Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
水中油型乳化組成物
説明

水中油型乳化組成物

【課題】高い紫外線防御効果を有し、夏の過酷な環境下にもおいてもその効果が持続する耐汗性と耐水性を有し、使用性が良好である水中油型乳化組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】(a)ポリグリセリン脂肪酸エステル、(b)アニオン系界面活性剤、(c)油溶性皮膜剤、(d)A領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤、(e)B領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤、(f)微粒子金属酸化物を含有することを特徴とする水中油型乳化組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水中油型乳化組成物に関し、さらに詳細には良好な耐水性及び耐汗性を有し、A領域及びB領域の紫外線に対する防御能が高く、紫外線防御化粧料に好適な水中油型乳化組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、化粧料に求められる重要な機能として、紫外線に対する防御能が挙げられる。地球上には320nm〜400nmの紫外線A波(UVA)及び290nm〜320nmの紫外線B波(UVB)が到達しており、それぞれの皮膚に対する作用が異なっていることから、これら二つの領域の紫外線に対する防御能が求められている。
【0003】
UVAはUVBに比し長波長であるため、表皮を通過し皮膚深部の真皮に到達すると考えられている。そのため、UVBの暴露が短時間で皮膚が赤くなる日やけを主に引き起こすのに対し、UVAでは真皮においてコラーゲン線維やエラスチン線維を変性させ皮膚の老化を促進するいわゆる光老化が問題となっている。
【0004】
一方、紫外線防御を目的として、現在ではファンデーション、化粧水、乳液、クリーム等の様々な化粧料において紫外線防御機能が付与されており、UVB防御能をSPF(Sun
Protection Factor)、UVA防御能をPA(Protection Grade of UVA)として表されている。さらに、より高い紫外線防御能を付与されている紫外線防御化粧料としては伸びやもちの観点から乳化剤形が好まれている。かかる乳化剤形には、油中水型乳化剤形や水中油型乳化剤形などが挙げられる。
【0005】
近年ではライフスタイルの変化などからSPFの高い紫外線防御化粧料がアウトドアでの活動の場面で使用されることも多く、汗や水との接触などに強い耐汗性や耐水性を有した紫外線防御化粧料が求められてきた。
【0006】
このような要望に対し、ワックスや油性のゲル化剤を多く含む油中水型乳化化粧料が耐水性に優れ多く用いられてきたが、油性感が強くべたつくため、使用性が悪くなるという欠点を有している場合が多かった。一方、水中油型乳化化粧料は、べたつきがなく、さっぱりしており使用感に優れるものの、耐水性や耐汗性が劣るという欠点を有していた。
【0007】
そこで、優れた耐水性、耐汗性と良好な使用性を有する水中油型乳化剤形の紫外線防御化粧料が求められていた。耐水性に優れた水中油剤形の乳化組成物は、粉体表面をシリコーン化合物で被覆することにより化粧膜の撥水性を向上させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、紫外線防御化粧料が主に夏に使用されるという特性から、汗などによる過酷な条件に対して必ずしも十分ではなく、また、より紫外線に対する防御を必要とする屋外における水浴条件下では十分な耐水性を有していないという欠点があった。
【0008】
さらに、耐水性を有する水中油型乳化剤形の紫外線防御化粧料については、ポリグリセリン脂肪酸エステルとアシル乳酸を配合して耐水性を付与することが検討されており(例えば、特許文献2、3、4参照)、また、熱処理されたキサンタンガムと水分散性ポリマーを配合することにより耐水性が向上された水中油型の日焼け止め組成物が提供できることが示されている(例えば、特許文献5参照)。これらの場合においても、水中油型乳化剤形としては耐水性を有するものの、その効果は十分とはいえず、さらに耐汗性に関しても十分に効果を発揮しない場合があった。
【0009】
以上のように、紫外線防御化粧料には、夏に想定される汗や水浴に強く、高い紫外線防御効果が持続し、良好な使用性を有することが求められているが、これらを全て満足する化粧料は未だ提案されていなかった。また、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アニオン系界面活性剤、油溶性皮膜剤を配合することによって、耐水性及び耐汗性が向上し、これに紫外線吸収剤及び紫外線散乱剤を配合することにより、耐水性及び耐汗性に優れ、非常に高い紫外線防御効果を有する水中油型乳化組成物が得られることは知られていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2007−176867号公報
【特許文献2】特開平7−284645号公報
【特許文献3】特開平9−48705号公報
【特許文献4】特開平11−269049号公報
【特許文献5】特開2008−189670号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、高い紫外線防御効果を有し、夏の過酷な環境下においてもその効果が持続する耐汗性と耐水性を有し、使用性が良好である水中油型乳化組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このような状況に鑑み、本発明者は高い紫外線防御効果を夏の過酷な環境下でも持続でき、使用性が良好な紫外線防御効果を有する水中油型乳化組成物を求めて鋭意研究した結果、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アニオン系界面活性剤と油溶性皮膜剤を配合した水中油型乳化組成物の紫外線防御化粧料が、高い紫外線防御効果を有し、水中油型乳化剤形でありながら、耐汗性と耐水性、さらに使用性に優れ、課題を解決することを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は以下に示す通りである。
【0013】
(1)以下の(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)を含有することを特徴とする水中油型乳化組成物。
(a)ポリグリセリン脂肪酸エステル
(b)アニオン系界面活性剤
(c)油溶性皮膜剤
(d)A領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤
(e)B領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤
(f)微粒子金属酸化物
(2)前記(b)のアニオン系界面活性剤が、アシル乳酸及び/又はその塩であることを特徴とする(1)に記載の水中油型乳化組成物。
(3)前記(c)の油溶性皮膜剤がシリコーン系であることを特徴とする(1)または(2)のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
(4)前記(d)のA領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤が、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル及び/又はt−ブチルメトキシベンゾイルメタンであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
(5)前記(e)のB領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤が、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸2−エチルヘキシル、ジメチコジエチルベンザルマロネート、2,4,6−トリアニリノ−p−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジンからなる群から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
(6)前記(f)の微粒子金属酸化物が、微粒子二酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
(7)水中油型乳化組成物であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の紫外線防御化粧料。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、高い紫外線防御効果を有し、水中油型乳化剤形でありながら、耐汗性及び耐水性に優れ、良好な使用性と非常に高い紫外線防御効果を有する水中油型乳化組成物が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(1)本発明に関わるポリグリセリン脂肪酸エステル
本発明に関わるポリグリセリン脂肪酸エステルは、乳化剤として重合度4以上であることが好ましい。さらに、かかるポリグリセリン脂肪酸エステルは、重合度が4〜10のポリグリセリンと炭素数12以上の脂肪酸1種以上とのエステルがさらに好ましい。
【0016】
この様なポリグリセリン脂肪酸エステルの具体的は、例えばジラウリン酸テトラグリセリル、ジミリスチン酸テトラグリセリル、ジパルミチン酸テトラグリセリル、ジステアリン酸テトラグリセリル、ジベヘニン酸テトラグリセリル、トリラウリン酸テトラグリセリル、トリミリスチン酸テトラグリセリル、トリパルミチン酸テトラグリセリル、トリステアリン酸テトラグリセリル、トリベヘニン酸テトラグリセリル、テトララウリン酸テトラグリセリル、テトラミリスチン酸テトラグリセリル、テトラパルミチン酸テトラグリセリル、テトラステアリン酸テトラグリセリル、テトラベヘニン酸テトラグリセリル、ジラウリン酸ヘキサグリセリル、ジミリスチン酸ヘキサグリセリル、ジパルミチン酸ヘキサグリセリル、ジステアリン酸ヘキサグリセリル、ジベヘニン酸ヘキサグリセリル、トリラウリン酸ヘキサグリセリル、トリミリスチン酸ヘキサグリセリル、トリパルミチン酸ヘキサグリセリル、トリステアリン酸ヘキサグリセリル、トリベヘニン酸ヘキサグリセリル、テトララウリン酸ヘキサグリセリル、テトラミリスチン酸ヘキサグリセリル、テトラパルミチン酸ヘキサグリセリル、テトラステアリン酸ヘキサグリセリル、テトラベヘニン酸ヘキサグリセリル、ペンタラウリン酸ヘキサグリセリル、ペンタミリスチン酸ヘキサグリセリル、ペンタパルミチン酸ヘキサグリセリル、ペンタステアリン酸ヘキサグリセリル、ペンタベヘニン酸ヘキサグリセリル、トリラウリン酸デカグリセリル、トリミリスチン酸デカグリセリル、トリパルミチン酸デカグリセリル、トリステアリン酸デカグリセリル、トリベヘニン酸デカグリセリル、テトララウリン酸デカグリセリル、テトラミリスチン酸デカグリセリル、テトラパルミチン酸デカグリセリル、テトラステアリン酸デカグリセリル、テトラベヘニン酸デカグリセリル、ペンタラウリン酸デカグリセリル、ペンタミリスチン酸デカグリセリル、ペンタパルミチン酸デカグリセリル、ペンタステアリン酸デカグリセリル、ペンタベヘニン酸デカグリセリル、ヘプタラウリン酸デカグリセリル、ヘプタミリスチン酸デカグリセリル、ヘプタパルミチン酸デカグリセリル、ヘプタステアリン酸デカグリセリル、ヘプタベヘニン酸デカグリセリル、オクタラウリン酸デカグリセリル、オクタミリスチン酸デカグリセリル、オクタパルミチン酸デカグリセリル、オクタステアリン酸デカグリセリル、オクタベヘニン酸デカグリセリル等が挙げられる。これらのうち、特にペンタラウリン酸デカグリセリル、ペンタミリスチン酸デカグリセリル、ペンタパルミチン酸デカグリセリル、ペンタステアリン酸デカグリセリル、ペンタベヘニン酸デカグリセリルが好ましい。これらのポリグリセリン脂肪酸エステルは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、総量で、水中油型乳化組成物全量に対し、0.05〜5.0質量%、より好ましくは0.1〜2.0質量%含有することが好適である。
【0017】
(2)本発明に関わるアニオン系界面活性剤
本発明に関わるアニオン系界面活性剤は、アシル乳酸及び/又はその塩であることが好ましい。アシル乳酸を構成する、アシル基としては、炭素数8〜30の直鎖、分岐又は環状構造を有することあるアルキロイル基又はアルケロイル基が好ましく例示できる。
【0018】
この様なアシル基の具体的な例としては、例えば、2−エチルヘキサノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、イソステアロイル基、ベヘノイル基、オレオイル基、リノロイル基、リノレノイル基などが好適に例示できる。これらの内ではステアロイル乳酸が特に好ましい。かかるアシル乳酸は、ジメチルホルムアミドなどを反応溶媒として、乳酸と対応する酸クロリドとをピリジン又はトリエチルアミンなどのアルカリの存在下縮合させることにより得ることができる。前記酸クロリドは、脂肪酸と塩化チオニルなどのハロゲン化剤とを反応させることにより得ることができる。かかるアシル乳酸はそのまま使用することもできるし、一部又は全部をアルカリ塩に誘導して使用することもできる。これらの塩としては、皮膚外用剤で使用されるものであれば、特段の限定無く使用でき、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノエタノールアミン塩等の有機アミン塩、リジン塩、アルギン酸塩等の塩基性アミノ酸塩等が好適に例示できる。特に好ましい塩はアルカリ金属塩であり、より好ましくはナトリウム塩である。この様なアシル乳酸及び/又はその塩には、例えば、ステアロイル乳酸カルシウムのように食品添加物に指定されて市販されているものもの存するし、ステアロイル乳酸ナトリウムのように化粧料原料として市販されているものも存する。この様な市販品を購入して利用することもできる。かかる成分は、乳化安定剤としての機能を有し、低粘度でありながら、粉体類の沈降を抑制する乳化構造を、前記のポリグリセリン脂肪酸エステルとともに形成する。この様な効果を奏するためには、かかるアシル乳酸及び/又はその塩は、1種又は2種以上を総量で、水中油型乳化組成物全量に対し、0.05〜5.0質量%、より好ましくは0.1〜1.0質量%含有することが好適である。
【0019】
(3)本発明に関わる油溶性皮膜剤
本発明に関わる油溶性皮膜剤は、シリコーン系であることが好ましく、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体であることがさらに好ましい。かかるアクリル−シリコーン系グラフト共重合体は、一般式(I)のごとく片末端に(メタ)アクリル構造を有するジメチルポリシロキサンと(メタ)アクリレートとを共重合させてなるアクリル−シリコーン系グラフト共重合体として示される。
【化1】

(式中、Rはメチル基又は水素原子を示し、Rはエーテル結合1個又は2個で遮断されていてもよい直鎖状または分岐鎖状の炭素鎖を有する炭素数1〜10の飽和炭化水素基を示し、nは3〜300の数を示す)
【0020】
一般式(I)におけるRとしては具体的には、
【0021】
【化2】

【0022】
等が例示される。
【0023】
一般式(I)の片末端に(メタ)アクリル構造を有するジメチルポリシロキサンと共重合させる(メタ)アクリレートとしては、具体的にはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が例示できる。
【0024】
本発明に関わるアクリル−シリコーン系グラフト共重合体は前述の一般式(I)で示される片末端に(メタ)アクリル構造を有するジメチルポリシロキサンと前述の(メタ)アクリレートとをラジカル重合等の常法により共重合させることにより得られる。また、市販品も存するので、これらを入手して使用することも可能である。かかる市販品としては、具体的にはKP−541、KP−543、KP−545(以上、信越化学工業(株)製)等が例示できる。
【0025】
本発明の水中油型乳化組成物への油溶性皮膜剤の配合は、1種又は2種以上を総量で、水中油型乳化組成物全量に対し、0.1〜5.0質量%、より好ましくは0.5〜3.0質量%含有することが好適である。含有量が下限値未満では、耐汗性及び耐水性が十分でないことがあり、また、上限値を超える場合には本発明品を肌上に塗布する際に伸展性が低下するなどの使用性が低下する場合があり好ましくない。
【0026】
(4)本発明に関わるA領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤
本発明に関わる成分として、A領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤(以下UVA吸収剤という)を含有する。このようなUVA吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、ビス(レスルシニル)トリアジン、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、t−ブチルメトキシベンゾイルメタン等の化合物が挙げられる。この中でも、紫外線吸収能に優れることから、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、t−ブチルメトキシベンゾイルメタンが特に好ましい。これらの化合物には市販品が存し、市販品をそのまま用いることもできる。具体的な市販品としては「ユビナール A プラス グラニュラー」(ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル BASF社製)、「パルソール1789」(t−ブチルメトキシベンゾイルメタン DSM ニュートリション ジャパン社製)が例示できる。
【0027】
これらUVA吸収剤の配合量は水中油型乳化組成物全量に対して0.01〜5.0質量%であることが好ましく、0.1〜3.0質量%であることがより好ましい。配合量が下限未満では、A領域の紫外線に対する防御効果が不十分な場合があり、上限を超える場合では、配合量を増加させてもA領域の紫外線に対する防御効果が頭打ちになり、使用感の低下が生じる場合があり好ましくない。
【0028】
(4)本発明に関わるB領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤
本発明に関わる成分として、B領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤(以下UVB吸収剤という)を含有する。このようなUVB吸収剤としては、具体的には、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸2−エチルヘキシル、ジメチコジエチルベンザルマロネート、2,4,6−トリアニリノ−p−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル等の化合物が例示できる。これらの化合物には市販品が存し、市販品をそのまま用いることができる。具体的な市販品としては、「ユビナールMC80」(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル BASF社製)、「ユビナールT150」(2,4,6−トリアニリノ−p−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジン BASF社製)、「ユビナールM40」(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン BASF社製)、「パルソールSLX」(ジメチコジエチルベンザルマロネート DSM
ニュートリション ジャパン社製)、「パルソール340」(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸2−エチルヘキシル DSMニュートリション ジャパン社製)、「パルソールHMS」(サリチル酸ホモメンチル DSM
ニュートリション ジャパン社製)が例示できる。
【0029】
これらUVB吸収剤の配合量は水中油型乳化組成物全量に対して0.1〜15.0質量%であることが好ましく、0.5〜12.0質量%であることがより好ましい。含有量が下限値未満では、B領域の紫外線に対する防御効果が不十分な場合があり、また、上限値を超える場合では、含有量を増加させてもB領域の紫外線に対する防御効果が頭打ちになり、伸びが重くなるなどの使用性の低下が生じる場合があり好ましくない。
【0030】
(5)本発明に関わる微粒子金属酸化物
本発明に関わる微粒子金属酸化物とは、平均一次粒子径が10〜80nmの範囲にあるものを指す。より詳細には、微粒子二酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化ジルコニウム、微粒子酸化セリウム等が好適に例示できる。これらの微粒子金属酸化物は、その表面が、シリカ、アルミナ等の無機化合物、あるいは脂肪酸金属石鹸、シリコーン等の有機化合物により被覆されていても良い。これら微粒子金属酸化物の中で、紫外線散乱効果に優れることから、微粒子二酸化チタン、微粒子酸化亜鉛が特に好ましい。
【0031】
本発明に関わる微粒子金属酸化物は、該当する金属の塩を気相中で熱分解する等の常法により作製することが可能であるが、多くの市販品も存し、市販品をそのまま用いることもできる。このような微粒子二酸化チタンとしては、「MTY−110M3S」、「MTY−02」、「MT−100TV」、「MT−500HSA」、「MT−100T」、「MT−01」、「MT−10EX」、「MT−05」、「MT−100Z」、「MT−150EX」、「MT−100AQ」、「MT−100WP」、「MT−100SA」、「MT−500B」、「MT−500SA」、「MT−600B」、「MT−500SAS」(以上、テイカ(株)製)、「タイペークCR−50」、「タイペークTTO−M−1」、「タイペークTTO−V4」(以上、石原産業(株)製)、「ST−455」、「STT−65C−S」、「STT−30EHS」(以上、チタン工業(株)製)、「バイエルチタンR−KB−1」(バイエル社製)などが挙げられる。
また、微粒子酸化亜鉛としては、「MZ−300」、「MZY−303S」、「MZ−306X」、「MZ−500」、「MZY−505S」、「MZ−506X」、「MZY−510M3S」、「MZ−510HPSX」、「WSX−MZ−700」(以上、テイカ(株)製)、「SANT−UFZO−450」、「SANT−UFZO−500」(以上、三好化成(株)製)、「FZO−50」(石原産業(株)製)、「マックスライトZS−032」、「マックスライトZS−032D」(以上、昭和電工(株)製)等が挙げられる。
【0032】
本発明において、微粒子二酸化チタンあるいは微粒子酸化亜鉛を水中油型乳化組成物に配合する場合には、水中油型乳化組成物を構成する他成分と直接混合し、予め微粒子二酸化チタンあるいは微粒子酸化亜鉛をペーストとなし、該ペーストと水中油型乳化組成物を構成する他の成分とを混合する工程をとることが好ましい。このような工程をとることにより、微粒子二酸化チタンあるいは微粒子酸化亜鉛を水中油型乳化組成物中に、より均一に配合させることが可能となる。
【0033】
本発明の水中油型乳化組成物における微粒子金属酸化物の配合は、油相あるいは水相のいずれかの相への配合でもよく、水相及び油相の両相へ配合しても良い。分散性が良好で、高い紫外線防御効果が期待できることから、油相及び水相の両相へ配合することが好ましい。配合量に関しては、総量として、水中油型乳化組成物全量に対して0.1〜20.0質量%であることが好ましく、1.0〜15.0質量%であることがより好ましい。配合量が下限未満では紫外線に対する防御効果が不十分な場合があり、また、上限を超える場合には配合量を増加させても紫外線防御効果が頭打ちとなり、水中油型乳化組成物を肌上に塗布した場合に白うきしたり、きしみが出る場合があるため好ましくない。さらに、本発明において水相及び油相の両相に微粒子金属酸化物を配合する場合には、水相及び油相における配合量は質量比で、5〜40:95〜60が好適である。この範囲において、高い紫外線防御効果を有する水中油型乳化組成物となる。
【0034】
以下に、微粒子二酸化チタンの水分散ペーストの製造例を示す。
<製造例1>
水相への微粒子二酸化チタンの配合は、特開2010-150164に記載のごとく、二酸化チタン複合体として配合することが分散性向上の観点から好ましい。本水分散ペーストを調製するにあたり、微粒子二酸化チタン「MT−05」(シリカアルミナ処理微粒子二酸化チタン テイカ(株)製)を用いた。シリカアルミナ処理二酸化チタン換算で20g/Lのチタニア微粒子水分散液5Lとポリアクリル酸(重合度5000)20g(和光純薬工業(株)製)を純水8Lに溶解した溶液を混合し、1時間の熟成後、さらに2N苛性ソーダ水溶液pHを5に調整し、さらに1時間熟成した。これを濾過、洗浄して湿ケーキを得て、純水中にリパルプした後、チタニア微粒子複合体(固形分濃度25%、pH7.5)を得た(試料A)。
【0035】
以下に、微粒子二酸化チタンの油剤分散ペーストの製造例を示す。
<製造例2>
微粒子二酸化チタン「MT−100TV」(テイカ(株)製)50g、デカメチルシクロペンタシロキサン56g、セスキイソステアリン酸ソルビタン4gをコボールミル(神鋼パンテック(株)製)にとり、8時間混合粉砕を行い、油剤分散微粒子二酸化チタンペーストを得た。
【0036】
以下に、微粒子酸化亜鉛の油剤分散ペーストの製造例を示す。
<製造例3>
微粒子酸化亜鉛「MZ−503」(テイカ(株)製)を製造例2と同様の操作を行って、微粒子酸化亜鉛ペーストを得た(試料B)。
【0037】
<製造例4>
製造例3における微粒子酸化亜鉛を「MZY−510M3S」(テイカ(株)製)に代え、製造例2と同様の操作を行って、微粒子酸化亜鉛ペーストを得た。
【0038】
(6)本発明の水中油型乳化組成物
本発明の水中油型乳化組成物においては、ポリグリセリン脂肪酸エステルとアニオン系界面活性剤の混合比は、特に制限されないが、重量比で1:20〜20:1の範囲内にあることが好ましい。また、ポリグリセリン脂肪酸エステルとアニオン系界面活性剤の合計量は、化粧料全量に対し0.1〜10.0重量%が好ましく、さらに0.2〜3.0重量%でることがより好ましい。このようなポリグリセリン脂肪酸エステルとアニオン系界面活性剤の混合乳化剤としては、例えば特開平7−284645号公報に記載のものを用いることができる。また、かかる混合乳化剤に高級アルコールを加えたものが市販品として存し、かかる市販品を使用することもできる。かかる市販品としては、例えばニコムルス41(日光ケミカルズ(株)製)等を好ましく例示することができる。
【0039】
本発明の水中油型乳化組成物は、上記の成分以外に通常化粧料で使用される任意成分を含有することができる。任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボカド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸、キチン、キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー、セルロース粉末、ウレタン粉末、シルク粉末等の有機粉体類、前記粉体類をメタクリロイルオキシアルキルフォスフォリルコリン及びアルキルメタクリレートの共重合体等の生体成分類似高分子にて被覆した粉体、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB塩酸塩、ビタミンBトリパルミテート、ビタミンBジオクタノエート、ビタミンB又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン等のビタミン類などが好ましく例示でき、任意成分として配合されることが可能である。
【0040】
本発明の水中油型乳化組成物は、その優れた紫外線防御効果を効率的に発揮し、さっぱりとした使用感が求められていることから、水中油型乳化剤形であることを特徴とする。さらに、かかる水中油型乳化剤形に関しては、夏の汗や水浴といった苛酷な環境にさらされても紫外線防御効果が持続するよう、耐汗性や耐水性に優れており、いわゆるクレンジング化粧料を用いなくても通常の石鹸で洗い流すことができる簡便性を有していることを特徴とする。
本発明の水中油型乳化組成物は、上記成分を常法により処理することにより得られる。
【0041】
以下、実施例に基づき、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明が以下の実施例限定されるものではない。
【0042】
まず初めに、以降に示す実施例及び比較例を用いた試験例1における評価基準について記載する。
[使用性(のび及びやわらかさ)]
女性パネラー20名に試験品を肌に塗布してもらい、使用性(のび及びやわらかさ)について評価した。評価基準は以下に示し、結果を表2に示す。
(評価基準)
◎ :良いと答えた人数が18人以上
○ :良いと答えた人数が11〜17人
△ :良いと答えた人数が6〜10人
× :良いと答えた人数が5人以下
【0043】
[耐水性]
In vitroにおけるSPF(Sun Protection Factor)の持続性について評価した。すなわち、VITRO-SKIN(登録商標)の表面に2mg/cmとなるように表1に示した試験品を塗布し、20分間乾燥後、SPFアナライザー(Labsphere社製)によりSPFの初期値を測定した。その後、化粧料を塗布したVITRO-SKIN(登録商標)を、40分間攪拌条件下浸水し、よく乾燥させてから浸水後のSPFを測定した。浸水後のSPF/初期のSPF×100(%)の値を算出し、以下の評価基準で評価して結果を表2に示す。
(評価基準)
◎ :90%以上
○ :80%以上、90%未満
△ :60%以上、80%未満
× :60%未満
【0044】
[耐汗性]
パネラーの前腕部に5×5cmの区画を設定し、試験品50mgを均一になるように塗布した。30℃、相対湿度80%の恒温室に2時間滞在させ、汗をかく程度に軽い運動を実施する負荷試験を行った。負荷試験後に、塗布部にUVランプを照射し、暗色となっている部分を負荷試験前と比較し、以下の基準で評価して結果を表2に示す(塗布部が暗色であれば耐汗性があると評価できる)。
(評価基準)
◎ :暗色部に変化なし
○ :暗色部が僅かに薄くなっている
△ :暗色部が明らかに薄くなっている
× :ほぼ暗色部がない
【0045】
[安定性]
表1の処方に従って試験品を調整し、40℃で2週間保管し、経時での安定性について評価した。評価基準は以下に示し、結果を表2に示す。
◎ :外観上、機能上問題なし
○ :外観上、凝集物が認められるが、機能性に問題なし
△ :ゲル感が認められる
× :乳化せず
【0046】
[透明性]
表1の処方に従って試験品を調整し、ドクターブレードにて透明スライドガラスに膜厚0.5milの膜を引き、30分間乾燥後、膜の透明性を目視にて評価した。評価基準は以下に示し、結果を表2に示す。
◎ :透明感がある
○ :透明感はあるが、若干白色を呈する
△ :透明感はほとんどなく、白色を呈する
× :透明感はなく、白色を呈する
【0047】
<製造例5>
表1に示す処方に従って、本発明の水中油型乳化組成物である実施例、及び比較例の水中油型乳化化粧料を調製した。すなわち、(イ)相にてキサンタンガムを均一分散し、ココグリセリル硫酸Naを溶解させた。次に、(ロ)相を80℃にて均一溶解した後、(ハ)を投入し、加熱を続けながらディスパーを用いて4000rpmで5分間攪拌し、(ロ)(ハ)の混合物を(イ)相に投入し、80℃にて乳化した。その後冷却し、(ニ)(ホ)(へ)を添加し、実施例及び比較例を得た。
【0048】
<試験例1>
以下の表1に示す処方に基づき、製造例5に示したごとく実施例1〜8及び比較例1〜3を調製し、前記評価を行った。評価結果を表2に示す。
【表1】

【0049】
【表2】

【0050】
表2に示した結果より、実施例1〜8のごとく、本発明の油溶性皮膜剤を配合した処方においては、耐水性のみならず耐汗性についても優れることが明らかとなった。皮膜剤を水溶性皮膜剤に代えたところ(比較例1、2)、皮膜剤を配合しなかった処方例(比較例3)に比較して耐汗性は向上したものの、耐水性は変わらない結果であり、本発明の油溶性皮膜剤を配合した方が耐汗性及び耐水性に優れることが明らかとなった。また、水溶性皮膜剤を配合したことにより、配合していないときよりも使用性が悪くなる結果であった。本発明の各実施例においては、安定性及び透明性に問題はないことが明らかとなった。
【0051】
<試験例2>
[UVB防御効果(耐水性試験)]
耐水性試験は、FDA(米国食品医薬品局)の最終モノグラフに準拠して実施した。すなわち、被験者が屋内プールで20分間の水中運動の後、20分間の休憩をはさんで再び20分間の水中運動を実施し、この前後でSPF(Sun
Protection Factor)を測定し、浸水前と浸水後でのSPFから耐水性を評価するものである。当該試験は、実施例2に関して実施した。結果を表3に示す。
【0052】
<試験例3>
[UV-A防御効果]
日本化粧品工業連合会で策定した「UVA防止効果測定法基準」(1995年)に従って、UVA防御効果(PFA:UVA-Protection Factor)を測定した。当該試験は、実施例2に関して実施した。結果を表3に示す。
【0053】
【表3】

【0054】
試験例2の結果より、SPFの維持率は93.2%であり、試験例1で実施した耐水性試験と同様に高い耐水性が確認された。また、その値は浸水前で56.85、浸水後で53.00といずれも非常に高い値であり、本発明品である化粧料はUVB防御効果自体も非常に優れていた。さらに、試験例3の結果から、PFAは20.01と非常に高い結果であり、本発明品である化粧料は優れたUVA防御効果を有することが明らかとなった。これらの結果より、本発明品である化粧料は、被験者を対象とした試験においても、非常に優れたUVB防御効果及びUVA防御効果を有し、SPFの維持率を指標とした耐水性についても優れていることが証明された。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は化粧料等に利用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)を含有することを特徴とする水中油型乳化組成物。
(a)ポリグリセリン脂肪酸エステル
(b)アニオン系界面活性剤
(c)油溶性皮膜剤
(d)A領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤
(e)B領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤
(f)微粒子金属酸化物
【請求項2】
前記(b)のアニオン系界面活性剤が、アシル乳酸及び/又はその塩であることを特徴とする請求項1に記載の水中油型乳化組成物。
【請求項3】
前記(c)の油溶性皮膜剤がシリコーン系であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
【請求項4】
前記(d)のA領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤が、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル及び/又はt−ブチルメトキシベンゾイルメタンであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
【請求項5】
前記(e)のB領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤が、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸2−エチルヘキシル、ジメチコジエチルベンザルマロネート、2,4,6−トリアニリノ−p−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジンからなる群から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
【請求項6】
前記(f)の微粒子金属酸化物が、微粒子二酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
【請求項7】
水中油型乳化組成物であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の紫外線防御化粧料。

【公開番号】特開2013−112614(P2013−112614A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257092(P2011−257092)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000113470)ポーラ化成工業株式会社 (717)
【Fターム(参考)】