説明

毛髪の着色およびハイライトニングのための方法とシステム

ヘアトリートメントに関する種々の方法、システムおよび構造が開示される。これらは、毛髪染料およびヘアハイライトを適用し、提供するための使用説明書を含むことができる。ハイライトを毛髪に適用する際に使用するためのブラシ毛付きアプリケータがキットに含まれてもよい。関連する使用およびマーケティング方法もまた開示される。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、毛髪などのケラチン繊維を着色するために使用される多色調トリートメントプロセスに適用される。より具体的には、本発明は消費者が家庭で使用するための多色調トリートメントプロセスに関することができる。
【0002】
(関連技術の記述)
加齢とともに、毛髪の色が褪せ、かつ多色調効果および自然なハイライトを失うことが頻繁にある。すなわち、一部の個人の毛髪では、若者の毛髪の特徴である色の変化が失われるかあるいは抑制されることがある。また、年齢にかかわらず、人々は生来の色とは異なる毛髪の色調を試みることを頻繁に望む。より最近では、種々のヘアカラーおよびブリーチが、個人の毛髪の色に及ぼす種々の影響を達成するためにサロンにおいて使用されることがある。したがって、毛髪の色を変化させかつ選択された毛束の色を明るくするために数多くのヘアケア製品が存在する。
【0003】
合成的には、多色調効果を達成することは、典型的なものとして毛髪の染色およびハイライトニングを含む。典型的に毛髪全体の色を変化させることを含む毛髪染色(ヘアダイ)は、通常毛髪染料の一定時間の適用とそれに続いての染料を除去するための濯ぎを必要とする。ハイライトニングの間に、選択された毛髪束グループの色が変化して多色調またはコントラスト効果を提供することがある。例えば、ブリーチまたは明色染料が毛髪の一部分または束に適用されてこれら部分のライトニングを達成することがある。
【0004】
時間を必要とする性質と多数のステップのために、このような多色調効果は典型的には、サロンにおいて提供される。サロンにおいて、毛束は全体着色剤が適用される前にハイライトニングのために分離しておかれることがある。この分離は、全体着色剤により染色する毛髪からハイライトする毛髪を分離するためにホイルを用いて行われることがある。別法として、毛髪の損傷を避けるために、毛髪のハイライトニングは、典型的に、毛髪の染色から少なくとも1日後までは実施されない。多色調効果の手間を要する性質は、通常、比較的高額なサロンでの処理をもたらす。
【0005】
家庭での染色処理は、毛髪が全体的に、ごくわずかな明暗の差しかないほぼ単色状態になる、極端な外観をもたらすことがある。同様に、家庭用ハイライトニングキットは、毛髪の比較的極端な明色化ライトニングをもたらすことがあり、あるいは不自然な効果を提供することがある。
【0006】
(本発明の態様の概要)
本発明の一態様に基づくキットおよび方法の典型的実施形態により、極端過ぎるハイライトニングを避けるよう改善されたヘアトリートメントシステムおよびプロセスが得られることがある。さらに、前記ヘアトリートメントシステムおよびプロセスは、染料物質とそれに続いてのハイライトニング物質の連続的使用を可能にすることがある。実際、本発明の一態様に基づいて、キット使用の都度にハイライト物質の前に毛髪染料物質を適用することにより、毛髪は、本来の色を取り戻すことがある。
【0007】
本発明が、本明細書に記載のあらゆる目的、態様または実施形態のうちの1つまたは複数の特徴を有することなく実施されうるであろうことは、理解されるべきである。さらに、このような特徴は、典型的にかつ少なくともそのいくつかは、以下に続く詳細な記述に明記される。
【0008】
典型的な実施形態によれば、本発明は毛髪染料物質を含む少なくとも1つの染料コンパートメントおよびヘアハイライト物質を含む少なくとも1つのハイライトコンパートメント、ならびに、毛髪の多色調ハイライトニングを達成するために少なくとも1つの染料コンパートメントの少なくともいくつかの染料物質ならびに少なくとも1つのハイライトコンパートメントの少なくとも一部のヘアハイライト物質を毛髪適用するための使用説明書を含むヘアケアキットを含んでいてよい。
【0009】
ハイライト物質はブリーチ剤を含んでよく、かつヘアケアキットは家庭での使用向けに包装されてよい。
【0010】
使用説明書は、毛髪が湿っている間に毛髪にブリーチを適用するための指示を含んでよい。具体的には、使用説明書は、染料物質を毛髪に適用し、染料物質を毛髪から濯ぎ落とし、かつ、次いで毛髪が濯ぎによる湿り気を依然として残している間に、毛髪にブリーチを適用するための指示を含んでよい。
【0011】
このキットは、また1つのリンスを含む少なくとも1つの第3のリンスコンパートメントをも含んでよく、かつ、使用説明書は染料物質を毛髪に適用した後にリンスを適用するための指示を含んでよい。もう1つの態様において、キットは2つのリンスを含む少なくとも2つの第3のリンスコンパートメントを含んでよく、かつ、使用説明書は染料物質の後に一方のリンスを、かつハイライト物質の後にもう一方のリンスを適用するための指示を含んでよい。リンスは、染料物質および/またはハイライト物質をそれぞれ毛髪から濯ぎ落とすために適用されてよい。少なくとも一方のリンスは、少なくとも1つのヘアコンディショナーを含んでよい。
【0012】
本発明のもう1つの態様によれば、キットは、放射状に広がるブラシ毛を有するアプリケータを含んでよい。使用説明書は、アプリケータによりハイライト物質を適用するための指示を含んでよい。アプリケータは、ハイライト物質をアプリケータに再度取ることを必要とせずに、毛束の根元から先端までほぼ均一な被覆物が適用されるのに十分な量のハイライト物質を保持できるサイズであってよい。
【0013】
本発明のさらにもう1つの態様は、ブリーチがパウダー形態であるキットを含む。キットは、また少なくとも2つのトレイをも含んでよく、トレイは、互いに入れ子になるように設計されてよい。キットのコンパートメントおよび/またはトレイには、意図された使用の順序を使用者が認識しうる方法でラベル表示してよい。
【0014】
さらにもう1つの典型的な実施形態によれば、ヘアケアキットは毛髪染料物質を含む少なくとも1つの染料コンパートメントを含んでよい。ヘアケアキットは、染料物質を酸化しかつ毛髪で染料を発色させるための酸化剤を含む少なくとも1つの発色コンパートメントをさらに含んでよい。ヘアケアキットはまた、ヘアハイライト物質を含む少なくとも1つのハイライトコンパートメントをも含んでよい。
【0015】
毛髪染料物質は、例えば、酸化塩基、カプラー、および直接染料から選択されてよい。適切な酸化塩基は、例えば、パラフェニレンジアミン、ビスフェニルアルキレンジアミン、パラアミノフェノール、オルトアミノフェノールおよび複素環塩基、ならびに化粧品に許容しうるこれらの塩から選択されてよい。適切なカプラーは、例えば、メタフェニレンジアミン、メタアミノフェノール、メタジフェノール、ナフタレンカプラーおよび複素環カプラー、ならびに化粧品に許容しうるこれらの塩から選択されてよい。適切な直接染料は、例えば、ベンゼン系のニトロ染料、カチオン性直接染料、アゾ系直接染料、およびメチン系直接染料から選択されてよい。
【0016】
もう1つの典型的な態様によれば、酸化剤は、過酸化酵素およびオキシダーゼ酵素から選択されてよい。例えば、酸化剤は、ペルオキシダーゼ、2個の電子を含むオキシドレダクターゼ、および4個の電子を含むオキシゲナーゼから選択されてよい。同様に、酸化剤は、ウリカーゼおよびラッカーゼから選択されてよい。
【0017】
1つの実施例において、酸化剤は、過酸化水素であってよい。
【0018】
ヘアケアキットのヘアハイライト物質は、例えば過硫酸塩などの過酸塩から選択されてよい。酸化剤はさらに、ヘアハイライト物質のハイライト力を増強するためにヘアライト物質に添加されるよう設計されてよい。
【0019】
さらにもう1つの典型的な実施形態において、ヘアケアキットは、例えば、過酸化水素から選択される酸化剤を含むことのできる少なくとも1つのハイライト増強組成物を含んでよい。
【0020】
もう1つの典型的な実施形態によれば、ケラチン繊維を処理する方法は、染料物質をケラチン繊維に、前記ケラチン繊維を染色するのに十分な条件下で適用すること、ならびに染料物質をケラチン繊維から濯ぎ落とすことを含んでよい。方法は、さらに、ケラチン繊維が濯ぎによる湿り気を依然として残している間に、少なくともケラチン繊維の一部にハイライト物質を適用することを含んでよい。このことは、ケラチン繊維の多色調ハイライトニングを行うことができる。もう1つの態様において、例えばブリーチなどのハイライト物質を、芯部および放射状に広がるブラシ毛を含む部分を有するアプリケータを用いて、ケラチン繊維に適用してよい。
【0021】
ハイライト物質、例えばブリーチの適用は、ケラチン繊維の中の湿り気が少なくとも部分的にブリーチの効果を妨げ、それにより、一連の染色および脱色のステップの結果としてのケラチン繊維の損傷を最小限にするような方法で行われてよい。方法は、さらに、染料をケラチン繊維から濯ぎ落とした後にケラチン繊維をタオルドライすることを含んでよい。
【0022】
本発明のさらにもう1つの典型的な実施形態は、ケラチン繊維のためのトリートメントをマーケティングする方法を含む。方法は、ケラチン繊維のための染料物質およびケラチン繊維のためのハイライト物質、例えばブリーチを提供することならびに染料物質とブリーチとを組み合わせることを含んでよい。方法は、湿り気がブリーチの効果を妨げるように、使用者がケラチン繊維に染料物質を適用し、ケラチン繊維から染料物質を濯ぎ落とし、かつケラチン繊維が濯ぎによる湿り気を残している間にケラチン繊維にヘアブリーチを適用するための使用説明書を提供することをさらに含んでよい。さらに、方法は、一連の染色および脱色のステップによるケラチン繊維の損傷を最小限にするために、所定の時間内にブリーチをケラチン繊維から濯ぎ落とすための使用説明書を提供することを含んでよい。
【0023】
方法は、さらに染料物質とブリーチとを一緒に梱包することにより、染料物質とブリーチとを組み合わせることをさらに含んでよい。方法はまた、染料物質に関連する梱包上でブリーチに言及することおよび/またはブリーチに関連する梱包上で染料物質に言及することにより染料物質とブリーチとを関連付けることを含んでよい。
【0024】
さらにもう1つの典型的な実施形態によれば、本発明は、染料物質をケラチン繊維に適用すること、染料物質をケラチン繊維から濯ぎ落とすこと、ならびに染料物質の濯ぎによる湿り気をケラチン繊維が残している間に、ケラチン繊維にブリーチを適用することを含む、ケラチン繊維を処理する方法を含んでよい。方法は、ブリーチの適用後20分以内にブリーチをケラチン繊維から濯ぎ落とすことをさらに含んでよい。
【0025】
使用説明書の提供は、ブリーチの適用後、10から25分の範囲内、より具体的には約15分、にブリーチをケラチン繊維から除去するための使用説明書の提供を含んでよい。
【0026】
さらにもう1つの典型的な態様において、ケラチン繊維のためのトリートメントプロセスをマーケティングする方法は、消費者にマルチステップのヘアトリートメントキット、少なくとも1つの染料物質、1つのリンス、1つのブリーチ、1つのアプリケータおよび電子的に記憶された使用説明書にアクセスするための使用説明書を含むキットを提供することを含む。方法は、電子的に記憶された使用説明書においてキットを用いて毛髪を処理するための指示を提供することをさらに含んでよい。例として、電子的に記憶された使用説明書の提供は少なくとも1枚のCD−ROM、磁気記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリ、インターネットアドレスおよびネットワークアドレス経由での使用説明書の提供を含んでよい。
【0027】
方法は、電子的に記憶された使用説明書をトリートメントプロセスに関連付けることをさらに含んでよい。電子的に記憶された使用説明書を関連付けることは、ヘアトリートメントキットに関連する梱包上でウェブサイトアドレスを提供することを含んでよい。別法として、CD−ROMまたはコンピュータで読み取り可能な他の媒体をヘアトリートメントキットとともに梱包またはヘアトリートメントキットに関連付けてよい。
【0028】
方法は、またトリートメントの進行を追跡するためのタイマーを提供することを含んでよい。タイマーは、コンピュータで読み取り可能な媒体に組み込まれていてよく、所定の制限時間に到達したときに、トリートメントプロセスの少なくとも1つのステップを終了するよう消費者に合図するように設計されていてよい。
【0029】
さらにもう1つの典型的な態様によれば、本発明は、少なくとも1名のホストにケラチン繊維のためのトリートメントプロセスを提供し、少なくとも1名のホストにトリートメントプロセスに興味のある消費者の集会を開催することを奨励し、かつ、集まった消費者に対して、集会の間にプロセスを実演することおよび前記集まった消費者の多数にトリートメントプロセスを使用させることにより、トリートメントプロセスの使用を教示するようホストに指示することを含む、ケラチン繊維のためのトリートメントプロセスをマーケティングする方法を含んでよい。
【0030】
奨励は、ホストに報奨金または割引価格の製品などの報奨物を提供することを含んでよい。方法は、ホストが集会でトリートメントプロセス製品を販売することを可能にすることをさらに含んでよい。方法はまた、ホストにホストの住居において集会を開催することを奨励することを含んでよい。
【0031】
さらにもう1つの典型的な実施形態によれば、ヘアトリートメントプロセスのためのヘアケアキットは、毛髪染料物質を含む少なくとも1つの染料コンパートメント、ヘアハイライト物質を含む少なくとも1つのハイライトコンパートメントを含んでよい。キットは、ヘアトリートメントプロセスを実施するための使用説明書、前記少なくとも1つの染料コンパートメントの少なくとも一部の毛髪染料物質ならびに前記少なくとも1つのハイライトコンパートメントの少なくとも一部のヘアハイライト物質を適用するための使用説明書を含む使用説明書をさらに含んでよい。使用説明書は、ヘアトリートメントプロセスを約2時間未満で完了するための使用説明書をさらに含んでよい。別法として、ヘアトリートメントプロセスを完了するための使用説明書は、ヘアトリートメントプロセスを約1.5時間未満で完了するための使用説明書を含んでよい。さらにもう1つの例において、使用説明書は、プロセスを約1時間、または1時間未満で完了するための使用説明書を含んでよい。
【0032】
さらにもう1つの典型的な実施形態は、ケラチン繊維を染色するのに十分な条件下で、染料物質をケラチン繊維に適用することを含む、ケラチン繊維を処理するための方法を含んでよい。方法は染料物質を適用した後に、少なくともケラチン繊維の一部にハイライト物質を適用することをさらに含んでよい。方法は、ケラチン繊維の多色調ハイライトニングを達成することを含んでよい。また、方法は、約2時間未満で完了されてよい。例えば、方法は、約1.5時間未満で完了されてよい。実際、所望の効果に応じて、方法は約1時間、または1時間未満で完了されてよい。
【0033】
本発明のさらにもう1つの典型的な実施形態は、持続時間が少なくとも約15分間のテレビ番組を放送することを含むマルチステップビューティーケアプロセスのマーケティング方法を含む。テレビ番組を通じて、消費者は、マルチステップパーソナルケアプロセスの使用法に関して知識ある消費者になることができる。同様に、テレビプログラムを見る間に、消費者はマルチステップパーソナルケアプロセスを実施するためのキット購入用のクーポンの請求を奨励されることができる。方法は、消費者に小売店でのキット購入を奨励するために消費者にクーポンを送達することをならびに消費者が小売店を訪れ、かつ小売店でキットを購入する際にクーポンを引き換えることを消費者に奨励することをさらに含んでよい。
【0034】
本発明の追加の目的および利点は、部分的に以下に続く記述に明記されることになり、かつ部分的に記述から明白になることになり、あるいは本発明の実施により理解されることができる。本発明の目的および利点は、特に添付の請求項において指摘される要素および組合せにより理解され、達成されることになる。
【0035】
当然のことながら、請求のように、前述の概要および以下の詳細な記述の両方とも、典型的かつ説明的であるのみであって本発明を限定するものではない。
【0036】
添付図面は、本明細書に組み込まれ、かつその一部をなしており、本発明のいくつかの実施形態を例証し、かつ記述とともに本発明の原理を説明するのに役立っている。
【0037】
(実施形態の説明)
本発明の例示的実施形態について、ここで詳細に言及がなされることになり、その実施例は添付図面に例証される。可能な限り、全図面にわたり同一の参照番号を同一または同様の部分に言及するために使用することになる。
【0038】
本発明に基づき、ヘアケアキットが提供されてよい。本明細書で使用される用語「キット」は、一緒に販売されるかあるいは梱包されるアイテムを広く含む。例えば、図1に例証するように、キット20は、より詳細に後述されるように、1つの箱またはパッケージで一緒に販売されるいくつかのアイテムを含んでよい。請求のように、図1は典型的なキットを例証しており、かつ本発明を限定するよう意図されたものではないことに注目すべきである。実際、本発明のキットは図1に例証されたものとほぼ同数のアイテムを含んでよく、かつアイテムの種々の組合せを含んでよい。同様に、キットは種々の方式で梱包されてよい。
【0039】
キットがサロンを通じて最終使用者に配布されうる一方で、本発明の一態様はドラッグストア、百貨店、食料雑貨店および化粧品店などの小売販売チャンネルならびに他の小売りまたは使用者が利用可能なディスカウントまたは卸売りチェーンを通じて消費者にキットを配布することを含む。本発明のこの態様は、消費者が家庭での使用のために製品を購入することを可能にすることができる。
【0040】
本発明に基づき、ヘアケアキットは、毛髪染料物質を含む少なくとも1つの染料コンパートメントを含んでよい。本明細書で使用される用語「コンパートメント」は、形態、材質またはクロージャにかかわらず、収容機能に役立ついかなる容器をも表す。例えば、全体を通じて用いられている用語「コンパートメント」は、チューブ、袋、キャニスター、缶、タブ、ボトル、ジャー、パケット、紙箱、箱、エンベロープの内部を広く含む(がこれらに限定されない)。染料成分は、単独容器に収容されてよく、あるいは多数の容器に分割されてもよい。例えば、図1に例証するように、染料物質は、チューブ22内のカラーベースおよびボトル24内の発色剤のように、多数のコンパートメントに収容されてよい。
【0041】
本発明は、最も広義において、いかなる特定の染料処方または化合物にも限定されないが、適切な染料の実施例は、第1の部分が水、デセス−3、ラウレス−12、オレス−30、デセス−5、トリデセス−2、カルボキサミドmea、水酸化アンモニウム、グリセリン、オレイン酸、塩化ヘキサジメスリン、オレイルアルコール、ポリクオタニウム−6、香料、エタノールアミン、チオ乳酸アンモニウム、レゾルシナル、p−フェニレンジアミン、アスコルビン酸、EDTA、ポリクオタニウム−24、ヒドロキシエチルbis(N−ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミン)HCl、m−アミノフェノール、2,4−ジアミノフェノキシエタノールHClを含む多色調半透明ゲルクリームカラーベースである、2部処方であってよい。
【0042】
染料の第2の成分は、例えば、水、過酸化水素、セテアリルアルコール、トリデセス−2−カルボキサミドmea、セテアレス−30、グリセリン、ペンテト酸5ナトリウム、スズ酸ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウムを含む多色調クリーム発色剤であってよい。
【0043】
典型的態様によれば、半透明ゲルクリーム処方は、ゲルの展延性およびクリームの状態調整に結び付く粘稠性を有する可能性がある染料物質に使用されてよい。コンディショニング剤を含むカチオン性ポリマーは、毛髪の顕著なコンディショニングおよび賦活を可能にすることができる処方用に選択されてよい。さらに、染料処方は毛髪への適用を容易にし、被覆性さえも促進してよい。処方は、また毛髪の濯ぎを容易にし、毛髪を滑らかにし、もつれをなくし、かつハイライトの適用ステップに備えさせることを容易にすることもできる。また、着色剤のレベルは、各ベースカラー染料についてバランスをとってよく、それにより相対的なグレーの被覆を改善し反射性の毛髪色調を作り出すことができる。
【0044】
もう1つの典型的な実施形態によれば、染料コンパートメントは、酸化染色に通常使用される酸化塩基、例えば、パラフェニレンジアミン、ビスフェニルアルキレンジアミン、パラアミノフェノール、オルトアミノフェノールおよび複素環塩基、ならびに化粧品に許容しうるこれらの塩を含んでよい。
【0045】
使用できる適切なパラフェニレンジアミンは、例えば、パラ−フェニレンジアミン、パラ−トリレンジアミン、2−クロロ−パラ−フェニレンジアミン、2,3−ジメチル−パラ−フェニレンジアミン、2,6−ジメチル−パラ−フェニレンジアミン、2,6−ジエチル−パラ−フェニレンジアミン、2,5−ジメチル−パラ−フェニレンジアミン、N,N−ジメチル−パラ−フェニレンジアミン、N,N−ジエチル−パラ−フェニレンジアミン、N,N−ジプロピル−パラ−フェニレンジアミン、4−アミノ−N,N−ジエチル−3−メチルアニリン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−パラ−フェニレンジアミン、4−N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)アミノ−2−メチルアニリン、4−N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)アミノ−2−クロロアニリン、2−β−ヒドロキシエチル−パラ−フェニレンジアミン、2−フルオロ−パラ−フェニレンジアミン、2−イソプロピル−パラ−フェニレンジアミン、N−(β−ヒドロキシプロピル)−パラ−フェニレンジアミン、2−ヒドロキシメチル−パラ−フェニレンジアミン、N,N−ジメチル−3−メチル−パラ−フェニレンジアミン、N,N−(エチル−β−ヒドロキシエチル)−パラ−フェニレンジアミン、N−(β,γ−ジヒドロキシプロピル)−パラ−フェニレンジアミン、N−(4’−アミノフェニル)−パラ−フェニレンジアミン、N−フェニル−パラ−フェニレンジアミン、2−β−ヒドロキシエチルオキシ−パラ−フェニレンジアミン、2−β−アセチルアミノエチルオキシ−パラ−フェニレンジアミン、N−(β−メトキシエチル)−パラ−フェニレンジアミン、4−アミノフェニルピロリジン、2−チエニル−パラ−フェニレンジアミン、2−β−ヒドロキシエチルアミノ−5−アミノトルエン、3−ヒドロキシ−1−(4’−アミノフェニル)ピロリジン、およびこれらの酸付加塩から選択されてよい。
【0046】
上述のパラフェニレンジアミンの中で、パラ−フェニレンジアミン、パラ−トリレンジアミン、2−イソプロピル−パラ−フェニレンジアミン、2−β−ヒドロキシエチル−パラ−フェニレンジアミン、2−β−ヒドロキシエチルオキシ−パラ−フェニレンジアミン、2,6−ジメチル−パラ−フェニレンジアミン、2,6−ジエチル−パラ−フェニレンジアミン、2,3−ジメチル−パラ−フェニレンジアミン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−パラ−フェニレンジアミン、2−クロロ−パラ−フェニレンジアミン、2−β−アセチルアミノエチルオキシ−パラ−フェニレンジアミン、およびこれらの酸付加塩は、例えば、より適切であることができる。
【0047】
使用できる適切なビスフェニルアルキレンジアミンは、例えば、N,N’−ビス(β−ヒドロキシエチル)−N,N’−ビス(4’−アミノフェニル)−1,3−ジアミノプロパノール、N,N’−ビス(β−ヒドロキシエチル)−N,N’−ビス(4’−アミノフェニル)エチレンジアミン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−テトラメチレンジアミン、N,N’−ビス(β−ヒドロキシエチル)−N,N’−ビス(4−アミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N’−ビス(4−メチルアミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N’−ビス(エチル)−N,N’−ビス(4’−アミノ−3’−メチルフェニル)エチレンジアミン、1,8−ビス(2,5−ジアミノフェノキシ)−3,6−ジオキサオクタン、およびこれらの酸付加塩から選択されてよい。
【0048】
使用できる適切なパラアミノフェノールは、例えば、パラ−アミノフェノール、4−アミノ−3−メチルフェノール、4−アミノ−3−フルオロフェノール、4−アミノ−3−ヒドロキシメチルフェノール、4−アミノ−2−メチルフェノール、4−アミノ−2−ヒドロキシメチルフェノール、4−アミノ−2−メトキシメチルフェノール、4−アミノ−2−アミノメチルフェノール、4−アミノ−2−(β−ヒドロキシエチルアミノ−メチル)フェノール、4−アミノ−2−フルオロフェノール、およびこれらの酸付加塩から選択されてよい。
【0049】
使用できる適切なオルトアミノフェノールは、例として、2−アミノフェノール、2−アミノ−5−メチルフェノール、2−アミノ−6−メチルフェノール、5−アセトアミド−2−アミノフェノールおよびこれらの酸付加塩から選択されてよい。
【0050】
使用できる適切な複素環塩基は、例えば、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体およびピラゾール誘導体から選択されてよい。
【0051】
使用できる適切なピリジン誘導体は、例えば、特許GB1026978および特許GB1153196に記載されている化合物、例えば2,5−ジアミノピリジン、2−(4−メトキシフェニル)アミノ−3−アミノピリジン、2,3−ジアミノ−6−メトキシピリジン、2−(β−メトキシエチル)アミノ−3−アミノ−6−メトキシピリジン、3,4−ジアミノピリジンおよびこれらの酸付加塩などから選択されてよい。
【0052】
使用できる適切なピリミジン誘導体は、例えば、特許DE2359399、特許JP88−169571、特許JP05−163124、特許EP0770375または特許出願WO96/15765に記載されている化合物、例えば2,4,5,6−テトラアミノピリミジン、4−ヒドロキシ−2,5,6−トリアミノピリミジン、2−ヒドロキシ−4,5,6−トリアミノピリミジン、2,4−ジヒドロキシ−5,6−ジアミノピリミジン、2,5,6−トリアミノピリミジン、および特許出願FR−A−2,750,048に挙げたものなどのピラゾロピリミジン誘導体、その中で挙げることができるのは、ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3,7−ジアミン;2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3,7−ジアミン;ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3,5−ジアミン;2,7−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3,5−ジアミン;3−アミノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−オール;3−アミノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−オール;2−(3−アミノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イルアミノ)エタノール、2−(7−アミノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イルアミノ)エタノール、2−[(3−アミノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル)−(2−ヒドロキシ−エチル)アミノ]エタノール、2−[(7−アミノピラゾロ[1,5−a]−ピリミジン−3−イル)−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール、5,6−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3,7−ジアミン、2,6−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3,7−ジアミン、2,5,N7,N7−テトラメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3,7−ジアミン、3−アミノ−5−メチル−7−イミダゾリルプロピルアミノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、互変異性平衡が存在する場合、これらの互変異性型、ならびにこれらの酸付加塩などから選択されてよい。
【0053】
使用できる適切なピラゾール誘導体は、例えば、特許DE3843892、特許DE4133957、および特許出願WO94/08969、特許出願WO94/08970、特許出願FR−A−2733749、DE195 43 988に記載されている化合物、例えば4,5−ジアミノ−1−メチルピラゾール、4,5−ジアミノ−1−(β−ヒドロキシエチル)ピラゾール、3,4−ジアミノピラゾール、4,5−ジアミノ−1−(4’−クロロベンジル)ピラゾール、4,5−ジアミノ−1,3−ジメチルピラゾール、4,5−ジアミノ−3−メチル−1−フェニルピラゾール、4,5−ジアミノ−1−メチル−3−フェニルピラゾール、4−アミノ−1,3−ジメチル−5−ヒドラジノピラゾール、1−ベンジル−4,5−ジアミノ−3−メチルピラゾール、4,5−ジアミノ−3−tert−ブチル−1−メチルピラゾール、4,5−ジアミノ−1−tert−ブチル−3−メチルピラゾール、4,5−ジアミノ−1−(β−ヒドロキシエチル)−3−メチルピラゾール、4,5−ジアミノ−1−エチル−3−メチルピラゾール、4,5−ジアミノ−1−エチル−3−(4’−メトキシフェニル)ピラゾール、4,5−ジアミノ−1−エチル−3−ヒドロキシメチルピラゾール、4,5−ジアミノ−3−ヒドロキシメチル−1−メチルピラゾール、4,5−ジアミノ−3−ヒドロキシメチル−1−イソプロピルピラゾール、4,5−ジアミノ−3−メチル−1−イソプロピルピラゾール、4−アミノ−5−(2’−アミノエチル)アミノ−1,3−ジメチルピラゾール、3,4,5−トリアミノピラゾール、1−メチル−3,4,5−トリアミノピラゾール、3,5−ジアミノ−1−メチル−4−メチルアミノピラゾール、3,5−ジアミノ−4−(β−ヒドロキシエチル)アミノ−1−メチルピラゾール、およびこれらの酸付加塩などから選択されてよい。
【0054】
もう1つの典型的な実施形態によれば、染料コンパートメントは、ケラチン繊維の染色に通常使用されてよい1つまたは複数のカプラーを含んでよい。例えば、適切なカプラーは、メタフェニレンジアミン、メタアミノフェノール、メタジフェノール、ナフタレンカプラーおよび複素環カプラー、ならびに化粧品に許容しうるこれら化合物の塩から選択されてよい。
【0055】
例として、2−メチル−5−アミノフェノール、5−N−(β−ヒドロキシエチル)アミノ−2−メチルフェノール、6−クロロ−2−メチル−5−アミノフェノール、3−アミノフェノール、1,3−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシ−2−メチルベンゼン、4−クロロ−1,3−ジヒドロキシベンゼン、2,4−ジアミノ−1−(β−ヒドロキシエチルオキシ)ベンゼン、2−アミノ−4−(β−ヒドロキシエチルアミノ)−1−メトキシベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、1,3−ビス−(2,4−ジアミノフェノキシ)プロパン、3−ウレイドアニリン、3−ウレイド−1−ジメチルアミノベンゼン、セサモール、1−β−ヒドロキシエチルアミノ−3,4−メチレンジオキシベンゼン、α−ナフトール、2−メチル−1−ナフトール、6−ヒドロキシインドール、4−ヒドロキシインドール、4−ヒドロキシ−N−メチルインドール、2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン、6−ヒドロキシベンゾモルホリン、3,5−ジアミノ−2,6−ジメトキシピリジン、1−N−(β−ヒドロキシエチル)アミノ−3,4−メチレンジオキシベンゼン、2,6−ビス−(β−ヒドロキシエチル−アミノ)トルエン、およびこれらの酸付加塩が、適切なカプラーとして使用されてよい。
【0056】
カプラーは、染色組成物の全重量の約0.001重量%から約10重量%、および/または約0.005重量%から約6重量%の範囲の量で存在してよい。追加の酸化塩基は、染色組成物の全重量の約0.001重量%から約10重量%、および/または約0.005重量%から約6重量%の範囲の量で存在してよい。
【0057】
典型的な態様によれば、本発明の組成物の状況において酸化塩基およびカプラーとして化粧品に使用できる塩は、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、トシル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、リン酸塩および酢酸塩などの酸付加塩、ならびに、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、アミンまたはアルカノールアミンなどの塩基付加塩から選択されてよい。
【0058】
さらにもう1つの典型的な実施形態において、染料コンパートメントは、例えばベンゼン系のニトロ染料、カチオン性直接染料、アゾ系直接染料、メチン系直接染料から選択される1つまたは複数の直接染料を含んでよい。
【0059】
染色に適切な媒体は、染料キャリヤともよばれるが、水または、水と水に十分に溶解しない可能性がある化合物を可溶化するための少なくとも1つの有機溶媒の混合物を含んでよい。有機溶媒として、適切な例は、エタノールおよびイソプロパノールなどのC〜C低級アルカノール、例えば、2−ブトキシエタノール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルおよびモノメチルエーテルなどのポリオールおよびポリオールエーテル、および、例えばベンジルアルコールまたはフェノキシエタノールなどの芳香族アルコール、ならびにこれらの混合物から選択されてよい。
【0060】
溶媒は、染色組成物の全重量の約1重量%から約40重量%、および/または約5重量%から約30重量%の範囲の量で存在してよい。
【0061】
さらにもう1つの典型的な実施形態において、染料組成物は、毛髪染色用の組成物に通常使用される種々のアジュバント、例えばアニオン性、カチオン性、非イオン性、両性または双性イオン型物質、あるいはこれらの混合物、アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性または両イオン性ポリマー、あるいはこれらの混合物、無機または有機増粘剤、具体的にはアニオン性、カチオン性、非イオン性および両性会合高分子増粘剤、抗酸化剤、浸透剤、金属イオン封鎖剤、香料、緩衝剤、分散剤、コンディショニング剤、例えば、揮発性または不揮発性、修飾または非修飾シリコーン、被膜形成剤、セラミド、防腐剤および乳白剤などを含んでよい。
【0062】
上述のアジュバントは、その各々について、例えば、組成物の重量に対して約0.01重量%から約20重量%の範囲の量で存在してよい。
【0063】
勿論、当業者であれば、本発明に基づく酸化染色組成物に本質的に付加されているであろう有利な特性が想定される添加によりまったくまたは実質的に損なわれることがないように、このまたはこれらの追加の可能性がある化合物を選択するであろう。
【0064】
本発明の典型的な態様に基づく染色組成物のpHは、例えば、約3から約12、および/または約5から約11の範囲であってよい。pHは、ケラチン繊維の染色に慣習的に使用される酸性化剤またはアルカリ化剤を用いて、あるいは別法として通常の緩衝系を用いることにより、所望の値に調節してよい。
【0065】
適切な酸性化剤は、例えば、塩酸、オルトリン酸、硫酸、例えば酢酸、酒石酸、クエン酸、乳酸などのカルボン酸、およびスルホン酸などの無機または有機酸から選択されてよい。
【0066】
適切なアルカリ化剤は、例として、アンモニア水、アルカリ金属炭酸塩、モノ−、ジ−およびトリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、ならびにこれらの誘導体、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、ならびに以下の化学式(III)を有する化合物、
【化1】

[式中、Wは任意選択で水酸基またはC〜Cアルキル遊離基により置換されたプロピレン残基であり、R、R、RおよびRは同一であるかまたは異なっており、水素原子、C〜CアルキルまたはC〜Cヒドロキシアルキル遊離基を表す]から選択されてよい。
【0067】
典型的な染色組成物は、液体、クリーム、ゲルの形態、または例えばヒト毛髪などのケラチン繊維の染色に適切な他のあらゆる形など、種々の形態で提供されてよい。
【0068】
他の構成要素もまた、キットに梱包されてよい。例えば、図1に例証するように、キットはアプリケータキャップ26および、例えば「卵」構造のツーピース手袋ホルダー28に収容された1組の手袋を含んでよい。構成要素22、24、26および28はすべてトレイ30に梱包されてよい。トレイ30は、毛髪染色プロセスの構成成分を含むことができ、もう一方のトレイ32に入れ子になってよく、トレイ32は、ヘアハイライトニングプロセスの内容物を収容するように設計されてよい。
【0069】
キットはまた、ヘアハイライト物質を含む少なくとも1つのハイライトコンパートメントを含んでよい。毛髪染料物質についてと同様に、ヘアハイライト物質は、単独コンパートメント(前述のような)内に完全に含まれてよいか、あるいは多数コンパートメント内に含まれてよい。例えば、図1に例証するように、ハイライトベースは、チューブ34に収容されてよく、トーナルパウダーは、パケット36に収容されてよく、かつ使用前にハイライトニングベースと混合されるようになっている。
【0070】
広義で、ヘアハイライトニング物質は、毛髪に色調を加えるためのあらゆる成分または成分の組合せであってよい。例えば、ハイライト物質は、ブリーチ剤、またはブリーチ剤の成分を含んでよい。ハイライト物質は、また例えば脱色剤を含んでもよい。本発明は最も広義において、いかなる特定のハイライト処方または成分にも限定されない一方で、1つの適切な例は、適用前に使用者によって混合される2成分ブリーチ処方を含む。例として、第1の成分が水、過酸化水素、セテアリルアルコール、トリデセス−2−カルボキサミドMEA、セテアレス−30、グリセリン、ペンテト酸5ナトリウム、スズ酸ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウムを含む多色調クリーム発色剤であってよい。ハイライト処方の第2の成分は、例えば、過硫酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、過硫酸ナトリウム、アクリレート/アクリル酸アルキルC10−30クロスポリマー、尿素、カオリン、ステアリン酸マグネシウム、塩化アンモニウム、スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム、VP/VAコポリマー、ポリデセン、メタケイ酸ナトリウム、過酸化マグネシウムedta、二酸化チタン、シアモプシステトラゴノロバ(グアー)ガム、カルボキシメチルデンプンナトリウム、安息香酸ナトリウムを含む超微粒子イルミネーティングパウダーであってよい。パケット36に含まれる典型的な量は10グラムであってよい。
【0071】
別法として、ハイライト物質は、染料などの毛髪着色剤であってよい。好ましくは、ハイライト物質の色は、キットに含まれるベースカラーを補完するよう選択される。さらに、ハイライトニング物質は、キットに梱包されている個々のベースカラーと調和するようなハイライト剤の適切な量を提供するように調節されてよい。例えば、ハイライトニング物質は、カラーベースの基調色をはっきりさせかつ補完してよく、それにより多色調の色と光の相互作用を至る所に作り出す。ハイライト物質は、適用中の物質の液垂れを防止し、毛束に適用した後は物質を所定の位置に留まらせるために増粘剤を含んでよい。
【0072】
キットは、棒38などのアプリケータ、「卵」タイプの同梱容器40に収容されたもう1組の手袋およびボトル42に収容されたヘアコンディショナーまたはリンスをさらに含んでよい。
【0073】
本発明によれば、キットは、前記少なくとも1つの染料コンパートメントの少なくともいくつかの内容物および前記少なくとも1つのハイライトコンパートメントの少なくともいくつかの内容物を適用するための使用説明書を追加的に含んでよい。使用説明書は、1つまたは複数の形態をとってよい。例えば、使用説明書は、使用説明書容器、22、24、34、36または42の1つまたは複数に印刷されてよく、トレイ30および/または32の上に印刷されてもよく、あるいは、トレイ24および32が梱包されている箱29に印刷されてもよい。別法として、または追加的に、使用説明書は箱に含まれた別個の媒体に含まれてよい。例えば、図1に例証するように、使用説明書は用紙44に印刷されてよい。
【0074】
使用説明書は、1つまたは複数の本文および図を含んでよい。別法として、または追加的に、使用説明書は箱に含まれる電子媒体に含まれてよく、かつ/または印刷された使用説明書がさらなる説明または実演を見ることができるインターネットサイトのアドレスを含んでよい。
【0075】
電子媒体は、例えば、コンパクトディスク、DVD、磁気ディスク、フラッシュメモリ、またはディスプレイに情報を蓄積するための他のあらゆるメカニズムであってよい。
【0076】
使用説明書については後でより詳細に述べるが、使用説明書は、毛髪の多色調ハイライトニングを達成するために毛髪染料の適用に続いてハイライトを毛髪に適用するための指示を含んでよい。例えば、キットの詳細に応じて、同梱の棒38を使用したハイライト物質の適用について記述してよい。使用説明書は、ハイライト物質を毛髪に、毛髪が完全に乾く前に適用するよう使用者に指示してよい。例えば、使用説明書は、タオルドライ後のハイライト物質の適用を指示してよい。タオルドライが毛髪に湿り気を残すことは一般に知られており、かつ本発明に基づき、毛髪に湿り気を残すことはハイライトニングプロセス中で、有益な保護効果が得られる可能性がある。使用説明書はまた、ヘアトリートメントの全プロセスを約2時間未満、または約1.5時間未満、または約1時間未満で完了するよう使用者に指示してもよい。例として、使用説明は、ヘアトリートメントの全プロセスを約1時間で完了するよう使用者に指示してよい。さらに、全プロセスを完了するための時間の長さに関する使用説明書は、製造者の意図する効果および/または消費者が所望する毛髪への効果に依存してよい。
【0077】
使用説明書は、キットの詳細および製造者の意図する効果に応じて変化してよい。典型的な使用説明書については、本発明の方法に関連して後で論じる。単に一例として、1つの典型的実施形態である使用説明書44を図1に描写し、かつもう1つの典型的実施形態である使用説明書48を図3に描写した。
【0078】
前述したように、キット20は、アプリケータキャップ26を含んでよい。アプリケータキャップ26には、カラーチューブ22のキャップ23と同様な方式でねじ山が付けられている。したがって、キャップ23をカラーチューブ22から取り外したとき、アプリケータキャップ26をチューブ22の代わりに固定することができる。同様にすでに述べたように、同梱物28は1組の手袋を含んでよい。手袋は、ラテックス、他の形態のプラスチック、またはコンパートメント22、24、34、36および42に含まれる物質から使用者の手を保護するのに適したあらゆる材質で作られていてよい。使用者が使用後直ちに手袋を廃棄できる使い捨て手袋の使用は有利である。同梱物40に含まれる手袋は、同梱物28に含まれる手袋と同一の構造を有してよい。染色およびハイライトニングプロセスのそれぞれに1組ずつの2組の手袋を含むことは好ましいが、キットは、手袋を1組だけ含むか、またはまったく含まないよう設計されてよい。
【0079】
前述したように、キットはまた、図式化して図2により詳細に例証した棒38などのアプリケータを含んでよい。一例として、棒38は、マスカラタイプの棒であってよい。アプリケータは、最も広義において、特定の形状に限定されないが、例えば、1つの適切な形状は、ステンレススチール製でよい埋め込みワイヤ41の付いた細長い柄39を用いている。有利には、芯はほとんど直線状である。ワイヤは、ブラシ毛43をアプリケータのヘッド先端46にしっかりと固定するようねじられていてよい。構造は、一緒にねじられた2本の別個のワイヤまたは1本のワイヤを曲げてそれ自体をねじったものを含んでよい。別法として、ブラシ毛を取り付けることができる他の素材をブラシ毛ヘッドの芯として使用してよい。例として、アプリケータのブラシ毛部分47は、0.400間隔の約17ブラシ毛の付いた先細の卵型(フットボール)の形状であってよい。ブラシ毛部分の適切な長さは、ブラシ毛部分の自由端から柄39に隣接する先端まで1.5インチであってよい。より具体的には、ブラシ毛は、ブラシヘッドの最も幅の広い部分で0.3インチから3インチであってよい。ブラシ毛は、ナイロン製であってよい。ブラシ毛先端で定義されるヘッドは、より広い中心部での約0.5”の大きさからブラシ毛ヘッド47の反対側の先端での約0.2”へと次第に細くなってよい。ブラシ毛のあるヘッド部分はまた、他の適切な形状、例えば、円筒形、柄からブラシ毛のある部分の自由端に向かって先細になる形状、などを有してよい。
【0080】
ブラシ毛は、ねじられたワイヤ41で定義される芯から放射状に広がる先端を有してよく、ハイライト物質を保持し、かつ適用できるいかなる物質で作られていてもよい。さらに、ブラシ毛の総表面積は、毛髪の長さにかかわらず、使用者がアプリケータにブリーチを再度取ることなしに、毛髪の根元近くの位置から毛髪の先端近くの位置まで毛束を被覆できる程、十分な量のハイライトまたはブリーチを保持することができるものであることが有利である。Make−Up Brush and Method for Manufacturing Such a Brushという名称で2001年1月5日に出願、かつ2002年2月12日に交付された米国特許第6345923号は、そのすべての開示情報を参考のために完全な形で本明細書に添付するが、この特許において開示されているように、ねじりは、右から左でも左から右でもよい。
【0081】
リンス容器42は、ヘアウォッシュ、ヘアコンディショナー、またはこの両方の組合せを収容してよい。本発明は、最も広義において、いかなる特定のリンス処方にも限定されないが、適切な典型的処方は、水、セテアリルアルコール、グリセリン、ベヘントリモニウムクロリド、ユーホルビアセリフェラ(キャンデリラ)ロウ、アモジメチコン、セチルエステル、イソプロピルアルコール、香料、メチルパラベン、トリデセス−12、プルヌスアルメニアカ(キョウニン)種子油、クロルヘキシジンジヒドロクロリド、セトリモニウムクロリドを含んでよい。図には単独リンス容器が例証されているが、1つまたは複数の付加のリンス物質がキットに含まれてよい。
【0082】
トレイ24および32の内包物は、多数の機能に役立つことができる。第1に、これらはキットの構成要素を染色プロセスに使用される構成成分とハイライトニングプロセスに使用される構成要素とに分離するのに役立つ。トレイの中の1つまたは複数のくぼみは二重の機能に貢献する。例えば、これらは容器の輪郭に合わせて形作られ容器を所定の位置に収容できる。また、容器を取り外したときに、1つまたは複数のくぼみはヘアトリートメント処方を混合するための貯留容器として使用されることができる。別法として、トレイは容器の輪郭とは合っていないが、混合または保持貯留容器としての機能を果たす、貯留容器を含んでよい。梱包に関して、トレイのうちの一方は、もう一方に入れ子になることができ、パッケージサイズおよび/または輸送中の構成成分の移動を低減する。トレイはまた、直接的な方式で、外箱に配置されてもよい。また、トレイの一方または両方がカバー(示されていない)、例えば真空型カバーを掛けた状態で提供されてよい。トレイは互いに相容れないものである必要はないが、典型的な実施形態において、一方のトレイは染色プロセスの構成要素を実質的にすべて収容し、もう一方のトレイはハイライトニングプロセスの構成要素を実質的にすべて収容することができる。
【0083】
誤用を防止し、かつ使用者の使い勝手を促進するために、トレイには、適正な使用を容易にすることを目的として、ラベル表示がなされてよく、したがって構成機能に加え指示機能をも果たしてよい。例えば、毛髪染色トレイは、それが最初に使用されるように指示する印を含んでよく、ヘアハイライトニングトレイは、その内容物が染色後に使用されるべきであることを示すために印をつけられてよい。例えば、印は染色トレイに「ステップ1」、ハイライトニングトレイに「ステップ2」というように簡潔であってよい。さらに、特定のステップに必要なこれらのアイテムだけが、そのステップに対応するトレイの中に保持されてよい。
【0084】
本発明のもう1つの態様は、染料をケラチン繊維に、前記ケラチン繊維を染色するのに十分な条件下で、適用することを含む、ケラチン繊維を処理する方法を含んでよい。本明細書で実施されたように、かつ例として、このことは通常のまたは慣習的ではない毛髪染料の使用を伴ってよい。方法に適切な染料の例は、前述の染料のいかなるものをも含む。毛髪染色の詳細は、使用される毛髪染料、所望の効果および個人的な好みに応じて変化してよいが、1つの例は、手を保護するために手袋を着用すること、およびゲルベースなどの液を乾燥した未洗浄の毛髪に手で適用することを含む。液は、使用可能な形態で予め包装されていてよく、または使用前に混合する必要のある成分として包装されてもよい。例えば、図1に例証するように、チューブ22に収容されたゲルクリームベースをアプリケータキャップ26を介して発色剤のボトル24に絞り込む。次いでアプリケータキャップ26をボトル24に移動し、混合中の流出を防止するためにアプリケータキャップ26の孔を指で押えながらボトルを振る。その後に、ボトル24の中の混合物を、アプリケータキャップ26から内容物を絞り出すことにより、乾燥した未洗浄の毛髪に十分に行き渡らせる。次いで毛髪を使用者の頭頂部にゆるくまとめ、25分間放置する。レジスタントグレーの場合、例えば、使用者はさらに10分間待つように指示されてもよい。修正のための適用の場合、染料は根元の新生毛のみに適用してよい。この目的のために、使用者はアプリケータキャップ26の先端を使用して乾燥した未洗浄の毛髪に1/4インチの部分を作るように指示されてもよい。次いでボトル24を根元だけが完全に浸るように絞り出し、ここで20分の待ち時間が必要となるものであってもよい。レジスタントグレーの場合、さらに10分が必要となるものであってもよい。その後に、残りの着色剤を毛髪の全長および先端部に作用させ、さらに5分の待ち時間を置いてもよい。当業者であれば、毛髪に染料を放置するための前述の時間枠は典型的なものであり、他の時間枠もまた使用されることがあり、かつ所望の効果、例えば色の強さなどに応じて変化してよいことを理解するであろう。
【0085】
染料を適用し、待ち時間が経過した後に、本発明はケラチン繊維から染料を洗い落とすことを含んでよい。このことは、頭部に温水を適用すること、洗浄剤を泡立てること、および次いで水が透明になるまで濯ぐことを含んでよい。その後に、例えば、タオルドライなどにより、毛髪から余分な湿り気を取り除いてもよい。典型的な実施形態において、コンディショニングリンスを用いて、染料を除去してよい。
【0086】
本発明は、ケラチン繊維が濯ぎによる湿り気を残している間に、それにより前記ケラチン繊維のハイライトニングを行うために、ケラチン繊維にハイライト物質を適用することをさらに含んでよい。本発明に基づき、ハイライトニング物質は、ブリーチおよび/または脱色効果のある処方を含んでよい。別法として、または追加的に、処方は着色効果を有してもよい。例えば、染色段階において、毛髪が最初の色調として赤に着色された場合、ハイライトはそれに代わる色調の赤、またはまったく異なる色であってよい。
【0087】
本発明のいくつかの実施形態は、湿った毛髪へのハイライトの適用を必要としないことがあるが、1つの実施形態において、湿った毛髪へのハイライトの適用は、特にハイライトがブリーチであるときに有益であることがある。毛髪の湿り気は、ブリーチの吸収を低減し、所望の効果を提供しかつ毛髪の損傷を最低限にすることができる。本明細書で使用される用語「湿り気」は、湿った状態からタオルドライなどによる部分的乾燥状態までの範囲の湿り気を含んでよい。タオルドライは、余分な湿気を取り除くが、湿気をすべて取り除くには十分ではないことは一般に理解されている。したがって、用語「湿り気」は、タオルドライした毛髪に言及することができる。
【0088】
ハイライト物質を適用するために、使用者は先ず、トレイ32の同梱物40の中に含まれる手袋などの、新しい手袋1組を着用する。次いでボトル34の内容物を、トレイ32の混合ウェル37の中に空ける。次いで混合物に、パケット36からイルミネートパウダーを添加する。その後に、棒38の柄39の先端45を、混合物がケーキのフロスティングのような感触に変わるまで混合物を混ぜるために使用する。このとき約2分までの時間を要する。その後で、柄39の先端45を清浄にする。
【0089】
混合ウェル37の中で混合したハイライト物質に関して、使用者は再び棒38の柄39の先端45を使用して、ハイライトする毛髪の束を持ち上げ、典型的に多数の毛髪で構成される毛髪の束に分ける。毛束を薄目に取ること、すなわち比較的少なめの毛髪を選択することにより、微妙なハイライトを達成することができる。毛髪を広めに取ること、すなわち比較的多目の毛髪を選択することにより、より劇的な外観を達成することができる。毛束を選択した後、使用者はアプリケータ38のブラシ先端47を混合ウェル37の中に浸すよう指示される。ブラシ先端(すなわちブラシ毛部分)は、毛束全体を根元から先端まで被覆することができる量のハイライトを取るのに十分な大きさであってよい。このような大きなブラシは、好ましいが、本発明は最も広義において、いかなる特定の大きさにも限定するものではない。アプリケータの典型的態様は、後でより詳細に論じられる。
【0090】
選択された毛髪の束にハイライトを適用するために、使用者はアプリケータ38のブラシ毛先端47を、頭皮から毛先方向に約1/4インチ離したところから、毛束全体を通じて回転させ、根元に過剰な製品を残すことなく毛束の全長に沿って毛束に十分に行き渡らせるよう指示される。その後に、ハイライトを適用した毛束を使用者の頭部に戻し、他の毛束でプロセスを繰り返し、各毛束が均一にかつ厚く被覆されたことを確認する。最良の結果を得るために、使用者は、頭部全体にわたって作業を行えるよう、左右交互に行うように指示される。ハイライトニングプロセスが完了した後、使用者はハイライトを毛髪に約15分間付けたままにする。勿論、時間は所望する結果およびハイライトニング物質の組成に応じて変化してよい。
【0091】
ハイライトニングに続き、かつ使用者が依然として手袋を着用している間に、使用者は温水で毛髪を十分に洗浄し、かつ容器42の中に含まれるコンディショナーのうち少なくとも一部を適用するよう指示される。使用者は、コンディショナーを濯ぎ前に所定の時間、例えば2分間、毛髪に付けたままにするようさらに指示される。さらに、使用者は後日、例えばカラーリングの2、3週間後に使用するためにコンディショナーの一部を取っておくよう指示される。
【0092】
前述のように、ハイライトは例えば、ブリーチ、ブリーチの成分、ブリーチ剤、またはブリーチング剤の成分であってよい。ブリーチ物質を湿った毛髪に適用することにより、湿り気が少なくとも部分的にブリーチの作用を妨げそれによって一連の染色および脱色のステップの結果としてのケラチン繊維の損傷を最小限にすることができる。
【0093】
染色およびハイライトニングの後で、すべてではないがキットのほとんどの成分は廃棄される。特に、同梱物28および40の中の棒38および手袋は、廃棄される。同様に、トレイ30および32も種々の容器とともに互いに処分される。コンディショナーが容器42の中に残っている場合、前述のように、容器42は後日の適用のために取って置かれる。
【0094】
本発明の典型的実施形態に一致する1つの方法は、染料物質をケラチン繊維に、ケラチン繊維を染色するのに十分な条件下で、適用することによりケラチン繊維を処理することを含む。このことは、前述のように、毛髪染料物質を毛髪に適用することにより実現しうる。その後に、染料物質はケラチン繊維から洗い落とされる。このことは、水、予め包装されたリンス物質、あるいは水または予め包装されたリンス物質の組合せを用いて実現されうる。リンス物質は、シャンプーおよび/またはコンディショナーを含んでよい。
【0095】
濯ぎに続いて、かつケラチン繊維が濯ぎによる湿り気を残している間に、本発明は少なくともケラチン繊維の一部にハイライト物資を適用し、それによりケラチン繊維のハイライトニングを行うことを含んでよい。本発明の一態様に基づき、かつ前述のように、ハイライト物質はブラシ毛のあるマスカラタイプの棒を用いて適用されてよい。しかし、より広義においては、ハイライト物質はいかなる塗布技術を用いて塗布されてもよい。言い換えれば、本発明のいくつかの態様は、いかなる特定のアプリケータの使用をも必要としない。
【0096】
前述のように、毛髪を完全に乾かす前の一連のブリーチングの前の毛髪のタオルドライは、ブリーチの作用を十分に妨げ、毛髪の過度の損傷を避けることができる。別法として、他のレベルの湿り気も同様に効果的であろう。例えば、毛髪を手で絞るかまたは手の縁で余分な湿り気を除去するよう締めつけることができる。別法として、染色/濯ぎステップによる湿り気がブリーチのときに毛髪に残っている限りは、一定時間のドリップドライまたは空気乾燥も同様に作用することができる。
【0097】
例えば少なくとも毛髪にブリーチを適用する前に染料を毛髪に適用することを含む本発明の典型的態様に基づく多色調ハイライトニングヘアトリートメントプロセスは、開始から終了まで約2時間未満で完了されることができる。例えば、プロセスは約1.5時間および/または1時間未満で完了されうる。同様に、典型的態様によれば、プロセスは、約1時間で完了されうる。多色調ヘアカラープロセスを完了するための総体的時間枠および毛髪を染色しかつ毛髪をハイライトニングするステップを完了するための相対的時間枠は、毛髪への所望の効果、例えば総体的な染料の色の強さおよび/またはコントラストの強さ、例えばハイライトされた毛髪の部分、に応じて変化してよい。
【0098】
ハイライト物質を適用するためにアプリケータを使用する場合、ハイライト物質をアプリケータに再度付ける必要がなく、毛髪の束を均一に被覆するのに十分な量のハイライト物質を保持するアプリケータを使用することは好ましい。このことにより、より均一な適用が確実となり、それによりより好ましい美的品質がもたらされる。例えば、棒38は、使用者の毛髪の長さにかかわらず、毛髪の束を根元に近い位置からほとんど末端まで被覆するのに十分なハイライト物質をブラシ部分47に、保持できるよう設計されている。したがって、製品は、消費者に店頭販売されることを意図されているため、アプリケータを長短どちらの毛髪の束をも被覆するのに十分な保持能力を備えるようデザインすることは好ましい。このような保持能力は、いくつかの方法で表現されてよい。
【0099】
例えば、ブラシ毛43の表面積は図2に関連して記述された棒38の表面積と一致し、与えられた寸法から算出される。許容しうる範囲はプラスまたはマイナス50%、40%、30%、20%、10%および5%であってよい。加えて、さらにアプリケータのハイライト保持能力は、図2に関連して記述された棒38の保持能力と一致し、与えられた寸法から算出される。許容しうる範囲はプラスまたはマイナス50%、40%、30%、20%、10%および5%であってよい。
【0100】
アプリケータの典型的実施形態の保持能力を決定するためのもう1つの例として、ブラシ毛部分は、ヘアハイライトニングプロセスで使用されるハイライトニング物質、例えば、水、過酸化水素、セテアリルアルコール、トリデセス−2−カルボキサミドmea、セテアレス−30、グリセリン、ペンテト酸5ナトリウム、スズ酸ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウムを含むイルミネーティングクリーム発色剤、および過硫酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、過硫酸ナトリウム、アクリレート/アクリル酸アルキルC10−30クロスポリマー、尿素、カオリン、ステアリン酸マグネシウム、塩化アンモニウム、スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム、VP/VAコポリマー、ポリデセン、メタケイ酸ナトリウム、過酸化マグネシウム edta、二酸化チタン、シアモプシステトラゴノロバ(グアー)ガム、カルボキシメチルデンプンナトリウム、安息香酸ナトリウムを含む超微粒子イルミネーティングパウダーの混合物で形成されるハイライト物質などを約1.2グラムより多く保持する能力を有してよい。このような混合物の1つの成分は現在、L’OrealよりCouleur Experte(商標)の商品名で販売されている。典型的実施形態において、ブラシ毛部分は、前述のハイライト物質混合物を約1.2グラムから約3グラム保持する能力を有してよい。さらにもう1つの典型的実施形態において、ブラシ毛部分は、前述のハイライト物質混合物を約2グラム保持する能力を有してよい。
【0101】
もう1つの例示的態様によれば、棒38は、エンベロープ、例えば、ブラシ毛部分の全長により、および芯から最も遠いブラシ毛先端までを測った半径により規定される、架空の円筒、の中にはまるように設計されたブラシ毛ヘッド部分を有してよい。このようなエンベロープ(例えば、ブラシ毛ヘッド部分と結合する最小の円筒形エンベロープ)は、約1,500mmより大きな体積を規定してよい。典型的実施形態において、このようなエンベロープの体積は、約3,000mmから約6,000mmの範囲であり、例えば、体積は約4,300mmから約5,500mmの範囲であってよい。
【0102】
アプリケータのブラシ毛の長さは、アプリケータがマスカラタイプである場合、通常のマスカラブラシ毛よりも長くてよい。例えば、約2から3インチ以上から、下は通常のマスカラブラシ毛の長さまでの範囲であってよい。許容しうる長さは、ブラシ毛ヘッド47が約1.5インチの長さである場合、ブラシ毛ヘッド47の最も幅の広い部分で約0.5インチである。他の許容しうる範囲は、インチで測られた以下の寸法のうちの2つの範囲内にほぼ含まれ、以下の一覧の各組合せは本発明の範囲内に入るよう意図されている。すなわち5/16、3/8、7/16、9/16、5/8、11/16、3/4、13/16、7/8、1、1 1/16、1 1/8、1 3/16、1 1/4、1 15/16、1 3/8、1 7/16、1 9/16、1 5/8、11/16、1 3/4、1 13/16、1 7/8、2 1/16、2 1/8、2 3/16、2 1/4、2 15/16、2 3/8、2 7/16、2 9/16、2 5/8、2 1/16、2 3/4、2 13/16、2 7/8および3。
【0103】
勿論、本発明は最も広義において、いかなる特定のブラシ毛寸法にも限定されず、かつブラシ毛の付いたアプリケータはいうまでもなく、アプリケータを必要とさえしない。本発明がブラシ毛の付いたアプリケータを使用する場合であっても、上に挙げた以外のブラシ毛の長さは本発明の広い範囲内に含まれることは意図されている。
【0104】
本発明のもう1つの態様によれば、本発明は、芯および放射状に広がるブラシ毛を含む部分を有するアプリケータを用いてブリーチまたはブリーチング剤を毛髪に適用することを、単に含む。前述のように、本発明は、ブリーチングプロセスを容易にするために慣習的でない特大のブラシ毛付きアプリケータヘッドを使用することを含む。実際、本発明の一態様は、前述のように、アプリケータ自体の構造を含む。もう1つの態様は、染料またはハイライトを毛髪に適用するために慣習的でないサイズのアプリケータを使用することを含む。前述のように、このような構造は、ブラシに「再度付ける」事を必要とせずに毛髪を根元から先端まで処理することを可能にする。その結果、より均一な適用を可能にすることができる。
【0105】
本発明のもう1つの態様は、ケラチン繊維用の染料物質およびケラチン繊維用のハイライト物質を提供することならびに染料物質およびハイライト物質を結び付けることを含む、ケラチン繊維のためのトリートメントをマーケティングする方法を含む。本明細書において実施されるように、染料物質の提供およびハイライト物質の提供(それぞれ、図4の50、52)は、製造、契約、購入、梱包、あるいはその他の方法で染料およびハイライト物質の利用を可能にすることのうち1つまたは複数を含む。染料およびハイライト物質の例は前述しており、この記述において繰り返すことはない。
【0106】
本発明はまた、染料物質およびハイライト物質を結び付けることを含む(図4の54)。本明細書で使用される用語「結び付ける」は、染料物質およびハイライト物質が互いに補完し合い、連続して使用されることを使用者に認識させるためのいかなるメカニズムをも含む。このことは、ハイライト物質と染料物質を同一の梱包材の中に梱包することを含む。別法として、染料およびハイライト物質は、別個に販売されるが一方をもう一方とともに使用することを示唆するような方法で印がつけられる。54の結び付けることはまた、染料およびハイライト物質の補完的性質を広告すること、割引または両方の製品の購入促進などの奨励を行うことをも含む。54の結び付けることはまた、染料およびハイライト物質の1つまたは複数の包装にハイライトのもう一方の購入に関する示唆を表示することをも含む。
【0107】
本発明に基づき、方法はまた、湿り気がブリーチの効果を妨げるように、ケラチン繊維に染料物質を適用し、ケラチン繊維から染料物質を濯ぎ落とし、かつケラチン繊維が濯ぎによる湿り気を残している間にケラチン繊維にハイライト物質を適用するための使用説明書を使用者に提供することを含んでよい。本発明に基づき、使用説明書の提供56は、前述の数多くの形態のうちの1つをとる。さらに、使用説明書は、湿り気がブリーチの効果を妨げることを明白に述べる必要はないが、使用者にそのような結果をもたらす手順に従うよう単に指示してよい。例えば、使用説明書は、単に使用者にハイライトをタオルドライの後に適用することを勧告してよい。
【0108】
本発明は、一連の染色および脱色のステップの結果としてのケラチン繊維の損傷を最小限にするために所定の時間枠内でハイライト物質をケラチン繊維から濯ぎ落とすための使用説明書を提供することをさらに含んでよい。この場合も、この使用説明書の提供は、損傷を最小限にするという結果を述べる必要はないが、そのような結果をもたらすための指示を単に含んでよい。例えば、使用説明書は、ハイライトは適用完了後、一定時間内に、例えば、10から25分で、洗い落とすべきであるということを指示してよい。勿論、時間枠は処方の詳細、製造者の意図する結果および/または使用者の所望する結果に依存する。いくつかの強力なブリーチに関して、使用者にブリーチ適用後20分未満の時間に、ブリーチを繊維から濯ぎ落とすよう指示することは有益である。その他については、15分が指示される時間枠であってよい。
【0109】
また、供給ステップ56は、染料およびブリーチを約2時間未満で適用するステップを少なくとも含む多色調ヘアトリートメントプロセスを完了するための使用説明書の提供を含んでよい。例えば、毛髪を染色およびブリーチングするプロセスは、開始から終了まで、約1.5時間未満の時間を必要とする。実際、所望の効果によっては、全プロセスが約1時間または1時間未満を要する。
【0110】
本発明のもう1つの態様は、消費者にマルチステップのトリートメントキット、少なくとも1つの染料物質、1つのリンス、1つのブリーチ、1つのアプリケータおよび電子的に記憶された使用説明書にアクセスするための指示を含むキットを提供することを含むマーケティング方法を含んでよい。電子的に記憶された使用説明書は、キットの中のコンピュータで読み取り可能な媒体、CD、DVD、フラッシュメモリ、磁気記憶媒体、他の光学記憶媒体、または情報を保持するための他の記憶装置、に含まれる。別法として、指示は、インターネットベースのウェブページに掲示されるであろうような、ネットワークベースの使用説明書一式のアドレスを含んでよい。
【0111】
本発明はまた、電子的に記憶された使用説明書において、キットを使用して毛髪を処理するための指示を提供することを含む。例えば、図3Aおよび3Bに記述されている使用説明書は、電子的に提供される。電子的使用説明書は、ヘアトリートメントプロセスを使用者に指導する助けになる図式または動画を含んでよい。電子的使用説明書はまた、所定の制限時間に到達したときに、トリートメントプロセスの少なくとも1つのステップを終了するよう消費者に合図するように設計されたタイマーを含んでよい。
【0112】
本発明はまた、少なくとも1名のホストによりケラチン繊維のためのトリートメントプロセスを提供することを含むマーケティング方法を含む。トリートメントプロセスは、例えば、前述の多色調製品、またはハイライトなしのヘアカラリング、ヘアカラリングなしのヘアハイライトニング、または毛髪に対する他の適用などのいかなるヘアトリートメントプロセスをも含む。この方法に基づき、本発明は、少なくとも1名のホストにトリートメントプロセスに興味のある消費者の集会を開催することを奨励することを含む。集会は、ホストの家、コミュニティセンター、または招待者を収容できる他の場所で開催されるパーティーの形態であってよい。このようにして、自分が間違いをするのではないか、あるいは製品が約束するような結果を自分は達成できないのではないかとの恐れからさもなければこのような製品を経験することに消極的であるかもしれない個人に対して市場を開くことができる。個人のグループを集めることにより、このような懸念は軽減される。したがって本発明に基づき、方法は、プロセスを実演することにより集まった消費者にトリートメントプロセスの使用を教示するようホストに指示することを含んでよい。さらに、本発明は、集会の間に、集まった消費者に対してトリートメントプロセスを使用するよう奨励することを含んでよい。このようにして、消費者が、経験ある使用者が製品を実演し、かつおそらくは彼らが初めて製品を使用するのを手助けするのをじかに観察することができれば、消費者は製品を使用することへのためらいが少なくなるであろう。
【0113】
ホストは、このような製品集会を開催するために報奨金を提供されてよい。報奨物は、参加したかまたは製品を購入した人それぞれに対する報酬を含んでよい。さらに、参加者は将来製品を購入するためのクーポンを受け取ることができ、このようなクーポンの引き換えが行われる度ごとに、ホストは残りの支払いを受け取る。別法として、使用者は割引価格での製品の提供を受けることができ、あるいは製品を他の人に販売して利益を得ることができる。製品は集会で入手できるようにしてよく、そうすることにより招待者は集会で使用するために製品を購入するかまたは家に持ち帰って別の時に使用するために製品を購入することができる。好ましくは、プロセスをより威圧感なく、よりよい雰囲気にするために集会は使用者の住居で開催する。
【0114】
本発明のもう1つの典型的実施形態は、マルチステップパーソナルトリートメント製品、例えば、ヘアトリートメント製品、のマーケティング方法を含んでよい。方法は、テレビ番組、例えば持続時間が少なくとも約15分間のインフォマーシャルを放送することを含んでよい。テレビ番組を通じて、消費者は、マルチステップパーソナルケアプロセスの使用法に関して知識をもつことができる。例えば、前述の多色調ヘアトリートメントプロセスなどのヘアトリートメントプロセスを行うための指示が提供される。例えば、テレビ番組の中で、ヘアトリートメントプロセス全体またはその代表的な部分を実際に人の毛髪で実施することができる。また、インフォマーシャルの間に、消費者はヘアトリートメントプロセスを行うために必要な製品を購入するために訪れるであろう小売店に関する情報を提供される。また、インフォマーシャルの間に、消費者には小売店を訪れてヘアトリートメントプロセスを行うのに必要な製品を購入するための奨励物が与えられる。このような奨励物は、ヘアトリートメントプロセスに必要な1つまたは複数の製品のためのクーポンという形態になることがあり、かつヘアトリートメントプロセスに必要な製品に関連する(または無関係な)割引されたまたは無料の品物の形態になることがある。同様に提供されることができる他のタイプの奨励物は、当業者であれば明らかであろう。典型的な実施形態において、方法は、テレビ番組の中で消費者に、マルチステップパーソナルケアプロセスを実施するためのキット購入用のクーポンの請求を奨励することを含む。この目的のために、消費者は、電話をかけるかまたはウェブサイトを訪れてクーポンを請求するよう促される。方法はまた、消費者に小売店でのキット購入を奨励するために消費者にクーポンを送達すること、および消費者が小売店を訪れ、かつ小売店でキットを購入する際にクーポンを引き換えることを消費者に奨励することを含む。
【0115】
本発明の他の実施形態は、本明細書において開示される本発明の仕様書および実施を検討することにより当業者には明らかであろう。仕様書および実施例は典型例としてのみ見なされることが意図され、本発明の真の範囲と精神は添付の請求項に示されるものである。
【0116】
以下の請求項は本明細書によりこの実施形態の記述に組み込まれ、各請求項は本発明の好ましい実施形態として個々に独立している。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明に合致する例示的なキットである。
【図2】本発明に合致するマスカラタイプのアプリケータである。
【図3A】本発明に合致する使用説明書の例である。
【図3B】本発明に合致する使用説明書の例である。
【図4】本発明に合致するマーケティング方法の例示的態様を列挙したチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
毛髪染料物質を含む少なくとも1つの染料コンパートメントと、
ヘアハイライト物質を含む少なくとも1つのハイライトコンパートメントと、
毛髪の多色調ハイライトニングを達成するために前記少なくとも1つの染料コンパートメントの少なくとも一部の毛髪染料物質および前記少なくとも1つのハイライトコンパートメントの少なくとも一部のヘアハイライト物質を毛髪に適用するための使用説明書と
を含むヘアケアキット。
【請求項2】
前記ヘアハイライト物質がブリーチ剤を含む、請求項1に記載のヘアケアキット。
【請求項3】
さらに、芯部から放射状に広がるブラシ毛を有するアプリケータを含み、さらに、放射状に広がるブラシ毛にブリーチを付け、次いで少なくとも毛髪の一部をブラシ毛に接触させるようにアプリケータを使用するための指示を使用説明書を含む、請求項2に記載のヘアケアキット。
【請求項4】
使用説明書がさらに、染料物質の適用に続いてヘアブリーチを適用するための指示を含む、請求項2に記載のヘアケアキット。
【請求項5】
使用説明書がさらに、染料物質の適用後に毛髪を濯ぎ、かつ毛髪が濯ぎによる湿り気を残している間に毛髪にブリーチを適用するための指示を含む、請求項4に記載のヘアケアキット。
【請求項6】
使用説明書がさらに、染料物質の適用後に毛髪を濯ぎ、濯ぎ後に毛髪をタオルドライし、かつタオルドライ後に毛髪にブリーチを適用するための指示を含む、請求項4に記載のヘアケアキット。
【請求項7】
使用説明書がさらに、湿り気が毛髪に残存する間に毛髪にブリーチを適用するための指示を含む、請求項3に記載のヘアケアキット。
【請求項8】
さらに、少なくとも1つの染料コンパートメントおよび少なくとも1つのハイライトコンパートメントとは異なる、リンスを含む少なくとも1つのリンスコンパートメントを含む、請求項1に記載のヘアケアキット。
【請求項9】
さらに、少なくとも2つのリンスコンパートメントを含む、請求項8に記載のヘアケアキット。
【請求項10】
少なくとも1つのリンスコンパートメントの内容物がヘアコンディショナーを含む、請求項9に記載のヘアケア製品。
【請求項11】
1つを超えるリンスコンパートメントがヘアコンディショナーを含む、請求項10に記載のヘアケア製品。
【請求項12】
さらに、ヘアリンスを含む少なくとも1つのリンスコンパートメント、および放射状に広がるブラシ毛を有するアプリケータを含む、請求項1に記載のヘアケアキット。
【請求項13】
1つを超えるリンスコンパートメントがヘアリンスを含み、ハイライトがヘアブリーチであり、かつヘアブリーチがパウダーの形態で提供される、請求項12に記載のヘアケアキット。
【請求項14】
さらに、ヘアリンスを含む少なくとも1つのリンスコンパートメントを含み、かつ使用説明書が、染色とハイライトの間での濯ぎのための指示をさらに含む、請求項1に記載のヘアケアキット。
【請求項15】
さらに、少なくとも2つのトレイ、すなわち少なくともいくつかの染料物質を収容するための1つのトレイと少なくともいくつかのハイライト物質を収容するためのもう1つのトレイを含む請求項1に記載のヘアケアキット。
【請求項16】
前記2つのトレイが、互いに入れ子になるように設計された、請求項15に記載のヘアケアキット。
【請求項17】
前記染料コンパートメントおよび前記ハイライトコンパートメントに、意図された使用の順序を使用者が認識しうる方法でラベル表示する、請求項1に記載のヘアケアキット。
【請求項18】
放射状に広がるブラシ毛にハイライトを付け、次いで少なくとも毛髪の一部をブラシ毛に接触させる方法でアプリケータを使用するための指示を使用説明書がさらに含む、請求項1に記載のヘアケアキット。
【請求項19】
使用説明書がさらに、染料物質の適用後に毛髪を濯ぎ、かつ毛髪が濯ぎによる湿り気を残している間に、毛髪にハイライト物質を適用するための指示を含む、請求項1に記載のヘアケアキット。
【請求項20】
使用説明書がさらに、染料物質の適用後に毛髪を濯ぎ、濯ぎ後に毛髪をタオルドライし、かつタオルドライ後に毛髪にハイライト物質を適用するための指示を含む、請求項1に記載のヘアケアキット。
【請求項21】
トレイのうち少なくとも1つが貯留容器を含み、かつ染料物質のうち少なくとも1つとハイライト物質とを貯留容器に入れることを使用説明書が使用者に指示する、請求項1に記載のヘアケアキット。
【請求項22】
貯留容器がトレイのうちの1つのくぼみである、請求項21に記載のヘアケアキット。
【請求項23】
使用説明書がさらに、毛髪の多色調ハイライトニングを約1時間以内に達成するために少なくとも1つの染料コンパートメントの少なくともいくつかの染料物質および少なくとも1つのハイライトコンパートメントの少なくともいくつかのハイライト物質の毛髪への適用を完了するための指示を含む、請求項1に記載のヘアケアキット。
【請求項24】
毛髪染料物質を含む少なくとも1つの染料コンパートメント、
染料物質を酸化して毛髪で染料を発色させるための酸化剤を含む少なくとも1つの発色コンパートメント、
ヘアハイライト物質を含む少なくとも1つのハイライトコンパートメント
を含む、請求項1から23のいずれか一項に記載のヘアケアキット。
【請求項25】
毛髪染料物質が、酸化塩基、カプラー、および直接染料から選択される、請求項24に記載のヘアケアキット。
【請求項26】
毛髪染料物質が、酸化塩基を含み、かつ酸化塩基が、パラフェニレンジアミン、ビスフェニルアルキレンジアミン、パラアミノフェノール、オルトアミノフェノールおよび複素環塩基、ならびに化粧品に許容しうるこれらの塩から選択される、請求項25に記載のヘアケアキット。
【請求項27】
毛髪染料物質が、カプラーを含み、カプラーが、メタフェニレンジアミン、メタアミノフェノール、メタジフェノール、ナフタレンカプラーおよび複素環カプラー、ならびに化粧品に許容しうるこれらの塩から選択される、請求項25に記載のヘアケアキット。
【請求項28】
毛髪染料物質が、直接染料を含み、かつ直接染料が、ベンゼン系のニトロ染料、カチオン性直接染料、アゾ系直接染料、およびメチン系直接染料から選択される、請求項25に記載のヘアケアキット。
【請求項29】
酸化剤が、過酸化酵素およびオキシダーゼ酵素から選択される、請求項24に記載のヘアケアキット。
【請求項30】
酸化剤が、ペルオキシダーゼ、2個の電子を含むオキシドレダクターゼ、および4個の電子を含むオキシゲナーゼから選択される、請求項29に記載のヘアケアキット。
【請求項31】
酸化剤が、ウリカーゼおよびラッカーゼから選択される、請求項30に記載のヘアケアキット。
【請求項32】
酸化剤が、過酸化水素である、請求項24に記載のヘアケアキット。
【請求項33】
ヘアハイライト物質が、過酸塩から選択される、請求項24に記載のヘアケアキット。
【請求項34】
ヘアハイライト物質が、過硫酸塩を含む、請求項33に記載のヘアケアキット。
【請求項35】
酸化剤がさらに、ヘアハイライト物質のハイライト力を増強するためにヘアライト物質に添加されるよう設計された、請求項33または34に記載のヘアケアキット。
【請求項36】
さらに、過酸化水素から選択される酸化剤を含む少なくとも1つのハイライト増強組成物を含む、請求項35に記載のヘアケアキット。
【請求項37】
染料物質をケラチン繊維に、前記ケラチン繊維を染色するのに十分な条件下で、適用すること、
染料物質をケラチン繊維から濯ぎ落とすこと、ならびに
ケラチン繊維が濯ぎによる湿り気を残している間に、少なくともケラチン繊維の一部にハイライト物質を適用し、それにより前記ケラチン繊維の多色調ハイライトニングを行うこと
を含む、毛髪などのケラチン繊維を処理する方法。
【請求項38】
芯部および放射状に広がるブラシ毛を含む部分を有するアプリケータを用いて、ハイライト物質をケラチン繊維に適用し、ケラチン繊維が濯ぎによる湿り気を残している間にこの適用が行われる、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
ハイライト物質を適用することが、ブリーチを適用することを含む、請求項37または38に記載の方法。
【請求項40】
ケラチン繊維の中の湿り気が少なくとも部分的にブリーチの効果を妨げ、それにより、一連の染色および脱色のステップの結果としてのケラチン繊維の損傷を最小限にするような方法でブリーチの適用が行われる、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
さらに、染料をケラチン繊維から濯ぎ落とした後にケラチン繊維をタオルドライすることを含む、請求項37から40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
ハイライト物質の適用が、中心部の芯から放射状に広がるブラシ毛を有するアプリケータの使用を含む、請求項37または41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
染料物質のケラチン繊維への適用が、染料物質ならびに染料を酸化するための酸化剤を同時または連続的に適用することを含む、請求項37から42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
アプリケータのブラシ毛が、約1.2グラムを超えるハイライト物質混合物、好ましくは約1.2グラムから約3グラムのハイライト物質混合物を保持することができる、請求項37から43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
ハイライト物質混合物が、
水、過酸化水素、セテアリルアルコール、トリデセス−2−カルボキサミドmea、セテアレス−30、グリセリン、ペンテト酸5ナトリウム、スズ酸ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウムを含むイルミネーティングクリーム発色剤、ならびに
過硫酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、過硫酸ナトリウム、アクリレート/アクリル酸アルキルC10−30クロスポリマー、尿素、カオリン、ステアリン酸マグネシウム、塩化アンモニウム、スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム、VP/VAコポリマー、ポリデセン、メタケイ酸ナトリウム、過酸化マグネシウムedta、二酸化チタン、シアモプシステトラゴノロバ(グアー)ガム、カルボキシメチルデンプンナトリウム、安息香酸ナトリウムを含む超微粒子イルミネーティングパウダーを含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
ハイライト物質の適用が、ブリーチを適用することを含む、請求項37から45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
ケラチン繊維の湿り気が少なくとも部分的にブリーチの効果を妨げ、それにより、一連の染色および脱色のステップの結果としてのケラチン繊維の損傷を最小限にするような方法でブリーチの適用が行われる、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
アプリケータの一部分であるブラシ毛を制限する最小の円筒形エンベロープが約1,500mm超の体積を規定する、請求項37から47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
円筒形エンベロープが、約3,000mmから約6,000mmの範囲の体積を規定する、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
最小円筒形エンベロープが、約4,300mmから約5,500mmの範囲の体積を規定する、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
アプリケータが、
細長い柄、
柄に接続された一連のブラシ毛を有するブラシヘッドであって、ブラシ毛がアプリケータのブラシ毛にハイライト物質が付いたときに、ハイライト物質がアプリケータに再び付くことなく毛束全体を覆うことができるよう、ブラシ毛が十分なハイライト物質を保持するように設計されたブラシヘッド
を含む、ハイライト物質を毛髪に適用するように設計されたアプリケータ。
【請求項52】
ブラシ毛が、ブラシヘッドの最も幅の広い部分で長さ約0.5インチ、好ましくはブラシヘッドの最も幅の広い部分で0.3インチから3インチである、請求項51に記載のアプリケータ。
【請求項53】
ブラシ毛部分を制限する最小円筒形エンベロープが、約1,500mm超の体積を規定する、請求項51または52に記載のアプリケータ。
【請求項54】
最小円筒形エンベロープが、約3,000mmから約6,000mmの、好ましくは約4,300mmから約5,500mmの範囲の体積を規定する、請求項51から53のいずれか一項に記載のアプリケータ。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−509741(P2006−509741A)
【公表日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−549163(P2004−549163)
【出願日】平成15年11月7日(2003.11.7)
【国際出願番号】PCT/EP2003/013694
【国際公開番号】WO2004/041020
【国際公開日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】