説明

流体セメントで骨空洞、特に寛骨臼空洞を充填するための装置

流体セメントで骨空洞、特に寛骨臼空洞を充填するための装置(1)は、流体セメント(F)を定量吐出するための定量吐出器具(5)に関連付けられ得る第1の開口(3)、および流体セメントが通って出ていき、かつ骨空洞への流体のアプリケータ要素(6)に関連付けられる第2の開口(4)を有する、流体セメントを移送させるための移送チャネル(2)を備える。アプリケータ要素は、移送チャネルよりも大きい便利な定量吐出面を有し、主要な対向面が移送チャネルに接続するための第1の側(7)および流体セメントを供給するための第2の側(8)を規定する実質的な板状体を備える。さらに、第2の側は、骨空洞の端縁と接触して位置決めされ得、かつ板状体自身から交差して延在する板状体の周囲折り曲げ端縁を備える、流体セメントの囲み縁(9)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体セメントで骨空洞、特に寛骨臼空洞を充填するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
周知の事実であるように、人体の骨または関節への人工器官装置の埋込みが必要な関節形成術では通常、人工器官を永続的に所定の位置に維持するためにある量のセメント(アクリル樹脂など)が必要である。
【0003】
多くの異なる種類の埋込みにおいて、骨セメントが、当該流体セメントを含む定量吐出ガン上に装着され得、かつ針、剛性カニューレなどを有するシリンジを用いて注入され、供給される。
【0004】
充填が必要な空洞にカニューレの開放端を挿入した後、流体セメントは、シリンジを用いてその部位に直接的に注入される。
【0005】
これは大腿骨空洞、上腕骨空洞および脊椎骨空洞などを充填するのに特に実際的で機能的な方法であるが、後で人工股関節をあてがうために骨セメントを寛骨臼空洞に注入しなければならない場合、この設備は非効率的であることがわかっている。
【0006】
この種の手術では、人工股関節の球形のヘッドを患者の寛骨臼空洞の内部に嵌合させて流体セメントの層を介在させる必要があり、この層は一旦硬化すると、人工関節の土台となる。
【0007】
通例、この種の埋込みでは、柔らかい状態のセメントの塊を手で成形し、それを寛骨臼空洞に導入する医療術者の作業が必要である。
【0008】
セメントの塊は次に、ハンマー側がドーム状である特別のハンマー器具で、空洞の内部で圧縮される。
【0009】
ハンマー器具の特定の形状のおかげで、セメントの塊は、実質的に球形の窪みを形成するようにかたどられる。
【0010】
しかし、この公知の種類の埋込みにはいくつかの欠点がある。
たとえば、セメントの塊を手で処理するため、医療術者が、毒性かつ反応性であり得る物質との直接接触に晒されてしまう。また、セメントが外部環境に晒されることによってその無菌性が容易に損なわれ得、セメントが、手術中の患者に感染症を伝播する危険な媒体となってしまう。
【0011】
この手術は医療術者および患者の両方にとってかなり厄介で疲れるものであることを強調する必要もある。
【0012】
そのような欠点がないようにするため、定量吐出端が広げられ、かつ寛骨臼空洞の端縁と接触して配置されてセメントが空洞自身から外に漏れるのを防ぐことができるシリンジからなる特定の装置の使用が公知である。
【0013】
そのような装置は、GB 2 104 390、WO 01/10356、EP 0 650 707、WO 02/30339およびUS 5 741 265で公知である

【0014】
しかし、これらの装置にもいくつかの欠点があり、そのうちの1つは、公知の種類の流体セメントの容易かつ実際的な使用ができないことである。この点について、流体セメントがシリンジから出てきて、かつ同時に寛骨臼空洞の内部にしっかりと固定されるためには、セメントの粘度は予め定められたものでなければならないことが強調される。
【0015】
従来の流体セメントの粘度は時間とともに急速に増加することを考慮すると、シリンジを使用する医療術者が流体セメントの粘度状態を実際的に、容易にかつ十分な精度で評価できることが必要であるが、これは公知の種類の装置では得ることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の主な目的は、流体セメントで骨空洞、特に寛骨臼空洞を充填するための装置を提供し、手術を行なっている医療術者およびそれを受けている患者の両方にとって最適に無菌で安全な条件下での骨セメントの導入を可能にすることである。
【0017】
本発明のさらなる目的は、医療術者に対する重大な困難および患者に対する多大な不快感を全くもたらすことなく、迅速で、実際的で、容易かつ機能的な方法で流体セメントで骨空洞を充填できるようにすることである。
【0018】
本発明のさらに別の目的は、周知の技術の上述の欠点を、単純で合理的かつ費用効率の高い解決策で克服するような装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上述の目的はすべて、流体セメントで骨空洞、特に寛骨臼空洞を充填するための装置であって、流体セメントを定量吐出するための定量吐出器具に関連付けられ得る少なくとも1つの第1の開口、および流体セメントが通って出ていく第2の開口を有する、流体セメントを移送させるための少なくとも1つの移送チャネルと、第2の開口によって移送チャネルに関連付けられ得、移送チャネルよりも大きい便利な定量吐出面を有する、骨空洞への流体セメントの少なくとも1つのアプリケータ要素とを備え、アプリケータ要素は、主要な対向面が移送チャネルへの第1の接続側および流体セメントの第2の供給側を規定する実質的な板状体を備え、第2の側は、骨空洞の端縁と接触して位置決めされ得、かつ板状体自身から実質的に交差して延在する板状体の周囲折り曲げ端縁を備える、流体セメントの囲み縁を備えることを特徴とする、この装置によって達成される。
【0020】
本発明のさらなる特徴および利点が、非限定的な一例として添付の図面に示される、流体セメントで骨空洞、特に寛骨臼空洞を充填するための装置の、好ましいが排他的ではない実施例の詳細な説明からより一層明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る装置によって提供されるような移送チャネルおよびアプリケータ要素の斜視図である。
【図2】本発明に係る装置によって提供されるような押出しピストンの斜視図である。
【図3】流体セメント定量吐出ガンにあてがわれた、本発明に係る装置によって提供されるような移送チャネルおよびアプリケータ要素の側面図である。
【図4】本発明に係る装置の第1の使用モードを示す断面図である。
【図5】本発明に係る装置の第1の使用モードを示す断面図である。
【図6】本発明に係る装置の第2の使用モードを示す側面概略部分図である。
【図7】本発明に係る装置の第2の使用モードを示す側面概略部分図である。
【図8】本発明に係る装置の第2の使用モードを示す側面概略部分図である。
【図9】本発明に係る装置の第2の使用モードを示す側面概略部分図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図面を特に参照して、流体セメントで骨空洞、特に寛骨臼空洞を充填するための装置が、全体的に参照番号1を付されている。
【0023】
装置1は、放射線不透過性であり得るか他の同様の物質製であり得るメタクリル樹脂型の骨セメントなどの骨セメントFのための移送チャネル2を備える。
【0024】
移送チャネル2は、実質的に直線であり、管状形状であり、チャネルの一端に得られる第1の開口3および対向端に得られる第2の開口4を有する。
【0025】
第1の開口3は、既知の種類のガンP上に最終的に嵌合される、たとえばシリンジSの種類の、流体セメントFを定量吐出するための定量吐出器具に関連付けられ得る。
【0026】
詳細にみると、第1の開口3が得られる移送チャネル2の端には、シリンジSに接続するための接続手段5が設けられている。そのような接続手段は、円筒形の取付具からなり、移送チャネルと同軸であり、たとえばねじ切り型、連結型などの着脱式結合によってシリンジSに関連付けられ得る。
【0027】
実際には、一旦円筒形の取付具5がシリンジSの本体に取付けられると、流体セメントFは、ガンPの操作によって移送チャネル2に沿って押されて第2の開口4から出てくる。
【0028】
役立つように、アプリケータ要素6は、たとえば内部に人工股関節などが嵌合される寛骨臼土台型である骨空洞Cに流体セメントFを注入するための第2の開口4に関連付けられる。
【0029】
詳細にみると、アプリケータ要素6は、移送チャネル2よりも大きい便利な定量吐出面を有する。便利な面とは、そこを通って流体セメントFがチャネルおよび要素によって流れる領域を意味する。
【0030】
アプリケータ要素6は、移送チャネル2に接続するための第1の接続側7、および流体セメントFを供給するための第2の供給側8を備える。
【0031】
第2の側8は、流体セメントFのための周囲を囲む縁9を有し、これは、骨空洞Cの端縁Mと接触して、すなわち空洞の外側の縁に接して配置され得る。
【0032】
本発明の特定の実施例では、アプリケータ要素6は、移送チャネル2に対して実質的に直角に延在する、円形のディスク形の板状体からなる。
【0033】
板状体6の主な対向面が、第1および第2の側7および8を規定する。
板状体6は、内部を流体セメントFが流れ、かつ第2の開口4で終わる移送チャネル2の端に結合され得る、貫通孔10を有する。
【0034】
詳細にみると、貫通孔10は、板状体6の実質的に中央の位置に得られ、移送チャネル2およびアプリケータ要素6はともに同軸上に関連付けられる。
【0035】
使用時、アプリケータ要素6の囲み縁9は骨空洞Cの端縁Mに接して配置されるため、骨空洞Cの内部を外部から隔離して、骨空洞Cを流体セメントFで全く漏れなしで充填するとができる。
【0036】
詳細にみると、囲み縁9は、板状体6の周囲折曲げ端縁からなり、板状体自身の第2の側8から実質的に交差して延在している。
【0037】
アプリケータ要素6が完全に平坦であり、囲み縁9は板状体6の輪郭からなるという代替的な実施例も除外されるべきでない。
【0038】
役立つように、装置1は、流体セメントFを移送チャネル2に沿って押圧することによって埋込みの最後にチャネルを確実に空にすることができる押出し手段11を有する。
【0039】
そのような押出し手段は、移送チャネル2内で測定するように実質的に嵌合され得る端ヘッド11a、および端ヘッド11aの反対側に配置された掴みハンドル11bを有する長手方向のピストンからなる。
【0040】
ある量の流体セメントFが骨空洞Cに注入された後、空洞の充填を完了するために、シリンジSを装置1から外してピストン11を移送チャネル2に挿入する必要がある。
【0041】
ピストン11は、少なくとも移送チャネル2と同じ長さである。このようにすることで、一旦ピストン11が第1の開口3を通ってチャネル2に挿入されると、掴みハンドル11bが円筒形の取付具5に接したときに端ヘッド11aが第2の開口4に達する。
【0042】
有利には、アプリケータ要素6は可撓性材料からなるのに対して、移送チャネル2は実質的に剛性の材料からなる。このようにすることで、流体セメントFが定量吐出された後、装置1を用いて流体を圧迫して、骨空洞Cの内壁に付着させることができる。
【0043】
移送チャネル2およびその内部のピストン11に対してある圧力を及ぼすことによって、実際には、板状体6は流体セメントFに押付けられて、流体セメントFを弾性的に変形させ、たとえば人工股関節の寛骨臼などの半球形人工器官を受けるのに好適な、凹んだ構造にする。
【0044】
また、移送チャネル2の剛性により、チャネル自身への縦方向のガンPに対する単純な術者の手動の圧力によって流体セメントFをシリンジSによって定量吐出する際にも、流体セメントFを加圧できることも指摘されるべきである。
【0045】
しかし、移送チャネル2が代替的に可撓性パイプからなり得、これは、シリンジSを用いて流体セメントFを定量吐出する際には骨空洞によって所定の位置に手で保持され、流体セメントFを空洞内で圧縮する際にはピストン11が移送チャネル2の内部に配置されると剛性となる例も除外することはできない。
【0046】
本発明に係る装置1には、異なる使用モードが可能である。
1つの第1の使用モードが図4および図5に示されており、囲み縁9が骨空洞Cの端縁Mに接して置かれた状態でアプリケータ要素6が位置決めされて初めて、流体セメントFが移送チャネル2を通って定量吐出されているのが見られる。
【0047】
この使用モードでは、囲み縁9および骨空洞Cによって境界が定められる空間は、最初は何もなく、流体セメントFが、ガンPの操作によって移送チャネル2を通って押されてその空間に流れ込む(図4)。
【0048】
一旦骨空洞Cが充填されると、シリンジSを移送チャネル2から取り外し、ピストン11を移送チャネル2に挿入することができ、これによって装置1が骨空洞Cに向かって押圧される。
【0049】
板状体6は骨空洞Cの内部で曲がるので、流体セメントを加圧して骨組織内に深く貫通させることができる(図5)。
【0050】
図6から図9に示される装置1の第2の使用モードでは、流体セメントで骨空洞、特に寛骨臼空洞を充填するための方法は、以下からなるステップを備える:
−互いに分離した装置1および定量吐出器具Sを与え、定量吐出器具S上に装置1を装着する;
−第2の側8が上を向いた状態でアプリケータ要素1を配置するように、定量吐出器具Sを支えるガンPを垂直方向に位置決めする;
−流体セメントFがアプリケータ要素6の表面に出てくるまで、流体セメントFを移送チャネル2を通して定量吐出し、囲み縁9によって囲まれる体積を少なくとも部分的に充填する。好ましくは、このステップは、ガンPを使用する医療術者Oによって実行され、流体セメントFが囲み縁9から少し突出すると完了する;
−流体セメントFをアプリケータ要素6上に残して、流体が予め定められた粘度に達するまで硬化させる。このステップでは、術者Oが、たとえばアプリケータ要素6の表面に出てくる流体セメントFに自身の指で触るなどして、流体セメントFの粘度を定期的に測定することが必要である(図6)。これは、術者Oの手を保護する殺菌手袋を着用して、流体セメントFの汚染を完全に防止しつつ行われる;
−囲み縁9を骨空洞Cの端縁Mに置く(図7);
−流体セメントFを骨空洞Cに押込む。最初にこのステップは、流体セメントFがアプリケータ要素6の縁に見えるまで、ガンPによって定量吐出器具Sを操作するステップからなる。次にこのステップは、定量吐出器具Sを移送チャネル2から分離し、装置1を所定の位置に残し、ピストン11を移送チャネル2に挿入することによって、流体セメントFを骨空洞Cの内部で加圧するステップからなる(図8)。最後にこのステップは、装置1を骨空洞Cに向かって繰返し押圧することによって、板状体6を骨空洞Cの内部で曲げ、流体セメントFが骨組織を深く貫通するようにするステップからなる(図9)。
【0051】
実際、説明される本発明は意図する目的を達成することがわかった。
本発明において提供される特定の種類のアプリケータ要素は、流体セメントを、望ましくないもしくは突然の流体の漏れまたは危険な汚染の危険性なしで、シリンジを通して骨空洞内に直接的に導くことができることに注目すべきである。
【0052】
また、本発明では、流体セメントを容易にかつ実際的に供給することが可能であるだけでなく、流体セメントを注入時または定量吐出の最後のいずれかに迅速に圧縮可能であることにも注目すべきである。
【0053】
最後に、本発明で図示されるような囲み縁を有することにより、術者は、少量の流体セメントを維持して粘度を制御することができ、適切な瞬間にのみ流体セメントで骨空洞を充填することができることも指摘しておきたい。
【0054】
このように考案された本発明には多数の変形および修正が可能であり、それらのすべては本発明の概念の範囲内である。また、すべての詳細な点は、技術的に同等の他のもので置き換えることができる。
【0055】
実際には、使用される材料、ならびに形状および寸法は、以下の請求項の保護範囲から
逸脱することなく、要件に従ってどのようなものであってもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体セメントで骨空洞、特に寛骨臼空洞を充填するための装置であって、流体セメントを定量吐出するための定量吐出器具に関連付けられ得る少なくとも1つの第1の開口、および前記流体セメントが通って出ていく1つの第2の開口を有する、前記流体セメントを移送させるための少なくとも1つの移送チャネルと、前記第2の開口によって前記移送チャネルに関連付けられ得、前記移送チャネルよりも大きい便利な定量吐出面を有する、骨空洞への前記流体セメントの少なくとも1つのアプリケータ要素とを備え、
前記アプリケータ要素は、主要な対向面が前記移送チャネルへの第1の接続側および前記流体セメントの第2の供給側を規定する実質的な板状体を備え、前記第2の側は、前記骨空洞の端縁と接触して位置決めされ得、かつ板状体自身から実質的に交差して延在する前記板状体の周囲折り曲げ端縁を備える、前記流体セメントを囲むための囲み縁を備えることを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記板状体は、自身の中を前記流体セメントが流れ、かつ前記第2の開口に結合され得る貫通孔を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記孔は、前記板状体の実質的に中央の位置に得られることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記板状体は実質的に円形であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記移送チャネルおよび前記板状体は、実質的に直角に関連付けられることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記移送チャネルおよび前記アプリケータ要素は、ともに実質的に同軸上に関連付けられることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記アプリケータ要素は、実質的に可撓性の材料からなることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記移送チャネルは、実質的に剛性の材料からなることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記移送チャネルは、前記第1の開口によって配置される、前記定量吐出器具への接続手段を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記接続手段は、前記移送チャネルと実質的に同軸の少なくとも1つの取付具を備えることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記移送チャネル内に流体セメントの押出し手段を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記押出手段は、前記移送チャネル内で測定するように嵌合され得る少なくとも1つのピストンを備えることを特徴とする、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ピストンは、少なくとも前記移送チャネルと同じ長さであることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
1つ以上の先行する請求項に記載の装置を用いて、流体セメントで骨空洞、特に寛骨臼
空洞を充填するための方法であって、
前記定量吐出器具上に装着される前記装置を与えるステップと、
前記第2の側が上を向いた状態で前記アプリケータ要素を位置決めするステップと、
前記囲み縁によって規定される体積を少なくとも部分的に充填するまで、前記流体セメントを前記移送チャネルを通して定量吐出するステップと、
前記流体セメントを前記アプリケータ要素上に残して、流体が予め定められた粘度に達するまで硬化させるステップと、
前記囲み縁を前記骨空洞の端縁に置くステップと、
前記流体セメントを前記骨空洞に押込むステップとを備える、方法。
【請求項15】
前記与えるステップは、互いに分離した前記装置および前記定量吐出器具を与えるステップと、前記定量吐出器具上に前記装置を装着するステップとを備えることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記定量吐出するステップは、前記流体セメントが前記囲み縁から部分的に突出すると完了することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記流体セメントを残して硬化させるステップは、前記流体セメントの粘度を測定するステップを備えることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記測定するステップは、前記アプリケータ要素の表面に出てくる前記流体セメントに触るステップを備えることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記触るステップは指で行なわれることを特徴とする、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記押込むステップは、前記定量吐出器具を操作するステップを備えることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
前記押込むステップは、前記押出し手段を前記移送チャネルに挿入するステップを備えることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
前記押込むステップは、前記装置を前記骨空洞に向かって押圧して、前記アプリケータ要素を骨空洞の内部で曲げるステップを備えることを特徴とする、請求項14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−503446(P2010−503446A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527917(P2009−527917)
【出願日】平成19年9月17日(2007.9.17)
【国際出願番号】PCT/IB2007/002676
【国際公開番号】WO2008/035160
【国際公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(509072320)テクレス・ソシエタ・ペル・アチオニ (3)
【氏名又は名称原語表記】TECRES S.P.A.
【Fターム(参考)】