説明

流体用継手及び塗布装置

【課題】 流体をタンクから吐出機に供給するための大掛かりな配管設備や、流体を移送するための高圧ポンプが不要であり、吐出機から吐出させる流体の種類を簡単に変更することができる塗布装置を提供すること。
【解決手段】 シール剤等の流体を供給するための第1〜第3供給部14、15、16と、第1〜第3のそれぞれの供給部14等に対して流体用継手13を介して着脱自在に装着される第1〜第3吐出機17、18、19とを備え、第1〜第3のそれぞれの吐出機17、18、19は、装着された供給部14、15、16から供給される流体を貯留するためのタンク32を有し、このタンク32内の流体を吐出できるものであって、第2継手39を介してロボット20のアーム20aに着脱自在に装着可能な構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車組立工場において、自動車の構成部材や各種部品等にシール剤や接着剤等を塗布したり、グリース等を充填するための塗布装置、及びそれに使用することができる流体用継手に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば自動車組立工場において使用されている塗布装置1の一例として、図9に示すものがある(例えば、特許文献1参照。)。同図に示す塗布装置1は、循環ポンプ2によってタンク3内の例えばシール剤を循環路4で循環させて、第1開閉弁5によって循環路4内の圧力を高めた状態にして、循環路4から分岐する分岐路6に設けられたブースタポンプ7内にこのシール剤を供給して蓄積するようになっている。そして、このブースタポンプ7に蓄積されたシール剤は、ロボット8の動きに同期して作動するピストン7aによって塗布ノズル9に供給されて、自動車の構成部材等に塗布することができる。
【特許文献1】特開平10−398号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、図9に示す従来の塗布装置1では、タンク3内に貯留されているシール剤を、塗布ノズル9に供給するための循環路4、及び分岐路6を構成するための大掛かりな配管を必要とするし、更に、ブースタポンプ7の出口に設けられている第2開閉弁10と塗布ノズル9とを接続するフレキシブルホース11も必要であり、設備が大掛かりとなる。
【0004】
そして、このように大掛かりな配管やフレキシブルホース11を採用すると、管路損失が大きくなるので、タンク3内に貯留されているシール剤を、所定の圧力で塗布ノズル9から吐出できるようにするためには、循環ポンプ2及びブースタポンプ7を使用してシール剤を比較的高圧で移送する必要があり、これら循環ポンプ2及びブースタポンプ7の費用が嵩むという問題がある。
【0005】
また、シール剤等の流体が、例えば低温となることによって粘度が高くなったり硬化するものである場合は、特にこの塗布装置1の使用を中断しているときに、循環路4、分岐路6、フレキシブルホース11、循環ポンプ2、及びブースタポンプ7等の内部のシール剤の粘度が高くなったり硬化しないように、例えば分岐路6等を保温する等して、このシール剤の温度管理をする必要があり手間と費用が掛かる。
【0006】
更に、例えば車種や作業工程に応じて、塗布ノズル9から吐出するシール剤の種類を変更したり、シール剤に代えて例えばグリースを部品等に充填するときは、これら循環路4、分岐路6、フレキシブルホース11、循環ポンプ2、及びブースタポンプ7等を洗浄する必要があり、多大な時間、手間、及び費用が掛かる。
【0007】
そして、このようにこれら循環路4等の洗浄をしなくて済むように、例えば塗布しようとする流体の種類ごとに、図9に示す塗布装置1と同等のものを用意することとすると、多大な費用と設置場所が必要となる。
【0008】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、流体をタンクから吐出機に供給するための大掛かりな配管設備や、流体を移送するための高圧ポンプが不要であり、吐出機から吐出させる流体の種類を簡単に変更することができる塗布装置、及びこれに使用することができる流体用継手を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明に係る流体用継手は、雌側本体部を有する雌側継手と、雄側本体部を有する雄側継手とを備え、前記雌側本体部は、この内部と外部とを連通する雌側弁孔が形成され、この雌側弁孔内を進退自在に雌側弁体が配置され、前記雌側弁体の前進及び後退で前記雌側弁孔を開弁及び閉弁することができ、前記雄側本体部は、この内部と外部とを連通する雄側弁孔が形成され、この雄側弁孔内を進退自在に雄側弁体が配置され、前記雄側弁体の前進及び後退で前記雄側弁孔を閉弁及び開弁することができ、前記雌側弁孔の外側開口縁部と、前記雄側弁孔の外側開口縁部とを突き合せた状態で、前記雌側弁体を前進位置及び後退位置に移動させることによって、前記雄側弁体が後退位置及び前進位置に移動する構成としたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項1の発明に係る流体用継手によると、雌側弁孔の外側開口縁部と、雄側弁孔の外側開口縁部とを突き合せた状態で、雌側弁体を前進位置に移動させることによって、雄側弁体を後退位置に移動させることができる。これによって、雌側本体部及び雄側本体部のそれぞれの内部を互いに連通させることができ、両者間で流体を移送することができる。次に、雌側弁体を後退位置に移動させることによって、雌側弁孔を閉じることができ、雌側本体部内の流体が外側に流出しないようにすることができる。そして、雌側弁体の後退位置への移動によって、雄側弁体が前進位置に移動して雄側弁孔を閉じるので、雄側本体部内の流体が外側に流出しないようにすることができる。よって、流体が流出しない状態で、両者を引き離すことができる。
【0011】
請求項2の発明に係る流体用継手は、請求項1の発明において、前記雌側継手は、前記雌側弁体を進退移動させるための駆動部を備え、前記雄側継手は、前記雄側弁体を前進位置側に付勢する付勢手段と、前記雄側本体部に設けられ前記雄側弁体を前記前進位置で係止するための係止突起とを備えることを特徴とするものである。
【0012】
請求項2の発明に係る流体用継手によると、駆動部を駆動させることによって、雌側弁体を後退位置に移動させて雌側弁孔を閉じることができる。そして、付勢手段の付勢力によって、雄側弁体を係止突起で係止される前進位置に移動させて雄側弁孔を閉じることができる。しかる後に、雌側継手と雄側継手と互いに引き離すことができる。また、雌側弁孔の外側開口縁部と、雄側弁孔の外側開口縁部とを突き合せた状態で、駆動部を駆動させることによって、雌側弁体を前進位置に移動させることができ、これによって、雄側弁体を、付勢手段の付勢力に抗して後退位置に移動させることができる。このようにして、雌側本体部及び雄側本体部のそれぞれの内部を連通させて、両者間で流体を移送することができる。
【0013】
請求項3の発明に係る塗布装置は、流体を供給するための1つ又は複数の供給部と、1つ又は複数のそれぞれの供給部に対して第1継手を介して着脱自在に装着される1つ又は複数の吐出機とを備え、前記1つ又は複数のそれぞれの吐出機は、装着された前記供給部から供給される流体を貯留するためのタンクを有し、このタンク内の流体を吐出できるものであって、第2継手を介してロボットのアームに着脱自在に装着可能であることを特徴とするものである。
【0014】
請求項3の発明に係る塗布装置によると、例えば或る供給部がシール剤を供給することができ、他の供給部が接着剤を供給することができ、更に他の供給部がグリース等を供給できるように設定しておくことによって、各供給部に装着されているそれぞれの吐出機のタンクに、シール剤、接着剤、及びグリース等を充填しておくことができる。次に、ロボットを使用して、例えば自動車の構成部材にシール剤を塗布するときは、まず、ロボットを作動させることによって、シール剤がタンクに充填されている吐出機を、供給部から取り外してロボットのアームに装着する。次に、アーム及び吐出機を作動させることによって、自動車の構成部材にシール剤を塗布することができる。また、例えばそのロボットを使用して、自動車の構成部材に接着剤を塗布するときは、まず、ロボットを作動させることによって、アームに装着されているシール剤用の吐出機を、対応する供給部に装着して戻しておく。そして、上記と同様にして、接着剤がタンクに充填されている吐出機をアームに装着して、この吐出機を使用して自動車の構成部材に接着剤を塗布することができる。なお、供給部に装着された使用済みのシール剤用の吐出機のタンクには、供給部によってシール剤を充填することができる。
【0015】
また、供給部及び吐出機を1つずつ備える塗布装置よっても、上記と同様に、アームに装着された吐出機によって、そのタンク内の流体を吐出して塗布作業をすることができる。
【0016】
請求項4の発明に係る塗布装置は、請求項3の発明において、前記第1継手は、請求項1又は2記載の流体用継手であることを特徴とするものである。
【0017】
請求項4の発明に係る塗布装置によると、例えば各供給部に雌側継手及び雄側継手のうちのいずれか一方を設け、各吐出機に他方を設けることによって、供給部と吐出機とを流体用継手によって着脱自在に接続することができる。
【0018】
請求項5の発明に係る塗布装置は、請求項3又は4の発明において、前記1つ又は複数のそれぞれの吐出機は、ポンプを電気モータで駆動して流体を吐出するものであり、前記1つ又は複数のそれぞれの供給部に対して、当該供給部に装着された前記吐出機の前記電気モータを停止させるための停止信号を出力する停止用制御電線が配線されており、更に、前記吐出機が前記供給部に装着された状態で、前記停止用制御電線を前記電気モータに対して着脱自在に電気的に接続するための第3継手が設けられていることを特徴とするものである。
【0019】
請求項5の発明に係る塗布装置によると、吐出機が供給部に装着されて、供給部がこの吐出機のタンクに流体を供給するときに、停止用制御電線が電気モータに接続され、この停止用制御電線を介して停止信号を電気モータに送信することがでる。これによって、この電気モータと接続するポンプを停止させておくことができ、タンクに供給された流体がポンプの吐出口から漏出することを防止できる。
【0020】
請求項6の発明に係る塗布装置は、請求項3乃至5のいずれかの発明において、前記吐出機が、一軸偏心ねじポンプを備え、この一軸偏心ねじポンプは、ねじ型ロータと、このねじ型ロータが嵌挿するステータとを有することを特徴とするものである。
【0021】
請求項6の発明に係る塗布装置によると、一軸偏心ねじポンプのロータが回転して、流体を吸込み口から吸込んで吐出口から吐出することができる。
【発明の効果】
【0022】
請求項1の発明に係る流体用継手によると、雌側継手と雄側継手とを互いに突き合せた状態にして、雌側弁体を進退移動させるという簡単で少ない動作によって、雌側継手と雄側継手とを互いに連通させたり、両者の内部に収容されている流体が流出しないように両者を引き離すことができる構成としたので、雌側継手と雄側継手との着脱を例えばロボットによって簡単に行わせることができる。
【0023】
請求項3の発明に係る塗布装置によると、ロボットのアームに吐出機を装着して、その吐出機に設けられているタンク内の流体をその吐出機で吐出する構成としたので、従来のように、例えばロボットと別個に設けられたタンクと、ロボットのアームに設けられた塗布ノズルとを接続するための大掛かりな配管を敷設する必要がないし、流体を塗布ノズルに供給するための高圧ポンプも必要がなく経済的である。
【0024】
そして、流体が、例えば低温となることによって粘度が高くなったり硬化するものである場合でも、大掛かりな配管を使用していないので、その配管内の流体の温度管理をする必要性がない。
【0025】
また、大掛かりな配管を使用していないので、吐出機から吐出する流体の種類を変更するときに、そのような配管を洗浄する必要性がなく、極めて簡単に流体の種類を変更することができる。よって、この塗布装置を、例えば自動車の複数の構成部材に複数種類のシール剤やグリース等を塗布したり充填する作業に使用する場合、それぞれの構成部材に最適な種類のシール剤等を選定して塗布等することができる。これによって、工程設計の自由度を大きくすることができる。
【0026】
更に、複数の供給部に装着されている複数の吐出機に対して、流体の線引き、塗布、充填、及び点付等に使用される流体をそれぞれに充填しておくことによって、例えば1台のロボットを使用して、線引き、塗布、充填、及び点付等の作業が可能となり、工程設計の自由度を大きくすることができる。
【0027】
そして、複数の供給部に装着されている複数の吐出機に対して、例えばシール剤、接着剤、及びグリース等の流体を充填しておくことによって、例えば1台のロボットを使用して、或る車種にはシール剤等を塗布できるし、別の車種にはグリースを充填できるので、作業及び生産等の合理化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図1〜図8を参照して、本発明に係る塗布装置12、及びそれに使用されている流体用継手(第1継手)13の一実施形態を説明する。この図1の平面図に示す塗布装置12は、流体継手13、13、13のそれぞれの雄側継手で例えば第1〜第3供給部14、15、16が構成されており、これら第1〜第3供給部14、15、16のそれぞれに第1〜第3吐出機17、18、19が装着されている。そして、これら第1〜第3吐出機17、18、19のうちから、作業に応じた吐出機をロボット20が受け取って、ロボット20がこの受け取った吐出機を使用して、例えば自動車の構成部材等にシール剤や接着剤等を塗布したり、グリースを充填することができるものである。このロボット20は、多関節アーム20aを備えるものである。
【0029】
また、第1〜第3供給部14、15、16のそれぞれに対して、第1〜第3充填装置21、22、23が設けられている。これら第1〜第3充填装置21、22、23は、それぞれ同等のものであるので、第1充填装置21を説明し、第2及び第3充填装置22、23の説明を省略する。図4は、第1供給部14を備える第1充填装置21を示す側面図である。
【0030】
第1充填装置21は、図4に示すように、充填ポンプ24と、この充填ポンプ24を駆動するための電気モータ25と、この充填ポンプ24及び電気モータ25をブラケット21aを介して支持する支持部21bとを備えている。また、この支持部21bは、昇降自在な支持台21cを備えており、この支持台21c上に容器(例えばペール缶)26が載置されている。この容器26内には、シール剤等の流体が貯留されており、このシール剤に充填ポンプ24の吸込み口(図示せず)が浸かるように配置されている。また、充填ポンプ24の吐出口には、連通管27が設けられており、この連通管27の先端部に流体用継手13の雌側継手(第1供給部14)が設けられている。
【0031】
この第1充填装置21によると、図7に示すように、雌側継手(第1供給部14)の雌側弁孔28が開弁している状態で、充填ポンプ24を作動させることによって、容器26内のシール剤を、充填ポンプ24の吸込み口から吸い込んで吐出口及び連通管27に通して第1供給部14の雌側弁孔28から吐出することができる。この第1供給部14には、図1に示す第1吐出機17が着脱自在に装着される。この図1に示す第1〜第3吐出機17、18、19は、それぞれ同等のものであるので、第1吐出機17を説明し、第2及び第3吐出機18、19の説明を省略する。
【0032】
第1吐出機17は、図8に示すように、塗布ポンプ29と、この塗布ポンプ29を駆動するための電気モータ(サーボモータ)30と、減速機31と、シール剤等の流体を貯留するためのタンク32とを備えている。そして、塗布ポンプ29は、その吸込み口29aがタンク32の内部と連通しており、塗布ポンプ29が作動することによって、タンク32内に貯留されているシール剤を吸込み口29aから吸い込んで、吐出口29bから所定量ずつ吐出することができる。
【0033】
また、図8に示すように、タンク32には、流体用継手13の雄側継手33が設けられている。この雄側継手(第1吐出機17)33を図4に示す第1供給部14に装着することによって、第1充填装置21に設けられている容器26内のシール剤を、この流体用継手13に通して第1吐出機17のタンク32内に所定量だけ充填することができる。
【0034】
更に、図4には示す第1供給部14の近傍には、第1供給部14に装着された第1吐出機17の電気モータ30を停止させるための停止信号を出力する停止用制御電線が配線されており、更に、第1吐出機17が第1供給部14に装着された状態で、この停止用制御電線を電気モータ30に対して着脱自在に電気的に接続するための第3継手(図示しないコネクタ)が設けられている。この停止用制御電線は、制御部(図示せず)に接続している。
【0035】
このように、停止用制御電線及び第3継手を設けたことによって、第1吐出機17が第1供給部14に装着されて、第1供給部14がこの第1吐出機17のタンク32にシール剤等の流体を供給するときに、停止用制御電線が電気モータ30に接続され、制御部から出力された停止信号を、停止用制御電線を介して電気モータ30に送信することができる。これによって、この電気モータ30と機械的に接続する塗布ポンプ29のロータ34を停止させておくことができ、タンク32に充填されたシール剤が塗布ポンプ29を通って吐出口29bから漏出することを防止できる。
【0036】
つまり、この塗布ポンプ29は、図8に示すように、例えば回転容積型の一軸偏心ねじポンプであり、この塗布ポンプ29は、ロータ34とステータ35とを有している。ロータ34は、雄ネジ形状であり、雌ねじ形状の内孔を有するステータ35に装着されている。そして、このロータ34の一端は、コネクティングロッド36を介して電気モータ30の回転軸と連結している。よって、停止信号によってサーボモータである電気モータ30を停止させて、この電気モータ30の回転軸と連結するロータ34を停止させておくことによって、シール材等の液体が吐出口29bから漏出することを防止できる。なお、充填ポンプ24にも、この塗布ポンプ29と同等の、例えば回転容積型の一軸偏心ねじポンプが使用されている。
【0037】
そして、図4に示すように、第1吐出機17には、着脱プレート37が設けられており、この着脱プレート37と、ロボット20のアーム先端部38とに対して第2継手39が設けられている。この第2継手39は、第1吐出機17をロボット20のアーム先端部38に対して位置決めして、着脱自在に装着できるようにするためのものである。また、ロボットアーム先端部38の第2継手39には、図には示さないが、このアーム先端部38に装着された第1吐出機17の電気モータを駆動制御するための駆動用制御電線が配線されており、第1吐出機17がロボットアーム先端部38に装着された状態で、この駆動用制御電線を電気モータ30に対して着脱自在に電気的に接続することができるコネクタが設けられている。この駆動用制御電線は、制御部(図示せず)に接続している。なお、第1吐出機17が、第2継手39を介してアーム先端部38に装着された状態では、第1吐出機17が第2継手39の軸心を中心にして回転しないように係止されている。
【0038】
このように、駆動用制御電線を含む第2継手39を設けたことによって、図4に示すように、第1吐出機17がロボットアーム先端部38に装着されたときに、駆動用制御電線が電気モータ30に接続され、制御部から出力される駆動信号を、駆動用制御電線を介して電気モータ30に送信することができる。これによって、ロボットアーム20aの動きに対応させて、所定のタイミングで第1吐出機17からシール剤等の流体を吐出することができ、例えば自動車の構成部材等の所定の部分に、所定量のシール剤を塗布することができる。
【0039】
また、図には示さないが、ロボットアーム先端部38には、圧縮空気を第1吐出機17のタンク32内に供給するための圧力管が配管されており、ロボットアーム先端部38に第1吐出機17が装着されてシール剤の塗布作業が行われるときに、圧縮空気をタンク32内に供給して、タンク32内に貯留されているシール剤を塗布ポンプ29の吸込み口29aに押し込むことができる。なお、第1吐出機17がロボットアーム先端部38から取り外されたときは、圧力管は、電磁弁によって自動的に閉鎖される。
【0040】
次に、図4〜図7を参照して、第1吐出機17を第1供給部14に対して着脱自在に装着するための流体用継手13を説明する。この流体用継手13は、図5に示すように、第1供給部(雌側継手)14と、雄側継手33とを備えている。この第1供給部14は、図4に示す第1充填装置21に設けられており、雄側継手33は、同図に示す第1吐出機17のタンク32に設けられている。
【0041】
第1供給部14は、図5に示すように、雌側本体部40を有している。この雌側本体部40は、短筒状体であり、内部に雌側弁孔28が形成されている。そして、周壁には、雌側弁孔28と連通する流入口41が形成され、この流入口41は連通管27を介して充填ポンプ24の吐出口(図4参照)と接続している。また、雌側弁孔28には、この弁孔28内を進退自在に雌側弁体42が配置されている。
【0042】
雌側弁体42は、図5に示すように、両端部が閉じられた短筒状体であり、周壁の基端部及び先端部には、内部空間42aと連通する第1開口部42b及び第2開口部42cが形成されている。この第2開口部42cが形成されている雌側弁体42の先端部は、拡径部として形成されている。そして、雌側弁体42の後端部は、進退駆動部43のピストンロッド43aと連結しており、この進退駆動部43は、雌側本体部40の基端部に取り付けられている。この進退駆動部43は、例えばエアーシリンダ装置であり、ピストンロッド43aを伸縮させることによって雌側弁体42を進退移動させることができる。
【0043】
この第1供給部14によると、図5に示すように、進退駆動部43が短縮状態となっているときは、雌側弁体42が後退位置にあり、雌側本体部40の流入口41が雌側弁体42の周壁によって閉じられている。この状態では、雌側弁体42に形成されている第1及び第2開口部42b、42cは、雌側本体部40の周壁によって閉じられているので、充填ポンプ24から送られてきている連通管27内のシール剤が雌側弁体42の内部空間42aに流入しないようにすることができるし、雌側弁体42の内部空間42a内にあるシール剤が、この第1供給部14の流出口44を通って外側に流出しないようにすることができる。
【0044】
そして、図7に示すように、進退駆動部43が伸長状態となっているときは、雌側弁体42が前進位置にあり、雌側本体部40の流入口41が第1開口部42bと連通すると共に、第2開口部42cが雌側本体部40の周壁から開放されて開いた状態となる。この状態では、充填ポンプ24の吐出口から吐出されるシール剤を、連通管27、流入口41、第1開口部42b、及び雌側弁体42の内部空間42aに通して第2開口部42cから流出させることができる。そして、この流出させたシール剤を、後述する雄側継手33の雄側弁孔45内に流入させることができる。
【0045】
また、図5、図6に示すように、雌側本体部40の先端部外側には、係合スリーブ46が装着されている。この係合スリーブ46は、雌側本体部40の軸方向に摺動自在であり、L字形状の係合溝46aが例えば2つ形成されている。この係合溝46aは、雄側継手33に設けられている係合ピン47が係合できるように形成されている(図6参照)。そして、この係合スリーブ46と、雌側本体部40との間に圧縮バネ48が配置されており、この圧縮バネ48は、係合スリーブ46を雌側本体部40の基端部側に引き込む方向に付勢している。そして、この係合スリーブ46を、雌側本体部40側に引き込む方向の移動は、雌側本体部40の外周面に装着されている係止リング49で係止している。更に、図には示さないが、係合スリーブ46は、雌側本体部40に対して周方向に回転しないようにこの雌側本体部40に装着されている。
【0046】
雄側継手33は、図5に示すように、雄側本体部50を有している。この雄側本体部50は、短筒状体であり、先端側内部に雄側弁孔45が形成され、基端側内部に大径内側空間50aが形成されている。この雄側弁孔45には、この弁孔45内を進退自在に雄側弁体51が配置されている。そして、雄側本体部50の基端側開口部には、連通管52が螺合結合しており、この連通管52を介して雄側本体部50の大径内側空間50aが第1吐出機17のタンク32内と連通している。
【0047】
雄側弁体51は、図5に示すように、先端底部が円形のカップ状に形成されており、内側に圧縮バネ(付勢手段)53の一端が装着されている。この圧縮バネ53の他端は、連通管52の端部に設けられている小径筒状部54の外側に装着されている。また、雄側弁体51の周壁縁部の外周面に鍔状部55が形成されており、この鍔状部55に第1流路(複数の切欠き部)56が形成されている。更に、小径筒状部54の基端部には、第2流路(複数の小孔)57が形成されている。そして、雄側本体部50の周壁先端部には、例えば2つの係合ピン47、47が突設されている。
【0048】
更に、雄側弁体51は、圧縮バネ53の付勢力によって雄側本体部50の先端部側に向かうように付勢されているが、図5に示すように、鍔状部55が雄側本体部50の内周面に形成されている係止突起58に当接することによって、雄側弁体51が所定の前進位置で係止される。このように、雄側弁体51が前進位置にあるときは、その底部が雄側本体部50の先端部(雄側弁孔45の外側開口縁)に略一致しており、雄側弁孔45を閉じることができる。この閉弁状態では、大径内側空間50a内、及びタンク32内に貯留されているシール剤が雄側弁孔45から外側に流出しないようにすることができる。
【0049】
そして、図7に示すように、雄側弁体51が雌側弁体42によって押し込まれて後退位置に移動しているときは、大径内側空間50aの雄側弁孔45側の縁部が、第1供給部14の第2開口部42cと連通すると共に、この大径内側空間50aが第1及び第2流路56、57を介して連通管52と連通する状態となる。この状態では、第1供給部14の第2開口部42cから吐出されるシール剤を、大径内側空間50a部、第1及び第2流路56、57、並びに、連通管52に通してタンク32内に充填することができる。
【0050】
次に、上記のように構成された流体用継手13の着脱の手順、つまり、第1吐出機17を第1供給部(第1充填装置21)14に着脱する手順を、図5〜図7等を参照して説明する。今、図5に示すように、雄側継手(第1吐出機17)33が第1充填装置21の第1供給部(雌側継手)14から取り外された状態とする。まず、図5及び図6に示すように、雄側継手33の係合ピン47を、第1供給部14に設けられている係合スリーブ46の係合溝46aの入口部に挿入しながら、雄側本体部50の先端部(雄側弁孔45の外側開口縁部)を、雌側本体部40の先端部(雌側弁孔28の外側開口縁部)に突き合わせる。そして、雄側継手33(第1吐出機17)を所定方向に例えば約90°回転させることによって、係合ピン47を係合溝46aの奥側部に嵌め込む。この際、係合ピン47が係合溝46aの奥側部に丁度嵌まり込むように、係合スリーブ46が雌側本体部40の軸方向に移動可能であり、位置合わせすることができる(図6参照)。
【0051】
そして、図7に示すように、雄側継手33の係合ピン47が係合スリーブ46の係合溝46aに係合している状態で、制御部が進退駆動部43を伸長動作させて、雌側弁体42を前進位置に移動させる。これによって、雄側弁体51を後退位置に移動させることができる。このとき、係合ピン47が係合溝46aに係合しているので、雄側継手33が第1供給部14から引き離されることがなく、両者が互いに付き合わされた状態を保持することができる。この状態で、雌側本体部40及び雄側本体部50のそれぞれの内部空間42a及び大径内側空間50aが互いに連通した状態となり、充填ポンプ24から吐出されたシール剤を、第1供給部14及び雄側継手33に通して、第1吐出機17のタンク32に充填することができる。つまり、図7の矢印で示すように、充填ポンプ24の吐出口から吐出されるシール剤を、連通管27、流入口41、第1開口部42b、及び雌側弁体42の内部空間42aに通して第2開口部42cから流出させることができ、更に、雄側継手33の大径内側空間50a部、第1及び第2流路56、57、並びに、連通管52に通してタンク32内に充填することができる。
【0052】
なお、図7に示すように、雄側継手(第1吐出機17)33を第1充填装置21の第1供給部(雌側継手)14に装着した状態から、この第1吐出機17を第1供給部14から取り外す手順は、上記と逆の手順を行えばよく、説明を省略する。
【0053】
次に、図1等に示すロボット20を説明する。このロボット20は、第1〜第3充填装置21、22、23が配置されている方向と平行して移動できるように、走行路59が設けられている。また、ロボット20は、多関節アーム20aを操作して、第1〜第3充填装置21、22、23の各第1〜第3供給部14、15、16に装着されている第1〜第3吐出機17、18、19のうちから塗布又は充填作業等に必要な吐出機を、自動的にアーム先端部38に移し変えて装着できるようにプログラムされている。更に、ロボット20は、アーム先端部38に装着された例えば第1吐出機17を使用して、自動車の構成部材等の所定部分に、所定量のシール剤等を塗布するようにプログラムされている。また、ロボット20は、使用済みの例えば第1吐出機17を、自動的に元の第1供給部14に移し変えて装着することができるようにプログラムされている。つまり、ロボット20は、図5〜図7に示すように、第1吐出機(雄側継手33)17を移動させたり回転させることによって、雄側継手33を第1供給部14に対して自動的に着脱することができるようになっている。
【0054】
図1は、第1〜第3充填装置21、22、23の第1〜第3供給部14、15、16に第1〜第3吐出機17、18、19がそれぞれ装着されている状態を示す平面図である。図2(a)は、アーム先端部38を第2吐出機18の着脱プレート37に押し付けて、両者を第2継手39及び圧力管(図示せず)を介して結合した状態を示している。図2(b)は、アーム先端部38を所定方向に回転させて、第2吐出機18の係合ピン47を第2供給部側の係合溝46aの入口部に移動させた状態を示す。図2(c)は、アーム先端部38を後方に移動させることによって、アーム先端部38に装着されている第2吐出機18を第2供給部から引き離した状態を示す。図3は、アーム先端部38を上記所定方向と逆方向に回転させて、第2吐出機18の吐出口を下方に向けて、塗布作業ができるようにした状態を示す。なお、図1に示す第1〜第3充填装置21、22、23は、それぞれに装着されている第1〜第3吐出機17、18、19のタンク32に対して、例えばそれぞれシール剤、接着剤、及びグリースを充填できるように設定されている。
【0055】
次に、ロボット20を使用して、例えば自動車の構成部材にシール剤を塗布する手順を説明する。まず、制御部がロボット20を作動させることによって、シール剤がタンク32に充填されている第1吐出機17を、第1充填装置21の第1供給部14から取り外してアーム先端部38に装着する。次に、必要に応じてロボット20を走行路59に沿って移動させ、しかる後に、多関節アーム20a及び第1吐出機17を作動させることによって、自動車の構成部材にシール剤を塗布することができる。また、例えばそのロボット20を使用して、自動車の構成部材に接着剤を塗布するときは、制御部は、まず、ロボット20を作動させることによって、アーム20aに装着されている第1吐出機17を、第1供給部14に装着して戻しておく。そして、上記と同様にして、接着剤がタンク32に充填されている第2吐出機18をアーム先端部38に装着して、この第2吐出機18を使用して自動車の構成部材に接着剤を塗布することができる。なお、第1供給部14に装着された使用済みのシール剤用の第1吐出機17のタンク32には、第1充填装置21によってシール剤が充填される。
【0056】
このように、図5〜図7に示す流体用継手13によると、第1供給部14と雄側継手33とを互いに突き合せた状態にして、進退駆動部43によって、雌側弁体42を進退移動させるという簡単で少ない動作によって、第1供給部14と雄側継手33とを互いに連通させたり、両者の内部に収容されているシール剤等の流体が流出しないように両者を引き離すことができる構成としたので、第1供給部14と雄側継手33との着脱を、例えばロボット20によって簡単に行わせることができる。
【0057】
そして、図1〜図4等に示す塗布装置12によると、ロボット20のアーム先端部38に第1〜第3のいずれかの吐出機17、18、19を装着して、その吐出機に設けられているタンク32内の流体をその吐出機で吐出する構成としたので、従来のように、例えばロボット20と別個に設けられたタンクと、ロボットのアーム先端部に設けられた塗布ノズルとを接続するための大掛かりな配管を敷設する必要がないし、流体を塗布ノズルに供給するための高圧ポンプも必要がなく経済的である。
【0058】
そして、シール剤等の流体が、例えば低温となることによって粘度が高くなったり硬化するものである場合でも、大掛かりな配管を使用していないので、その配管内の流体の温度管理をする必要性がない。
【0059】
また、大掛かりな配管を使用していないので、吐出機から吐出する流体の種類、例えばシール剤、接着剤、及びグリースのいずれかを変更するときに、そのような配管を洗浄する必要性がなく、極めて簡単に流体の種類を変更することができる。よって、この塗布装置12を、例えば自動車の複数の構成部材に複数種類のシール剤やグリース等を塗布したり充填する作業に使用する場合、それぞれの構成部材に最適な種類のシール剤等を選定して塗布等することができる。これによって、工程設計の自由度を大きくすることができる。
【0060】
更に、第1〜第3供給部14、15、16に装着されている第1〜第3吐出機17、18、19の各タンク32に対して、流体の線引き、塗布、充填、及び点付等に使用される流体をそれぞれに充填しておくことによって、例えば1台のロボット20を使用して、線引き、塗布、充填、及び点付等の作業が可能となり、工程設計の自由度を大きくすることができる。
【0061】
そして、第1〜第3供給部14、15、16に装着されている第1〜第3吐出機17、18、19に対して、例えばシール剤、接着剤、及びグリース等の流体を充填しておくことによって、例えば1台のロボット20を使用して、或る車種にはシール剤等を塗布できるし、別の車種にはグリースを充填できるので、作業及び生産等の合理化を図ることができる。
【0062】
ただし、上記実施形態では、図1に示すように、充填装置21、22、23の台数を3台としたが、これ以外の1台又は複数の台数としてもよい。
【0063】
そして、上記実施形態では、図1に示すように、ロボット20を1台としたが、複数台のロボット20を使用してもよい。
【0064】
また、上記実施形態では、第1〜第3供給部14、15、16として雌側継手を使用し、第1〜第3吐出機17、18、19に雄側継手33を設けたが、これに代えて、第1〜第3供給部14、15、16として雄側継手33を使用し、第1〜第3吐出機17、18、19に雌側継手を設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0065】
以上のように、本発明に係る塗布装置及び流体用継手は、流体を供給部から吐出機に供給するための大掛かりな配管設備や、流体を移送するための高圧ポンプが不要であり、吐出機から吐出させる流体の種類を簡単に変更することができる優れた効果を有し、このような塗布装置及び流体用継手等に適用するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】この発明の一実施形態に係る塗布装置を示す平面図である。
【図2】同実施形態に係る塗布装置を示し、(a)は供給部に装着されている吐出機にロボットのアームを装着した状態を示す部分平面図、(b)は図2(a)のアームと共に吐出機を回転させた状態を示す部分平面図、(c)は吐出機が装着されたアームを後退させた状態を示す部分平面図である。
【図3】図2(c)のアームと共に吐出機を回転させた状態を示す平面図である。
【図4】図3に示す吐出機が装着されたロボットのアーム及び充填装置を示す側面図である。
【図5】同実施形態に係る流体用継手の雌側継手と雄側継手とが引き離された状態を示す拡大縦断面図である。
【図6】同実施形態に係る流体用継手の雌側継手と雄側継手とが突き合わされた状態を示す拡大縦断面図である。
【図7】同実施形態に係る流体用継手の雌側継手と雄側継手とが接合した状態を示す拡大縦断面図である。
【図8】同実施形態に係る塗布装置の吐出機を示す拡大部分断面図である。
【図9】従来の塗布装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0067】
12 塗布装置
13 流体用継手
14 第1供給部(雌側継手)
15 第2供給部(雌側継手)
16 第3供給部(雌側継手)
17 第1吐出機
18 第2吐出機
19 第3吐出機
20 ロボット
20a 多関節アーム
21 第1充填装置
21a ブラケット
21b 支持部
21c 支持台
22 第2充填装置
23 第3充填装置
24 充填ポンプ
25、30 電気モータ
26 容器
27、52 連通管
28 雌側弁孔
29 塗布ポンプ
29a 吸込み口
29b 吐出口
31 減速機
32 タンク
33 雄側継手
34 ロータ
35 ステータ
36 コネクティングロッド
37 着脱プレート
38 アームの先端部
39 第2継手
40 雌側本体部
41 流入口
42 雌側弁体
42a 内部空間
42b 第1開口部
42c 第2開口部
43 進退駆動部
43a ピストンロッド
44 流出口
45 雄側弁孔
46 係合スリーブ
46a 係合溝
47 係合ピン
48、53 圧縮バネ
49 係止リング
50 雄側本体部
50a 大径内側空間
51 雄側弁体
54 小径筒状部
55 鍔状部
56 第1流路
57 第2流路
58 係止突起
59 走行路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
雌側本体部を有する雌側継手と、雄側本体部を有する雄側継手とを備え、
前記雌側本体部は、この内部と外部とを連通する雌側弁孔が形成され、この雌側弁孔内を進退自在に雌側弁体が配置され、前記雌側弁体の前進及び後退で前記雌側弁孔を開弁及び閉弁することができ、
前記雄側本体部は、この内部と外部とを連通する雄側弁孔が形成され、この雄側弁孔内を進退自在に雄側弁体が配置され、前記雄側弁体の前進及び後退で前記雄側弁孔を閉弁及び開弁することができ、
前記雌側弁孔の外側開口縁部と、前記雄側弁孔の外側開口縁部とを突き合せた状態で、前記雌側弁体を前進位置及び後退位置に移動させることによって、前記雄側弁体が後退位置及び前進位置に移動する構成としたことを特徴とする流体用継手。
【請求項2】
前記雌側継手は、前記雌側弁体を進退移動させるための駆動部を備え、
前記雄側継手は、前記雄側弁体を前進位置側に付勢する付勢手段と、前記雄側本体部に設けられ前記雄側弁体を前記前進位置で係止するための係止突起とを備えることを特徴とする請求項1記載の流体用継手。
【請求項3】
流体を供給するための1つ又は複数の供給部と、1つ又は複数のそれぞれの供給部に対して第1継手を介して着脱自在に装着される1つ又は複数の吐出機とを備え、前記1つ又は複数のそれぞれの吐出機は、装着された前記供給部から供給される流体を貯留するためのタンクを有し、このタンク内の流体を吐出できるものであって、第2継手を介してロボットのアームに着脱自在に装着可能であることを特徴とする塗布装置。
【請求項4】
前記第1継手は、請求項1又は2記載の流体用継手であることを特徴とする請求項3記載の塗布装置。
【請求項5】
前記1つ又は複数のそれぞれの吐出機は、ポンプを電気モータで駆動して流体を吐出するものであり、前記1つ又は複数のそれぞれの供給部に対して、当該供給部に装着された前記吐出機の前記電気モータを停止させるための停止信号を出力する停止用制御電線が配線されており、更に、前記吐出機が前記供給部に装着された状態で、前記停止用制御電線を前記電気モータに対して着脱自在に電気的に接続するための第3継手が設けられていることを特徴とする請求項3又は4記載の塗布装置。
【請求項6】
前記吐出機は、一軸偏心ねじポンプを備え、この一軸偏心ねじポンプは、ねじ型ロータと、このねじ型ロータが嵌挿するステータとを有することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の塗布装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−275769(P2007−275769A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−105381(P2006−105381)
【出願日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(000239758)兵神装備株式会社 (76)
【Fターム(参考)】