説明

水位制御方法、及び、水位制御システム

【課題】
連通管で結合して水位を同一にすることができない複数の水槽に対して、共通のポンプにより水を循環させること。
【解決手段】
ポンプ15は、複数の水槽100、101からの水を合流して吸い込み、吐出した水を分岐して複数の水槽内に供給する。水槽100、101からポンプ15への還流路14には各水槽毎に循環水量が設定された仕切弁20a、20bが設けられている。ポンプ15から水槽101への流路には、水槽101に対して設定されている循環水量よりも大きな流量で供給する「開状態」或いは、小さい流量で供給する「閉状態」のいずれかをとるように設定された制御弁23bが設けられ、水槽101の水位が予定された水位範囲内を下回るとき「開状態」に制御弁23bを設定し、上回るとき「閉状態」に制御弁23bを設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連通管で結合して水位を同一にすることができない複数からなる浴槽やプールなどの水槽群に対する水位制御方法及び水位制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
公衆浴場などにおいては、ポンプ、ろ過装置及び熱交換器などを備えた浴槽用の循環系統が形成されて、浴槽水の異物除去や加温を行う。浴槽水に高低差や水位の相違があり連通管で結合できない場合は、循環系統は、浴槽毎に形成されている。
【0003】
例えば特許文献1には、2つの浴槽が連通管で連通され、それぞれの水位が連通管の通水作用により同一に保持される技術が開示されている。また、特許文献2の図8においては、連通管により連通されていない2つの水槽のそれぞれに水槽内の水位を検出する水位センサを設けて開閉弁する制御し水位に保持する技術が開示されている。しかし、この技術は各水槽において送水ポンプを配置するものであり、ポンプ個数が水槽の数に応じて増えてシステムが大掛かりとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4215427号公報
【特許文献2】特開2009−230747号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、一定程度以上の高低差がある複数の水槽や、水位差の設けられた水槽等のように水槽相互に連通管が設けられない事情がある複数の水槽であっても、ポンプを共通とする循環系統により、水位を夫々の水槽の指定範囲内に維持させることを可能とした水位制御方法、及び、水位システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の水位制御方法は、ポンプから吐出した水を分岐して複数の水槽内に供給し、各水槽からの水を合流して前記ポンプに還流させる水位制御方法であって、前記水槽から前記ポンプへ還流される水の循環水量を各水槽に対して夫々設定し、ある一つの水槽に対して設定されている循環水量よりも大きな流量で分岐する第一の状態と、前記循環水量より小さい流量で分配する第二の状態とをとるように、当該水槽へ分岐した流路への水の流量を設定し、前記ある一つの水槽の水位が予定された水位範囲内を下回るとき、当該分岐した経路の流量を前記第一の状態とし、上回るとき前記第二状態とすることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の水位制御システムは、複数の水槽からの水を合流して吸い込み、吐出した水を分岐して複数の水槽内に供給するポンプと、各水槽に対して設けられ、当該水槽から前記ポンプへ吸い込まれる水の循環水量を各水槽に対して夫々設定する仕切弁と、ある一つの水槽に対して設けられ、当該水槽へ分岐される水の流量を、当該水槽に対して設定されている循環水量よりも大きな流量で供給する第一状態と、前記循環水量より小さい流量で供給する第二状態とをとるように設定された制御弁と、前記ある一つの水槽の水位が予定された水位範囲内を下回るとき前記第一状態に前記制御弁を設定し、上回るとき前記第二状態に前記制御弁を設定する制御部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の水槽において、共通する循環系統により、各水槽内の水位を同時に任意な一定範囲内に維持させることが可能とし、設備コストを低減させることができ、また設備の設置面積を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】水位制御システムを、浴場に実施した場合の概要図である。
【図2】水位センサの説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本実施例の水位制御システム102を説明する。この実施例は水位制御システムを、異なる高さに配置された2つの浴槽を備えた浴場に適用したものである。
【0011】
図1において、100は第一浴槽(水槽)であり、101は第一浴槽100に比べて容量の小さな第二浴槽(水槽)である。第一浴槽100は底面部1aと周面部1bを備え、周面部1bの上部に循環水還流口2aが、そして下部に水吸引口2bが形成されている。そして第二浴槽101は底面部3aと周面部3bを備え、周面部3bの上部に循環水還流口4aが、そして下部に水吸引口4bが形成されている。
【0012】
また、第一水位センサ5aは第一浴槽100内の水位を検出し、第二水位センサ5bは第二浴槽101内の水位を検出する。第一水供給路6aは第一浴槽100内に外部水源からの水を供給し、第二水供給路6bは第二浴槽101内に水源からの水を供給する。
【0013】
以下、水位制御システム102の各部について詳述する。
第一水位センサ5a及び第二水位センサ5bのそれぞれは、図2に示すように、本体部8とこれから下方へ延出された5本(内1本アース)の検出部9a、9b、9c、9d、9eを備え、異なる4つの高さa1、a2、a3、a4のそれぞれに水位が合致したときに出力信号を発生する。a0は第一浴槽100又は第二浴槽101の周面部1bの上端面(かまち)に合致される。本例では、高さa0から高さa1までの距離は例えば、第一浴槽100又は第二浴槽101において水位が高さa1に合致した状態の下で計画人数が入浴したときに水が溢れない程度である。また高さa1から高さa2までの距離、高さa2から高さa3までの距離、及び高さa3から高さa4までの距離はそれぞれ10mmである。
【0014】
図1に戻り、第一水供給路6aは図示しない外部水源に接続された管路10とこれの出口近傍に設けられた補給水弁11とを備えている。第一浴槽100内の水位が下降して高さa4の高さに到達したときに水位センサ5aがこれを検出して制御部102aに伝達し、制御部102aから信号により補給水弁11を開弁する。また第一浴槽100内の水位が上昇して高さa2の高さに到達したときに水位センサ5aがこれを検出して制御部102aに伝達し、制御部102aからの信号により補給水弁11を閉弁する。
【0015】
また、第二水供給路6bは図示しない外部水源に接続された管路12とこれの出口近傍に設けられた補給水弁13とを備えている。第二浴槽101内の水位が下降して高さa4に到達したときに水位センサ5bがこれを検出して制御部102aに伝達し、制御部102aからの信号により補給水弁13は開弁する。また第二浴槽101内の水位が上昇して高さa2に到達したときに水位センサ5bがこれを検出して制御部102aに伝達し、制御部102aからの信号により補給水弁13を閉弁する。
【0016】
還流路14は第一浴槽100に専用される第1の還流路14aと、第二浴槽101に専用される第2の還流路14bと、第一浴槽100及び第二浴槽101に共通して使用される共通還流路14cからなっている。還流路14aは第一浴槽100の吸引開口2bから共通還流路14cの合流点b1までを連通させるもので、流路途中に吸引開口2b側から第一の緊急遮断弁17a、第一の還流路用流量計18a、逆止弁19a及び第一の還流路用仕切弁20aをこの順に設けられている。還流路14bは第二浴槽101の吸引開口4bから共通還流路14cの合流点b1までを連通させるもので、流路途中に吸引開口4b側から第二の緊急遮断弁17b、第二の還流路用流量計18b、及び第二の還流路用仕切弁20bをこの順に設けられている。共通還流路14cは、合流点b1からポンプ15の入口までを連通させている。ポンプ15は渦巻きポンプ又はタービンポンプなどで形成されており、第一浴槽100、第二浴槽101から水を合流して一括して吸い込み、吐き出して分岐点b2において分配する。
【0017】
吐出路16は、第一浴槽100及び第二浴槽101に共通して使用される共通吐出路16aと、共通吐出路16aから分岐し第一浴槽100に専用される第一の吐出路16bと、第二浴槽101に専用される第二の吐出路16cの各流路からなっている。共通吐出路16aはポンプ15の出口から分岐点b2までを連通させるもので、流路途中にろ過手段c1及び加熱手段c2が設けられている。ろ過手段c1は循環される水に含まれる懸濁物質などを濾し取るものであり、加熱手段c2は循環される水を温度上昇させる。
【0018】
吐出路16bは分岐点b2から第一浴槽100の還流口2aまでを連通させるもので、流路途中に分岐点b2側から第一吐出路用流量計21a、第一吐出路用仕切弁22a、及び、第一流量制御弁23aをこの順に設けられている。吐出路16cは分岐点b2から第二浴槽101の還流口4aまでを連通させるもので、流路途中に分岐点b2側から第二吐出路用流量計21b、逆止弁19b、第二吐出路用仕切弁22b、第二流量制御弁23b及び第三緊急遮断弁17cをこの順に設けられている。
【0019】
第一流量制御弁23aは「開状態」での開弁割合を調整するための調整部材d1と、閉状態での開弁割合を調整するための調整部材d2とを具備している。第一浴槽100の水位が高さa3に到達したことを第一水位センサ5aが検出すると制御部102aは、第一流量制御弁23aを「開状態」にする。第一浴槽100の水位が高さa1に到達したことを第一水位センサ5aが検出すると、制御部102aは第一流量制御弁23aを「閉状態」にする。
【0020】
尚、以降の説明において、「開状態」「閉状態」という語が出てくるが、これらの鍵括弧付の語は、或る決められた開度よりも大きめ、或いは少なめの開度であることを示しており、全開或いは全閉を意味するものではない。請求項において、第一状態、第二状態と称すものに対応する。
【0021】
第二流量制御弁23bは「開状態」での開弁割合を調整するための調整部材d3と、閉状態での開弁割合を調整するための調整部材d4とを具備している。第二浴槽101の水位が高さa3に到達したことを第二水位センサ5bが検出すると制御部102aは第二流量制御弁23bを「開状態」にする。第二浴槽101の水位が高さa1に到達したことを第二水位センサ5bが検出すると制御部102aは、第二流量制御弁23bを「閉状態」にする。
【0022】
停電や装置停止中、またポンプ15の故障等を制御部102aが検出すると、第一緊急遮断弁17a、第二緊急遮断弁17b及び第三緊急遮断弁17cを遮断する。
【0023】
次に水位制御システム102の使用例について説明する。
まず、各浴槽100、101とポンプ15の間で循環させるべき基準の毎分循環水量は、水の循環によりろ過手段c1や過熱手段c2の作用が有効に得られる大きさに設定する。このさい、その大きさは各浴槽100、101の容量の大小に比例するものする。具体的には、基準の毎分循環水量は、第一浴槽100については例えば200L/minとし、そして第二浴槽101については例えば100L/minとする。
【0024】
いま、各浴槽100,101に対して初期状態において、補給弁11、13から水が給水され、高さa2に至り、補給弁11、13が閉塞したとする。この状態で、作業者は各部を次のように操作する。
【0025】
まず、ポンプ15を始動させ、第二還流路用流量計18bの指示値が100L/minになるように第二還流路用仕切弁20bの開度を調整し、また第一還流路用流量計18aの指示値が200L/minとなるように第一還流路用仕切弁20aの開度を調整する。
【0026】
次に、第二吐出路用仕切弁22b及び第一吐出路用仕切弁22aの開度は100%に保持したままとしておき、第二流量制御弁23bに対する「閉状態」の設定を行う。具体的には、第二吐出路用流量計21bの指示値が95L/minになるように第二流量制御弁23bの開弁割合を調整部材d4の操作により調整する。95L/minは、第二還流路用仕切弁20bに設定した流量よりも小さな値として設定する値である。続いて、第一流量制御弁23aに対する「開状態」の設定を行う。具体的には、第一吐出路用流量計21aの指示値が205L/minとなるように第一流量制御弁23aの開弁割合を調整部材d1の操作により調整する。205L/minは、第一還流路用仕切弁20aに設定した流量よりも大きな値として設定する値である。
【0027】
次に、第二流量制御弁23bに対する「開状態」の設定を行う。具体的には、第二吐出路用流量計21bの指示値が105L/minになるように第二流量制御弁23bの開弁割合を調整部材d3の操作により調整する。105L/minは、第二還流路用仕切弁20bに設定した流量よりも大きな値として設定する値である。この時、第一流量制御弁23aに対しては、「開状態」のまま開度の変更は不要である。
【0028】
このような調整を行った後の、動作について説明する。
以上の設定の結果、第二流量制御弁23bについては「開状態」で105L/min、「閉状態」で95L/minの設定がなされた。
【0029】
いま、第二水位センサ5bが第二浴槽101の水位が漸次に増大して該第二浴槽101の高さa1に到達したことを検出すると、制御部102aにより第二流量制御弁23bは「閉状態」に移行する。そのため、吐出路16cから95L/minの流量で水を還流されるようになる。第二浴槽101は内方の水を100L/minの流量で第二還流路14bを通じて吸引され流出されているため、第二浴槽101内の水量は毎分5Lずつ減少していき、第二浴槽101内の水位は時間の経過と伴に漸次に下降していく。
【0030】
一方、第一浴槽100は、200L/minの流量で還流路14aを通じて吸引され流出され、吐出路16bから205L/minの流量で水を還流されるようになる。この結果、第一浴槽100内の水量は毎分5Lずつ増大していき、第一浴槽100内の水位は時間の経過と伴に漸次に上昇していく。
【0031】
このような状態が継続することにより、第二水位センサ5bが第二浴槽101内の水位が浴槽101の高さa3まで低下したことを検出すると、制御部102aにより第二流量制御弁23bは「開状態」に移行する。このため、吐出路16cから105L/minの流量で水を還流されるようになる。第二浴槽101は内方の水を100L/minの流量で還流路14bを通じて吸引され流出されているので、第二浴槽101内の水量は毎分5Lずつ増大していき、第二浴槽101の水位は時間の経過と伴に漸次に上昇していく。
【0032】
一方、第一浴槽100は、200L/minの流量で還流路14aを通じて吸引され流出され、吐出路16bから195L/minの流量で水を還流されるようになる。この結果、第一浴槽100内の水量は毎分5Lずつ減少していき、第一浴槽100内の水位は時間の経過と伴に漸次に下降していく。
【0033】
ここで、第一浴槽100において、第一流量制御弁23aについては「開状態」のまま開度が変更されていないにも拘わらず、吐出路16bから還流される流量が195L/minから205L/minに変化したり、或いは、205L/minから195L/minするのは次のとおりである。
【0034】
即ち、第二流量制御弁23bが「開状態」と「閉状態」の何れであっても、第一浴槽100から200L/minの流量で水を吸引し、第二浴槽101から100L/minの流量で水を吸引しているため、これらを合わせた300L/minの流量で水は循環している。そして、この状態の下で、第二浴槽101に還流される水の流量が95L/minや105L/minに変更されるから、第一浴槽100に還流される水の流量は必然的に、300L/minの流量からこれらの流量95L/min又は105L/minを差し引いた大きさとなるのである。
【0035】
こうして第二浴槽101の水位が再び高さa1に到達したときは上記した作動が再び同様に繰り返される。したがって、第二浴槽101の水位は高さa1から高さa3までの水位範囲内に保持される。また、第一浴槽100は、容量が大きいため第二浴槽101の水位変動よりも少ない範囲で水位変動がなされる。
【0036】
このように水位が保持されている第一浴槽100又は第二浴槽101おいて、入浴者による湯の大量なくみ出しにより、その第一浴槽100又は第二浴槽101の水位が高さa4まで急激に降下したときは、第一センサ5a又は第二水位センサ5bの信号に基づき、制御部102aにより補給水弁11又は13が開放され、第一浴槽100又は第二浴槽101内に補給される。そして、第一浴槽100又は第二浴槽101の水位がそれぞれの浴槽100、101の高さa2まで回復したことを第一センサ5a又は第二水位センサ5bが検出すると、制御部102aにより補給水弁11及び又は13が閉鎖される。したがって、第一浴槽100又は第二浴槽101は入浴者の動向に拘わらず、水位を一定水位範囲内に保持される。
【0037】
本実施例によれば、第二浴槽101の水位がa3とa1の間で常に上下している状態となっている。このようにしているのは、例えば第二吐出路用流量計21bの指示値を100L/minになるように第二吐出路用仕切弁22bの開度を固定しても、各流量計の測定誤差により一方の浴槽は溢水し、他方の浴槽は減少する。また吐出路16、還流路14或いはポンプ15の経年変化が起きた場合には、その現象はさらに顕著なものとなる。これをその都度調整するには多大な労力を要する。例えば、第二還流路用仕切弁20bを通過する水が100L/minを上回る状態になると浴槽101内の水は低水位状態となって入浴に適さなくなる。
【0038】
本実施例では、流量制御弁23bが「開状態」、「閉状態」の間で浴槽101の水位を上下し続けるので、「開状態」、「閉状態」において設定した水量の範囲を超えるような経年変化による変動が起こらない限りにおいては、浴槽101の水位は正常な範囲に制御される。したがって、人為的な都度調整が不要となる。また、使用するポンプ15は、複数の浴槽に対して共通しているので、設置コストが低減される。「開状態」、「閉状態」の流量の範囲を拡大すればするほど、経年変化の影響は受けにくくなるが、浴槽の水位の変動が大きくなってしまう。
【0039】
なお、上記例においては、容量の小さな第二浴槽101の水位を元にシステム全体の制御を行った。この理由は、第一浴槽100の方が容量が大きいため、第二浴槽101の水位減少量を第一浴槽100が許容できるからである。大きな容量の第一浴槽100の水位を元にシステム全体を制御することも可能であり、どちらの浴槽の水位を基準とするかは任意に選択できる。但し、大きな第一浴槽100の水位を元にする場合、小さい第二浴槽101の水位高さa0からa1までの距離を長くしなければならない。同じ容量の浴槽の場合は、何れか一方側の浴槽の水位を基準とする。
【0040】
上記実施例では2つの浴槽について説明したが、3つ以上の浴槽について本発明を実施しても良い。この場合は各浴槽についての基準の毎分循環水量(毎分吸引流量)に対する流量制御弁の調整後の実際の毎分循環水量の差の合計値がほぼゼロになるように還流路用仕切弁や流量制御弁を調整し、かつ最も容量の大きい浴槽以外に対して、第二流量制御弁23bに対して行った制御を行う。
上記では浴場に適用した場合について説明したが、浴槽の他にプールや水族館等の水槽についても同様に適用できる。
【符号の説明】
【0041】
100 第一浴槽(水槽)
101 第二浴槽(水槽)
5a 第一水位センサ
5b 第二水位センサ
7 液循環系統
14 還流路
15 送液手段(遠心ポンプ)
16 吐出路
16b 吐出路
16c 吐出路
18a 第一還流路用流量計
18b 第二還流路用流量計
20a 第一還流路用仕切弁
20b 第二還流路用仕切弁
21a 第一吐出路用流量計
21b 第二吐出路用流量計
22a 第一吐出路用仕切弁
22b 第二吐出路用仕切弁
23a 第一流量制御弁
23b 第二流量制御弁
d1 調整部材
d2 調整部材
d3 調整部材
d4 調整部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプから吐出した水を分岐して複数の水槽内に供給し、各水槽からの水を合流して前記ポンプに還流させる水位制御方法であって、
前記水槽から前記ポンプへ還流される水の循環水量を各水槽に対して夫々設定し、
ある一つの水槽に対して設定されている循環水量よりも大きな流量で分岐する第一の状態と、前記循環水量より小さい流量で分配する第二の状態とをとるように、当該水槽へ分岐した流路への水の流量を設定し、
前記ある一つの水槽の水位が予定された水位範囲内を下回るとき、当該分岐した経路の流量を前記第一の状態とし、上回るとき前記第二状態とすることを特徴とする水位制御方法。

【請求項2】
複数の水槽からの水を合流して吸い込み、吐出した水を分岐して複数の水槽内に供給するポンプと、
各水槽に対して設けられ、当該水槽から前記ポンプへ吸い込まれる水の循環水量を各水槽に対して夫々設定する仕切弁と、
ある一つの水槽に対して設けられ、当該水槽へ分岐される水の流量を、当該水槽に対して設定されている循環水量よりも大きな流量で供給する第一状態と、前記循環水量より小さい流量で供給する第二状態とをとるように設定された制御弁と、
前記ある一つの水槽の水位が予定された水位範囲内を下回るとき前記第一状態に前記制御弁を設定し、上回るとき前記第二状態に前記制御弁を設定する制御部を有することを特徴とする水位制御システム。

【請求項3】
請求項2の水位制御システムにおいて、
前記予定された水位範囲をさらに下回るときに、外部から水を供給する補給弁を有することを特徴とする水位制御システム。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−8922(P2012−8922A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−146168(P2010−146168)
【出願日】平成22年6月28日(2010.6.28)
【出願人】(000133939)テラル株式会社 (48)
【Fターム(参考)】