説明

毛髪化粧料

【課題】毛髪に対する優れたコンディショニング効果、頭皮や頭髪に対する保湿効果に優れ、頭皮のフケ、かゆみ抑制効果を有し、かつ毛髪、地肌のべたつきを生じない毛髪化粧料を提供する。
【解決手段】(A)カチオン界面活性剤、
(B)炭素数12〜24の高級アルコール、
(C)シリコーン化合物、
(D)フケ防止剤及び
(E)ポリアルキレングリコール
を含有する毛髪化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪のコンディショニング効果及び頭皮・頭髪の保湿性に優れ、かつ頭皮のフケ、かゆみ抑制効果を有する毛髪化粧料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、カラーリングや毎日の洗髪・ドライヤー等の頻度が増え、頭皮や頭髪は、物理的・化学的ダメージを受けている。さらにストレスの増加や食生活の変化等による影響も大きくなってきている。このようなダメージを受けた頭髪は、乾燥してパサツキやすくなり、見た目や手触りが劣化してしまう。また、頭皮のトラブルに悩む人も男女を問わず増加している。その代表的な症状としてフケやかゆみが挙げられ、一部の人の問題ではなくなってきている。そのため、頭皮のトラブルを抑制する効果を発現するとともに、優れた毛髪のコンディショニング効果を有する毛髪化粧料が求められている。
【0003】
頭皮のフケ、かゆみ等を防止、軽減するために、ヒドロキシピリドン系化合物、ピリチオン系化合物、ミコナゾール及びその塩、ならびにイオウ等の殺菌剤を抗フケ防止剤として毛髪化粧料に配合することが知られている(特許文献1:特開昭54−98343号公報、特許文献2:特開昭56−150008号公報、特許文献3:特開昭57−209210号公報、特許文献4:特開平08−3042号公報、特許文献5:特開平11−269043号公報参照)。また、皮膚や頭髪に対して、保湿効果を与える化粧料としての提案もされている(特許文献6:特開昭61−5005号公報参照)。そのほか、毛髪への塗布感やすすぎ性能に優れ、乾燥後のサラサラ感に優れる坑フケ用コンディショナーとして毛髪化粧料が提案されている(特許文献7:特開2003−176212号公報参照)。
【0004】
しかし、これらはコンディショニング効果が不十分で、頭皮や頭髪に対する保湿が十分でなかった。さらに、これら毛髪化粧料を含めて、従来の保湿剤を含有した毛髪化粧料の示す効果は持続的でなく、毛髪、地肌に対してべたつきを生じて、十分な使用感を得られるものではなかった。以上のことから、毛髪のコンディショニング効果及び頭皮・頭髪の保湿性に優れ、フケ抑制効果を有し、地肌のべたつきがない毛髪化粧料が望まれていた。
【0005】
【特許文献1】特開昭54−98343号公報
【特許文献2】特開昭56−150008号公報
【特許文献3】特開昭57−209210号公報
【特許文献4】特開平08−3042号公報
【特許文献5】特開平11−269043号公報
【特許文献6】特開昭61−5005号公報
【特許文献7】特開2003−176212号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、上記従来のフケ・かゆみ抑制効果のある毛髪化粧料や保湿効果のある毛髪化粧料の欠点を克服し、毛髪に対するコンディショニング効果及び頭皮や頭髪に対する保湿効果に優れ、頭皮のフケ、かゆみ抑制効果を有し、かつ毛髪、地肌のべたつきを生じない毛髪化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、(A)カチオン界面活性剤、
(B)炭素数12〜24の高級アルコール、(C)シリコーン化合物、(D)フケ防止剤及び(E)ポリアルキレングリコールを併用することにより、さらに、カラギーナン、アルギン酸及びアルギン酸塩から選ばれる1種又は2種以上の水溶性高分子化合物を併用することにより、毛髪に対するコンディショニング効果及び頭皮や頭髪に対する保湿効果に優れると共に、頭皮の保湿と(D)フケ防止剤との相乗効果によって、フケやかゆみ等の頭皮のトラブルが改善され、かつ毛髪、地肌のべたつきを生じないことを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】
従って、下記発明を提供する。
[1].(A)カチオン界面活性剤、
(B)炭素数12〜24の高級アルコール、
(C)シリコーン化合物、
(D)フケ防止剤及び
(E)ポリアルキレングリコール
を含有する毛髪化粧料。
[2].さらに、カラギーナン、アルギン酸及びアルギン酸塩から選ばれる1種又は2種以上の水溶性高分子化合物を含有する[1]記載の毛髪化粧料。
[3].(D)成分が、ヒドロキシピリドン系化合物又はピリチオン系化合物であり、(E)成分がポリエチレングリコールである[1]又は[2]記載の毛髪化粧料。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、毛髪に対するコンディショニング効果及び頭皮や頭髪に対する保湿効果に優れると共に、フケやかゆみの頭皮のトラブルが改善され、かつ地肌のべたつきを生じない毛髪化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の(A)成分は、カチオン界面活性剤であり、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。(A)成分のカチオン界面活性剤としては、毛髪化粧料に配合し得るものであれば、その種類は特に限定されない。具体的には、アルキル第4級アンモニウム塩、アミドアミン型及びアミン型界面活性剤、グアニジン誘導体又はその塩、アミノ酸系カチオン界面活性剤等を使用することができる。具体的には下記のものが例示される。
【0011】
アルキル第4級アンモニウム塩としては、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
【0012】
【化1】

(式中、R1,R2の少なくとも1つは、炭素数12〜28、好ましくは炭素数16〜24、より好ましくは18〜22、特に好ましくは炭素数22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。特に直鎖アルキル基が好ましい。R1,R2のどちらか一方は、メチル基又はエチル基であってもよく、これらはお互いに同一であっても異なっていてもよい。R3,R4はメチル基であり、Z-は、陰イオンを示す。)
【0013】
上記一般式(1)表わされるアルキル第4級アンモニウム塩は、通常、塩の形で含有され、具体的には塩酸塩、臭素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩類、グリコール酸塩、酢酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酸性アミノ酸塩、高級脂肪酸塩、ピログルタミン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩等として用いることができる。
【0014】
上記一般式(1)で表わされるアルキル第4級アンモニウム塩の具体例としては、例えば、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、セトステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジベヘニルジメチルアンモニウムクロライド等を挙げることができる。
【0015】
アミドアミン型としては、下記一般式(2)で表される化合物が挙げられる。またアミン型の界面活性剤としてはステアロキシプロピルジメチルアミン等が挙げられる。
【0016】
【化2】

(式中、R5は、炭素数11〜27、好ましくは15〜23、より好ましくは炭素数21の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。R6は炭素数1〜4のアルキル基、好ましくはメチル基又はエチル基を示す。mは2〜4の整数を示す。)
【0017】
上記一般式(2)で表されるアミドアミン型界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ヤシ油脂肪酸ジエチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミドが挙げられる。
【0018】
これらの中でも、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアロキシプロピルジメチルアミンが好適に用いられる。
【0019】
これらの界面活性剤は、通常、上述の各種塩の形で含有され、好ましくは、酸性アミノ酸塩、クエン酸塩、塩酸塩の形が望ましい。なお、中和に用いられる塩は、1種又は2種以上を併用してもよい。
【0020】
グアニジン誘導体又はその塩としては、下記一般式(3)で表される化合物が挙げられる。
【0021】
【化3】

(式中、R7は、炭素数11〜27、好ましくは11〜21の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、Aは炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基又はアルケニレン基であり、tは1〜5の整数であって、tが2以上の場合、各ブロック中のAは互いに異なってもよい。)
【0022】
例えばR7としては、C1123−、C1225−、C1327、C1429−、C1531−、C1633−、C1735−、(C8172CH−、4−C251530−等の基が好適である。上記一般式(3)中の置換基となるAは、炭素数1〜10、好ましくは2〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基又はアルケニレン基であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、イソプロピレン基、2−ペンテニル基、2−エチルブチレン基等が挙げられる。上記一般式(3)で表わされるグアニジン誘導体は、通常、上述の各種塩の形で含有され、好ましくは、塩酸塩、臭素酸塩、酢酸塩、グリコール酸塩、クエン酸及び酸性アミノ酸塩の形が望ましい。
【0023】
アミノ酸系カチオン界面活性剤としては、例えば、モノ−N−長鎖(炭素数12〜22)アシル塩基性アミノ酸低級(炭素数1〜8)アルキルエステル塩を挙げることができる。この化合物を構成する塩基性アミノ酸としては、例えば、オルニチン、リジン及びアルギニン等の天然アミノ酸を挙げることができる。また、α,γ−ジアミノ酪酸のような合成アミノ酸を用いることもできる。これらは光学活性体でもラセミ体でもよい。
【0024】
このアシル基は、炭素数が12〜22の飽和又は不飽和の高級脂肪酸残基である。これらは天然のものでも合成されたものでもよい。例えば、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基及びステアロイル基等の単一脂肪酸残基、並びにヤシ油脂肪酸残基及び牛脂高級脂肪酸残基等の天然の混合高級脂肪酸残基を採用することができる。
【0025】
また、上記低級アルキルエステル成分としては、例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、ペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル及びオクチルエステルが好適である。低級アルキルエステル成分は、通常、塩の形で配合され、具体的には塩酸塩、臭素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩類、グリコール酸塩、酢酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酸性アミノ酸塩、高級脂肪酸塩、ピログルタミン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩等として用いることができる。これらのうち、塩酸塩、L−又はDL−ピロリドンカルボン酸塩及び酸性アミノ酸塩の形が好ましい。アミノ酸系カチオン界面活性剤としては、具体的に、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル等が挙げられる。
【0026】
(A)カチオン界面活性剤の配合量は特に限定されないが、毛髪化粧料中0.05〜10質量%が好ましい。この範囲で、毛髪に十分な滑らかさ、柔軟性をより付与することができ、10質量%を超えると、毛髪にべたつくような重さを生じる場合がある。
【0027】
各種カチオン界面活性剤の中では、上記一般式(1)で表されるアルキル第4級アンモニウム塩が、柔軟性付与の点で特に好ましい。さらにアルキル基の炭素数が18以上のものが好ましく、特に炭素数22のものが好ましい。アルキル第4級アンモニウム塩を配合する場合、その配合量は、毛髪化粧料中0.05〜7質量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜5質量%である。
【0028】
上記一般式(2)で表わされるアミドアミン化合物を配合する場合は、その配合量は、毛髪化粧料中0.05〜6質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜4質量%である。
【0029】
本発明の(B)成分は炭素数12〜24の高級アルコールであり、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。炭素数12〜24の高級アルコールとしては、下記一般式(4)で表される高級アルコール等が挙げられる。
8−OH (4)
(式中、R8は炭素数12〜24の脂肪族炭化水素基を示し、好ましくは炭素数18〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であって、特に、直鎖アルキル基が好ましい。)
【0030】
上記一般式(4)で表わされる高級アルコールの具体例としては、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、2−ヘキシルデシルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデシルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、硬化ナタネ油アルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、リノレイルアルコール、カルナービルアルコール、セリルアルコール、コレステロール、フィトステロール等が挙げられる。これらの中でも、高温安定性の点から、直鎖の炭素数16〜22のアルコール(セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等)が好ましく、特に、べへニルアルコールが好ましい。
【0031】
(B)炭素数12〜24の高級アルコールの配合量は、毛髪化粧料中0.5〜10質量%が好ましく、より好ましくは2〜10質量%である。この範囲で、毛髪に十分な滑らかさ、柔軟性をより付与することができ、10質量%を超えると経時安定性が悪くなる場合がある。
【0032】
本発明の(C)成分のシリコ−ン化合物としては、その種類が特に制限されるものではなく、通常毛髪化粧料に使用されているものを用いることが可能である。例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、べタイン変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、シリコーングラフトポリマー、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン、トリメチルシリル基末端ジメチルポリシロキサン、シラノール基末端ジメチルポリシロキサン等を挙げることができ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。これらの中でも、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アモジメチコン(アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体)等のアミノ変性シリコーンが特に好適に使用される。また、上記シリコーン化合物としては、上記シリコーン誘導体を界面活性剤により乳化し、エマルション化したものも使用することができる。なお、このようなエマルションは、乳化剤や乳化方法に特に制限はなく、種々使用することができる。
【0033】
(C)シリコーン化合物の配合量は特に制限されないが、毛髪化粧料中0.01〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%である。この範囲で、毛髪に十分な滑らかさ、柔軟性をより付与することができ、20質量%を超えると組成の安定化を妨げる場合がある。
【0034】
本発明の(D)成分はフケ防止剤である。フケ防止剤としては、ヒドロキシピリドン系化合物、ピリチオン系化合物、ミコナゾール及びその塩、イオウ等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。この中でも、ヒドロキシピリドン系化合物、ピリチオン系化合物が好ましい。
【0035】
ヒドロキシピリドン化合物は、下記一般式(5)で表される1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物である。
【0036】
【化4】

(式中、R9は、1〜17個の炭素原子を有するアルキル基、2〜17個の炭素原子を有するアルケニル基、5〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、7〜9個の炭素原子を有するビシクロアルキル基、シクロアルキル基が5〜8個の炭素原子を有し、かつアルキル基が1〜4個の炭素原子を有するシクロアルキル−アルキル基(但し、シクロアルキル基は、その水素原子の一部が1〜4個の炭素原子を有するアルキル基によって置換されていてもよい)、6〜14個の炭素原子を有するアリール基、アリール基が6〜14個の炭素原子を有し、かつアルキル基が1〜4個の炭素原子を有するアラルキル基、アリール基が6〜14個の炭素原子を有し、かつアルケニル基が2〜4個の炭素原子を有するアリールアルケニル基、アリール基が6〜14個の炭素原子を有し、かつアルキル基がそれぞれ1〜4個の炭素原子を有するアリールオキシアルキル基もしくはアリールメルカプトアルキル基、ベンズヒドリル基、アルキル基が1〜4個の炭素原子を有するフェニルスルフォニルアルキル基、フリル基又はアルケニル基が2〜4個の炭素原子を有するフリルアルケニル基を示す。但し、上述のアリール基は、その水素原子の一部が1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基又はハロゲン原子によって置換されていてもよい。R10は、水素原子、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、2〜4個の炭素原子を有するアルケニル基、2〜4個の炭素原子を有するアルキニル基、ハロゲン原子、フェニル基又はベンジル基を示す。X+は、有機塩基、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン又は2〜4価の陽イオンを示す。)
【0037】
一般式(5)で表される化合物の具体例としては、例えば下記化合物及びその塩等を挙げることができる。
1−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4,6−ジメチル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−ヘプチル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(1−エチルペンチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,4,4−トリメチルペンチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−ウンデシル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−プロペニル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−オクテニル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,2−ジブチル−ビニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(シクロヘキセニリデン−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−シクロヘキシル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(メチル−シクロヘキシル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−〔2−(ジメチルシクロヘキシル)−プロピル〕−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−メチル−フェニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4―メチル−6−(3−メチル−フェニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−第3ブチル−フェニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(3−メチル−4−クロル−フェニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(3,5−ジクロル−フェニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(3−ブロム−4−クロル−フェニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−メトキシスチリル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−〔1−(4−ニトロフェノキシ)−ブチル〕−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−シアノフェノキシメチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(フェニルスルホニルメチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−〔1−(4−クロルフェニルスルホニル)−ブチル〕−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−ベンジル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,4−ジメチルベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(第3ブチル−ベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2−クロル−ベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−クロルベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,5−ジクロル−ベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−ブロム−ベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(フェノキシメチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(3−メチルフェノキシ−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−第2ブチルフェノキシ−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,4,5−トリクロルフェノキシ−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−ブロムフェノキシ−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−クロルフェニルメルカプト−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−メチルフェニルメルカプト−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2−ナフチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−ベンズヒドリル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−フリル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(フリルビニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−スチリル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(フェニルブタジエニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−フェニル−6−メチル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4,6−ジフェニル−2−ピリドン等を挙げることができる。
【0038】
上記化合物は、塩として用いられ、例えば有機アミンとの塩として好適に使用することができる。具体的には、例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−メチル−ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチルアミノ−エタノール、2−アミノ−2−メチル−n−プロパノール、ジメチルアミノプロパノール、2−アミノ−2−メチル−プロパンジオール、トリ−イソプロパノールアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、モルホリン、ピペリジン、シクロヘキシルアミン、トリブチルアミン、ドデシルアミン、N,N−ジメチル−ドデシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ベンジルアミン、ジベンジルアミン、N−エチルベンジルアミン、ジメチルステアリルアミン、N−メチル−モルホリン、N−メチルピペラジン、4−メチルシクロヘキシルアミン、N−ヒドロキシエチル−モルホリン等が挙げられる。
【0039】
また、本発明に用いられるヒドロキシピリドン系化合物は、無機イオンとの塩であってもよく、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩及びマグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩等を用いることができる。さらに、亜鉛塩、アルミニウム塩、ジルコニウム塩等の2〜4価の陽イオンとの塩も用いることができる。
【0040】
上記式(5)の1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物としては、特に下記式(6)で示されるピロクトンオラミンが好ましく使用される。
【0041】
【化5】

【0042】
ピリチオン系化合物は、下記一般式(7)で表される。
【0043】
【化6】


(式中、Mは多価金属原子を表し、nはMの原子価を示す。)
【0044】
一般式(7)中、Mは、ナトリウム原子、マグネシウム原子、亜鉛原子等の多価金属原
子である。一般式(7)で表される化合物の具体例には、例えばジンクピリチオン、マグネシウムピリチオン、ナトリウムピリチオン等が挙げられる。
【0045】
(D)フケ防止剤の配合量は特に制限されず、毛髪化粧料の剤型等によって適宜選定することができるが、通常、毛髪化粧料中0.01〜5質量%、好ましくは0.01〜3質量%、より好ましくは0.03〜2質量%である。配合量が少なすぎると本発明の効果が十分に発揮されない場合があり、多すぎると経済的に不利になるばかりでなく、製剤としての安定性を保ちにくくなる場合がある。
【0046】
本発明の(E)成分はポリアルキレングリコールであり、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。ポリアルキレングリコールとしては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールの共重合体等が挙げられる。この中でも、ポリエチレングリコールが好ましく、特に平均分子量190〜630のポリエチレングリコールが好ましい。平均分子量が630を超えるものは使用後の地肌のべたつきのなさや仕上がり感が十分でない場合がある。
【0047】
なお、平均分子量は化粧品原料基準(第2版注解)記載の平均分子量を示し、ポリエチレングリコール200(平均分子量190〜210)、ポリエチレングリコール300(平均分子量280〜320)、ポリエチレングリコール400(平均分子量380〜420)及びポリエチレングリコール600(平均分子量570〜630)が該当する。商品よっては、例えばポリエチレングリコール#200等のように、ポリエチレングリコールと数値の間に#がつく場合がある。
【0048】
(E)ポリアルキレングリコールの配合量は、毛髪化粧料中0.1〜30質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%である。この範囲で、頭皮・頭髪の保湿性、頭皮のフケ、かゆみ抑制効果をより発揮できる。
【0049】
本発明の毛髪化粧料には、(F)カラギーナン、アルギン酸及びアルギン酸塩から選ばれる1種又は2種以上の水溶性高分子化合物を配合するとよい。これらの水溶性高分子化合物は、天然物から抽出したものを用いてもよいし、化学合成等で製造したものを用いてもよい。具体的には、上記水溶性高分子化合物は、海藻から抽出することができる。それぞれの原料となる海藻から水、親水性有機溶媒、含水親水性有機溶媒、その他の有機溶媒等によって抽出することができる。抽出に用いる溶媒は、水溶性高分子化合物が安定に溶解し、毛髪化粧料にも相溶性のあるものであれば特に限定されないが、水、エタノール、1,3−ブチレングリコール等が好ましい。海藻からの抽出物を用いる場合には、1種又は2種以上の上記水溶性高分子化合物を含有する抽出物を用いてもよい。抽出液を用いる場合の抽出液中の水溶性高分子化合物の濃度は限定されない。原料となる海藻としては、主に、カラギーナンはキリンサイ属、ツノマタ属、スギノリ属に代表される紅藻類、アルギン酸及びアルギン酸塩はコンブやワカメ等コンブ属やダービリア属に代表される褐藻類が用いられる。
【0050】
(F)カラギーナン、アルギン酸及びアルギン酸塩から選ばれる水溶性高分子化合物の配合量は、毛髪化粧料中0.001〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.001〜5質量%である。この範囲で保湿効果やフケ防止効果をより得ることができ、多すぎると、毛髪化粧料の安定性が悪くなり、頭皮や頭髪のべたつきを生じる場合がある。
【0051】
本発明の毛髪化粧料には、本発明の効果が損なわれない範囲で、上記(A)〜(F)成分の他に、必要に応じて、一般に毛髪化粧料に用いられている各種添加成分(任意成分)を配合することができる。
【0052】
各種添加成分としては、例えば、水(残部)、液状油分、固体脂、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、ノニオン性ポリマー、ポリオール類、食塩、芒硝等の無機塩類、保湿剤、トニック剤、可溶化剤、BHTやα−トコフェロール等の酸化防止剤、(F)成分以外の高分子化合物、脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸ジエタノールアミド等の粘度調整剤、(A)成分以外の界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、タンパク誘導体、動植物抽出液、グリチルリチン酸ジカリウム等の抗炎症剤、トリエタノールアミン等のpH調整剤、エチレングリコールジ脂肪酸エステル等のパール化剤、乳濁剤、ハイドロトロープ、低級アルコール、ビタミン類、揮発性油分、疎水性溶媒、希釈性溶媒、色素、香料等を任意に添加することができる。これらの添加成分は1種単独でも2種以上を混合して配合してもよいが、本発明の毛髪化粧料の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0053】
香料としては、例えば、合成香料としては、1996年化学工業日報社刊印藤元一著「合成香料化学と商品知識」、1969年MONTCLAIR,N.J.刊、ステファンアークタンダー(STEFFEN ARCTANDER)著「パヒューム アンド フレーバーケミカルス(Perfume and Flavor Chemicals)」等に記載の香料が使用できる。天然香料としては、「香りの百科」(日本香料協会編)に記載の香料が使用できる。
【0054】
本発明の毛髪化粧料に使用される香料、香料組成物は、特開2003−300811号公報[0021]〜[0035]に記載された香料成分等、さらに同[0050]に記載された香料用溶剤等が挙げられる。
【0055】
香料用溶剤の使用量は、香料組成物中に0.1〜99質量%配合されるが、好ましくは、1〜50質量%配合される。また、香料安定化剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ビタミンEとその誘導体、カテキン化合物、フラボノイド化合物、ポリフェノール化合物等が挙げられ、香料組成中に0.0001〜10質量%配合されるが、好ましくは、0.001〜5質量%配合される。これらの中で、好ましい安定化剤としては、ジブチルヒドロキシトルエンである。香料組成物とは、前記の香料成分、香料用溶剤、香料安定化剤等からなる混合物である。
【0056】
本発明の毛髪化粧料には、かかる香料組成物が、毛髪化粧料中0.005〜40質量%配合されるが、好ましくは、0.01〜10質量%配合される。
【0057】
本発明の毛髪化粧料の25℃でのpHは3〜7の範囲である。毛髪化粧料のpHは化粧品原料基準(第2版)の一般試験法に定められた方法を用い、組成物中に直接pHメーターの電極を差し込み、安定した後のpH値を読むことで測定することができる。
【0058】
本発明の毛髪化粧料は、シャンプー、リンス、コンディショナー、トリートメント、エッセンス、スタイリング剤、育毛剤、養毛剤等の毛髪化粧料組成物に用いることができ、特にリンス、コンディショナー、トリートメント、エッセンスへの使用が好ましい。
【0059】
本発明の毛髪化粧料は、常法によって調製することができる。具体的には(A)成分(B)成分(C)成分を含む油相を高温で溶解し、水相をパドルミサキサー、ホモミキサーで撹拌を加えながら加える。均一化した後、室温付近まで冷却し、香料を加え目的の毛髪化粧料を得ることができる。(D)成分、(E)成分はそれぞれの溶解性を考慮し、油相又は水相に混合するとよい。
【0060】
本発明の毛髪化粧料は、容器に充填されて使用等に供されることとなる。用いることができる容器としては、例えば、アルミニウムラミネートチューブ、EVALチューブ、アルミチューブ、ガラス蒸着プラスチックチューブ等のチューブの他、機械的又は差圧によるディスペンサー容器及びスクイーズ容器、ラミネートフィルム容器、スポイト容器、スティック容器、ボトル容器等が挙げられる。
【0061】
ラミネートフィルムは、通常2層以上の多層を有し、その材質はポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、二軸延伸ポリプロピレン、無延伸ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂、紙、アルミ蒸着プラスチック等によって構成される。強度、柔軟性、耐候性等を考慮し、一般的には2〜5層のものを用いることができる。ボトルの材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−ビニルアルコール樹脂、アクリロニトリル・スチレン樹脂、ABS樹脂、ポリアミド等及びガラス等を単層ないし2層以上組み合わせて用いることができる。
【実施例】
【0062】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の「%」は質量%を示す。
【0063】
[実施例1〜7、比較例1〜4]
表1,2に示す組成のコンディショナー組成物を、下記製造方法で調製した。得られた
コンディショナー組成物について、下記評価方法に基づいて評価を行った。結果を表1,2に併記する。
【0064】
[製造方法]
1.(A)成分及び(B)成分の油溶性成分、ならびにその他の油分を45〜90℃で加温溶解し、油相を調製した。
2.上記油相に(C)成分を加えて混合し、その他の水溶性成分を精製水に加え水相を調製し、80℃でパドルミキサーを撹拌しながら、油相に水相を添加した。(D)成分、(E)成分はそれぞれの溶解性を考慮し、油相又は水相に混合した。
3.アジホモミキサーで均一化を行った後、パドルミキサ−で撹拌しながら室温まで徐冷し、香料を加え、必要に応じてpH調整してコンディショナー組成物を得た。
【0065】
[評価方法]
(1)フケ抑制効果評価
フケ症状のある20〜50代の男性15名及び女性15名(合計30名)が、試料コンディショナー組成物をコンディショナーとして通常の方法で2週間使用し、開始時及び2週間後のフケの状態を観察し、フケ症状改善の有無を評価した。結果をフケ症状が改善されたと回答した人数により下記評価で示す。
〈評価〉
◎:フケ症状が改善された者が30名中25名以上
○:フケ症状が改善された者が30名中15〜24名
△:フケ症状が改善された者が30名中5〜14名
×:フケ症状が改善された者が30名中5名未満
【0066】
(2)性能評価
20〜50代の男性15名及び女性15名(合計30名)が、コンディショナー組成物を2週間使用し、評価を行った。「地肌のかゆみのなさ」、「地肌のべたつきのなさ」、「乾燥後の髪のなめらかさ」の評価項目について評価した。結果を良好と回答した人数により下記評価で示す。
〈評価〉
◎:良好と答えた者が30名中25名以上
○:良好と答えた者が30名中15〜24名
△;良好と答えた者が30名中5〜14名
×:良好と答えた者が30名中5名未満
【0067】
【表1】

【0068】
【表2】

【0069】
[実施例8]
下記組成のヘアコンディショナーを常法により製造した。
組成 %
塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 1.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0
ベヘニルアルコール 1.0
ステアリルアルコール 1.0
プロピレングリコール 3.0
ジメチルシリコーン1000万mm2/s 1.0
ジメチルシリコーン400万mm2/s 1.0
ジメチルシリコーン10万mm2/s 1.0
アモジメチコン 0.5
ポリエチレングリコール200 2.0
オクトピロックス 0.3
カラギーナンA 0.1
香料F 0.5
リン酸 0.2
強アンモニア水 適量
精製水 バランス
合計 100.0
pH 5.0
粘度 8.0Pa・s
粒子径 0.1〜10μm
【0070】
[実施例9]
下記組成のヘアトリートメントを常法により製造した。
組成 %
塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 1.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0
ベヘニルアルコール 1.5
ステアリルアルコール 1.5
ジメチルシリコーン1000万mm2/s 0.5
ジメチルシリコーン100万mm2/s 0.5
ジメチルシリコーン30mm2/s 4.0
アミノガム 2.0
アモジメチコン 0.5
ポリエチレングリコール400 1.5
オクトピロックス 0.3
カラギーナンB 0.1
プロピレングリコール 3.0
ソルビット 30.0
L−アルギニン 0.3
香料G 0.5
リン酸 0.2
強アンモニア水 適量
精製水 バランス
合計 100.0
pH 3.3
粘度 10.0Pa・s
粒子径 0.1〜10μm
【0071】
[実施例10]
下記組成のヘアエッセンスを常法により製造した。
組成 %
塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 0.5
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.5
ベヘニルアルコール 1.0
ステアリルアルコール 1.0
ジメチルシリコーン1000万mm2/s 0.2
ジメチルシリコーン100万mm2/s 0.3
ジメチルシリコーン30mm2/s 2.0
オクトピロックス 0.3
カラギーナンA 0.1
プロピレングリコール 3.0
ポリエチレングリコール600 1.0
グリセリン 30.0
香料H 0.5
リン酸 0.2
強アンモニア水 適量
精製水 バランス
合計 100.0
pH 3.5
粘度 4500mPa・s
粒子径 0.01〜0.1μm
【0072】
実施例8〜10で調製したコンディショナー、トリートメント、エッセンスは、いずれも、毛髪のコンディショニング効果及び保湿効果に優れ、フケ抑制効果があった。
【0073】
実施例及び比較例で使用した原料(商品名)を下記に示す。なお、実施例及び比較例には、成分純分相当量を記載した。
・塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム:アーカード22−80(ライオン(株)製)
・塩化ステアリルトリメチルアンモニウム:アーカードT833(ライオン(株)製)
・ベヘニルアルコール:LANETTE22(コグニスジャパン(株)製)
・ステアリルアルコール:コノール30SS(新日本理化(株)製)
・ポリエチレングリコール200:PEG#200(ライオン(株)製)
・ポリエチレングリコール300:PEG#300(ライオン(株)製)
・ポリエチレングリコール400:PEG#400(ライオン(株)製)
・ポリエチレングリコール600:PEG#600(ライオン(株)製)
・カラギーナンA:GENUGEL Type CJ(三晶(株)製)
・カラギーナンB:GENUVISCO Type CSW−2(三晶(株)製)
・アルギン酸:キミカアシッドSA((株)キミカ製)
・アルギン酸ナトリウム:キミカアルギンI((株)キミカ製)
・香料:特願2004−271543号記載の香料A〜H



【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)カチオン界面活性剤、
(B)炭素数12〜24の高級アルコール、
(C)シリコーン化合物、
(D)フケ防止剤及び
(E)ポリアルキレングリコール
を含有する毛髪化粧料。
【請求項2】
さらに、(F)カラギーナン、アルギン酸及びアルギン酸塩から選ばれる1種又は2種以上の水溶性高分子化合物を含有する請求項1記載の毛髪化粧料。
【請求項3】
(D)成分が、ヒドロキシピリドン系化合物又はピリチオン系化合物であり、(E)成分がポリエチレングリコールである請求項1又は2記載の毛髪化粧料。

【公開番号】特開2007−169243(P2007−169243A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−372275(P2005−372275)
【出願日】平成17年12月26日(2005.12.26)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】