説明

水着用途のために好適な伸縮性布地

本発明は、水着用途における改善された有用性のために設計された新しい布地、ならびに、そのような布地を製造するための方法、ならびに、そのような布地から作製される衣類に関する。本発明の布地は、伸び、15%ひずみでの即時的布地拡張、及び寸法安定性の点で特徴づけられ得る。本発明の布地は、弾性架橋ポリオレフィン弾性ヤーンと、ポリエステル、ナイロン及びポリプロピレンからなる群より選択される第2のヤーンを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水着用途における改善された有用性のために設計された新しい布地、ならびに、そのような布地を製造するための方法、ならびに、そのような布地から作製される衣類に関する。本発明の布地は、伸び、15%ひずみでの即時的布地拡張、及び寸法安定性の点で特徴づけられ得る。本発明の布地は、架橋ポリオレフィン弾性繊維と、ポリエステル、ナイロン及びポリプロピレンからなる群より選択される第2の繊維を含む。
【背景技術】
【0002】
水着は、特別なニーズ及び要求を有することが公知である衣類産業の一領域である。水着は典型的には、ニット布地から組み立てられる。これは、ニット布地は、ニット布地を形成する個々のニットステッチを縮めるか、又は伸ばすことによって、より容易に身体に従うことができるからである。しかしながら、ステッチが順応するか、又は伸びることができることはまた、布地が、ニットステッチをその最初の大きさに戻す能力を有さない限り、様々な変形(例えば、バギング(bagging)、特に、衣類が、より大きく伸びることにさらされる領域でのバギング)を引き起こす。これらの変形は、水性環境(例えば、水泳において遭遇される環境)では非常に大きくなる傾向がある。バギングは目障りであるだけでなく、泳ぐ人が水の中を移動する際の抗力を増大させる。従って、エラストマー特性を有し、その結果、その布地から作製される水着又は他の衣類がより大きい寸法安定性を有するようになるニット布地を製造することが望ましい。
【0003】
弾性繊維を含有する布地が周知である。比較的少量の弾性繊維(例えば、スパンデックス)を硬い随伴ヤーン(companion hard yarn)と同時に編むことが今では一般的である。ほとんどの弾性繊維の性質のために、熱硬化段階が通常、寸法安定性を維持するために要求される。そのような熱硬化がない場合、弾性繊維は、布地のステッチを縮めるように収縮し、それにより、全体的な大きさを小さくする。熱硬化することは、費用、ならびに、熱に対する弾性ヤーン(elastic yarn)及び/又は随伴ヤーン(companion yarn)の望まれない反応を含むいくつかの欠点を有することが公知である。熱に対する反応に対処するために、ややより低い温度で熱硬化させることができる弾性繊維が特定されている(例えば、米国特許第5948875号又は米国特許第6472494号を参照のこと)。別の手法が米国特許出願公開第2006/0021387号A1において報告された。この特許出願は、むき出しのエラストマー物質(例えば、紡糸フィラメント又は連続フィラメントの硬いヤーンにより覆われたスパンデックス)を含む丸編み弾性布地を開示する。この布地は、特定の温度及び圧力の条件の下、「ハイドロ硬化」と呼ばれる水性硬化処理手順に供される。伝統的な高温熱硬化又はハイドロ硬化を必要としない寸法安定性の布地を有することが望ましい。
【0004】
米国特許出願公開第2005/0164577号A1は、架橋されたオレフィン性弾性繊維から作製される丸編み伸縮布地を開示する。これらの布地は、改善された拡張特徴(improved growth characteristics)を示し、しかし、所望される寸法安定性が依然として不足している。従って、一層より大きい寸法安定性を、特に、競泳選手が遭遇する条件などの下で有する布地を有することが望ましい。より大きい柔軟性を最終的な衣類処理(例えば、捺染)において可能にするための改善された寸法安定性を有することもまた望ましい。
【発明の開示】
【0005】
弾性繊維を硬い随伴ヤーンと一緒に含む改善された布地が、細い、目の詰まったループを作製するための編み条件(例えば、送り速度及び細いゲージのニードル)を使用することによって得られ得ることが発見されている。その上、寸法安定性が、繊維の化学的性質の結果としてであるか、又は、どれが繊維製造工程(例えば、テクスチャード加工工程)の期間中に導入されているかのいずれかで、固有的な弾性応答を示す硬いヤーンを選択することによって改善され得ることもまた発見されている。
【0006】
従って、本発明の1つの態様は、90%を越える伸び(Elongation)、7%以下の15%ひずみ(strain)での即時的布地拡張(instantaneous fabric growth)、±7%の長さ及び幅のそれぞれについての寸法安定性(dimensional stability)を有するという点で特徴づけられる弾性布地であり、この場合、布地は、11dtex〜99dtexの架橋ポリオレフィン繊維である第1の繊維(fist fiber)を6重量%〜50重量%と、ポリエステル、ナイロン及びポリプロピレンからなる群より選択される、22dtex〜176dtexの繊維である第2の繊維(second fiber)を50重量%〜94重量%を含む。
【0007】
本発明の別の態様は、本発明の好ましい布地から作製される衣類(具体的には水着)である。
【0008】
本発明のさらに別の態様は、11dtex〜99dtexの架橋ポリオレフィン繊維である第1の繊維と、22dtex〜176dtexの繊維である、ポリエステル、ナイロン及びポリプロピレンからなる群より選択される第2の繊維を、細い、目の詰まったループを作製するために好適な編み条件(例えば、硬いヤーンについては1000mm/ラック(rack)〜1600mm/ラック、弾性ヤーンについては200mm/ラック〜1000mm/ラック)のもとで組み合わせることを含む、寸法安定性の弾性布地を作製するための方法である。
【0009】
下記の用語は、本特許出願において使用されるとき、その示された意味を有するものとする。
【0010】
「繊維(Fiber)」は、長さ対直径の比率が約10よりも大きい材料を意味する。繊維は典型的には、その直径に従って分類される。フィラメント繊維は一般には、個々の繊維直径が約15デニール(17dtex)よりも大きいとして定義され、通常には、約30デニール(33dtex)よりも大きいとして定義される。ファインデニール繊維は一般には、直径が約15デニール未満である繊維を示す。ミクロデニール繊維は一般には、フィラメントあたり約0.9デニール(1dtex)未満であるマルチフィラメント繊維として定義される。
【0011】
「フィラメント繊維(Filament fiber)」又は「モノフィラメント繊維(monofilament fiber)」は、有限の長さを有する材料の不連続なストランド(すなわち、所定の長さのセグメントに切断されているか、又は、そうでない場合には分割されているストランド)である「ステープル繊維(staple fiber)」とは対照的に、無限の長さ(すなわち、事前に決められていない長さ)を有する材料の一本の連続したストランドを意味する。
【0012】
用語「ヤーン(yarn)」には、モノフィラメント繊維、ならびに、連続するストランドを形成するために撚られるか、又は、そうでない場合には合わされるいくつかの繊維の両方が含まれる。
【0013】
「弾性繊維」は、100パーセントのひずみ(長さの2倍)への最初の引張りの後、及び4回目の引張りの後で、その伸びた長さの少なくとも約50パーセント、より好ましくは少なくとも約60パーセント、一層より好ましくは70パーセントを回復する繊維である。この試験を行うための1つの好適な方法は、人造繊維の標準化のための国際事務局、BISFA 1998、第7章、オプションAに見出される方法に基づく。そのような試験のもとにおいて、繊維は、4インチ離して設定されたつかみ具の間に置かれ、その後、つかみ具が約20インチ/分の速度で8インチの距離に引き離され、その後、直ちに元に戻される。本発明の弾性織物品は、バイアス力を加えた後での高い弾性回復率(すなわち、低いパーセントの永久硬化(permanent set))を有することが好ましい。
【0014】
「弾性材料」はまた、「エラストマー」及び「エラストマー的」として当分野では示される。本発明の目的のために、「弾性品」は、弾性繊維を含む物品である。
【0015】
「非弾性」繊維又は「硬い」繊維は、上記で定義されるような弾性を有さない繊維を意味する。「非弾性」と呼ばれるにもかかわらず、これらの繊維は、必ずしも柔軟性がないことではなく、バイアス力のもとで、ある程度、伸ばされる能力を有することができ、バイアス力がそのような伸びの後で解かれるときにはいくらかの回復を示すことができることを理解しなければならない。
【0016】
「コア紡績糸(Core spun yarn)」は、繊維を、別のフィラメント又は以前の紡績糸であるコアの周りに撚ることによって、従って、コアを少なくとも部分に隠すことによって作製されているヤーンを意味する。
【0017】
用語「伸び(Elongation)」は、布地が、所定の負荷を所与の長さの時間にわたって加えた後で長くなる量で、最初の布地大きさのパーセントとして表される量を意味する。伸びは、下記の手順を使用して求められる。3つの布地サンプル(それぞれが10cmの長さ及び5cmの幅である)が、400mm/分で設定されたひずみ速度によるInstron Universal試験装置において、一度に1つのサンプルで、長さ方向での(36Nへの)負荷及び(0%の伸びへの)無負荷の2回のサイクルに供される。伸びが、2回目のサイクルにおける36Nの負荷での3つのサンプルの平均伸長として測定される。試験が、交差(cross)(又は幅(width))方向及び機械(machine)(又は長さ(length))方向で切断されるサンプルを用いて行われ、それぞれの方向により、伸びのそれ自身の値が得られる(Em=機械方向での伸び;Ec=交差方向での伸び)。その後、全体的布地伸び(overall fabric Elongation)(Ef)が次式に従って計算される。
f=(Em2+Ec21/2
【0018】
用語「弾性率(Modulus)」は、本発明の布地を示すとき、布地を、伸びについての上記手順における2回目の伸張サイクルで40%伸ばすために要求される負荷を意味する。2回目の負荷サイクルにおける40%の伸びでの3つのサンプルの負荷の平均が、ここでは「弾性率」と呼ばれる。それぞれの布地方向により、それ自身の弾性率値が得られる(Mm=機械方向での弾性率;Mc=交差方向での弾性率)。その後、全体的布地弾性率(overall fabric Modulus)(Mf)が次式に従って計算される。
f=(Mm2+Mc21/2
【0019】
用語「拡張(Growth)」は、本発明の布地を示すときには、長期にわたるひずみ条件の下での布地の大きさの変化を示す。拡張は本特許出願では下記のように評価される。最初に、サンプル試料が布地から切断される(1つが機械方向であり、もう一方が交差方向である)。試料の短い寸法部は常に長さが10cmで切断され、これに対して、長い寸法部は、拡張が測定されるひずみのレベルに依存して変化する。典型的には、3つのひずみレベルが評価される、15%、25%及び35%。次に、サンプルは、長い寸法部の末端を、端部が試験期間中に分離しないことを保証するような様式で縫うことによってループに変換される。次いで、2組のマークが定規及びペンマーカーによりサンプル試料の表面に作製される;1つがループ層の前方又は上部にあり、別の1つがループの後側又は底部にある。その後、ループの両端が、ループ全体が突出端を覆ってはまることを保証するために十分に長い2つの突出端によりフレームに固定される。突出端は、固定された距離で互いに隔てられる。これらの突出端の間の距離を考慮して、ループのサイズは、ループが、両方の突出端に達するように伸ばされるとき、所望のひずみ(典型的には、15%、25%及び35%)を達成するように設定することができる。伸張した試料を空気中に置くことができ(「乾燥時拡張」)、又は、水(水道水が本発明のために使用され、しかし、水は、例えば、塩素溶液とすることができる)に入れることができる(「湿潤時拡張」)。試料はこのひずみ及び環境の条件(乾燥又は湿潤)のもとで24時間、室温で保たれる。24時間後、試料がその選択された環境(乾燥又は湿潤)から取り出され、フレームから外され、マーク間の距離が1分後に測定され(これは時には「即時的拡張(instantaneous growth)」として示される)、24時間後に再び測定される(別途言及されない限り、1分後の距離が、本出願において示される測定値である)。所与の時間及び所与の方向(機械方向又は交差方向)での拡張は下記のように計算される:
機械方向及び交差方向において、((暴露後距離−初期距離)/初期距離)*100。
全体的布地拡張(overall Fabric Growth)(Gf)は、(Gm2+Gc21/2、として計算される(式中、Gmは機械方向での拡張であり、Gcは交差方向での拡張である)。
【0020】
「布地幅(Fabric Width)」は、交差方向での布地の2つの末端の間における距離の3回の測定の平均によって求められる。
【0021】
「布地密度(Fabric Density)」は、本発明の布地については、布地の左側、布地の右側及び布地の中央部から採取されたサンプルの単位面積あたりの質量の平均によって求められる。サンプルの大きさは100cm2である。
【0022】
「寸法安定性(Dimensional Stability)」は、布地が一連の高温洗浄及びタンブル(tumble)乾燥の期間中における布地収縮のレベルを意味する。寸法安定性は、交差方向及び機械方向で、標準AATCC135−1999タイプI;V;Aiに従って測定される。
【0023】
本発明の布地は、弾性であり、11dtex〜99dtexの架橋ポリオレフィン繊維を含む第1のヤーン(first yarn)の約6重量%〜約50重量%を含む。ポリエチレン系繊維及びポリプロピレン系繊維が好ましく、ポリエチレン系繊維がより好ましい。ポリオレフィン繊維は、主要なオレフィン(例えば、エチレン又はプロピレン)、ならびにコポリマーとしてのさらなるC2〜C20のα−オレフィンを含む。エチレンコポリマーについて、コノモマーは、好ましくは、1−ブテン、1−ヘキセン又は1−オクテンであり、1−オクテンが一般には多くの用途のために好ましい。第1のヤーンは、ランダム微細構造、ブロック微細構造又は擬似ブロック微細構造(例えば、国際特許出願公開WO2005/090427、同WO2005/090425及び同WO2005/090426(それぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれる)において議論されるセグメント化されたエチレン−α−オレフィンブロックコポリマー)を有することができる。第1のヤーンはまた、2つ以上のポリオレフィンを含むことができる。
【0024】
第1のヤーンは任意の好適な技術(例えば、e−ビーミング(e-beaming)UV架橋又はシラン架橋)により架橋することができる。架橋レベルは約10%から約100%にまで及び得る。ポリエチレン材料についての架橋レベルは、ASTM D−2765に従って、沸騰キシレンにおけるソックスレー抽出でのパーセント不溶分として都合よく求められる。
【0025】
本発明の第1のヤーンは好ましくは、約30℃〜約170℃、より好ましくは40℃〜150℃、最も好ましくは45℃〜140℃の、示差走査熱量測定法(DSC)を使用することによって求められるような融点を有するポリオレフィンを含む。
【0026】
第1のヤーンはまた、当分野では一般に公知であるような1又はそれ以上の様々な添加剤を含むことができる。そのような添加剤には、酸化防止剤、顔料もしくは色素、摩擦係数調節剤、又は、加工助剤が含まれる。
【0027】
架橋された均一分岐エチレンポリマーから作製される繊維が特に好ましい。このような繊維が米国特許第6,437,014号(これはその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載され、ラストール(lastol)として一般に公知である。そのような繊維が、The Dow Chemical CompanyからDOW XLA(商標)繊維の商標名で入手することができる。
【0028】
第1のヤーンがモノフィラメント繊維であることが好ましく、しかし、第1のヤーンはマルチフィラメントであってもよく、又は、被覆ヤーン(covered yarn)(例えば、弾性繊維がコアを含むコア紡績糸)及び硬いヤーン(例えば、ポリエステルがコアの周りに巻かれる)であってもよい。
【0029】
第1のヤーンが、好ましいモノフィラメント弾性繊維又はマルチフィラメント弾性繊維であるならば、第1のヤーンは、当業者には公知である標準的な工業的方法によって求められるとき、11dtex〜99dtex、好ましくは17dtex〜94dtex、最も好ましくは22dtex〜88dtexの範囲にある番手を有する。本発明の布地は約6重量%〜約50重量%の第1のヤーンを含む(好ましくは9%〜40%)。この重量パーセントは、2つ以上のタイプの弾性ヤーンが「第1」のヤーンとして使用されるならば、弾性ヤーン全体の総含有量に基づく。
【0030】
本発明の布地はまた、ポリエステル、ナイロン及びポリプロピレンからなる群より選択される、22dtex〜176dtexの非弾性繊維である第2のヤーン(second yarn)の50重量%〜94重量%を含む。ポリエステルヤーンには、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタラート(PBT)及びポリ(トリメチレン)テレフタラート(PTT)などの物質が含まれる。ナイロンには、ナイロン6及びナイロン6,6の両方が含まれる。ポリプロピレンには、ホモポリマーポリプロピレン、ランダムコポリマーポリプロピレン、耐衝撃性改質ポリプロピレン、セグメント化ブロックコポリマー、官能化されたホモポリマー又はコポリマー、ならびに、プロピレン系エラストマー及びプラストマー(例えば、国際特許出願公開WO03/040442及び米国特許出願第60/709688号(2005年8月19日出願)(それぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるエラストマー及びプラストマー)が含まれる。第2のヤーンは平坦な繊維又はテクスチャード加工された繊維(textured fiber)が可能であり、テクスチャード加工された繊維が一般にはより好ましい。「テクスチャード加工された」繊維は、繊維が、当業者には公知であるような機械的な撚りに供されることを意味する。この機械的な撚りにより、わずかな量の弾性が繊維に与えられる。
【0031】
第2のヤーンはモノフィラメント繊維又はマルチフィラメント繊維が可能である。第2のヤーンは、当業者には公知である標準的な工業的方法によって求められるとき、22dtex〜176dtex、好ましくは28dtex〜165dtex、最も好ましくは33dtex〜156dtexの範囲にある番手を有する。本発明の布地は約50重量%〜約94重量%の第2のヤーンを含む(好ましくは繊維の約60重量%〜91重量%)。この重量パーセントは、「第2」のヤーンとして使用される非弾性ヤーンの総含有量に基づく。2つ以上のタイプの非弾性ヤーンが使用され得ることを理解しなければならない。ポリエステル、ナイロン及びポリプロピレンからなる群より選択されるヤーンとは異なるヤーン(例えば、セルロース系繊維)が本発明の布地において使用され得ることもまた理解しなければならず、従って、第1の繊維及び第2の繊維の重量パーセントは、100%に等しくなる必要はない。
【0032】
本発明の布地は任意の好適な様式で作製することができ、しかしながら、布地が、編み工程を使用して、例えば、たて編み(warp knitting)(これには、ロックニット構成、シングルトリコット構成及びダブルトリコット構成が含まれる)又は丸編み(circular knitting)(これには、シングルジャージー構造、リブ構造及びインターロック構造が含まれる)を使用して作製されることが最も好ましい。
【0033】
編み工程では、細い、目の詰まったループサイズを作製するために条件を最適化することが一般に望ましい。このことを容易にするための1つの方法が、布地を編むために使用される装置のニードルのゲージを増大させることである(すなわち、より細いニードルを使用することである)。例えば、布地を、たて編み工程では、28ゲージ、32ゲージ、36ゲージ、40ゲージ又はそれ以上のゲージを用いて、あるいは、丸編み工程では、22ゲージ、24ゲージ、28ゲージ、32ゲージ又はそれ以上のゲージを用いて作製することができる。目の詰まったループサイズを有する布地の製造を促進するための別の方法は、第1のヤーン及び第2のヤーンについての送り速度を最適化することである。たて編みについては、良好な結果が、弾性繊維及び硬いヤーン/繊維の両方について、100mm/ラック〜5000mm/ラック、好ましくは200mm/ラック〜4000mm/ラック、最も好ましくは300mm/ラック〜3000mm/ラックの送り速度を使用して得られ得ることが発見されている。丸編みについては、良好な結果が、硬いヤーン/繊維についての送り速度を1.0mm/ニードル(needle)〜10mm/ニードルの範囲、好ましくは1.2mm/ニードル〜6mm/ニードルの範囲、最も好ましくは1.5mm/ニードル〜4mm/ニードルの範囲で使用して得られ得ることが発見されている。丸編みのための弾性繊維は理想的には、弾性繊維供給速度に対する硬ヤーン供給速度の比率が1.0〜7の範囲、好ましくは1.2〜5の範囲、最も好ましくは1.5〜4の範囲にあるように供給される。
【0034】
本発明の布地はまた、様々な仕上げ段階を使用することによって改善することができる。これらには、スカーリングが含まれ、これは約20℃〜約95℃の温度範囲における界面活性剤溶液での洗浄である。スカーリング工程は、布地が、ジェット装置又はオーバーフロー装置又はソフトフロー装置又はビームオートクレーブ装置においてロープ形態又は拡布(open-width)形態で処理され得る不連続工程であることが可能である。そのような不連続工程にはまた、仕上がった衣類を、例えば、タンブル洗浄装置において処理することが含まれる。スカーリング工程はまた、布地が拡布形態で処理される連続工程であることが可能である。
【0035】
別の仕上げ段階が、酸染色技術、分散反応剤染色技術、金属複合体染色技術、建染め技術を含む染色段階である。
【0036】
さらに別の仕上げ段階が、ベルト乾燥機又はタンブル乾燥機でのテンターフレーム(tenter frame)において、5秒〜1000秒の滞留時間とともに、典型的には100℃〜190℃の範囲で行われ得る乾燥である。
【0037】
さらに別の仕上げ段階が、使用される硬い繊維に特に依存するが、熱硬化段階であり得る。熱硬化段階を、(布地を拡布形態で処理するために)テンターフレームにおいて、又は、(衣類、又は、拡布形態もしくは管状形態での布地を処理するために)スチーマーにおいて行うことができる。典型的な温度が100℃〜230℃の範囲であり、滞留時間が5秒〜1000秒である。
【0038】
別の仕上げ段階が、直接的な捺染技術のための回転式捺染装置もしくはフラットスクリーン捺染装置及び/又は転写捺染装置を含むことができる捺染であり、その後には、関与する染料を固定するための布地蒸気処理工程、及び固定されなかった染料を除くための洗浄段階を続けることができる。捺染ではまた、デジタル捺染を含むことができる。
【0039】
本発明の布地は、いくつかの機械的特性(例えば、伸び、拡張、弾性率、布地幅、布地密度及び寸法安定性)に従って特徴づけられ得る。本発明の布地は、90パーセントを越える伸び、好ましくは、100%超、110%超、130%超又は150%超までもの伸び、ただし、実用的限界は約300%未満である、7%未満(好ましくは5%未満、より好ましくは4%未満)の、15%ひずみでの1分後における拡張、20〜1000の間(好ましくは50〜700の間)での弾性率、100〜300(好ましくは140〜250の間)での布地密度、ならびに、布地の長さ方向及び幅方向のそれぞれにおける±7%(好ましくは±6%、より好ましくは5%)の寸法安定性を有することが好ましい。
【0040】
本発明の別の態様は、本発明の好ましい布地から作製される衣類(具体的には水着)である。本発明の衣類は本発明の布地からの恩恵を受け、従って、好ましい布地について記載されるような低い拡張、良好な寸法安定性及び弾性率を有するとして特徴づけられ得る。
【0041】
本発明の別の態様は、11dtex〜99dtexの架橋ポリオレフィン繊維である第1の繊維と、ポリエステル、ナイロン及びポリプロピレンからなる群から選択され、22dtex〜176dtexの繊維である第2の繊維を、細い、目の詰まったループを作製するために好適な編み条件の下で組み合わせることを含む、寸法安定性の弾性布地を作製するための方法である。編み工程はたて編み工程または丸編み工程のいずれかであり得る。
【0042】
本発明の布地はさらに、におい抑制のための抗菌処理、又は、布地を横断する液体移動を布地の親水性を変化させることによって提供するための水分管理システム、又は、他の処理を含有することができる。これらの改変を繊維レベルで導入することができ、又は、布地仕上げ段階の期間中に布地レベルで導入することができる。
【0043】
たて編み工程が使用されるとき、編み機は、28ゲージよりも大きいニードルを使用することが好ましい(32ゲージ、36ゲージ、40ゲージ又はそれ以上のゲージが特定の用途では好ましい)。第1のヤーン及び第2のヤーンについての送り速度がそのような工程では100mm/ラック〜5000mm/ラック、より好ましくは200mm/ラック〜4000mm/ラック、一層より好ましくは300mm/ラック〜3000mm/ラックであることもまた好ましい。
【0044】
丸編み工程が使用されるとき、編み機は、22ゲージよりも大きいニードルを使用することが好ましい(24ゲージ、28ゲージ、32ゲージ又はそれ以上のゲージが特定の用途では好ましい)。第2のヤーンについての送り速度が1mm/ニードル〜10mm/ニードルの範囲、好ましくは1.2mm/ニードル〜6mm/ニードルの間、より好ましくは1.5mm/ニードル〜4mm/ニードルの間であることもまた好ましい。第1のヤーンについての送り速度は、第1のヤーンの送り速度に対する第2のヤーンの送り速度の比率が1〜7の範囲、好ましくは1.2〜5.0の範囲、より好ましくは1.5〜4の間であるようにすることが好ましい。
【実施例】
【0045】
下記の繊維を使用して、一連の布地を作製した(「第1」のヤーンが、ヤーンA、ヤーンB又はヤーンCから選択され、一方、「第2」のヤーンが、ヤーンD〜ヤーンKから選択された)。
ヤーンA:ASTM D−1238(190℃、2.16kg)によって求められたとき、3g/10分のI2、及びASTM D−792によって測定されたとき、0.875g/cm3の密度を有する実質的に線状のエチレン−オクテンコポリマーを溶融紡糸して、モノフィラメントの78dtexの弾性繊維を作製し、e−ビームによって65%のゲルレベルに架橋した。このヤーンについての融解ピークは、10℃/分の加熱速度でDSCによって測定されたとき、約70℃である。
【0046】
ヤーンBは、円形モノフィラメントの44dtexの繊維であることを除いて、ヤーンAと同じである。
【0047】
ヤーンCは、22dtexの繊維であることを除いて、ヤーンBと同じである。
【0048】
ヤーンDは、ASTM D−1238(190℃、2.16kg)によって求められたとき、1.3g/10分のI2、及びASTM D−792によって測定されたとき、0.890g/cm3の密度を有する実質的に線状のエチレン−オクテンコポリマーであり、これを溶融紡糸して、モノフィラメントの44dtexの弾性繊維を作製し、e−ビームによって65%のゲルレベルに架橋した。このヤーンについての融解ピークは、10℃/分の加熱速度でDSCによって測定されたとき、約120℃である。
【0049】
ヤーンE:平坦なPES(PETポリエステル)の45dtex/46フィラメント。
【0050】
ヤーンF:平坦なPA6(これはまた、「ナイロン6」として公知である)の44dtex/10フィラメント。
【0051】
ヤーンG:PTT(ポリ(トリメチレン)テレフタラートポリエステル)の44dtex/10フィラメント。
【0052】
ヤーンH:平坦なブラックポリプロピレンの44dtex/30フィラメント。
【0053】
ヤーンI:平坦なPESの78dtex/72フィラメントミクロPES。
【0054】
ヤーンJ:PTTの44dtex/12フィラメント。
【0055】
ヤーンK:テクスチャード加工されたPESの50dtex/72フィラメント。
【0056】
ヤーンL:テクスチャード加工された二重156PA66dtex(2層(ply)、78dtex)。
【0057】
ヤーンM:テクスチャード加工されたブラック55dtex/48フィラメント(1層、55dtex)ポリプロピレン、これはTri−Oceanから得られる。
【0058】
実施例のすべてにおいて、即時的拡張が報告される(すなわち、バイアス力を解いた1分後において測定される拡張)。
【0059】
実施例1(比較例)
ビーミング(beaming):1340端のたて編みビームがヤーンAにより作製される。これらのビームは、LIBAから得られる整経機において2.1Xのプレドラフト(pre-draft)及び1.4Xの最終ドラフトにより作製される。ヤーンEがビームあたり1328端にビーミングされる。
【0060】
編成(knitting):弾性ヤーンビーム及び剛性ヤーンビームが32ゲージ(「32G」)のTricot編み機に配置される。編成条件は、ヤーンAについては650mm/ラックであり、ヤーンEについては1480mm/ラックである。ロックニット布地構成が使用される。
【0061】
その後、スカーリング処理し、続いて、布地を黒色に染色し、続いて、熱硬化する仕上げ工程が得られた布地に対して行われる。
【0062】
この布地に関連する特性が表1に示される。拡張が水中で測定される。
【0063】
実施例2(比較例)
ビーミング:1372端(21×42”のビーム)のたて編みビームがヤーンBにより作製される。これらのビームは、Karl Mayer整経機において2.5Xのプレドラフト及び2Xの最終ドラフトにより作製される。このプレドラフト条件及びドラフト条件は、最終製造物における横縞(barre)を回避するために選択される。ヤーンFが1360端のビームにビーミングされる。
【0064】
編成:弾性ヤーンビーム及び剛性ヤーンビームが32GのTricot編み機に配置される。使用される編成条件は、ヤーンBについては600mm/ラックであり、ヤーンFについては1300mm/ラックである。ロックニット布地構成が使用された。
【0065】
その後、スカーリング処理し、続いて、布地をコバルトブルーに染色し、続いて、熱硬化する仕上げ工程が、得られた布地に対して行われる。
【0066】
この布地に関連する特性が表1に示される。拡張が水中で測定される。
【0067】
実施例3(比較例)
ビーミング:1376端のたて編みビームがヤーンBにより作製される。これらのビームは、Karl Mayerから得られる整経機において2.5Xのプレドラフト及び2Xの最終ドラフトにより作製される。ヤーンGが1368端のビームにビーミングされた。
【0068】
編成:弾性ヤーンビーム及び剛性ヤーンビームが32GのTricot編み機に配置される。使用される編成条件は、ヤーンBについては800mm/ラックであり、ヤーンGについては1300mm/ラックである。ロックニット布地構成が使用される。
【0069】
その後、スカーリング処理し、続いて、布地をコバルトブルーに染色し、続いて、熱硬化する仕上げ工程が、得られた布地に対して行われる。
【0070】
この布地に関連する特性が表1に示される。拡張が水中で測定される。
【0071】
実施例4(比較例)
ビーミング:1360端のたて編みビームがヤーンBにより作製される。これらのビームは、LIBAから得られる整経機において2.3Xのプレドラフト及び1.8Xの最終ドラフトにより作製される。ヤーンHが1340端のビームにビーミングされる。
【0072】
編成:弾性ヤーンビーム及び剛性ヤーンビームが32GのTricot編み機に配置される。使用される編成条件は、ヤーンBについては600mm/ラックであり、ヤーンHについては1400mm/ラックである。ロックニット布地構成が使用される。
【0073】
その後、スカーリング処理し、続いて、乾燥する仕上げ工程が、得られた布地に対して行われる。
【0074】
この布地に関連する特性が表1に示される。拡張が水中で測定される。
【0075】
実施例5
ビーミング:1560端のたて編みビームがヤーンBにより作製される。これらのビームは、Karl Mayer整経機において2.5Xのプレドラフト及び2Xの最終ドラフトにより作製される。ヤーンIが1548端のビームにビーミングされる。
【0076】
編成:弾性ヤーンビーム及び剛性ヤーンビームが36GのTricot編み機に配置される。使用される編成条件は、ヤーンBについては700mm/ラックであり、ヤーンIについては1300mm/ラックである。ロックニット布地構成が使用された。
【0077】
その後、スカーリング処理し、続いて、布地を紫色に染色し、続いて、熱硬化する仕上げ工程が、得られた布地に対して行われる。
【0078】
この布地に関連する特性が表1に示される。拡張が水中で測定される。
【0079】
実施例6
ビーミング:1560端のたて編みビームがヤーンCにより作製される。これらのビームは、Karl Mayer整経機において2Xのプレドラフト及び1.5Xの最終ドラフトにより作製される。ヤーンIが1548端のビームにビーミングされる。
【0080】
編成:弾性ヤーンビーム及び剛性ヤーンビームが36GのTricot編み機に配置される。使用される編成条件は、ヤーンCについては800mm/ラックであり、ヤーンIについては1300mm/ラックである。ロックニット布地構成が使用される。
【0081】
その後、スカーリング処理し、続いて、布地を明黄色に染色し、続いて、熱硬化する仕上げ工程が、得られた布地に対して行われる。
【0082】
この布地に関連する特性が表1に示される。拡張が水中で測定される。
【0083】
実施例7
ビーミング:1556端(21×42”のビーム)のたて編みビームがヤーンBにより作製される。これらのビームは、Karl Mayer整経機において2.5Xのプレドラフト及び2Xの最終ドラフトにより作製される。ヤーンFが1540端のビームにビーミングされた。
【0084】
編成:弾性ヤーンビーム及び剛性ヤーンビームが36GのTricot編み機に配置される。使用される編成条件は、ヤーンBについては600mm/ラックであり、ヤーンFについては1250mm/ラックである。ロックニット布地構成が使用される。
【0085】
その後、スカーリング処理し、続いて、布地をコバルトブルーに染色し、続いて、熱硬化する仕上げ工程が、得られた布地に対して行われる。
【0086】
この布地に関連する特性が表1に示される。拡張が水中で測定される。
【0087】
実施例8
ビーミング:1560端のたて編みビームがヤーンBにより作製される。これらのビームは、Karl Mayer整経機において2Xのプレドラフト及び1.5Xの最終ドラフトにより作製される。ヤーンJが1548端のビームにビーミングされる。
【0088】
編成:弾性ヤーンビーム及び剛性ヤーンビームが36GのTricot編み機に配置される。使用される編成条件は、ヤーンBについては800mm/ラックであり、ヤーンJについては1300mm/ラックである。ロックニット布地構成が使用される。
【0089】
その後、スカーリング処理し、続いて、布地を暗いピンク色に染色し、続いて、熱硬化する仕上げ工程が、得られた布地に対して行われる。
【0090】
この布地に関連する特性が表1に示される。拡張が水中で測定される。
【0091】
実施例9
ビーミング:1560端のたて編みビームがヤーンBにより作製される。これらのビームは、Karl Mayer整経機において2.5Xのプレドラフト及び2Xの最終ドラフトにより作製される。ヤーンKが1548端のビームにビーミングされる。
【0092】
編成:弾性ヤーンビーム及び剛性ヤーンビームが32GのTricot編み機に配置される。使用される編成条件は、ヤーンBについては700mm/ラックであり、ヤーンKについては1400mm/ラックである。ロックニット布地構成が使用される。
【0093】
その後、スカーリング処理し、続いて、布地を紫色に染色し、続いて、熱硬化する仕上げ工程が、得られた布地に対して行われる。
【0094】
この布地に関連する特性が表1に示される。拡張が水中で測定される。
【0095】
実施例10
編成:ヤーンLについての供給速度が3.1mm/ニードルであり、ヤーンL供給速度/ヤーンA供給速度の比率が2.8である丸編み。装置ゲージは28Gであり、構造はプレーンシングルジャージー(Plain Single Jersey)である。
【0096】
その後、スカーリング処理し、続いて、布地を紫色に染色し、続いて、熱硬化する仕上げ工程が、得られた布地に対して行われる。
【0097】
この布地に関連する特性が表1に示される。拡張が水中で測定される。
【0098】
実施例11
編成:ヤーンMについての供給速度が3.1mm/ニードルであり、ヤーンM供給速度/ヤーンD供給速度の比率が3.3である丸編み。装置ゲージは32Gであり、構造はプレーンシングルジャージーである。
【0099】
90℃におけるジェットでのスカーリング処理、続いて、ステンターフレームにおける1分間の130℃での熱硬化の仕上げ工程。
【0100】
この布地に関連する特性が表1に示される。拡張が水中で測定される。
【0101】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
90%を越える伸び、15%以下の15%ひずみでの即時的全体的布地拡張(instantaneous overall fabric growth)(湿潤時)、±7%以内の長さについての寸法安定性、±7%以内の幅についての寸法安定性を有するという点で特徴づけられる弾性布地であって、弾性架橋ポリオレフィン繊維である第1のヤーン(first yarn)を6重量%〜50重量%と、ポリエステル、ナイロン及びポリプロピレンからなる群より選択される繊維である第2のヤーン(second yarn)を50重量%〜94重量%を含む弾性布地。
【請求項2】
前記架橋ポリオレフィン繊維が11dtex〜99dtexであり、前記第2のヤーンが22dtex〜176dtexである、請求項1に記載の布地。
【請求項3】
前記第1のヤーンが、架橋されているポリエチレン繊維である、請求項1に記載の布地。
【請求項4】
前記第1のヤーンが、架橋された実質的に線状の均一分枝ポリエチレン繊維である、請求項3に記載の布地。
【請求項5】
前記第1のヤーンが、架橋された線状の均一分枝ポリエチレン繊維である、請求項3に記載の布地。
【請求項6】
前記第1のヤーンがモノフィラメント繊維である、請求項1に記載の布地。
【請求項7】
前記第1のヤーンが22dtex〜88dtexである、請求項1に記載の布地。
【請求項8】
前記第2のヤーンがテクスチャード加工繊維(textured fiber)である、請求項1に記載の布地。
【請求項9】
伸びが100%を越える、請求項1に記載の布地。
【請求項10】
15%ひずみでの即時的全体的布地拡張が7%以下である、請求項1に記載の布地。
【請求項11】
15%ひずみでの即時的全体的布地拡張が5%以下である、請求項1に記載の布地。
【請求項12】
長さ及び幅のそれぞれについての寸法安定性が±6%である、請求項1に記載の布地。
【請求項13】
請求項1に記載される布地から作製される衣類。
【請求項14】
編み工程において、11dtex〜99dtexの架橋ポリオレフィン繊維である第1のヤーンと、22dtex〜176dtexのヤーンである、ポリエステル、ナイロン及びポリプロピレンからなる群より選択される第2のヤーンとを、細い、目の詰まったループを作製するために好適な編み条件の下で組み合わせることを含む、寸法安定な弾性布地を作製するための方法。
【請求項15】
前記編み工程がたて編み(warp knitting)工程である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記編み工程では、28ゲージよりも大きいニードルを有する編み機が使用される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記編み工程では、前記第1のヤーン及び前記第2のヤーンの両方について、300mm/ラック(rack)〜3000mm/ラックの送り速度が使用される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記編み工程が丸編み(circular knitting)工程である、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記編み工程では、22ゲージよりも大きいニードルを有する編み機が使用される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第2のヤーンが送り速度を1mm/ニードル(needle)〜10mm/ニードルの範囲で有し、前記第1のヤーンが、前記第1のヤーンの送り速度に対する前記第2のヤーンの送り速度の比率が1〜7の範囲であるような送り速度を有する、請求項18に記載の方法。

【公表番号】特表2009−535528(P2009−535528A)
【公表日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−509670(P2009−509670)
【出願日】平成19年4月30日(2007.4.30)
【国際出願番号】PCT/US2007/010564
【国際公開番号】WO2007/130420
【国際公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(502141050)ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド (1,383)
【Fターム(参考)】