説明

毛髪化粧料及びその使用方法

【課題】手で容易にちぎれる泡を形成し、毛髪に対して馴染みが良く、セット性及びスタイル保持効果がある前髪等の部分使用、特に斜めや編み込み等の前髪アレンジに適した毛髪化粧料を提供する。
【解決手段】(A)カチオン性皮膜形成樹脂 全組成物中2〜10質量%
(B)HLB12〜18の非イオン界面活性剤 全組成物中2〜15質量%
(C)多価アルコール 全組成物中5〜15質量%
(D)エタノール 全組成物中20質量%以下
を含有する原液と、(E)全組成物中5〜10質量%の噴射剤からなり、成分(A)と成分(B)の質量比が1:1〜2:3であることを特徴とする前髪等の部分特に斜めや編み込み等の前髪アレンジ使用に適した部分用毛髪化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は毛髪用の化粧料に関し、更に詳細には、手で容易にちぎれる泡を形成し、毛髪に対して馴染みが良く、セット性及びスタイル保持効果がある前髪等の部分使用に適した毛髪化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘアスタイルはファッションの重要な要素であり、多様化している。近年特に10代、20代の若年層においては、巻き髪やまとめ髪をするとともに、斜めや編み込みをする等前髪を積極的にアレンジするヘアスタイルが流行している。従来、前髪をスタイリングする際に用いる化粧料としては、構造に特徴のあるアクチュエーターが装着された整髪用霧状エアゾールスプレー製品(例えば、特許文献1参照。)やブラシ部が接合された特徴ある容器に充填してなる整髪用の化粧料(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。しかしながらこれらの発明品は、前髪を立たせて堅く固定する際に使用するものであり、近年流行している斜めや編み込み等の前髪をアレンジするのには適さない。また、通常整髪料として用いられるワックスやクリームでは馴染みが悪く均一に塗布できずスタイル保持効果では満足できるものに至っていない。そして更には、ムラづきすることがない化粧料として泡沫状整髪料(例えば、特許文献3参照。)等が提案されているが、泡質やべたつくといった点より前髪をアレンジするのには適さない。従って、毛髪に対して馴染みが良く、セット性及びスタイル保持効果がある前髪等の部分使用に適した毛髪化粧料が強く所望されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−236550号公報
【特許文献2】特開2001−055315公報
【特許文献3】特開2000−204025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
すなわち、本発明の目的とするところは、手で容易にちぎれる泡を形成し、毛髪に対して馴染みが良く、セット性及びスタイル保持効果がある前髪等の部分使用、特に斜めや編み込み等の前髪アレンジに適した毛髪化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は上記課題を鑑みて、鋭意研究を重ねた結果、カチオン性皮膜形成樹脂、HLB12〜18の非イオン界面活性剤、多価アルコール、エタノールと噴射剤を含有した毛髪化粧料が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、下記成分(A)〜(D)
(A)カチオン性皮膜形成樹脂 全組成物中2〜10質量%
(B)HLB12〜18の非イオン界面活性剤 全組成物中2〜15質量%
(C)多価アルコール 全組成物中5〜15質量%
(D)エタノール 全組成物中20質量%以下
を含有する原液と、(E)全組成物中5〜10質量%の噴射剤とからなり、成分(A)と成分(B)の質量比が1:1〜2:3であることを特徴とする部分用毛髪化粧料を提供するものである。そして、この毛髪化粧料は吐出した泡を少しずつ手でちぎりながら毛髪に塗布して使用することが好ましい。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、手で容易にちぎれる泡を形成し、毛髪に対して馴染みが良く、セット性及びスタイル保持効果がある前髪等の部分使用、特に斜めや編み込み等の前髪アレンジに適した毛髪化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明で用いられる(A)成分であるカチオン性皮膜形成樹脂としては、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩液、ビニルピロリドン・N、N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体硫酸塩液、N−ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、N−ビニルピロリドン/N−ビニルカプロラクタム/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、N−ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール/メチルビニルイミダゾリウムメチル硫酸塩共重合体等が挙げられる。
【0008】
前記カチオン性皮膜形成樹脂は入手可能な市販品を用いることができる。ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩液としては、例えばガフカット 755−N、755、734〔ISP社製〕、ルビカット PQ11〔BASF社製〕等があげられる。ビニルピロリドン・N、N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体硫酸塩液としては、例えばH.C.ポリマー 1NS、1S(M)、3A〔大阪有機化学工業社製〕等が挙げられる。N−ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体としては、例えばコポリマー 845、937、958〔ISP社製〕等が挙げられる。N−ビニルピロリドン/N−ビニルカプロラクタム/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体としては、例えばガフィックス VC−713〔ISP社製〕等が挙げられる。N−ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体としては、例えばガフカット HS−100〔ISP社製〕等が挙げられる。ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール/メチルビニルイミダゾリウムメチル硫酸塩共重合体としては、例えばルビカット Supreme〔BASF社製〕等が挙げられる。
【0009】
前記カチオン性皮膜形成樹脂は、一種又は二種以上を混合して用いることができ、その配合量は、本発明の組成物全量に対して2〜10質量%(以下、特に記載のあるもの以外は、質量%を単に「%」で示す)が好ましい。2%未満では、目的とするセット性及びスタイル保持効果が得られない場合があり、また10%を超えるとのびや馴染みが悪くべたつきやゴワつき等が発生して毛髪の感触が低下する場合がある。
【0010】
本発明で用いられる(B)成分であるHLB12〜18の非イオン界面活性剤は、ポリオキシエチレンセチルエーテル(12〜30E.O.)、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(15〜50E.O.)、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(15〜50E.O.)、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(10〜40E.O.)、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(10〜30E.O.)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(10〜30E.O.)、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル(15〜35E.O.)、ポリオキシエチレンペンタデシルエーテル(20〜40E.O.)、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(18〜40E.O.)、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル(20〜40E.O.)等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン(15〜50E.O.)モノステアレート、ポリオキシエチレン(30〜100E.O.)ジステアレート、ポリオキシエチレン(12〜30E.O.)モノイソステアレート等の脂肪酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン(15〜50E.O.)グリセリルモノシソステアレート、ポリオキシエチレン(40〜80E.O.)グリセリルトリイソステアレート等の脂肪酸ポリオキシエチレングリセリル、ポリオキ
シエチレン(15〜40E.O.)ソルビタンものラウレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビットテトラオレエート(20〜40E.O.)、ポリオキシエチレンソルビットテトラステアレート(20〜60E.O.)等のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40〜100E.O.) 等のポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン(15〜35E.O.)、ポリオキシエチレンラノリンアルコール(15〜40E.O.)等のポリオキシエチレンラノリン誘導体等が挙げられる。
【0011】
前記HLB12〜18の非イオン界面活性剤は、一種又は二種以上を混合して用いることができ、その配合量は、本発明の組成物全量に対して2〜15%が好ましい。2%未満では、前髪等の部分使用、特に斜めや編み込み等の前髪アレンジに適した手で容易にちぎれる泡質が得られない場合があり、また15%を超えるとべたつき等が発生して毛髪の感触が低下する場合がある。
【0012】
本発明で用いられる(C)成分である多価アルコールとしては、分子内に水酸基2個以上有し、常温において液状を呈するもので、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、ヘキシレングリコール、イソプレングリコール等が挙げられる。
【0013】
前記多価アルコールは、一種又は二種以上を混合して用いることができ、その配合量は、本発明の組成物全量に対して5〜15%が好ましい。5%未満では、前髪等の部分使用に適した手で容易にちぎれる泡質が得られない場合があり、また15%を超えるとべたつき等が発生して毛髪の感触が低下する場合がある。
【0014】
本発明で用いられる(D)成分であるエタノールの配合量は、本発明の組成物全量に対して20%以下が好ましい。20%を超えると前髪等の部分使用、特に斜めや編み込み等の前髪アレンジに適した手で容易にちぎれる泡質が得られない場合がある。
【0015】
本発明で用いられる(E)噴射剤としては、プロパン、n−ブタン、i−ブタン等を主成分とする液化石油ガス(LPG)等の炭化水素類、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類、炭酸ガス、窒素ガス、酸素、亜酸化窒素等の圧縮ガスが挙げられ、これらを単独で又は適宜組み合わせて使用することができる。
【0016】
前記噴射剤の配合量は、本発明の組成物全量に対して5〜10%が好ましい。この範囲であれば前髪等の部分使用、特に斜めや編み込み等の前髪アレンジに適した手で容易にちぎれる泡質が得られる。
【0017】
本発明においては、(A)成分であるカチオン性皮膜形成樹脂と(B)成分であるHLB12〜18の非イオン界面活性剤の質量比が1:1〜2:3であることが必須であり、この範囲を超えると、手で容易にちぎれる泡質が得られない場合がある。
【0018】
また本発明の毛髪化粧料には、前記の各成分に加えて必要に応じて、かつ本発明の効果を損なわない範囲において、通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば、抗老化薬剤、保湿剤、酸化防止剤、油性成分、界面活性剤、増粘剤、防腐剤、アルコール類、pH調整剤、洗浄剤、乾燥剤、乳化剤、粉末成分、色材、各種毛髪栄養剤、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。
【0019】
その他、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン
酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属封鎖剤、カフェイン、タンニン、ベラパミル、トラネキサム酸およびその誘導体、各種生薬、酢酸トコフェロール、グリチルリチン酸およびその誘導体またはその塩、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、リゾフォスファチジルコリンやリゾフォスファチジン酸、大豆調製物等のラミニン5産生促進薬剤、グルコース、フルクトース、マンノース、ショ糖、トレハロース等の糖類、アルブチン、コウジ酸等の美白剤、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤、硫黄、チアントール等の抗脂漏剤、多様な目的から、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン、ウコン抽出物、サイコ抽出物、イブキジャコウ抽出物、ヒオウギ抽出物、アセンヤク抽出物、ブナの芽抽出物、加水分解カゼイン、米抽出物加水分解液、米ぬか抽出物、トウニン抽出物、クララ抽出物、チオタウリン、ヒポタウリン、マジョラム抽出物、シリカ被覆酸化亜鉛、イチヤクソウ抽出物、キシリトール、アルギニン及びその塩酸塩、セリン、オウバク抽出成分、オウレン抽出成分、カッコン抽出成分、シコン抽出成分、シャクヤク抽出成分、センブリ抽出成分、バーチ抽出成分、セージ抽出成分、ビワ抽出成分、ニンジン抽出成分、アロエ抽出成分、ゼニアオイ抽出成分、アイリス抽出成分、ブドウ抽出成分、ヨクイニン抽出成分、ヘチマ抽出成分、ユリ抽出成分、サフラン抽出成分、センキュウ抽出成分、ショウキョウ抽出成分、オトギリソウ抽出成分、ローズマリー抽出成分、ニンニク抽出成分、トウガラシ抽出成分、ワレモコウ抽出成分、チンピ、トウキ等、レチノール、酢酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート等のビタミンB2類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステル、DL−α−トコフェロール−L−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタミンC類、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸DL−α−トコフェロール、コハク酸DL−α−トコフェロール等のビタミンE類、ビタミンP、ビオチン等のビタミン類なども適宜配合することができる。
【0020】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の技術範囲が限定されるものではない。尚、実施例に記載の各種試験(泡質、馴染み、セット力、スタイル保持効果)に関する試験法を下記に示す。また、以下の表に示す毛髪化粧料の組成物の配合量は、それぞれ質量%で示す。
【0021】
(1)官能評価
20名の専門パネルを対象に実施例及び比較例の毛髪化粧料を使用してもらい、泡のちぎり易さ馴染み易さの項目について官能試験を行い、下記に示す判定基準により評価を行なった。
【0022】
判定基準
(a)泡のちぎり易さ(ちぎり易い泡質、ちぎり難い泡質)
◎:パネルの15名以上がちぎり易い泡質と判断
○:パネルの10名以上15名未満がちぎり易い泡質と判断
△:パネルの5名以上10名未満がちぎり易い泡質と判断
×:ちぎり易い泡質と判断したパネルが5名未満
(b)馴染み易さ(馴染み易い、馴染み難い)
◎:パネルの15名以上が馴染み易いと判断
○:パネルの10名以上、15名未満が馴染み易いと判断
△:パネルの5名以上、10名未満が馴染み易いと判断
×:馴染み易いと判断したパネルが5名未満
【0023】
(2)セット力
長さ15cm/1gの毛髪からなる毛束に毛髪化粧料0.5gを均一に塗布し、直径2cmのロッドに巻き、45℃の恒温室内に6時間放置して、完全に乾燥させた。乾燥後、ロッドをはずして、毛束の見かけの長さ(L)を測定した。次に25℃湿度90%の恒温恒湿室に毛束を吊るし30分後に取り出し、再び毛束の見かけの長さ(L0)を測定した。測定値に基づき、セット力を次式にて求めた。
セット力(%)=(15−L0)÷(15−L)×100
(この値が100%に近いほどセット力が高いことを示す。)
【0024】
評価基準
◎:非常に良好 セット力80%以上
○:良好 セット力50%以上、80%未満
△:やや悪い セット力30%以上、50%未満
×:悪い セット力30%未満
【0025】
(3)スタイル保持効果
上記の毛束を更に25℃湿度90%の恒温高湿室に吊るし3時間後に取り出し、再び毛束の見かけの長さ(L1)を測定した。測定値に基づき、セット力を次式にて求めた。
セット力(%)=(15−L1)÷(15−L)×100
(この値が100%に近いほどセット力が高いことを示す。)
【0026】
評価基準
◎:非常に良好 セット力80%以上
○:良好 セット力50%以上、80%未満
△:やや悪い セット力30%以上、50%未満
×:悪い セット力30%未満
【0027】
実施例1〜6及び比較例1〜4
表1に記載の配合組成よりなる毛髪化粧料を常法により調製し、耐圧容器に充填した後、前記各種試験を実施した。その結果を表1に併せて示す。
【0028】
【表1】

【0029】
表1より明らかなように、本発明の成分を用いた実施例1〜6はいずれも優れた性能を示していた。一方、比較例1〜4では、泡質、馴染み、セット力、スタイル保持効果のいずれかの点で劣っており、本発明の目的を達成できなかった。
【0030】
以下、本発明の毛髪化粧料のその他の処方例を実施例として挙げる。これらは常法により調製した。なお、これらの実施例の毛髪化粧料についても、泡質、馴染み、セット力、スタイル保持効果に関する試験を実施したところ、いずれの実施例においても、優れた特性を有しており良好であった。
【0031】
実施例7(スタイリングフォーム)
配合量(%)
<原液>
(1)ポリクオタニウム−11 5.0
(商品名:ガフカット755−N、ISP社製)
(2)ポリオキシエチレン(80)硬化ヒマシ油 3.0
(3)ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 4.0
(4)プロピレングリコール 7.0
(5)エタノール 10.0
(6)高重合メチルポリシロキサン(1) 1.0
(7)メチルフェニルポリシロキサン 3.0
(8)L−アルギニン 0.01
(9)グルタミン酸ナトリウム 0.01
(10)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.02
(11)ユチャ油 0.1
(12)香料 0.1
(13)メチルパラベン 0.2
(14)精製水 残 部
<ガス充填>
原液 91.0
噴射剤 液化石油ガス 9.0
【0032】
(製法)
(1)〜(14)を均一に混合して原液を調整し、ついで原液と噴射剤をエアゾール耐圧容器に充填しスタイリングフォームを得た。
【0033】
実施例8(スタイリングフォーム)
配合量(%)
<原液>
(1)ポリクオタニウム−68 4.0
(商品名:LuviquatSupreme、BASF社製)
(2)ポリクオタニウム−56 0.5
(商品名:ヘヤロールUC−4、三洋化成工業社製)
(3)ポリオキシエチレン(80)硬化ヒマシ油 4.0
(4)ポリオキシエチレン(15)セチルエーテル 1.0
(5)グリセリン 10.0
(6)エタノール 5.0
(7)メチルポリシロキサン 5.0
(8)メチルフェニルポリシロキサン 2.0
(9)L−アルギニン 0.01
(10)グルタミン酸ナトリウム 0.01
(11)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.02
(12)グリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合物 0.1
(13)香料 0.1
(14)メチルパラベン 0.2
(15)精製水 残 部
<ガス充填>
原液 93.0
噴射剤 液化石油ガス 7.0
【0034】
(製法)
(1)〜(15)を均一に混合して原液を調整し、ついで原液と噴射剤をエアゾール耐圧容器に充填しスタイリングフォームを得た。
【0035】
また、いずれの実施例の毛髪化粧料を使用した場合にも、頭皮に炎症、その他副作用と考えられる症状は発現せず、本発明に係る毛髪化粧料は安全性にも優れることが明らかであった。
【産業上の利用可能性】
【0036】
以上記載のごとく、本発明が手で容易にちぎれる泡を形成し、毛髪に対して馴染みが良く、セット性及びスタイル保持効果がある前髪等の部分使用、特に斜めや編み込み等の前髪アレンジに適した毛髪化粧料を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分(A)〜(D)
(A)カチオン性皮膜形成樹脂 全組成物中2〜10質量%
(B)HLB12〜18の非イオン界面活性剤 全組成物中2〜15質量%
(C)多価アルコール 全組成物中5〜15質量%
(D)エタノール 全組成物中20質量%以下
を含有する原液と、(E)全組成物中5〜10質量%の噴射剤からなり、成分(A)と成分(B)の質量比が1:1〜2:3であることを特徴とする部分用毛髪化粧料。
【請求項2】
吐出容器に充填され、吐出された泡を少しずつ手でちぎりながら毛髪に塗布して使用する請求項1に記載の部分用毛髪化粧料の使用方法。

【公開番号】特開2010−229087(P2010−229087A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−78779(P2009−78779)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(306018365)クラシエホームプロダクツ株式会社 (188)
【Fターム(参考)】