説明

流体充填可能な容器及びホルダを持つポータブルデバイスを有するアセンブリ

本発明は、ホルダ16と、流体充填可能な容器4を持つポータブルデバイス15とを有するアセンブリを提供する。ホルダ16は、少なくとも容器4を保持するように設けられ、流体源19からの流体で容器4を満たすためのシステム20を有する。ホルダ16は、容器4の内部の液面レベルを検出する検出器3を更に有する。本発明は、流体充填可能な容器4と、容器4の内部を少なくとも局所的に照射する光源と、光学検出器とを有するアセンブリを更に提供する。検出器は、容器4の外側に設けられ、光源により放出された光から生ずる、容器4の内部で散乱された光を検出することにより容器4の内部の液面レベルを検出するように設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体容器を有するポータブルデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
ハンドヘルドの家庭用電気器具のような特定のポータブルデバイスには、流体、例えば、ローション、ジェル又は石鹸で満たされる容器が、所望のデバイスの一部に流体を供給する可能性を提供するために提供される。容器が空のときには、ユーザは、充填済みの容器に交換し得る。容器を交換すべき頻度を減らすためには、容器の容量が増大され得る。しかしながら、これは、容器を巨大にし、それ故に好ましくない容器を有するデバイスとなり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
流体充填済み容器を備えたポータブルデバイスの使いやすさを改善することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そのため、少なくとも部分的に空の容器を特定のレベルに(再)充填することを可能とし、ユーザが使用済みの容器を交換する必要性を排除する、請求項1によるアセンブリが提供される。容器又はポータブルデバイスに代えてホルダに検出器を提供することは、液面レベル検出器又はそのインジケータが容器及び/又はポータブルデバイス上で省略され得るので、比較的簡素で軽量な容器及び/又はデバイスを構成することを可能にする。検出器は、例えば、電子若しくは磁気的、又は、動的若しくは光学的な手段により動作可能であってもよい。検出器は、好ましくは、容器の外側から液面レベルを検出することを可能にし得る。
【0005】
請求項2によるアセンブリは、アセンブリの使いやすさを増大させる、容器のための自動充填ステーションを提供し得る。
【0006】
好ましいアセンブリは、流体に接触することなく液面レベルを検出することが可能である、請求項3によるアセンブリにより提供される。
【0007】
請求項3によるアセンブリの検出器の動作に対する適切な光強度レベルが、請求項4
によるアセンブリにより提供され得る。
【0008】
請求項5によるアセンブリの利点は、流体からの、例えば空気中のメニスカスからの鏡面反射によって、又は全体の内部反射によって反射された光よりもむしろ散乱光を検出する検出器を設けることは、検出の信頼性を増大させるということであり、これは、散乱光の検出が測定のセットアップの種々のコンポーネントの調節に依存することが少ないからである。
【0009】
特に、検出されたか又は概して検出可能な散乱光の量は、検出器の視角の範囲内の容器中の液体存在量で変化すること、並びに、斯様な散乱光は、表面からの光の反射角よりも著しく広い比較的大きな立体角に渡って確実に検出され得ることが発見された。
【0010】
請求項6によるアセンブリにより、追加の柔軟性が容器の設計のために提供されてもよく、容器の少なくとも壁部が検出器の動作波長で半透明であるかそれとも透明である。この波長は、可視でなくてもよい。壁部は、窓から全体の容器までの幅の任意のサイズを持っていてもよく、液面レベルを検出する検出器のため容器の内部に十分な光がアクセスすることを提供する。
【0011】
好ましくは、容器の少なくとも壁部は、例えば、ユーザが容器の内部を見てその中の流体を観察し得るように、可視波長で半透明であるか又は好ましくは透明である。
【0012】
液面レベルの存在又は欠乏の検出の信頼性が改善され得る好ましい実施形態が請求項8に記載されている。
【0013】
この文章における"光"及び"光学的"という用語は、紫外線又は赤外線の波長のような、非可視的な電磁放射線をも有するように広く解釈されるべきである。同様に、"流体"という用語は、ポンプ動作により移し換え可能な、任意の液体、ジェル、並びに、ローション、クリーム及び歯磨き粉等の粘性のある流体を有する。"窓"という用語は、領域が関連波長での光に対して少なくとも半透明、好ましくは透明であるオブジェクトの領域を示している。
【0014】
容器に充填されているか又は空であるかの間において、容器の液面レベル、それ故に光学検出器の使用の場合における検出された光強度は、相対的に徐々に変化する。これは、"充填"状態の正確な検出に従い得る。信号の鮮明さ、従って液面レベル検出の信頼性を増大させることに関して、アセンブリは、請求項9の特徴を持ってもよい。
【0015】
狭窄な部分(narrow portion)は、格納された内容物についての比較的小さな変化を液面レベルの感知しやすい変化とさせ、信頼性のある検出を促進する。容器は、例えば、検出器−動作−充填(detector-operator-filling)システムのアセンブリの応答が相対的にゆっくりである場合において、こぼれる危険性を減らすために、狭窄な部分の上にバッファ容量を与える広い領域を有してもよい。
【0016】
本アセンブリの使用のために特に適した流体充填可能な容器は、柔軟性又は弾力性のある壁を持つ比較的狭窄な部分を有し、比較的狭窄な部分の横断面が液圧により可逆的に変化され得るようになっている。
【0017】
狭窄な部分の形状及び弾力性若しくは柔軟性は、好ましくは、液面レベルが狭窄な部分よりも低いときには、その部分が実質的に一つの構造、例えば、互いに接近又は接触している2つの向かい合う壁を持ち、液面レベルが狭窄な部分に接触しているか又は狭窄な部分の範囲内にあるときには、壁に抗する液面の圧力は、狭窄な部分を他の形状に変形させるのに十分である。これは、圧力をかけて容器にポンピングされる流体によってもたらされ得るか、それとも、例えば、ジェル等のやや粘性のある流体の場合においては、流体の表面張力によってもたらされ得る。容器の形状の斯様な幾何学的な変化は、検出器によって正確に検出可能であり得る。
【0018】
レベル検出の再現性及び信頼性を改善することに関して、アセンブリは、請求項11の特徴を持ってもよい。
【0019】
請求項12によるアセンブリによれば、容器の充填の間における流体の漏出の危険性が実質的に削減される。
【0020】
請求項13によるアセンブリは、アセンブリのコンポーネントが互いに関連して再現性良く及び正確に配置され、この位置が維持され得る。
【0021】
ホルダは、好ましくは、流体源としての流体貯蔵器を受けるために適合される。それ故、流体容器は、空になった後に交換され得る貯蔵器から充填され得る。貯蔵器が容器の任意の充填のための十分な容量を有するので、アセンブリのアイテムを交換する頻度が著しく削減され得る一方で、同時に、容器及び/又は容器を有するポータブルデバイスの使い勝手が良いサイズが維持され得る。容器の容量は、使いやすさを損なうことなく削減され得る。
【0022】
好ましい実施形態において、容器は、シェーバ、歯ブラシ又はアイロン等の家庭用電気器具の一部である。それ故、アセンブリは、シェービングローション、歯磨き粉又はアイロンがけ流体等の所望の流体の十分に充填された貯蔵器を備えた電気器具を提供することが可能となる。
【0023】
本発明の他の態様が請求項19に記載されており、これは、検出設定のコンポーネントのアライメント(alignment)に対して比較的無反応な比較的信頼性のある態様で外側から容器内の液面レベルの検出を可能とする。
【0024】
特開2003−315138号公報は、光透過可能なパイプの外側に搭載された光投影及び受信手段を備えた液面レベル検出器を示していることに留意すべきである。検出光が所定の量によりパイプの内面より深い位置で全反射されるときに、受信手段13により受信された光の量を最大化するために調節が行われる。特開2003−315138号公報においては、光源、容器壁及び検出器が互いに安定的に取り付けられることが要求される。
【0025】
本発明は、特許請求の範囲に記載された特徴又は対象の如何なる可能な組み合わせをも含む。
【0026】
本発明は、例の態様により現時点で好ましい実施形態を示す図面を参照して以下に説明されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1A】空の容器及び光センサを示し、散乱光に依存する光検出器の動作の原理を示している。
【図1B】充填された容器及び光センサを示し、散乱光に依存する光検出器の動作の原理を示している。
【図2A】容器及び分離センサの概略的な正面図及び断面の視点をそれぞれ示している。
【図2B】図2AのラインA−Aに沿った断面図である。
【図3】容器及び分離センサの部分的に切り欠かれた斜視図を示している。
【図4】対応するホルダに電気シェーバを有する本発明によるアセンブリの部分的に切り欠かれた部分概略的正面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1A及び1Bは、光源2及び光学検出器3を有するセンサ1、並びに、流体5で満たされ得る容器4を示している。容器4は、前方壁6及び後方壁7を有している。前方壁6は、検出器3によって検出可能な波長で半透明又は好ましくは透明である壁部6Aを有している。
【0029】
光源2は、生ずる散乱光を検出するために容器の内側及び検出器3を照射するように設けられている。
【0030】
光源2及び検出器3は、光源2の最も高い放出強度の方向と検出器3の視角の主方向とによって決定された軸が鋭角αを囲むように配置されている。検出器3は、その視角が、静止時に液面レベルと平行な少なくとも水平面を有するように設けられ得る。更に、光源2及び検出器3も、好ましくは平行に配向され得る。
【0031】
図1Aは、容器4及びその内容物(無:容器は空である)の内部を照射する光源2を示している。光は、容器の後方壁7で大部分が散乱されて、放出光の少量のフラクションだけが検出器3に後方散乱される。検出器3により検出された光の正確なフラクションは、用いられた波長での容器又はその後方壁7の散乱特性に依存し、これは、同様に、容器4及び光源2の材料特性及び幾何学的態様に依存する。即ち、例えば、概して平滑な表面が、より反射鏡のような反射をもたらす一方で、概して粗い表面が、好ましくは拡散反射をもたらす。容器4の後方壁7は、より好ましくは光を吸収するように適合され、これは、バックグラウンド信号を削減することができ、それ故に検出の信頼性を増大させることができる。
【0032】
図1Bは、容器4が流体5で満たされたときに、流体5が、散乱ボリューム5Aにおける入射光を散乱することを示している。散乱ボリューム5Aの中心は、容器4の後方壁7と比較して光源2の近くにあり、検出器3がより高い光学強度を受信して、それ故にこれらに対応する異なる信号を生成し得るようになっている。
【0033】
散乱ボリューム5Aの位置及び範囲、それ故に流体5の外側で検出可能な散乱光は、特定波長での流体5の反射、吸収及び透過の特性により概して決定される。散乱ボリューム5Aは、全流体の至るところに広がり得る。概して、流体は、大きな立体角(solid angle)に渡る検出可能な後方散乱強度を提示し、これは、肉眼では全く見えない大部分の流体ボリューム及び/又はレベルをもたらす。
【0034】
それ故、容器4の内容物の照射は、流体5及び容器4の光学的特性に依存して、様々な角度から、又は検出位置以外の位置から行われてもよい。高度に半透明又は透明な流体5、例えば、水っぽい液体又は透明なジェルは、遠くに光を伝達し、流体ボディに従って任意の位置で十分に検出可能であり得る"ライトアップ(light up)"を全流体ボディに本質的に生じさせる。歯磨き粉のような本質的に不透明な流体は、光を強力に散乱して最終的には前方の散乱光を吸収することができ、検出可能な散乱光が、外側領域に後方散乱される大部分の光であるようになっている。例えば、黒い靴クリームは、可視波長では強力に吸収するが、赤外線又は紫外線のような非可視波長では蛍光を発するか若しくは強力な散乱体であり、それ故に明瞭に検出可能であり得る。大部分の後方散乱流体の場合においては、照射された流体表面の法線に対して鋭角での照射及び検出、又は、本質的に平行方向に沿った照射及び検出が好ましい。
【0035】
光源は、流体からの散乱光の生成のために種々の位置から流体を照射し得るが、光源の最大放出強度の方向により決定された軸と検出器の視角の主方向とにより決定された軸とは、鋭角を囲むことが好ましく、少なくとも容器の内部表面の法線の周りにおいて45度よりも小さい、10度よりも小さい又は平行であることが好ましい。この構成は、コンパクトな構造を可能にし、光源及び検出器を結合させるか又は単一のセンサにすることを可能にする。また、検出のための比較的小さな窓を用いることも可能にする。更に、このような設定において、アセンブリは、大部分が概して後方散乱光を構成する散乱光の強度を検出するように適合される。これは、ローション、クリーム若しくは歯磨き粉等の高吸収又は実質的に不透明な流体の液面レベルの検出を可能にする。加えて、壁が照射及び検出の方向に対して実質的に直角であるときには、エアウォールインタフェース(air-wall interface)の反射損失が削減される。それ故、これらの効果の1又はそれ以上の効果により、比較的明瞭な信号が生成され、検出の信頼性を増大させる。
【0036】
それ故、散乱に依存する検出体系を用いることは、広範囲に適用可能である斯様な検出器が提供されたアセンブリを可能にし、コンポーネントのアライメントについてのバリエーション及び検出されるべき流体のバリエーションに実質的に依存しないアセンブリの信頼性を生じさせる。
【0037】
散乱光の検出の信頼性を増大させるために、検出器は、視野の直接ライン又は正反射を介してのような直接の光学的接触から保護され得る。流体により散乱又は放出された光が、例えば、流体の蛍光性又はリン光性に起因して、光源のものとは異なる波長を持ち得る場合に、検出器は、異なる波長をフィルタリングすることにより保護され得る。
【0038】
図2A、2B及び3において、容器4とは別に形成されるセンサ1は、原則的に平行に配置される光源2及び光検出器3で形成するように示される。
【0039】
容器4は、比較的硬い外側壁8並びに柔軟性のある内側壁6及び9を有する。容器4は、その底端部近傍の流体注入口により充填可能である。容器は、その上端部又は上端部近傍に出口開口部11を有している。
【0040】
容器の内部の所望の液面レベルの位置で、容器の壁6及び8には、センサ(図3では省略)の動作光に対して透明である壁部6A、8Aがそれぞれ備えられている。他の場所では、容器の壁は、検出される環境光に起因して検出器3による誤った読み取りの危険性を減らすために動作センサ波長で原則的に不透明であってもよく、好ましくは不透明である。
【0041】
容器4は、壁部6A、8Aの反対側、即ち、柔軟性のある後方壁9上に突起部(protrusion)12を更に有し、これは、横断面の容器を狭窄方向に狭める。突起部12は、狭窄が可逆的な変形可能性を維持したまま、柔軟性のある後方壁における削減された柔軟性の領域を提供する。適切な容器は、使用された流体の化学成分に依存する、プラスチック、シリコン又はゴム材料等の比較的柔らかくて薄い材料の空気袋(bladder)であり、好ましくは丈夫で耐久性のあるプラスチック材料の硬質又は半硬質のシェル(shell)である外側壁8に適合する。
【0042】
図4は、ホルダ16(部分的に示されている)に配置されたバッテリ動作可能な電気シェーバの形状についての本発明によるアセンブリを示している。
【0043】
シェーバ15は、図2に示されたような流体注入口を備えた容器4と、バッテリを充電するための電気コネクタ17とを有している。シェーバ15には、流体、好ましくはシェービング又はアフターシェーブローションを容器4からポンピング又は射出して、シェービングの間、シェービングヘッド18に流体を供給するためのシステムが備えられる。
【0044】
ホルダ16は、光源2及び検出器3を有する統合された単一のデバイスの形式のセンサ1を有する。ホルダ16は、容器4を満たすための流体源として流体貯蔵器を受けるように適合される。図4において、取り外し可能な缶19が、使用のための配置済みの流体貯蔵器として示されている。ホルダは、流体を貯蔵器19から流体導管21及び流体注入口10を介して容器4を満たすポンプアセンブリ20を有する。
【0045】
ホルダ16は、シェーバ15のコネクタ17を介してシェーバ15のバッテリを充電するための電源及びコネクタ(図示省略)を更に有する。
【0046】
ホルダ及び容器には、クランプ22の形式ではめ合い結合手段が備えられる。クランプ22は、ヒンジ23を備えたホルダ16のハウジングに枢動可能に搭載されている。クランプ22は、ボディに抗して搭載されたスプリング又はスプリング24を備えたホルダ16のハウジングからクランピング及びホールディング動作を引き出す。クランプ22は、センサ1の適切な動作のため、並びに、電気コネクタ17、及び、流体導管22と注入口10とを適切に接続するためのホルダに関連する、適切に予め決定されて実質的に再現可能な位置において、容器4及びこれを備えたシェーバ15をクランプ及び保持するために役立つ。
【0047】
標準動作において、容器4は、ホルダにおいて、図中の位置によって示されるように、原則的に直立状態に置かれ、流体注入口10を介してセンサ1のレベルまで流体で満たされる。より多くの流体を容器4に入れるときには、流体が出口開口部11から漏出するかもしれず、これは、望ましくない。
【0048】
センサ1は、意図された最大液面レベルを観察するために提供される。
【0049】
容器4の液面レベル、より厳密に言えばこれに対応する信号が予め決められた閾値を下回るときには、ポンピングアセンブリ15は、容器4を満たすために動作されるべきである。同様に、十分又は高い充填レベルでは、ポンピングアセンブリ20は、動作されるべきではないか、又は、ポンピング時には停止されるべきである。スタンド12は、検出器の信号を処理するため、及び、ポンプアセンブリ20の動作のためのコントローラ又はプロセッサを有してもよい。
【0050】
ここで、"下回る"という用語は、特定の基準値に対して信号の絶対振幅を指定するために用いられる。
【0051】
センサ1の位置は、突起部12の位置、及び、充填プロセスを終了させるための信号を提供することを可能にするための位置と一致する。容器が部分的又は全体的に空であるときには、突起12は、狭窄を形成するために前方壁6に接近し、容器をほぼ閉鎖する。
【0052】
容器4の大部分の格納容量13を充填した後においては、流体圧力は、突起部12を反対側の壁から離れるように押すための十分な値に達するべきである。壁6、9の分離は、検出器3の明瞭な信号を生じさせるために、比較的大きな散乱ボディを提供するための流体の比較的厚い層を生じさせる。変形は、好ましくは、特定の流体圧力よりも上及び下の横断面において大幅な差分を提供するという意味でどちらかと言えば突然である。柔軟性のある壁の残りと比較して異なる柔軟性を持つ突起部10を提供することにより、狭窄を開けるための必要な流体圧力が、予め決められた値に実質的に設定され得る。
【0053】
更に、自己の狭窄の変形は、突起部の壁の光の主要散乱角のような散乱特性を変え、それ故に検出器に到達する散乱光の強度を、容器の変形、それ故に、容器の内部の液面レベルが、高い透過性、つまり透明感のある流体若しくは水道水のような散乱しにくい流体であっても散乱光に依存して光学的検出器により正確に決定され得る程度まで変えてもよい。
【0054】
図3に示されるように、突起部12には、突起部12における凹部の形でチャンネル14が提供され、これは、流体が容器を出るときに流体フローの意図した方向に沿って延在している。これは、チャンネル又は凹部14のない突起部12を持つ容器と比較して良好に流体が放出されるべき容器4を可能にする。チャンネル14は、容器が光学センサ1の前に配置されるときに、充填位置における液面レベルと垂直に配向される。光源2及び検出器3は、チャンネル14に沿って設けられ、これは、検出器3及び光源2がチャンネル14の軸を横切って設けられるときと比較して検出の高い信頼性を生じさせることが理解されるためである。
【0055】
スタンドにおける容器4又はシェーバ15の正しい位置は、クランプ22の位置を検出するセンサから、及び/又は、充電コネクタ17の電気的接触から決定され得る。容器4又はシェーバ15の正しい位置が検出されるときには、センサ1は、検出器3のレベルで流体の存在を決定するために動作される。
【0056】
センサ1の動作の前、又はセンサ1により生成された信号を処理する前のホルダ16に対するシェーバ15の正しい位置の決定は、流体貯蔵器19からの流体を不注意にポンピングするポンピングアセンブリに対して追加の予備的測定を形成する。斯様なポンピングは、流体導管21及び注入口10が適切に接続されていないときにリークすることを導き得るか、又は適切な位置に容器が無いが、検出器が"空"の値に対応する光強度を偶然受信するときに漏出を発生させることを導き得る。
【0057】
また、特定の時でのみ又は特定の時間の間のみセンサ1を動作させることは、エネルギもセーブする。
【0058】
光学的センサ1は、好ましくは、概して目に安全であり、発光ダイオード(LED)等の比較的強力な光源又はダイオードレーザが比較的安価で容易に利用可能である近赤外線、例えば950nmの波長で動作する。同様に、この光は、標準的な半導体検出器で良好に検出可能であり、これは、アンビエント光に対して保護するための赤外線透過可能フィルタで概して提供される。斯様なセンサ1は、単一のデバイス1において光源2及び検出器3を有する統合されたデバイスであってもよい。容器4及びこれらの表面テクスチャの材料は、これらが最小限のバックグラウンド信号を供給するように散乱する最小限の光をもたらすように選択される。
【0059】
好ましい状況において、センサ1は、容器壁8の近く、好ましくは、約0.5mmよりも近くに又は物理的に接触して配置され、アンビエント光が検出器3に及ばないか又はほとんど及ばないこと、及び大部分好ましくは全ての流体又はあるならば汚れが視界から絞られることを保証する。それ故に、検出信号の信頼性が最適化される。センサ1と容器4との間のスペースには、アンビエント光から検出器を更に目立たなくするためのブラックラバーリング等の本質的な光タイトオプティカルシールディング(essentially light-tight optical shielding)が提供される。センサ1の光学的に感知可能な表面には、信号を劣化し得るひっかき(scratching)又は汚れ(dirt)に対する保護用の窓が備えられてもよい。センサ1は、本質的に知られた比較的安価な光学近接検出器を有してもよい。
【0060】
検出器3の信号は、好ましくは電圧であり、これは、この技術分野でよく知られた技術で、例えば、信号をメモリに格納された値と比較するように適合されたコントローラを提供することにより、1又はそれ以上の基準値と容易に比較可能である。基準値は、容器4が特定のレベルまで満たされることによってもたらされる検出された散乱光の強度に対応する。
【0061】
検出器の信号は、如何なる形態又は符号並びに如何なる基準値を持ってもよい。好ましくは、信号は、数ボルト、好ましくは0〜10ボルト、より好ましくは、0〜5ボルトの範囲の電気信号であり、電圧の符号(正又は負)は、比較的重要ではない。斯様な電圧は、標準的な電子機器で容易に検出可能及び処理可能である。
【0062】
上述した実施形態は、本発明が特許請求の範囲内の多くの手法において変更され得るように、目的だけを示すためのものである。
【0063】
更に、容器を有するデバイスは、対応する流体のために提供されるスチームアイロン、歯ブラシ、靴磨き装置等のような、流体が一般的に用いられる如何なるデバイスであってもよい。
【0064】
更に、スタンドには、表示、例えば、供給容器/補給カートリッジ等の容器及び/又は流体源が空であることを示すための警告灯が備えられてもよい。他のインジケータは、電気器具若しくは容器の誤った位置、又はセンサ(の窓)が汚れた若しくは不透明であるような、故障を示すようにしてもよい。
【0065】
更に、アセンブリは、任意の容器をモニタするように適合され得る。これに関して、単一の光源が任意の容器を照射してもよく、これにより、各容器は、専用の検出器でモニタされる。容器は、例えば混合目的のために、単一のデバイスにおいて構成され得る。
【0066】
同様に、アセンブリは、単一の容器において任意のレベルをモニタするように適合され得る。
【0067】
容器は、特定の充填レベルに対応する任意の突起部又は狭窄を有してもよい。斯様な容器は、レベル間の増大した柔軟性の領域を有し得る。同等又は異なり得る特定のボリュームに対応する一連の膨張が、モニタされたレベル間を形成し得る。
【0068】
本発明が図面及び上述の説明において詳細に示されて述べられた一方で、図示及び説明は、説明に役立つか又は例となるものであり限定的ではないものとして考慮されるべきである。本発明は、開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態に対するバリエーションは、図面、詳細な説明及び特許請求の範囲の研究から、本発明に属する当業者により理解されて達成され得る。"有する"という用語は、他の要素を除外するものではなく、単数表記は複数を除外するものではない。特許請求の範囲中の如何なる参照符号も範囲を限定するものとして考慮されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホルダと流体充填可能な容器を持つポータブルデバイスとを有するアセンブリであって、
前記ホルダは、少なくとも前記容器を保持するように設けられ、流体源からの流体で前記容器を満たすためのシステムを有し、
前記ホルダは、前記容器の内部の液面レベルを検出する検出器を更に有する、アセンブリ。
【請求項2】
前記ホルダは、流体源からの流体で前記容器を満たすためのシステムと、前記検出器の信号に依存して前記システムを動作させるコントローラとを有する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記検出器は、光学検出器である、請求項1又は請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記容器の内部を少なくとも局所的に照射する光源を更に有する、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記検出器は、前記容器の内部で前記容器の内容物により散乱された光を検出するように設けられる、請求項3又は請求項4に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記容器の少なくとも壁部は、前記検出器の動作波長で半透明又は透明である、請求項3又は請求項4に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記容器の少なくとも壁部は、可視波長で半透明又は透明である、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記検出器は、その視角が少なくとも水平面を有するように設けられる、請求項3〜6のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記容器は、比較的狭窄な部分を有し、
当該アセンブリは、前記検出器が前記比較的狭窄な部分で又はその近くで前記容器の内部の前記液面レベルを検出する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記比較的狭窄な部分は、前記比較的狭窄な部分の横断面が前記流体の圧力により可逆的に変化され得るような柔軟性又は弾力性のある壁を有する、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記ホルダ及び前記容器又は前記ポータブルデバイスには、予め決められた位置の前記検出器に対して前記容器を配置させるためのはめ合い結合手段が備えられる、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記ホルダ及び前記容器又は前記ポータブルデバイスには、前記ホルダと前記容器との間の本質的に流体漏れしない接続(essentially fluid-tight connection)を確立するためのはめ合い結合手段が備えられる、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記結合手段は、クランピング手段を有する、請求項11又は請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記ホルダは、前記流体源として流体貯蔵器を受ける、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記ポータブルデバイスは、シェーバ、アイロン又は歯ブラシのような家庭用電気器具である、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項16】
請求項1〜14のいずれか一項に記載されたホルダの特徴を有し、請求項1〜14のいずれか一項に記載のアセンブリに使用される、ホルダ。
【請求項17】
請求項1〜14のいずれか一項に記載された容器の特徴を有し、請求項1〜14のいずれか一項に記載のアセンブリに使用される、容器。
【請求項18】
請求項15に記載された家庭用電気器具の特徴を有し、請求項1〜14のいずれか一項に記載のアセンブリに使用される、家庭用電気器具。
【請求項19】
流体充填可能な容器と、
前記容器の内部を少なくとも局所的に照射する光源と、
光学検出器とを有し、
前記検出器は、前記容器の外側に設けられ、
前記検出器は、前記光源により放出された光から生ずる、前記容器の内部で前記容器の内容物により散乱された光を検出することにより液面レベルを検出し、検出された前記光の強度に依存して信号を生成する、アセンブリ。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−513142(P2010−513142A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−538831(P2009−538831)
【出願日】平成19年11月27日(2007.11.27)
【国際出願番号】PCT/IB2007/054810
【国際公開番号】WO2008/065613
【国際公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】