説明

洋式トイレ便座

【課題】現在トイレを使用していない時または寒冷地おいて、便座を暖めるために暖房の電源が入っており電気使用量が多く、省エネもなしていないため節電する装置を提供することを目的とする。
【解決手段】便座着座部内に流体通路を設置し温水により瞬間で効率的に着座部を加熱し温水が流体通路に残らず、使用時間が長くなっても冷めない便座暖房で節電ができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は洋式トイレ便座を温める時に使う電気代の節電を確実かつ効率的に行うことができる洋式トイレ便座に関するものである。
【背景技術】
【0002】
便座を暖める方式では、電気を常時使用しヒーターで便座を暖めていたが、最近の便座は使用時、急速に電気ヒーターで暖める物や温水式の便座暖房などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献】特開2003−153826号 公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の便座ヒーターは未使用時も便座を暖めているためヒーターの電源が入っている。そのため電気を常時使用しているため電気代が無駄になっている。また未使用時には電源が切れるタイプの便座は、使用時、急速にヒーターで便座を暖めるため電気消費量が多い、さらに寒冷地及び冬期では室内の温度が低いため急速に便座を暖める事ができないため、便座を所定の温度を保つように電気ヒーターの電源が入っており節電の改良が必要である。
【0005】
以上の通りの事情に鑑みて、本発明は従来の問題点を解消し節電を実現できる洋式トイレ便座を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、便座内部に中空で扁平状に形成された流体通路7が便座全周に亘り敷設されている。その流体通路7を加熱流体が連通循環することで温度が均一に上昇し便座温度が万編なく暖められることを要旨とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は請求項1において、中空で扁平状に形成されている流体通路7に人体による加重が加圧されると変形を起こす可能性があり、流体の循環を妨げる恐れがあるため中空状に形成された流体通路7に変形を防止するための柱11が設置されていることを要旨とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は請求項1において全周に亘り流体通路7が敷設され加熱流体が万編なく連通循環するが、流体通路内に加熱流体が残った場合、加熱流体は時間とともに流体通路内で冷めてしまい次に使用する時、加熱流体と冷めた流体が混ざることで暖房時間を有してしまうため、流体通路7は加熱流体取入れ口の給入口8より上部側に形成され加熱流体排出口9に向かい螺旋状に傾斜が付いており、また排水管5も密閉沸騰保温型貯湯タンク2に向かい傾斜が付いていることで循環ポンプが停止しても加熱流体は自然に流体通路7から排出され残らないよう形成していることを要旨とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は加熱流体で便座が暖められた後、使用時間が長くなると便座温度が徐々に下がるため、使用者が便座に着座している間に所定の温度まで下がった場合、補助的に電気ヒーターの電源が入り暖房することを要旨とする。
【発明の効果】
【0010】
未使用時ならび寒冷地での無駄な便座暖房時間を無くし、便座加熱時間を短縮したことで節電できる洋式トイレ便座を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態を示す洋式トイレ便座本体の一部を断面とした全体の外観図
【図2】図3の便座部分におけるA−A線断面図である。
【図3】便座を示す1部破断した側面図である。
【図4】図3の便座部分におけるB−B線断面図である。
【図5】図4における一部拡大図
【図6】図1におけるC−C線断面図である
【図7】図1内の密閉沸騰保温型貯湯タンク2内部図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。
図1に示されるように本発明は本体1と便座本体6において便座暖房を実施しており、本体1内部には密閉沸騰保温型貯湯タンク2、循環ポンプ3、給水管4、排水管5、図6に記載の電気制御装置16が設置されており便座本体6内には流体通路7が敷設されており、人感センサー17が人の入室を感知すると密閉沸騰保温型貯湯タンク2内に貯湯してある加熱流体が循環ポンプ3より給水管4を経由、流体通路7に給湯することで便座本体6を暖房し配水管5より密閉沸騰保温型貯湯タンク2に加熱流体が戻る。
【0013】
図1と図2に示すように便座本体6には全周に亘り熱効率が良い金属で形成された中空で扁平状の流体通路7が敷設されていることで、全周を満遍なく暖房するよう形成され循環ポンプ3が作動することで急速に加熱流体が給水管4、給入口8、流体通路7、排出口9、排水管5を経由し循環するようになっており、温度センサー12が所定温度に達したときに循環ポンプ3が停止する。循環ポンプ3が停止しても流体通路7内には加熱流体が残らないよう形成されている。
【0014】
図2と図3に示すように、使用者が着座する前に加熱流体で加熱された便座本体6は、使用者が着座することで図3に記載の加重センサー付便器接着部14が感知し、使用時間が長いとき温度センサー12が便座本体6の温度が下がっているか常に計測し所定温度以下になると図6の電気制御装置16が補助的に電気ヒーター10の電源を入れ使用者が着座している間温度を保つよう設定され使用者が立つと加重センサー付便器接着部14が人の着座を感知しなくなること及び設定温度まで温度が上昇すると電気ヒーター10の電気供給が止まるよう設定されている。
【0015】
図3に示すように便座本体6内にある流体通路7の給入口8側は給入口8より上部側に流体通路7が敷設されており、給入口8側より流体通路7が螺旋状に排出口9手前まで傾斜を形成している。
【0016】
図4の便座本体6の断面で示すように流体通路7は給入口より上部側に敷設され排出口に向かい流体通路7底部が螺旋状に形成され循環ポンプが停止しても加熱流体が自然に流出し残らないよう形成されている。また温度センサー12は排出口9側手前に設置されている。
【0017】
図5は図4の一部拡大であり流体通路7は扁平状の中空状であるため、使用者の体重や使用状況により変形する恐れがあるため、変形を防止するため柱11が設置されている。また流体通路7の上部には熱効率の高い漏電防止板15が密着しており、さらに上部には電気ヒーター10が敷設されており仮に流体通路7から加熱流体が漏れても漏電防止板15により電気ヒーター10がショートしない構造になっている。
【0018】
図6に示すように本体1内には密閉沸騰保温型貯湯タンク2が排水管5より低い位置に設置されており循環ポンプ3が停止しても流体通路7に残っている加熱流体が自然に密閉沸騰保温型貯湯タンク2に戻り流体通路7内が空の状態になるように形成されている。また電気ヒーターの制御をするため電気制御装置を設置している。
【0019】
図7に示すように密閉沸騰保温型貯湯タンク2は加熱流体を設定温度まで加熱し使用されるまで保温状態でいるが、排水管5と接続している部分が開放していると温度が逃げ冷めてしまうため密閉蓋19を設置することで保温力を高めている。また、密閉蓋19には浮玉18が接続されており、加熱流体が流体通路7から密閉沸騰保温型貯湯タンク2に戻りきると浮玉18が浮上し密閉蓋19が閉まり、加熱流体が循環すると浮玉18が下がり密閉蓋19が開放する構造になっている。
【符号の説明】
1…本体、2…密閉沸騰保温型貯湯タンク、3…循環ポンプ、6…便座本体、7…流体通路、10…電気ヒーター、11…柱、12…温度センサー、13…便器接着部、14…加重センサー付便器接着部、15…漏電防止板、16…電気制御装置、17…人感センサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洋式トイレ便座本体内部の全周にわたり中空で扁平状の流体通路を有し加熱流体が連通循環するようになっていることを特徴とする洋式トイレ便座。
【請求項2】
請求項1において、中空で扁平状の流体通路が使用者の加重圧力により変形しないことを特徴とする洋式トイレ便座。
【請求項3】
請求項1において、加熱流体が流体通路を循環したあとに流体が流体通路に残らないこと特徴とする洋式トイレ便座。
【請求項4】
電気ヒーターを便座本体内部に敷設することで補助的に便座を暖房できることを特徴とする洋式トイレ便座。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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