説明

毛髪化粧料及び毛髪補強・強化剤

【解決手段】 (A)植物性ステロール類と(B)ポリフェノール類とを含有する毛髪化粧料。
【効果】 本発明によれば、染毛やパーマを繰返し施し毛先がチリチリ状の毛髪であっても、枝毛、切れ毛及び裂け毛防止といった毛髪・補強効果を有し、かつ髪本来の自然な風合いを付与できる毛髪化粧料及び毛髪補強・強化剤を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラーリングの繰返し等で損傷して弱くなり、毛先がチリチリ状になった毛髪を補強・強化することにより、枝毛、切れ毛、裂け毛及び髪を引っ張った時の伸び防止といった毛髪・補強効果に優れ、かつ髪本来の自然な風合いを付与できる毛髪化粧料及び毛髪補強・強化剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カラーリング等で損傷した毛髪を補修し、枝毛、切れ毛、裂け毛等を防止する方法としては、高分子類やシリコーン類を用いる方法が広く行われている(特許文献1:特開2000−44434号公報参照)。この方法は、毛髪をコーティングすることにより、枝毛をカバーしたりブラシ通りを良くして枝毛をできにくくするものである。また、特定の保湿性植物抽出物を用いた枝毛に効果のある化粧料が提案されている(特許文献2:特開2000−53557号公報参照)。
【0003】
しかしながら、これらの技術は、毛髪の表面及びその近傍に作用させるものであるため、例えばシャンプー等による洗浄でその効果が失われたり、またべたつきや付着感等髪本来の自然な風合いとは異なり、不自然な感触となる等の不都合が生じる場合がある。さらに、近年流行の染毛剤やパーマ剤を繰返し使用し、毛先がチリチリ状になった毛髪の場合には、その枝毛・切れ毛防止効果は充分とはいえなかった。
【0004】
一方、植物性ステロール類を用いた頭髪用化粧料(特許文献3:特開平2−6403号公報参照)、ポリフェノール類を用いた毛髪化粧料(特許文献4:特開2001−172135号公報参照)が提案されているが、植物性ステロール類、ポリフェノール類をそれぞれ単独で用いても毛髪補強効果、枝毛・切れ毛防止効果は不充分であった。以上により、髪洗浄後においても枝毛、切れ毛及び裂け毛防止といった毛髪・補強効果に優れ、かつ髪本来の自然な風合いを付与できる毛髪化粧料及び毛髪補強・強化剤が望まれていた。
【特許文献1】特開2000−44434号公報
【特許文献2】特開2000−53557号公報
【特許文献3】特開平2−6403号公報
【特許文献4】特開2001−172135号公報
【特許文献5】特開昭52−79031号公報
【特許文献6】特開2001−163764号公報
【特許文献7】特開2002−161026号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、染毛やパーマを繰返し施し毛先がチリチリ状の毛髪であっても、充分な枝毛、切れ毛及び裂け毛防止といった毛髪・補強効果を有し、かつ髪本来の自然な風合いを付与できる毛髪化粧料及び毛髪補強・強化剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、植物性ステロール類とポリフェノール類とを組み合わせることにより、枝毛・切れ毛を防止でき、特に、カチオン性界面活性剤を組み合わせることにより、染毛やパーマを繰返し施し毛先がチリチリ状の毛髪であっても、べたつきや付着感を生じることなく染毛・パーマ前の自然な髪の風合いを復元できることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0007】
従って、本発明は
[1].(A)植物性ステロール類と(B)ポリフェノール類とを含有する毛髪化粧料、
[2].(A)植物性ステロール類がアルキレンオキサイド付加体であることを特徴とする[1]記載の毛髪化粧料、
[3].(B)ポリフェノール類が、酸性ポリフェノール及び/又はその誘導体であることを特徴とする[1]又は[2]記載の毛髪化粧料、
[4].(B)ポリフェノール類が、没食子酸配糖体であることを特徴とする[1]又は[2]記載の毛髪化粧料、
[5].さらに、(C)カチオン性界面活性剤を含有する[1]〜[4]のいずれかに記載の毛髪化粧料、
[6].(A)植物性ステロール類と(B)ポリフェノール類とを含有する毛髪補強・強化剤を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、染毛やパーマを繰返し毛先がチリチリ状の毛髪であっても、枝毛、切れ毛及び裂け毛防止といった毛髪・補強効果を有し、かつ髪本来の自然な風合いを付与できる毛髪化粧料及び毛髪補強・強化剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の毛髪化粧料は、(A)植物性ステロール類と(B)ポリフェノール類とを含有するものである。
【0010】
本発明における(A)植物性ステロール類とは、植物を出発原料とするものであり、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。具体的には、β−シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、エルゴステロール、これらの混合物としてのフィトステロールや、これらのエステル体、エーテル体、配糖体及びアルキレンオキサイド付加体等のフィトステロール誘導体が挙げられる。
【0011】
これらの中でも、植物性ステロール類のアルキレンオキサイド付加体、特に、α水酸基にアルキレンオキサイドが付加したものが好適に用いられる。アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドが好ましく、これらの中でもエチレンオキサイドがより好ましい。具体的なフィトステロールのエチレンオキサイド付加体としては、商品として、BPS−5、BPS−10、BPS−20、BPS−30、BPSH−25(以上、日光ケミカルズ(株)製)、GENEROL 100、GENEROL 122N(以上、COGNIS社製)が挙げられる。
【0012】
エチレンオキサイドの平均付加モル数は、特に制限されるものではないが、2〜80が好ましく、より好ましくは3〜70、さらに好ましくは4〜60である。付加モル数が小さすぎると、水系製剤の場合に均一配合できない場合があり、大きすぎると所期の効果が充分発現されなくなる場合がある。
【0013】
植物性ステロール類の含有量は特に限定されないが、通常、毛髪化粧料全量に対して、0.01〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜15質量%、さらに好ましくは0.1〜10質量%の範囲である。含有量が0.01質量%未満であると、目的の効果が得られ難くなる場合があり、20質量%を超えると、べたつきが発現し、毛髪化粧料として好ましくない手触りとなってしまう場合がある。
【0014】
本発明における(B)ポリフェノール類としては、タンニン酸、ガロタンニン酸、ケブリン酸、ハマメリタンニン、アセルタンニン、没食子酸、m−ジ没食子酸、デヒドロジ没食子酸、バロン酸、ケブール酸、ヘキサヒドロキシジフェン酸、カフェー酸、p−クマル酸、フェルラ酸、シナピン酸、クロロゲン酸、ロスマリン酸等のポリフェノール及びこれらの塩、ならびにこれらの誘導体及び該誘導体の塩等を挙げることができる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
【0015】
(B)ポリフェノール類としては、酸性ポリフェノール又はその誘導体が好ましい。酸性ポリフェノールとは、分子内に酸解離基を有するものをいう。具体的には、没食子酸、タンニン酸、ケブリン酸、バロン酸、ケブール酸、ヘキサヒドロキシジフェン酸、カフェー酸、p−クマル酸、フェルラ酸、シナピン酸、クロロゲン酸、ロスマリン酸等が挙げられる。
【0016】
中でも、(B)ポリフェノール類としては没食子酸又はその誘導体が好ましい。没食子酸又はその誘導体としては、例えば没食子酸及び没食子酸プロピル、並びに没食子酸グルコシド、没食子酸マルトシド、没食子酸マンノシド等の没食子酸配糖体が挙げられ、この中でも没食子酸配糖体が好ましい。没食子酸配糖体としては、より具体的には、没食子酸メチルエステル−3−グルコシド、没食子酸メチルエステル−4−グルコシド、没食子酸プロピルエステル−3−グルコシド、没食子酸メチルエステル−3−マルトシド、没食子酸−3−グルコシド、没食子酸−3−マルトシド、没食子酸メチルエステル−3,5−ジグルコシド、没食子酸−3,4−ジグルコシド、没食子酸−3,5−ジグルコシド等が挙げられる。これらの中でも糖を二つ有する没食子酸二配糖体が好ましく、特に没食子酸ジグルコシドが好ましい。
【0017】
ポリフェノール類の含有量は特に限定されないが、通常、毛髪化粧料全量に対して、0.001〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.01〜5質量%、さらに好ましくは0.05〜3質量%である。
【0018】
本発明の毛髪化粧料には、上記成分の他に(C)カチオン性界面活性剤を配合するとよい。カチオン性界面活性剤としては、特に限定されないが、アミン塩、アンモニウム塩、グアニジン塩、ベンゼトニウム塩、ピリジニウム塩、ピロリドンカルボン酸塩、モノ−N−長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステル塩等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0019】
より具体的には、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジオレイルジメチルアンモニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、酢酸ラウリン酸アミドブチルグアニジン、酢酸ミリスチン酸アミドブチルグアニジン、酢酸パルミチン酸アミドブチルグアニジン、ジステアリルジメチルアンモニウムサルフェート、ステアリルエチルジヒドロキシエチルアンモニウムエチルサルフェート、N−ヤシ油脂肪酸L−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩等が挙げられる。この中でも、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムが好適に使用される。
【0020】
カチオン性界面活性剤の含有量は特に限定されないが、通常、毛髪化粧料全量に対して、0.01〜20質量%、好ましくは0.1〜15質量%、より好ましくは0.1〜10質量%である。含有量が0.1質量%未満では、所期の効果が得られ難くなる場合があり、20質量%を超える場合は、効果の増加が見込めずに不経済となる場合がある。
【0021】
本発明の毛髪化粧料は、所望により毛髪用化粧料に一般に配合される成分、例えば、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、シリコーン類、高分子化合物、アミノ酸類、蛋白加水分解物、金属封鎖剤、アルコール類、ポリオール類、油剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、酸化防止剤、酸化剤、還元剤、アルカリ剤、色素、抗菌剤、殺菌剤及び噴射剤等を含むことができる。本発明の毛髪化粧料に香料を配合する場合は、特開2003−95895号公報に記載した香料、香料組成物に準じる。また、本発明の毛髪化粧料に香料、香料組成物を配合する場合、本発明の毛髪化粧料全量に対して香料、香料組成物が0.00001〜50質量%となるように配合すると好適であり、より好ましくは0.0001〜30質量%配合される。
【0022】
本発明の毛髪化粧料は、例えば液状、クリーム状、ミスト状、フォーム状、ジェル状、ワックス状等の各種形状に調製して利用できる。なお、本発明の毛髪化粧料の調製方法は、特に制限されず、各形状の常法に準じて調製することができ、各製剤の常法に基づいて使用することができる。
【0023】
本発明の毛髪化粧料は、シャンプー、リンス、トリートメント、整髪料等として適用できる。特に、枝毛、切れ毛、裂け毛及び髪を引っ張った時の伸び防止といった毛髪・補強効果に優れ、かつ髪本来の自然な風合いを付与できることから、トリートメントとして用いることが好ましく、(A)植物性ステロール類と(B)ポリフェノール類とを含有する毛髪化粧料は、毛髪補強・強化剤として有用である。
【実施例】
【0024】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の「%」は質量%を示す。
【0025】
[実施例1〜7、比較例1〜5]
表1,2に示す組成の毛髪化粧料を常法に従って調製し、下記の方法で評価を行った。結果を表1,2に併記する。
【0026】
<評価方法>
染毛剤を定期的に(1ヶ月に1度程度)繰返し使用し、髪が痛んでいると実感している日本人女性パネラー10名により、洗髪後にそれぞれの毛髪化粧料(3〜5g)を塗布・乾燥したときの、枝毛・切れ毛防止効果、自然な風合い回復効果(べたつき・付着感のなさ)をそれぞれ下記基準により評価した。
<評価基準>
◎:良好と回答したものが10名中9〜10名
○:良好と回答したものが10名中7〜8名
△:良好と回答したものが10名中4〜6名
×:良好と回答したものが10名中0〜3名
【0027】
【表1】

【0028】
【表2】

【0029】
下記表3に実施例で使用した原料を示す。
【0030】
【表3】

【0031】
[実施例8]
ディスペンサータイプのウォーター剤
下記処方のウォーター剤を常法に基づいて調製し、紫外線吸収剤を練り込んだPET製ポンプディスペンサー容器に充填した。
組成 質量(%)
没食子酸−3,5−ジグルコシド 0.4 没食子酸−3−グルコシド 0.01
ポリオキシエチレン(30)フィトステロール 1.0
硫酸ナトリウム 0.001
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 5.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 3.0
POE(20)ステアリルエーテル 3.0
N−ビニルピロリドン−N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート 0.5
N−メタクリロイルオキシジエチル−N,N−ジメチルアミノエチル−α−
N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル
共重合体(ユカフォーマー510、三菱化学(株)製) 1.0
加水分解ケラチン(プロティキュートUアルファ、
一丸ファルコス(株)製) 2.5
安息香酸 0.1
メチルパラベン 0.1
無水ピロリン酸ナトリウム 0.05
グリコール酸 0.2
トリエタノールアミン 1.0
香料組成物A 0.1
エタノール 20.0
精製水 残部
合計 100.0
【0032】
[実施例9]
ノンエアゾールポンプフォーム
下記処方のフォーム剤を常法に基づいて調製し、紫外線吸収剤を練り込んだポリプロピレン製ポンプフォーム容器に充填した。なお、pHは4.5に調整した。
組成 質量(%)
没食子酸−3,5−ジマルトシド 0.8
没食子酸−3−グルコシド 0.015
ポリオキシエチレン(40)フィトステロール 0.5
ラウリン酸ショ糖エステル 1.0
酢酸ラウリン酸アミドブチルグアニジン 1.0
3−メチル−1,3−ブタンジオール 10.0
シリコーンエマルション(FZ−4188、日本ユニカー(株)製) 8.0
アミノ変性シリコーンエマルション
(FZ−4672、日本ユニカー(株)製) 5.0
ポリオキシエチレン(30)ステアリルエーテル 0.6
ラウリルジメチルアミンオキサイド 0.5
植物性スクワラン 0.1
水溶性コラーゲン
(ネプチゲン アテロタイプ、一丸ファルコス(株)製) 1.0
メチルパラベン 0.1
塩化ベンザルコニウム 0.1
クエン酸 0.5
ジエタノールアミン 1.0
香料組成物C 0.1
エタノール 20.0
精製水 残部
合計 100.0
【0033】
[実施例10]
トリガータイプのヘアトリートメント
下記処方のヘアトリートメントを常法に基づいて調製し、PET製トリガータイプ容器に充填した。なお、pHは4.3に調整した。
組成 質量(%)
没食子酸−3,5−ジグルコシド 1.0
没食子酸−3−グルコシド 0.012
ポリオキシエチレン(60)フィトステロール 1.5
没食子酸 0.001
硫酸ナトリウム 0.001
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 1.5
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.0
ポリオキシプロピレン(9)ジグリセリルエーテル 1.0
プロピレングリコール 4.0
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1.0
加水分解シルク液(シルクゲンGソルブルS、一丸ファルコス(株)製) 1.0
ヒドロキシプロピルキトサン液
(キトフィルマー、一丸ファルコス(株)製) 1.0
メチルパラベン 0.05
無水ピロリン酸ナトリウム 0.05
安息香酸 0.05
安息香酸ナトリウム 0.05
モノエタノールアミン 0.5
クエン酸 適量
クエン酸ナトリウム 適量
エタノール 20.0
香料組成物D 0.05
精製水 残部
合計 100.0
【0034】
[実施例11]
下記処方のジェルを常法に基づいて調製し、紫外線吸収剤を練り込んだPET製ポンプタイプ容器に充填した。なお、pHは4.4に調整し、粘度は1,500〜3,000Pa・sに調整した。
組成 質量(%)
没食子酸−3,5−ジグルコシド 0.5
没食子酸−3−グルコシド 0.001
ポリオキシエチレン(6)フィトステロール 0.5
ロスマリン酸 0.5
硫酸ナトリウム 0.001
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.5
ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 3.0
シリコーンエマルション(FZ−4188、日本ユニカー(株)製) 5.0
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1.0
カミツレエキス 1.0
ビワ葉エキス 1.0
デカグリセリルモノイソステアレート 2.0
ジヒドロキシベンゾフェノン 0.1
モノエタノールアミン 0.5
ヒドロキシエチルセルロース 適量
メチルパラベン 0.1
安息香酸 0.2
無水ピロリン酸ナトリウム 0.2
亜硫酸ナトリウム 0.1
グリコール酸 適量
ジブチルヒドロキシトルエン 0.001
エタノール 20.0
香料組成物A 0.05
精製水 残部
合計 100.0
【0035】
[実施例12]
ポンプディスペンサーヘアミスト
下記処方のヘアミストを常法に基づいて調製し、ポリエチレン製ポンプディスペンサー容器に充填した。なお、pHは5.0に調整した。
組成 質量(%)
没食子酸−3,5−ジグルコシド 0.5
ポリオキシエチレン(4)フィトステロール 0.1
タンニン酸 0.1
硫酸ナトリウム 0.001
N−ヤシ油脂肪酸L−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩 2.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.5
ジイソステアリン酸デカグリセリル 2.0
ロウ乳化物* 5.0
70%ソルビット液 1.0
シラカバエキス 1.0
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 0.5
ブルーベリーエキス 0.5
メチルパラベン 0.3
安息香酸 0.2
モノエタノールアミン 0.5
クエン酸 適量
クエン酸ナトリウム 適量
香料組成物E 0.2
エタノール 15.0
精製水 残部
合計 100.0 *:カルナウバロウ5部、ポリオキシエチレン(15)ラウリルエーテル7部、精製水88部を90℃で乳化した(平均粒子径100nm)。
【0036】
[実施例13]
エアゾールフォーム
下記処方のエアゾールフォームを常法に基づいて調製した。なお、容器はアルミニウム製の耐圧缶を用いた。
組成 質量(%)
(原液)
没食子酸−3,5−ジグルコシド 1.0
ポリオキシエチレン(25)フィトステロール 2.0
硫酸ナトリウム 0.005
カチオン化セルロース(XK−503、ライオン(株)製) 0.4
ジプロピレングリコール 6.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.5
アミノ変性シリコーン
(SF8452C、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製) 2.0
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 2.0
加水分解ケラチン 1.0
N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル・
DL−ピロリドンカルボン酸塩 0.5
トリメチルグリシン(アクアデュウAN−100、(株)味の素製) 0.5
カルボキシビニルポリマー 0.5
トリエタノールアミン液(30%水溶液) 2.0
シア脂 1.0
安息香酸 0.2
香料組成物C 0.1
エタノール 20.0
精製水 残部
原液合計 92.0
(ガス)
LPGガス 8.0
合計 100.0
【0037】
[実施例14]
ヘアワックス
下記処方のヘアワックスを常法に基づいて調製し、帯電防止剤及び紫外線吸収剤を練り込んだポリプロピレン製のジャータイプ容器に充填した。
組成 質量(%)
没食子酸−3,5−ジグルコシド 2.0
ポリオキシエチレン(30)フィトステロール 1.0
サリチル酸 0.1
塩化ジミリスチルジメチルアンモニウム 3.0
ジイソステアリン酸デカグリセリル 5.0
カルボキシビニルポリマー 0.5
キサンタンガム 0.25
水溶性固体シリコーン(KF−6004、信越化学(株)製) 2.0
シリコーンパウダー
(トスパール2000B、ジーイー東芝シリコーン(株)製) 1.0
加水分解シルク液(シルクゲンGソルブルS、一丸ファルコス(株)製) 0.5
ワセリン 3.0
スクアラン 2.0
キャンデリラロウ 1.0
リンゴエキス 2.0
ポリオキシプロピレン(14)ジグリセリル 4.0
メチルパラベン 0.1
安息香酸 0.2
ソルビン酸ナトリウム 0.1
エデト酸四ナトリウム 0.05
ジエタノールアミン 1.0
香料組成物B 0.05
エタノール 5.0
精製水 残部
合計 100.0
【0038】
[実施例15]
ジェル
下記処方のジェルを常法に基づいて調製し、帯電防止剤及び紫外線吸収剤を練り込んだポリプロピレン製チューブ容器に充填した。
組成 質量(%)
没食子酸−3,5−ジグルコシド 0.5
没食子酸−4−マンノシド 0.02
ポリオキシエチレン(40)フィトステロール 1.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 5.0
アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.5
キサンタンガム 0.25
シリコーンペースト(KSG−21、信越化学(株)製) 5.0
水溶性固体シリコーン(KF−6004、信越化学(株)製) 2.0
シリコーンパウダー
(トスパール2000B、ジーイー東芝シリコーン(株)製) 1.0
加水分解シルク液 0.5 ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル 4.0
メチルパラベン 0.1
安息香酸 0.3
イソフタルアルデヒド 0.01
塩化ベンザルコニウム 0.1
トリエタノールアミン 2.5
香料組成物B 0.05
エタノール 15.0
精製水 残部
合計 100.0
【0039】
[実施例16]
シャンプー
下記処方のシャンプーを常法に基づいて調製し、帯電防止剤及び紫外線吸収剤を練り込んだポリプロピレン製ポンプ容器に充填した。
組成 質量(%)
没食子酸メチル−3,5−ジグルコシド 0.5
没食子酸プロピル−3−マンノシド 0.01
ポリオキシエチレン(30)フィトステロール 0.3
塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 0.5
モノイソステアリン酸POE(30)硬化ヒマシ油 1.0
硫酸ナトリウム 0.001
ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 10.0
α−オレフィンスルホン酸ナトリウム 5.0
脂肪酸ジエタノールアミド 5.0
アルキルアミドプロピルベタイン 5.0
高重合ジメチルシリコーン
(BY11−003、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製) 3.0
カチオン化セルロース(XK−503、ライオン(株)製) 0.5
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
アロエエキス 0.2
安息香酸ナトリウム 0.8
モノエタノールアミン 1.5
香料組成物A 0.05
精製水 残部
合計 100.0
【0040】
[実施例17]
リンス
下記処方のリンスを常法に基づいて調製し、帯電防止剤及び紫外線吸収剤を練り込んだポリプロピレン製ポンプ容器に充填した。
組成 質量(%)
没食子酸−3,5−ジグルコシド 0.5
没食子酸−3−グルコシド 0.02
ポリオキシエチレン(40)フィトステロール 1.5
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 0.5
セトステアリルアルコール 3.0
POE(5)ステアリルエーテル 1.5
流動パラフィン 1.0
シクロメチコン
(DC246、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製) 0.5
ジメチルシリコーン(SH200−500cs、
東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製) 5.0
ゼニアオイエキス 0.2
メチルパラベン 0.1
モノエタノールアミン 0.5
安息香酸ナトリウム 0.4
香料組成物C 0.1
精製水 残部
合計 100.0
【0041】
[実施例18]
ヘアクリーム
下記A油相部及びB水相部を、それぞれ70℃で溶解し、B水相部にA油相部を加えて均一に乳化し、さらに冷却しながらCを加えて、下記処方のクリームを調製し、アルミラミネートチューブに充填した。
組成 質量(%)
(A油相部)
スクワラン 5.0
オレイン酸エチル 2.0
ミリスチン酸オクチルドデシル 1.5
流動パラフィン 1.0
モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40EO) 3.0
ヤシ油脂肪酸ソルビタン 2.0
モノステアリン酸グリセリン 1.0
セトステアリルアルコール 1.0
プロピルパラベン 0.1
(B水相部)
没食子酸−3,5−ジマルトシド 0.5
没食子酸−4−マルトシド 0.03
ポリオキシエチレン(60)フィトステロール 0.5
塩化パルミチルトリメチルアンモニウム 0.3
1,3−ブチレングリコール 2.5
ジプロピレングリコール 2.5
モノエタノールアミン 0.5
メチルパラベン 0.1
ソルビン酸 0.1
グリチルリチン酸ジカリウム 0.2
ゲンチアナエキス 0.1
精製水 残部
(C)
香料組成物D 0.05
合計 100.0
【0042】
[実施例19]
エアゾールフォーム
下記処方のエアゾールフォームを常法に基づいて調製し、PET製耐圧容器に充填した。
組成 質量(%)
(原液)
没食子酸メチル−3,5−ジグルコシド 2.0
没食子酸メチル−3−グルコシド 0.005
ポリオキシエチレン(30)フィトステロール 1.5
EO変性シリコーン 4.0
ピロクトンオラミン 0.5
オレイン酸エチル 3.0
両性ポリマー(ユカフォーマー204、三菱化学(株)製) 1.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.5
POP(9)ジグリセリルエーテル 1.5
モノオレイン酸POE(20)ソルビタン 0.5
ポリオキシエチレン(30)ステアリルエーテル 1.0
モノエタノールアミン 2.5
ソルビン酸 0.1
安息香酸 0.1
香料組成物B 0.2
エタノール 20.0
精製水 残部
合計 100.0 (ガス)
LPG 10.0
DME 10.0
合計 100.0
【0043】
なお、上記各例で使用した香料組成物A〜Eは、特開2003−95895号公報の表5〜19に記載した香料組成物A〜Eに準じる。
【0044】
上記実施例8〜19について,上記実施例1〜7と同様に、枝毛・切れ毛防止効果、自然な風合い回復効果を評価したところいずれも良好であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)植物性ステロール類と(B)ポリフェノール類とを含有する毛髪化粧料。
【請求項2】
(A)植物性ステロール類がアルキレンオキサイド付加体であることを特徴とする請求項1記載の毛髪化粧料。
【請求項3】
(B)ポリフェノール類が、酸性ポリフェノール及び/又はその誘導体であることを特徴とする請求項1又は2記載の毛髪化粧料。
【請求項4】
(B)ポリフェノール類が、没食子酸配糖体であることを特徴とする請求項1又は2記載の毛髪化粧料。
【請求項5】
さらに、(C)カチオン性界面活性剤を含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の毛髪化粧料。
【請求項6】
(A)植物性ステロール類と(B)ポリフェノール類とを含有する毛髪補強・強化剤。

【公開番号】特開2006−52178(P2006−52178A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−235838(P2004−235838)
【出願日】平成16年8月13日(2004.8.13)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】