説明

流体輸送用途のための連接配管

流体を輸送する流体導管と、流体導管を封入するように配置される連接シェル組立体とを有する、流体の輸送用の連接パイプライン組立体。連接シェル組立体は、複数の連接シェルセグメントを有し、各連接シェルセグメントはボールおよびソケットの両方を備え、各連接シェルセグメントのボールが隣接する連接シェルセグメントのソケットと係合して玉継手を形成する。各連接シェルセグメントは、玉継手により、隣接する連接シェルセグメントに対して回転するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体の輸送用の連接配管に関する。
【背景技術】
【0002】
配管は、長距離にわたって流体を分配するために使用されている。配管の外面は、たとえば、砂漠、海水、密林、管理されていない化学的空間、または高い温度あるいは高い圧力で維持されている環境等、苛酷な環境にさらされる場合がある。配管の内面は、配管の流体通路を通して分配される研磨流体および/または腐食性流体にさらされる場合がある。利便性および保管の関係で、オペレータは、こうした配管を、配置および保管を容易にするためにスプールに配置することを好む可能性がある。上述したことを考慮して、保管、性能、利便性、製造可能性および安全性のために、流体輸送管に対して開発および改善が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一態様によれば、流体の輸送用の連接パイプライン組立体を提供する。連接パイプライン組立体は、流体を輸送する流体導管と、流体導管を封入するように配置される連接シェル組立体とを備える。連接シェル組立体は、複数の連接シェルセグメントを有し、各連接シェルセグメントはボールおよびソケットの両方を備える。各連接シェルセグメントのボールが隣接する連接シェルセグメントのソケットと係合して玉継手を形成し、各連接シェルセグメントのソケットが隣接する連接シェルセグメントのボールと係合して玉継手を形成する。各連接シェルセグメントは、玉継手により、隣接する連接シェルセグメントに対して回転するように構成される。
【0004】
本発明の別の態様によれば、各連接シェルセグメントは、互いに嵌合するように構成されている2つの別個の分離可能な構成要素を有している。
【0005】
本発明のこれらの態様および他の態様は、図面を考慮して以下の詳細な説明からより明らかとなろう。以下の説明は、単に、本発明の好ましい実施形態を例示するように意図されていることが理解されるべきである。
【0006】
本発明は、以下の詳細な説明を添付図面に関連して読むことにより最もよく理解される。一般的な慣行により、図面のさまざまな特徴は正確な縮尺ではないことを強調する。図面には以下の図が含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の1つの例示的な実施形態による、連接シェル組立体内に封入された流体導管を備えたパイプラインの一セグメントの立面図を示し、連接シェルの一部は流体導管を見せるために切り取られている。
【図2】線2−2に沿って取り出された図1のパイプラインの断面図を示す。
【図3A】本発明のさらに別の例示的な実施形態による、連接シェル組立体内に封入された流体導管を備えたパイプラインの一セグメントの立面図を示し、各連接シェルセグメントは2部品からなる組立体である。
【図3B】線3B−3Bに沿って取り出された図3Aのパイプラインの断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ここで本発明を、図面において例示するために選択されたいくつかの実施形態を参照して説明する。本発明の範囲および趣旨は例示する実施形態に限定されないことが理解されよう。
【0009】
本明細書では、流体という用語は、限定するものではなく、たとえば液体、気体またはスラリー等、任意のタイプの流体をさしてもよいものとする。
【0010】
図1は、本発明の1つの例示的な実施形態による、連接シェル組立体内に封入された流体導管を備えたパイプラインの一セグメントの立面図を示す。パイプラインのセグメントを数字「10」によって示す。パイプライン10は、概して、連接シェル組立体13内に封入された可撓性流体導管12を備えている。連接シェル組立体13は、一連の相互に連結された連接シェルセグメント14a〜14c(まとめて連接シェルセグメント14と呼ぶ)を備えている。図1では、流体導管12が見えるように、シェルセグメント14bの一部が切り取られている。
【0011】
図2は、線2−2に沿って取り出された図1のパイプライン10の断面図を示す。流体導管12は、連接シェル組立体13に入れられている流体を輸送するための中空構造体である。各連接シェルセグメント14は剛体であって、流体導管12を外部摩耗から保護し、内圧が比較的高い場合に流体導管12を支持するように構成されている。
【0012】
各シェルセグメント14は、実質的に円筒状中空体によって画定される。この例示的な実施形態によれば、シェルセグメント14は単体であるが、別の実施形態では、各シェルセグメントは2つの部品からなる。各シェルセグメント14の形状およびサイズはともに、実質的に同等である。
【0013】
シェルセグメント14a〜14cは、一連の玉継手を通して相互係止する。各シェルセグメント14は、その一端にボール16bを有し、他端にソケット16aを有している。各ボール16bは、隣接するシェルセグメントのソケット16aと嵌合するように構成されている。
【0014】
連接シェル組立体13を組み立てる1つの例示的な方法によれば、シェルセグメント(シェルセグメント14b等)のソケット16aの正面17は、隣接するシェルセグメント(シェルセグメント14b等)の丸い縁25と位置合わせされる。ボール16bの丸い縁25は、ソケット16aのボール16b上への挿入を案内するように構成されている。そして、ソケット16aの回転内面27は、ボール16bの回転外面29の上に押し込まれる。ソケット16aおよび/またはボール16bは、ソケット16aがボール16b上を並進する際に撓む可能性がある。ボール16bの面21がソケット16aの内面23に当接すると、シェルセグメント14は互いに連結され、すなわち嵌合する。図示しないが、ソケット16aの回転内面27とボール16bの回転外面29との間の接触面にOリングを設けることにより、シェルセグメント14内への汚染物質の侵入を制限してもよい。Oリングは、設計の任意の構成要素であり、省略してもよい。
【0015】
図示しないが、ソケット16aの回転内面27は、ボール16bの上に押し込まれる際のソケット16aの撓みを容易にするように、1つまたは複数の開口部、溝穴またはスリットを含んでもよい。さらに、ボール16bの回転外面29もまた、ソケット16aがボール16bの上に押し込まれる際のボール16bの撓みを容易にするように、1つまたは複数の開口部、溝穴またはスリットを有してもよい。
【0016】
各玉継手は、隣接するシェルセグメント14の回転を可能にするように構成されている。ボール16bの回転外面29は、ソケット16aの回転内面27内で回転することができる。玉継手によって可能になる回転により、パイプライン10をリールに巻き取ることができる。
【0017】
さらに図2を参照すると、ソケット16aの回転内面27の内径D1は、ボール16bの回転外面29の外径D2を緊密に封入するようなサイズである。径D1およびD2の相対的なサイズは、嵌合したシェルセグメント14の相対的な回転を可能にしながら、嵌合したシェルセグメント14の不注意な分離を制限するように適合されている。面21と面23との間の最大間隙「G」もまた、それらのシェルセグメント14の間の相互作用(たとえばクリアランス)を制限しながら、嵌合したシェルセグメント14の相対的な回転を可能にする。組み立てられたシェルセグメント14間の過度な相互作用により、パイプライン10をリールに巻き取る際に、パイプライン10に脆弱箇所が形成される可能性がある。例として、1つのシェルセグメント14の隣接するシェルセグメント14に対する回転角度は、たとえば約0.5度〜2.5度であり得る。ボール16bおよびソケット16aの半径を、パイプライン10の所望の曲げ半径に達するように変更することができる。
【0018】
シェルセグメント14の内面と流体導管12の外部回転面との間に間隙があってもよい。間隙のサイズは、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に示すかつ説明するものと異なってもよい。シェルセグメント14の内面と流体導管12の外部回転面との間の間隙は、導管12が半剛性である場合にシェルセグメント14の相対的な回転を可能にするとともに、流体導管12およびシェルセグメント14が互いに対して幾分か移動するのを可能にするのに十分大きいが、内圧が比較的高い場合に流体導管12を支持し制約するのに十分小さい。
【0019】
各シェルセグメントの長さ「L」(図2参照)は、任意の所望の長さであり得る。例として、パイプライン10の全長は、1〜3キロメートル、または他の任意の所望の長さであり得る。各シェルセグメントの長さ「L」は、パイプライン10の全曲げ半径に影響を与える。各シェルセグメントの長さ「L」を延長することにより、パイプライン10の曲げ半径が増大する。各シェルセグメントの長さ「L」を、特定の曲げ半径を満たすように適合させることができる。
【0020】
各シェルセグメントの外径「D」(図1参照)は、たとえば約0.125インチ〜10インチ、または他の任意の所望の直径であり得る。各シェルセグメントの直径「D」もまた、パイプライン10の全曲げ半径に影響を与える。各シェルセグメントの直径「D」を増大させることにより、パイプライン10の曲げ半径が増大し、その逆もあり得る。各シェルセグメントの壁厚さは、たとえば、約0.1インチ〜0.75インチ、または他の所望の任意の壁厚さであり得る。
【0021】
連接シェル14を流体導管12上に組み込むいくつかの方法がある。例として、シェルセグメント14を、パイプライン10の製造中に流体導管12の自由端の上に組み込んでもよく、またはいかなる時にも流体導管12の自由端は容易に利用可能である。流体導管12がリール上にすでに巻き取られている場合、シェルセグメント14を巻き取られた流体導管12上に組み込む一方法は以下の通りである。(i)一続きのシェルセグメント14を組み立てて、組み立てられたシェルセグメント14を第2リールに巻き取り、(ii)巻き取られた流体導管の自由端をいくつかのシェルセグメント14内に送り込み、(iii)流体導管12をそのリールから引き出して、流体導管12が組み立てられたシェルセグメント14内に通るようにする。流体導管12が組み立てられたシェル組立体14内を通ると、パイプライン10が形成される。
【0022】
何らかの理由により、流体導管12の自由端に容易にアクセスできない場合、シェルセグメント14の閉鎖した幾何学的形状のために、シェルセグメント14を流体導管12の上に組み立てることができない。少なくともその理由で、流体導管12の自由端に容易にアクセスできない場合に、らせん状シェルまたは多部品シェルセグメントが、特に有用であり得る。多部品シェルセグメントはまた、組み立てられたシェルセグメント14のすべてをパイプライン10から取り除く必要なく、損傷したシェルセグメント14を新たなシェルセグメントと交換するためにも特に有用であり得る。
【0023】
図3Aは、本発明の別の例示的な実施形態による、連接シェル組立体62内に封入される流体導管12を備えるパイプライン60のセグメントの立面図を示す。連接シェル組立体62は、一連の相互連結された連接シェルセグメント64A〜64C(まとめて連接シェルセグメント64と呼ぶ)を備えている。流体導管12の位置を明らかにするために、シェルセグメント64Bの一部が切り取られている。パイプラインセグメント60は、図1および図2のパイプラインセグメント10と実質的に同じであるが、図3Aの各連接シェルセグメント64は2部品からなる組立体である。図1のシェルセグメント14a〜14cと同様に、連接シェルセグメント64A〜64Cは、一連の玉継手を介して相互係止し、それによりシェルセグメント64A〜64Cは互いに対して回転することができる。
【0024】
図3Bは、線3B−3Bに沿って取り出された図3Aのパイプライン60の断面図を示す。各シェルセグメント64は、解放可能にまたは永久的に互いに嵌合する2つの部分66および68を備えている。シェルセグメント部66および68は実質的に同一である。シェルセグメント部66および68は、半円筒状の回転体ならびにフランジ70および72をそれぞれ有している。フランジ70および72は、共通接触面76で接するように配置されている嵌合面を有している。図3Aにもっともよく示すように、フランジ70および72は、玉継手を妨げないようにシェルセグメント64の長さの一部に沿って延在している。フランジ70および72は、シェルセグメント64の任意の特徴であり、省略してもよい。
【0025】
セルフタッピング式の機械ねじの形態である機械的締結具74が、各シェルセグメント64の両フランジ70および72に係合することにより、シェルセグメント部66をシェルセグメント部68に接合する。締結具74は、フランジ70および72に設けられている穴(明示的には示さず)とねじ係合する。当業者は、シェルセグメント部66および68を取り付けるかまたは接合する多数の方法があることを理解するであろう。シェルセグメント部66および68を、クリップ、コネクタ、ピン、かかり、フック、ソケット、接着剤、溶接、クランプ、リベット、磁石、ボルト、ねじ、または当業者に既知である他の任意の締結機構によって互いに嵌合させてもよい。図示しないが、パイプライン60内への汚染物質の侵入を制限するために、シェルセグメント部66および68の間の接触面76に、周囲ガスケットを設けてもよい。
【0026】
図示しないが、締結具74の代りに、シェルセグメント部66は、フランジ70から延在するかかり(barb)を有していてもよく、シェルセグメント部68は、シェルセグメント部66のかかりを受け入れるようなサイズである、フランジ72に画定される開口部を有していてもよい。かかりを開口部に永久的にまたは解放可能に嵌合させることにより、シェルセグメント部66および68が互いに嵌合する。かかりおよび/または開口部のサイズとともにシェルセグメント部66および68の壁厚さに応じて、フランジ70および72を省略してもよい。
【0027】
2部品からなる連接シェルセグメント64を、それが2部品構成であることにより、導管12の長さに沿った任意の箇所で流体導管12上に組み込むことができる。こうしたシェルセグメントの実施形態は、流体導管12がすでに現場に配置され、導管12の自由端に容易にアクセス可能でない場合に特に有利である。2部品からなる連接シェルセグメント64はまた、組み立てられたシェルセグメント14のすべてをパイプラインから取り除く必要なく、損傷したシェルセグメント14(図1参照)を新たなシェルセグメント64と交換するためにも有用である。
【0028】
本明細書に示さない本発明の別の例示的な実施形態によれば、図1〜図3Bに示すように各シェルセグメントがボールおよびソケットをともに有する代りに、2つのタイプのシェルセグメントが考えられ、それにより、一方のシェルセグメントが各端部にボールを有し、他方のシェルセグメントが各端部にソケットを有する。シェルセグメントタイプは、配管の長さに沿って交互にされ、各接触面において玉継手を形成する。
【0029】
ここでパイプライン10および60の構成要素の材料組成に関して、本明細書で開示するシェルセグメントを、熱硬化性材料とともに熱可塑性材料を含む、当業者には既知である任意の金属材料またはポリマー材料から構成することができる。シェルセグメントを、Oxford Performance Materials Inc.(Enfield、Connecticut、USA)によって製造されているOXPEKK(登録商標)C40Cから構成してもよい。限定しない例として、シェルセグメントに好適な他の材料には、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)およびポリエーテルケトンケトン(PEKK)とともに、他のポリアリールケトンおよびポリアリールエーテルケトンが含まれ、それらは、十分に剛性であり、高温に対して定格が定められ(たとえば、PEKKに対する連続使用温度は500°Fである)、酸性または塩基性化学物質のいずれかに対して耐性がある。他の好適なエンジニアリング熱可塑性樹の例示的な例には、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキシドおよびポリスルフォンがある。それほど侵食性でない用途の場合、たとえばポリカーボネート、ポリアミド、ポリエステルまたはポリアセタール等の他の構造プラスチックが有用であり得る。好適な熱硬化性材料には、エポキシ樹脂およびポリエステル熱硬化性樹脂がある。ポリマー材料を、充填剤、補強剤、安定剤、加工助剤等、本技術分野で既知である添加剤の任意のものと混合してもよい。シェルセグメントを、限定されないが、射出成形および圧縮成形を含む、材料を成形するように通例利用される従来の製造技法の任意のものを用いて製造することができる。
【0030】
ここで流体導管12の材料組成に関して、導管12は、場合により、Oxford Performance Materials Inc.(Enfield、Connecticut、USA)によって製造されている、繊維強化OXPEKK(登録商標)ポリエーテルケトンケトンからなる単層を含む。限定しない例として、流体導管12に好適な他の材料は、ポリフッ化ビニリデン(Kynar(登録商標)PVDFを含むPVDF)、ポリオレフィン(ポリプロピレン等)およびポリアミド(ポリアミド11または12等)等のプラスチックである。1つまたは複数のプラスチックに加えて、導管を、それが依然として、パイプラインが現場で配置されるのを可能にするために十分可撓性があれば、金属、ガラスまたは他のセラミック材料とともに、他の無機物質(無機微粒子充填剤または炭素充填剤等)等、1つまたは複数の他の材料から構成することができる。これらの追加の材料(たとえば繊維、粒子、ワイヤまたはマットの形態であり得る)を、プラスチック母材に埋め込むかまたは混合してもよい。流体導管12の材料を、たとえばその構造完全性または静的消散特性を向上させるように適合させることができる。流体導管12を、以下の基準を満たす任意の材料から構成してもよい。すなわち、(i)流体輸送に好適であり、(ii)現場におけるパイプラインの簡単な配置のために十分可撓性があり、かつ(iii)加圧される時に十分に剛性となる。当業者は、多数の材料が上述した基準を満たすことを理解するであろう。
【0031】
単層流体導管は、製造にそれほど費用がかからないため好ましい場合がある。別法として、流体導管12は、特定の用途に応じて2つ以上の層を備えていてもよい。たとえば、二層流体導管は、導管の外側の流体が流体導管内を移動している流体と性質が異なり、いかなる単一材料も両流体に対して不浸透性ではない、パイプラインで用いるように想定される。たとえば、導管の内部に沿って移動している流体が酸性であるが、導管の外部に沿って移動している流体が塩基性である場合、流体導管の内層の材料は酸に対して耐性があり、流体導管の外層の材料は塩基に対して耐性がある。こうした例では、たとえば、二層流体導管の内層をPVDFから構成してもよく、一方で二層流体導管の外層をポリオレフィンから構成してもよい。
【0032】
三層流体導管もまた、導管の外側の流体が流体導管の内側の流体と性質が異なり、いかなる単一材料も両流体に対して不浸透性ではない、パイプラインで用いるように想定される。導管の内層および/または外層を一体的に取り付ける必要がある場合、内部層(すなわち、外層と内層との間に挟装される層)を結合層として採用することができる。しかしながら、パイプラインの曲げ半径を最小に維持する必要がある用途では、三層導管は、第3の層がパイプラインの可撓性を低減する可能性があるため、好ましくない場合がある。三層導管が有利であり得る他の環境は、内部層が、内層および/または外層を浸透する可能性のある気体等、複雑流体に対して追加の障壁として必要とされる場合である。さらに、保護を追加するために、導管の上にたとえばKevlar(登録商標)芳香族ポリアミド繊維からなる編組を付与してもよい。
【0033】
本明細書では、本発明を特定の実施形態に関連して例示し説明したが、本発明は、示した詳細に限定されるようには意図されていない。本明細書に開示するパイプラインは、化学プロセスおよび石油の用途のための流体の輸送に特に有用であり得るが、それらのパイプラインを、電線、通信線、ケーブルまたは導管を含む他の任意の用途に対して採用することができる。例として、齧歯動物が電気ケーブルを噛むかまたは他の方法で傷つけるのを防止する目的で、連接シェルセグメントを電気ケーブルに上に付与することができる。特許請求の範囲の均等物の範囲内でかつ本発明の趣旨から逸脱することなく、詳細に対してさまざまな変更を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の輸送用の連接パイプライン組立体であって、
流体を輸送する流体導管と、
前記流体導管を封入するように配置される連接シェル組立体であって、複数の連接シェルセグメントを有し、各連接シェルセグメントがボールおよびソケットの両方を備え、各連接シェルセグメントの前記ボールが隣接する連接シェルセグメントのソケットと係合して玉継手を形成し、各連接シェルセグメントの前記ソケットが隣接する連接シェルセグメントのボールと係合して玉継手を形成する、連接シェル組立体と、
を具備し、
各連接シェルセグメントが、前記玉継手により、隣接する連接シェルセグメントに対して回転するように構成される、連接パイプライン組立体。
【請求項2】
流体の輸送用の連接パイプライン組立体であって、
流体を輸送する流体導管と、
前記流体導管を封入するように配置される連接シェル組立体であって、複数の連接シェルセグメントを有し、各連接シェルセグメントがボールおよびソケットの両方を備え、各連接シェルセグメントの前記ボールが隣接する連接シェルセグメントのソケットと係合して玉継手を形成し、各連接シェルセグメントの前記ソケットが隣接する連接シェルセグメントのボールと係合して玉継手を形成する、連接シェル組立体と、
を具備し、
各連接シェルセグメントが、互いに係合するように構成されている2つの別個の分離可能な構成要素を含む、連接パイプライン組立体。
【請求項3】
流体の輸送用の連接パイプライン組立体であって、
流体を輸送する流体導管と、
前記流体導管を封入するように配置される連接シェル組立体であって、互いに結合される少なくとも2つの連接シェルセグメントを有する、連接シェル組立体と、
を具備し、
前記少なくとも2つの連接シェルセグメントのうちの一方がその各端部にボールを備え、前記少なくとも2つの連接シェルセグメントのうちの他方がその各端部にソケットを備え、
連接シェルセグメントの前記ボールが、隣接する連接シェルセグメントのソケットと係合して玉継手を形成し、各連接シェルセグメントの前記ソケットが、隣接する連接シェルセグメントのボールと係合して玉継手を形成し、
各連接シェルセグメントが、前記玉継手により、隣接する連接シェルセグメントに対して回転するように構成される、連接パイプライン組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【公表番号】特表2012−522192(P2012−522192A)
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−502190(P2012−502190)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【国際出願番号】PCT/US2010/028417
【国際公開番号】WO2010/111335
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(500307340)アーケマ・インコーポレイテッド (119)
【住所又は居所原語表記】900 First Avenue,King of Prussia,Pennsylvania 19406 U.S.A.
【Fターム(参考)】