説明

毛髪化粧料組成物

【課題】アルカリ剤及び酸化剤を含有する毛髪化粧料組成物において、使用時の皮膚に対する刺激を低減させるとともに、均一な染色等を実現することができる毛髪化粧料組成物を提供する。
【解決手段】染毛剤又は毛髪脱色・脱染剤として用いられる毛髪化粧料組成物において、炭素数10以下の脂肪酸と、アルコールからなる(A)脂肪酸エステル、(B)直鎖状の高級脂肪酸、平均分子量が6000以上の(C)ポリエチレングリコール、(D)アルカリ剤、及び(E)酸化剤を含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば染毛剤又は毛髪脱色・脱染剤として用いられる毛髪化粧料組成物に関し、さらに詳しくは、アルカリ剤又は酸化剤由来の刺激性を低減するとともに、毛髪に対し、均一な染色、脱色又は脱染(以下、「均一な染色等」とする)を実現することができる毛髪化粧料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、毛髪化粧料組成物として、例えばアルカリ剤及び酸化剤等を含有する染毛剤及び毛髪脱色・脱染剤が知られている。酸化剤は、毛髪中のメラニンを脱色する。アルカリ剤は、酸化剤の作用を促進することにより脱色後の毛髪の明度を向上させる。また、アルカリ剤は、毛髪化粧料組成物中に染料を含有する場合、毛髪を膨潤させて毛髪への染料の浸透性を向上させることにより、染色性を向上させる。したがって、毛髪化粧料組成物中におけるアルカリ剤及び酸化剤の配合量を多くすることにより、毛髪の明度を向上させることができる。従来より、染毛剤及び毛髪脱色・脱染剤に用いられるアルカリ剤としては、例えばアンモニア及びアルカノールアミンが知られている。しかしながら、アンモニアは配合量を多くすると刺激臭を伴うという問題があった。また、アルカノールアミンは配合量を多くすると洗髪後の残留により頭皮に刺激を与えるおそれがあった。
【0003】
従来、例えば、特許文献1に開示される毛髪脱色剤組成物が知られている。特許文献1は、水溶性高分子化合物、高級アルコール、及び分岐鎖を有する脂肪酸のエステル等を含有する毛髪脱色剤組成物について開示する。特許文献1は、脱色処理後の毛髪の明度向上及び脱色処理時における刺激臭の低減の両立を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−28107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1に開示される毛髪脱色剤組成物は、アルカリ剤及び酸化剤に由来する頭皮に対する刺激低減効果が十分ではないという問題があった。また、液剤の伸びが不十分で、塗布性が低下することにより、脱色処理後の毛髪に対し均一な脱色性を付与することができない場合があるという問題があった。
【0006】
本発明は、本発明者らの鋭意研究の結果、特定の油性成分及び水溶性高分子化合物を併用することにより上記問題が解決されることを見出したことによりなされたものである。本発明の目的とするところは、アルカリ剤及び酸化剤を含有する毛髪化粧料組成物において、使用時の皮膚に対する刺激を低減させるとともに、均一な染色等を実現することができる毛髪化粧料組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の毛髪化粧料組成物は、炭素数10以下の脂肪酸と、アルコールからなる(A)脂肪酸エステル、(B)直鎖状の高級脂肪酸、平均分子量が6000以上の(C)ポリエチレングリコール、(D)アルカリ剤、及び(E)酸化剤を含有し、染毛剤又は毛髪脱色・脱染剤として用いられる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の毛髪化粧料組成物において、前記(A)脂肪酸エステルを構成する脂肪酸は、炭素数4〜10である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の毛髪化粧料組成物において、前記(C)ポリエチレングリコールの平均分子量は、1万以上であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、アルカリ剤及び酸化剤を含有する毛髪化粧料組成物において、使用時の皮膚に対する刺激を低減させるとともに、均一な染色等を実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
以下、本発明に係る毛髪化粧料組成物を毛髪脱色・脱染剤に具体化した第1実施形態について説明する。毛髪化粧料組成物は2剤式の毛髪脱色・脱染剤として、毛髪の脱色及び脱染に使用される。また、毛髪化粧料組成物は、3剤式の脱色・脱染剤としても使用される。さらに、毛髪化粧料組成物は、1剤式の毛髪脱色剤として毛髪の脱色にも使用される。
【0011】
<2剤式の毛髪脱色・脱染剤>
2剤式の毛髪脱色・脱染剤における、毛髪化粧料組成物は、例えば(D)アルカリ剤等を含有する第1剤と(E)酸化剤等を含有する第2剤から構成される。この第1剤と第2剤とが混合された後、毛髪の脱色及び脱染に使用される。
【0012】
<第1剤>
第1剤は、(D)アルカリ剤の他に、例えば(A)脂肪酸エステル、(B)高級脂肪酸、及び(C)ポリエチレングリコールを含有している。
【0013】
(A)脂肪酸エステルは、(B)高級脂肪酸及び(C)ポリエチレングリコールとの併用により、第1剤と第2剤が混合された混合物の伸びを良くし、使用時の塗布性を向上させることにより、毛髪脱色・脱染剤による処理後の毛髪の均一な脱色性又は脱染性を向上させる。また、毛髪脱色・脱染剤による処理後の毛髪の明度を向上させる。(A)脂肪酸エステルは、炭素数10以下の脂肪酸と、アルコールからなるエステルである。(A)脂肪酸エステルを構成する脂肪酸の炭素数が11以上であると、毛髪の均一な脱色性又は脱染性を向上させる効果が低下する。(A)脂肪酸エステルを構成する脂肪酸の炭素数は、均一な脱色性又は脱染性向上の観点から、好ましくは4〜10、より好ましくは6〜10である。(A)脂肪酸エステルを構成するアルコールは、脂肪族炭化水素の1個又は2以上の水素原子を水酸基(OH)で置換した化合物、及びステロイドアルコール(ステロール)を含む概念である。ステロールとしては、例えばコレステロール、ラノステロール、スティグマステロール、シトステロール、フコステロール、カンペステロール、フィトステロール、及びエルゴステロールが挙げられる。
【0014】
(A)脂肪酸エステルとしては、例えばアジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソステアリル、オクタン酸セチル(直鎖状の脂肪酸からなるエステル)、2−エチルヘキサン酸セチル(分岐鎖を有する脂肪酸からなるエステル)、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、セバシン酸ジイソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、酢酸ラノリン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、炭素数10以下の脂肪酸とペンタエリスリトールとのエステル、炭素数10以下の脂肪酸とジペンタエリスリトールとのエステル、及び炭素数10以下の脂肪酸とコレステロール又はラノステロールとのエステルである脂肪酸コレステリル又は脂肪酸ラノステリルが挙げられる。これらの中で、均一な脱色性又は脱染性をより向上させる観点から、2−エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、オクタン酸ステアリル、及びノナン酸コレステリルが好ましい。
【0015】
第1剤と第2剤が混合された混合物中における(A)脂肪酸エステルの含有量は、好ましくは0.05〜5質量%、より好ましくは0.25〜2.5質量%、さらに好ましくは0.5〜1.5質量%である。この(A)脂肪酸エステルの含有量が0.05質量%未満であると、均一な脱色性又は脱染性が低下する場合がある。一方、(A)脂肪酸エステルの含有量が5質量%を超えると、毛髪脱色・脱染剤による処理後の毛髪の明度が低下する場合がある。
【0016】
(B)高級脂肪酸は、(A)脂肪酸エステル及び(C)ポリエチレングリコールとの併用により、アルカリ剤及び酸化剤由来の皮膚に対する刺激を抑制するとともに、使用時の塗布性の低下を抑制して、毛髪脱色・脱染剤による処理後の毛髪の均一な脱色性又は脱染性を向上させる。(B)高級脂肪酸は、分岐鎖を有しない直鎖状の脂肪酸が用いられる。分岐鎖を有する脂肪酸を使用すると、皮膚に対する刺激低減効果が低下する。(B)高級脂肪酸は、飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸のいずれも使用することができる。(B)高級脂肪酸としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、及びオレイン酸が挙げられる。これらの中で、均一な脱色性又は脱染性をより向上させる観点から、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸、及びパルミチン酸が好ましい。
【0017】
第1剤と第2剤が混合された混合物中における(B)高級脂肪酸の含有量は、好ましくは0.005〜5質量%、より好ましくは0.025〜2.5質量%、さらに好ましくは0.05〜1質量%である。この(B)高級脂肪酸の含有量が0.005質量%未満であると、皮膚に対する刺激低減効果、及び毛髪の均一な脱色性又は脱染性が低下する場合がある。一方、(B)高級脂肪酸の含有量が5質量%を超えると、皮膚に対する刺激低減効果、及び毛髪の均一な脱色性又は脱染性を向上する効果が低下する場合がある。
【0018】
(C)ポリエチレングリコールは、(A)脂肪酸エステル及び(B)高級脂肪酸との併用により、アルカリ剤及び酸化剤由来の頭皮に対する刺激を低減させるとともに、使用時の塗布性の低下を抑制して、毛髪脱色・脱染剤による処理後の毛髪の均一な脱色性又は脱染性を向上させる。(C)ポリエチレングリコールの平均分子量の下限は、6000、好ましくは1万、より好ましくは2万である。(C)ポリエチレングリコールの平均分子量が6000未満であると、毛髪の均一な脱色性又は脱染性を向上する効果が低下する。(C)ポリエチレングリコールの平均分子量の上限は、特に限定されないが、好ましくは500万である。(C)ポリエチレングリコールの平均分子量が500万を超えると製造コストの上昇を招く。尚、本実施形態においてポリエチレングリコールの平均分子量とは数平均分子量を示す。
【0019】
第1剤と第2剤が混合された混合物中における(C)ポリエチレングリコールの含有量は、好ましくは0.0005〜5質量%、より好ましくは0.005〜2.5質量%、さらに好ましくは0.025〜1質量%である。混合物中における(C)ポリエチレングリコールの含有量が0.0005質量%未満では、毛髪の均一な脱色性又は脱染性を向上する効果が低下する場合がある。この(C)ポリエチレングリコールの含有量が5質量%を超えると、毛髪の均一な脱色性又は脱染性を向上する効果が低下する場合がある。
【0020】
(D)アルカリ剤は、第2剤に含有される(E)酸化剤の作用を促進することにより、毛髪の脱色性又は脱染性を向上させる。(D)アルカリ剤としては、例えばアンモニア、アルカノールアミン、有機アミン、無機アルカリ、塩基性アミノ酸、及びそれらの塩が挙げられる。アルカノールアミンとしては、例えばモノエタノールアミン、及びトリエタノールアミンが挙げられる。有機アミンとしては、例えば2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)及び2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、及びグアニジンが挙げられる。無機アルカリとしては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、及び炭酸カリウムが挙げられる。塩基性アミノ酸としては、例えばアルギニン及びリジンが挙げられる。塩としては、例えばアンモニウム塩が挙げられる。これらは単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。これらの具体例の中でも、脱色性又は脱染性を十分に高めることができることから、アルカリ剤は、アルカノールアミン及びアンモニアから選ばれる少なくとも一種のみから構成されることが好ましい。
【0021】
(D)アルカリ剤の含有量は、好ましくは第1剤のpHが8〜12の範囲となる量である。第1剤のpHが8未満では、第1剤が第2剤と混合されたときに、第2剤に酸化剤の作用が十分に促進されないおそれがある。第1剤のpHが12を超えると、毛髪に損傷等の不具合が発生しやすい。
【0022】
第1剤は、必要に応じて、前述した成分以外の成分、例えば水、水溶性高分子化合物、上記以外の油性成分、上記以外の多価アルコール、界面活性剤、糖、防腐剤、安定剤、pH調整剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン、香料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート化剤、及び酸化助剤を含有してもよい。
【0023】
水は、各成分の可溶化剤として作用する。水溶性高分子化合物としては、アニオン性高分子化合物、カチオン性高分子化合物、非イオン性高分子化合物、及び両性の天然又は合成高分子化合物が挙げられる。非イオン性の合成高分子化合物として、例えばヒドロキシエチルセルロースが挙げられる。
【0024】
油性成分は、毛髪にうるおい感を付与する。そのため、第1剤は、好ましくは油性成分を含有する。油性成分としては、例えば油脂、ロウ、高級アルコール、炭化水素、アルキルグリセリルエーテル、エステル、及びシリコーンが挙げられる。
【0025】
油脂としては、例えばラノリン、オリーブ油、ツバキ油、シア脂、アーモンド油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ブドウ種子油、アボカド油、マカダミアナッツ油、ヒマシ油、ヤシ油、及び月見草油が挙げられる。ロウとしては、例えばミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、及びラノリンが挙げられる。高級アルコールとしては、例えばセチルアルコール(セタノール)、2−ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−オクチルドデカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、デシルテトラデカノール、及びラノリンアルコールが挙げられる。
【0026】
炭化水素としては、例えばパラフィン、オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ミネラルオイル、スクワラン、ポリブテン、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、及びワセリンが挙げられる。アルキルグリセリルエーテルとしては、例えばバチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、及びイソステアリルグリセリルエーテルが挙げられる。
【0027】
エステルとしては、例えばミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソトリデシル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、11〜30の炭素数を有する脂肪酸からなる脂肪酸コレステリル/ラノステリル、乳酸セチル、炭素数11以上の脂肪酸とペンタエリスリトールとのエステル、炭素数11以上の脂肪酸とジペンタエリスリトールとのエステル、リンゴ酸ジイソステアリル、及びコハク酸ジオクチルが挙げられる。
【0028】
シリコーンとしては、例えばジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、末端水酸基変性ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、及びフッ素変性シリコーンが挙げられる。これらの油性成分の具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
【0029】
多価アルコールとしては、例えばグリコール、及びグリセリンが挙げられる。グリコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、上記以外のポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、及びイソプレングリコールが挙げられる。グリセリンとしては、例えばグリセリン、及びポリグリセリンが挙げられる。
【0030】
界面活性剤は、乳化剤又は各成分の可溶化剤として毛髪脱色・脱染剤を乳化又は可溶化し、粘度を調整したり粘度安定性を向上させたりする。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びノニオン性界面活性剤が挙げられる。
【0031】
アニオン性界面活性剤としては、例えばアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、及びスルホコハク酸エステルが挙げられる。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンとしては、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、及びトリエタノールアミンが挙げられる。アルキル硫酸塩としては、例えばラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
【0032】
カチオン性界面活性剤としては、例えば塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、及びメチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムが挙げられる。
【0033】
両性界面活性剤としては、例えばココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、及びラウリルベタイン(ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)が挙げられる。
【0034】
非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えばエーテル型非イオン性界面活性剤、及びエステル型非イオン性界面活性剤が挙げられる。エーテル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えばポリオキシエチレン(以下、POEという。)セチルエーテル(セテス)、POEステアリルエーテル(ステアレス)、POEベヘニルエーテル、POEオレイルエーテル(オレス)、POEラウリルエーテル(ラウレス)、POEオクチルドデシルエーテル、POEヘキシルデシルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、及びPOEオクチルフェニルエーテルが挙げられる。
【0035】
エステル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えばモノオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノラウリン酸POEソルビタン、トリオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEグリセリン、モノミリスチン酸POEグリセリン、テトラオレイン酸POEソルビット、ヘキサステアリン酸POEソルビット、モノラウリン酸POEソルビット、POEソルビットミツロウ、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、親油型モノオレイン酸グリセリン、親油型モノステアリン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、及びモノミリスチン酸デカグリセリルが挙げられる。これらの界面活性剤の具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
【0036】
糖としては、例えばソルビトール、及びマルトースが挙げられる。防腐剤としては、例えばパラベンが挙げられる。安定剤としては、例えばフェナセチン、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、及びタンニン酸が挙げられる。pH調整剤としては、例えば乳酸、レブリン酸、グリコール酸、酒石酸、リンゴ酸、ピロリドンカルボン酸(PCA)、コハク酸、クエン酸、グルタミン酸、及びアルギニンが挙げられる。酸化防止剤としては、例えばアスコルビン酸及び亜硫酸塩が挙げられる。キレート化剤としては、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸及びその塩類、並びにヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)及びその塩類が挙げられる。酸化助剤としては、例えば過硫酸塩が挙げられる。酸化助剤として脱色力及び脱染力を得るために配合してもよい。過硫酸塩としては、例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム及び過硫酸ナトリウムが挙げられる。
【0037】
第1剤の剤型は特に限定されず、具体例として、例えば固体状、液状、ゲル状、フォーム状、及びクリーム状が挙げられる。固体状としては、例えば粉末状及び粒子状が挙げられる。液状としては、例えば水溶液、分散液、及び乳化液が挙げられる。第1剤の剤型が固体状の場合、添加剤として、さらに分散剤、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩、タルク、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デキストリン、及びデンプンを配合してもよい。
【0038】
<第2剤>
第2剤は、(E)酸化剤を含有する。(E)酸化剤は、毛髪に含まれるメラニンを脱色する。(E)酸化剤としては、例えば過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、及びピロリン酸塩の過酸化水素付加物が挙げられる。第2剤中における(E)酸化剤の含有量は、好ましくは0.1〜15.0質量%であり、より好ましくは2.0〜9.0質量%であり、最も好ましくは3.0〜6.0質量%である。(E)酸化剤の含有量が0.1質量%未満では、メラニンを十分に脱色することができない場合がある。(E)酸化剤の含有量が15.0質量%を超えると、毛髪に損傷等の不具合が発生するおそれがある。
【0039】
(E)酸化剤として過酸化水素を第2剤に配合する場合、過酸化水素の安定性を向上させるために、好ましくは、第2剤は、安定化剤、例えばエチレングリコールフェニルエーテル(フェノキシエタノール)、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩を含有する。ヒドロキシエタンジホスホン酸塩としては、例えばヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウム、及びヒドロキシエタンジホスホン酸二ナトリウムが挙げられる。第2剤は、毛髪脱色・脱染剤に一般的に含有され、且つ前述した各成分の作用を阻害しない各成分を含有してもよい。例えば、前述した第1剤に含有される、アルカリ剤以外の成分を適宜含有してもよい。
【0040】
第2剤の剤型は特に限定されず、具体例として、例えば固体状(酸化剤が常温で液体の場合は除く)、液状、ゲル状、フォーム状、及びクリーム状が挙げられる。固体状としては、例えば粉末状及び粒子状が挙げられる。液状としては、例えば乳化液が挙げられる。毛髪脱色・脱染剤の使用時には、第1剤及び第2剤を混合することにより混合物が調製される。次いで、必要量の混合物がコーム(櫛)又は刷毛に付着されて毛髪に塗布される。
【0041】
<3剤式の毛髪脱色・脱染剤>
3剤式の毛髪脱色・脱染剤における、毛髪化粧料組成物は、例えば(D)アルカリ剤を含有する第1剤、(E)酸化剤を含有する第2剤、並びに(A)〜(C)成分を含有する第3剤から構成される。この第1剤〜第3剤は、全て混合された後、毛髪の脱色又は脱染に使用される。
【0042】
第1剤としては、2剤式の毛髪脱色・脱染剤の第1剤から(A)〜(C)成分が除かれた薬剤が挙げられる。第2剤の具体的な構成は、2剤式の毛髪脱色・脱染剤に係る第2剤と同じである。第3剤としては、前述した2剤式の脱色・脱染剤における粉末状又はクリーム状を有する第1剤が挙げられる。3剤式の毛髪脱色・脱染剤と構成することにより、配合成分の保存安定性を向上させることができる。
【0043】
<1剤式の毛髪脱色剤>
1剤式の毛髪脱色剤では、毛髪化粧料組成物としての毛髪脱色剤が容器、例えばアプリケータ容器に充填されている。この毛髪脱色剤は、アプリケータ容器から吐出されて毛髪の脱色に使用される。毛髪脱色剤は、炭素数10以下の脂肪酸と、アルコールからなる(A)脂肪酸エステル、(B)直鎖状の高級脂肪酸、平均分子量が6000以上である(C)ポリエチレングリコール、(D)アルカリ剤、及び(E)酸化剤を配合する。1剤式の毛髪脱色剤は、粉末状の剤型として構成されるため、(D)アルカリ剤及び(E)酸化剤は、好ましくは粉末状の酸化剤が用いられる。1剤式の毛髪脱色剤は、毛髪脱色剤に一般的に含有され、且つ前述した各成分の作用を阻害しない各成分を含有してもよい。
【0044】
本実施形態に係る毛髪脱色・脱染剤は以下の利点を有する。
(1)本実施形態に係る毛髪脱色・脱染剤は、炭素数10以下の脂肪酸と、アルコールからなる(A)脂肪酸エステル、(B)直鎖状の高級脂肪酸、平均分子量が6000以上である(C)ポリエチレングリコール、(D)アルカリ剤、及び(E)酸化剤を含有する。したがって、アルカリ剤及び酸化剤由来の頭皮に対する刺激を低減させることができる。また、混合物の伸びを良くし、使用時の塗布性の低下を抑制することにより、毛髪脱色・脱染剤による処理後の毛髪の均一な脱色性又は脱染性を向上させることができる。また、アルカリ剤及び酸化剤由来の頭皮に対する刺激を抑制しながら、毛髪脱色・脱染剤による処理後の毛髪の明度を向上させることができる。
【0045】
(2)好ましくは、(A)脂肪酸エステルを構成する脂肪酸は、炭素数4〜10である。したがって、均一な脱色性又は脱染性をより向上させることができる。
(3)好ましくは、(C)ポリエチレングリコールの平均分子量は、1万以上である。この場合、毛髪の均一な脱色性又は脱染性をより向上させることができる。
【0046】
前記実施形態は以下のように変更されてもよい。
・前記実施形態の毛髪脱色・脱染剤では、(A)脂肪酸エステル、(B)高級脂肪酸、及び(C)ポリエチレングリコールが、使用時において、混合物中に含有されていれば、本発明の効果を奏することができる。したがって、毛髪脱色・脱染剤が複数剤型として構成される場合、保存時において、(A)〜(C)成分はいずれの剤中に含有されてもよい。
【0047】
(第2実施形態)
以下、本発明に係る毛髪化粧料組成物を染毛剤に具体化した第2実施形態について説明する。本実施形態に係る染毛剤は、第1剤と第2剤とから構成される2剤式の毛髪化粧料である。
【0048】
第1剤は、例えば、炭素数10以下の脂肪酸と、アルコールからなる(A)脂肪酸エステル、(B)直鎖状の高級脂肪酸、平均分子量が6000以上である(C)ポリエチレングリコール、(D)アルカリ剤、及び酸化染料を配合する。
【0049】
酸化染料は、第2剤に含有される(E)酸化剤による酸化重合に起因して発色可能な化合物であり、染料中間体及びカプラーに分類される。酸化染料は少なくとも染料中間体を含んでいる。
【0050】
染料中間体としては、例えばp−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン(パラトルイレンジアミン)、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルアミン、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、2−ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミン、o−クロル−p−フェニレンジアミン、4−アミノ−m−クレゾール、2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノアニソール、2,4−ジアミノフェノール、及びそれらの塩が挙げられる。これらの具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
【0051】
カプラーは、染料中間体と結合することにより発色する。カプラーとしては、例えばレゾルシン、5−アミノ−o−クレゾール、m−アミノフェノール、α−ナフトール、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、トルエン−3,4−ジアミン、2,6−ジアミノピリジン、ジフェニルアミン、N,N−ジエチル−m−アミノフェノール、フェニルメチルピラゾロン、及びそれらの塩が挙げられる。これらの具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。酸化染料は、毛髪の色調を様々に変化させることができることから、好ましくは、染料中間体の前記具体例の中から選ばれる少なくとも一種と、カプラーの前記具体例の中から選ばれる少なくとも一種とから構成される。第1剤は、前記酸化染料以外の染料として、例えば「医薬部外品原料規格」(2006年6月発行、薬事日報社)に収載された酸化染料、及び直接染料から選ばれる少なくとも一種を適宜含有してもよい。
【0052】
染毛剤における第2剤は、第1剤と混合された後、毛髪の染色に使用される。第2剤の具体的な構成は、第1実施形態に係る第2剤と同じである。
第1剤及び第2剤の剤型は特に限定されず、具体例として、例えば固体、液状、ゲル状、フォーム状、及びクリーム状が挙げられる。液状としては、例えば水溶液、分散液、及び乳化液が挙げられる。染毛剤の使用時には、第1剤及び第2剤を混合することにより混合物が調製される。次いで、必要量の混合物がコーム(櫛)又は刷毛に付着されて毛髪に塗布される。
【0053】
本実施形態に係る染毛剤は第1実施形態の効果に加えて以下の利点を有する。
(4)本実施形態に係る染毛剤は、炭素数10以下の脂肪酸と、アルコールからなる(A)脂肪酸エステル、(B)直鎖状の高級脂肪酸、平均分子量が6000以上である(C)ポリエチレングリコール、(D)アルカリ剤、及び酸化染料を含有する第1剤、並びに(E)酸化剤を含有する第2剤とから構成される。したがって、アルカリ剤及び酸化剤由来の頭皮に対する刺激を低減させることができる。また、混合物の伸びを良くし、使用時の塗布性の低下を抑制することにより、染毛処理後の毛髪の均染性を向上させることができる。また、アルカリ剤及び酸化剤由来の頭皮に対する刺激を抑制しながら、染毛処理後の毛髪の明度を向上させることができる。
【0054】
前記実施形態は以下のように変更されてもよい。
・第2実施形態の染毛剤について、第1実施形態の毛髪脱色・脱染剤と同様に1剤式又は3剤式の染毛剤として適用してもよい。また、第1実施形態の毛髪脱色・脱染剤及び第2実施形態の染毛剤について、3剤式以上に構成されてもよい。
【実施例】
【0055】
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明する。
表1〜3に示す各成分を含有する染毛剤の第1剤、及び表4に示す各成分を含有する染毛剤の第2剤を調製した。表1〜4における各成分を示す欄中の数値は当該欄の成分の含有量を示し、その単位は質量%である。そして、第1剤と第2剤とを1:1の質量比で混合して染毛剤を調製した。得られた染毛剤を、黒毛の人毛毛束(以下、単に毛束という。)に刷毛を用いて塗布し、室温(25℃)にて30分間放置した。次に、毛束に付着した染毛剤を水で洗い流した後、毛束にシャンプーを2回、及びリンスを1回施した。続いて、毛束を温風で乾燥した後、一日間放置した。染毛処理が施された毛束について、下記に示す方法に従い均染性及び明度の評価を行った。また、得られた染毛剤について、下記に示す基準に従い、皮膚刺激性について評価した。
【0056】
表中「成分」欄におけるA〜Cの表記は、本願請求項記載の各成分に対応する化合物を示す。一方、表中「成分」欄におけるa〜cの表記は、各比較例における本願請求項記載の各成分の対比化合物を示す。
【0057】
<明度>
10名のパネラーが染毛剤処理後の人毛毛束の明度を標準光源下で目視にて観察し、優れる(5点)、良好(4点)、可(3点)、やや不良(2点)及び不良(1点)の5段階で採点した。各パネラーの採点結果について平均値を算出し、平均値が4.6点以上を「優れる:5」、3.6点以上4.6点未満を「良好:4」、2.6点以上3.6点未満を「可:3」、1.6点以上2.6点未満を「やや不良:2」及び1点以上1.6点未満を「不良:1」とし、評価結果とした。結果を各表に示す。
【0058】
<皮膚刺激性>
上腕部に各実施例及び比較例において調製した染毛剤を塗布し、10分後にパネラー10名が感じた刺激を以下の5段階で官能評価を行った。刺激がほとんど感じられないとしたパネラーの人数に基づき、皮膚刺激性として評価した。10名のパネラーのうち、刺激がほとんど感じられないパネラーが9人以上の場合を評価5とし、7〜8人の場合を評価4とし、5〜6人の場合を評価3とし、3〜4人の場合を評価2とし、2人以下の場合を評価1として示している。結果を各表に示す。
【0059】
<均染性>
10名のパネラーが染毛剤処理後の毛束の色調の均一性を標準光源下で目視にて観察し、優れる(5点)、良好(4点)、可(3点)、やや不良(2点)及び不良(1点)の5段階で採点した。各パネラーの採点結果について平均値を算出し、平均値が4.6点以上を「優れる:5」、3.6点以上4.6点未満を「良好:4」、2.6点以上3.6点未満を「可:3」、1.6点以上2.6点未満を「やや不良:2」及び1点以上1.6点未満を「不良:1」とし、評価結果とした。結果を各表に示す。
【0060】
【表1】

【0061】
【表2】

【0062】
【表3】

【0063】
【表4】

各表に示されるように、各実施例に係る染毛剤は、全ての評価項目における評価が3以上であることが分かった。
【0064】
染毛剤中において(A)脂肪酸エステルを含有しない比較例1、炭素数11以上の脂肪酸と、アルコールからなる脂肪酸エステルを含有する比較例2〜6は、各実施例に対し、明度及び均染性の評価が低いことが分かった。
【0065】
染毛剤中において(B)直鎖状の高級脂肪酸を含有しない比較例7及び(B)直鎖状の高級脂肪酸の代わりに分岐状の高級脂肪酸であるイソステアリン酸を含有する比較例8は、各実施例に対し、特に皮膚刺激性の評価が低いことが分かった。
【0066】
染毛剤中において分子量4000のポリエチレングリコールを含有する比較例9は、各実施例に対し、特に均染性の評価が低いことが分かった。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
【0067】
(a)刷毛を用いて前記毛髪化粧料組成物を毛髪に塗布する毛髪化粧料組成物の使用方法。それによって、毛髪化粧料組成物を均一に毛髪に塗布することが容易となるため、均一な染色等を実現することができる。(b)前記高級脂肪酸は、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸、及びパルミチン酸から選ばれる少なくとも一種である前記毛髪化粧料組成物。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭素数10以下の脂肪酸と、アルコールからなる(A)脂肪酸エステル、(B)直鎖状の高級脂肪酸、平均分子量が6000以上の(C)ポリエチレングリコール、(D)アルカリ剤、及び(E)酸化剤を含有し、染毛剤又は毛髪脱色・脱染剤として用いられる毛髪化粧料組成物。
【請求項2】
前記(A)脂肪酸エステルを構成する脂肪酸は、炭素数4〜10である請求項1に記載の毛髪化粧料組成物。
【請求項3】
前記(C)ポリエチレングリコールの平均分子量は、1万以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の毛髪化粧料組成物。

【公開番号】特開2010−275281(P2010−275281A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−132587(P2009−132587)
【出願日】平成21年6月1日(2009.6.1)
【出願人】(000113274)ホーユー株式会社 (278)
【Fターム(参考)】