説明

気化過酸化水素の視覚検出装置

密閉容器内のガス状滅菌剤の濃度を検出する方法および装置。気化過酸化水素(VHP)に曝すと色が変化するような化学物質を塗布したインジケータが設けられる。化学物質は特定の最小時間にわたって特定の最小濃度の気化過酸化水素に曝されると反応するよう適合される。この方法で、密閉容器内に載置された物品(例えば医療器具および類似の器具)が気化過酸化水素の最小閾値に曝されたか否かが視覚で決定できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に汚染除去システムに関し、特に、密閉可能な容器内のガス状滅菌剤の濃度を検出する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のガス状滅菌システムでは一般に密閉可能な滅菌チャンバ内を気化した滅菌剤が流れる。この種のシステムでは、滅菌サイクルの間はビールス、バクテリアおよびプリオンなどの有害なバイオ汚染物を不活性化させるため、滅菌チャンバ内のガス状滅菌剤の濃度を好ましい濃度に維持することが重要となる。
【0003】
滅菌剤として、液体過酸化水素の水性溶液から一般に得られる気相の過酸化水素を選択した場合、滅菌チャンバ内の気化過酸化水素の濃度を決定することが困難となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は滅菌チャンバ内の滅菌剤の存在を視覚表示する方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の好ましい実施形態によると、物品を気化過酸化水素(VHP)に曝すことによって物品を汚染除去するチャンバを有する装置において、前記チャンバ内の気化過酸化水素(VHP)の最小濃度を視覚確認するシステムが提供され、(a)気化過酸化水素(VHP)に曝すと色が変化し、曝される気化過酸化水素(VHP)の濃度に基づいて反応速度が特定する、一般に連続するウエブ状インジケータと、(b)所定速度の汚染除去サイクルの間に前記チャンバを通って前記ウエブ状インジケータを搬送する装置とで構成され、前記ウエブ状インジケータの一部は特定の時間にわたって前記チャンバ内で気化過酸化水素(VHP)に連続的に曝され、所定の濃度の気化過酸化水素(VHP)が前記チャンバに存在すると前記ウエブ状インジケータの色が変化するよう前記速度および露出時間が設定される。
【0006】
本発明の別の態様によると、物品を気化過酸化水素(VHP)に曝すことによって物品を汚染除去するチャンバを有する装置において、前記チャンバ内の気化過酸化水素(VHP)の最小濃度を視覚確認するシステムが提供され、気化過酸化水素(VHP)に曝すと色が変化するインジケータで構成され、前記インジケータは曝される気化過酸化水素(VHP)の濃度に基づいて反応速度が特定する。
【0007】
本発明のさらに別の態様によると、物品を気化過酸化水素(VHP)に曝すことによって物品を汚染除去するチャンバを有する装置において、前記チャンバ内の気化過酸化水素(VHP)の最小濃度を視覚確認する方法が提供され、(a)一般に連続するウエブ状インジケータを前記チャンバを通して前進させ、(b)気化過酸化水素(VHP)に曝すと色が変化する前記ウエブ状インジケータをある濃度の気化過酸化水素に曝す工程とから構成され、前記ウエブ状インジケータはそれに曝される気化過酸化水素(VHP)の濃度に基づいて反応速度が特定する。
【0008】
本発明のさらに別の態様によると、物品を気化過酸化水素(VHP)に曝すことによって物品を汚染除去するチャンバを有する装置において、前記チャンバ内の気化過酸化水素(VHP)の最小濃度を視覚確認する方法が提供され、(a)一般に連続するウエブ状インジケータを前記チャンバを通して前進させ、(b)気化過酸化水素(VHP)に曝すと色が変化する前記ウエブ状インジケータをある濃度の気化過酸化水素に曝す工程とから構成され、前記ウエブ状インジケータはそれに曝される気化過酸化水素(VHP)の濃度に基づいて反応速度が特定する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の長所は汚染除去チャンバ内で気化過酸化水素(VHP)の濃度レベルを試験する方法および装置を提供することにある。
本発明の別の長所は汚染除去システムにおいて器具をVHPに曝した履歴の視覚記録を与える方法および装置を提供することにある。
【0010】
本発明の別の長所は医療器具および類似器具がVHPの最小閾値に曝されたか否かを視覚決定できる方法および装置を提供することにある。
これらのものは図面および特許請求の範囲とともに好ましい実施形態についての次の記載から明らかとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
広い意味では、本発明は、気化過酸化水素(VHP)に曝すと色が変化するような化学物質のインジケータで構成される。本発明の一実施形態では、インジケータは、汚染除去(例えば滅菌)サイクルの間、処理チャンバを通って連続的または間欠的に移動する連続する帯で一般に構成され、インジケータの一部は、汚染除去の間、所定の時間、処理チャンバ内の雰囲気に曝される。本発明の別の実施形態では、インジケータは、汚染除去サイクルの間、処理チャンバ内の雰囲気に曝すため処理チャンバ内に配置された静止した帯として形成される。
【0012】
本発明のこれらの実施形態はインジケータの化学物質の活動性、すなわち、化学反応が生じる速度(または経路)に基づいている。この点、各実施形態におけるインジケータは特定の最小時間、気化過酸化水素(VHP)の特定の最小濃度に曝されると化学物質が反応するようになっている。この点、インジケータの化学物質は所望の濃度が設定された時間存在すると色が変化するように設計されている。所望の最小濃度が所望の時間存在する条件によって化学反応が促進され、色の変化で表示される。
【0013】
液体過酸化水素の水性溶液から一般に発生する気化過酸化水素(VHP)を滅菌剤に選択する場合は、チャンバ内における滅菌物品(例えば器具)の活性剤となるのは気化過酸化水素であるので、処理チャンバに最小濃度の気化過酸化水素(VHP)を維持することが一般に好ましい。一般に、汚染除去サイクルを通じて最小の気体濃度を少なくとも500から1500ppmに維持することが好ましい。少なくともVHPの最小濃度を所望の時間維持するとインジケータの化学物質の色が変化するように設定される。
【0014】
処理チャンバに存在する気化過酸化水素(VHP)の濃度はインジケータとの化学反応に利用できるVHP分子の数を表示する。言い換えれば、気化過酸化水素(VHP)の濃度が高ければ高いほど、インジケータの化学物質との相互作用に利用できる分子の数は増える。
【0015】
インジケータが気化過酸化水素(VHP)に曝されるときの適切な化学物質に言及すると、インジケータにはヨウ化物イオン(I),チオ硫酸イオン(S2O32−)およびデンプンを有する化学物質が含まれる。この化学物質を気化過酸化水素(H2O2)に曝すと、気化過酸化水素(H2O2)はヨウ化物イオン(I)および水素イオン(H+)と反応して、三ヨウ化物イオン(I3)および水になる。
【0016】
(1)H2O2+3I+2H+ → I3+2H2O
チオ硫酸イオン(S2O32−)は次式に示すように三ヨウ化物イオン(I3)および水と定量で反応する。
【0017】
(2)I3+2S2O32− → 3I+S4O62−
この後者の反応は前者の反応に比べて非常に急速に起こる。かくして、S2O32−がインジケータに存在する限り、反応(1)によって生じた三ヨウ化物イオン(I3)は反応(2)によってもとのヨウ化物イオン(I)に転換する。反応(2)は反応(1)に比べて非常に急速に起こるので、ヨウ化物イオン(I)が続いて生成され、チオ硫酸がなくなるまで存在する。その時点で三ヨウ化物イオン(I3)が蓄積し、直ちに青色となる。
【0018】
このように上記の化学作用によると、インジケータ上のチオ硫酸の量によって、色変化が生じる前の一定時間間隔内で気相過酸化水素がチオ硫酸とどれだけ反応できるかが決定される。所望の濃度および所望のVHP露出時間を決定することで、インジケータのチオ硫酸の濃度が確定でき、所望の最小露出時間にわたって所望の最小VHP濃度が存在するときのみインジケータの色が変化する。
【0019】
次に図面を参照するが、図面は発明の好ましい実施形態を説明する目的のためにのみ示すものであり、これに限定する目的のためではない。図1は本発明の第1の実施形態である、処理チャンバ20および視覚検出システム30を含む汚染除去システム10を示す。処理チャンバ20には気化過酸化水素を通過させる入口32および出口34が含まれる。気化過酸化水素は気化チャンバ(図示しない)で液体過酸化水素の水溶液から生成される。気化過酸化水素で処理される物品5はチャンバ20内の支持部材12上に載置する。
【0020】
視覚検出システム30は媒体前進手段とインジケータ50とで一般に構成される。図示する実施形態においては、インジケータ50はロール52上に配置された連続ウエブの形態をなす。インジケータ50には前述のインジケータ化学物質を塗布した媒体(限定されないが、紙、ポリマーなどが含まれる)が含まれる。図示する実施形態においては、媒体前進手段はモータ42で駆動される2組のローラ40で構成される。制御ユニット(図示しない)でモータ42の作動(例えば回転)を、したがってインジケータ50の移動を制御する。ローラ40はチャンバ20内に配置され、インジケータ50を処理チャンバ20内を通して前進させる。図1に示すように、インジケータ50の一部はチャンバ20の壁に設けられた第1のスロット22Aを通ってチャンバ20に入り、2組のローラ40の間を通り、そしてチャンバ20の壁に設けられた第2のスロット22Bを通ってチャンバ20から出ていく。
【0021】
好ましい実施形態では、一般に連続するインジケータ50は処理チャンバ20を通って搬送されてインジケータ50の一部(すなわち長さ)のみが、汚染除去サイクルタイム全体の一部分の間、チャンバ20内の気化過酸化水素(VHP)に曝される。インジケータ50上の化学物質は、チャンバ20内にあるインジケータ50の一部が所望の濃度の気化過酸化水素(VHP)に曝されると色が変化するように設計される。
【0022】
例えば、インジケータ50の所定の部分が汚染除去サイクル全体の1/5のみチャンバ20内にあるように搬送寸法を決めて、汚染除去サイクル全体の1/5のみチャンバ20内の気化過酸化水素(VHP)に露出させることができる。チャンバ20内のインジケータ50部分が変色すると、チャンバ20内の気化過酸化水素(VHP)が、サイクルタイムのその部分の間は、所望の濃度レベルにあることを示す。この方法で、気化過酸化水素の所望の最小濃度レベルが、露出時間のこの部分の間は、チャンバ20内に維持されていたことを視覚で確認することができる。言い換えると、インジケータ50は、全汚染除去サイクルの所定の時間の間、チャンバ20内の気化過酸化水素(VHP)の濃度が所望の最小濃度レベルにあることを表す。インジケータ50はチャンバ20内を連続的に(すなわち、チャンバ20を通って連続的に前進)または間欠的に(すなわち、チャンバ20を通って周期的に前進)搬送される。
【0023】
次に図2を参照して本発明の別の実施形態を説明する。汚染除去システム110には本発明の第2の実施形態を示す処理チャンバ120および視覚検出システム130が含まれる。処理チャンバ120には気化過酸化水素を通す入口132および出口134が含まれる。気化過酸化水素は気化チャンバ(図示しない)で液体過酸化水素の水溶液から生成できる。ここに示す実施形態では気化過酸化水素で処理される物品5はチャンバ120内の支持部材12上に載置される。
【0024】
視覚検出システム130は一般に帯形態のインジケータ150で構成される。インジケータ150には前述のインジケータ化学物質を塗布した媒体(限定されないが、紙、ポリマーなどが含まれる)が含まれる。好ましい実施形態においては、図2に示すように、インジケータ150に穴154が形成され、インジケータ150がチャンバ120の天井壁から吊り下げられる。インジケータ150の化学物質は、帯が汚染除去サイクルを通して所望の平均濃度の気化過酸化水素(VHP)に曝されたことを表示する色が変化するよう考案されている。例えば、インジケータ150が全汚染除去サイクルに亘って処理チャンバ120内に配置される場合、インジケータ150の化学物質は、帯が汚染除去期間で最小平均濃度の気化過酸化水素(VHP)に曝されていれば色を変化させるように操作できる。
【0025】
視覚検出システムのさらに別の実施形態を図3に示す。視覚検出システム230は一般に帯状のインジケータ250で構成される。帯は複数のインジケータパネル270A−270Fを支持する支持媒体262で形成される。例えば、限定はされないが、支持媒体262は紙、ポリマーなどで形成してもよい。図示の実施形態では穴262をインジケータ250の支持媒体262に形成し、図2でインジケータ150を吊り下げるのと同様の方法で、インジケータ250をチャンバ120の天井壁から吊り下げることができる。
【0026】
好ましい実施形態によると、インジケータパネル270A−270Fは前述のインジケータ化学物質で塗布した媒体(限定はされないが、紙、ポリマーなどを含む)で構成される。または、インジケータパネル270A−270Fは前述のインジケータ化学物質を塗布した支持媒体262の領域の形をとることができる。
【0027】
インジケータパネル270A−270Fは増分変化度インジケータで形成される。この点、各インジケータパネル270A−270Fのそれぞれの化学物質は、汚染除去サイクルを通して、所望の平均濃度の気化過酸化水素(VHP)に異なる時間露出した後で色が変化する。インジケータパネル270A−270F上のチオ硫酸の量によって、色変化が生じるまでの一定の時間間隔内でチオ硫酸と反応できる気相過酸化水素の量が決定される。したがって、インジケータパネルを気相過酸化水素に露出させると、インジケータパネル上のチオ硫酸が少なければ少ないほど、より早く色変化が観察される。例えば、図示した実施形態では、インジケータパネル270Aの化学物質は所望の平均濃度の気化過酸化水素にΔt分間曝すと色が変化する。同様に、インジケータパネル270B,270C,270D,270E、および270Fの各化学物質は所望の平均濃度の気化過酸化水素に2Δt、3Δt、4Δt、5Δt、および6Δt分間曝すと色が変化する。
【0028】
以上に記載したものは本発明の特定の実施形態のものである。この実施形態は説明のためにのみ記載されたものであり、発明の精神および範囲から逸脱することなく当業者であれば様々な変更修正を行うことができる。このような変更修正は特許請求の範囲内のもの、またはそれと均等なものである限り本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明は一定の部分および部分の配置において具体的な形態をとり、その好ましい実施形態は明細書で詳細に記述し、かつ一部を形成する付帯する図面で説明する。
【図1】本発明の第1の実施形態を示す処理チャンバおよび視覚検出システムを含む汚染除去システムの一部正面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態を示す処理チャンバおよび視覚検出システムを含む汚染除去システムの一部正面図である。
【図3】本発明のさらに別の実施形態を示す複数のインジケータパネルを有するインジケータで構成された視覚検出システムの斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を気化過酸化水素(VHP)に曝すことによって物品を汚染除去するチャンバを有する装置において、前記チャンバ内の気化過酸化水素(VHP)の最小濃度を視覚確認するシステムであって、
気化過酸化水素(VHP)に曝すと色が変化し、曝される気化過酸化水素(VHP)の濃度に基づいて反応速度が特定する、一般に連続するウエブ状インジケータと、
所定速度の汚染除去サイクルの間に前記チャンバを通って前記ウエブ状インジケータを
搬送する装置と
で構成され、前記ウエブ状インジケータの一部は特定の時間にわたって前記チャンバ内で気化過酸化水素(VHP)に連続的に曝され、所定の濃度の気化過酸化水素(VHP)が前記チャンバに存在すると前記ウエブ状インジケータの色が変化するよう前記速度および露出時間が設定される
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記一般に連続するウエブ状インジケータは前記チャンバ内を連続的に前進することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記一般に連続するウエブ状インジケータは前記チャンバ内を間欠的に前進することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ウエブ状インジケータには気化過酸化水素に曝されると色が変化する化学物質が含まれることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記化学物質にはヨウ化物イオン(I),チオ硫酸イオン(S2O32−)およびデンプンが含まれることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記化学物質は媒体上に塗布することを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記媒体は紙およびポリマーからなる群から選択されることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記色の変化は三ヨウ化物イオン(I3)の蓄積によって生じることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
気化過酸化水素の前記最小濃度は少なくとも500から1500ppmであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
物品を気化過酸化水素(VHP)に曝すことによって物品を汚染除去するチャンバを有する装置において、前記チャンバ内の気化過酸化水素(VHP)の最小濃度を視覚確認するシステムであって、
気化過酸化水素(VHP)に曝すと色が変化するインジケータで構成され、前記インジケータは曝される気化過酸化水素(VHP)の濃度に基づいて反応速度が特定する
ことを特徴とするシステム。
【請求項11】
ウエブ状インジケータには気化過酸化水素に曝されると色が変化する化学物質が含まれることを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記化学物質にはヨウ化物イオン(I),チオ硫酸イオン(S2O32−)およびデンプンが含まれることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記化学物質は媒体上に塗布することを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記媒体は紙およびポリマーからなる群から選択されることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記色の変化は三ヨウ化物イオン(I3)の蓄積によって生じることを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
気化過酸化水素の前記最小濃度は少なくとも500から1500ppmであることを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項17】
前記インジケータには複数のインジケータパネルが含まれ、各インジケータパネルは前記最小濃度の気相過酸化水素に異なった時間で露出した後、それぞれのインジケータパネルの色が変化する化学物質を有することを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項18】
前記インジケータはN個のインジケータパネルを有し、前記N個のインジケータパネルの各化学物質はそれぞれ露出時間NΔt分の後に色が変化することを特徴とする請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
物品を気化過酸化水素(VHP)に曝すことによって物品を汚染除去するチャンバを有する装置において、前記チャンバ内の気化過酸化水素(VHP)の最小濃度を視覚確認する方法であって、
一般に連続するウエブ状インジケータを前記チャンバを通して前進させ、
気化過酸化水素(VHP)に曝すと色が変化する前記ウエブ状インジケータをある濃度の気化過酸化水素に曝す
工程とから構成され、前記ウエブ状インジケータはそれに曝される気化過酸化水素(VHP)の濃度に基づいて反応速度が特定する
ことを特徴とする方法。
【請求項20】
前記一般に連続するウエブ状インジケータは前記チャンバ内を連続的に前進することを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記一般に連続するウエブ状インジケータは前記チャンバ内を間欠的に前進することを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記ウエブ状インジケータには気化過酸化水素に曝されると色が変化する化学物質が含まれることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記化学物質にはヨウ化物イオン(I),チオ硫酸イオン(S2O32−)およびデンプンが含まれることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記化学物質は媒体上に塗布することを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記媒体は紙およびポリマーからなる群から選択されることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記色の変化は三ヨウ化物イオン(I3)の蓄積によって生じることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項27】
気化過酸化水素の前記最小濃度は少なくとも500から1500ppmであることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項28】
物品を気化過酸化水素(VHP)に曝すことによって物品を汚染除去するチャンバを有する装置において、前記チャンバ内の気化過酸化水素(VHP)の最小濃度を視覚確認する方法であって、
前記チャンバに気化過酸化水素を導入し、
気化過酸化水素(VHP)に曝すと色が変化するインジケータをある濃度の気化過酸化水素に曝す
工程とから構成され、前記インジケータはそれに曝される気化過酸化水素(VHP)の濃度に基づいて反応速度が特定する
ことを特徴とする方法。
【請求項29】
前記ウエブ状インジケータには気化過酸化水素に曝されると色が変化する化学物質が含まれることを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記化学物質にはヨウ化物イオン(I),チオ硫酸イオン(S2O32−)およびデンプンが含まれることを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記化学物質は媒体上に塗布することを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記媒体は紙およびポリマーからなる群から選択されることを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記色の変化は三ヨウ化物イオン(I3)の蓄積によって生じることを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項34】
気化過酸化水素の前記最小濃度は少なくとも500から1500ppmであることを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項35】
前記インジケータには複数のインジケータパネルが含まれ、各インジケータパネルは前記最小濃度の気相過酸化水素に異なった時間で露出した後、それぞれのインジケータパネルの色が変化する化学物質を有することを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項36】
前記インジケータはN個のインジケータパネルを有し、前記N個のインジケータパネルの各化学物質はそれぞれ露出時間NΔt分の後に色が変化することを特徴とする請求項35に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−528774(P2006−528774A)
【公表日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521109(P2006−521109)
【出願日】平成16年7月12日(2004.7.12)
【国際出願番号】PCT/US2004/022371
【国際公開番号】WO2005/011743
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(505214191)ステリス インク (25)
【Fターム(参考)】