説明

水性毛髪洗浄剤

【課題】化学処理により損傷した毛髪においても、洗髪時にはすばやい泡立ちと滑りの良い泡質を有し、すすぎ時には滑らかな感触を有し、かつ、仕上がりの髪にツヤとまとまりを与え、保存安定性に優れた水性毛髪洗浄剤の提供。
【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C)を含有する水性毛髪洗浄剤。
(A)アニオン界面活性剤
(B)カチオン化タラガム
(C)平均粒径が2〜100μmの分散粒子として存在するジメチルポリシロキサン

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水性毛髪洗浄剤に関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪洗浄剤には、毛髪にコンディショニング効果を与えることを目的として、ジメチルポリシロキサンが広く用いられている。ジメチルポリシロキサンは、洗浄剤の泡立て時の滑らかさを向上するのに有効であるが、すすぎ時は毛髪への残留性が低く、それだけで滑らかさを付与することが困難であった。ジメチルポリシロキサンを毛髪に効率的に残留させる方法としては、特許文献1のようにカチオン化グアーガムと平均粒径が2μm未満のジメチルポリシロキサンを併用した方法が提案されている。しかしながら、ジメチルポリシロキサンの平均粒径が2μmと小さく、水中で比較的安定に分散しているため、毛髪への残留性は十分ではなく、また、カチオン化グアーガムはすすぎ時の滑らかさに乏しいため、すすぎ時に毛髪が絡むといった課題が残っていた。そこで、コンディショニング効果を高めるための手段として、マメ科植物のタラ(学名Caesal pinia Spinosa)の種子の胚乳から得られる多糖をカチオン化した、カチオン化タラガムを毛髪洗浄剤に応用すること(特許文献2)、更には毛髪洗浄剤においてカチオン化タラガムとカチオン化グアーガムを併用することが提案されている(特許文献3)。これらにおいて、ジメチルポリシロキサンの水性エマルションが用いられている例があるが、いずれのジメチルポリシロキサンも平均粒径が1μm未満であり、毛髪への残留性に乏しく、すすぎ時に髪が絡むといった問題を依然抱えていた。
【0003】
【特許文献1】特開平4-234309号公報
【特許文献2】特開2004-203801号公報
【特許文献3】特開2005-272658号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、化学処理により損傷を受けた毛髪に対して使用した場合でも、洗髪時にはすばやい泡立ちと滑りの良い泡質を有し、すすぎ時には滑らかな感触を有し、仕上がりの髪にツヤとまとまりを与え、保存安定性に優れた水性毛髪洗浄剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、アニオン界面活性剤、カチオン化タラガム、及び一定以上の粒径を有するジメチルポリシロキサンを併用することにより、損傷を受けた毛髪に対しても泡性能や感触、仕上がりに優れ、また保存安定性に優れた水性毛髪洗浄剤が得られることを見出した。
【0006】
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C)を含有する水性毛髪洗浄剤を提供するものである。
(A)アニオン界面活性剤
(B)カチオン化タラガム
(C)平均粒径が2〜100μmの分散粒子として存在するジメチルポリシロキサン
【発明の効果】
【0007】
本発明の水性毛髪洗浄剤は、化学処理により損傷を受けた毛髪に使用した場合でも、洗髪時にはすばやい泡立ちと滑りの良い泡質を有し、すすぎ時には滑らかな感触を有し、仕上がりの髪にツヤとまとまりを与える。また、本発明の水性毛髪洗浄剤は、保存安定性に優れたものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
成分(A)アニオン界面活性剤としては、硫酸系、スルホン酸系、カルボン酸系のものが使用できる。例えばアルキル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、アルカンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩等が挙げられ、なかでもポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニル硫酸塩が好ましく、更には次の一般式(1)又は(2)で表されるものが好ましい。
【0009】
1O(CH2CH2O)mSO3M (1)
1OSO3M (2)
【0010】
〔式中、R1は炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基を示し、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアミン又は塩基性アミノ酸由来のカチオンを示し、mは質量平均で1〜5の数を示す。〕
【0011】
この中でも、すばやい泡立ちと良好な泡の感触を両立する観点から、一般式(1)中のR1が炭素数12〜14のアルキル基であり、mが質量平均で1の数であり、Mがアンモニウム又はナトリウムであるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が好ましい。
【0012】
成分(A)は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができ、またその含有量は、泡立ち、使用時の液性、洗浄性の点から、本発明の水性毛髪洗浄剤中の1〜30質量%が好ましく、更には5〜25質量%、更には8〜20質量%が好ましい。
【0013】
本発明の成分(B)は、カチオン化タラガムである。カチオン化タラガムの由来であるタラガムとは、豆科植物であるタラ(学名 Caesal pinia Spinosa)の種子の胚乳から得られる、マンノースを構成単位とする主鎖に、ガラクトースが側鎖として結合した、マンノースとガラクトースの組成比が3対1であるガラクトマンナン多糖である。
【0014】
本発明で用いるカチオン化タラガムは、タラガム中のガラクトマンナンに含まれる水酸基の一部が第4級窒素含有基で置換された構造を有する。具体的には、タラガムにグリシジルトリアルキルアンモニウム塩、3-ハロゲノ-2-ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩等の第4級窒素含有基を有する化合物を反応させることにより製造することができる。この場合、反応は適当な溶媒、好適には含水アルコール中において、アルカリ存在下で実施される。このような第4級窒素含有基の導入は、従来公知の方法に従って行うことができる。
【0015】
カチオン化タラガムのカチオン化度、すなわち1単糖あたりに付加する第4級窒素含有基の平均モル数は、特に限定されないが、0.1〜0.5が好ましい。0.1未満では毛髪に対する吸着量が不十分となり、十分なコンディショニング効果は認められない。また、0.5を超えると、使用時にベトツキ感が生じ、かつ起泡性を悪化させる。市販品としては、「カチナールCTR-100」、「カチナールCTR-200」(以上、東邦化学工業社)が挙げられる。
【0016】
これらの成分(B)は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明の水性毛髪洗浄剤中の成分(B)の含有量は、すすぎ時の毛髪のきしみ感を低減する観点から0.01〜10質量%が好ましく、更には0.02〜5質量%、更には0.03〜2質量%であるのが好ましい。
【0017】
成分(C)は、平均粒径が2〜100μmの分散粒子として存在するジメチルポリシロキサンである。ジメチルポリシロキサンとしては、以下の一般式(3)で表されるものが挙げられる。
2(CH3)2SiO−[(CH3)2SiO]n−Si(CH3)22 (3)
〔式中、R2はそれぞれ独立してメチル基又はヒドロキシ基を示し、nは1〜20,000の数を示す。〕
【0018】
成分(C)のジメチルポリシロキサンは、泡立て時及びすすぎ時のなめらかさ、乾燥後のベタつきのなさの点から、25℃での動粘度が、10〜30,000,000mm2/sであることが好ましく、更には1,000〜20,000,000mm2/s、更には10,000〜10,000,000mm2/sであることが好ましい。市販品としては、KF-96A-5cs、KF-96A-10cs、KF-96A-100cs、KF-96A-1000cs、KF-96A-5000cs、KF-96H-1万cs、KF-96H-5万cs、KF-96H-10万cs、KF-96H-100万cs(以上、信越シリコーン社)が挙げられる。これらのジメチルポリシロキサンは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の液状の環状シリコーンとの混合物として市販されているものを用いてもよい。
【0019】
成分(C)のジメチルポリシロキサンは、あらかじめ機械的に形成された水性エマルションの形態で用いることが好ましい。該水性エマルションを調製する際には、エマルションを安定化する点から少なくとも1種の乳化剤を含むことが好ましい。
【0020】
ここで用いられる乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエーテル変性シリコーン等の非イオン界面活性剤;塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルアミン塩、アルコキシジメチルアミン塩、アルキルアミドジメチルアミン塩等のカチオン界面活性剤;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム、ヤシ油脂肪酸カリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム等のアニオン界面活性剤が挙げられる。
【0021】
上記の水性エマルションを調製する方法としては、ジメチルポリシロキサン及び乳化剤を混合した後、攪拌しながら水をゆっくり添加し、W/OエマルションからO/Wエマルションに転相する際に高剪断ミキサーを用いて高速で混合し、その後に残りの水を添加し、再び高剪断ミキサーにより速い速度で混合するといった方法が挙げられる。
【0022】
水性エマルションの平均粒径は、使用する乳化剤の種類と量、及び高剪断ミキサーの攪拌回転数を変化させることにより任意に変化させることができる。
【0023】
本発明において、エマルションの平均粒径は、2〜100μmであるが、毛髪への残留性の観点から、3〜50μm、更には4〜30μmが好ましい。なお、該水性エマルションの平均粒径は、水性毛髪洗浄剤における成分(C)としてのジメチルポリシロキサンの平均粒径と同義である。
【0024】
ジメチルポリシロキサンエマルションの平均粒径は、レーザー光散乱を用いた粒径測定装置によって、例えばコールター社LS-130を用いて測定することができる。
【0025】
このようなジメチルポリシロキサンエマルションとしては、例えば、25℃での動粘度が8,000,000mm2/sと5,000mm2/sであるジメチルポリシロキサンを1対1の比で混合した後、塩化セチルトリメチルアンモニウムで乳化した、平均粒径20μmである東レ・ダウコーニング社の「シリコーンCF2460」として市販されているものを使用することができる。
【0026】
成分(C)であるジメチルポリシロキサンの含有量は、本発明の水性毛髪洗浄剤中の0.01〜10質量%が好ましく、洗髪時からすすぎ時までの滑らかさ、及び乾燥後のベタつきのなさの点から、0.1〜5質量%がさらに好ましく、0.5〜2質量%がさらに好ましい。
【0027】
本発明の水性毛髪洗浄剤には、更に洗浄性能を向上させるため、非イオン界面活性剤又は両性界面活性剤を含有させてもよい。
【0028】
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油類、ショ糖脂肪酸エステル類、ポリグリセリンアルキルエーテル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグリコシド類、モノアルキルグリセリルエーテル類、モノアルケニルグリセリルエーテル類等が挙げられる。
【0029】
これらのうち、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどのポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレン(C8〜C20)脂肪酸エステルなどのポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などのポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油類、アルキルグリコシド類が好ましい。
【0030】
また、脂肪酸アルカノールアミドも好適であって、モノアルカノールアミド、ジアルカノールアミドのいずれでもよく、炭素数8〜18、更には炭素数10〜16のアシル基を有するものが好ましい。また、炭素数2〜3のヒドロキシアルキル基を有するものが好ましく、例えばオレイン酸ジエタノールアミド、パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド等が挙げられる。
【0031】
さらに、成分(D)モノアルキルグリセリルエーテル及びモノアルケニルグリセリルエーテルも好適であり、そのアルキル基又はアルケニル基としては、炭素数4〜10、更には炭素数8〜10の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましい。具体的には、n-ブチル基、イソブチル基、n-ペンチル基、2-メチルブチル基、イソペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基、n-デシル基、イソデシル基等が挙げられ、更には2-エチルヘキシル基、イソデシル基が好ましい。
【0032】
両性界面活性剤としては、ベタイン系界面活性剤等が挙げられる。このうち、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン等がより好ましく、脂肪酸アミドプロピルベタインがより好ましい。脂肪酸アミドプロピルベタインは、炭素数8〜18、更には炭素数10〜16のアシル基を有するものが好ましく、更にはラウリン酸アミドプロピルベタイン、パーム核油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等が好ましい。
【0033】
これら非イオン界面活性剤又は両性界面活性剤は、水性毛髪洗浄剤中に単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができるが、本発明の水性毛髪洗浄剤を水性液状洗浄剤の形態とする場合には、成分(A)とともに、脂肪酸アミドプロピルベタイン、脂肪酸アルカノールアミド又はモノアルキルグリセリルエーテルを用いるのが、起泡力がより良好となるだけでなく、適度な液性が得られるので好ましい。
【0034】
非イオン界面活性剤又は両性界面活性剤の含有量は、本発明の水性毛髪洗浄剤中の0.1〜15質量%が、良好な増泡効果が得られ好ましい。以上の点から、更には0.5〜8質量%、更には1〜6質量%の範囲が好ましい。
【0035】
本発明の水性毛髪洗浄剤には、乾燥後の仕上がり向上のため、更に、カチオン界面活性剤、成分(B)以外のカチオン化ポリマー、及び成分(C)以外のシリコーン類を更に配合することができる。
【0036】
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルコキシトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルアミン及びその塩、アルコキシジメチルアミン及びその塩、アルキルアミドジメチルアミン及びその塩等が挙げられる。
【0037】
(i) アルキルトリメチルアンモニウム塩としては、例えば下記一般式で表されるものが挙げられる。
3−N+(CH3)3-
〔式中、R3は炭素数12〜22のアルキル基を示し、X-は塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオンを示す。〕
具体的には、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。
【0038】
(ii) アルコキシトリメチルアンモニウム塩としては、例えば下記一般式で表されるものが挙げられる。
4−O−R5−N+(CH3)3-
〔式中、R4は炭素数12〜22のアルキル基を示し、R5はヒドロキシ基が置換していてもよいエチレン基又はプロピレン基を示し、X-は上記と同じである。〕
具体的には、ステアロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアロキシヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。
【0039】
(iii) ジアルキルジメチルアンモニウム塩としては、例えば下記一般式で表されるものが挙げられる。
(R6)2+(CH3)2-
〔式中、R6はそれぞれ独立して炭素数12〜22のアルキル基又はベンジル基を示し、X-は上記と同じである。〕
具体的には、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。
【0040】
(iv) アルキルジメチルアミン及びその塩としては、例えば下記一般式で表されるもの及びその塩が挙げられる。
7−N(CH3)2
〔式中、R7は炭素数12〜22のアルキル基を示す。〕
具体的には、ベヘニルジメチルアミンやステアリルジメチルアミン及びそれらの有機酸塩が挙げられる。
【0041】
(v) アルコキシジメチルアミン及びその塩としては、例えば下記一般式で表されるもの及びその塩が挙げられる。
8−O−R9−N(CH3)2
〔式中、R8は炭素素数12〜22のアルキル基を示し、R9はエチレン基又はプロピレン基を示す。〕
【0042】
(vi) アルキルアミドジメチルアミン及びその塩としては、例えば下記一般式で表されるもの及びその塩が挙げられる。
10−C(=O)NH−R11−N(CH3)2
〔式中、R10は炭素数11〜21のアルキル基を示し、R11はエチレン基又はプロピレン基を示す。〕
【0043】
上記(i)〜(vi)以外のカチオン界面活性剤としては、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノエチルトリエチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルトリエチルアンモニウム、メチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノエチルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸イソアルカン酸(C14〜C20)アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸イソアルカン酸(C18〜C22)アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸イソステアリン酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸イソノナン酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム及びアルキルトリメチルアンモニウムサッカリンなどが挙げられる。
【0044】
カチオン界面活性剤は、2種以上を併用してもよく、洗髪時からすすぎ時までの滑らかさの点から、その含有量は、本発明の水性毛髪洗浄剤中の0.01〜10質量%が好ましく、更には0.05〜6質量%、更には0.3〜3質量%、更には0.5〜2質量%が好ましい。
【0045】
次に、成分(B)以外のカチオン化ポリマーとしては、カチオン化セルロース、カチオン化澱粉、カチオン化グアーガム、カチオン化ローカストビーンガム、ジアリルジアルキルアンモニウム塩/アクリルアミド共重合体、ビニルイミダゾリウムクロライド/ビニルピロリドン共重合体、ヒドロキシエチルセルロース/ジメチルジアリルアンモニウムクロライド共重合体、ビニルピロリドン/四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート共重合体、ビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、アルキルアクリルアミド/アルキルアクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピルエチレントリアミン共重合体(米国サンドス社、カルタレチン)、特開昭53-139734号公報、特開昭60-36407号公報に記載されているカチオン性ポリマー等が挙げられ、更にはカチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、ジアリルジアルキルアンモニウム塩/アクリルアミド共重合物が好ましい。
【0046】
また、例えば、マーコート550(NALCO社、アクリルアミドとジアリルジメチルアンモニウム塩の共重合体;CTFA名ポリクォータニウム-7)、ルビクァットFC370(BASF社、1-ビニル-2-ピロリドンと1-ビニル-3-メチルイミダゾリウム塩の共重合体;CTFA名ポリクォータニウム-16)、ガフクァット755N(ISP社、1-ビニル-2-ピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合体;CTFA名ポリクォータニウム-11)、UcareポリマーJR及び同LRシリーズ(アマーコール社、トリメチルアンモニウム置換エポキシドとヒドロキシエチルセルロースとの反応物の塩;CTFA名ポリクォータニウム-10)、ポイズC-60H、ポイズC-80M、ポイズC-150L(以上、花王社、トリメチルアンモニウム置換エポキシドとヒドロキシエチルセルロースとの反応物の塩;CTFA名ポリクォータニウム-10)、ジャガーシリーズ(ローディア社、グアーヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド)、カチナールCLB-100(東邦化学工業社、ローカストビーンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド)等の市販品を用いることができる。
【0047】
これら成分(B)以外のカチオン化ポリマーは、2種以上を併用してもよく、洗髪時からすすぎ時までの滑らかさの点から、その含有量は、本発明の水性毛髪洗浄剤中の0.01〜3質量%が好ましく、更には0.05〜2質量%、更には0.1〜0.5質量%が好ましい。
【0048】
成分(C)以外のシリコーン類としては、例えば以下に示すものが挙げられる。
(1)アミノ変性シリコーン
各種のアミノ変性シリコーンが使用できるが、平均分子量が約3,000〜100,000の、アモジメチコーン(Amodimethicone)の名称でCTFA辞典(米国、Cosmetic Ingredient Dictionary)第3版中に記載されているものが好ましい。市販品としては、SM 8704C(東レ・ダウコーニング社)、DC 929(ダウ・コーニング社)、KT 1989(GE東芝シリコーン社)、8500 Conditioning Agent、DOW CORNING TORAY SS-3588、DOW CORNING TORAY SILSTYLE 104(東レ・ダウコーニング社)等が挙げられる。
【0049】
(2)その他のシリコーン類
上記以外に、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン等が挙げられる。
【0050】
これらシリコーン類は、2種以上を併用してもよく、洗髪時からすすぎ時までの滑らかさの点から、その含有量は、本発明の水性毛髪洗浄剤中の0.01〜10質量%が好ましく、更には0.05〜5質量%、更には0.1〜2質量%が好ましい。
【0051】
本発明の水性毛髪洗浄剤は、更にエチレングリコールモノ脂肪酸エステル、エチレングリコールジ脂肪酸エステル、エチレングリコールモノアルキルエーテル又はエチレングリコールジアルキルエーテル等のパール化剤を含有していてもよい。
【0052】
エチレングリコールモノ脂肪酸エステルとしては、エチレングリコールモノステアリン酸エステル、エチレングリコールモノベヘニン酸エステルなど、エチレングリコールジ脂肪酸エステルとしては、エチレングリコールジステアリン酸エステル、エチレングリコールジベヘニン酸エステルなどが挙げられる。エチレングリコールモノアルキルエーテルとしてはエチレングリコールモノステアリルエーテルなど、エチレングリコールジアルキルエーテルとしてはエチレングリコールジステアリルエーテルなどが挙げられる。
【0053】
これらは2種以上を併用してもよく、またその含有量は、水性毛髪洗浄剤の保存安定性の向上及び泡立て時、すすぎ時の滑らかさ向上の点から、本発明の水性毛髪洗浄剤中の0.1〜10質量%が好ましく、更には0.5〜5質量%、更には1〜4質量%が好ましい。
【0054】
また、本発明の水性毛髪洗浄剤には、他のコンディショニング剤として、油剤を含有することができる。油剤としては、スクワレン、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、シクロパラフィン等の炭化水素類;ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボガド油、オリーブ油、ヒマワリ油、椿油等の油脂類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ等のロウ類;セチルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、ベヘニルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール類;パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸トリデシル等のエステル類;カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、イソステアリン酸、イソパルミチン酸等の高級脂肪酸類;その他イソステアリルグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテルなどが挙げられる。これらのうち、高級アルコール類又は油脂類が好ましく、更にはミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ヒマワリ油、椿油が好ましい。これらの油剤は、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができ、その含有量は、本発明の水性毛髪洗浄剤中の0.1〜2質量%が好ましく、更には0.2〜1.5質量%、更には0.3〜1質量%が好ましい。
【0055】
本発明の水性毛髪洗浄剤には、粘度調整剤を含有させてもよく、粘度調整剤としては、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、エタノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、フェノキシエタノール、粘土鉱物、塩類(塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、クエン酸ナトリウム等)などが挙げられ、中でもベンジルアルコール、エタノール、ポリプロピレングリコール、塩化ナトリウム、及びクエン酸ナトリウムが好ましい。粘度調整剤は2種以上を併用してもよく、またその使用量は、泡量、泡質の点から、本発明の水性毛髪洗浄剤中の0.01〜5質量%が好ましく、更には0.05〜4質量%、更には0.1〜3質量%が好ましい。
【0056】
本発明の水性毛髪洗浄剤には、上記成分のほか、通常の水性毛髪洗浄剤に用いられる成分を目的に応じて適宜配合できる。このような成分としては、例えば抗フケ剤;ビタミン剤;殺菌剤;抗炎症剤;防腐剤;キレート剤;グリセリン、ソルビトール、パンテノール等の保湿剤;染料、顔料等の着色剤;ユーカリの極性溶媒抽出物、真珠層を有する貝殻又は真珠から得られる蛋白質又はその加水分解物、蜂蜜、ローヤルゼリー、シルクから得られる蛋白質又はその加水分解物、マメ科植物の種子から得られる蛋白含有抽出物、オタネニンジン抽出物、米胚芽抽出物、ヒバマタ抽出物、アロエ抽出物、月桃葉抽出物、クロレラ抽出物等のエキス類;酸化チタン等のパール化剤;香料;紫外線吸収剤;酸化防止剤;その他エンサイクロペディア・オブ・シャンプー・イングリーディエンツ〔ENCYCLOPEDIA OF SHAMPOO INGREDIENTS (MICELLE PRESS)〕に記載されている成分等が挙げられる。
【0057】
本発明の水性毛髪洗浄剤は、毛髪のツヤやまとまりを向上させる観点より、毛髪に適用する際のpH(水で20質量倍希釈、25℃)が2〜6であるのが好ましく、更には3〜5、更には3.5〜4.5であるのが好ましい。pH調整剤としては、有機酸、更にはα-ヒドロキシ酸を用いることが好ましく、具体的にはリンゴ酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸が好ましい。これら有機酸は2種以上を併用してもよく、またその使用量は、泡質、洗髪時の毛髪柔軟性の向上の点から、本発明の水性毛髪洗浄剤中の0.01〜5質量%が好ましく、更には0.1〜3質量%、更には0.3〜2質量%が好ましい。また、他のpH調整剤として、これら有機酸と合わせて、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化アンモニウム等の塩基を用いてもよい。
【0058】
本発明の水性毛髪洗浄剤の形態は、液状、ゲル状等適宜選択できるが、溶剤として水又は低級アルコール、特に水を用いた液状のものが好ましい。
【実施例】
【0059】
製造例1 ジメチルポリシロキサンエマルションの調製(本発明ジメチルポリシロキサンエマルション1、有効分60質量%、平均粒径2μm)
25℃における動粘度が6,000,000mm2/sのジメチルポリシロキサンを20質量部、500mm2/sのジメチルポリシロキサンを40質量部加え、HEIDON社のスリーワンモーターBL600を用い200rpmの回転速度にて均質になるまで混合した。次に、200rpmの回転速度にて攪拌しながら、ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテルを3.5質量部、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテルを1.5質量部加えて、10分間混合した。その後、200rpmの回転速度にて攪拌しながら25質量部の水を添加し、続いて特殊機化工業社のアジホモミキサー(f2/5モデル、No.023010)を用いて5,000rpmの回転速度で5分間攪拌した。次に10質量%の水を添加し、同じアジホモミキサーを用いて5000rpmの回転速度で5分間攪拌した。
シリコーンエマルションの乳化粒子の平均粒径は、コールター社LS-130を用いて適正濃度にてレーザー回折測定を行ったところ、2.0μmであった。
【0060】
製造例2 ジメチルポリシロキサンエマルションの調製(本発明ジメチルポリシロキサンエマルション2、有効分60質量%、平均粒径4μm)
動粘度が10,000mm2/sのジメチルポリシロキサンを55質量部、10mm2/sのジメチルポリシロキサンを5質量部とを混合し、アジホモミキサーの回転速度を3000rpmに変更した以外は、製造例1と同様にして、ジメチルポリシロキサンエマルションを調整した。
乳化粒子の平均粒径を製造例1と同様にして測定したところ、4.0μmであった。
【0061】
実施例1〜2及び比較例1〜4
製造例1及び2で得られたジメチルポリシロキサンエマルションを用いて、表1に示す毛髪洗浄剤を調製し、下記評価方法により評価した。その結果を表1にあわせて示す。なお、pHは水で20質量倍希釈したものの25℃での値である。
【0062】
評価方法
(1)泡立ちの速さ
図1に示す装置を用いて、泡立ちの速さを評価した。
図1の装置は、底面に排水口(図示せず)を有し、上面が開口している透明プラスチック製筒状容器10(直径160mm,高さ55mm)、透明プラスチック製蓋20、モーター30を内蔵したコントロールユニット40、計量器50、トルク検出器60を備えている。この容器10内には、図2に示す複数の植毛孔Pに毛髪1(90mm,計30g)を植毛した円板11(直径略160mm)が装着されている。容器10は、モーター30によって矢印xの方向に回転し、それにより容器10内の毛髪1も回転する。
【0063】
蓋20の裏面には、人の指に相当する第1の突起物21(直径15mm、高さ12mmの円柱状突起物×3個)と、ブラシに相当する第2の突起物22(縦10mm、横2mm、高さ12mmの突起物×9個)が、蓋20を矢印yのように容器10の上面に被せたとき毛髪1に接触するように設けられている。また、蓋20には、洗浄剤注入用のロート状注入孔25が設けられている。蓋20は、容器10に被せられたとき、容器10に固定されず、支柱41にトルク検出器60や計量器50を介して支持されている。従って、容器10に蓋20を被せ、容器10を回転させると、容器10内の毛髪1と突起物21、22とが摺動する。よって、注入孔25から毛髪1に洗浄剤をかけると、実際の毛髪の洗髪に近い状態で洗浄剤を起泡させることができる。
【0064】
まず、毛髪を水30gでぬらし、ラノリンからなるモデル皮脂0.3mLを加えた後、評価サンプル1.5mLをかけた。次に毎分70回転で容器10を回転させて毛髪1と突起物21、22とを摺動させ、生じた泡を計量器50に捕集し、泡量が25mLになるまでの時間により、下記基準に従って評価した。
◎:100秒未満
○:100秒以上200秒未満
△:200秒以上300秒未満
×:300秒以上
【0065】
(2)泡立て時の滑り感
長さ25cm、幅5.5cm、重さ10gの人毛束を40℃の温水で軽く濯いだ後、余分な水分を取り去り、0.5gの毛髪洗浄剤を用いて約30秒間十分に泡立てた。その際、滑り感を官能評価した。評価は5人で行い、その評価の合計値を示した。評価基準は以下の通りである。
4:よく滑る
3:やや滑る
2:あまり滑らない
1:滑らない
【0066】
(3)すすぎ時の滑り感
長さ25cm、幅5.5cm、重さ10gの人毛束を40℃の温水で軽く濯いだ後、余分な水分を取り去り、0.5gの毛髪洗浄剤を用いて約30秒間十分に泡立てた。その後、泡の付いた毛束を2L/minの流速の40℃のお湯で濯ぎながら、滑り感を官能評価した。評価は5人で行い、その評価の合計値を示した。評価基準は以下の通りである。
4:よく滑る
3:やや滑る
2:あまり滑らない
1:滑らない
【0067】
(4)乾燥後のツヤとまとまり
滑り評価と同様に処理した毛束を40℃の流水(2L/min)で濯いだ後、タオルで水気を十分に拭き取り自然乾燥した。乾燥後、目視によりツヤ、まとまりを評価した。評価は5人で行い、その評価の合計値を示した。評価基準は以下の通りである。
4:良い
3:やや良い
2:あまり良くない
1:良くない
【0068】
(5)安定性
毛髪洗浄剤を110mL規格瓶に100mL充填し、50℃にて1ヶ月保存した後評価した。評価基準は以下の通りである。
○:保存による変化が見られない
△:保存により僅かな変化が見られる(許容範囲内)
×:保存により明らかに変化が見られる(許容範囲外)
【0069】
【表1】

【0070】
*1:ポリオキシエチレン(1)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム;エチレンオキシド質量平均付加モル数1
*2:カチオン化タラガム;カチナール CTR-100(東邦化学工業社)
*3:カチオン化ヒドロキシエチルセルロース;ポイズ C-80M(花王社)
*4:カチオン化グアーガム;ジャガーC-13S(ローディア社)
*5:ジメチルポリシロキサンエマルション;動粘度6,000,000mm2/sと500mm2/sのジメチルポリシロキサンをそれぞれ25質量%、35質量%含み、平均粒径が0.7μmであり、東レ・ダウコーニング社よりシリコーンCF2450として市販されているもの。
【0071】
実施例3 コンディショニングシャンプー
(質量%)
ポリオキシエチレン(1)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム
(エチレンオキシド平均付加モル数1) 13.0
カチオン化タラガム(カチナール CTR-100、東邦化学工業社) 0.3
ジメチルポリシロキサンエマルション
(本発明品ジメチルポリシロキサンエマルション2、製造例2) 1.7
イソデシルグリセリルエーテル
(プロピレンの3量体をオキソ法により転換した
アルコール由来のもの、以下同じ) 0.5
アミノ変性シリコーン(8500 Conditioning Agent、東レ・ダウコーニング社) 0.3
カチオン化セルロース(ポイズ C-80M、花王社) 0.3
ジアリルジメチルアンモニウムクロリド/アクリルアミド共重合体
(マーコート550、オンデオ・ナルコ社、有効分8.5質量%) 1.7
エチレングリコールジステアリン酸エステル 2.0
ラウロイルアミドプロピルベタイン 1.0
ミリスチルアルコール 0.4
セチルアルコール 0.1
ココイルモノエタノールアミド 0.5
ポリオキシエチレン(16)ラウリルエーテル 0.7
ポリプロピレングリコール(質量平均分子量400) 0.5
ベンジルアルコール 0.3
エタノール 3.0
ツバキ油 0.01
パンテノール 0.05
ローヤルゼリー 0.01
精製蜂蜜 0.01
シルクエキス 0.05
塩化ナトリウム 0.2
香料 適量
リンゴ酸 0.5
pH調整剤(乳酸) pH3.9になる量
イオン交換水 バランス
【0072】
実施例4 コンディショニングシャンプー
(質量%)
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム
(エチレンオキシド平均付加モル数2) 13.0
カチオン化タラガム(カチナール CTR-200、東邦化学工業社) 0.4
ジメチルポリシロキサンエマルション
(シリコーンCF2460、東レ・ダウコーニング社、平均粒径20μm、
有効分75質量%) 3.0
イソデシルグリセリルエーテル 0.7
アミノ変性シリコーン(SS-3588、東レ・ダウコーニング社) 0.1
カチオン化グアーガム(ジャガー C-17、ローディア社) 0.1
ジアリルジメチルアンモニウムクロリドホモポリマー
(マーコート100、オンデオ・ナルコ社、有効分40質量%) 0.8
エチレングリコールジステアリン酸エステル 3.0
ラウロイルアミドプロピルベタイン 2.0
ココイルモノエタノールアミド 0.5
ミリスチルアルコール 0.5
セチルアルコール 0.5
ポリオキシエチレン(16)ラウリルエーテル 1.0
ベンジルアルコール 1.0
ポリプロピレングリコール(質量平均分子量400) 0.2
塩化ナトリウム 1.0
加水分解コンキオリン液(乾燥分3質量%) 0.05
オタネニンジンエキス(乾燥分3質量%) 0.05
ダイズエキス(乾燥分0.4質量%) 0.05
ユーカリエキス(乾燥分0.2質量%) 0.05
米胚芽油 0.05
グリコール酸 1.0
香料 適量
pH調整剤(水酸化ナトリウム) pH3.9になる量
イオン交換水 バランス
【0073】
実施例5 コンディショニングシャンプー
(質量%)
ポリオキシエチレン(1)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム
(エチレンオキシド平均付加モル数1) 16.0
カチオン化タラガム(カチナール CTR-100、東邦化学工業社) 0.8
ジメチルポリシロキサンエマルション
(本発明ジメチルポリシロキサンエマルション1、製造例1) 3.0
2-エチルヘキシルグリセリルエーテル 0.3
アミノ変性シリコーン(8500 Conditioning Agent、東レ・ダウコーニング社) 0.5
エチレングリコールジステアリン酸エステル 3.0
ココイルモノエタノールアミド 0.5
ステアリルアルコール 1.0
グリセリン 1.0
塩化ナトリウム 0.2
ベンジルオキシエタノール 0.5
リンゴ酸 0.7
香料 適量
乳酸 0.1
pH調整剤(クエン酸) pH5.5になる量
イオン交換水 バランス
【0074】
実施例6 コンディショニングシャンプー
(質量%)
ポリオキシエチレン(2.5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム
(エチレンオキシド平均付加モル数2.5) 15.0
カチオン化タラガム(カチナールCTR-200、東邦化学工業社) 0.2
ジメチルポリシロキサンエマルション
(本発明ジメチルポリシロキサンエマルション2、製造例2) 2.0
2-エチルヘキシルグリセリルエーテル 1.5
アミノ変性シリコーン(SILSTYLE 104、東レ・ダウコーニング社) 1.0
カチオン化ローカストビーンガム(カチナール CLB-100、東邦化学工業社) 0.2
エチレングリコールジステアリン酸エステル 2.0
ラウロイルアミドプロピルベタイン 3.0
ココイルモノエタノールアミド 0.8
ポリオキシエチレン(16)ラウリルエーテル 2.0
ココアンホ酢酸ナトリウム 1.0
ステアロキシプロピルジメチルアミン・リンゴ酸塩 0.5
ポリプロピレングリコール(質量平均分子量400) 0.5
塩化ナトリウム 1.0
リンゴ酸 0.8
クエン酸 0.75
pH調整剤(水酸化ナトリウム) pH3.5になる量
イオン交換水 バランス
【0075】
実施例3〜6の毛髪洗浄剤は、すばやい泡立ちと良好な泡立て時及びすすぎ時の滑りを有し、かつ仕上がりの髪のツヤとまとまり性が良好であり、保存安定性に優れていた。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】泡立ちの速さの評価に用いた装置の全体図である。
【図2】(a)毛髪を植毛する円板の上面図、及び(b)毛髪を植毛した円板の断面図である。
【符号の説明】
【0077】
1 毛髪
10 容器
11 円板
20 蓋
21 第1の突起物
22 第2の突起物
23 泡誘導壁
24 毛髪の巻込み防止ピン
25 注入孔
30 モーター
40 コントロールユニット
41 支柱
50 計量器
51 注水孔
60 トルク検出器
P 植毛孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)、(B)及び(C)を含有する水性毛髪洗浄剤。
(A)アニオン界面活性剤
(B)カチオン化タラガム
(C)平均粒径が2〜100μmの分散粒子として存在するジメチルポリシロキサン
【請求項2】
成分(A)を1〜30質量%、成分(B)を0.01〜10質量%、成分(C)を0.01〜10質量%含有する請求項1記載の水性毛髪洗浄剤。
【請求項3】
成分(A)が、次の一般式(1)又は(2)で表されるものである請求項1又は2記載の水性毛髪洗浄剤。
1O(CH2CH2O)mSO3M (1)
1OSO3M (2)
〔式中、R1は炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基を示し、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアミン又は塩基性アミノ酸由来のカチオンを示し、mは質量平均で1〜5の数を示す。〕
【請求項4】
さらに、成分(D)アルキル基の炭素数が4〜10であるモノアルキルグリセリルエーテル及びアルケニル基の炭素数が4〜10であるモノアルケニルグリセリルエーテルから選ばれるグリセリルエーテルを含有する請求項1〜3のいずれかに記載の水性毛髪洗浄剤。
【請求項5】
水で20質量倍希釈したときの25℃におけるpHが2〜6である請求項1〜4のいずれかに記載の水性毛髪洗浄剤。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−1685(P2008−1685A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−135222(P2007−135222)
【出願日】平成19年5月22日(2007.5.22)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】