説明

殺菌機能を有する炭酸泉生成方法および装置

【課題】欲しい時に高濃度炭酸泉を生成でき、それ以外の時はポンプの回転数を落としてバイパス管路により浴槽水を循環することにより、省エネおよび省騒音であると共に、24時間適温に保たれたクリーンな風呂を提供する。
【解決手段】 ポンプ3により浴槽水や足浴槽水を炭酸ガスが圧力充填された圧力容器12に噴射送水し、炭酸ガスを効率よく溶解して炭酸泉を生成して浴槽や足浴槽に戻す循環を行うと共に、循環管路の途中で次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液などの殺菌剤を定期的に添加することにより、本来アルカリ性である殺菌剤が炭酸ガスの作用により浴槽水や足浴槽水と共に弱酸性になって、低濃度でも十分な殺菌効果を得ることが出来る。さらに、循環管路に簡単なフィルター2とヒーター4を設けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽や足浴槽の温水を過熱、保温、ろ過などを行う循環管路において、炭酸ガスを溶け込ませて前記浴槽水や足浴槽水中の炭酸ガス溶存濃度を高め、極めて高濃度の人工炭酸泉を生成する技術に関するものである。
【0002】
本発明は炭酸ガスを充填した圧力容器内に浴槽水や足浴槽水を噴射および/又は散水して、浴槽水や足浴槽水中の溶存炭酸ガス濃度を高めて、天然の炭酸泉と同等かそれ以上の治療効果を有する人工炭酸泉を生成することができる技術に関するものである。
【0003】
また、特に家庭用の24時間風呂や足浴装置に適した人口炭酸泉装置の技術に関するもので、高濃度の炭酸濃度を実現すると共に、浴槽や足浴槽の温水の効果的な殺菌方法も併せ持つ方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0004】
従来から、さまざまな名称の家庭用炭酸泉浴用剤の投入により得られる炭酸泉が知られているが、これらは重炭酸ナトリウムに有機酸を混合して加熱水中で炭酸ガスを生成させるものであった。また、炭酸ガス入り飲料の生成技術としては、古くから冷却した水の中に炭酸ガスを吹き込む形の高濃度炭酸水生成方法が知られていた。
また、炭酸水生成方法で別の生成方法としては炭酸ガス空間に散水して炭酸ガスを溶け込ませ、飲料用の炭酸水を生成する方法などが知られていた。
【0005】
人体の皮膚は、冷水に触れたときに体温の低下を防ぐために毛細血管の収縮が起こり、皮膚近傍での血流が減少する。これに対して、適度な温度の炭酸ガス含有加熱水に肌が接すると、皮膚の下に炭酸ガスが浸透して酸素欠乏状態になり、この酸素欠乏状態の信号を受けた毛細血管は大量の血液を流せるように毛細血管の入口を開き、この結果、皮膚近傍の血流が増大し、皮膚の紅潮現象となって現れる。このメカニズムが、炭酸含有加熱水の浴用効果と考えられている。ここに、温泉として適温である40〜42℃程度の温度での炭酸ガスの飽和溶存濃度は約1000ppmである。
【0006】
炭酸泉は、保温効果に優れた皮膚に優しい温泉として世界的に知られている。このことだけでなく、高濃度の炭酸含有加熱水は治療効果があると認識され始めている。例えば、糖尿病患者に多く見られるように、例えば足のキズが悪化して壊死状態になり、このため足の切断手術が必要になる事例が世界的に増加しているが、このような事例に対して高濃度炭酸含有加熱水に入浴する治療方法が効果的であると考えられている。
【0007】
日本特開平7−313855号は、ガス透過性中空糸を使った炭酸泉生成装置を提案している。この炭酸泉生成装置は、中空糸を収容した炭酸ガス溶解器と浴槽とが循環管路で連結され、ポンプで浴槽から汲み上げた温水を炭酸ガス溶解器の中に供給し、炭酸ガス溶解器で炭酸ガスを溶解させて高濃度の炭酸泉を生成して、これを浴槽に供給するようになっている。
【0008】
また、この炭酸泉生成装置は、浴槽内に設置した濃度センサーを有し、この濃度センサーで浴槽内の炭酸泉の炭酸ガス濃度を検知して、炭酸ガス溶解器に供給する炭酸ガスの流量を制御することを提案している。この炭酸泉生成装置は、温水に含まれる汚濁物によって中空糸の機能が阻害され易いという問題があり、初期性能を維持するには高頻度のメンテナンスが必要となるという欠点がある。
【0009】
特開平11−192421号公報は他の形式の炭酸泉生成装置を提案している。この炭酸泉生成装置は、圧力タンク内に温水を収容し、この圧力タンク内で、圧力下で炭酸ガスをバブリングすることにより温水に炭酸ガスを溶解させて炭酸泉を生成し、所定時間が経過したら炭酸泉を後段のガス分離器に送って大気圧まで減圧すると共に炭酸泉から出た炭酸ガスを回収し、所定時間が経過したら、炭酸泉をガス分離器から浴槽に供給するようになっている。
【0010】
この特開平11−192421号公報に開示の炭酸泉生成装置はいわゆるバッチ式であり、圧力タンクに所定量の温水を投入した後に炭酸泉を生成する工程を実行し、次いで、この圧力タンクから炭酸泉を取り出して圧力タンクを空にし、その後、空の圧力タンクの中に温水を供給して、再び炭酸泉を生成する工程を実行するというものであり、このことから、炭酸泉を連続的に生成することができない。
【0011】
特開平6−269483号公報は他の形式の炭酸泉生成装置を提案している。この炭酸泉生成装置は、浴槽から温水を取り出す管路に炭酸ガスを供給して温水と炭酸ガスとを合流させた後にポンプの吸い込み口からポンプ内に入れ、このポンプで炭酸ガスと温水とを混合させて炭酸ガスを温水に溶解させて炭酸泉を生成し、ポンプから送り出される炭酸泉をタンクに供給して、このタンクで未溶解の炭酸ガスを回収した後にタンクの底から炭酸泉を浴槽に戻す構成を採用している。
【0012】
また、この炭酸泉生成装置は、タンクと浴槽との間の配管に絞りが設けられ、タンク内の炭酸ガスの増加に伴ってタンク内の炭酸泉の水位が低下すると電磁弁を開いてタンクから炭酸ガスを排出し、タンク内の炭酸泉の水位が増加すると電磁弁を閉じる制御が行われる。
【0013】
この特開平6−269483号公報に開示の炭酸泉生成装置は、ポンプの攪拌作用により炭酸ガスを温水に溶解させることを主眼にしており、汎用のポンプを採用したときには、これにより生成できる炭酸泉の溶存炭酸ガス濃度を高濃度にすることは難しい。すなわち、高濃度の炭酸泉を生成しようとしたら、ポンプの上流で大量の炭酸ガスを温水と合流させる必要があるが、この結果、ポンプは大量の気体を吸い込むことになるため、汎用のポンプでは本来のポンプ作用が阻害される。
【0014】
また、人工炭酸泉装置ではないが、家庭用の24時間風呂があり、この24時間風呂においては、一時期大問題になったレジオネラ菌の繁殖を抑制するために、無隔膜電解槽で次亜塩素酸ナトリウム水溶液を生成して、循環浴槽水に添加したり、活性炭や特殊フィルターによる濾過、さらには熱湯殺菌などの複数の濾過および殺菌機能を付加した物がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
一般に、浴槽水や足浴槽水は髪の毛や湯垢などが多く、中空糸により炭酸ガスを溶解する方法においては、この湯垢やヌルが中空糸壁面や入り口に溜まり、目詰まりを起こし、初期の性能を維持するためには、複数の濾過器が必要であると共に、頻繁にメンテナンスを行う必要があった。
【0016】
また、タンクに溜めた浴槽水や足浴槽水に炭酸ガスをバブリングして、炭酸ガスを溶解する場合は、バッチ式であったり炭酸ガスを回収/再バブリングするための循環システムが必要であるため、装置が大型化して家庭用の装置として使用するには無理があった。
【0017】
ポンプの吸入側に炭酸ガスを注入して炭酸ガスと浴槽水あるいは足浴槽水に炭酸ガスを溶解する方法においては、炭酸ガスの溶解量を増やそうとすると、炭酸ガスを多量に注入するため、ポンプ内の気相が多くなり、ポンプ自体が機能しなくなるため、高濃度の炭酸泉を生成することが難しく、さらに余分な炭酸ガスを回収しないと、炭酸ガスの消費が多くなりすぎることと、浴槽に多量の炭酸ガスが送られると、入浴者が炭酸ガス中毒を起こす危険性があった。
【0018】
さらに、一般的な24時間風呂における殺菌システムは、何重ものフィルターや熱湯殺菌装置を設けるなど、装置のコストが増すと共に、消耗品が多くなり使用者に大きな負担となる。
【0019】
また、装置内に無隔膜電解槽を設け、電気分解により次亜塩素酸ナトリウム水溶液を生成して、その水溶液を循環される浴槽水に添加して殺菌効果を持たせている物もあるが、次亜塩素酸ナトリウム水溶液はpHが中性領域ではあまり殺菌力が強くないため、ある程度濃度を上げる必要がある。
【0020】
厚生労働省の指導では、浴槽内の塩素濃度が0.2〜0.4ppmであることを指針としているが、入浴者数や頻度により塩素濃度が下がる可能性があるので、どうしても濃度を1.0ppm弱の高めに設定することになり、塩素臭が強くなり不快感を覚えることになり、安全と快適の狭間で苦難を強いられているのが現状である。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の1つは、浴槽水や足浴槽水をポンプにより炭酸ガスが充填された圧力容器に送水し、送水された浴槽水や足浴槽水を圧力容器内に噴射や散水して炭酸ガスを溶解したのち、再び浴槽や足浴槽に戻す循環システムを形成し、圧力容器内に炭酸ガスを供給すると共に、圧力容器内の炭酸ガスが浴槽に逃げないように、噴射や散水された浴槽水や足浴槽水を圧力容器の底部に所定の水位で貯留するようになされている。
【0022】
そして、その循環管路の途中で、次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加するか、循環管路から浴槽水や足浴槽水の一部を取り出し、塩化ナトリウムや岩塩あるいは硫化水素を含有する岩塩で電解物質を溶かして、無隔膜電解槽を用いて次亜塩素酸ナトリウム水溶液を生成して再び循環管路の浴槽水や足浴槽水に添加するものである。
【0023】
添加された次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液は浴槽水や足浴槽水に溶解させた炭酸ガスの作用で浴槽水や足浴槽水と共に弱酸性となり、中性あるいは弱アルカリ性の場合に比べて、はるかに強い殺菌力を持つと共に塩素臭も軽減され、快適で安全なばかりではなく、天然の炭酸泉がもつ本来の効果も期待できる人工炭酸泉を提供できる方法および装置を提案する。
【0024】
本発明の2つ目は、浴槽水や足浴槽水をポンプで24時間循環して、必要なときに炭酸ガスを溶解する方法および装置において、循環管路に濾過器やヒーター4を持ち、さらに次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加する機構を持つもので、必要なときに炭酸ガスを溶解して浴槽水や足浴槽水の炭酸ガス濃度を1000ppm程度に上げる機能を持つと共に、定期的に循環管路の浴槽水や足浴槽水に次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加し、その時に必ず循環管路の浴槽水や足浴槽水に炭酸ガスを溶解して、浴槽水や足浴槽水を弱酸性にすることにより、殺菌力を高める方法および装置を提案する。
【0025】
本発明の3つ目は、浴槽水や足浴槽水をポンプで24時間循環して、必要な時に炭酸ガスを溶解する方法および装置において、循環管路に濾過器やヒーターを持ち、炭酸ガスを溶解して浴槽水や足浴槽水の炭酸ガス濃度を1000ppm程度に上げる機能を持つと共に、循環管路に圧力容器を迂回する管路を有し、通常は圧力容器への送水を減らし、大半を迂回管路を介して循環し、炭酸ガス濃度を高める場合と、殺菌を行う場合のみ迂回管路を閉鎖して、循環管路の浴槽水や足浴槽水を圧力容器に送水し、さらに、迂回管路に送水しているときは、ポンプの回転数を落として、消費電力や騒音を軽減する方法および装置を提案している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1〜11を用いて、本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の代表的な実施例であり、浴槽1内にフィルター2を有し(もちろん浴槽外で、ポンプ3の手前に設けても良い)、フィルター2の下流に浴槽1から浴槽水を吸い上げるポンプ3を有し、ポンプ3により浴槽1から吸い上げられた浴槽水は、フィルター2で濾過された後、ポンプ3下流のヒーター4で加温される。
【0027】
そして、ヒーター4下流の分岐部5で、3つの管路101,102,103に分岐送水される。管路102に送水された浴槽水は電動開閉バルブ43が開放されると、岩塩などが入った電解質添加部6で電解質を溶解し、無隔膜電解槽7に送水される。
【0028】
さらに、無隔膜電解槽7で電気分解されて次亜塩素酸ナトリウム水溶液となり、管路110を介して添加部8で浴槽から吸い上げられた浴槽水に合流する。このとき、無隔膜電解槽7を流れる流量が多いと、電解効率が低下するため、管路110には絞り47が設けられ、電解流量を適正な流量に制限する。
【0029】
一方、管路101に送水された浴槽水は逆止弁49を通って、圧力容器12上部の空間9に送水され、噴射孔10から炭酸ガスが充填された空間11に噴射され、炭酸ガスを溶解して炭酸泉となる。この時、噴射孔10からの噴射流は、少なくとも2つの噴射孔10からの噴射がお互いに衝突するようにされていると、噴射された浴槽水が空間11内で細かい水滴となり、炭酸ガスの溶解が容易に出来て、さらに良い。また、噴射孔10は単なる穴になっているが、噴射された噴射流を霧状にする噴霧ノズルであっても良い。
【0030】
また、炭酸ガスは、炭酸ガスボンベ19から手動バルブ20を介して、減圧弁21および22で減圧されたのち圧力容器12内の空間11に大気圧以上の所定の圧力で供給される。
【0031】
圧力容器12内で炭酸ガスを含有した浴槽水は、炭酸泉となり圧力容器12の底部に貯留し、排水管路106に設けられた絞り27を介して、合流部28を通って排水管路108により浴槽に戻される。
【0032】
管路103に送水された浴槽水は電動開閉バルブ29が開放されると、合流部28で圧力容器12からの排水に合流して排水管路108を通って浴槽に戻る。
逆止弁49は、ポンプ3が停止した場合や、電動開閉バルブ29が開放されて浴槽水が管路103に送水されたときに管路101内の圧力が低下することにより、圧力容器12内の炭酸ガスが管路101を逆流するのを防止する。
【0033】
次に、準備動作について説明する。
まず、電動開閉バルブ23、29、43を閉じ、電動開閉バルブ25を開放する。管路102と103の電動開閉バルブ43と29を閉じた状態で、ポンプにより送水された浴槽水は全てが管路101に送水され、さらに、圧力容器12の空間9に送られ、噴射孔10から空間11に噴射送水され、圧力容器12の下部に貯留する。
【0034】
ここで、排水管路106に設けられた絞り27により、空間11の圧力が大気圧のときは、噴射孔10から空間11に噴射送水される浴槽水よりも圧力容器から排出される浴槽水が少なくなり、空間11の圧力が所定の圧力以上になると、噴射孔10から空間11に噴射送水される浴槽水よりも圧力容器から排出される浴槽水が多くなるようになされている。
【0035】
これにより、圧力容器内の炭酸泉の水位が上昇すると共に、フロート13が上昇し、空間11内の空気は管路105を通って、合流部26を介して排水管路108に送られ、圧力容器12から排出される炭酸泉に混ざり浴槽1内に排出される。フロート13にはマグネット14が取り付けられており、このマグネット14により、圧力容器12の側面に設けられたリミットスイッチ15、16,17,18が順番に反応する。
【0036】
最も高い位置のリミットスイッチ18が反応したら、電動開閉バルブ25を閉鎖すると共に、電動開閉バルブ29を開放し、ポンプ3により送水される浴槽水を管路103を通して浴槽に戻す循環運転にすると共に、ポンプの回転数を下げて、初期動作が完了したことを表示する。このとき、ポンプの回転数を下げても、管路105の抵抗が少ないため、ポンプのよる循環水量は減少せず、場合によっては、全量を圧力容器12に送水しているときよりも増大する。そして、消費電力および騒音ともに軽減される。この一連の動作により、空間11内の空気が完全に排出された状態となる。
【0037】
この時、圧力容器への炭酸ガスの供給は行われていないが、ポンプ3により送水される浴槽水の一部は管路101を介して、圧力容器12にも送水されており、圧力容器内に浴槽水が淀むことが無いようになされている。
【0038】
次に、高濃度の炭酸泉を生成する動作を説明する。
炭酸泉の生成ボタン(図示せず)が押されると、ポンプの回転数を所定の回転に上げると共に、電動開閉バルブ29を閉鎖して、ポンプ3から送水される浴槽水の全てを圧力容器12へ送水する。さらに、リミットスイッチ18が反応していない場合は、電動開閉バルブ25を開放しリミットスイッチ18が反応するまで待ち、電動開閉バルブ25を閉鎖すると共に、電動開閉バルブ23を開放して炭酸ガスボンベ19より炭酸ガスを圧力容器12内の空間11へ大気圧以上の所定の圧力で供給する。これにより、空間11内の気体は、ほぼ炭酸ガスだけになる。
【0039】
圧力容器12内の水位は、供給された炭酸ガスの圧力により徐々に下がり、それに伴いフロート13も下降して、リミットスイッチ17、16の順に反応する。リミットスイッチ16が反応したら、電動開閉バルブ23を閉鎖して炭酸ガスの供給を止める。すると、噴射孔10から噴射された浴槽水が空間11内の炭酸ガスを溶解して空間11内の圧力が徐々に下がり、水位は再び上昇する。リミットスイッチ17が反応したら、再び電動開閉バルブ23を開放して炭酸ガスを供給する。すると、再び水位が下降し始める。
【0040】
これらの動作により、圧力容器12内の水位はリミットスイッチ16と17の間に保たれ、生成された炭酸泉は排水管路106および108を通って浴槽に戻される。
【0041】
浴槽水はポンプ3により再び吸引され、炭酸ガスを溶解した後に浴槽に戻され、この繰り返しにより浴槽水全体の炭酸ガス濃度が上昇し、高濃度の炭酸泉となる。
【0042】
次に、高濃度の炭酸泉を生成する場合のもう一つの動作について説明する。
この場合は、ポンプ3により全ての浴槽水が圧力容器12に送水されていて、圧力容器12に炭酸ガスが圧力供給されている状態でも、排水管路106に設けられた絞り27により、噴射孔10から噴射される浴槽水が圧力容器12から排水される浴槽水よりも多くなるようになされている。
【0043】
炭酸泉の生成ボタン(図示せず)が押されると、ポンプの回転数を所定の回転に上げる。そして、リミットスイッチ18が反応していない場合は、電動開閉バルブ25を開放し、リミットスイッチ18が反応するまで待ち、電動開閉バルブ25を閉鎖すると共に電動開閉バルブ23を開放して炭酸ガスボンベ19より炭酸ガスを圧力容器12内の空間11へ大気圧以上の所定の圧力で供給するとともに、電動開閉バルブ29を適度に開放して、管路103へも送水する。
【0044】
すると、圧力容器12へ送水される浴槽水の水量が減少するので、圧力容器12内の水位は徐々に下がり、それに伴いフロート13も下降して、リミットスイッチ17、16の順に反応する。リミットスイッチ16が反応したら、電動開閉バルブ29を閉鎖してポンプ3により送水される浴槽水を全て圧力容器12に送水する。すると、圧力容器12に送水される浴槽水の水量が増加し水位は再び上昇する。リミットスイッチ17が反応したら、再び電動開閉バルブ29を適度に開放して浴槽水を管路103にも送水する。すると、再び水位が下降し始める。
【0045】
これらの動作により、圧力容器12内の水位はリミットスイッチ16と17な間に保たれ、生成された炭酸泉は排水管路106および108を通って浴槽に戻される。
【0046】
浴槽水はポンプ3により吸引され、炭酸ガスを溶解した後に浴槽に戻され、この繰り返しにより浴槽水全体の炭酸ガス濃度が上昇し、高濃度の炭酸泉となる。
【0047】
また、上記2つの動作における高濃度炭酸泉生成状態においては、常に所定の時間だけ電動開閉バルブ43を開放して、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を生成して浴槽水に添加して、浴槽水の殺菌を行うと良い。
【0048】
これとは別に、浴槽水の殺菌状態を維持するために、所定の時間間隔で以下に記載する殺菌運転を行う。すなわち、ポンプの回転数を所定の回転に上げると共に、電動開閉バルブ29を閉鎖して、ポンプ3から送水される浴槽水の全てを圧力容器12へ送水する。さらに、リミットスイッチ18が反応していない場合は、電動開閉バルブ25を開放して、リミットスイッチ18が反応するまで待ち、電動開閉バルブ25を閉鎖すると共に、電動開閉バルブ23と43を開放して、炭酸ガスボンベ19より炭酸ガスを圧力容器12内の空間11へ大気圧以上の所定の圧力で供給すると共に、浴槽水の一部を管路102へ送り無隔膜電解槽で次亜塩素酸ナトリウム水溶液を生成して、添加部8により浴槽水に添加する。
【0049】
次亜塩素酸ナトリウム水溶液が添加された浴槽水はポンプ3により圧力容器12に送られ、炭酸ガスが添加されて弱酸性になり、殺菌効果を増強されて再び浴槽に戻される。また、この時、圧力容器12内の水位維持は前記2つの方法いずれかで行う。
【0050】
この場合、高濃度炭酸泉を生成することが目的ではなく、浴槽水を弱酸性にすることが目的なので、所定の時間経過後に、ポンプの回転数を下げると共に、電動開閉バルブ23を閉鎖して炭酸ガスの供給を止め、電動開閉バルブ29を開放して浴槽水の大半を管路103に送る循環動作に戻す。
【0051】
ただし、電動開閉バルブ43は開放状態を保ち、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の添加は続ける。そして、さらに所定の時間が経過したのち電動開閉バルブ43を閉鎖して次亜塩素酸ナトリウム水溶液の生成と添加を停止する。
【0052】
もちろん、必要に応じて、前記次亜塩素酸ナトリウム水溶液の添加を行っている間は常に炭酸泉の生成を行っても良いし、間欠的に炭酸泉の生成を行っても良い。この殺菌運転により、浴槽水は常に殺菌されてクリーンな状態を保つことが出来る。
【0053】
次に図2は、図1における管路103がない場合の簡易型の実施例である。
この場合、無隔膜電解槽7に接続される管路202に設けられている電動開閉バルブ43が閉鎖している時は、ポンプ3により送水された浴槽水は全て圧力容器12に送られる。
【0054】
無隔膜電解槽における次亜塩素酸ナトリウム水溶液の生成、圧力容器12への炭酸ガスの供給、圧力容器12内への噴射孔10を介した噴射動作については基本的に図1で説明した内容と同じである。
【0055】
次に、準備動作について説明する。
まず、電動開閉バルブ23、43を閉じ、電装開閉バルブ25を開放する。管路102の電動開閉バルブ43を閉じた状態で、ポンプにより送水された浴槽水は全て管路101に送水され、さらに、圧力容器12の空間9に送られ、噴射孔10から空間11に噴射送水され、圧力容器12の下部に貯留する。
【0056】
ここで、排水管路106に設けられた絞り27により、空間11の圧力が大気圧のときは、噴射孔10から空間11に噴射送水される浴槽水よりも圧力容器から排出される浴槽水が少なくなり、空間11の圧力が所定の圧力以上になると、噴射孔10から空間11に噴射送水される浴槽水よりも圧力容器から排出される浴槽水が多くなるようになされている。
【0057】
これにより、圧力容器内の炭酸泉の水位が上昇すると共に、フロート13が上昇し、空間11内の空気は管路105を通って、合流部26を介して排水管路108に送られ、圧力容器12から排出される炭酸泉に混ざり浴槽1内に排出される。フロート13にはマグネット14が取り付けられており、このマグネット14により、圧力容器12の側面に設けられたリミットスイッチ15、16,17,18が順番に反応する。これにより、空間11内の空気が完全に排出された状態となる。リミットスイッチ18が反応したら、電動開閉バルブ25を閉鎖し、初期動作を完了したことを表示する。
【0058】
次に、高濃度の炭酸泉を生成する動作を説明する。
炭酸泉の生成ボタン(図示せず)が押されると、リミットスイッチ18が反応していない場合は、電動開閉バルブ25を開放して、リミットスイッチ18が反応するまで待ち、電動開閉バルブ25を閉鎖すると共に、電動開閉バルブ23を開放して炭酸ガスボンベ19より炭酸ガスを圧力容器12内の空間11へ大気圧以上の所定の圧力で供給する。これにより、空間11内の気体は、ほぼ炭酸ガスだけになる。
【0059】
圧力容器12内の水位は、供給された炭酸ガスの圧力により徐々に下がり、それに伴いフロート13も下降して、リミットスイッチ17、16の順に反応する。リミットスイッチ16が反応したら、電動開閉バルブ23を閉鎖して炭酸ガスの供給を止める。すると、噴射孔10から噴射された浴槽水が空間11内の炭酸ガスを溶解して空間11の圧力が徐々に下がり、水位は再び上昇する。リミットスイッチ17が反応したら、再び電動開閉バルブ23を開放して炭酸ガスを供給する。すると、再び水位が下降し始める。
【0060】
これらの動作により、圧力容器12内の水位はリミットスイッチ16と17な間に保たれ、生成された炭酸泉は排水管路106および108を通って浴槽に戻される。
【0061】
浴槽水はポンプ3により再び吸引され、炭酸ガスを溶解した後に浴槽に戻され、この繰り返しにより浴槽温水全体の炭酸ガス濃度が上昇し、高濃度の炭酸泉となる。
【0062】
また、上記の動作における高濃度炭酸泉生成状態においては、常に所定の時間だけ電動開閉バルブ43を開放して、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を生成して浴槽水に添加して、浴槽水の殺菌を行うと良い。
【0063】
これとは別に、浴槽水の殺菌状態を維持するために、所定の時間間隔で以下に記載する殺菌運転を行う。すなわち、リミットスイッチ18が反応していない場合は、電動開閉バルブ25を開放して、リミットスイッチ18が反応するまで待ち、電動開閉バルブ25を閉鎖すると共に、電動開閉バルブ23と43を開放して、炭酸ガスボンベ19より炭酸ガスを圧力容器12内の空間11へ大気圧以上の所定の圧力で供給すると共に、浴槽水の一部を管路102へ送り無隔膜電解槽で次亜塩素酸ナトリウム水溶液を生成して、添加部8により浴槽水に添加する。
次亜塩素酸ナトリウム水溶液が添加された浴槽水はポンプ3により圧力容器12に送られ、炭酸ガスが添加されて弱酸性になり、殺菌効果を増強されて再び浴槽に戻される。
【0064】
この場合、高濃度炭酸泉を生成することが目的ではなく、浴槽水を弱酸性にすることが目的なので、所定の時間経過後に、電動開閉バルブ23を閉鎖して炭酸ガスの供給を止める。
【0065】
ただし、電動開閉バルブ43は開放状態を保ち、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の添加は続ける。そして、所定の時間が経過したのち電動開閉バルブ43を閉鎖して次亜塩素酸ナトリウム水溶液の生成と添加を停止する。
【0066】
もちろん、必要に応じて、前記次亜塩素酸ナトリウム水溶液の添加を行っている間は常に炭酸ガスの供給を行っても良いし、完結的に炭酸泉の生成を行っても良い。この殺菌運転により、浴槽の温水は常に殺菌されてクリーン状態を保つことが出来る。
【0067】
以下は図1および図2の実施例に共通の事項である。
炭酸泉生成運転時に圧力容器12内の水位が上がり、リミットスイッチ18が反応すると、供給される炭酸ガスの圧力が不足しているとして、炭酸ガス供給不足の警告を表示する機能も有している。
【0068】
また、フロート13の底部に弾性体45を有し、万が一圧力容器12内の水位が下降してフロートが圧力容器12の最下部まで下がっても、弾性体45により圧力容器底部の排水口46を閉鎖し、圧力容器12内の炭酸ガスが浴槽1に排出するのを防ぐ。
【0069】
また、前記無隔膜電解槽で次亜塩素酸ナトリウム水溶液を生成している状態で、電解電流を検知し、その電流が所定の電流地よりも低い場合は、電解質の溶解が少ない、すなわち、電解質が電解質添加部内に無いことを表示する機能も有している。
【0070】
さらに、前記無隔膜電解槽の電極に印加される極性を定期的に入れ換えることにより、電極のセルフクリーニングを行う機能も有している。また、電解質として、硫化水素を含有する岩塩などを用いると、炭酸ガスのみならず、硫化ガスが僅かに溶けた炭酸泉を生成することができ、さらに入浴効果が増すことも期待できる。
【0071】
さらに、管路102を電動開閉バルブ43の手前で2つに分岐し、電動開閉バルブ43を持たない管路を電解質添加部と無隔膜電解槽7の間に接続し、電動開閉バルブ43が閉鎖しているときは、電解質添加部6への送水を遮断し、無隔膜電解槽へは、常時送水されている状態を維持して、無隔膜電解槽に定期的に電圧を印加してその電流値によりポンプにより浴槽水が送水されているかどうかをチェックする送水検知機能を持たせても良い。
【0072】
図1および2で挙げた高濃度炭酸泉を生成する動作の他に、電動開閉バルブ23を開放状態に保ち、管路103を有する場合は電動開閉バルブ29を閉鎖状態に保ち、リミットスイッチ17が反応したらポンプ3を停止し、リミットスイッチ16が反応したらポンプ3を運転して送水再開して圧力容器12内の水位をリミットスイッチ16と17の間に保っても良いが、ポンプの運転/停止が頻繁となるため、あまり好ましい方法ではない。
【0073】
次に、図3〜8を用いて次亜塩素酸ナトリウム水溶液添加のいくつかの方法について説明する。図3〜8は図1と次亜塩素酸ナトリウム水溶液の添加方法が異なるだけで、その他の動作に関しては図1で説明した動作と同じである。また、図2に示すように、管路103を省略した簡易型でも良い。
【0074】
図3においては、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を貯留したタンク30を有し、タンク30からポンプ31により次亜塩素酸ナトリウム水溶液を管路111を介して吸引し、ポンプ3により送水された浴槽水にポンプ31の圧力を利用して添加部32を介して次亜塩素酸ナトリウムス水溶液を添加する実施例を示す。
【0075】
ここでは、分岐部48の上流で添加しているが、圧力容器12の直前や圧力容器12の排水管路106や108において添加しても良い。
【0076】
図4は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液をスプレー缶のような圧力容器44に加圧剤とともに充填し、その圧力を利用して添加する実施例を示す。
【0077】
圧力容器44は管路111と添加部32を介して管路101と接続されており、管路111には電動開閉バルブ33が設けられている。電動開閉バルブ33を開放すると、圧力容器44の圧力により、次亜塩素酸ナトリウム水溶液が添加部32を介してポンプ3により送水された浴槽水に添加される。
【0078】
ここでは、分岐部48の上流で添加しているが、圧力容器12の直前や圧力容器12の排水管路106や108において添加しても良い。
【0079】
図5は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の添加をポンプ3の上流側の負圧を利用して行う実施例を示す。
【0080】
すなわち、次亜塩素酸ナトリウム水溶液が貯留したタンク30とポンプ3の上流の添加部35が電動開閉バルブ34を有する管路111でつながれており、ポンプ上流側は負圧になっているため、電動開閉バルブ34を開放すると、次亜塩素酸ナトリウム水溶液がタンク30から吸い上げられて、添加部35を介して次亜塩素酸ナトリウム水溶液が添加される。
【0081】
図6は、循環管路の途中に直接無隔膜電解槽を設けた実施例を示す。すなわち、ヒーター4の直後に電解質添加部6を設け、その下流に無隔膜電解槽7を設置して、送水される浴槽水全量に電解質を添加して直接電気分解して次亜塩素酸ナトリウム水溶液を含む温水にする方法である。
【0082】
もちろん、電解質添加部6と無隔膜電解槽7を圧力容器12の直前や圧力容器12の排水管路106や108において添加しても良い。
【0083】
図7は無隔膜電解槽7で生成した次亜塩素酸ナトリウム水溶液を圧力容器12の排水管路108に添加する実施例を示す。
【0084】
ヒーター4下流の分岐部41で分岐された浴槽水は管路112を通って、電解質添加部6で電解質を添加された後、無隔膜電解槽7で次亜塩素酸ナトリウム水溶液となり、添加部36を介して排水管路108の炭酸泉に添加される。
【0085】
図8は水道水や井水を供給して無隔膜電解槽7で次亜塩素酸ナトリウム水溶液を生成する実施例を示す。
【0086】
浴槽水ではなく、水道水や井水を電動開閉バルブ40を有する管路114から供給し、電解質添加部6で電解質を添加した後、無隔膜電解槽7で次亜塩素酸ナトリウム水溶液を生成し、管路115に設けられた添加部42を介して、ポンプ3により送水される浴槽水に添加する。
【0087】
この場合も、圧力容器12の直前や圧力容器12の排水管路106や108において添加しても良い。
【0088】
次に図9〜10を用いて、高濃度炭酸泉生成動作における圧力容器12内の水位をリミットスイッチ16と17の間に維持する動作に関して、別の動作を説明する。
【0089】
図9においては、圧力容器12の上流の管路101に電動開閉バルブ37を有しており、さらに、ポンプ3はポンプ出口圧力が所定の圧力を超えると自動的にポンプ3からの送水がポンプ3の入口側に戻るリリーフ機能を有し(図示せず)、炭酸ガスを供給する電動開閉バルブ23は開放状態、管路103の電動開閉バルブは閉鎖状態を維持し、圧力容器12内の水位が変動してリミットスイッチ17が反応すると、電動開閉バルブ37を閉鎖して圧力容器への送水を遮断し、リミットスイッチ16が反応すると、電動開閉バルブ37を開放して、送水を再開する動作である。
【0090】
図10は、圧力容器12の給水側と排水側の管路に設けられた電動式流量調整バルブにより圧力容器に供給される水量、あるいは、排水される水量を調整して、圧力容器12内の水位を維持する実施例である。
【0091】
ポンプ3の直後に電動式流量調整バルブ38を有し、排水管路108には電動式流量調整バルブ39を有し、圧力容器のリミットスイッチ17が反応すると、電動式流量調整バルブ38を絞って送水量を減らすか電動式流量調整バルブ39を開いて排水量を増やし、リミットスイッチ16が反応したら、電動式開閉バルブ38を開いて送水量を増やすか電動式流量調整バルブ29を絞って排水量を減らすことにより圧力容器12内の水位を維持する動作である。
【0092】
この場合、可能であれば、電動式流量調整バルブ38および39はどちらか1つであっても良い。
【0093】
最後に図11は圧力容器12からの排水管路と管路103が合流せず、別々に浴槽と接続されている実施例を示す。この場合は、絞り27は管路108の末端で、浴槽への出口部に設けても良い。
【0094】
上述の全ての実施例では、次亜塩素酸ナトリム水溶液を例にしているが、もちろん、亜塩素酸ナトリウム水溶液でも良い。
【0095】
さらに、上述の全ての実施例では、圧力容器12内の水位の検出が、マグネット14を有したフロート13とリミットスイッチ15〜18により行われているが、液面を直接検出できるセンサーなどの、その他の検出器を用いてもかまわない。
【0096】
上述の全ての実施例では、浴槽1を例に挙げて説明しているが、浴槽は足浴槽でも、その他の温水を貯留する容器でもかまわない。
また、上述の添加部8,32,35,36,42には必要に応じて、逆流防止バルブを設置する。
【発明の効果】
【0097】
本発明により、浴槽水のような、ある意味汚れた温水であっても、目詰まりを起こすことなく循環させて炭酸ガスを溶解させることができ、手軽に高濃度の炭酸泉を生成することが出来き、メンテナンスも容易で、長期間初期の性能を保つことが出来る。
【0098】
また、次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸水溶液は、それ自体がアルカリ性であり、殺菌力があまり強くないため多量に入れなければ十分な効果が得られなかったが、本発明のように、炭酸ガスを溶解した温水と共に使用すると、弱酸性の次亜塩素酸水溶液あるいは亜塩素酸水溶液となり、低濃度でも十分な殺菌効果が得られ、不快な塩素臭もほとんど無くなる。
【0099】
そして、24時間風呂のようなヒーターとフィルターを介して循環濾過しながら浴槽水を保温する場合においても、温水が強力な次亜塩素酸や亜塩素酸により常に殺菌されているため、フィルターや管路における菌の繁殖も防止され、熱湯によるフィルターや管路の殺菌、あるいは、幾重ものフィルターを使用して頻繁にフィルターを交換する必要もなくなる。
【0100】
さらに、高濃度炭酸泉を生成する時以外は、迂回管路を介して循環することにより、ポンプの吐出圧を低くしても十分な循環が出来るため、ポンプの回転数を下げ、省エネおよび省音運転をすることができる。
【0101】
したがって、本発明により、一般家庭においても24時間保温されたクリーンな風呂を、欲しいときにいつでも簡単に高濃度炭酸泉にすることができるようになり、高齢化とストレスが進む現代社会に不可欠な商品を安価に提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明の代表的な実施例を示す
【図2】図1における簡易的な実施例を示す
【図3】次亜塩素酸ナトリウム水溶液をポンプで添加する実施例を示す
【図4】次亜塩素酸ナトリウム水溶液を圧力容器で添加する実施例を示す
【図5】次亜塩素酸ナトリウム水溶液をポンプ上流の負圧を利用して添加する実施例を示す
【図6】ポンプ送水される浴槽水の全量を無隔膜電解する実施例を示す
【図7】無隔膜電解水を排水管路に添加する実施例を示す
【図8】水道水や井水を無隔膜電解槽で電解して添加する実施例を示す
【図9】圧力容器の水位維持を送水を遮断して行う実施例を示す
【図10】圧力容器の水位維持を循環管路の流量を制御して行う実施例を示す
【図11】圧力容器からの排水とバイパス管路の排水を別々に浴槽に戻す実施例を示す
【符号の説明】
【0103】
1 浴槽 、2 フィルター 、3 ポンプ
4 ヒーター 、5 分岐部 、6 電解質添加部
7 無隔膜電解槽 、8 添加部 、9 空間 、10 噴射孔
11 空間 、12 圧力容器 、13 フロート
14 マグネット 、15 リミットスイッチ 、16 リミットスイッチ
17 リミットスイッチ 、18 リミットスイッチ
19 炭酸ガスボンベ 、20 手動バルブ 、21 減圧弁
22 減圧弁 、23 電動開閉バルブ 、24 逆止弁
25 電動開閉バルブ 、26 合流部 、27 絞り
28 合流部 、29 電動開閉バルブ 、30 タンク
31 ポンプ 、32 添加部 、33 電動開閉バルブ
34 電動開閉バルブ 、35 添加部 、36 添加部
37 電動開閉バルブ 、38 電動式流量調整バルブ
39 電動式流量調整バルブ 、40 電動開閉バルブ
41 分岐部 、42 添加部 、43 電動開閉バルブ
44 圧力容器 、45 弾性体 、46 排水口
47 絞り 、48 分岐部 、49 逆止弁
101〜105:管路 、106 排水管路 、107 管路
108 排水管路 、109〜115 管路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽水や足浴槽水に炭酸ガスを溶解して炭酸泉を生成する工程を有し、ポンプにより浴槽や足浴槽から前記炭酸ガス溶解工程に浴槽水や足浴槽水を送水し、炭酸ガスを溶解した後、再び浴槽や足浴槽に戻す循環工程を有し、該炭酸ガス溶解工程が圧力容器に炭酸ガスを大気圧以上の所定の圧力で供給する工程を有し、浴槽水や足浴槽水を炭酸ガスが充填された圧力容器内に噴射および/または散水する工程を有し、該圧力容器から浴槽水や足浴槽水を排水する排水工程を有し、圧力容器内に噴射および/または散水された浴槽水や足浴槽水が圧力容器底部に所定の範囲の水位で貯留する水位維持工程を有し、該炭酸ガス溶解工程の前工程において浴槽水や足浴槽水に次亜塩素酸ナトリウム水溶液あるいは亜塩素酸水溶液を添加する工程を有するか、あるいは、該炭酸ガス溶解工程の後工程において該炭酸泉に次亜塩素酸ナトリウム水溶液あるいは亜塩素酸水溶液を添加する工程を有することを特徴とする炭酸泉生成方法
【請求項2】
前記圧力容器内に貯留する浴槽水や足浴槽水を所定の範囲の水位にする水位維持工程が、前記圧力容器底部近傍に排水管路を持ち、該圧力容器内の圧力が所定の値以下のときは排水管路からの排水量よりも該圧力容器への浴槽水や足浴槽水の噴射および/または散水による供給量が多く、該圧力容器内の圧力が所定の圧力を超えると、噴射および/または散水による供給量よりも排水量が多くなる流量調整工程を排水工程に有し、少なくとも該圧力容器内の上下2点の水位を検知する検知手段を有し、上部検知手段が水位を検知すると炭酸ガスの供給を開始し、下部検知手段が水位を検知すると炭酸ガスの供給を停止する炭酸ガス供給調整手段であることを特徴とする請求項1に記載の炭酸泉生成方法
【請求項3】
前記圧力容器内に貯留する浴槽水や足浴槽水を所定の範囲の水位にする水位維持工程が、前記圧力容器底部近傍に排水管路を持ち、常に排水管路からの排水量が該圧力容器への浴槽水や足浴槽水の供給量よりも少ない排水工程を有し、少なくとも該圧力容器内の2点の水位を検知する検知手段を有し、上部検知手段が水位を検知すると前記圧力容器への浴槽水や足浴槽水の供給を停止し、下部検知手段が水位を検知すると再び供給を開始する工程であることを特徴とする請求項1に記載の炭酸泉生成方法
【請求項4】
前記圧力容器上部に開閉自在の排気手段を有し、排気手段を開放すると共に、該圧力容器内に浴槽水や足浴槽水を送水して、前記圧力容器内を浴槽水や足浴槽水で満たすことにより、圧力容器内の空気を排出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭酸泉生成方法
【請求項5】
前記圧力容器内に水位を検知する検知手段を少なくとも1つ有し、圧力容器内に炭酸ガスを圧力供給している状態で、該水位検知手段が水位を検知した場合、炭酸ガスの供給が不足していると判断することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の炭酸泉生成方法
【請求項6】
前記次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加する工程が、次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液が貯留したタンクからポンプで次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液を吸い上げる工程を有し、該ポンプの圧力により次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液を浴槽水や足浴槽水中に添加する添加工程であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の炭酸泉生成方法
【請求項7】
前記次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加する工程が、カセットボンベなどの圧力容器に加圧剤と共に封入された次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液を、途中に電動式開閉バルブを有する管路を介して浴槽水や足浴槽水に添加する工程であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の炭酸泉生成方法
【請求項8】
前記次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加する工程が、前記浴槽水や足浴槽水を送水するポンプ上流の負圧を利用して亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液をタンクから吸い上げて浴槽水や足浴槽水に添加する工程であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の炭酸泉生成方法
【請求項9】
前記次亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加する工程が、水道水や井水に塩化物溶液を含む電解促進剤を添加した後に、無隔膜電解槽で電気分解して次亜塩素酸ナトリウム水溶液を生成する工程を有し、該工程で生成された次亜塩素酸ナトリウム水溶液を循環工程のいずれかの位置で浴槽水や足浴槽水中に添加する添加工程であるか、浴槽水や足浴槽水をポンプの下流で2つの管路に分岐する分岐工程を有し、その分岐された一方の管路の浴槽水や足浴槽水に前記電解促進剤を添加した後に、無隔膜電解槽で電気分解して次亜塩素酸ナトリウムを生成する工程を有し、該工程で生成された次亜塩素酸ナトリウム水溶液を循環工程のいずれかの位置で浴槽水や足浴槽水中に添加する添加工程を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の炭酸泉生成方法
【請求項10】
前記次亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加する工程が、循環管路の一部に浴槽水や足浴槽水に前記電解促進剤を添加した後に、無隔膜電解槽で電気分解して次亜塩素酸ナトリウムを生成する工程を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の炭酸泉生成方法
【請求項11】
前記無隔膜電解槽の各電極間を流れる電流を検地する検知手段を有し、前記電解促進剤がなくなった場合に起きる電流値の変化から、電解促進剤が無くなった事を検知する手段を有する請求項9あるいは10に記載の炭酸泉生成方法
【請求項12】
前記電解促進剤が硫化水素を含有した岩塩であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の炭酸泉生成方法
【請求項13】
前記無隔膜電解槽の各電極の極性を、所定の時間間隔ごとに入れ替えて電圧を印加することを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の炭酸泉生成方法
【請求項14】
前記無隔膜電解槽の各電極間を流れる電流を検地する検知手段を有し、該無隔膜電解槽内に水道水や井水あるいは浴槽水や足浴槽水が供給されている時と供給されていない時の各電極間を流れる電流の変化を検知し、水道水や井水あるいは浴槽水や足浴槽水の供給が無いことを検知することを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の炭酸泉生成方法
【請求項15】
浴槽水や足浴槽水をポンプにより浴槽や足浴槽から前記圧力容器に送水し、炭酸ガスを溶解した後、再び浴槽や足浴槽に戻す循環工程の一部に、浴槽水や足浴槽水を加温する工程を有し、および/または、前記循環工程の一部で前記ポンプの上流側にごみや湯垢を除去する濾過工程を有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の炭酸泉生成方法
【請求項16】
浴槽水や足浴槽水をポンプにより浴槽や足浴槽から前記圧力容器に送水し、炭酸ガスを溶解した後、再び浴槽や足浴槽に戻す循環工程において、前記ポンプの下流で少なくとも2つ以上の管路に分岐する分岐工程を有し、分岐工程下流の一方の管路に圧力容器を有し、他方の管路に電動開閉バルブあるいは電動式流量調整バルブなどの流量調整手段を有するか、あるいは、前記分岐工程に各管路への流量を調整できる流量調整手段を有することにより、それぞれの管路を流れる量を調整する流量調整工程を有し、圧力容器からの排水管路と前記圧力管路を有さない管路から別々に浴槽や足浴槽に送水するか、該圧力容器の下流で圧力管路からの排水管路と前記圧力管路を有さない管路を合流して浴槽や足浴槽に送水することを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の炭酸泉生成方法
【請求項17】
前記分岐工程下流の圧力容器を有さない管路への送水を行う場合、ポンプの回転数を落として消費電力および騒音を軽減することを特徴とする請求項16に記載の炭酸泉生成方法
【請求項18】
浴槽水や足浴槽水をポンプにより浴槽や足浴槽から前記圧力容器に送水し、炭酸ガスを溶解した後、再び浴槽や足浴槽に戻す循環工程において、前記ポンプの下流で少なくとも2つ以上の管路に分岐する分岐工程を有し、分岐工程下流の一方の管路に圧力容器を有し、他方の管路に電動開閉バルブあるいは電動式流量調整バルブなどの流量調整手段を有するか、あるいは、前記分岐工程に各管路への流量を調整できる流量調整手段を有し、通常は前記電動開閉バルブを開放するか、電動式流量調整バルブや分岐工程の流量調整手段により圧力容器を有さない管路への送水を行い、次亜塩素酸ナトリウム水溶液あるいは亜塩素酸水溶液を添加する場合には、所定の時間だけ前記電動開閉バルブを閉じるか、所定の時間だけ前記電動式流量調整バルブや分岐工程の流量調整手段により浴槽水や足浴槽水を全て圧力容器へ送水し、前記次亜塩素酸ナトリウム水溶液あるいは亜塩素酸水溶液の添加を、所定の時間間隔あるいは決められた時間に所定の時間だけ行う事を特徴とする請求項16あるいは17いずれか1項に記載の炭酸泉生成方法
【請求項19】
圧力容器内に貯留する浴槽水や足浴槽水を所定の範囲の水位にする水位維持工程が、浴槽水や足浴槽水を送水するポンプの下流で少なくとも2つ以上の管路に分岐する分岐工程を有し、分岐工程下流の一方の管路に圧力容器を有し、他方の管路に電動開閉バルブあるいは電動式流量調整バルブなどの流量調整手段を有するか、あるいは、前記分岐工程に各管路への流量を調整できる流量調整手段を有することにより、それぞれの管路を流れる量を調整する流量調整工程を有し、少なくとも該圧力容器内の2点の水位を検知する検知手段を有し、上部検知手段が水位を検知すると、前記電動開閉バルブを開放するか、あるいは電動式流量調整バルブや分岐工程の流量調整手段により圧力容器への送水を少なくし、下部検知手段が水位を検知すると、前記電動開閉バルブを閉鎖するか、あるいは電動式流量調整バルブや分岐工程の流量調整手段により圧力容器への送水を増やす工程であることを特徴とする請求項16〜18いずれか1項に記載の炭酸泉生成方法
【請求項20】
浴槽水や足浴槽水に炭酸ガスを溶解して炭酸泉を生成する機構を有し、浴槽水や足浴槽水を浴槽や足浴槽から前記炭酸ガス溶解機構に送水するポンプを有し、炭酸ガスを溶解した浴槽水や足浴槽水を再び浴槽や足浴槽に戻す管路を有する循環管路を有し、前記炭酸ガス溶解機構が、炭酸ガスが充填された圧力容器を有し、該圧力容器に炭酸ガスを大気圧以上の所定の圧力で供給する管路を有し、浴槽水や足浴槽水を炭酸ガスが充填された圧力容器内に噴射および/または散水する機構を有し、該圧力容器内に噴射および/または散水された浴槽水や足浴槽水を排出する排出管路を有し、圧力容器内に噴射および/または散水された浴槽水や足浴槽水が圧力容器底部に所定の範囲の水位で貯留する水位維持機構を有し、該圧力容器の上流において浴槽水や足浴槽水に次亜塩素酸ナトリウム水溶液あるいは亜塩素酸水溶液を添加する機構を有するか、あるいは、該圧力容器の下流において炭酸泉に次亜塩素酸ナトリウム水溶液あるいは亜塩素酸水溶液を添加する機構を有することを特徴とする炭酸泉生成装置
【請求項21】
前記圧力容器内に貯留する浴槽水や足浴槽水を所定の範囲の水位にする水位維持機構が、前記圧力容器底部近傍に排水管路を有し、該圧力容器内の圧力が所定の値以下のときは排水管路からの排水量よりも該圧力容器への浴槽水や足浴槽水の噴射および/または散水による供給量が多く、該圧力容器内の圧力が所定の圧力を超えると、噴射および/または散水による供給量よりも排水量が多くなる絞りまたは流量調整機構を排水管路に有し、圧力容器への炭酸ガス供給管路に電動開閉バルブを有し、少なくとも該圧力容器内の上下2点の水位を検知する検知機構を有し、上部検知機構が水位を検知すると前記電動開閉バルブを開放して炭酸ガスの供給を開始し、下部検知手段が水位を検出すると前記電動開閉バルブを閉鎖して炭酸ガスの供給を停止する炭酸ガス供給調整機構であることを特徴とする請求項20に記載の炭酸泉生成装置
【請求項22】
前記圧力容器内に貯留する浴槽水や足浴槽水を所定の範囲の水位にする水位維持機構が、前記圧力容器底部近傍に排水管路を有し、常に排水管路からの排水量が該圧力容器への浴槽水や足浴槽水の供給量よりも少なくできる絞りあるいは流量調整バルブを排水管路に有し、少なくとも該圧力容器内の2点の水位を検知する検知機構を有し、ポンプの出口側圧力が所定の圧力を超えると自動的に送水をポンプの入り口側に戻すリリーフ機構を具備したポンプを有し、該ポンプの下流に電動開閉バルブを有し、上部検知機構が水位を検知すると前記電動開閉バルブを閉鎖して浴槽水や足浴槽水の供給を停止し、下部検知手段が水位を検知すると前記電動開閉バルブを開放して再び供給を開始する機構であることを特徴とする請求項20に記載の炭酸泉生成装置
【請求項23】
前記圧力容器内に貯留する浴槽水や足浴槽水を所定の範囲の水位にする水位維持機構が、前記浴槽水や足浴槽水を供給するポンプを有し、前記圧力容器底部近傍に排水管路を有し、常に排水管路からの排水量が該圧力容器への浴槽水や足浴槽水の供給量よりも少なくできる絞りあるいは流量調整機構を排水管路に有し、少なくとも該圧力容器内の2点の水位を検知する検知機構を有し、上部検知機構が水位を検知すると前記ポンプを停止して浴槽水や足浴槽水の供給を停止し、下部検知手段が水位を検知すると前記ポンプを起動して再び供給を開始する機構であることを特徴とする請求項20に記載の炭酸泉生成装置
【請求項24】
前記圧力容器内に貯留する浴槽水や足浴槽水を所定の範囲の水位にする水位維持機構が、排水管路および/または浴槽水や足浴槽水の供給管路に電動流量調整バルブを有した機構であることを特徴とする請求項20に記載の炭酸泉生成装置
【請求項25】
前記圧力容器上部に電動開閉バルブを有する排気管路を有し、該圧力容器が浴槽水や足浴槽水で満たされたことを検知する水位センサーなどの検知機構を有することを特徴とする請求項20〜24のいずれか1項に記載の炭酸泉生成装置
【請求項26】
前記圧力容器内の水位を検知する前記検知機構を少なくとも1つ有し、炭酸ガス供給管路に電動開閉バルブを有し、該バルブが開放している状態で前記水位検知機構が水位を検知した場合、炭酸ガスの供給が不足していると判断し、警告を出力することを特徴とする請求項20〜25のいずれか1項に記載の炭酸泉生成装置
【請求項27】
前記次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加する機構が、次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液が貯留したタンクを有し、該タンクから次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液を吸い上げるポンプを有し、循環管路のいずれかの位置に浴槽水や足浴槽水中に次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加する添加部を有し、該添加部には逆流防止機構を有し、前記タンクと前記ポンプおよび前記添加部をつなぐ管路有する機構であることを特徴とする請求項20〜26のいずれか1項に記載の炭酸泉生成装置
【請求項28】
前記次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加する機構が、次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液が圧力容器に加圧剤と共に封入されたカセットボンベを有し、該カセットボンベと浴槽水や足浴槽水を送水する管路をつなぐ管路を有し、該管路の途中に電動式開閉バルブを有し、該管路と浴槽水や足浴槽水を送水する管路の接合部に逆流防止機構を有する添加部を有する機構であることを特徴とする請求項20〜26のいずれか1項に記載の炭酸泉生成装置
【請求項29】
前記次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加する機構程が、次亜塩素酸ナトリウム水溶液や亜塩素酸ナトリウム水溶液が貯留したタンクを有し、該タンクと前記浴槽水や足浴槽水を送水するポンプ上流の管路をつなぐ管路を有し、該管路に電動開閉バルブを有し、該管路とポンプ上流の管路の接合部に逆流防止機構を有する添加部を有する機構であることを特徴とする請求項20〜26のいずれか1項に記載の炭酸泉生成装置
【請求項30】
前記次亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加する機構が、浴槽水や足浴槽水を送水するポンプ下流で2つの管路に分岐する分岐部を有し、その分岐された一方の管路の浴槽水や足浴槽水に塩化物溶液を含む電解促進剤を添加する添加部を有し、その下流に前記電解促進剤を添加した浴槽水や足浴槽水を電気分解する無隔膜電解槽を有し、該無隔膜電解槽からの排水管路が前記ポンプの上流側の管路あるいは圧力容器の排水管路に接続されていることを特徴とする請求項20〜26のいずれか1項に記載の炭酸泉生成装置
【請求項31】
前記水酸化ナトリウム水溶液を添加する機構が、水道水や井水に塩化物溶液を含む電解促進剤を添加する添加部を有し、その下流に電解促進剤を添加した水道水や井水を電気分解する無隔膜電解槽を有し、該無隔膜電解槽からの排水管路が前記循環管路のいずれかの位置に接続されていることを特徴とする請求項20〜26のいずれか1項に記載の炭酸泉生成装置
【請求項32】
前記次亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加する機構が、浴槽水や足浴槽水を送水するポンプ下流に塩化物溶液を含む電解促進剤を添加する添加部を有し、その下流に前記電解促進剤を添加した浴槽水や足浴槽水を電気分解する無隔膜電解槽を有することを特徴とする請求項20〜26のいずれか1項に記載の炭酸泉生成装置
【請求項33】
前記無隔膜電解槽の電極間を流れる電流を検地する検知手段を有し、該電流が所定の値よりも低くなると警告を表示することを特徴とする請求項30〜32に記載の炭酸泉生成方法
【請求項34】
前記電解促進剤が硫化水素を含有した岩塩であることを特徴とする請求項30〜33のいずれか1項に記載の炭酸泉生成装置
【請求項35】
前記無隔膜電解槽の各電極に印加する電圧の極性を所定の時間間隔ごとに入れ替える機構を有することを特徴とする請求項30〜34のいずれか1項に記載の炭酸泉生成装置
【請求項36】
浴槽水や足浴槽水を浴槽や足浴槽から前記圧力容器に送水して炭酸ガスを溶解した浴槽水や足浴槽水を再び浴槽や足浴槽に戻す管路を有する循環管路の一部に、浴槽水や足浴槽水を加温する機構を有し、および/または、前記循環管路の一部で前記ポンプの上流側にごみや湯垢を除去するフィルターを有することを特徴とする請求項20〜35のいずれか1項に記載の炭酸泉生成装置
【請求項37】
浴槽水や足浴槽水をポンプにより浴槽や足浴槽から前記圧力容器に送水し、炭酸ガスを溶解した後、再び浴槽や足浴槽に戻す循環管路において、前記ポンプの下流で少なくとも2つ以上の管路に分岐する分岐部を有し、分岐部下流の一方の管路に圧力容器を有し、他方の管路に電動開閉バルブあるいは電動式流量調整バルブを有するか、あるいは、前記分岐部に各管路への流量を調整できる流量調整バルブを有し、圧力容器からの排水管路ともう一方の管路から別々に浴槽や足浴槽に送水するか、前記圧力容器の下流で圧力管路からの排水管路ともう一方の管路を合流する合流部を介して浴槽や足浴槽に送水することを特徴とする請求項20〜36のいずれか1項に記載の炭酸泉生成装置
【請求項38】
浴槽水や足浴槽水をポンプにより浴槽や足浴槽から前記圧力容器に送水し、炭酸ガスを溶解した後、再び浴槽や足浴槽に戻す循環管路において、前記ポンプの下流で少なくとも2つ以上の管路に分岐する分岐部を有し、分岐部下流の一方の管路に圧力容器を有し、他方の管路に電動開閉バルブあるいは電動式流量調整バルブを有するか、あるいは、前記分岐部に各管路への流量を調整できる電動式流量調整バルブを有し、通常は前記電動開閉バルブを開放するか、電動式流量調整バルブにより圧力容器を有さない循環管路への送水を行い、次亜塩素酸ナトリウム水溶液あるいは亜塩素酸水溶液を添加する場合には、所定の時間だけ前記電動開閉バルブを閉じるか、所定の時間だけ前記電動式流量調整バルブにより浴槽水や足浴槽水を全て圧力容器へ送水し、前記次亜塩素酸ナトリウム水溶液あるいは亜塩素酸水溶液の添加を、所定の時間間隔あるいは決められた時間に所定の時間だけ行う事を特徴とする請求項37に記載の炭酸泉生成方法
【請求項39】
圧力容器内に貯留する浴槽水や足浴槽水を所定の範囲の水位にする水位維持機構程が、浴槽水や足浴槽水を送水するポンプの下流で少なくとも2つ以上の管路に分岐する分岐部を有し、分岐部下流の一方の管路に圧力容器を有し、他方の管路に電動開閉バルブあるいは電動式流量調整バルブを有するか、あるいは、前記分岐部に各管路への流量を調整できる電動式流量調整バルブを有し、少なくとも該圧力容器内の2点の水位を検知する検知手段を有し、上部検知手段が水位を検知すると、前記電動開閉バルブを開放するか、前記電動式流量調整バルブにより圧力容器への送水を少なくし、下部検知手段が水位を検知すると、前記電動開閉バルブを閉鎖するか、前記電動式流量調整バルブにより圧力容器への送水を増やすことを特徴とする請求項37あるいは38のいずれか1項に記載の炭酸泉生成方法

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−239354(P2006−239354A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−99645(P2005−99645)
【出願日】平成17年3月1日(2005.3.1)
【出願人】(000122483)
【出願人】(500235386)ヴィータ株式会社 (29)
【Fターム(参考)】