説明

汚泥炭化物、この汚泥炭化物を用いたガス処理装置、並びに汚泥炭化物の製造方法及び汚泥炭化物の製造装置

【課題】 窒素酸化物および硫黄酸化物を含む被処理ガスから窒素酸化物および硫黄酸化物を常温で、低コストで同時に除去できる汚泥炭化物、この汚泥炭化物を用いたガス処理装置、並びに汚泥炭化物の製造方法及び汚泥炭化物の製造装置を提供すること。
【解決手段】 無機成分の割合が50〜75%であり、残部が揮発分及び固定炭素である汚泥炭化物Dを、窒素酸化物及び硫黄酸化物を含む被処理ガスと、100℃以下の温度環境で接触させて、この被処理ガスから窒素酸化物及び硫黄酸化物を共に除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機性排水汚泥を炭化処理した汚泥炭化物、この汚泥炭化物を用いたガス処理装置、並びにこの汚泥炭化物の製造方法及び汚泥炭化物の製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、大気汚染は、工場などの特定発生源や自動車などの移動発生源から排出される窒素酸化物、硫黄酸化物等により引き起こされる。酸性雨や光化学スモッグ等は、地球規模の環境問題であり、これらの解決が急務となっている。そこで、これら窒素酸化物、硫黄酸化物等を除去に関する提案もなされている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0003】
例えば、特許文献1では、Cr(クロム)、Mo(モリブデン)およびW(タングステン)からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を含む硫化物触媒の存在下で、被処理ガスから硫黄酸化物及び窒素酸化物を同時に除去することが提案されている。しかし、この方法では、前記触媒の存在下で被処理ガスと還元剤とを250〜700℃に加熱する必要がある。このため、大掛かりで高価な設備を要し設備コストが高くなる。
【0004】
また、特許文献2では、活性炭繊維中にRu(ルテニウム)またはPt(白金)を分散させて、該繊維中にRu又はPtを担持させ、常温において窒素酸化物を除去するものである。しかし、硫黄酸化物をも同時に除去することはできない。
【0005】
また、これらはいずれも高価な触媒を使用するためコストが高くなると言う問題があった。
【特許文献1】特開2001−205050公報
【特許文献2】特開平10−118493公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上のことから、窒素酸化物および硫黄酸化物を常温において同時に除去する低コストの処理方法が望まれている。
【0007】
本発明の目的は、窒素酸化物および硫黄酸化物を含む被処理ガスから窒素酸化物および硫黄酸化物を常温で、低コストで同時に除去できる汚泥炭化物、この汚泥炭化物を用いたガス処理装置、並びに汚泥炭化物の製造方法及び汚泥炭化物の製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の汚泥炭化物は、有機性排水汚泥を炭化処理してなる汚泥炭化物であって、無機成分の割合が50〜75%であり、残部が固定炭素及び揮発分であることを特徴とする。
【0009】
本発明のガス処理装置は、無機成分の割合が50〜75%であり、残部が固定炭素及び揮発分である汚泥炭化物を、窒素酸化物及び硫黄酸化物を含む被処理ガスと接触させて、この被処理ガスから窒素酸化物及び硫黄酸化物を共に除去することを特徴とする。
【0010】
また、本発明のガス処理装置は、汚泥炭化物と被処理ガスとを100℃以下の温度環境で接触させるとよい。
【0011】
本発明の汚泥炭化物の製造方法は、有機性排水汚泥を脱水後、乾燥機で水分60%以下に乾燥した後、造粒し、この造粒された乾燥汚泥を、炭化炉において所定温度に加熱し、炭化処理することで無機成分の割合が50〜75%であり、残部が固定炭素及び揮発分である汚泥炭化物を製造することを特徴とする。
【0012】
本発明の汚泥炭化物の製造装置は、脱水された有機性排水汚泥を、水分60%以下に乾燥する乾燥機と、この乾燥機で乾燥された汚泥を造粒する造粒機と、この造粒機で造粒された乾燥汚泥を所定温度に加熱し、炭化処理して無機成分の割合が50〜75%、残部が固定炭素及び揮発分である汚泥炭化物を得る炭化炉と、前記汚泥炭化物を吸着剤とし、前記炭化炉の熱源として燃焼された後の排ガスを導入し、この排ガスから窒素酸化物及び硫黄酸化物を共に除去する排ガス処理装置とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、常温において窒素酸化物および硫黄酸化物を含む被処理ガスと接触させることにより、被処理ガスから窒素酸化物および硫黄酸化物を同時に吸着除去が可能である汚泥炭化物及び、この汚泥炭化物を用いたガス処理装置、さらには、汚泥炭化物の製造方法及び装置を得ることができる。また、汚泥炭化物は廃棄物である汚泥を炭化したもので低コストであり、吸着除去効果に優れており、低コストでの除去処理が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施の形態について図面を用いて説明する。
【0015】
はじめに、本願出願人は、窒素酸化物および硫黄酸化物を含む被処理ガスの処理方法について鋭意研究した結果、汚泥炭化物が常温で窒素酸化物、硫黄酸化物を同時に除去できることを見出した。すなわち、廃棄物である汚泥を炭化し、得られた炭化物で、窒素酸化物および硫黄酸化物を低コストで有効に除去することができる。
【0016】
まず、この汚泥炭化物の製造方法及び装置について図1を用いて説明する。図1は、汚泥製造装置の概略構成を示している。
【0017】
図1において、11は遠心薄膜乾燥機などの汚泥乾燥機で、農業集落排水や下水などから生じる有機性排水汚泥を脱水後、脱水汚泥Aとして受け入れ、水分60%以下(望ましくは含水率50%程度)に乾燥し、乾燥汚泥Bとする。12は造粒機で、乾燥汚泥Bを、例えば、直径約5〜10mm、長さ約10〜20mm程度の円筒状に造粒し、造粒汚泥Cとして排出する。
【0018】
13は炭化炉で、内筒13a及び外筒13bからなる二重筒構造であり、造粒汚泥Cは造粒汚泥定量供給機14により内筒13a内に供給される。炭化炉13では、造流汚泥Cが入口側から出口側に向かって移動する約15〜30分の間に、後述する燃焼炉15から外筒13bとの間に供給される燃焼ガスにより加熱され、約500〜700℃で炭化される。炭化された炭化物Dは内筒13aから排出される。
【0019】
ここで、造粒汚泥Cは圧縮作用を受けて造粒されているため、炭化物Dも適度な機械的強度を持っており、容易に壊れないため発塵が少なく取扱い易いという特徴がある。
【0020】
前記燃焼炉15には、燃焼用空気や灯油・プロパンガスのような補助燃料が供給されており、立上げ時などこれらを燃焼させて燃焼ガスを得ている。燃焼ガスは前述のように外筒13bとの間に供給され、内筒13a内の造粒汚泥を加熱し、炭化させる。
【0021】
炭化炉13の内筒13a内において、汚泥の熱分解により乾留ガスが発生するが、この乾留ガスは燃焼炉15に送られ、補助燃料と共に燃焼用空気と混合され燃焼する。燃焼炉15では、乾留ガスの燃焼と悪臭物質の分解およびダイオキシン分解のため、800℃以上で燃焼される。燃焼された高温の加熱ガスは炭化炉13の外筒13bと内筒13aの間を流れ、上述のように内筒13a内を加熱後、排ガス処理装置16で粉塵や有害成分を除去後に、排ガスとして排出される。
【0022】
上記構成において、農業集落排水処理施設、下水処理場、有機排水処理施設等から排出される余剰汚泥(含水率約98〜99%)は、高分子凝集剤と混合した後、遠心脱水機あるいはベルトプレス、フィルタープレス等の脱水機により含水率が約85%に脱水される。脱水された脱水汚泥Aは、図示しない脱水汚泥定量供給機を経て、遠心薄膜乾燥機、真空乾燥機、熱風乾燥機等の汚泥乾燥機11により、含水率が、例えば、約50%になるまで乾燥され、乾燥汚泥Bとして排出される。乾燥汚泥Bは、造粒機12で造粒され、造粒汚泥Cとして排出される。造粒汚泥Cは造粒汚泥定量供給機14により炭化炉13に供給される。炭化炉13では、造流汚泥Cが入口側から出口側に向かって移動する間(ここでは20分とする)、所定温度(ここでは500℃とする)で炭化され、炭化物Dとなる。
【0023】
上記条件、すなわち、農業集落排水汚泥を脱水・乾燥した乾燥汚泥(含水率50%)を、炭化温度500℃、炭化時間20分で炭化した汚泥炭化物の物性値を表1に示す。
【表1】

【0024】
表1で示したように、汚泥炭化物Dは、固定炭素21%、灰分68.5%で比表面積70m2/g、平均細孔径1.6nmである。
【0025】
このようにして得られた汚泥炭化物が、室温下で窒素酸化物及び硫黄酸化物を共に除去する性能を有することを確認した。図2は、この性能の確認試験に用いたバッチ式吸着試験装置を示している。
【0026】
試験には、前記条件で作られた汚泥炭化物を乳鉢で粉砕したものを用いた。窒素酸化物および硫黄酸化物を含む被処理ガスは、農業集落排水汚泥を脱水・乾燥した乾燥汚泥を燃焼炉(850℃)で燃焼した排ガスの一部を吸引し、冷却管で室温まで冷却して使用した。冷却により生成する凝縮水はトラップを設けて除去した。被処理ガスの組成は、窒素約80%、酸素約16%、二酸化炭素約4%、その他、窒素酸化物、硫黄酸化物、水蒸気などを含む。
【0027】
試験に当っては、図2に示すバッチ式吸着試験装置を用いて室温で行った。粉砕した汚泥炭化物D:0.5gをガラス皿に入れ、デシケータ21(容量10lとする)内に設置する。真空ポンプ22によりデシケータ21内を真空にした後、被処理ガスを吸引し、密封した後、デシケータ21内の被処理ガスを図示しないスターラを用いて攪拌子23で撹拌しながら、検知管24により所定時間毎にNOx、SO2濃度の経時変化を計測した。
【0028】
吸着試験結果を図3に示す。NOxは、初期濃度850ppmが吸着時間60分で200ppmに、SO2は初期濃度200ppmが吸着時間60分で1ppm以下に減少した。このようにNOx、SO2を室温において同時に除去できることが明らかになった。
【0029】
汚泥炭化物によるNOx、SO2の除去メカニズムは明確ではないが、次のように考えられる。汚泥炭化物Dは、表1で示したように、無機成分(灰分)が約70%で残りの約20%が固定炭素、約10%が揮発分である。無機成分は、主成分がSiで、その他Al、O、Ca、P、Fe、Mg、Naなどである。これらは炭化温度500℃で約20分間の熱履歴を受けており、汚泥中の水分による水蒸気も存在することから、無機成分が、ゼオライト状の多孔質構造を形成しているものと推測される。また固定炭素も同様に活性炭のような多孔質構造を形成していると考えられる。無機成分、固定炭素、揮発分からなる炭化物は、比表面積70m2/g、平均細孔径1.6nmと比表面積が大きく微細孔を有する構造と成っている。そのため、これらの細孔にNOx、SO2が吸着・除去されるものと考えられる。
【0030】
これらの吸着時における温度効果(室温〜100℃)を調べたところ、NOxは温度が高くなるほど除去率が高く、一方、SO2は、温度が低くなるほど除去率が高い傾向が見られた。総合して判断すると、100℃以下であれば十分な除去率が得られることが分かった。100℃以上で連続して使用していると、場合によっては自己発熱により発火する恐れがある。その傾向は炭化温度が低いほど大きい。そのため、汚泥炭化物は100℃以下で使用することが望ましい。
【0031】
前述のように汚泥炭化物によるNOx、SO2の除去機能は、無機成分と固定炭素の相乗効果と考えられる。この様なことから、次に、無機成分による吸着効果に付いて調べた。無機成分は灰分であることから、炭化炉13の乾留ガス出口に堆積した灰を用いて吸着効果を調べた。灰の固定炭素は1%以下である。
【0032】
試験は炭化物と同様にバッチ式吸着試験装置を用いて室温で行った。すなわち、灰0.5gをガラス皿に入れ、デシケータ(10l)内に設置する。真空ポンプでデシケータ内を真空にした後、被処理ガスを吸引し、密封した後、デシケータ内の被処理ガスをスターラで撹拌しながら、所定時間毎にNOx、SO2濃度の経時変化を検知管で計測した。
【0033】
吸着試験結果を炭化物との比較で図4と図5に示す。図4のNOx吸着結果では、初期濃度は異なるが、吸着時間60分後では炭化物と同じ200ppmであった。このことから、NOx吸着に対しては無機成分の寄与が大きいものと推測される。一方、図5のSO2吸着結果では、初期濃度が同じで、吸着時間60分後では炭化物1ppmに対して灰では50ppmであった。このことから、SO2吸着においては固定炭素の活性炭構造部分の寄与が大きいと考えられる。
【0034】
以上のように無機成分(灰)のみであっても、ある程度NOx、SO2を吸着できるが、炭化物に比べ吸着性が劣り、特にSO2の吸着について不十分であることが明らかになった。
【0035】
これらの結果、NOx吸着では無機成分が、SO2吸着では固定炭素が大きく寄与しており、汚泥炭化物による吸着・除去機能は、無機成分、固定炭素などそれぞれの相乗効果によるものと思われる。
【0036】
このように、汚泥炭化物によるNOx、SO2を同時に吸着除去するには、炭化物中の無機成分と固定炭素の割合が重要であり、炭化物中の無機成分の割合を変えて吸着量を調査した。
【0037】
無機成分の割合の異なる炭化物は、炭化温度500℃、炭化時間20分で、炭化炉中の空気量を調整して作成した。無機成分100%は、炭化炉の乾留ガス出口に堆積した灰である。前述と同様に図2のバッチ式吸着試験装置を用いて室温で試験を行い、吸着時間60分後の吸着量を求めた。
【0038】
表2に吸着時間60分後のNOx、SO2の吸着量を示すように、炭化物中の無機成分の割合は、50〜75%が吸着能力に優れていることが明らかになった。
【表2】

【0039】
ここで、有機性排水汚泥を炭化処理してなる汚泥炭化物は、無機成分と固定炭素及び揮発分とからなる。したがって、無機成分の割合が50〜75%であれば、残部は固定炭素および揮発成分となる。この場合、固定炭素は20〜30%の割合であり、前述したように、無機成分と固定炭素との相乗効果により、NOx、SO2を共に除去することが可能となる。
【0040】
このように、無機成分の割合が50〜75%であり、残部が固定炭素及び揮発分である汚泥炭化物は、窒素酸化物及び硫黄酸化物に対する吸着除去性能を有するので、この汚泥炭化物を窒素酸化物及び硫黄酸化物を含む被処理ガスと、100℃以下の温度環境で接触させることにより、この被処理ガスから窒素酸化物及び硫黄酸化物を共に除去することが出来、しかも低コストに実現することができる。
【0041】
したがって、例えば、図1で示したように、汚泥炭化物の製造装置に設置される排ガス処理装置16の吸着材として用いることも可能となる。すなわち、燃焼炉15において乾留ガスや補助燃料の燃焼による燃焼ガスにより炭化炉13が加熱され、その排ガスが、排ガス処理装置16を経て大気に放出されるが、炭化炉13から排出される燃焼排ガス中には、窒素酸化物及び硫黄酸化物も含まれており、これをそのまま大気中に放出すると大気汚染を引き起こしてしまう。そこで、この燃焼排ガスを、排ガス処理装置16に流し、排ガス中の粉塵などを含む有害成分を除去するが、この際、自設備で製造した汚泥炭化物を吸着材として用いると、排ガス中の窒素酸化物及び硫黄酸化物を共に吸着除去することができ、大気汚染を有効に防止できる。
【0042】
また、汚泥炭化物は、廃棄物である有機性排水汚泥を自設備で炭化処理したものであることから、特別の製造設備を要せず、極めて安価に製造することができる。
【0043】
もちろん、汚泥炭化物は、上記排ガス設備以外にも、常温で使用可能であることから、各種のガス処理装置に用いることが可能であり、被処理ガス中から窒素酸化物及び硫黄酸化物を共に低コストで有効に吸着除去することができる。
【0044】
なお、窒素酸化物および硫黄酸化物を含む被処理ガスと汚泥炭化物を常温において接触させることにより、同時に窒素酸化物および硫黄酸化物を除去できることを説明したが、それぞれを単独に含む被処理ガスを汚泥炭化物で処理可能なことは言うまでもない。
【0045】
以上のように、常温において汚泥炭化物と窒素酸化物および硫黄酸化物を含む被処理ガスと接触させることにより、窒素酸化物および硫黄酸化物を同時に吸着除去が可能である。また汚泥炭化物は廃棄物である汚泥を炭化したもので低コストであり、吸着除去効果に優れた、低コストの吸着除去処理が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明による汚泥炭化物の製造装置の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】同上一実施の形態で製造した汚泥炭化物の吸着性能を試験するバッチ式吸着試験装置を示す図である。
【図3】同上一実施の形態で製造した炭化物のNOx、SO2の吸着性能を示す特性図である。
【図4】炭化物と灰とのNOx吸着性能を比較して示す特性図である。
【図5】炭化物と灰とのSO2吸着性能を比較して示す特性図である。
【符号の説明】
【0047】
11 汚泥乾燥機
12 造粒機
13 炭化炉
15 燃焼炉
16 排ガス処理装置
D 汚泥炭化物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機性排水汚泥を炭化処理してなる汚泥炭化物であって、無機成分の割合が50〜75%であり、残部が固定炭素及び揮発分であることを特徴とする汚泥炭化物。
【請求項2】
無機成分の割合が50〜75%であり、残部が固定炭素及び揮発分である汚泥炭化物を、窒素酸化物及び硫黄酸化物を含む被処理ガスと接触させて、この被処理ガスから窒素酸化物及び硫黄酸化物を共に除去することを特徴とするガス処理装置。
【請求項3】
汚泥炭化物と被処理ガスとを100℃以下の温度環境で接触させることを特徴とする請求項2に記載のガス処理装置。
【請求項4】
有機性排水汚泥を脱水後、乾燥機で水分60%以下に乾燥した後、造粒し、この造粒された乾燥汚泥を、炭化炉において所定温度に加熱し、炭化処理することで無機成分の割合が50〜75%であり、残部が固定炭素及び揮発分である汚泥炭化物を製造することを特徴とする汚泥炭化物の製造方法。
【請求項5】
脱水された有機性排水汚泥を、水分60%以下に乾燥する乾燥機と、
この乾燥機で乾燥された汚泥を造粒する造粒機と、
この造粒機で造粒された乾燥汚泥を所定温度に加熱し、炭化処理して無機成分の割合が50〜75%、残部が固定炭素及び揮発分である汚泥炭化物を得る炭化炉と、
前記汚泥炭化物を吸着剤とし、前記炭化炉の熱源として燃焼された後の排ガスを導入し、この排ガスから窒素酸化物及び硫黄酸化物を共に除去する排ガス処理装置と
を備えたことを特徴とする汚泥炭化物の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−219338(P2006−219338A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−34272(P2005−34272)
【出願日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】