説明

水洗タンクの薬剤容器

【課題】トイレ用の洗浄消臭剤等の薬剤を収容する薬剤容器を商品流通時の包装箱として使用することができる水洗タンクの薬剤容器を提供する。
【解決手段】この水洗タンクの薬剤容器は、トイレ洗浄水に供給される消臭剤や洗浄剤等の薬剤を収容するために使用され、防水シートにより形成される箱体10を有している。箱体10は正面壁11と背面壁12と複数の側壁13a〜13dとを有し、これらの部分を折り曲げ境界線を介して折り曲げることにより組み立てられ、組み立てることにより内部には薬剤を収容する収容室が形成される。収容室は貫通孔27により外部に連通されている。箱体10は薬剤の包装箱として使用されるとともにそのまま水洗トイレに箱体10を設置して使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水洗タンク内の洗浄水に混入される芳香剤や洗浄剤等の薬剤を収容するための水洗タンクの薬剤容器に関する。
【背景技術】
【0002】
水洗トイレのタンク内に貯留される洗浄水に芳香剤、消臭剤および洗浄剤等の薬剤を適量ずつ自動的に混入させるために、薬剤が装填された薬剤容器を水洗タンクに装着するようにしている。薬剤容器の水洗タンクへの装着方法としては、特許文献1に記載されるように手洗い付きタンクの上に配置されるオンタンク式と、水洗タンク内に水没した状態で水洗タンク内に配置されるインタンク式とがある。
【特許文献1】特開平9−203099号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
芳香剤等を収容する薬剤容器は、従来、陶磁器、金属、ガラスまたは硬質の合成樹脂を材料として製造されており、例えば硬質の合成樹脂を材料とする場合には、成形金型を使用して樹脂成形により薬剤容器は製造される。消臭剤等の薬剤は、成形された薬剤容器の中に装填されるとともに、薬剤が装填された薬剤容器を包装箱の中に組み込んだ状態で流通され、包装箱は通常透明のフィルムで更に包装される。したがって、使用者がトイレタンクに薬剤容器を設置する際には、透明のフィルムを包装箱から取り除くとともに包装箱の中から薬剤容器を取り出すことになり、透明のフィルムと包装箱は廃棄される。
【0004】
薬剤容器を樹脂等により成形する場合には、成形時には薬剤容器の表面には印刷を施すことができないので、包装箱に商品名や使用方法の説明を印刷するようにしているが、使用時には包装箱は廃棄されることになり、薬剤容器を見ても商品名等の情報を確認することはできない。また、製造者から販売店までの流通過程では、薬剤容器は包装箱の中に組み込まれた状態で取引されるので、使用時には廃棄される包装箱を含めてトラック等で運搬されることになる。
【0005】
薬剤容器を包装箱の中に組み込むことなく、薬剤容器自体を包装箱として使用することができれば、薬剤の使用時に薬剤容器が取り出された後の包装箱を廃棄する必要がなくなる一方、トイレ用の芳香剤等の製造時には薬剤容器を包装箱に組み込む工程が不要となる。
【0006】
本発明の目的は、トイレ用の洗浄消臭剤等の薬剤を収容する薬剤容器を商品流通時の包装箱として使用することができる水洗タンクの薬剤容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の水洗タンクの薬剤容器は、トイレ洗浄水に供給される消臭剤や洗浄剤等の薬剤を収容する水洗タンクの薬剤容器であって、正面壁と当該正面壁に対向する背面壁と前記正面壁および前記背面壁の外周間の複数の側壁とを有するとともに表裏両面が防水性の防水シートにより形成され、折り曲げ境界線を介して折り曲げることにより内部に前記薬剤を収容する収容室が形成される箱体を有し、前記箱体に前記収容室を外部に連通させる貫通孔を形成すること特徴とする。
【0008】
本発明の水洗タンクの薬剤容器は、前記箱体に水洗タンクに引っ掛けられるフックを取り付ける取付孔を形成することを特徴とする。
【0009】
本発明の水洗タンクの薬剤容器は、前記箱体の表面を商品名等の情報が印刷される化粧面とすることを特徴とする。
【0010】
本発明の水洗タンクの薬剤容器は、前記正面壁と前記背面壁と前記側壁とをそれぞれ四辺形とするとともに4つの前記側壁により六面体の前記箱体を形成することを特徴とする。
【0011】
本発明の水洗タンクの薬剤容器は、前記箱体に当該箱体の内部に折り込まれる折り込み片を連なって設けることを特徴する。
【0012】
本発明の水洗タンクの薬剤容器は、前記背面壁を第1背面壁片と第2背面壁片とにより形成し、一方の背面壁片に係合舌部を設け、他方の背面壁片に前記係合舌部が入り込むスリットを形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、防水シートにより形成される箱体に箱体内の収容室を外部に連通させる貫通孔を形成し、薬剤を収容して水洗タンクに箱体を配置して使用するようにしたので、箱体を容器として使用して水洗タンクに使用することができる。また、箱体を防水シートにより形成したので、防水シートの表面に印刷を施すことにより、内部の薬剤の種類や商品名等の情報を箱体の表面つまり外面に表示して、箱体の表面を化粧面とすることができ、薬剤を収容して水洗トイレにも使用できる箱体を、薬剤の包装容器ないし包装ボックスとして使用することができる。
【0014】
薬剤を収容して流通状態のもとで製品内部を表示する箱体をそのまま水洗トイレにおいて使用することができるので、使用時には箱体を廃棄することが不要となり、資源の無駄遣いをなくし、省資源に資することができる。
【0015】
箱体をシート状の素材により形成するようにしたので、シート素材を抜き型により打ち抜いて箱体を展開した状態のシートを簡単に製造することができ、低コストで薬剤容器を製造することができる。展開された状態のシート材料を折り曲げることにより箱体を組み立てるようにしたので、複雑な金型を用いずに箱体としてのシートを製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である水洗タンクの薬剤容器を示す正面側斜視図であり、図2は図1の背面側斜視図であり、図3は図2における3−3線に沿う断面図であり、図4は図1に示す箱体の展開図である。
【0017】
この水洗タンクの薬剤容器は、図1および図2に示すように、六面体形状の箱体10により構成される。箱体10は、四辺形の正面壁11と、これに対向する四辺形の背面壁12と、正面壁11の外周と背面壁12の外周との間に配置され、図1および図2において上下左右の4つの四辺形の側壁13a〜13dとを有し、図4に示すように1枚の防水シート10aを折り曲げることにより形成される。
【0018】
防水シート10aは、例えばポリプロピレン(PP)を主成分としこれに炭酸カルシウムが充填された素材により形成されており、PPを主成分とする基材層とその表裏両面には表皮層が熱圧着により張り合わされた積層構造となっている。このように防水シート10aを積層構造とすることにより、防水シート10aは手により撓ませることができるような軟質性を持ちつつ薬剤容器として所望の強度を持つとともに、水分が内部に浸入しないように防水性を有している。水分が浸入せず水分により劣化ないし溶解しない材料であれば、上記PP以外の他の軟質性の樹脂材料により防水シート10aを形成するようにしても良い。また、紙や不織布を芯材としその表裏両面に防水性の樹脂層つまり表皮層をコーティングして防水シート10aを形成するようにしても良い。
【0019】
図4には防水シート10aの表面が示されており、防水シート10aはその中心部に正方形の正面壁11が配置され、その外周の4つの辺に破線で示す折り曲げ境界線としての山折れ線21a〜21dを介して4つの長方形の側壁13a〜13dが一体に連なっている。側壁13aには破線で示す山折れ線22aを介して第1背面壁片12aが一体に連なり、側壁13bには破線で示す山折れ線22bを介して第2背面壁片12bが一体に連なっており、両方の背面壁片12a,12bにより背面壁12が構成される。それぞれの側壁13c,13dには破線で示す山折れ線22c,22dを介して折り込み片14,15が一体に連なっており、それぞれの折り込み片14,15は防水シート10aを折り曲げて箱体10を形成した状態のもとでは背面壁12の内部に折り込まれることになる。
【0020】
側壁13aの両方の短辺にはそれぞれ破線で示す山折れ線23a,23bを介して折り込み片16,17が一体に連なっており、同様に側壁13bの両方の短辺にはそれぞれ破線で示す山折れ線23c,23dを介して折り込み片18,19が一体に連なっている。防水シート10aを折り曲げて箱体10を形成した状態のもとでは、それぞれの折り込み片16,18は側壁13cの内部に折り込まれ、それぞれの折り込み片17,19は側壁13dの内部に折り込まれることになる。それぞれの折り込み片16〜19は、実線で示す切込み24a〜24dにより側壁13c,13dの両方の短辺から分離されている。
【0021】
図4に示す形状の防水シート10aは、切刃が設けられた抜き型により防水シート10aよりも大型の防水シート素材を切断することにより形成され、その切断加工時に、それぞれ図4において破線で示す山折れ線に対応する部分にはミシン目が切り込まれ、ミシン目によりそれぞれ折り曲げ境界線が形成される。それぞれのミシン目の部分は防水シート10aの裏面では谷折れ線となる。ただし、ミシン目によりそれぞれの折り曲げ境界線を形成することなく、線状の圧痕をプレス加工することにより、それぞれの折り曲げ境界線を形成するようにしても良い。
【0022】
第1背面壁片12aには係合舌部25が一体に設けられ、この係合舌部25が入り込むスリット26が第2背面壁片12bに形成されており、係合舌部25をスリット26から第2背面壁片12bの内側に挿入することにより、2つの背面壁片12a,12bが組み合わされて背面壁12となる。
【0023】
正面壁11には長円形の複数の貫通孔27が形成され、背面壁12を構成する第2背面壁片12bには長円形と楕円形の複数の貫通孔28が形成され、折り込み片14,15には第2背面壁片12bに形成された長円形の貫通孔28に対応させて貫通孔28aが形成されている。防水シート10aを折り曲げて箱体10を組み立てると、図3に示すように、箱体10の内部には薬剤30を収容するための収容室31が形成される。それぞれの貫通孔27,28,28aを介して箱体10の内部の収容室31は外部に連通される。
【0024】
薬剤30としては、芳香剤、消臭剤、洗浄剤、微生物洗浄消臭剤および洗浄消臭剤等が使用される。
【0025】
図4に示すように、側壁13aには取付孔33が形成され、側壁13cには取付孔34が形成され、折り込み片16には防水シート10aを折り曲げて箱体10を組み立てると取付孔34に一致する取付孔34aが形成されている。箱体10には図1に示すように取付孔33,34を貫通させて、吊り下げ用のフック35の紐部36が取り付けられるようになっている。薬剤30が充填された箱体10により構成される薬剤容器を水洗タンク内に吊り下げる場合、つまり薬剤容器をインタンク式として使用する場合には、フック35を水洗タンクに引っ掛けて薬剤容器が水洗タンク内に装着される。一方、薬剤容器を手洗い付きタンクの上に配置する場合、つまり薬液容器をオンタンク式として使用する場合には、フック35を蛇口に引っ掛けるようにしても良く、不使用としても良い。
【0026】
図4に示す防水シート10aは、これよりも大型の防水シート素材を抜き型によって、図示する形状に切り出されるとともに切込み24a〜24dとスリット26と貫通孔27,28等が防水シート10aに形成される。防水シート10aの表面は化粧面となっており、化粧面には商品名、薬剤30の種類等が印刷されるとともに着色が施される。図示する場合には、PP製の基材層の表面に印刷が施され、その表面に裏面とともに表皮層が熱圧着により積層されているので、印刷面のインクが水分により溶解されることなく、しかも表裏両面に汚れが付着することが防止される。さらに、防水シート10aは基材層とその両面に積層される表皮層とから構成されているので、見栄えが良好となる。
【0027】
図4に示す展開図の形状に形成された防水シート10aを組み立てて箱体10を形成するには、まず、図5に示すように、防水シート10aの裏面を内側とし、印刷が施された表面つまり化粧面側を表側として、それぞれの側壁13a,13bを正面壁11に対してほぼ直角に折り曲げるとともに、それぞれの背面壁片12a,12bを側壁13a,13bに対してほぼ直角に折り曲げ、さらに、係合舌部25をスリット26から箱体10の内部に挿入する。
【0028】
このようにして、図5に示すように、図において左右両側が開放された状態の箱体10となり、例えば、折り込み片17,19を側壁13a,13bに対してほぼ直角に折り曲げるとともに、側壁13dを正面壁11に対してほぼ直角に折り曲げて折り込み片15を箱体10の内部に折り込ませる。これにより、折り込み片17,19は箱体10の内部に組み込まれる。この状態のもとで、箱体10の内部に薬剤30を装填した後に、折り込み片16,18を正面壁11に対してほぼ直角に折り曲げるとともに、側壁13cを正面壁11に対してほぼ直角に折り曲げて折り込み片14を箱体の内部に折り込ませる。これにより、折り込み片16,18は箱体10の内部に組み込まれる。次いで、フック35の紐部36を取付孔33,34に通してフック35を箱体10に装着する。このようにして防水シート10aからなる箱体10を有する薬剤容器が組み立てられ、箱体10は図示しない透明のフィルムで包装されて流通される。
【0029】
薬剤容器を使用する際には、透明の包装フィルムを箱体10から取り除き、箱体10の内部から薬剤30を取り出すことなく、そのままの状態で箱体10を水洗トイレに設置する。例えば、薬剤容器をインタンク式として使用する場合には、箱体10は水洗タンク内の洗浄水の中に水没される。水没状態のもとで洗浄水は貫通孔27,28を介して収容室31内に入り込むので、水洗タンク内の洗浄水には薬剤成分が溶解して適量ずつ自動的に混入される。また、オンタンク式として使用される場合には、手洗いの上に配置され、蛇口から吐出する水が貫通孔27,28を介して収容室31内に入り込んで薬剤成分が溶解する。いずれの使用状態のもとでも、箱体10の表裏両面は防水性となっているので、箱体10は水分を含むことなく、長期間にわたり繰り返して使用することができる。しかも、表裏両面には表皮層がコーティングされているので、使用時に箱体10に汚れが付着することなく、長期間にわたり綺麗な薬剤容器として使用することができる。
【0030】
箱体10内の薬剤30が全て洗浄水に溶解混入した後には、側壁13cを開いて収容室31を開放状態とし、内部に新たな薬剤30を装填する。このときには、折り込み片14に指を押し付けて側壁13cを開くことになるので、指を折り込み片14に押し付け易くするために、第1背面壁片12aには図2および図4に示すように切り欠き部37が形成されている。
【0031】
このようにして箱体10は薬剤30を収容する収納容器としての機能を有するとともに流通段階における包装容器としての機能を有し、包装容器としての箱体10を廃棄することなく、そのまま収納容器として繰り返して使用することができるので、省資源に資するとともに廃棄物の発生を抑制することができる。従来の薬剤容器のように、薬剤容器を包装箱の中に組み込んで流通させるようにすると、薬液容器の使用時には包装箱の中から薬液容器を取り出して包装箱は廃棄されており、包装箱は廃棄物となるが、本発明の薬液容器は薬液使用時にこれを収容する収容容器としての機能とともに流通時の運搬用および保護用の包装容器としての機能を有し、廃棄物の発生を低減させることができる。
【0032】
防水シート10aを折り曲げて組み立てられる箱体10を薬剤容器としているので、シート表面には商品名や薬剤30の成分名等を着色を施して印刷することができる。また、表面が印刷されて化粧面となった状態の箱体10が使用されることから、使用時にも印刷情報によりいつでも内部の薬剤特性や商品名等を確認することができるとともに、化粧面となった箱体10によりトイレ内を綺麗に飾ることができる。しかも、箱体10は防水シート10aにより形成されているので、切刃が設けられた抜き型によりシート素材を打ち抜くことにより防水シート10aを製造することができ、従来のように雄型と雌型とを有する金型を用いて樹脂成形により薬液容器を製造する場合に比して、その製造コストを大幅に低減することができる。
【0033】
図6は図5に示す状態に箱体10を組み立てる際の組み立て手順を示す工程図である。図6に示すように、係合舌部25の基端部両側には切込み41が形成され、係合舌部25のうち切込み近傍の部分は係合ヒレ42となっている。切込み41は係合舌部25のくびれ部に形成された小孔43にまで達し、2つの小孔43間の根元幅寸法はD1となっており、係合ヒレ42の幅寸法D2は根元幅寸法D1の約3分の1に設定されている。したがって、係合舌部25の幅寸法D3は係合ヒレ42の幅寸法D2の約5倍となっている。一方、スリット26はその両端部に形成された小孔44を含めた幅寸法D4がD1よりもやや大きく、D3よりも小さく設定されており、係合舌部25を第2背面壁片12bに重ねると、係合舌部25の2つの小孔43が第2背面壁片12bの2つの小孔44に少しずれた状態で重なるようになっている。
【0034】
したがって、図6(A)に示すように、2つの背面壁片12a,12bを真っ直ぐにした状態で係合舌部25をスリット26に挿入することは、係合舌部25の幅寸法D3がスリット26の幅寸法D1よりもかなり大きいためできず、しかも防水シート10aには所定の保形強度を持たせてあるので、係合舌部25を折り曲げてスリット26に挿入することはできない。
【0035】
そこで、一方の小孔43からその反対側の係合ヒレ42の端面までの最大寸法Rを寸法D1とほぼ同一とし、係合ヒレ42よりも先端側の係合舌部25の端面までの寸法を最大寸法Rよりも短く設定してある。これにより、図6(B)に示すように、係合舌部25をスリット26に対して傾斜させて挿入することにより、係合舌部25をスリット26内に挿入させることができるようになっている。したがって、図2および図5に示すように、係合舌部25をスリット26内に挿入した状態のもとでは、単に係合舌部25をその幅方向にずらしただけでは、係合舌部25をスリット26から取り外すことができないので、薬剤運搬時および使用時に係合舌部25が不用意にスリット26から外れることが防止され、薬剤容器として水洗タンク内の洗浄水に水没した状態のもとで不用意に箱体10が開いてしまうことが防止される。
【0036】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、図示する箱体10は正面壁11および背面壁12が正方形となっているが、長方形としても良く、さらには六角形や八角形などの多角形としても良く、円形としても良い。また、箱体10にはフックが取り付けられるようになっているが、いずれかの側壁に取手を設けるようにしても良い。さらに、貫通孔27,28を側壁に設けるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施の形態である水洗タンクの薬剤容器を示す正面側斜視図である。
【図2】図1の背面側斜視図である。
【図3】図2における3−3線に沿う断面図である。
【図4】図1に示す箱体の展開図である。
【図5】係合舌部をスリットに挿入した状態の箱体を示す斜視図である。
【図6】(A),(B)は箱体を組み立てる際の組み立て手順を示す工程図である
【符号の説明】
【0038】
10 箱体
10a 防水シート
11 正面壁
12 背面壁
12a 第1背面壁片
12b 第2背面壁片
13a〜13d 側壁
14〜19 折り込み片
21a〜21d 山折れ線(折り曲げ境界線)
22a〜22d 山折れ線(折り曲げ境界線)
23a〜23d 山折れ線(折り曲げ境界線)
24a〜24d 切込み
25 係合舌部
26 スリット
27,28 貫通孔
30 薬剤
31 収容室
33,34 取付孔
35 フック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレ洗浄水に供給される消臭剤や洗浄剤等の薬剤を収容する水洗タンクの薬剤容器であって、
正面壁と当該正面壁に対向する背面壁と前記正面壁および前記背面壁の外周間の複数の側壁とを有するとともに表裏両面が防水性の防水シートにより形成され、折り曲げ境界線を介して折り曲げることにより内部に前記薬剤を収容する収容室が形成される箱体を有し、
前記箱体に前記収容室を外部に連通させる貫通孔を形成すること特徴とする水洗タンクの薬剤容器。
【請求項2】
請求項1記載の水洗タンクの薬剤容器において、前記箱体に水洗タンクに引っ掛けられるフックを取り付ける取付孔を形成することを特徴とする水洗タンクの薬剤容器。
【請求項3】
請求項1または2記載の水洗タンクの薬剤容器において、前記箱体の表面を商品名等の情報が印刷される化粧面とすることを特徴とする水洗タンクの薬剤容器。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の水洗タンクの薬剤容器において、前記正面壁と前記背面壁と前記側壁とをそれぞれ四辺形とするとともに4つの前記側壁により六面体の前記箱体を形成することを特徴とする水洗タンクの薬剤容器。
【請求項5】
請求項4記載の水洗タンクの薬剤容器において、前記箱体に当該箱体の内部に折り込まれる折り込み片を連なって設けることを特徴する水洗タンクの薬剤容器。
【請求項6】
請求項5記載の水洗タンクの薬剤容器において、前記背面壁を第1背面壁片と第2背面壁片とにより形成し、一方の背面壁片に係合舌部を設け、他方の背面壁片に前記係合舌部が入り込むスリットを形成することを特徴とする水洗タンクの薬剤容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−113187(P2007−113187A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−302576(P2005−302576)
【出願日】平成17年10月18日(2005.10.18)
【出願人】(593187364)ト−タルプリント豊工業株式会社 (15)
【Fターム(参考)】