説明

海ぶどう、特にフィリピン共和国セブ島及びボホール島近海を原産地とする海ぶどうを原料として製造する製剤、医薬品、化粧品、及び食品や食品添加物の使用。

【課題】 海ぶどう、特にフィリピン共和国セブ島及びボホール島近海を原産地とする海ぶどうに含有されているリポキシゲナーゼ活性阻害成分を活用した化粧品及び医薬品及び食品開発等の多種の効能について、更に詳細にわたる研究開発を進め、安全にユーザー提供することを目的とする。今後研究開発される医薬効能として、アトピー性皮膚炎以外の皮膚疾患、成人病、動脈硬化、高血圧、糖尿病、アルツハイマー、リュウマチ、眼科疾患、内臓疾患、婦人病、全率性疾患、発毛、美白、体脂肪対策、高脂血症等々、主に循環器系、血液系の疾病予防、治療、病状維持に有効と推測できる。
【解決手段】海ぶどう、特にフィリピン共和国セブ島及びボホール島近海を原産地とする海ぶどう抽出溶液に含有する有効成分として、リポキシゲナーゼ活性阻害成分の化学分析及び臨床実証試験等の研究開発を治療目的毎に随時実施し、その薬品効能の確認と薬品の安全確認をして、海ぶどう、特にフィリピン共和国セブ島及びボホール島近海を原産地とする海ぶどうを原料とする薬品の普及を進める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海ぶどう、特にフィリピン共和国セブ島及びボホール島近海を原産地とする海ぶどうの医薬効能を活用した医薬品及び化粧品及び食品の開発。
【背景技術】
【0002】
海ぶどうの使用は、日本国内で生産される海ぶどうを原料とした化粧品が製造販売されているが、保湿効果を名目に使用されているだけの現状であり、その使用目的としては、本来の医薬効能が見出されていない。一部の皮膚科開業医院において、実験的に海ぶどう抽出溶液を混入した薬液で、アトピー性皮膚炎の治療効果が実証されている。
海ぶどうの医薬品への使用は、海ぶどうが元々食品として食されているもので、人体への安全については問題が無いことが実証されているが、生物由来の原材料の活用として、医薬品効能の化学分析を進めて居る状況である。
現在の使用状況は、医学的な成分分析が遅れたままで使用している現状であり、医学者又は薬品専門研究者においても医薬効果の研究が遅れている現状である。
人体の酵素阻害成分であるリポキシゲナーゼ活性阻害成分を治療する医薬効果成分が、海ぶどう、特にフィリピン共和国セブ島及びボホール島近海を原産地とする海ぶどうに多く含まれていることが確認できたもの。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
海ぶどう、特にフィリピン共和国セブ島及びボホール島近海を原産地とする海ぶどうの成分分析の結果によって得られる医薬効能及び化粧品又は医薬部外品効能及び食品添加による健康食品の開発。
【課題を解決するための手段】
【0004】
海ぶどう、特にフィリピン共和国セブ島及びボホール島近海を原産地とする海ぶどうの圧搾抽出溶液及び乾燥粉末を製造し、医薬品開発及び化粧品又は食料品として使用。
医薬品開発については、海ぶどう、特にフィリピン共和国セブ島及びボホール島近海を原産地とする海ぶどうに関して医学的見地からの化学成分試験を実施し、その医薬効能について、多種の疾病に対する効能の確認。
【発明を実施するための形態】
【0005】
海ぶどう抽出溶液の製造方法
海ぶどう、特にフィリピン共和国セブ島及びボホール島近海を原産地とする海ぶどうで食用として利用されている生産物を生の状態で真水にて洗い、ミキサーにかけ、圧搾抽出をして海ぶどう抽出溶液を回収する。別の方法として、85℃の熱湯に一時浸して細胞壁を軟化又は破壊し、圧搾抽出をして海ぶどう抽出溶液を回収する。
回収した海ぶどう抽出溶液は、原液のままで使用するか、遠心分離機に掛けて上澄み液を取った2種類の液のどちらかで使用する。使用目的により抽出原液を希釈液として使用する。
抽出原液の保存方法は、腐蝕防止対策として冷凍保存とする。
製造方法別の海ぶどう抽出溶液の状態
抽出溶液の原液のまま 液色:緑色 匂:海ぶどうの匂いが残る。
抽出溶液の上澄み液 液色:透明色 匂:ほぼ匂いなし。
【0006】
海ぶどう乾燥粉末の製造方法
海ぶどう、特にフィリピン共和国セブ島及びボホール島近海を原産地とする海ぶどうで食用として利用されている生産物を、天日乾燥による自然乾燥又は乾燥機を使用する加熱乾燥又は冷凍庫による低温乾燥を施し、適度な乾燥状態を確保して粉末加工をする。保存方法は、自然状態の保存又は冷凍保存とする。自然状態の保存の場合は、乾燥状態の維持を施す。
製造方法別の海ぶどう乾燥粉末の状態
自然乾燥又は加熱乾燥 粉色:薄い黄緑色 匂:海ぶどうの匂いが残るが微量。
低温乾燥 粉色:緑色 匂:海ぶどうの匂いが残るが微量。
【0007】
医薬成分効能の実証
海ぶどうを含む緑藻類(ハネモ属、イワズタ属、ミル属)は以前から医薬効能が認められているものの、現実的にはデーター実証が遅れており、一部の皮膚科開業医院にて医師の判断で海ぶどうの抽出溶液を希釈して薬液として使用している実態。臨床的には実証されているものの、その分析は目視観察程度のものである。審査請求時に分析試験結果を提出予定。
原理的には、海ぶどう、特にフィリピン共和国セブ島及びボホール島近海を原産地とする海ぶどうに含まれる成分が、リポキシゲナーゼ活性阻害成分へ、医薬品的な効能を及ぼしていると推測する。
【0008】
化粧品効能の実証
親水軟膏又は親水クリームに海ぶどう抽出溶液を重量比率で添加混合し、化粧品として使用して、その効果を確認した。(皮膚美白化及び保湿効果)
【0009】
塗布試験方法および確認方法(皮膚美白化試験)
健常成人数十名に対し、海ぶどう抽出溶液の重量比10%を添加した親水クリームを手背に塗布し、塗布後の蒼白化状態について、直後及び5分後までの経過状態を目視で確認。
【0010】
効能試験結果(皮膚美白化試験)
被検者全員が自身の体験評価で、各人とも5分以内に塗布部の蒼白化を認めた。
経皮吸収された海ぶどう抽出溶液中のリポキシゲナーゼ活性阻害成分は、速効的に表皮の毛細血管を収縮させ、健常人の皮膚を蒼白化する効果があることが判明した。
【0011】
薬理試験(アトピー性皮膚炎)
ステロイド未使用の成人のアトピー性皮膚炎罹患者及び敏感肌の紅斑部に、精製水に対し10%希釈の海ぶどう抽出溶液を塗布して、皮膚の変化を目視で評価した。
【0012】
薬理試験(アトピー性皮膚炎)結果データ表

【0013】
確認結果及び評価
健常成人と同様にアトピー性皮膚炎患者においても速効的に表皮の毛細血管を収縮させ、紅斑及び浮腫が改善し、海ぶどう抽出溶液が顕著な抗炎症効果を有するリポキシゲナーゼ活性阻害成分を含むことが判明した。また連続使用することにより、浮腫が消失して紅斑の程度が徐々に改善し、皮膚肥厚も改善することが確認できるものである。
病理現象としては、皮膚の毛細血管を通してヘモグロビンに作用しているものと思われるが、今後の成分分析試験で立証する予定。
【発明の効果】
【0014】
海ぶどうは食用として安全性を認めているもので、非常に優れた抗炎症効果を皮膚で確認できたことは、海ぶどう抽出溶液が医薬効能のあることを意味し、医薬品級の効能を有する皮膚治療薬等の開発、食品添加物などへの応用等、汎用性及び効用に計り知れないものがある。又、人体への優れた効能と安全性が保証された医薬品の開発が予見でき、すなわちリポキシゲナーゼ活性阻害成分の薬品開発の優位性を示していることになる。海ぶどうの抽出溶液は副作用の心配がなく、アレルギー・動脈硬化・中枢神経疾患・育毛・美白剤等々、海ぶどうのリポキシゲナーゼ活性阻害成分が効能する様々な疾患の予防が可能な製品開発ができ、さらに種々の医薬品を開発することにより様々な疾患の治療をすることが可能になる。安全でしかも強力な生理活性物質を含有する海ぶどうの存在は、人体の健康に対し、極めて理想的な生物由来原料となり、今後とも多種に渡る有効利用が考えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
海ぶどう(別名クビレズタ)を添加又は混合した医薬品、化粧品、食品添加物の使用。
【請求項2】
一般的な国内で生産される海ぶどう以外に、特に海ぶどうの原産地をフィリピン共和国セブ島及びボホール島近海の原産地に特定し、そこで生産される海ぶどうに特有される医薬効能成分を、医薬品・化粧品・食料品へ使用すること。
【請求項3】
海ぶどうの使用方法は、その抽出溶液を添加剤とする混合物を製造するもの。
【請求項4】
海ぶどうを自然乾燥又は加熱乾燥及び低温乾燥により乾燥粉末を製造し、食品添加物として使用すること。
【請求項5】
海ぶどう抽出液及び乾燥粉末の製造方法。

【公開番号】特開2011−12040(P2011−12040A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−170533(P2009−170533)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【出願人】(509204699)
【Fターム(参考)】