの第1の端部において開いており、ばねの第2の端部において実質的に閉じられている、請求項46又は47に記載のポンプ。
【請求項49】
非バイアスの延伸位置にあるとき、前記ばねの壁が、第1の端部において最大の直径を有し、第2の端部において最小の直径を有している、請求項46、47、又は48に記載のポンプ。
【請求項50】
複数の開口が前記壁を貫いており、これらの開口が互いに対して周方向及び軸方向に対称に配置されている請求項46、47、48、又は49に記載のポンプ。
【請求項51】
前記環状チャンバーが、リザーバからの液体の流れをもたらす一方向入り口バルブ機構、及び環状チャンバー内の液体を前記出口へと送出するための一方向出口機構を有している、請求項45〜50のいずれかに記載のポンプ。
【請求項52】
前記ピストン形成要素と前記ピストン・チャンバー形成部材との間で前記ステムの周囲に環状に形成された異なる直径を有する段付きの同軸チャンバーを備えており、引き込み位置と延伸位置との間を前記ピストン形成要素がスライドして往復する際に、リザーバから環状チャンバーへの液体の移動が制御され、かつ、環状チャンバー内の液体が前記出口へ送出される、請求項45〜51のいずれかに記載のポンプ。
【請求項53】
泡発生器が前記出口の上流に配置され、空気及び液体が同時に通過するときに泡を生成する、請求項45〜52のいずれかに記載のポンプ。
【請求項54】
前記ばねの壁が、第2の端部に中心を有しているドーム部へと融合するように第1の端部から第2の端部に向かって内側へと先細りである円錐台部を有しており、この円錐台部が、第1の端部に向かって外側へと開いている、請求項50に記載の請求項。
【請求項55】
延伸位置から引き込み位置への変形において軸方向に向けられた力のもとで圧縮されるとき、側壁の円錐台部が、半径方向外側へと撓み、ドーム部が、ドーム部の外表面の凸の程度が小さくなるように撓む、請求項54に記載のばね。
【請求項56】
前記複数の開口が、互いに正対するとともに、前記軸の周方向及び長手方向について前記軸に関して対称である側壁を貫く2つの開口で構成され、
それぞれの開口が、開口の中央を通過しかつ前記軸を含んでいる中央面を中心として対称であり、
各開口の周方向の広がりが、第2の端部からの距離とともに増加しており、
各開口が、前記中央面に直交する平面の前記壁との交差に位置している、
請求項50に記載のばね。
【請求項57】
壁が、実質的に一定の厚さを有しており、あるいは表面上の任意の隣接2点の間の勾配が1%〜10%の間を超えないように緩やかに変化する厚さを有している、請求項56に記載のばね。
【請求項58】
長手軸の周りを第1の端部から第2の端部まで延びているばね部材であって、
前記ばねが、第1の端部と第2の端部とが前記軸方向に離れた延伸位置をとるよう、固有のバイアスを有しており、
前記ばねは前記軸に平行に加えられた力で圧縮されると圧縮位置をとり、この圧縮位置では、弾性力により前記ばねの第1及び第2の端部が互いから離れた延伸位置をとろうとし、
前記ばね部材は回転体の形状の壁を有し、この回転体は、前記軸の周りを回転し、かつ、第1の端部が開いていて第2の端部が実質的に閉じた中央空洞を内側に有するものであり、
非バイアスの延伸位置にあるとき、前記壁が、第1の端部において最大の直径を有し、第2の端部において最小の直径を有しており、
複数の開口が前記壁を貫いており、これらの開口が互いに対して周方向及び軸方向に対称に配置されているばね部材。
【請求項59】
前記複数の開口が、互いに正対するとともに、前記軸の周方向及び長手方向について前記軸に関して対称である側壁を貫く2つの開口で構成されている、請求項58に記載のばね。
【請求項60】
射出成型によってプラスチック材料から一体の部材として形成されている、請求項58又は59に記載のばね。
【請求項61】
前記壁が、第1の端部から内側に向かって先細りになっている円錐台部を有している請求項58に記載の請求項。
【請求項62】
前記壁が、第2の端部に中心を有しているドーム部を有しており、このドームが、第1の端部に向かって外側へと開いている、請求項58に記載のばね。
【請求項63】
前記壁が、第2の端部に中心を有しているドーム部へと融合するように第1の端部から第2の端部に向かって内側へと先細りである円錐台部を有しており、この円錐台部が、第1の端部に向かって外側へと開いている、請求項58に記載の請求項。
【請求項64】
延伸位置から引き込み位置への変形において軸方向に向けられた力のもとで圧縮されるとき、側壁の円錐台部が、半径方向外側へと撓み、ドーム部が、ドーム部の外表面の凸の程度が小さくなるように撓む、請求項63に記載のばね。
【請求項65】
前記複数の開口が、互いに正対するとともに、前記軸の周方向及び長手方向について前記軸に関して対称である側壁を貫く2つの開口で構成され、
それぞれの開口が、開口の中央を通過しかつ前記軸を含んでいる中央面を中心として対称である、請求項63に記載のばね。
【請求項66】
各開口の周方向の広がりが、第2の端部からの距離とともに増加している、請求項63に記載のばね。
【請求項67】
各開口が、前記中央面に直交する平面の前記壁との交差に位置している、請求項65に記載のばね。
【請求項68】
前記壁が、実質的に一定の厚さを有している、請求項67に記載のばね。
【請求項69】
前記壁が、実質的に一定の厚さを有しており、あるいは表面上の任意の隣接2点の間の勾配が0.1%〜10%の間を超えないように緩やかに変化する厚さを有している、請求項67に記載のばね。
【請求項70】
第1の端部において前記壁から半径方向外側へと延びている環状フランジを備えている、請求項63に記載のばね。
【請求項71】
第1の端部に係合のための係合部材が設けられており、この係合部材が、
・前記軸と同軸に第1の端部から離れるように前記第2の端部から、前記ドーム部の中央から延びている管状の係合部材、及び
・前記軸と同軸であって、第1の端部に向かって前記壁へと延びている前記ドーム部の中央の開口
から選択される、請求項65に記載のばね。
【請求項72】
前記ばねが内部に配置されるばねハウジングを、前記ばねの周囲に同軸に配置して備えており、
前記ばねハウジングが、第1の端部及び第2の端部を有する側壁を有しており、前記側壁が、ばねの壁の半径方向外側に、ばねの壁の周囲を巡って配置されており、
前記ばねの第1の端部が、前記ハウジングの側壁の第1の端部へと接続され、前記ハウジングの側壁が、前記ばねの第1の端部から軸方向に、前記ばねの周囲を同軸に前記ばねの第2の端部に向かって延びている、請求項58に記載のばね。
【請求項73】
前記ばねの第2の端部が、第1の可動部材へと接続されるように構成されており、
前記ハウジングの第2の端部が、前記軸に沿って互いに対して往復のスライド移動を行うように軸方向にスライド可能に組み合わせられた第2の可動部材へと接続されるように構成されており、
前記ばねが、前記第1及び第2の部材を、前記ばねの延伸位置に対応する所望の位置へとバイアスする、請求項72に記載のばね。
【請求項74】
延伸位置から引き込み位置への前記ばねの変形において、前記ハウジングの側壁が、前記軸に対する前記ばねの同軸の維持を助けるために、半径方向外側へと通過しようとする前記ばねの側壁の変形を阻止するように前記ばねの壁の半径方向外側に配置されている、請求項72に記載のばね。
【請求項75】
前記ばね及び前記ハウジングが、射出成型によってプラスチック材料から一体の部材として形成されている、請求項72に記載のばね。
【請求項1】
リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
・内側円筒チャンバー、中間円筒チャンバー及び外側円筒チャンバーを有しており、
これら内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーがそれぞれ、直径、チャンバー壁、内側端及び外側端を有するピストン・チャンバー形成部材であって、
内側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
外側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーが、同軸であって、内側チャンバーの外側端が中間チャンバーの内側端へと開くとともに、中間チャンバーの外側端が外側チャンバーの内側端へと開いており、
内側チャンバーの内側端がリザーバに連通していて流体が通過できる
ピストン・チャンバー形成部材、
・前記ピストン・チャンバー形成手段内に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を内向き及び外向きに軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、この中空ステムが、内側端において閉じている中央通路及び外側端の付近に位置する出口を有している
ピストン形成要素、
・前記ステムから半径方向外側へと延びる内側ディスクであって、内側チャンバーのチャンバー壁に係合するように構成されている内側ディスク、
・前記内側ディスクから軸方向外側に離間した位置で前記ステムから半径方向外側へと延びる中間ディスクであって、外側チャンバーのチャンバー壁に係合するように構成されている中間ディスク、
・前記中間ディスクから軸方向外側に離間した位置で前記ステムから半径方向外側へと延びる外側ディスクであって、外側チャンバーのチャンバー壁に係合している外側ディスク、及び
・前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間で前記ステム上に位置し、前記通路に連通している入り口
を有しており、
前記ピストン形成要素が、前記内側ディスクを前記内側チャンバーに、前記中間ディスクを前記中間チャンバーに、前記外側ディスクを前記外側チャンバーに位置させつつ、往復の軸方向の内向き及び外向きの移動を行うように前記ピストン・チャンバー形成手段内にスライド可能に収容され、
前記内側ディスクが、この内側ディスクを内向き方向に通過しようとする内側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記中間ディスクが、この中間ディスクを内向き方向に通過しようとする中間チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記外側ディスクが、この外側封止ディスクを外向き方向に通過しようとする外側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記内側ディスクが弾性変形可能なために内側チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、流体が内側チャンバー内で内側ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
前記中間ディスクが弾性変形可能なために中間チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、流体が中間チャンバー内で中間ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
(a)前記ピストン形成要素が延伸位置から引き込み位置へと移動するときに、第1の体積に等しくかつリザーバからの液体からなる体積が、前記内側ディスクを外向き方向に通過して前記内側ディスクと前記中間ディスクとの間に移動するとともに、第1の体積よりも大きい第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間から前記入り口及び通路を通って移動して前記出口から出、
(b)前記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、前記第1の体積に等しくかつ液体を含んでいる体積が、前記中間ディスクを外向き方向に通過して前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間に移動するとともに、前記第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれ、
前記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれる前記第2の体積に等しい体積が、前記中間ディスクを外向き方向に通過して移動する液体を含んでいる前記第1の体積に等しい体積と、大気中の空気を含んでいる第3の体積とを含んでいるポンプ。
【請求項2】
前記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれる前記第2の体積に等しい体積が、前記通路から前記出口を介して引き戻される液体を含んでいる第4の体積をさらに含んでいる、請求項1に記載のポンプ。
【請求項3】
前記第3の体積が、前記通路から前記出口を介して引き戻される大気を含んでいる、請求項2に記載のポンプ。
【請求項4】
前記第3の体積が、前記外側ディスクを通過して前記外側チャンバー内を内向きに引き込まれる大気をさらに含んでいる、請求項3に記載のポンプ。
【請求項5】
前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれる前記第2の体積が、前記中間ディスクを通過して外向き方向に移動する前記体積と、前記通路から前記出口を介して引き戻される大気で構成される前記第3の体積と、前記通路から前記出口を介して引き戻される液体で構成される第4の体積とを含んでいる、請求項1に記載のポンプ。
【請求項6】
前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれる前記第2の体積が、前記中間ディスクを通過して外向き方向に移動する前記体積と、前記通路から前記出口を介して引き戻される大気で構成される前記第3の体積と、前記通路から前記出口を介して引き戻される液体で構成される第4の体積とで構成されている、請求項1に記載のポンプ。
【請求項7】
前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれる前記第2の体積が、前記中間ディスクを通過して外向き方向に移動する前記体積と、前記通路から前記出口を介して引き戻される大気及び前記外側ディスクを通過して前記外側チャンバー内を内向きに前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれる大気で構成される前記第3の体積と、前記通路から前記出口を介して引き戻される液体で構成される第4の体積とで構成される、請求項1又は7に記載のポンプ。
【請求項8】
前記中間ディスクと前記外側封止ディスクとの間へと引き込まれる大気の少なくとも一部が、前記出口、通路、及び入り口を介して引き込まれる、請求項1に記載のポンプ。
【請求項9】
前記外側ディスクが、周囲を囲んでいる前記外側チャンバーのチャンバー壁に係合して、前記ピストン形成要素が引き込み位置と延伸位置との間を内向き及び外向きにスライドするときに実質的に流体を通すことができない封止を形成し、
前記中間ディスクと前記外側封止ディスクとの間へと引き込まれる大気のすべてが、前記出口、通路、及び入り口を介して引き込まれる、請求項1〜8のいずれかに記載のポンプ。
【請求項10】
前記外側ディスクが、周囲を囲んでいる前記内側チャンバーのチャンバー壁の付近に弾性変形可能な縁部を有しており、
前記外側ディスクが弾性変形可能なために前記外側チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、空気が前記外側チャンバー内で外側ディスクを内向き方向に通過して流れることができ、
前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれる大気の少なくとも一部が、前記外側ディスクを通過して前記外側チャンバー内を内向きに引き込まれる、請求項1〜9のいずれかに記載のポンプ。
【請求項11】
液体及び空気が同時に通過するときに泡を発生させるべく通過する流体に乱流を発生させるための多孔質部材、並びに、液体及び空気が同時に通過するときに液体を少なくとも部分的に霧化させるためのノズル部材から選択されるオリフィス部材を、前記入り口と前記出口との間において前記通路に備えている、請求項1〜10のいずれかに記載のポンプ。
【請求項12】
引き込み位置と延伸位置との間のピストン形成要素の移動の各ストロークの全体にわたって、前記外側ディスクが、周囲を囲んでいる前記外側チャンバーのチャンバー壁に係合して、外向き方向に外側ディスクを通過する外側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止する、請求項1〜11のいずれかに記載のポンプ。
【請求項13】
引き込み位置と延伸位置との間のピストン形成要素の移動の各ストロークの全体にわたって、前記中間ディスクが、周囲を囲んでいる前記中間チャンバーのチャンバー壁に係合して、内向き方向に中間ディスクを通過する中間チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止する、請求項12に記載のポンプ。
【請求項14】
引き込み位置と延伸位置との間のピストン形成要素の移動の各ストロークの全体にわたって、前記内側ディスクが、周囲を囲んでいる前記内側チャンバーのチャンバー壁に係合して、内向き方向に内側ディスクを通過する内側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止する、請求項12又は13に記載のポンプ。
【請求項15】
引き込み位置と引き込み位置と延伸位置との間である第1の中間位置との間のピストン形成要素の移動の各ストロークの全体にわたって、前記内側ディスクが、周囲を囲んでいる前記内側チャンバーのチャンバー壁に係合して、内向き方向に内側ディスクを通過する内側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記第1の中間位置と延伸位置との間のピストン形成要素の移動においては、前記内側可撓性ディスクが、内向き方向に内側ディスクを通過する内側チャンバー内の流体の流れを阻止しない、請求項12、13、又は14に記載のポンプ。
【請求項16】
引き込み位置と、引き込み位置と延伸位置との間である第2の中間位置との間のピストン形成要素の移動において、前記中間ディスクが、周囲を囲んでいる前記中間チャンバーのチャンバー壁に係合して、内向き方向に中間ディスクを通過する中間チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記第2の中間位置と延伸位置との間のピストン形成要素の移動においては、前記中間ディスクが、内向き方向に中間ディスクを通過する内側チャンバー内の流体の流れを阻止しない、請求項12、13、14、又は15に記載のポンプ。
【請求項17】
前記第1の中間位置が、前記第2の中間位置と同じである、請求項16に記載のポンプ。
【請求項18】
ポンプの任意の構成についてピストン形成要素のインデキシング位置が、ピストン形成要素が引き込み位置にあるときのピストン・チャンバー形成部材に対するピストン形成要素の軸方向の相対位置として定められ、このインデキシング位置から延伸位置まで、ピストン形成要素が各ストロークにおいてピストン・チャンバー形成部材に対して移動し、次いでインデキシング位置まで戻り、
ポンプが、ピストン形成要素が第1のインデキシング位置を有する第1のインデキシング構成をとるとき、引き込み位置と延伸位置との間のピストン・チャンバー形成部材の固定の長さのストロークにおいて、前記第1の体積が、各ストロークにおいて第1の量に等しく、
ポンプが、ピストン形成要素がそれぞれの異なるインデキシング位置を有する他のインデキシング構成をとるとき、ピストン・チャンバー形成部材の同じ固定の長さのストロークにおいて、種々の構成のそれぞれにおけるそれぞれの前記第1の体積が、ストロークのうちで内側ディスクが内側チャンバーに係合して内向きに通過する流体の流れを阻止する部分の相対割合に鑑みた種々の量に等しくなる、請求項1〜17のいずれかに記載のポンプ。
【請求項19】
前記第1の体積を変更すべくピストン形成要素のインデキシング位置を変化させるためのインデキシング調節機構を備えている、請求項18に記載のポンプ。
【請求項20】
内側チャンバーの外側端が、中間チャンバーの外側端へと開いている環状の段部を有しており、
外側チャンバーの内側端が、中間チャンバーの外側端へと開いている環状の段部を有している、請求項1〜19のいずれかに記載のポンプ。
【請求項21】
ピストン・チャンバー形成部材及びピストン形成要素のそれぞれが、中心軸の周囲に同軸に配置された略円形の断面であり、この中心軸に沿ってピストン形成要素及びピストン・チャンバー形成部材がお互いに対してスライド可能である、請求項1〜20のいずれかに記載のポンプ。
【請求項22】
内側チャンバーが中間チャンバーの上方にあり、
中間チャンバーが外側チャンバーの上方にあり、
内側チャンバーの内側端が、内側チャンバーの外側端よりも上方にあり、
中間チャンバーの内側端が、中間チャンバーの外側端よりも上方にあり、
外側チャンバーの内側端が、外側チャンバーの外側端よりも上方にある、
請求項1〜21のいずれかに記載のポンプ。
【請求項23】
リザーバが内側チャンバーの上方にある、請求項22に記載のポンプ。
【請求項24】
空気ポンプ・チャンバーと空気ポンプ・チャンバー内をスライド可能な空気ポンプ・ディスクとを有している空気ポンプ機構を備えており、
空気ポンプ・チャンバー及び空気ポンプ・ディスクの一方が、前記ピストン・チャンバー形成部材に保持され、他方が、前記ピストン形成要素に保持されており、
空気ポンプ・チャンバー及び空気ポンプ・ディスクが、前記中央通路へと開いている可変の体積の区画を形成し、前記ピストン形成要素が延伸位置に向かって外向きに移動するときにこの閉じた区画へと空気を引き込み、前記ピストン形成要素が引き込み位置に向かって内向きに移動するときに前記出口から空気を押し出すように相互作用する、請求項1〜23のいずれかに記載のポンプ。
【請求項25】
ピストン・チャンバー形成部材が、円筒形の空気ポンプ・チャンバーを、内側チャンバーと同軸に内側チャンバーの内側に配置して有しており、
空気ポンプ・チャンバーが、直径、チャンバー壁、閉じた内側端、及び開いた外側端を有しており、
ピストン形成要素のステムが、空気ポンプ・チャンバーの外側端を介して空気ポンプ・チャンバー内へと軸方向に延びており、
空気ポンプ・ディスクが、ステム上でステムから半径方向外側に延びており、
空気ポンプ・ディスクが、ピストン形成要素が延伸位置と引き込み位置との間のスライドの際にとるすべての位置において、空気ポンプ・チャンバーのチャンバー壁に係合して内向き及び外向きに通過する流体の流れを阻止する状態で、空気ポンプ・チャンバー内に収容されており、
前記中央通路の内側端が、空気ポンプ・ディスクよりも内側で空気ポンプ・チャンバーへと開いており、
空気ポンプ・チャンバー及び空気ポンプ・ディスクが、前記中央通路の前記内側端を介してのみ開いている可変の体積の閉じた区画を形成しており、
ピストン形成要素のスライド時、空気ポンプ・ディスクの相対移動が、ピストン形成要素が延伸位置に向かって外向きにスライドするときは前記中央通路から前記閉じた区画へと流体が引き込まれ、ピストン形成要素が引き込み位置に向かって内向きにスライドするときは前記閉じた区画から前記中央通路を介して流体が押し出されるように、前記閉じた区画の体積を変化させる、請求項1〜23のいずれか一項に記載のポンプ。
【請求項26】
内側チャンバーが中間チャンバーの上方にあり、
中間チャンバーが外側チャンバーの上方にあり、
空気ポンプ・チャンバーが、内側チャンバーの上方に配置され、
内側チャンバーの内側端が、内側チャンバーの外側端よりも上方にあり、
中間チャンバーの内側端が、中間チャンバーの外側端よりも上方にあり、
外側チャンバーの内側端が、外側チャンバーの外側端よりも上方にある、
請求項25に記載のポンプ。
【請求項27】
リザーバが内側チャンバーの上方にある、請求項26に記載のポンプ。
【請求項28】
前記ピストン形成要素の断面が、略円柱形であり、
内側ディスクが、円形であって、弾性変形可能な縁部を、周囲を囲む内側チャンバーのチャンバー壁の付近に有しており、
中間ディスクが、円形であって、弾性変形可能な縁部を、周囲を囲む中間チャンバーのチャンバー壁の付近に有しており、
外側ディスクが円形である、
請求項1〜27のいずれかに記載のポンプ。
【請求項29】
外側ディスクの直径が、内側ディスクの直径よりも大きい、請求項28に記載のポンプ。
【請求項30】
リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
・内側円筒チャンバー、中間円筒チャンバー及び外側円筒チャンバーを有しており、
これら内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーがそれぞれ、直径、チャンバー壁、内側端及び外側端を有するピストン・チャンバー形成部材であって、
内側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
外側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーが、同軸であって、内側チャンバーの外側端が中間チャンバーの内側端へと開くとともに、中間チャンバーの外側端が外側チャンバーの内側端へと開いており、
内側チャンバーの内側端がリザーバに連通していて流体が通過できる
ピストン・チャンバー形成部材、
・前記ピストン・チャンバー形成手段内に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を内向き及び外向きに軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、この中空ステムが、内側端において閉じている中央通路及び外側端の付近に位置する出口を有している
ピストン形成要素、
・前記ステムから半径方向外側へと延びる内側ディスクであって、内側チャンバーのチャンバー壁に係合するように構成されている内側ディスク、
・前記内側ディスクから軸方向外側に離間した位置で前記ステムから半径方向外側へと延びる中間ディスクであって、外側チャンバーのチャンバー壁に係合するように構成されている中間ディスク、
・前記中間ディスクから軸方向外側に離間した位置で前記ステムから半径方向外側へと延びる外側ディスクであって、外側チャンバーのチャンバー壁に係合している外側ディスク、及び
・前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間で前記ステム上に位置し、前記通路に連通している入り口
を有しており、
前記ピストン形成要素が、前記内側ディスクを前記内側チャンバーに、前記中間ディスクを前記中間チャンバーに、前記外側ディスクを前記外側チャンバーに位置させつつ、往復の軸方向の内向き及び外向きの移動を行うように前記ピストン・チャンバー形成手段内にスライド可能に収容され、
前記内側ディスクが、この内側ディスクを内向き方向に通過しようとする内側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記中間ディスクが、この中間ディスクを内向き方向に通過しようとする中間チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記外側封止ディスクが、この外側封止ディスクを外向き方向に通過しようとする外側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記内側ディスクが弾性変形可能なために内側チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、流体が内側チャンバー内で内側ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
前記中間ディスクが弾性変形可能なために中間チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、流体が中間チャンバー内で中間ディスクを外向き方向に通過して流れることができるポンプ。
【請求項31】
リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
・内側円筒チャンバー、中間円筒チャンバー及び外側円筒チャンバーを有しており、
これら内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーがそれぞれ、直径、チャンバー壁、内側端及び外側端を有するピストン・チャンバー形成部材であって、
内側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
外側チャンバーの直径が中間チャンバーの直径よりも大きく、
内側チャンバー、中間チャンバー及び外側チャンバーが、同軸であって、内側チャンバーの外側端が中間チャンバーの内側端へと開くとともに、中間チャンバーの外側端が外側チャンバーの内側端へと開いており、
内側チャンバーの内側端がリザーバに連通していて流体が通過できる
ピストン・チャンバー形成部材、
・前記ピストン・チャンバー形成手段内に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を内向き及び外向きに軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、この中空ステムが、内側端において閉じている中央通路及び外側端の付近に位置する出口を有している
ピストン形成要素、
・前記ステムから半径方向外側へと延びる内側ディスクであって、内側チャンバーのチャンバー壁に係合するように構成されている内側ディスク、
・前記内側ディスクから軸方向外側に離間した位置で前記ステムから半径方向外側へと延びる外側ディスクであって、外側チャンバーのチャンバー壁に係合している外側ディスク、
・前記ピストン・チャンバー形成部材に保持され、中間チャンバーのチャンバー壁から半径方向内側へと延びる中間ディスクであって、前記内側ディスク及び前記外側ディスクの中間で前記ステムに係合するように構成されている中間ディスク、及び
・前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間で前記ステム上に位置し、前記通路に連通している入り口
を有しており、
前記ピストン形成要素が、前記内側ディスクを前記内側チャンバーに、前記外側ディスクを前記外側チャンバーに位置させつつ、往復の軸方向の内向き及び外向きの移動を行うように前記ピストン・チャンバー形成手段内にスライド可能に収容され、
前記内側ディスクが、この内側ディスクを内向き方向に通過しようとする内側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記中間ディスクが、この中間ディスクを内向き方向に通過しようとする中間チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記外側ディスクが、この外側封止ディスクを外向き方向に通過しようとする外側チャンバー内の流体の流れを実質的に阻止し、
前記内側ディスクが弾性変形可能なために内側チャンバーのチャンバー壁から離れることができるので、流体が内側チャンバー内で内側ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
前記中間ディスクが弾性変形可能なために前記ステムから離れることができるので、流体が中間チャンバー内で中間ディスクを外向き方向に通過して流れることができ、
(a)前記ピストン形成要素が延伸位置から引き込み位置へと移動するときに、第1の体積に等しくかつリザーバからの液体からなる体積が、前記内側ディスクを外向き方向に通過して前記内側ディスクと前記中間ディスクとの間に移動するとともに、第1の体積よりも大きい第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間から前記入り口及び通路を通って移動して前記出口から出、
(b)前記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、前記第1の体積に等しくかつ液体を含んでいる体積が、前記中間ディスクを外向き方向に通過して前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間に移動するとともに、前記第2の体積に等しくかつ液体及び空気の両者を含んでいる体積が、前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれ、
前記ピストン形成要素が引き込み位置から延伸位置へと移動するときに、前記中間ディスクと前記外側ディスクとの間へと引き込まれる前記第2の体積に等しい体積が、前記中間ディスクを外向き方向に通過して移動する液体を含んでいる前記第1の体積に等しい体積と、大気中の空気を含んでいる第3の体積とを含んでいるポンプ。
【請求項32】
リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
・ピストン・チャンバー形成部材、
・前記ピストン・チャンバー形成手段内に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を内向き及び外向きに軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、この中空ステムが、内側端を有する中央通路と、外側端の付近に位置し、前記ピストン・チャンバー形成部材の外へと延び、液体の送出を行う出口とを有している
ピストン形成要素、及び
・前記ピストン形成要素と前記ピストン・チャンバー形成部材との間で前記ステムの周囲に環状に形成された少なくとも1つの環状チャンバーであって、引き込み位置と延伸位置との間を前記ピストン形成要素がスライドして往復する際に、リザーバからこの環状チャンバー内への液体の移動が制御され、かつ、この環状チャンバー内の液体が前記出口へ送出される少なくとも1つの環状チャンバー
を有しており、
前記ピストン形成要素が、前記ステムから内向きに延びて前記ピストン・チャンバー形成部材と協働して前記通路の内側端へと開いているベローズ・チャンバーを形成するベローズ部材を有しており、
前記ベローズ部材は折り畳むことができ、そのため、引き込み位置と延伸位置との間を前記ピストン形成要素がスライドして往復する際にベローズ・チャンバーの体積を増減させることができるため、前記出口を通って前記通路を介してベローズ・チャンバーへと流体を引き込むこと、及び、ベローズ・チャンバー内の流体を前記通路を介して前記出口から放出することができることを特徴とするポンプ。
【請求項33】
前記ベローズ部材が、ピストン形成要素が延伸位置に向かって移動するときにベローズ・チャンバーの体積を増加させ、ピストン形成要素が引き込み位置に向かって移動するときにベローズ・チャンバーの体積を減少させる折り畳める側壁を有している、請求項32に記載のポンプ。
【請求項34】
前記環状チャンバーが、リザーバからの液体の流れをもたらす一方向入り口バルブ機構、及び環状チャンバー内の液体を前記出口へと送出するための一方向出口機構を有している、請求項32又は33に記載のポンプ。
【請求項35】
前記ベローズ部材が、前記ステムから前記ピストン・チャンバー形成部材に係合する前記ベローズ部材の内側端まで内向きに延びており、弾性的に変形可能であって、前記ピストン形成要素を引き込み位置及び延伸位置の一方をとるようにバイアスしている、請求項32、33、又は34に記載のポンプ。
【請求項36】
前記ベローズ部材が、前記ステムから、ベローズ・チャンバーの内側端を閉じるべく前記ピストン・チャンバー形成部材に気密に係合する前記ベローズ部材の内側端まで内向きに延びている、請求項32〜35のいずれかに記載のポンプ。
【請求項37】
前記ピストン形成要素が、前記ステムを有しており、前記ピストン・ベローズ部材が、射出成型によるプラスチックの一体の部材として形成されている、請求項32〜36のいずれかに記載のポンプ。
【請求項38】
ピストン形成要素が、外側ピストン部材及び内側ピストン部材を備えており、
前記外側ピストン部材が、中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、このステムが、開いた内側端及び開いた外側端を備える中央通路を有しており、
前記内側ピストン部材が、中央を軸方向に延びる中空ステムを有しており、このステムが、内側端及び開いた外側端を備える中央通路を有しており、
前記外側ピストン部材及び内側ピストン部材が、管状の内側ピストン部材の外側端を外側ピストン部材の開いた内側端へと延伸させつつ、一体に固定されており、
[A](a)前記外側ピストン部材が前記ベローズ部材を、前記ステムから前記ピストン・チャンバー形成部材に係合する前記ベローズ部材の内側端まで内向きに延伸させて有し、又は(b)前記内側ピストン部材が前記ベローズ部材を、前記ステムから前記ピストン・チャンバー形成部材に係合する前記ベローズ部材の内側端まで内向きに延伸させて有しており、あるいは
[B]前記外側ピストン部材が第1の前記ベローズ部材を、前記ステムから前記ピストン・チャンバー形成部材に係合する前記ベローズ部材の内側端まで内向きに延伸させて有するとともに、前記内側ピストン部材が第2の前記ベローズ部材を、前記ステムから前記ピストン・チャンバー形成部材に係合する前記ベローズ部材の内側端まで内向きに延伸させて有している、
請求項32〜37のいずれかに記載のポンプ。
【請求項39】
外側ピストン部材の中央通路が、内側ピストン部材の中央通路に連通している請求項32〜38のいずれか一項に記載のポンプ。
【請求項40】
異なる直径の段付きの同軸チャンバーを備えているポンプ及び重力送り定量ポンプから選択されるポンプ機構が、ピストン形成要素とピストン・チャンバー形成部材との間で前記ステムの周囲に環状に形成され、引き込み位置と延伸位置との間を前記ピストン形成要素がスライドして往復する際に、リザーバから環状チャンバーへの液体の移動が制御され、かつ、環状チャンバー内の液体が前記出口へ送出される、請求項32に記載のポンプ。
【請求項41】
ベローズ・チャンバーが、前記環状のチャンバーを形成している、請求項32に記載のポンプ。
【請求項42】
ベローズ・チャンバーが、前記環状のチャンバーに加えて形成されている請求項32に記載のポンプ。
【請求項43】
ベローズ・チャンバーが、前記環状チャンバーに連通している、請求項42に記載のポンプ。
【請求項44】
泡発生器が前記出口の上流に配置され、空気及び液体が同時に通過するときに泡を生成する、請求項32に記載のポンプ。
【請求項45】
リザーバから液体を送出するためのポンプであって、
・ピストン・チャンバー形成部材、
・前記ピストン・チャンバー形成手段内に或る軸の周囲に同軸かつ軸方向にスライド可能に収容され、内寄りの引き込み位置と外寄りの延伸位置との間を内向き及び外向きに軸方向にスライド可能なピストン形成要素であって、
中央を軸方向に延びるステムを有しており、このステムが、内側端を有する中央通路と、外側端の付近に位置し、前記ピストン・チャンバー形成部材の外へと延び、液体の送出を行う出口とを有している
ピストン形成要素、
・前記ピストン形成要素と前記ピストン・チャンバー形成部材との間で前記ステムの周囲に環状に形成された少なくとも1つの環状チャンバーであって、引き込み位置と延伸位置との間を前記ピストン形成要素がスライドして往復する際に、リザーバからこの環状チャンバー内への液体の移動が制御され、かつ、この環状チャンバー内の液体が前記出口へ送出される少なくとも1つの環状チャンバー、及び
・前記ピストン形成要素のステムの内側端から内向きに延びるばね部材であって、ばねの内側端から前記ピストン・チャンバー形成部材の内側端へと接続されるばねの外側端までが前記ピストン形成要素に対して同軸であるばね部材
を有しており、
前記ばね部材が、延伸位置から引き込み位置へと前記ピストン形成要素がスライドして往復する際に軸方向に圧縮され、かつ、前記ピストン形成要素を引き込み位置から延伸位置に向かって軸方向に押すという固有のバイアスを有しているポンプ。
【請求項46】
ばね部材が、前記軸を中心として内側の第1の端部から外側の第2の端部まで延びるばねを有しており、
前記ばねが、第1の端部と第2の端部とが前記軸方向に離れた延伸位置をとるよう、固有のバイアスを有しており、
前記ばねは回転体の形状の壁を有し、この回転体は、前記軸の周りを回転し、かつ、中央空洞を内側に有するものであり、
前記ばねの第2の端部が、前記ピストン形成要素のステムの内側端に固定に接続され、
前記ばねの第1の端部が、前記ピストン・チャンバー形成部材の内側端に固定に接続されている、
請求項45に記載のポンプ。
【請求項47】
ばね部材が、ばね及びばねハウジングを有しており、
前記ばねが、前記軸の周りを内側の第1の端部から外側の第2の端部まで延びており、
前記ばねが、第1の端部と第2の端部とが前記軸方向に離れた延伸位置をとるよう、固有のバイアスを有しており、
前記ばねは回転体の形状の壁を有し、この回転体は、前記軸の周りを回転し、かつ、中央空洞を内側に有するものであり、
前記ばねが、ばねの周囲に同軸に位置する前記ばねハウジングの内側に配置されており、
前記ばねハウジングが、内側の第1の端部及び外側の第2の端部を有する側壁を有しており、
前記側壁が、ばねの壁の半径方向外側に、ばねの壁の周囲を巡って配置されており、
前記ばねの第1の端部が、前記ハウジングの側壁の第1の端部へと固定に接続され、前記ハウジングの側壁が、前記ばねの第1の端部から外向きに、前記ばねの周囲を同軸に軸方向に延びており、
前記ばねの第2の端部が、前記ピストン形成要素のステムの内側端に固定に接続され、
前記ばねハウジングの第2の端部が、前記ピストン・チャンバー形成部材の内側端に固定に接続されている、
請求項45に記載のポンプ。
【請求項48】
前記ばねの壁が、ばねの第1の端部において開いており、ばねの第2の端部において実質的に閉じられている、請求項46又は47に記載のポンプ。
【請求項49】
非バイアスの延伸位置にあるとき、前記ばねの壁が、第1の端部において最大の直径を有し、第2の端部において最小の直径を有している、請求項46、47、又は48に記載のポンプ。
【請求項50】
複数の開口が前記壁を貫いており、これらの開口が互いに対して周方向及び軸方向に対称に配置されている請求項46、47、48、又は49に記載のポンプ。
【請求項51】
前記環状チャンバーが、リザーバからの液体の流れをもたらす一方向入り口バルブ機構、及び環状チャンバー内の液体を前記出口へと送出するための一方向出口機構を有している、請求項45〜50のいずれかに記載のポンプ。
【請求項52】
前記ピストン形成要素と前記ピストン・チャンバー形成部材との間で前記ステムの周囲に環状に形成された異なる直径を有する段付きの同軸チャンバーを備えており、引き込み位置と延伸位置との間を前記ピストン形成要素がスライドして往復する際に、リザーバから環状チャンバーへの液体の移動が制御され、かつ、環状チャンバー内の液体が前記出口へ送出される、請求項45〜51のいずれかに記載のポンプ。
【請求項53】
泡発生器が前記出口の上流に配置され、空気及び液体が同時に通過するときに泡を生成する、請求項45〜52のいずれかに記載のポンプ。
【請求項54】
前記ばねの壁が、第2の端部に中心を有しているドーム部へと融合するように第1の端部から第2の端部に向かって内側へと先細りである円錐台部を有しており、この円錐台部が、第1の端部に向かって外側へと開いている、請求項50に記載の請求項。
【請求項55】
延伸位置から引き込み位置への変形において軸方向に向けられた力のもとで圧縮されるとき、側壁の円錐台部が、半径方向外側へと撓み、ドーム部が、ドーム部の外表面の凸の程度が小さくなるように撓む、請求項54に記載のばね。
【請求項56】
前記複数の開口が、互いに正対するとともに、前記軸の周方向及び長手方向について前記軸に関して対称である側壁を貫く2つの開口で構成され、
それぞれの開口が、開口の中央を通過しかつ前記軸を含んでいる中央面を中心として対称であり、
各開口の周方向の広がりが、第2の端部からの距離とともに増加しており、
各開口が、前記中央面に直交する平面の前記壁との交差に位置している、
請求項50に記載のばね。
【請求項57】
壁が、実質的に一定の厚さを有しており、あるいは表面上の任意の隣接2点の間の勾配が1%〜10%の間を超えないように緩やかに変化する厚さを有している、請求項56に記載のばね。
【請求項58】
長手軸の周りを第1の端部から第2の端部まで延びているばね部材であって、
前記ばねが、第1の端部と第2の端部とが前記軸方向に離れた延伸位置をとるよう、固有のバイアスを有しており、
前記ばねは前記軸に平行に加えられた力で圧縮されると圧縮位置をとり、この圧縮位置では、弾性力により前記ばねの第1及び第2の端部が互いから離れた延伸位置をとろうとし、
前記ばね部材は回転体の形状の壁を有し、この回転体は、前記軸の周りを回転し、かつ、第1の端部が開いていて第2の端部が実質的に閉じた中央空洞を内側に有するものであり、
非バイアスの延伸位置にあるとき、前記壁が、第1の端部において最大の直径を有し、第2の端部において最小の直径を有しており、
複数の開口が前記壁を貫いており、これらの開口が互いに対して周方向及び軸方向に対称に配置されているばね部材。
【請求項59】
前記複数の開口が、互いに正対するとともに、前記軸の周方向及び長手方向について前記軸に関して対称である側壁を貫く2つの開口で構成されている、請求項58に記載のばね。
【請求項60】
射出成型によってプラスチック材料から一体の部材として形成されている、請求項58又は59に記載のばね。
【請求項61】
前記壁が、第1の端部から内側に向かって先細りになっている円錐台部を有している請求項58に記載の請求項。
【請求項62】
前記壁が、第2の端部に中心を有しているドーム部を有しており、このドームが、第1の端部に向かって外側へと開いている、請求項58に記載のばね。
【請求項63】
前記壁が、第2の端部に中心を有しているドーム部へと融合するように第1の端部から第2の端部に向かって内側へと先細りである円錐台部を有しており、この円錐台部が、第1の端部に向かって外側へと開いている、請求項58に記載の請求項。
【請求項64】
延伸位置から引き込み位置への変形において軸方向に向けられた力のもとで圧縮されるとき、側壁の円錐台部が、半径方向外側へと撓み、ドーム部が、ドーム部の外表面の凸の程度が小さくなるように撓む、請求項63に記載のばね。
【請求項65】
前記複数の開口が、互いに正対するとともに、前記軸の周方向及び長手方向について前記軸に関して対称である側壁を貫く2つの開口で構成され、
それぞれの開口が、開口の中央を通過しかつ前記軸を含んでいる中央面を中心として対称である、請求項63に記載のばね。
【請求項66】
各開口の周方向の広がりが、第2の端部からの距離とともに増加している、請求項63に記載のばね。
【請求項67】
各開口が、前記中央面に直交する平面の前記壁との交差に位置している、請求項65に記載のばね。
【請求項68】
前記壁が、実質的に一定の厚さを有している、請求項67に記載のばね。
【請求項69】
前記壁が、実質的に一定の厚さを有しており、あるいは表面上の任意の隣接2点の間の勾配が0.1%〜10%の間を超えないように緩やかに変化する厚さを有している、請求項67に記載のばね。
【請求項70】
第1の端部において前記壁から半径方向外側へと延びている環状フランジを備えている、請求項63に記載のばね。
【請求項71】
第1の端部に係合のための係合部材が設けられており、この係合部材が、
・前記軸と同軸に第1の端部から離れるように前記第2の端部から、前記ドーム部の中央から延びている管状の係合部材、及び
・前記軸と同軸であって、第1の端部に向かって前記壁へと延びている前記ドーム部の中央の開口
から選択される、請求項65に記載のばね。
【請求項72】
前記ばねが内部に配置されるばねハウジングを、前記ばねの周囲に同軸に配置して備えており、
前記ばねハウジングが、第1の端部及び第2の端部を有する側壁を有しており、前記側壁が、ばねの壁の半径方向外側に、ばねの壁の周囲を巡って配置されており、
前記ばねの第1の端部が、前記ハウジングの側壁の第1の端部へと接続され、前記ハウジングの側壁が、前記ばねの第1の端部から軸方向に、前記ばねの周囲を同軸に前記ばねの第2の端部に向かって延びている、請求項58に記載のばね。
【請求項73】
前記ばねの第2の端部が、第1の可動部材へと接続されるように構成されており、
前記ハウジングの第2の端部が、前記軸に沿って互いに対して往復のスライド移動を行うように軸方向にスライド可能に組み合わせられた第2の可動部材へと接続されるように構成されており、
前記ばねが、前記第1及び第2の部材を、前記ばねの延伸位置に対応する所望の位置へとバイアスする、請求項72に記載のばね。
【請求項74】
延伸位置から引き込み位置への前記ばねの変形において、前記ハウジングの側壁が、前記軸に対する前記ばねの同軸の維持を助けるために、半径方向外側へと通過しようとする前記ばねの側壁の変形を阻止するように前記ばねの壁の半径方向外側に配置されている、請求項72に記載のばね。
【請求項75】
前記ばね及び前記ハウジングが、射出成型によってプラスチック材料から一体の部材として形成されている、請求項72に記載のばね。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【公表番号】特表2008−537050(P2008−537050A)
【公表日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−506892(P2008−506892)
【出願日】平成18年4月12日(2006.4.12)
【国際出願番号】PCT/CA2006/000557
【国際公開番号】WO2006/110992
【国際公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(504245664)ゴトーチ. コム インク. (11)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月12日(2006.4.12)
【国際出願番号】PCT/CA2006/000557
【国際公開番号】WO2006/110992
【国際公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(504245664)ゴトーチ. コム インク. (11)
【Fターム(参考)】
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