説明

流体改質装置

【課題】流体を改質し易く、ガソリンを通過させると、細分化した分子のクラスターを完全燃焼し易く、一酸化炭素や炭化水素の排出を防止し、二酸化炭素の排出を低減し、水や空気を通過させると、水質改善や空気を浄化でき、構成簡素で、コンパクトで、取扱い易く、設置し易く、量産に適し、低廉で、経済的な流体改質装置を提供する。
【解決手段】触媒を担持したセラミックボール10をケースAの内部空間に多数充填し、これを通過することで流体自身の改質が図れる流体改質装置であって、充填状態の多数のセラミックボール10に流体が満遍なく接触するような迂回状誘導流路をケースAの内部空間に形成し、流体がセラミックボール10に接触する面積が増えると共に、接触している時間が長くなるよう形成し、流体の分子のクラスターを細分化して小さくできるよう構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、液体(ガソリン、水)や気体(空気)等の流体が、触媒を担持したセラミックボールが多数充填されているケースの内部空間を通過することにより、流体が触媒に接触して、流体に含有されている有機質(物)の電子と、触媒のマイナスイオン(電子)との電子融合によって、流体の分子のクラスターを細分化して小さくし、流体自身の改質が図れるように工夫した流体改質装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の流体改質装置にあっては種々のものが開示されており、例えば、特許文献1に示すような液体燃料の燃費改質器が開示されている。
これは、下部に燃料流入口、上部に燃料流出口をそれぞれ有するジルコニウム合金製容器内に、放射性元素を含有するセラミックの塊状体を充填したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−66214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、前述の如き液体燃料の燃費改質器にあっては、ある程度の燃費の改質が認められるようになったものの、その排気ガス中の有害物質の排出量が十分満足いくものとなっていない難点があった。
【0005】
そこで、本発明は、ガソリン等に用いた場合は、排気ガス中の一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)の排出を防止すると共に、二酸化炭素(CO2)の排出を低減できるようにし、また、水や空気等に用いた場合は、水質改善や空気の浄化ができるようにし、しかも、構成が簡素で、コンパクトとなり、量産し易く、低廉で、経済的な流体改質装置を提供できるようにすべく創出されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
しかして、前述の如き課題等を達成できるようにすべく、請求項1記載の流体改質装置にあっては、液体や気体等の流体が、触媒を担持したセラミックボール10が多数充填されているケースAの内部空間を通過することにより、流体自身の改質が図れるように形成した流体改質装置であって、充填状態の多数のセラミックボール10に流体が満遍なく接触するような迂回状誘導流路をケースAの内部空間に形成し、ケースAの内部空間に於いて、流体が多数のセラミックボール10に接触する面積が増えるように形成すると共に、流体が多数のセラミックボール10に接触している時間が長くなるように構成し、流体の分子のクラスターを細分化して小さくできるように構成する手段を採用した。
【0007】
また、請求項2記載の流体改質装置にあっては、液体や気体等の流体が、触媒を担持したセラミックボール10が多数充填されているケースAの内部空間を通過することにより、流体自身の改質が図れるように形成した流体改質装置であって、ケースAは、外ケースA1と、この外ケースA1に内装されると共に、多数のセラミックボール10が充填される内ケースA2とからなり、外ケースA1の一端部に流体の入口側となる接続部1を設け、外ケースA1の他端部に流体の出口側となる接続部1を設け、内ケースA2に適宜仕切手段を設けることにより、流体が充填状態の多数のセラミックボール10に満遍なく接触するような迂回状誘導流路を形成し、ケースAの内部空間に於いて、流体が多数のセラミックボール10に接触する面積が増えるように形成すると共に、流体が多数のセラミックボール10に接触している時間が長くなるように形成し、流体の分子のクラスターを細分化して小さくできるように構成する手段を採用した。
【0008】
更に、請求項3記載の流体改質装置にあっては、前記セラミックボール10の表面に、摂氏900度前後の高温処理により形成される酸化アルミニウム或いは酸化チタンの被膜を形成し、この被膜を担体として、酸化銀、或いは酸化銀及び二酸化珪素の触媒を担持させる手段を採用した。
【発明の効果】
【0009】
従って、請求項1記載の流体改質装置によれば、流体(液体、気体)は、ケースAの内部空間の迂回状誘導流路に沿って移動し、ケースAの内部空間内に充填状態にある多数のセラミックボール10に満遍なく接触するようにより、流体が多数のセラミックボール10に接触する面積が増えるようになると共に、流体が多数のセラミックボール10に接触している時間が長くなる。すなわち、流体がセラミックボール10の触媒に接触して、流体に含有されている有機質(物)の電子と、触媒のマイナスイオン(電子)との電子融合によって、流体の分子のクラスターを細分化し易くなって、クラスターを小さくでき、流体自身を改質し易いものとなる。
しかも、流体改質装置自体の構成が簡素で、コンパクトに構成できるようになり、取扱い易くて、設置し易く、量産に適し、低廉で、経済的なものとなる。
【0010】
特に、流体としてガソリンを通過させた場合は、ガソリンを構成する分子のクラスターを細分化できるようになるため、この細分化されて小さくなったクラスターが完全燃焼し易いものとなり、その排気ガスに於いて、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)の排出を防止し、二酸化炭素(CO2)の排出を低減できるようになる(表1参照)。ひいては、排気ガスに於ける有害物質の発生を抑制し、環境の汚染防止、及び温暖化防止に役立つものとなる。
【0011】
更に、流体として水や空気を通過させた場合は、これら流体が多数のセラミックボール10に接触する面積が増えるようになると共に、流体が多数のセラミックボール10に接触している時間が長くなって、流体に含有されている有機質(物)の電子と、触媒のマイナスイオン(電子)との電子融合により、流体の分子のクラスターを細分化し易くなって、クラスターを小さくでき、流体自身を改質し易いものとなる。しかして、水質改善や空気の浄化ができるようになる。
【0012】
また、請求項2記載の流体改質装置によれば、流体(液体、気体)は、ケースAの内部空間の迂回状誘導流路に沿って移動し、ケースAの内部空間内に充填状態にある多数のセラミックボール10に満遍なく接触するようにより、流体が多数のセラミックボール10に接触する面積が増えるようになると共に、流体が多数のセラミックボール10に接触している時間が長くなる。すなわち、流体がセラミックボール10の触媒に接触して、流体に含有されている有機質(物)の電子と、触媒のマイナスイオン(電子)との電子融合によって、流体の分子のクラスターを細分化し易くなって、クラスターを小さくでき、流体自身を改質し易いものとなる。
しかも、流体改質装置自体の構成が簡素で、コンパクトに構成できるようになり、取扱い易くて、設置し易く、量産に適し、低廉で、経済的なものとなる。
【0013】
特に、流体としてガソリンを通過させた場合は、ガソリンを構成する分子のクラスターを細分化できるようになるため、この細分化されて小さくなったクラスターが完全燃焼し易いものとなり、その排気ガスに於いて、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)の排出を防止し、二酸化炭素(CO2)の排出を低減できるようになる(表1参照)。ひいては、排気ガスに於ける有害物質の発生を抑制し、環境の汚染防止、及び温暖化防止に役立つものとなる。
【0014】
更に、流体として水や空気を通過させた場合は、これら流体が多数のセラミックボール10に接触する面積が増えるようになると共に、流体が多数のセラミックボール10に接触している時間が長くなって、流体に含有されている有機質(物)の電子と、触媒のマイナスイオン(電子)との電子融合により、流体の分子のクラスターを細分化し易くなって、クラスターを小さくでき、流体自身を改質し易いものとなる。しかして、水質改善や空気の浄化ができるようになる。
【0015】
そして、請求項3記載の流体改質装置によれば、流体として水や空気を通過させた場合は、酸化銀、或いは酸化銀及び二酸化珪素が流体(水や空気)との接触(触媒作用)により発生するマイナスイオン(電子)と、水や空気に含有されている有機質(物)の電子との相互の電子変換作用(電子融合)を起こし易くなり、水や空気の分子のクラスターを細分化し易くなって、クラスターを小さくでき、水や空気自身を改質し易いものとなる。しかして、水質改善や空気の浄化ができるようになる。
また、流体としてガソリンを通過させた場合は、酸化銀、或いは酸化銀及び二酸化珪素が流体(ガソリン)との接触(触媒作用)により発生するマイナスイオン(電子)と、ガソリンに含有されている有機質(物)の電子との相互の電子変換作用(電子融合)を起こし易くなり、ガソリンの分子のクラスターを細分化し易くなって、この細分化されて小さくなったクラスターが完全燃焼し易いものとなる。
特に、セラミックボール10の表面に、摂氏900度前後の高温処理により形成される酸化アルミニウム或いは酸化チタンの被膜を形成し、この被膜を担体として、酸化銀、或いは酸化銀及び二酸化珪素の触媒を担持させるので、酸化アルミニウム或いは酸化チタンの被膜の表面積を大きくでき、これに酸化銀、或いは酸化銀及び二酸化珪素の触媒をより多く担持させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の流体改質装置を例示する一部切欠正面図である。
【図2】流体改質装置の一部(内ケース部分)を例示する一部切欠正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を図示例に基づいて説明すると、次の通りである。
本発明は、適宜流体{液体(ガソリン、水)や気体(空気)}が、触媒を担持したセラミックボール10が多数充填されているケースAの内部空間を通過することにより、流体が触媒に接触して、流体に含有されている有機質(物)の電子と、触媒のマイナスイオン(電子)との電子融合によって、流体の分子のクラスターを細分化して小さくし、流体自身の改質が図れるようにした流体改質装置に係るものである。
【0018】
具体的には、充填状態の多数のセラミックボール10に流体が満遍なく接触するような迂回状誘導流路をケースAの内部空間に形成し、ケースAの内部空間に於いて、流体が多数のセラミックボール10に接触する面積が増えるように形成すると共に、流体が多数のセラミックボール10に接触している時間が長くなるように形成し、流体の分子のクラスターを細分化して小さくできるように構成したものである。
【実施例】
【0019】
前記ケースAは、例えば、ステンレス製の外ケースA1と、この外ケースA1に内装されると共に、多数のセラミックボール10が充填されるステンレス製の内ケースA2とで構成されている。
【0020】
前記外ケースA1は、例えば、周胴筒部の開放両端部分に一対の端部板を夫々固着したような中空円柱状に形成され、その一方の端部板中央には、流体の入口側となる接続部1が設けられ、その他方の端部板中央には、流体の出口側となる接続部1が設けられている。
更に、外ケースA1は、その周胴筒部の筒芯方向中央部分に連結部2が形成されており、この連結部2によって分離、連結自在となるように形成されている。すなわち、外ケースA1内に内ケースA2を内装したり、外ケースA1から内ケースA2を取出したりする作業が誰でも簡単に行えるように形成されている。しかも、連結部2には、適宜パッキンが介装できるように形成されている。すなわち、一対の接続部1を除いて、流体が外部に漏れないような密閉容器状に形成されている。
【0021】
前記接続部1は、例えば、外ケースA1の端部板中央に夫々固着されており、その先端がわが細長い円筒状を呈し、パイプやホース等を接続可能となるように形成され、その基端がわが太くて短い厚肉円筒状を呈し、その基端部が端部板より外ケースA1内に僅かに突出した状態となるように形成されている。
【0022】
前記連結部2は、例えば、外ケースA1の周胴筒部の中央部分に形成されており、外ケースA1を二つに分離して内ケースA2を内装した後に、これを確実に且つ簡単に連結できるように形成されている。尚、連結部2には、例えば、ボルト・ナットやその他の固定手段や、緊締手段等を設けることができる。
【0023】
前記内ケースA2は、例えば、セラミックボール10より小さい適宜小孔が多数穿設されているような(或いは、網状に形成されているような)周胴筒部と、この周胴筒部の両端部分に固定される一対の端部盤5とで、外ケースA1より僅かに小さな中空円柱状に形成されている。しかも、内ケースA2の周胴筒部は、内ケースA2を外ケースA1に内装した時に、外ケースA1の周胴筒部との間に所定の隙間空間が周設されるように形成されている。尚、内ケースA2の周胴筒部と外ケースA1の周胴筒部との間の隙間空間は、後述する迂回状誘導流路を設けるための一つの構成要素となっている。
【0024】
前記端部盤5は、例えば、その外側がわ中央に取付凹部6が形成され、この取付凹部6に連通するような短筒部7が内ケースA2の筒芯方向中央に向って突出するように形成されている。
尚、前記取付凹部6には、外ケースA1の接続部1の基端部が収まるようになっており、例えば、内ケースA2を外ケースA1内に安定保持できるように形成されている。
ところで、端部盤5と外ケースA1の端部板との間に適宜安定保持部材等を介装せしめるように形成して、内ケースA2が外ケースA1内でより安定的に保持されるように構成しても良い。
また、前記短筒部7の周壁部や先端部には複数の適宜透孔8が穿設されており、この短筒部7及び複数の透孔8は、後述する迂回状誘導流路を設けるための一つの構成要素となっている。
【0025】
図中9は、例えば、内ケースA2内を二つに仕切るような仕切手段となる中央仕切体で、この中央仕切体9は、内ケースA2の周胴筒部の筒芯方向中央部分に配されており、内ケースA2内を中央で確実に仕切れるようにすると共に、流体が通過不能となるように形成されている。尚、この中央仕切体9は、後述する迂回状誘導流路を設けるための一つの構成要素となっている。
【0026】
迂回状誘導流路は、例えば、入口側の接続部1を経た流体が、ケースAの筒芯に沿って出口側の接続部1に向って真直ぐに流れることがないように設けられたものである。すなわち、比較的コンパクトに形成されたケースAの内部空間を有効に利用すべく、流体が、充填状態の多数のセラミックボール10に満遍なく接触して、セラミックボール10に接触する面積がより増えると共に、セラミックボール10に接触している時間がより長くなるように形成したものである。しかして、流体がセラミックボール10の触媒に接触して、流体に含有されている有機質(物)の電子と、触媒のマイナスイオン(電子)との電子融合によって、流体の分子のクラスターをより細分化し易くし、更に、クラスターを小さくすることで、流体自身を改質できるようにしている。
【0027】
具体的には、短筒部7及び透孔8と、中央仕切体9と、内ケースA2の周胴筒部と外ケースA1の周胴筒部との間の隙間空間と、内ケースA2の周胴筒部に設けた多数の小孔とによって迂回状誘導流路が構成されている。
すなわち、入口側の接続部1を経た流体は、一方の短筒部7内を進み、複数の透孔8を介してあらゆる方向(ケースAの筒芯に対する放射方向及び筒芯方向)に流れてから中央仕切体9がわに向い、中央仕切体9部分にあっては、内ケースA2の周胴筒部の小孔を介して外ケースA1と内ケースA2の間に周設した隙間空間を通過して中央仕切体9部分を乗り越えるようになり、更に、周胴筒部の小孔を介して内ケースA2内に進み、内ケースA2内を他方の端部盤5がわに向うと共に、複数の透孔8を介して他方の短筒部7内に進み、出口側の接続部1に到達するように形成されている。
【0028】
前記セラミックボール10は、例えば、球形状を呈し、多孔質で表面積が大きく適宜触媒を担持し易いものが利用され、内ケースA2内に充填できるように形成されたものが利用される。
また、セラミックボール10は、その表面に、摂氏900度前後の高温処理により形成される酸化アルミニウム或いは酸化チタンの被膜が形成されている。更に、この酸化アルミニウム或いは酸化チタンの被膜を担体として、酸化銀、或いは酸化銀及び二酸化珪素の触媒を担持させるように構成されている。すなわち、酸化アルミニウム或いは酸化チタンの被膜は、その表面積を大きくできるように設けられ、これに酸化銀、或いは酸化銀及び二酸化珪素の触媒をより多く担持させることができるように形成されている。
【0029】
ところで、酸化アルミニウム或いは酸化チタンの被膜を形成し、これに酸化銀、或いは酸化銀及び二酸化珪素の触媒を担持させた場合に、流体として水や空気を通過させたときは、水や空気に含有されている有機質(物)の電子と、酸化銀、或いは酸化銀及び二酸化珪素の触媒作用によって発生するマイナスイオン(電子)との相互の電子変換作用(電子融合)を起こし易くなり、水や空気の分子のクラスターを細分化し易くなって、クラスターを小さくでき、水や空気自身を改質し易くなって、水質改善や空気の浄化が行われるようになる。
【0030】
また、流体としてガソリンを通過させた場合は、酸化銀、或いは酸化銀及び二酸化珪素が流体(ガソリン)との接触(触媒作用)により発生するマイナスイオン(電子)と、ガソリンに含有されている有機質(物)の電子との相互の電子変換作用(電子融合)を起こし易くなり、ガソリンの分子のクラスターを細分化し易くなって、この細分化されて小さくなったクラスターが完全燃焼し易くなり、ひいては、排気ガスに於ける有害物質の発生を抑制し、環境の汚染防止、及び温暖化防止に役立つようになる。
【0031】
そして、ガソリンをエンジンに供給するパイプの途中に本発明の流体改質装置を装着してその排出ガス試験を行ったところ、以下の表1のような結果となった。
これによれば、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)の排出が防止され、二酸化炭素(CO2)の排出を低減できるようになった。
【0032】
【表1】

排出ガス試験
試験日時:2008年11月3日
使用走行車
車種:トヨタタウンエース、バン(オートマチック)
年式:H14.6 1800CC
使用走行距離:98.845km
GCKR−42V:7KE
通常走行距離:7〜7.3km
取付後走行距離:9.1〜9.3km
【0033】
ところで、流体改質装置の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、ケースAの具体的構成、形状、寸法、材質、外ケースA1の具体的構成、形状、寸法、材質、内ケースA2の具体的構成、形状、寸法、材質、接続部1の具体的構成、形状、寸法、材質、数、配設位置、連結部2の具体的構成、形状、寸法、配設位置、端部盤5の具体的構成、形状、寸法、材質、取付凹部6の具体的構成、形状、寸法、配設位置、短筒部7の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、透孔8の具体的構置、形状、寸法、配設位置、数、中央仕切体9の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、数、セラミックボール10の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、数、迂回状誘導流路の具体的構成、形状、寸法等は図示例のもの等に限定されることなく適宜自由に設定、変更できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0034】
しかして、本発明の流体改質装置は、ガソリンに用いた場合は、排気ガス中の一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)の排出を防止すると共に、二酸化炭素(CO2)の排出を低減できるようにし、ひいては、環境汚染防止や温暖化防止に役立つようになり、また、水や空気等に用いた場合は、水質改善や空気の浄化ができるようにし、その他各種分野に有効利用できるようになる。
特に、水質改善により、例えば、植物の根腐れを防止したり、美しい花を咲かせたり、稲の育成を良くしたり、美味しいミカンを沢山取れるようにしたり、切り花の寿命を長くしたり、その他植物や動物や人間に有益な効果をもたらすようになる。
【符号の説明】
【0035】
A ケース
A1 外ケース
A2 内ケース
1 接続部
2 連結部
5 端部盤
6 取付凹部
7 短筒部
8 透孔
9 中央仕切体
10 セラミックボール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体や気体等の流体が、触媒を担持したセラミックボールが多数充填されているケースの内部空間を通過することにより、流体自身の改質が図れるように形成した流体改質装置であって、充填状態の多数のセラミックボールに流体が満遍なく接触するような迂回状誘導流路をケースの内部空間に形成し、ケースの内部空間に於いて、流体が多数のセラミックボールに接触する面積が増えるように形成すると共に、流体が多数のセラミックボールに接触している時間が長くなるように構成し、流体の分子のクラスターを細分化して小さくできるように構成したことを特徴とする流体改質装置。
【請求項2】
液体や気体等の流体が、触媒を担持したセラミックボールが多数充填されているケースの内部空間を通過することにより、流体自身の改質が図れるように形成した流体改質装置であって、ケースは、外ケースと、この外ケースに内装されると共に、多数のセラミックボールが充填される内ケースとからなり、外ケースの一端部に流体の入口側となる接続部を設け、外ケースの他端部に流体の出口側となる接続部を設け、内ケースに適宜仕切手段を設けることにより、流体が充填状態の多数のセラミックボールに満遍なく接触するような迂回状誘導流路を形成し、ケースの内部空間に於いて、流体が多数のセラミックボールに接触する面積が増えるように形成すると共に、流体が多数のセラミックボールに接触している時間が長くなるように形成し、流体の分子のクラスターを細分化して小さくできるように構成したことを特徴とする流体改質装置。
【請求項3】
前記セラミックボールの表面に、摂氏900度前後の高温処理により形成される酸化アルミニウム或いは酸化チタンの被膜を形成し、この被膜を担体として、酸化銀、或いは酸化銀及び二酸化珪素の触媒を担持させたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の流体改質装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−196622(P2010−196622A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−43797(P2009−43797)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(592068624)
【Fターム(参考)】